JP2024039492A - 毛乳頭細胞増殖促進剤、育毛剤、及び、毛乳頭細胞増殖促進剤又は育毛剤の製造方法 - Google Patents

毛乳頭細胞増殖促進剤、育毛剤、及び、毛乳頭細胞増殖促進剤又は育毛剤の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2024039492A
JP2024039492A JP2022144091A JP2022144091A JP2024039492A JP 2024039492 A JP2024039492 A JP 2024039492A JP 2022144091 A JP2022144091 A JP 2022144091A JP 2022144091 A JP2022144091 A JP 2022144091A JP 2024039492 A JP2024039492 A JP 2024039492A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solvent
cell proliferation
papilla cell
hair growth
dermal papilla
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2022144091A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7195497B1 (ja
Inventor
琢児 山口
愛玲 胡
梓 李
源 古
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Belong
Original Assignee
Belong
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Belong filed Critical Belong
Priority to JP2022144091A priority Critical patent/JP7195497B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7195497B1 publication Critical patent/JP7195497B1/ja
Priority to CN202310254779.9A priority patent/CN117679345A/zh
Publication of JP2024039492A publication Critical patent/JP2024039492A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)

Abstract

【課題】 植物を有効成分とする乳頭細胞増殖促進剤又は育毛剤の中でも、千振を含有し、且つ顕著な乳頭細胞増殖促進効果や育毛効果を発揮する乳頭細胞増殖促進剤又は育毛剤を提供することを課題とする。【解決手段】 本発明は、千振、何首烏、及び、百部を含有する乳頭細胞増殖促進剤及び/又は育毛剤を提供し、牡丹皮、人参、及び、生姜から選ばれる1又は複数をさらに含有する乳頭細胞増殖促進剤及び/又は育毛剤を提供する。さらに、本発明は、千振、何首烏、及び、百部を、水及びエタノールを含む溶媒に浸漬して浸漬物を得る浸漬工程、浸漬物から固形分を分離して液体を得る分離工程、及び、液体から溶媒を除去し、乾固した溶媒可溶性成分を得る、乾固工程を含む、乳頭細胞増殖促進剤及び/又は育毛剤の製造方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、千振、何首烏、及び百部を含有する毛乳頭細胞増殖促進剤、千振、何首烏、及び百部を含有する育毛剤、並びに、毛乳頭細胞増殖促進剤又は育毛剤の製造方法に関する。
