JP2024005770A - 積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】抗菌性、低反射性、及び耐擦傷性に優れる積層体を提供する。【解決手段】基材と、抗菌剤を含む第1層と、含フッ素ポリマー及び親水性粒子を含む第2層とを、この順で有する積層体であって、第2層の膜厚が50nm以上200nm以下であり、第2層中の含フッ素ポリマーの含有量が70質量%以上であり、かつ第2層中の親水性粒子の含有量が1質量%以上20質量%以下である、積層体。【選択図】図1

Description

本発明は、積層体に関する。
液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ等のタッチパネルには、表面保護の観点から、保護フィルムや飛散防止フィルムが用いられている。ゲーム機、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話等のモバイル機器に使用されるタッチパネルは、使用頻度が多いため、菌及びウイルスが付着する機会も多い。また、駅の券売機、銀行の現金自動預け払い機(ATM:automatic teller machine)、医療施設内の医療機器、飲食店の注文装置等が備えるタッチパネル付表示装置は、不特定多数の人が利用するため、使用環境下で様々な菌及びウイルスが付着する可能性が高い。
そこで、菌及びウイルスの増殖を抑え、感染のリスクを低減する観点で、タッチパネルの表面に抗菌性を有する層を設ける技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、基材の少なくとも一方の面にハードコート層を設け、ハードコート層が、抗菌成分を含有する抗菌性微粒子を有する、ハードコートフィルムが記載されている。
また、ディスプレイ等には、外光の反射によるコントラストの低下や像の映り込みを防止するために、反射率が低い表面保護フィルム(反射防止フィルム)が用いられることがある。
例えば、特許文献2には、フッ素原子を含む有機シラン化合物と、シリコンアルコキシド化合物とを加水分解及び共縮合して得られる特定の重合体を用いた防汚反射防止膜付き透明材料積層体が記載されている。
特許文献3には、基材の表面に高屈折率層と低屈折率層をこの順に積層して形成される反射防止膜付き基材において、高屈折率層が光触媒性能を有する粒子を含有して形成されると共に、低屈折率層が多孔質シリコーン樹脂を含有して形成され、かつ低屈折率層の厚みが特定の範囲である反射防止膜付き基材が記載されている。
なお、特許文献4には、レンズ基材の表面上に、抗菌材及び撥水材を含む塗膜を有する眼鏡レンズが記載されている。
特許第5935133号公報 特開2014-129530号公報 特開2009-53373号公報 特開2021-56327号公報
昨今、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な流行などに伴い、抗菌性を示す積層体の性能に対する要求がより高まっている。なかでも、抗菌性、低反射性、及び耐擦傷性の3つの性能に優れる積層体が求められている。
本発明は、抗菌性、低反射性、及び耐擦傷性に優れる積層体を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、以下の構成により上記課題が解決されることを見出した。
〔1〕
基材と、
抗菌剤を含む第1層と、
含フッ素ポリマー及び親水性粒子を含む第2層とを、この順で有する積層体であって、
上記第2層の膜厚が50nm以上200nm以下であり、
上記第2層中の上記含フッ素ポリマーの含有量が70質量%以上であり、かつ上記第2層中の上記親水性粒子の含有量が1質量%以上20質量%以下である、積層体。
〔2〕
上記第2層の膜厚をLとし、上記第2層に含まれる上記親水性粒子の体積基準の粒度分布において、粒径が小さい粒子側からの累積頻度50%に相当する粒径をD50とした場合、L<D50×1.2を満たす、〔1〕に記載の積層体。
〔3〕
上記第2層に含まれる上記親水性粒子の体積基準の粒度分布において、粒径が小さい粒子側からの累積頻度90%に相当する粒径が1μm以下である、〔1〕又は〔2〕に記載の積層体。
〔4〕
上記含フッ素ポリマーが、含フッ素多官能モノマーの硬化物である、〔1〕~〔3〕のいずれか1つに記載の積層体。
〔5〕
上記親水性粒子が、親水性基を有する化合物を含み、上記親水性基が、ヒドロキシ基、アルコキシ基、カルボキシ基、スルホン酸基、及びリン酸基からなる群より選ばれる少なくとも1つである、〔1〕~〔4〕のいずれか1つに記載の積層体。
〔6〕
上記親水性粒子が、金属粒子、金属酸化物粒子、金属窒化物粒子、酸化物ガラス粒子、及び親水性基を含む有機粒子からなる群より選ばれる少なくとも1つである、〔1〕~〔5〕のいずれか1つに記載の積層体。
〔7〕
上記第2層に含まれる上記親水性粒子が、抗菌性を有する親水性粒子である、〔1〕~〔6〕のいずれか1つに記載の積層体。
〔8〕
上記親水性粒子が、表面修飾剤で被覆されている、〔1〕~〔7〕のいずれか1つに記載の積層体。
〔9〕
上記表面修飾剤が、アルコキシシラン、シリカ及びシランカップリング剤からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む、〔8〕に記載の積層体。
本発明によれば、抗菌性、低反射性、及び耐擦傷性に優れる積層体を提供することができる。
本発明の積層体の一態様を示す断面模式図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされる場合があるが、本発明はそのような実施態様に制限されない。
以下、本明細書における各記載の意味を表す。
本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、「抗菌」とは、菌類(細菌、カビ等)、ウイルス等を含む増殖性有機微小体(病原体等)を不活化すること、及び増殖性有機微小体の増殖を防ぐことの少なくともいずれか1つを含む概念を意味する。
本明細書に記載の化合物において、特段の断りがない限り、異性体(原子数が同じであるが構造が異なる化合物)、光学異性体及び同位体が含まれていてもよい。また、異性体及び同位体は、1種のみが含まれていてもよいし、複数種含まれていてもよい。
本明細書において、各成分は、各成分に該当する物質を1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。ここで、各成分について2種以上の物質を併用する場合、その成分についての含有量とは、特段の断りが無い限り、併用した物質の合計の含有量を指す。
本発明の積層体は、
基材と、
抗菌剤を含む第1層と、
含フッ素ポリマー及び親水性粒子を含む第2層とを、この順で有する積層体であって、
第2層の膜厚が50nm以上200nm以下であり、
第2層中の含フッ素ポリマーの含有量が70質量%以上であり、かつ第2層中の親水性粒子の含有量が1質量%以上20質量%以下である。
本発明の積層体が、抗菌性、低反射性、及び耐擦傷性に優れる機序について、本発明者らは以下のように推測している。
抗菌剤は、水(例えば、汗や唾などに含まれている水)と接触することで、抗菌成分(例えば、銀イオンなど)が水に溶出することで抗菌性を発揮する。
低反射性及び耐擦傷性の観点から、抗菌剤を含む層に、含フッ素ポリマーを含む層を積層することが考えられるが、含フッ素ポリマーは疎水性が高いため、含フッ素ポリマーを含む層の表面が疎水的になる。その結果、含フッ素ポリマーを含む層の表面に水が接触しても、抗菌成分が水に溶出しにくくなり、抗菌性が低下してしまうという問題がある。
本発明では、抗菌剤を含む層である第1層の上に、含フッ素ポリマーを含む層である第2層を積層しているが、第2層に親水性粒子を添加することにより、第2層の表面に水が接触した際に、第1層中の抗菌成分が水に溶出するための経路を作ることができ、高い抗菌性を発揮できると考えられる。
また、第2層の膜厚、第2層中の含フッ素ポリマーの含有量、及び第2層中の親水性粒子の含有量を特定の範囲にすることで、高い抗菌性を発揮させつつ、低反射性と耐擦傷性を向上させることができたと考えられる。
本発明の積層体は、基材、第1層及び第2層をこの順に有する。
本発明の積層体は、基材、第1層及び第2層のみからなるものであってもよいし、これらに加えて別の部材(例えば、第1層及び第2層とは別の層)を有するものであってもよい。
