JP3231832U - 包装箱およびブランク - Google Patents

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隆文 牧内
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Abstract

【課題】把手穴を開口させることによる圧縮強度の低下を抑制することができる包装箱を提供する。【解決手段】上下方向に積層可能な包装箱1は、底壁10と、底壁10の縁部に立設される複数の第1〜第2側壁11,12と、を備え、一対の第2側壁12には、底壁10との境界線(第2折曲線L2)の近傍において把手穴20が開口し、底壁10の縁部には、把手穴20に進入するように凸状部21が突設され、複数の包装箱1を積層した場合に、上方に位置する包装箱1の凸状部21は、下方に位置する包装箱1の第2側壁12の上端に載置される。【選択図】図1

Description

本考案は、包装箱およびブランクに関する。
底板の縁部に側板と端板とを立設させた紙箱が知られている(特許文献1)。この紙箱では、端板の下部から底板にかけて抜き孔が穿設されている。複数の紙箱を上下に積み重ねた際、下方の紙箱の突片が、上方の紙箱の抜き孔に嵌合する。また、抜き孔は、紙箱を持ち運ぶ際にユーザが手を掛ける把手穴としても使用できる。
公開実用新案 昭和52−143623号公報
上記した紙箱では抜き孔(把手穴)が端板の下部から底板にかけて開口しているため、複数の紙箱を積み重ねた際、上方の紙箱の底板は、抜き孔の位置では下方の紙箱(端板の上端)に支持されていない。したがって、圧縮荷重によって上方の紙箱が下方の紙箱の内側に沈み込むことがあった。つまり、抜き孔が紙箱の圧縮強度を低下させる要因の1つとなっていた。
本考案は、上記事情を考慮し、把手穴を開口させることによる圧縮強度の低下を抑制することができる包装箱およびブランクを提供する。
本考案は、上下方向に積層可能な包装箱であって、前記包装箱の底面を構成する底壁と、前記底壁の縁部に立設される複数の側壁と、を備え、複数の前記側壁の少なくとも1つの前記側壁には、前記底壁との境界線の近傍において把手穴が開口し、前記底壁の縁部には、前記把手穴に進入するように凸状部が突設され、複数の前記包装箱を積層した場合に、上方に位置する前記包装箱の前記凸状部は、下方に位置する前記包装箱の前記側壁の上端に対向する。
この場合、前記凸状部は、前記把手穴の横方向の中央部に配置され、前記底壁の縁部には、前記凸状部の両側に連続し、前記底壁を抉るように一対の凹状部が凹設されてもよい。
この場合、前記凸状部は、前記境界線よりも外向きに膨出する円弧状の輪郭を有し、一対の前記凹状部は、前記境界線よりも内向きに膨出する円弧状の輪郭を有してもよい。
この場合、前記包装箱の天面を構成する天壁を更に備え、複数の前記側壁は、筒状の箱本体を形成し、前記底壁は、前記箱本体の下面開口部を閉塞する複数の下フラップを有し、前記天壁は、前記箱本体の上面開口部を閉塞する複数の上フラップを有してもよい。
本考案のブランクは、上記のいずれかに記載の包装箱を形成する。
本考案によれば、把手穴を開口させることによる包装箱の圧縮強度の低下を抑制することができる。
本考案の第1実施形態に係る包装箱を示す斜視図である。 本考案の第1実施形態に係る包装箱のブランクを示す平面図である。 本考案の第1実施形態に係る包装箱のブランクの一部であって、把手穴を拡大して示す平面図である。 本考案の第1実施形態に係る包装箱を積層した状態を示す斜視図である。 本考案の第1実施形態に係る包装箱を積層した状態の一部を示す斜視図である。 本考案の第1実施形態に係る包装箱の圧縮試験の結果を示す表である。 本考案の第2実施形態に係る包装箱を示す斜視図である。 本考案の第2実施形態に係る包装箱のブランクを示す平面図である。 本考案の第2実施形態に係る包装箱を積層した状態を示す斜視図である。 本考案の第1実施形態の変形例に係る包装箱のブランクの一部であって、把手穴を拡大して示す平面図である。 本考案の第1実施形態の他の変形例に係る包装箱のブランクの一部であって、把手穴を拡大して示す平面図である。 比較例に係る段ボール箱のブランクの一部(把手穴)を示す平面図である。
