JP2024030186A - 加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【課題】蓋の開閉時における水滴の周囲への飛散を抑制した加熱調理器を提供する。【解決手段】本発明の加熱調理器1では、食材Fを収容する鍋5と、鍋5を加熱する鍋ヒータ8と、鍋5の温度を検知する鍋温度センサ9と、鍋5の開口部を覆う内蓋6と、内蓋6を加熱する蓋ヒータ15と、内蓋6の温度を検知する蓋温度センサ14と、鍋ヒータ8および蓋ヒータ15を制御する加熱制御手段25と、を備え、加熱制御手段25は、鍋温度センサ9の温度検知信号に基づいて食材Fからの水分Wの沸騰を判定すると、内蓋6の温度を水分Wの沸騰の温度以上まで昇温させて維持するように蓋ヒータ15を制御する構成としている。【選択図】図4
Description
本発明は、無水調理が可能な加熱調理器に関する。
無水調理は、容器に収容した被調理物である食材に含まれる水分や脂分で煮込み調理などの加熱調理を実施するものである。この種の加熱調理器として、例えば特許文献1では、内鍋内の食材から生じた蒸気を内鍋や内蓋に付着させ、蒸気が冷却されて水滴となり、この水滴が内鍋内に戻されるものが開示されている。このような構成により、食材の栄養素や風味を生かした調理が可能となっている。
特許文献1の加熱調理器では、蓋体が開放されるときに当該蓋体が垂直に近い角度になり、蓋体内面に設けられた内蓋も、内蓋内面に高温の水滴を付着させたまま垂直に近い角度になるため、内蓋内面に付着した水滴が周囲に飛散し、あるいは内蓋を伝ってヒンジ部の方に流れ落ちて、当該水滴が周囲を汚してしまう虞があった。また内蓋内面に高温の水滴を付着させたまま、勢いをつけて蓋体を閉塞したときも同様であり、当該水滴が周囲に飛散して、当該水滴が周囲を汚してしまう虞があった。
そこで本発明は、蓋の開閉時における水滴の周囲への飛散を抑制した加熱調理器を提供することを目的とする。
本発明の加熱調理器は、被調理物を収容する容器と、前記容器を加熱する容器加熱手段と、前記容器の温度を検知する容器温度検知手段と、前記容器の開口部を覆う蓋と、前記蓋を加熱する蓋加熱手段と、前記蓋の温度を検知する蓋温度検知手段と、前記容器加熱手段および前記蓋加熱手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記容器温度検知手段の検知温度に基づいて前記被調理物の沸騰を判断すると、前記蓋の温度を前記沸騰の温度以上まで昇温させて維持するように前記蓋加熱手段を制御することを特徴とする。
本発明の加熱調理器によれば、被調理物からの蒸気が蓋に結露することを減少させて抑制することができ、蓋の開閉時における水滴の周囲への飛散を抑制することができる。
以下、本発明における好ましい加熱調理器の実施形態について、添付図面を参照して説明する。なお、これらの全図面にわたり、共通する部分には共通する符号を付すものとする。
図1~図4は、本発明を加熱調理器に適用した第1の実施形態を示している。先ず、図1に基づいて、本実施形態における加熱調理器1の全体構成を説明すると、2は上面を開口した本体、3は本体2の開口上面を覆う開閉可能な蓋体であり、これらの本体2と蓋体3とにより加熱調理器の外観が構成される。本体2は上面を開口した鍋収容部としての内枠4を有し、蓋体3を開けたときに、被調理物Sを収容する有底筒状の鍋5が着脱自在に収容される構成となっている。そして本体2に鍋5を入れて蓋体3を閉じると、蓋体3の下面部に着脱可能に装着された内蓋6が鍋5の開口上面を塞ぐように構成される。ここで本実施形態では、蓋体3を閉じた状態で、例えば加熱調理器1の後述する蓋体操作体12が配設される側である前側において、本体2と蓋体3との間に隙間7が形成され、当該隙間7が外気と連通するように構成されている。
鍋5は、熱伝導性のよいアルミニウムを主材とし、フェライト系ステンレスなどの磁性金属板からなる発熱体(図示せず)が、主材の外面の側面下部から底部にかけて接合して設けられる。内枠4は有底筒状に成形されており、収容された鍋5の外側面との間に空間を持たせるように形成される。鍋5の発熱体が設けられた側面下部から底面に対向する内枠4の外面には、被調理物Sを調理するために鍋5を加熱する加熱手段としてIH(induction heating:誘導加熱)式の鍋ヒータ8が配設される。なお本実施形態の鍋ヒータ8は、1000~1200W程度の出力で鍋5を電磁誘導加熱する構成を採用しているが、これは一例であり、鍋ヒータ8の種類や出力はこれに限定されない。また本実施形態では、鍋5の側面上部を加熱しない構成を採用しているが、鍋5の側面上部に対向する内枠4の外面に、加熱手段として、例えばコードヒータによる側面ヒータを設けるように構成してもよい。
