JP6946958B2 - 包装箱 - Google Patents

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Description

本発明は、垂直圧縮荷重への対策が施された包装箱に関する。
物品を収容する包装箱は、例えば保管時や輸送時に他の重量物が積み重ねられることで、上下方向の圧縮荷重(垂直圧縮荷重)を受けることがある。このような垂直圧縮荷重によって包装箱が変形すると、包装箱の見栄え低下を招く虞がある。
そこで従来、包装箱に垂直圧縮荷重が作用した場合に生じる見栄え低下を抑制するようにした種々の技術が提案されている。例えば特許文献1には、段ボール箱(包装箱)において上下方向に立設された側板及び端板に対し、その上部及び下部に斜罫線を入れるとともに、上下の斜罫線の間にわたって弧状罫線を入れることが提案されている。特許文献1の技術によれば、大きな積上荷重が作用した場合に、弧状罫線での折れ曲がりに伴って弧状罫線の間の部分が内側へ反るように変形するため、胴膨れが生じた場合のように変形が目立つことがないとされている。
特開2015−131648号公報
ところで、輸送者が手を入れるための手穴部が設けられた包装箱では、この手穴部が他の部分と比べて低強度となることから、垂直圧縮荷重が作用した場合に手穴部の周辺が大きく変形しやすく、見栄えが低下しやすい。このため、手穴部の周辺の見栄えの低下を抑制することが課題となっている。
一方、一般に包装箱は、内部の物品に影響を及ぼしうる大きな潰れや破損の発生を抑制するために、所定の垂直圧縮強度が確保されるように設計される。しかし、特許文献1に記載されるように側板及び端板に複数の罫線を加工して包装箱を折れ曲がりやすくすると、この所定の垂直圧縮強度を確保できない虞がある。したがって、包装箱において垂直圧縮荷重が作用した場合に生じる見栄え低下を抑制するには、所定の垂直圧縮強度を確保できるようにすることも必要となる。
本件の包装箱は、前述したような課題に鑑みて創案されたものであり、垂直圧縮強度を確保しながら、垂直圧縮荷重が作用した場合に生じる見栄え低下を抑制することを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用及び効果であって、従来の技術では得られない作用及び効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
(1)ここで開示する包装箱は、上下に互いに離隔して配置される底板及び天板と、前記底板及び前記天板の周縁部間に立設され、上下方向の中間よりも上側で開口する手穴部を有する周壁板と、を備え、前記周壁板が、前記手穴部の上側であって前記手穴部の幅方向の両端部を通る上下方向の直線で挟まれる領域内に、前記幅方向に延設された罫線を有することを特徴としている。なお、前記幅方向とは、前記周壁板の表面に沿う方向のうち、前記上下方向と直交する方向(すなわち、前記周壁板の周方向)である。また、前記罫線とは、線状に延びる溝である。
(2)前記罫線が、前記天板から10mm以上離隔していることが好ましい。
(3)前記罫線が、前記手穴部から10mm以上離隔していることが好ましい。
(4)前記罫線が、下方へ凸となる形状であることが好ましい。言い換えると、前記罫線は、前記幅方向の両端部が中間部よりも上方に位置する形状であることが好ましい。
(5)前記罫線の上下方向の寸法が5mm以内であることが好ましい。言い換えると、前記罫線の上端部と下端部との上下方向における距離が5mm以内であることが好ましい。
垂直圧縮荷重が作用した場合、手穴部の上側に延設された罫線で周壁板が折れ曲がることにより荷重が吸収されるため、罫線よりも下側にある手穴部周辺の変形を抑えることができる。これにより、見栄え低下を抑制することができる。また、罫線が包装箱の垂直圧縮強度に寄与しない領域内に設けられるため、包装箱の垂直圧縮強度を確保することができる。したがって、開示の包装箱によれば、垂直圧縮強度を確保しながら、垂直圧縮荷重が作用した場合に生じる見栄え低下を抑制することができる。
一実施形態に係る包装箱の斜視図である。 図1の包装箱の展開図である。 図1の包装箱の要部を内側から見た図である。 図1の包装箱が垂直圧縮荷重により変形した状態を例示する図である。 (a)〜(c)は何れも変形例に係る罫線が適用された包装箱の要部を内側から見た図である。
