JP2024052319A - 位相差層付偏光板および位相差層付偏光板を有する画像表示装置 - Google Patents

位相差層付偏光板および位相差層付偏光板を有する画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】異形加工部(例えば、切り欠け部)を有する場合であっても、耐久性に優れた位相差層付偏光板を提供すること。【解決手段】本発明の実施形態の位相差層付偏光板は、偏光子、および、該偏光子の一方の面に積層された保護層を含む偏光板と;第1の粘着剤層と;位相差層と;第2の粘着剤層と;をこの順に備え、異形加工部を有する。この異形加工部の深さ方向と該位相差層の遅相軸とがなす角度は-10°~10°であり、第2の粘着剤層は、23℃の貯蔵弾性率が0.09MPa~0.2MPaである粘着剤により形成された層である。【選択図】図1

Description

本発明は、位相差層付偏光板および位相差層付偏光板を有する画像表示装置に関する。
近年、液晶表示装置およびエレクトロルミネセンス(EL)表示装置(例えば、有機EL表示装置、無機EL表示装置)に代表される画像表示装置が急速に普及している。画像表示装置には、代表的には偏光板および位相差板が用いられている。実用的には、偏光板と位相差板とを一体化した位相差層付偏光板が広く用いられている(例えば、特許文献1)。近年、デザイン性の向上に伴い、平面形状が正方形、長方形等の矩形だけではなく、四隅を湾曲させる加工、および、インカメラ外周部に沿って切り欠け部を設けるような異形加工が行われている。位相差層付偏光板では、偏光子の吸収軸と、位相差層の遅相軸とが適切な角度となるよう設計することが重要となる。しかしながら、吸収軸と遅相軸との関係によっては、上記のような加工時に位相差層にクラックが発生しやすくなる場合がある。そのため、異形加工が施された偏光板とする場合には、偏光子と位相差層との配置の自由度が制限され得る。
特許第3325560号公報
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、異形加工部(例えば、切り欠け部)を有する場合であっても、耐久性に優れた位相差層付偏光板を提供することにある。
1.本発明の実施形態の位相差層付偏光板は、偏光子、および、該偏光子の少なくとも一方の面に積層された保護層を含む偏光板と;第1の粘着剤層と;位相差層と;第2の粘着剤層と;をこの順に備え、異形加工部を有する。この異形加工部の深さ方向と位相差層の遅相軸とがなす角度は-10°~10°であり、第2の粘着剤層は23℃の貯蔵弾性率は0.09MPa~0.2MPaである粘着剤により形成された層である。
2.上記1.に記載の位相差層付偏光板において、上記異形加工部は切り欠け部であってもよい。
3.上記1.または2.に記載の位相差層付偏光板において、上記位相差層の湿度線膨張係数αは1.50×10-3以下であってもよい。
4.上記1.から3.のいずれかに記載の位相差層付偏光板において、上記位相差層はポリカーボネート系樹脂フィルムの延伸フィルムで構成されていてもよい。
5.本発明の実施形態においては、画像表示装置が提供される。この画像表示装置は、上記1.から4.のいずれかに記載の位相差層付偏光板を含んでいてもよい。
本発明の実施形態によれば、異形加工部(例えば、切り欠け部)を有する場合であっても、耐久性に優れた位相差層付偏光板を提供することができる。そのため、従来は、異形加工部でクラックが特に顕著にみられるような軸関係となる偏光板を採用した場合であっても耐久性に優れた位相差層付偏光板を提供することができる。
本発明の実施形態による位相差層付偏光板の概略断面図である。 本発明の実施形態による位相差層付偏光板における異形または異形加工部の一例を説明する概略平面図である。 本発明の実施形態による位相差層付偏光板における異形または異形加工部の変形例を説明する概略平面図である。 本発明の実施形態の位相差層付偏光板の軸関係を示す概略平面図である。 本発明の実施形態による位相差層付偏光板における異形加工部と軸関係の組み合わせの違いによるクラックの違いを示す模式図である。 バタフライ試験の評価試料の概略平面図である。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
(用語および記号の定義)
本明細書における用語および記号の定義は下記の通りである。
(1)屈折率(nx、ny、nz)
「nx」は面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、「ny」は面内で遅相軸と直交する方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率であり、「nz」は厚み方向の屈折率である。
(2)面内位相差(Re)
「Re(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した面内位相差である。例えば、「Re(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した面内位相差である。Re(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Re(λ)=(nx-ny)×dによって求められる。
(3)厚み方向の位相差(Rth)
「Rth(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した厚み方向の位相差である。例えば、「Rth(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した厚み方向の位相差である。Rth(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Rth(λ)=(nx-nz)×dによって求められる。
(4)Nz係数
Nz係数は、Nz=Rth/Reによって求められる。
(5)角度
本明細書において角度に言及するときは、当該角度は基準方向に対して時計回りおよび反時計回りの両方を包含する。したがって、例えば「45°」は±45°を意味する。
A.位相差層付偏光板の全体構成
図1は、本発明の1つの実施形態による位相差層付偏光板の概略断面図である。図示例の位相差層付偏光板100は、偏光板10と、第1の粘着剤層20と、位相差層30と、第2の粘着剤層40と、を視認側からこの順に有する。偏光板10は、代表的には、偏光子11と、偏光子11の両側に配置された保護層12、13と、を含む。保護層13は省略されていてもよい。例えば、位相差層30が保護層としても機能し得る場合、保護層13は省略されていてもよい。第1の粘着剤層は任意の適切な粘着剤により形成することができる。第2の粘着剤層40は、23℃の貯蔵弾性率が0.09MPa~0.2MPaである粘着剤を用いて形成される。第2の粘着剤層(すなわち、第2の粘着剤層を形成する粘着剤)の23℃の貯蔵弾性率が上記の範囲であれば、異形加工部(例えば、切り欠け部)を有する場合であっても、耐久性に優れた位相差層付偏光板を提供することができる。位相差層付偏光板100は、第2の粘着剤層40を最外層として設けることにより、画像表示装置(実質的には、画像表示セル)に貼り付け可能とされている。実用的には、第2の粘着剤層40の表面には、位相差層付偏光板が使用に供されるまで、はく離ライナー(図示せず)が仮着されていることが好ましい。はく離ライナーを仮着することにより、実使用までの間第2の粘着剤層を保護するとともに、位相差層付偏光板のロール化を可能としている。
位相差層付偏光板は異形加工部を有する。本明細書において「異形加工部」とは、一般的な形状(例えば、矩形、隅部の面取り)とは異なる特殊な形状に加工した部分をいう。図2および図3に示すように、異形加工部の代表例としては、貫通孔、平面視した場合に凹部となる切り欠け部が挙げられる。切り欠け部の代表例としては、船形に近似した形状、V字ノッチ、U字ノッチが挙げられる。位相差層付偏光板100は、異形加工部の深さ方向と位相差層30の遅相軸とがなす角度が-10°~10°である。本明細書において、異形加工部の深さ方向は、位相差層付偏光板を平面視した際の面内方向への異形加工部の凹み方向をいう。例えば、異形加工部が切り欠け部である場合、切り欠け部の深さ方向は、位相差層付偏光板を平面視した際の面内方向への切り欠け部の凹み方向をいう。異形加工部は、目的に応じて任意の適切な位置に設けられる。代表的には、異形加工部は、それぞれの位相差層付偏光板の端部またはその近傍に設けられる。このような構成であれば、画像表示に対する影響を最小限とすることができる。例えば図3に示すように、異形加工部は、矩形状の偏光板の長手方向端部の略中央部に設けられてもよく、長手方向端部の所定の位置に設けられてもよく、偏光板の隅部に設けられてもよい。図示例では異形加工部が長手方向端部に設けられる場合を示しているが、異形加工部は短手方向端部に設けられてもよい。また、図3の2段目右側および3段目に示すように、異形加工部は複数設けられてもよい。例えば、図3に示すように、貫通孔が2つ以上設けられてもよく、貫通孔とノッチが組み合わせて設けられてもよく、図示しないがノッチが2つ以上設けられてもよい。
