JP2024047968A - 接着性重合体組成物、多層成形体および容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリエチレンテレフタレートのような難接着性の被着体に対して優れた接着性を有する接着性重合体組成物、多層成形体および蓋材、並びにこれらを用いた易開封性容器を提供することを目的とする。【解決手段】エチレン単独重合体(A)、エチレン系共重合体(B)、変性ポリプロピレン(C)、および粘着成分(D)を含む接着性重合体組成物。【選択図】なし

Description

本発明は接着性重合体組成物、並びに、該接着性重合体組成物を使用した多層成形体、該多層成形体からなる蓋材、および、該蓋材を用いた容器、特に食品容器に関する。
近年の環境への意識の高まりを背景に、食品容器のリサイクルに関心が集まっている。食品容器は、シーラント層を有する多層フィルムからなる蓋材と、ポリプロピレンやポリスチレン、又はポリエチレンテレフタレート等からなる底材を組み合わせて作られるのが一般的である。中でも、底材に用いられる材料として、リサイクル性や透明性、強度、耐衝撃性、耐熱性、コスト等に優れるポリエチレンテレフタレートが注目を集めている。しかしながら、ポリエチレンテレフタレートは蓋材の主原料であるポリオレフィンとの親和性が低いため、底材と蓋材のシーラント層とを熱融着させても十分な接着強度が得られないという課題があった。
このような課題に対して、シーラント層にエチレン-酢酸ビニル共重合体および/またはエチレン-メチルメタクリレート共重合体と粘着成分を含む組成物を用いる技術が知られている(特許文献1)。
特開2018-020523号公報
一般的にイージーピールと呼ばれる易開封性容器においては、容易に開封できる利便性が求められる一方、底材と蓋材とが十分な接着強度を有し、内容物の食品を保護する必要もある。すなわち、これらを両立する開封強度にコントロールしなければならない。ポリエチレンテレフタレートからなる底材とポリオレフィンからなるシーラント層との間の接着強度が低い場合、製品輸送時の振動や温度変化による内圧の変化によって容易に開封され、容器として機能しない恐れがある。
特許文献1では、エチレン-酢酸ビニル共重合体および/またはエチレン-メチルメタクリレート共重合体と粘着成分を含み、特定のビカット軟化点を有する樹脂組成物をシーラント層に用いる技術について開示されているが、未だ接着強度には改良の余地があった。
本発明は、このような問題を鑑みてなされたものである。即ち、本発明の課題は、ポリエチレンテレフタレートのような難接着性の被着体に対して優れた接着性を有する接着性重合体組成物、多層成形体および蓋材、並びにこれらを用いた易開封性容器を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、エチレン単独重合体、エチレン系共重合体、変性ポリプロピレン、および粘着成分を含ませる事で、予想だにしない極めて優れた接着性を発現できる組成物を得ることができる事を見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下の特徴を有する。
[1] エチレン単独重合体(A)、エチレン系共重合体(B)、変性ポリプロピレン(C)、および粘着成分(D)を含む接着性重合体組成物。
[2] 前記エチレン単独重合体(A)を10~40質量%、前記エチレン系共重合体(B)を20~80質量%、前記変性ポリプロピレン(C)を0.5~30質量%、前記粘着成分(D)を5~40質量%の割合で含む、[1]に記載の接着性重合体組成物。
[3] 前記変性ポリプロピレン(C)が、不飽和カルボン酸およびその誘導体で変性されたポリプロピレンからなる群から選択される少なくとも1種である、[1]または[2]に記載の接着性重合体組成物。
[4] スチレン系共重合体(E)を5~30質量%の割合で更に含む、[1]~[3]のいずれかに記載の接着性重合体組成物。
[5] [1]~[4]のいずれかに記載の接着性重合体組成物からなるシーラント層を有する多層成形体。
[6] 蓋材である、[5]に記載の多層成形体。
[7] 底材と、[5]または[6]に記載の蓋材とを有し、
前記蓋材の前記シーラント層と前記底材とが熱融着されてなる、容器。
[8] 前記底材がポリエチレンテレフタレートを含む、[7]に記載の容器。
[9] 食品容器である、[7]または[8]に記載の容器。
本発明の接着性重合体組成物は上記構成を有するため、ポリエチレンテレフタレートのような難接着成分に対しても優れた接着性を有する。該接着性重合体組成物からなるシーラント層を有する多層成形体および蓋材は、易開封性だけでなく、十分な開封強度を併せ持つため、食品容器として、その機能が損なわれる事が無く、好適に使用する事ができる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。尚、本明細書において、「~」を用いてその前後に数値又は物性値を挟んで表現する場合、その前後の値を含むものとして用いることとする。
本発明の一実施形態にかかる接着性重合体組成物は、エチレン単独重合体(A)、エチレン系共重合体(B)、変性ポリプロピレン(C)、および粘着成分(D)を含む接着性重合体組成物である。
[エチレン単独重合体(A)]
エチレン単独重合体(A)は、モノマー成分としてエチレンのみからなり、エチレン以外のモノマー成分を含まない重合体である。接着性重合体組成物は、エチレン単独重合体(A)を含む事で、溶融成形時の延展性が向上する事に加え、原料ペレットやフィルム同士のブロッキング抑制、材料強度の効果の獲得に繋がる。
エチレン単独重合体(A)としては、モノマー成分としてエチレンのみからなり、エチレン以外のモノマー成分を含まない重合体であれば特に制限は無いが、エチレンモノマーが直鎖状に結合している高密度ポリエチレン、又はエチレンモノマーが枝分かれして結合している低密度ポリエチレンが挙げられる。中でも、接着性重合体組成物をフィルムとして使用した際の透明性や低温ヒートシール性、溶融延展性、粘着成分(D)との相溶性の観点から、低密度ポリエチレンが好ましい。
エチレン単独重合体(A)の密度(JIS K7112)は、特に限定されないが、0.85g/cm以上が好ましく、より好ましくは0.87g/cm以上であり、更に好ましくは0.89g/cm以上であり、とりわけ好ましくは0.90g/cm以上であり、特に好ましくは0.91g/cm以上である。一方、該密度は、0.98g/
cm以下が好ましく、より好ましくは0.96g/cm以下であり、更に好ましくは0.95g/cm以下であり、とりわけ好ましくは0.94g/cm以下であり、特に好ましくは0.93g/cm以下である。
エチレン単独重合体(A)のメルトフローレート(MFR)は、特に限定されないが、成形性の点から、0.01~50g/10分が好ましく、より好ましくは0.1~30g/10分である。ここで、エチレン単独重合体(A)のMFRは、190℃、荷重2.16kg、オリフィス径:2mmでの値を意味する。
