JP4998593B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光走査装置を備える画像形成装置に関する。
一般に、レーザプリンタなどの画像形成装置には、感光体の表面を露光する光走査装置が設けられている。このような光走査装置は、例えば、特許文献1に示すように、光源(光源ユニット)と、ポリゴンミラーやfθレンズ、折り返しミラーなどの光学素子と、光学素子などを収容するスキャナ筐体(ハウジング)とを主に備えて構成されている。
特開2008−70580号公報
ところで、近年の画像形成装置の小型化により、光走査装置も小型化している。その結果、スキャナ筐体の壁と光学素子との間の隙間や、スキャナ筐体の壁と画像形成装置の本体筐体の壁との間の隙間が小さくなっている。
このような構成において、本体筐体の壁、例えば、本体筐体の上面に形成された排紙トレイなどに外部から大きな力が加わると、本体筐体の壁が変形し、これに押されるようにスキャナ筐体の壁が変形するおそれがある。そして、スキャナ筐体の壁が変形すると、壁の内面が光学素子に当たって光学素子の位置がずれる可能性がある。そうすると、感光体を精度よく露光することが難しくなり、画像品質を低下させる可能性が生じる。
本発明は、以上のような背景に鑑みてなされたものであり、画像品質の低下を抑制することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
前記した目的を達成するための本発明は、感光体と、前記感光体上で光ビームを走査して前記感光体を露光する光走査装置と、前記光走査装置が固定される本体筐体とを備えた画像形成装置であって、前記光走査装置は、光源と、前記光源からの光ビームを前記感光体上に結像するための光学素子と、前記光源および前記光学素子を収容するスキャナ筐体とを備え、前記スキャナ筐体は、前記光学素子を支持する支持壁と、前記支持壁と前記本体筐体の一の壁の間に配置されて前記支持壁および前記一の壁と対向する対向壁とを有し、前記支持壁と前記対向壁の間には、前記支持壁および前記対向壁の少なくとも一方から他方に向けて延び、末端における前記支持壁と前記対向壁の間の第1の隙間の大きさが、前記支持壁と前記対向壁の間隔のうちで最小となる内側凸部が設けられ、前記一の壁と前記対向壁の間には、前記一の壁および前記対向壁の少なくとも一方から他方に向けて延び、末端における前記一の壁と前記対向壁の間の第2の隙間の大きさが、前記一の壁と前記対向壁の間隔のうちで最小となる外側凸部が設けられており、前記第1の隙間と前記第2の隙間は、前記内側凸部および前記外側凸部が延びる方向から見て、互いに重なっていることを特徴とする。
このように構成された画像形成装置によれば、スキャナ筐体の支持壁と対向壁の間に支持壁と対向壁の間隔を最小とする内側凸部が設けられ、対向壁と本体筐体の一の壁の間に一の壁と対向壁の間隔を最小とする外側凸部が設けられており、内側凸部(第1の隙間)と外側凸部(第2の隙間)が、各凸部が延びる方向から見て互いに重なっているので、本体筐体の一の壁に外部から大きな力が加わった場合には、まず、外側凸部の末端と一の壁または対向壁が当接し、次いで、内側凸部の末端と支持壁または対向壁が当接する。これにより、対向壁が光学素子に当接(干渉)することを抑制することができる。
本発明によれば、本体筐体の一の壁に外部から大きな力が加わった場合において、対向壁が光学素子に干渉することを抑制できるので、画像品質の低下を抑制することができる。
実施形態に係る画像形成装置の一例としてのレーザプリンタの概略構成を示す図である。 光走査装置の平面図である。 ベースフレームと蓋フレームの斜視図である。 図2のX−X拡大断面図である。 図2のX−X断面図において外部から力が加わったときの様子を示す図である。 固定バネおよび走査レンズを取り外した状態における、図2のA部拡大図(a)と、図2のB部拡大図(b)である。 内側凸部を走査レンズを固定するための壁とした変形例の概略構成を示す図(a)と、外部から力が加わったときの様子を示す図(b)である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、まず、実施形態に係る画像形成装置(レーザプリンタ)の概略構成について説明した後、本発明の特徴部分の詳細な構成について説明する。
