JP2023184146A - 加熱調理機 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023184146000001
【課題】外箱部へのインサートの収容作業性に優れた加熱調理機を提供すること。
【解決手段】加熱調理機は、食器を載せ置いたトレイ5を収容可能且つ食品の調温のための空気を流入可能な収容室33を有する、箱状の外箱部と、トレイ5を保持可能に構成されて、収容室33に出し入れ可能に収容される、インサート4と、を備えて、外箱部及びインサート4は、収容室33外への空気の漏出を封止する箇所が、外箱部へのインサート4の収容途中段階では互いに面接触せず、外箱部への収容完了段階では互いに面接触するように構成される。
【選択図】図7

Description

本発明は、食品を調温するための加熱調理機に関する。
従来から、食器を載せ置いたトレイを収容可能且つ食品の調温のための空気を流入可能な収容室を有する箱状の外箱部と、トレイを保持可能に構成されて、収容室に出し入れ可能に収容されるインサートと、を備えた加熱調理機が提案されている。この種の加熱調理機は、例えば、各種の施設(例えば、医療施設や介護施設など)での食事の提供を目的として、例えば、ステーションに配膳車を接続した状態で食品の加熱や冷却を行った後、ステーションから配膳車を分離して食品の運搬及び提供を行うようになっている(例えば、特許文献1-2を参照)。
特開2017-26234号公報 特開平8-291966号公報
ところで、従来の加熱調理機としての食品調温システムでは、インサートが外箱部に収容されることによって、外箱部において温蔵部及び冷蔵部の2つの空間が区画されるように構成されるものがある。この場合、温蔵部から冷蔵部に、冷蔵部から温蔵部に、互いに空気が流入・流出しないように、外箱部の内周面とインサートの外周面とが密着して、両空間をそれぞれ密封している。
上述した従来の加熱調理機では、外箱部の内周面に設けられた封止部材に、インサートの外周面に設けられた突起部を密着当接させることで、両空間をそれぞれ密封している。しかしながら、外箱部へのインサートの収容(挿入)時においても、常に互いに密着当接しているため、密着当接箇所に摩擦抵抗が生じ、この影響で外箱部へのインサートの収容(挿入)作業が困難となっていた。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、外箱部へのインサートの収容作業性に優れた加熱調理機を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る加熱調理機は、下記[1]~[7]を特徴としている。
[1]
食器を載せ置いたトレイを収容可能且つ食品の調温のための空気を流入可能な収容室を有する、箱状の外箱部と、
前記トレイを保持可能に構成されて、前記収容室に出し入れ可能に収容される、インサートと、
を備えた加熱調理機であって、
前記外箱部及び前記インサートは、
前記収容室外への前記空気の漏出を封止する箇所が、前記外箱部への前記インサートの収容途中段階では互いに面接触せず、前記外箱部への収容完了段階では互いに面接触するように構成される、
加熱調理機であること。
[2]
上記[1]に記載の配膳車において、
前記インサートは、
前記収容途中段階にて前記外箱部の底壁内面に設けられたレール上を転がり、前記収容完了段階にて前記レールに設けられた凹部に嵌め込まれる、ローラと、
前記収容完了段階において、前記ローラが前記凹部に嵌め込まれると前記外箱部の前記底壁内面に設けられた面状の載置部に載置される、板状部と、を有し、
前記載置部と前記板状部とが押し付け合うことで面接触される、
加熱調理機であること。
[3]
上記[2]に記載の配膳車であって、
複数の前記ローラは、
前記外箱部への前記インサートの収容向きと交差する左右方向に対をなすローラ対が、前記収容向きに複数並ぶように設けられ、
複数の前記凹部は、
前記複数の前記ローラに対応するように設けられ、
一の前記凹部よりも前記収容向き手前側の前記凹部は、
前記一の前記凹部に対応する前記ローラが前記収容向きに前記レール上を転がる軌道に対して前記左右方向に位置ずれして配置される、
加熱調理機であること。
[4]
上記[2]に記載の配膳車において、
前記外箱部は、
前記外箱部の側壁と前記インサートの底壁との間を塞ぐように設けられる整流板を有する、
加熱調理機であること。
[5]
上記[1]に記載の配膳車において、
前記インサートは、
上下方向に並設される複数のトレイ保持部を有し、
前記複数のトレイ保持部は、
前記収容室を区分けする仕切壁を構成するとともに、前記上下方向において互いに隣り合う一の前記トレイ保持部と他の前記トレイ保持部との間に前記トレイを挟んで保持可能であり、
前記外箱部の天壁内面には、
前記仕切壁の上端部と弾性接触し、前記仕切壁と共に前記収容室を区分けする天井シール部が着脱可能に設けられる、
加熱調理機であること。
[6]
上記[5]に記載の配膳車であって、
前記複数の前記トレイ保持部は、
前記トレイに接触することになる弾性材料から構成されたシール部を有する、
加熱調理機であること。
[7]
上記[1]に記載の配膳車において、
前記トレイを収納して運搬可能に構成される、
加熱調理機であること。
上記[1]の構成の加熱調理機によれば、外箱部及びインサートにおける収容室外への空気の漏出を封止する箇所(以下、「封止箇所」ともいう。)が、収容途中段階では互いに面接触しないため、封止箇所同士が面接触する場合に比べて、摩擦抵抗が低減される。これにより、本構成の加熱調理機は、従来の加熱調理機に比べて、外箱部へのインサートの収容作業性に優れる。なお、本構成の加熱調理機は、収容完了段階では封止箇所同士が互いに面接触するため、食品を調温するために求められる密封性にも優れる。このように、本構成の加熱調理機は、密封性と収容作業性との両立が可能である。