[エチレン系共重合体(B)]
エチレン系共重合体(B)は、エチレンと他のモノマーとの共重合体を意味する。エチレン系共重合体(B)はエチレンに他のモノマーを共重合させる事で結晶性を低下させ、かつ柔軟化させている重合体であり、被着体への濡れ性(接着界面への親和性)に優れるため、接着強度向上に寄与する。また、粘着成分(D)との相溶性を向上し、ひいては接着強度を向上するという効果がある。
エチレン系共重合体(B)において、エチレンと共重合されるモノマー成分としては特に限定されないが、プロピレン、1-ブテン、3-メチル-1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-デセン、もしくは1-オクタデセン等の炭素数3~20のα-オレフィン、酢酸ビニル、ビニルアルコール、(メタ)アクリル酸、または(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。これらのエチレンと共重合されるモノマー成分は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で使用してもよい。ここで、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を意味する(以下、同様とする)。
エチレン系共重合体(B)の具体例としては、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブテン共重合体、エチレン・ヘキセン共重合体、エチレン・オクテン共重合体、エチレン・プロピレン・ブテン共重合体、エチレン・プロピレン・ヘキセン共重合体、エチレン・プロピレン・オクテン共重合体、エチレン・ブテン・ヘキセン共重合体、エチレン・ブテン・オクテン共重合体、もしくはエチレン・ヘキセン・オクテン共重合体等のエチレン・α-オレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、又はエチレン・(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸メチル共重合体が挙げられる。
エチレン系共重合体(B)とは、エチレンを、共重合体を構成する全モノマー単位の50質量%以上の割合で含有する共重合体を意味する。含まれるエチレンの比率としては60質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましい。エチレン系共重合体(B)に含まれるエチレンの下限比率がかかる範囲であれば、成形時のペレットのブロッキングやフィルムにした際のフィルム同士のブロッキングを防止する事ができる。一方、エチレン系共重合体(B)に含まれるエチレンの比率は99質量%以下が好ましく、95質量%以下がより好ましく、90質量%以下が更に好ましい。エチレン系共重合体(B)に含まれるエチレンの上限比率がかかる範囲であれば、エチレン系共重合体(B)は非晶部の割合が多くなるため粘着成分(D)との相溶性が向上するだけでなく、エチレン系共重合体(B)に十分な柔軟性を付与する事ができるため、被着体に対する濡れ性(接着界面の親和性)が向上し、結果として優れた接着性が得られる。
これらのエチレン系共重合体(B)は、1種類のみを単独で、又は2種類以上を任意の組み合せ及び比率で用いることがきる。
これらの中でも、エチレン・α-オレフィン共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、又はエチレン・酢酸ビニル共重合体が安価で容易に入手することができ、機械的特性にも優れるため好ましく、ポリエステルへの接着性向上の観点から、極性を有するエチレン・(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、又はエチレン・酢酸ビニル共重合体がより好ましい。
エチレン系共重合体(B)の密度(JIS K7112)は、特に限定されないが、0.85g/cm以上が好ましく、より好ましくは0.86g/cm以上であり、更に好ましくは0.87g/cm以上であり、特に好ましくは0.88g/cm以上である。一方、0.98g/cm以下が好ましく、より好ましくは0.97g/cm以下であり、更に好ましくは0.96g/cm以下であり、特に好ましくは0.95g/cm以下である。
エチレン系共重合体(B)のメルトフローレート(MFR)は、特に限定されないが、成形性の点から、0.01~50g/10分が好ましく、より好ましくは0.1~30g/10分である。ここで、エチレン系共重合体(B)のMFRは、190℃、荷重2.16kg、オリフィス径:2mmでの値を意味する。
エチレン系共重合体(B)が複数材料から構成される場合、エチレン系共重合体(B)のメルトフローレート(MFR)はエチレン系共重合体(B)として上記数値範囲内となっていればよく、個々の材料は上記数値範囲外であってもよい。その場合、個々の材料のMFRは各材料が均一に混ざりやすいという観点から、0.01~300g/10分が好ましく、0.1~100g/10分がより好ましく、0.1~50g/10分が更に好ましい。
[変性ポリプロピレン(C)]
変性ポリプロピレン(C)は、ポリプロピレンを不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体で変性した樹脂であることが好ましい。該変性は、グラフト変性であることが好ましい。ここで「グラフト変性」とは、ポリプロピレンに、不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体を結合させることを意味する。なお、変性ポリプロピレンにおける不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体の結合位置は、特に限定されず、ポリプロピレンの主鎖末端及び側鎖の少なくとも一方に導入されていればよい。「不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体」の表記は、「不飽和カルボン酸及びその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種」と表記してもよい。
グラフト変性する原料として用いるポリプロピレンとしては、特に限定されないが、プロピレンの単独重合体、又はプロピレンと他のモノマーとの共重合体等が挙げられ、他のモノマーとしては、エチレン、1-ブテン、3-メチル-1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-デセン、もしくは1-オクタデセン等の炭素数3~20のα-オレフィン、酢酸ビニル、ビニルアルコール、(メタ)アクリル酸、又は(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。これらの他のモノマーは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で使用してもよい。ここで、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を意味する(以下、同様とする)。
