JP2024004663A - シリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値の決定方法 - Google Patents

シリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値の決定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体デバイスの製造工程においてサーマルドナーが形成される熱処理工程の条件に依存することなく、サーマルドナーによる抵抗率の変動を小さく抑えることができるシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値を簡便に、かつ精度良く決定する方法を提供する。【解決手段】チョクラルスキー法により製造されたシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値を決定する方法であって、シリコン単結晶基板を熱処理した場合において許容される抵抗率の変化量を決定し、該許容される抵抗率の変化量から許容されるキャリア濃度の変化量ΔNcを決定し、下記式(1)を用いて、ΔNcから酸素濃度の上限値[Oi]を求めるシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値の決定方法。[Oi]=a×ΔNcb(1)([Oi]は酸素濃度の上限値、ΔNcは許容されるキャリア濃度の変化量、a、bは係数である。)【選択図】図2

Description

本発明は、CZ法により製造されるシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値の決定方法に関する。
半導体デバイス用のシリコン単結晶基板において、重要な仕様の一つとして抵抗率が挙げられる。特に、電気エネルギーの制御や供給に用いられるパワーデバイスのIGBT(Insulated Gate Bipolor Transistor、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)やダイオードにおいては、縦方向(シリコン単結晶基板の厚み方向)に電流を流すため、シリコン単結晶基板の抵抗率の制御が重要である。また、無線通信インフラに使われる高周波デバイスでは、抵抗率が高いほどデバイス特性が向上することから、高抵抗率のシリコン単結晶基板が望まれている。
シリコン単結晶の育成方法として、フローティングゾーン法(FZ法)とチョクラルスキー法(CZ法、磁場印加チョクラルスキー法(MCZ法)も含む)がある。FZ法はシリコン単結晶の抵抗率が制御しやすいことから、従来、高い抵抗率や許容範囲の狭い抵抗率が必要とされるパワーデバイス用には、FZ法により製造されたシリコン単結晶基板が使用されてきた。一方で、半導体デバイスの生産性向上やコスト削減のために、シリコン単結晶基板の大口径化が望まれているが、FZ法では大口径化が困難とされている。そのため、大口径化が比較的容易なCZ法により製造されたシリコン単結晶基板(CZ単結晶基板)がパワーデバイス用でも使用されるようになってきており、CZシリコン単結晶基板における抵抗率の厳密な制御が求められている。
CZ法では、シリコン単結晶を育成する際、石英ルツボを使用していることからシリコン単結晶中に酸素が混入する。混入した酸素原子(格子間に位置することから格子間酸素と呼ぶ場合がある)は、単独では電気的に不活性であるが、350~500℃程度の熱処理が施されると凝集し電子を放出することで、電気的に活性なサーマルドナー(サーマルダブルドナー、あるいは酸素ドナーとも呼ばれる場合がある)を形成する。そのため、CZ法により製造されたシリコン単結晶基板に、半導体デバイスの製造工程等で350~500℃程度の熱処理が施されると、サーマルドナーが形成されることによりシリコン単結晶基板の抵抗率が変動してしまうという問題がある。
CZシリコン単結晶基板中に形成されるサーマルドナーは、熱処理により酸素原子が凝集した凝集体で数個から十数個の酸素原子を含んでおり、サーマルドナーの密度はCZシリコン単結晶基板の格子間酸素濃度が高いほど高くなる。このことから、CZシリコン単結晶基板においてサーマルドナーによる抵抗率の変動を抑制する方法として、結晶育成時に格子間酸素濃度を低くしたCZシリコン単結晶基板やCZシリコン単結晶の育成方法が開示されている。
例えば特許文献1では、格子間酸素濃度が7.0×1017atoms/cm(ASTM F121-1979)以下であり、抵抗率をR(Ω・cm)としたとき、酸素濃度[Oi](atoms/cm)が、[Oi]≦1.482×1018×R-0.2063の式を満たす範囲であることを特徴とするIGBT用のシリコン単結晶ウェーハが開示されている。この方法では、抵抗率を例えば50Ω・cmとすると酸素濃度の上限値は6.6×1017atoms/cmとなる。このようなシリコン単結晶ウェーハであれば、IGBT製造工程において450℃前後で1時間程度のシンタリング熱処理を行った場合の抵抗率の低下率を2%以下に抑えることができると記載されている。
