JP2024030826A - 切断装置 - Google Patents

Abstract

【課題】切断対象物の切断時に飛散した不要物の堆積によってスライド扉の移動が妨げられることを抑制可能な切断装置を提供する。【解決手段】切断装置（１００）は、切断機構（６１Ｂ）と、切断機構（６１Ｂ）によって切断対象物（Ｗ）を切断することにより発生した不要物（Ｓ）を切断機構（６１Ｂ）の第１の方向の後方に飛散可能に構成された飛散機構（３２）と、切断機構（６１Ｂ）の第１の方向の後方に位置するスライド扉構造体（２００）とを備える。スライド扉構造体（２００）は、スライド扉（２０）と、スライド扉（２０）の直線的な移動を可能とするように構成されたレール（２３）と、レール（２３）を覆うように構成されたレールカバー（２１）と、レールカバー（２１）上の不要物（Ｓ）を除去可能なように構成された不要物除去部材（２８）と、不要物除去部材（２８）の少なくとも一部をレールカバー（２１）の上面（２１ａ）に接触させて、不要物除去部材（２８）を保持するように構成された保持部材（２７）とを備える。【選択図】図２

Description

本開示は、切断装置に関する。

従来より、パッケージ基板を切断することによって個々の半導体デバイスパッケージを製造するための切断装置においては、パッケージ基板の切断時に、切断ブレードの回転方向に起因して、パッケージ基板の端材が飛散するという課題が存在している（たとえば特許文献１）。

特開２０１９－１９２８４６号公報

パッケージ基板等の切断対象物の切断時に飛散した端材等の不要物が切断装置の外部まで飛散することを防止することを目的として切断装置の後方にスライド扉が設けられることがある。また、スライド扉は、通常、切断装置の内部を修理および清掃等のために直線的に移動して、開閉可能に構成されている。

しかしながら、従来の切断装置においては、切断対象物の切断時に飛散した端材等の不要物がスライド扉を移動可能とするレール上に載ってスライド扉の移動が妨げられることがあったり、スライド扉の開閉により端材などの不要物が蓄積してスライド扉の移動が妨げられたりすることがあった。

ここで開示された実施形態によれば、切断対象物を切断可能に構成された切断機構と、切断機構によって切断対象物を切断することにより発生した不要物を切断機構の第１の方向の後方に飛散可能に構成された飛散機構と、切断機構の第１の方向の後方に位置するスライド扉構造体とを備え、スライド扉構造体は、スライド扉と、スライド扉の第１の方向とは異なる第２の方向への直線的な移動を可能とするように構成されたレールと、レールを覆うように構成されたレールカバーと、レールカバー上の不要物を除去可能なように構成された不要物除去部材と、不要物除去部材の少なくとも一部をレールカバーの上面に接触させて、不要物除去部材を保持するように構成された保持部材とを備えた、切断装置を提供することができる。

ここで開示された実施形態によれば、切断対象物の切断時に飛散した不要物の堆積によってスライド扉の移動が妨げられることを抑制可能な切断装置を提供することができる。

実施形態の切断装置の一例の機能ブロック図である。 実施形態の切断装置の切断モジュールの一例の模式的な側面構成図である。 流体供給機構が取り付けられたスピンドルの一例の模式的な斜視図である。 実施形態の切断装置の内部から見たスライド扉構造体の一例の模式的な斜視図である。 図４に示すスライド扉構造体の部分斜視透視図である。 実施形態の切断装置の切断機構によって切断される切断対象物の一例の模式的な平面図である。 不要物除去部材の好ましい一例の模式的な平面図である。 不要物除去部材およびレールカバーの好ましい一例の模式的な側面図である。 不要物除去部材の好ましい一例の模式的な部分側面図である。 Ｘ方向の片側にレールカバー収容部材を有しない参考例の切断装置のスライド扉構造体の模式的な斜視図である。 図１０に示す参考例の切断装置のスライド扉構造体のスライド扉が開いた状態の模式的な斜視図である。 第２の実施形態の切断装置のスライド扉構造体の一例の模式的な斜視図である。 図１２に示す第２の実施形態の切断装置のスライド扉構造体のスライド扉が開いた状態の模式的な斜視図である。