原料ポリプロピレンの具体例としては、プロピレン単独重合体(プロピレンホモポリマー)、又はプロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・ブテンランダム共重合
体、プロピレン・エチレン・ヘキセンランダム共重合体、プロピレン・エチレン・オクテンランダム共重合体、プロピレン・ブテン・ヘキセンランダム共重合体、プロピレン・ブテン・オクテンランダム共重合体、プロピレン・ヘキセン・オクテンランダム共重合体、もしくはプロピレン・エチレンブロック共重合体等のプロピレン系(共)重合体が挙げられる。ここで、「(共)重合体」は単独重合体と共重合体の総称である。また、「プロピレン系重合体」は、プロピレン単独重合体およびプロピレン共重合体の総称である。
ここで、プロピレン系共重合体とは、プロピレンを、共重合体を構成する全モノマー単位の50質量%以上の割合で含有する共重合体を意味する。
これらの原料ポリプロピレンは、1種類のみを単独で、又は2種類以上を任意の組み合せ及び比率で用いることがきる。
これらの中でも、プロピレン単独重合体、又はプロピレン・エチレンランダム共重合体が安価で容易に入手することができ、経済性に優れるため好ましい。
原料ポリプロピレンの密度(JIS K7112)は、特に限定されないが、0.85g/cm以上が好ましく、より好ましくは0.87g/cm以上であり、一方、0.98g/cm以下が好ましく、より好ましくは0.97g/cm以下である。また、原料ポリプロピレンのメルトフローレート(MFR)は、特に限定されないが、成形性の点から、0.01~50g/10分が好ましく、より好ましくは0.1~30g/10分である。ここで、ポリプロピレンのMFRは、230℃、荷重2.16kg、オリフィス径:2mmでの値を意味する。
原料ポリプロピレンのグラフト変性に用いる不飽和カルボン酸としては、特に限定されないが、代表的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸が挙げられる。また不飽和カルボン酸の誘導体としては、特に限定されないが、代表的には酸無水物、エステル、アミド、イミド、金属塩が挙げられる。
不飽和カルボン酸の誘導体の具体例としては、無水マレイン酸、無水ハイミック酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸グリシジル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、イタコン酸モノメチルエステル、イタコン酸ジエチルエステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイン酸モノアミド、マレイン酸ジアミド、マレイン酸-N-モノエチルアミド、マレイン酸-N,N-ジエチルアミド、マレイン酸-N,N-モノブチルアミド、マレイン酸-N,N-ジブチルアミド、フマル酸モノアミド、フマル酸ジアミド、フマル酸-N-モノブチルアミド、フマル酸-N,N-ジブチルアミド、マレイミド、Nブチルマレイミド、N-フェニルマレイミド、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、又はメタクリル酸カリウムが挙げられる。
不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体は、1種類のみを単独で、又は2種類以上を任意の組み合せ及び比率で用いることができる。
これらのうち、特にマレイン酸又はその無水物が、電子密度が低く反応性が高いことから好適である。
原料ポリプロピレンのグラフト変性は、従来公知の種々の方法で行うことができる。変性方法としては、溶融させた原料ポリプロピレンに不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体を添加してグラフト共重合させる溶融変性法、溶媒に溶解させた原料ポリプロピレンに
不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体を添加してグラフト共重合させる溶液変性法等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらのうち、衛生性の観点から、溶媒を使用しなくてもよい溶融変性法が好ましく、押出機を用いてグラフト変性することがより好ましい。なお、効率よくグラフト変性するためには、ラジカル開始剤の存在下に変性することが好ましい。
ラジカル開始剤としては、特に限定されないが、有機過酸化物又はアゾ化合物が好ましく、有機過酸化物が特に好ましい。具体的には、ジ-t-ブチルパーオキサイド、t-ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキシン-3、1,4-ビス(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n-ブチル-4,4-ビス(t-ブチルパーオキシ)バレエート、2,2-ビス(4,4-t-ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2-ビス(t-ブチルパーオキシ)ブタン、もしくは1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)シクロドデカン等のジアルキルパーオキサイド類;t-ブチルパーオキシアセテート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシピバレート、t-ブチルパーオキシラウレート、t-ブチルパーオキシベンゾエート、t-ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t-ブチルパーオキシマレイックアシッド、ジ-t-ブチルパーオキシイソフタレート、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、もしくは2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキシン-3、2,5-ジメチル-2,5-ジ(トルイルパーオキシ)ヘキサン等のパーオキシエステル類;ジ-3,5,5-トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、もしくはジベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;t-ブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、p-メンタンヒドロパーオキサイド、もしくは2,5-ジメチル-2,5-ジ(ヒドロパーオキシ)ヘキサン等のヒドロパーオキサイド類;又はメチルエチルケトンパーオキサイド、もしくはシクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類が挙げられるが、これらに特に限定されない。