上記[2]の構成の加熱調理機によれば、インサートにローラが設けられ、外箱部にレールが設けられることで収容作業が容易になる。更に、本構成の加熱調理機は、収容完了段階では、ローラがレールに設けられた凹部に嵌め込まれることで、インサートの板状部が外箱部の載置部に載置されて、互いに押し付け合うことで面接触される。このように、本構成の加熱調理機は、密封性と収容作業性との両立を簡易な構造で実現できる。
上記[3]の構成の加熱調理機によれば、一の凹部よりも収容向き手前側の凹部は、一の凹部に対応するローラが収容向きにレール上を転がる軌道に対して左右方向に位置ずれして配置されるため、挿入途中段階において収容向き奥側のローラは、対応する凹部よりも収容向き手前側の凹部上を通過しない。つまり、ローラが凹部上を通過する際に発生するガタツキが抑制される。
上記[4]の構成の加熱調理機によれば、外箱部の側壁とインサートの底壁との間に生じる隙間を塞ぐように、整流板が設けられることで、上記隙間への空気の流入を抑制できるとともに、空気の流れを所望の向きへガイドでき、また、インサート収容時に外箱部内へスムーズに案内することができる。
上記[5]の構成の加熱調理機によれば、隣り合うトレイ保持部同士の間の隙間にトレイを保持可能であることで、収容室を複数の空間に区切ることや収容室内にトレイを保持すること等の加熱調理機としての機能を損なうことなく、トレイ保持部の修理や交換等のメンテナンスを容易に行うことができる。同様に、仕切壁と共に収容室を区分けする天井シール部が着脱可能に設けられることで、加熱調理機としての機能を損なうことなく、外箱部の掃除及び天井シール部の修理や交換等のメンテナンスを容易に行うことができる。
上記[6]の構成の加熱調理機によれば、トレイ保持部がシール部を有することで、トレイの重量をシール部で受け止め、シール部が弾性変形してトレイに密着することになる。その結果、シール部が無い場合に比べ、トレイと仕切壁との密着性が高まり、仕切壁が区分けした空間同士の間での空気漏れ等を抑制することができる。即ち、仕切壁による密封性が高まる。
上記[7]の構成の加熱調理機によれば、トレイを収納して運搬可能に構成されることで、各種の施設(例えば、医療施設や介護施設など)での食事の提供を行う配膳車として用いることができる。
このように、本発明によれば、外箱部へのインサートの収容作業性に優れた加熱調理機を提供できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の実施形態に係る加熱調温機を含む食品調温システムの斜視図である。 図2は、インサートとカートとステーションとが分離された図1に示す食品調温システムの斜視図である。 図3は、図2に示すステーションの正面図である。 図4は、図2に示すカートの概略内側底面図である。 図5は、図2に示すインサートの概略底面図である。 図6は、カートの収容室にインサートが収容された状態を示す概略正面図である(ただし、開閉扉の図示省略)。 図7は、ローラ及びレールに設けられた凹部の概略拡大図であって、図7(a)は、カートへのインサートの収容途中段階を示す図であり、図7(b)は、カートへのインサートの収容完了段階を示す図である。
<実施形態>
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る配膳車1を含む食品調温システム10について説明する。本例では、カート3(「外箱部」に対応)にインサート4が収容されてカート3及びインサート4を一体として搬送可能となった構造体を「配膳車1(「加熱調理機」に対応)」と称呼する。後述するように、配膳車1は、食品を載せ置いたトレイ5を収容室44に収容した状態で運搬可能となっている。
図1及び図2に示すように、食品調温システム10は、床面に静置されるステーション2と、移動可能であってステーション2と接続されるカート3と、移動可能であってカート3に収容されるインサート4と、を備える。なお、「調温」は、食品を加熱すること(例えば、調理済みの食品を喫食温度まで加熱すること)、食品を冷却すること(例えば、調理済みの食品を保管する温度まで冷却すること)、及び、加熱又は冷却した食品の温度を喫食温度に維持することを含む概念である。
食品調温システム10は、ステーション2から吹き出される冷風又は熱風によって、配膳車1に収容された食品の冷却及び加熱が可能であり、且つ、調温された食品が収容された配膳車1をステーション2から分離して運搬できるようになっている。食品調温システム10は、例えば、医療施設や介護施設などでの食事提供を目的として用いられる。
以下、説明の便宜上、図1等に示すように、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」及び「下」を定義する。「前後方向」、「左右方向」及び「上下方向」は、互いに直交している。前後方向は、ステーション2へのカート3の接続方向、及び、カート3へのインサート4の収容方向と一致している(図2参照)。なお、本例の「収容向き」は、前後方向における前方から後方に向かう向きである。つまり、収容向き手前側とは前後方向の前側であり、収容向き奥側とは前後方向の後側である。
<ステーション2>
まず、ステーション2の構成について説明する。ステーション2は、接続された配膳車1の収容室44(具体的には、インサート4の枠体内に形成されてカート3によって外部から隔離される収容室44)に熱風又は冷風を供給可能な装置である。ステーション2は、図2及び図3に示すように、縦長の略矩形箱状の筐体11と、筐体11の上部に載置された機械室12と、筐体11の底部に設置された固定脚13と、を備えている。機械室12は、空気を冷却する冷却器(図示省略)へ冷媒を循環させる冷却装置(図示省略)と、熱風又は冷風の供給を制御する制御部(図示省略)と、を内部に備えている。
