JPH10318664A - 配膳車 - Google Patents

配膳車

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JPH10318664A
JPH10318664A JP13124497A JP13124497A JPH10318664A JP H10318664 A JPH10318664 A JP H10318664A JP 13124497 A JP13124497 A JP 13124497A JP 13124497 A JP13124497 A JP 13124497A JP H10318664 A JPH10318664 A JP H10318664A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 食膳の運搬に用いられる配膳車において、清
掃などに際して車体の内部を区分する隔壁を排除できる
ようにしつつ、その隔壁を介して隣接する部屋の気密性
を上げる。 【構成】 車体の内部を隔壁5にて保温室6と保冷室7
に区分する。隔壁5は仕切板14を上下方向に連ねて構
成し、その相互間に連結トレイ40の連結部41を導入
するスリット16を形成する。また、車体4の内部には
棚枠15を多段状に形成し、その各棚枠15には仕切板
14を挿入する間隙部50を形成する。そして、各仕切
板14を間隙部50の両側でそれぞれ個別に棚枠15の
側縁にて着脱可能に支持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は食膳の運搬に利用さ
れる配膳車に関し、特に多数の食膳を収容する車体の内
部を保温室と保冷室に区分した配膳車の隔壁に関する。
【0002】
【従来の技術】病院やホテルなどにおいて入院患者や宿
泊客に配膳するとき、多数の食膳を運搬することのでき
る配膳車が利用されているが、中でも食品の保温や保冷
を行えるようにした配膳車は非常に便利で一般に広く利
用されている。
【0003】その種の配膳車は車体の内部が隔壁で区分
され、その隔壁を介して隣接する部屋が保温室および保
冷室などとして形成してある。特に、隔壁にはその端面
よりスリットが上下方向に一定の間隔で平行して形成し
てあり、そのスリットに食膳として種々の食品を載せた
連結トレイの連結部を導入して該連結トレイを車体の内
部に多段状に収容できるようにしてある。そして、この
種の配膳車によれば、連結トレイの一方側に煮物や揚げ
物などの加熱食品を載せ、また他方側にサラダその他の
非加熱食品を載せて、それらを保温室と保冷室とに分別
して収容することができる。
【0004】ここで、スリットの多くは隔壁の両端面よ
り所要の長さを以て個別に形成されるが、その種の形態
では車体の両側で食膳を出し入れする必要があって配膳
やその回収作業を効率的に行えない。
【0005】そこで、隔壁の一端面より他端面に通じる
スリットを形成し、車体の一方側で2つの連結トレイを
出し入れできるようにした配膳車が実用化されている。
【0006】例えば、その種の配膳車として、実用新案
登録第2502791号の冷温蔵装置が知られる。この
装置は図14に示すように、仕切板Aをこれと平行な両
側枠B,B間に連杆Cで支持して支持枠Dを形成し、こ
の支持枠Dを車体の内部に着脱自在の棚状に設けるよう
にしている。そして、このとき仕切板Aが上下方向に連
なって隔壁を成し、仕切板の相互間に形成されるスリッ
トに連結トレイの連結部を介在できるようにしてある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、その冷
温蔵装置によれば、仕切板に連杆を貫通させている関係
上、その貫通部を通じて保温室と保冷室との間で対流が
生ずるなど相互間の気密を保ち難いという欠点があり、
しかも仕切板とこれに平行する両側枠とを一体の支持枠
として形成しているから該支持枠が大型になり、車体内
部の清掃などに際して取り外した支持枠の配置場所に苦
慮することがある。
【0008】そこで、本発明は隔壁を介して隣接する部
屋の気密性を上げ、且つ清掃時などには仕切板だけを車
体から分離できるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の目的を達
成するため、車体の内部を隔壁で区分し、その隔壁に連
結トレイの連結部を支持するガイドレールと該ガイドレ
ールに圧接する遮断器とを備えた開閉自在なスリットを