また、以下の説明において、方向は、レーザプリンタ1を使用するユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1における右側を「前(手前)」、左側を「後(奥)」とし、手前側を「左」、奥側を「右」とする。また、図1における上下方向を「上下」とする。
<レーザプリンタの概略構成>
図1に示すように、画像形成装置の一例としてのレーザプリンタ1は、本体筐体2内に、記録シートの一例としての用紙Sを給紙するための給紙部3と、用紙Sに画像を形成する画像形成部4とを主に備えている。
本体筐体2には、後述する、光走査装置5や定着装置7などが固定されるとともに、給紙トレイ31やプロセスカートリッジ6が着脱可能に装着される。この本体筐体2を形成する壁のうち、一の壁の一例としての上壁100の上面は、本体筐体2内から排出された用紙Sが載置される排紙トレイ22となっている。
給紙部3は、本体筐体2内の下部に設けられ、給紙トレイ31と、用紙押圧板32と、給紙機構33とを主に備えている。給紙トレイ31に収容された用紙Sは、用紙押圧板32によって上方に寄せられ、給紙機構33によって画像形成部4に供給される。
画像形成部4は、光走査装置5と、プロセスカートリッジ6と、定着装置7とから主に構成されている。
光走査装置5は、本体筐体2内の上部に配置され、画像データに基づくレーザ光(鎖線参照)を出射し、感光体ドラム61上でレーザ光を走査して感光体ドラム61の表面を露光するように構成されている。光走査装置5の詳細な構成については後述する。
プロセスカートリッジ6は、光走査装置5の下方に配置され、本体筐体2に設けられたフロントカバー(符号省略)を開いたときにできる開口から本体筐体2に対して着脱可能に装着される構成となっている。このプロセスカートリッジ6は、感光体の一例としての感光体ドラム61と、帯電器62と、転写ローラ63と、現像ローラ64と、層厚規制ブレード65と、供給ローラ66と、トナー(現像剤)を収容するトナー収容部67とを主に備えている。
プロセスカートリッジ6では、感光体ドラム61の表面が、帯電器62により一様に帯電された後、光走査装置5からのレーザ光によって露光されることで、感光体ドラム61上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、トナー収容部67内のトナーは、供給ローラ66を介して現像ローラ64に供給され、現像ローラ64と層厚規制ブレード65との間に進入して一定厚さの薄層として現像ローラ64上に担持される。
現像ローラ64上に担持されたトナーは、現像ローラ64から感光体ドラム61上に形成された静電潜像に供給される。これにより、静電潜像が可視像化され、感光体ドラム61上にトナー像が形成される。その後、感光体ドラム61と転写ローラ63との間を用紙Sが搬送されることで感光体ドラム61上のトナー像が用紙S上に転写される。
定着装置7は、プロセスカートリッジ6の後方に設けられ、加熱ローラ71と、加熱ローラ71と対向配置されて加熱ローラ71を押圧する加圧ローラ72とを主に備えている。この定着装置7では、用紙S上に転写されたトナー像を、用紙Sが加熱ローラ71と加圧ローラ72との間を通過する間に熱定着させる。トナー像が熱定着された用紙Sは、搬送ローラ73によって搬送経路23を搬送され、搬送経路23から排出ローラ24によって排紙トレイ22上に排出される。
<光走査装置の詳細構成>
図2に示すように、光走査装置5は、スキャナ筐体50内に、光源装置51と、光源装置51からのレーザ光(光ビーム)を感光体ドラム61上に結像するための、シリンドリカルレンズ52、ポリゴンミラー53、光学素子の一例としての走査レンズ54および反射鏡55とを主に備えている。
光源装置51は、レーザ光を出射する光源の一例としての半導体レーザ51Aや、半導体レーザ51Aから出射されたレーザ光を集光させて平行な光束に変換する図示しないカップリングレンズなどを備えて構成されている。
シリンドリカルレンズ52は、光源装置51から出射されてポリゴンミラー53に向かうレーザ光が通過するレンズである。このシリンドリカルレンズ52は、光源装置51から出射されたレーザ光を屈折させて副走査方向(主走査方向に直交する方向)に収束し、ポリゴンミラー53(反射面)上に集光する。
ポリゴンミラー53は、六角柱の6つの側面が反射面となっており、高速回転しながら光源装置51からのレーザ光を反射して主走査方向(左右方向)に偏向および等角速度で走査する。
