JP2024025130A - 画像形成装置 - Google Patents

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和裕 倉持
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健悟 生田
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Abstract

【課題】長期にわたりクリーニング性を維持できる画像形成装置を提供すること。【解決手段】画像形成装置は、トナー画像が配置される像担持体と、像担持体の表面に粒子形状の潤滑剤を塗布するための塗布部とを有する。像担持体の最外層は、重合性モノマーの重合体を含み、かつ硬度が180~300N/mm2の範囲内である。塗布部は、像担持体の表面に潤滑剤を0.5~1.5nmの厚みとなるように塗布する。【選択図】図2

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
近年、電子写真方式の複写機やプリンターなどの画像形成装置には、高耐久化、高画質化が望まれている。また、画像形成装置には、印字率および画像濃度が高い画像や、画像内において印字率および画像濃度の差が大きい画像の出力も望まれている。これらの要求に対応するため、画像形成装置の電子写真感光体(像担持体)は、高耐久化や高画質化、様々な印字率および画像濃度の画像出力への対応できる性能も必要となっている。特に、高画質化に関しては、長期にわたり高い画質を維持できることが必要であり、電子写真感光体に対して良好なクリーニング性を維持することが重要である。クリーニング性を向上させるため、電子写真感光体に潤滑剤を塗布する技術が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献1には、トナー画像が配置される電子写真感光体と、電子写真感光体の表面に潤滑剤を供給するための潤滑剤供給手段とを有する画像形成装置が記載されている。潤滑剤供給手段は、回転可能に構成され、潤滑剤を電子写真感光体に塗布するためのブラシ状部材を含む。特許文献1の画像形成装置では、ブラシ状部材が、固形化された潤滑棒および電子写真感光体にそれぞれ接触しており、ブラシ状部材が回転することにより、固形化された潤滑棒から潤滑剤を掻き取り、潤滑剤を電子写真感光体に塗布するように構成されている。例えば、特許文献1の画像形成装置の電子写真感光体の面速度は、0.5m/secである。
特許文献2には、感光体と、感光体の表面に滑剤を供給するための潤滑剤供給手段と、感光体をクリーニングするためのクリーニング手段と、を有する画像形成装置が記載されている。潤滑剤供給手段は、塗布ブラシを含む。クリーニング手段は、不織布と、クリーニングブレードとを含む。特許文献2の画像形成装置では、クリーニングブレードで除去できなかった感光体の表面の残トナーを不織布で除去した後に、塗布ブラシで固形化された潤滑棒から潤滑剤を掻き取り、潤滑剤を感光体に塗布するように構成されている。
特開2010-266811号公報 特開2013-020012号公報
一般に、像担持体の表面に塗布された潤滑剤は、形成する画像の印字率が高いとトナーと一緒にクリーニングされやすく、形成する画像の印字率が低いとトナーと一緒にクリーニングされにくい。よって、ドラム形状の像担持体の軸方向で印字率が大きく異なる画像を印字する場合には、像担持体上の潤滑剤の残存量が軸方向で大きく変わってしまう。これは、潤滑剤の供給量が多いと顕著になり、印字率の差による境界部でのクリーニング不良が発生しやすくなる。また、潤滑剤の供給量が多いと、潤滑剤が早く消費されるため、十分な潤滑剤を像担持体に塗布できる期間が短くなってしまう。一方、潤滑剤のクリーニング性の印字率依存を小さくするために、潤滑剤の量を減らすことが考えられる。この場合、潤滑剤のクリーニング補助機能が十分に発揮できず、印字率の高い領域でクリーニング不良が発生しやすくなる。
特許文献1では、画像形成装置による面速度が遅いため、像担持体の表面の潤滑剤膜厚が厚いと考えられる。よって、特許文献1の画像形成装置では、印字率の差による境界部におけるクリーニング不良が発生してしまうとともに、十分な潤滑剤を像担持体に塗布できる期間が短くなってしまう。また、特許文献2の画像形成装置では、使用する潤滑剤が多いため、印字率の差による境界部におけるクリーニング不良が発生してしまうとともに、十分な潤滑剤を像担持体に塗布できる期間が短くなってしまう。
本発明の目的は、長期にわたりクリーニング性を維持できる画像形成装置を提供することである。
本発明の一実施の形態に係る画像形成装置は、トナー画像が配置される像担持体と、前記像担持体の表面に粒子形状の潤滑剤を塗布するための塗布部と、を有し、前記像担持体の最外層は、重合性モノマーの重合体を含み、かつ硬度が180~300N/mmの範囲内であり、前記塗布部は、前記像担持体の表面に前記潤滑剤を0.5~1.5nmの厚みとなるように塗布する。
本発明によれば、長期にわたりクリーニング性を維持できる画像形成装置を提供できる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。 図2は、塗布部の構成を示す模式図である。 図3は、カバレッジ10%の縦帯状ベタ画像を示す模式図である。 図4は、微粒子製造装置の構成を示す模式図である。 図5は、カバレッジ40%の横帯状ベタ画像を示す模式図である。
以下、本発明の一実施の形態に係る画像形成装置について、添付した図面を参照して詳細に説明する。
[画像形成装置の構成]
図1は、本発明の一実施の形態に係る画像形成装置1の構成を示す図である。図2は、塗布部の構成を示す模式図である。
図1に示されるように、画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。すなわち、画像形成装置1は、感光体ドラム413(像担持体)上に形成されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー画像を中間転写ベルト421に一次転写し、中間転写ベルト421上で4色のトナー画像を重ね合わせた後、用紙S(規格用紙、特殊用紙などの記録媒体)に二次転写することにより画像を形成する。なお、画像形成装置1は、単色の画像(例えばモノクロ画像)を形成する装置でもよい。
画像形成装置1には、YMCKの4色に対応する感光体ドラム413を中間転写ベルト421の走行方向に直列配置し、中間転写ベルト421に一回の手順で各色トナー画像を順次転写させるタンデム方式が採用されている。
画像形成装置1は、画像読取部10と、操作表示部20と、画像処理部30と、画像形成部40と、用紙搬送部50と、定着部60と、図外の制御部とを有する。
制御部は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)とを有する。CPUは、ROMから処理内容に応じたプログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置1の各ブロックの動作を集中制御する。このとき、記憶部に格納されている各種データが参照される。記憶部は、例えば不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブである。
制御部は、通信部を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などの通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で各種データの送受信を行う。制御部は、例えば外部の装置から送信された画像データを受信し、この画像データ(入力画像データ)に基づいて用紙Sに画像を形成させる。通信部は、例えばLANカードなどの通信制御カードである。
画像読取部10は、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿給紙装置11および原稿画像走査装置12(スキャナー)を有する。
自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された原稿Dを搬送機構により搬送して原稿画像走査装置12へ送り出す。自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された多数枚の原稿Dの画像(両面を含む)を連続して一挙に読み取ることができる。