ラジカル開始剤は、1種類のみを単独で、又は2種類以上を任意の組み合せ及び比率で用いることができる。
これらの中でも、半減期が1分となる分解温度が100℃以上であるラジカル開始剤がグラフト変性効率の観点から好ましい。具体的には、ジ-t-ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、もしくは2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキシン-3等のジアルキルパーオキサイド類、又はt-ブチルパーオキシベンゾエート、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、もしくは2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキシン-3等のパーオキシエステル類が好ましい。
ラジカル開始剤の使用量は、特に限定されないが、原料ポリプロピレン100質量部に対して、0.001~1質量部の割合が好ましい。
変性ポリプロピレン(C)の不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体の含有率(以下、「グラフト率」と呼ぶ場合がある。)は、原料ポリプロピレン、変性に用いる不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体の種類によっても異なり特に限定されないが、変性ポリプロピレン(C)の総量に対して、0.01質量%以上が好ましく、より好ましくは0.1質量%以上であり、一方、20質量%以下が好ましく、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である。グラフト率が上記好ましい値の下限値以上であれば、極性を有する樹脂との接着性が良好となる傾向にあり、一方、上記好ましい値の上限値以
下であれば、グラフト化の際に原料ポリプロピレン自体が一部架橋して成形性が低下したり、フィッシュアイや異物発生等により製品外観が悪化したりすることが防止される。
ここで、グラフト率の測定は、変性ポリプロピレンをそのまま厚さ100μmのシートにプレス成形して試験サンプルとし、赤外線吸収スペクトル法を用い、樹脂中のカルボン酸及び/又はその誘導体特有の吸収から求めることができる。具体的には、1900~1600cm-1(C=O伸縮振動帯)のカルボニル特性吸収を測定することにより求めることができる。なお、原料ポリプロピレンのグラフト変性においては、原料ポリプロピレンと未反応の不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体も残留し得るが、本明細書におけるグラフト率とは、上記の通り、変性ポリプロピレン(C)を上記の方法で測定した際の値を意味するものとする。
また、グラフト率は、重合体組成物を測定対象として、フーリエ変換赤外線分光分析(FT-IR)による赤外線吸収スペクトルを測定することでも評価することができる。この評価の場合には、グラフト率は、酸変性量と表現することもできる。
変性ポリプロピレンの密度は、特に限定されないが、JIS K7112で測定される密度は0.85g/cm以上が好ましく、より好ましくは0.87g/cm以上であり、一方、0.98g/cm以下が好ましく、より好ましくは0.97g/cm以下である。
また、変性ポリプロピレンのメルトフローレート(MFR)は、特に限定されないが、0.01~1000g/10分が好ましく、より好ましくは0.1~600g/10分であり、更に好ましくは0.1~100g/10分であり、特に好ましくは0.1~30g/10分である。ここで、変性ポリプロピレンのMFRは、180℃、荷重2.16kg、オリフィス径:1mmでの値を意味する。
好適な変性ポリプロピレンとしては市販品を用いることもでき、例えば、三菱ケミカル社製「モディック(登録商標)」シリーズの中から前記の特性に該当するものを適宜選択して用いることができる。
これらの変性ポリプロピレン(C)は、1種のみを用いてもよく、モノマー組成や物性等の異なるものを2種以上混合して用いてもよい。
[粘着成分(D)]
粘着成分とは、通常粘着テープ、ホットメルト接着剤、又は塗料等の分野で粘着成分として用いられている、常温では固体の非晶性樹脂であり、中でも石油樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、又はそれらの水添物が好ましく、市販のものから適宜選択して用いることができる。
石油樹脂としては、例えば、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、もしくはそれらの共重合体、又はこれらの完全水添物や部分水添物であり、具体的には市販品として、アルコンPおよびM(荒川化学工業(株)商品名)、T-RETZ(ENEOS(株)商品名)、又はクイントン(日本ゼオン(株)商品名)を挙げることができる。
ロジン系樹脂として、天然ロジン、重合ロジン、ロジンエステル、又はそれらの誘導体を挙げることができ、具体的に、例えば、ペンタエリストエステルロジン、グリセリンエステルロジン、又はそれらの水添物等のなどである。具体的には市販品として、パインクリスタル・スーパーエステル・エステルガム・ペンセル(荒川化学工業(株)商品名)、又はハリタック・ハリエスター(ハリマ化成(株)商品名)等を挙げることができる。
テルペン系樹脂として、ポリテルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、又はそれらの水添物等があり、具体的には市販品として、YSレジン(ヤスハラケミカル(株)商品名)を挙げることができる。
これらの粘着成分の軟化温度(環球法による評価)の下限は80℃以上が好ましく、90℃以上がより好ましく、100℃以上が更に好ましく、110℃以上が特に好ましい。粘着成分(D)の軟化温度の下限がかかる範囲であれば、接着性重合体組成物の凝集力が向上し、十分な接着力を発現する事ができる。一方、粘着成分(D)の軟化温度の上限としては170℃以下がより好ましく、160℃以下がより好ましく、150℃以下が更に好ましく、140℃以下が特に好ましい。粘着成分(D)の軟化温度の上限がかかる範囲であれば、接着性重合体組成物を溶融成形に供し、接着層としてフィルム、シート、ボトル、又はチューブ等を成形した際に、当該粘着成分(D)が十分溶融するため、未溶融物由来の異物が製品に発生する事を防ぎやすくなる。
[その他の成分]
重合体組成物には、本発明の効果を著しく妨げない範囲で、エチレン単独重合体(A)、エチレン系共重合体(B)、変性ポリプロピレン(C)および粘着成分(D)以外の樹脂成分(以下、「その他の樹脂」という場合がある。)や各種の添加剤、充填材等を配合することができる。その他の成分は、1種類のみを用いても、2種類以上を任意の組合せと比率で併用してもよい。