走査レンズ54は、主走査方向に長い長尺状をなしており、ポリゴンミラー53により偏向走査されたレーザ光が通過するレンズである。この走査レンズ54は、ポリゴンミラー53により等角速度で走査されたレーザ光を等速度で走査するように変換するとともに、ポリゴンミラー53で反射されたレーザ光を屈折させて副走査方向に収束し、感光体ドラム61の表面に集光することで、ポリゴンミラー53の面倒れを補正する。
反射鏡55は、走査レンズ54を通過したレーザ光を感光体ドラム61に向けて反射する(図1も参照)。
光走査装置5では、光源装置51から出射された画像データに基づくレーザ光が、シリンドリカルレンズ52、ポリゴンミラー53、走査レンズ54および反射鏡55の順に反射または通過して、感光体ドラム61(図1参照)の表面で高速走査される。これにより、感光体ドラム61の表面が露光され、感光体ドラム61上に画像データに基づく静電潜像が形成される。
スキャナ筐体50は、光源装置51や走査レンズ54などを収容する筐体であり、図3に示すように、上方が開放された箱状のベースフレーム50Aと、ベースフレーム50Aを覆うように取り付けられる蓋フレーム50Bとから主に構成されている。
ベースフレーム50Aは、スキャナ筐体50の底壁を構成し、光源装置51や走査レンズ54など支持する支持壁300と、支持壁300の周縁から立設する枠状の側壁50Eとを主に有している。また、蓋フレーム50Bは、スキャナ筐体50の上壁を構成し、光走査装置5が本体筐体2に固定された状態において、ベースフレーム50Aの支持壁300と本体筐体2の上壁100の間に配置されて、支持壁300および上壁100と対向する対向壁200を主に有している(図1参照)。
<スキャナ筐体と本体筐体の詳細構成>
次に、本発明の特徴部分に係る、スキャナ筐体50および本体筐体2の詳細な構成について説明する。
図4に示すように、スキャナ筐体50の支持壁300と対向壁200の間には、本発明の内側凸部を構成する、第1内側凸部310と第2内側凸部210が設けられている。
第1内側凸部310は、支持壁300に設けられており、支持壁300の内面(上面)から対向壁200に向けて延びる壁状の部分である。また、第2内側凸部210は、対向壁200に設けられており、対向壁200の内面(下面)から支持壁300(第1内側凸部310)に向けて延びる壁状の部分である。
第1内側凸部310の上端311(末端)と第2内側凸部210の下端211(末端)は、上下方向において互いに対面する部分があり、対面する部分における支持壁300と対向壁200の間の第1の隙間S1は、その上下方向における大きさ(間隔D1)が、第1内側凸部310を含む支持壁300と第2内側凸部210を含む対向壁200の間隔のうちで最小となっている。
また、本体筐体2の上壁100とスキャナ筐体50の対向壁200の間には、上壁100から対向壁200(下方)に向けて延びる外側凸部110が設けられている。外側凸部110は、左右方向に長い壁状に形成されており、その下端111(末端)における上壁100(下端111)と対向壁200の間の第2の隙間S2は、その上下方向における大きさ(間隔D2)が、外側凸部110を含む上壁100と対向壁200の間隔のうちで最小となっている。
支持壁300と対向壁200の間の第1の隙間S1と、上壁100と対向壁200の間の第2の隙間S2とは、上下方向(第1内側凸部310、第2内側凸部210および外側凸部110が延びる方向)から見て、互いに重なり合う部分を有している。
このような構成によれば、図5に示すように、本体筐体2の上壁100(排紙トレイ22)に外部から大きな力(白抜きの矢印参照)が加わった場合において、上壁100が変形すると、上壁100と対向壁200の間隔が最小となっている、外側凸部110の下端111と対向壁200の上面が最初に当接することとなる。
また、外側凸部110の下端111によって対向壁200が押されることで、対向壁200が変形すると、支持壁300と対向壁200の間隔が最小となっている、第2内側凸部210の下端211と第1内側凸部310の上端311が当接することとなる。
以下、本実施形態における、第1内側凸部310の周辺の構成、および、第2内側凸部210の詳細な構成についてさらに説明する。なお、以下に示す図6においては、第1内側凸部310をわかりやすく示すため、第1内側凸部310(第1内側凸部310として機能する部分)にドットのハッチングを付している。
