JP2024008226A - 光走査装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成で振動抑制効果の高い光走査装置および画像形成装置を提供する。【解決手段】光走査装置20は、画像形成装置10に対してユニットとして取り付けられる。光走査装置20は、画像形成装置10に対しては、光走査装置20の光線出射方向(左右方向X)の一端側で固定され、光線出射方向の他端側で係止部25による一点係止によって位置決めされる。光走査装置20における他端側には、錘部材28が設けられる。【選択図】図7A
Description
本開示は、光走査装置およびそれを備えた画像形成装置に関する。
複合機などの画像形成装置(以下、マシン)においては、像担持体(感光体ドラム)への潜像書き込みのために光走査装置が用いられる。光走査装置は小型化/軽量化が進んでおり、マシン内の駆動系起因の振動を光走査装置が受けやすく、これによって発生するバンディング(画像ムラ)が課題となっている。従来では、光走査装置の重量を増すことによってバンディング対策(振動抑制対策)が行われている(例えば、特許文献1)。
近年、マシンの高速化に伴い、駆動部の振動は増加傾向にあり、一方で光走査装置の小型化/軽量化もより進んだものとなっている。また、マシンに取り付けられる光走査装置は、出射する光線の傾き調整を行う必要があり、光走査装置の一端は1本のボスによって支持(係止)されるのみである。1本のボスにて支持されている側の光走査装置端部は、このボスの周囲でシーソー状に振動しやすく、駆動部による振動を受けやすい。このため、光走査装置の重量を増すだけでは十分なバンディング抑制が行えない場合もある。
本開示は、上記課題に鑑みてなされたものであり、簡易な構成で振動抑制効果の高い光走査装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本開示の第1の態様である光走査装置は、画像形成装置に対して取り付けられる光走査装置であって、前記画像形成装置に対しては、当該光走査装置の光線出射方向の一端側で固定され、前記光線出射方向の他端側で位置決め部により位置決めされるものであり、前記他端側に、錘部材が設けられていることを特徴としている。
上記の構成によれば、光走査装置において振動が発生しやすい位置決め部側に錘部材を設けることにより、軽量な錘部材を用いながらも、高い振動抑制効果を得ることができる。すなわち、最小限の部品にてバンディング対策を行うことができる。
また、上記光走査装置では、前記錘部材は、当該光走査装置の主走査方向に沿って、当該光走査装置と略同じ長さを有する構成とすることができる。
また、上記光走査装置では、前記画像形成装置は、画像形成部を駆動する駆動部を有するものであり、前記画像形成装置内では、前記駆動部が当該光走査装置に対して主走査方向の一方側に配置されるものであり、前記錘部材は、前記主走査方向において前記駆動部と反対側に配置される構成とすることができる。
また、上記光走査装置では、前記錘部材は、当該光走査装置から光線が出射する光線出射側に設けられている構成とすることができる。
また、上記光走査装置では、前記錘部材は、直方体形状の部材であり、当該光走査装置の筐体に両面テープで固定されている構成とすることができる。
また、上記光走査装置では、前記錘部材は、回転多面鏡の回転軸方向から見て、前記光線出射方向において前記回転多面鏡とは重ならない配置である構成とすることができる。
また、上記光走査装置では、前記位置決め部は、当該光走査装置の主走査方向の中央部に設けられ、前記錘部材は、回転多面鏡の回転軸方向から見て、前記主走査方向において前記位置決め部と重なる配置である構成とすることができる。
また、上記光走査装置では、前記錘部材は、当該光走査装置の主走査方向における両端部が上方に折り曲げられている構成とすることができる。
また、上記光走査装置では、前記位置決め部は、当該光走査装置の主走査方向の中央部に設けられ、前記錘部材は、回転多面鏡の回転軸方向から見て、前記主走査方向において前記位置決め部と重ならない配置である構成とすることができる。
また、上記の課題を解決するために、本開示の第2の態様である画像形成装置は、上記記載の光走査装置を備えることを特徴としている。
本開示の光走査装置および画像形成装置は、光走査装置の重量配分を工夫することで、マシン内の駆動部から光走査装置に伝わる振動を効率よく抑制し、最小限の部品でバンディング対策を行うことができるといった効果を奏する。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。尚、以下に説明する各実施形態の間で同一の構成要素には同一の符号を付し、それら構成要素について重複する説明は省略する。
