JP2024037548A - 包装体のブランクシート - Google Patents

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Abstract

【課題】ブランクシートから組み立てられた包装体における角部の損傷を抑制する。【解決手段】ブランクシート1は、第一面部2と第二面部3Lとが境界線4Lを介して連接され、この境界線4Lに沿って折り曲げられることで角部をなす包装体に組み立てられる。本ブランクシート1は、第一稜線9Bの端部から延設された第一傾斜線11と、第一傾斜線11における端部から延設された第一偏倚線12とを有し、第一稜線9Bの端部から分岐することなく接続された一本の線状をなす第一折曲線10と、第二稜線9Fの端部から延設された第二傾斜線21と、第二傾斜線21における端部から延設されるとともに第一偏倚線12に対してY方向の領域が重複して配置された第二偏倚線22とを有し、第二稜線9Fの端部から分岐することなく接続された一本の線状をなし、第一折曲線10に対して離間して設けられた第二折曲線20と、を備えている。【選択図】図7

Description

本発明は、トレー型や箱型の包装体に組み立てられる、包装体のブランクシートに関する。
包装体の意図しない開封を防止したり運搬性を向上させたりするために、荷締め用のバンド(いわゆるPPバンド)を包装体に巻き掛ける手法が知られている。
バンドが巻き掛けられた包装体では、バンドの締付力によって応力が集中する角部に損傷を招くおそれがある。たとえば、包装体において上面部に対して立面部が直角に折り曲げられている角部への応力集中によって、角部に破れや潰れの生じるおそれがある。
そこで、上記のように直角に折り曲げられる二つの面部のなす角部においてバンドが巻き掛けられる領域を部分的に凹ませ、角部を鈍角状に折り曲げることによって角部の損傷抑制を図る技術が提案されている。
たとえば、包装体において角部をなす二つの面部の境界線に沿って一側から他側へ向けて、境界線から二つに分岐した罫線が設けられ、分岐した二つの罫線が境界線上で合流する折曲線が設けられた包装体が検討されている。この包装体によれば、二つの罫線で囲まれた領域が各罫線で鈍角状に折り曲げられることにより、角部が部分的に凹むとされる(特許文献1参照)。
実開昭57-183224号公報
しかしながら、上述のように境界線から二つに分岐した罫線が合流する折曲線では、角部において折目を付ける力が境界線から二つの罫線のうち何れか一方だけに偏って伝達されるおそれがある。そうすると、二つの罫線のうち何れか一方だけが折り曲げられるとともに、二つの罫線のうち何れか他方での折り曲げ不良を招く。そのため、角部を部分的に凹ませることができず、バンドが巻き掛けられた角部に損傷を招くおそれがある。
よって、バンドが巻き掛けられた包装体における角部の損傷を抑制するうえで、改善の余地がある。
本件は、上記の課題に鑑みて創案されたものであり、ブランクシートから組み立てられた包装体における角部の損傷抑制を目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用および効果であって、従来の技術では得られない作用および効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
ここで開示する包装体のブランクシートは、以下に記す(1)~(3)の構成を備えている。
(1)
互いに直交する第一方向および第二方向に沿って延在し、前記第一方向の一側に設けられた第一面部と前記第一方向の他側に設けられた第二面部とが前記第二方向に沿って直線状に延在する境界線を介して連接され、前記境界線に沿って折り曲げられることで角部をなす包装体のブランクシートであって、
