JP2023518399A - ファルネソイドx受容体アゴニストの結晶質形態 - Google Patents

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Abstract

ファルネソイドX受容体アゴニストである4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートが本明細書に記載されており、その結晶質形態、ならびに薬学的に許容される塩、溶媒和物、および製剤が含まれる。【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2020年3月18日に出願された米国仮特許出願第62/991,213号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書には、ファルネソイドX受容体アゴニストである化合物、そのような化合物の製造方法、そのような化合物を含む医薬組成物および薬剤、ならびにファルネソイドX受容体活性に関連する状態、疾患、または障害の治療におけるそのような化合物の使用方法が記載されている。
発明の背景
ファルネソイドX受容体(FXR)は、肝臓、腸、腎臓、副腎、および脂肪組織で高度に発現する核内受容体である。FXRは、胆汁酸の合成と輸送、脂質代謝、およびグルコース恒常性の制御に関与するさまざまな標的遺伝子を調節する。FXRの活性化は、多くの代謝障害、肝疾患または状態、炎症状態、胃腸疾患、または細胞増殖疾患の治療法である。
本明細書に記載されているのは、ファルネソイドX受容体アゴニストである4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートであり、薬学的に許容される溶媒和物(水和物を含む)、多形体、および非結晶質相を含み、また、それらの使用方法が記載されている。4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート、ならびにその薬学的に許容される溶媒和物(水和物を含む)、多形体、および非結晶質相は、FXRアゴニストによる治療から恩恵を受けるであろう哺乳動物の疾患または状態の治療のための薬剤の製造において用いられる。
4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートの結晶質形態を調製するための方法も、本明細書に記載されている。さらに、結晶質形態を含む医薬組成物、および疾患または状態の治療においてFXRアゴニストを使用する方法が記載されている。
1つの実施形態は、4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートの結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。
もう1つの実施形態は、請求項1の結晶質形態であり、4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートが遊離塩基である。
本明細書に記載のもう1つの実施形態において、4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートの結晶質形態は、以下の特性、
(a)図1に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターン、
(b)7.4°(2-θ)、8.4°(2-θ)、14.6°(2-θ)、15.4°(2-θ)、16.8°(2-θ)、17.0°(2-θ)、17.3°(2-θ)、17.6°(2-θ)、18.9°(2-θ)、および19.3°(2-θ)に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターン、
(c)図2に示されるものと実質的に同様の熱重量分析(TGA)、
(d)図3に示されるものと実質的に同様のDSCサーモグラム、
(e)約213℃で開始する吸熱を伴うDSCサーモグラム、または
(f)それらの組み合わせ、
のうちの少なくとも1つを有する形態1である。
いくつかの実施形態において、結晶質形態は、図1に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターンを有する。いくつかの実施形態において、結晶質形態は、7.4°(2-θ)、8.4°(2-θ)、14.6°(2-θ)、15.4°(2-θ)、16.8°(2-θ)、17.0°(2-θ)、17.3°(2-θ)、17.6°(2-θ)、18.9°(2-θ)、および19.3°(2-θ)に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターンを有する。いくつかの実施形態において、結晶質形態は、図2に示されるものと実質的に同様の熱重量分析(TGA)を有する。いくつかの実施形態において、結晶質形態は、図3に示されるものと実質的に同様のDSCサーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、結晶質形態は、約213℃で開始する吸熱を伴うDSCサーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、結晶質形態は、特性(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)を有することを特徴とする。いくつかの実施形態において、結晶質形態は、アセトニトリル、エタノール、メタノール、2-プロパノール、酢酸エチル、エタノール/ヘプタン(1:1v/v)、アセトン、またはアセトニトリル/水(1:2v/v)から得られる。いくつかの実施形態において、結晶質形態は溶媒和されていない。いくつかの実施形態において、結晶質形態は無水である。
本明細書に記載のもう1つの実施形態において、4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートの結晶質形態は、以下の特性、
(a)図4に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターン、
(b)8.5°(2-θ)、12.8°(2-θ)、13.4°(2-θ)、16.2°(2-θ)、17.0°(2-θ)、18.8°(2-θ)、19.5°(2-θ)、および20.5°(2-θ)に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターン、
(c)図5に示されるものと実質的に同様の熱重量分析(TGA)、
(d)図6に示されるものと実質的に同様のDSCサーモグラム、
(e)約212℃で開始する吸熱を伴うDSCサーモグラム、または
(f)それらの組み合わせ、
のうちの少なくとも1つを有する形態2である。
いくつかの実施形態において、結晶質形態は、図4に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターンを有する。いくつかの実施形態において、結晶質形態は、8.5°(2-θ)、12.8°(2-θ)、13.4°(2-θ)、16.2°(2-θ)、17.0°(2-θ)、18.8°(2-θ)、19.5°(2-θ)、および20.5°(2-θ)に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターンを有する。いくつかの実施形態において、結晶質形態は、図5に示されるものと実質的に同様の熱重量分析(TGA)を有する。いくつかの実施形態において、結晶質形態は、図6に示されるものと実質的に同様のDSCサーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、結晶質形態は、約212℃で開始する吸熱を伴うDSCサーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、結晶質形態は、特性(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)を有することを特徴とする。いくつかの実施形態において、結晶質形態は、酢酸エチル/水(97:3v/v)から得られる。いくつかの実施形態において、結晶質形態はアセトニトリルから得られる。いくつかの実施形態において、結晶質形態はアセトンから得られる。いくつかの実施形態において、結晶質形態は溶媒和されていない。いくつかの実施形態において、結晶質形態は無水である。
本明細書に記載のもう1つの実施形態において、4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートの結晶質形態は、以下の特性、
(a)図7に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターン、
(b)7.5°(2-θ)、15.1°(2-θ)、16.6°(2-θ)、16.9°(2-θ)、17.2°(2-θ)、17.5°(2-θ)、および18.7°(2-θ)に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターン、
(c)図8に示されるものと実質的に同様の熱重量分析(TGA)、
(d)図9に示されるものと実質的に同様のDSCサーモグラム、
(e)約214℃で開始する吸熱を伴うDSCサーモグラム、または
(f)それらの組み合わせ、
のうちの少なくとも1つを有する形態3である。
いくつかの実施形態において、結晶質形態は、図7に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターンを有する。いくつかの実施形態において、結晶質形態は、7.5°(2-θ)、15.1°(2-θ)、16.6°(2-θ)、16.9°(2-θ)、17.2°(2-θ)、17.5°(2-θ)、および18.7°(2-θ)に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターンを有する。いくつかの実施形態において、結晶質形態は、図8に示されるものと実質的に同様の熱重量分析(TGA)を有する。いくつかの実施形態において、結晶質形態は、図9に示されるものと実質的に同様のDSCサーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、結晶質形態は、約214℃で開始する吸熱を伴うDSCサーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、結晶質形態は、特性(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)を有することを特徴とする。いくつかの実施形態において、結晶質形態は、メチルt-ブチルエーテル(TBME)から得られる。いくつかの実施形態において、結晶質形態は溶媒和されていない。いくつかの実施形態において、結晶質形態は無水である。
本明細書に記載のもう1つの実施形態において、4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートの結晶質形態は、以下の特性、
(a)図10に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターン、
(b)5.4°(2-θ)、8.9°(2-θ)、9.9°(2-θ)、14.8°(2-θ)、15.9°(2-θ)、16.2°(2-θ)、16.8°(2-θ)、17.5°(2-θ)、18.5°(2-θ)、および20.1°(2-θ)に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターン、
(c)図11に示されるものと実質的に同様の熱重量分析(TGA)、
(d)図12に示されるものと実質的に同様のDSCサーモグラム、
(e)約164℃で開始する第1の吸熱と、約209℃で開始する第2の吸熱とを伴うDSCサーモグラム、または
(f)それらの組み合わせ、
のうちの少なくとも1つを有する形態4である。
いくつかの実施形態において、結晶質形態は、図10に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターンを有する。いくつかの実施形態において、結晶質形態は、5.4°(2-θ)、8.9°(2-θ)、9.9°(2-θ)、14.8°(2-θ)、15.9°(2-θ)、16.2°(2-θ)、16.8°(2-θ)、17.5°(2-θ)、18.5°(2-θ)、および20.1°(2-θ)に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターンを有する。いくつかの実施形態において、結晶質形態は、図11に示されるものと実質的に同様の熱重量分析(TGA)を有する。いくつかの実施形態において、結晶質形態は、図12に示されるものと実質的に同様のDSCサーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、結晶質形態は、約214℃で開始する吸熱を伴うDSCサーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、結晶質形態は、特性(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)を有することを特徴とする。いくつかの実施形態において、結晶質形態は、メチルt-ブチルエーテル(TBME)から得られる。いくつかの実施形態において、結晶質形態は溶媒和されていない。いくつかの実施形態において、結晶質形態は無水である。
さらなる実施形態において、結晶質4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、ならびに、薬学的に許容される担体、希釈剤および賦形剤から選択される少なくとも1つの不活性成分、を含む医薬組成物が提供される。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、結晶質4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート遊離塩基を含む。
もう1つの実施形態において、薬剤において用いるための、4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートまたはその薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物である化合物、が本明細書で提供される。
別の態様において、哺乳動物における肝疾患または状態を治療または予防する方法であって、それを必要とする哺乳動物に、本明細書に記載の4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートの結晶質形態の治療有効量を投与することを含む方法が、本明細書において提供される。いくつかの実施形態において、疾患または状態は、代謝状態である。いくつかの実施形態において、疾患または状態は、肝臓の状態である。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートの結晶質形態は、静脈内投与、皮下投与、経口投与、吸入、経鼻投与、経皮投与、または眼科投与により哺乳動物に投与される。
別の態様において、本明細書に記載の疾患または状態のいずれか1つを治療または予防する方法であって、本明細書に記載の4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートの結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む方法が、本明細書に記載されている。
別の態様において、哺乳動物における代謝または肝臓の状態を治療または予防するための方法であって、本明細書に記載の4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートの結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む方法が、本明細書に記載されている。他の実施形態において、代謝または肝臓の状態は、FXRアゴニストによる治療を受けやすい。いくつかの実施形態において、方法は、本明細書に記載の4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートの結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物に加えて、第2の治療薬を哺乳動物に投与することをさらに含む。
別の態様において、哺乳動物における肝疾患または状態を治療または予防する方法であって、4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートの結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を哺乳動物に投与することを含む方法が本明細書に記載されている。いくつかの実施形態において、肝疾患または状態は、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、胆汁うっ滞、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、または非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)である。いくつかの実施形態において、アルコール性肝疾患または状態は、脂肪肝(脂肪症)、肝硬変、またはアルコール性肝炎である。いくつかの実施形態において、非アルコール性肝疾患または状態は、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)または非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)である。いくつかの実施形態において、非アルコール性肝疾患または状態は、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)である。いくつかの実施形態において、非アルコール性肝疾患または状態は、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)であり、肝線維症を伴う。いくつかの実施形態において、非アルコール性肝疾患または状態は、肝線維症を伴わない非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)である。いくつかの実施形態において、非アルコール性肝疾患または状態は、肝内胆汁うっ滞または肝外胆汁うっ滞である。いくつかの実施形態において、肝疾患または状態は、脂肪性肝炎、胆管炎、脂肪肝疾患、胆汁うっ滞、肝硬変、線維性肝疾患、肝臓の炎症、胆管閉鎖症、アラジール症候群、IFALD(腸不全関連肝疾患)、静脈栄養関連肝疾患(PNALD)、肝炎、肝細胞癌、胆管癌、またはそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態において、胆汁うっ滞は、妊娠の肝内胆汁うっ滞または進行性家族性肝内胆汁うっ滞(PFIC)である。