[第1内側凸部の周辺構成]
図6(a),(b)に示すように、支持壁300は、長尺状の走査レンズ54の長手方向(左右方向)の端部54R,54Lの近傍に設けられた、第1内側凸部310と当接壁320を有している。より詳細に、第1内側凸部310と当接壁320は、支持壁300の上面から立設する一連の内壁301(壁)の一部として構成されており、内壁301は、支持壁300を上から見て、走査レンズ54の端部54R,54Lを囲むように形成されている。
言い換えると、本実施形態においては、第1内側凸部310が独立して設けられているわけではなく、内壁301の一部が、排紙トレイ22に外部から大きな力が加わったときに、第1内側凸部310として機能する。
当接壁320は、内壁301の一部として対向壁200(上方)に向けて延びており、ベースフレーム50Aに走査レンズ54が取り付けられたときに、走査レンズ54の端部54R,54Lが走査レンズ54の光軸方向(前後方向)において当接する壁である。より詳細に、当接壁320の前面には、前方に向けて延出する延出部321が設けられており、この延出部321の端面が走査レンズ54の端部54R,54Lの後面(入射面側の面)と当接する。
なお、走査レンズ54は、付勢部材の一例としての固定バネ330によってベースフレーム50Aに固定されている。図4に示すように、固定バネ330は、側面視略U形状をなすように長板状の金属板を折り曲げて形成されており、対向する一対の挟持部331と、一対の挟持部331の端部(図4における対向壁200側の端部)同士を連結する連結部332とを有している。
固定バネ330は、一対の挟持部331で当接壁320と走査レンズ54の端部54L(または54R)とを前後から挟持するようにベースフレーム50Aに取り付けられている。一対の挟持部331は、当接壁320と走査レンズ54を挟持すると、互いの間隔が広がるような寸法で形成されているため、ベースフレーム50Aに取り付けられると、元の形状に戻ろうとする力によって走査レンズ54を当接壁320に向けて付勢する。これにより、走査レンズ54がベースフレーム50A(スキャナ筐体50)に固定されることとなる。
固定バネ330がベースフレーム50Aに取り付けられると、連結部332は、当接壁320(内壁301)と走査レンズ54の上を跨ぐように配置されることとなる。すなわち、連結部332は、固定バネ330がベースフレーム50Aに取り付けられると、内壁301の上端(第1内側凸部310の上端311)よりも上に位置することとなる。
そこで、本実施形態では、排紙トレイ22に外部から大きな力が加わった場合に、対向壁200と連結部332(固定バネ330)が当接しないように、第2内側凸部210が形成されている。
[第2内側凸部の詳細構成]
本実施形態において、第2内側凸部210は、支持壁300(第1内側凸部310)との第1の隙間S1の間隔D1が、対向壁200の下面(後述する内側面212)と固定バネ330の連結部332との最小間隔D3よりも小さくなるように、支持壁300に向けて延びている。このような構成により、排紙トレイ22に外部から大きな力が加わって対向壁200が変形しても、第2内側凸部210と第1内側凸部310を最初に当接させることができる。
図3に示すように、第2内側凸部210は、略C形状をなすように形成されている。より詳細には、図2,6に示すように、第2内側凸部210は、蓋フレーム50Bがベースフレーム50Aに取り付けられたときに、第2内側凸部210自身が延びる方向(上下方向)から見て、走査レンズ54の端部54R,54Lを囲むように設けられている。
また、対向壁200は、図4に示すように、第2内側凸部210で囲まれた領域の内側(内側面212)が、第2内側凸部210で囲まれた領域の外側(外側面213)よりも支持壁300から遠ざかる方向、すなわち上方に向けて凹む形状をなしている。このような構成により、対向壁200が変形した場合に、対向壁200(内側面212)と固定バネ330(連結部332)とが当接することを抑制できる。
以上によれば、本実施形態において以下のような作用効果を得ることができる。