図1に、本発明の積層体の一態様を示す断面模式図を示す。図1の積層体10は、基材A、第1層B、第2層Cを有する。第1層Bは抗菌剤b1を含む。第2層Cは含フッ素ポリマー及び親水性粒子c1を含む。第2層Cの膜厚Lは50nm以上200nm以下である。
以下、本発明の積層体の各部材について説明する。
[基材]
基材は支持体として機能し得る部材である。また、基材は、各種装置の一部(例えば、前面板)を構成するものであってもよい。
基材の形状は特に制限されず、フィルム状、板状、チューブ状、繊維状、球状等が挙げられる。第1層が配置される基材の表面は、平坦面、凹面、凸面のいずれであってもよい。
基材を構成する材料は特に制限されず、公知の材料を用いることができる。基材を構成する材料としては、例えば、金属、ガラス、セラミックス、樹脂等が挙げられる。なかでも、取り扱い性の点で樹脂が好ましい。
基材は、フィルムであることが好ましく、樹脂フィルムであることがより好ましい。本発明の積層体はフィルムであることが好ましい。
本発明の積層体を画像表示装置等に用いる場合、基材を構成する材料は、可視光を透過する透明樹脂が好ましい。
樹脂としては、例えば、ポリカーボネート系ポリマー、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系ポリマー、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレン系ポリマーなどが挙げられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ノルボルネン系樹脂、エチレン・プロピレン共重合体などのポリオレフィン系ポリマー、ポリメチルメタクリレート等の(メタ)アクリル系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロン、芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、トリアセチルセルロースに代表されるセルロース系ポリマー、上記ポリマー同士の共重合体、上記ポリマー同士を混合したポリマーなどが挙げられる。
基材の厚みは特に制限されず、使用目的に応じて適宜選択される。基材の厚みは、1~5000μmが好ましく、10~1000μmがより好ましく、10~300μmが更に好ましい。
[第1層]
第1層は、基材と第2層との間に位置する層である。第1層は抗菌剤を含む。第1層は抗菌剤に加えて、抗菌剤以外の成分を含んでいてもよい。
第1層の厚みは特に制限されず、使用目的に応じて適宜選択される。第1層の厚みは、0.1~1000μmが好ましく、0.5~100μmがより好ましく、2.0~10.0μmが更に好ましい。
(抗菌剤)
抗菌剤は特に制限されず、公知の抗菌剤を用いることができる。
抗菌剤は、無機物であっても、有機物であってもよい。すなわち、抗菌剤は、無機系抗菌剤であっても、有機系抗菌剤であってもよい。なかでも、優れた抗菌性を長期間にわたって維持できる点で、無機物(無機系抗菌剤)が好ましい。
抗菌剤としては、金属を含む抗菌剤が好ましい。金属は、抗菌剤における抗菌成分として機能し得る。
金属としては、例えば、銀、水銀、亜鉛、鉄、鉛、ビスマス、チタン、錫、ニッケル等が挙げられる。また、抗菌剤に含まれる金属の態様は特に制限されず、例えば、金属粒子、金属イオン、金属塩等の形態が挙げられる。なお、本明細書では、金属錯体及び金属錯体を含む塩は金属塩の範囲に含まれるものとする。
なかでも、優れた抗菌性を有する点で、金属としては、銅、亜鉛、又は銀が好ましく、安全性が高く、かつ、抗菌スペクトルが広い点で、銀がより好ましい。
金属を含む抗菌剤としては、担体と、担体上に担持された金属を含む金属担持担体が好ましい。
抗菌成分を保持する担体は特に制限されず、公知のもの(例えば、酸化物ガラス系担体、金属酸化物系担体、金属系担体など)を用いることができる。担体としては、ゼオライト系担体、ケイ酸カルシウム系担体、リン酸ガラス系担体、リン酸ジルコニウム系担体、リン酸カルシウム担体)、酸化亜鉛系担体、溶解性ガラス系担体、シリカゲル系担体、活性炭系担体、酸化チタン系担体、有機金属系担体、イオン交換体セラミックス系担体、層状リン酸塩-四級アンモニウム塩系担体、ステンレス担体等が挙げられるが、これらに制限されるものではない。
担体の具体例としては、リン酸亜鉛カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸ジルコニウム、リン酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、活性炭、活性アルミナ、シリカゲル、ゼオライト、ヒドロキシアパタイト、リン酸ジルコニウム、リン酸チタン、チタン酸カリウム、含水酸化ビスマス、含水酸化ジルコニウム、および、ハイドロタルサイト等が挙げられる。
なお、ゼオライトとしては、例えば、チャバサイト、モルデナイト、エリオナイト、及びクリノプチロライト等の天然ゼオライト、並びに、A型ゼオライト、X型ゼオライト、及びY型ゼオライト等の合成ゼオライトが挙げられる。
上記担体のなかでも、リン酸ガラス系担体が好ましい。すなわち、抗菌剤は、銀系抗菌成分担持リン酸ガラス粒子が好ましい。
また、担体(特に、リン酸ガラス系担体)は、水溶性であることがより好ましい。
金属を含む抗菌剤としては、抗菌性がより優れる点で、銀系抗菌剤(銀を含む抗菌剤)又は銅系抗菌剤(銅を含む抗菌剤)が好ましく、銀系抗菌剤がより好ましい。銀系抗菌剤における銀の形態は特に制限されず、例えば、金属銀、銀塩、銀イオン(Ag)等であってもよい。
銀系抗菌剤としては、銀担持担体が好ましい。担体の種類は前述した通りである。
抗菌剤は、銀系抗菌成分を含む市販の抗菌剤粒子(銀系抗菌剤)を用いてもよい。銀系抗菌剤としては、シナネンゼオミック社製「ゼオミック」、富士シリシア化学社製「シルウェル」、日本電子材料社製「バクテノン」等の銀ゼオライト系抗菌剤;東亞合成社製「ノバロン」及び触媒化成工業社製「アトミーボール」等の銀を無機イオン交換体セラミックスに担持させてなる銀系抗菌剤;日本イオン社製「ナノシルバー」等の銀粒子;富士ケミカル社製「バクテキラー」及び「バクテライト」等のセラミックス担体に対して銀を化学的に結合させた銀担持セラミックス粒子(銀セラミックス粒子)が挙げられる。
抗菌剤が金属を含む場合、金属の含有量は、特に制限されないが、抗菌剤の全質量に対して、0.1~30質量%が好ましく、0.5~20質量%がより好ましい。
抗菌剤の形状は特に制限されず、例えば、球状、楕円球状、棒状、平板状、針状、不定形状等であってもよい。
抗菌剤の平均粒径は、取り扱いの容易性の点で、0.1~10μmが好ましく、0.1~0.4μmがより好ましい。抗菌剤の平均粒径を上記範囲とすることで、本発明の積層体の透明性を高くすることができる。
抗菌剤の平均粒径は、第1層の断面を観察して、少なくとも10個の抗菌剤の長径を測定して、それらを算術平均した値である。
また、使用する抗菌剤の平均粒径がカタログ等に記載されている場合、カタログ値を採用してもよい。さらに、使用する抗菌剤の種類が特定されている場合には、所定の種類の抗菌剤を別途用意して、顕微鏡(例えば、透過型電子顕微鏡又は走査型顕微鏡)で観察して、少なくとも10個の抗菌剤の長径を測定して、それらを算術平均した値を抗菌剤の平均粒径としてもよい。
抗菌剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
第1層における抗菌剤の含有量は特に制限されないが、抗菌性がより優れる点で、第1層の全質量に対して、0.1~40.0質量%が好ましく、1.0~30.0質量%がより好ましく、5.0~30.0質量%が更に好ましい。
第1層は、抗菌剤に加えて、抗菌剤以外の他の材料を含んでいてもよい。抗菌剤以外の他の材料としては、例えば、バインダー、可塑剤、分散剤、重合開始剤、界面活性剤、造膜剤、触媒、香料、紫外線吸収剤、防腐剤、pH調整剤、消泡剤、光触媒性材料、充填剤、老化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、粒子等が挙げられる。
第1層が含んでもよいバインダーについて説明する。
バインダーとしては特に制限されず、公知のバインダーを使用できる。
