JP2024007262A - 芳香族ブロモ化合物の製造方法 - Google Patents

芳香族ブロモ化合物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2024007262A
JP2024007262A JP2022108647A JP2022108647A JP2024007262A JP 2024007262 A JP2024007262 A JP 2024007262A JP 2022108647 A JP2022108647 A JP 2022108647A JP 2022108647 A JP2022108647 A JP 2022108647A JP 2024007262 A JP2024007262 A JP 2024007262A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
purity
group
carbon atoms
overreactant
mmol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022108647A
Other languages
English (en)
Inventor
孝浩 山崎
Takahiro Yamazaki
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Manac Inc
Original Assignee
Manac Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Manac Inc filed Critical Manac Inc
Priority to JP2022108647A priority Critical patent/JP2024007262A/ja
Publication of JP2024007262A publication Critical patent/JP2024007262A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

【課題】除去が困難な不純物を副生することなく、選択的に芳香族ブロモ化合物を高純度で得られる製造方法を提供すること。【解決手段】芳香族ブロモヨード化合物と有機ホウ素化合物とのカップリング反応により、選択的に芳香族ブロモ化合物を得る製造方法【選択図】なし

Description

本発明は、様々な分野で合成中間体として極めて有用な芳香族ブロモ化合物を、従来法よりも高純度且つ低コストで製造する方法を提供するものである。
芳香族ブロモ化合物は、有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELと称する)材料の製造中間体として、あるいは医薬品、農薬品の製造中間体などとして汎用されている極めて有用な化合物である。
脱離基の反応性の差を利用した異種ジハロゲン化合物を原料としてクロスカップリング反応を実施することが検討されており、その主な合成法として、芳香族ブロモヨード化合物へパラジウム触媒を用いたカップリング反応が報告されている(例えば、非特許文献1参照)。しかしながら、この方法を用いると、カップリング反応時にヨウ素置換基だけでなく、臭素置換基まで反応してしまい、対称性のある比較的分子量の大きい不純物が生成することが考えられる。この不純物は溶解性が低く、除去することが困難であるという問題点がある。とくに、有機EL分野に提供する材料は、高純度化が求められることから、この不純物を除去するために、生成物の精製を繰り返す必要があり、収率低下の原因となる。また、精製を繰り返しても不純物を除去できなければ、有機EL分野の製品として使用できないことも考えられる。
European Journal of Organic Chemistry;nb.26;(2010);p.5090-5099
本発明の目的は、上記の問題点を解決し、選択的に芳香族ブロモ化合物を合成するにあたり、精製が困難な不純物の少ない芳香族ブロモ化合物の製造方法を提供することである。また、配位子に安価で調達が容易なアリールホスファイト化合物を使用することで安定的に且つ低コストで芳香族ブロモ化合物の製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、芳香族ブロモヨード化合物と有機ホウ素化合物とのカップリング反応により、選択的に芳香族ブロモ化合物を得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
[1]一般式(1):
Figure 2024007262000001

(式中、Arは炭素数6~20のアリーレン基又は炭素数2~20のヘテロアリーレン基を表す)
で表される芳香族ブロモヨード化合物と、一般式(2):
Figure 2024007262000002

(式中、Arは炭素数6~20のアリール基又は炭素数2~20のヘテロアリール基を表し、Rは各々独立して、水素原子又は炭素数1~8のアルキル基を表すか、あるいは2つのRは連結して酸素原子及びホウ素原子を含んだ環を形成してもよい)
で表されるホウ素化合物を、パラジウム化合物、アリールホスファイト化合物及び塩基の存在下で反応させ、一般式(3):
Figure 2024007262000003