以下、実施形態について説明する。なお、実施形態の説明に用いられる図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。

＜切断装置＞
図１に、実施形態の切断装置の一例の機能ブロック図を示す。図１に示すように、実施形態の切断装置１００は、切断対象物を供給可能な供給モジュールＡと、切断対象物を切断可能に構成された切断機構を備える切断モジュールＢと、切断対象物の切断後の製品を検査可能な検査モジュールＣと、検査後の製品を収納可能な収納モジュールＤと、制御部とを備えている。制御部は、供給モジュールＡ、切断モジュールＢ、検査モジュールＣおよび収納モジュールＤの動作等をそれぞれ制御可能に構成されている。供給モジュールＡと、切断モジュールＢと、検査モジュールＣと、収納モジュールＤとは、互いに着脱可能であるとともに交換可能でもある。

供給モジュールＡは、たとえばパッケージ基板等の切断対象物を切断モジュールＢに供給可能に構成されている。切断モジュールＢは、供給モジュールＡから供給された切断対象物を切断可能に構成されている。検査モジュールＣは、切断モジュールＢによって切断対象物を切断して個片化された製品を検査可能に構成されている。収納モジュールＤは、検査モジュールＣによって検査された製品を収納可能に構成されている。

＜切断モジュールＢの詳細な構成＞
図２に、実施形態の切断装置１００の切断モジュールＢの一例の模式的な側面構成図を示す。図２に示すように、切断モジュールＢは、切断対象物Ｗを載置可能に構成された切断用テーブル２Ｂと、切断用テーブル２Ｂを第１の方向としてのＹ方向に移動可能に構成された移動機構４Ｂと、切断対象物Ｗを切断可能に構成された切断機構としての回転刃６１Ｂが取り付けられたスピンドル６Ｂと、移動機構４Ｂを被覆可能に構成された保護カバー１０と、切断対象物Ｗの切断により生じた不要物の一例である端材Ｓを収容するための不要物収容部１１と、後述する第２の保護カバー１０Ｂの第２の方向としてのＸ方向の両側に落下した切断対象物Ｗの端材Ｓを不要物収容部１１に排出するための不要物排出部１５と、不要物収容部１１の後方外側のスライド扉構造体２００とを備えている。

＜切断用テーブル＞
切断用テーブル２Ｂの第３の方向としてのＺ方向の上側には、切断対象物Ｗを載置可能に構成された切断用ジグ３Ｂが取り付けられている。切断用テーブル２ＢのＺ方向の下側には、切断用テーブル２Ｂをθ方向に回動可能に構成された回転機構５Ｂが取り付けられている。切断用テーブル２Ｂは受け板部材１３を備えており、受け板部材１３には排出溝１３Ｍと排出端部１３ａとが設けられている。

＜移動機構＞
移動機構４Ｂは、Ｙ方向に直線的に延びるボールねじ機構４１と、ボールねじ機構４１を駆動するサーボモータ等の駆動源４２と、切断用テーブル２Ｂに取り付けられた回転機構５Ｂに連結されるとともにボールねじ機構４１によりＹ方向に往復移動可能に構成されたスライダ４３と、ボールねじ機構４１を収容可能に構成された固定台枠４４とを備えている。スライダ４３には、スライダ４３のＺ方向の上端にＹ方向の後方に突出するスライド部材１４が取り付けられている。移動機構４Ｂは、駆動源４２によってボールねじ機構４１を駆動することにより、切断用テーブル２ＢをＹ方向の前方および後方に直線的に往復移動可能に構成されているとともに、スライド部材１４の先端部１４ａによって後述する第２の保護カバー１０Ｂの上面に留まる端材Ｓを不要物収容部１１に押し出し可能に構成されている。

＜スピンドル＞
回転刃６１Ｂが取り付けられたスピンドル６Ｂには、流体供給機構１２が取り付けられている。流体供給機構１２は、ノズル１２１と、ノズル１２１に液体を供給する供給管１２２とを有している。図３に、流体供給機構１２が取り付けられたスピンドル６Ｂの一例の模式的な斜視図を示す。図３に示すように、流体供給機構１２のノズル１２１は、切断対象物Ｗを冷却するための水等の液体を噴出可能に構成された第１ノズル３１と、回転刃６１Ｂによって切断対象物Ｗを切断することにより発生した端材Ｓを切断機構１００のＹ方向の後方に飛散可能とするように水等の液体を噴出可能に構成された飛散機構としての第２ノズル３２と、回転刃６１Ｂを冷却するための水等の液体を噴出可能に構成された第３ノズル３３とを備えている。なお、流体供給機構１２は、スピンドル６Ｂの回転刃６１ＢのＹ方向の前方に取り付けられている。