以下、異形加工部が切り欠け部である場合について、より具体的に説明する。図4は本発明の実施形態の位相差層付偏光板の軸関係を示す概略平面図である。図示例において、位相差層付偏光板はU字型の切り欠け部50を有する。切り欠け部50は位相差層付偏光板を平面視した際の面内内方方向が深さ方向(図示例の破線矢印)となる。図示例において、位相差層30の遅相軸(図示例の実線両矢印)と切り欠け部の深さ方向とは平行である。位相差層付偏光板に異形加工部(例えば、切り欠け部)を設ける場合、異形加工部に起因するクラックが深さ方向、すなわち、位相差層付偏光板の面内方向内方に向かって生じやすくなり、位相差層でこの傾向が顕著になり得る。図5は本発明の実施形態による位相差層付偏光板における切り欠け部と軸関係の組み合わせの違いによるクラックの違いを示す模式図である。切り欠け部の深さ方向と位相差層の遅相軸とがなす角度が約90°である場合(図5(A))、切り欠け部の深さ方向から位相差層の平面視した際の面内方向内方へのクラック60は枝分かれ状となり得る。他方、本発明の実施形態のように切り欠け部(異形加工部)の深さ方向と位相差層の遅相軸とがなす角度が約0°(具体的には、-10°~10°)である場合(図5(B))、切り欠け部の深さ方向から位相差層の平面視した際の面内方向内方へのクラック60は内方に向かう直線となり得る。位相差層が樹脂フィルムの延伸フィルムである場合、延伸方向に沿ってクラックがより入りやすくなる。そのため、本発明の実施形態のような異形加工部(例えば、切り欠け部)と位相差層の遅相軸との関係を有する位相差層付偏光板では、より面内方向内方へのクラックの侵入が問題となり得る。上記のとおり、本発明の実施形態の位相差層付偏光板は、第2の粘着剤層として、23℃の貯蔵弾性率が0.09MPa~0.2MPaである粘着剤を用いて形成された層を備える。このような位相差層付偏光板であれば、異形加工部(例えば、切り欠け部)を有する場合であっても異形加工部の深さ方向への位相差層のクラックを抑制し得る。その結果、耐久性に優れた位相差層付偏光板を提供することができる。
上記のとおり、位相差層付偏光板100の異形加工部(例えば、切り欠け部)の深さ方向と位相差層30の遅相軸とがなす角度は-10°~10°であり、好ましくは-5°~5°であり、さらに好ましくは-3°~3°であり、特に好ましくは0°、すなわち、異形加工部(例えば、切り欠け部)の深さ方向と位相差層の遅相軸とが平行である。異形加工部の深さ方向と位相差層の遅相軸とがなす角度が上記範囲である位相差層付偏光板では、切り欠き部から平面視した際の面内方向内方へ向かうクラックが位相差層で顕著となり得る。本発明の実施形態の位相差層付偏光板はこのような軸配置を採用し、異形加工部(例えば、切り欠け部)を形成した場合であっても、異形加工部からのクラックの発生を抑制し、耐久性に優れた位相差層付偏光板を提供することができる。
位相差層付偏光板は、位相差層30とは別の位相差層がさらに設けられてもよい(いずれも図示せず)。別の位相差層は、代表的には、位相差層30と第2の粘着剤層40との間(すなわち、位相差層30の外側)に設けられる。別の位相差層は、代表的には、屈折率特性がnz>nx=nyの関係を示す。別の位相差層の光学的特性(例えば、屈折率特性、面内位相差、Nz係数、光弾性係数)、厚み、配置位置等は、目的に応じて適切に設定され得る。
位相差層付偏光板の厚みは任意の適切な値に設定され得る。1つの実施形態において位相差層付偏光板の総厚みは、好ましくは135μm~165μmであり、より好ましくは140μm~160μmであり、さらに好ましくは145μm~155μmである。なお、位相差層付偏光板の総厚みとは、偏光板、位相差層およびこれらを積層するための接着層、ならびに、最外層として設けられる第2の粘着剤層の厚みの合計をいう(すなわち、位相差層付偏光板の総厚みは、第2の粘着剤層の表面に仮着され得るはく離ライナーの厚みを含まない)。
以下、位相差層付偏光板の構成要素について、より詳細に説明する。
B.偏光板
B-1.偏光子
偏光子は、代表的には、二色性物質(代表的には、ヨウ素)を含む樹脂フィルムで構成される。樹脂フィルムとしては、偏光子として用いられ得る任意の適切な樹脂フィルムを採用することができる。樹脂フィルムは、代表的には、ポリビニルアルコール系樹脂(以下、「PVA系樹脂」と称する)フィルムである。樹脂フィルムは、単層の樹脂フィルムであってもよく、二層以上の積層体であってもよい。
単層の樹脂フィルムから構成される偏光子の具体例としては、PVA系樹脂フィルムにヨウ素による染色処理および延伸処理(代表的には、一軸延伸)が施されたものが挙げられる。上記ヨウ素による染色は、例えば、PVA系樹脂フィルムをヨウ素水溶液に浸漬することにより行われる。上記一軸延伸の延伸倍率は、好ましくは3~7倍である。延伸は、染色処理後に行ってもよいし、染色しながら行ってもよい。また、延伸してから染色してもよい。必要に応じて、PVA系樹脂フィルムに、膨潤処理、架橋処理、洗浄処理、乾燥処理等が施される。例えば、染色の前にPVA系樹脂フィルムを水に浸漬して水洗することで、PVA系樹脂フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるだけでなく、PVA系樹脂フィルムを膨潤させて染色ムラなどを防止することができる。
積層体を用いて得られる偏光子の具体例としては、樹脂基材と当該樹脂基材に積層されたPVA系樹脂層(PVA系樹脂フィルム)との積層体、あるいは、樹脂基材と当該樹脂基材に塗布形成されたPVA系樹脂層との積層体を用いて得られる偏光子が挙げられる。樹脂基材と当該樹脂基材に塗布形成されたPVA系樹脂層との積層体を用いて得られる偏光子は、例えば、PVA系樹脂溶液を樹脂基材に塗布し、乾燥させて樹脂基材上にPVA系樹脂層を形成して、樹脂基材とPVA系樹脂層との積層体を得ること;当該積層体を延伸および染色してPVA系樹脂層を偏光子とすること;により作製され得る。本実施形態においては、好ましくは、樹脂基材の片側に、ハロゲン化物とポリビニルアルコール系樹脂とを含むポリビニルアルコール系樹脂層を形成する。延伸は、代表的には積層体をホウ酸水溶液中に浸漬させて延伸することを含む。さらに、延伸は、必要に応じて、ホウ酸水溶液中での延伸の前に積層体を高温(例えば、95℃以上)で空中延伸することをさらに含み得る。加えて、本実施形態においては、好ましくは、積層体は、長手方向に搬送しながら加熱することにより幅方向に2%以上収縮させる乾燥収縮処理に供される。代表的には、本実施形態の製造方法は、積層体に、空中補助延伸処理と染色処理と水中延伸処理と乾燥収縮処理とをこの順に施すことを含む。補助延伸を導入することにより、熱可塑性樹脂上にPVAを塗布する場合でも、PVAの結晶性を高めることが可能となり、高い光学特性を達成することが可能となる。また、同時にPVAの配向性を事前に高めることで、後の染色工程や延伸工程で水に浸漬された時に、PVAの配向性の低下や溶解などの問題を防止することができ、高い光学特性を達成することが可能になる。さらに、PVA系樹脂層を液体に浸漬した場合において、PVA系樹脂層がハロゲン化物を含まない場合に比べて、ポリビニルアルコール分子の配向の乱れ、および、配向性の低下が抑制され得る。これにより、染色処理および水中延伸処理など、積層体を液体に浸漬して行う処理工程を経て得られる偏光子の光学特性を向上し得る。さらに、乾燥収縮処理により積層体を幅方向に収縮させることにより、光学特性を向上させることができる。得られた樹脂基材/偏光子の積層体はそのまま用いてもよく(すなわち、樹脂基材を偏光子の保護層としてもよく)、樹脂基材/偏光子の積層体から樹脂基材を剥離し、当該剥離面に目的に応じた任意の適切な保護層を積層して用いてもよい。このような偏光子の製造方法の詳細は、例えば特開2012-73580号公報(特許第5414738号)、特許第6470455号に記載されている。これらの公報は、その全体の記載が本明細書に参考として援用される。
偏光子の厚みは、好ましくは1μm~25μmであり、より好ましくは1μm~15μmであり、さらに好ましくは1μm~10μmであり、さらにより好ましくは1μm~8μmであり、特に好ましくは2μm~5μmである。本発明の実施形態においては、上記の厚みの偏光子を用いる場合であっても、位相差層付偏光板の過酷な高温環境下、および、高温高湿環境下での位相差ムラおよび色ムラが抑制され得る。
偏光子は、好ましくは、波長380nm~780nmのいずれかの波長で吸収二色性を示す。偏光子の単体透過率Tsは、好ましくは40%~48%であり、より好ましくは41%~46%である。偏光子の偏光度Pは、好ましくは97.0%以上であり、より好ましくは99.0%以上であり、さらに好ましくは99.9%以上である。上記単体透過率は、代表的には、紫外可視分光光度計を用いて測定し、視感度補正を行なったY値である。上記偏光度は、代表的には、紫外可視分光光度計を用いて測定して視感度補正を行なった平行透過率Tpおよび直交透過率Tcに基づいて、下記式により求められる。
偏光度(%)={(Tp-Tc)/(Tp+Tc)}1/2×100
B-2.保護層