リンドウ科の薬用植物である千振は、血流促進効果が知られており、他の薬用植物と併せて育毛剤や養毛剤等に含有される。例えば、千振エキスと、人参エキスとを含有する育毛料や養毛化粧料(特許文献1及び2参照)、千振及び何首烏を混合してなる養毛剤(特許文献3参照)、ピーナッツ種皮に加えて、副材として千振及び何首烏を含有する育毛養毛剤組成物(特許文献4参照)、ウヤク抽出物に加えて、千振及び牡丹皮等から選ばれる1種以上の植物抽出物を含有する養毛・育毛剤(特許文献5参照)、千振又はゲンチアナと牡丹とを配合したことを特徴とする育毛剤(特許文献6参照)、塩化カルプロニウム等に加えて、千振、何首烏、及び乾姜等からなる群より選ばれる1種又は2種以上の生薬類を含有する組成物(特許文献7及び8参照)、当薬(千振)、人参、乾姜等を含有することを特徴とする育毛剤(特許文献9参照)、千振、生姜、及び何首烏等から選ばれる抽出物の一種又は二種以上と、特定の界面活性剤とを含有する養毛料(特許文献10参照)等が挙げられる。また、何首烏及び百部も育毛剤や養毛剤等に含有されており、何首烏及び百部を含有する組成物や育毛剤等は、例えば、特許文献11~16等に記載されている。
特開2014-070064号公報 特開平07-291838号公報 特開2008-290966号公報 特開2005-255611号公報 特開2000-344632号公報 特開平11-021213号公報 特開平09-175950号公報 特開平08-127518号公報 特開平03-066606号公報 特開平02-048514号公報 中国特許出願公開第111529477明細書 中国特許出願公開第110368333明細書 中国特許出願公開第110151658明細書 中国特許出願公開第109199980明細書 中国特許出願公開第108998301明細書 中国特許出願公開第108785168明細書
植物を有効成分とする育毛剤の中でも、顕著な効果を発揮する育毛剤が求められていた。千振を含有する育毛剤や養毛剤は知られてはいるものの、千振と共に配合されることで、顕著な育毛効果が発揮される植物の組み合わせは知られていなかった。
本発明は、千振に加えて、何首烏及び百部を含有する育毛剤が、顕著な毛乳頭細胞増殖促進活性を有することが見出されたことで、完成されたものである。すなわち、本発明は、千振、何首烏、及び、百部を含有する毛乳頭細胞増殖促進剤であり、育毛剤である。
別の本発明は、千振、何首烏、及び、百部に加えて、牡丹皮、人参、及び、生姜から選ばれる1又は複数を含有する毛乳頭細胞増殖促進剤であり、育毛剤である。さらに別の本発明は、千振、何首烏、百部、牡丹皮、人参、及び、生姜を含有する毛乳頭細胞増殖促進剤であり、育毛剤である。
本発明では、これらの薬用植物に含まれる成分のうち、水及びエタノールを含む溶媒に対して可溶な成分を有効成分とする。したがって、別の本発明は、千振、何首烏、及び、百部のうち、水及びエタノールを含む溶媒に対して可溶な成分を有効成分として含有する毛乳頭細胞増殖促進剤であり、育毛剤である。また、別の本発明は、千振、何首烏、及び、百部のうち、水及びエタノールを含む溶媒に対して可溶な成分に加えて、牡丹皮、人参、及び、生姜から選ばれる1又は複数のうち、水及びエタノールを含む溶媒に対して可溶な成分を有効成分として含有する毛乳頭細胞増殖促進剤であり、育毛剤である。さらに、別の本発明は、千振、何首烏、百部、牡丹皮、人参、及び、生姜のうち、水及びエタノールを含む溶媒に対して可溶な成分を有効成分として含有する毛乳頭細胞増殖促進剤であり、育毛剤である。
さらに本発明は、毛乳頭細胞増殖促進剤又は育毛剤の製造方法を提供する。本発明の毛乳頭細胞増殖促進剤又は育毛剤の製造方法は、少なくとも千振、何首烏、及び、百部を、水及びエタノールを含む溶媒に浸漬して浸漬物を得る浸漬工程、前記浸漬物から固形分を分離して液体を得る分離工程、及び、前記液体から前記溶媒を除去し、乾固した溶媒可溶性成分を得る、乾固工程を含む。また、浸漬工程は、さらに牡丹皮、人参、及び、生姜を前記溶媒に浸漬する浸漬工程であってよい。
また、別の本発明の製造方法は、少なくとも、千振、何首烏、及び、百部を、それぞれ独立して前記溶媒に浸漬する浸漬工程であり、前記乾固工程で得られた千振、何首烏、及び、百部の溶媒可溶性成分を混合する混合工程をさらに含む製造方法である。
本発明の毛乳頭細胞増殖促進剤は、千振のみを含有する組成物や、千振と何首烏又は百部のいずれかを含有する組成物と比較して、ヒト毛乳頭細胞に対する顕著な増殖促進活性を有することが明らかとなった。したがって、本発明は、顕著な毛乳頭細胞増殖促進効果を奏するため、千振が有する血流促進効果だけでなく、毛髪の維持や発毛の促進等の効果を奏することが期待される。本発明は、育毛剤だけでなく、養毛剤・発毛剤としても用いられる。