〔実施形態1〕
-画像形成装置の全体の構成-
先ず、実施形態1における画像形成装置10の全体の構成について説明する。図1は、本開示の光走査装置20が適用される画像形成装置10の構成例を示す概略断面図である。
-画像形成装置の全体の構成-
先ず、実施形態1における画像形成装置10の全体の構成について説明する。図1は、本開示の光走査装置20が適用される画像形成装置10の構成例を示す概略断面図である。
画像形成装置10は、スキャナ機能、複写機能、プリンタ機能およびファクシミリ機能などを有する複合機であり、上部に設けられた画像読取装置110によって読み取られた原稿の画像、または外部から受信した画像を用紙に画像形成する。
画像形成装置10は、画像形成部として、感光体ドラム(像担持体)11、帯電器12、光走査装置20、現像装置13、転写ローラ14、ドラムクリーニング装置15および定着装置16を備えている。
帯電器12は、感光体ドラム11の表面を所定の電位に均一に帯電させる。光走査装置20は、光を出射して被走査体である感光体ドラム11を走査し、感光体ドラム11の表面を露光して静電潜像を形成する。現像装置13は、感光体ドラム11の表面の静電潜像を現像して、感光体ドラム11の表面にトナー像を形成する。尚、光走査装置20については、後に詳しく説明する。
転写ローラ14は、感光体ドラム11との間にニップ域を形成し、用紙搬送経路を通じて搬送されて来た用紙をニップ域に挟み込んで搬送する。用紙がこのニップ域を通過する際に、感光体ドラム11の表面のトナー像が転写される。トナー像が転写された用紙は、さらに用紙搬送経路を通じて定着装置16に搬送される。定着装置16は、2本のローラ(定着ローラおよび加圧ローラ)間にトナー像が転写された用紙を挟み込んで加熱および加圧し、トナー像を用紙に定着させる。ドラムクリーニング装置15は、転写後の感光体ドラム11の表面の残留トナーを除去および回収する。
給紙カセット17は、画像形成に使用する用紙を蓄積しておくためのカセットである。用紙は、給紙カセット17から引き出されて、用紙搬送経路を通じて搬送され、転写ローラ14や定着装置16を経由して、積載トレイ18へと搬出される。また、画像形成装置10は、反転搬送経路を有し、用紙の表面だけでなく裏面にも画像形成を行える構成とされていてもよい。さらには、画像形成装置10は、側面から開放することで用紙を積載できる手差しトレイ19が設けられていてもよい。
本実施の形態では、感光体ドラム11から用紙Pに直接トナー像が転写される構成としたが、これに限定されず、感光体ドラムから中間転写ベルトにトナー像を転写した後、中間転写ベルトから用紙Pにトナー像が転写されるベルト転写方式としてもよい。
図2は、光走査装置20の内部構造を示す概略平面図である。図3は、光走査装置20およびその周辺を示す図であり、光走査装置20の右側から見た概略斜視図である。図4は、光走査装置20およびその周辺を示す図であり、光走査装置20の左側から見た概略斜視図である。ここでは、説明の便宜上、図中の矢印X方向を左右方向、矢印Y方向を前後方向、矢印Z方向を上下方向とする。但し、これらの方向は、説明の便宜上使用するものであって、本開示の内容を限定するものではない。また、本実施形態において、前後方向Yは光走査装置20の主走査方向と一致し、上下方向Zは光走査装置20の副走査方向と一致する。左右方向Xは、主走査方向および副走査方向に両方に直交する方向であり、光走査装置20の光線出射方向と一致する。
光走査装置20は、図2に示すように、上方から視て略矩形状に形成された筐体21を有し、筐体21内に各種光学部材を収容する構成とされている。また、光走査装置20は、筐体21の右側面を光出射面としており、右側面に設けられた出射窓21aから出射した光を走査させる。
光走査装置20は、光学部材として、光源221(レーザーダイオード素子)、コリメータレンズ222、アパーチャー部材223、シリンドリカルレンズ224、光源用反射ミラー225、光偏向部23、fθレンズ226、ビーム検知用反射ミラー227、ビーム検知用レンズ228(集光レンズ)およびビーム検知部229(Beam Detectセンサ(BDセンサ))を有している。例示した光走査装置20は、使用するレンズの枚数も低減されており、小型化/軽量化がより進んだものとなっている。