で表される芳香族ブロモ化合物の製造方法。
本発明の製造方法は、芳香族ブロモヨード化合物のヨウ素原子を選択的にかつ簡便に置換させることができ、不純物の副生を抑制することで精製コストを抑えることも可能である。したがって、本発明によれば電気電子材料の合成中間体として有用な芳香族ブロモ化合物を高純度かつ低コストで製造することができる。
以下に本発明の実施の形態について詳細に説明する。先ず、本明細書及び特許請求の範囲において用いられる用語について説明する。各用語は、他に断りのない限り、以下の意義を有する。
本発明において「炭素数6~20のアリール基」は、少なくとも1個の芳香環を含む、炭素数6~20の単環式又は多環式炭化水素化合物の1価の基を意味し、例えば、前者の例としては、フェニルが挙げられ、後者の例としては、ビフェニリル及びテルフェニリルなどの環集合芳香族炭化水素化合物の1価の基や、ナフチル、テトラヒドロナフチル、アントリル、ピレニル、インデニル、フルオレニル、アセナフチレニル、フェナントリル及びフェナレニルなどの縮合多環式芳香族化合物の1価の基が挙げられる。また、これらは、反応に関与しない、一以上の任意の置換基で置換されていてもよい。そのような置換基としては、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数3~6のシクロアルキル基、炭素数6~20のアリール基及び炭素数2~20のヘテロアリール基などが挙げられる。
本発明において「炭素数2~20のヘテロアリール基」は、少なくとも1個の芳香環を含む、炭素数2~20の単環式又は縮合多環式複素環化合物の1価の基を意味し、例えば、フリル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、チエニル、ベンゾチエニル、ジベンゾチエニル、ピロリル、インドリル、カルバゾリル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、フラザニル、ピリジル、ピラニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、アゼピニル、キノリル、テトラヒドロイソキノリル、インドリジニル、シンノリニル、プリニル、カルボニリル、フェナントロリニル及びイミダゾピリミジニルなどが挙げられる。また、これらは、反応に関与しない、一以上の任意の置換基で置換されていてもよい。そのような置換基としては、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数3~6のシクロアルキル基、炭素数6~20のアリール基及び炭素数2~20のヘテロアリール基などが挙げられる。
本発明において「炭素数6~20のアリーレン基」は、上述した「炭素数6~20のアリール基」から任意の位置の水素原子を1個取り除いた2価の置換基を意味する。
本発明において「炭素数2~20のヘテロアリーレン基」は、上述した「炭素数2~20のヘテロアリール基」から任意の位置の水素原子を1個取り除いた2価の置換基を意味する。
本発明において「炭素数1~6のアルキル基」は、単独で又は他の用語との組み合わせにおいて、炭素数1~6の直鎖状又は分岐状の脂肪族飽和炭化水素の1価の基を意味し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基及びそれらの異性体などが挙げられる。
本発明において「炭素数1~8のアルキル基」は、単独で又は他の用語との組み合わせにおいて、炭素数1~8の直鎖状又は分岐状の脂肪族飽和炭化水素の1価の基を意味し、前記「炭素数1~6のアルキル基」の例に加え、ヘプチル基、オクチル基及びそれらの異性体などが挙げられる。
本発明において「炭素数1~10のアルキル基」は、単独で又は他の用語との組み合わせにおいて、炭素数1から10の直鎖状又は分岐状の脂肪族飽和炭化水素の1価の基を意味し、前記「炭素数1~8のアルキル基」の例に加え、ノニル基、デシル基及びそれらの異性体などが挙げられる。
本発明において「炭素数1~6のアルコキシ基」は、単独で又は他の用語との組み合わせにおいて、基R′O-(ここで、R′は、前記炭素数1~6のアルキル基である)を意味し、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基及びそれらの異性体などが挙げられる。
本発明において「炭素数3~6のシクロアルキル基」は、炭素数3~6の環状の脂肪族飽和炭化水素の1価の基を意味し、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基及びシクロへキシル基などが挙げられる。
次に、本発明の製造方法について詳しく述べる。
本発明は、一般式(1):
Figure 2024007262000004

(式中、Arは、炭素数6~20のアリーレン基又は炭素数2~20のヘテロアリーレン基を表す)
で表される芳香族ブロモヨード化合物と、一般式(2):
Figure 2024007262000005

(式中、Arは、炭素数6~20のアリール基又は炭素数2~20のヘテロアリール基を表し、Rは、各々独立して、水素原子又は炭素数1~8のアルキル基を表すか、あるいは2つのRは連結して酸素原子及びホウ素原子を含んだ環を形成してもよい)
で表されるホウ素化合物を、パラジウム化合物、アリールホスファイト化合物及び塩基の存在下、溶媒中で反応させ、一般式(3):
Figure 2024007262000006

で表される芳香族ブロモ化合物の製造方法に関するものである。
前記一般式(1)の化合物において、Arは炭素数6~20のアリーレン基又は炭素数2~20のヘテロアリーレン基である。Arは、好ましくはフェニレン基、1つ以上の炭素数1~6のアルキル基で置換されたフェニレン基、ビフェニレン基、フルオレニレン基、1つ以上の炭素数1~6のアルキル基で置換されたフルオレニレン基、カルバゾリレン基、1つ以上の炭素数1~6のアルキル基で置換されたカルバゾリレン基、ジベンゾフラニレン基、1つ以上の炭素数1~6のアルキル基で置換されたジベンゾフラニレン基、ジベンゾチエニレン基、又は1つ以上の炭素数1~6のアルキル基で置換されたジベンゾチエニレン基であり、より好ましくはフェニレン基、メチルフェニレン基、ビフェニレン基、9,9-ジメチルフルオレニレン基、カルバゾリレン基、9-メチルカルバゾリレン基、ジベンゾフラニレン基、又はジベンゾチエニレン基である。
前記一般式(2)の化合物において、Arは炭素数6~20のアリール基又は炭素数2~20のヘテロアリール基である。Arは、好ましくはフェニル基、1つ以上の炭素数1~6のアルキル基で置換されたフェニル基、ナフチル基、又は1つ以上の炭素数1~6のアルキル基で置換されたナフチル基であり、より好ましくはフェニル基である。
前記一般式(2)の化合物において、Rは、各々独立して、水素原子又は炭素数1~8のアルキル基であるか、あるいは2つのRは連結して酸素原子及びホウ素原子を含んだ環を形成してもよい。2つのRが連結して酸素原子及びホウ素原子を含んだ環とは、前記一般式(2)の-B(ORにおいて、2つのRが、それらが結合する酸素原子と、当該酸素原子を介して結合しているホウ素原子と一緒になって形成する環を意味し、以下に示す(2a)から(2f)で示される環を例示することができる。前記一般式(2)の化合物において、Rは、好ましくは全て水素原子であるか、あるいは2つのRが連結して(2e)で示される環を形成する。
本発明の製造方法において、前記一般式(2)のホウ素化合物の使用量は、特に限定されないが、前記一般式(1)で示される芳香族ブロモヨード化合物1molに対して、通常0.5~1.5molの範囲であり、0.9~1molの範囲が好ましい。
本発明の製造方法に用いるパラジウム化合物は、パラジウムにパラジウム以外の原子が結合した化合物、いわゆるパラジウム触媒であり、好ましくはパラジウム(0)錯体及びパラジウム(II)錯体が挙げられる。
パラジウム(0)錯体としては、ジベンジリデンアセトンが0価パラジウムに配位した錯体、いわゆる、ジベンジリデンアセトン-パラジウム(0)錯体が挙げられる。具体的には、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルム付加体及びビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)が挙げられる。
パラジウム(II)錯体としては、酢酸パラジウム(II)、トリフルオロ酢酸パラジウム(II)、パラジウム(II)アセチルアセトナート等のパラジウムカルボン酸塩、塩化パラジウム(II)、臭化パラジウム(II)、ヨウ化パラジウム(II)等のハロゲン化パラジウム、及びアリルパラジウム(II)クロリドダイマー、ビス2-メチルアリルパラジウム(II)クロリドダイマー、ジクロロ(1,5-シクロオクタジエン)パラジウム(II)、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム(II)、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)等のハロゲン化パラジウム錯体が挙げられる。工業的スケールでの実施における入手のし易さなどの観点から、塩化パラジウム(II)、臭化パラジウム(II)及び酢酸パラジウム(II)が好ましい。
パラジウム化合物の使用量は、特に限定されないが前記一般式(1)で示される芳香族ブロモヨード化合物1molに対して、通常0.001mol~0.01molの範囲であり、0.0015mol~0.006molの範囲が好ましい
本発明の製造方法に用いるアリールホスファイト化合物は、式:P(OR″)(ここで、R″は、前記炭素数6~20のアリーレン基又は前記炭素数2~20のヘテロアリーレン基である)で表される化合物であり、好ましくは、一般式(4):
Figure 2024007262000008