保護層12、13は、偏光子の保護層として使用できる任意の適切なフィルムで形成される。当該フィルムの主成分となる材料の具体例としては、トリアセチルセルロース(TAC)等のセルロース系樹脂、ポリエステル系、ポリビニルアルコール系、ポリカーボネート系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリエーテルスルホン系、ポリスルホン系、ポリスチレン系、ポリノルボルネン系、ポリオレフィン系、(メタ)アクリル系、アセテート系等の透明樹脂等が挙げられる。また、(メタ)アクリル系、ウレタン系、(メタ)アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型樹脂または紫外線硬化型樹脂等も挙げられる。この他にも、例えば、シロキサン系ポリマー等のガラス質系ポリマーも挙げられる。また、特開2001-343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルムも使用できる。このフィルムの材料としては、例えば、側鎖に置換または非置換のイミド基を有する熱可塑性樹脂と、側鎖に置換または非置換のフェニル基ならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物が使用でき、例えば、イソブテンとN-メチルマレイミドからなる交互共重合体と、アクリロニトリル・スチレン共重合体とを有する樹脂組成物が挙げられる。当該ポリマーフィルムは、例えば、上記樹脂組成物の押出成形物であり得る。
位相差層付偏光板は、代表的には画像表示装置の視認側に配置され、保護層12は、代表的にはその視認側に配置される。したがって、保護層12には、必要に応じて、ハードコート処理、反射防止処理、スティッキング防止処理、アンチグレア処理等の表面処理が施されていてもよい。
保護層の厚みは、好ましくは10μm~50μm、より好ましくは10μm~30μmである。なお、表面処理が施されている場合、外側保護層(保護層12)の厚みは、表面処理層の厚みを含めた厚みである。
C.位相差層
位相差層30は、目的に応じて任意の適切な光学的特性および/または機械的特性を有し得る。位相差層30は、代表的には遅相軸を有する。1つの実施形態においては、位相差層30の遅相軸と偏光子11の吸収軸とのなす角度θは、好ましくは40°~50°であり、より好ましくは42°~48°であり、さらに好ましくは約45°である。角度θがこのような範囲であれば、後述するように位相差層がλ/4板であれば、非常に優れた円偏光特性(結果として、非常に優れた反射防止特性)を有する位相差層付偏光板が得られ得る。
位相差層は、好ましくは屈折率特性がnx>nyを満たし、より好ましくは屈折率特性がnx>ny≧nzの関係を示す。位相差層は、代表的には偏光板に反射防止特性を付与するために設けられ、1つの実施形態においてはλ/4板として機能し得る。この場合、位相差層の面内位相差Re(550)は、好ましくは100nm~190nm、より好ましくは110nm~170nm、さらに好ましくは130nm~160nmである。なお、ここで「ny=nz」はnyとnzが完全に等しい場合だけではなく、実質的に等しい場合を包含する。したがって、本発明の効果を損なわない範囲で、ny<nzとなる場合があり得る。
位相差層のNz係数は、好ましくは0.9~3、より好ましくは0.9~2.5、さらに好ましくは0.9~1.5、特に好ましくは0.9~1.3である。このような関係を満たしていれば、得られる位相差層付偏光板を画像表示装置に用いた場合に、非常に優れた反射色相を達成し得る。
位相差層は、位相差値が測定光の波長に応じて大きくなる逆分散波長特性を示してもよく、位相差値が測定光の波長に応じて小さくなる正の波長分散特性を示してもよく、位相差値が測定光の波長によってもほとんど変化しないフラットな波長分散特性を示してもよい。1つの実施形態においては、位相差層は、逆分散波長特性を示す。この場合、位相差層のRe(450)/Re(550)は、好ましくは1未満であり、より好ましくは0.8以上1未満であり、さらに好ましくは0.8以上0.95以下である。このような構成であれば、非常に優れた反射防止特性を実現することができる。
位相差層は、光弾性係数の絶対値が好ましくは2×10-11/N以下、より好ましくは2.0×10-13/N~1.5×10-11/N、さらに好ましくは1.0×10-12/N~1.2×10-11/Nである樹脂を含む。光弾性係数の絶対値がこのような範囲であれば、加熱時の収縮応力が発生した場合に位相差変化が生じにくい。その結果、得られる画像表示装置の熱ムラが良好に防止され得る。
位相差層の湿度線膨張係数αは、好ましくは1.50×10-3以下であり、より好ましくは5.0×10-4以下であり、さらに好ましくは5.0×10-5以下であり、特に好ましくは1.5×10-6以下であり、最も好ましくは8.0×10-7以下である。湿度線膨張係数αが上記範囲であれば、異形加工部(例えば、切り欠け部)を有する場合であっても、より耐久性に優れた位相差層付偏光板を提供することができる。湿度線膨張係数αは、例えば、4.0×10-8以上である。本明細書において、湿度線膨張係数αは湿度TMA(例えば、NETZSCH Japan社製、製品名:TMA 4000 SE)を用いて、以下の測定条件で測定した膨張率Aを、測定時間の合計Bで除した値(α=A/B(分))をいう。
<測定条件>
温度25℃、湿度10%で30分間保持→30分かけて温度25℃、湿度50%まで加湿→90分かけて温度60℃、湿度50%まで昇温→60分保持→7分かけて温度60℃、湿度85%まで加湿→240分間保持
位相差層を形成する材料としては、上記のような特性が得られる限りにおいて任意の適切な材料が採用され得る。具体的には、位相差層は、液晶化合物の配向固化層(液晶配向固化層)であってもよく、位相差フィルム(高分子フィルムの延伸フィルム)であってもよい。好ましくは、位相差層は位相差フィルムである。位相差層として位相差フィルムを採用する場合、異形加工部(例えば、切り欠け部)からのクラックがより発生しやすくなる。本発明の実施形態の位相差層付偏光板は、位相差層として位相差フィルムを採用する場合であっても、耐久性に優れた位相差層付偏光板を提供することができる。
位相差フィルムである位相差層は、例えば、高分子フィルムの延伸フィルムであってもよい。具体的には、ポリマーの種類、延伸条件(例えば、延伸温度、延伸倍率、延伸方向)、延伸方法等を適切に選択することにより、上記所望の光学特性(例えば、屈折率特性、面内位相差、厚み方向の位相差)を有する第1の位相差層が得られ得る。より具体的には、延伸温度は、好ましくは110℃~170℃であり、より好ましくは130℃~150℃である。延伸倍率は、好ましくは1.37倍~1.67倍であり、より好ましくは1.42倍~1.62倍である。延伸方法としては、例えば、横一軸延伸が挙げられる。
上記高分子フィルムを形成する樹脂としては、任意の適切な樹脂が採用され得る。具体例としては、ノルボルネン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロース系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリスルホン系樹脂等の正の複屈折フィルムを構成する樹脂が挙げられる。中でも、ノルボルネン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂が好ましい。
上記ノルボルネン系樹脂は、ノルボルネン系モノマーを重合単位として重合される樹脂である。当該ノルボルネン系モノマーとしては、例えば、ノルボルネン、およびそのアルキルおよび/またはアルキリデン置換体、例えば、5-メチル-2-ノルボルネン、5-ジメチル-2-ノルボルネン、5-エチル-2-ノルボルネン、5-ブチル-2-ノルボルネン、5-エチリデン-2-ノルボルネン等、これらのハロゲン等の極性基置換体;ジシクロペンタジエン、2,3-ジヒドロジシクロペンタジエン等;ジメタノオクタヒドロナフタレン、そのアルキルおよび/またはアルキリデン置換体、およびハロゲン等の極性基置換体、例えば、6-メチル-1,4:5,8-ジメタノ-1,4,4a,5,6,7,8,8a-オクタヒドロナフタレン、6-エチル-1,4:5,8-ジメタノ-1,4,4a,5,6,7,8,8a-オクタヒドロナフタレン、6-エチリデン-1,4:5,8-ジメタノ-1,4,4a,5,6,7,8,8a-オクタヒドロナフタレン、6-クロロ-1,4:5,8-ジメタノ-1,4,4a,5,6,7,8,8a-オクタヒドロナフタレン、6-シアノ-1,4:5,8-ジメタノ-1,4,4a,5,6,7,8,8a-オクタヒドロナフタレン、6-ピリジル-1,4:5,8-ジメタノ-1,4,4a,5,6,7,8,8a-オクタヒドロナフタレン、6-メトキシカルボニル-1,4:5,8-ジメタノ-1,4,4a,5,6,7,8,8a-オクタヒドロナフタレン等;シクロペンタジエンの3~4量体、例えば、4,9:5,8-ジメタノ-3a,4,4a,5,8,8a,9,9a-オクタヒドロ-1H-ベンゾインデン、4,11:5,10:6,9-トリメタノ-3a,4,4a,5,5a,6,9,9a,10,10a,11,11a-ドデカヒドロ-1H-シクロペンタアントラセン等が挙げられる。上記ノルボルネン系樹脂は、ノルボルネン系モノマーと他のモノマーとの共重合体であってもよい。