前記境界線上において前記第二方向の一側に設けられた第一稜線において前記第二方向の他側の端部である稜線他端から前記第二方向の前記他側に向かう方向かつ前記第一方向の前記一側に向かう方向へ直線状に延設された第一傾斜線と、前記第一傾斜線における前記第二方向の前記他側の端部である傾斜他端から前記第二方向の前記他側に向かう方向へ前記第二方向と平行な直線状に延設された第一偏倚線とを有し、前記稜線他端から分岐することなく接続された一本の線状をなす第一折曲線と、
前記境界線上において前記第二方向の前記他側に設けられた第二稜線において前記第二方向の前記一側の端部である稜線一端から前記第二方向の前記一側に向かう方向かつ前記第一方向の前記他側に向かう方向へ直線状に延設された第二傾斜線と、前記第二傾斜線における前記第二方向の前記一側の端部である傾斜一端から前記第二方向の前記一側に向かう方向へ前記第二方向と平行な直線状に延設されるとともに前記第一偏倚線に対して前記第二方向の領域が重複して配置された第二偏倚線とを有し、前記稜線一端から分岐することなく接続された一本の線状をなし、前記第一折曲線に対して離間して設けられた第二折曲線と、を備えた
ことを特徴とする、包装体のブランクシート。
(2)
前記第一折曲線の前記第一偏倚線が前記第二方向において延在する全領域と前記第二折曲線の前記第二偏倚線が前記第二方向において延在する全領域とが重複して配置された
ことを特徴とする、(1)に記載の包装体のブランクシート。
(3)
前記第一折曲線の前記稜線他端と前記第二折曲線の前記稜線一端との中間点を中心にして、前記第一折曲線と前記第二折曲線とが点対称に設けられた
ことを特徴とする、(1)または(2)に記載の包装体のブランクシート。
本件によれば、ブランクシートから組み立てられた包装体における角部の損傷を抑制できる。
ブランクシートの正面図である。 ブランクシートの背面図である。 ブランクシートの平面図である。この平面図は、底面図と対称に表れる。 ブランクシートの右側面図である。この右側面図は、左側面図と対称に表れる。 包装体を単体で示す斜視図(ブランクシートが組み立てられた状態を示す参考斜視図)である。 荷締め用のバンドおよび包装対象(二点鎖線で示す)とともに包装体を示す斜視図である。 図1の要部拡大図である。 変形例に係るブランクシートの要部を拡大して示す図(図7に対応する図)である。
以下、包装体のブランクシートを実施する形態を説明する。
本実施形態のブランクシートは、包装体に組み立てられる平板状のシート材(包装資材)であり、包装体が平面状に展開された形状に切り抜かれているとともに、包装体において折り曲げられる箇所に罫線(折曲線)が設けられている。このブランクシートは、「包装用板紙」や「包装用容器のブランク」と称してもよい。
本ブランクシートからなる包装体には、トレー型や箱型といったさまざまな形態のものが含まれ、段ボールや板紙をといった種々の素材のものが含まれる。たとえば、段ボールを素材とする箱型の包装体は段ボール箱である。
本実施形態では、説明に用いる方向をつぎのように定義する。
包装体については、水平方向を前後方向(図中には前方を「F」で示すとともに後方を「B」で示す)および左右方向(図中には左方を「L」で示すとともに右方を「R」で示す)に細別して説明する。また、鉛直方向のうち、重力の作用方向を下方(図中には「D」で示す)とし、下方の反対方向を上方(図中には「U」で示す)とする。
ブランクシートについては、互いに直交(交差)するX方向(第一方向)およびY方向(第二方向)を用いて説明する。X方向およびY方向のそれぞれは、互いに反対向きの二方向を内在する。X方向については、内在する二方向のうち一方(一側)をX1方向とし、内在する二方向のうち他方(他側)がX2方向とする。同様に、Y方向については、内在する二方向のうち一方(一側)をY1方向とし、内在する二方向のうち他方(他側)をY2方向とする。
[I.一実施形態]
下記の一実施形態では、包装対象の上方から被せられるトレー型であって段ボール製の包装体およびこの包装体をなすブランクシートを例説する。
この一実施形態では、包装体およびブランクシートの構成を項目[1]で述べ、項目[1]の構成による作用および効果を項目[2]で述べる。