また、特許文献2では、CZ法により高抵抗率シリコン単結晶を育成する方法であって、前記シリコン単結晶を育成するとき、前記シリコン単結晶の目標抵抗率に寄与するドーパント濃度の1/3を算出し、前記育成後のシリコン単結晶にデバイスを製造したときに形成される可能性のある軽元素不純物起因のドナーによるキャリア濃度変化量が、前記算出値以下になるように、育成するシリコン単結晶中の前記不純物濃度を制御する方法が開示されている。この方法では、目標抵抗率に寄与するドーパント濃度の1/3をΔCc、格子間酸素濃度を[Oi](atoms/cm(ASTM F121-1979))とし、キャリア濃度の変化に寄与する軽元素が酸素のみであるとした場合、ΔCc=5×10-59×[Oi]を満たす[Oi]の値が酸素濃度の上限値となり、導電型がN型で目標抵抗率を50Ω・cmとすると、酸素濃度の上限値は8.7×1017atoms/cmとなる。
また、特許文献3では、短時間熱処理および長時間熱処理のいずれにも適用可能な精度の良いシリコンウェーハのサーマルドナー生成挙動予測方法と、当該予測方法を用いたシリコンウェーハの評価方法、および当該評価方法を用いたシリコンウェーハの製造方法が開示されている。この予測方法では、格子間酸素Oの拡散を介した酸素クラスターの結合解離モデルと、酸素ダイマーOの拡散を介した酸素クラスターの結合モデルとの両モデルに基づく反応速度式を用いて酸素クラスター生成速度を算出することにより、短時間および長時間の熱処理のいずれにおいてもサーマルドナーの生成速度をより精度良く予測できるとしている。
特開2007-191350号 特開2019-094224号 特開2019-009281号
前述のように、CZシリコン単結晶基板において、デバイス製造工程の熱処理で形成されるサーマルドナーによる抵抗率の変動を抑制する方法として、CZシリコン単結晶基板の格子間酸素濃度を低くすることが有効である。この方法により抵抗率の変動を一定以下に抑えるためには、格子間酸素濃度の上限値を決定することが望ましい。
特許文献1では、450℃/1時間の熱処理で形成されるサーマルドナー濃度と格子間酸素濃度との関係を調べて定式化し、さらにその関係から、サーマルドナーによる抵抗率の変動を2%以下にするための抵抗率と格子間酸素濃度の上限値の関係を定式化することにより、抵抗率の変動を2%以下にするための格子間酸素濃度の範囲を決定している。この場合、デバイス製造工程においてサーマルドナーが形成される熱処理工程の条件が、450℃/1時間の場合よりもサーマルドナー濃度が高くなるような条件の場合には適用できないという問題があった。また、サーマルドナー濃度と格子間酸素濃度との関係が、約6×1017atoms/cm以上の格子間酸素濃度の場合に得られたデータから求められており、それよりも低い格子間酸素濃度の範囲に適用できない可能性があるという問題があった。
特許文献2では、450℃/1時間あるいは2時間の熱処理で形成されるサーマルドナーによるキャリア濃度変化量と格子間酸素濃度との関係を調べて定式化し、キャリア濃度変化量が目標抵抗率に寄与するドーパント濃度の1/3となる格子間酸素濃度の値を上限値と決定している。この場合、デバイス製造工程においてサーマルドナーが発生する熱処理工程の条件が、450℃/2時間の場合よりもサーマルドナー濃度が高くなるような条件の場合には適用できないという問題があった。また、キャリア濃度変化量と格子間酸素濃度との関係が、格子間酸素濃度が2~8×1017atoms/cmと比較的低い濃度範囲で得られたデータから求められており、それよりも高い格子間酸素濃度の範囲に適用できない可能性があるという問題があった。
特許文献3では、短時間熱処理および長時間熱処理のいずれにも適用可能なシリコンウェーハのサーマルドナー生成挙動予測方法が開示されており、この予測方法を用いれば、本発明の実験例で求めているサーマルドナーの最大濃度も予測することが可能である。しかしながら、特許文献3では、複雑なサーマルドナーの生成挙動をモデル化、定式化しているがゆえに、計算式には多数の不確定な係数が含まれることになり、それらの係数を精度良く決定するには、莫大な実験データを回帰分析するなどの手間がかかり、現実的には極めて困難である。例えば、特許文献3の実施例1において実験結果を良く表現できるパラメータの値を求めて、求めたパラメータの値を用いて実施例2および実施例3の計算を行っているが、酸素濃度が同程度の実施例2では実験結果を比較的良く表現できているが、酸素濃度が広い範囲にわたる実施例3では乖離が大きくなっている。このことから、特許文献3の予測方法では、サーマルドナー挙動の大まかな予測はできるものの、実際の半導体デバイスで問題となる抵抗率変動を抑制するという課題に適用するには精度が十分ではなく、実用的ではないという問題があった。