上下方向に平行して形成した配膳車において、前記隔壁
を上下方向に連ねた仕切板で構成し、その各仕切板に前
記ガイドレールと遮断器をそれぞれ設け、更に前記車体
の内部に前記仕切板を挿入する間隙部を残して棚枠を多
段状に形成し、前記仕切板がその間隙部に沿って前記棚
枠に着脱可能に支持されるようにしたことを特徴とする
配膳車を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る配膳車
の一例として、その一部を破断して示した側面図であ
る。同図において、1は固定輪2と旋回自在輪3を備え
た車台であり、その上部には断熱構造の車体4が搭載さ
れる。車体4は両側面を開口した箱型であり、その内部
には隔壁5を介して隣接する保温室6と保冷室7が形成
され、両側の開口部8にはそれら各部屋6,7に対応し
て開閉扉9が個別に設けられる。
【0011】ここで、保温室6はその内部に設けたダク
ト10を通じて車体4の上部に設けた図示せぬ送風器か
ら暖気が送り込まれることにより室内が適温に加熱さ
れ、保冷室7ではその内部に設けたダクト11を通じて
車体4の上部に設けた図示せぬ冷凍機から冷気が送り込
まれることにより室内が適温に冷却される。なお、暖気
はダクト10に内蔵した図示せぬヒータを通じて作り出
されるが、加熱方式には保温室6の壁面に埋設したヒー
タによる輻射熱方式もある。
【0012】一方、保温室と保冷室を区分する隔壁5
は、その上部と下部をそれぞれ車体4に固定した上部仕
切12と図示せぬ下部仕切にして、その間に複数の仕切
板14を上下方向に連ねて構成される。各仕切板14は
車体4の内部に一定の間隔で多段状に形成した棚枠15
にて個別に支持してあり、それら仕切板14の相互間に
は開閉自在なスリット16が形成される。
【0013】図2に示すように、仕切板14は対向する
側板17をベースにして、その上縁に沿って上部に山形
の断面をもつガイドレール18を固設するとともに、そ
の下部にガイドレールに対向して遮断器19とその保持
具20を設けることにより構成される。ガイドレール1
8の上面にはその長手方向に向けて突起21が所要の間
隔で形成してあり、遮断器19の下面にはその突起に対
応して窪22が形成してある。遮断器19は保持具20
の内部にバネ23を介して昇降自在に設けられ、平時に
はその上部に形成した鍔24が保持具の部位25に接触
した状態で支持されるようにしてある。
【0014】また、仕切板14の上部両側にはガイドレ
ール18の上面より低位置で、そのガイドレールに沿っ
て二枚のガイド板26,27を上下に間隔をあけて固設
し、その相互間に水平方向に延びるガイド溝28を形成
している。そして、そのガイド溝28を棚枠15の側縁
に係合して該棚枠に仕切板14が着脱可能に支持される
ようにしてある。特に、上部側のガイド板26の長手方
向端部側でその裏面に隆起部29を設ける一方、棚枠1
5にその隆起部に対応する窪部30を形成し、仕切板1
4がその隆起部29と窪部30の係合を以て長手方向の
移動を規制された状態で支持されるようにしている。
【0015】ここで、このように構成される仕切板14
はガイドレール18を上方にして上下方向に配列され、
その相互間が上述の如く開閉自在なスリット16として
形成される。
【0016】図3は、そのスリットの部分を拡大して示
してある。この図で明らかにしているように、スリット
16は上下の仕切板14が互いにガイドレール18と遮
断器19を突き合わせた状態にして形成されるのであ
り、平時は遮断器19がその下のガイドレール18に圧
接して閉鎖され、車体の内部に後述する連結トレイを収
容するとには、その連結部41をガイドレール18と遮
断器19の間に介在させることができる。
【0017】このとき、連結トレイの連結部41はガイ
ドレール18の上面に適合して支持され、その上面には
遮断器19の下面が圧接されることになる。特に、この
とき遮断器19の下部に設けたパッキン31が連結トレ
イの連結部41と遮断器19との接合部を密閉して保温
室6と保冷室7を完全に遮断することになる。
【0018】ここで、食膳として用いられる連結トレイ
40は、図4にその一例を示すように、食品類を載せる
2つの載置部42,43を一体にした形態であり、その
載置部42,43の相互間がガイドレール18に適合す
る山形の連結部41として形成される。なお、その連結
部41の上面には図2に示した遮断器の窪22に対応す
る突起44が形成され、裏面には図5に示すようにガイ