上記ポリカーボネート系樹脂としては、好ましくは、芳香族ポリカーボネートが用いられる。芳香族ポリカーボネートは、代表的には、カーボネート前駆物質と芳香族2価フェノール化合物との反応によって得ることができる。カーボネート前駆物質の具体例としては、ホスゲン、2価フェノール類のビスクロロホーメート、ジフェニルカーボネート、ジ-p-トリルカーボネート、フェニル-p-トリルカーボネート、ジ-p-クロロフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート等が挙げられる。これらの中でも、ホスゲン、ジフェニルカーボネートが好ましい。芳香族2価フェノール化合物の具体例としては、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロパン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)ブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジプロピルフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン等が挙げられる。これらは単独で、または2種以上組み合わせて用いてもよい。好ましくは、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサンが用いられる。特に、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパンと1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサンとを共に使用することが好ましい。
位相差層の厚みは、所望の光学特性が得られるように設定され得る。位相差層が高分子フィルムの延伸フィルムである場合、厚みは、好ましくは5μm~55μmであり、より好ましくは10μm~50μmであり、さらに好ましくは15μm~45μmである。
1つの実施形態において、位相差層はポリカーボネート系樹脂フィルムの延伸フィルムで構成される。この実施形態において、位相差層の厚みは、好ましくは50μm以下であり、より好ましくは10μm~40μmであり、さらに好ましくは20μm~30μmである。位相差層が、このような厚みを有するポリカーボネート系樹脂フィルムで構成されることにより、カールの発生を抑制しつつ、折り曲げ耐久性および反射色相の向上にも寄与し得る。
上記ポリカーボネート系樹脂としては、本発明の効果が得られる限りにおいて、任意の適切なポリカーボネート系樹脂を用いることができる。例えば、ポリカーボネート系樹脂は、フルオレン系ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と、イソソルビド系ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と、脂環式ジオール、脂環式ジメタノール、ジ、トリまたはポリエチレングリコール、ならびに、アルキレングリコールまたはスピログリコールからなる群から選択される少なくとも1つのジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と、を含む。好ましくは、ポリカーボネート系樹脂は、フルオレン系ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と、イソソルビド系ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と、脂環式ジメタノールに由来する構造単位ならびに/あるいはジ、トリまたはポリエチレングリコールに由来する構造単位と、を含み;さらに好ましくは、フルオレン系ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と、イソソルビド系ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と、ジ、トリまたはポリエチレングリコールに由来する構造単位と、を含む。ポリカーボネート系樹脂は、必要に応じてその他のジヒドロキシ化合物に由来する構造単位を含んでいてもよい。なお、本発明の実施形態に好適に用いられ得るポリカーボネート系樹脂の詳細は、例えば、特開2014-10291号公報、特開2014-26266号公報、特開2015-212816号公報、特開2015-212817号公報、特開2015-212818号公報に記載されており、当該記載は本明細書に参考として援用される。
上記ポリカーボネート系樹脂のガラス転移温度は、好ましくは110℃以上150℃以下であり、より好ましくは120℃以上140℃以下である。ガラス転移温度が過度に低いと耐熱性が悪くなる傾向にあり、フィルム成形後に寸法変化を起こす可能性があり、また、得られる有機ELパネル等の画像表示装置の画像品質を下げる場合がある。ガラス転移温度が過度に高いと、フィルム成形時の成形安定性が悪くなる場合があり、又フィルムの透明性を損なう場合がある。なお、ガラス転移温度は、JIS K 7121(1987)に準じて求められる。
上記ポリカーボネート系樹脂の分子量は、還元粘度で表すことができる。還元粘度は、溶媒として塩化メチレンを用い、ポリカーボネート濃度を0.6g/dLに精密に調製し、温度20.0℃±0.1℃でウベローデ粘度管を用いて測定される。還元粘度の下限は、通常0.30dL/gが好ましく、より好ましくは0.35dL/g以上である。還元粘度の上限は、通常1.20dL/gが好ましく、より好ましくは1.00dL/g、さらに好ましくは0.80dL/gである。還元粘度が上記下限値より小さいと成形品の機械的強度が小さくなるという問題が生じる場合がある。一方、還元粘度が上記上限値より大きいと、成形する際の流動性が低下し、生産性や成形性が低下するという問題が生じる場合がある。
ポリカーボネート系樹脂フィルムとして市販のフィルムを用いてもよい。市販品の具体例としては、帝人社製の商品名「ピュアエースWR-S」、「ピュアエースWR-W」、「ピュアエースWR-M」、日東電工社製の商品名「NRF」が挙げられる。
位相差層30は、例えば、上記ポリカーボネート系樹脂から形成されたフィルムを延伸することにより得られる。ポリカーボネート系樹脂からフィルムを形成する方法としては、任意の適切な成形加工法が採用され得る。具体例としては、圧縮成形法、トランスファー成形法、射出成形法、押出成形法、ブロー成形法、粉末成形法、FRP成形法、キャスト塗工法(例えば、流延法)、カレンダー成形法、熱プレス法等が挙げられる。押出成形法またはキャスト塗工法が好ましい。得られるフィルムの平滑性を高め、良好な光学的均一性を得ることができるからである。成形条件は、使用される樹脂の組成や種類、位相差層に所望される特性等に応じて適宜設定され得る。なお、上記のとおり、ポリカーボネート系樹脂は、多くのフィルム製品が市販されているので、当該市販フィルムをそのまま延伸処理に供してもよい。
樹脂フィルム(未延伸フィルム)の厚みは、位相差層の所望の厚み、所望の光学特性、後述の延伸条件などに応じて、任意の適切な値に設定され得る。好ましくは50μm~300μmである。
上記延伸は、任意の適切な延伸方法、延伸条件(例えば、延伸温度、延伸倍率、延伸方向)が採用され得る。具体的には、自由端延伸、固定端延伸、自由端収縮、固定端収縮などの様々な延伸方法を、単独で用いることも、同時もしくは逐次で用いることもできる。延伸方向に関しても、長さ方向、幅方向、厚さ方向、斜め方向等、様々な方向や次元に行なうことができる。延伸の温度は、樹脂フィルムのガラス転移温度(Tg)に対し、Tg-30℃~Tg+60℃であることが好ましく、より好ましくはTg-10℃~Tg+50℃である。
上記延伸方法、延伸条件を適宜選択することにより、上記所望の光学特性(例えば、屈折率特性、面内位相差、Nz係数)を有する位相差フィルムを得ることができる。
1つの実施形態においては、位相差フィルムは、樹脂フィルムを一軸延伸もしくは固定端一軸延伸することにより作製される。固定端一軸延伸の具体例としては、樹脂フィルムを長手方向に走行させながら、幅方向(横方向)に延伸する方法が挙げられる。延伸倍率は、好ましくは1.1倍~3.5倍である。
別の実施形態においては、位相差層を構成する延伸フィルムは好ましくは長尺状の斜め延伸フィルムである。この実施形態において、位相差層を構成する延伸フィルムは、長尺状の樹脂フィルムを長手方向に対して上記の角度θの方向に連続的に斜め延伸することにより作製され得る。斜め延伸を採用することにより、フィルムの長手方向に対して角度θの配向角(角度θの方向に遅相軸)を有する長尺状の延伸フィルムが得られ、例えば、偏光子との積層に際してロールトゥロールが可能となり、製造工程を簡略化することができる。なお、角度θは、位相差層付偏光板において偏光子の吸収軸と位相差層の遅相軸とがなす角度であり得る。角度θは、上記のとおり、好ましくは40°~50°であり、より好ましくは42°~48°であり、さらに好ましくは約45°である。