＜保護カバー＞
図２に示す保護カバー１０は、切断用テーブル２Ｂと移動機構４Ｂとの間に設けられ、移動機構４Ｂの少なくとも上方を覆った状態で伸縮可能に構成されている。保護カバー１０は、切断用テーブル２ＢのＹ方向の前方に設けられた第１の保護カバー１０Ａと、切断用テーブル２ＢのＹ方向の後方に設けられた第２の保護カバー１０Ｂとを備えている。

第１の保護カバー１０Ａは、固定台枠４４の前方壁部４４ａとスライダ４３との間に設けられており、切断用テーブル２ＢのＹ方向の前方に位置するボールねじ機構４１を覆うように構成されている。第１の保護カバー１０Ａは、ボールねじ機構４１の上方を覆う第１の蛇腹要素１０Ａ１と、第１の蛇腹要素１０Ａ１の上面に設けられてボールねじ機構４１の上方を覆う複数の第１のカバー要素１０Ａ２とを備えている。これら複数の第１のカバー要素１０Ａ２はそれぞれ、たとえば平面視において矩形状の平板状とすることができる。そして、互いに隣接する２つの第１のカバー要素１０Ａ２において、切断用テーブル２ＢのＹ方向の後方に位置する第１のカバー要素１０Ａ２は切断用テーブル２ＢのＹ方向の前方に位置する第１のカバー要素１０Ａ２の上に重なっている。これらの第１のカバー要素１０Ａ２は、切断用テーブル２Ｂが移動することによって、互いにスライド可能である。そして、第１の保護カバー１０Ａは、切断用テーブル２ＢがＹ方向の前方に移動すると縮み、切断用テーブル２ＢがＹ方向の後方に移動すると伸びるように構成されている。

第２の保護カバー１０Ｂは、固定台枠４４の後方壁部４４ｂとスライダ４３との間に設けられており、切断用テーブル２ＢのＹ方向の後方に位置するボールねじ機構４１を覆うように構成されている。第２の保護カバー１０Ｂは、ボールねじ機構４１の少なくとも上方を覆う第２の蛇腹要素１０Ｂ１と、第２の蛇腹要素１０Ｂ１の上面に設けられてボールねじ機構４１の上方を覆う複数の第２のカバー要素１０Ｂ２とを備えている。これら複数の第２のカバー要素１０Ｂ２はそれぞれ、たとえば平面視において矩形状の平板状とすることができる。そして、互いに隣接する２つの第２のカバー要素１０Ｂ２において、切断用テーブル２ＢのＹ方向の後方に位置する第２のカバー要素１０Ｂ２は切断用テーブル２ＢのＹ方向の前方に位置する第２のカバー要素１０Ｂ２の上に重なっている。これらの第２のカバー要素１０Ｂ２は、切断用テーブル２Ｂが移動することによって、互いにスライド可能である。そして、第２の保護カバー１０Ｂは、切断用テーブル２ＢがＹ方向の前方に移動すると伸び、切断用テーブル２ＢがＹ方向の後方に移動すると縮むように構成されている。

＜不要物収容部＞
不要物収容部１１は、切断機構としての回転刃６１Ｂとスライド扉構造体２００との間に設けられている。不要物収容部１１は、スライド部材１４の先端部１４ａによって押し出された切断対象物Ｗの端材Ｓおよびスピンドル６Ｂに取り付けられた流体供給機構１２の第２ノズル３２によってＹ方向の後方に飛散させられた切断対象物Ｗの端材Ｓを収容可能に構成されている。