以下、図面を参照して、実施形態としての包装箱について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
[1.構成]
(包装箱)
図1に示すように、本実施形態に係る包装箱1は、外観形状が横長な直六面体であって、内部に物品を収容可能とされている。以下、この包装箱1が水平な面に載置された状態であるものとして上下方向を定める。また、本実施形態では、包装箱1が段ボール製である場合について説明する。
包装箱1は、互いに上下に離隔して配置された底板2及び天板3と、これらの底板2及び天板3の周縁部間に立設された周壁板4とを有する。底板2及び天板3は、互いに等しい矩形状であって、互いに平行に配置される。底板2は、包装箱1の底面をなす部位である。また、天板3は、包装箱1の天面をなす部位であって、底板2の上方に配置される。本実施形態の周壁板4は、上下方向に立設された四角筒状に形成される。周壁板4は、互いに対向する一対の側板4Aと、これらの側板4Aと直交する方向に立設されるとともに、互いに対向する一対の端板4Bとを有する。周壁板4の周方向に沿う寸法は、端板4Bよりも側板4Aのほうが長くされる。
包装箱1は、いわゆるA式(みかん箱タイプ)のものである。すなわち、包装箱1において、底板2及び天板3のそれぞれは複数枚の平板(後述する外フラップ部13,15及び内フラップ部14,16)が重ね合わされて形成され、側板4A及び端板4Bのそれぞれは一枚の平板(後述するパネル部11〜13)により形成されている。
周壁板4は、包装箱1の輸送者が包装箱1を持ち上げるときに手を入れるための手穴部5を有する。手穴部5は、周壁板4の一部が開口するように切断された部位である。ここでは、手穴部5が横長な長円形のフラップ状に形成され、包装箱1の内側に向かって押し込まれることで開口する場合を例示する。手穴部5は、周壁板4のうちの上下方向の中間よりも上側の部分に設けられる。本実施形態の手穴部5は、各端板4Bの幅方向(上下方向と直交する方向)の中央部に設けられている。すなわち、手穴部5は、互いに対向する二箇所に設けられている。
図1に破線で示すように、周壁板4は、各手穴部5の上側に形成された補助罫線(罫線)6を有する。補助罫線6は、包装箱1に上下方向の圧縮荷重(垂直圧縮荷重)が作用した場合に折れ曲がる折曲線として機能する。補助罫線6は、具体的には、周壁板4の内側を向く面(内面)に沿って線状に延設されたV字状の溝である。補助罫線6は、例えば、薄い鉄板の縁部が周壁板4の内面に押し付けられることにより形成される。補助罫線6の詳細については後述する。
包装箱1は、内部の物品に影響を及ぼしうる大きな潰れや破損の発生を抑制するために、所定以上の垂直圧縮強度を有するように設計される。また、包装箱1は、輸送者が手穴部5に手を入れて持ち上げられる程度の大きさとされる。包装箱1の大きさの目安としては、その上下方向の寸法が90〜400[mm]の範囲内であって、周壁板4の周方向の寸法(周壁板4の周方向の全長)が1000〜2200[mm]の範囲内である。
(シート材)
図2は、包装箱1に組立可能なシート材10の平面図(包装箱1の展開図)である。シート材10は、側板4Aとなる二つの第一パネル部11と、端板4Bとなる二つの第二パネル部12と、底板2となる一対の第一外フラップ部13及び一対の第一内フラップ部14と、天板3となる一対の第二外フラップ部15及び一対の第二内フラップ部16とを備えている。また、シート材10は、包装箱1に組み立てられるときに一方の第一パネル部11と一方の第二パネル部12とを繋ぐための継ぎ代として機能する接合フラップ部17を備えている。
シート材10における各部11〜17の境界線上には、シート材10が包装箱1に組み立てられるときに折り曲げられる主罫線18が加工されている。主罫線18は、前述した補助罫線6と同様に、シート材10の表面に沿って線状に延設されたV字状の溝である。主罫線18は、シート材10の表面のうち、包装箱1の内面となる面に形成される。すなわち、主罫線18は、シート材10の表面のうち、補助罫線6が加工される側の面に設けられる。