筐体11は、左右一対の側壁と後壁とから構成されており、上方からみて前方が開口した略U字状の形状を有している。ステーション2への配膳車1の接続時、筐体11の内部空間14(図2参照)には、前方からカート3の後側部分が収容される(図1参照)。筐体11の後壁の前面(内部空間14の後端を画成する面)には、図3に示すように、縦長の矩形状の加熱冷却用開口部15及び冷却用開口部16が、左右方向に隣接し且つ加熱冷却用開口部15が冷却用開口部16の左側に位置するように、設けられている。加熱冷却用開口部15の周縁部には矩形枠状のパッキン17が設けられ、冷却用開口部16の周縁部には矩形枠状のパッキン18が設けられている。パッキン17の上下方向に延びる右端部分と、パッキン18の上下方向に延びる左端部分とは、兼用されている。
筐体11の後壁の内部には、加熱冷却用開口部15に連通する加熱冷却部19と、冷却用開口部16に連通する冷却部20とが設けられている(図3参照)。加熱冷却部19は、機械室12に設けられた冷却装置と接続する第1冷却器(図示省略)と、ヒータ(図示省略)と、第1循環ファン(図示省略)と、を備えている。第1循環ファンは、加熱冷却用開口部15に設けられた吸引部21を介して内部空間14(実際には、内部空間14に配置された配膳車1の収容室44)から吸引した空気を第1冷却器とヒータに通過させて、加熱冷却用開口部15に設けられた吐出部22を介して内部空間14(配膳車1の収容室44)へ吹き出す機能を有している。冷却部20は、機械室12に設けられた冷却装置と接続する第2冷却器(図示省略)と、第2循環ファン(図示省略)と、を備えている。第2循環ファンは、冷却用開口部16に設けられた吸引部23を介して内部空間14(配膳車1の収容室44)から吸引した空気を第2冷却器に通過させて、冷却用開口部16に設けられた吐出部24を介して内部空間14(配膳車1の収容室44)へ吹き出す機能を有している。
第1,第2冷却器、ヒータ、及び、第1,第2循環ファンの運転は、機械室12に設けられた制御部により制御される。加熱冷却部19について、ヒータ及び第1循環ファンの運転により、加熱冷却用開口部15(具体的には、吐出部22)から熱風が吹き出され、第1冷却器及び第1循環ファンの運転により、加熱冷却用開口部15(吐出部22)から冷風が吹き出される。このように、加熱冷却部19では、加熱冷却用開口部15からの熱風の吹き出しと冷風の吹き出しとが切り替え可能となっている。冷却部20については、第2冷却器及び第2循環ファンの運転により、冷却用開口部16(具体的には、吐出部24)から冷風が吹き出される。これにより、後述するように、1つのトレイ5(図2参照)上に配置した複数の食品の一部を冷却しながら他部を加熱する同時調温が可能である。
機械室12の筐体の前面には、タッチ画面等で構成されて制御部を操作する操作部25が設けられている(図1~図3参照)。なお、操作部25は、タッチ画面に限らず、物理的に作動するハードボタンで構成されてもよく、さらに外部端末による通信等により操作するように構成されても良い。筐体11の後壁の前面の上部には、カート3の接続を検知する接続センサ26が設けられている(図3参照)。
<カート3>
次いで、カート3の構成について説明する。カート3は、インサート4を内部に収容した状態で、インサート4の仕切壁47(図2及び図6参照)によって左右に区分けされた加熱冷却用収容室44a及び冷却用収容室44b(図2及び図6参照)を覆い、加熱冷却用収容室44a及び冷却用収容室44bを外部から隔離する機能を有している。カート3は、図2及び図4に示すように、インサート4を収容する収容室33を有する矩形箱状のカート本体31と、カート本体31の底面に固定された複数のキャスター32と、を備えている。
カート本体31は、ステーション2と接続される矩形状の後側開口部34と、インサート4が搬入出自在とされる矩形状の前側開口部35と、後側開口部34を開閉するための左右一対の開閉扉36と、前側開口部35を開閉するための左右一対の開閉扉37と、を有している。開閉扉37の内面外周部には、前側開口部35を密封するパッキン38が装着されている。カート本体31は、断熱材を内包した断熱構造を有し、収容室33を保温可能となっている。なお、収容室33は、インサート4を収容する収容室であるとともに、後述するインサート4におけるトレイ5を収容可能な収容室44を兼ねている。つまり、収容室33には、食品の調温のための空気が流入可能である。
図2及び図4に示すように、カート本体31は、略矩形状の底壁31aと、底壁31aの左右両端部からそれぞれ上下方向に立設される一対の側壁31bと、一対の側壁31bの上端開口を塞ぐ天壁31cと、が一体に構成されている。これにより、後側開口部34及び前側開口部35が画成される。底壁31aの内面には、底壁31aの前後方向全域に亘って延びる一対のレール81が、左右方向に間隔を空けて設けられている(図4参照)。一対のレール81の前端部には、前方視において上り傾斜である傾斜部81aが形成されている。なお、レール81は、傾斜部81aの後方に平坦部81bが位置し、傾斜部81aと平坦部81bとが一体に構成されている。