(式中、Rは、各々独立して、水素原子又は炭素数1~10のアルキル基を表す)
で表される化合物であるが、目的とする化合物に対して、適宜手選択することができる。反応性向上や入手のしやすさから、トリフェニルホスファイト又はトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイトが好ましい。
アリールホスファイト化合物の使用量は、特に限定されないが、前記パラジウム化合物1molに対して、通常1~400molの範囲であり、2~20molの範囲が好ましい。
本発明の製造に用いる塩基は、溶媒に溶解又は懸濁させて使用できるものであればよく、特に限定されるものではないが、例えば、無機塩基、有機塩基が挙げられる。炭酸セシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩;リン酸三カリウム、リン酸三ナトリウム及びリン酸水素二ナトリウムなどのアルカリ金属リン酸塩;トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン等のアミン化合物が挙げられる。これらの化合物は単独で又は2種類以上を任意の割合で混合して使用してもよい。
塩基の使用量は、特に限定されないが前記一般式(1)で示される芳香族ブロモヨード化合物1molに対して、1~10molの範囲であり、2~5mol程度の範囲が好ましい。
本発明の製造方法に用いる溶媒は、反応に関与せず、原料を溶解させるものであれば特に限定されるものではない。例えば、水;ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素系溶媒;トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒;テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;塩化メチレン等のハロゲン系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、前記一般式(1)で示される芳香族ブロモヨード化合物に対して、0.1~50倍量が好ましく、特に好ましくは、1~25倍量程度である。
本発明の製造方法における反応温度は、40~120℃の範囲が好ましい。反応を促進するためには、50~100℃が好ましく、70~90℃がより好ましい。反応圧力は、加圧、減圧、大気圧のいずれでもよいが、大気圧が好ましい。反応雰囲気は、空気中又は不活性ガス雰囲気下のいずれでもよいが、窒素又はアルゴン等の不活性ガス雰囲気下が好ましい。
本発明の製造方法における反応時間は、使用する出発物質の量や種類、反応温度等の条件において適宜設定することができる。通常10分~96時間が好ましく、作業性の観点から2時間~24時間であることが好ましい。
反応終了後、得られた反応溶液は通常の方法で後処理を行うことができる。後処理の方法としては、特に限定されないが、例えば、水又はアルカリ性水溶液(水酸化ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液など)で得られた反応溶液の洗浄を行い、酸成分及び無機塩などを反応系内から除去する処理などが挙げられる。さらに所望により、目的の上記一般式(3)の化合物の性質に従い、蒸留、再結晶、クロマトグラフィーなどの一般的な方法によりさらに分離、精製してもよい。
以下に、本発明を具体的な実施例により示すが、本発明は実施例の内容に制限されるものではない。
使用した原料は一部を除いて市販の試薬や工業品を使用した。一部の芳香族ブロモヨード化合物についてはマナック(株)製のものを使用した。
化合物の純度は、得られた化合物に応じてガスクロマトグラフィー又は高速液体クロマトグラフィーを用いてピーク面積値より測定した。測定条件は以下の通りである。
<ガスクロマトグラフィー(GC)>
GC装置 :GC-2030((株)島津製作所製)
カラム :HP-ULTRA1(アジレント・テクノロジー(株)製)
25m×0.32mmID,0.52μm
カラム温度 :100℃→[10℃/分で昇温]→300℃[30分保持]
注入口温度 :300℃
検出器温度 :300℃
キャリヤーガス :ヘリウム30cm/秒、スプリット比50
検出器 :水素炎イオン化検出器(FID)
<高速液体クロマトグラフィー(HPLC)>
ポンプ :LC-20AD((株)島津製作所製)
オーブン :CTO-20AC((株)島津製作所製)
検出器 :SPD-M30A((株)島津製作所製)
カラム :Inertsil ODS-3(GLサイエンス)
4.6mm×250mm,5μm
溶離液 :アセトニトリル:水=85:15、
アセトニトリル:水=75:25、
又はアセトニトリル:水=70:30
流速 :1.0mL/分
波長 :254nm、275nm、290nm又は300nm
<実施例1>
1-ブロモ-4-ヨードベンゼン0.57g(2.0mmol)、フェニルボロン酸0.24g(2.0mmol)、炭酸カリウム0.69g(5.0mmol)、o-キシレン8.8g、2-プロパノール2.0g、イオン交換水2.5g、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト15.5mg(0.024mmol)(酢酸パラジウムに対して4倍mol)、酢酸パラジウム1.3mg(0.006mmol)を試験管に加え、アルゴン雰囲気下、70℃で4時間反応させた。その後反応液をGC(ガスクロマトグラフィー)にて分析した結果、目的物である4-ブロモビフェニルの純度は96.3%であった。対して過剰に反応が進行し臭素原子も置換された不純物(過反応体)であるp-ターフェニルの純度は0.7%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は138であった。
<実施例2>
実施例1において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト16mg(0.024mmol)(酢酸パラジウムに対して4倍mol)の量を、62.1mg(0.096mmol)(酢酸パラジウムに対して16倍mol)に増量し、70℃で2時間反応させた以外は、実施例1と同様の操作を行った。結果、目的物である4-ブロモビフェニルの純度は97.2%であり、過反応体であるp-ターフェニルの純度は0.3%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は324であった。
<実施例3>
実施例1において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト15.5mg(0.024mmol)(酢酸パラジウムに対して4倍mol)の量を、1.3g(2.0mmol)(酢酸パラジウムに対して333倍mol)に増量し、70℃で1時間反応させた以外は、実施例1と同様の操作を行った。結果、目的物である4-ブロモビフェニルの純度は87.6%であり、過反応体であるp-ターフェニルの純度は0.1%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は876であった。
<実施例4>
実施例1において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト16mg(0.024mmol)に代わり、トリフェニルホスファイト29.7mg(0.096mmol)を用い、70℃で22時間反応させた以外は、実施例1と同様の操作を行った。結果、目的物である4-ブロモビフェニルの純度は81.4%であり、過反応体であるp-ターフェニルの純度は0.2%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は407であった。