別の態様において、哺乳動物における肝線維症を治療または予防する方法であって、4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートの結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を哺乳動物に投与することを含む方法が本明細書に記載されている。いくつかの実施形態において、哺乳動物は、C型肝炎ウイルス(HCV)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、肝硬変、ウィルソン病、B型肝炎ウイルス(HBV)、HIV関連脂肪性肝炎および肝硬変、慢性ウイルス性肝炎、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、アルコール性脂肪性肝炎(ASH)、原発性胆汁性肝硬変(PBC)、または胆汁性肝硬変と診断されている。いくつかの実施形態において、哺乳動物は、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)と診断されている。
別の態様において、哺乳動物における肝臓の炎症を治療または予防する方法であって、4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートの結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を哺乳動物に投与することを含む方法が本明細書に記載されている。いくつかの実施形態において、哺乳動物は、C型肝炎ウイルス(HCV)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、肝硬変、ウィルソン病、B型肝炎ウイルス(HBV)、HIV関連脂肪性肝炎および肝硬変、慢性ウイルス性肝炎、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、アルコール性脂肪性肝炎(ASH)、原発性胆汁性肝硬変(PBC)、または胆汁性肝硬変と診断されている。いくつかの実施形態において、哺乳動物は、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)と診断されている。いくつかの実施形態において、肝臓の炎症は胃腸管の炎症に関連している。いくつかの実施形態において、哺乳動物は炎症性腸疾患と診断されている。
別の態様において、哺乳動物における胃腸の疾患または状態を治療または予防する方法であって、4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートの結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を哺乳動物に投与することを含む方法が本明細書に記載されている。いくつかの実施形態において、胃腸の疾患または状態は、壊死性腸炎、胃炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、胃腸炎、放射線誘発性腸炎、偽膜性大腸炎、化学療法誘発性腸炎、胃食道逆流症(GERD)、消化性潰瘍、非潰瘍性消化不良(NUD)、セリアック病、腸セリアック病、術後炎症、胃発癌、移植片対宿主病、またはそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態において、胃腸疾患は、過敏性腸症候群(IBS)、下痢を伴う過敏性腸症候群(IBS-D)、便秘を伴う過敏性腸症候群(IBS-C)、混合型IBS(IBS-M)、分類不能型IBS(IBS-U)、または胆汁酸性下痢(BAD)である。
別の態様において、FXRアゴニストによる治療から恩恵を受けるであろう哺乳動物の疾患または状態を治療または予防する方法であって、4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートの結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を哺乳動物に投与することを含む方法が本明細書に記載されている。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートの結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物に加えて、少なくとも1つの追加の治療薬を投与することをさらに含む。
参照による組み込み
本明細書で言及されるすべての刊行物および特許出願は、適用可能かつ関連する範囲で参照により本明細書に組み込まれる。
結晶質4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート遊離塩基の形態1のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。 結晶質4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート遊離塩基の形態1の熱重量分析(TGA)サーモグラムを示す。 結晶質4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート遊離塩基の形態1の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す。 結晶質4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート遊離塩基の形態2のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。 結晶質4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート遊離塩基の形態2の熱重量分析(TGA)サーモグラムを示す。 結晶質4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1 結晶質4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート遊離塩基の形態3のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。 結晶質4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート遊離塩基の形態3の熱重量分析(TGA)サーモグラムを示す。 結晶質4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート遊離塩基の形態3の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す。 結晶質4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート遊離塩基の形態4のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。 結晶質4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート遊離塩基の形態4の熱重量分析(TGA)サーモグラムを示す。 結晶質4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート遊離塩基の形態4の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す。 結晶質4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート遊離塩基の形態1の2つの完全な収着/脱着サイクルにわたる動的蒸気収着(DVS)等温線(動的蒸気収着(DVS)等温線プロット)を示す。 結晶質4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート遊離塩基の形態2の2つの完全な収着/脱着サイクルにわたる動的蒸気収着(DVS)等温線(動的蒸気収着(DVS)等温線プロット)を示す。 結晶質4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート遊離塩基の形態3の2つの完全な収着/脱着サイクルにわたる動的蒸気収着(DVS)等温線(動的蒸気収着(DVS)等温線プロット)を示す。 結晶質4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート遊離塩基の形態4の2つの完全な収着/脱着サイクルにわたる動的蒸気収着(DVS)等温線(動的蒸気収着(DVS)等温線プロット)を示す。
発明の詳細な説明
核ホルモン受容体ファルネソイドX受容体(FXRまたは核受容体サブファミリー1、グループH、メンバー4(NR1H4)としても知られる)(OMIM:603826)は、胆汁酸代謝のモジュレーターとして機能する。FXRは、副腎、腎臓、胃、十二指腸、空腸、回腸、結腸、胆嚢、肝臓、マクロファージ、白色および褐色脂肪組織などの多様な組織で発現するリガンド活性化転写受容体である。FXRは、肝臓、腸、腎臓などの胆汁酸代謝に関与する組織で高度に発現している。胆汁酸は、FXRの内因性リガンドとして機能し、胆汁酸の腸および全身放出が遺伝子発現ネットワークのFXR指向の変化を誘導する。胆汁酸は、コレステロールの主要な酸化生成物であり、一部の例において、腸に分泌されると、コレステロール吸収のモジュレーターになる。コレステロールから胆汁酸への変換の律速段階は、シトクロムp450酵素コレステロール7-α-ヒドロキシラーゼ(CYP7A1)によって触媒され、肝臓で発生する。シトクロムp450酵素ステロール12-β-ヒドロキシラーゼ(CYP8B1)は、コール酸の産生を媒介し、2つの主要な胆汁酸であるコール酸とケノデオキシコール酸の相対量を決定する。FXRの活性化は、肝臓の小型ヘテロ二量体パートナー(SHP)(核内受容体サブファミリー0、グループB、メンバー2、またはNR0B2としても知られる)の発現レベルおよびマウスでの線維芽細胞増殖因子15(FGF15)およびヒトの線維芽細胞増殖因子19(FGF19)の腸内発現を増加させることにより、CYP7A1およびCYP8B1の転写を抑制することができる。SHPは、CYP7A1およびCYP8B1遺伝子発現を調節する転写因子である肝臓受容体ホモログ(LRH-1)および肝細胞核因子4α(HNFa4)を抑制する。FXRによるCYP8B1の抑制は種特異的である可能性があり、FXRの活性化は一部の例においてヒトにおけるCYP8B1発現を増加させる可能性がある(Sanyal et al.,PNAS,2007,104,15665)。一部の例において、腸から放出されたFGF15/19が、次に、肝臓の線維芽細胞増殖因子受容体4を活性化し、CYP7A1とCYP8B1を抑制するマイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)シグナル伝達経路の活性化に至る。
いくつかの実施形態において、胆汁酸濃度の上昇は、インスリン抵抗性と関連している。例えば、インスリン抵抗性は、血液からのグルコースの取り込みの減少と、肝臓でのデノボのグルコース産生の増加につながることがある。いくつかの場合において、胆汁酸の腸内隔離は、腸のL細胞からのグルカゴン様ペプチド-1(GLP1)の分泌を促進することにより、インスリン抵抗性を改善することが示されている。GLP-1は、プログルカゴン遺伝子の転写産物に由来するインクレチンである。食物の摂取に反応して放出され、食欲と胃腸機能を制御し、膵臓からのインスリン分泌を促進する。GLP-1の生物学的に活性な形態には、プログルカゴン分子の選択的切断から生じるGLP-1-(7-37)およびGLP-1-(7-36)NH2が含まれる。そのような場合、胆汁酸の産生の減少につながるFXRの活性化は、インスリン抵抗性の低下と関連する。
いくつかの実施形態において、FXRの活性化は、ペプチドYY(PYYまたはPYY3-36)などの膵臓ポリペプチドの折りたたみの分泌とも関連する。いくつかの場合において、ペプチドYYは、報酬処理に関与する脳の領域である視床下部および脳幹内のニューロン活動を調節する消化管ホルモンペプチドである。いくつかの場合において、PYY濃度の低下は、食欲増進および体重増加と関連する。
いくつかの場合において、FXRの活性化は間接的に血漿トリグリセリドの減少につながる。血流からのトリグリセリドのクリアランスは、リポタンパク質リパーゼ(LPL)によるものである。LPL活性は、その活性化因子であるアポリポタンパク質CIIの誘導によって増強され、肝臓でのその阻害因子であるアポリポタンパク質CIIIの抑制が、FXR活性化時に発生する。
一部の例において、FXRの活性化は、脂肪細胞の分化や機能などのエネルギー消費をさらに調節する。脂肪組織は、脂肪細胞(adipocyte)または脂肪細胞(fat cell)を含む。いくつかの場合において、脂肪細胞は褐色脂肪組織(BAT)または白色脂肪組織(WAT)にさらに分化する。BATの機能は体温を生成することであり、WATは脂肪を蓄える組織として機能する。
いくつかの場合において、FXRは腸で広く発現する。一部の例において、FXRの活性化は、腸内でFGF19(またはマウスではFGF15)の発現と分泌を誘導することが示されている。FGF19は、胆汁酸合成を調節するとともに、糖代謝、脂質代謝、エネルギー消費に影響を与えるホルモンである。いくつかの場合において、FGF19が脂肪細胞の機能と分化を調節することも観察されている。実際、ある研究では、高脂肪食を与えられたマウスにFGF19を投与すると、エネルギー消費が増加し、脂肪細胞の分化と機能が調節され、体重増加が逆転し、インスリン抵抗性が改善されたことが示されている(Fu et al.,“Fibroblast growth factor 19 increases metabolic rate and reverses dietary and leptin-deficient diabetes.”Endocrinology145:2594~2603(2004年)を参照されたい)。
一部の例において、腸のFXR活性が、摂食中などのマイクロバイオームの過剰増殖の低下に関与していることが示されている(Li et al.,NatCommun4:2384,2013)。例えば、ある研究では、FXRの活性化が、抗菌作用を確立したAng2、iNos、Il18などの回腸におけるいくつかの遺伝子の発現増加と関連することが示されている(Inagaki et al.,Proc Natl Acad Sci USA103:3920~3925,2006年)。
一部の例において、FXRは腸のバリア機能と免疫調節に関与している。FXRは、肝臓と腸での胆汁酸塩の合成、輸送、代謝に関与する遺伝子の転写を調節し、一部の例において、腸の炎症の改善と腸管への細菌の移行の防止につながることが示されている(Gadaleta et al.,Gut.、2011年4月、60(4):463~72)。
一部の例において、胆汁酸の過剰産生または胆汁酸の不適切な輸送および再循環が下痢につながる可能性がある。FXRは、胆汁酸塩の合成、輸送、および肝臓と腸での代謝に関与する遺伝子の転写を調節し、一部の例において、下痢の改善につながる(Camilleri,Gut Liver、2015年5月、9(3):332~339)。
Gタンパク質共役胆汁酸受容体1(GPBAR2、GPCR19、胆汁酸の膜型受容体またはM-BAR、またはTGR5としても知られる)は、胆汁酸の細胞表面受容体である。胆汁酸で活性化されると、TGR5は細胞内cAMPの産生を誘導し、BATにおける脱ヨウ素酵素(DIO2)の活性化によりトリヨードサイロニンの増加を引き起こし、エネルギー消費が増加する。
したがって、いくつかの実施形態において、胆汁酸合成、胆汁酸循環、グルコース代謝、脂質代謝、またはインスリン感受性などの代謝プロセスの調節は、FXRの活性化によって調節される。さらに、いくつかの実施形態において、胆汁酸合成、胆汁酸循環、グルコース代謝、脂質代謝、またはインスリン感受性などの代謝プロセスの調節不全は、糖尿病または糖尿病関連の状態または障害、アルコール性または非アルコール性の肝疾患または状態、腸の炎症、または細胞増殖性障害などの代謝性疾患をもたらす。
本明細書に開示されているのは、特定の実施形態において、FXRアゴニストとしての活性を有する化合物である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のFXRアゴニストは、胆汁酸、他の合成FXRリガンド、および他の天然FXRリガンドとは構造的に異なる。
いくつかの実施形態において、治療有効量のFXRアゴニストを投与することにより、糖尿病、肥満、耐糖能異常、脂質異常症、またはインスリン抵抗性などの代謝障害を治療または予防する方法も、本明細書に開示される。一部の例において、化合物が対象の胃腸管に投与される。
さらなる実施形態において、本明細書に開示されているのは、治療有効量のFXRアゴニストをそれを必要としている対象に(例えば、胃腸管を介して)投与することにより、アルコール性または非アルコール性肝疾患または状態(例えば、胆汁うっ滞、原発性胆汁性肝硬変、脂肪症、肝硬変、アルコール性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、原発性硬化性胆管炎(PSC)または肝酵素の上昇)を治療または予防する方法である。さらなるの実施形態において、本明細書に開示されているものは、治療有効量のFXRアゴニストをそれを必要としている対象に投与することにより、胆汁うっ滞、肝硬変、原発性胆汁性肝硬変、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、または原発性硬化性胆管炎(PSC)を治療または予防する方法である。いくつかの実施形態において、本明細書に開示されているものは、治療有効量のFXRアゴニストをそれを必要としている対象に投与することにより、胆汁うっ滞を治療または予防する方法を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に開示されているものは、治療有効量のFXRアゴニストをそれを必要としている対象に投与することにより原発性胆汁性肝硬変を治療または予防する方法を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に開示されているものは、治療有効量のFXRアゴニストをそれを必要としている対象に投与することにより、NASHを治療または予防する方法を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に開示されているものは、治療有効量のFXRアゴニストをそれを必要としている対象に投与することにより、NAFLDを治療または予防する方法を含む。
さらなる実施形態において、本明細書に開示されているものは、治療有効量のFXRアゴニストをそれを必要としている対象に(例えば、胃腸管を介して)投与することにより、腸における炎症および/または癌のような細胞増殖性疾患を治療または予防する方法を含む。