本発明は、前述のような問題に鑑みてなされたものであって、半導体デバイスの製造工程においてサーマルドナーが形成される熱処理工程の条件に依存することなく、サーマルドナーによる抵抗率の変動を小さく抑えることができるシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値を簡便に、かつ精度良く決定する方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明では、
チョクラルスキー法により製造されたシリコン単結晶基板が熱処理後に所定の範囲の抵抗率となるように、前記シリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値を決定する方法であって、
前記シリコン単結晶基板を熱処理した場合において許容される該基板の抵抗率の変化量を決定し、該許容される抵抗率の変化量から、熱処理により形成されるサーマルドナーに起因して前記基板のキャリア濃度が変化するときに許容されるキャリア濃度の変化量ΔNc(cm-3)を決定し、
下記式(1)を用いて、前記許容されるキャリア濃度の変化量ΔNc(cm-3)から前記シリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値[Oi]を求めるシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値の決定方法を提供する。
[Oi]=a×ΔNc・・・・・・(1)
(式中、[Oi]は酸素濃度の上限値(atoms/cm(ASTM F121-1979))、ΔNcは許容されるキャリア濃度の変化量(cm-3)、a、bは係数である。)
このようなシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値の決定方法によれば、シリコン単結晶基板に熱処理が施された際に発生し得る最大濃度のサーマルドナーに起因した最大のキャリア濃度変化量と格子間酸素濃度との関係から導き出した上記式(1)を用いてシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値を決定するので、デバイス製造工程においてサーマルドナーが発生する熱処理工程の条件が如何なる条件であっても抵抗率の変動を小さく抑えることができるシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値を簡便に決定することができる。
また、前記式(1)において、前記ΔNcの値に応じて、前記係数a、bの値を変えることが好ましい。
このように、キャリア濃度変化量の範囲による係数(定数)a及びbの違いを考慮することによって、より精度よくシリコン単結晶ウェーハの酸素濃度の上限値を決定することができる。
このとき、前記式(1)において、前記ΔNcが1.5×1014/cm以下の場合は、前記係数a、bをa=9.3×1014、b=0.20とし、前記ΔNcが1.5×1014/cmよりも高い場合は、前記係数a、bをa=1.1×1014、b=0.25とすることが好ましい。
このような係数(定数)a及びbの値を用いれば、式(1)は、キャリア濃度変化量の範囲による係数a及びbの違いを考慮して、シリコン単結晶基板に熱処理が施された際に発生し得る最大濃度のサーマルドナーによるキャリア濃度変化量と格子間酸素濃度との関係をより精度よく表した式となるので、デバイス製造工程においてサーマルドナーが発生する熱処理工程の条件が如何なる条件であっても抵抗率の変動を小さく抑えることができるシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値を精度良く決定することができる。
また、前記熱処理した場合において許容される抵抗率の変化量を、抵抗率の変化率が20%以下とすることが好ましい。
これにより、熱処理後の抵抗率の変化率が20%以下となるシリコン単結晶基板の酸素濃度を求めることができ、パワーデバイス向けとして好適に用いることができるシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値を決定することができる。
以上のように、本発明のシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値の決定方法によれば、半導体デバイスで許容できる抵抗率変動(キャリア濃度変化量)の範囲に応じて、シリコン単結晶基板に熱処理が施された際に発生し得る最大濃度のサーマルドナーに起因した最大のキャリア濃度変化量と格子間酸素濃度との関係を表した式に基づいて、半導体デバイスで許容できる最大のキャリア濃度変化量から格子間酸素濃度の上限値を簡便に、かつ精度良く決定できる。したがって、半導体デバイスの製造工程においてサーマルドナーが形成される熱処理工程が如何なる条件であってもサーマルドナーに起因する抵抗率の変動を小さく抑えることができ、特に抵抗率の変動を小さく抑えることが重要となるパワー半導体デバイスに用いるシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値を決定する際に好適である。