原稿画像走査装置12は、自動原稿給紙装置11からコンタクトガラス上に搬送された原稿またはコンタクトガラス上に載置された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサー12aの受光面上に結像させ、原稿画像を読み取る。画像読取部10は、原稿画像走査装置12による読取結果に基づいて入力画像データを生成する。この入力画像データには、画像処理部30において所定の画像処理が施される。
操作表示部20は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)であり、表示部21および操作部22としても機能する。表示部21は、制御部から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面、画像の状態表示、各機能の動作状況などの表示を行う。操作部22は、テンキー、スタートキーなどの各種操作キーを有し、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部に出力する。
画像処理部30は、入力画像データに対して、初期設定またはユーザー設定に応じたデジタル画像処理を行う回路などを有する。画像処理部30は、例えば、制御部の制御下で、階調補正データ(階調補正テーブル)に基づいて階調補正を行う。また、画像処理部30は、入力画像データに対して、階調補正、色補正、シェーディング補正などの各種補正処理や、圧縮処理などを施す。これらの処理が施された画像データに基づいて、画像形成部40が制御される。
画像形成部40は、入力画像データに基づいて、Y成分、M成分、C成分、K成分の各有色トナーによる画像を形成するための画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kと、中間転写ユニット42と、トナー付着量検出部73とを有する。
Y成分、M成分、C成分、K成分用の画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kは、同じ構成である。以下の説明では、図示および説明の便宜上、共通する構成要素は同一の符号で示し、それぞれを区別する場合には符号にY、M、C、またはKを添えて示す。図1では、Y成分用の画像形成ユニット41Yの構成要素についてのみ符号を付し、その他の画像形成ユニット41M、41C、41Kの構成要素については符号を省略した。
画像形成ユニット41は、露光装置411と、現像装置412と、感光体ドラム(像担持体)413と、帯電装置414と、ドラムクリーニング装置415と、塗布部416とを有する。
露光装置411は、例えば半導体レーザーであり、感光体ドラム413に対して各色成分の画像に対応するようにレーザー光を照射する。これにより、感光体ドラム413の表面には、周囲との電位差により各色成分の静電潜像が形成される。
現像装置412は、例えば二成分逆転方式の現像装置であり、感光体ドラム413の表面に各色成分のトナーを付着させることにより、静電潜像を可視化してトナー画像を形成する。現像装置412は、感光体ドラム413の現像領域と対向するよう配置された現像スリーブを有する。現像スリーブには、例えば帯電装置414の帯電極性と同極性の直流現像バイアス、または交流電圧に帯電装置414の帯電極性と同極性の直流電圧が重畳された現像バイアスが印加される。その結果、露光装置411によって形成された静電潜像にトナーを付着させる反転現像が行われる。
感光体ドラム413は、円柱形状の支持体と、中間層と、電荷発生層と、最外層とを有する。感光体ドラム413は、回転軸の一方の端部が駆動源に接続されており、回転軸を回転中心として回転する。感光体ドラム413の最外層は、感光体ドラム413の表面を構成する層である。本実施の形態における最外層は、重合性モノマーの重合による一体的な重合体を含む。なお、最外層には、有機樹脂粒子が分散されていてもよい。また、当該無機フィラー粒子などを、重合体と重合反応による共有結合によって結合させてもよい。重合性モノマーおよび無機フィラーはそれぞれ、1種類でもよいし、複数種類以上でもよい。
感光体ドラム413の最外層の硬度は、180~300N/mmの範囲内であり、190~290N/mmの範囲内がより好ましい。感光体ドラム413の最外層の硬度が180~300N/mmの範囲内であれば、所定の厚みの潤滑剤が塗布された場合に適切に機能を発揮できる。感光体ドラム413の最外層の硬度が180N/mm以下の場合(最外層が柔らかい場合)、最外層がトナーや外添剤等により傷つきやすく、長期に渡り使用した際に適切にクリーニングできない。一方、感光体ドラム413の最外層の硬度が300N/mm超の場合(最外層が硬い場合)、長期に渡り使用した場合、クリーニング部材がトナーや外添剤等により傷ついてしまうことがあり、適切にクリーニングできない。感光体ドラム413の最外層の硬度の測定方法は、特に限定されない。感光体ドラム413の最外層の硬度は、例えば以下の方法で測定できる。感光体ドラム413の測定方法は、押し込み試験、ナノインテンデーションなどにより測定できる。
例えば「フィッシャースコープHM2000」により試験荷重下でダイヤモンド四角錐のビッカース圧子に荷重Fをかけて最外層を押し込んだときの、押し込み深さhおよび荷重Fから下記式(A)によりユニバーサル硬さ(HU[N/mm])として求めることができる。
測定条件は、ビッカース圧子(四角錐圧子、角度136°)、押し込み速度0.4mN/sec、押し込み加重2mN、保持時間5秒、測定環境20℃、50%RHとする。
式(A):HU(ユニバーサル硬さ)=F/(26.45×h2)
重合性モノマーは、重合性基を有し、紫外線、可視光線、電子線などの活性線の照射により、または加熱などのエネルギーの付加により、重合(硬化)して、一般に感光体のバインダー樹脂として用いられる樹脂となる化合物である。重合性モノマーは、ラジカル重合反応で硬化するラジカル重合性モノマーが好ましい。重合性モノマーの例には、スチレン系モノマー、アクリル系モノマー、メタクリル系モノマー、ビニルトルエン系モノマー、酢酸ビニル系モノマー、N-ビニルピロリドン系モノマーが含まれる。バインダー樹脂の例には、ポリスチレン、ポリアクリレートが含まれる。重合性モノマーが有する重合性基は、炭素-炭素二重結合を有し、重合可能な基である。重合性基は、少ない光量または短い時間で硬化できる観点から、アクリロイルオキシ基(CH=CHCOO-)またはメタクリロイルオキシ基(CH=C(CH)COO-)が特に好ましい。重合性モノマーは、公知の方法で合成でき、また市販品を購入してもよい。また、重合性モノマーは、重合性基を3個以上有する化合物であることが、架橋密度の高い高硬度の最外層を形成する観点から好ましい。重合性モノマーとしては、例えば、以下の化合物M1~M12が挙げられるが、これらに限定されるものではない。下記の各式中、Rは、アクリロイルオキシ基を表し、R′は、メタクリロイルオキシ基を表す。
有機樹脂粒子は、重合性モノマーの重合体に分散されている。有機樹脂粒子の例には、メラミン樹脂粒子、フッ素樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、ベンゾグアナミン樹脂粒子、オレフィン系樹脂粒子、その他ポリマー粒子が含まれる。有機樹脂粒子は、メラミン樹脂粒子が好ましい。メラミン樹脂粒子を用いた場合、樹脂との相溶性の観点から、耐久時の粒子脱落を抑制することができるため、長期に渡り良好なクリーニング性を維持できる。
メラミン樹脂粒子は、少なくともメラミンに由来する構成単位を含む樹脂の粒子である。メラミン樹脂粒子の例には、メラミンとホルムアルデヒドとの重縮合物や、メラミンと、ベンゾグアナミンと、ホルムアルデヒドとの共重縮合物が含まれる。フッ素樹脂粒子の例には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ3フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリフルオロアルキルビニルエーテル、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、ポリジフルオロジクロロエチレンまたはこれの共重合体が含まれる。シリコーン樹脂粒子の例には、オルガノポリシロキサン、例えばメチル水素ポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メトキシポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、シクロヘキシルポリシロキサンが含まれる。アクリル樹脂粒子の例には、アクリル酸エステルあるいはメタクリル酸エステルの重合体、アクリル酸エステルあるいはメタクリル酸エステルとスチレンの共重合体が含まれ、架橋構造を有していてもよい。ポリスチレン樹脂粒子の例には、スチレンの重合体が含まれ、架橋構造を有していてもよい。ベンゾグアナミン樹脂粒子の例には、ベンゾグアナミンとホルムアルデヒドとの重縮合物が含まれる。オレフィン系樹脂の例には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリヘキセンが含まれる。