バインダーとしては、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、メタクリル酸-マレイン酸共重合体からなる樹脂、ポリスチレン樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素化ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、セルロースアシレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、シクロオレフィルンコポリマーからなる樹脂、フルオレン環変性ポリカーボネート樹脂、脂環変性ポリカーボネート樹脂、フルオレン環変性ポリエステル樹脂等が挙げられる。
バインダーは、後述するバインダー前駆体(モノマー)の硬化物であってもよい。
第1層におけるバインダーの含有量は特に制限されないが、第1層の全質量に対して、50.0~95.0質量%が好ましく、60.0~90.0質量%がより好ましく、75.0~90.0質量%が更に好ましい。
(第1層の製造方法)
第1層の製造方法は特に制限されず、公知の方法が挙げられる。
生産性の点から、抗菌剤を含む第1層形成用組成物を基材上に塗布して塗布膜を形成し、必要に応じて、塗布膜に硬化処理を施して第1層を形成することが好ましい。
以下、上記方法の詳細について説明する。
第1層形成用組成物に含まれる抗菌剤は、前述した通りである。
第1層形成用組成物に含まれる抗菌剤の含有量は特に制限されず、第1層形成用組成物中の全固形分に対して、0.1~40.0質量%が好ましく、1.0~30.0質量%がより好ましく、5.0~30.0質量%が更に好ましい。
上記固形分とは、第1層形成用組成物中の溶媒を除いた成分を意味する。なお、その性状が液体状であっても、上記第1層形成用組成物中の溶媒を除いた成分であれば固形分とする。
第1層形成用組成物には、前述したバインダーが含まれていてもよい。また、バインダーの代わりに、又はバインダーに加えて、バインダーの前駆体が含まれていてもよい。バインダーの前駆体とは、重合によりバインダーとなる成分であり、いわゆるモノマーが挙げられる。なお、バインダーの前駆体(モノマー)を使用した場合、第1層中には、バインダーの前駆体由来のバインダー(つまり、モノマーの硬化物)が含まれる。
モノマー中における重合性基の種類は特に制限されず、例えば、ラジカル重合性基、カチオン重合性基、アニオン重合性基等が挙げられる。ラジカル重合性基としては、(メタ)アクリロイル基、アクリルアミド基、ビニル基、スチリル基、アリル基等が挙げられる。カチオン重合性基としては、ビニルエーテル基、オキシラニル基、オキセタニル基等が挙げられる。モノマー中における重合性基は、(メタ)アクリロイル基が好ましい。なお、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基及びメタアクリロイル基の両者を含む概念である。
モノマー中における重合性基の数は特に制限されないが、積層体の機械的強度がより優れる点で、2個以上が好ましく、2~6個がより好ましい。
モノマーとしては、得られる積層体の機械的強度がより優れる点で、重合性基を2個以上有する多官能モノマーが好ましい。
多官能モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、および、ペンタエリスリトールテトラアクリレートが挙げられる。
このような多官能モノマー(架橋剤)としては、市販品が使用できる。そのような市販品としては、例えば、東新油脂社製「DPHA-76」(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)、日本化薬社製「KAYARAD PET-30」(ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物)、新中村化学工業社製「A-DPH」(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)が挙げられる。
モノマーとしては、親水性基を有するモノマーも好ましい。
親水性基としては、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基、カルボキシ基、カルボキシ基のアルカリ金属塩、ポリオキシアルキレン基(ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基等)を含む基、アミノ基、オキサゾリン基、リン酸基、ホスホリルコリン基、スルホン酸基、スルホン酸基のアルカリ金属塩などが挙げられる。
親水性基を有するモノマーにおける親水性基の数は特に制限されないが、1個以上が好ましく、1~6個がより好ましく、1~3個が更に好ましい。
親水性基を有するモノマーにおける重合性基の種類は、前述した通りである。
親水性基を有するモノマーは、重合性基を2つ以上有する多官能モノマーであってもよい。多官能モノマーの重合性基の数は特に制限されず、2~6の場合が多い。
第1層形成用組成物に含まれるバインダー及びバインダーの前駆体の含有量は特に制限されず、第1層形成用組成物中の全固形分に対して、50.0~95.0質量%が好ましく、60.0~90.0質量%がより好ましく、75.0~90.0質量%が更に好ましい。
第1層形成用組成物は、溶媒を含んでいてもよい。
溶媒は特に制限されず、例えば、水、有機溶媒などが挙げられる。有機溶媒としては、アルコール系溶媒;グリコールエーテル系溶媒;芳香族炭化水素系溶媒;脂環族炭化水素系溶媒;エーテル系溶媒;ケトン系溶媒;エステル系溶媒等が挙げられる。
溶媒は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
第1層形成用組成物における固形分の含有量、すなわち、溶媒以外の成分の合計含有量は特に制限されないが、厚さがより均一な塗布膜を形成しやすい点で、第1層形成用組成物の全質量に対して、1~60質量%が好ましい。
第1層形成用組成物は、重合開始剤を含んでいてもよい。
重合開始剤としては特に制限されず、公知の重合開始剤が使用できる。重合開始剤としては、例えば、熱重合開始剤、光重合開始剤が挙げられ、反応効率が優れる点で、光重合開始剤が好ましい。
重合開始剤は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
第1層形成用組成物が重合開始剤を含む場合、重合開始剤の含有量は特に制限されないが、モノマーの含有量に対して、0.1~15質量%が好ましく、1~6質量%がより好ましい。
第1層形成用組成物は、上記成分以外にも他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、可塑剤、分散剤、界面活性剤、造膜剤、触媒、香料、紫外線吸収剤、防腐剤、pH調整剤、消泡剤、光触媒性材料、充填剤、老化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、粒子等が挙げられる。
第1層形成用組成物を基材上に塗布する方法は特に制限されず、公知の塗布法が適用できる。塗布法としては、例えば、スプレー法、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、インクジェット法、ダイコーティング法、静電塗装法、ワイプ法等が挙げられる。
基材上に第1層形成用組成物を塗布することで、塗布膜を形成できる。
得られた塗布膜は、必要に応じて、乾燥してもよい。
塗布膜を乾燥する方法としては、例えば、加熱処理が挙げられる。
加熱処理の条件は特に制限されないが、例えば、加熱温度としては、20~150℃が好ましく、20~100℃がより好ましい。また、加熱時間としては、15~600秒間が好ましい。
加熱処理を行うことにより、第1層形成用組成物に含まれる溶媒を除去できる。
塗布膜を硬化する方法としては、例えば、露光処理が挙げられる。
露光処理の条件等は特に制限されないが、例えば、190mJ/cm以上の照射量の紫外線を照射し、塗布膜を硬化することが好ましい。照射量の上限は特に制限されないが、600mJ/cm以下が好ましい。
紫外線照射には、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等の光線から発する紫外線が利用できる。
[第2層]
第2層は、含フッ素ポリマー及び親水性粒子を含む。
第2層は、第1層の基材とは反対側に位置する層である。第2層は、本発明の積層体において、基材とは反対側の表面に位置する層であることが好ましい。