以下、添付の図面を参照しつつ、本考案の実施形態について説明する。なお、図面に示すFr、Rr、L、R、U、Dは、前、後、左、右、上、下を示している。前後方向、左右方向および上下方向は互いに直交している。本明細書では方向や位置を示す用語を用いるが、それらの用語は説明の便宜のために用いるものであって、本考案の技術的範囲を限定するものではない。また、方向や位置を示す用語は、包装箱を組み立てた状態での方向や位置を基準にしている。
[第1実施形態:包装箱の概要]
図1ないし図3を参照して、第1実施形態に係る包装箱1について説明する。図1は包装箱1を示す斜視図である。図2は包装箱1のブランク1Aを示す平面図である。図3は把手穴20を拡大して示す平面図である。
図1に示すように、包装箱1は、上面を開放した略直方体状に形成されるトレイである。包装箱1は、底壁10の周縁部に一対の第1側壁11および一対の第2側壁12を立設させている。包装箱1の底面を構成する底壁10の上には被包装物(図示せず)が載置され、包装箱1は被包装物を収容した状態で上下方向に積層可能に形成されている。
包装箱1は、図2に示すブランク1Aを組み立てることで形成される。ブランク1Aは、1枚の紙製の段ボールシートを抜型等で打ち抜いて形成されている。段ボールシートは、例えば、波状の中しん9Aに表ライナ9Bと裏ライナ9C(図1も参照)とを貼り合せた両面段ボールシートである。なお、図2は、表ライナ9B側を示している。本明細書では、段ボールシートの中しん9Aと平行な方向を「段方向」と呼び、段方向に直交する方向を「流れ方向」と呼ぶこととする。図面に示す「X」は「段方向」を示し、「Y」は「流れ方向」を示している。
[ブランク]
図2に示すように、ブランク1Aは、底壁10と、一対の第1側壁11と、一対の第2側壁12と、4つの補強壁13と、を備えている。なお、図2において、一対の第1側壁11は左右対称に形成され、一対の第2側壁12は上下対称に形成されているため、以下の説明では、一対であることを明示した場合を除き、1つの第1側壁11および1つの第2側壁12について説明する。また、図2において、4つの補強壁13は、底壁10を中心として上下・左右に対称に形成されているため、以下の説明では、4つであることを明示した場合を除き、1つの補強壁13について説明する。
<底壁、第1側壁、第2側壁>
底壁10は、段方向に長い略長方形状に形成されている。一対の第1側壁11は、第1折曲線L1を介して底壁10の流れ方向の両端に連設されている。一対の第2側壁12は、第2折曲線L2を介して底壁10の段方向の両端に連設されている。第1側壁11および第2側壁12は、それぞれ長方形状に形成されている。なお、底壁10の角部領域には、概ね楕円形状の積層穴18が、第1折曲線L1(または第2折曲線L2)に対して略45度の傾きをもって形成されている。
<補強壁>
補強壁13は、第2側壁12の流れ方向の端部に連設されている。補強壁13は、全体として略長方形状に形成されている。補強壁13は、第1補強面部14と、第2補強面部15と、固定面部16と、を有している。第1補強面部14は、第3折曲線L3を介して第2側壁12の流れ方向の端部に連設されている。第2補強面部15は、第4折曲線L4を介して第1補強面部14の流れ方向の端部に連設されている。第2補強面部15の段方向の一端(上端)には、積層凸部17が円弧状に膨らむように突設されている。固定面部16は、逆折線L5を介して第2補強面部15の流れ方向の端部に連設されている。
なお、第1〜第4折曲線L1〜L4は、段ボールシートを裏ライナ9C側から厚み方向に潰した汎用罫線である。汎用罫線は、裏ライナ9Cを内側に向けるように段ボールシートを折り曲げる(正折りする)機能を有している。逆折線L5は、段ボールシートを表ライナ9B側から厚み方向に潰した逆罫線である。逆罫線は、表ライナ9Bを内側に向けるように段ボールシートを折り曲げる(逆折りする)機能を有している。第1〜第4折曲線L1〜L4や逆折線L5は、汎用罫線や逆罫線に限らず、例えば、汎用罫線上に複数の切目を所定間隔に形成したリード罫線等、段ボールシートを所望の向きに折り曲げるための構造であれば如何なるものでもよい。