第1の隙間S1と第2の隙間S2(第1内側凸部310、第2内側凸部210および外側凸部110)が、上下方向から見て互いに重なり合う部分を有するので、図5に示すように、排紙トレイ22に外部から大きな力が加わった場合には、まず、外側凸部110の下端111と対向壁200が当接し、次いで、第2内側凸部210の下端211と第1内側凸部310の上端311が当接する。これにより、対向壁200が走査レンズ54に当接(干渉)することを抑制することができる。その結果、走査レンズ54の位置ずれなどを抑制できるので、画像品質の低下を抑制することができる。
また、固定バネ330の一部(連結部332)が、第1内側凸部310の上端311よりも上に位置する構成において、対向壁200に第1内側凸部310に向けて延びる第2内側凸部210を設けたので、排紙トレイ22に外部から大きな力が加わって対向壁200が変形した場合に、対向壁200が固定バネ330に干渉することを抑制することができる。その結果、走査レンズ54の位置ずれなども抑制できるので、画像品質の低下を確実に抑制することができる。
特に、本実施形態では、第2内側凸部210で囲まれた内側面212が外側面213よりも支持壁300から遠ざかる方向に向けて凹む形状をなしているので、対向壁200が固定バネ330に干渉することを確実に抑制することができる。また、このような構成を採用することで、強度を確保しつつ、対向壁200を薄く形成することが可能となるので、光走査装置5の薄型化を図ることが可能となる。
また、第1内側凸部310と当接壁320が一連の内壁301として構成されているので、ベースフレーム50A(スキャナ筐体50)の剛性を向上させることができる。これにより、排紙トレイ22に外部から大きな力が加わった場合におけるスキャナ筐体50の変形を抑えることができるので、走査レンズ54への干渉を抑制することが可能となる。
なお、本発明は、前記実施形態のように、本体筐体2の一の壁が上壁100を構成し、その上面が排紙トレイ22となっているような構成において特に有効である。このような構成では、例えば、ユーザが排紙トレイ22に手をのせたりして体重をかけるなど、本体筐体2の一の壁(上壁100)に外部から荷重(大きな力)が加わりやすいからである。
なお、前記実施形態では、第1内側凸部310と当接壁320が一連の内壁301(壁)として構成されている例を示したが、これに限定されず、例えば、第1内側凸部(内側凸部)と当接壁320が独立して構成(形成)されていてもよい。
また、前記実施形態では、第2内側凸部210で囲まれた領域の内側(内側面212)が当該領域の外側(外側面213)よりも支持壁300から遠ざかる方向に向けて凹む形状をなしている構成を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、第2内側凸部で囲まれた領域の内外は、同一平面を形成する構成としてもよい。この場合、第2内側凸部210(図4参照)は、第1内側凸部310との第1の隙間S1の間隔D1が、対向壁200の外側面213と固定バネ330の連結部332との上下方向における最小間隔よりも小さくなるように形成される。
また、前記実施形態では、走査レンズ54が固定バネ330(付勢部材)によってベースフレーム50A(支持壁300)に固定されている構成を例示したが、これに限定されず、例えば、走査レンズが接着剤などによって支持壁に固定される構成としてもよい。
さらに、前記実施形態では、内側凸部が支持壁300と対向壁200の両方に設けられた構成を例示したが、これに限定されず、内側凸部は、支持壁だけに設けられる構成としてもよいし、対向壁だけに設けられる構成としてもよい。また、前記実施形態では、外側凸部110が上壁100だけに設けられた構成を例示したが、これに限定されず、外側凸部は、対向壁だけに設けられる構成としてもよいし、上壁と対向壁の両方に設けられる構成としてもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について簡単に説明する。なお、本実施形態では、前記した第1実施形態と略同様の構成要素については、同一符号を付して、その説明を省略することとする。
図7(a)に示すように、光走査装置5の支持壁300と対向壁200の間には内側凸部350が設けられており、対向壁200と本体筐体2の上壁100(一の壁)の間には外側凸部250が設けられている。
内側凸部350は、支持壁300に設けられている。より詳細に、内側凸部350は、支持壁300から対向壁200に向けて延び、その上端351(末端)における対向壁200との間の第1の隙間S1の大きさ(間隔D4)が、支持壁300と対向壁200の間隔のうちで最小となっている。