実験例において、サーマルドナーが形成される熱処理の熱処理時間とキャリア濃度変化量との関係の例を示す図である。 実験例において、シリコン単結晶基板の格子間酸素濃度と最大キャリア濃度変化量との関係を示す図である。
上記のように、従来技術では、デバイス製造工程で形成されるサーマルドナーに起因した抵抗率の変動を抑制する方法として、サーマルドナー濃度、あるいはサーマルドナーに起因したキャリア濃度変化量と格子間酸素濃度との関係を定式化し、抵抗率の変動が一定以下となるような格子間酸素濃度を求め、その格子間酸素濃度以下になるようにシリコン単結晶基板の酸素濃度を制御する方法が開示されていた。しかしながら、従来技術は、デバイス製造工程においてサーマルドナーが形成される熱処理工程の条件が、450℃/1時間、あるいは450℃/2時間と限定的であり、それらの条件が実際のデバイス製造工程においてサーマルドナーが形成される熱処理工程の条件と異なる場合は適用できず、サーマルドナー濃度、あるいはサーマルドナーに起因したキャリア濃度変化量と格子間酸素濃度との関係を新たに求める実験が必要となり手間がかかるという問題があった。また、サーマルドナー濃度、あるいはサーマルドナーに起因したキャリア濃度変化量と格子間酸素濃度との関係が、キャリア濃度変化量(あるいは格子間酸素濃度)の範囲によって異なることが考慮されていないので、キャリア濃度変化量(あるいは格子間酸素濃度)の広い範囲において、格子間酸素濃度を精度よく決定できない場合があるという問題があった。また、従来技術のサーマルドナーの生成挙動予測方法では、計算式に含まれる多数の不確定な係数を精度よく決定することが困難であり、サーマルドナー濃度を求める際の精度が十分ではないという問題があった。
本発明者は鋭意検討を重ねたところ、サーマルドナーには発生し得る最大濃度が存在するという知見に基づき、最大濃度のサーマルドナーに起因した最大のキャリア濃度変化量と格子間酸素濃度との関係を実験的に求めて定式化し、この関係式をシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値の決定方法に応用することにより、本発明を完成させた。さらに、前記最大のキャリア濃度変化量と格子間酸素濃度との関係は、キャリア濃度変化量(あるいは格子間酸素濃度)の範囲によって異なることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、チョクラルスキー法により製造されたシリコン単結晶基板が熱処理後に所定の範囲の抵抗率となるように、前記シリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値を決定する方法であって、前記シリコン単結晶基板を熱処理した場合において許容される該基板の抵抗率の変化量を決定し、該許容される抵抗率の変化量から、熱処理により形成されるサーマルドナーに起因して前記基板のキャリア濃度が変化するときに許容されるキャリア濃度の変化量ΔNc(cm-3)を決定し、下記式(1)を用いて、前記許容されるキャリア濃度の変化量ΔNc(cm-3)から前記シリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値[Oi]を求めるシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値の決定方法である。
[Oi]=a×ΔNc・・・・・・(1)
(式中、[Oi]は酸素濃度の上限値(atoms/cm(ASTM F121-1979))、ΔNcは許容されるキャリア濃度の変化量(cm-3)、a、bは係数である。)
以下、本発明について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
まず、半導体デバイスにおいて許容できる最大のキャリア濃度変化量(許容キャリア濃度変化量と呼ぶ場合がある)を定める。すなわち、チョクラルスキー法により製造されたシリコン単結晶基板を熱処理した場合において許容される該基板の抵抗率の変化量を決定し、該許容される抵抗率の変化量から、熱処理により形成されるサーマルドナーに起因して前記基板のキャリア濃度が変化するときに許容されるキャリア濃度の変化量(許容キャリア濃度変化量)ΔNc(cm-3)を決定する。
本発明において、許容キャリア濃度変化量ΔNcを定める方法は限定されない。例えば、半導体デバイスにおいて許容できる抵抗率の変動から、抵抗率とドーパント濃度との関係を示したアービンカーブを用いて、許容キャリア濃度変化量ΔNcを決めることができる。具体的には、例えば抵抗率の変化率が20%以下、好ましくは特許文献1に記載されているように、抵抗率の低下率が2%以下になるように許容キャリア濃度変化量ΔNcを決めることができる。あるいは特許文献2に記載されているように、目標抵抗率に寄与するドーパント濃度の1/3を許容キャリア濃度変化量ΔNcと決めることができる。