斜め延伸に用いる延伸機としては、例えば、横および/または縦方向に、左右異なる速度の送り力もしくは引張り力または引き取り力を付加し得るテンター式延伸機が挙げられる。テンター式延伸機には、横一軸延伸機、同時二軸延伸機等があるが、長尺状の樹脂フィルムを連続的に斜め延伸し得る限り、任意の適切な延伸機が用いられ得る。
上記延伸機において左右の速度をそれぞれ適切に制御することにより、上記所望の面内位相差を有し、かつ、上記所望の方向に遅相軸を有する位相差層(実質的には、長尺状の位相差フィルム)が得られ得る。
上記フィルムの延伸温度は、位相差層に所望される面内位相差値および厚み、使用される樹脂の種類、使用されるフィルムの厚み、延伸倍率等に応じて変化し得る。具体的には、延伸温度は、好ましくはTg-30℃~Tg+30℃、より好ましくはTg-15℃~Tg+15℃、さらに好ましくはTg-10℃~Tg+10℃である。このような温度で延伸することにより、本発明の実施形態において適切な特性を有する位相差層が得られ得る。なお、Tgは、フィルムの構成材料のガラス転移温度である。
D.別の位相差層
別の位相差層としては任意の適切な位相差層が用いられる。1つの実施形態において、別の位相差層は、屈折率特性がnz>nx=nyの関係を示す、いわゆるポジティブCプレートであり得る。別の位相差層としてポジティブCプレートを用いることにより、斜め方向の反射を良好に防止することができ、反射防止機能の広視野角化が可能となる。この場合、別の位相差層の厚み方向の位相差Rth(550)は、好ましくは-50nm~-300nm、より好ましくは-70nm~-250nm、さらに好ましくは-90nm~-200nm、特に好ましくは-100nm~-180nmである。ここで、「nx=ny」は、nxとnyが厳密に等しい場合のみならず、nxとnyが実質的に等しい場合も包含する。すなわち、別の位相差層の面内位相差Re(550)は10nm未満であり得る。
nz>nx=nyの屈折率特性を有する別の位相差層は、任意の適切な材料で形成され得る。別の位相差層は、好ましくは、ホメオトロピック配向に固定された液晶材料を含むフィルムからなる。ホメオトロピック配向させることができる液晶材料(液晶化合物)は、液晶モノマーであっても液晶ポリマーであってもよい。当該液晶化合物および当該位相差層の形成方法の具体例としては、特開2002-333642号公報の[0020]~[0028]に記載の液晶化合物および当該位相差層の形成方法が挙げられる。この場合、別の位相差層の厚みは、好ましくは0.5μm~10μmであり、より好ましくは0.5μm~8μmであり、さらに好ましくは0.5μm~5μmである。
E.接着層
代表的には、位相差層30と別の位相差層とは接着層を介して積層される。好ましくは位相差層30と別の位相差層とは接着剤層を介して積層される。接着剤層を介して積層されることにより、位相差層がポリカーボネート系樹脂フィルムの延伸フィルムである場合、熱および吸水による膨張を抑制することができる。接着剤層を形成する接着剤としては任意の適切な接着剤を用いることができ、例えば、紫外線硬化型接着剤を用いることができる。紫外線硬化型接着剤を用いることにより、高い硬度を有し、かつ、厚みの薄い接着層を形成することができる。
F.粘着剤層
本発明の実施形態の位相差層付偏光板は、第1の粘着剤層および第2の粘着剤層を備える。第1の粘着剤層および第2の粘着剤層は任意の適切な粘着剤組成物(以下、粘着剤ともいう)を用いて形成される。第1の粘着剤層を構成する粘着剤と、第2の粘着剤層を構成する粘着剤とは、同一の粘着剤であってもよく、異なる粘着剤であってもよい。粘着剤層を構成する粘着剤は、代表的には、ベースポリマーとして、(メタ)アクリル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、シリコーン系ポリマーまたはゴム系ポリマーを含有し、好ましくは(メタ)アクリル系ポリマーを含有する。ベースポリマーとして(メタ)アクリル系ポリマーが用いられる場合、粘着剤層は、例えば(メタ)アクリル系ポリマーを含有する粘着剤から形成される。
第1の粘着剤層の厚みは、好ましくは8μm~16μmであり、より好ましくは9μm~15μmであり、さらに好ましくは10μm~14μmである。第1の粘着剤層の厚みが上記範囲であれば、偏光板と位相差層との積層状態を維持することができる。
第2の粘着剤層(より具体的には、第2の粘着剤層を形成する粘着剤)の23℃における貯蔵弾性率は好ましくは0.09MPa~0.20MPaであり、より好ましくは0.10MPa~0.19MPaであり、さらに好ましくは0.12MPa~0.18MPaである。第2の粘着剤層が、23℃における貯蔵弾性率が上記範囲である粘着剤から形成されていれば、異形加工部(例えば、切り欠け部)を有する場合であっても、耐久性に優れた位相差層付偏光板を提供することができる。23℃における貯蔵弾性率は動的粘弾性測定装置により測定することができる。
第2の粘着剤層の厚みは、好ましくは10μm~20μmであり、より好ましくは12μm~18μmであり、さらに好ましくは13μm~17μmである。第2の粘着剤層の厚みが上記範囲であれば、異形加工部(例えば、切り欠け部)を有する場合であっても、耐久性に優れた位相差層付偏光板を提供することができる。さらに、位相差層と画像表示パネルとの積層状態を維持することができる。
上記のとおり、粘着剤は好ましくはアクリル系粘着剤である。アクリル系粘着剤は、光学的透明性に優れ、適切な粘着特性(密着性、凝集性および接着性)を示し、かつ、耐久性(耐候性および耐熱性)に優れることから好ましい。
上記ベースポリマーは、代表的には、(メタ)アクリル酸アルキルエステル由来の構成単位を主骨格とする。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸のC1~C20アルキルエステルが挙げられる。具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸イソミリスチル、(メタ)アクリル酸ラウリルが挙げられる。好ましくは、アルキル基の平均炭素数は3~9である。(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、単独で用いてもよく組み合わせて用いてもよい。(メタ)アクリル酸アルキルエステル由来の構成単位の含有割合は、ベースポリマー100重量部に対して、好ましくは60重量部以上であり、より好ましくは80重量部以上であり、さらに好ましくは90重量部~99.9重量部である。本明細書において、(メタ)アクリル酸アルキルエステルはアクリル酸アルキルエステルおよび/またはメタクリル酸アルキルエステルをいう。
ベースポリマーは、必要に応じて、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能な他の単量体成分に由来する構成単位を含んでいてもよい。このような単量体成分(共重合成分)としては、例えば、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6-ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8-ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10-ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12-ヒドロキシラウリルや(4-ヒドロキシメチルシクロヘキシル)-メチルアクリレートなどのヒドロキシル基含有モノマー;(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸などのカルボキシル基含有モノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸などの酸無水物基含有モノマー;アクリル酸のカプロラクトン付加物;スチレンスルホン酸やアリルスルホン酸、2-(メタ)アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸などのスルホン酸基含有モノマー;2-ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートなどのリン酸基含有モノマーが挙げられる。また、(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N-ブチル(メタ)アクリルアミドやN-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-メチロールプロパン(メタ)アクリルアミドなどの(N-置換)アミド系モノマー;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N-ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t-ブチルアミノエチルなどの(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキル系モノマー;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系モノマー;N-(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミドやN-(メタ)アクリロイル-6-オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N-(メタ)アクリロイル-8-オキシオクタメチレンスクシンイミド、N-アクリロイルモルホリンなどのスクシンイミド系モノマー;N-シクロヘキシルマレイミドやN-イソプロピルマレイミド、N-ラウリルマレイミドやN-フェニルマレイミドなどのマレイミド系モノマー;N-メチルイタコンイミド、N-エチルイタコンイミド、N-ブチルイタコンイミド、N-オクチルイタコンイミド、N-2-エチルヘキシルイタコンイミド、N-シクロヘキシルイタコンイミド、N-ラウリルイタコンイミドなどのイタコンイミド系モノマーも改質目的の共重合成分として用いられ得る。