市販されている有機樹脂粒子としてのメラミン樹脂粒子の例には、エポスターS、エポスターS6、エポスターS12、エポスターM30(株式会社日本触媒)、オプトビーズ2000M(日産化学株式会社)が含まれる。フッ素樹脂粒子の例には、KTL-1N(株式会社喜多村)、ポリミストF5A(ソルベイスペシャルティポリマーズジャパン株式会社)が含まれる。シリコーン樹脂粒子の例には、トスパールXC99-A8808、トスパール120(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社)、KMP-605(信越化学工業株式会社)が含まれる。アクリル樹脂粒子の例には、エポスターMA1002、エポスターMA1004、エポスターMA2003(株式会社日本触媒)、FS102、FS201(日本ペイント・インダストリアルコーティングス株式会社)が含まれる。ポリスチレン樹脂粒子の例には、SX-130H、KSR-3A(綜研化学株式会社)が含まれる。ベンゾグアナミン樹脂粒子に例には、エポスターMS(株式会社日本触媒)が含まれる。
有機樹脂粒子の数平均一次粒径は、0.08~3.00μmの範囲内が好ましく、0.20~2.50μmの範囲内がより好ましい。有機樹脂粒子の数平均一次粒径が0.20μm以上の場合、良好なクリーニング性を得ることができる。一方、有機樹脂粒子の数平均一次粒径が2.50μm以下の場合、最外層の形成時に硬化阻害がより抑制され、クリーニングに対して良好な硬度を得ることができる。有機樹脂粒子の数平均一次粒径は、以下の方法で測定できる。
まず、走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社)により、倍率30000倍で撮影された試料(有機樹脂粒子)の拡大写真をスキャナーに取り込む。次いで、得られた写真画像から、凝集した有機樹脂粒子を除く300個の有機樹脂粒子像を、ランダムに自動画像処理解析システム ルーゼックスAP ソフトウエアVer.1.32(株式会社ニレコ)を使用して2値化処理して、有機樹脂粒子像のそれぞれの水平方向フェレ径を算出する。そして、有機樹脂粒子像のそれぞれの水平方向フェレ径の平均値を算出して数平均一次粒径とする。ここで、水平方向フェレ径とは、有機樹脂粒子像を2値化処理したときの外接長方形の、x軸に平行な辺の長さをいう。
有機樹脂粒子は、表面修飾剤で表面修飾処理されていてもよい。表面修飾処理は、原料となる未処理の有機樹脂粒子に、表面修飾剤により表面修飾処理を施せばよい表面修飾剤で表面修飾処理された有機樹脂粒子は、表面修飾剤由来の化学種(被覆層)および有機樹脂粒子を含む表面被覆樹脂粒子となると考えられる。なお、表面修飾処理された有機樹脂粒子は、その表面上の少なくとも一部に表面修飾剤由来の化学種(被覆層)を有していればよい。
有機樹脂粒子の表面修飾処理に適用する表面修飾剤は、特に制限はなく、従来公知のものを使用できる。表面修飾剤の例には、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、フッ素系表面修飾剤、シリコーン鎖を有する表面修飾剤が含まれる。表面修飾剤は、1種類でもよいし、複数種類以上でもよい。表面修飾剤は、合成品でもよいし、市販品でもよい。
有機樹脂粒子の形状は、特に制限されない。有機樹脂粒子の形状の例には、球状、断面楕円形状、針状、円盤状、不定形状が含まれる。有機樹脂粒子の形状は、クリーニング性向上の観点から、球状が好ましい。
無機フィラーの例には、酸化マグネシウム、酸化鉛、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化タンタル、酸化インジウム、酸化ビスマス、酸化イットリウム、酸化コバルト、酸化銅、酸化マンガン、酸化セレン、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化ゲルマニウム、二酸化チタン、酸化ニオブ、酸化モリブデン、酸化バナジウム、銅アルミ複合酸化物およびアンチモンをドープした酸化スズが含まれる。無機フィラーは、酸化アルミニウム(Al)、酸化スズ(SnO)、二酸化チタン(TiO)、銅アルミ複合酸化物(CuAlO)が好ましい。
無機フィラーは、1種類でもよいし、複数種類以上でもよい。無機フィラーは、合成品でもよいし、市販品でもよい。無機フィラーは、絶縁材料からなる芯材の表面に導電性金属酸化物が付着されてなる複合微粒子でもよい。すなわち、無機フィラーが、絶縁材料から構成される芯材(コア)の表面に、上述したような無機フィラーからなる外殻(シェル)を有する、コア・シェル構造の複合微粒子でもよい。
コア・シェル構造を有する複合粒子を構成する芯材(コア)の材料の例は、硫酸バリウム、酸化アルミニウムおよびシリカが含まれる。コア・シェル構造の複合微粒子の好ましい例としては、硫酸バリウムからなる芯材と、酸化スズからなる外殻と、を有する複合粒子が含まれる。なお、芯材の数平均一次粒径と、外殻の厚みとの比率は、使用する芯材および外殻の種類、ならびにこれらの組み合わせに応じて、適宜設定すればよい。
無機フィラーは、表面修飾剤で表面修飾処理してもよい。表面修飾処理は原料となる未処理の無機フィラーに、表面修飾剤により表面修飾処理を施すことで可能となる。表面修飾剤で表面修飾処理された無機フィラーは、表面修飾剤由来の化学種(被覆層)および無機フィラーを含む表面被覆フィラーとなると考えられる。なお、表面修飾処理された無機フィラーは、その表面上の少なくとも一部に表面修飾剤由来の化学種(被覆層)を有していればよい。
表面修飾剤で無機フィラーの表面修飾処理を行うと、無機フィラーは効率的に疎水化される。このように、表面修飾処理された無機フィラーと、重合性モノマーとを用いて組成物を調製し、その重合体で感光体ドラム413の最外層を形成すると、表面修飾処理された無機フィラーは、重合性モノマーとの相溶性が向上するため分散性に対して有利となる。また、無機フィラーは、重合性基を有することが好ましい。無機フィラーの表面修飾処理に適用する表面修飾剤は、特に限定されず、従来公知のものを使用できる。表面修飾剤の例には、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、フッ素系表面修飾剤、シリコーン鎖を有する表面修飾剤が含まれる。表面修飾剤は、1種類でもよいし、複数種類以上でもよい。また、表面修飾剤は、合成品でもよいし、市販品でもよい。
市販されている表面修飾剤としてのシランカップリング剤の例には、KBM502、KBM503、KBM5103、KBE-502(信越化学工業株式会社)が含まれる。チタンカップリング剤の例には、オルガチックスTC-800(マツモトファインケミカル株式会社)が含まれる。フッ素系表面修飾剤の例には、Novec1700、Novec1720、Novec2702(3M)が含まれる。シリコーン鎖を有する表面修飾剤の例には、KF-99、KF-9901(信越化学工業株式会社;直鎖型)、サイマックUS-350(東亞合成株式会社;側鎖型、アクリル主鎖)、KP-541、KP-574、KP-578(信越化学工業株式会社;側鎖型アクリル主鎖)、KF-9908、KF-9909(信越化学工業株式会社;側鎖型、シリコーン主鎖)が含まれる。
重合性基は、炭素-炭素二重結合を有し、重合可能な基である。重合性基は、1種類でもよいし、複数種類以上でもよいし、互いに同じでも異なっていてもよく、また、重合体を形成する重合性モノマーが有する重合性基と同じでも異なっていてもよい。重合性基を有する無機フィラーは、例えば、重合性基を有する化合物よりなる表面修飾剤によって無機フィラーを表面修飾処理することで得ることができる。重合性基を有する無機フィラーを用いると、無機フィラーと重合性モノマーが重合し、より機械的強度を得られやすくなるとともに、無機フィラーが脱落しにくくなるため長期にわたり効果を発揮しやすくなる。重合性基を有する化合物(反応性有機基含有表面修飾剤)の例を以下に示す。