図4に示すように、一対のレール81は、それぞれ、下方に窪む凹部82が平坦部81bに複数設けられている。具体的には、複数の凹部82は、左右方向に対をなす凹部対82a,82b,82cが前後方向に並ぶように設けられている。各凹部対間の長さは、後方に向かうにつれて大きくなるように構成されている。つまり、凹部対82a間の長さL1、凹部対82b間の長さL2、及び凹部対82c間の長さL3は、L1<L2<L3となるように構成されている。なお、本実施形態では、各凹部対間の長さは、後方に向かうにつれて大きくなるように構成されているが、L1とL2とL3がそれぞれ異なる長さで構成されていれば良く、例えば、後方に向かうにつれて小さくなるように構成(L1>L2>L3)されていてもよい。
また、図7に示すように、各凹部82の前端部86は各凹部82の後端部87に比べてそれぞれ緩やかな傾斜となっており、後端部87は後述するインサート4のローラ91の転がりを止める程度の急な傾斜となっている。
一対のレール81には、それぞれ、各凹部対を左右方向に挟み込むように位置する一対の載置部83が、傾斜部81a及び平坦部81bを跨るように設けられている。載置部83は、傾斜部81a及び平坦部81bの上面部分であり、後述するインサート4の載置リブ92が載置される面状部分のことを指す。つまり、載置部83は、傾斜面と平面とを有している。
図4に示すように、一対の側壁31bの内面には、それぞれ、前後方向に延びる整流板84が設けられている。整流板84は、一対の側壁31bとインサート4の底壁42との間の微小な隙間を塞ぐように設けられている。整流板84は、加熱冷却用収容室44aと冷却用収容室44bとで構成材料が異なっていてもよい。一例として、整流板84は、加熱冷却用収容室44aでは熱風を考慮して例えばステンレス等から構成され、冷却用収容室44bでは例えば樹脂材料等から構成されてもよい。図6に示すように、天壁31cの内面には、前後方向に延びる天井シール部85が、着脱可能に設けられている。天井シール部85は、弾性変形可能に構成され、例えばマグネット等によって天壁31cに取り付けられている。
<インサート4>
次いで、インサート4の構成について説明する。インサート4は、仕切壁47によって収容室44を区分けする機能、及び、食器を載せ置いたトレイ5を保持する機能を有している。インサート4は、図2に示すように、直方体状の枠体である本体部41と、本体部41の下部に設けられた底壁42の底面に固定された複数のキャスター43と、を備えている。本体部41の内部空間は、トレイ5を収容可能な収容室44として機能する。
インサート4は、図2に示すように、底壁42から上方に突出するように収容室44の中央部に立設された支柱部45と、支柱部45に着脱可能に取り付けられる複数の棒状のトレイ保持部46と、を備えている。なお、トレイ保持部46の詳細については後述する。
図2に示すように、インサート4の本体部41は、略矩形平板状の底壁42の四隅からそれぞれ上方に突出する棒状部51と、前側一対の棒状部51の上端部同士及び後側一対の棒状部51の上端部同士をそれぞれ連結する前後一対の左右方向に延びる棒状部52と、左側一対の棒状部51の上端部同士及び右側一対の棒状部51の上端部同士をそれぞれ連結する左右一対の前後方向に延びる棒状部53と、左右一対の棒状部53の前後方向中央部同士を連結する左右方向に延びる棒状部54と、からなる、直方体状の枠体である。上下方向に延びる支柱部45の上下方向の両端は、棒状部54の左右方向中央部と底壁42の中央部とにそれぞれ連結されている。
インサート4の本体部41を構成する4本の棒状部51の各々には、トレイ5の端部を保持するトレイ受け部74が、上下方向に並ぶように上下方向の複数箇所にそれぞれ取り付けられている(図6参照)。
支柱部45には、複数の前後方向に延びるトレイ保持部46が、前後両側から、上下方向に沿って並ぶように取り付けられる(図2及び図6参照)。このように支柱部45に取り付けられた複数のトレイ保持部46は、支柱部45の前後両側において、前後方向且つ上下方向に延びる仕切壁47を構成している。前後一対の仕切壁47は、収容室44を、左側の加熱冷却用収容室44aと右側の冷却用収容室44bとに区分けしている(図2及び図3参照)。加熱冷却用収容室44aは、ステーション2の加熱冷却用開口部15に接続され、冷却用収容室44bは、ステーション2の冷却用開口部16に接続されることになる。
上下に隣り合うトレイ保持部46同士の間には、トレイ5が保持可能となっている(図2及び図6参照)。より具体的には、トレイ5は、図2及び図6に示すように、左側の加熱冷却用トレイ部5aと、右側の冷却用トレイ部5bと、加熱冷却用トレイ部5a及び冷却用トレイ部5bを左右に連結する連結部5cと、を備えている。上下に隣り合うトレイ保持部46同士の間には、トレイ5の連結部5cが挿入され保持される(図6参照)。上下に隣り合うトレイ保持部46同士の間にトレイ5が保持された状態では、図2及び図6に示すように、加熱冷却用トレイ部5aが加熱冷却用収容室44aに露出し、冷却用トレイ部5bが冷却用収容室44bに露出している。
後述する作動例のように、食品を載せたトレイ5をインサート4に収容する際(上下に隣り合うトレイ保持部46同士の間に保持させる際)、加熱冷却用トレイ部5aには温めて食する食品を配置し、冷却用トレイ部5bには加熱せず冷たいまま食する食品を配置することができる。
図5に示すように、底壁42の外面(下面)には、カート3へのインサート4の収容途中段階(以下、単に「収容途中段階」ともいう。)にてカート3の一対のレール81上を転がり、カート3へのインサート4の収容完了段階(以下、単に「収容完了段階」ともいう。)にてレール81に設けられた凹部82に嵌め込まれる、複数のローラ91が設けられている。複数のローラ91は、一対のレール81に対応して左右方向に対をなすローラ対91a,91b,91cが前後方向に並ぶように設けられている。各ローラ対間の長さは、収容完了段階にて嵌め込まれる凹部対間の長さに対応するように構成されている。つまり、ローラ対91a間の長さは、凹部対82a間の長さと等しい、長さL1に構成されている。同様に、ローラ対91b間の長さは、凹部対82b間の長さと等しい、長さL2に構成され、ローラ対91c間の長さは、凹部対82c間の長さと等しい、長さL3に構成されている。これにより、ローラ対91cが一対のレール81上を転がる軌道に対して、前側の凹部対82a,82bは左右方向に位置ずれして配置される。同様に、ローラ対91bが一対のレール81上を転がる軌道に対して、前側の凹部対82aは左右方向に位置ずれして配置される。