[1.構成]
項目[1]では、図1~図4,図7を参照してブランクシート1の構成を説明し、図5,図6を参照して包装体1′の構成を説明する。本項目[1]では、小項目[1-1]でブランクシート1および包装体1′の基本構成を概説し、小項目[1-2]でブランクシート1からなる包装体1′における角部の損傷抑制を図る要部構成を詳述する。
ブランクシート1における各構成要素は、包装体1′において対応する各構成要素が存在する。そこで、ブランクシート1の構成要素に対応する包装体1′の構成要素には、ブランクシート1の構成要素に付した符号に対して末尾に「′」を追記した符号を付す。
[1-1.基本構成]
図1~図4に示すように、ブランクシート1は、X方向およびY方向(XY平面)に沿って延在する。ここで例に挙げるブランクシート1は、段ボールの段目の方向(「紙巾方向」とも称される)がX方向と平行に設定されている。
このブランクシート1には、互いに連接された天面部2(第一面部)および立面部3(第二面部)が設けられている。
図1,図2に示すように、天面部2は、X方向に平行な一対の辺およびY方向に平行な一対の辺の計四辺で囲まれた矩形状の部位である。
立面部3は、天面部2を囲む四辺に連接された面部である。具体的には、以下に示す四つの面部3F,3B,3L,3Rが立面部3として設けられている。
・前面部3F:天面部2に対してY2方向に連接された立面部3
・後面部3B:天面部2に対してY1方向に連接された立面部3
・左面部3L:天面部2に対してX2方向に連接された立面部3
・右面部3R:天面部2に対してX1方向に連接された立面部3
これら四つの面部3F,3B,3L,3Rのそれぞれと天面部2とは、天面部2を囲む直線状の四辺を境界線4(図1のみに図示する)として連接されている。具体的には、以下に示す四つの境界線4F,4B,4L,4Rが設けられている。
・前境界線4F:天面部2のY2方向側においてX方向と平行な境界線4
・後境界線4B:天面部2のY1方向側においてX方向と平行な境界線4
・左境界線4L:天面部2のX2方向側においてY方向と平行な境界線4
・右境界線4R:天面部2のX1方向側においてY方向と平行な境界線4
これらの境界線4F,4B,4L,4Rに沿ってブランクシート1が折り曲げられることで、図5,図6に示すように、四つの面部3F′,3B′,3L′,3R′のそれぞれと天面部2′との角部5′が設けられた包装体1′に組み立てられる。具体的には、以下に示す四つの角部5F′,5B′,5L′,5R′において、水平な天面部2′に対して立面部3′が折り倒されたトレー型の包装体1′に組み立てられる。
・前角部5F′:天面部2′と前面部3F′との角部5′
・後角部5B′:天面部2′と後面部3B′との角部5′
・左角部5L′:天面部2′と左面部3L′との角部5′
・右角部5R′:天面部2′と右面部3R′との角部5′
一実施形態で例示する包装体1′は、図6に示すように、荷締め用のバンド6′が左角部5L′および右角部5R′に巻き掛けられ、左右対称に設けられている。図6に例示する包装体1′は、二点鎖線で示す包装対象7′の上方から被せられた状態で、包装対象7′を部分的に包装する。包装対象7′の一例としては、エアコンディショナー(いわゆる「エアコン」)の室外機が挙げられる。
なお、一実施形態で例示するブランクシート1は、図1,図2に示すように、X方向に対称に設けられている。
そのほか、ブランクシート1には、前面部3Fおよび後面部3Bのそれぞれに対して、X1方向およびX2方向に延出した補助片3Gが設けられている。補助片3Gは、左面部3Lや右面部3Rに対して貼り付けられる場合には糊代片と言え、左面部3Lや右面部3Rが折り曲げられた状態の保持性向上を図る部位である。
[1-2.要部構成]
図5,図6に示すように、一実施形態の包装体1′には、巻き掛けられたバンド6′によって左右の角部5L′,5R′が損傷するのを抑制するために、左右の角部5L′,5R′においてバンド6′が巻き掛けられる箇所に面取部8L′,8R′が設けられている。