S-1: CH=CHSi(CH)(OCH
S-2: CH=CHSi(OCH
S-3: CH=CHSiCl
S-4: CH=CHCOO(CHSi(CH)(OCH
S-5: CH=CHCOO(CHSi(OCH
S-6: CH=CHCOO(CHSi(OC)(OCH
S-7: CH=CHCOO(CHSi(OCH
S-8: CH=CHCOO(CHSi(CH)Cl
S-9: CH=CHCOO(CHSiCl
S-10: CH=CHCOO(CHSi(CH)Cl
S-11: CH=CHCOO(CHSiCl3
S-12: CH=C(CH)COO(CHSi(CH)(OCH
S-13: CH=C(CH)COO(CHSi(OCH
S-14: CH=C(CH)COO(CHSi(CH)(OCH
S-15: CH=C(CH)COO(CHSi(OCH
S-16: CH=C(CH)COO(CHSi(CH)Cl
S-17: CH=C(CH)COO(CHSiCl
S-18: CH=C(CH)COO(CHSi(CH)Cl
S-19: CH=C(CH)COO(CHSiCl
S-20: CH=CHSi(C)(OCH
S-21: CH=C(CH)Si(OCH
S-22: CH=C(CH)Si(OC
S-23: CH=CHSi(OC
S-24: CH=C(CH)Si(CH)(OCH
S-25: CH=CHSi(CH)Cl
S-26: CH=CHCOOSi(OCH
S-27: CH=CHCOOSi(OC
S-28: CH=C(CH)COOSi(OCH
S-29: CH=C(CH)COOSi(OC
S-30: CH=C(CH)COO(CHSi(OC
S-31: CH=CHCOO(CH2)Si(CH(OCH
S-32: CH=C(CH)COO(CHSi(OCH
無機フィラーの形状は、特に限定されない。無機フィラーの形状の例には、球状、断面楕円形状、針状、円盤状、不定形状が含まれる。無機フィラーの形状は、分散性などの観点から、球状または断面楕円形状が好ましい。
無機フィラーの数平均一次粒径は、10~200nmの範囲内が好ましい。数平均一次粒径が10nm以上であれば、十分な耐傷性を得ることができる。一方、数平均一次粒径が200nm以下であれば、最外層の形成時において、無機フィラーを溶剤に分散させる際に、分散液中で無機フィラーの沈降が生じることなく、安定して感光体を製造できる。また、有機樹脂粒子のクリーニング性の向上効果は、有機樹脂粒子およびトナーが接触するときに発揮されるため、無機フィラーの数平均一次粒径は、有機樹脂粒子よりも小さいことが好ましい。無機フィラーが凝集する場合は、二次粒径が有機樹脂粒子よりも小さいことが好ましい。無機フィラーが凝集する場合は、通常一次粒子が2~3個凝集すると考えられるため、二次粒径としては最大で数平均一次粒径の2.5倍程度を考えればよい。例えば、数平均一次粒径が20nmの無機フィラーの場合、二次粒径としては最大で50nm程度を考えればよい。
無機フィラーの数平均一次粒径は、例えば、以下の方法で測定できる。まず、走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社)により撮影された試料(無機フィラー)の30000倍の拡大写真を撮影する。具体的には、走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製)により、倍率30000倍で撮影された試料(無機フィラー)の拡大写真をスキャナーに取り込む。次いで、得られた写真画像から、凝集した無機フィラーを除く300個の無機フィラー像を、ランダムに自動画像処理解析システム ルーゼックスAP ソフトウエアVer.1.32(株式会社ニレコ)を使用して2値化処理して、無機フィラー像のそれぞれの水平方向フェレ径を算出する。そして、無機フィラー像のそれぞれの水平方向フェレ径の平均値を算出して数平均一次粒径とする。ここで、水平方向フェレ径とは、無機フィラー像を2値化処理したときの外接長方形の、x軸に平行な辺の長さをいう。また、無機フィラーの数平均一次粒径の測定は、表面修飾剤由来の化学種(被覆層)を含まない無機フィラーについて、行うものとする。無機フィラーは、表面修飾処理を施しても、無機フィラーに対して誤差範囲の厚さ(大体、無機フィラー径に対して1/10000程度の厚さ)になると考えられ、このため、表面修飾処理を施すことによっては、平均一次粒子径の変化がないとする。
帯電装置414は、例えば帯電チャージャーであり、コロナ放電を発生させることにより、光導電性を有する感光体ドラム413の表面を一様に負極性に帯電させる。
ドラムクリーニング装置415は、感光体ドラム413の表面に線状に接触され、弾性体よりなる平板状のクリーニング部材426を含む。クリーニング部材426は、中間転写ベルト421に転写されずに感光体ドラム413の表面に残留するトナーを除去する。クリーニング部材426は、塗布ブラシ418よりも上流側に配置されている。
塗布部416は、感光体ドラム413の表面に滑剤を塗布する。塗布部416の構成は、前述の機能を発揮できれば特に限定されない。図2に示されるように、本実施の形態では、塗布部416は、潤滑体417と、塗布ブラシ418と、押圧部419と、固定ブレード420とを有する。
潤滑体417は、潤滑剤が固形化されたものである。潤滑体417の形状は、特に限定されない。潤滑体417の形状の例には、棒形状、球形状が含まれる。本実施の形態では、潤滑体417は、棒形状である。潤滑剤の種類は、公知の潤滑剤を使用できる。潤滑剤は、1種類を用いてもよいし、複数種類を用いてもよい。ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸などの直鎖炭化水素にカルシウム、マグネシウム、鉛、亜鉛、銅、鉄などの金属が結合した脂肪酸金属塩が含まれる。潤滑剤は、感光体ドラム413の摩擦係数を低減する効果が高い観点から、ステアリン酸亜鉛が好ましい。本実施の形態では、潤滑体417は、固定ブレード420の保持板金に両面テープで貼り付けて保持されている。潤滑体417は、塗布ブラシ418に対して上方から押圧してもよいし、下方から押圧してもよい。本実施の形態では、潤滑体417は、塗布ブラシ418に対して下方から押圧される。潤滑剤の消費量は、潤滑体417を塗布ブラシ418に押圧する力や塗布ブラシ418の回転速度により調整することが可能である。潤滑剤の消費量が多いと潤滑剤が枯渇するまでに印刷できる枚数が少なくなってしまい、高耐久化に対して不利になるため、潤滑体の消費速度は10~50mg/kmが好ましく、さらに好ましくは15~50mg/kmである。これは、潤滑体が塗布付される距離(感光体ドラム413の周囲の総距離)1kmに対する潤滑体が塗布される量(mg)を意味している。なお、ここで消費速度は潤滑体の長さ332mm、幅8mmの場合の値であり、異なる場合は長さ332mm、幅8mm当たりの消費量を算出する。消費速度は長さと幅に比例する。このとき、塗布部416によって感光体ドラム413に塗布される潤滑剤の膜厚は、0.5~1.5nmの範囲内であり、0.8~1.5nmの範囲内がより好ましい。潤滑剤の膜厚が0.5nm以下の場合、潤滑剤の効果が発揮できない。一方、潤滑剤の膜厚が1.5nm超の場合、クリーニング性を維持できる期間が短くなってしまう。
塗布ブラシ418は、潤滑体417から潤滑剤を掻き取り、潤滑剤を感光体ドラム413に塗布する。塗布ブラシ418は、潤滑体417に接触しているとともに、感光体ドラム413に接触している。塗布ブラシ418は、図外のモーターに接続されており、回転数を調整できるように構成されている。
押圧部419は、潤滑体417と塗布ブラシ418とを相互に押圧する。本実施の形態では、押圧部419は、塗布ブラシ418に対して潤滑体417を押圧する。押圧部419の構成は、前述の機能を発揮できれば特に限定されない。本実施の形態では、押圧部419は、塗布ブラシ418に対して下方から潤滑体417を押圧する。押圧部419の構成の例には、保持板金とケーシングの間に配置した圧縮バネ、ねじりコイルバネが含まれる。また、押圧部419の他の例には、揺動するアームを保持板金の両端に取り付け、アーム間に設けられた引張ばねでアームを引っ張ったりすることで押圧する手段が含まれる。本実施の形態では、押圧部419は、配置の自由度、押圧力の自由度から、圧縮バネまたはねじりコイルバネが好ましい。
固定ブレード420は、感光体ドラム413上に塗布された潤滑剤を被膜化させる。固定ブレード420は、塗布ブラシ418よりも下流側に配置されている。