<把手穴>
図2に示すように、一対の第2側壁12には、底壁10との境界線(第2折曲線L2)の近傍において一対の把手穴20が開口している。一対の把手穴20は、包装箱1を持ち運ぶ際にユーザの手(指)を差し込むために開口している。なお、図2において、一対の把手穴20は、底壁10を中心に上下対称に形成されているため、以下の説明では、一対であることを明示した場合を除き、1つの把手穴20について説明する。
把手穴20は、第2側壁12の下部(第2折曲線L2側)、且つ流れ方向の中央付近に穿設されている。把手穴20は、第2側壁12の一部を抜き落とすことで形成される穴であり、上方(段方向の先端)に向かって凸となるように湾曲した略楕円形状に形成されている。図3に示すように、第2側壁12には、略アーチ状の輪郭(アーチ縁部20A)が形成されている。第2折曲線L2は把手穴20によって分断され、分断された一対の第2折曲線L2の端部はアーチ縁部20Aの両端に交点Pを介して接続されている。つまり、分断された一対の第2折曲線L2の端部(交点P)は、把手穴20の内周面に露出している。
<凸状部>
図2に示すように、底壁10の段方向の両端(縁部)には、一対の把手穴20に進入するように一対の凸状部21が突設されている。なお、図2において、一対の凸状部21は、底壁10を中心に上下対称に形成されているため、以下の説明では、一対であることを明示した場合を除き、1つの凸状部21について説明する。
凸状部21は、把手穴20の流れ方向(横方向)の両側を除く中央部に配置されている。凸状部21は、第2折曲線L2よりも段方向の外向きに膨出する円弧状の輪郭を有している。図3に示すように、凸状部21の先端は、第2折曲線L2よりも段方向の外側に位置している。なお、第2折曲線L2(正確には一対の交点Pを結ぶ仮想直線)から凸状部21の先端までの距離(突出量(S1))は、例えば、段ボールシートの厚みを上限として、2mm以上に設定されるとよい。
<凹状部>
図2に示すように、底壁10の段方向の両端(縁部)には、凸状部21の両側に連続し、底壁10を抉るように二対の凹状部22が凹設されている。なお、図2において、二対の凸状部21は、底壁10を中心に上下対称に形成されているため、以下の説明では、二対であることを明示した場合を除き、一対の凹状部22について説明する。
図3に示すように、一対の凹状部22は、凸状部21を挟んで流れ方向に対称に形成されている。各々の凹状部22は、凸状部21と分断された第2折曲線L2の端部(交点P)との間に凹設されている。一対の凹状部22は、凸状部21の両端と一対の交点Pとを結ぶと共に第2折曲線L2よりも内向きに膨出する円弧状の輪郭を有している。なお、第2折曲線L2(正確には一対の交点Pを結ぶ仮想直線)から凹状部22の底端までの距離(突出量(S2))は、例えば、段ボールシートの厚みを上限として、2mm以上に設定されるとよい。また、突出量(S2)は、突出量(S1)よりも小さく(短く)設定されている。
図3に示すように、上記した一対の凹状部22は、把手穴20と一体となって1つの穴を構成している。正確に言えば、把手穴20は、底壁10および第2側壁12において、アーチ縁部20Aと、凸状部21の輪郭と、一対の凹状部22の輪郭とで囲まれた範囲に開口している。把手穴20の下縁を構成する凸状部21と一対の凹状部22とは、波形状となるような輪郭を成している。
[包装箱の組立]
次に、包装箱1の組立作業について説明する。なお、包装箱1は、作業者によって手作業で組み立てられてもよいし、自動製函機(図示せず)によって自動または半自動で組み立てられてもよい。ここでは、一例として、作業者が手作業で包装箱1を組み立てる場合について説明する。
作業者は、裏ライナ9Cを上方に向けたブランク1A(図2参照)を適宜折り曲げることで包装箱1を組み立てる。