＜不要物排出部＞
不要物排出部１５の前方には流体噴射機構１６が取り付けられている。流体噴射機構１６は、不要物排出部１５の内部に設けられた噴射ノズル１６１と、噴射ノズル１６１に水等の液体を供給する供給管１６２とを備えている。流体噴射機構１６は、不要物排出部１５の切断用テーブル２Ｂ側から不要物収容部１１側に向かって水等の液体を噴射することによって第２の保護カバー１０ＢのＸ方向の両側に落下した切断対象物Ｗの端材Ｓを不要物収容部１１に排出可能に構成されている。

＜スライド扉構造体＞
スライド扉構造体２００は、回転刃６１Ｂおよび不要物収容部１１のＹ方向の後方に位置している。スライド扉構造体２００は、Ｘ方向に直線的に往復移動可能に構成されたスライド扉２０と、スライド扉２０のＹ方向の前方に位置してスライド扉２０のＸ方向への直線的な往復移動を可能とするように構成された中央が凸のレール２３と、スライド扉２０のＹ方向の前方に位置する中央が凹のローラ２５と、スライド扉２０とローラ２５とを接続する接続部材２４と、スライド扉２０のＺ方向の下方においてＸ方向に延びる底面を有する底部部材２６と、レール２３を覆うように構成されたレールカバー２１とを備えている。レールカバー２１は、レール２３のＺ方向の上方を覆う上面２１ａと、レール２３のＹ方向の前方を覆う側面２１ｂを有する。

レール２３は、底部部材２６の底面上でＸ方向に直線的に延びるように構成されている。ローラ２５はレール２３上に位置しており、ローラ２５のレール２３上の移動によりスライド扉２０のＸ方向への直線的な往復移動を可能としている。

レールカバー２１は、レール２３のＺ方向の上方にレール２３と間隔を空けてレール２３を覆うように位置している上面２１ａと、レール２３のＹ方向の前方にレール２３と間隔を空けてレール２３と向かい合うように位置している側面２１ｂとを備えている。

図４に、実施形態の切断装置１００の内部から見たスライド扉構造体２００の模式的な斜視図を示す。図５に、図４に示すスライド扉構造体２００の部分斜視透視図を示す。図４および図５に示すように、スライド扉構造体２００は、レールカバー２１上の不要物を除去可能なように構成された不要物除去部材２８と、不要物除去部材２８の少なくとも一部をレールカバー２１の上面２１ａに接触させて、不要物除去部材２８を保持するように構成された保持部材２７とを備えている。本実施形態において、保持部材２７は、レールカバー２１を収容可能に構成されたレールカバー収容部材であり、不要物除去部材２８は、レールカバー２１と保持部材２７の一例であるレールカバー収容部との間の隙間の少なくとも一部を塞ぐように構成されている。保持部材２７は、スライド扉構造体２００の端部において、収容されるレールカバー２１の上面２１ａの上方にレールカバー２１と間隔を空けて設置されている。これにより、保持部材２７は、スライド扉２０を開くためにスライド扉２０をＸ方向に移動させたときに、スライド扉２０に取り付けられたレールカバー２１を収容可能に構成されている。また、不要物除去部材２８のＺ方向の上方の一端である上端が保持部材２７に固定されており、不要物除去部材２８のＺ方向の下方の他端である下端は解放されている。また、図５に示すように、レール２３の一部が保持部材２７に収容されている。

＜切断装置の作用機序＞
図６に、実施形態の切断装置１００の切断機構によって切断される切断対象物Ｗの一例の模式的な平面図を示す。たとえば、図６に示す切断対象物Ｗは、図３に示す切断機構としての回転刃６１Ｂによって切断され、複数の製品Ｐとその端材Ｓとが作製される。ここで、端材Ｓは、図３に示す飛散機構としての第２ノズル３２から噴出された液体によって回転刃６１ＢのＹ方向の後方に飛散する。このとき、端材Ｓは、図２に示す第２の保護カバー１０Ｂを介して間接に不要物収容部１１に収容される、または、直接に不要物収容部１１に収容される。