面取部8L′,8R′は、左右の角部5L′,5R′の一部が面取りされた形状をなし、左右の角部5L′,5R′において部分的に凹んだ形態をなす。これらの面取部8L′,8R′は、上下方向および水平方向の双方に対して傾斜して延在し、左右の面部3L′,3R′に含まれる半部と天面部2′に含まれる半部とからなる六角形状の部位である。
以下、左右の面取部8L′,8R′のうち左方の面取部8L′に着目して、左方の面取部8L′に関する構成を詳述する。
面取部8L′では、天面部2′と左面部3L′との境界(すなわち左境界線)が左右方向の中間を前後方向に沿って跨いでいる。ただし、面取部8L′を前後方向に跨ぐ罫線は設けられていない。換言すれば、天面部2′と左面部3L′との境界のうち面取部8L′と重複する領域には、罫線が形成されていない。
面取部8L′は、左面部3L′おいて面取部8L′をなす部位(すなわち面取部8L′のうち左面部3L′に含まれる半部)を除いた大部分に対して、鈍角状に折り曲げられた部位である。同様に、面取部8L′は、天面部2′において面取部8L′をなす部位(すなわち面取部8L′のうち天面部2′に含まれる半部)を除いた大部分に対して、鈍角状に折り曲げられた部位である。
面取部8L′を包装体1′に設けるための構成として、図1に示すように、以下に示す二つの折曲線10,20がブランクシート1に設けられている。
・第一折曲線10:天面部2に設けられた罫線(折曲線)
・第二折曲線20:左面部3Lに設けられた罫線(折曲線)
折曲線10,20は、互いに離間して設けられ、それぞれが分岐することなく一本の線状をなす。
また、第一折曲線10に対してY1方向には下記の後稜線9B(第一稜線)が設けられ、第二折曲線20に対してY2方向には下記の前稜線9F(第二稜線)が設けられている。これらの稜線9B,9Fは、左境界線4L上に設けられ、互いにY方向に離間して配置される。
・後稜線9B:Y1方向の側(一側)に設けられた罫線
・前稜線9F:Y2方向の側(他側)に設けられた罫線
図7に示すように、ブランクシート1における面取部8Lは、六つの頂点P1,P2,P3,P4,P5,P6を結ぶ六角形で囲まれた部位である。頂点P1,P2,P3,P4,P5,P6は、この順で隣り合って配置されている。
頂点P1,P4は、左境界線4L上に配置され、X方向位置が同じである。これらの頂点P1,P4に対して、X1方向側には頂点P2,P3が配置され、X2方向側には頂点P5,P6が配置されている。
これらの頂点P1,P2,P3,P4,P5,P6のうち、頂点P1,P2,P3を結ぶ線状に第一折曲線10が設けられ、頂点P4,P5,P6を結ぶ線状に第二折曲線20が設けられている。
なお、頂点P3,P4を結ぶ罫線は設けられておらず、頂点P1,P6を結ぶ罫線も設けられていない。すなわち、二つの折曲線10,20は互いに連続することなく(不連続に)設けられている。
頂点P1には、後稜線9BにおいてY2方向の端部である前端(稜線他端)が位置する。すなわち、頂点P1からY1方向に後稜線9Bが延設されている。
また、頂点P4には、前稜線9FにおいてY1方向の端部である後端(稜線一端)が位置する。すなわち、頂点P4からY2方向に前稜線9Fが延設されている。
上記のように、後稜線9Bの前端から第一折曲線10が延設され、前稜線9Bの後端から第二折曲線20が延設されている。
折曲線10,20には、以下に示すように延在方向の異なる傾斜線11,21と偏倚線12,22とが設けられている。
・傾斜線11,21:X方向およびY方向に対して傾斜して延設された罫線
・偏倚線12,22:左境界線4Lに対してX方向に偏倚して延設された罫線
具体的に言えば、第一折曲線10には第一傾斜線11および第一偏倚線12が設けられ、第二折曲線20には第二傾斜線21および第二偏倚線22が設けられている。
第一折曲線10は、第一傾斜線11と第一偏倚線12とが頂点P2で接続され、頂点P2で屈曲した線状をなす。第二折曲線20は、第二傾斜線21と第二偏倚線22とが頂点P5で接続され、頂点P5で屈曲した線状をなす。