更に、底壁42の外面には、収容完了段階において、カート3の一対の載置部83にそれぞれ載置される板状の一対の載置リブ92(「板状部」に対応)が、前後方向に延びるように設けられている。載置リブ92の前端部は、載置部83の傾斜面(レール81の傾斜部81a)に対応する傾斜部92aと、載置部83の平面(レール81の平坦部81b)に対応する平坦部92bと、が一体に構成されている(図5参照)。傾斜部92aは、載置リブ92の板厚(上下方向の厚さ)が前方から後方に向かうにつれて小さくなるように構成されて、前方視において下り傾斜である。
更に、底壁42の外面には、左右方向に延びる一対の底壁シール部93が、左右方向両端の前端にそれぞれ設けられている(図5~図6参照)。底壁シール部93は、収容完了段階にてカート3の底壁31aに接触される。底壁シール部93における底壁42の左右方向の端部とは反対側の端部は、載置リブ92の傾斜部92aと当接している。つまり、載置リブ92及び底壁シール部93は、下方視略L字状形状に構成されている。
<食品調温システム10の作動例>
食品調温システム10の実際の作動の一例を以下に記載する。まず、カート3の一対の開閉扉36が開放された状態(図2参照)で、カート3がステーション2の内部空間14に向けて後方に押し込まれる。これにより、カート3の後側部分が内部空間14に収容された状態で、カート3がステーション2に接続される。カート3の接続完了状態では、接続センサ26(図3参照)が、カート3の接続完了を検知する。カート3の接続完了状態では、カート3の後側開口部34が、ステーション2の加熱冷却用開口部15及び冷却用開口部16と密着して連通している。
次いで、カート3の一対の開閉扉37が開放された状態(図2参照)で、食品を載せた複数のトレイ5が収容されたインサート4が、前側開口部35を介してカート3の収容室33に収容され、その後、一対の開閉扉37が閉じられる(図1参照)。これにより、インサート4の加熱冷却用収容室44aと冷却用収容室44bとが、カート本体31によって覆われることで外部から隔離されると共に、ステーション2の加熱冷却用開口部15(加熱冷却部19)と冷却用開口部16(冷却部20)とにそれぞれ個別に連通する。なお、カート3へのインサート4の収容の詳細については後述する。
以上より、ステーション2へのカート3の接続、及び、カート3へのインサート4の収納が完了し、ステーション2の運転が可能な状態となる。ステーション2の操作部25への所定の操作により、ステーション2の運転を開始すると、冷却運転が開始され、第1循環ファンと第2循環ファンとが起動されるとともに、第1冷却器と第2冷却器とが駆動され、加熱冷却用収容室44a及び冷却用収容室44bともに冷風が循環する。これにより、加熱冷却用収容室44aに収容された食品、及び、冷却用収容室44bに収容された食品が、冷風によって冷却保存される。
予め設定した再加熱開始時刻になると、再加熱運転が開始され、第1冷却器が停止し、ヒータが起動するように切り替わり、加熱冷却用収容室44aに熱風が循環する。これにより、加熱冷却用収容室44aに収容された食品が熱風により加熱される。このとき冷却用収容室44bでは継続して冷風が循環している。このように、食品調温システム10は、収容室44を仕切壁47で区分けすることで、食品の一部を冷却しながら他部を加熱する同時調温が可能である。
所定時間経過したとき又は食事の温度が所定温度に到達したとき、再加熱運転は停止され、熱風及び冷風の循環が停止され、配膳可能な状態となる。そして、インサート4が収容されたカート3が一体的にステーション2から離脱され、カート3の一対の開閉扉36が閉じられる。これにより、食品を載せ置いたトレイ5を収容室44に収容した配膳車1を運搬しながら、配膳できるようになる。
<トレイ保持部46の詳細>
以下、トレイ保持部46の詳細について説明する。トレイ保持部46は、図6に示すように、棒状の樹脂製の本体部61と、本体部61の上側凹部(図示省略)に嵌め込まれるゴム製の上側シール部62と、本体部61の下側凹部(図示省略)に嵌め込まれるゴム製の下側シール部63とで構成され、前後方向に延びる棒状の形状を有している。後側から支柱部45に取り付けられるトレイ保持部46及び前側から支柱部45に取り付けられるトレイ保持部46が前後に向かい合うように支柱部45に取り付けられる。以下、説明の便宜上、トレイ保持部46が図2に示す向きにあるものとして説明を続ける。
本体部61の前端部には、支柱部45に設けられた一対の孔部(図示省略)に挿入される一対の固定部(図示省略)が、前方に突出するように一体に設けられている。
本体部61に画成された上側凹部及び下側凹部にそれぞれ嵌め込まれる上側シール部62及び下側シール部63の各々は、前後方向に延びる棒状の形状を有し、弾性材料(好ましくは、発泡シリコーンゴム材)から構成された母材と、その母材を被覆してトレイ5に接触することになるシリコーン皮膜材から構成された表面材と、で構成されている。
上側シール部62の左右両側側面には、上側凹部内の左右一対の係止部(符号省略)に対応して、左右方向内側に窪み且つ前後方向に延びる左右一対の溝部(符号省略)が形成され、一対の係止部に一対の溝部が嵌合するように、上側シール部62が上側凹部に挿入される。