制御部は、感光体ドラム413を回転させる駆動モーター(図示省略)に供給される駆動電流を制御することで、感光体ドラム413を一定の周速度で回転させる。
中間転写ユニット42は、一次転写ローラー422と、複数の支持ローラー423と、二次転写ローラー424と、中間転写ベルト421を含むベルトクリーニング装置425とを有する。
一次転写ローラー422は、各色成分の感光体ドラム413に対向して、中間転写ベルト421の内周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、一次転写ローラー422が感光体ドラム413に圧接されることにより、感光体ドラム413から中間転写ベルト421へトナー画像を転写するための一次転写ニップが形成される。
複数の支持ローラー423は、中間転写ベルト421をループ状に張架する。複数の支持ローラー423は、ローラー423Aと、バックアップローラー423Bとを含む。
二次転写ローラー424は、ローラー423Aのベルト走行方向下流側に配置されるバックアップローラー423Bに対向して、中間転写ベルト421の外周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、二次転写ローラー424がバックアップローラー423Bに圧接されることにより、中間転写ベルト421から用紙Sへトナー画像を転写するための二次転写ニップが形成される。
一次転写ニップを中間転写ベルト421が通過する際、感光体ドラム413上のトナー画像が中間転写ベルト421に順次重ねて一次転写される。具体的には、一次転写ローラー422に一次転写バイアスを印加し、中間転写ベルト421の裏面側(一次転写ローラー422と当接する側)にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー画像は中間転写ベルト421に静電的に転写される。
その後、用紙Sが二次転写ニップを通過する際、中間転写ベルト421上のトナー画像が用紙Sに二次転写される。具体的には、二次転写ローラー424に二次転写バイアスを印加し、用紙Sの裏面側(二次転写ローラー424と当接する側)にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー画像は用紙Sに静電的に転写される。トナー画像が転写された用紙Sは定着部60に向けて搬送される。
ベルトクリーニング装置425は、二次転写後に中間転写ベルト421の表面に残留する転写残トナーを除去する。中間転写ベルト421は、無端状ベルトで構成され、複数の支持ローラー423にループ状に張架される。複数の支持ローラー423のうちの少なくとも1つは駆動ローラーで構成され、その他は従動ローラーで構成される。例えば、K成分用の一次転写ローラー422よりもベルト走行方向下流側に配置されるローラー423Aが駆動ローラーであることが好ましい。これにより、一次転写部におけるベルトの走行速度を一定に保持しやすくなる。ローラー423Aが回転することにより、中間転写ベルト421は矢印A方向(一方向)に一定速度で走行する。
用紙搬送部50は、給紙部51と、排紙部52と、搬送経路部53を有する。給紙部51を構成する3つの給紙トレイユニット51a~51cには、坪量やサイズなどに基づいて識別された用紙Sがあらかじめ設定された種類毎に収容される。搬送経路部53は、レジストローラー対53aなどの複数の搬送ローラー対を有する。
給紙トレイユニット51a~51cに収容されている用紙Sは、最上部から一枚ずつ送出され、搬送経路部53により画像形成部40に搬送される。このとき、レジストローラー対53aが配設されたレジストローラー部により、給紙された用紙Sの傾きが補正されるとともに搬送タイミングが調整される。そして、画像形成部40において、中間転写ベルト421のトナー画像が用紙Sの一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。画像形成された用紙Sは、排紙ローラー52aを備えた排紙部52により機外に排紙される。
トナー付着量検出部73は、中間転写ベルト421に対向し、中間転写ベルト421上のトナー付着量を検出する。トナー付着量検出部73には、例えば、IDC(Image Density Control)センサー、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサーなどが用いられる。例えば、トナー付着量検出部73は、発光素子および受光素子からなる光センサーを有する。中間転写ベルト421では、中間転写ベルト421に付着したトナー量に応じた強度の光が反射される。例えば、中間転写ベルト421上のトナー付着量が少ないほど、中間転写ベルト421ではより強い光が反射される。トナー付着量検出部73は、受光素子で受光した反射光の反射強度(例えば、電圧値)に基づいて、中間転写ベルト421上のトナー付着量を検出する。受光素子で受光する反射光の反射強度が高いほど、トナー付着量検出部73で検出されるトナー付着量はより少なくなる。
定着部60は、用紙Sの定着面(トナー画像が形成されている面)側に配置される定着面側部材を有する上側定着部60Aと、用紙Sの裏面(定着面の反対の面)側に配置される裏面側支持部材を有する下側定着部60Bと、加熱源60Cとを有する。定着面側部材に裏面側支持部材が圧接されることにより、用紙Sを狭持して搬送する定着ニップが形成される。
定着部60は、トナー画像が二次転写され、搬送されてきた用紙Sを定着ニップで加熱、加圧することにより、用紙Sにトナー画像を定着させる。定着部60は、定着器F内にユニットとして配置される。また、定着器Fには、エアを吹き付けることにより、定着面側部材または裏面側支持部材から用紙Sを分離させるエア分離ユニットが配置されていてもよい。
制御部は、トナー付着量検出部73の検出結果(トナー付着量)に基づいて、画像形成部40における転写動作(例えば、転写バイアスなど)などを制御する。
[潤滑剤の膜厚の測定方法]
ここで、感光体ドラム413上の潤滑剤の膜厚の測定方法について説明する。感光体ドラム413上の潤滑剤の膜厚は、例えば以下の方法で測定できる。感光体ドラム413上の潤滑剤の膜厚は、検量線に基づき測定できる。なお、検量線は、潤滑剤ごと、かつ感光体ドラム413ごとに作成する。所定の回転速度で回転させ、かつ所定量の潤滑剤を塗布した感光体ドラム413を準備する。次いで、純水接触角を測定していない部分において、XPS分析し、所定時間エッチングを行った後、再びXPS分析する。この作業を潤滑剤成分が検出されなくなるまで行う。例えば、潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を使用した場合は、亜鉛元素が検出されなくなるまで行う。潤滑剤成分が検出されなくなったときに、エッチングした合計膜厚を潤滑剤の膜厚とする。これらの工程を感光体ドラム413の回転速度ごとであって、かつ潤滑剤の膜厚ごとに行う。得られた結果に基づいて、潤滑剤の膜厚と、純水接触角との検量線を作成する。これにより、感光体ドラム413表面の純水接触角を測定することで、感光体ドラム413に塗布された潤滑剤の膜厚を測定できる。
[表面自由エネルギーの水素結合成分の算出方法]
ここで、表面自由エネルギーの水素結合成分の算出方法について説明する。まず、潤滑剤の表面自由エネルギーを算出するサンプルを作製する。実際に画像形成装置1で用いられる潤滑剤の状態とするため、固形化された潤滑体自体の表面自由エネルギーではなく、像担持体に塗布した状態のサンプルを作製する。膜厚が4nm以上となるように潤滑剤が塗布された感光体ドラム413を準備する。例えば、450mm/secの回転速度で回転させた感光体ドラム413を3分間駆動させることで感光体ドラム413上に潤滑剤を塗布する。このとき、感光体ドラム413の純水接触角を測定し、検量線から4nm以上塗布されていることを確認する。4nm以上塗布されていない場合は感光体ドラムの回転速度を落として、潤滑剤の膜厚が4nm以上となるように潤滑剤を塗布するか、感光体ドラム413の種類を変えて潤滑剤の膜厚が4nm以上となるように潤滑剤を塗布した感光体ドラム413を作成する。潤滑剤の膜厚が4nm以上の場合、像担持体の表面が潤滑剤で覆われているため、このサンプルを潤滑剤の表面自由エネルギーを算出するためのサンプルとする。