本発明の実施例における毛乳頭細胞増殖促進効果を示す図面である。図中の数字は、Tukey´s multiple comparisons testにより得られたp値である。 本発明の実施例における毛乳頭細胞増殖促進効果を示す図面である。図中の数字は、Tukey´s multiple comparisons testにより得られたp値である。
本発明は、複数の薬用植物(主に漢方薬の原料となる植物を指し、生薬とも呼称される。)を有効成分として含有する毛乳頭細胞増殖促進剤又は育毛剤である。以下、本発明を実施形態に基づき詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されない。
本発明の一実施形態は、千振、何首烏、及び、百部を含有する毛乳頭細胞増殖促進剤である。また、千振、何首烏、及び、百部に加えて、任意選択的に、牡丹皮、人参、及び、生姜から選ばれる1又は複数をさらに含有する毛乳頭細胞増殖促進剤である。別の実施形態では、千振、何首烏、百部、牡丹皮、人参、及び、生姜を含有する毛乳頭細胞増殖促進剤である。
千振(センブリ、学名:Swertia japonica)は、リンドウ科(Gentianaceae)、センブリ属(Swertia)に分類される二年草である。開花期の全草を乾燥したものが、生薬として利用される。
何首烏(カシュウ)は、タデ科(Polygonaceae)、ツルドクダミ属(Reynoutria)に分類されるツルドクダミ(Reynoutria multiflora)の塊根である。ツルドクダミの塊根を乾燥したものが、生薬として利用される。
百部(ビャクブ)は、ビャクブ科(Stemonaceae)、ビャクブ属(Stemona)に分類されるビャクブ(Stemona japonica)の塊根である。ビャクブ(S. japonica)の塊根だけでなく、タチビャクブ(S. sessilifolia)や、タマビャクブ(S. tuberosa)の塊根も、百部(ビャクブ)として用いられる。これらビャクブ等の塊根を乾燥したものが、生薬として利用される。
千振、何首烏、及び百部は、それぞれ単独で育毛剤や養毛剤に配合されてきた実績があるものの、これらの生薬を組み合わせた組成が、毛乳頭細胞に対する増殖促進活性を有することは知られていなかった。本発明の毛乳頭細胞増殖促進剤は、少なくとも千振、何首烏、及び百部を有効成分とする。本発明の毛乳頭細胞増殖促進剤の有効成分の組み合わせは、単独の生薬には見られない、顕著な毛乳頭細胞増殖促進効果を奏する。
牡丹皮(ボタンピ)は、ボタン科(Paeoniaceae)、ボタン属(Paeonia)に分類されるボタン(Paeonia suffruticosa)の根の樹皮である。ボタンの根の樹皮を乾燥させたものが、生薬として利用される。
人参(ニンジン)は、ウコギ科(Araliaceae)、トチバニンジン属(Panax)に分類されるオタネニンジン(Panax ginseng)の根であり、日本国内では高麗人参や朝鮮人参と呼称される場合もある。オタネニンジンの根を乾燥させたもの、又はオタネニンジンの根を熱湯等により加熱してから乾燥させたものが、生薬として利用される。
生姜(ショウキョウ)は、ショウガ科(Zingiberaceae)、ショウガ属(Zingiber)に分類されるショウガ(Zingiber officinale)の根茎である。生のまま乾燥したものや、蒸してから乾燥したものが好ましく用いられる。生姜を蒸してから乾燥したものを乾姜(カンキョウ)と呼称する場合もある。生姜又は乾姜としては、生姜又は乾姜をエタノール等の溶媒に浸漬し、溶出された水溶性成分及び/又は脂溶性成分を含有する液体、いわゆるショウキョウチンキを用いてもよい。
本発明の毛乳頭細胞増殖促進剤は、上述の薬用植物の水及び/又はエタノールを含む溶媒に対して可溶な成分を有効成分とする。したがって、上述の有効成分の生薬をそのまま、又は生薬から抽出された成分(水溶性及び/又は脂溶性成分)を含有する液体を、水及び/又はエタノールを含む溶媒に浸漬し、浸漬物を撹拌し、撹拌後に分離工程により撹拌物中の固形分を分離除去し、液体を得ることで製造される。溶媒は、好ましくは、水及びエタノールからなる混合溶媒であり、より好ましくは水及びエタノールを水:エタノール=1:99~99:1の容量比で含有する混合溶媒であり得る。ここで、エタノールとして、無水エタノールを用いてもよい。