内枠4の中央には挿通孔4aが設けられており、本体2には、この挿通孔4aを通り抜けて、鍋5の底部の外面である外底面の内側中心部に当接するサーミスタ式の鍋温度センサ9が配設される、鍋温度検知手段となる鍋温度センサ9は鍋5の底部温度を検知しており、後述する制御手段21(図2参照)は、主に鍋温度センサ9の検知温度に基づき鍋ヒータ8を制御するように構成される。なお鍋温度センサ9は、例えば赤外線センサなどの非接触式のセンサで構成してもよい。
蓋体3の上面には、鍋5内の被調理物Sから発生する蒸気を加熱調理器の外部に排出する蒸気口11が設けられている。また蓋体3の前方上面には、蓋開手段としての蓋体操作体12が露出状態で配設される。この蓋体操作体12を押動操作すると、本体2と蓋体3との係合が解除され、本体2の上部後方に設けたヒンジバネ(図示せず)により、蓋体3の後方下部に設けられたヒンジ軸13を回転中心として蓋体3が開く構成となっている。
本体2の上方開口部を開閉する蓋体3には、内蓋6の温度を検知するサーミスタ式の蓋温度センサ14と、コードヒータなどの蓋ヒータ15とがそれぞれ設けられている。本実施形態の蓋ヒータ15は、例えば100~200W程度の出力で内蓋6を加熱して、内蓋6や鍋5内部の温度を上昇させるものであり、蓋加熱手段として機能している。ここで蓋体3に内蓋6を装着すると、内蓋6の上面に蓋温度センサ14が接触し、内蓋6の上面に蓋ヒータ15が対向して配置される構成となっている。そして制御手段21は、主に蓋温度センサ14の検知温度に基づき蓋ヒータ15の出力を制御するように構成される。なお、この構成は一例であり、蓋ヒータ15の種類や出力はこれに限定されない。
内蓋6は鍋5の上方開口部と略同径の円盤状を有する金属材料からなり、略皿形状に形成されて、蓋体3を閉じた蓋閉時に、鍋5のフランジ部上面に内蓋6の周端部が当接して、この鍋5と内蓋6との間の隙間を塞いでいる。なお鍋5と内蓋6との間をシールするために、内蓋6の外側全周に弾性部材としての蓋パッキンを設ける構成にしてもよい。
内蓋6の略中央には蒸気孔6aが設けられ、この蒸気孔6aの上に圧力調整弁16が配設される。そのため圧力調整弁16は、鍋5内と蓋体3の外部、すなわち加熱調理器1の外部(機外)との間を連通する蒸気通路空間17の途中に配設されて、圧力調整弁16が蒸気孔6aを開放し、蒸気孔6aと蒸気口11が連通して蒸気通路空間17が開放されると、鍋5への加熱に関係なく鍋5内部を大気圧に維持できる構成となっている。ここで鍋5内を加圧状態にする場合には、圧力調整弁16で蒸気孔6aを閉塞させることにより蒸気通路空間17を閉塞し、鍋5の開口部をすべて密閉する。そして鍋ヒータ8や、側面ヒータ8や、蓋ヒータ15などにより鍋5や被調理物Sが加熱されることにより、被調理物Sから蒸気が発生して鍋5の内圧が上昇することにより容器13a内を加圧状態にする構成となっている。
図2は、本実施形態における加熱調理器1の電気的な構成を示している。同図において、21は本体2または蓋体3の内部に組み込まれた制御手段である。この制御手段21は周知のように、演算処理手段としてのCPUや、記憶媒体としてのメモリなどの記憶手段や、時刻や調理に関する時間など様々な時間を計時するタイマなどの計時手段や、入出力デバイスなどを備えている。また制御手段21の入力ポートには、前述した鍋温度センサ9と、蓋温度センサ14とに加えて、操作手段22がそれぞれ電気的に接続される。また制御手段21の出力ポートには、前述した鍋ヒータ8と、蓋ヒータ15と、圧力調整弁16に加えて、表示手段23がそれぞれ電気的に接続される。
表示手段23は、表示や報知や操作のために、加熱調理の設定内容や進行状況などを表示するものであり、操作手段22は、加熱調理に関する各種の操作入力を可能にするものである。操作手段22や表示手段23の裏側には、図示しないが、表示手段23や操作手段22などの制御を行なうために、操作パネルPC(印刷回路)板が配置される。
制御手段21は、操作手段22からの操作信号と、鍋温度センサ9や蓋温度センサ14からの各温度検知信号とを受けて、内蔵する計時手段からの計時に基づく所定のタイミングで、表示手段23に表示制御信号を出力し、また鍋ヒータ8および蓋ヒータ15に、それぞれ加熱制御信号を出力し、圧力調整弁16に駆動制御信号を出力する機能を有する。このような制御手段21の機能は、記憶手段に予め記録したプログラムを制御手段21が読み取ることで実現するが、特に本実施形態では、制御手段21を加熱制御手段25として機能させるプログラムを備えている。