感光体ドラム413の表面自由エネルギーを算出するサンプルを作製する。23℃、50%RH環境下で、図3に示されるカバレッジ10%の縦帯状ベタ画像からなるテスト画像をA4横送りにおいて2万枚連続印刷した。次いで、ユニットから感光体ドラム413を外し、エタノールを含ませた柔らかい布で、感光体ドラム413上が傷つかないように拭き、表面に塗布された潤滑剤を拭き取る。この感光体ドラム413を感光体ドラム413(像担持体)の表面自由エネルギーを算出するためのサンプルとする。図3のD1は、感光体ドラム413の回転方向を示しており、D2はテスト画像の送り方向を示している。
感光体ドラム413の表面自由エネルギーの水素結合成分は、潤滑剤の表面自由エネルギーの水素結合成分よりも3%多いことが好ましい。
接触角計を用いて、上記サンプルの純水、ヘキサデカン、ジヨードメタンを用いて接触角を測定した後、北崎・畑の理論式で表面自由エネルギーを算出する。算出した表面自由エネルギーのうち、水素結合成分を取り出し、各サンプルの水素結合成分の値とする。
[潤滑剤の消費量の算出方法]
潤滑剤の消費量は、感光体ドラム413を画像形成装置1に設置し、23℃、50%RH環境下で、図3に示すカバレッジ10%の縦帯状ベタ画像からなるテスト画像TをA4横送りにおいて2万枚連続印刷する前後の固形潤滑剤の重量を測定し、感光体ドラム413の総回転距離から単位距離あたりの消費量を算出する。
(効果)
以上のように、本発明によれば、感光体ドラム413(像担持体)の表面に0.5~1.5nmの厚みとなるように潤滑剤が塗布されるため、長期にわたりクリーニング性を維持できる。
《有機樹脂粒子分散液の作製》
〔有機樹脂粒子分散液PD-1の調整〕
有機樹脂粒子として粒径が0.4μmのメラミン樹脂粒子(エポスターS6;株式会社日本触媒)150質量部と、2-ブタノール850質量部とを超音波ホモジナイサー(US-150AT、日本精機製作所)を用いて、振幅を30μmに設定し120分間分散させて、有機樹脂粒子分散液PD-1を調整した。
〔有機樹脂粒子分散液PD-2の調整〕
有機樹脂微粒子PD-1の調整において、エポスターS6を有機樹脂粒子として粒径が0.5μmのアクリル樹脂粒子(ファインスフェア FS201;日本ペイント・インダストリアルコーティングス株式会社)に変更した以外は同様にして、有機樹脂粒子分散液PD-2を調整した。
〔有機樹脂粒子分散液PD-3の調整〕
有機樹脂微粒子PD-1の調整において、エポスターS6を有機樹脂粒子として粒径が0.7μmのシリコーン樹脂粒子(トスパール X99-A8808;モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社)に変更した以外は同様にして、有機樹脂粒子分散液PD-3を調整した。
〔有機樹脂粒子分散液PD-4の調整〕
有機樹脂微粒子PD-1の調整において、エポスターS6を有機樹脂粒子として粒径が0.1μmのメラミン樹脂粒子(エポスター SS;株式会社日本触媒)に変更した以外は同様にして、有機樹脂粒子分散液PD-4を調整した。
〔有機樹脂粒子分散液PD-5の調整〕
有機樹脂微粒子PD-1の調整において、エポスターS6を有機樹脂粒子として粒径が3.0μmのメラミン樹脂粒子(エポスター M30;株式会社日本触媒)に変更した以外は同様にして、有機樹脂粒子分散液PD-5を調整した。
〔有機樹脂粒子分散液PD-6の調整〕
有機樹脂微粒子PD-1の調整において、エポスターS6を有機樹脂粒子として粒径が0.2μmのメラミン樹脂粒子(エポスター S;株式会社日本触媒)に変更した以外は同様にして、有機樹脂粒子分散液PD-6を調整した。
〔有機樹脂粒子分散液PD-7の調整〕
有機樹脂微粒子PD-1の調整において、エポスターS6を有機樹脂粒子として粒径が2.0μmのメラミン樹脂粒子(オプトビーズ 2000M;日産化学株式会社)に変更した以外は同様にして、有機樹脂粒子分散液PD-7を調整した。
〔有機樹脂粒子分散液PD-8の調整〕
有機樹脂微粒子PD-1の調整において、エポスターS6を有機樹脂粒子として粒径が1.2μmのメラミン樹脂粒子(エポスター S12;株式会社日本触媒)に変更した以外は同様にして、有機樹脂粒子分散液PD-8を調整した。
《無機フィラーの作製》
〔無機フィラーF-1の作製〕
メタノール40mLに、母体としての酸化スズ(数平均一次粒径:20nm)20gを加え、超音波ホモジナイサーを用いて120分間分散させた。次いで、重合性基を有する反応性有機基含有表面修飾剤として、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM503;信越化学工業株式会社)1gおよびトルエン40mLを加え、室温で2時間撹拌した。次いで、エバポレーターによって溶剤を除去した後、120℃で1時間加熱することにより、反応性有機基含有表面修飾剤(KBM503)により表面修飾処理が施された、重合性基を有する無機フィラーF-1を調製した。
〔無機フィラーF-2の作製〕
無機フィラーF-1の調製において、母体を、酸化チタン(数平均一次粒径:100nm)に変更した以外は同様にして、無機フィラーF-2を調製した。
〔無機フィラーF-3の作製〕
まず、図4に示される微粒子製造装置500を用い、コア粒子として硫酸バリウムの表面に、酸化スズの外殻(シェル)を形成して構成される複合粒子を調製した。具体的には、図4の母液槽511中に純水3500mLを投入した後に、数平均一次粒径が100nmである球状の硫酸バリウム芯材の900gを投入して、5サイクル循環させた。母液槽511から流出するスラリーの流速は2280mL/minであった。また、強分散装置513の撹拌速度を16000rpmとした。循環完了後のスラリーを純水で全量9000mLにメスアップし、そこに1600gのスズ酸ナトリウムおよび2.3mLの水酸化ナトリウム水溶液(濃度25N)を投入して5サイクル循環させて、母液を調製した。次いで、この母液を、母液槽511から流出する流速S1が200mL/minとなるように循環させながら、強分散装置513(ホモジナイザー magic LAB;IKAジャパン株式会社)に20質量%の硫酸を供給した。供給速度S3を9.2mL/minとした。ホモジナイザーの容積は20cm、撹拌速度は16000rpmであった。循環を15分間行い、その間硫酸を連続的にホモジナイザーに供給した。このようにして、硫酸バリウム芯材の表面に酸化スズの被覆層(シェル層)が形成されたコア・シェル型粒子を得た。得られた粒子を含むスラリーを、その導電率が600μS/cm以下となるまでリパルプ洗浄した後、ヌッチェ濾過を行い、ケーキを得た。このケーキを大気中、150℃で10時間乾燥させた。得られた乾燥ケーキを粉砕し、その粉砕粉を1体積%H2/N2雰囲気下で、450℃において45分間の還元焼成を行った。これによって、硫酸バリウム芯材の表面に酸化スズの外殻(シェル層)が形成された、数平均一次粒径が100nmの複合粒子を調製した。
ここで、図4に示される微粒子製造装置において、符号512および514は、母液槽511と強分散装置513との間に循環路を形成するための循環配管であり、符号515および516は、循環配管512および514の経路に設けられたポンプ、符号511aは撹拌翼、符号513aは撹拌部、符号511bおよび513bはシャフト、符号511cおよび513cはモーターを示す。
次いで、上記無機フィラーF-1の調製において、無機フィラー母体を、上記で作製した複合粒子に変更した以外は同様にして、無機フィラーF-3を調製した。
《無機フィラー分散液の作製》
〔無機フィラー分散液FD-1の調整〕
無機フィラーF-1を200質量部と、2-ブタノールを800質量部とを超音波ホモジナイサー(US-150AT、日本精機製作所)を用いて、振幅を30μmに設定し120分間分散させて、無機フィラー分散液FD-1を調整した。
〔無機フィラー分散液FD-2の調整〕
無機フィラー分散液FD-1の調整において、使用する無機フィラーをF-2に変更した以外は同様にして、無機フィラー分散液FD-2を調整した。
〔無機フィラー分散液FD-3の調整〕
無機フィラーF-3を300質量部と2-ブタノールを700質量部とを超音波ホモジナイサー(US-150AT、日本精機製作所)を用いて、振幅を30μmに設定し120分間分散させて、無機フィラー分散液FD-3を調整した。
《感光体の作製》
〔感光体1の作製〕
(1)導電性支持体の準備
円筒形アルミニウム支持体の表面を切削加工し、導電性支持体を準備した。
(2)中間層の作製
下記構成成分を混合し、分散機としてサンドミルを用いて、バッチ式で10時間の分散を行い、中間層形成用塗布液を調製した。調製した中間層形成用塗布液を浸漬塗布法によって、上記作製した導電性支持体の表面に塗布し、110℃で20分間乾燥し、膜厚が2μmの中間層を導電性支持体上に形成した。