下側シール部63の左右両側側面には、下側凹部内の左右一対の係止部に対応して、左右方向内側に窪み且つ前後方向に延びる左右一対の溝部(符号省略)が形成され、一対の係止部に一対の溝部が嵌合するように、下側シール部63が下側凹部に挿入される。
左右一対の溝部の溝幅(上下方向の間隔)は、左右一対の係止部の厚さ(上下方向の肉厚)より大きい。そのため、下側シール部63の嵌め込み完了状態では、本体部61に対する下側シール部63の上下方向の相対移動が所定範囲内で許容される。以上のように、本体部61への上側シール部62及び下側シール部63の嵌め込みが完了することで、トレイ保持部46が完成する。
トレイ保持部46は、前後一対となるように、且つ、上下方向に沿って並ぶように、支柱部45に取り付けられる。このように上下方向に並んだ前後一対のトレイ保持部46は、支柱部45の前後両側において、前後方向且つ上下方向に延びる仕切壁47を構成する(図2参照)。前後一対の仕切壁47は、上述したように、インサート4の収容室44(収容室33)を、左側の加熱冷却用収容室44aと右側の冷却用収容室44bとに区分けしている(図2参照)。
図6に示すように、仕切壁47を構成する上下に隣り合うトレイ保持部46の間にトレイ5が保持されていない状態では、上側のトレイ保持部46に設けられた下側シール部63と、下側のトレイ保持部46に設けられた上側シール部62とが、互いに密着している。これにより、左側の加熱冷却用収容室44aと右側の冷却用収容室44bとの間での空気漏れ等が抑制される。一方、仕切壁47を構成する上下に隣り合うトレイ保持部46の間にトレイ5の連結部5cが挿入される際には、連結部5cの厚み分だけ上側のトレイ保持部46の下側シール部63が上方に押し上げられる。これにより、図6に示すように、上下に隣り合うトレイ保持部46の間にトレイ5が保持された状態では、上側のトレイ保持部46の下側シール部63が連結部5cの上面に密着し、且つ、下側のトレイ保持部46の上側シール部62が連結部5cの下面に密着している。これにより、トレイ5が保持された状態においても、左側の加熱冷却用収容室44aと右側の冷却用収容室44bとの間での空気漏れ等が抑制される。
図6に示す例では、上下に隣り合うトレイ保持部46の間に保持されたトレイ5について、冷却用トレイ部5bの右端部が右側のトレイ受け部74(図2も参照)に支持不能とされる一方で、加熱冷却用トレイ部5aの左端部が左側のトレイ受け部74に支持可能とされている。これにより、トレイ5の連結部5c周りのトレイ5の傾きを適度に許容することで、食器の入れ替えを容易に行うことができる。
<カート3へのインサート4の収容の詳細>
以下、カート3へのインサート4の収容の詳細について説明する。カート3の一対の開閉扉37が解放された状態で、インサート4をカート3に近付けるように移動させると、インサート4のローラ91が、カート3におけるレール81の傾斜部81aに乗り上げ、平坦部81bまで案内される。そして、ローラ91が平坦部81b上を転がり、対応する凹部82に嵌め込まれる(図7参照)。これにより、カート3へのインサート4の収容が完了する。
図4~図6及び図7(b)に示すように、収容完了段階では、載置リブ92が載置部83に載置される。具体的には、載置リブ92の傾斜部92aと載置部83の傾斜面とが面接触し、且つ、載置リブ92の平坦部92bと載置部83の平面とが面接触した状態で載置される。ここで、収容途中段階において、ローラ対91aがレール81の傾斜部81aを通過して平坦部81bに到達すると、インサート4の複数のキャスター43が床面から浮き上がり、インサート4の重量が複数のローラ91によって支持される。そのため、収容完了段階において、ローラ91が凹部82に嵌め込まれると、インサート4の重量は載置リブ92よって支持される。その結果、載置リブ92と載置部83とは互いに強い力(インサート4の重量分)で押し付け合うように面接触される。
更に、収容完了段階では、底壁シール部93は、カート3の底壁31aと接触される。ところで、インサート4の底壁42の左右方向の幅は、インサート4をカート3に収容するため、カート3の一対の側壁31b間の長さよりも小さく構成されている。このため、底壁42と側壁31bとの間には微小な隙間が生じ、この隙間を介して、熱風又は冷風が、インサート4の底壁42、カート3の側壁31b、カート3の底壁31a、及び載置リブ92との間に画成される空間に入り込むおそれがある。しかしながら、配膳車1では、整流板84が設けられることで熱風又は冷風を底壁42の上面へ流れるように誘導し、上記空間への入り込みが抑制されている。
一方、上記空間に熱風又は冷風が入り込んだ場合、熱風又は冷風は、前側開口部35から収容室33外へと漏出するおそれがある。しかしながら、配膳車1では、載置リブ92及び底壁シール部93によって、上述したような漏出が抑制される。このように、配膳車1は、載置リブ92及び底壁シール部93によって密封性が確保されている。更に、上述したように、載置リブ92と載置部83とが互いに強い力(インサート4の重量分の力)で押し付け合うように面接触されることで、密封性が高まる。なお、インサート4をカート3から取り出す際は、凹部82の前端部86が緩やかな傾斜となっているため、凹部82にローラ91が嵌め込まれた状態から軽い力で容易に解除することができる。
更に、収容完了段階では天井シール部85は、仕切壁47の上端部と弾性接触される。これにより、配膳車1は、仕切壁47及び天井シール部85によって画成された空間(即ち、加熱冷却用収容室44a及び冷却用収容室44b)の密封性に優れる。なお、収容途中段階では、天井シール部85は、仕切壁47の上端部によって弾性変形し、上方に押し上げられる。そのため、収容途中段階において、天井シール部85と仕切壁47の上端部との間に生じる摩擦抵抗は非常に小さいものである。つまり、配膳車1における収容作業性を阻害するものではない。