第一パネル部11と第二パネル部12とは、周壁板4の周方向と一致する横方向Xに交互に並設される。二つの第一パネル部11のうち、二つの第二パネル部12の間に配置されない一方(図2では右側の第一パネル部11)からは、横方向Xの外側(図2では右側)に向かって接合フラップ部17が突設される。接合フラップ17は、シート材10が包装箱1に組み立てられるときに、二つの第二パネル部12のうち、二つの第一パネル部11の間に配置されない一方(図2では左側の第二パネル部12)の端部に接合される。
外フラップ部13,15は、第一パネル部11から縦方向Yの外側に向かってそれぞれ突設される。詳細には、第一外フラップ部13が第一パネル部11から縦方向Yに沿う一方向(図2では下方)へ突設され、第二外フラップ部15が第一パネル部11から縦方向Yに沿う他方向(図2では上方)へ突設される。なお、縦方向Yとは、シート材1が延在する平面に沿う方向のうち、横方向Xと直交する方向であって、包装箱1の上下方向と一致する。
また、内フラップ部14,16は、第二パネル部12から縦方向Yの外側に向かってそれぞれ突設される。詳細には、第一内フラップ部14が第二パネル部12から縦方向Yに沿う一方向(図2では下方)へ突設され、第二内フラップ部16が第二パネル部12から縦方向Yに沿う他方向(図2では上方)へ突設される。
包装箱1では、第一外フラップ部13が底板2の外表面をなし、第一内フラップ部14が第一外フラップ部13の内側に重なって配置される。同様に、包装箱1では、第二外フラップ部15が天板3の外表面をなし、第二内フラップ部16が第二外フラップ部15の内側に重なって配置される。
手穴部5は、第二パネル部12のうち、縦方向Yの中間よりも第二内フラップ部16側(図2では上側)に設けられる。また、補助罫線6は、第二パネル部12のうち、手穴部5よりも第二内フラップ部16側(図2では上側)に設けられる。
なお、前述したように、本実施形態のシート材10は段ボールシートである。シート材10のフルートの種類は特に限定されないが、ここではBフルート(厚さが約3[mm])であるものとする。また、シート材10のフルートがなす波形の流れ方向は、Y方向とされる。
シート材10は、第一パネル部11及び第二パネル部12が四角筒状をなすように主罫線18で折り曲げられた後、接合フラップ部17が一方の第二パネル部12の端部に接合される。また、第一外フラップ部13が第一内フラップ部14に重なるように主罫線18で折り曲げられた後、第一外フラップ部13と第一内フラップ部14とが接合される。これにより、シート材10は、第二外フラップ部15及び第二内フラップ部16が開放された箱形状となる。そして、このような箱形状とされたシート材10は、内部に物品が配置された後、第二外フラップ部15が第二内フラップ部16に重なるように主罫線18で折り曲げられた状態で、第二外フラップ部15同士が接合されることにより、物品を収容した包装箱1に組み立てられる。
(補助罫線)
以下、図3を参照して補助罫線6について詳述する。図3は包装箱1の端板4Bを包装箱1の内側から見た図である。なお、図3では底板2及び天板3を簡略化して示している。
図3に示すように、補助罫線6は、手穴部5の幅方向WDに延設される。ここでいう幅方向WDとは、手穴部5が設けられた端板4Bの表面に沿う方向のうち、上下方向と直交する方向である。幅方向WDは、包装箱1では周壁板4の周方向と一致し、シート材10では横方向Xと一致する。本実施形態では、幅方向WDに沿って延びる直線状の補助罫線6を例示する。
補助罫線6は、包装箱1の垂直圧縮強度に影響しない領域R内に設けられる。ここで、「包装箱1の垂直圧縮強度に影響しない領域R」は、具体的には図3に模様を付けて示すように、端板4Bのうち、手穴部5の幅方向WDの両端部5aを通る上下方向の直線Lで挟まれる領域である。以下、この領域を手穴領域Rという。
手穴領域Rは、端板4Bにおいて、手穴部5を上下方向に延長した領域に相当する。手穴領域Rは、手穴部5が形成されていることにより、包装箱1の垂直圧縮強度に寄与しないものとして設計されている。言い換えると、包装箱1の垂直圧縮強度は、手穴領域Rを除外して計算されている。このため、手穴領域R内に補助罫線6を形成しても、包装箱1の垂直圧縮強度として計算される値は、補助罫線6を形成しない場合と同一となる。また、包装箱1の実際の垂直圧縮強度(試験値)も、補助罫線6が加工されている場合と加工されていない場合とで、略同一となることが確認されている。