本発明の毛乳頭細胞増殖促進剤に含まれ得る生薬の含有比率は限定されないが、乾燥重量で0.1重量%~5重量%の各生薬の溶媒可溶性成分が、医薬品として及び/又は化粧品として許容される溶媒に含有される。また、各生薬の溶媒可溶性成分は、合計で、乾燥重量で1重量%~10重量%となるように、医薬品として及び/又は化粧品として許容される溶媒に含有される。
本発明の毛乳頭細胞増殖促進剤は、毛乳頭細胞に対する顕著な増殖促進活性を有するため、単独で、又は他の成分と混合した状態で、育毛剤として利用することができる。すなわち、本発明の一実施形態では、千振、何首烏、及び、百部を含有する、育毛剤である。また、千振、何首烏、及び、百部に加えて、任意選択的に、牡丹皮、人参、及び、生姜から選ばれる1又は複数をさらに含有する育毛剤であり、別の実施形態では、千振、何首烏、百部、牡丹皮、人参、及び、生姜を含有する育毛剤である。本発明の育毛剤は、毛髪の維持はもちろん、毛乳頭細胞の増殖促進により発毛効果を奏することが期待される。
本発明の育毛剤には、上記の生薬に加えて、酸化防止剤、増粘剤、防腐剤、保存料、香料、着色料、pH調整剤等を含有し得る。
本発明は、毛乳頭細胞増殖促進剤又は育毛剤の製造方法を提供する。本発明の毛乳頭細胞増殖促進剤又は育毛剤の製造方法は、(i)少なくとも千振、何首烏、及び、百部を、水及び/又はエタノールを含む溶媒に浸漬して浸漬物を得る浸漬工程と、(ii)浸漬物から固形分を分離して液体を得る分離工程と、(iii)液体から溶媒を除去して溶媒可溶性成分を乾固させる、乾固工程からなる。
浸漬工程は、少なくとも、千振、何首烏、及び、百部を溶媒に浸漬するが、任意選択的に、牡丹皮、人参、及び、生姜から選ばれる1又は複数をさらに浸漬してもよい。浸漬工程は、千振、何首烏、百部、牡丹皮、人参、及び、生姜を、水及び/又はエタノールを含む溶媒で浸漬する工程であり得る。また、生薬に含まれる有効成分の溶媒中への溶出を促進するため、浸漬物を撹拌してもよい。
一実施形態では、浸漬工程は、少なくとも、千振、何首烏、及び、百部を独立して溶媒に浸漬する工程である。浸漬工程、分離工程、及び乾固工程を、生薬ごとに独立して行うことで、本発明の剤に含有される各有効成分の配合比率を容易に調整することができる。浸漬工程は、千振、何首烏、百部、牡丹皮、人参、及び、生姜を、それぞれ独立して溶媒に浸漬する工程であり得る。
浸漬工程で浸漬される千振、何首烏、百部、牡丹皮、人参、及び、生姜は、生薬であってもよいが、生薬から溶出又は抽出された成分(水溶性及び/又は脂溶性成分)を含有する液体、すなわち溶出液や抽出液として浸漬してもよい。
分離工程は、撹拌工程で得られた撹拌物から固形分を分離除去し、液体を得る工程である。撹拌物は、生薬に由来する固形分と、生薬から溶出された成分が含まれる液体とが含有されるため、撹拌物から固形分を分離除去することで、有効成分を含有する液体を得ることができる。
固形分と液体とを分離する方法としては、濾紙、濾布、濾過膜等の濾材を用いた濾過、遠心分離等の固液分離法が採用され得る。
乾固工程は、分離工程で得られた液体から、溶媒を除去し、乾固した溶媒可溶性成分を得る。溶媒可溶性成分を乾固させることで長期保管が可能となる。溶媒を除去する方法としては、溶媒を蒸発させればよく、減圧蒸留等の既知の方法が用いられる。
乾固工程において得られた乾固した溶媒可溶性成分は、所望の比率で医薬品として及び/又は化粧品として許容される溶媒に溶解して、毛乳頭細胞増殖促進剤又は育毛剤として使用すればよい。本発明の毛乳頭細胞増殖促進剤又は育毛剤には、乾燥重量で0.1重量%~5重量%の各生薬の溶媒可溶性成分が、医薬品として及び/又は化粧品として許容される溶媒に含有され得る。また、本発明の毛乳頭細胞増殖促進剤又は育毛剤には、各生薬の溶媒可溶性成分は、合計で、乾燥重量で1重量%~10重量%となるように、医薬品として及び/又は化粧品として許容される溶媒に含有され得る。
本発明の製造方法の一実施形態では、浸漬工程、分離工程、及び乾固工程を、各生薬で独立して行った場合には、各生薬に由来する溶媒可溶性成分を混合する混合工程を含む。混合工程は、乾固した溶媒可溶性成分をそのまま、又は乾固した溶媒可溶性成分を溶媒に溶解した状態で、所望の比率で混合する工程である。
また、別の本発明は、毛乳頭細胞増殖促進剤又は育毛剤を収容した容器を提供する。本発明の一実施携帯では、中空状の内部空間を備え、前記内部空間に少なくとも千振、何首烏、及び、百部を含有する毛乳頭細胞増殖促進剤又は育毛剤を収容した容器である。