<作用・効果>
以上、本発明の実施形態に係る配膳車1によれば、カート3及びインサート4における収容室33(即ち、収容室44)外への空気の漏出を封止する箇所(以下、「封止箇所」ともいう。)が、収容途中段階では互いに面接触しないため、封止箇所同士が面接触する場合に比べて、摩擦抵抗が低減される。これにより、従来の加熱調理機に比べて、カート3へのインサート4の収容作業性に優れる。なお、配膳車1は、収容完了段階では封止箇所同士が互いに面接触するため、食品を調温するために求められる密封性にも優れる。このように、密封性と収容作業性との両立が可能である。
更に、配膳車1によれば、インサート4にローラ91が設けられ、カート3にレール81が設けられることで収容作業が容易になる。更に、配膳車1は、収容完了段階では、ローラ91がレール81に設けられた凹部82に嵌め込まれることで、インサート4の載置リブ92がカート3の載置部83に載置されて、互いに押し付け合うことで面接触される。このように、配膳車1は、密封性と収容作業性との両立を簡易な構造で実現できる。
更に、配膳車1によれば、一の凹部82(例えば、凹部対82c)よりも収容向き手前側の凹部82(凹部対82a,82b)は、一の凹部82(凹部対82c)に対応するローラ91(ローラ対91c)が収容向きにレール81上を転がる軌道に対して左右方向に位置ずれして配置されることで、挿入途中段階において収容向き奥側のローラ91(ローラ対91c)は、対応する凹部82(凹部対82c)よりも収容向き手前側の凹部82(凹部対82a,82b)上を通過しない。つまり、カート3へのインサート4の収容時に、ローラ91が凹部82上を通過する際に発生するガタツキが抑制される。
更に、配膳車1によれば、カート3の一対の側壁31bとインサート4の底壁42との間に生じる隙間を塞ぐように、整流板84が設けられることで、隙間への空気の流入を抑制できるとともに、空気の流れを所望の向きへガイドできる。
更に、配膳車1によれば、収容室33(収容室44)を区分けする仕切壁47を構成するトレイ保持部46が、隣り合うトレイ保持部46同士の間の隙間にトレイ5を保持可能であることで、収容室33(収容室44)を複数の空間に区切ることや収容室33(収容室44)内にトレイ5を保持すること等の加熱調理機、ひいては配膳車1としての機能を損なうことなく、トレイ保持部46の修理や交換等のメンテナンスを容易に行うことができる。同様に、仕切壁47と共に収容室33(収容室44)を区分けする天井シール部85が着脱可能に設けられることで、加熱調理機としての機能を損なうことなく、収容室33内の掃除、及び天井シール部85の修理や交換等のメンテナンスを容易に行うことができる。
更に、配膳車1によれば、トレイ保持部46が上側シール部62及び下側シール部63を有することで、トレイ5の重量を上側シール部62及び下側シール部63で受け止め、上側シール部62及び下側シール部63が弾性変形してトレイ5に密着することになる。その結果、上側シール部62及び下側シール部63が無い場合に比べ、トレイ5と仕切壁47との密着性が高まり、仕切壁47が区分けした空間同士の間での空気漏れ等を抑制することができる。即ち、仕切壁47による密封性が高まる。
<他の形態>
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
上記実施形態では、加熱調理機として配膳車を例に説明したが、例えば、コンビオーブン等であってもよい。この場合、コンビオーブン等の装置本体が「外箱部」に対応し、被加熱物を保持する部材が「インサート」に対応し、調理室等の密封性が求められる箇所が「収納室」に対応する。
また、上記実施形態では、カート3の底壁31aの内面に一対のレール81と複数の凹部82を設け、インサート4の底壁42の外面に複数のローラ91を設けているが、その逆でもよく、カート3の底壁31aの内面に複数のローラ91を設け、インサート4の底壁42の外面に一対のレール81と複数の凹部82を設けてもよい。
ここで、上述した本発明に係る加熱調理機(配膳車1)の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]~[7]に簡潔に纏めて列記する。
[1]
食器を載せ置いたトレイ(5)を収容可能且つ食品の調温のための空気を流入可能な収容室(33)を有する、箱状の外箱部(カート3)と、
前記トレイ(5)を保持可能に構成されて、前記収容室(33)に出し入れ可能に収容される、インサート(4)と、
を備えた加熱調理機(配膳車1)であって、
前記外箱部(カート3)及び前記インサート(4)は、
前記収容室(33)外への前記空気の漏出を封止する箇所が、前記外箱部(カート3)への前記インサート(4)の収容途中段階では互いに面接触せず、前記外箱部(カート3)への収容完了段階では互いに面接触するように構成される、
加熱調理機(配膳車1)。
[2]
上記[1]に記載の加熱調理機(配膳車1)において、
前記インサート(4)は、
前記収容途中段階にて前記外箱部(カート3)の底壁(31a)内面に設けられたレール(81)上を転がり、前記収容完了段階にて前記レール(81)に設けられた凹部(82)に嵌め込まれる、ローラ(91)と、
前記収容完了段階において、前記ローラ(91)が前記凹部(82)に嵌め込まれると前記外箱部(カート3)の前記底壁(31a)内面に設けられた面状の載置部(83)に載置される、板状部(載置リブ92)と、を有し、
前記載置部(83)と前記板状部(載置リブ92)とが押し付け合うことで面接触される、
加熱調理機(配膳車1)。
[3]
上記[2]に記載の加熱調理機(配膳車1)であって、