本実施形態の補助罫線6は、手穴領域Rの幅方向WDの全域にわたって設けられている。すなわち、補助罫線6の幅方向WDの両端部は、手穴領域Rを区画する直線L上に位置する。本実施形態では、手穴部5及び補助罫線6の幅方向WDの各寸法が何れも70[mm]である場合を例示する。なお、補助罫線6は、手穴領域Rからはみ出ない長さであればよく、その幅方向WDの両端部が直線Lよりも手穴領域Rの内側に位置してもよい。ただし、一般に手穴部5の幅方向WDの寸法は40〜90[mm]の範囲内とされることから、手穴領域Rの幅方向WDの長さはこれに応じて制限される。
また、本実施形態の補助罫線6は、天板3からの第一距離d1が15[mm]とされている。第一距離d1は、より具体的には、天板3と周壁板4との境界線から補助罫線6までの上下方向の長さである。また、第一距離d1は、シート材10では、第二パネル部12と第二内フラップ部16との境界線上に設けられた主罫線18から、この主罫線18と手穴部5との間に設けられた補助罫線6までのY方向の長さに相当する。なお、第一距離d1は、補助罫線6が上下方向に広がりを持つ形状である場合には、天板3から補助罫線6の上端部までの上下方向の長さとされる(図5参照)。
第一距離d1が10[mm]よりも小さいと、罫線6,18同士が干渉し合い、両者の溝形状がはっきりと現れなくなることから、これらの罫線6,18の機能が発揮されにくくなるという問題が生じる。このため、各罫線6,18の機能を発揮させるという観点では、第一距離d1が10[mm]以上(d1≧10[mm])であることが好ましく、15[mm]以上(d1≧15[mm])であることがより好ましい。言い換えると、補助罫線6は、天板3から10[mm]以上離隔していることが好ましく、15[mm]以上離隔していることがより好ましい。
また、本実施形態の補助罫線6は、手穴部5からの第二距離d2が20[mm]とされている。第二距離d2は、より具体的には、手穴部5の上端部から補助罫線6までの上下方向の長さである。なお、第二距離d2は、補助罫線6が上下方向に広がりを持つ形状である場合には、手穴部5の上端部から補助罫線6の下端部までの上下方向の長さとされる(図5参照)。
第二距離d2は、第一距離d1が大きいほど小さくなる。第二距離d2が10[mm]よりも小さいと、周壁部4が補助罫線6で折れ曲がった場合に手穴部5の周辺が変形しやすくなるため、包装箱1の見栄えが低下しやすくなるという問題が生じる。このため、包装箱1の見栄え低下を抑えるという観点では、第二距離d2が10[mm]以上(d2≧10[mm])であることが好ましく、15[mm]以上(d2≧15[mm])であることがより好ましい。言い換えると、補助罫線6は、手穴部5から10[mm]以上離隔していることが好ましく、15[mm]以上離隔していることがより好ましい。
仮に、包装箱1の高さ寸法(上下方向の寸法)が起立した姿勢の500[ml]の一般的なペットボトルを過不足なく収容する長さ(210[mm]程度)である場合、手穴部5は、このペットボトルの肩部と同じ高さ位置となるように、天板3からの距離dが約35[mm]とされる。この場合、補助罫線6は、前述した二つの観点に基づくと、手穴領域R内のうちの天板3よりも10〜25[mm]だけ下方の範囲内(すなわち、d1≧10[mm]かつd2≧10[mm]となる範囲内)に設けられることが好ましく、天板3よりも15〜20[mm]だけ下方の範囲内(すなわち、d1≧15[mm]かつd2≧15[mm]となる範囲内)に設けられることがより好ましい。
[2.作用,効果]
包装箱1によれば、以下のような作用,効果を得ることができる。
(1)包装箱1の周壁板4には補助罫線6が設けられているため、図4に示すように、水平面に載置された包装箱1に対して垂直圧縮荷重Fが作用した場合、周壁板4は補助罫線6で折れ曲がる。より具体的には、周壁板4は、補助罫線6を含むとともに下方へ凸をなす弧状の線に沿って内側へ折れ曲がる。これにより、周壁板4のうちの補助罫線6よりも上側の部位が変形する。包装箱1では、このように周壁板4が補助罫線6で折れ曲がる(座屈する)ことにより垂直圧縮荷重Fが吸収される。このため、周壁板4のうちの補助罫線6よりも下側の部分の変形が抑制される。この結果、手穴部5の周辺が変形しにくくなるため、包装箱1の見栄え低下を抑制することができる。