加熱制御手段25は、操作手段22からの調理開始の指示を受けて、鍋5に投入した被調理物の温度を短時間に沸騰温度以上まで上昇させる昇温工程と、鍋5内の圧力を大気圧以上に維持した状態で被調理物の沸騰状態を継続させる無水・圧力工程と、鍋5内の圧力を大気圧に減圧する減圧工程の各工程を順に実行する加熱調理工程を行ない、鍋5内部の被調理物に対して所望の圧力で加熱調理制御を行なうものである。
次に図3および図4を参照して、上記構成の加熱調理器1について加熱調理工程における作用を説明する。なお図3は、本実施形態の加熱調理器1の加熱調理工程における概略模式図、図4は、本実施形態の加熱調理器1の加熱調理工程における、鍋温度センサ9の検知温度TPと、蓋温度センサ14の検知温度TLとの推移をあらわしたグラフである。
先ず本実施形態の加熱調理時における動作を説明する。鍋5内に被調理物として、例えば玉葱などの食材Fを入れ、これを本体2の内枠4にセットした後に、蓋体3を閉じる。なお食材Fに加えて、例えば略250mlの水、顆粒コンソメ、塩、胡椒など、多少の調味液を共に鍋5内に投入して、煮込むようにしてもよい。それと前後して、加熱調理器1の電源プラグをコンセントに差し込んで通電し、例えば表示手段23を確認しつつ操作手段22で加熱調理の設定をして、操作手段22により加熱開始の指示をすると、制御手段21は、これらの加熱調理の設定に対応する加熱パターンの情報を加熱制御手段25に送出する。これを受けて、当該加熱パターンに沿って、加熱制御手段25が、鍋5内の食材Fに対する昇温工程、無水・圧力工程、減圧工程の各加熱調理動作を行なう。
加熱調理工程が開始されると昇温工程に移行し、図4に示されるように、加熱制御手段25が鍋ヒータ8および蓋ヒータ15を通電する制御を行ない、鍋5底部および内蓋6が加熱されることにより、鍋5内の食材Fがダッチオーブン状に加熱され、食材Fに含まれる水分が蒸発して蒸気Vになり、当該蒸気Vが鍋5内面に結露して水滴Dになり、この水滴Dが鍋5底部に移動して貯まり、水分Wとなる。そして当該水分Wの沸騰検知を行なうまでの加熱で、加熱制御手段25が鍋ヒータ8を連続通電する制御を行なうことにより鍋5内の食材Fや水分Wを強く加熱し、鍋温度センサ9による鍋5の底部の温度検知および蓋温度センサ14による内蓋6の温度検知に基づき、食材Fや水分Wを短時間で沸騰の温度まで上昇させる。
具体的には、昇温工程が開始されると加熱制御手段25は鍋ヒータ8を連続通電する制御を行なう。ここで加熱制御手段25は、蒸気通路空間17を閉塞するように圧力調整弁16を制御してもよい。そして加熱制御手段25は、鍋5の底部の温度が所定温度以上、例えば90℃以上になったことを鍋温度センサ9からの温度検知信号により検出すると、被炊飯物Sの沸騰を検知する沸騰検知を開始する。そして加熱制御手段25は、引き続き鍋ヒータ8を連続通電する制御を行なって鍋5内部で食材Fを強く加熱する一方で、鍋温度センサ9の検知温度が所定の時間にどの程度上昇するのかという検知温度の傾きを算出する。そして加熱制御手段25は、この鍋温度センサ9の検知温度の傾きが一定値以下になって安定したと判定すると、もしくは鍋5の底部の温度が所定の維持温度、例えば110℃に達したことを鍋温度センサ9からの温度検知信号により検出すると、鍋温度センサ9により鍋5内部の水分Wの沸騰を検知したと判定し、計時手段により維持温度に達してからの経過時間を計時する。
また加熱制御手段25は、鍋温度センサ9により沸騰検知したと判定すると、内蓋6の温度検知に基づき蓋ヒータ15を連続通電する制御を行なって内蓋6を強く加熱する。ここで加熱制御手段25は、内蓋6の温度が大気圧における水の沸騰温度以上、例えば105℃に達するように蓋ヒータ15を連続通電する制御を行なう。その一方で図4に示されるように、食材Fから蒸気Vが発生している間は、この蒸気Vが内蓋6に接触して当該内蓋6の熱を奪うため、内蓋6の温度TLは100℃以上には上昇しない。しかしながら蒸気Vは内蓋6に接触しても蒸気Vのままであるため、蒸気Vの内蓋6への結露が減少し、当該結露が抑制される。