さらなる実施形態において、本明細書に開示されているものは、胆汁酸合成、グルコース代謝、脂質代謝、またはインスリン感受性、例えば、FGF19(マウスではFGF15)の活性の増加、GLP-1の分泌の増加、またはPYYの分泌の増加などの代謝プロセスに関連するタンパク質または遺伝子の1つまたは複数を調節するFXRアゴニストを含む。
4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート(化合物1)
本明細書に記載されているのは、FXRアゴニスト化合物4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート(化合物1)である。「化合物1」または「4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート」は、次の構造を持つ化合物を指す。
Figure 2023518399000002
いくつかの実施形態において、化合物1は、薬学的に許容される塩の形態である。いくつかの実施形態において、化合物1は遊離塩基である。さらに、化合物1は、非溶媒和形態および水、エタノールなどの薬学的に許容される溶媒との溶媒和形態で存在することができる。本明細書に提示されている化合物1の溶媒和形態もまた、本明細書に開示されているとみなされる。いくつかの実施形態において、化合物1は溶媒和される。
本明細書で使用される「薬学的に許容される」とは、化合物の生物学的活性または特性を無効にせず、比較的非毒性である担体または希釈剤などの材料を指し、すわなち、この材料は、望ましくない生物学的影響を引き起こすことなく、またはそれが含まれる組成物の成分のいずれかと有害な方法で相互作用することなく、個人に投与される。
「薬学的に許容される塩」という用語は、適切な陰イオンと組み合わされた治療活性剤の陽イオン形態からなる、または別の実施形態において、適切な陽イオンと組み合わされた治療活性剤の陰イオン形態からなる治療活性剤の形態を指す。Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection and Use。International Union of Pure and Applied Chemistry,Wiley-VCH2002。S.M.Berge,L.D.Bighley,D.C.Monkhouse,J.Pharm.Sci.1977,66,1-19。P.H.StahlおよびC.G.Wermuth著,Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties,Selection and Use,Weinheim/Zuerich:Wiley-VCH/VHCA,2002。薬学的塩は、典型的には、非イオン性種よりも胃液や腸液に溶けやすく、急速に溶けるものであり、固形剤形で有用である。さらに、それらの溶解度は多くの場合pHの関数であるため、消化管の一部または別の部分での選択的溶解が可能であり、この能力は遅延放出および持続放出動作の1つの態様として操作できる。また、塩形成分子は中性形態と平衡状態にあることができるため、生体膜の通過を調整することができる。
薬学的に許容される塩への言及には、溶媒付加形態が含まれることを理解すべきである。いくつかの実施形態において、溶媒和物は、化学量論量または非化学量論量のいずれかの溶媒を含み、水、エタノールなどの薬学的に許容される溶媒を用いて化合物を単離または精製するプロセス中に形成される。溶媒が水の場合は水和物が形成され、溶媒がアルコールの場合はアルコラートが形成される。本明細書に記載の化合物の溶媒和物は、本明細書に記載のプロセス中に都合よく調製または形成される。さらに、本明細書で提供される化合物は、場合により、非溶媒和形態および溶媒和形態で存在する。
非結晶質化合物1
いくつかの実施形態において、化合物1は非結晶質である。いくつかの実施形態において、化合物1は非結晶質で無水である。いくつかの実施形態において、非結晶質化合物1は、結晶質の欠如を示すX線粉末回折(XRPD)パターンを有する。
化合物1の結晶質形態
固体形態の変化がさまざまな物理的および化学的特性に影響を与える可能性があり、それにより、他の重要な薬学的特性の中でも、処理、製剤化、安定性、バイオアベイラビリティ、保管、取り扱い(例えば、輸送)において利点または欠点をもたらし得るとすると、医薬化合物の固体形態の同定と選択は複雑である。有用な薬学的固体には、製品およびその投与様式に応じて、結晶質固体と非結晶質固体とが含まれる。非結晶質固体は長い範囲の構造秩序の欠如によって特徴付けられるが、結晶質固体は構造周期性によって特徴付けられる。望ましいクラスの薬学的固体は、特定の用途に依存し、非結晶質固体は、例えば増強された溶解プロファイルに基づいて選択されることがあるが、結晶質固体は、例えば物理的または化学的安定性のような特性のために望ましい場合がある。
結晶質であろうと非結晶質であろうと、医薬化合物の固体形態には、単一成分および複数成分の固体が含まれる。単一成分の固体は、他の化合物が存在しない状態で、医薬化合物または有効成分から本質的に構成されている。単一成分の結晶質物質の多様性は、特定の医薬化合物に対して複数の三次元配置が存在する多形現象から生じる可能性がある。
ただし、化合物の結晶質形態が存在する場合でも、それらをうまく調製する方法は言うまでもなく、優先事項を予測することは不可能である(例えば、BragaおよびGrepioni、2005、「Making crystals from crystals:a green route to crystal engineering and polymorphism」、Chem.Commun.:3635~3645(結晶工学に関しては、指示があまり正確でない場合、および/または他の外的要因がプロセスに影響を与える場合、結果は予測できない可能性がある)、Jones et al.、2006、「Pharmaceutical Cocrystals:An Emerging Approach to Physical Property Enhancement」、MRS Bulletin 31:875~879(現時点では、最も単純な分子でさえ観察可能な多形体の数を計算で予測することは一般的に不可能である)、Price,2004年「The computational prediction of pharmaceutical crystal structures and polymorphism」、Advanced Drug Delivery Reviews 56:301~319(「Price」)、およびBernstein,2004年、「Crystal Structure Prediction and Polymorphism」、ACA Transactions 39:14~23(結晶構造を予測する能力をある程度の自信を持って述べることができるようになる前に、まだ多くのことを学び、実行する必要がある。)、を参照されたい)。
可能な固体形態の多様性は、特定の医薬品化合物について物理的および化学的特性の潜在的な多様性を生み出す。固体形態の発見と選択は、効果的で安定した市場性のある医薬品の開発において非常に重要である。
4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート(化合物1)の結晶質形態1
いくつかの実施形態において、4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート(化合物1)は、結晶質形態1である。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1は、以下の特性、
(a)図1に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターン、
(b)7.4°(2-θ)、8.4°(2-θ)、14.6°(2-θ)、15.4°(2-θ)、16.8°(2-θ)、17.0°(2-θ)、17.3°(2-θ)、17.6°(2-θ)、18.9°(2-θ)、および19.3°(2-θ)に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターン、
(c)図2に示されるものと実質的に同様の熱重量分析(TGA)、
(d)図3に示されるものと実質的に同様のDSCサーモグラム、
(e)約213℃で開始する吸熱を伴うDSCサーモグラム、または
(f)それらの組み合わせ、
のうちの少なくとも1つを有することを特徴とする。
いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態1は、(a)から(e)から選択される少なくとも2つの特性を有することを特徴とする。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態1は、(a)から(e)から選択される少なくとも3つの特性を有することを特徴とする。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態1は、(a)から(e)から選択される少なくとも4つの特性を有することを特徴とする。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態1は、特性(a)から(e)を有することを特徴とする。
いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態1は、(a)図1に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターンを有する。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態1は、7.4°(2-θ)、8.4°(2-θ)、14.6°(2-θ)、15.4°(2-θ)、16.8°(2-θ)、17.0°(2-θ)、17.3°(2-θ)、17.6°(2-θ)、18.9°(2-θ)、および19.3°(2-θ)に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターンを有する。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態1は、図2に示されるものと実質的に同様の熱重量分析(TGA)サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態1は、図3に示されるものと実質的に同様のDSCサーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態1は、約213℃で開始する吸熱を伴うDSCサーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態1は、アセトニトリル、エタノール、メタノール、2-プロパノール、酢酸エチル、エタノール/ヘプタン(1:1v/v)、アセトン、またはアセトニトリル/水(1:2v/v)から得られる。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態1は、アセトニトリルから得られる。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態1は、エタノールから得られる。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態1は、メタノールから得られる。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態1は、2-プロパノールから得られる。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態1は、酢酸エチルから得られる。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態1は、エタノール/ヘプタン(1:1v/v)から得られる。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態1は、アセトンから得られる。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態1は、アセトニトリル/水(1:2v/v)から得られる。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態1は、溶媒和されている。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態1は、溶媒和されていない。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態1は水和されている。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態1は、無水である。
4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート(化合物1)の結晶質形態2
いくつかの実施形態において、4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート(化合物1)は、結晶質形態2である。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1は、以下の特性、
(a)図4に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターン、
(b)8.5°(2-θ)、12.8°(2-θ)、13.4°(2-θ)、16.2°(2-θ)、17.0°(2-θ)、18.8°(2-θ)、19.5°(2-θ)、および20.5°(2-θ)に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターン、
(c)図5に示されるものと実質的に同様の熱重量分析(TGA)、
(d)図6に示されるものと実質的に同様のDSCサーモグラム、
(e)約212℃で開始する吸熱を伴うDSCサーモグラム、または
(f)それらの組み合わせ、
のうちの少なくとも1つを有することを特徴とする。
いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態2は、(a)から(e)から選択される少なくとも2つの特性を有することを特徴とする。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態2は、(a)から(e)から選択される少なくとも3つの特性を有することを特徴とする。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態2は、(a)から(e)から選択される少なくとも4つの特性を有することを特徴とする。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態2は、特性(a)から(e)を有することを特徴とする。
いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態2は、図4に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターンを有する。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態2は、8.5°(2-θ)、12.8°(2-θ)、13.4°(2-θ)、16.2°(2-θ)、13.4°(2-θ)、16.2°(2-θ)、17.0°(2-θ)、18.8°(2-θ)、19.5°(2-θ)、および20.5°(2-θ)に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターンを有する。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態2は、図5に示されるものと実質的に同様の熱重量分析(TGA)サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態2は、図6に示されるものと実質的に同様のDSCサーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態2は、約212℃で開始する吸熱を伴うDSCサーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態2は、酢酸エチル/水(97:3v/v)から得られる。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態2は、アセトニトリルから得られる。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態2は、アセトンから得られる。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態2は、溶媒和されている。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態2は溶媒和されていない。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態2は水和されている。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態2は無水である。
4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート(化合物1)の結晶質形態3
いくつかの実施形態において、4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート(化合物1)は、結晶質形態3である。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1は、以下の特性、
(a)図7に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターン、
(b)7.5°(2-θ)、15.1°(2-θ)、16.6°(2-θ)、16.9°(2-θ)、17.2°(2-θ)、17.5°(2-θ)、および18.7°(2-θ)に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターン、
(c)図8に示されるものと実質的に同様の熱重量分析(TGA)、
(d)図9に示されるものと実質的に同様のDSCサーモグラム、
(e)約214℃で開始する吸熱を伴うDSCサーモグラム、または
(f)それらの組み合わせ、
のうちの少なくとも1つを有することを特徴とする。
いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態3は、(a)から(e)から選択される少なくとも2つの特性を有することを特徴とする。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態3は、(a)から(e)から選択される少なくとも3つの特性を有することを特徴とする。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態3は、(a)から(e)から選択される少なくとも4つの特性を有することを特徴とする。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態3は、特性(a)から(e)を有することを特徴とする。
いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態3は、図7に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターンを有する。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態3は、7.5°(2-θ)、15.1°(2-θ)、16.6°(2-θ)、16.9°(2-θ)、17.2°(2-θ)、17.5°(2-θ)、および18.7°(2-θ)に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターンを有する。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態3は、図8に示されるものと実質的に同様の熱重量分析(TGA)サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態3は、図9に示されるものと実質的に同様のDSCサーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態3は、約214℃で開始する吸熱を伴うDSCサーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態3は、メチルt-ブチルエーテル(TBME)から得られる。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態3は、溶媒和されている。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態3は溶媒和されていない。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態3は水和されている。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態3は、無水である。
4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート(化合物1)の結晶質形態4
いくつかの実施形態において、4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート(化合物1)は、結晶質形態4である。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1は、以下の特性、
(a)図10に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターン、
(b)5.4°(2-θ)、8.9°(2-θ)、9.9°(2-θ)、14.8°(2-θ)、15.9°(2-θ)、16.2°(2-θ)、16.8°(2-θ)、17.5°(2-θ)、18.5°(2-θ)、および20.1°(2-θ)に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターン、
(c)図11に示されるものと実質的に同様の熱重量分析(TGA)、
(d)図12に示されるものと実質的に同様のDSCサーモグラム、
(e)約164℃で開始する第1の吸熱と、約209℃で開始する第2の吸熱とを伴うDSCサーモグラム、または
(f)それらの組み合わせ、
のうちの少なくとも1つを有することを特徴とする。
いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態4は、(a)から(e)から選択される少なくとも2つの特性を有することを特徴とする。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態4は、(a)から(e)から選択される少なくとも3つの特性を有することを特徴とする。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態4は、(a)から(e)から選択される少なくとも4つの特性を有することを特徴とする。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態4は、特性(a)から(e)を有することを特徴とする。
いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態4は、図7に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターンを有する。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態4は、5.4°(2-θ)、8.9°(2-θ)、9.9°(2-θ)、14.8°(2-θ)、15.9°(2-θ)、16.2°(2-θ)、16.8°(2-θ)、17.5°(2-θ)、18.5°(2-θ)、および20.1°(2-θ)に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターンを有する。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態4は、図8に示されるものと実質的に同様の熱重量分析(TGA)サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態4は、図9に示されるものと実質的に同様のDSCサーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態4は、約164℃で開始する第1の吸熱と、約209℃で開始する第2の吸熱とを伴うDSCサーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態4は、溶媒和されている。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態4は溶媒和されていない。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態4は水和されている。いくつかの実施形態において、結晶質化合物1の形態4は、無水である。
結晶質形態の調製
いくつかの実施形態において、4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート(化合物1)の結晶質形態は、実施例に概説されるように調製される。本明細書に提示される溶媒、温度、および他の反応および乾燥条件は変化し得ることに留意されたい。
もう1つの実施形態において、結晶質化合物1は実質的に純粋である。特定の実施形態において、実質的に純粋な結晶質化合物1は、非結晶質化合物1および他の結晶質形態を実質的に含まない。特定の実施形態において、化合物1の実質的に純粋な結晶質形態の純度は、約95%以上、約96%以上、約97%以上、約98%以上、約98.5%以上、約99%以上、約99.5%以上、または約99.8%以上である。
化合物1共結晶
共結晶は、非イオン性相互作用によって結晶質格子で結合した2つ以上の不揮発性化合物の結晶質分子複合体である。薬学的共結晶は、治療用化合物、例えば化合物1、および1つまたは複数の不揮発性化合物の共結晶である。薬学的共結晶中の1つまたは複数の不揮発性化合物は、典型的には、例えば、食品添加物、防腐剤、医薬賦形剤、または他のAPIなどの非毒性の薬学的に許容される分子から選択される。いくつかの実施形態において、化合物1またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と、薬学的に許容される担体、希釈剤および賦形剤から選択される少なくとも1つの不活性成分とを含む共結晶が本明細書に提供される。いくつかの実施形態において、共結晶は、固相粉砕および溶媒滴下粉砕などの固相法を使用して調製される。いくつかの実施形態において、共結晶は、ハイスループットスクリーニングを使用して調製される。いくつかの実施形態において、共結晶は、溶液ベースの結晶質化を使用して調製される。いくつかの実施形態において、共結晶形成は、溶解度、溶解速度、バイオアベイラビリティ、物理的安定性、化学的安定性、流動性、破砕性、または圧縮率など、得られる固体形態の物理的特性の向上につながる。いくつかの実施形態において、化合物1は、異なる対分子との異なる共結晶を形成し、これらの共結晶のいくつかは、溶解度または安定性の向上を示す。いくつかの実施形態において、化合物1の薬学的共結晶は、化合物1のバイオアベイラビリティまたは安定性プロファイルを増加させる。
適切な溶媒
ヒトなどの哺乳動物に投与可能な治療薬は、規制ガイドラインに従って調製する必要がある。このような政府規制のガイドラインは、製造管理および品質管理に関する基準(Good Manufacturing Practice:GMP)と呼ばれる。GMPガイドラインは、例えば、最終製品中の残留溶媒の量など、活性治療薬の許容可能な汚染レベルを概説している。好ましい溶媒は、GMP施設での使用に適してものであり、産業上の安全性に配慮したものである。溶媒のカテゴリーは、例えば、「ヒト用医薬品の登録のための技術的要件の調和に関する国際会議(International Conference on Harmonization of Technical Requirements for Registration of Pharmaceuticals for Human Use:ICH)」、「不純物:残留溶媒に関するガイドライン(Impurities:Guidelines for Residual Solvents)、Q3C(R3)、(2005年11月)」に定義されている。
溶媒は3つのクラスに分類される。クラス1の溶媒は有毒であり、避ける必要がある。クラス2溶媒は、治療薬の製造中に使用が制限される溶媒である。クラス3の溶媒は、毒性の可能性が低く、人間の健康へのリスクが低い溶媒である。クラス3溶媒のデータは、急性または短期試験で毒性が低く、遺伝毒性試験で陰性であることを示している。
避けるべきクラス1溶媒としては、ベンゼン、四塩化炭素、1,2ジクロロエタン、1,1-ジクロロエテン、および1,1,1-トリクロロエタンが挙げられる。
クラス2溶媒の例には、アセトニトリル、クロロベンゼン、クロロホルム、シクロヘキサン、1,2-ジクロロエテン、ジクロロメタン、1,2-ジメトキシエタン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,Nジメチルホルムアミド、1,4-ジオキサン、2-エトキシエタノール、エチレングリコール、ホルムアミド、ヘキサン、メタノール、2-メトキシエタノール、メチルブチルケトン、メチルシクロヘキサン、N-メチルピロリジン、ニトロメタン、ピリジン、スルホラン、テトラリン、トルエン、1,1,2-トリクロロエテン、およびキシレンがある。
毒性の低いクラス3溶媒としては、酢酸、アセトン、アニソール、1-ブタノール、2-ブタノール、酢酸ブチル、メチルt-ブチルエーテル(MTBE)、クメン、ジメチルスルホキシド、エタノール、酢酸エチル、エチルエーテル、ギ酸エチル、ギ酸、ヘプタン、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸メチル、3-メチル-1-ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2-メチル-1-プロパノール、ペンタン、1-ペンタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、酢酸プロピル、およびテトラヒドロフランが挙げられる。
薬学的有効成分(API)の残留溶媒は、APIの製造に由来する。場合によっては、実際の製造技術によって溶媒が完全に除去されないことがある。APIの合成に適した溶媒を選択することで、収率が向上したり、結晶質形態、純度、溶解度などの特性が決定されたりする可能性がある。したがって、溶媒は合成プロセスにおける重要なパラメーターである。
いくつかの実施形態において、化合物1を含む組成物は、有機溶媒を含む。いくつかの実施形態において、化合物1を含む組成物は、残留量の有機溶媒を含む。いくつかの実施形態において、有機溶媒はクラス3溶媒である。いくつかの実施形態において、化合物1を含む組成物は、クラス3溶媒の残留量を含む。いくつかの実施形態において、クラス3溶媒は、酢酸、アセトン、アニソール、1-ブタノール、2-ブタノール、酢酸ブチル、メチルt-ブチルエーテル、クメン、ジメチルスルホキシド、エタノール、酢酸エチル、エチルエーテル、ギ酸エチル、ギ酸、ヘプタン、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸メチル、3-メチル-1-ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2-メチル-1-プロパノール、ペンタン、1-ペンタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、酢酸プロピル、およびテトラヒドロフランからなる群より選択される。いくつかの実施形態において、クラス3溶媒は、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、tert-ブチルメチルエーテル、ヘプタン、イソプロパノール、およびエタノールから選択される。
特定の用語
特に明記しない限り、本出願で使用される以下の用語は、以下に示す定義を有する。「含む(including)」という用語、および「含む(include)」、「含む(includes)」、「含まれる(included)」などの他の形式の使用は、限定的なものではない。本明細書で使用される項目の見出しは、構成のみを目的としており、説明されている主題を限定するものとして解釈されるべきではない。
製剤、組成物または成分に関して「許容できる」という用語は、本明細書で使用される場合、治療される対象の一般的な健康に持続的な有害な影響を及ぼさないことを意味する。
本明細書で使用される「調節する」という用語は、標的の活性を変化させるように直接的または間接的に標的と相互作用することを意味し、例としてのみ、標的の活性を増強すること、標的の活性を阻害すること、標的の活性を制限すること、または標的の活性を拡張することを含む。
本明細書で使用される「モジュレーター」という用語は、標的と直接的または間接的に相互作用する分子を指す。相互作用には、アゴニスト、部分アゴニスト、逆アゴニスト、アンタゴニスト、デグレーダー、またはそれらの組み合わせの相互作用が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、モジュレーターはアゴニストである。
本明細書で使用される「投与する」、「投与すること」、「投与」などの用語は、生物学的作用の所望の部位への化合物または組成物の送達を可能にするために使用され得る方法を指す。これらの方法には、経口経路、十二指腸内経路、非経口注射(静脈内、皮下、腹腔内、筋肉内、血管内または点滴を含む)、局所および直腸投与が含まれるが、これらに限定されない。当業者は、本明細書に記載の化合物および方法で使用できる投与技術に精通している。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の化合物および組成物は経口投与される。
本明細書で使用される用語「同時投与」などは、選択された治療薬の単一の患者への投与を包含することを意味し、薬剤が同じまたは異なる投与経路でまたは同時もしくは異なる時間に投与される治療レジメンを含むことを意図する。
本明細書で使用される「有効量」または「治療有効量」という用語は、治療される疾患または状態の症状の1つまたは複数をある程度緩和する、投与される薬剤または化合物の十分な量を指す。その結果には、疾患の徴候、症状、または原因の軽減および/または緩和、または生物学的システムのその他の望ましい変更が含まれる。例えば、治療的使用のための「有効量」は、疾患症状の臨床的に有意な減少を提供するために必要とされる、本明細書に開示される化合物を含む組成物の量である。任意の個々のケースにおける適切な「有効」量は、用量漸増研究などの技術を使用して任意に決定される。
本明細書で使用される「増強する(enhance)」または「増強する(enhancing)」という用語は、所望の効果の効力または持続時間を増加または延長することを意味する。したがって、治療剤の効果の増強に関して、「増強する(enhancing)」という用語は、効力または持続時間のいずれかにおいて、系に対する他の治療剤の効果を増加または延長する能力を指す。本明細書で使用される「増強有効量」は、所望の系において別の治療剤の効果を増強するのに十分な量を指す。
本明細書で使用される「薬学的組み合わせ」という用語は、複数の活性成分の混合または組み合わせから生じる製品を意味し、活性成分の固定および非固定の両方の組み合わせを含む。「固定された組み合わせ」という用語は、有効成分、例えば化合物1またはその薬学的に許容される塩、および助剤が両方とも、単一の実体または用量の形態で同時に患者に投与されることを意味する。「固定されていない組み合わせ」という用語は、有効成分、例えば化合物1またはその薬学的に許容される塩、および助剤が、個別の実体として同時に、並行して、または特定の介在時間を設けずに連続して患者に投与されることを意味し、このような投与は、患者の体内で2つの化合物の有効レベルを提供する。後者は、カクテル療法、例えば3つ以上の有効成分の投与にも適用される。
「キット」と「製品」という用語は同義語として使用される。
「対象」または「患者」という用語は、哺乳動物を包含する。哺乳動物の例には、哺乳動物クラスの任意のメンバー:すなわち、ヒト、チンパンジーおよび他の類人猿およびサル種などの非ヒト霊長類、牛、馬、羊、山羊、豚などの家畜、ウサギ、イヌ、ネコなどの家庭用動物、ラット、マウス、モルモットなどのげっ歯類を含む実験動物、等が含まれるが、これらに限定されない。1つの態様において、哺乳動物はヒトである。
本明細書で使用される「治療する」、「治療すること」または「治療」という用語は、疾患または状態の少なくとも1つの症状を緩和、軽減または改善すること、追加の症状を予防すること、疾患または状態を阻害すること、例えば、疾患または状態の進行を止めること、疾患または状態を緩和すること、疾患または状態の退行を引き起こすこと、疾患または状態によって引き起こされた状態を緩和すること、または予防的および/または治療的に疾患または状態の症状を止めることを含む。
医薬組成物
