JP2023177896A - 医療用多層容器 - Google Patents

医療用多層容器 Download PDF

Info

Publication number
JP2023177896A
JP2023177896A JP2022090856A JP2022090856A JP2023177896A JP 2023177896 A JP2023177896 A JP 2023177896A JP 2022090856 A JP2022090856 A JP 2022090856A JP 2022090856 A JP2022090856 A JP 2022090856A JP 2023177896 A JP2023177896 A JP 2023177896A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
mol
polyester compound
oxygen
structural unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022090856A
Other languages
English (en)
Inventor
俊 小川
Takashi Ogawa
翔太 荒川
Shota Arakawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Gas Chemical Co Inc filed Critical Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority to JP2022090856A priority Critical patent/JP2023177896A/ja
Priority to PCT/JP2023/018075 priority patent/WO2023233984A1/ja
Publication of JP2023177896A publication Critical patent/JP2023177896A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Wrappers (AREA)
  • Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)

Abstract

【課題】酸素バリア性、水蒸気バリア性、成形性、落下強度、強度・形状維持性に優れ、保管後(酸素吸収後)の色調が良好である医療用多層容器を提供する。【解決手段】ポリエステル化合物(a)及び遷移金属触媒を含有する層Aと、ポリオレフィン(b)を含有する層Bと、を含み、前記層Aの両側に前記層Bが積層された、少なくとも3層を含む多層構造を有し、前記ポリエステル化合物(a)が、(a)における構成単位(1)、(2)及び(3)の合計100モル%に対して、(1)2,6-ナフタレンジカルボン酸を有するポリエステルを30~55モル%、(2)テトラリン-2,6-ジカルボン酸を有するポリエステルを15~40モル%、(3)イソフタル酸を有する鵜ポリエステルを20~40モル%含有する、医療用多層成形容器。【選択図】なし