実施例を参照して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されない。
以下の通り、実施例及び比較例を製造した。千振に対し、10~20重量倍の70容量%エタノール水溶液を加えて、浸漬物を得た。浸漬物を、密閉した状態で30分静置し、加熱して1時間沸騰させた。濾過ポンプを用いて、浸漬物から固形分を除去し、液体を得た。エバポレータにより液体中の溶媒を除去し、乾固した千振由来の溶媒可溶性成分を得た。また、千振に替えて何首烏を用い、同様方法で、何首烏千振由来の溶媒可溶性成分を得た。さらに、千振に替えて百部を用い、同様の方法で、百部由来の溶媒可溶性成分を得た。
0.5~1.5重量部の千振由来溶媒可溶性成分、0.3~1.0重量部の何首烏由来溶媒可溶性成分、及び、0.3~1.0重量部の百部由来溶媒可溶性成分、及び50重量部の無水エタノールに、精製水を加えて100重量部とした組成物を作製した。これを実施例1とした。
実施例1のヒト毛乳頭細胞に対する増殖促進活性を確認した。ここでは、細胞増殖活性の確認のため、各生薬由来の溶媒可溶性成分を、細胞培養液に溶解させ、0.5~1.5重量部の千振由来溶媒可溶性成分、0.3~1.0重量部の何首烏由来溶媒可溶性成分、及び0.3~1.0重量部の百部由来溶媒可溶性成分を含有する細胞培養液を作製した。
同様に、比較例1として1重量部の千振由来溶媒可溶性成分を含有する細胞培養液を、比較例2として1重量部の千振抽由来溶媒可溶性成分及び0.5重量部の何首烏由来溶媒可溶性成分を含有する細胞培養液を、比較例3として1重量部の千振由来溶媒可溶性成分、及び0.5重量部の百部由来溶媒可溶性成分を含有する細胞培養液を作製した。
実施例1及び比較例1乃至3のヒト毛乳頭細胞に対する増殖促進活性を比較した。対数増殖期にあるヒト乳頭細胞を5000 cells/wellとなるように、96穴マイクロプレートの各ウェルに播種し、CO2インキュベーター内で前培養した。実施例1及び比較例1乃至3を培養液中に200倍希釈になるように添加し、CO2インキュベーター内で一定時間培養した。培養液に何も添加しないものをコントロールとした。CCK-8溶液を各ウェルに添加し、CO2インキュベーター内で呈色反応を行った後で、マイクロプレートで450nmの吸光度を測定した。図1に示すように、千振、何首烏、及び百部を含む実施例1は、比較例1乃至3に比べて、ヒト毛乳頭細胞に対する顕著な増殖促進活性を有することが明らかとなった。
次に、実施例2を製造した。牡丹皮、人参、及び生姜を用いて、実施例1と同様の方法で、牡丹皮由来溶媒可溶性成分、人参由来溶媒可溶性成分、及び生姜由来溶媒可溶性成分を作製した。0.5~1.5重量部の千振由来溶媒可溶性成分、0.3~1.0重量部の何首烏由来溶媒可溶性成分、0.3~1.0重量部の百部由来溶媒可溶性成分、1~3重量部の牡丹皮由来溶媒可溶性成分、0.3~1.0重量部の人参由来溶媒可溶性成分、0.5~1.5重量部の生姜由来溶媒可溶性成分、及び50重量部の無水エタノールに、精製水を加えて100重量部とした組成物を作製した。これを実施例2とした。
実施例2のヒト毛乳頭細胞に対する増殖促進活性を確認した。ここでは、細胞増殖活性の確認のため、各生薬由来の溶媒可溶性成分を、細胞培養液に溶解させ、0.5~1.5重量部の千振由来溶媒可溶性成分、0.3~1.0重量部の何首烏由来溶媒可溶性成分、0.3~1.0重量部の百部由来溶媒可溶性成分、1~3重量部の牡丹皮由来溶媒可溶性成分、0.3~1.0重量部の人参由来溶媒可溶性成分、0.5~1.5重量部の生姜由来溶媒可溶性成分を含有する細胞培養液を作製した。
同様に、比較例4として、1重量部の千振由来溶媒可溶性成分、2重量部の牡丹皮由来溶媒可溶性成分、0.5重量部の人参由来溶媒可溶性成分、及び1重量部の生姜由来溶媒可溶性成分を含有する細胞培養液を作製した。比較例5として、比較例4に0.5重量部の何首烏由来抽溶媒可溶性成分を加えた細胞培養液を作製した。比較例6として、比較例4に0.5重量部の百部由来溶媒可溶性成分を加えた細胞培養液を作製した。
上述の方法で、実施例2及び比較例4乃至6のヒト毛乳頭細胞に対する増殖促進活性を比較した。結果を図2に示すように、実施例2は、比較例4乃至6に比べて、ヒト毛乳頭細胞に対する顕著な増殖促進活性を有することが明らかとなった。