さらに、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、N-ビニルピロリドン、メチルビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルピペリドン、ビニルピリミジン、ビニルピペラジン、ビニルピラジン、ビニルピロール、ビニルイミダゾール、ビニルオキサゾール、ビニルモルホリン、N-ビニルカルボン酸アミド類、スチレン、α-メチルスチレン、N-ビニルカプロラクタムなどのビニル系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアノアクリレート系モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有アクリル系モノマー;(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコールなどのグリコール系アクリルエステルモノマー;(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、フッ素(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレートや2-メトキシエチルアクリレートなどのアクリル酸エステル系モノマーも改質目的の共重合成分として用いられ得る。
共重合成分の種類、組み合わせ、配合割合(結果として、構成単位の含有割合)を調整することにより、所望の特性を有する粘着剤を得ることができる。好ましい共重合成分としては、ヒドロキシル基含有モノマー、カルボキシル基含有モノマーが挙げられる。これらは架橋剤との反応点となり得るので、凝集性および耐熱性等に優れた粘着剤層を形成することができる。
ベースポリマーの重量平均分子量は、好ましくは30万~300万であり、より好ましくは100万~280万であり、さらに好ましくは140万~250万である。なお、重量平均分子量は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー;溶媒:THF)により測定し、ポリスチレン換算により算出された値から求められる。
粘着剤は、任意の適切な架橋剤をさらに含有し得る。架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、過酸化物系架橋剤、メラミン系架橋剤、尿素系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、アミン系架橋剤が挙げられる。好ましくは、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤または過酸化物系架橋剤である。架橋剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
架橋剤の含有量はベースポリマー100重量部に対して、好ましくは40重量部以下であり、より好ましくは30重量部以下である。架橋剤の含有量が上記範囲であることにより、粘着剤組成物の白化が抑制され得る。架橋剤の含有量は、例えば、0.01重量部以上である。
粘着剤は、任意の適切な添加剤をさらに含んでいてもよい。添加剤の具体例としては、シランカップリング剤、粘着付与剤、可塑剤、顔料、染料、充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、導電材、紫外線吸収剤、光安定剤、剥離調整剤、軟化剤、界面活性剤、難燃剤が挙げられる。添加剤の種類、組み合わせ、配合量等は、目的に応じて適切に設定され得る。
1つの実施形態において、粘着剤層は、モノマー単位として、アクリル酸と、アルキル(メタ)アクリレートおよび芳香環含有モノマーを含有する(メタ)アクリル系ポリマー(A)と、反応性シリル基を有するポリエーテル化合物(B)と、を含有する粘着剤組成物を用いて形成される。
芳香環含有モノマーは、その構造中に芳香族基を含み、かつ、(メタ)アクリロイル基、ビニル基等の重合性不飽和二重結合を含む化合物をいう。芳香族基としては、ベンゼン環、ナフタレン環、ビフェニル環、複素環等が挙げられる。複素環としては、モルホリン環、ピペリジン環、ピロリジン環、ピペラジン環等が挙げられる。このような化合物としては、例えば、芳香族基を含有する(メタ)アクリレートが挙げられる。芳香環含有モノマーは1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
芳香族基を含有する(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、o-フェニルフェノール(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性クレゾール(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシベンジル(メタ)アクリレート、クロロベンジル(メタ)アクリレート、クレジル(メタ)アクリレート、ポリスチリル(メタ)アクリレート等のベンゼン環を有するもの;ヒドロキシエチル化β-ナフトールアクリレート、2-ナフトエチル(メタ)アクリレート、2-ナフトキシエチルアクリレート、2-(4-メトキシ-1-ナフトキシ)エチル(メタ)アクリレート等のナフタレン環を有するもの;ビフェニル(メタ)アクリレート等のビフェニル環を有するものが挙げられる。複素環を含有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、チオール(メタ)アクリレート、ピリジル(メタ)アクリレート、ピロール(メタ)アクリレート等が挙げられる。その他、複素環を含有する(メタ)アクリル系モノマーとしては、N-アクリロイルモルホリン、N-アクリロイルピペリジン、N-メタクリロイルピペリジン、N-アクリロイルピロリジン等が挙げられる。
芳香族基を含有するビニル化合物の具体例としては、例えば、ビニルピリジン、ビニルピペリドン、ビニルピリミジン、ビニルピペラジン、ビニルピラジン、ビニルピロール、ビニルイミダゾール、ビニルオキサゾール、ビニルモルホリン、N-ビニルカルボン酸アミド類、スチレン、α-メチルスチレン等が挙げられる。
芳香環含有モノマーは、(メタ)アクリロイル基、ビニル基等の重合性不飽和二重結合の他に、スルホン酸等の官能基を含有してもよい。当該官能基を有する芳香環含有モノマーとしては、例えば、スチレンスルホン酸や(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸等が挙げられる。
芳香環含有モノマーとしては、粘着特性や耐久性の点から、芳香族基を含有する(メタ)アクリレートが好ましく、なかでも、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートが好ましく、ベンジル(メタ)アクリレートがより好ましい。
(メタ)アクリル系ポリマー(A)における芳香環含有モノマーの割合は、(メタ)アクリル系ポリマー(A)の全構成モノマー100重量%に対する重量比率において、1重量%~50重量%の割合で含有するのが好ましく、より好ましくは芳香環含有モノマーの含有率は1重量%~35重量%であり、さらに好ましくは1重量%~20重量%であり、さらにより好ましくは7重量%~18重量%が好ましく、特に好ましくは10重量%~16重量%である。
(メタ)アクリル系ポリマー(A)における芳香環含有モノマー以外のモノマー成分としては、上記粘着剤組成物に用いられるモノマー成分として例示したものを用いることができる。
(メタ)アクリル系ポリマー(A)における、アクリル酸の含有割合は、上記のとおりである。
ポリエーテル化合物(B)としてはポリエーテル骨格を有する任意の適切な化合物を用いることができる。ポリエーテル化合物(B)は、好ましくはポリエーテル骨格を有し、かつ、少なくとも1つの末端に、一般式:-SiR3-aで表される反応性シリル基を有する(式中、Rは、置換基を有していてもよい、炭素数1~20の1価の有機基であり、Mは水酸基又は加水分解性基であり、aは1~3の整数である。ただし、Rが複数存在するとき複数のRは互いに同一であっても異なっていてもよく、Mが複数存在するとき複数のMは互いに同一であっても異なっていてもよい)。