ポリアミド樹脂(X1010:ダイセル・エボニック社) 100質量部
酸化チタン粒子(SMT500SAS;テイカ株式会社) 110質量部
酸化チタン粒子(SMT150MK;テイカ株式会社) 160質量部
エタノール 2000質量部
(3)電荷発生層の形成
下記構成成分を混合し、循環式超音波ホモジナイザー(RUS-600TCVP;株式会社日本精機製作所)を用いて、19.5kHz、600Wにて循環流量40L/時間で0.5時間にわたって分散することにより、電荷発生層形成用塗布液を調製した。調製した電荷発生層形成用塗布液を浸漬塗布法によって、中間層の表面に塗布し、乾燥させて、膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。なお、下記に記載の電荷発生物質は、Cu-Kα特性X線回折スペクトル測定で8.3°、24.7°、25.1°、26.5°に明確なピークを有するチタニルフタロシアニン及び(2R,3R)-2,3-ブタンジオールの1:1付加体と、未付加のチタニルフタロシアニンとの混晶を使用した。
電荷発生物質 24質量部
ポリビニルブチラール樹脂(エスレック(登録商標)BL-1:積水化学工業株式会社) 12質量部
混合溶媒:3-メチル-2-ブタノン/シクロヘキサノン=4/1(体積比)
1000質量部
(4)電荷輸送層の形成
下記構成成分を混合した電荷輸送層形成用塗布液を、浸漬塗布法によって電荷発生層の表面に塗布し、120℃で70分間乾燥することにより、膜厚24μmの電荷輸送層を形成した。
電荷輸送物質1(下記参照) 180質量部
ポリカーボネート樹脂(ユーピロンZ300、ビスフェノールZ型ポリカーボネート;三菱ガス化学株式会社) 300質量部
酸化防止剤(IRGANOX1010;BASF社製) 4質量部
混合溶媒:THF/トルエン=4/1(体積比) 2000質量部
シリコーンオイル(KF-96;信越化学工業株式会社) 1質量部
(5)最外層の形成
第1の重合性モノマー、有機樹脂粒子分散液および無機フィラー分散液を混合、撹拌した後、重合開始剤を遮光下で撹拌して溶解させ、最外層形成用塗布液を調整した。この最外層形成用塗布液を、電荷輸送層の表面に、円形スライドホッパー塗布機を用いて塗布した。次いで、塗布した最外層塗膜に、メタルハライドランプを用いて紫外線(主波長:365nm)を1分間照射して(紫外線照度:16mW/cm、積算光量:960mJ/cm)、最外層塗膜を硬化させることにより、膜厚5.0μmの最外層を電荷輸送層上に形成し、感光体1を作製した。
第1の重合性モノマー:化合物M2 100質量部
有機樹脂粒子分散液:PD-1 100質量部
無機フィラー分散液:FD-1 650質量部
重合開始剤:IRGACURE819(BASF社製) 10質量部
〔感光体2の作製〕
感光体1の作製において、有機樹脂粒子分散液PD-1を有機樹脂粒子分散液PD-2に変更した以外は同様にして、感光体2を作製した。
〔感光体3の作製〕
感光体1の作製において、有機樹脂粒子分散液PD-1を有機樹脂粒子分散液PD-3に変更した以外は同様にして、感光体3を作製した。
〔感光体4の作製〕
感光体1の作製において、有機樹脂粒子分散液PD-1を有機樹脂粒子分散液PD-4に変更した以外は同様にして、感光体4を作製した。
〔感光体5の作製〕
感光体1の作製において、有機樹脂粒子分散液PD-1を有機樹脂粒子分散液PD-5に変更した以外は同様にして、感光体5を作製した。
〔感光体6の作製〕
感光体1の作製において、有機樹脂粒子分散液PD-1を有機樹脂粒子分散液PD-6に変更した以外は同様にして、感光体6を作製した。
〔感光体7の作製〕
感光体1の作製において、有機樹脂粒子分散液PD-1を有機樹脂粒子分散液PD-7に変更した以外は同様にして、感光体7を作製した。
〔感光体8の作製〕
感光体1の作製において、有機樹脂粒子分散液PD-1を有機樹脂粒子分散液PD-8に変更した以外は同様にして、感光体8を作製した。
〔感光体9の作製〕
感光体1の作製において、無機フィラー分散液FD-1を無機フィラー分散液FD-2に変更した以外は同様にして、感光体9を作製した。
〔感光体10の作製〕
感光体1の作製において、無機フィラー分散液FD-1を650質量部添加する代わりに無機フィラー分散液FD-3を430質量部添加することに変更した以外は同様にして、感光体10を作製した。
〔感光体11の作製〕
感光体1の作製において、有機樹脂粒子分散液PD-1を含まないこと以外は同様にして、感光体11を作製した。
〔感光体12の作製〕
感光体1の作製において、最外層に酸化防止剤(Irganox1010;BASF社製)を5部追加した以外は同様にして、感光体12を作製した。
〔感光体13の作製〕
感光体10の作製において、最外層に酸化防止剤(Irganox1010;BASF社製)を5部追加した以外は同様にして、感光体13を作製した。
〔感光体14の作製〕
感光体1の作製において、有機樹脂粒子分散液PD-1の添加量を200部に変更した以外は同様にして、感光体14を作製した。
〔感光体15の作製〕
感光体1の作製において、最外層を以下のように形成した以外は同様にして、感光体12を作製した。電荷輸送物質:N-(4-メチルフェニル)-N-{4-(β-フェニルスチリル)フェニル}-p-トルイジン 180質量部と、バインダー樹脂として、ポリカーボネート樹脂(Z300;三菱ガス化学株式会社) 300質量部と、無機粒子として、二酸化ケイ素粒子(AEROSIL製、一次処理:ジメチルジクロロシラン、二次処理:ヘキサメチルジシラザンで表面処理された平均一次粒径50nmの粒子) 30質量部と、酸化防止剤(Irganox1010;BASF社製) 6質量部と、溶媒として、テトラヒドロフラン 1600質量部と、溶媒として、トルエン 400質量部とを混合し、分散機としてサンドミルを用いて5時間分散し、表面層形成用塗布液を調製した。円形スライドホッパー型塗布機を用いて、この表面層形成用塗布液を電荷輸送層上に塗布して塗膜を形成した後、120℃で1時間乾燥し、乾燥膜厚10μmの表面層を有する感光体15を作製した。なお、感光体15の最外層は重合性モノマーを含有しない。
〔感光体16の作製〕
感光体10の作製において、無機フィラー分散液FD-3の添加量を670部に変更した以外は同様にして、感光体16を作製した。
〔感光体17の作製〕
感光体16の作製において、酸化防止剤(Irganox1010;BASF社製)を7部追加した以外は同様にして、感光体17を作製した。
[評価方法]
(クリーニング性の評価)
〔画像形成装置の準備〕
フルカラー印刷機(Accurio PRESS C14000、コニカミノルタ株式会社)を線速700mm/secに改造した上述した条件を満たす評価用の画像形成装置を準備した。作製した各感光体を、画像形成装置の画像形成ユニットのシアン(C)の位置に配置した。なお、感光体に対する潤滑体の押圧力は実施例1~14および比較例1、3、4は1.8Nとし、実施例15は1.3Nとし、比較例2は2.9Nとし、比較例5は1.0Nとした。
〔感光体の評価〕
下記の方法に従って、印刷初期と、耐久試験後とについて、クリーニング性の評価を行った。クリーニング性は、カバレッジが異なる領域の境界でのすり抜け(トナーすり抜け性)と、帯部のふき取り性(トナーふき取り性)とにより評価した。
〈印刷初期〉
印刷初期のクリーニング性の評価は、10℃、20%RH環境下で、図5に示されるカバレッジ40%の横帯状ベタ画像からなるテスト画像をA4横送りで4万枚連続印刷した。なお、この画像の一番上と一番下の印字部(帯部)は感光体の回転軸方向に垂直な方向(周方向)ではカバレッジが100%となり、中央の2本の印字部(帯部)は感光体の回転軸方向に垂直な方向(周方向)ではカバレッジが50%となる。その後、ユニットから感光体を外し、塗布ブラシの汚染を目視で確認した。
〈耐久試験後〉
耐久試験は、23℃、50%RH環境下で、図3に示されるカバレッジ10%の縦帯状ベタ画像からなるテスト画像をA4送りにおいて50万枚連続印刷した。次いで、初期印刷の評価方法と同様にして、10℃、20%RH環境下で、図5で示すカバレッジ40%の横帯状ベタ画像からなるテスト画像をA4横送りにおいて4万枚印刷した後、ユニットから感光体を外し、塗布ブラシの汚染を目視で確認した。
〔トナーすり抜けの評価〕
以下の評価基準により、試験後の塗布ブラシをランク付けした。ここでは、ランクA~Cを合格とし、ランクD~Eを不合格とした。
A:塗布ブラシの汚染はなく良好であり、実用上問題なし。