第一傾斜線11は、後稜線9Bの前端からY2方向に向かう方向かつX1方向に向かう方向へ直線状に延設されている。この第一傾斜線11におけるY2方向の端部である傾斜他端には、点P2が位置する。
また、第二傾斜線21は、前稜線9Fの後端からY1方向に向かう方向かつX2方向に向かう方向へ直線状に延設されている。この第二傾斜線21におけるY1方向の端部である傾斜一端には、点P5が位置する。
これらの傾斜線11,21は、X方向およびY方向に対して傾斜して延在することから、Y方向に対して鋭角に設けられている。傾斜線11,21は、円滑に折目を付ける観点から、Y方向に対して45°未満の角度であることが好ましい。
第一偏倚線12は、第一傾斜線11の傾斜他端からY2方向に向かう方向へ直線状に延設されている。この第一偏倚線12におけるY2方向の端部である偏倚他端には、点P3が位置する。このように第一偏倚線12が点P2,P3を結ぶ直線状をなすことから、頂点P2,P3のX方向位置は同じである。
また、第二偏倚線22は、第二傾斜線21の傾斜他端からY1方向に向かう方向へ直線状に延設されている。この第二偏倚線22におけるY1方向の端部である偏倚一端には、点P6が位置する。このように第二偏倚線22が点P5,P6を結ぶ直線状をなすことから、頂点P5,P6のX方向位置は同じである。
さらに、第一偏倚線12がY方向において延在する全領域と第二偏倚線22がY方向において延在する全領域とが重複して配置されている。第一偏倚線12が頂点P2,P3を結ぶ直線状であり、第二偏倚線22が頂点P5,P6を結ぶ直線状であることから、頂点P2,P6のY方向位置が同じであり、頂点P3,P5のY方向位置が同じである。
そのほか、第一折曲線10の稜線他端が位置する点P1と第二折曲線20の稜線一端が位置する点P4との中間点Cを中心にして、第一折曲線10と第二折曲線20とが点対称に設けられている。これは、頂点P1,P2,P3,P4,P5,P6が中間点Cを中心にして点対称に配置されたと言い換えられ、面取部8Lが中間点Cを中心にして点対称な形状に設定されたとも換言できる。
[2.作用および効果]
本実施形態のブランクシート1および包装体1′は、上述の構成を備えている。
ブランクシート1の左境界線4Lに沿って左面部3Lが天面部2に対して折り倒されると、以下に列挙するフェーズA,B,Cの順に折目を付ける力が伝達される。
<フェーズA>
フェーズAでは、左境界線4Lの稜線9B,9Fにおいて折目を付ける力(以下「折力」と略称する)がY方向に沿って伝達され、折力が折曲線10,20へ伝達される。
このフェーズAでは、折曲線10,20が互いに離間して設けられているため後稜線9Bからは、第二折曲線20へ折力が伝達されることなく、第一折曲線10に折力が伝達される。同様に、前稜線9Fからは、第一折曲線10へ折力が伝達されることなく、第二折曲線20に折力が伝達される。
<フェーズB>
フェーズBでは、稜線9B,9Fからの折力が傾斜線11,21において伝達される。傾斜線11,21が直線状に延設されていることから、傾斜線11,21では折力が傾斜線11,21の延設された方向から逸脱しにくく、点P1,P4から点P2,P5までの傾斜線11,21に折目が確実に付けられる。
<フェーズC>
フェーズCでは、傾斜線11,21からの折力が偏倚線12,22において伝達される。偏倚線12,22も直線状に延設されていることから、偏倚線12,22では折力が偏倚線12,22の延設された方向から逸脱しにくく、点P2,P5から点P3,P6までの偏倚線12,22に折目が確実に付けられる。
<フェーズA~Cの小括>
フェーズA~Cのように稜線9B,9Fから傾斜線11,21を経て偏倚線12,22に折力が順次伝達される。そのため、第一偏倚線12がY2方向へ誘導されるようにして確実に折目が付けられ、同様に、第二偏倚線22がY1方向へ誘導されるようにして確実に折目が付けられる。