しかしながら、回転刃６１ＢのＹ方向の後方に飛散した端材Ｓの一部は不要物収容部１１に収容されず、図２に示すスライド扉構造体２００のレールカバー２１上に堆積することがある。レールカバー２１上に端材Ｓが堆積した状態でスライド扉２０を開いた場合には、レールカバー２１上で堆積した端材Ｓもレールカバー２１とともに保持部材２７に収容される。不要物である端材Ｓが保持部材２７に堆積するとスライド扉２０の移動が妨げられてしまう。また、保持部材２７の内部で堆積した端材Ｓの少なくとも一部が崩れて、保持部材２７の内部のレール２３上に落下することがあった。この場合には、その後にスライド扉２０を一旦閉めて再度開こうとした場合に、保持部材２７の内部のレール２３上に位置する端材Ｓによって、スライド扉２０の移動が妨げられることがあった。

実施形態の切断装置１００は、少なくとも一部をレールカバー２１の上面２１ａに接触するように保持部材２７に保持された不要物除去部材２８を備えている。したがって、仮に、レールカバー２１上に端材Ｓが堆積した状態でスライド扉２０を開いた場合でも、不要物除去部材２８によってレールカバー２１上に堆積した端材Ｓが保持部材２７の内部に進入するのを抑制することができる。したがって、実施形態の切断装置１００においては、従来の切断装置と比べて、切断対象物の切断時に飛散した端材の堆積によってスライド扉の移動が妨げられるのを抑制することが可能となる。

図７に、不要物除去部材２８の好ましい一例の模式的な平面図を示す。図７に示すように、不要物除去部材２８は、Ｙ方向において、後方から前方に広がるように傾斜する方向に延びるように構成されている。この場合には、スライド扉２０が開き、レールカバー２１が保持部材２７に収容される際に、レールカバー２１上に堆積した端材Ｓを、不要物除去部材２８によって、図７に示す矢印の方向に移動させて不要物収容部１１に収容することが可能となる。

図８に、不要物除去部材２８およびレールカバー２１の好ましい一例の模式的な側面図を示す。図８に示すように、レールカバー２１の上面および／または不要物除去部材２８は不要物収容部１１に向かってＹ方向に対してＺ方向の下方向に傾斜する（すなわち、スライド扉２０側から切断装置１００の内部下方に向かって傾斜する）ように延びるように構成されている。この場合にも、レールカバー２１が保持部材２７に収容される際に、レールカバー２１上に堆積した端材Ｓを、不要物除去部材２８によって、図７に示す矢印の方向に移動させて不要物収容部１１に収容することが可能となる。

不要物除去部材２８の材質は、スライド扉２０を開いたときレールカバー２１上にある端材Ｓを堰き止めて、不要物除去部材２８によって隔てられた反対側（本実施形態では、保持部材２７がレールカバー収容部材であるため、不要物除去部材２８によって仕切られた空間のうち、スライド扉２０が開くときにスライド扉２０が移動する側）への端材Ｓの進入を防止することができる材質であれば特に限定されない。図９に、不要物除去部材２８の好ましい一例の模式的な部分側面図を示す。図９に示すように、不要物除去部材２８はレールカバー２１の上面２１ａに接触するように配置され、レールカバー２１によって、不要物除去部材２８のＺ方向の下方向の下端がレールカバー２１上に堆積した端材Ｓと向かい合うようにＸ方向に向けられるように構成されることが好ましい。この場合には、不要物除去部材２８の下端がレールカバー２１によって保持部材２７の方を向きにくくすることができるため、レールカバー２１上に堆積した端材Ｓの保持部材２７の内部への進入をさらに抑制することが可能となる。このような構成とするためには、不要物除去部材２８は可撓性材料や弾性体材料から構成されることが好ましく、このような材料としてゴムやブラシが挙げられ、特にブラシであることが好ましい。

＜第２の実施形態＞
第２の実施形態においては、保持部材２７がレールカバー２１を収容可能に構成されたレールカバー収容部材ではない場合について説明する。図１０に、Ｘ方向の片側（図１０の右側）にレールカバー収容部材を有しない参考例の切断装置のスライド扉構造体の模式的な斜視図を示す。図１０に示す参考例の切断装置においても、上述した理由により、レールカバー２１上に不要物の一例である端材Ｓに堆積することがあった。レールカバー２１上に端材Ｓが堆積した状態で、図１０に示すスライド扉２０を開いた場合には、たとえば図１１の模式的斜視図に示すように、レールカバー２１上に堆積した端材Ｓがスライド扉２０の進行方向側のレール２３上に落下することがあった。この場合には、レールカバー２１の進行方向側のレール２３上に位置する端材Ｓによってスライド扉２０の移動が妨げられることがあった。