第2層は、反射防止層及び耐擦傷層として機能することが好ましい。
第2層の膜厚は、50nm以上200nm以下であり、60nm以上180nm以下であることが好ましく、70nm以上160nm以下であることがより好ましく、80nm以上140nm以下であることが更に好ましい。第2層の膜厚が50nm以上であることで耐擦傷性に優れる。また、第2層の膜厚が200nm以下であることで反射率を低くすることができ、かつ抗菌性に優れる。
第2層の膜厚は、顕微分光膜厚計で測定した平均膜厚(3点測定した平均の膜厚)である。顕微分光膜厚計としては、例えば、大塚電子製OPTMなどが挙げられる。
(含フッ素ポリマー)
含フッ素ポリマーとは、フッ素原子を有するポリマーである。含フッ素ポリマーを含むことで、第2層の屈折率を低下させ、反射率を低下させることができる。また、含フッ素ポリマーを含むことで、第2層の滑り性を向上させ、耐擦傷性を向上させることができる。また、含フッ素ポリマーはバインダーとして機能することもできる。
含フッ素ポリマーは線状のポリマーであってもよいし、分岐構造を有するポリマーであってもよいし、網目状のポリマーであってもよい。
含フッ素ポリマーは、フッ素原子を主鎖部分に有していてもよいし、側鎖部分に有していてもよい。
含フッ素ポリマーは、パーフルオロエーテル基及びパーフルオロアルキル基の少なくとも一方を有することが好ましい。
パーフルオロエーテル基とは、下記式(X)で表される基である。式中、*は結合位置を表す。
式(X) *-O-Rx1-*
x1は、パーフルオロアルキレン基を表す。パーフルオロアルキレン基の炭素数は特に制限されないが、1~10が好ましく、1~6がより好ましく、1~4が更に好ましい。パーフルオロアルキレン基は、直鎖状であっても、分岐鎖状であってもよい。
パーフルオロアルキル基の炭素数は特に制限されないが、2~20が好ましく、4~10がより好ましい。
含フッ素ポリマーは、パーフルオロエーテル基が複数連なったパーフルオロポリエーテル基を有していてもよい。
パーフルオロポリエーテル基とは、式(Y)で表される基である。式中、*は結合位置を表す。
式(Y) *-(O-Rx1-*
x1の定義は、前述した通りである。複数のRx1は、同一の基であっても、異なる基であってもよい。
nは、2以上の整数を表し、5~30の整数が好ましく、10~20の整数がより好ましい。
含フッ素ポリマーは、パーフルオロエーテル基及びパーフルオロアルキル基の少なくとも一方を有するモノマー由来の繰り返し単位を含むことが好ましく、パーフルオロエーテル基及びパーフルオロアルキル基の少なくとも一方を有する繰り返し単位を含むことがより好ましい。
含フッ素ポリマーは、反応性基を有していてもよい。反応性基としては、ラジカル重合性基、カチオン重合性基、アニオン重合性基が挙げられる。ラジカル重合性基としては、エチレン性不飽和性基が挙げられ、より具体的には、(メタ)アクリロイル基、アクリルアミド基、ビニル基、スチリル基、アリル基が挙げられる。カチオン重合性基としては、ビニルエーテル基、オキシラニル基、および、オキセタニル基が挙げられる。
含フッ素ポリマーは、反応性基を有する繰り返し単位を含んでいてもよい。
含フッ素ポリマーは、含フッ素ポリマーの前駆体(含フッ素モノマー)の硬化物であってもよく、含フッ素多官能モノマーの硬化物であることが好ましい。
含フッ素多官能モノマーとは、フッ素原子を有し、かつ反応性基を2つ以上有する化合物である。含フッ素多官能モノマーは、反応性基を3つ以上有することが好ましい。
含フッ素ポリマーが、含フッ素多官能モノマーの硬化物である場合、1種の含フッ素多官能モノマーの硬化物であってもよいし、2種以上の含フッ素多官能モノマーの硬化物であってもよい。また、含フッ素多官能モノマーの硬化物は、1種以上の含フッ素多官能モノマーと、その他のモノマーとの硬化物であってもよい。
含フッ素多官能モノマーは、主に複数のフッ素原子と炭素原子を有し(但し、一部に酸素原子及び水素原子の少なくとも1つを含んでもよい)、実質的に重合に関与しない原子団(以下、「含フッ素コア部」ともいう)と、エステル結合やエーテル結合などの連結基を介してラジカル重合性、イオン重合性、縮合重合性などの重合性を有する、反応性基を少なくとも3つ以上有する化合物であることが好ましい。
反応性基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、アリル基、アルコキシシリル基、α-フルオロアクリロイル基、エポキシ基、-C(O)OCH=CH等が挙げられる。これらの中でも、重合性の観点から、(メタ)アクリロイル基、アリル基、α-フルオロアクリロイル基、エポキシ基、又は-C(O)OCH=CHが好ましく、より好ましいのは、(メタ)アクリロイル基、アリル基、α-フルオロアクリロイル基、又は-C(O)OCH=CHであり、更に好ましくは、(メタ)アクリロイル基、又は-C(O)OCH=CHである。
「含フッ素コア部」としては、鎖状又は環状の、n価(反応性基の数)のパーフルオロ炭化水素基であることが好ましい。
含フッ素コア部における水素原子数/フッ素原子数は、好ましくは1/4以下、より好ましくは1/9以下である。含フッ素コア部における水素原子数/フッ素原子数が1/4以下であると防汚性が良好になり好ましい。nは3以上の整数を表し、nは4以上であることが好ましく、5以上であることが更に好ましい。上限としては10以下であることが好ましい。
含フッ素コア部の代表的なものとして、下記の具体例が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2024005770000002
上記具体例中、*は反応性基又はヒドロキシ基に連結する位置を表す。ただし、反応性基又はヒドロキシ基と含フッ素コア部の間に二価の連結基を有していてもよい。
二価の連結基としては、炭素数1~10のアルキレン基、炭素数6~10のアリーレン基、-O-、-S-、-N(R)-、炭素数1~10のアルキレン基と-O-、-S-または-N(R)-を組み合わせて得られる基、炭素数6~10のアリーレン基と-O-、-S-または-N(R)-を組み合わせて得られる基を表す。Rは水素原子又は炭素数1~5のアルキル基を表す。
含フッ素多官能モノマーとしては、下記一般式(1)で表される化合物が好ましい。
Figure 2024005770000003
式中、Rfはエーテル結合を有していてもよい(p+q)価のパーフルオロ飽和炭化水素基を表す。Rfは少なくとも炭素原子及びフッ素原子を含み、酸素原子又は水素原子を含んでもよい、鎖状又は環状の、1価のフッ化炭化水素基を表す。pは3~10の整数、qは0~7の整数で、かつ、(p+q)は3~10の整数を表す。rは0~100の整数、s、tはそれぞれ独立に0又は1を表す。Rは水素原子、メチル基、又はフッ素原子を表す。(p+q)が5以上の場合、tは0である。r、s、t、Rf及びRは複数存在する場合はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。なお、一般式(1)において、(OCFCF)、(OCF)、(OCFRf)の配置順に限定はない。
Rfはエーテル結合を有していてもよい(p+q)価のパーフルオロ飽和炭化水素基を表し、前述の含フッ素コア部に相当する。Rfの具体例及びその好ましい範囲は、前述の含フッ素コア部と同じである。Rfは少なくとも炭素原子及びフッ素原子を含み、酸素原子又は水素原子を含んでもよい(酸素原子及び水素原子の両方を含んでもよい)、鎖状又は環状の1価のフッ化炭化水素基を表す。
Rfは、好ましくは炭素数1~12の鎖状又は分岐のパーフルオロアルキル基(例えば、トリフルオロメチル、パーフルオロエチル、パーフルオロプロピル等)又は炭素数3~12のパーフルオロシクロアルキル基(例えば、パーフルオロペンチル、パーフルオロシクロヘキシル等)であり、より好ましくは上記のパーフルオロアルキル基であり、最も好ましくはトリフルオロメチル基である。
pは3~10の整数を表し、3~6が好ましく、3~4がより好ましい。
qは0~7の整数を表し、0~3が好ましく、0~1がより好ましく、0が更に好ましい。
(p+q)は3~10の整数を表し、3~6が好ましく、3~4がより好ましい。
rは0~100の整数を表し、0~20が好ましく、1~5がより好ましく、1が更に好ましい。sは0又は1を表し、0が好ましい。tは0又は1を表し、0が好ましい。