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の化合物1は、医薬組成物に処方される。医薬組成物は、薬学的に使用される製剤への活性化合物の加工を容易にする1つまたは複数の薬学的に許容される不活性成分を使用して、従来の方法で処方される。適切な製剤は、選択した投与経路に依存する。本明細書に記載の医薬組成物の要約が、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy、第19版(Easton、Pa.:Mack Publishing Company、1995年)、Hoover,John E.,Remington`s Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing Co.,Easton,Pennsylvania 1975年)、Liberman,H.A.およびLachman,L.著のPharmaceutical Dosage Forms(Marcel Decker、NewYork、NY、1980年)、およびPharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems、第7版(Lippincott Williams&Wilkins、1999年)に見られ、そのような開示のために参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の化合物1は、単独で、または医薬組成物中において薬学的に許容される担体、賦形剤もしくは希釈剤と組み合わされて、投与される。本明細書に記載の化合物1およびその医薬組成物の投与は、作用部位への化合物の送達を可能にする任意の方法によって影響を受ける可能性がある。これらの方法には、限定はされないが、経腸経路(経口、胃または十二指腸栄養チューブ、直腸坐剤および直腸浣腸を含む)、非経口経路(注射または注入、例えば、動脈内、心臓内、皮内、十二指腸内、髄内、筋肉内、骨内、腹腔内、くも膜下腔内、血管内、静脈内、硝子体内、硬膜外および皮下)、吸入、経皮、経粘膜、舌下、口腔内および局所(例えば、表皮、真皮、浣腸、点眼薬、点耳薬、鼻腔内、膣内)投与があるが、最も適切な経路は、例えば、レシピエントの状態および障害に依存し得る。ほんの一例として、化合物1は、例えば、手術中の局所注入、クリームまたは軟膏などの局所適用、注射、カテーテル、またはインプラントによって、治療を必要とする領域に局所的に投与することができる。投与はまた、罹患した組織または臓器の部位への直接注射によるものであり得る。
いくつかの実施形態において、経口投与に適した化合物1の医薬組成物は、それぞれが所定量の有効成分を含むカプセル、カシェ剤または錠剤などの別個の単位として、粉末または顆粒として、水性液体または非水性液体中の溶液または懸濁液として、または水中油型液体エマルジョンまたは油中水型液体エマルジョンとして提供される。いくつかの実施形態において、活性成分は、ボーラス、舐剤またはペーストとして提供される。
経口で使用できる医薬組成物には、錠剤、ゼラチン製の押し込み式カプセル、ならびにゼラチンおよびグリセロールまたはソルビトールなどの可塑剤からなる軟密封カプセルが含まれる。錠剤は、任意に1つまたは複数の補助成分を用いて、圧縮または成形によって作製することができる。圧縮錠剤は、結合剤、不活性希釈剤、または平滑剤、界面活性剤または分散剤と任意選択で混合された粉末または顆粒などの自由流動形態の有効成分を適切な機械で圧縮することによって調製することができる。成形錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末化化合物の混合物を適切な機械で成形することによって作製することができる。いくつかの実施形態において、錠剤は、その中の活性成分の徐放または制御放出を提供するようにコーティングまたは刻み目が付けられ、処方される。経口投与用のすべての製剤は、そのような投与に適した用量でなければならない。プッシュフィットカプセルは、ラクトースなどの充填剤、デンプンなどの結合剤、および/またはタルクまたはステアリン酸マグネシウムなどの平滑剤、および任意選択で安定剤と混合された有効成分を含むことができる。ソフトカプセルでは、活性化合物は、脂肪油、流動パラフィン、または液体ポリエチレングリコールなどの適切な液体に溶解または懸濁することができる。いくつかの実施形態において、安定剤が添加される。ドラジェコアには適切なコーティングが施されている。この目的のために、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタン、ラッカー溶液、および適切な有機溶媒または溶媒混合物を任意に含むことができる濃縮糖溶液を使用することができる。活性化合物用量の異なる組み合わせを識別するため、または特徴付けるために、染料または色素を錠剤または糖衣錠コーティングに添加することができる。
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、注射による、例えばボーラス注射または持続注入による非経口投与用に処方される。注射用の製剤は、保存剤を加えて、単位剤形、例えばアンプルまたは多回投与容器で提供することができる。組成物は、油性または水性媒体中の懸濁液、溶液または乳濁液などの形態をとることができ、懸濁剤、安定剤および/または分散剤などの処方剤を含むことができる。組成物は、単位用量または複数回用量の容器、例えば密封されたアンプルおよびバイアルで提供されてもよく、使用直前に無菌液体担体、例えば生理食塩水または無菌パイロジェンフリー水の添加のみを必要とする粉末形態またはフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存することができる。即時注射溶液および懸濁液を、前述の種類の滅菌粉末、顆粒および錠剤から調製することができる。
非経口投与用の医薬組成物には、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、および製剤を意図するレシピエントの血液と等張にする溶質を含むことができる活性化合物の水性および非水性(油性)滅菌注射溶液、および、懸濁剤および増粘剤を含み得る水性および非水性滅菌懸濁液が含まれる。適切な親油性溶媒または媒体には、ゴマ油などの脂肪油、オレイン酸エチルまたはトリグリセリドなどの合成脂肪酸エステル、またはリポソームが含まれる。水性注射懸濁液は、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ソルビトール、またはデキストランなど、懸濁液の粘度を増加させる物質を含むことがある。必要に応じて、懸濁液は、化合物の溶解度を高めて高濃度溶液の調製を可能にする適切な安定剤または薬剤を含んでもよい。
口腔または舌下投与の場合、組成物は、従来の方法で処方された錠剤、ロゼンジ、トローチ、またはゲルの形態をとることができる。このような組成物は、スクロースおよびアカシアまたはトラガカントなどの香味ベースで有効成分を含むことができる。
特に上記の成分に加えて、本明細書に記載の化合物および組成物は、問題の製剤のタイプを考慮して、当技術分野で慣用の他の薬剤を含んでいてもよく、例えば、経口投与に適したものには香味剤が含まれていてもよいことを理解されたい。
投与方法および治療レジメン
1つの実施形態において、本明細書に記載の化合物1またはその薬学的に許容される塩は、FXRアゴニストの投与から恩恵を受ける哺乳動物の疾患または状態を治療するための薬剤の調製に使用される。本明細書に記載の疾患または状態のいずれかをそのような治療を必要としている哺乳動物において治療する方法は、本明細書に記載の化合物1、または薬学的に許容される塩、活性代謝産物、プロドラッグ、または薬学的に許容されるその溶媒和物を含む医薬組成物を、治療上有効な量で、該哺乳動物に対して投与することを含む。
追加の治療薬と組み合わせてFXRアゴニストを投与する方法が本明細書に開示される。いくつかの実施形態において、追加の治療剤は、糖尿病または糖尿病に関連する障害または状態、アルコール性または非アルコール性肝疾患、炎症に関連する腸の状態、または細胞増殖性障害の治療のための治療剤を含む。
特定の実施形態において、本明細書に記載の化合物を含有する組成物は、予防および/または治療処置のために投与される。特定の治療適用において、組成物は、疾患または状態の症状の少なくとも1つを治癒または少なくとも部分的に阻止するのに十分な量で、疾患または状態をすでに患っている患者に投与される。この使用に有効な量は、疾患または状態の重症度および経過、以前の治療、患者の健康状態、体重、および薬物への反応、ならびに担当医の判断によって異なる。治療有効量は、用量漸増および/または用量範囲臨床試験を含むがこれらに限定されない方法によって任意に決定される。
予防的適用において、本明細書に記載の化合物を含む組成物は、特定の疾患、障害または状態にかかりやすいか、そうでなければそのリスクがある患者に投与される。そのような量は、「予防的に有効な量または用量」であると定義される。この使用において、正確な量は、患者の健康状態、体重などにも依存する。患者に使用する場合、この使用に有効な量は、疾患、障害または状態の重症度および経過、以前の治療、患者の健康状態および薬剤に対する反応、および担当医師の判断によって異なる。1つの態様において、予防的治療は、治療される疾患の少なくとも1つの症状を以前に経験し、現在寛解している哺乳動物に、疾患または状態の症状の再発を防止するために、化合物1またはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を投与することを含む。
患者の状態が改善しない特定の実施形態において、医師の判断により、患者の病気または状態の症状を改善または制御もしくは制限するために、化合物1は慢性的に、すなわち、患者の一生涯を含む長期間にわたって投与される。
患者の状態が改善する特定の実施形態において、投与される薬物の用量は、一時的に減量されるか、または一定期間一時的に中断される(すなわち、「休薬期間」)。特定の実施形態において、休薬期間の長さは、2日から1年の間であり、単なる例であるが、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、12日、15日、20日、28日、または28日以上を含む。休薬期間中の減量は、単なる例であるが、10%~100%であり、単なる例であるが、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%および100%を含む。
患者の状態が改善したら、必要に応じて維持量を投与する。続いて、特定の実施形態において、投与量もしくは投与頻度、またはその両方を、症状の関数として、改善された疾患、障害または状態が維持されるレベルまで低下させる。しかし、特定の実施形態において、患者は、症状が再発した場合に、長期的に断続的な治療を必要としている。
そのような量に対応する所与の薬剤の量は、特定の化合物、病状およびその重症度、治療を必要としている対象または宿主の身元(例えば、体重、性別)などの要因に応じて変化するが、それにもかかわらず、例えば、投与される特定の薬剤、投与経路、治療される状態、および治療される対象または宿主を含む、症例を取り巻く特定の状況に従って決定される。
しかしながら、一般に、成人の治療に使用される用量は、典型的には、1日あたり0.01mg~5000mgの範囲である。1つの態様において、成人の治療に使用される用量は、1日当たり約1mgから約1000mgである。1つの実施形態において、所望の用量は、単回用量または分割用量で、同時にまたは適切な間隔で、例えば、1日あたり2回、3回、4回、またはそれ以上のサブ用量で投与されることが都合よい。
1つの実施形態において、本明細書に記載の化合物1またはその薬学的に許容される塩に適した1日量は、体重1kgあたり約0.01~約50mgである。いくつかの実施形態において、剤形中の1日の投与量または有効成分の量は、個々の治療計画に関する多くの変数に基づいて、本明細書に示される範囲よりも低いかまたは高い。様々な実施形態において、1日および単位投与量は、使用される化合物の活性、治療される疾患または状態、投与様式、個々の対象の要求、治療される疾患または状態の重症度、および開業医の判断を含む多くの変数に応じて変更されるが、それらに限定されない。
そのような治療レジメンの毒性および治療効果は、限定はされないがLD50およびED50の決定を含む、細胞培養または実験動物における標準的な薬学的手順によって決定される。毒性と治療効果の用量比が治療指数であり、LD50とED50の比として表される。特定の実施形態において、細胞培養アッセイおよび動物研究から得られたデータは、ヒトを含む哺乳動物で使用するための治療上有効な日用量範囲および/または治療上有効な単位用量を処方する際に使用される。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の化合物の1日投与量は、毒性が最小のED50を含む循環濃度の範囲内にある。特定の実施形態において、1日用量範囲および/または単位用量は、使用される剤形および使用される投与経路に応じて、この範囲内で変化する。
前述の態様のいずれかのさらなる実施形態において、有効量の本明細書に記載の化合物1またはその薬学的に許容される塩を、(a)哺乳動物に全身投与する、および/または(b)哺乳動物に経口投与する、および/または(c)哺乳動物に静脈内投与する、および/または(d)哺乳動物に注射投与する、および/または(e)哺乳動物に局所的に投与する、および/または(f)哺乳動物に非全身的または局所的に投与する。
前述の態様のいずれかのさらなる実施形態は、有効量の化合物1の単回投与を含み、これには(i)化合物を1日1回投与するまたは(ii)化合物を哺乳動物に1日に複数回投与するさらなる実施形態が含まれる。
前述の態様のいずれかのさらなる実施形態は、有効量の化合物1の複数回投与を含み、これには(i)単回投与として、化合物を連続的または断続的に投与する、(ii)複数回の投与の間隔が6時間ごとである、(iii)化合物を8時間ごとに哺乳動物に投与する、(iv)化合物を哺乳動物に12時間ごとに投与する、(v)化合物を24時間ごとに哺乳動物に投与するさらなる実施形態が含まれる。さらなるまたは代替の実施形態において、この方法において、化合物の投与が一時的に中断されるか、または投与される化合物の用量が一時的に減らされる休薬日を含む休薬期間の終わりに、化合物の投与が再開される。1つの実施形態において、休薬期間の長さは、2日から1年まで変化する。
一部の例において、化合物1またはその薬学的に許容される塩を、1つまたは複数の他の治療薬と組み合わせて投与することが適切である。
1つの実施形態において、化合物1の治療有効性は、アジュバントの投与によって増強される(すなわち、アジュバント自体は最小限の治療効果を有するが、別の治療薬と組み合わせると、患者に対する全体的な治療効果が増強される)。あるいは、いくつかの実施形態において、患者が経験する利益は、本明細書に記載の化合物の1つを、治療上の利益も有する別の薬剤(治療レジメンも含む)とともに投与することにより増加する。
1つの特定の実施形態において、化合物1またはその薬学的に許容される塩は、第2の治療剤と共投与され、ここで、化合物1またはその薬学的に許容される塩および第2の治療剤は、治療すべき疾患、障害または状態の異なる態様を調整し、これにより、いずれかの治療薬を単独で投与するよりも大きな全体的な利益が得られる。
略語一覧
以上の記載においてまた本発明の説明を通して、以下の略語は、別段の指示がない限り、以下の意味を有すると理解すべきである。
ACNまたはMeCN:アセトニトリル
Bn:ベンジル
BOCまたはBoc:tert ブチルカーバメート
t ブチル:tert-ブチル
Cy:シクロヘキシル
DCE:ジクロロエタン(ClCHCHCl)
DCM:ジクロロメタン(CHCl
DIPEAまたはDIEA:ジイソプロピルエチルアミン
DMAP:4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン
DMF:ジメチルホルムアミド
DMA:N,N-ジメチルアセトアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
equiv:当量
Et:エチル
EtO:ジエチルエーテル
EtOH:エタノール
EtOAc:酢酸エチル
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
Me:メチル
MeOH:メタノール
MS:質量分析
NMR:核磁気共鳴
RP HPLC:逆相-高圧液体クロマトグラフィー
T3P:2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスホリナン-2,4,6-トリオキシド
TBME:メチルtert-ブチルエーテル
TFA:トリフルオロ酢酸
THF:テトラヒドロフラン
TLC:薄層クロマトグラフィー
I.化学合成
特に明記しない限り、試薬および溶媒は業者から入手したものをそのまま使用した。水分および/または酸素に敏感な合成変換には、無水溶媒とオーブンで乾燥させたガラス器具を使用した。収量は最適化しなかった。反応時間は概算であり、最適化していない。特に断らない限り、カラムクロマトグラフィーおよび薄層クロマトグラフィー(TLC)はシリカゲル上で行った。
実施例1:4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-カルバルデヒドの調製
(中間体1)
Figure 2023518399000003
工程1:8-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-オール
3つのバッチを並行して実行した:n-BuLi(762mL、1.90mol、n-ヘキサン中2.5M)を、4-ブロモ-1-メトキシ-2-メチルベンゼン(333g、1.66mol)と乾燥THF(2L)との溶液に-60℃でN下に1時間かけて滴下した。反応物を-60℃で1時間撹拌し、次いで1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-オン(284.53g、1.82mol)と乾燥THF(1L)との溶液を45分間かけて滴下した。反応物を-60℃で1時間撹拌し、次いで3つのバッチを飽和NHCl水溶液(3L)に注いだ。この混合物をEtOAc(5L×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(5L)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、次いでn-ヘキサン(1.2L)中で室温で一晩粉砕した。混合物を濾過し、濾過ケーキを冷n-ヘキサン(200mL×2)で洗浄し、次いで真空乾燥して、8-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-オール(1100g、82%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.30-7.20(m,2H),6.74(d,1H),4.02-3.87(m,4H),3.78(s,3H),2.18(s,3H),2.15-2.00(m,4H),1.82-1.73(m,2H),1.68-1.60(m,2H),1.48(s,4H)1H).