次に、前記定めた許容キャリア濃度変化量ΔNcから、下記式(1)を用いて前記シリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値[Oi]を求める。
[Oi]=a×ΔNc・・・・・・(1)
(式中、[Oi]は酸素濃度の上限値(atoms/cm(ASTM F121-1979))、ΔNcは許容されるキャリア濃度の変化量(cm-3)、a、bは係数である。)
このとき、式(1)において、ΔNcの値に応じて、係数a、bの値を変えることが好ましい。例えば、式(1)中の係数a及びbの値は、ΔNcが1.5×1014/cm以下の場合には、a=9.3×1014、b=0.20とし、ΔNcが1.5×1014/cmよりも高い場合には、a=1.1×1014、b=0.25とすることが好ましい。
以上のような本発明のシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値の決定方法であれば、半導体デバイスにおいて許容できる最大のキャリア濃度変化量(許容キャリア濃度変化量)を、シリコン単結晶基板に熱処理が施された際に発生し得る最大濃度のサーマルドナーによる最大のキャリア濃度変化量として酸素濃度の上限値を決定できるので、デバイス製造工程においてサーマルドナーが形成される熱処理工程が如何なる条件であっても、サーマルドナーに起因した抵抗率の変動を小さく抑えることができる。
本発明において、シリコン単結晶基板に形成されるサーマルドナーに起因した抵抗率の変動を抑制するために、上述のようなシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値の決定方法を用いる理由は、以下のような実験により得られた知見による。
(実験例)
CZ法により製造された複数のシリコン単結晶インゴットの各々から切り出された複数のシリコン単結晶基板を準備した。その際、シリコン単結晶インゴットからシリコン単結晶基板を作製する工程において、結晶成長時の結晶の降温過程で形成されたサーマルドナーを消去するためのドナーキラー熱処理(650℃/30分/窒素雰囲気)を施した。準備した複数のシリコン単結晶基板のドーパント種、抵抗率、ドーパント濃度、酸素濃度、直径、結晶面方位は、以下の通りである。
ドーパント種:リン、
抵抗率:21.4~153.6Ω・cm、
ドーパント濃度:2.8×1013~2.0×1014atoms/cm
酸素濃度:2.1×1017~1.3×1018atoms/cm
直径:200mm、
結晶面方位:(100)。
酸素濃度は赤外吸収法により測定し(換算係数:ASTM F121-1979)、抵抗率は四探針法により測定した。また、測定した抵抗率の値からアービンカーブを用いてキャリア濃度を求め、そのキャリア濃度を初期キャリア濃度(Nc1)とした。
次に、用意した複数のシリコン単結晶基板に、サーマルドナーを形成する熱処理(以降、TD形成熱処理と呼ぶ場合がある)を施した。このとき、熱処理温度はサーマルドナーが最も形成されやすい温度である450℃とし、熱処理雰囲気は窒素、熱処理時間は1~280時間の範囲で振った。
次に、TD形成熱処理後の複数のシリコン単結晶基板の抵抗率を四探針法により測定し、測定した抵抗率の値からアービンカーブを用いてキャリア濃度(Nc2)を求めた。
次に、TD形成熱処理前後のキャリア濃度からTD形成熱処理によるキャリア濃度変化量(=|Nc1-Nc2|)を算出した。この場合のキャリア濃度変化量はTD形成熱処理によるキャリア濃度変化量であるから、TD形成熱処理で形成されたサーマルドナーに起因するキャリア濃度変化量となる。
TD形成熱処理の熱処理時間とキャリア濃度変化量との関係の例を図1に示す。図1において、記号の違いはシリコン単結晶基板の酸素濃度の違いを示しており、〇印は3.6×1017、△印は7.0×1017、□印は9.9×1017、◇印は11.5×1017atoms/cmを示している。点線は視認性を高めるための補助線である。
図1に示した結果から、いずれの酸素濃度の場合でも、キャリア濃度変化量は熱処理時間と共に増加した後、一定になっていることがわかる。
シリコン単結晶基板に熱処理を施した際に発生するサーマルドナーの濃度は、熱処理の進行に伴って増加した後、一定になり、やがて減少することが知られている。熱処理の進行に伴ってサーマルドナーの濃度が一定になるのは、酸素原子の凝集によりサーマルドナーが形成される反応と、形成されたサーマルドナーにさらに酸素原子が凝集することでドナーとしての性質を持たない凝集体に変化する反応がほぼ釣り合う状態になるからであり、やがて減少するのは、サーマルドナーに寄与する格子間酸素の濃度が凝集体の形成により減少することでサーマルドナーの形成が抑制されるようになり、ドナーとしての性質を持たない凝集体の形成が優勢になるからである。このように、サーマルドナーには発生し得る最大濃度が存在する。