光源221は、光ビーム(レーザービーム)を出射する。コリメータレンズ222は、光源221からの光ビームを略平行光にしてアパーチャー部材223に照射する。アパーチャー部材223は、入射した光ビームを絞ってシリンドリカルレンズ224に照射する。シリンドリカルレンズ224は、入射した光ビームを収束して光源用反射ミラー225に照射する。光源用反射ミラー225は、光ビームを反射して光偏向部23の回転多面鏡231に集光させる。
光偏向部23では、回転多面鏡231を回転させて、入射した光ビームを前後方向Yに偏向走査する。光偏向部23で偏向走査された光ビームは、前後方向Yに長尺な形状のfθレンズ226と、ビーム検知用反射ミラー227とに導かれる。
fθレンズ226に入射した光ビームは、出射窓21aを介して光走査装置20の外部へ出射される。ビーム検知用反射ミラー227に入射した光ビームは、反射されてビーム検知用レンズ228に入射する。ビーム検知用レンズ228は、光ビームをビーム検知部229に集光する。ビーム検知部229は、光走査装置20に取り付けられた検知基板24に設けられ、主走査の開始前のタイミングを示すビーム検知信号を出力する。
尚、検知基板24には、光源221が接続されていてもよく、光源221を駆動する回路が設けられていてもよい。また、光走査装置20の筐体21には、ビーム検知部229に向かう光ビームが通過する開口が設けられていてもよい。また、光走査装置20に収容される光学部材は、上記に限られず、用途に応じて適宜変更ないし追加されてもよい。光源221は、基板などに搭載されていてもよく、光源221の出射部が光走査装置20の一側面に設けた穴に挿入されるようにしてもよい。また、光走査装置20は、塵埃の侵入を防ぐように密閉されているが、隙間を塞いだ状態で部材の一部(例えば、回転多面鏡231の回転軸など)を露出させていてもよい。
上記説明した光走査装置20は、図3,4に示すように、画像形成装置10内の支持体30に対して取り付けられる。光走査装置20は、筐体21の右側面から突出するボス状の係止部(位置決め部)25と、左側面から突出する支軸26とを有している。
係止部25は、支持体30の上面に立設された第1リブ31の係止穴にて係止され、光走査装置20の右側端部を位置決めさせる。但し、係止部25は第1リブ31の係止穴に差し込まれるのみなので、光走査装置20の右側端部は係止部25周りに回動可能である。
支軸26は、軸支持部材40および位置決め部材41を介して、支持体30に取り付けられる。係止部25および支軸26は、光走査装置20の前後方向Yにおいて略中央に位置している。本明細書において、「略中央」とは、所定の方向における厳密な中央を含むのは勿論のこと、中央から所定の範囲(例えば、所定の方向における全幅の10%程度中央からずれた領域)を含む概念である。尚、光走査装置20の上面には、制御基板29が搭載されていてもよい。
光走査装置20は、左側面における前後方向Yの両端部において、調整穴271,272を有している。調整穴271,272は、支持体30の上面に立設された第2リブ321,322の螺合穴に対して、ビス(締結部材)による締結によっての位置決めおよび固定(締結)を可能とする。
画像形成装置10では、感光体ドラム11に対する光走査装置20からの光にズレが生じると、光走査が乱れて画質が劣化することがある。このため、光走査装置20からの光のズレを低減するための光走査装置20の姿勢調整が必要となる。ここで、光走査装置20は、係止部25と支軸26とを通る揺動軸線δ(図2参照)を有しており、光走査装置20の姿勢は、被走査面である感光体ドラム11の表面との位置関係に対して、揺動軸線δの方向と揺動軸線δ周りの傾きとによって決まる。
支持体30に取り付けられた光走査装置20において、係止部25の位置は第1リブ31によって位置決めされているものであり、揺動軸線δの方向は支軸26の位置によって決まる。支軸26の位置調整は、軸支持部材40および位置決め部材41を用いて行える。尚、支軸26の位置調整方法については、本出願人による先行出願(特願2022-45699号:本願出願時点で未公開)において記載されており、また、本開示において重要な特徴ではないため、ここでは詳細な説明を省略する。
光走査装置20における揺動軸線δ周りの傾き調整は、第2リブ321,322に対する調整穴271,272の位置決めによって行える。尚、揺動軸線δ周りの傾き調整方法についても、上記先行出願において記載されており、また、本開示において重要な特徴ではないため、ここでは詳細な説明を省略する。