工程2:8-アリル-8-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン
4つのバッチを並行して実行した:BF3・EtO(376.95g、2.65mol)を、8-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-オール(275g、0.99mol)と、アリルトリメチルシラン(180.62g、1.58mol)と、乾燥DCM(3L)との溶液にN下で-65°Cで加えた。反応混合物を-65℃で1時間撹拌し、次に4つのバッチを慎重に飽和NaHCO水溶液(10L)に注いだ。この混合物をDCMで抽出(5L×3)した。合わせた有機層をブライン(5L)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、8-アリル-8-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン(1350g)を黄色油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.17-7.01(m,2H),6.85-6.75(m,1H),5.53-5.37(m,1H),5.01-4.85(m,2H),3.99-3.87(m,4H),3.82(s,3H)、2.37-2.29(m,1H)、2.28-2.21(m、5H),2.20-2.10(m,2H),1.82-1.71(m,2H)、1.70-1.52(m、3H).
工程3:4-アリル-4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)シクロヘキサノン
3つのバッチを並行して実行した:水(450mL)、次にギ酸(285.95g、5.95mol)を、8-アリル-8-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン(450g)とTHF(1.8L)との溶液に室温で加えた。反応混合物を一晩還流し、室温まで冷却し、次いで3つのバッチを飽和NaHCO水溶液(3L)に注いだ。この混合物をEA(3L×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3L)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、次いでシリカゲル上のクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=1/0~50/1)で精製して、4-アリル-4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)シクロヘキサノン(800g、2工程で69.3%)を黄色油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.16-7.06(m,2H),6.80-6.73(m,1H),5.48-5.30(m,1H),4.96-4.79(m,2H),3.77(s,3H),2.48-2.35(m,2H),2.32-2.05(m,9H),1.89-1.77(m,2H).
工程4:4-アリル-4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)シクロヘキサンカルボニトリル
3つのバッチを並行して実行した:t-BuOK(299.69g、2.67mol)を、4-アリル-4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)シクロヘキサノン(230g、890.25mmol)と、Tos-MIC(260.72g、1.34mol)と、DME(2L)との溶液に、0℃でN下に1時間かけて滴下(内部温度を<5℃に維持)した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いで3つのバッチを飽和NHCl水溶液(5L)に注いだ。混合物をEtOAc(5L×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(5L)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、次いでシリカゲル上のクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=1/0~50/1)により精製して、4-アリル-4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)シクロヘキサンカルボニトリル(508g、70.6%)を黄色油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.13-6.99(m,2H),6.83-6.75(m,1H),5.51-5.31(m,1H),5.03-4.85(m,2H),3.84(s,3H),2.58-2.48(m、1H),2.38-2.02(m、7H),1.98-1.79(m、2H),1.78-1.56(m、3H),1.54-1.40(m、1H).
工程5:4-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)シクロヘキサンカルボニトリル
3つのバッチを並行して実行した:NMO(242.66g、2.07mol)、次にKOsO・2HO(7.63g、20.71mmol)を、4-アリル-4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)シクロヘキサンカルボニトリル(1.86g、690.47mmol)と、アセトン(2L)と、HO(2.50mL)との溶液に0℃で加えた。反応物を室温まで温め、2時間撹拌した。3つのバッチを飽和NaSO水溶液(4L)に注ぎ、次に混合物をEtOAc(3L×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3L)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、次いでシリカゲル上のクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=5/1~1/2)により精製して、4-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)シクロヘキサンカルボニトリル(600g,95.4%)を黄色油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.21-7.01(m,2H),6.87-6.74(m,1H),3.83(s,3H),3.65-3.49(m,1H),3.35-3.17(m,2H),2.60-2.45(m,1H),2.41-2.11(m,5H),2.01-1.81(m,4H),1.79-1.38(m,6H).
工程6:4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)-4-(2-オキソエチル)シクロヘキサンカルボニトリル
3つのバッチを並行して実行した:NaIO(169.20g、791.05mmol)を、4-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)シクロヘキサンカルボニトリル(200g、659.21mmol)と、THF(2L)と、HO(1L)との溶液に、0℃で30分かけて(内部温度を<5℃に維持して)滴下した。混合物を室温で3時間撹拌し、次いで3つのバッチを水(2L)に注いだ。混合物をEtOAc(2L×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2L)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)-4-(2-オキソエチル)シクロヘキサンカルボニトリル(510g)を無色油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ9.43-9.22(m,1H),7.20-6.99(m,2H),6.87-6.71(m,1H),3.82(s,3H),2.63-2.48(m,2H),2.46-2.36(m,1H),2.33-2.13(m,4H),2.02-1.71(m、5H),1.71-1.57(m,2H).
工程7:4-(2-ヒドロキシエチル)-4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)シクロヘキサンカルボニトリル
3つのバッチを並行して実行した:NaBH(35.55g、939.73mmol)を、4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)-4-(2-オキソエチル)シクロヘキサンカルボニトリル(170g)とTHF(1.7L)との溶液に0℃でN下に加えた。混合物を室温で3時間撹拌し、次に、3つのバッチを氷冷水(3L)に注いだ。この混合物をEtOAc(1.5L×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2L)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して4-(2-ヒドロキシエチル)-4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)シクロヘキサンカルボニトリル(495g)を無色油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.18-6.97(m,2H),6.88-6.71(m,1H),3.85-3.78(m,3H),3.76-3.70(m,1H),3.44-3.33(m,2H),2.71-2.69(m,0.5H),2.60-2.48(m,0.5H),2.37-2.35(m,0.5H),2.27-2.19(m,3H),2.14-2.12(m,0.5H),1.96-1.79(m,5H),1.78-1.61(m,3H),1.58-1.45(m,1H).
工程8:4-(2-ブロモエチル)-4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)シクロヘキサンカルボニトリル
3つのバッチを並行して実行した:PPh(316.62g、1.21mol)とDCM(1L)との溶液を、4-(2-ヒドロキシエチル)-4-(4-メトキシ-3-メチル-フェニル)シクロヘキサンカルボニトリル(165g)と、CBr(300.24g、905.37mmol)と、DCM(1.5L)との溶液に0℃でN下に1時間かけて滴下した。混合物を室温で1.5時間撹拌し、他の2つのバッチと合わせ、濃縮した。粗生成物をMTBE(5L)中、室温で一晩粉砕した。固体を濾別し、ケーキをMTBE(500mL×2)で洗浄し、濾液を濃縮し、次にシリカゲル上のクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=30/1)により精製して、4-(2-ブロモエチル)-4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)シクロヘキサンカルボニトリル(530g、80%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.11-6.96(m,2H),6.86-6.73(m,1H),3.87-3.73(m,3H),3.09-2.93(m,2H),2.78-2.68(m,0.5H),2.62-2.50(m,0.5H),2.38-2.34(m,1H),2.28-2.18(m,3H),2.17-2.10(m,2H),2.08-1.99(m,2H)、1.99-1.79(m,3H)、1.77-1.45(m,3H)。
工程9:4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-カルボニトリル
3つのバッチを並行して実行した:LDA(420mL、840mmol、THF中2M)を、4-(2-ブロモエチル)-4-(4-メトキシ-3-メチル-フェニル)シクロヘキサンカルボニトリル(143g、425.26mmol)と、HMPA(381.03g、2.13mol)と、THF(1430mL)との溶液に-65℃でN下に1時間かけて加えた。混合物を-65℃で3分間撹拌し、次に、3つのバッチを飽和NHCl水溶液(5L)に注いだ。この混合物をEtOAc(3L×2)で抽出した。合わせた有機層を水(3L)で洗浄し、ブライン(3L)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、次いでEA:ヘキサン(1:30、775mL)中で室温で一晩粉砕した。混合物を濾過し、フィルターケーキをEA:ヘキサン(1:30、150mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて、4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-カルボニトリル(240g、73%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.13-6.98(m,2H),6.83-6.73(m,1H),3.82(s,3H),2.22(s,3H),2.12-1.98(m,6H),1.94-1.80(m,6H).
工程10:4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-カルバルデヒド
3つのバッチを並行して実行した:DIBAL-H(1MPhMe、830mL、830mmol)を、DCM(1L)中の4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-カルボニトリル(106g、415.11mmol)の溶液に-65℃でN下に加えた。混合物を-65℃で1時間撹拌し、次いで、3つのバッチを飽和酒石酸NaK水溶液(3L)に注ぎ、DCM(1.5L)で希釈した。この混合物を室温で3時間撹拌した。有機層を分離し、水相をDCM(2L×2)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(3L)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-カルバルデヒド(336g)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ9.50-9.43(m,1H),7.11-7.00(m,2H),6.83-6.79(m,1H),3.77-3.68(m,3H),2.18-2.02(m,3H),1.82-1.72(m,6H),1.71-1.60(m,6H).
工程11:ヒドロキシ(4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メタンスルホン酸カリウム
6つのバッチを並行して実行した:メタ重亜硫酸カリウム水溶液(2M、54mL、108mmol)を、THF(300mL)中の4-(4-メトキシ-3-メチル-フェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-カルバルデヒド(56g)の溶液に45℃で10分かけて加えた。混合物を45℃で3.5時間撹拌し、室温まで冷却し、次いで、室温で一晩撹拌した。六つのバッチを濾過し、フィルターケーキをPE(400mL)で洗浄し、真空乾燥して、カリウム-ヒドロキシ(4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メタンスルホネート(381g、2工程で81%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d):7.12-6.97(m,2H),6.88-6.71(m,1H),4.51(d,1H),3.73(s,3H),3.56(d,1H),2.11(s,3H),1.88-1.56(m,12H).
工程12:4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-カルバルデヒド
6つのバッチを並行して実行した:NaCO(300mL)を、カリウム-ヒドロキシ(4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メタンスルホネート(63.5g,167.76mmol)とDCM(300mL)との混合物に室温でN下に加えた。混合物を1時間撹拌し、次いで、六つのバッチを、DCM(1500mL)とHO(1500mL)との混合物に注いだ。有機層を分離し、水相をDCM(1500mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2L)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-カルバルデヒド(240.3g,92%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ9.52-9.41(m,1H),7.14-7.02(m,2H),6.84-7.80(m,1H),3.73(s,3H),2.12(s,3H),1.83-1.72(m,6H),1.71-1.56(m,6H),LCMS:259.1[M+H]+.
実施例2:4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-アミン(中間体2)の調製
Figure 2023518399000004
2-メチルテトラヒドロフラン(10mL)、Pd(dppf)Cl、続いてKCO水溶液(3M、10mL、30mmol)を、40mLバイアル中で、4-ブロモピリジン-2-アミン(1.87g、10.8mmol)および1-(tert-ブチル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(2.50g、10.0mmol)に加えた。反応物を3回の真空/Nサイクルで脱気し、50℃で21時間加熱し、次いで室温まで放冷した。層を分離し、有機層を飽和酒石酸NaK水溶液(25mL)で洗浄し、次いで、ブライン(25mL)で洗浄した。水層を2-メチルテトラヒドロフラン(25mL)で逆抽出した。合わせた有機物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、濃縮し、次いで真空下で1時間乾燥させた。粗物質とMTBE(25mL)の懸濁液を2時間還流し、一晩室温に冷却し、次いで濾過した。フィルターケーキをMTBE(2×3mL)で洗浄し、次に真空下で乾燥させて、4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-アミン(1.15g、53%)を得た。H NMR(400MHz、DMSO-d):δ8.27(s,1H)、7.86-7.82(m,2H),6.74(d,1H),6.61(s,1H)、5.77(s,2H),1.54(秒、9H)、LCMS:217.1[M+H]+.