Description

本発明は、医療用多層容器に関する。
従来、薬液を密閉状態で充填、保管する為の医療用包装容器として、ガラス製のアンプル、バイアル、プレフィルドシリンジ等が使用されてきた。しかしながら、ガラス製容器は、薬剤等が充填された状態での保管中に容器の内容液にナトリウムイオン等が溶出したり、フレークスという微細な物質を発生したり、着色した遮光性ガラス製容器を使用する場合に着色用の金属が内容物に混入する、割れやすい、などの問題があった。また、充填後の容器内部に残存する酸素により薬剤が劣化する問題があった。更に、比重が大きい為に医療用包装容器が重くなってしまうという問題点があり、代替材料の開発が期待されていた。
プラスチックは、ガラスに比べて軽量であり、例えば、ポリカーボネート、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー等が、ガラス代替のプラスチックとして検討されているが、酸素バリア性、水蒸気バリア性、薬液吸着性が要求を満たせず、代替が進んでいないのが現状である。プラスチックは、ガラス製及び金属製容器と異なり、酸素を透過する性質があり、薬液の保存性に問題がある。このようなプラスチックからなる容器にガスバリア性を付与するために、ガスバリア層を中間層として有する多層容器が提案されている。
たとえば、特許文献1においては、バレルの最内層と最外層がポリオレフィン系樹脂からなり、中間層に酸素バリア性に優れた樹脂を使用し、酸素バリア性を向上させたプレフィルドシリンジが提示されている。
他にも、ガスバリア層としては他に、メタキシリレンジアミンとアジピン酸とから得られるポリアミド(以下、「ナイロンMXD6」と称することがある。)、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、アルミ箔、カーボンコート、無機酸化物蒸着等のガスバリア層を構成材料として積層する方法が行われているが、成形体内の充填後の内容物の上部に存在するヘッドスペースの気体中の残存酸素を除去することは不可能である。
近年、ナイロンMXD6に少量の遷移金属化合物を添加、混合して、酸素吸収機能を付与し、これを容器や包装材料を構成する酸素バリア材料として利用することで、外部から透過してくる酸素を及び容器内部に残存する酸素を吸収することにより、従来の酸素バリア性熱可塑性樹脂を利用した容器以上に内容物の保存性を高める方法が実用化されつつある(下記特許文献2参照)。
一方、容器内の酸素を除去するため、酸素吸収剤や酸素吸収性樹脂を使用することは従来から知られている。例えば、樹脂と遷移金属触媒とからなり、酸素捕捉特性を有する酸素吸収性樹脂組成物が知られている。例えば、酸化可能有機成分としてポリアミド、特にキシリレン基含有ポリアミドと遷移金属触媒からなる樹脂組成物が知られており、さらに酸素捕捉機能を有する樹脂組成物やその樹脂組成物を成形して得られる酸素吸収剤、包装材料、包装用多層積層フィルム、多層容器の例示もある(下記特許文献3及び4参照)。
また、キシリレン基含有ポリアミドと遷移金属触媒からなる樹脂組成物以外の酸素吸収性樹脂組成物として、炭素-炭素不飽和結合を有する樹脂と遷移金属触媒からなる酸素吸収性樹脂組成物が知られている(下記特許文献5参照)。
さらに、酸素を捕集する組成物として、置換されたシクロヘキセン官能基を含むポリマー又は該シクロヘキセン環が結合した低分子量物質と遷移金属とからなる組成物が知られている(下記特許文献6参照)。
関連する技術としては、テトラリン環を有する酸素吸収性樹脂組成物が提案されている(下記特許文献7参照)。
特開2004-229750号公報 特開平2-500846号公報 特開2001-252560号公報 特開2009-108153号公報 特開平05-115776号公報 特表2003-521552号公報 特許第6124114号
しかしながら、特許文献1のプレフィルドシリンジでは、酸素を完全に遮断するには酸素バリア性は不十分であり、また、容器の内容物の上部に存在するヘッドスペースの気体中の残存酸素を除去することは不可能であるという問題があった。
また、特許文献2や特許文献3の樹脂組成物は、遷移金属触媒を含有させキシリレン基含有ポリアミド樹脂を酸化させることで酸素吸収機能を発現させるものであるため、樹脂の酸化劣化による強度低下が発生し、包装容器そのものの強度が低下する、多層容器の場合は層間剥離を発生するという問題を有している。特許文献4では層間剥離の改善方法が記載されているが、効果は限定的である。さらに、この樹脂組成物は、未だ酸素吸収性能が不十分であり、被保存物が高水分系のものしか効果を発現しない、といった課題を有している。
さらに、特許文献5の酸素吸収樹脂組成物は、樹脂の酸化にともなう高分子鎖の切断により臭気成分となる低分子量化合物が生成し、酸素吸収後に前記低分子量化合物が容器内に溶出するという可能性がある。
一方、特許文献6の組成物は、シクロヘキセン官能基を含む特殊な材料を用いる必要があり、また、この材料は比較容易に低分子量化合物を生成するという問題がある。
特許文献7のテトラリン環を有する酸素吸収性樹脂組成物は酸素吸収後の臭気発生が無く、低湿度から高湿度までの広範な湿度条件下で優れた酸素吸収性能を有するが、酸素吸収後に著しく黄色化し、包装材料として使用した際に外観が悪化するという課題がある。
本発明は、酸素バリア性、水蒸気バリア性、成形性、落下強度、強度・形状維持性に優れ、保管後(酸素吸収後)の色調が良好である医療用多層容器を提供することを目的とする。
本発明者らは、医療用多層成形容器について鋭意検討を進めた結果、所定の構造を有するポリエステル化合物と遷移金属触媒を用い、多層成形容器を製造することにより、前記課題が解決されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の態様を包含する。
<1>
ポリエステル化合物(a)及び遷移金属触媒を含有する層Aと、
ポリオレフィン(b)を含有する層Bと、を含み、