その他の樹脂としては、ポリオレフィン樹脂(エチレン単独重合体(A)やエチレン系共重合体(B)、変性ポリプロピレン(C)に含まれるものを除く);ポリフェニレンエーテル系樹脂;ナイロン6、ナイロン66、もしくはナイロン11等のポリアミド系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、もしくはポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリメチルメタクリレート系樹脂等の(メタ)アクリル系樹脂;ポリスチレン等のスチレン系樹脂;等の熱可塑性樹脂、又は各種熱可塑性エラストマー等が挙げられる。これらの樹脂は、単独重合体であってもよく、共重合体であってもよい。これらの樹脂の中でも、成形加工温度がエチレン単独重合体(A)やエチレン系共重合体(B)、変性ポリプロピレン(C)に近く、粘着成分(D)との相溶性が高いために優れた接着性を得やすい傾向になる観点から、スチレン系樹脂であることが好ましく、スチレン系共重合体(スチレン系共重合体(E)とも称する。)であることがより好ましい。
その他の樹脂としてスチレン系共重合体を用いる場合、スチレン系共重合体を構成する全構造単位中のスチレンの構造単位の含有割合(スチレン含量)は特段制限されないが、凝集力と、被着体であるポリエステルに対する濡れ性(接着界面への親和性)とを両立させるという観点から、1~70質量%であることが好ましく、5~55質量%であることがより好ましく、10~40質量%であることがさらに好ましい。
その他の樹脂のメルトフローレート(MFR)は、特に限定されないが、溶融時の粘度をエチレン単独重合体(A)やエチレン系共重合体(B)、変性ポリプロピレン(C)に近づけ、均一に混ざりやすくするという観点から、0.1~100g/10分が好ましく、より好ましくは0.3~50g/10分であり、更に好ましくは0.5~30g/10分であり、特に好ましくは1~20g/10分である。ここで、その他の樹脂のMFRは、各樹脂によって測定条件が異なるが、例えばスチレン系共重合体の場合、230℃、荷重2.16kg、オリフィス径:2mmでの値を意味する。
添加剤としては、各種の熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、老化防止剤、造核剤、可塑剤、衝撃改良剤、相溶化剤、消泡剤、増粘剤、架橋剤、界面活性剤、滑剤、離型剤、ブロッキング防止剤、加工助剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤、着色剤、又
は充填材等が挙げられる。
熱安定剤及び酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール類、リン化合物、ヒンダードアミン、イオウ化合物、銅化合物、又はアルカリ金属のハロゲン化物等が挙げられる。
重合体組成物は、添加剤としてブロッキング防止剤を配合することが好ましい。ブロッキング防止剤を配合することにより、重合体組成物からなるペレットの製造工程、並びにその後の貯蔵工程、および輸送工程等の段階におけるペレット同士のブロッキングを抑制しやすくなる傾向がある。ブロッキング防止剤としては、ポリオレフィン微粉末、ポリエチレンワックス、又はその分散液等が挙げられる。
難燃剤は、ハロゲン系難燃剤と非ハロゲン系難燃剤に大別されるが、非ハロゲン系難燃剤が環境面で好ましい。非ハロゲン系難燃剤としては、リン系難燃剤、水和金属化合物(水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム)難燃剤、窒素含有化合物(メラミン系、グアニジン系)難燃剤、又は無機系化合物(硼酸塩、モリブデン化合物)難燃剤等が挙げられる。
充填材は、有機充填材と無機充填材に大別される。有機充填材としては、澱粉、セルロース微粒子、木粉、おから、モミ殻、又はフスマ等の天然由来のポリマーやこれらの変性品等が挙げられる。また、無機充填材としては、タルク、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、ワラストナイト、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウム、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カルシウム、アルミノ珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、ガラスバルーン、カーボンブラック、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、ゼオライト、ハイドロタルサイト、金属繊維、金属ウイスカー、セラミックウイスカー、チタン酸カリウム、窒化ホウ素、グラファイト、又は炭素繊維等が挙げられる。
[接着性重合体組成物]
接着性重合体組成物は、エチレン単独重合体(A)、エチレン系共重合体(B)、変性ポリプロピレン(C)、および粘着成分(D)を併用する事が重要である。これらの組み合わせがヒートシール強度向上に寄与するメカニズムについて、以下に詳細に説明する。
ポリオレフィンを主成分とし、粘着成分を含む重合体組成物をシーラント層とする事で、ポリエステルに対してヒートシールする技術はよく知られている。一方で、省エネルギー化のためにヒートシール時の温度を下げたり、生産性向上のためにヒートシール時間を短縮したり、容器の変形を防ぐためにヒートシール時の圧力を下げたりすると、粘着成分による粘着効果だけでは十分なヒートシール強度が得られない場合がある。また、例えば、被着体としてポリエステル等の結晶性の材料を用いた場合、延伸処理やアニール処理等により被着体であるポリエステルの結晶性が高いと、やはり十分なヒートシール強度が得られない場合がある。上述した接着性重合体組成物は、変性ポリプロピレン(C)を含むため、これの持つ極性基とポリエステルとの反応を利用して接着強度が更に向上する。すなわち、粘着成分(D)によってポリエステルに対する濡れ性(接着界面への親和性)が向上し、変性ポリプロピレンの不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体がポリエステル末端の極性基に接近し、反応しやすくなるという相乗効果によって、飛躍的にヒートシール強度が向上する。
ここで、前述の通り、エチレン単独重合体(A)を含む事で、溶融成形時の溶融延展性が良好となり、インフレーション成形やブロー成型等に適した材料となるし、キャスト成形や押出ラミネーション成形でのネックインを抑制し、厚み精度に優れる成形品が得られる。また、エチレン単独重合体(A)を一定以上の割合で含む事で、接着性重合体組成物が柔軟になりすぎず、原料ペレットやフィルム同士のブロッキング抑制、材料強度の効果
の獲得に繋がる。