Claims (13)

  1. 千振、何首烏、及び、百部を含有する、毛乳頭細胞増殖促進剤。
  2. 千振、何首烏、及び、百部のうち、水及びエタノールを含む溶媒に対して可溶な成分を有効成分として含有する、請求項1に記載の毛乳頭細胞増殖促進剤。
  3. 牡丹皮、人参、及び、生姜から選ばれる1又は複数をさらに含有する、請求項1に記載の毛乳頭細胞増殖促進剤。
  4. 牡丹皮、人参、及び、生姜をさらに含有する、請求項1に記載の毛乳頭細胞増殖促進剤。
  5. 牡丹皮、人参、及び、生姜のうち、水及びエタノールを含む溶媒に対して可溶な成分を有効成分としてさらに含有する、請求項2に記載の毛乳頭細胞増殖促進剤。
  6. 千振、何首烏、及び、百部を含有する、育毛剤。
  7. 千振、何首烏、及び、百部のうち、水及びエタノールを含む溶媒に対して可溶な成分を有効成分として含有する、請求項6に記載の育毛剤。
  8. 牡丹皮、人参、及び、生姜から選ばれる1又は複数をさらに含有する、請求項6に記載の育毛剤。
  9. 牡丹皮、人参、及び、生姜をさらに含有する、請求項6に記載の育毛剤。
  10. 牡丹皮、人参、及び、生姜のうち、水及びエタノールを含む溶媒に対して可溶な成分を有効成分としてさらに含有する、請求項7に記載の育毛剤。
  11. 少なくとも千振、何首烏、及び、百部を、水及びエタノールを含む溶媒に浸漬して浸漬物を得る浸漬工程、前記浸漬物から固形分を分離して液体を得る分離工程、及び、前記液体から前記溶媒を除去し、乾固した溶媒可溶性成分を得る、乾固工程を含む、
    請求項1~5いずれか一項に記載の毛乳頭細胞増殖促進剤又は請求項6~10いずれか一項に記載の育毛剤の製造方法。
  12. 前記浸漬工程が、さらに牡丹皮、人参、及び、生姜を前記溶媒に浸漬する、請求項11に記載の製造方法。
  13. 前記浸漬工程は、千振、何首烏、及び、百部を、それぞれ独立して前記溶媒に浸漬する浸漬工程であり、前記乾固工程で得られた千振、何首烏、及び、百部の溶媒可溶性成分を混合する混合工程をさらに含む、請求項11に記載の製造方法。