一方、周壁板4は、前述した補助罫線6が設けられない場合には、相対的に低強度となる手穴部5で折れ曲がりやすくなる。この場合、図4に二点鎖線で示すように、垂直圧縮荷重Fを受けた周壁板4は、手穴部5を通るとともに下方へ凸をなす弧状の線に沿って内側へ折れ曲がりやすくなる。このため、手穴部5の周辺に大きな変形が生じやすくなり、包装箱1の見栄えが損なわれる虞がある。これに対し、前述したように周壁板4の手穴部5よりも上側に補助罫線6が設けられていれば、周壁板4のうちの補助罫線6よりも下側の部分の変形が抑制されるため、垂直圧縮荷重Fが作用した場合に生じる見た目上の変形量を小さくすることができる。
また、周壁板4に罫線を設けると、周壁板4がその罫線で折れ曲がりやすくなることから包装箱1の垂直圧縮強度を低下させる虞があるのに対し、補助罫線6は包装箱1の垂直圧縮強度に寄与しない手穴領域R内に設けられているため、包装箱1の垂直圧縮強度に殆ど影響を及ぼさない。すなわち、包装箱1によれば、補助罫線6が設けられていても、補助罫線6が設けられない場合と同等の垂直圧縮強度を確保することができる。このため、例えば包装箱1の保管時や輸送時に他の重量物が積み重ねられたとしても、包装箱1内の物品に影響を及ぼすような大きな潰れや破損の発生を抑制することができる。
また、手穴領域R外に罫線を追加する場合は、包装箱1の垂直圧縮強度を低下させる虞があることから、この罫線を追加された包装箱が所定以上の垂直圧縮強度を有するように、包装箱を設計しなおす必要が生じうる。これに対し、前述したように手穴領域R内に補助罫線6を形成すれば、包装箱1の垂直圧縮強度を補助罫線6が形成されない場合と同等に確保できるため、包装箱1を設計しなおす必要がなく、設計コストを抑えることができる。
(2)補助罫線6が天板3から10[mm]以上離隔しているため、補助罫線6と、天板3及び周壁板4の間に設けられた主罫線18との干渉を防止することができる。これにより、補助罫線6及び主罫線18の各機能をより確実に発揮させることができる。すなわち、包装箱1に垂直圧縮荷重Fが作用した場合に周壁板4を補助罫線6で折れ曲がりやすくすることができるとともに、シート材10を包装箱1に組み立てる場合にシート材10を主罫線18で折れ曲がりやすくすることができる。このため、包装箱1の見栄え低下をより確実に抑えることができるとともに、包装箱1の組立性の低下を抑制することができる。
(3)補助罫線6が手穴部5から10[mm]以上離隔しているため、包装箱1に垂直圧縮荷重Fが作用した場合に手穴部5の周辺の変形をより確実に抑えることができる。これにより、包装箱1の見栄え低下をより確実に抑制することができる。
(4)補助罫線6が手穴部5の幅方向WDに沿って延びる直線状であれば、補助罫線6の上下方向の寸法が最小となることから、前述した第一距離d1及び第二距離d2を何れも確保しやすくすることができる。このため、補助罫線6の機能を発揮させることと、手穴部5の周辺の変形を抑えることとの双方が容易になる。したがって、垂直圧縮荷重Fが作用した場合に生じる包装箱1の見栄え低下をより抑えやすくすることができる。
(5)補助罫線6が手穴領域Rの幅方向WDの全域にわたって設けられていれば、包装箱1の垂直圧縮強度を確保しつつ、垂直圧縮荷重が作用した場合に周壁板4をより適切に折れ曲がりやすくすることができる。このため、包装箱1内の物品に影響を及ぼしうる大きな潰れや破損の発生を抑えることができるとともに、手穴部5の周辺が変形することによる見栄え低下をより確実に抑制することができる。
[3.変形例]
以下、本実施形態の変形例について述べる。
補助罫線は、少なくとも幅方向WDの成分を持つ線状であればよい。例えば図5(a)〜(c)にそれぞれ示すように、前述した補助罫線6に代えて、幅方向WDに延びるとともに下方へ凸となる形状の補助罫線6A,6B,6Cが適用されてもよい。言い換えると、補助罫線は、幅方向WDの両端部がその中間部よりも上方に位置する形状であってもよい。
図5(a)は、下方へ凸となるV字状とされた補助罫線6Aを示し、図5(b)は、下方へ凸となる円弧状とされた補助罫線6Bを示し、図5(c)は、下方へ凸となる平皿状とされた補助罫線6Cを示している。なお、図5(a)〜(c)では、図3と同様に底板2及び天板3を簡略化して示している。