そこで、第２の実施形態の切断装置は、たとえば図１２の模式的斜視図に示すように、レールカバー２１を収容可能には構成されていないが不要物除去部材２８を保持可能な固定用のブラケット等の保持部材２７を備えている。第２の実施形態の切断装置においては、仮にレールカバー２１上に不要物の一例である端材Ｓが堆積した場合でも、たとえば図１３の模式的斜視図に示すように、保持部材２７に固定等されて保持された不要物除去部材２８によってレールカバー２１上に堆積した端材Ｓを堰き止めて不要物収容部１１に収容させることができる。なお、第２の実施形態の保持部材２７は、保持部材２７の上方に不要物除去部材２８を固定するためにＹ方向の後方に延びる面を有しており、当該Ｙ方向の後方に延びる面の下方にはレールカバー２１が通過可能な程度の空隙が設けられている。また、第２の実施形態において、保持部材２７は、当該Ｙ方向の後方に延びる面のＹ方向の前方の一辺と辺の一部が接合されてＸ方向に延びる面を有しており、当該Ｘ方向に延びる面の下端はスライド扉構造体２００の一部に固定されている。

また、第２の実施形態の切断装置において、スライド扉２０を開く際に、レールカバー２１上に堆積した端材等の不要物をスライド扉２０の進行方向（スライド扉が開く方向）に位置するレール２３上に落下させないようにする観点からは、保持部材２７は、レールカバー２１の上方であってスライド扉２０を開くときにスライド扉２０がスライドをし始める位置（スライド開始位置）側付近に設けられることが好ましい。

また、第２の実施形態の切断装置においても、不要物除去部材２８の下端の一部または全部がレールカバー２１の上面２１ａに接触するように配置されることが好ましい。この場合には、スライド扉２０を開く際に、レールカバー２１上に堆積した端材Ｓ等の不要物がスライド扉２０の進行方向に不要物除去部材２８を通過させないようにすることが可能となる。

＜付記＞
（開示１）
開示１は、切断対象物を切断可能に構成された切断機構と、前記切断機構によって前記切断対象物を切断することにより発生した不要物を前記切断機構の第１の方向の後方に飛散可能に構成された飛散機構と、前記切断機構の前記第１の方向の後方に位置するスライド扉構造体とを備え、前記スライド扉構造体は、スライド扉と、前記スライド扉の前記第１の方向とは異なる第２の方向への直線的な移動を可能とするように構成されたレールと、前記レールを覆うように構成されたレールカバーと、前記レールカバー上の前記不要物を除去可能なように構成された不要物除去部材と、前記不要物除去部材の少なくとも一部を前記レールカバーの上面に接触させて、前記不要物除去部材を保持するように構成された保持部材とを備えた、切断装置である。

（開示２）
開示２は、前記保持部材は、前記レールカバーを収容可能に構成されたレールカバー収容部材であり、前記不要物除去部材は、前記レールカバーと前記レールカバー収容部材との隙間の少なくとも一部を塞ぐように構成されている、開示１の切断装置である。

（開示３）
開示３は、前記スライド扉の前記第１の方向の前方に位置するローラと、前記スライド扉と前記ローラとを接続する接続部材と、をさらに備え、前記ローラは、前記レール上に位置しており、前記ローラの前記レール上の移動により前記スライド扉を移動可能とする、開示１または開示２の切断装置である。

（開示４）
開示４は、前記不要物除去部材の一端が前記保持部材に固定されており、前記不要物除去部材の他端は解放されている、開示１から開示３のいずれか１つの切断装置である。

（開示５）
開示５は、前記不要物除去部材の前記他端は前記レールカバーによって前記第２の方向に向けられている、開示４の切断装置である。

（開示６）
開示６は、前記不要物除去部材は、前記第１の方向に対して傾斜した方向に延びるように構成されている、開示４または開示５の切断装置である。

（開示７）
開示７は、前記切断機構と前記スライド扉構造体との間に不要物収容部をさらに備える、開示１から開示６のいずれか１つの切断装置である。

（開示８）
開示８は、前記カバーの上面は、前記不要物収容部に向かって前記第１の方向に対して傾斜するように延びている、開示７の切断装置である。

（開示９）
開示９は、前記不要物除去部材は、前記不要物収容部に向かって前記第１の方向に対して傾斜するように延びている、開示７または開示８の切断装置である。

（開示１０）
開示１０は、前記不要物除去部材は、ブラシである、開示１から開示９のいずれか１つの切断装置である。

以上のように実施形態について説明を行なったが、上述の各実施形態の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。