図1において、熱処理の進行に伴ってキャリア濃度変化量が一定になったのは、サーマルドナー濃度が一定になったことによると理解でき、一定になったキャリア濃度変化量は、最大濃度のサーマルドナーに起因した最大のキャリア濃度変化量(最大キャリア濃度変化量と呼ぶ)となる。さらに本実験例では、サーマルドナーが最も発生しやすい450℃の熱処理で発生し得る最大濃度のサーマルドナーに起因した最大のキャリア濃度変化量を求めているので、半導体デバイスの製造工程においてサーマルドナーが形成される熱処理工程の条件が如何なる条件であっても、本実験例で求めた最大キャリア濃度変化量を超えることはないと判断できる。
次に、TD形成熱処理の時間が280時間の場合のキャリア濃度変化量を最大キャリア濃度変化量として、最大キャリア濃度変化量と格子間酸素濃度との関係を図2に示す。
図2の結果から、最大キャリア濃度変化量は格子間酸素濃度のべき乗に比例することがわかり、さらに、格子間酸素濃度が約6.5×1017atoms/cm以下の場合とそれよりも高い場合とでべき数が異なることがわかる。このべき数は、形成されたサーマルドナーを構成する酸素原子の数に依存し、酸素原子の数がn個の場合はべき数がn-1になることが知られている。このことから、図2に示された格子間酸素濃度の範囲による違いは、形成されたサーマルドナーを構成する酸素原子の数が格子間酸素濃度の範囲によって異なることによると考えられる。
図2の結果から、最大キャリア濃度変化量ΔNc-MAXと格子間酸素濃度[Oi-x]との関係は、上記式(1)と同じ形の式である下記式(2)で表されることがわかった。また、下記式(2)中の係数a及びbの値は、ΔNc-MAXが1.5×1014/cm以下の場合には、a=9.3×1014、b=0.20とし、ΔNc-MAXが1×1015/cm以上の場合には、a=1.1×1014、b=0.25となることがわかった。
[Oi-x]=a×ΔNc-MAX ・・・・・・(2)
(式中、[Oi-x]は格子間酸素濃度(atoms/cm(ASTM F121-1979))、ΔNc-MAXは最大キャリア濃度変化量(cm-3)、a、bは係数である。)
図2の結果において、格子間酸素濃度が約6.5×1017atoms/cmで不連続になっている、最大キャリア濃度変化量が1.5×1014/cmよりも高く1×1015atoms/cmよりも低い範囲では、式(2)で求まる[Oi-x]が低くなる(結果的に実際のデバイス熱処理工程における抵抗率変動が小さくなる)ΔNc-MAXが1.5×1014/cmよりも高い場合と同じ係数a及びbの値を用いるか、格子間酸素濃度の上限値を6.5×1017atoms/cm以下とすることが好ましい。
以上の実験により、シリコン単結晶基板に熱処理が施された際に発生し得る最大濃度のサーマルドナーによる最大のキャリア濃度変化量と格子間酸素濃度との関係を実験的に求めて定式化でき、また、両者の関係を精度良く表現するための係数の値を決定することができた。本発明は、ここで定式化した関係式(上記式(2))をシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値の決定に応用することによって、半導体デバイスの製造工程においてサーマルドナーが形成される熱処理工程の条件に依存することなく、サーマルドナーによる抵抗率の変動を小さく抑えることができるシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値を簡便に、かつ精度良く決定することができる。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
本発明の酸素濃度の上限値の決定方法でシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値を決定した。このとき、シリコン単結晶基板の導電型/抵抗率はN型/50.0Ω・cmとし、サーマルドナーに起因する抵抗率の低下を2%以下にすることを目標とした。この場合、N型/50.0Ω・cmでのキャリア濃度(Nc1)は8.64×1013/cmとなり、抵抗率が2%低下したN型/49.0Ω・cmでのキャリア濃度(Nc2)は8.81×1013/cmとなるので、許容キャリア濃度変化量(ΔNc=|Nc1-Nc2|)は0.17×1013/cmと求まった。
次に、上記式(1)を用いて、ΔNc=0.17×1013/cmとして[Oi]の値を求めた。このとき、ΔNcは1.5×1014/cm以下なので、上記式(1)中の係数a及びbの値は、a=9.3×1014、b=0.20とした。その結果、[Oi]は2.6×1017atoms/cmとなったので、シリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値を2.6×1017atoms/cmと決定した。