<比較例1>
実施例1において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト16mg(0.024mmol)に代わり、トリフェニルホスフィン6.3mg(0.024mmol)を用い、70℃で反応完結するまで22時間反応させた以外は、実施例1と同様の操作を行った。結果、目的物である4-ブロモビフェニルの純度は93.4%であり、過反応体であるp-ターフェニルの純度は1.1%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は85であった。
<比較例2>
実施例2において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト62mg(0.096mmol)に代わり、トリフェニルホスフィン25.1mg(0.096mmol)を用い、70℃で反応完結するまで22時間反応させた以外は、実施例2と同様の操作を行った。結果、反応は完結せず、目的物である4-ブロモビフェニルの純度は66.5%であった。対して過反応体であるp-ターフェニルの純度は0.6%であった。また過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は111であった。
<比較例3>
実施例2において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト62.1mg(0.096mmol)に代わり、トリフェニルホスフィン25.1mg(0.096mmol)を用い、90℃で反応完結するまで21時間反応させた以外は、実施例2と同様の操作を行った。結果、目的物である4-ブロモビフェニルの純度は93.3%であり、過反応体であるp-ターフェニルの純度は1.3%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は72となった。
<比較例4>
実施例1において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト16mg(0.024mmol)に代わり、トリ-o-トリルホスフィン7.3mg(0.024mmol)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行った。結果、目的物である4-ブロモビフェニルの純度は83.9%であり、過反応体であるp-ターフェニルの純度は11.9%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は8であった。
<比較例5>
実施例2において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト62mg(0.096mmol)に代わり、トリ-o-トリルホスフィン29.2mg(0.096mmol)を用い、70℃で4時間反応させた以外は、実施例2と同様の操作を行った。結果、目的物である4-ブロモビフェニルの純度は84.6%であり、過反応体であるp-ターフェニルの純度は12.6%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は7となった。
<比較例6>
1-ブロモ-4-ヨードベンゼン0.57g(2.0mmol)、フェニルボロン酸0.24g(2.0mmol)、炭酸カリウム0.69g(5.0mmol)、o-キシレン8.8g、2-プロパノール2.0g、イオン交換水2.5g、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウムアセテート4.7mg(0.006mmol)を試験管に加え、アルゴン雰囲気下、70℃で22時間反応させた。その後反応液をGC(ガスクロマトグラフィー)にて分析した結果、目的物である4-ブロモビフェニルの純度は64.0%であり、過反応体であるp-ターフェニルの純度は27.6%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は2となった。
<比較例7>
実施例2において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト62mg(0.096mmol)に代わり、1,3-ビス (ジフェニルホスフィノ) プロパン4.9mg(0.012mmol)を用い、70℃で22時間反応させた以外は、実施例2と同様の操作を行った。結果、目的物である4-ブロモビフェニルの純度は75.3%であり、過反応体であるp-ターフェニルの純度は7.7%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は10となった。
<比較例8>
実施例2において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト62mg(0.096mmol)に代わり、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2′,4′,6′-トリイソプロピルビフェニル(Xphos)11.4mg(0.024mmol)を用い、70℃で22時間反応させた以外は、実施例2と同様の操作を行った。結果、目的物である4-ブロモビフェニルの純度は52.1%であり、過反応体であるp-ターフェニルの純度は37.1%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は1となった。
<比較例9>
実施例2において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト62mg(0.096mmol)に代わり、1,3-ビス(2,6-ジイソプロピルフェニル)イミダゾール-2-イリデン(IPr)9.3mg(0.024mmol)を用い、70℃で21時間反応させた以外は、実施例2と同様の操作を行った。結果、目的物である4-ブロモビフェニルの純度は36.7%であり、過反応体であるp-ターフェニルの純度は18.2%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は2となった。
<比較例10>
実施例2において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト62mg(0.096mmol)に代わり、ジフェニルホスフィノベンゼン-3-スルホン酸ナトリウム8.7mg(0.024mmol)を用い、70℃で22時間反応させた以外は、実施例2と同様の操作を行った。結果、目的物である4-ブロモビフェニルの純度は93.9%であり、過反応体であるp-ターフェニルの純度は1.1%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は85となった。
<比較例11>
実施例2において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト62mg(0.096mmol)に代わり、ジフェニルホスフィノベンゼン-3-スルホン酸ナトリウム34.9mg(0.096mmol)を用い、70℃で22時間反応させた以外は、実施例2と同様の操作を行った。結果、目的物である4-ブロモビフェニルの純度は42.5%であり、過反応体であるp-ターフェニルの純度は0.7%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は61となった。
<比較例12>