実施例3:トランス-4-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキサンカルボン酸(中間体3)の調製
Figure 2023518399000005
工程1:トランス-tert-ブチルジメチルシリル4-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキサンカルボキシレート
tert-ブチルジメチルシリルクロリド(31.47g、208.8mmol)を、トランス-4-ヒドロキシ-シクロヘキサンカルボン酸(10.03g、69.57mmol)と、イミダゾール(18.96g、278.5mmol)と、DMF(140mL)との混合物に室温でN下に加えた(反応は32℃まで発熱)。反応物を室温で2時間撹拌し、次いで、ジエチルエーテル(300mL)で希釈した。有機層を(2×300mLの1N HCl、次いで300mLのブライン)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮して、トランス-tert-ブチルジメチルシリル4-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキサンカルボキシレートを透明な油状物として得た(31.5g)。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ3.61-3.53(m,1H),2.26-2.18(m,1H),2.04-1.96(m,2H),1.92-1.85(m,2H),1.51-1.39(m,2H)、1.39-1.27(m,2H),0.94(s,9H)、0.89(s,9H),0.26(s,6H),0.06(s,6H)。
工程2:トランス-4-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキサンカルボン酸
O(300mL)中の炭酸カリウム(58.01g、419.7mmol)を、トランス-tert-ブチルジメチルシリル4-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキサンカルボキシレート(粗製31.5g、69.6mmol)と、エタノール(1000mL)と、THF(300mL)との混合物に室温でN下に加えた。反応物を室温で3時間撹拌し、300mLが残るまで濃縮し、ブライン(600mL)で希釈し、次いで20%NaHSO(550mL)でpH2~3に酸性化した。水層をジエチルエーテル(800mL)で抽出した。有機層を(800mLのブライン)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮し、高真空下で乾燥させ(シラノール副生成物を除去するため)て、トランス-4-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキサンカルボン酸(17.3g、2工程で96%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ12.30(brs,1H)、3.59-3.51(m,1H)、2.15-2.05(m,1H)、1.88-1.74(m,4H),1.41-1.29(m,2H),1.28-1.16(m,2H),0.84(s,9H),0.02(s,6H)。
実施例4:4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート(化合物1)の調製
Figure 2023518399000006
工程1:4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-N-((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)ピリジン-2-アミン
メタノール(7.5体積)および酢酸(0.33当量)中の、中間体1(1.0当量)と中間体2(1.1当量)との混合物を55℃で少なくとも3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、2-メチルピリジンボラン錯体(1.0当量)を固体として少なくとも20分間かけて加えた。反応物を室温で一晩撹拌し、水(12.0体積)を少なくとも60分以内に添加した。懸濁液を少なくとも2時間撹拌した。固体を濾過により回収し、水/メタノール(2:1)(2×1体積)、TBME(2×2体積)、およびヘプタン(2×2体積)で洗浄し、ロータリーエバポレーターで50℃で乾燥させ、4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-N-((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)ピリジン-2-アミンを得た。
工程2および3:トランス-N-(4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-ヒドロキシ-N-((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)シクロヘキサンカルボキサミド
ジクロロメタン(7.5体積)およびトリエチルアミン(4.0当量)中の、4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-N-((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)ピリジン-2-アミン(1.0当量)と中間体3(1.2当量)との混合物に、0℃で、ジクロロメタン(2.0当量)中のT3Pの溶液を0.5時間かけて加えた。反応混合物を室温まで加温し、少なくとも12時間撹拌した。反応混合物を5℃に冷却し、水を2回(0.05体積および6.0体積)に分けて添加することによりクエンチした。混合物を室温に加温し、少なくとも2時間撹拌した。有機層を集め、水で洗浄した。ジクロロメタン溶媒を真空中で2-メチルテトラヒドロフラン(5.4体積)に置き換えた。メタノール(2.4体積)および水(2体積)を溶液に加え、続いてHCl(32%)水溶液(1.9当量)を加えた。反応混合物を室温で少なくとも2時間撹拌した。混合物に、9.5%NaHCO水溶液(4体積)を加えた。有機層を回収し、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、セライトで濾過した。濾液を真空で濃縮し、TBME(9体積)を添加した。固体を濾過により回収し、TBMEおよびヘプタンで洗浄し、真空中60℃で乾燥させて、トランス-N-(4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-ヒドロキシ-N-((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)シクロヘキサンカルボキサミドを得た。
工程4:4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート(化合物1)
ジクロロメタン(8.0体積)中のトランス-N-(4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)-4-ヒドロキシ-N-((4-(4-メトキシ)-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)シクロヘキサンカルボキサミドの溶液に、1,1`-カルボニルジイミダゾール(1.5当量)を加えた。混合物を室温で少なくとも3.5時間撹拌した。3-ヒドロキシアゼチジン塩酸塩(3.0当量)、次いでiPrNEt(7.0当量)を室温でこの溶液に添加した。反応混合物を室温で少なくとも2.5時間撹拌した。反応物を4.5%NaHCO水溶液(6.0体積)でクエンチした。有機層を回収し、水層をジクロロメタン(2.0体積)で1回抽出した。メタノール(0.8体積)を添加し、合わせた有機層を20%NHCl溶液(4.0体積)で2回、水(4.0体積)で2回洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、ジクロロメタン溶媒を酢酸エチル(4体積)に交換した。ヘプタンをゆっくりと加えた(4体積)。粗生成物を濾過により集め、酢酸エチル:ヘプタン(1:1)で洗浄した。粗生成物を55℃で真空乾燥した。粗生成物を酢酸エチル(5体積)中の熱スラリーで精製し、濾過により集めた。生成物を酢酸エチルで洗浄し、55℃で真空乾燥して、4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレート(化合物1、形態1)を得た。
II.形態の特徴付け
実施例5:X線粉末回折(XRPD)
Stoe Stadi P X線粉末回折装置
MYTHEN 1K検出器を搭載したStoe Stadi P、Cu-Kal放射線、標準測定条件:透過型、40kVおよび40mAのチューブ電源、湾曲したGeモノクロメータ、0.02°2qステップサイズ、12秒または48秒ステップ時間、1.5~50.5°2qスキャン範囲、検出モード:ステップスキャン、1°2q検出器ステップ、標準的なサンプル調製:10~20mgのサンプルを2枚の酢酸塩フォイル、MylarフォイルまたはKaptonフォイルの間に配置した、サンプルホルダー:Stoe透過型サンプルホルダー、サンプルを測定中に回転させた。
化合物1の形態1のXRPD分析(図1)は、形態1が、7.4°(2-θ)、8.4°(2-θ)、14.6°(2-θ)、15.4°(2-θ)、16.8°(2-θ)、17.0°(2-θ)、17.3°(2-θ)、17.6°(2-θ)、18.9°(2-θ)、および19.3°(2-θ)に特徴的なピークを有する結晶質であることを示した。
化合物1の形態2のXRPD分析(図4)は、形態2が、8.5°(2-θ)、12.8°(2-θ)、13.4°(2-θ)、16.2°(2-θ)、17.0°(2-θ)、18.8°(2-θ)、19.5°(2-θ)、および20.5°(2-θ)に特徴的なピークを有する結晶質であることを示した。
化合物1の形態3のXRPD分析(図7)は、形態3が、7.5°(2-θ)、15.1°(2-θ)、16.6°(2-θ)、16.9°(2-θ)、17.2°(2-θ)、17.5°(2-θ)、および18.7°(2-θ)に特徴的なピークを有する結晶質であることを示した。
化合物1の形態4のXRPD分析(図10)は、形態4が、5.4°(2-θ)、8.9°(2-θ)、9.9°(2-θ)、14.8°(2-θ)、15.9°(2-θ)、16.2°(2-θ)、16.8°(2-θ)、17.5°(2-θ)、18.5°(2-θ)、および20.1°(2-θ)に特徴的なピークを有する結晶質であることを示した。
実施例6:熱重量分析(TGA)
TGA TG-FTIRは、Bruker FT-IR Spectrometer IFS 28に接続されたNetzsch Thermo-Microbalance TG 209で実行された。測定は、窒素雰囲気下で、加熱速度を25℃~300℃の範囲で10℃/分として、マイクロピンホールを備えるアルミニウムるつぼを使用して実行された。
化合物1の形態1のTGA(図2)は、実験の開始から約100℃までに、0.14%の水のわずかな質量損失を示した。0.43%の2番目の質量損失が、サンプル分解(約260℃で開始)から観察された。
化合物1の形態2のTGA(図5)は、実験の開始から約100℃までに、0.05%の水のわずかな質量損失を示した。0.59%の2番目の質量損失が、サンプル分解(約250℃で開始)から観察された。
化合物1の形態3のTGA(図8)は、TBMEに対応する0.59%の小さな質量損失があることを示した。0.42%の2番目の質量損失が、サンプルの分解(約275℃で開始)から観察された。
化合物1の形態4のTGA(図11)は、約100℃で始まる0.36%の水のわずかな質量損失を示した。0.91%の2番目の質量損失が、サンプル分解(約250℃で開始)から観察された。
実施例7:示差走査熱量測定(DSC)
DSC示差走査熱量測定は、TA Instruments DSCQ2000で、気密封止された金サンプルパンまたは気密封止されたアルミニウムTzeroサンプルパンを使用して実施された。加熱速度は毎分10℃であった。
化合物1の形態1のDSC分析(図3)は、約213℃で開始し、約215℃でピークを有する鋭い融解吸熱を示した。
化合物1の形態2のDSC分析(図6)は、約212℃で開始し、約214℃でピークを有する鋭い融解吸熱を示した。
化合物1の形態3のDSC分析(図9)は、約214℃で開始し、約216℃でピークを有する鋭い融解吸熱を示した。
化合物1の形態4のDSC分析(図12)は、約164℃で吸熱を示し、約209℃で開始する第2の吸熱を示した。
実施例8:動的蒸気収着(DVS)
DVS Intrinsic Controlソフトウェアv1.0.1.2(またはv1.0.1.3)によって制御されるSMS DVS Intrinsic水分収着分析装置を使用して収着等温線を得た。サンプル温度は、機器の制御によって25℃に維持された。湿度は、200ml/分の総流量で、乾燥窒素と湿った窒素の流れを混合することによって制御された。相対湿度(RH)は、サンプルの近くにある校正済みRotronicプローブ(ダイナミックレンジ1.0~100%RH)によって測定された。%RHの関数としてのサンプルの重量変化(質量緩和)を微量天秤で常に監視した(精度±0.005mg)。
化合物1の形態1のDVS分析(図13)は、材料がわずかに吸湿性であり、95%RHで1.2%の含水量を有することを示した。DVS後のサンプルでは、XRPDパターンに大きな変化は見られなかった。
化合物1の形態2のDVS分析(図14)は、材料がわずかに吸湿性であり、95%RHで1.0%の含水量を有することを示した。DVS後のサンプルでは、XRPDパターンに大きな変化は見られなかった。
化合物1の形態3のDVS分析(図15)は、材料がわずかに吸湿性であり、95%RHで1.2%の含水量を有することを示した。DVS後のサンプルでは、XRPDパターンに大きな変化は見られなかった。
化合物1の形態4のDVS分析(図16)は、材料がわずかに吸湿性であり、95%RHで1.9%の含水量を有することを示した。DVS後のサンプルでは、XRPDパターンに大きな変化は見られなかった。
III.結晶化実験
実施例9:懸濁液平衡実験
最初の一連の実験では、非結晶質の化合物1を、室温で、アセトニトリル、エタノール、メタノール、2-プロパノール、酢酸エチル、エタノール/ヘプタン(1:1v/v)、アセトン、またはアセトニトリル/水(1:2v/v)のいずれかに懸濁した。各懸濁液からの固体を濾過により集め、室温で風乾した。次いで固体を真空乾燥した(約20ミリバール、80℃、一晩)。各懸濁液からの固体は、結晶質化合物1の形態1を与えた。
別の実験では、非結晶質の化合物1(1.0g)を室温で5.0mLの酢酸エチル/水(97:3v/v)に溶解し、50℃に加熱した。溶液を50℃で撹拌し、化合物1の形態2(6mg)を播種した。懸濁液を室温まで冷却した後、フィルター遠心分離し、室温で風乾し、80℃で真空乾燥して、結晶質化合物1の形態2を得た。
別の実験では、非結晶質の化合物1を室温でTBMEに懸濁した。固体を濾過により集め、室温で風乾した。次いで固体を80℃で真空乾燥して、結晶質化合物1の形態3を得た。
別の実験では、非結晶質の化合物1を室温でTBMEに懸濁した。懸濁液に化合物1の形態3を播種し、続いて2時間懸濁平衡にした。次いで懸濁液を4日間撹拌した。固体を濾過により回収し、室温で風乾し、次いで80℃で真空乾燥して、結晶質化合物1の形態4を得た。
IV.化合物1FXR活性
実施例10:インビトロFXRアッセイ(TK)
播種
CV-1を、DMEM+10%木炭二重除去FBSを含むT175フラスコ内に2000000細胞の密度で播種し、37℃、5%COで18時間(O/N)インキュベートした。
トランスフェクション
18時間のインキュベーション後、T175フラスコの培地を新鮮なDMEM+10%木炭過除去血清に交換した。ポリプロピレンチューブにおいて、2500μLのOptiMEM(Life Technologies、カタログ番号31985-062)を、hFXR、hRXR、TK-ECRE-lucおよびpCMX-YFPのための発現プラスミドと組み合わせた。次に、チューブを短時間ボルテックスし、室温で5分間インキュベートした。トランスフェクション試薬(Roche製のX-tremeGENE HP、カタログ番号06 366 236 001)を、ボルテックスされたOptiMEM/プラスミド混合物に加え、室温で20分間インキュベートした。インキュベーション後、トランスフェクション試薬/DNA混合物複合体をT175フラスコ内の細胞に添加し、細胞を5%COにおいて37℃で18時間インキュベート(O/N)した。
化合物1の添加
化合物1をDMSOで段階希釈し、トランスフェクトされたCV-1細胞に添加した。次いで細胞を18時間インキュベートした。翌日、細胞を溶解し、発光を調べた。
化合物1 TK hFXR:EC50≦0.01μM。

Claims (69)

  1. 4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートの結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  2. 前記4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートが遊離塩基である、請求項1に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  3. 前記4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートの結晶質形態が以下の特性、
    (a)図1に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターン、
    (b)7.4°(2-θ)、8.4°(2-θ)、14.6°(2-θ)、15.4°(2-θ)、16.8°(2-θ)、17.0°(2-θ)、17.3°(2-θ)、17.6°(2-θ)、18.9°(2-θ)、および19.3°(2-θ)に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターン、
    (c)図2に示されるものと実質的に同様の熱重量分析(TGA)、
    (d)図3に示されるものと実質的に同様のDSCサーモグラム、
    (e)約213℃で開始する吸熱を伴うDSCサーモグラム、または
    (f)それらの組み合わせ、