ポリエーテル化合物(B)が有するポリエーテル骨格は、炭素数1~10の直鎖または分岐鎖のオキシアルキレン基の繰り返し構造単位を有するものが好ましい。オキシアルキレン基の構造単位は、炭素数2~6であることが好ましく、さらには3であるのが好ましい。また、オキシアルキレン基の繰り返し構造単位は、1種のオキシアルキレン基の繰り返し構造単位であってもよく、2種以上のオキシアルキレン基のブロック単位またはランダム単位の繰り返し構造単位であってもよい。オキシアルキレン基としては、例えば、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基等が挙げられる。これらオキシアルキレン基のなかでも、オキシプロピレン基(特に、-CHCH(CH)O-)の構造単位を有するものが、好ましい。
ポリエーテル化合物(B)は、反応性シリル基の他は、主鎖が実質的にポリエーテル骨格からなることが好ましい。ここで、主鎖が実質的にポリオキシアルキレン鎖からなるとは、他の化学構造を少量含んでもよいことを意味する。他の化学構造としては、例えば、ポリエーテル骨格に係るオキシアルキレン基の繰り返し構造単位を製造する場合の開始剤の化学構造および反応性シリル基との連結基等を含んでもよいことを示す。ポリエーテル骨格に係るオキシアルキレン基の繰り返し構造単位は、ポリエーテル化合物(B)の全重量の50重量%以上であることが好ましく、80重量%以上であることがさらに好ましい。
ポリエーテル化合物(B)としては市販品を用いてもよい。ポリエーテル化合物(B)の具体例としては、例えば、カネカ社製の商品名:MSポリマー S203、S303、S810;SILYL EST250、EST280;SAT10、SAT200、SAT220、SAT350、SAT400、旭硝子社製の商品名:EXCESTARS2410、S2420又はS3430等が挙げられる。
粘着剤組成物におけるポリエーテル化合物(B)の割合は、(メタ)アクリル系ポリマー(A)100重量部に対して、好ましくは0.001重量部~20重量部である。ポリエーテル化合物(B)の含有割合は、より好ましくは0.01重量部以上、さらに好ましくは0.02重量部以上、特に好ましくは0.1重量部以上、最も好ましくは0.5重量部以上である。また、ポリエーテル化合物(B)の含有割合はより好ましくは10重量部以下であり、さらに好ましくは5重量部以下であり、特に好ましくは3重量部以下である。
(メタ)アクリル系ポリマー(A)およびポリエーテル化合物(B)を含む粘着剤組成物は、例えば、特許第4959014号に記載されている。当該公報の記載は本明細書に参考として援用される。
粘着剤は任意の適切な架橋剤、および、添加剤をさらに含むことができる。架橋剤および添加剤の種類、および、添加量としては、上記粘着剤組成物に用いられるものを用いることができる。
G.画像表示装置
上記A項からF項に記載の位相差層付偏光板は、画像表示装置に適用され得る。したがって、本発明の実施形態は、そのような位相差層付偏光板を用いた画像表示装置を包含する。画像表示装置の代表例としては、液晶表示装置、エレクトロルミネセンス(EL)表示装置(例えば、有機EL表示装置、無機EL表示装置)が挙げられる。本発明の実施形態による画像表示装置は、その視認側に上記A項からF項に記載の位相差層付偏光板を備える。位相差層付偏光板は、位相差層が画像表示セル(例えば、液晶セル、有機ELセル、無機ELセル)側となるように(偏光子が視認側となるように)積層されている。
上記のとおり、本発明の実施形態の位相差層付偏光板は、異形加工部(例えば、切り欠け部)を有する場合であっても、耐久性に優れた位相差層付偏光板を提供することができる。したがって、よりデザイン性の高い画像表示装置にも好適に用いることができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。各特性の測定方法は以下の通りである。なお、特に明記しない限り、実施例および比較例における「部」および「%」は重量基準である。
(1)厚み
10μm以下の厚みは、干渉膜厚計(大塚電子社製、製品名「MCPD-3000」)を用いて測定した。10μmを超える厚みは、デジタルマイクロメーター(アンリツ社製、製品名「KC-351C」)を用いて測定した。
(2)バタフライ試験
各実施例または比較例で用いた位相差層および第2の粘着剤層の積層体を15.0cm×5.0cmに切り出した。図6はバタフライ試験の試料の概略平面図である。切り出した積層体を、図6におけるバタフライ角θが10°または15°となるようレーザーで切り出した。切り出し時には、バタフライ角の深さ方向(図6における縦方向)と位相差層の遅相軸とがなす角度が0°となるよう、切り出した。次いで、無アルカリガラス板(厚み:1.1mm)に第2の粘着剤層を貼り合わせ、85℃、85%RHのオーブンに80時間投入した。その後、オーブンから取り出し、室温まで放置した。次いで、光学顕微鏡(Olympus社製、製品名:MX61L)で観察し、レーザー加工した部分のクラックの有無を確認した。評価は3つのサンプルを用いて行った。3つのサンプル全てでクラックがみられなかった場合を最良、2つのサンプルでクラックがみられなかった場合を良、1つのサンプルでクラックがみられなかった場合を可、全てのサンプルでクラックがみられた場合を不可とした。
(3)貯蔵弾性率
第2の粘着剤層を構成する粘着剤について、レオメトリック社製の動的粘弾性測定装置「ARES」を用いてJIS K 7244に基づき23℃における貯蔵弾性率を測定した。
(4)湿度線膨張係数α
実施例1、2および比較例1で用いた位相差フィルム、および、実施例3、4および比較例2で用いた、製造例5で得られた位相差層1と製造例6で得られた別の位相差層とを紫外線硬化型接着剤(硬化後厚み1μm)を介して積層した積層体について、湿度TMA装置(NETZSCH Japan社製、製品名:TMA 4000 SE)を用いて、以下の測定条件で測定し、膨張率Aを求めた。次いで、得られた膨張率Aを、測定時間の合計Bで除して(α=A/B(分))湿度線膨張係数αを算出した。
<測定条件>
温度25℃、湿度10%で30分間保持→30分かけて温度25℃、湿度50%まで加湿→90分かけて温度60℃、湿度50%まで昇温→60分保持→7分かけて温度60℃、湿度85%まで加湿→240分間保持
<製造例1:粘着剤1の作製>
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた4つ口フラスコに、、アクリル酸ブチル(BA)94.9重量部、アクリル酸(AA)5重量部、および、4-ヒドロキシブチルアクリレート(HEA)0.1重量部含有するモノマー混合物を仕込んだ。さらに、このモノマー混合物100重量部に対して、重合開始剤として2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を酢酸エチル100重量部と共に仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入して窒素置換した後、フラスコ内の液温を55℃付近に保って7時間重合反応を行って、重量平均分子量(Mw)200万のアクリル系ポリマー(ベースポリマーA)の溶液を調製した。
得られたベースポリマーAの溶液の固形分100重量部に対して、イソシアネート系架橋剤(トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート付加物、東ソー社製、商品名「コロネートL」)0.6重量部と、シランカップリング剤(商品名:KBM403、信越化学工業(株)製)0.1重量部と、を配合して、粘着剤1を調製した。
<製造例2:粘着剤2の作製>
使用する単量体をBA74.9重量部、アクリル酸ベンジル(BzA)20.0重量部、AA5.0重量部およびHBA0.1重量部に変更した以外は、製造例1と同様にして、重量平均分子量(Mw)230万のアクリル系ポリマー(ベースポリマーB)の溶液を調製した。
得られたベースポリマーBの溶液の固形分100重量部に対して、イソシアネート系架橋剤(トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート付加物、東ソー社製、商品名「コロネートL」)3重量部と、シランカップリング剤(商品名:KBM403、信越化学工業(株)製)0.1重量部と、反応性シリル基を有するポリエーテル化合物(カネカ社製、商品名「サイリルSAT10」)1重量部と、を配合して、粘着剤2を調製した。
<製造例3:粘着剤3の作製>
使用する単量体を、BA99重量部、および、HBA1重量部に更した以外は、製造例1と同様にして、重量平均分子量(Mw)160万のアクリル系ポリマー(ベースポリマーC)の溶液を調製した。
得られたベースポリマーCの溶液の固形分100重量部に対して、イソシアネート系架橋剤(商品名:タケネートD110N、トリメチロールプロパンキシリレンジイソシアネート、三井化学(株)製)0.1重量部、過酸化物系架橋剤のベンゾイルパーオキサイド(商品名:ナイパーBMT、日本油脂(株)製)0.3重量部と、シランカップリング剤(商品名:KBM403、信越化学工業(株)製)0.1重量部を配合して、を配合して、粘着剤3を調製した。
<製造例4:粘着剤4の作製>