そして、第一偏倚線12の終端に位置する点P3まで伝達された折力は、罫線の設けられていない点P3と点P4との間に折目を付ける力として作用する。同様に、第二偏倚線22の終端に位置する点P6まで伝達された折力は、罫線の設けられていない点P6と点P1との間に折目を付ける力として作用する。このようにして、包装体1′の面取部8L′として予め設計された形状(いわば想定される形状)を出現させることができる。
上記のように折力が伝達される折曲線10,20の設けられたブランクシート1によれば、下記のような作用および効果を得ることができる。
(1)従来、稜線から分岐した一対の折曲線が設けられている構成では、一対の折曲線のうち一方のみに折力が伝達され、面取部の形成性が不十分であった。
これに対し、互いに離間して設けられた折曲線10,20のそれぞれが分岐することなく一本の線状をなす。そのため、上述のフェーズAをはじめフェーズB,Cのように、後稜線9Bからの折力を第二折曲線20へ伝達することなく第一折曲線10へ確実に伝達でき、前稜線9Fからの折力を第一折曲線10へ伝達することなく二折曲線20へ確実に伝達できる。
傾斜線あるいは偏倚線が曲線状に設けられた構成を想定してみると、このような構成のもとで伝達された折力が傾斜線や偏倚線のなす曲線の接線方向に逸脱しやすくなり、折力が十分に伝達されにくくなる。そうすると、傾斜線や偏倚線に折目が付けられなかったり、傾斜線や偏倚線とは異なる箇所に折目が付いてしまったりするおそれがある。これでは、ブランクシートから組み立てられた包装体にバンドが巻き掛けられた際に、角部の損傷を抑制するのが困難である。
これに対し、傾斜線11,21および偏倚線12,22のそれぞれが直線状に延設されていることから、上述したフェーズB,Cのように、傾斜線11,21および偏倚線12,22において折力が逸脱しにくくなる。そのため傾斜線11,21および偏倚線12,22に折目を確実に付けることができる。
よって、ブランクシート1から組み立てられた包装体1′における左角部5L′の損傷を抑制できる。
(2)さらに、第一偏倚線12がY方向において延在する全領域と第二偏倚線22がY方向において延在する全領域とが重複して配置されていることから、面取部8L′においてバンド6′が前後に捩れたり位置ズレしたりするのが抑えられる。
よって、ブランクシート1から組み立てられた包装体1′へのバンド6′の巻き掛けやすさを向上できる。
(3)中間点Cを中心にして第一折曲線10と第二折曲線20とが点対称に設けられていることから、面取部8L′において点P2,P3,P5,P6に対応する箇所にバンド6′がひっかかったりする不具合を抑制できる。
この点からも、ブランクシート1から組み立てられた包装体1′へのバンド6′の巻き掛けやすさを向上できる。
(4)段ボールの段目の方向(「紙巾方向」とも称される)がX方向と平行に設定されたブランクシート1において、Y方向に沿う偏倚線12,22が設けられることから、段目の方向に対して偏倚線12,22が直交する。このような配向の偏倚線12,22によれば、段目の方向に沿う偏倚線が設けられたブランクシートと比較して、偏倚線12,22に沿って折目が付きやすく、折り曲げ位置の精度向上に資する。
[II.変形例]
上述の実施形態はあくまでも例示に過ぎず、この実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、適宜組み合わせることもできる。
たとえば、第一折曲線および第二折曲線は、中間点を中心にして点対称に設けられていなくてもよい。また、第一折曲線の第一偏倚線がY方向において延在する領域と第二折曲線の第二偏倚線がY方向において延在する領域とが部分的に重複していてもよい。
具体的な一例としては、図8に示すように、一実施形態で上述の偏倚線12,22の終端をややY方向に延ばした偏倚線12″,22″の設けられた折曲線10″,20″がブランクシート1″に設けられた構成が挙げられる。詳細に言えば、第一偏倚線12″の終端に位置する点P3″が一実施形態で上述の点P3よりもややY2方向側に位置していてもよく、第二偏倚線22″の終端に位置する点P6″が一実施形態で上述の点P6よりもややY1方向側に位置していてもよい。この場合には、点P2″と点P3″とが離間する寸法や点P5″と点P6″とが離間する寸法を確保でき、バンドの巻き掛けやすさの向上に資する。