姿勢調整後の光走査装置20は、左右方向Xにおける左側(ユニット固定側:光線出射側と反対側)では、前後方向Yの両端付近において第2リブ321,322に対して固定される。このため、左右方向Xの左側では光走査装置20の振動が生じにくい。また、光走査装置20の内部においても、回転多面鏡231の駆動モータを含み比較的重量のある光偏向部23は、光出射面との距離を確保するために左右方向Xにおける中心よりも左側に配置される(少なくとも、回転多面鏡231の駆動モータが中心よりも左側に配置される)。このことも、左右方向Xの左側で光走査装置20の振動を生じにくくさせている。
一方、左右方向Xにおける右側(光線出射側)では、光走査装置20は、係止部25によって一点係止されているのみである。また、光走査装置20の内部においても、光線出射側である右側には重量のある部材は配置されていない。このため、光走査装置20は、振動を抑制する対策(バンディング対策)が無ければ、左右方向Xの右側において振動(係止部25周りでのシーソー状の振動)が生じやすくなる。特に、小型化/軽量化がより進んだ光走査装置20では、従来のバンディング対策では、この振動を十分に抑制することが困難である。
本実施形態1に係る光走査装置20では、バンディング対策として、筐体21の上面に錘部材28が配置されている。筐体21に対する錘部材28の固定方法は特に限定されるものではなく、例えば、両面テープによる貼付やビス止めといった手法を取ることができる。光走査装置20では、錘部材28の形状や配置箇所の工夫によって、簡易な構成で高いバンディング抑制効果を得るようになっている。これにより、駆動部の振動が大きくなる高速化マシンや、小型化/軽量化のより進んだ光走査装置20においても効果的にバンディングを抑制することができる。
図5は、マシン内における光走査装置20付近の配置概要を示す平面図である。尚、図5において示されているフロント側およびリア側は、画像形成装置10におけるフロント側およびリア側に対応する。マシン内においては、通常、光走査装置20のリア側に駆動系が配置される。この駆動系は、マシン内の画像形成部(感光体ドラム11や現像装置13内の現像ローラなど)の駆動を行う駆動部を含む。また、マシン内の光走査装置20の配置において、揺動軸線δはマシンの前後方向と直交し、駆動系から光走査装置20に伝わる振動が揺動軸線δ周りでのシーソー状の振動を光走査装置20に生じさせやすくなる(図6参照)。上述したように、この振動は光走査装置20の光線出射側で特に生じやすい。
図7Aおよび図7Bは、本実施形態1の光走査装置20における錘部材28の配置例を示す概略図である。図7Aおよび図7Bに示すように、錘部材28は、光走査装置20の前後方向Yを長手方向とする細長い形状とされており、かつ、光走査装置20の左右方向Xの中心(図示されている中心線L1)よりも右側(光線出射側)に配置されている。このように、左右方向Xの右側に配置される錘部材28は、回転多面鏡231の回転軸方向(上下方向Z)から見て、左側に配置される回転多面鏡231と重ならない配置とされる。すなわち、錘部材28は、上下方向Zから見て、左右方向Xにおいて回転多面鏡231とは重ならない配置とされる。また、錘部材28は、上下方向Zから見て、前後方向Yにおいて係止部25とは重なる配置とされる。尚、光走査装置20の重量の大部分は、筐体21とその内部部品とによって得られる。そのため、上述した中心線L1は、(係止部25や支軸26を含む)光走査装置20の全体寸法ではなく、筐体21の寸法に対する中心線として設定されてもよい。
このような細長い形状の錘部材28は、比較的軽量でありながらも光走査装置20の慣性モーメント(詳細には錘部材28の長手方向と直交する軸回りの慣性モーメント)を効果的に増加させることができ、錘部材28の長手方向を前後方向Yと一致させる配置とすることで、揺動軸線δ周りの振動を効果的に抑制できる。また、錘部材28を左右方向Xの中心よりも光線出射側に偏らせて配置することで、光線出射側での振動を効果的に抑制できる。錘部材28は、光線出射側の端部近くに配置されるほど、光線出射側での振動を抑制する効果も高くなる。すなわち、図7Bの構成よりも図7Aの構成の方が振動抑制効果が高い。また、錘部材28は、長手方向の寸法を大きくするほど、光走査装置20の慣性モーメントを増加させることができる。そのため、錘部材28は、光走査装置20の前後方向Yに沿って、光走査装置20と略同じ長さを有していることが好ましい。尚、ここでの「略同じ長さ」とは、錘部材28の長手方向寸法が光走査装置20の前後方向寸法の97%以上であること、あるいは、錘部材28の長手方向寸法と光走査装置20の前後方向寸法との寸法差が5mm以内であることを指すものとする。例えば、本例の光走査装置20では、光走査装置20の前後方向Yの寸法が167mm、錘部材28の前後方向Yの寸法が162mmであり、錘部材28の長手方向寸法と光走査装置20の前後方向寸法とが略同じ長さと見なされる。