ドレールの突起21に対応する窪45が形成されてお
り、連結トレイ40を出し入れする時その連結部41が
ガイドレール18と遮断器19に点接触しながらスリッ
ト16中を円滑に移動し、収容時には突起21と窪45
および窪22と突起44が嵌合してスリット16が密封
されるようにしてある。
【0019】次に、図6は棚枠の形成例を示す。この図
に示すように、棚枠15は支柱46に貫通せしめて支持
した複数条の梁材47と、この梁材に直交して該梁材で
両端を支持した桁材48と、この桁材に平行して梁材4
7に架設した補強材49とにより一段ずつ個別に構成さ
れる(図には一段のみを示してある)。特に、桁材48
は水平方向に一定の間隔をあけて並設し、その相互間を
仕切板14が挿入される間隙部50として形成してい
る。
【0020】ここで、梁材47と桁材48の接続には図
7に示すようにL字形の管継手51を用い、梁材47と
補強材49の接続には図8に示すようにT字形の管継手
52を用いている。そして、仕切板14の移動を規制す
る手段として棚枠に設けた窪部30は、図7のように管
継手51の上面に穿設している。なお、梁材47はアル
ミなどで成る丸パイプ、桁材48と補強材49は角パイ
プ、管継手51,52は合成樹脂の成形部品である。そ
して、そのように構成される棚枠15は、図1に示した
ように車体4の内部に一定の間隔で上下に多段状に設け
られる。
【0021】ところで、支柱46は図9に示すように、
車体4の稜部4箇所と中央部の2箇所にそれぞれ対向し
て固設され、それら支柱で支持される各棚枠15の間隙
部50が上下で連通するようにしている。そして、その
間隙部50に仕切板14を個別に挿入し、その各仕切板
14を間隙部50の両側で棚枠15の側縁を成す桁材4
8とガイド溝28の係合にて支持して隔壁5と成す。こ
こで、その隔壁5で区分された車体の長手方向両側の部
屋を保温室6とし、それら保温室6に隔壁5を介して隣
接する中央の部屋をダクト11で仕切られる保冷室7と
している。
【0022】また、図9で明らかなように、ダクト1
0,11は内部が3分割されており、その両側を給気部
10A,11Aとして暖気や冷気を送り込むようにし、
また中央部を吸気部10B,11Bとして暖気や冷気を
吸い上げるようにして室内気を循環させている。なお、
図9において、53は操縦用のハンドルである。
【0023】次に、図10において、スリット16の間
に連結トレイの連結部41を導入した状態を示す。この
図で明らかなように、スリット16は隔壁5の一端面か
ら他端面に向けて水平状に延び、ここに二枚の連結トレ
イの連結部41がその端面を突き合わせて介在されるこ
とになる。なお、図10において、54,55は仕切板
14の両端面で上下に突設した入口ガイドであり、この
入口ガイド54,55により連結トレイの連結部41を
スリット16に適正に導入することができる。そして、
その入口ガイド54,55は開閉扉9の相互間にあって
その開閉を妨げない。
【0024】ここで、上述のように構成される配膳車を
用いて配膳作業をするには、先ず保温室6と保冷室7の
開閉扉9を開放し、開口部8より食品を載せた連結トレ
イ40を車体4の内部に順番に収容するのであり、この
とき連結トレイ40の一方の載置部42に煮物や揚げ物
などの加熱食品を載せるとともに他方の載置部43にサ
ラダその他の非加熱食品を載せ、それら載置部を保温室
6と保冷室7にそれぞれ向き合わせ、その状態で連結部
41を隔壁のスリット16に導入する。
【0025】すると、連結トレイ40はその連結部41
で遮断器19を押し上げながら進行し、両側の載置部4
2,43が保温室6と保冷室7に分別して収容される。
収容時には連結部41がガイドレール18で支持され、
また両側の載置部42,43がそれぞれ棚枠15にて支
持されて安定状態を保ち、しかも連結部41の上面に遮
断器19の下面が圧接してスリット16が閉鎖させるた
めに保温室6と保冷室7の気密も保たれる。
【0026】そして、収容後に開閉扉9を閉めて配膳車
を目的地まで運行し、目的地に到着したら開閉扉9を開
けて開口部8から連結トレイ40を順番に取り出して配
膳するのであるが、このとき仕切板14は隆起部29と
窪部30の係合を以て長手方向の移動を規制されている
から棚枠15から抜け落ちることがなく、しかも連結ト
レイ40を取り出した後には遮断器19がバネ23の弾
力にて下方に付勢されたまま降下し、その下面がガイド
レール18に圧接するからスリット16が閉鎖されて保