エチレン系共重合体(B)についても前述の通り、エチレンに他のモノマーを共重合させる事で結晶性を低下させ、かつ柔軟化させている重合体であり、被着体への濡れ性(接着界面への親和性)に優れるため、接着強度向上に寄与する。また、粘着成分(D)との相溶性を向上し、ひいては接着強度を向上するという効果がある。
以上より、エチレン単独重合体(A)、エチレン系共重合体(B)、変性ポリプロピレン(C)、および粘着成分(D)を併用する事により、ポリエステルのような難接着性材料に対しても不利なヒートシール条件で十分なヒートシール強度が得られるだけでなく、溶融成形性や耐ブロッキング性にも優れる重合体組成物を得る事ができる。
接着性重合体組成物のメルトフローレート(MFR)は、特に限定されないが、1~50g/10分が好ましく、溶融成形性の観点から、より好ましくは2~10g/10分である。ここで、接着性重合体組成物のMFRは、190℃、荷重2.16kg、オリフィス径:2mmでの値を意味する。
接着性重合体組成物中のエチレン単独重合体(A)の含有割合は、溶融成形性や材料強度、耐ブロッキング性の観点から下限としては10質量%以上である事が好ましく、20質量%以上である事がより好ましい。また、該含有割合は、接着性の観点から上限としては40質量%以下である事が好ましく、30質量%以下である事がより好ましい。
接着性重合体組成物中のエチレン系共重合体(B)の含有割合は、接着性の観点から下限としては20質量%以上である事が好ましく、30質量%以上である事がより好ましい。また、該含有割合は、耐ブロッキング性や材料強度の観点から上限としては80質量%以下である事が好ましく、70質量%以下である事がより好ましい。
接着性重合体組成物中の変性ポリプロピレン(C)の含有割合は、接着性の観点から下限としては0.5質量%以上である事が好ましく、1質量%以上である事がより好ましい。また、該含有割合は、異物低減やMFRを各種成形方法に適した範囲に調整するという観点から上限としては30質量%以下である事が好ましく、20質量%以下である事がより好ましい。
接着性重合体組成物中の粘着成分(D)の含有割合は、接着性の観点から下限としては5質量%以上である事が好ましく、10質量%以上である事がより好ましい。また、該含有割合は、材料強度やフィルムのブロッキング防止の観点から上限としては40質量%以下である事が好ましく、30質量%以下である事がより好ましい。
接着性重合体組成物が前述のその他の樹脂を含有する場合、組成物中のその他の樹脂の含有割合は、限定されないが、通常、接着性重合体組成物100質量%中の含有率で1~40質量%、好ましくは3~30質量%であり、より好ましくは5~30質量%、更に好ましくは5~20質量%である。その他の樹脂の含有率が上記上限値以下であれば、得られる接着性重合体組成物の極性基を有する樹脂に対する接着性を十分に得ることができる。
その他の樹脂としてスチレン系共重合体(E)を含有する場合の含有割合は、好ましくは、接着性重合体組成物100質量%中の含有率で5~30質量%、より好ましくは5~20質量%である。
いずれの場合においても、接着性重合体組成物が上記の成分(A)~(D)を含むことによる接着性の向上効果を有効に得る観点から、接着性重合体組成物を100質量%とした場合の(A)~(D)の合計の含有割合は、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、更に好ましくは99質量%以上であり、100質量%であってもよく
、100質量%以下又は100質量%未満であってもよい。
[接着性重合体組成物の製造方法]
接着性重合体組成物は、上述の各成分を所定の割合で混合することにより製造することができる。混合の方法については、原料成分が均一に分散すれば特に制限はない。すなわち、上述の各原料成分を同時に又は任意の順序で混合することにより、各成分が均一に分散した接着性重合体組成物を得ることができる。より均一な混合、分散のためには、所定量の上記原料成分を溶融混合することが好ましく、例えば、接着性重合体組成物の各原料成分を任意の順序で混合してから加熱したり、全原料成分を順次溶融させながら混合してもよいし、目的とする成形体を製造する際の成形時に各原料成分を適宜配合(ドライブレンド)して溶融混合してもよい。
混合方法や混合条件は、各原料成分が均一に混合されれば特に制限はないが、生産性の点からは、例えばタンブラーブレンダー、Vブレンダー、リボンブレンダー、又はヘンシェルミキサー等を用いて原料を混合し、単軸押出機もしくは二軸押出機のような連続混練機、ミルロール、バンバリーミキサー、又は加圧ニーダー等のバッチ式混練機で溶融混練する方法が好ましい。これらの方法で接着性重合体組成物を製造する際の製造条件は限定されず、周知の条件で適宜設定することができる。溶融混合時の温度は、各原料成分の少なくとも一つが溶融状態となる温度であればよいが、通常は用いる全原料成分が溶融する温度が選択され、一般的には150~250℃の範囲で行うことができる。
[多層成形体]
本発明の別の実施形態である多層成形体は、上述した接着性重合体組成物からなるシーラント層を有する多層成形体であり、具体的には、該シーラント層と、このシーラント層と接するように配置された重合体層とを備える2層又は3層以上の積層構造を有する多層成形体であり、その形態としては多層シート、多層フィルム、多層ボトル、又は多層チューブ等が挙げられる。ここで、「シート」と「フィルム」は何れも面状の成形体を意味し、それぞれ、一般的に「シート」および「フィルム」として扱われるものを示す。また、該重合体層はエチレン・ビニルアルコール共重合体等の極性基を有する重合体よりなるガスバリア性重合体層又は後述のオレフィン系重合体層であることが好ましい。
多層成形体は、複数のシーラント層を有していてもよく、例えば、3層のオレフィン系重合体層のそれぞれの層間に接着層を設けることができる。多層成形体が複数のシーラント層を有する場合、それらの複数の層のうちの少なくとも1層が後述するシーラント層であればよく、他のシーラント層を有していてもよいが、全てのシーラント層が後述するシーラント層であることが好ましい。
[シーラント層]
多層成形体におけるシーラント層の厚みは限定されるものではなく、層構成、用途、最終製品の形状、および要求される物性等により任意に設定することができるが、多層成形体の総厚みに対し通常1%以上、好ましくは5%以上であり、通常50%以下、好ましくは30%以下であることが望ましい。例えば、シーラント層の厚みは、1~100μmの範囲であることが好ましく、2~50μmの範囲であることがより好ましく、3~20μmの範囲であることが更に好ましい。接着性重合体組成物よりなるシーラント層の厚みが上記下限値以上であれば、容器等の被着体に対するヒートシール強度が良好であり、上記上限値以下であれば、多層成形体の強度が良好である。なお、ここでシーラント層の厚みはシーラント層一層当たりの厚みである。
[オレフィン系重合体層]
多層成形体は、上述した重合体組成物がオレフィン系重合体に対する接着性に優れることから、接着性重合体組成物よりなるシーラント層と接するようにオレフィン系重合体層