図8は、画像形成装置10の運転時に光走査装置20に発生する振動の振動解析を行った結果を示すグラフである。図8の縦軸は振動解析によって得られたパワースペクトル(波形)のピーク値を示しており、この値が小さいほど振動が小さいことを示している。横軸における〔デフォルト〕は、錘部材28を使用せず、光走査装置20に対して何らバンディング対策を施していない場合を示している。〔全体増加〕は、錘部材28を用いていないが、光走査装置20における筐体21の天板を重くし(天板の枚数を増やすなど)、平面視における光走査装置20全面での重量増加を行った場合を示している(従来のバンディング対策)。そして、〔光線出射側〕は、図7に示すように、光走査装置20の光線出射側に錘部材28を配置した場合を示している(本開示のバンディング対策)。
図8から明らかなように、細長い形状の錘部材28を〔光線出射側〕に配置した光走査装置20において、従来のバンディング対策(〔全体増加〕)よりも高い振動抑制効果が得られている。尚、今回の解析においては、錘部材28を含めない光走査装置20の重量が約550gであるのに対して、180~200gの重量の錘部材28を用いることで十分な振動抑制効果が得られた。
〔実施形態2〕
錘部材28は、前後方向Yを長手方向とする細長い形状とされている。このとき、錘部材28は、長手方向の各断面が同じとなるように略直方体の形状とされていてもよいが、長手方向の断面が前後方向Yの位置によって異なるような形状とされていてもよい。錘部材28は、長手方向の断面が前後方向Yの位置によって異なるような形状とする場合、前後方向Yの中央部よりも端部付近で重くなるようにすることが好ましい。
錘部材28は、前後方向Yを長手方向とする細長い形状とされている。このとき、錘部材28は、長手方向の各断面が同じとなるように略直方体の形状とされていてもよいが、長手方向の断面が前後方向Yの位置によって異なるような形状とされていてもよい。錘部材28は、長手方向の断面が前後方向Yの位置によって異なるような形状とする場合、前後方向Yの中央部よりも端部付近で重くなるようにすることが好ましい。
具体例として、図9Aに示すように、錘部材28において中央部よりも端部の厚みを大きくすることで、錘部材28の重量を端部付近で重くすることができる。あるいは、図9Bおよび図9Cに示すように、錘部材28を板金にて形成し、その端部を上方に折り曲げる(図9Cではさらに内側に折り曲げる)ことによって錘部材28の重量を端部付近で重くすることができる。図9Bおよび図9Cにおける錘部材28は、板金の折り曲げといった簡易な工法によって、端部の重量を重くした錘部材28を得ることができる。また、図9Cにおける錘部材28は、図9Bの錘部材28に比べ、錘部材28の高さを抑えながら端部の重量を重くすることができる。
このように、長手方向の中央部よりも端部の重量を重くした錘部材28は、錘部材28の重量を抑えながらも、光走査装置20の慣性モーメントを効果的に増加させることができる。その結果、錘部材28のコスト(特に材料費)を抑制しながら、光走査装置20に対して効果的な振動抑制効果を得ることができる。
あるいは、図10に示すように、錘部材28を2つ使用し、これらの2つの錘部材28を光走査装置20に対して前後方向Yの両端付近に配置してもよい。図10の構成でも、錘部材28の重量を抑えながら光走査装置20の慣性モーメントを効果的に増加させることができ、錘部材28のコストを抑制しながら効果的な振動抑制効果を得ることができる。
尚、2つの錘部材28を光走査装置20に対して前後方向Yの両端付近に配置する場合、これらの錘部材28は、必ずしも光走査装置20の前後方向Yを長手方向としなくてもよい。この場合、例えば、左右方向Xを錘部材28の長手方向とすることも可能である。
〔実施形態3〕
錘部材28は、光走査装置20の左右方向Xにおいて光線出射側に偏らせた配置としているが、前後方向Yにも偏らせた配置としてもよい。この場合、図11に示すように、錘部材28は、光走査装置20の前後方向Yの中心(図示されている中心線L2)よりもフロント側(マシン内の駆動系から離れた側:図5参照)に配置されることが好ましい。このとき、図11に示すように、錘部材28の全体が中心線L2よりもフロント側となるような配置とされることが好ましい。言い換えれば、錘部材28は、上下方向Zから見て、前後方向Yにおいて係止部25とは重ならない配置とされることが好ましい。但し、本開示はこれに限定されるものではなく、錘部材28の一部は中心線L2よりもリア側にあってもよく、少なくとも錘部材28の重心が中心線L2よりもフロント側にあればよい。