温室6と保冷室7の気密を保ち続けることができる。
【0027】なお、車体4の内部を洗浄するときなどに
は、仕切板14を棚枠15から引き抜いて隔壁5を解体
し、車体4の内部と仕切板14とを個別に洗浄などする
ことができる。ここで、仕切板14を棚枠15から引き
抜くには、これを僅かに持ち上げて隆起部29と窪部3
0の係合を解除し、その状態にして仕切板14を引き出
すようにすればよい。
【0028】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
隔壁5を介して隣接する部屋は保温室と保冷室に限ら
ず、例えば保温室と常温室、保冷室と常温室などにする
ことができる。
【0029】一方、仕切板14の支持形態として、図1
1に示すように仕切板14の両側に棚枠15の側縁で支
持されるガイド板26を一枚だけ鍔状に設ける方法や、
図12に示すように仕切板14に棚枠15の側縁に適合
するガイド溝28を穿設する方法などがある。
【0030】更に、仕切板14の長手方向の移動を規制
して棚枠15で支持する方法として、例えば隆起部29
と窪部30に代えて、図11のように仕切板14と棚枠
15に対応する連通孔14A,15Aを穿設し、これに
ピンPを差し込む方法などがある。
【0031】一方、図13に示すように、支柱46の両
側面にその長手方向に沿って案内溝46Aを形成し、そ
の案内溝に管状ねじ57を通して該管状ねじを所要の高
さ位置でナット58で止め、その管状ねじ57に棚枠1
5を構成する梁材47を通して支持するようにしてもよ
い。そして、この形態によれば、各棚枠15の高さを自
在に調整することができる。
【0032】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば車体の内部を区分する隔壁を上下に連なる仕切板
で構成し、その仕切板の相互間に隔壁の一端面から他端
面に通じるスリットを形成したため、連結トレイの出し
入れ操作が円滑に行える。
【0033】特に、車体の内部に仕切板を挿入する間隙
部を残して棚枠を多段状に形成し、その間隙部の両側で
仕切板を各段の棚枠にて個別に支持するようにしたた
め、隔壁による両側の部屋の気密性が向上し、隣接する
部屋の温湿度管理を適正に行うことができる。
【0034】また、仕切板を棚枠にて着脱可能に支持し
たため、車体から仕切板を分離して双方を個別に洗浄す
ることができ、且つ仕切板を取り出すときには棚枠が車
体内部に残存するので邪魔にならない。しかも、車体内
部の清掃時には棚枠の間隙部で洗浄ノズルなどを上下動
させることができるから、その棚枠が清掃の障害になら
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る配膳車の一部を破断して示した側
面図
【図2】隔壁を構成する仕切板の断面図
【図3】仕切板の相互間に形成されるスリットの部分を
示した部分拡大断面図
【図4】連結トレイの平面図
【図5】連結トレイの断面図
【図6】棚枠を示した斜視図
【図7】棚枠の部分拡大図
【図8】棚枠の部分拡大図
【図9】車体の内部構造を示した平面図
【図10】スリットに連結トレイを導入した状態を示す
隔壁の部分拡大図
【図11】仕切板の他の支持形態を示した概略図
【図12】仕切板の他の支持形態を示した概略図
【図13】棚枠を支持する支柱の他の実施形態を示した
部分拡大図
【図14】従来における仕切板の支持形態を示した斜視
【符号の説明】
4 車体 5 隔壁 14 仕切板 15 棚枠 16 スリット 18 ガイドレール 19 遮断器 40 連結トレイ 41 連結部 50 間隙部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体の内部を隔壁で区分し、その隔壁に
    連結トレイの連結部を支持するガイドレールと該ガイド
    レールに圧接する遮断器とを備えた開閉自在なスリット
    を上下方向に平行して形成した配膳車において、前記隔
    壁を上下方向に連ねた仕切板で構成し、その各仕切板に
    前記ガイドレールと遮断器をそれぞれ設け、更に前記車
    体の内部に前記仕切板を挿入する間隙部を残して棚枠を
    多段状に形成し、前記仕切板がその間隙部に沿って前記
    棚枠に着脱可能に支持されるようにしたことを特徴とす
    る配膳車。
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