を有することが好ましい。オレフィン系重合体層の原料ポリオレフィンとしては、前記ポリオレフィン(A)で列挙したものを用いる事ができる。
オレフィン系重合体層の厚みは、成形性の観点から、1~10000μmであることが好ましく、5~5000μmであることがより好ましく、10~1000μmであることが更に好ましい。なお、ここでオレフィン系重合体層の厚みはオレフィン系重合体層の一層当たりの厚みである。
なお、上記のオレフィン系重合体層には、その目的を損なわない範囲において、接着性重合体組成物中のエチレン単独重合体(A)、エチレン系共重合体(B)、変性ポリプロピレン(C)、および粘着成分(D)からなる群から選択される少なくとも1種を含んでいてもよく、また、上述した接着性重合体組成物が含有していてもよい前述のその他の成分や添加剤を含有していてもよい。
[その他の層]
多層成形体は、少なくとも上述した接着性重合体組成物からなるシーラント層を含む多層構造を有するものだが、更に上記以外のその他の層が積層されていてもよい。その他の層としては特に制限されることはない。例えば、ポリカーボネート樹脂;ポリスチレン(GPPS)、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)、もしくはスチレン-アクリロニトリルグラフト共重合体(ABS樹脂)等のスチレン系重合体からなる重合体層、又はプロピレン系樹脂以外のオレフィン系重合体、ポリフェニレンエーテル系重合体、ポリオキシメチレンホモポリマー、ポリオキシメチレンコポリマー等のポリオキシメチレン系重合体、もしくはポリメチルメタクリレート系重合体等のアクリル/メタクリル系重合体などのその他の熱可塑性重合体層が挙げられる。
[層構成]
多層成形体としては、例えば、上述した接着性重合体組成物からなるシーラント層とオレフィン系重合体層とをシーラント層/オレフィン系重合体層の順番に積層してなる多層成形体、又はオレフィン系重合体層/シーラント層/オレフィン系重合体層の順番に積層してなる多層成形体などが挙げられる。この場合、オレフィン系重合体層は、単層で構成されていてもよいし、2層以上のオレフィン系重合体から構成されていてもよい。
[多層成形体の厚み]
多層成形体の厚みは、層構成、接着性重合体の種類、用途、包装形態、および要求される物性等により適宜設計することができるが多層成形体が多層ボトルである場合、その総厚みは300~3000μmである事が好ましく、500~2000μmである事がより好ましい。多層シートである場合、その総厚みは200~5,000μmである事が好ましい。また、多層成形体が多層フィルムである場合、その総厚みは2~500μmである事が好ましく、3~300μmである事がより好ましく、30~200μmである事が更に好ましい。
[多層成形体の製造方法]
多層成形体を製造する方法としては、従来より公知の種々の手法を採用することができる。例えば、押出機で溶融させた個々の溶融樹脂を多層ダイスに供給し、ダイスの中で積層する共押出し手法によるインフレーション成形、T-ダイ成形によるフィルム成形もしくはシート成形、ブロー成形による容器成形、又は溶融した個々の樹脂を同一金型内にタイムラグを付けてインジェクションする共インジェクション成形等がある。また、被着材に対し上述した組成物単体の押出しもしくは該組成物と他の樹脂との共押出しを行う押出しラミネーションに係る手法、又は押出しラミネーションの際、積層前に被着材をコロナ放電処理もしくは火炎処理を行い、積層直前に被着材及び上述した接着性重合体組成物の
接着面をオゾン処理する手法も用いられる。更に、上述した組成物単体の押出し又は該組成物と他の樹脂との共押出しにより得られた接着性重合体組成物フィルムと被着材フィルムとの熱ラミネート、又はヒートシール等による積層法を用いることもできる。
これら押出しによるフィルム、シート、又はブロー成形の条件は、特に限定されるものではないが、ダイス温度180~250℃の範囲で成形されることが好ましい。また、押出しラミネーション成形の条件は、特に限定されるものではないが、ダイス温度280~320℃の範囲で成形されることが好ましく、熱ラミネートやヒートシールによる積層法は、特に限定されるものではないが、積層温度が160~220℃の範囲で成形されることが好ましい。
[多層成形体]
多層成形体は、蓋材又は包装袋等の包装材として好適に使用することができる。また、多層成形体を用いてカップ又はトレイ状の多層容器を得ることも可能である。その場合は、通常、絞り成形法が採用され、該絞り成形法としては、具体的には真空成形法、圧空成形法、真空圧空成形法、又はプラグアシスト式真空圧空成形法等が挙げられる。更に多層パリソン(ブロー前の中空管状の予備成形物)からチューブやボトル状の多層容器を得る場合はブロー成形法が採用される。
蓋材は、容器、特に好ましくは易開封性容器に用いることができ、具体的には、ポリエチレンテレフタレートからなる底材と、蓋材とを有し、蓋材のシーラント層と底材とが熱融着されてなる、易開封性容器に用いることができ、特に、蓋材のシーラント層と底材とが密着するように熱融着されてなることが好ましい。前記易開封性容器は食品容器として好適に用いることができる。
多層成形体の成形方法としては、具体的には、押出ブロー成形法(双頭式、金型移動式、パリソンシフト式、ロータリー式、アキュムレーター式、もしくは水平パリソン式等)、コールドパリソン式ブロー成形法、射出ブロー成形法、又は二軸延伸ブロー成形法(押出式コールドパリソン二軸延伸ブロー成形法、射出式コールドパリソン二軸延伸ブロー成形法、もしくは射出成形インライン式二軸延伸ブロー成形法等)等が挙げられる。この際必要に応じ、熱処理、冷却処理、圧延処理、印刷処理、ドライラミネート処理、溶液もしくは溶融コート処理、製袋加工、深絞り加工、箱加工、チューブ加工、又はスプリット加工等を行うことができる。
[用途]
上述した接着性重合体組成物は、ポリエステルのような難接着性に対しても優れた接着性を発現する事ができる。特に、フィルム、又はシートの蓋材のシーラント層として使用した際に、ポリエステル製容器のような難接着性被着体に対しても極めて優れた接着強度を維持する。
多層成形体、特には該多層成形体からなるフィルム、シート、袋、カップ、トレイ、チューブ、もしくはボトル等の容器又は蓋材は、一般的な食品、マヨネーズやドレッシング等の調味料、味噌等の発酵食品、サラダ油等の油脂食品、飲料、化粧品、又は医薬品等の各種の容器(特には包装材)として有用であり、特に該多層成形体を有する食品容器(特には包装材)として使用することが好適である。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例により限定されるものではない。以下の実施例における各種の製造条件や評価結果の値は、本発明の実施態様における上限又は下限の好ましい値としての意味を持つものであり、好ましい範囲は前記した上限又は下限の値と、下記実施例
の値又は実施例同士の値との組み合わせで規定される範囲であってもよい。
[使用原料]