作業者は、一対の第2側壁12を第2折曲線L2に沿って上方に折り曲げ、一対の第2側壁12を底壁10の左右両端に立設させる(図1参照)。続いて、作業者は、第1補強面部14を第3折曲線L3に沿って略直角に折り曲げ、第2補強面部15を第4折曲線L4に沿って折り返し(180度未満)、固定面部16を逆折線L5に沿って逆折りする。第1補強面部14は平面から見て第1折曲線L1上に配置され、第2補強面部15は平面から見て積層穴18に沿って斜めに配置される(図1参照)。第1補強面部14および第2補強面部15は、第2側壁12の端部と共に略三角柱状(三角形状断面の筒形状)の補強構造部13Aを形成する(図1参照)。また、固定面部16は、第2側壁12の内面(裏ライナ9C)に接着剤を介して接着される。
次に、作業者は、一対の第1側壁11を第1折曲線L1に沿って上方に折り曲げ、一対の第1側壁11の左右両側を第1補強面部14に接着剤を介して接着する。これにより、一対の第1側壁11が、底壁10の前後両端に立設される(図1参照)。
以上によって、包装箱1の組み立てが完了する(図1参照)。作業者は、組み立てた包装箱1の底壁10の上に被包装物を載置する。
図1に示すように、底壁10に対して第2側壁12を立設させた状態で、把手穴20は第2側壁12の下部に開口している。凸状部21は、底壁10と第2側壁12との折曲部分(第2折曲線L2)よりも左右方向の外側に僅かに延び、把手穴20の内側に位置している。一対の凹状部22は、底壁10と第2側壁12との折曲部分(第2折曲線L2)よりも底壁10側に僅かに食い込み(抉れ)、把手穴20の一部として開口している。作業者(または包装箱1のユーザ)は、包装箱1の左右方向の両面に開口した一対の把手穴20に手(指)を差し込み、一対の把手穴20の上縁部に手を掛けて包装箱1を持ち運ぶことができる。また、被包装物を収容した包装箱1は、例えば、複数段に積み重ねられた状態で、保管されたり運搬されたりする。
[包装箱の積層作用]
次に、図4および図5を参照して、包装箱1の積層作用について説明する。図4は包装箱1を積層した状態を示す斜視図である。図5は包装箱1を積層した状態の一部を示す斜視図である。なお、ここでは、説明を簡単にするために、2つの包装箱1を積み重ねる場合について説明する。また、本明細書の説明では、便宜上、下方に位置する包装箱1を「下段包装箱1(D)」とも呼び、下段包装箱1(D)の各構成には符号「(D)」を付加し、上方に位置する包装箱1を「上段包装箱1(U)」とも呼び、上段包装箱1(U)の各構成には符号「(U)」を付加することとする。また、下段包装箱1(D)と上段包装箱1(U)とに共通する説明では単に包装箱1という。
図4に示すように、作業者は、床等の接地面に置いた下段包装箱1(D)の上に、下段包装箱1(D)と同じ向きにした上段包装箱1(U)を載せる。下段包装箱1(D)の4つの積層凸部17(D)は、上段包装箱1(U)の4つの積層穴18(U)に嵌り込む。上段包装箱1(U)の底壁10(U)の四隅部分は、下段包装箱1(D)の4つの補強構造部13A(D)(図示せず)の上端に載せられる。また、底壁10(U)の周縁部(または各第1〜第2側壁11(U),12(U)の下端)は、下段包装箱1(D)の各第1〜第2側壁11(D),12(D)の上端に載せられている(または僅かな隙間を挟んで対向している)。
さらに、図4および図5に示すように、底壁10(U)の左右両側に突設された一対の凸状部21(U)は、下段包装箱1(D)の一対の第2側壁12(D)の上端に載せられている(または僅かな隙間を挟んで対向している)。なお、各凹状部22(U)は第2側壁12(D)に対して左右方向の内側に窪んでおり、各凹状部22(U)からは第2側壁12(D)の上端面が露出している。
以上によって、上段包装箱1(U)は、下段包装箱1(D)に積層された状態になる。なお、積層凸部17(D)が積層穴18(U)に嵌っているため、上段包装箱1(U)は下段包装箱1(D)に対して水平方向への移動を規制されている。