錘部材28は、光走査装置20の左右方向Xにおいて光線出射側に偏らせた配置としているが、前後方向Yにも偏らせた配置としてもよい。この場合、図11に示すように、錘部材28は、光走査装置20の前後方向Yの中心(図示されている中心線L2)よりもフロント側(マシン内の駆動系から離れた側:図5参照)に配置されることが好ましい。このとき、図11に示すように、錘部材28の全体が中心線L2よりもフロント側となるような配置とされることが好ましい。言い換えれば、錘部材28は、上下方向Zから見て、前後方向Yにおいて係止部25とは重ならない配置とされることが好ましい。但し、本開示はこれに限定されるものではなく、錘部材28の一部は中心線L2よりもリア側にあってもよく、少なくとも錘部材28の重心が中心線L2よりもフロント側にあればよい。
図12は、画像形成装置10の運転時に光走査装置20に発生する振動の振動解析を行った結果を示すグラフである。図12の横軸における〔デフォルト〕および〔全体増加〕は、図8の場合と同じである。また、図12の横軸における〔R位置重心〕、〔C位置重心〕および〔F位置重心〕は、前後方向Yにおいて、錘部材28の重心がリア側、中心およびフロント側に配置された場合をそれぞれ示している。尚、図12の振動開世紀では、〔R位置重心〕、〔C位置重心〕および〔F位置重心〕において、錘部材28の前後方向Yの長さおよび重量は、図8の振動解析時の1/3程度としている。また、〔R位置重心〕および〔F位置重心〕において、錘部材28は、前後方向Yにおいて光走査装置20の端部にできるだけ寄せた配置としている。さらに、錘部材28は、左右方向Xにおいては、光走査装置20の光線出射側の端部にできるだけ寄せた配置としている。
図12の結果において、〔全体増加〕と〔C位置重心〕との結果を比較すると、パワースペクトルが殆ど変わらず、振動抑制効果が従来に比べて向上していないことが分かる。これは、〔C位置重心〕の場合においては、錘部材28自体の長さが短く、かつ光走査装置20の振動の中心付近に配置されたことから、錘部材28が光走査装置20の慣性モーメントを効果的に増加させることができないためと考えられる。
また、〔C位置重心〕と〔R位置重心〕および〔F位置重心〕との結果を比較すると、〔R位置重心〕および〔F位置重心〕では、〔C位置重心〕に比べてパワースペクトルが明らかに小さくなっており、振動抑制効果が向上していることが分かる。これは、錘部材28自体の長さを短くしても、光走査装置20の振動の中心から離れた配置とすることで、錘部材28が光走査装置20の慣性モーメントを効果的に増加させることができるためと考えられる。
さらに、〔R位置重心〕と〔F位置重心〕との結果を比較すると、〔F位置重心〕では、〔R位置重心〕に比べてパワースペクトルが明らかに小さくなっており、振動抑制効果がさらに向上していることが分かる。振動系から光走査装置20に伝わる振動、すなわち振動系から光走査装置20に伝わる回転モーメントは、振動系から離れた位置ほど大きくなる。このため、錘部材28を前後方向Yにおいて偏らせた配置とする場合、マシン内の駆動系から離れた側に錘部材28を配置することで、振動系から伝わる回転モーメントを抑制する作用が大きくなると考えられる。
図13Aおよび図13Bは、本実施形態3の光走査装置20の変形例を示すものである。図13Aおよび図13Bに示すように、錘部材28の前後方向Yの長さは特に限定されるものではなく、大幅に短くすることも可能である。錘部材28の前後方向Yの長さを短くしても、厚み(上下方向Zの長さ)を大きくするなどして錘部材28の重量を増やせば、光走査装置20の慣性モーメントを増加させ、振動抑制効果を向上させることができる。
また、本実施形態3においても、錘部材28は光走査装置20の中心線L1よりも光線出射側に配置されていればよい。但し、この場合も、錘部材28は、光線出射側の端部近くに配置されるほど、光線出射側での振動を抑制する効果も高いことは実施形態1と同様である(すなわち、図13Bの構成よりも図13Aの構成の方が振動抑制効果が高い)。
尚、錘部材28を光走査装置20に対して前後方向Yに偏らせて配置する場合、錘部材28は、必ずしも光走査装置20の前後方向Yを長手方向としなくてもよい。この場合、例えば、左右方向Xを錘部材28の長手方向とすることも可能である。
今回開示した実施形態は全ての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本開示の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれる。