以下の実施例および比較例で用いた原料は、次の通りである。
<エチレン単独重合体(A)>
(A-1):低密度ポリエチレン
日本ポリエチレン社製「Novatec(登録商標)LF441B」
密度(JIS K7112):0.923g/cm
MFR:2.0g/10分(190℃、2.16kg、オリフィス径:2mm)
<エチレン系共重合体(B)>
(B-1):エチレン・ブテン共重合体
三井化学社製「タフマー(登録商標)1085S」
ブテン含有率:18質量%
MFR:1.2(190℃、2.16kg、オリフィス径:2mm)
(B-2):エチレン・メタアクリル酸メチル共重合体
日本ポリエチレン社製「レクスパール(登録商標)EB230X」
メチルアクリレート含有率:14質量%
MFR:6.0(190℃、2.16kg、オリフィス径:2mm)
(B-3):エチレン・酢酸ビニル共重合体
三井・ダウポリケミカル社製「エバフレックス(登録商標)EV150」
酢酸ビニル含有率:33質量%
MFR:30(190℃、2.16kg、オリフィス径:2mm)
<変性ポリプロピレン(C)>
(C-1):プロピレン・エチレンランダム共重合体と、無水マレイン酸及び有機過酸化物とを押出機にて溶融混練して得られた、無水マレイン酸変性ポリプロピレン
グラフト率:0.8質量%
MFR:7g/10分(180℃、2.16kg、オリフィス径:1mm)
(C-2):プロピレン単独重合体を無水マレイン酸によりグラフト変性して得られた無水マレイン酸変性ポリプロピレン
グラフト率:2.3質量%
MFR:320g/10分(180℃、2.16kg、オリフィス径:1mm)
<粘着成分(D)>
(D-1):芳香族系石油樹脂の完全水添物
荒川化学工業社製「アルコン(登録商標)P-115」
軟化温度(環球法による評価):115℃
(D-2):芳香族系石油樹脂の完全水添物
荒川化学工業社製「アルコン(登録商標)P-140」
軟化温度(環球法による評価):140℃
(D-3):芳香族系石油樹脂の部分水添物
荒川化学工業社製「アルコン(登録商標)M-115」
軟化温度(環球法による評価):115℃
<スチレン系共重合体(E)>
(E-1):スチレン-エチレン/ブチレン-スチレン共重合体
旭化成社製「タフテック(登録商標)H1041」
スチレン含量:30質量%
MFR:5.0g/10分(230℃、2.16kg、オリフィス径:2mm)
(E-2):スチレン-エチレン/ブチレン-スチレン共重合体
旭化成社製「タフテック(登録商標)H1052」
スチレン含量:20質量%
MFR:13g/10分(230℃、2.16kg、オリフィス径:2mm)
[実施例1~6及び比較例1~2]
<重合体組成物の製造>
各原料成分を表1に示す配合割合(質量%)で、事前にドライブレンドにより混合し、二軸押出機PCM45(池貝鉄工社製)を用い、温度190℃、スクリュー回転数300rpm、押出量20kg/hで溶融混錬し、ストランド上に押出し、冷却後カッティングしてペレット状の重合体組成物を得た。なお、表1中の空欄は、無添加であることを表す。
<多層フィルムの製造>
上記で得られた重合体組成物を、多層フィルム成形機(ラボテック社製)を用い、線状低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製「ノバテック(登録商標)UF442」)と、成形温度220℃で共押出を行うことで、厚さ45μm(シーラント層:15μm/線状低密度ポリエチレン層:30μm)の多層フィルムを作製した。
<評価用フィルムの作製>
評価用フィルムの作製に用いたPETフィルムとしては、東洋紡社製「東洋紡ポリエステルフィルム」(厚さ16μm)を用い、接着剤としては、東洋モートン社製二液硬化型ポリウレタン系接着剤の主剤「TM329」と硬化剤「CAT-8B」を酢酸エチルで希釈したものを用いた。
PETフィルムの一方の面にコーター(テスター産業製)を用いて接着剤を塗布し、溶剤を蒸発させた後、この接着剤塗布面に上記で作製した多層フィルムの線状低密度ポリエチレン層のシーラント層が積層されていない面を張り合わせ、40℃のオーブン中にて1昼夜乾燥させて、各々評価フィルムとした。
<ヒートシール強度の評価>
各評価用フィルムを50mm×100mmの大きさに切り出し、多層フィルムのシーラント層がポリエチレンテレフタレートシート「ノバクリア(登録商標)SG007」と合わさるように置いた。ヒートシーラー((有)佐川製作所製)を用いて以下の条件でヒートシールを行って、評価用フィルムの長さ方向の中央部分を5mmの幅にヒートシールし、積層フィルムを得た。
圧力:0.2MPa
時間:1.0秒
シールバー:5mm
温度:140℃、160℃、180℃
上記ヒートシールした積層フィルムから幅15mm、長さ50mmの試験片を5片作成した。これらの試験片について23℃の温度および50%の相対湿度の雰囲気下で引張速度300mm/minで180度剥離させた時の剥離強度の平均値を測定し、試験片5片の平均値をもってヒートシール強度を評価した。
<評価結果>
評価結果を下記表1に示す。
Figure 2024047968000001
表1より、本発明の実施形態に係る接着性重合体組成物をシーラント層に用いた実施例
1~6は、様々なヒートシール温度で優れた接着強度を発現する事が分かった。これに対して、変性ポリプロピレン(C)を含まない比較例1、粘着成分(D)を含まない比較例2については、十分な接着強度を発現できていない事が分かった。
本発明の実施形態に係る接着性重合体組成物、これをシーラント層に用いた多層成形体および蓋材は、食品容器として非常に有用である。

Claims (9)

  1. エチレン単独重合体(A)、エチレン系共重合体(B)、変性ポリプロピレン(C)、および粘着成分(D)を含む接着性重合体組成物。
  2. 前記エチレン単独重合体(A)を10~40質量%、前記エチレン系共重合体(B)を20~80質量%、前記変性ポリプロピレン(C)を0.5~30質量%、前記粘着成分(D)を5~40質量%の割合で含む、請求項1に記載の接着性重合体組成物。
  3. 前記変性ポリプロピレン(C)が、不飽和カルボン酸およびその誘導体で変性されたポリプロピレンからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1または2に記載の接着性重合体組成物。
  4. スチレン系共重合体(E)を5~30質量%の割合で更に含む、請求項1または2に記載の接着性重合体組成物。
  5. 請求項1または2に記載の接着性重合体組成物からなるシーラント層を有する多層成形体。
  6. 蓋材である、請求項5に記載の多層成形体。
  7. 底材と、請求項6に記載の蓋材とを有し、
    前記蓋材の前記シーラント層と前記底材とが熱融着されてなる、容器。
  8. 前記底材がポリエチレンテレフタレートを含む、請求項7に記載の容器。
  9. 食品容器である、請求項8に記載の容器。
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