上記したように、包装箱1は複数段に積み重ねられるため、包装箱1には上方から加わる圧縮荷重に耐え得る圧縮強度(耐圧性能)が必要となる。一般的に、上段包装箱1(U)の底壁10(U)が下段包装箱1(D)の第1〜第2側壁11(U),12(U)に支えられることで、高い耐圧性能(圧縮強度)を得られる。以上説明した第1実施形態に係る包装箱1では、凸状部21が底壁10の縁部から把手穴20に進入するように突設されていた。そして、複数の包装箱1を積層した場合に、上段包装箱1(U)の凸状部21(U)は、下段包装箱1(D)の第2側壁12の上端に載置されていた(対向していた)(図5参照)。この構成によれば、包装箱1(U)の底壁10(U)は、把手穴20(U)の位置であっても凸状部21(U)を介して包装箱1(D)(第2側壁12(D)の上端)に支持されるため、圧縮荷重による包装箱1(U)の沈み込みを抑制することができる。これにより、把手穴20を開口させることによる包装箱1の圧縮強度の低下を抑制することができる。
<圧縮強度>
出願人は、第1実施形態に係る包装箱1の耐圧性能を確認すべく、圧縮試験を行った。図6および図12を参照して、包装箱1の圧縮試験について説明する。この圧縮試験では、第1実施形態に係る包装箱1の他に、比較例として凸状部21および凹状部22を削除した段ボール箱についても圧縮試験を行った。図6は包装箱1の圧縮試験の結果を示す表である。図12は比較例に係る段ボール箱のブランクの一部(把手穴99)を示す平面図である。
図12に示すように、比較例に係る段ボール箱では、把手穴99が第2側壁12から底壁10にかけて開口している。この把手穴99では、底壁10が第2折曲線L2から5mm程度切り欠かれている。なお、比較例に係る段ボール箱は、把手穴99を除いて、包装箱1と略同一形状を成している。また、包装箱1および比較例に係る段ボール箱を形成する段ボールシートの厚みは同一である。
この圧縮試験は包装箱1(段ボール箱)自体の圧縮強度を調べるための試験であって、商品は収容されていない(空箱)。圧縮試験機には2つの包装箱1(段ボール箱)が積層された状態でセットされ、最大荷重が計測されるまで継続して圧縮荷重を加えた。また、この圧縮試験では、3組の包装箱1(段ボール箱)について圧縮強度(最大荷重)を計測し、これの平均値を算出した。なお、圧縮試験機の仕様や圧縮試験方法は、日本産業規格の「包装貨物及び容器 圧縮試験方法(JIS Z 0212等)」に準じている。
図6に示すように、包装箱1の圧縮強度の平均値は「4741N」となった。これに対し、比較例に係る段ボール箱の圧縮強度の平均値は「4187N」となった。また、比較例を「100」とした場合の比率(強度比)は、包装箱1が「113」となった。以上のように、第1実施形態に係る包装箱1は、比較例に係る段ボール箱よりも高い圧縮強度を備えていることが確認された。
また、第1実施形態に係る包装箱1では、凸状部21が把手穴20の横方向の中央部に配置され、凸状部21の横方向の両側には底壁10を抉るように一対の凹状部22が凹設されていた。この構成によれば、把手穴20の一部となるように一対の凹状部22を凹設することで、把手穴20の内周面に位置する第2折曲線L2の端部(交点P)に応力が集中することが抑制される。これにより、底壁10と第2側壁12とが交点Pから第2折曲線L2に沿って裂けることを抑制することができる。
さらに、第1実施形態に係る包装箱1によれば、凸状部21および一対の凹状部22が湾曲した波状の輪郭とされているため、把手穴20の内周面にて第2折曲線L2の端部に集中する応力を分散することができる。これにより、第2折曲線L2に沿って裂ける現象を有効に抑制することができる。
なお、第1実施形態に係る包装箱1では、補強構造部13Aが三角柱状に形成されていたが、これに限らず、例えば、四角柱状に形成されてもよいし、第2補強面部15を折り返して第1補強面部14に接着して二重壁としてもよい(図示せず)。
[第2実施形態:包装箱の概要]
次に、図7ないし図9を参照して、第2実施形態に係る包装箱2(ブランク2A)について説明する。図7は包装箱2を示す斜視図である。図8は包装箱2のブランク2Aを示す平面図である。図9は包装箱2を積層した状態を示す斜視図である。なお、以下の説明では、第1実施形態に係る包装箱1と同一または対応する構成については同一の符号を付し、包装箱1と同一または対応する説明は省略する。