複数の前記ローラ(91)は、
前記外箱部(カート3)への前記インサート(4)の収容向きと交差する左右方向に対をなすローラ対(91a,91b,91c)が、前記収容向きに複数並ぶように設けられ、
複数の前記凹部(82)は、
前記複数の前記ローラ(91)に対応するように設けられ、
一の前記凹部よりも前記収容向き手前側の前記凹部は、
前記一の前記凹部に対応する前記ローラが前記収容向きに前記レール上を転がる軌道に対して前記左右方向に位置ずれして配置される、
加熱調理機(配膳車1)。
[4]
上記[2]又は上記[3]に記載の加熱調理機(配膳車1)において、
前記外箱部(カート3)は、
前記外箱部(カート3)の側壁(31b)と前記インサート(4)の底壁(42)との間を塞ぐように設けられる整流板(84)を有する、
加熱調理機(配膳車1)。
[5]
上記[1]から上記[4]の何れか一つに記載の加熱調理機(配膳車1)において、
前記インサート(4)は、
上下方向に並設される複数のトレイ保持部(46)を有し、
前記複数のトレイ保持部(46)は、
前記収容室(33,44)を区分けする仕切壁(47)を構成するとともに、前記上下方向において互いに隣り合う一の前記トレイ保持部と他の前記トレイ保持部との間に前記トレイ(5)を挟んで保持可能であり、
前記外箱部(カート)の天壁(31c)内面には、
前記仕切壁(47)の上端部と弾性接触し、前記仕切壁(47)と共に前記収容室(33,44)を区分けする天井シール部(85)が着脱可能に設けられる、
加熱調理機(配膳車1)。
[6]
上記[5]に記載の加熱調理機(配膳車1)であって、
前記複数の前記トレイ保持部(46)は、
前記トレイ(5)に接触することになる弾性材料から構成されたシール部(上側シール部62,下側シール部63)を有する、
加熱調理機(配膳車1)。
[7]
上記[1]から上記[6]の何れか一つに記載の加熱調理機(配膳車1)において、
前記トレイ(5)を収納して運搬可能に構成される、
加熱調理機(配膳車1)。
1 配膳車(加熱調理機)
2 ステーション
3 カート(外箱部)
4 インサート
5 トレイ
10 食品調温システム
31 カート本体
31a 底壁
31b 側壁
31c 天壁
33 収容室
42 底壁
43 キャスター
44 収容室
44a 加熱冷却用収容室
44b 冷却用収容室
46 トレイ保持部
47 仕切壁
62 上側シール部(シール部)
63 下側シール部(シール部)
81 レール
81a 傾斜部
81b 平坦部
82 凹部
82a,82b,82c 凹部対
83 載置部
84 整流板
85 天井シール部
91 ローラ
91a,91b,91c ローラ対
92 載置リブ(板状部)
92a 傾斜部
92b 平坦部
93 底壁シール部

Claims (7)

  1. 食器を載せ置いたトレイを収容可能且つ食品の調温のための空気を流入可能な収容室を有する、箱状の外箱部と、
    前記トレイを保持可能に構成されて、前記収容室に出し入れ可能に収容される、インサートと、
    を備えた加熱調理機であって、
    前記外箱部及び前記インサートは、
    前記収容室外への前記空気の漏出を封止する箇所が、前記外箱部への前記インサートの収容途中段階では互いに面接触せず、前記外箱部への収容完了段階では互いに面接触するように構成される、
    加熱調理機。
  2. 請求項1に記載の加熱調理機において、
    前記インサートは、
    前記収容途中段階にて前記外箱部の底壁内面に設けられたレール上を転がり、前記収容完了段階にて前記レールに設けられた凹部に嵌め込まれる、ローラと、
    前記収容完了段階において、前記ローラが前記凹部に嵌め込まれると前記外箱部の前記底壁内面に設けられた面状の載置部に載置される、板状部と、を有し、
    前記載置部と前記板状部とが押し付け合うことで面接触される、
    加熱調理機。
  3. 請求項2に記載の加熱調理機において、
    複数の前記ローラは、
    前記外箱部への前記インサートの収容向きと交差する左右方向に対をなすローラ対が、前記収容向きに複数並ぶように設けられ、
    複数の前記凹部は、
    前記複数の前記ローラに対応するように設けられ、
    一の前記凹部よりも前記収容向き手前側の前記凹部は、
    前記一の前記凹部に対応する前記ローラが前記収容向きに前記レール上を転がる軌道に対して前記左右方向に位置ずれして配置される、
    加熱調理機。
  4. 請求項2に記載の加熱調理機において、
    前記外箱部は、
    前記外箱部の側壁と前記インサートの底壁との間を塞ぐように設けられる整流板を有する、
    加熱調理機。
  5. 請求項1に記載の加熱調理機において、
    前記インサートは、
    上下方向に並設される複数のトレイ保持部を有し、
    前記複数のトレイ保持部は、
    前記収容室を区分けする仕切壁を構成するとともに、前記上下方向において互いに隣り合う一の前記トレイ保持部と他の前記トレイ保持部との間に前記トレイを挟んで保持可能であり、
    前記外箱部の天壁内面には、
    前記仕切壁の上端部と弾性接触し、前記仕切壁と共に前記収容室を区分けする天井シール部が着脱可能に設けられる、
    加熱調理機。
  6. 請求項5に記載の加熱調理機において、
    前記複数の前記トレイ保持部は、
    前記トレイに接触することになる弾性材料から構成されたシール部を有する、
    加熱調理機。
  7. 請求項1に記載の加熱調理機において、
    前記トレイを収納して運搬可能に構成される、
    加熱調理機。
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