10 画像形成装置
20 光走査装置
21 筐体
21a 出射窓
23 光偏向部
231 回転多面鏡
25 係止部(位置決め部)
26 支軸
271,272 調整穴
28 錘部材
30 支持体
31 第1リブ
321,322 第2リブ
40 軸支持部材
41 位置決め部材
δ 揺動軸線
20 光走査装置
21 筐体
21a 出射窓
23 光偏向部
231 回転多面鏡
25 係止部(位置決め部)
26 支軸
271,272 調整穴
28 錘部材
30 支持体
31 第1リブ
321,322 第2リブ
40 軸支持部材
41 位置決め部材
δ 揺動軸線
Claims (10)
- 画像形成装置に対して取り付けられる光走査装置であって、
前記画像形成装置に対しては、当該光走査装置の光線出射方向の一端側で固定され、前記光線出射方向の他端側で位置決め部により位置決めされるものであり、
前記他端側に、錘部材が設けられていることを特徴とする光走査装置。 - 請求項1に記載の光走査装置であって、
前記錘部材は、当該光走査装置の主走査方向に沿って、当該光走査装置と略同じ長さを有することを特徴とする光走査装置。 - 請求項1に記載の光走査装置であって、
前記画像形成装置は、画像形成部を駆動する駆動部を有するものであり、
前記画像形成装置内では、前記駆動部が当該光走査装置に対して主走査方向の一方側に配置されるものであり、
前記錘部材は、前記主走査方向において前記駆動部と反対側に配置されることを特徴とする光走査装置。 - 請求項1から3の何れか1項に記載の光走査装置であって、
前記錘部材は、当該光走査装置から光線が出射する光線出射側に設けられていることを特徴とする光走査装置。 - 請求項1から3の何れか1項に記載の光走査装置であって、
前記錘部材は、直方体形状の部材であり、当該光走査装置の筐体に両面テープで固定されていることを特徴とする光走査装置。 - 請求項1から3の何れか1項に記載の光走査装置であって、
前記錘部材は、回転多面鏡の回転軸方向から見て、前記光線出射方向において前記回転多面鏡とは重ならない配置であることを特徴とする光走査装置。 - 請求項1から3の何れか1項に記載の光走査装置であって、
前記位置決め部は、当該光走査装置の主走査方向の中央部に設けられ、
前記錘部材は、回転多面鏡の回転軸方向から見て、前記主走査方向において前記位置決め部と重なる配置であることを特徴とする光走査装置。 - 請求項1から3の何れか1項に記載の光走査装置であって、
前記錘部材は、当該光走査装置の主走査方向における両端部が上方に折り曲げられていることを特徴とする光走査装置。 - 請求項3に記載の光走査装置であって、
前記位置決め部は、当該光走査装置の主走査方向の中央部に設けられ、
前記錘部材は、回転多面鏡の回転軸方向から見て、前記主走査方向において前記位置決め部と重ならない配置であることを特徴とする光走査装置。 - 請求項1から3の何れか1項に記載の光走査装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022109924A JP2024008226A (ja) | 2022-07-07 | 2022-07-07 | 光走査装置および画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022109924A JP2024008226A (ja) | 2022-07-07 | 2022-07-07 | 光走査装置および画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2024008226A true JP2024008226A (ja) | 2024-01-19 |
Family
ID=89544052
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022109924A Pending JP2024008226A (ja) | 2022-07-07 | 2022-07-07 | 光走査装置および画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2024008226A (ja) |
-
2022
- 2022-07-07 JP JP2022109924A patent/JP2024008226A/ja active Pending
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