Rは水素原子、メチル基、又はフッ素原子を表し、水素原子、メチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
一般式(1)において、r=1~5、s=0又は1、t=0又は1、p=3~6、q=0である場合も好ましい態様である。
含フッ素多官能モノマーの好ましい具体例を挙げるが、これらに限定されない。
Figure 2024005770000004
Figure 2024005770000005
Figure 2024005770000006
Figure 2024005770000007
含フッ素ポリマー中のフッ素原子の含有量は特に制限されないが、含フッ素ポリマー全質量に対して、5~50質量%が好ましく、10~35質量%がより好ましい。
含フッ素ポリマーの数平均分子量は特に制限されないが、3000~30000が好ましく、5000~20000がより好ましい。
第2層中の含フッ素ポリマーの含有量は70質量%以上であり、70質量%以上95質量%以下であることが好ましく、70質量%以上90質量%以下であることがより好ましく、70質量%以上85質量%以下であることが更に好ましい。第2層中の含フッ素ポリマーの含有量が70質量%以上であることで、反射率を低くすることができる。
第2層中の含フッ素ポリマーは、1種でもよいし、2種以上でもよい。含フッ素ポリマーは、反応性基を有する含フッ素ポリマーと、含フッ素多官能モノマーとの混合物の硬化物でもよい。
(親水性粒子)
親水性粒子は、親水性を有する粒子であり、無機物であっても、有機物であってもよい。
親水性粒子は、親水性基を有する化合物を含むことが好ましい。親水性基としては、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基、カルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基等が挙げられる。
親水性粒子としては、例えば、金属粒子、金属酸化物粒子、金属窒化物粒子、酸化物ガラス粒子、親水性基を含む有機粒子等が挙げられる。
金属粒子、金属酸化物粒子、及び金属窒化物粒子に含まれる金属としては、特に制限されないが、例えば、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、カルシウム(Ca)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ストロンチウム(Sr)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、インジウム(In)、スズ(Sn)、バリウム(Ba)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)等が挙げられる。
金属酸化物粒子及び金属窒化物粒子としては、二酸化ケイ素(SiO、シリカ)、酸化アルミニウム(Al、アルミナ)、酸化チタン(TiO、チタニア)、酸化亜鉛(ZnO)、窒化ケイ素(Si)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化チタン(TiN)等が挙げられる。
酸化物ガラス粒子としては、ケイ酸ガラス、ホウ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、リン酸ガラス等が挙げられ、リン酸ガラスが好ましい。
酸化物ガラス粒子としては、前述した抗菌剤を用いてもよい。具体的には、酸化物ガラス粒子に対して銀を化学的に結合させた、銀担持酸化物ガラス粒子、及び銅を化学的結合させた銅担持酸化物ガラス粒子が挙げられる。酸化物ガラス粒子の市販品としては、富士ケミカル社製「バクテキラー」及び「バクテライト」等が挙げられる。
親水性粒子は、親水性基を有する金属塩であることが好ましい。
親水性粒子は、抗菌性を有する親水性粒子であることが好ましい。抗菌性を有する親水性粒子としては、前述の抗菌剤を挙げることができる。
抗菌性の観点で、親水性粒子は、Ag,Cu2+,Zn2+等の抗菌性を有する金属イオンを含有していることがより好ましい。親水性粒子としては、例えば、リン酸ガラスやリン酸ジルコニウムのような層状リン酸塩の層間、スメクタイト等の層状ケイ酸塩の層間、ゼオライト等の多孔物の孔内等に、上記の金属イオンを含有する化合物が挙げられる。特に、金属イオンの徐放のし易さや抗菌性の観点で、リン酸骨格が溶解することでAgを徐放するリン酸ガラスAg粒子(銀担持リン酸ガラス粒子)が最も好ましい。
<表面修飾剤>
親水性粒子は、表面修飾剤で被覆されていることが好ましい。すなわち、親水性粒子は、表面に、表面修飾剤による被覆膜を有することが好ましい。表面修飾剤が親水性粒子の表面を修飾することで、親水性粒子が被覆(親水性粒子の表面に被覆膜が形成)される。ここで、親水性粒子が表面修飾剤で被覆されているとは、親水性粒子の表面の全体が被覆されている場合のみならず、親水性粒子の表面の一部分が被覆されている場合も含む。
表面修飾剤としては、親水性粒子の親水性基と加水分解及び縮重合反応する化合物、又はイオン結合を形成する基を有する化合物を含むことが好ましく、加水分解及び縮重合反応する化合物を含むことがより好ましい。
表面修飾剤は、アルコキシシラン、シリカ及びシランカップリング剤からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むことが好ましい。アルコキシシラン、シリカ及びシランカップリング剤は、親水性粒子の親水性基と加水分解及び縮重合反応することができる。
アルコキシシランとしては、例えば、オルトケイ酸テトラメチル(TMOS)、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)等が挙げられる。これらは、親水性粒子の表面を固いSiO膜で被覆することで、耐擦傷性を向上させることができる。
シランカップリング剤としては、アルコキシシリル基と反応性基とを含む化合物が好ましい。シランカップリング剤が有する反応性基としては、例えば、ラジカル重合性基、カチオン重合性基、アニオン重合性基等が挙げられる。ラジカル重合性基としては、(メタ)アクリロイル基、アクリルアミド基、ビニル基、スチリル基、アリル基等の炭素-炭素二重結合を有する基が挙げられる。カチオン重合性基としては、ビニルエーテル基、オキシラニル基、オキセタニル基等が挙げられ、炭素-炭素二重結合を有する基が好ましい。シランカップリング剤が、炭素-炭素二重結合を有する基を含むと、第2層を形成する際の紫外線照射により、第2層中の別の成分(例えば、前述の含フッ素ポリマー、含フッ素多官能モノマー、後述するバインダー、バインダーの前駆体等)が炭素-炭素二重結合を有する基を含む場合は、これらが共有結合を形成する。これにより、擦っても親水性粒子が離脱しにくくなるため、耐擦傷性が更に向上する。
親水性粒子の親水性基とイオン結合を形成する基を有する化合物としては、アミノ基を有する化合物が好ましい。親水性粒子の親水性基はHが離脱することで負電荷を持つことが多く、Hが付加して正電荷を持ちやすいアミノ基とイオン結合を形成することができる。
アミノ基を有する化合物は、更に反応性基をことが好ましい。反応性基としては、例えば、ラジカル重合性基、カチオン重合性基、アニオン重合性基等が挙げられる。ラジカル重合性基としては、(メタ)アクリロイル基、アクリルアミド基、ビニル基、スチリル基、アリル基等の炭素-炭素二重結合を有する基が挙げられる。カチオン重合性基としては、ビニルエーテル基、オキシラニル基、オキセタニル基等が挙げられ、炭素-炭素二重結合を有する基が好ましい。アミノ基を有する化合物剤が、炭素-炭素二重結合を有する基を含むと、第2層を形成する際の紫外線照射により、第2層中の別の成分(例えば、前述の含フッ素ポリマー、含フッ素多官能モノマー、後述するバインダー、バインダーの前駆体等)が炭素-炭素二重結合を有する基を含む場合は、これらが共有結合を形成する。これにより、擦っても親水性粒子が離脱しにくくなるため、耐擦傷性が更に向上する。
親水性粒子と表面修飾剤の組み合わせは特に限定されず、前述した親水性粒子と表面修飾剤を任意の組み合わせで用いることができる。特に、親水性粒子としてリン酸ガラスAg粒子を用い、表面修飾剤としてシランカップリング剤を用いると、高い抗菌性を有しつつ、高い耐擦傷性を発揮できるため好ましい。