このように、下方へ凸となる形状の補助罫線6A,6B,6Cを設ければ、包装箱1に垂直圧縮荷重が作用した場合に、周壁板4が補助罫線6A,6B,6Cを含むとともに下方へ凸をなす弧状の線に沿って折れ曲がりやすくなる。このため、周壁板4を補助罫線6A,6B,6Cでより確実に折り曲げることができる。これにより、手穴部5の周辺の変形がより確実に抑えられることから、包装箱1の見栄え低下をより確実に抑制することができる。
また、図5(a)〜(c)に示すように、補助罫線6A,6B,6Cの上下方向の寸法Hが5[mm]以内であれば、前述した第一距離d1及び第二距離d2を何れも確保しやすくすることができる。このため、包装箱1に垂直圧縮荷重が作用した場合に、補助罫線6A,6B,6Cの機能を発揮しやすくことができるとともに、手穴部5の周辺の変形を抑制しやすくすることができる。したがって、包装箱1の見栄え低下を抑えやすくすることができる。なお、ここでいう補助罫線6A,6B,6Cの上下方向の寸法Hとは、補助罫線6A,6B,6Cの上端部と下端部との上下方向の距離に相当する。
補助罫線は、例えば、手穴部5を加工するための刃が固定された円筒状の木型に、補助罫線に対応した形状の縁部を有する鉄板を固定し、この木型をシート材10に対してY方向に移動(回転)させることで形成される。この場合、補助罫線の加工方向は、シート材10におけるY方向であって包装箱1における上下方向となる。一般に、罫線は、加工方向に垂直な方向よりもこれ以外の方向に延びるほうが形成されやすいため、図5(a),(b)に示す補助罫線6A,6Bのように、全ての部位が加工方向に垂直な幅方向WDに対して傾斜している(幅方向WDに沿って延びる直線状の部位が無い)場合、補助罫線の加工性を向上させることができる。
手穴部の形状は、前述したような長円形に限定されない。また、手穴部は、フラップ状のものに代えて、予め開口したものであってもよい。さらに、手穴部は、周壁板4の上半部(上下方向の中間よりも上側の部分)に設けられればよく、その具体的な位置や個数は特に限定されない。ただし、包装箱1を持ちやすくするという観点では、手穴部が互いに対向する二箇所に設けられることが好ましく、包装箱1の垂直圧縮強度を確保するという観点では、手穴部の個数が少ないほうが好ましい。なお、手穴部が長円形以外の形状である場合も、手穴領域は、前述したとおり手穴部の幅方向の両端部を通る上下方向の直線で挟まれる領域として定義される。
周壁板は、底板及び天板の周縁部間に立設される筒状のものであればよく、前述したような四角筒状のものに限定されない。すなわち、包装箱は、その外観形状が直六面体以外の立体形状であってもよい。また、包装箱は、前述した段ボールシートに代えて、例えば厚紙で形成されてもよい。
1 包装箱
2 底板
3 天板
4 周壁板
5 手穴部
5a 端部
6,6A,6B,6C 補助罫線(罫線)
L 直線
R 手穴領域(領域)
WD 幅方向

Claims (5)

  1. 上下に互いに離隔して配置される底板及び天板と、
    前記底板及び前記天板の周縁部間に立設され、上下方向の中間よりも上側で開口する手穴部を有する周壁板と、を備え、
    前記周壁板が、前記手穴部よりも上側であって前記手穴部の幅方向の両端部を通る上下方向の直線で挟まれる領域内に、前記幅方向に延設された罫線を有し、
    前記罫線が、前記領域からはみ出ない長さであり、前記手穴部から離隔してい
    ことを特徴とする、包装箱。
  2. 前記罫線が、前記天板から10mm以上離隔している
    ことを特徴とする、請求項1に記載の包装箱。
  3. 前記罫線が、前記手穴部から10mm以上離隔している
    ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の包装箱。
  4. 前記罫線が、下方へ凸となる形状である
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の包装箱。
  5. 前記罫線の上端部と下端部との上下方向における距離が5mm以内である
    ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の包装箱。
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