この内側凸部350は、走査レンズ54の長手方向(左右方向)における端部にそれぞれ設けられている。走査レンズ54は、その端部が各内側凸部350の前面に当接した状態で、接着剤などによって内側凸部350の前面または支持壁300の上面に固定されている。すなわち、本実施形態において、内側凸部350は、走査レンズ54(光学素子)を固定(支持)するための壁としても機能している。
また、本実施形態において、内側凸部350の上端351は、光走査装置5が本体筐体2に取り付けられた状態(図1参照)を基準として、走査レンズ54の最も上となる部分よりも、上方に位置している。
外側凸部250は、対向壁200に設けられている。より詳細に、外側凸部250は、対向壁200の外面(上面)から上壁100(上方)に向けて延び、その上端251(末端)における上壁100との間の第2の隙間S2の大きさ(第2の隙間S2の最小間隔D5)が、上壁100と対向壁200の間隔のうちで最小となっている。
以上のような構成において、排紙トレイ22に外部から大きな力が加わった場合には、図7(b)に示すように、まず、上壁100と外側凸部250の上端251が当接し、次いで、対向壁200と内側凸部350の上端351が当接する。これにより、対向壁200が走査レンズ54に干渉することを抑制できるので、画像品質の低下を抑制することができる。
なお、本実施形態では、内側凸部350が走査レンズ54を固定(支持)するための壁として機能するので、前記した第1実施形態のように当接壁320を設ける必要がなくなる。これにより、ベースフレーム50A(スキャナ筐体50)の構成を簡略化することができる。
また、上壁100の上面が排紙トレイ22である構成において、対向壁200と支持壁300のうち下側に配置される支持壁300に内側凸部350を設け、上壁100と対向壁200のうち下側に配置される対向壁200に外側凸部250を設けたので、上側の壁の変形を確実に受けることができる。すなわち、上側に配置される壁に内側凸部や外側凸部が設けられる構成では、上側の壁の変形により内側凸部や外側凸部の末端が斜め下方を向いた状態で下側の壁に当接し、外部からの力を十分に支えることができない可能性がある。そこで、下側に配置される壁に内側凸部350や外側凸部250を設けることで、外部からの力を確実に支えることができるようになり、結果として、対向壁200と走査レンズ54の干渉を確実に抑制することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
前記実施形態では、感光体として感光体ドラム61を例示したが、これに限定されず、例えば、感光体ベルトなどを採用してもよい。
前記実施形態では、光源として半導体レーザ51Aを例示したが、これに限定されず、例えば、YAGレーザなどの固体レーザを採用してもよい。
また、前記実施形態では、光源装置51から平行な光束に変換されたレーザ光(光ビーム)が出射される構成を例示したが、これに限定されず、例えば、収束光や発散光束が出射される構成としてもよい。
前記実施形態では、光学素子として、長尺状の走査レンズ54を例示したが、これに限定されるものではない。すなわち、本発明でいうところの光学素子は、光源からの光ビームを感光体上に結像するために、例えば、光ビームを偏向走査したり、光ビームを収束(集光)したり、光ビームを反射したりする光学素子であれば、その種類は特に限定されるものではない。したがって、例えば、前記実施形態のシリンドリカルレンズ52やポリゴンミラー53、反射鏡55などであってもよい。
また、ポリゴンミラー53の代わりに、反射面が揺動することで光ビームを偏向走査する振動ミラーを備える構成では、振動ミラーであってもよい。さらに、光源からの光ビームを感光体上の正確な位置に結像するため(画像の書き出し位置を揃えるため)の光学素子、例えば、図2において符号省略して示す、ポリゴンミラー53により偏向されたレーザ光をビーム検出器に向けて反射するミラーや、当該ミラーからビーム検出器に向かうレーザ光が通過するレンズなどであってもよい。
前記実施形態では、一の壁が本体筐体2の上壁100を構成する例を示したが、これに限定されず、例えば、本体筐体の前壁や後壁、左右の側壁などを構成していてもよい。
前記実施形態では、画像形成装置としてレーザプリンタ1を例示したが、これに限定されず、例えば、複写機や複合機などであってもよい。