親水性粒子が表面修飾剤で被覆されている場合、親水性粒子(被覆前の親水性粒子)と表面修飾剤との質量比は特に限定されないが、被覆前の親水性粒子/表面修飾剤が、4/6~9/1であることが好ましく、5/5~7/3がより好ましい。なお、前述のように、親水性粒子が表面修飾剤で被覆されている場合とは、親水性粒子の表面の一部分でも修飾されていればよい。
親水性粒子の形状は特に制限されず、例えば、球状、楕円球状、棒状、平板状、針状、不定形状等であってもよい。
<親水性粒子の粒径と第2層の膜厚の関係>
第2層に含まれる親水性粒子の体積基準の粒度分布において、粒径が小さい粒子側からの累積頻度50%に相当する粒径をD50とした場合、D50は30nm以上1000nm以下であることが好ましく、50nm以上500nm以下であることがより好ましく、100nm以上400nm以下であることが更に好ましい。
第2層に含まれる親水性粒子の体積基準の粒度分布において、粒径が小さい粒子側からの累積頻度90%に相当する粒径をD90とした場合、耐擦傷性をより向上させる観点から、D90は1μm(1000nm)以下であることが好ましく、100nm以上950nm以下であることがより好ましく、150nm以上700nm以下であることが更に好ましい。
第2層の断面を走査電子顕微鏡(SEM)で観察し、ある1つの親水性粒子について、その粒子が有する最も長い辺をその粒子の粒径とする。親水性粒子が、表面修飾剤で被覆されている場合、表面修飾剤による被覆膜の厚さも含めて粒径とする。
50及びD90は、第2層の断面のSEM画像(例えば、加速電圧5kV、5000倍)において、10視野を測定し、各視野で、親水性粒子の最も長い辺の長さをそれぞれの粒子について測り、体積基準の粒度分布を測定することで求めることができる。
上記D50及びD90は一次粒子についてのものである。
第2層の膜厚をLとした場合、LとD50が、L<D50×1.2を満たすことが好ましく、L<D50×1.0を満たすことがより好ましく、L<D50×0.80を満たすことが更に好ましい。また、L>D50×0.10を満たすことが好ましく、L>D50×0.20を満たすことがより好ましく、L>D50×0.30を満たすことが好ましい。L<D50×1.2を満たすことで、第2層の表面から親水性粒子が突出する部分が多くなり、第1層の抗菌剤が溶出しやすくなるため、更に抗菌性が向上する。
第2層中の親水性粒子の含有量は1質量%以上20質量%以下であり、5質量%以上20質量%以下であることが好ましい。親水性粒子が、表面修飾剤で被覆されている場合、表面修飾剤による被覆膜の質量も含めて親水性粒子の含有量を算出する。第2層中の親水性粒子の含有量が1質量%以上であると、第2層の表面に水が接触した際に、第1層中の抗菌成分が水に溶出するための経路を作ることができ、高い抗菌性を発揮できる。また、第2層中の親水性粒子の含有量が20質量%以下であると耐擦傷性を高くすることができる。
第2層中の親水性粒子は、1種でもよいし、2種以上でもよい。
第2層は、含フッ素ポリマー及び親水性粒子に加えて、含フッ素ポリマー及び親水性粒子以外の他の材料を含んでいてもよい。含フッ素ポリマー及び親水性粒子以外の他の材料としては、例えば、バインダー、可塑剤、分散剤、重合開始剤、界面活性剤、造膜剤、触媒、香料、紫外線吸収剤、防腐剤、pH調整剤、消泡剤、光触媒性材料、充填剤、老化防止剤、帯電防止剤、難燃剤等が挙げられる。
第2層が含んでもよいバインダーについて説明する。
バインダーとしては特に制限されず、公知のバインダーを使用できる。
バインダーとしては、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、メタクリル酸-マレイン酸共重合体からなる樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、セルロースアシレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、シクロオレフィルンコポリマーからなる樹脂、フルオレン環変性ポリカーボネート樹脂、脂環変性ポリカーボネート樹脂、フルオレン環変性ポリエステル樹脂等が挙げられる。
バインダーは、後述するバインダー前駆体(モノマー)の硬化物であってもよい。
第2層におけるバインダーの含有量は、第2層の全質量に対して、0~29質量%が好ましく、5~27質量%がより好ましく、10~25質量%が更に好ましい。
(第2層の製造方法)
第2層の製造方法は特に制限されず、公知の方法が挙げられる。
生産性の点から、含フッ素ポリマー及び含フッ素モノマーの少なくとも1種、並びに親水性粒子を含む第2層形成用組成物を第1層上に塗布して塗布膜を形成し、必要に応じて、塗布膜に硬化処理を施して第2層を形成することが好ましい。
以下、上記方法の詳細について説明する。
第2層形成用組成物に含まれる含フッ素ポリマー及び含フッ素モノマーの少なくとも1種、並びに親水性粒子は、前述した通りである。
第2層形成用組成物に含まれる含フッ素ポリマー及び含フッ素モノマーの合計の含有量は、第2層形成用組成物中の全固形分に対して、70質量%以上であり、70質量%以上95質量%以下であることが好ましく、70質量%以上90質量%以下であることがより好ましく、70質量%以上85質量%以下であることが更に好ましい。
第2層形成用組成物に含まれる親水性粒子の含有量は、第2層形成用組成物中の全固形分に対して、1質量%以上20質量%以下であり、5質量%以上20質量%以下であることが好ましい。
上記固形分とは、第2層形成用組成物中の溶媒を除いた成分を意味する。なお、その性状が液体状であっても、上記第2層形成用組成物中の溶媒を除いた成分であれば固形分とする。
第2層形成用組成物には、前述したバインダーが含まれていてもよい。また、バインダーの代わりに、又はバインダーに加えて、バインダーの前駆体が含まれていてもよい。バインダーの前駆体とは、重合によりバインダーとなる成分であり、いわゆるモノマーが挙げられる。なお、バインダーの前駆体(モノマー)を使用した場合、第2層中には、バインダーの前駆体由来のバインダー(つまり、モノマーの硬化物)が含まれる。
モノマー中における重合性基の種類は特に制限されず、例えば、ラジカル重合性基、カチオン重合性基、アニオン重合性基等が挙げられる。ラジカル重合性基としては、(メタ)アクリロイル基、アクリルアミド基、ビニル基、スチリル基、アリル基等が挙げられる。カチオン重合性基としては、ビニルエーテル基、オキシラニル基、オキセタニル基等が挙げられる。モノマー中における重合性基は、(メタ)アクリロイル基が好ましい。なお、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基及びメタアクリロイル基の両者を含む概念である。
モノマー中における重合性基の数は特に制限されないが、積層体の機械的強度がより優れる点で、2個以上が好ましく、2~6個がより好ましい。
モノマーとしては、得られる積層体の機械的強度がより優れる点で、重合性基を2個以上有する多官能モノマーが好ましい。
多官能モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート等が挙げられる。
多官能モノマー(架橋剤)としては、市販品を使用することができる。市販品としては、例えば、東新油脂社製「DPHA-76」(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)、日本化薬社製「KAYARAD PET-30」(ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物)、新中村化学工業社製「A-DPH」(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)が挙げられる。
モノマーとしては、親水性基を有するモノマーも好ましい。
親水性基としては、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基、カルボキシ基、カルボキシ基のアルカリ金属塩、ポリオキシアルキレン基(ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基等)を含む基、アミノ基、オキサゾリン基、リン酸基、ホスホリルコリン基、スルホン酸基、スルホン酸基のアルカリ金属塩などが挙げられる。
親水性基を有するモノマーにおける親水性基の数は特に制限されないが、1個以上が好ましく、1~6個がより好ましく、1~3個が更に好ましい。