今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

２Ｂ 切断用テーブル、３Ｂ 切断用ジグ、４Ｂ 移動機構、５Ｂ 回転機構、６Ｂ スピンドル、１０ 保護カバー、１０Ａ 第１の保護カバー、１０Ａ１ 第１の蛇腹要素、１０Ａ２ 第１のカバー要素、１０Ｂ 第２の保護カバー、１０Ｂ１ 第２の蛇腹要素、１０Ｂ２ 第２のカバー要素、１１ 不要物収容部、１２ 流体供給機構、１３ 受け板部材、１３ａ 排出端部、１３Ｍ 排出溝、１４ スライド部材、１４ａ 先端部、１５ 不要物排出部、１６ 流体噴射機構、２０ スライド扉、２１ レールカバー、２１ａ 上面、２１ｂ 側面、２３ レール、２４ 接続部材、２５ ローラ、２６ 底部部材、２７ 保持部材、２８ 不要物除去部材、３１ 第１ノズル、３２ 第２ノズル、３３ 第３ノズル、４１ ボールねじ機構、４２ 駆動源、４３ スライダ、４４ 固定台枠、１２１ ノズル、１２２ 供給管、１６１ 噴射ノズル、１６２ 供給管、６１Ｂ 回転刃、１００ 切断装置、２００ スライド扉構造体。

Claims (10)

1. 切断対象物を切断可能に構成された切断機構と、
   前記切断機構によって前記切断対象物を切断することにより発生した不要物を前記切断機構の第１の方向の後方に飛散可能に構成された飛散機構と、
   前記切断機構の前記第１の方向の後方に位置するスライド扉構造体とを備え、
   前記スライド扉構造体は、
   スライド扉と、
   前記スライド扉の前記第１の方向とは異なる第２の方向への直線的な移動を可能とするように構成されたレールと、
   前記レールを覆うように構成されたレールカバーと、
   前記レールカバー上の前記不要物を除去可能なように構成された不要物除去部材と、
   前記不要物除去部材の少なくとも一部を前記レールカバーの上面に接触させて、前記不要物除去部材を保持するように構成された保持部材とを備えた、切断装置。
2. 前記保持部材は、前記レールカバーを収容可能に構成されたレールカバー収容部材であり、
   前記不要物除去部材は、前記レールカバーと前記レールカバー収容部材との隙間の少なくとも一部を塞ぐように構成されている、請求項１に記載の切断装置。
3. 前記スライド扉の前記第１の方向の前方に位置するローラと、
   前記スライド扉と前記ローラとを接続する接続部材と、をさらに備え、
   前記ローラは、前記レール上に位置しており、
   前記ローラの前記レール上の移動により前記スライド扉を移動可能とする、請求項１または請求項２に記載の切断装置。
4. 前記不要物除去部材の一端が前記保持部材に固定されており、
   前記不要物除去部材の他端は解放されている、請求項１から請求項３のいずれか１項に記載の切断装置。
5. 前記不要物除去部材の前記他端は前記レールカバーによって前記第２の方向に向けられている、請求項４に記載の切断装置。
6. 前記不要物除去部材は、前記第１の方向に対して傾斜した方向に延びるように構成されている、請求項４または請求項５に記載の切断装置。
7. 前記切断機構と前記スライド扉構造体との間に不要物収容部をさらに備える、請求項１から請求項６のいずれか１項に記載の切断装置。
8. 前記カバーの上面は、前記不要物収容部に向かって前記第１の方向に対して傾斜するように延びている、請求項７に記載の切断装置。
9. 前記不要物除去部材は、前記不要物収容部に向かって前記第１の方向に対して傾斜するように延びている、請求項７または請求項８に記載の切断装置。
10. 前記不要物除去部材は、ブラシである、請求項１から請求項９のいずれか１項に記載の切断装置。

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