食品Fから発生した蒸気Vは、圧力調整弁16により蒸気通路空間17が閉塞されているため加熱調理器1の機外に放出されず、鍋5や内蓋6の内面に接触する。また前述のように内蓋6に接触した蒸気Vの結露が抑制されるため、他の低温部の場所に移動する。ここで本実施形態では、本体2と蓋体3との間に隙間7が形成されているため、当該隙間7を介して鍋5の外側面上部と外気とが連通しており、この外気が鍋5の温度上昇を抑制するように構成される。そのため鍋5の側面上部は、鍋5の底部からの熱の伝導や蒸気Vの接触などで温度が上昇している一方で、内蓋6や他の鍋5の箇所よりも温度が低い低温部となり、鍋5の側面上部に接触した蒸気Vが当該側面上部により冷却されて結露し水滴Dとなる。この水滴Dが重力に従い鍋5の内面を伝って下方向に流れ、鍋5底部に移動して貯まり水分Wとなる。その後、水分Wは鍋5底部が加熱されることにより再び蒸気Vとなり、食品Fから発生した蒸気Vと共に上方向に移動する。このように水分Wが循環して食品Fの玉葱の無水調理が進行している。
その後、加熱制御手段25は、この蓋温度センサ14の検知温度の傾きが一定値以下になって安定したと判定すると、もしくは内蓋6の温度が所定の維持温度、例えば100℃に達したことを蓋温度センサ14からの温度検知信号により検出すると、蓋温度センサ14により鍋5内部の水分Wの沸騰を検知したと判定し、昇温工程が終了して次の無水・圧力工程に移行する。また加熱制御手段25は、計時手段により維持温度に達してからの経過時間を計時する。
無水・圧力工程に移行すると、加熱制御手段25は、鍋温度センサ9による鍋5の底部の温度検知に基づき鍋ヒータ8を通断電制御して鍋5の底部を加熱し、鍋5底部を所定の維持温度に保持すると共に、蓋温度センサ14による内蓋6の温度検知に基づき蓋ヒータ15を通断電制御して内蓋6を加熱し、内蓋6を所定の維持温度に保持する。
その後、図4に示されるように、加熱制御手段25が鍋温度センサ9により沸騰を検知してからの経過時間Aが所定時間、例えば20分経過した旨の計時手段からの計時信号を受け取り、かつ蓋温度センサ14により沸騰を検知してからの経過時間Bが所定時間、例えば20分経過した旨の計時手段からの計時信号を受け取ると、無水・圧力工程が終了し、次の減圧工程に移行する。
減圧工程に移行すると、加熱制御手段25は、蓋温度センサ14による内蓋6の温度検知に基づき蓋ヒータ15を通断電制御して内蓋6を加熱し、内蓋6を所定の維持温度に保持する一方で、鍋ヒータ8の断電する制御を行なって鍋5底部の加熱を停止する。さらに加熱制御手段25は、計時手段により、減圧工程を開始し鍋5底部の加熱を停止してからの経過時間を計時する。ここで無水・圧力工程で蒸気通路空間17を閉鎖していた場合は、加熱制御手段25は蒸気通路空間17を開放するように圧力調整弁16を制御する。
図4に示されるように、鍋5底部の加熱が停止されると鍋5の底部の温度TPが経時的に低下していく。その一方で、鍋5の底部の温度TPが低下すると水分Wや食品Fからの蒸発量、すなわち蒸気Vの量が減少するため、内蓋6に接触する蒸気Vの量も減少して内蓋6の温度TLが経時的に上昇していく。そして内蓋6の温度TLが維持温度に達する頃には、鍋5の底部の温度TPが低下して蒸気Vが内蓋6に接触することが殆ど無くなる状態となる。
その後、図4に示されるように、加熱制御手段25は鍋5底部の加熱を停止してからの経過時間Cが所定時間、例えば10分経過した旨の計時手段からの計時信号を受け取ると、減圧工程が終了して加熱調理が完了する。なお加熱調理の完了後に保温工程に移行するように構成してもよく、保温工程中では加熱制御手段25は、鍋温度センサ9による鍋5の底部の温度検知および蓋温度センサ14による内蓋6の温度検知に基づき、内蓋6の温度TLを鍋5の底部の温度TPよりも所定温度、例えば5℃程度高くなるように蓋ヒータ15を通断電制御して内蓋6を加熱するように構成してもよい。このように構成することにより、保温工程中でも蒸気Vの内蓋6への結露を抑制することができる。
なお本実施形態では、食材Fに応じて前述した鍋5の底部や内蓋6の維持温度や経過時間A,B,Cが設定されており、食材Fに応じて数値が変更されるため、前述の数値は一例であり、本発明はこれらに限定されない。
以上のように本実施形態の加熱調理器としての加熱調理器1では、被調理物としての食材Fを収容する容器としての鍋5と、鍋5を加熱する容器加熱手段としての鍋ヒータ8と、鍋5の温度を検知する容器温度検知手段としての鍋温度センサ9と、鍋5の開口部を覆う蓋としての内蓋6と、内蓋6を加熱する蓋加熱手段としての蓋ヒータ15と、内蓋6の温度を検知する蓋温度検知手段としての蓋温度センサ14と、鍋ヒータ8および蓋ヒータ15を制御する制御手段としての加熱制御手段25と、を備え、加熱制御手段25は、鍋温度センサ9の温度検知信号に基づいて食材Fからの水分Wの沸騰を判定すると、内蓋6の温度を、水分Wの大気圧における沸騰の温度である100℃以上の所定温度としての維持温度まで昇温させて維持するように蓋ヒータ15を制御する構成としている。