    のうちの少なくとも1つを有する形態1である、請求項2に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  4. 前記結晶質形態が、図1に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、請求項3に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  5. 前記結晶質形態が、7.4°(2-θ)、8.4°(2-θ)、14.6°(2-θ)、15.4°(2-θ)、16.8°(2-θ)、17.0°(2-θ)、17.3°(2-θ)、17.6°(2-θ)、18.9°(2-θ)、および19.3°(2-θ)に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、請求項3に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  6. 前記結晶質形態が、図2に示されるものと実質的に同様の熱重量分析(TGA)を有する、請求項3に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  7. 前記結晶質形態が、図3に示されるものと実質的に同様のDSCサーモグラムを有する、請求項3に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  8. 前記結晶質形態が、約213℃で開始する吸熱を伴うDSCサーモグラムを有する、請求項3に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  9. 前記結晶質形態が、特性(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)を有することを特徴とする、請求項3に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  10. 前記結晶質形態が、アセトニトリル、エタノール、メタノール、2-プロパノール、酢酸エチル、エタノール/ヘプタン(1:1v/v)、アセトン、またはアセトニトリル/水(1:2v/v)から得られる、請求項3~9のいずれか一項に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  11. 前記結晶質形態が、溶媒和されていない、請求項3~10のいずれか一項に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  12. 前記結晶質形態が、無水である、請求項3~11のいずれか一項に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  13. 前記4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートの結晶質形態が、以下の特性、
    (a)図4に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターン、
    (b)8.5°(2-θ)、12.8°(2-θ)、13.4°(2-θ)、16.2°(2-θ)、17.0°(2-θ)、18.8°(2-θ)、19.5°(2-θ)、および20.5°(2-θ)に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターン、
    (c)図5に示されるものと実質的に同様の熱重量分析(TGA)、
    (d)図6に示されるものと実質的に同様のDSCサーモグラム、
    (e)約212℃で開始する吸熱を伴うDSCサーモグラム、または
    (f)それらの組み合わせ、
    のうちの少なくとも1つを有する形態2である、請求項2に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  14. 前記結晶質形態が、図4に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、請求項13に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  15. 前記結晶質形態が、8.5°(2-θ)、12.8°(2-θ)、13.4°(2-θ)、16.2°(2-θ)、17.0°(2-θ)、18.8°(2-θ)、19.5°(2-θ)、および20.5°(2-θ)に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、請求項13に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  16. 前記結晶質形態が、図5に示されるものと実質的に同様の熱重量分析(TGA)を有する、請求項13に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  17. 前記結晶質形態が、図6に示されるものと実質的に同様のDSCサーモグラムを有する、請求項13に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  18. 前記結晶質形態が、約212℃で開始する吸熱を伴うDSCサーモグラムを有する、請求項13に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  19. 前記結晶質形態が、特性(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)を有することを特徴とする、請求項13に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  20. 前記結晶質形態が、酢酸エチル/水(97:3v/v)から得られる、請求項13~19のいずれか一項に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  21. 前記結晶質形態が、アセトニトリルから得られる、請求項13~19のいずれか1項に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  22. 前記結晶質形態が、アセトンから得られる、請求項13~19のいずれか一項に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  23. 前記結晶質形態が、溶媒和されていない、請求項13~22のいずれか一項に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  24. 前記結晶質形態が、無水である、請求項13~23のいずれか一項に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  25. 前記4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートの結晶質形態が、以下の特性、
    (a)図7に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターン、
    (b)7.5°(2-θ)、15.1°(2-θ)、16.6°(2-θ)、16.9°(2-θ)、17.2°(2-θ)、17.5°(2-θ)、および18.7°(2-θ)に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターン、
    (c)図8に示されるものと実質的に同様の熱重量分析(TGA)、
    (d)図9に示されるものと実質的に同様のDSCサーモグラム、
    (e)約214℃で開始する吸熱を伴うDSCサーモグラム、または
    (f)それらの組み合わせ、
    のうちの少なくとも1つを有する形態3である、請求項2に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  26. 前記結晶質形態が、図7に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、請求項25に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  27. 前記結晶質形態が、7.5°(2-θ)、15.1°(2-θ)、16.6°(2-θ)、16.9°(2-θ)、17.2°(2-θ)、17.5°(2-θ)、および18.7°(2-θ)に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、請求項25に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  28. 前記結晶質形態が、図8に示されるものと実質的に同様の熱重量分析(TGA)を有する、請求項25に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  29. 前記結晶質形態が、図9に示されるものと実質的に同様のDSCサーモグラムを有する、請求項25に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  30. 前記結晶質形態が、約214℃で開始する吸熱を伴うDSCサーモグラムを有する、請求項25に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  31. 前記結晶質形態が、特性(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)を有することを特徴とする、請求項25に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  32. 前記結晶質形態が、メチルt-ブチルエーテル(TBME)から得られる、請求項25~31のいずれか一項に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  33. 前記結晶質形態が、溶媒和されていない、請求項25~32のいずれか一項に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  34. 前記結晶質形態が、無水である、請求項25~33のいずれか一項に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  35. 前記4-((4-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)((4-(4-メトキシ-3-メチルフェニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-イル)メチル)カルバモイル)シクロヘキシル3-ヒドロキシアゼチジン-トランス-1-カルボキシレートの結晶質形態が、以下の特性、
    (a)図10に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターン、
    (b)5.4°(2-θ)、8.9°(2-θ)、9.9°(2-θ)、14.8°(2-θ)、15.9°(2-θ)、16.2°(2-θ)、16.8°(2-θ)、17.5°(2-θ)、18.5°(2-θ)、および20.1°(2-θ)に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターン、
    (c)図11に示されるものと実質的に同様の熱重量分析(TGA)、
    (d)図12に示されるものと実質的に同様のDSCサーモグラム、
    (e)約164℃で開始する第1の吸熱と、約209℃で開始する第2の吸熱とを伴うDSCサーモグラム、または
    (f)それらの組み合わせ、
    のうちの少なくとも1つを有する形態4である、請求項2に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  36. 前記結晶質形態が、図10に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、請求項35に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  37. 前記結晶質形態が、5.4°(2-θ)、8.9°(2-θ)、9.9°(2-θ)、14.8°(2-θ)、15.9°(2-θ)、16.2°(2-θ)、16.8°(2-θ)、17.5°(2-θ)、18.5°(2-θ)、および20.1°(2-θ)に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、請求項35に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  38. 前記結晶質形態が、図11に示されるものと実質的に同様の熱重量分析(TGA)を有する、請求項35に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  39. 前記結晶質形態が、図12に示されるものと実質的に同様のDSCサーモグラムを有する、請求項35に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  40. 前記結晶質形態が、約164℃で開始する第1の吸熱と、約209℃で開始する第2の吸熱とを伴うDSCサーモグラムを有する、請求項35に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  41. 前記結晶質形態が、特性(a)、(b)、(c)、(d)、および(e)を有することを特徴とする、請求項35に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  42. 前記結晶質形態が、溶媒和されていない、請求項35~41のいずれか一項に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  43. 前記結晶質形態が、無水である、請求項35~42のいずれか一項に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  44. 請求項1~43のいずれか一項に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、ならびに、薬学的に許容される担体、希釈剤および賦形剤から選択される少なくとも1つの不活性成分を、含む医薬組成物。
  45. 薬剤に使用するための、請求項1~43のいずれか一項に記載の結晶質形態、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  46. 哺乳動物における肝疾患または状態を治療または予防する方法であって、請求項1~43のいずれか一項に記載の結晶質形態を前記哺乳動物に投与することを含む、方法。
  47. 前記肝疾患または状態が、アルコール性または非アルコール性肝疾患または状態である、請求項46に記載の方法。
  48. 前記肝疾患または状態が、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、胆汁うっ滞、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、または非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)である、請求項46に記載の方法。
  49. 前記アルコール性肝疾患または状態が、脂肪肝(脂肪症)、肝硬変、またはアルコール性肝炎である、請求項47に記載の方法。
  50. 前記非アルコール性肝疾患または状態が、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)または非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)である、請求項47に記載の方法。
  51. 前記非アルコール性肝疾患または状態が、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)である、請求項47に記載の方法。
  52. 前記非アルコール性肝疾患または状態が、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)であり、肝線維症を伴う、請求項47記載の方法。
  53. 前記非アルコール性肝疾患または状態が、肝線維症を伴わない非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)である、請求項47に記載の方法。
  54. 前記非アルコール性肝疾患または状態が、肝内胆汁うっ滞または肝外胆汁うっ滞である、請求項47に記載の方法。
  55. 前記肝疾患または状態が、脂肪性肝炎、胆管炎、脂肪肝疾患、胆汁うっ滞、肝硬変、線維性肝疾患、肝臓の炎症、胆管閉鎖症、アラジール症候群、腸管不全関連肝疾患(IFALD)、静脈栄養関連肝疾患(PNALD)、肝炎、肝細胞癌、胆管癌、またはそれらの組み合わせである、請求項47に記載の方法。
  56. 前記胆汁うっ滞が、妊娠の肝内胆汁うっ滞または進行性家族性肝内胆汁うっ滞(PFIC)である、請求項55に記載の方法。
  57. 哺乳動物における肝線維症を治療または予防する方法であって、請求項1~43のいずれか一項に記載の結晶質形態を前記哺乳動物に投与することを含む、方法。
  58. 前記哺乳動物が、C型肝炎ウイルス(HCV)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、肝硬変、ウィルソン病、B型肝炎ウイルス(HBV)、HIV関連の脂肪性肝炎および肝硬変、慢性ウイルス性肝炎、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、アルコール性脂肪性肝炎(ASH)、原発性胆汁性肝硬変(PBC)、または胆汁性肝硬変と診断されている、請求項57に記載の方法。
  59. 前記哺乳動物が、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)と診断されている、請求項57に記載の方法。
  60. 哺乳動物における肝臓の炎症を治療または予防する方法であって、請求項1~43のいずれか一項に記載の結晶質形態を前記哺乳動物に投与することを含む、方法。
  61. 前記哺乳動物が、C型肝炎ウイルス(HCV)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、肝硬変、ウィルソン病、B型肝炎ウイルス(HBV)、HIV関連脂肪性肝炎および肝硬変、慢性ウイルス性肝炎、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、アルコール性脂肪性肝炎(ASH)、原発性胆汁性肝硬変(PBC)または胆汁性肝硬変と診断されている、請求項60に記載の方法。
  62. 前記哺乳動物が、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)と診断されている、請求項60記載の方法。
  63. 前記肝臓の炎症が、胃腸管の炎症に関連している、請求項60に記載の方法。
  64. 前記哺乳動物が、炎症性腸疾患と診断されている、請求項60記載の方法。
  65. 哺乳動物における胃腸の疾患または状態を治療または予防する方法であって、請求項1~43のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を前記哺乳動物に投与することを含む、方法。
  66. 前記胃腸の疾患または状態が、壊死性腸炎、胃炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、胃腸炎、放射線誘発性腸炎、偽膜性大腸炎、化学療法誘発性腸炎、胃食道逆流症(GERD)、消化性潰瘍、非潰瘍性消化不良(NUD)、セリアック病、腸セリアック病、術後炎症、胃発癌、移植片対宿主病、またはそれらの任意の組み合わせである、請求項65に記載の方法。
  67. 前記胃腸の疾患または状態が、下痢を伴う過敏性腸症候群(IBS-D)、便秘を伴う過敏性腸症候群(IBS-C)、混合型IBS(IBS-M)、分類不能型IBS(IBS-U)、または胆汁酸性下痢(BAD)である、請求項65に記載の方法。
  68. FXRアゴニストによる治療から恩恵を受けるであろう哺乳動物の疾患または状態を治療または予防する方法であって、請求項1~43のいずれか一項に記載の結晶質形態を前記哺乳動物に投与することを含む、方法。
  69. 請求項1~43のいずれか一項に記載の結晶質形態に加えて、少なくとも1つの追加の治療薬を投与することをさらに含む、請求項46~68のいずれか一項に記載の方法。
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