図7に示すように、包装箱2は、筒状の箱本体2Wの上下両端面を閉塞することで封緘されるA式の箱である。包装箱2は、図8に示すブランク2A(両面段ボールシート製)を組み立てることで形成されている。なお、図8は、表ライナ9B側を示している。
[ブランク]
図8に示すように、ブランク2Aは、一対の第1側壁31と、一対の第2側壁32と、一対の下外フラップ33と、一対の下内フラップ34と、一対の上外フラップ35と、一対の上内フラップ36と、を備えている。なお、一対の下外フラップ33と一対の下内フラップ34とが底壁の一例であり、一対の上外フラップ35と一対の上内フラップ36とが天壁の一例である。
<第1側壁、第2側壁>
一対の第1側壁31と一対の第2側壁32とは、縦折曲線L6(例えば汎用罫線)を介して流れ方向の一方から他方に向かって交互に連設されている。第1側壁31と第2側壁32とは、略長方形状に形成されている。第1側壁31の流れ方向の一方の端部には、縦折曲線L6を介して継代片37が連設されている。
<下外フラップ、下内フラップ>
下外フラップ33は、下横折曲線L7(例えば汎用罫線)を介して第1側壁31の段方向の一端(下端)に連設されている。下外フラップ33は略長方形状に形成され、その段方向の寸法(延出寸法)は第2側壁32の流れ方向の寸法の略半分に設定されている。下内フラップ34は、下横折曲線L7を介して第2側壁32の段方向の一端(下端)に連設されている。下内フラップ34は略長方形状に形成され、その延出寸法は下外フラップ33の延出寸法と略同一である。
<上外フラップ、上内フラップ>
上外フラップ35は、上横折曲線L8(例えば汎用罫線)を介して第1側壁31の段方向の他端(上端)に連設されている。上内フラップ36は、上横折曲線L8を介して第2側壁32の段方向の他端(上端)に連設されている。上外フラップ35は下外フラップ33と略同一形状を成し、上内フラップ36は下内フラップ34と略同一形状を成している。
<把手穴、凸状部、凹状部>
一対の第2側壁32には、下内フラップ34との境界線(下横折曲線L7)の近傍において一対の把手穴20が開口している。一対の下内フラップ34の段方向の基端部(縁部)には、一対の把手穴20に進入するように一対の凸状部21が突設されている。一対の下内フラップ34の段方向の基端部(縁部)には、凸状部21の両側に連続し、下内フラップ34を抉るように二対の凹状部22が凹設されている。
[包装箱の組立]
次に、包装箱2の組立作業について説明する。なお、包装箱2は、作業者によって手作業で組み立てられてもよいし、自動製函機によって自動または半自動で組み立てられてもよい。ここでは、一例として、作業者が手作業で包装箱2を組み立てる場合について説明する。また、組み立て前の初期状態として、ブランク2Aの流れ方向の両外側に位置する第1側壁31と第2側壁32とが縦折曲線L6で折り曲げられ、継代片37が反対側の第2側壁32の内面(裏ライナ9C)に接着されている。つまり、初期状態では、包装箱1は二重に折り畳まれている(図示せず)。
作業者は、一対の第1側壁31と一対の第2側壁32とを縦折曲線L6に沿って折り曲げる。一対の第1側壁31と一対の第2側壁32とは、角筒状の箱本体2Wを形成する(図7参照)。続いて、作業者は、一対の下内フラップ34を下横折曲線L7に沿って箱本体2Wの内側に折り曲げた後、一対の下外フラップ33を下横折曲線L7に沿って箱本体2Wの内側に折り曲げ、一対の下外フラップ33を一対の下内フラップ34に接着剤を介して接着する。一対の下外フラップ33が箱本体2Wの下面開口部を閉塞し、包装箱2の底面が構成される。
作業者は、箱本体2Wに被包装物を収容する。次に、作業者は、一対の上内フラップ36を上横折曲線L8に沿って箱本体2Wの内側に折り曲げた後、一対の上外フラップ35を上横折曲線L8に沿って箱本体2Wの内側に折り曲げ、一対の上外フラップ35を一対の上内フラップ36に接着剤を介して接着する。一対の上外フラップ35が箱本体2Wの上面開口部を閉塞し、包装箱2の天面が構成される(図7参照)。なお、一対の上外フラップ35は、その突き合せ部分に粘着テープ(図示せず)を貼付して固定されてもよい。