また、ブランクシートには、段ボールの段目の方向がY方向と平行に設定されていてもよい。この場合には、特に稜線や偏倚線での易折曲性を向上できる。さらに、第一折曲線および第二折曲線は、左右の角部に限らず前後の角部に設けられていてもよく、バンドが巻き掛けられうる角部に設けることができる。
そのほか、トレー型の包装体は、天面部に代えて底面部に対して立面部が折り上げられる形態であってもよい。更に言えば、トレー型の包装体に組み立てられるブランクシートに限らず、箱型をはじめとした種々の包装体に組み立てられるブランクシートに上述のような第一折曲線および第二折曲線が設けられていてもよい。
1 ブランクシート
1′ 包装体
2,2′ 天面部(第一面部)
3,3′ 立面部(第二面部)
3F,3F′ 前面部
3B,3B′ 後面部
3L,3L′ 左面部
3R,3R′ 右面部
3G 補助片
4 境界線
4F 前境界線
4B 後境界線
4L 左境界線
4R 右境界線
5′ 角部
5F′ 前角部
5B′ 後角部
5L′ 左角部
5R′ 右角部
6′ バンド
7′ 包装対象
8L′,8R′ 面取部
9F 前稜線(第二稜線)
9B 後稜線(第一稜線)
10 第一折曲線
11 第一傾斜線
12 第一偏倚線
20 第二折曲線
21 第二傾斜線
22 第二偏倚線
C 中間点
P1,P2,P3,P4,P5,P6 頂点

Claims (3)

  1. 互いに直交する第一方向および第二方向に沿って延在し、前記第一方向の一側に設けられた第一面部と前記第一方向の他側に設けられた第二面部とが前記第二方向に沿って直線状に延在する境界線を介して連接され、前記境界線に沿って折り曲げられることで角部をなす包装体のブランクシートであって、
    前記境界線上において前記第二方向の一側に設けられた第一稜線において前記第二方向の他側の端部である稜線他端から前記第二方向の前記他側に向かう方向かつ前記第一方向の前記一側に向かう方向へ直線状に延設された第一傾斜線と、前記第一傾斜線における前記第二方向の前記他側の端部である傾斜他端から前記第二方向の前記他側に向かう方向へ前記第二方向と平行な直線状に延設された第一偏倚線とを有し、前記稜線他端から分岐することなく接続された一本の線状をなす第一折曲線と、
    前記境界線上において前記第二方向の前記他側に設けられた第二稜線において前記第二方向の前記一側の端部である稜線一端から前記第二方向の前記一側に向かう方向かつ前記第一方向の前記他側に向かう方向へ直線状に延設された第二傾斜線と、前記第二傾斜線における前記第二方向の前記一側の端部である傾斜一端から前記第二方向の前記一側に向かう方向へ前記第二方向と平行な直線状に延設されるとともに前記第一偏倚線に対して前記第二方向の領域が重複して配置された第二偏倚線とを有し、前記稜線一端から分岐することなく接続された一本の線状をなし、前記第一折曲線に対して離間して設けられた第二折曲線と、を備えた
    ことを特徴とする、包装体のブランクシート。
  2. 前記第一折曲線の前記第一偏倚線が前記第二方向において延在する全領域と前記第二折曲線の前記第二偏倚線が前記第二方向において延在する全領域とが重複して配置された
    ことを特徴とする、請求項1に記載の包装体のブランクシート。
  3. 前記第一折曲線の前記稜線他端と前記第二折曲線の前記稜線一端との中間点を中心にして、前記第一折曲線と前記第二折曲線とが点対称に設けられた
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載の包装体のブランクシート。
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