実施例2において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト62mg(0.096mmol)に代わり、ジフェニルホスフィノベンゼン-3-スルホン酸ナトリウム34.9mg(0.096mmol)を用い、90℃で21時間反応させた以外は、実施例2と同様の操作を行った。結果、目的物である4-ブロモビフェニルの純度は64.0%であり、過反応体であるp-ターフェニルの純度は0.5%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は128となった。
<実施例5>
1-ブロモ-4-ヨードベンゼン0.57g(2.0mmol)、フェニルボロン酸0.22g(1.8mmol)、炭酸カリウム0.69g(5.0mmol)、o-キシレン8.8g、THF2.2g、イオン交換水2.5g、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト15.5mg(0.024mmol)(酢酸パラジウムに対して4倍mol)、酢酸パラジウム1.3mg(0.0060mmol)を試験管に加え、アルゴン雰囲気下、70℃で22時間反応させた。その後反応液をGC(ガスクロマトグラフィー)にて分析した結果、目的物である4-ブロモビフェニルの純度は88.3%であり、過反応体であるp-ターフェニルの純度は0.3%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は294となった。
<比較例13>
実施例5において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト15.5mg(0.024mmol)に代わり、トリフェニルホスフィン6.3mg(0.024mmol)を用い、70℃で22時間反応させた以外は、実施例5と同様の操作を行った。結果、目的物である4-ブロモビフェニルの純度は87.5%であり、過反応体であるp-ターフェニルの純度は1.0%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は88となった。
<実施例6>
1-ブロモ-4-ヨードベンゼン0.57g(2.0mmol)、フェニルボロン酸0.22g(1.8mmol)、リン酸水素二ナトリウム0.71mg(5.0mmol)、o-キシレン8.8g、IPA2.0g、イオン交換水2.5g、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト15.5mg(0.024mmol)(酢酸パラジウムに対して4倍mol)、酢酸パラジウム1.3mg(0.0060mmol)を試験管に加え、アルゴン雰囲気下、70℃で80時間反応させた。その後反応液をGC(ガスクロマトグラフィー)にて分析した結果、目的物である4-ブロモビフェニルの純度は63.0%であり、過反応体であるp-ターフェニルの純度は0.1%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は630となった。
<比較例14>
実施例6において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト15.5mg(0.024mmol)に代わりトリフェニルホスフィン6.3mg(0.024mmol)を用いて反応させた以外は、実施例6と同様の操作を行った。結果、目的物である4-ブロモビフェニルの純度は61.0%であり、過反応体であるp-ターフェニルの純度は0.5%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は122となった。
<実施例7>
1-ブロモ-4-ヨードベンゼン0.57g(2.0mmol)、2-フェニル-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン0.37g(1.8mmol)、炭酸カリウム0.69g(5.0mmol)、o-キシレン8.8g、IPA2.0、イオン交換水2.5g、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト15.5mg(0.024mmol)(酢酸パラジウムに対して4倍mol)、酢酸パラジウム1.3mg(0.0060mmol)を試験管に加え、アルゴン雰囲気下、70℃で22時間反応させた。その後反応液をGC(ガスクロマトグラフィー)にて分析した結果、目的物である4-ブロモビフェニルの純度は66.6%であり、過反応体であるp-ターフェニルの純度は0.1%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は666となった。
<比較例15>
実施例7において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト15.5mg(0.024mmol)に代わりトリフェニルホスフィン6.3mg(0.024mmol)を用いて反応させた以外は、実施例7と同様の操作を行った。結果、目的物である4-ブロモビフェニルの純度は56.2%であり、過反応体であるp-ターフェニルの純度は0.4%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は141となった。
<実施例8>
1-ブロモ-2-ヨードベンゼン0.57g(2.0mmol)、フェニルボロン酸0.22g(1.8mmol)、炭酸カリウム0.69g(5.0mmol)、o-キシレン8.8g、IPA2.0、イオン交換水2.5g、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト15.5mg(0.024mmol)(酢酸パラジウムに対して4倍mol)、酢酸パラジウム1.3mg(0.006mmol)を試験管に加え、アルゴン雰囲気下、90℃で22時間反応させた。その後反応液をGC(ガスクロマトグラフィー)にて分析した結果、目的物である2-ブロモビフェニルの純度は90.0%であり、過反応体であるo-ターフェニルの純度は0.5%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は180となった。
<実施例9>
実施例8において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト15.5mg(0.024mmol)(酢酸パラジウムに対して4倍mol)の量を、62.1mg(0.096mmol)(酢酸パラジウムに対して16倍mol)に増量し、90℃で4時間反応させた以外は、実施例8と同様の操作を行った。結果、目的物である2-ブロモビフェニルの純度は97.8%であり、過反応体であるo-ターフェニルの純度は0.3%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は326となった。
<比較例16>
実施例8において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト15.5mg(0.024mmol)に代わりトリフェニルホスフィン6.3mg(0.024mmol)を用いて反応させた以外は、実施例8と同様の操作を行った。結果、目的物である2-ブロモビフェニルの純度は91.5%であり、過反応体であるo-ターフェニルの純度は1.3%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は70となった。
<実施例10>