親水性基を有するモノマーにおける重合性基の種類は、前述した通りである。
親水性基を有するモノマーは、重合性基を2つ以上有する多官能モノマーであってもよい。多官能モノマーの重合性基の数は特に制限されず、2~6の場合が多い。
第2層形成用組成物に含まれるバインダー及びバインダーの前駆体の含有量は、第2層形成用組成物中の全固形分に対して、0~29質量%が好ましく、5~27質量%がより好ましく、10~25質量%が更に好ましい。
第2層形成用組成物は、溶媒を含んでいてもよい。
溶媒は特に制限されず、例えば、水、有機溶媒などが挙げられる。有機溶媒としては、アルコール系溶媒;グリコールエーテル系溶媒;芳香族炭化水素系溶媒;脂環族炭化水素系溶媒;エーテル系溶媒;ケトン系溶媒;エステル系溶媒等が挙げられる。
溶媒は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
第2層形成用組成物における固形分の含有量、すなわち、溶媒以外の成分の合計含有量は特に制限されないが、厚さがより均一な塗布膜を形成しやすい点で、第2層形成用組成物の全質量に対して、1~60質量%が好ましい。
第2層形成用組成物は、重合開始剤を含んでいてもよい。
重合開始剤としては特に制限されず、公知の重合開始剤が使用できる。重合開始剤としては、例えば、熱重合開始剤、光重合開始剤が挙げられ、反応効率が優れる点で、光重合開始剤が好ましい。
重合開始剤は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
第2層形成用組成物が重合開始剤を含む場合、重合開始剤の含有量は特に制限されないが、モノマーの含有量に対して、0.1~15質量%が好ましく、1~6質量%がより好ましい。
第2層形成用組成物は、上記成分以外にも他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、可塑剤、分散剤、界面活性剤、造膜剤、触媒、香料、紫外線吸収剤、防腐剤、pH調整剤、消泡剤、光触媒性材料、充填剤、老化防止剤、帯電防止剤、難燃剤等が挙げられる。
第2層形成用組成物を第1層上に塗布する方法は特に制限されず、公知の塗布法が適用できる。塗布法としては、例えば、スプレー法、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、インクジェット法、ダイコーティング法、静電塗装法、ワイプ法等が挙げられる。
第1層上に第2層形成用組成物を塗布することで、塗布膜を形成できる。
得られた塗布膜は、必要に応じて、乾燥してもよい。
塗布膜を乾燥する方法としては、例えば、加熱処理が挙げられる。
加熱処理の条件は特に制限されないが、例えば、加熱温度としては、20~150℃が好ましく、20~100℃がより好ましい。また、加熱時間としては、15~600秒間が好ましい。
加熱処理を行うことにより、第2層形成用組成物に含まれる溶媒を除去できる。
塗布膜を硬化する方法としては、例えば、露光処理が挙げられる。
露光処理の条件等は特に制限されないが、例えば、190mJ/cm以上の照射量の紫外線を照射し、塗布膜を硬化することが好ましい。照射量の上限は特に制限されないが、600mJ/cm以下が好ましい。
紫外線照射には、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等の光線から発する紫外線が利用できる。
なお、上記においては、第1層形成用組成物及び第2層形成用組成物を使用して積層体を製造する方法について述べたが、本発明の積層体はこの方法以外の方法で製造されてもよい。
例えば、仮支持体上に第1層及び第2層をそれぞれ形成して、両者を貼合する方法が挙げられる。また、基材上に共押出しによって第1層及び第2層を形成する方法が挙げられる。
<積層体の用途>
本発明の積層体は、種々の用途に適用できる。例えば、積層体を種々の物品(例えば、表示装置、窓ガラス、ショーウィンドーガラス等)の表面に配置することにより、物品の表面に抗菌性を付与できる。
本発明の積層体は、抗菌性と、低反射性と、耐擦傷性とが優れるため、特に、タッチパネルの画像表示部に配置して、積層体付きタッチパネルを製造することが好ましい。本発明の積層体を配置することで、頻繁に指等が接触する状況であっても、良好な抗菌性を発揮できるとともに、映り込みを防止でき、かつ耐擦傷性にも優れるタッチパネルとすることができる。
積層体付きタッチパネルの用途は特に制限されず、例えば、パーソナルコンピューター、タブレット型端末、携帯電話、ゲーム機、医療機器、現金自動預け払い機(ATM)、注文装置、券売機、複写機、カーナビゲーションシステム等の電子機器において、入力装置及び画像表示装置として使用できる。
以下に実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。
以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、および、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更できる。したがって、本発明の範囲は以下に示す実施例により限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
(第1層の形成)
厚さ60μmのトリアセチルセルロース(TAC)シート(富士フイルム社製フジタック)基材の表面に、以下に記載した組成の第1層形成用組成物を塗布し、第1層形成用組成物の塗布膜を形成した。上記塗布膜を、80℃で1分間加熱して乾燥した。その後、窒素雰囲気下で塗布膜に波長365nmの紫外線を1分間で300mJ/cmの照射量となるよう照射し、モノマー等を硬化させ、厚み6μmの第1層を形成した。
(第1層形成用組成物の組成)
・1-メトキシ-2-プロパノール(溶媒に該当する):50.0質量%
・DPHA-76(東新油脂社製、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、バインダーに該当する):40.4質量%
・リン酸ガラスAg粒子(富士ケミカル社製の「バクテライトMP-103DV(リン酸ガラスAg粒子を25質量%含有している)」中のリン酸ガラスAg粒子(抗菌剤に該当する):5.9質量%
・NKエステル A-GLY-9E(新中村化学工業社製、可塑剤に該当する):1.8質量%
・IGM Resins B.V.社製の「Omnirad 184」、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(アルキルフェノン系光重合開始剤に該当する):1.0質量%
・DISPERBYK-180(BYK Chemie社製、抗菌剤の分散剤に該当する):0.9質量%
(第2層の形成)
上記で得られた第1層の表面上に、下記表1に記載した第2層形成用組成物の全固形分に対して1.6質量倍の溶媒(1-メトキシ-2-プロパノール)を加えて得られた混合液(第2層形成用組成物)を塗布し、第2層形成用組成物の塗布膜を形成した。上記塗布膜を、110℃で1分間加熱して乾燥させた。その後、窒素雰囲気下で波長365nmの紫外線を1分間で500mJ/cmの照射量となるよう照射し、モノマー等を硬化させ、下記表1に記載の膜厚(膜厚L)の第2層を形成した。上記手順で、実施例1に用いた積層体を得た。
下記表1及び表2中、各成分の「物質」欄に記載されている記号は、それぞれ以下の意味を表す。
PGAg:リン酸ガラスAg粒子、富士ケミカル社製の「バクテライトMP-103DV」中のリン酸ガラスAg粒子
SiO:コロイダルシリカ、日産化学社製の「ST-ZL」
TEOS:オルトケイ酸テトラエチル、湘南和光純薬製
SCA:シランカップリング剤、信越シリコーン社製の「KBM-5103」
M-1:下記化合物
Figure 2024005770000008
T-1:DIC社製の「RS-90」(含フッ素ポリマー)
T-2:ダイキン工業社製の「オプツールDAC-HP」(含フッ素ポリマー)
B-1:東新油脂社製の「DPHA-76」(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)
C-1:IGM Resins B.V.社製の「Omnirad 124」(光重合開始剤)
[実施例2~21]
実施例2~21に用いた積層体は、第2層形成用組成物の組成と第2層の膜厚を、それぞれ下記表1及び表2の第2層形成用組成物の組成と膜厚に変更した以外は実施例1と同様の手順で積層体を得た。