このように構成することにより、蒸気Vの内蓋6への結露を減少させて抑制することができ、内蓋6の開閉時、すなわち蓋体3の開閉時における水滴Dの周囲への飛散を抑制することができる。また内蓋6に接触した蒸気Vの結露が抑制されるため、他の低温部である鍋5内面の場所での結露の量を相対的に増加させることができる。
図5および図6は、本発明を加熱調理器に適用した第2の実施形態を示している。本実施形態では圧力センサ18を備えて、加熱調理中の鍋5内の圧力を管理する構成としている。
図5は、本実施形態の加熱調理器1’の加熱調理工程における概略模式図である。同図を参照して加熱調理器1’の説明をすると、18は圧力センサであり、内蓋6に設けられた孔19の上に配設され、鍋5内部の圧力を検知している。本実施形態の圧力センサ18は、受圧部にダイヤフラムなどの隔膜を設け、当該隔膜の表面上に歪みゲージを配設しており、隔膜が圧力を受けて変形する歪みを歪みゲージで検出することにより圧力検知を行なうものであるが、これは一例であり、本発明はこれに限定されない。なお本実施形態では圧力センサ18が蒸気通路空間17内に配設されているが、鍋5内部の圧力を検知できれば、蒸気通路空間17の外に配設されるように構成してもよい。また圧力センサ18に代えて、温度センサを蓋体2から鍋5内部に垂下させて配設する構成にしてもよい。
次に図6を参照して、上記構成の加熱調理器1’について加熱調理工程における作用を説明する。なお図6は、本実施形態の加熱調理器1’の加熱調理工程における、鍋温度センサ9の検知温度TPと、蓋温度センサ14の検知温度TLと、鍋5内部の温度TIとの推移をあらわしたグラフである。
本実施形態の昇温工程が開始されると、加熱制御手段25は、蒸気通路空間17を閉塞するように圧力調整弁16を制御すると共に、鍋ヒータ8を連続通電する制御を行なう。そして無水・圧力工程に移行すると、加熱制御手段25は、鍋温度センサ9による鍋5の底部の温度検知に基づき鍋ヒータ8を通断電制御して鍋5の底部を加熱し、鍋5底部を所定の維持温度に保持すると共に、蓋温度センサ14による内蓋6の温度検知に基づき蓋ヒータ15を通断電制御して内蓋6を加熱し、内蓋6を所定の維持温度に保持する。ここで加熱制御手段25は、圧力センサ18による鍋5内の圧力検知に基づき圧力調整弁16を制御して蒸気通路空間17を開閉し、鍋5内を、例えば1.2atmなどの所定の維持圧力に保持している。無水・圧力工程の全期間に亘って鍋5内部を加圧状態に保っている。そのため鍋5内における沸騰温度が維持圧力に応じて上昇し、例えば維持圧力が1.2atmの場合は図6に示されるように、沸騰温度が105℃まで上昇して鍋5内部の温度TIも105℃まで上昇する。ここで本実施形態の加熱制御手段25は、鍋5内部が加圧状態のときには内蓋6の維持温度を当該加圧状態の沸騰温度以上にするように構成しており、例えば維持圧力が1.2atmで沸騰温度が105℃のときには、加熱制御手段25は内蓋6の維持温度を108℃にするように蓋ヒータ15を制御している。そのため食材Fから蒸気Vが発生している間は、内蓋6の温度TLは105℃以上には上昇しない一方で、蒸気Vの内蓋6への結露が減少し、当該結露が抑制される。
以上のように、本実施形態の加熱調理器1’では、内蓋6は、鍋5の開口部を密閉可能に覆い、加熱制御手段25は、設定温度としての維持温度に基づいて昇温させて維持するように蓋ヒータ15を制御し、当該維持温度は、鍋5内が大気圧よりも高い圧力、例えば1.2atmである加圧状態のときのもの、例えば108℃の方が、鍋5内が大気圧のときのもの、例えば105℃よりも高温である構成としている。そのため、鍋5内を加圧状態にしたときでも、蒸気Vの内蓋6への結露を減少させて抑制することができ、内蓋6の開閉時、すなわち蓋体3の開閉時における水滴Dの周囲への飛散を抑制することができる。また内蓋6に接触した蒸気Vの結露が抑制されるため、他の低温部である鍋5内面の場所での結露の量を相対的に増加させることができる。
図7は、本発明の第2の実施形態の変形例を示している。本変形例では無水・圧力工程において、鍋5内を大気圧状態にして加熱調理する無水工程と、鍋5内を加圧状態にして加熱調理する圧力工程と、を実施する構成としている。
図7を参照して、上記構成の加熱調理器1’について加熱調理工程における作用を説明する。なお図7は、本実施形態の加熱調理器1’の加熱調理工程における、鍋温度センサ9の検知温度TPと、蓋温度センサ14の検知温度TLと、鍋5内部の温度TIとの推移をあらわしたグラフである。
本実施形態の昇温工程が開始されると、加熱制御手段25は、蒸気通路空間17を開放するように圧力調整弁16を制御すると共に、鍋ヒータ8を連続通電する制御を行なう。そして無水・圧力工程に移行すると、加熱制御手段25が、無水工程、圧力工程の順に各加熱調理動作を行なう。