5-ブロモ-2-ヨードトルエン0.30g(1.0mmol)、フェニルボロン酸0.11g(0.9mmol)、炭酸カリウム0.35g(2.5mmol)、o-キシレン4.4g、IPA0.99g、イオン交換水1.3g、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト7.8mg(0.012mmol)(酢酸パラジウムに対して4倍mol)、酢酸パラジウム0.67mg(0.0030mmol)を試験管に加え、アルゴン雰囲気下、70℃で4時間反応させた。その後反応液をGC(ガスクロマトグラフィー)にて分析した結果、目的物である2-メチル-4-ブロモビフェニルの純度は88.1%であり、過反応体の純度は0.5%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は176となった。
<実施例11>
実施例10において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト7.8mg(0.012mmol)(酢酸パラジウムに対して4倍mol)の量を、62.1mg(0.096mmol)(酢酸パラジウムに対して16倍mol)に増量し、90℃で4時間反応させた以外は、実施例10と同様の操作を行った。結果、目的物である2-メチル-4-ブロモビフェニルの純度は92.1%であり、過反応体の純度は0.3%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は307となった。
<比較例17>
実施例10において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト7.8mg(0.012mmol)に代わりトリフェニルホスフィン3.1mg(0.012mmol)を用いて70℃で22時間反応させた以外は、実施例10と同様の操作を行った。結果、目的物である2-メチル-4-ブロモビフェニルの純度は77.7%であり、過反応体の純度は0.7%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は111となった。
<実施例12>
4-ブロモ-4′-ヨードビフェニル0.36g(1.0mmol)、フェニルボロン酸0.11g(0.9mmol)、炭酸カリウム0.35g(2.5mmol)、o-キシレン4.4g、IPA0.98g、イオン交換水1.3g、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト7.8mg(0.012mmol)(酢酸パラジウムに対して4倍mol)、酢酸パラジウム0.67mg(0.0030mmol)を試験管に加え、アルゴン雰囲気下、70℃で22時間反応させた。その後反応液をGC(ガスクロマトグラフィー)にて分析した結果、目的物である4-ブロモ-p-ターフェニルの純度は91.9%であり、過反応体の純度は0.2%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は460となった。
<実施例13>
実施例12において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト7.8mg(0.012mmol)(酢酸パラジウムに対して4倍mol)の量を、31.0mg(0.048mmol)(酢酸パラジウムに対して16倍mol)に増量して反応させた以外は、実施例12と同様の操作を行った。結果、目的物である4-ブロモ-p-ターフェニルの純度は92.7%であり、過反応体の純度は0.2%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は464となった。
<比較例18>
実施例12において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト7.8mg(0.012mmol)に代わりトリフェニルホスフィン3.1mg(0.012mmol)を用いて70℃で70時間反応させた以外は、実施例12と同様の操作を行った。結果、目的物である4-ブロモ-p-ターフェニルの純度は90.1%であり、過反応体の純度は0.5%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は180となった。
<実施例14>
2-ブロモ-7-ヨード-9,9-ジメチルフルオレン0.4g(1.0mmol)、フェニルボロン酸0.11g(0.9mmol)、炭酸カリウム0.35g(2.5mmol)、o-キシレン4.4g、IPA0.98g、イオン交換水1.3g、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト7.8mg(0.012mmol)(酢酸パラジウムに対して4倍mol)、酢酸パラジウム0.67mg(0.0030mmol)を試験管に加え、アルゴン雰囲気下、90℃で22時間反応させた。その後反応液をGC(ガスクロマトグラフィー)にて分析した結果、目的物である2-ブロモ-7-フェニル-9,9-ジメチルフルオレンの純度は82.4%であり、過反応体の純度は0.2%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は412となった。
<実施例15>
実施例14において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト7.8mg(0.012mmol)(酢酸パラジウムに対して4倍mol)の量を、31.0mg(0.048mmol)(酢酸パラジウムに対して16倍mol)に増量して反応させた以外は、実施例14と同様の操作を行った。結果、目的物である2-ブロモ-7-フェニル-9,9-ジメチルフルオレンの純度は92.6%であり、過反応体の純度は0.1%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は926となった。
<比較例19>
実施例14において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト7.8mg(0.012mmol)に代わりトリフェニルホスフィン3.1mg(0.012mmol)を用いて反応させた以外は、実施例14と同様の操作を行った。結果、目的物である2-ブロモ-7-フェニル-9,9-ジメチルフルオレンの純度は93.5%であり、過反応体の純度は2.1%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は45となった。
<実施例16>
3-ブロモ-6-ヨード-9-メチルカルバゾール0.39g(1.0mmol)、フェニルボロン酸0.11g(0.9mmol)、炭酸カリウム0.35g(2.5mmol)、o-キシレン4.4g、IPA0.98g、イオン交換水1.3g、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト7.8mg(0.012mmol)(酢酸パラジウムに対して4倍mol)、酢酸パラジウム0.67mg(0.0030mmol)を試験管に加え、アルゴン雰囲気下、90℃で1時間反応させた。その後反応液をGC(ガスクロマトグラフィー)にて分析した結果、目的物である3-ブロモ-6-フェニル-9-メチルカルバゾールの純度は69.7%であり、過反応体の純度は0.1%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は697となった。
<実施例17>
実施例16において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト7.8mg(0.012mmol)(酢酸パラジウムに対して4倍mol)の量を、31.0mg(0.048mmol)(酢酸パラジウムに対して16倍mol)に増量して反応させた以外は、実施例16と同様の操作を行った。結果、目的物である3-ブロモ-6-フェニル-9-メチルカルバゾールの純度は60.6%であり、過反応体の純度は不検出であった。