以上によって、包装箱2の組み立てが完了する(図7参照)。この状態で、把手穴20は第2側壁32の下部に開口している。凸状部21は、第2側壁32と下内フラップ34との折曲部分(下横折曲線L7)よりも左右方向の外側に僅かに延び、把手穴20の内側に位置している(図7参照)。一対の凹状部22は、第2側壁32と下内フラップ34との折曲部分(下横折曲線L7)よりも下内フラップ34側に抉れ、把手穴20の一部として開口している(図7参照)。作業者(ユーザ)は、包装箱2の左右方向の両面に開口した一対の把手穴20に手(指)に手を掛けて包装箱2を持ち運ぶことができる。
また、図9に示すように、複数(例えば2つ)の包装箱2を積み重ねられた場合、上方に位置する包装箱2(上段包装箱2(U))の底面は、下方に位置する包装箱2(下段包装箱2(D))の一対の上外フラップ35(D)に載せられる。この状態で、上段包装箱2(U)の一対の下内フラップ34(U)に突設された一対の凸状部21(U)も一対の上外フラップ35(U)に載せられる。換言すれば、凸状部21(U)は、下外フラップ33(U)、上外フラップ35(D)および上内フラップ36(D)を挟んで第2側壁32(D)の上端に対向している。なお、各凹状部22(U)からは上外フラップ35(D)が露出している。
以上説明した第2実施形態に係る包装箱2によれば、把手穴20を開口させることによる包装箱2の圧縮強度の低下を抑制することができる等、第1実施形態に係る包装箱1と同様の効果を得ることができる。
なお、第1〜第2実施形態に係る包装箱1,2(ブランク1A,2A)では、凸状部21と各凹状部22とが円弧状の輪郭を有する形状に形成されていたが、本考案はこれに限定されない。例えば、図10に示すように、凸状部21と各凹状部22とが、四角形状(または台形状)に形成されてもよい。他にも、凸状部21と各凹状部22とは、四角形以外の多角形状に形成されてもよい(図示せず)。また、凸状部21と各凹状部22のいずれか一方が円弧状の輪郭を有する形状を成し、他方が四角形状等に形成されてもよい(図示せず)。なお、図10では第1実施形態に係る包装箱1のブランク1Aの変形例を示したが、上記変形例は第2実施形態に係る包装箱2(ブランク2A)に適用されてもよい(図示せず)
また、第1〜第2実施形態に係る包装箱1,2では、底壁10等に一対の凹状部22が凹設されていたが、本考案はこれに限定されない。例えば、図11に示すように、一対の凹状部22が省略されてもよい。この場合、凸状部21は、把手穴20の横方向の両側を除く中央部に配置されてもよいし(図11の実線参照)、把手穴20の横方向全体(交点Pの間全体)に配置されてもよい(図11の二点鎖線参照)。なお、図11では第1実施形態に係る包装箱1のブランク1Aの他の変形例を示したが、上記他の変形例は第2実施形態に係る包装箱2(ブランク2A)に適用されてもよい(図示せず)
また、第1〜第2実施形態に係る包装箱1,2では、把手穴20が上方に膨らむように湾曲した略楕円形状に形成されていたが、本考案はこれに限定されない。例えば、把手穴20は、通常の楕円形状に形成されてもよいし、円形状に形成されてもよいし、三角形や四角形等の多角形状に形成されてもよい(図示せず)。
また、第1〜第2実施形態に係る包装箱1,2では、一対の第2側壁12,32に一対の把手穴20が開口していたが、本考案はこれに限定されない。例えば、一対の第2側壁12,32のいずれか一方の第2側壁12,32にのみ把手穴20が開口していてもよい(図示せず)。また、把手穴20は、第2側壁12,32に代えて/加えて、一対の第1側壁11,31の少なくとも一方に開口していてもよい(図示せず)。