具体的には、昇温工程が終了して無水・圧力工程に移行すると、加熱制御手段25は、鍋温度センサ9による鍋5の底部の温度検知に基づき鍋ヒータ8を通断電制御して鍋5の底部を加熱し、鍋5底部を所定の維持温度に保持すると共に、蓋温度センサ14による内蓋6の温度検知に基づき蓋ヒータ15を通断電制御して内蓋6を加熱し、内蓋6を、例えば108℃などの、鍋5内が加圧状態のときの所定の維持温度に保持する無水工程を実施する。また加熱制御手段25は、計時手段により維持温度に達してからの経過時間、すなわち無水工程を開始してからの経過時間を計時する。鍋5内が大気圧状態で食品Fを加熱調理しているため、鍋5内が加圧状態で食品Fを加熱調理するよりも食品Fが焦げてしまう虞を軽減し、食品Fに含まれている水分Wを、より安全に鍋5底部に貯めることができる。
その後、図7に示されるように、加熱制御手段25が鍋温度センサ9により沸騰を検知してからの経過時間A’が所定時間、例えば10分経過した旨の計時手段からの計時信号を受け取り、かつ無水工程を開始してからの経過時間Dが所定時間、例えば10分経過した旨の計時手段からの計時信号を受け取ると、無水工程が終了し、次の圧力工程に移行する
圧力工程に移行すると、加熱制御手段25は、圧力センサ18による鍋5内の圧力検知に基づき圧力調整弁16を制御して蒸気通路空間17を開閉し、鍋5内を所定の維持圧力に保持する。また加熱制御手段25は、無水工程に引き続き、鍋温度センサ9による鍋5の底部の温度検知に基づき鍋ヒータ8を通断電制御して鍋5の底部を加熱し、鍋5底部を所定の維持温度に保持すると共に、蓋温度センサ14による内蓋6の温度検知に基づき蓋ヒータ15を通断電制御して内蓋6を加熱し、内蓋6を鍋5内が加圧状態のときの所定の維持温度に保持する。そして加熱制御手段25は、計時手段により圧力工程を開始してからの経過時間を計時する。ここでは無水工程で食品Fに含まれている水分Wが鍋5底部に所定の量貯まっており、圧力工程の初期から鍋5内に水分Wが存在する状態であるため、鍋5内の空焼きなどを行なう虞がなく、より安全に加圧状態で食品Fを加熱調理することができる。このため本変形例の加熱調理器1’では、所定の維持圧力を第2の実施形態の加熱調理器1’よりも高く設定することができ、例えば所定の維持圧力を1.4atmまで上昇させてもよく、この場合は鍋5内における沸騰温度が110℃まで上昇する。なお本変形例では、所定の維持圧力が1.2atmの場合について説明している。
その後、図7に示されるように、加熱制御手段25が鍋温度センサ9により沸騰を検知してからの経過時間A’が所定時間、例えば15分経過した旨の計時手段からの計時信号を受け取り、かつ圧力工程を開始してからの経過時間Dが所定時間、例えば5分経過した旨の計時手段からの計時信号を受け取ると、圧力工程が終了して無水・圧力工程が終了し、次の減圧工程に移行する。
このように本変形例の加熱調理器1’では、無水・圧力工程において、鍋5内を大気圧状態にして加熱調理する無水工程と、鍋5内を加圧状態にして加熱調理する圧力工程と、を実施しており、無水工程で食品Fに含まれている水分Wを鍋5底部に積極的に貯めて、圧力工程の初期から鍋5内に水分Wが存在する状態であるため、より安全に加圧状態で食品Fを加熱調理することができ、加圧状態における鍋5内の維持圧力をより高く設定することができる。そのため本変形例の加熱調理器1’で加熱調理を実施することにより、食材Fで水分率が少ないものや、水分Wが蒸発しにくいものでも、加熱不足や加熱過多など、加熱調理時の料理の出来栄えにバラツキが生じないようにすることができる。したがって本変形例の加熱調理器1’で、食材Fを洗った後、鍋5に投入可能な大きさにカットする程度で殆どカットせずに加熱調理することを可能にしており、手間のかかる食材Fの下ごしらえを簡便にすることができ、また生ごみなどの食材クズの廃棄を抑制できるため、日々の調理の負担を軽減させることができる。さらに食材Fの量が少量であり発生する水蒸気が少なく、鍋5底部に貯まる水分Wの量が少ない場合でも、鍋5底部への過加熱により食材Fが焦げる虞を抑制し、料理の出来栄えにバラツキが生じないようにすることができる。そのため本変形例の加熱調理器1’での少量の食材Fの加熱料理を可能とし、食材Fの量を多くして食べ残す虞を抑制して、日々の調理の負担を軽減することができる。
図8は、本発明の第2の実施形態のさらなる変形例を示している。本変形例では減圧工程において、鍋5内を大気圧未満に減圧脱気する減圧脱気工程と、鍋5内を大気圧よりも低い圧力である減圧脱気状態に保持して加熱調理するむらし工程としての減圧保持工程と、を実施する構成としている。