<比較例20>
実施例16において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト7.8mg(0.012mmol)に代わりトリフェニルホスフィン3.1mg(0.012mmol)を用いて反応させた以外は、実施例16と同様の操作を行った。結果、目的物である3-ブロモ-6-フェニル-9-メチルカルバゾールの純度は62.2%であり、過反応体の純度は0.7%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は89となった。
<実施例18>
3-ブロモ-6-ヨード-カルバゾール0.37g(1.0mmol)、フェニルボロン酸0.11g(0.9mmol)、炭酸カリウム0.35g(2.5mmol)、o-キシレン4.4g、IPA0.98g、イオン交換水1.3g、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト7.8mg(0.012mmol)(酢酸パラジウムに対して4倍mol)、酢酸パラジウム0.67mg(0.0030mmol)を試験管に加え、アルゴン雰囲気下、90℃で22時間反応させた。その後反応液をGC(ガスクロマトグラフィー)にて分析した結果、目的物である3-ブロモ-6-フェニル-カルバゾールの純度は73.2%であり、過反応体の純度は0.1%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は732となった。
<実施例19>
実施例18において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト7.8mg(0.012mmol)(酢酸パラジウムに対して4倍mol)の量を、31.0mg(0.048mmol)(酢酸パラジウムに対して16倍mol)に増量し、90℃で4時間反応させた以外は、実施例18と同様の操作を行った。結果、目的物である3-ブロモ-6-フェニル-カルバゾールの純度は84.8%であり、過反応体の純度は0.1%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は848となった。
<比較例21>
実施例18において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト7.8mg(0.012mmol)に代わりトリフェニルホスフィン3.1mg(0.012mmol)を用いて反応させた以外は、実施例18と同様の操作を行った。結果、目的物である3-ブロモ-6-フェニル-カルバゾールの純度は39.8%であり、過反応体の純度は11.6%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は3となった。
<実施例20>
2-ブロモ-8-ヨードジベンゾフラン0.22g(0.6mmol)、フェニルボロン酸0.066g(0.54mmol)、炭酸カリウム0.21g(1.5mmol)、o-キシレン4.4g、IPA0.98g、イオン交換水1.3g、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト4.7mg(0.0072mmol)(酢酸パラジウムに対して4倍mol)、酢酸パラジウム0.40mg(0.0018mmol)を試験管に加え、アルゴン雰囲気下、90℃で22時間反応させた。その後反応液をGC(ガスクロマトグラフィー)にて分析した結果、目的物である2-ブロモ-8-フェニルジベンゾフランの純度は69.9%であり、過反応体の純度は0.3%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は233となった。
<実施例21>
実施例20において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト4.7mg(0.0072mmol)(酢酸パラジウムに対して4倍mol)の量を、18.6mg(0.029mmol)(酢酸パラジウムに対して16倍mol)に増量して反応させた以外は、実施例20と同様の操作を行った。結果、目的物である2-ブロモ-8-フェニルジベンゾフランの純度は84.2%であり、過反応体の純度は0.3%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は281となった。
<比較例22>
実施例20において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト4.7mg(0.0072mmol)に代わりトリフェニルホスフィン1.9mg(0.0072mmol)を用いて反応させた以外は、実施例20と同様の操作を行った。結果、目的物である2-ブロモ-8-フェニルジベンゾフランの純度は89.5%であり、過反応体の純度は1.0%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は90となった。
<実施例22>
2-ブロモ-8-ヨードジベンゾチオフェン0.23g(0.6mmol)、フェニルボロン酸0.066g(0.54mmol)、炭酸カリウム0.21g(1.5mmol)、o-キシレン4.4g、IPA0.98g、イオン交換水1.3g、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト4.7mg(0.0072mmol)(酢酸パラジウムに対して4倍mol)、酢酸パラジウム0.40mg(0.0018mmol)を試験管に加え、アルゴン雰囲気下、90℃で22時間反応させた。その後反応液をGC(ガスクロマトグラフィー)にて分析した結果、目的物である2-ブロモ-8-フェニルジベンゾチオフェンの純度は87.8%であり、過反応体の純度は0.1%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は878となった。
<実施例23>
実施例22において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト4.7mg(0.0072mmol)(酢酸パラジウムに対して4倍mol)の量を、18.6mg(0.029mmol)(酢酸パラジウムに対して16倍mol)に増量して反応させた以外は、実施例22と同様の操作を行った。結果、目的物である2-ブロモ-8-フェニルジベンゾチオフェンの純度は88.3%であり、過反応体の純度は0.1%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は883となった。
<比較例23>
実施例22において、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト4.7mg(0.0072mmol)に代わりトリフェニルホスフィン1.9mg(0.0072mmol)を用いて反応させた以外は、実施例22と同様の操作を行った。結果、目的物である2-ブロモ-8-フェニルジベンゾチオフェンの純度は94.1%であり、過反応体の純度は0.5%であった。よって過反応体に対する目的物純度比(目的物純度/過反応体純度)は188となった。
本発明の芳香族ブロモ化合物は、芳香族ブロモヨード化合物と有機ホウ素化合物とのカップリング反応により、選択的に芳香族ブロモ化合物を得られるものである。また、精製が困難な不純物が少ないため、従来方法と比べて、精製工程数が減らすことができ、また製品の安定生産やコストダウン、環境にも配慮した生産に繋がり、工業的にも極めて有用となる。