JP2022144091A 2022-09-09 2022-09-09 毛乳頭細胞増殖促進剤、育毛剤、及び、毛乳頭細胞増殖促進剤又は育毛剤の製造方法 Active JP7195497B1 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022144091A JP7195497B1 (ja) 2022-09-09 2022-09-09 毛乳頭細胞増殖促進剤、育毛剤、及び、毛乳頭細胞増殖促進剤又は育毛剤の製造方法
CN202310254779.9A CN117679345A (zh) 2022-09-09 2023-03-16 毛乳头细胞增殖促进剂、育发剂以及毛乳头细胞增殖促进剂或育发剂的制造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022144091A JP7195497B1 (ja) 2022-09-09 2022-09-09 毛乳頭細胞増殖促進剤、育毛剤、及び、毛乳頭細胞増殖促進剤又は育毛剤の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7195497B1 JP7195497B1 (ja) 2022-12-26
JP2024039492A true JP2024039492A (ja) 2024-03-22

Family

ID=84600886

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022144091A Active JP7195497B1 (ja) 2022-09-09 2022-09-09 毛乳頭細胞増殖促進剤、育毛剤、及び、毛乳頭細胞増殖促進剤又は育毛剤の製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7195497B1 (ja)
CN (1) CN117679345A (ja)

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03188013A (ja) * 1989-12-15 1991-08-16 Shiseido Co Ltd テストステロン―5α―レダクターゼ阻害剤
JPH0558851A (ja) * 1991-09-06 1993-03-09 Anpurein:Kk 発毛・育毛剤
JPH0859495A (ja) * 1994-08-20 1996-03-05 Shizue Kakehashi 養毛用内服液
JPH1121213A (ja) * 1997-07-03 1999-01-26 Fujii Kk 育毛剤
JP2003012472A (ja) * 2001-07-06 2003-01-15 Noevir Co Ltd 育毛剤
JP2004035444A (ja) * 2002-07-02 2004-02-05 Noevir Co Ltd 育毛剤
KR100711134B1 (ko) * 2005-07-04 2007-04-24 고려대학교 산학협력단 초임계 이산화탄소를 이용한 미생물의 살균방법
JP2008290966A (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 Michiharu Sasaki 養毛剤
KR20140020513A (ko) * 2012-08-09 2014-02-19 정상배 탈모예방 및 발모효과가 우수한 헤어토닉 조성물 및 그 제조방법
CN109330961A (zh) * 2018-12-10 2019-02-15 娄底华礼生物科技有限公司 全能护发组合物及其应用

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101711134B1 (ko) 2016-06-03 2017-02-28 김병선 발모촉진제 제조방법