図8を参照して、上記構成の加熱調理器1’について加熱調理工程における作用を説明する。なお図8は、本実施形態の加熱調理器1’の加熱調理工程における、鍋温度センサ9の検知温度TPと、蓋温度センサ14の検知温度TLと、鍋5内部の温度TIと、圧力センサ18の検知圧力PIと、鍋ヒータ8の加熱量WPと、蓋ヒータ15の加熱量WLと、の推移をあらわしたグラフである。
本変形例の減圧工程が開始されると、加熱制御手段25は、減圧脱気工程、減圧保持工程の順に各加熱調理動作を行なう。具体的には、無水・圧力工程が終了して減圧工程に移行すると、加熱制御手段25は、蒸気通路空間17を開放するように圧力調整弁16を制御すると共に、鍋温度センサ9による鍋5の底部の温度検知に基づき鍋ヒータ8を通断電制御して鍋5底部を所定の維持温度に保持し、かつ蓋温度センサ14による内蓋6の温度検知に基づき蓋ヒータ15を通断電制御して内蓋6を、鍋5内が加圧状態のときの所定の維持温度に保持する減圧脱気工程を実施する。また加熱制御手段25は、計時手段により減圧脱気工程を開始してからの経過時間を計時する。
無水・圧力工程では加圧状態だった鍋5内は、蒸気通路空間17が開放されて大気圧状態に戻るため、図8に示されるように鍋5内における沸騰温度も100℃に低下して蒸気Vの温度も低下し、内蓋6の温度TLも100℃に低下する。その一方で鍋5底部が維持温度に保持されているため、食品Fから蒸気Vが発生し続けており、この蒸気Vは蒸気通路空間17を介して加熱調理器1の機外に放出されて、鍋5内の圧力が、例えば0.8atmまで低下する。なお本変形例の加熱調理器1’が、鍋5内を減圧脱気状態にする、例えば減圧ポンプなどの減圧手段を備えてもよく、減圧脱気工程で当該減圧手段を駆動するように構成してもよい。
その後、図8に示されるように、加熱制御手段25が、減圧脱気工程を開始してからの経過時間C’が所定時間、例えば5分経過した旨の計時手段からの計時信号を受け取ると、減圧脱気工程が終了し、次の減圧保持工程に移行する。
減圧保持工程に移行すると、加熱制御手段25は、蒸気通路空間17を閉鎖するように圧力調整弁16を制御して、鍋5内の圧力を減圧脱気状態に保持すると共に、蓋温度センサ14による内蓋6の温度検知に基づき蓋ヒータ15を通断電制御して内蓋6を加熱し、内蓋6を所定の維持温度に保持する一方で、鍋ヒータ8の断電する制御を行なって鍋5底部の加熱を停止する。さらに加熱制御手段25は、計時手段により、鍋5底部の加熱を停止し減圧保持工程を開始してからの経過時間を計時する。
図8に示されるように、鍋5底部の加熱が停止されると鍋5の底部の温度TPが経時的に低下していく一方で、鍋5の底部の温度TPが低下すると水分Wや食品Fからの蒸発量が減少して内蓋6の温度TLが経時的に上昇していく。そして内蓋6の温度TLが維持温度に達する頃には、鍋5の底部の温度TPが低下して蒸気Vが内蓋6に接触することが殆ど無くなる状態となる。
減圧調理は、食材Fなどの固体および調味液などの液体が鍋5内に存在する状態で鍋5内を大気圧未満に減圧脱気して調理するため、食材Fと調味液とが攪拌されるという作用や、調味液の味が食材Fにしみ込みやすいという特徴がある一方で、食材Fに含まれる水分や脂分で加熱調理を行なう無水調理で減圧調理を実施する場合は、最初に食材Fから十分に蒸気Vを発生させて水分Wを抽出し、鍋5内に水分Wを貯めることにより、前述の減圧調理の効果をより引出すことができる。しかしながら、食材Fで水分率が少ないものや、水分Wが蒸発しにくいものである場合、食材Fの量が少量である場合は、最初に食材Fから十分に水分Wを抽出し、鍋5内に水分Wを貯めることが困難である虞がある。そこで本変形例の加熱調理器1’のように構成することで、蒸気Vの内蓋6への結露を減少させて抑制し、他の低温部である鍋5内面の場所での結露の量を相対的に増加させて鍋5内に水分Wを貯めている。また無水・圧力工程で食品Fに含まれている水分Wが鍋5底部に所定の量貯まっており、減圧工程の初期から鍋5内に水分Wが存在する状態であるため、より安全に前述の減圧調理の効果を引出すことができる。