Claims (7)

  1. 一般式(1):
    Figure 2024007262000009

    (式中、Arは炭素数6~20のアリーレン基、炭素数2~20のヘテロアリーレン基を表す)
    で表される芳香族ブロモヨード化合物と、一般式(2):
    Figure 2024007262000010

    (式中、Arは炭素数6~20のアリール基、炭素数2~20のヘテロアリール基を、Rは各々独立して、水素原子又は炭素数1~8のアルキル基を表すか、あるいは2つのRは連結して酸素原子及びホウ素原子を含んだ環を形成してもよい)
    で表されるホウ素化合物を、パラジウム化合物、アリールホスファイト化合物及び塩基の存在下、溶媒中で反応させ、一般式(3):
    Figure 2024007262000011

    で表される芳香族ブロモ化合物の製造方法。
  2. Arが、1つ以上の炭素数1~6のアルキル基で置換されていてもよいフェニレン基、1つ以上の炭素数1~6のアルキル基で置換されていてもよいビフェニル基、1つ以上の炭素数1~6のアルキル基で置換されていてもよいフルオレニレン基、1つ以上の炭素数1~6のアルキル基で置換されていてもよいアルキルカルバゾリレン基、1つ以上の炭素数1~6のアルキル基で置換されていてもよいジベンゾフラニレン基、又は1つ以上の炭素数1~6のアルキル基で置換されていてもよいジベンゾチエニレン基である、請求項1に記載の製造方法。
  3. Arが、フェニレン基、メチルフェニレン基、ビフェニレン基、9,9-ジメチルフルオレニレン基、9-メチルカルバゾリレン基、カルバゾリレン基、ジベンゾフラニレン基、又はジベンゾチエニレン基である、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. Arが、1つ以上の炭素数1~6のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基又は炭素数1~6のアルキル基で置換されていてもよいナフチル基である、請求項1に記載の製造方法。
  5. Arが、フェニル基である、請求項1又は4に記載の製造方法。
  6. アリールホスファイト化合物が、一般式(4):
    Figure 2024007262000012

    (式中、Rは、各々独立して、水素原子又は炭素数1~10のアルキル基を表す)で表される化合物である、請求項1に記載の製造方法。
  7. アリールホスファイト化合物がトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト又はトリフェニルホスファイトである、請求項1又は6に記載の製造方法。
JP2022108647A 2022-07-05 2022-07-05 芳香族ブロモ化合物の製造方法 Pending JP2024007262A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022108647A JP2024007262A (ja) 2022-07-05 2022-07-05 芳香族ブロモ化合物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022108647A JP2024007262A (ja) 2022-07-05 2022-07-05 芳香族ブロモ化合物の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024007262A true JP2024007262A (ja) 2024-01-18

Family

ID=89543394

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022108647A Pending JP2024007262A (ja) 2022-07-05 2022-07-05 芳香族ブロモ化合物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024007262A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102658286B1 (ko) 3차 아릴 아민의 제조를 위한 부흐발트-하르트비히 아릴화 방법
JP6067228B2 (ja) エトリコキシブの中間体、1−(6−メチルピリジン−3−イル)−2−[4−(メチルスルホニル)フェニル]エタノンの調製方法の改良
JP2024007262A (ja) 芳香族ブロモ化合物の製造方法
CN111630034A (zh) 吡啶衍生物的溴化
KR20110114532A (ko) 방향족 아미노 화합물의 제조 방법
JP5023683B2 (ja) ベンゾフルオレン誘導体の製造方法およびその中間体
JP5796487B2 (ja) 不均一触媒およびそれを用いたトリアリールアミン化合物の製造方法
JP7419865B2 (ja) 芳香族ハロゲン化合物、その用途、及び製造方法
JP2014169273A (ja) 環式芳香族化合物の製造方法
JP6532737B2 (ja) ヘテロアセン化合物の製造方法
JP2010280637A (ja) B−アリールボラジンの製造方法
US8742127B2 (en) Production method of 6-halogeno-3-arylpyridine derivative
JP2015199683A (ja) トリアジン化合物の製造方法
CN110343127A (zh) 一种9-硅芴衍生物的制备方法
JP2018090543A (ja) 縮合多環式化合物の製造方法
JP2018523667A (ja) 5−アミノ−キノリン−2(1h)−オンおよびその互変異性体形態5−アミノ−キノリン−2−オールを調製する方法
EP1795529B1 (en) Process for producing N-(Hetero)Aryl-substituted nitrogen-containing heteroaryl compound
JP5804811B2 (ja) 縮合環化合物の製造方法、および該方法に用いられる原料化合物
JP4618412B2 (ja) 脂環式テトラカルボン酸化合物及びその製造法
JP5284037B2 (ja) ビスアリールアミン誘導体の製造方法
CN115745805A (zh) 一种菲和萘并环庚烯类化合物的合成方法
JP4150168B2 (ja) 多エチニル置換芳香族化合物の製造法
JP7209454B2 (ja) カップリング化合物の製造方法
WO2021024675A1 (ja) 化合物及びその製造方法
JP2014084289A (ja) フルオレン誘導体の製造方法