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた4つ口フラスコに、BA82.1重量部、BzA13重量部、AA4.8重量部、4-ヒドロキシブチルアクリレート(HBA)1重量部、重合開始剤として2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を酢酸エチル100重量部と共に仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入して窒素置換した後、フラスコ内の液温を55℃付近に保って8時間重合反応を行い、重量平均分子量220万のアクリル系ポリマー(D)の溶液を調製した。
得られたアクリル系ポリマー(D)溶液の固形分100重量部に対して、反応性シリル基を有するポリエーテル化合物(B)(カネカ社製、商品名:サイリルSAT10)0.5部、イソシアネート架橋剤(日本ポリウレタン工業社製、商品名:コロネートL)0.45重量部およびベンゾイルパーオキサイド(日本油脂社製、商品名:ナイパーBMT)0.1重量部を配合して、粘着剤4の溶液(固形分11%)を調製した。
<製造例5:位相差層1の作製>
1.ポリエステルカーボネート系樹脂の重合
撹拌翼および100℃に制御された還流冷却器を具備した縦型反応器2器からなるバッチ重合装置を用いて重合を行った。ビス[9-(2-フェノキシカルボニルエチル)フルオレン-9-イル]メタン29.60質量部(0.046mol)、イソソルビド(ISB)29.21質量部(0.200mol)、スピログリコール(SPG)42.28質量部(0.139mol)、ジフェニルカーボネート(DPC)63.77質量部(0.298mol)及び触媒として酢酸カルシウム1水和物1.19×10-2質量部(6.78×10-5mol)を仕込んだ。反応器内を減圧窒素置換した後、熱媒で加温を行い、内温が100℃になった時点で撹拌を開始した。昇温開始40分後に内温を220℃に到達させ、この温度を保持するように制御すると同時に減圧を開始し、220℃に到達してから90分で13.3kPaにした。重合反応とともに副生するフェノール蒸気を100℃の還流冷却器に導き、フェノール蒸気中に若干量含まれるモノマー成分を反応器に戻し、凝縮しないフェノール蒸気は45℃の凝縮器に導いて回収した。第1反応器に窒素を導入して一旦大気圧まで復圧させた後、第1反応器内のオリゴマー化された反応液を第2反応器に移した。次いで、第2反応器内の昇温および減圧を開始して、50分で内温240℃、圧力0.2kPaにした。その後、所定の攪拌動力となるまで重合を進行させた。所定動力に到達した時点で反応器に窒素を導入して復圧し、生成したポリエステルカーボネート系樹脂を水中に押し出し、ストランドをカッティングしてペレットを得た。
2.位相差フィルムの作製
得られたポリエステルカーボネート系樹脂(ペレット)を80℃で5時間真空乾燥をした後、単軸押出機(東芝機械社製、シリンダー設定温度:250℃)、Tダイ(幅200mm、設定温度:250℃)、チルロール(設定温度:120℃~130℃)および巻取機を備えたフィルム製膜装置を用いて、厚み130μmの長尺状の樹脂フィルムを作製した。得られたポリカーボネート樹脂フィルムを、特開2014-194483号公報の実施例2に準じた方法で斜め延伸し、厚み47μmの位相差フィルムを得た。得られた位相差フィルムのRe(550)は144nmであり、Re(450)/Re(550)は0.86であり、Nz係数は1.21であり、配向角(遅相軸の方向)は長尺方向に対し45°であった。
<製造例6:別の位相差層(液晶配向固化層であるポジティブCプレート)の作製>
下記化学式(式中の数字65および35はモノマーユニットのモル%を示し、便宜的にブロックポリマー体で表している:重量平均分子量5000)で示される側鎖型液晶ポリマー20重量部、ネマチック液晶相を示す重合性液晶(BASF社製:商品名PaliocolorLC242)80重量部および光重合開始剤(チバスペシャリティーケミカルズ社製:商品名イルガキュア907)5重量部をシクロペンタノン200重量部に溶解して液晶塗工液を調製した。そして、垂直配向処理を施したPET基材に当該塗工液をバーコーターにより塗工した後、80℃で4分間加熱乾燥することによって液晶を配向させた。この液晶層に紫外線を照射し、液晶層を硬化させることにより、nz>nx=nyの屈折率特性を示す位相差層(厚み4μm)を基材上に形成した。
Figure 2024052319000002
[実施例1]
1.偏光板の作製
長尺状のポリビニルアルコール(PVA)系樹脂フィルムにヨウ素を含有させ、長手方向(MD方向)に一軸延伸して得られたフィルム(厚み12μm)を偏光子として用いた。この偏光子の一方の面にトリアセチルセルロース(TAC)フィルム(厚み25μm)を、他方の面に紫外線硬化型接着剤を介してHC-TACフィルムを貼り合わせ、HC-TACフィルム/偏光子/TACフィルムの構成の偏光板を得た。なお、HC-TACフィルムは、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム(厚み25μm)にハードコート(HC)層(厚み7μm)が形成されたフィルムであり、TACフィルムが偏光子側となるようにして貼り合わせた。
製造例4で得られた粘着剤4をシリコーン系剥離剤で処理された厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)の表面に、ファウンテンコータで均一に塗工し、PETフィルムの表面に厚さ12μmの粘着剤層1(第1の粘着剤層)を形成した。形成した粘着剤層1を偏光板のTACフィルムに転写し、PETフィルムを剥離した。
次いで、第1の粘着剤層を介して位相差フィルム(逆分散の波長依存性を示す市販の位相差フィルム(帝人社製、商品名「ピュアエースWR」、厚み50μm)、面内位相差Re(550):147nm、Re(450)/Re(550):0.89)を貼り合わせた。この時、偏光子の吸収軸と第1の位相差フィルムの遅相軸とが45°の角度をなすようにして貼り合わせた。その後、位相差フィルムの第1の粘着剤層と接していない面に、製造例1で得られた粘着剤1を塗布(厚み15μm)し、第2の粘着剤層を形成し、位相差層付偏光板(厚み:149μm)を得た。得られた位相差層付偏光板を上記評価に供した。結果を表1に示す。
[実施例2]
粘着剤1に代えて、製造例2で得られた粘着剤2を用いた以外は実施例1と同様にして位相差層付偏光板を得た。得られた位相差層付偏光板を上記評価に供した。結果を表1に示す。
[実施例3]
位相差フィルム(帝人社製、商品名「ピュアエースWR」)に代えて、製造例5で得られた位相差層1と製造例6で得られた別の位相差層とを紫外線硬化型接着剤(硬化後厚み1μm)を介して積層したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、位相差層付偏光板を得た。得られた位相差層付偏光板を上記の評価に供した。結果を表1に示す。
[実施例4]
粘着剤1に代えて、製造例2で得られた粘着剤2を用いた以外は実施例3と同様にして位相差層付偏光板を得た。得られた位相差層付偏光板を上記評価に供した。結果を表1に示す。
(比較例1)
粘着剤1に代えて、製造例3で得られた粘着剤3を用いた以外は実施例1と同様にして、位相差層付偏光板を得た。得られた位相差層付偏光板を上記の評価に供した。結果を表1に示す。
(比較例2)
粘着剤1に代えて、製造例3で得られた粘着剤3を用いた以外は実施例3と同様にして、位相差層付偏光板を得た。得られた位相差層付偏光板を上記の評価に供した。結果を表1に示す。
Figure 2024052319000003
[評価]
表1から明らかなように、本発明の実施例の位相差層付偏光板は、異形加工部(例えば、切り欠け部)を有する場合であっても、位相差層のクラックの発生が抑制されたものであった。
本発明の実施形態の位相差層付偏光板は、液晶表示装置、有機EL表示装置および無機EL表示装置等の画像表示装置に好適に用いることができる。
10 偏光板
11 偏光子
12 保護層
13 保護層
20 第1の粘着剤層
30 位相差層
40 第2の粘着剤層
50 切り欠け部
100 位相差層付偏光板

Claims (5)

  1. 偏光子、および、該偏光子の少なくとも一方の面に積層された保護層を含む偏光板と;第1の粘着剤層と;位相差層と;第2の粘着剤層と;をこの順に備え、
    異形加工部を有する位相差層付偏光板であって
    該異形加工部の深さ方向と該位相差層の遅相軸とがなす角度が-10°~10°であり、
    該第2の粘着剤層が、23℃の貯蔵弾性率が0.09MPa~0.2MPaである粘着剤により形成された層である、位相差層付偏光板。
  2. 前記異形加工部が切り欠け部である、請求項1に記載の位相差層付偏光板。
  3. 前記位相差層の湿度線膨張係数αが1.50×10-3以下である、請求項1に記載の位相差層付偏光板。
  4. 前記位相差層がポリカーボネート系樹脂フィルムの延伸フィルムで構成されている、請求項1に記載の位相差層付偏光板。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の位相差層付偏光板を含む、画像表示装置。
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