次に、シリコン単結晶基板の酸素濃度が前記決定した酸素濃度の上限値以下で前記抵抗率変動の目標が達成できるか調べた。
まず、導電型/抵抗率がN型/50.0Ω・cmで、格子間酸素濃度が前記決定した酸素濃度の上限値以下となる2.5×1017atoms/cmのシリコン単結晶基板を準備した。
次に、前記準備したシリコン単結晶基板に、サーマルドナーを形成させる450℃/60時間の熱処理を施した。このとき、熱処理雰囲気は窒素雰囲気とした。そして、前記熱処理後のシリコン単結晶基板の抵抗率を四探針法により測定した。その結果、抵抗率は49.1Ω・cmとなり、前記抵抗率変動の目標を達成できた。
(実施例2)
本発明の酸素濃度の上限値の決定方法でシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値を決定した。このとき、シリコン単結晶基板の導電型/抵抗率はP型/2.0Ω・cmとし、サーマルドナーに起因する抵抗率の上昇を20%以下にすることを目標とした。この場合、P型/2.0Ω・cmでのキャリア濃度(Nc1)は6.95×1015/cmとなり、抵抗率が20%上昇したP型/2.5Ω・cmでのキャリア濃度(Nc2)は5.51×1015/cmとなるので、許容キャリア濃度変化量(ΔNc=|Nc1-Nc2|)は1.44×1015/cmと求まった。
次に、上記式(1)を用いて、ΔNc=1.44×1015/cmとして[Oi]の値を求めた。このとき、ΔNcは1.5×1014/cmよりも高いので、上記式(1)中の係数a及びbの値は、a=1.1×1014、b=0.25とした。その結果、[Oi]は6.8×1017atoms/cmとなったので、シリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値を6.8×1017atoms/cmと決定した。
次に、シリコン単結晶基板の酸素濃度が前記決定した酸素濃度の上限値以下で前記抵抗率変動の目標が達成できるか調べた。
まず、導電型/抵抗率がP型/2.0Ω・cmで、格子間酸素濃度が前記決定した酸素濃度の上限値以下となる6.5×1017atoms/cmのシリコン単結晶基板を準備した。
次に、前記準備したシリコン単結晶基板に、サーマルドナーを形成させる450℃/60時間の熱処理を施した。このとき、熱処理雰囲気は窒素雰囲気とした。そして、前記熱処理後のシリコン単結晶基板の抵抗率を四探針法により測定した。その結果、抵抗率は2.1Ω・cmとなり、前記抵抗率変動の目標を達成できた。
(比較例)
特許文献1に記載の方法でシリコン単結晶基板の酸素濃度を決定した。このとき、シリコン単結晶基板の導電型/抵抗率はN型/50.0Ω・cmとし、サーマルドナーに起因する抵抗率の低下を2%以下にすることを目標とした。
特許文献1に記載の方法では、[Oi]≦1.482×1018×R-0.2063の式により酸素濃度の上限値を決定するので、R=50.0Ω・cmとした場合、[Oi]≦6.6×1017atoms/cmとなった。
次に、シリコン単結晶基板の酸素濃度が前記決定した酸素濃度の範囲で前記抵抗率変動の目標が達成できるか調べた。
まず、導電型/抵抗率がN型/50.0Ω・cmで、格子間酸素濃度が前記決定した酸素濃度の範囲となる6.5×1017atoms/cmのシリコン単結晶基板を準備した。
次に、前記準備したシリコン単結晶基板に、特許文献1に記載のサーマルドナーを形成させる450℃/1時間の熱処理を施した。このとき、熱処理雰囲気は窒素雰囲気とした。そして、前記熱処理後のシリコン単結晶基板の抵抗率を四探針法により測定した。その結果、抵抗率は45.3Ω・cmとなり、前記抵抗率変動の目標を達成できなかった。
次に、前記準備したシリコン単結晶基板に、特許文献1に記載の熱処理時間よりも長いサーマルドナーを形成させる450℃/15時間の熱処理を施した。このとき、熱処理雰囲気は窒素雰囲気とした。そして、前記熱処理後のシリコン単結晶基板の抵抗率を四探針法により測定した。その結果、抵抗率は21.4Ω・cmとなり、前記450℃/1時間の場合よりも大きく低下してしまい、前記抵抗率変動の目標を達成できなかった。
比較例では、熱処理で発生し得る最大濃度のサーマルドナーに起因した最大のキャリア濃度変化量と格子間酸素濃度との相関関係に基づかないため、サーマルドナーが発生する熱処理工程の時間が長くなってしまうと、抵抗率変動の許容範囲から大きく離れた値になってしまった。
一方、本発明のシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値の決定方法を用いた実施例1及び実施例2では、熱処理で発生し得る最大濃度のサーマルドナーに起因した最大のキャリア濃度変化量と格子間酸素濃度との相関関係に基づいて、熱処理工程で形成されるサーマルドナーに起因する抵抗率変動が許容範囲になるようにシリコン単結晶基板の酸素濃度を決定するので、サーマルドナーが発生する熱処理工程の時間が長くなっても抵抗率変動の目標を達成することができた。