前記実施形態では、記録シートの一例として、いわゆる普通紙や厚紙などの用紙Sを示したが、これに限定されず、例えば、OHPシートなどであってもよい。
1 レーザプリンタ
2 本体筐体
5 光走査装置
22 排紙トレイ
50 スキャナ筐体
51 光源装置
51A 半導体レーザ
54 走査レンズ
54L 端部
54R 端部
61 感光体ドラム
100 上壁
110 外側凸部
111 下端
200 対向壁
210 第2内側凸部
211 下端
212 内側面
213 外側面
300 支持壁
310 第1内側凸部
311 上端
320 当接壁
330 固定バネ
331 挟持部
332 連結部
D1 間隔
D2 間隔
S 用紙
S1 第1の隙間
S2 第2の隙間

Claims (8)

  1. 感光体と、前記感光体上で光ビームを走査して前記感光体を露光する光走査装置と、前記光走査装置が固定される本体筐体とを備えた画像形成装置であって、
    前記光走査装置は、光源と、前記光源からの光ビームを前記感光体上に結像するための光学素子と、前記光源および前記光学素子を収容するスキャナ筐体とを備え、
    前記スキャナ筐体は、前記光学素子を支持する支持壁と、前記支持壁と前記本体筐体の一の壁の間に配置されて前記支持壁および前記一の壁と対向する対向壁とを有し、
    前記支持壁と前記対向壁の間には、前記支持壁および前記対向壁の少なくとも一方から他方に向けて延び、末端における前記支持壁と前記対向壁の間の第1の隙間の大きさが、前記支持壁と前記対向壁の間隔のうちで最小となる内側凸部が設けられ、
    前記一の壁と前記対向壁の間には、前記一の壁および前記対向壁の少なくとも一方から他方に向けて延び、末端における前記一の壁と前記対向壁の間の第2の隙間の大きさが、前記一の壁と前記対向壁の間隔のうちで最小となる外側凸部が設けられており、
    前記第1の隙間と前記第2の隙間は、前記内側凸部および前記外側凸部が延びる方向から見て、互いに重なっていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記光学素子は、長尺状の走査レンズであり、
    前記支持壁は、前記走査レンズの長手方向の端部の近傍に設けられ、前記内側凸部を構成する第1内側凸部と、前記対向壁に向けて延び、前記走査レンズの長手方向の端部が前記走査レンズの光軸方向において当接する当接壁とを有し、
    さらに、前記当接壁と前記走査レンズを挟持する一対の挟持部と、前記一対の挟持部の前記対向壁側の端部を連結する連結部とを有し、前記走査レンズを前記当接壁に向けて付勢する付勢部材を備え、
    前記対向壁には、前記第1内側凸部に向けて延び、前記第1内側凸部とともに前記内側凸部を構成する第2内側凸部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第2内側凸部は、当該第2内側凸部が延びる方向から見て、前記走査レンズの長手方向の端部を囲むように設けられ、
    前記対向壁は、前記第2内側凸部で囲まれた領域の内側が、当該領域の外側よりも前記支持壁から遠ざかる方向に向けて凹む形状をなしていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第1内側凸部と前記当接壁は、一連の壁として構成されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記内側凸部は、前記支持壁に設けられた前記光学素子を固定するための壁であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記一の壁は、前記本体筐体の上壁を構成し、その上面に前記本体筐体から排出された記録シートが載置されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記内側凸部は、前記支持壁に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記外側凸部は、前記対向壁に設けられていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の画像形成装置。
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