B:周方向のカバレッジ100%に当たる画像に対応する領域とカバレッジ0%に当たる画像に対応する領域の境界のみ塗布ブラシに白色の汚染が認められるが、実用上問題なし。
C:周方向のカバレッジ100%に当たる画像に対応する領域とカバレッジ0%に当たる画像に対応する領域の境界に加え、50%に当たる領域と0%に当たる領域の境界にも塗布ブラシに白色の汚染が認められるが、実用上問題なし。
D:周方向のカバレッジ100%に当たる画像に対応する領域とカバレッジ0%に当たる画像に対応する領域の境界のみ塗布ブラシにトナーによる汚染が認められ、実用上問題がある。
E:周方向のカバレッジ100%に当たる画像に対応する領域とカバレッジ0%に当たる画像に対応する領域の境界に加え、50%に当たる領域と0%に当たる領域の境界にも塗布ブラシにトナーによる汚染が認められ、実用上問題がある。
〔トナーふき取り性の評価〕
以下の評価基準により、試験後の塗布ブラシをランク付けした。ここでは評価ランクとして、ランクA~Cを合格とし、ランクD~Eを不合格とした。
A:塗布ブラシの汚染はなく良好であり、実用上問題なし。
B:周方向のカバレッジ100%に当たる画像に対応する領域のみ塗布ブラシに白色の汚染が認められるが、実用上問題なし。
C:周方向のカバレッジ100%に当たる画像に対応する領域に加え、50%に当たる領域にも塗布ブラシに白色の汚染が認められるが、実用上問題なし。
D:周方向のカバレッジ100%に当たる画像に対応する領域のみ塗布ブラシにトナーによる汚染が認められ、実用上問題がある。
E:周方向のカバレッジ100%に当たる画像に対応する領域に加え、50%に当たる領域にも塗布ブラシにトナーによる汚染が認められ、実用上問題がある。
(潤滑剤量の評価)
〔画像形成装置の準備〕
クリーニング性の評価と同様の評価用の画像形成装置を準備した。
〔初期の評価〕
23℃、50%RH環境下で、図5に示すカバレッジ40%の横帯状ベタ画像からなるテスト画像をA4横送りにおいて4万枚連続印刷した。なお、この画像の一番上と一番下の印字部(帯部)は感光体の回転軸方向に垂直な方向(周方向)ではカバレッジが100%となり、中央の2本の印字部(帯部)は感光体の回転軸方向に垂直な方向(周方向)ではカバレッジが50%となる。
〈感光体上の潤滑剤量の評価〉
まず、感光体上の潤滑剤量は上述の印刷後にユニットから感光体を外し、感光体の純水接触角を測定した。次いで、あらかじめ用意した検量線から膜厚を算出した。測定は感光体上で図5に示す画像の4本の帯部に相当する箇所でそれぞれ3点、帯部と帯部の間の白地部に相当する箇所で6点行い、周方向のカバレッジ0%、50%、100%でそれぞれ算出した平均値を接触角の値とした。
〈潤滑剤消費量の評価〉
潤滑剤消費量は、図5に示すカバレッジ40%の横帯状ベタ画像からなるテスト画像をA4横送りにおいて4万枚連続印刷した前後の固形潤滑剤の重量を測定し、感光体の総回転距離から単位距離あたりの消費量を算出した。
〔耐久後の評価〕
耐久試験は、23℃、50%RH環境下で、図3に示されるカバレッジ10%の縦帯状ベタ画像からなるテスト画像をA4横送りで50万枚連続印刷した。その後、シアン位置の潤滑体の重量を測定した。次いで、10℃、20%RH環境下で、図5に示されるカバレッジ40%の横帯状ベタ画像からなるテスト画像をA4横送りで4万枚連続印刷した。
〈感光体上の潤滑剤量の評価〉
初期の評価と同様に、感光体の純水接触角を測定し、検量線を用いて、周方向のカバレッジが0%、50%、100%のそれぞれの場合の滑剤量を算出した。
〈潤滑剤消費量の評価〉
耐久後の潤滑剤消費量は、図5に示すカバレッジ40%の横帯状ベタ画像からなるテスト画像をA4横送りにおいて4万枚連続印刷した前後の固形潤滑剤の重量を測定し、感光体の総回転距離から単位距離あたりの消費量を算出した。
〈表面自由エネルギーの評価〉
上述した方法で、潤滑剤の表面自由エネルギーを算出するためのサンプルと、感光体ドラムの表面自由エネルギーを算出するためのサンプルを作成した。また、上述した方法で、表面自由エネルギーの水素結合成分を算出した。潤滑剤の水素結合成分の値は0.4%であった。
感光体No.と、最外層の硬度と、潤滑剤の膜厚、消費量、水素結合成分とを表1に示す。
感光体No.と、トナーのすり抜け性と、トナーの拭き取り性とを表2に示す。
表1および表2に示されるように、最外層の硬度が180~300N/mmの範囲内であり、かつ潤滑剤の厚みが0.5~1.5nmの範囲内にある感光体ドラムを用いた画像形成装置では、トナーすり抜け性およびトナー拭き取り性がいずれも良好であった。これは、感光体ドラムの表面に潤滑剤を塗布することでトナーと感光体ドラムとの付着力を下げることができ、感光体ドラム表面のクリーニング性が向上したためと考えられた。また、感光体ドラムの最外層の硬度が高いことでトナーの感光体ドラムへの付着力を低下させることが可能となり、トナーが感光体ドラムから離れやすくなったためと考えられる。
さらに、最外層の硬度が190~290N/mmの範囲内であり、かつ潤滑剤の厚みが0.8nm~1.5nmの範囲内にある感光体ドラムを用いた画像形成装置では、トナーすり抜け性およびトナー拭き取り性がいずれもより良好であった。
なお、感光体ドラムの最外層の硬度または潤滑剤の厚みの少なくとも一方を満たさないもしくは最外層が重合性モノマーを有さない画像形成装置では、トナーすり抜け性およびトナー拭き取り性のいずれかが不良であった。
本発明によれば、例えば、画像形成装置の分野において、像担持体の表面に残存したトナーを適切に除去できる。よって、本発明によれば、形成した画像のさらなる高品質化が期待される。
1 画像形成装置
10 画像読取部
11 自動原稿給紙装置
12 原稿画像走査装置
20 操作表示部
21 表示部
22 操作部
30 画像処理部
40 画像形成部
41、41C、41K、41M、41Y 画像形成ユニット
42 中間転写ユニット
50 用紙搬送部
51 給紙部
51a、51b、51c 給紙トレイユニット
52 排紙部
52a 排紙ローラー
53 搬送経路部
53a レジストローラー対
60 定着部
60A 上側定着部
60B 下側定着部
60C 加熱源
73 トナー付着量検出部
100 画像形成装置
100 制御部
411 露光装置
412 現像装置
413 感光体ドラム
414 帯電装置
415 ドラムクリーニング装置
416 塗布部
417 潤滑体
418 塗布ブラシ
419 押圧部
420 固定ブレード
421 中間転写ベルト
422 一次転写ローラー
423 支持ローラー
423A ローラー
423B バックアップローラー
424 二次転写ローラー
425 ベルトクリーニング装置
426 クリーニング部材
D 原稿
S 用紙
T テスト画像
500 微粒子製造装置
511 母液槽
511a 攪拌翼
511c、513c モーター
512、514 循環配管
513 強分散装置
513a 攪拌部
511b、513b シャフト
514 循環配管
515、516 ポンプ

Claims (5)

  1. トナー画像が配置される像担持体と、
    前記像担持体の表面に粒子形状の潤滑剤を塗布するための塗布部と、
    を有し、
    前記像担持体の最外層は、重合性モノマーの重合体を含み、かつ硬度が180~300N/mmの範囲内であり、
    前記塗布部は、前記像担持体の表面に前記潤滑剤を0.5~1.5nmの厚みとなるように塗布する、
    画像形成装置。
  2. 前記像担持体の表面自由エネルギーの水素結合成分は、前記潤滑剤の表面自由エネルギーの水素結合成分よりも3%以上多い、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記塗布部は、
    前記潤滑剤が固形化された潤滑体と、
    前記潤滑体から前記潤滑剤を掻き取り、前記潤滑剤を前記像担持体に塗布する塗布ブラシと、
    前記潤滑体と前記塗布ブラシとを相互に押圧するための押圧部と、
    を備え、
    前記押圧部は、前記潤滑体の消費速度が10~50mg/kmとなるように、前記潤滑体と前記塗布ブラシとを相互に押圧する、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記最外層は、有機樹脂粒子をさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記有機樹脂粒子は、メラミン樹脂粒子を含む、請求項4に記載の画像形成装置。
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