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03188013A (ja) * 1989-12-15 1991-08-16 Shiseido Co Ltd テストステロン―5α―レダクターゼ阻害剤
JPH0558851A (ja) * 1991-09-06 1993-03-09 Anpurein:Kk 発毛・育毛剤
JPH0859495A (ja) * 1994-08-20 1996-03-05 Shizue Kakehashi 養毛用内服液
JPH1121213A (ja) * 1997-07-03 1999-01-26 Fujii Kk 育毛剤
JP2003012472A (ja) * 2001-07-06 2003-01-15 Noevir Co Ltd 育毛剤
JP2004035444A (ja) * 2002-07-02 2004-02-05 Noevir Co Ltd 育毛剤
KR100711134B1 (ko) * 2005-07-04 2007-04-24 고려대학교 산학협력단 초임계 이산화탄소를 이용한 미생물의 살균방법
JP2008290966A (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 Michiharu Sasaki 養毛剤
KR20140020513A (ko) * 2012-08-09 2014-02-19 정상배 탈모예방 및 발모효과가 우수한 헤어토닉 조성물 및 그 제조방법
CN109330961A (zh) * 2018-12-10 2019-02-15 娄底华礼生物科技有限公司 全能护发组合物及其应用

Also Published As

Publication number Publication date
CN117679345A (zh) 2024-03-12
JP7195497B1 (ja) 2022-12-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100296430B1 (ko) 1종이상의진세노사이드계사포닌을함유하는화장료또는피부용조성물
KR101194059B1 (ko) 한방 생약재 추출물을 포함하는 탈모방지 및 발모용 세정제 조성물 및 이의 제조방법
KR101758998B1 (ko) 식물 추출물을 포함하는 탈모 방지 및 발모 개선용 조성물
KR102533052B1 (ko) 한방 샴푸 조성물
CN106214592A (zh) 毛囊营养液组合物及其制备方法
JP6977233B2 (ja) 頭部用組成物
KR20190094913A (ko) 천연 추출물을 유효성분으로 포함하는 탈모 방지 또는 두피 강화용 조성물
KR20180110939A (ko) 식물 추출물을 유효성분으로 포함하는 탈모 방지 및 발모 촉진용 조성물
KR100970126B1 (ko) 탈모방지 및 발모촉진용 조성물의 제조방법
CN112494414B (zh) 一种具有美白抗衰老功效的中药复合物及其制备方法
CN112842972A (zh) 一种乌发液及其制备方法
KR101183139B1 (ko) 모발용 화장료 조성물
JP7195497B1 (ja) 毛乳頭細胞増殖促進剤、育毛剤、及び、毛乳頭細胞増殖促進剤又は育毛剤の製造方法
KR20110005363A (ko) 탈모 예방 및 양모 효과를 갖는 모발 개선용 조성물
KR102612128B1 (ko) 조팝나무 추출물을 유효성분으로 함유하는 탈모방지 및 모발 성장용 조성물
JPS61122209A (ja) シミ防止化粧料組成物
EP2150262A2 (en) Use of vernonia appendiculata extract for improving the skin status
KR102030275B1 (ko) 모발 세정제 조성물
CA1270442A (en) Hair tonic composition
KR20150105721A (ko) 구기자나무의 복합추출물을 유효성분으로 함유하는 피부 노화 억제 화장료 조성물
KR20090059445A (ko) 한약 추출물을 함유하는 양이온/음이온 계면활성제 혼합베시클을 함유하는 탈모 방지용 또는 모발 성장용 조성물
KR20030079604A (ko) 숙취해독(宿醉解毒) 및 피로회복제(疲勞回復劑) 조성물
KR102090008B1 (ko) 플럼코트 추출물을 유효성분으로 함유하는 탈모 방지용 화장료 조성물
JP3608776B2 (ja) 皮膚外用剤
CN110664703A (zh) 防脱发中药洗剂

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220909

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20220909

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220922

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221013

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221021

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221024

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221102

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7195497

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150