また、第1〜第2実施形態に係る包装箱1,2では、1つの第2側壁12,32に1つの把手穴20が開口していたが、本考案はこれに限定されない。例えば、1つの第2側壁12,32に複数の把手穴20が開口していてもよい(図示せず)。また、把手穴20は、第2側壁12,32の横方向(前後方向)の略中央に開口していたが、これに限らず、把手穴20は、第2側壁12,32の横方向(前後方向)の中央からずれた位置に開口してもよい(図示せず)。包装箱2において、把手穴20の位置をずらすことで、一対の下外フラップ33の突き合せ部分に粘着テープ(図示せず)を貼付することができ、接着剤を用いることなく包装箱2の底面を形成することができる。
また、第1〜第2実施形態に係る包装箱1,2は、紙製の両面段ボールシートで形成されていたが、本考案はこれに限定されない。包装箱1,2は、片面段ボール、複両面段ボール、複々両面段ボール等で形成されてもよいし、厚紙や樹脂製の板(シート)等で形成されていてもよい。また、包装箱1,2の各部の寸法(幅、奥行き、高さ)や形状、段ボールシートの厚みや中しん9Aが延びる方向等は自由に変更してもよい。また、包装箱1はコーナーに補強壁13を有するトレイであり、包装箱2はA式の箱であったが、これに限らず、例えば桟付きのトレイ等、他の形式のトレイや箱であってもよい(図示せず)。
なお、上記実施形態の説明は、本考案に係る包装箱およびブランクにおける一態様を示すものであって、本考案の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではない。本考案の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではない。本考案は技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよく、実用新案登録請求の範囲は技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様を含んでいる。
1、2 包装箱
1A、2A ブランク
2W 箱本体
10 底壁
11,31 第1側壁(側壁)
12,32 第2側壁(側壁)
20 把手穴
21 凸状部
22 凹状部
33 下外フラップ(底壁)
34 下内フラップ(底壁)
35 上外フラップ(天壁)
36 上内フラップ(天壁)
L2 第2折曲線(境界線)
L7 下横折曲線(境界線)

Claims (5)

  1. 上下方向に積層可能な包装箱(1,2)であって、
    前記包装箱の底面を構成する底壁(10,33,34)と、
    前記底壁の縁部に立設される複数の側壁(11,12,31,32)と、を備え、
    複数の前記側壁の少なくとも1つの前記側壁には、前記底壁との境界線(L2,L7)の近傍において把手穴(20)が開口し、
    前記底壁の縁部には、前記把手穴に進入するように凸状部(21)が突設され、
    複数の前記包装箱を積層した場合に、上方に位置する前記包装箱の前記凸状部は、下方に位置する前記包装箱の前記側壁の上端に対向することを特徴とする包装箱。
  2. 前記凸状部は、前記把手穴の横方向の中央部に配置され、
    前記底壁の縁部には、前記凸状部の両側に連続し、前記底壁を抉るように一対の凹状部(22)が凹設されていることを特徴とする請求項1に記載の包装箱。
  3. 前記凸状部は、前記境界線よりも外向きに膨出する円弧状の輪郭を有し、
    一対の前記凹状部は、前記境界線よりも内向きに膨出する円弧状の輪郭を有していることを特徴とする請求項2に記載の包装箱。
  4. 前記包装箱の天面を構成する天壁(35,36)を更に備え、
    複数の前記側壁は、筒状の箱本体(2W)を形成し、
    前記底壁は、前記箱本体の下面開口部を閉塞する複数の下フラップ(33,34)を有し、
    前記天壁は、前記箱本体の上面開口部を閉塞する複数の上フラップ(35,36)を有していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の包装箱。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の包装箱を形成することを特徴とするブランク。
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