本明細書は、以下の発明を包含する。
[1]:チョクラルスキー法により製造されたシリコン単結晶基板が熱処理後に所定の範囲の抵抗率となるように、前記シリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値を決定する方法であって、前記シリコン単結晶基板を熱処理した場合において許容される該基板の抵抗率の変化量を決定し、該許容される抵抗率の変化量から、熱処理により形成されるサーマルドナーに起因して前記基板のキャリア濃度が変化するときに許容されるキャリア濃度の変化量ΔNc(cm-3)を決定し、下記式(1)を用いて、前記許容されるキャリア濃度の変化量ΔNc(cm-3)から前記シリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値[Oi]を求めることを特徴とするシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値の決定方法。
[Oi]=a×ΔNc・・・・・・(1)
(式中、[Oi]は酸素濃度の上限値(atoms/cm(ASTM F121-1979))、ΔNcは許容されるキャリア濃度の変化量(cm-3)、a、bは係数である。)
[2]:前記式(1)において、前記ΔNcの値に応じて、前記係数a、bの値を変えることを特徴とする上記[1]に記載のシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値の決定方法。
[3]:前記式(1)において、前記ΔNcが1.5×1014/cm以下の場合は、前記係数a、bをa=9.3×1014、b=0.20とし、前記ΔNcが1.5×1014/cmよりも高い場合は、前記係数a、bをa=1.1×1014、b=0.25とすることを特徴とする上記[1]又は上記[2]に記載のシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値の決定方法。
[4]:前記熱処理した場合において許容される抵抗率の変化量を、抵抗率の変化率が20%以下とすることを特徴とする上記[1]、上記[2]、又は上記[3]に記載のシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値の決定方法。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (4)

  1. チョクラルスキー法により製造されたシリコン単結晶基板が熱処理後に所定の範囲の抵抗率となるように、前記シリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値を決定する方法であって、
    前記シリコン単結晶基板を熱処理した場合において許容される該基板の抵抗率の変化量を決定し、該許容される抵抗率の変化量から、熱処理により形成されるサーマルドナーに起因して前記基板のキャリア濃度が変化するときに許容されるキャリア濃度の変化量ΔNc(cm-3)を決定し、
    下記式(1)を用いて、前記許容されるキャリア濃度の変化量ΔNc(cm-3)から前記シリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値[Oi]を求めることを特徴とするシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値の決定方法。
    [Oi]=a×ΔNc・・・・・・(1)
    (式中、[Oi]は酸素濃度の上限値(atoms/cm(ASTM F121-1979))、ΔNcは許容されるキャリア濃度の変化量(cm-3)、a、bは係数である。)
  2. 前記式(1)において、前記ΔNcの値に応じて、前記係数a、bの値を変えることを特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値の決定方法。
  3. 前記式(1)において、
    前記ΔNcが1.5×1014/cm以下の場合は、前記係数a、bをa=9.3×1014、b=0.20とし、
    前記ΔNcが1.5×1014/cmよりも高い場合は、前記係数a、bをa=1.1×1014、b=0.25とすることを特徴とする請求項2に記載のシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値の決定方法。
  4. 前記熱処理した場合において許容される抵抗率の変化量を、抵抗率の変化率が20%以下とすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のシリコン単結晶基板の酸素濃度の上限値の決定方法。
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