[実施例22]
以下に示す方法で、表面修飾剤で被覆した親水性粒子を得た。
親水性粒子と表面修飾剤と純水とを、リン酸ガラスAg粒子:TEOS:純水=45:45:10の質量比で混合し、25℃で3時間攪拌することで、被覆された親水性粒子を得た。
上記リン酸ガラスAg粒子は、富士ケミカル社製の「バクテライトMP-103DV」中のリン酸ガラスAg粒子である。
上記TEOSは、湘南和光純薬製のオルトケイ酸テトラエチルであり、表面修飾剤に該当する。
親水性粒子として、上記被覆された親水性粒子を用い、第2層形成用組成物の組成と膜厚を、それぞれ下記表2の第2層形成用組成物の組成と膜厚に変更した以外は実施例1と同様の手順で積層体を得た。
[実施例23]
以下に示す方法で、表面修飾剤で被覆した親水性粒子を得た。
親水性粒子と表面修飾剤と純水とを、リン酸ガラスAg粒子:シランカップリング剤:純水=45:45:10の質量比で混合し、25℃で3時間攪拌することで、被覆された親水性粒子を得た。
上記リン酸ガラスAg粒子は、富士ケミカル社製の「バクテライトMP-103DV」中のリン酸ガラスAg粒子である。
上記シランカップリング剤は、信越シリコーン社製の「KBM-5103」であり、表面修飾剤に該当する。
親水性粒子として、上記被覆された親水性粒子を用い、第2層形成用組成物の組成と膜厚を、それぞれ下記表2の第2層形成用組成物の組成と膜厚に変更した以外は実施例1と同様の手順で積層体を得た。
[比較例1~7]
比較例1~7に用いた積層体は、第2層形成用組成物の組成と第2層の膜厚を、それぞれ下記表2の第2層形成用組成物の組成と膜厚に変更した以外は実施例1と同様の手順で積層体を得た。
各実施例及び比較例に用いた第2層形成用組成物の組成(固形分の種類及び含有率)、第2層の膜厚を下記表1及び表2に記載した。また、下記表1及び表2には、前述の方法で測定した親水性粒子の一次粒子のD50及びD90も記載した。
Figure 2024005770000009
Figure 2024005770000010
<評価方法>
反射率、耐擦傷性、及び抗菌性の評価方法について説明する。
[反射率]
裏面反射防止のための黒色のポリエチレンテレフタレート(PET)シートを、第2層とは反対の基材側に貼り、日本分光製のV-670装置における積分球ユニットを用いて、第2層側に波長450nm~650nmの可視光を照射し、得られた反射率から平均値を算出した。算出した反射率(平均値)を下記表5に記載した。反射率は、3.0%未満であることが好ましく、2.0%未満であることがより好ましい。
[耐擦傷性]
耐擦傷性試験は、以下の手順及び条件で実施した。
積層体の第2層の表面を、ラビングテスターを用いて、以下の条件で擦り試験を行った。
評価環境条件:25℃、相対湿度60%
擦り材:スチールウール(日本スチールウール(株)製、グレードNo.#0000番)を試料と接触するテスターの擦り先端部(2cm×2cm)に巻いて、バンド固定
移動距離(片道):13cm
擦り速度:13cm/秒
荷重:250g/cm
先端部接触面積:2cm×2cm
擦り回数(往復):下記表5に記載
下記表5に記載の往復の擦り試験後、第2層とは反対側の表面(基材の表面)に油性黒インキを塗り、第2層側の面において反射光を目視観察して、スチールウールと接触していた部分における傷の有無を確認した。
下記表5には、傷が確認される前までの往復の擦り回数を記載した。ただし、傷が確認される前までの往復の擦り回数が1500回未満の場合は、「NG」と記載した。
傷が確認される前までの往復の擦り回数は、1500回以上であることが好ましく、2500回以上であることがより好ましく、4000回以上であることが更に好ましく、5000回以上であることが特に好ましい。
[抗菌性]
抗菌性は、抗菌成分である銀イオン(Ag)の溶出量(Ag溶出量)を測定することにより評価した。具体的には、以下の手順及び条件で測定した。
積層体の第2層の表面に50μLの超純水(関東化学社製、規格:Ultrapur)を滴下した。超純水を滴下して30分後、積層体の超純水を滴下した部分の表面に対して、銀イオン電極を接触させ、比較電極と銀イオン電極との電位差から、Ag溶出量を測定した。なお、測定には下記装置及び器具を用いた。
銀イオン電極:HORIBA社製、8011-10C
比較電極:HORIBA社製、2565A-10T
酸化還元電位計:HORIBA社製、卓上型pHメーター、F-72
Ag溶出量(ng/cm/30min)の評価基準を以下のように設定した。結果を下記表5に記載した。抗菌性の評価は、A、B又はCであることが好ましく、A又はBであることがより好ましい。
A:20以上
B:10以上20未満
C:2以上10未満
D:2未満
上記A~DのAg溶出量の単位は「ng/cm/30min」である。
反射率、耐擦傷性、及び抗菌性の各評価項目の合格基準を下記表3に記載した。
Figure 2024005770000011
反射率、耐擦傷性、及び抗菌性の各評価項目が優良であると判断する基準を下記表4に記載した。
Figure 2024005770000012
[総合評価]
総合評価として、以下の基準で評価した。結果を下記表5に記載した。
A:反射率、耐擦傷性、及び抗菌性の全てが優良であると判断する基準を満たす。
B:反射率、耐擦傷性、及び抗菌性の全てが合格基準を満たし、かつ反射率、耐擦傷性、及び抗菌性のうち1つ又は2つが優良であると判断する基準を満たす。
C:反射率、耐擦傷性、及び抗菌性の全てが合格基準を満たす。
D:反射率、耐擦傷性、及び抗菌性のうち少なくとも1つが合格基準を満たさない。
Figure 2024005770000013
上記表5の結果から、実施例1~23の積層体は、反射率、耐擦傷性、及び抗菌性の全てにおいて合格基準を満たすものであり、低反射率で、かつ耐擦傷性及び抗菌性に優れていることが確認された。特に、第2層の膜厚Lと、親水性粒子のD50とが、L<D50×1.2を満たし、かつ親水性粒子のD90が1μm以下であると総合評価がA又はBになり(実施例1~15、18~23)、更に、被覆された親水性粒子を用いることで総合評価がAになった(実施例22及び23)。
10 積層体
A 基材
B 第1層
C 第2層
b1 抗菌剤
c1 親水性粒子
L 第2層の膜厚

Claims (9)

  1. 基材と、
    抗菌剤を含む第1層と、
    含フッ素ポリマー及び親水性粒子を含む第2層とを、この順で有する積層体であって、
    前記第2層の膜厚が50nm以上200nm以下であり、
    前記第2層中の前記含フッ素ポリマーの含有量が70質量%以上であり、かつ前記第2層中の前記親水性粒子の含有量が1質量%以上20質量%以下である、積層体。
  2. 前記第2層の膜厚をLとし、前記第2層に含まれる前記親水性粒子の体積基準の粒度分布において、粒径が小さい粒子側からの累積頻度50%に相当する粒径をD50とした場合、L<D50×1.2を満たす、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記第2層に含まれる前記親水性粒子の体積基準の粒度分布において、粒径が小さい粒子側からの累積頻度90%に相当する粒径が1μm以下である、請求項2に記載の積層体。
  4. 前記含フッ素ポリマーが、含フッ素多官能モノマーの硬化物である、請求項1又は2に記載の積層体。
  5. 前記親水性粒子が、親水性基を有する化合物を含み、前記親水性基が、ヒドロキシ基、アルコキシ基、カルボキシ基、スルホン酸基、及びリン酸基からなる群より選ばれる少なくとも1つである、請求項1又は2に記載の積層体。
  6. 前記親水性粒子が、金属粒子、金属酸化物粒子、金属窒化物粒子、酸化物ガラス粒子、及び親水性基を含む有機粒子からなる群より選ばれる少なくとも1つである、請求項1又は2に記載の積層体。
  7. 前記第2層に含まれる前記親水性粒子が、抗菌性を有する親水性粒子である、請求項1~3のいずれか1項に記載の積層体。
  8. 前記親水性粒子が、表面修飾剤で被覆されている、請求項7に記載の積層体。
  9. 前記表面修飾剤が、アルコキシシラン、シリカ及びシランカップリング剤からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む、請求項8に記載の積層体。
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