また前述した変形例と同様に、本変形例の加熱調理器1’で加熱調理を実施することにより、食材Fで水分率が少ないものや、水分Wが蒸発しにくいものでも、加熱不足や加熱過多など、加熱調理時の料理の出来栄えにバラツキが生じないようにすることができる。したがって本変形例の加熱調理器1’で、食材Fを洗った後、鍋5に投入可能な大きさにカットする程度で殆どカットせずに加熱調理することを可能にしており、手間のかかる食材Fの下ごしらえを簡便にすることができ、また生ごみなどの食材クズの廃棄を抑制できるため、日々の調理の負担を軽減させることができる。さらに食材Fの量が少量であり発生する水蒸気が少なく、鍋5底部に貯まる水分Wの量が少ない場合でも、鍋5底部への過加熱により食材Fが焦げる虞を抑制し、料理の出来栄えにバラツキが生じないようにすることができる。そのため本変形例の加熱調理器1’での少量の食材Fの加熱料理を可能とし、食材Fの量を多くして食べ残す虞を抑制して、日々の調理の負担を軽減することができる。
その後、図8に示されるように、加熱制御手段25が、減圧保持工程を開始してからの経過時間Eが所定時間、例えば1~5分経過した旨の計時手段からの計時信号を受け取ると、減圧保持工程が終了して減圧工程が終了し、加熱調理が完了する。
なお加熱制御手段25は、加熱調理の完了後に鍋5底部の温度TPを鍋温度センサ9から温度検知し、例えば1時間など所定時間、内蓋6の温度TLが鍋5底部の温度TPに対して、例えば5℃程度などの所定温度高くなるように蓋ヒータ15を通断電制御してもよく、加熱調理後に内蓋6への結露を抑制することができる。
以上のように本変形例の加熱調理器1’では、内蓋6が鍋5の開口部を密閉可能に覆い、加熱制御手段25は、設定温度としての維持温度に基づいて昇温させて維持するように蓋ヒータ15を制御し、当該維持温度は、鍋5内が大気圧よりも低い圧力、例えば0.8atmである減圧脱気状態のときのもの、例えば108℃の方が、鍋5内が大気圧のときのもの、例えば105℃よりも高温である構成としている。そのため、鍋5内を減圧脱気状態にしたときでも、蒸気Vの内蓋6への結露を減少させて抑制することができ、内蓋6の開閉時、すなわち蓋体3の開閉時における水滴Dの周囲への飛散を抑制することができる。また内蓋6に接触した蒸気Vの結露が抑制されるため、他の低温部である鍋5内面の場所での結露の量を相対的に増加させることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更可能である。例えば、第1および第2の実施形態および変形例で特徴となる構成を組み合わせてもよい。また実施形態中や変形例中で例示した数値などはあくまでも一例にすぎず、加熱調理器1や加熱調理器1’の仕様などに応じて適宜変更してかまわない。
1,1’ 加熱調理器
5 鍋(容器)
6 内蓋(蓋)
8 鍋ヒータ(容器加熱手段,減圧脱気手段)
9 鍋温度センサ(容器温度検知手段)
14 蓋温度センサ(蓋温度検知手段)
15 蓋ヒータ(蓋加熱手段)
16 圧力調整弁(減圧脱気手段)
25 加熱制御手段(制御手段)
F 食材(被調理物)
5 鍋(容器)
6 内蓋(蓋)
8 鍋ヒータ(容器加熱手段,減圧脱気手段)
9 鍋温度センサ(容器温度検知手段)
14 蓋温度センサ(蓋温度検知手段)
15 蓋ヒータ(蓋加熱手段)
16 圧力調整弁(減圧脱気手段)
25 加熱制御手段(制御手段)
F 食材(被調理物)
Claims (3)
- 被調理物を収容する容器と、
前記容器を加熱する容器加熱手段と、
前記容器の温度を検知する容器温度検知手段と、
前記容器の開口部を覆う蓋と、
前記蓋を加熱する蓋加熱手段と、
前記蓋の温度を検知する蓋温度検知手段と、
前記容器加熱手段および前記蓋加熱手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記容器温度検知手段の検知温度に基づいて前記被調理物の沸騰を判定すると、前記蓋の温度を前記沸騰の温度以上まで昇温させて維持するように前記蓋加熱手段を制御することを特徴とする加熱調理器。 - 前記蓋は、前記容器の開口部を密閉可能に覆い、
前記制御手段は、設定温度に基づいて前記昇温および前記維持するように前記蓋加熱手段を制御し、
前記設定温度は、前記容器内が大気圧よりも高い圧力である加圧状態のときの方が、前記容器内が大気圧状態のときよりも高温であることを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。 - 前記蓋は、前記容器の開口部を密閉可能に覆い、
前記制御手段は、設定温度に基づいて前記昇温および前記維持するように前記蓋加熱手段を制御し、
前記設定温度は、前記容器内が大気圧よりも低い圧力である減圧脱気状態のときの方が、前記容器内が大気圧のときよりも高温であることを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
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