前記層Aの両側に前記層Bが積層された、少なくとも3層を含む多層構造を有し、
前記ポリエステル化合物(a)が、前記ポリエステル化合物(a)における下記式(1)、式(2)及び式(3)で表される構成単位の合計100モル%に対して、
下記式(1)で表される構成単位を30~55モル%、
下記式(2)で表される構成単位を15~40モル%、
下記式(3)で表される構成単位を20~40モル%含有する、
医療用多層成形容器。
Figure 2023177896000001
(前記式(1)~(3)中、nは繰り返し単位の量を表し、それぞれ、前記式(1)で表される構成単位、前記式(2)で表される構成単位及び前記式(3)で表される構成単位の組成比に対応する。)
<2>
前記ポリエステル化合物(a)が、前記ポリエステル化合物(a)における下記式(1)、式(2)及び式(3)で表される構成単位の合計100モル%に対して、
前記式(1)で表される構成単位を40~50モル%、
前記式(2)で表される構成単位を20~35モル%、
前記式(3)で表される構成単位を25~35モル%含有し、
前記ポリエステル化合物の全構成単位100モル%に対して、前記式(1)~(3)で表される単位の合計が95モル%以上である前記<1>に記載の医療用多層成形容器。
<3>
前記遷移金属触媒がコバルト、ニッケル及び銅からなる群より選択される少なくとも1種の遷移金属を含む触、前記<1>又は前記<2>に記載の医療用多層成形容器。
<4>
前記遷移金属触媒が前記ポリエステル化合物(a)の質量を基準として、遷移金属量として0.5~10ppm含まれる、前記<1>~前記<3>のいずれか一つに記載の医療用多層成形容器。
<5>
前記ポリオレフィン(b)が、シクロオレフィンコポリマー又はシクロオレフィンポリマーである前記<1>~前記<4>のいずれか一つに記載の医療用多層成形容器。
本発明によれば、酸素バリア性、水蒸気バリア性、成形性、落下強度、強度・形状維持性に優れ、保管後(酸素吸収後)の色調が良好である医療用多層容器を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について説明する。なお、本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。また、本明細書において「~」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
《医療用多層容器(酸素吸収性医療用多層容器)》
本実施形態の医療用多層容器は、ポリエステル化合物(a)及び遷移金属触媒を含有する層Aと、ポリオレフィン(b)を含有する層Bと、を含み、
前記層Aの両側に前記層Bが積層された、少なくとも3層を含む多層構造を有し、
前記ポリエステル化合物(a)が、前記ポリエステル化合物(a)における下記式(1)、式(2)及び式(3)で表される構成単位の合計100モル%に対して、下記式(1)で表される構成単位を30~55モル%、下記式(2)で表される構成単位を15~40モル%、下記式(3)で表される構成単位を20~40モル%含有する。
Figure 2023177896000002
(前記式(1)~(3)中、nは繰り返し単位の量を表し、それぞれ、前記式(1)で表される構成単位、前記式(2)で表される構成単位及び前記式(3)で表される構成単位の組成比に対応する。)
本実施形態によれば、好適には低湿度から高湿度までの広範な湿度条件下で優れた酸素吸収性能を有する酸素吸収性医療用多層容器を実現することができる。さらに本発明では、優れた酸素バリア性能、優れた水蒸気バリア性能を有し、落下強度に優れるとともに、長期保存時でも強度が維持され、且つ、酸素吸収後の臭気発生や不純物の溶出量が少なく、黄色化による外観悪化の無い酸素吸収性医療用多層容器を実現することもできる。
さらに本実施形態の医療用多層容器は、ポリエステル化合物(A)及び繊維金属触媒を含む酸素吸収性樹脂組成物を用いるため、層Aを射出成形によって形成する際に連続成形を行っても金型に付着物(以下、「モールドデポ」と称することがある)が残りづらい。このように、本実施形態の医療用多層容器は成形性に優れるため、連続して成形する場合であっても頻繁に金型の清掃などを行う必要がなく、生産性に優れる。
本実施形態の医療用多層容器は、層Aと、層Aの両側に層Bが積層された、少なくとも3層を有する多層構造体である。本実施形態の医療用多層容器は、その層構成として、層B/層A/層Bの構成を有していればよく、この他に任意の層を設けることが出来る。また、本明細書において、層Aの両側に積層される層Bは、互いに同一の層であっても、異なる層であってもよい。また、医療用多層容器は、層Aを1層以上、層Bを2層以上含めば、数や種類は特に限定されない。例えば、1層の層A並びに層B1及び層B2の2種4層の層Bからなる層B1/層B2/層A/層B2/層B1の5層構成であってもよい。本明細書において、層B1は両層とも同一の組成であっても異なってもよく、層B2は両層とも同一の組成であっても異なってもよい。さらに、本実施形態の医療用多層容器は、層Aと層Bとの間に必要に応じて接着層(層AD)等の任意の層を含んでもよく、例えば、層B1/層AD/層B2/層A/層B2/層AD/層B1の7層構成であってもよい。本明細書において、層B1は両層とも同一の組成であっても異なってもよく、層B2は両層とも同一の組成であっても異なってもよく、層ADは両層とも同一の組成であっても異なってもよい。なお、本実施形態の医療用多層容器において、層Bを複数有する場合、その層Bの間に層Aを有していてもよい。
[層A(酸素吸収層)]
本実施形態における層Aは、前記式(1)で表される構成単位を30~55モル%、前記式(2)で表される構成単位を15~40モル%、前記式(3)で表される構成単位を20~40モル%含有するポリエステル化合物(a)及び遷移金属を含有する。層Aは、少なくともポリエステル化合物(a)及び遷移金属を含む酸素吸収性樹脂組成物を用いて形成することができる。
(ポリエステル化合物(a))
本実施形態におけるポリエステル化合物(a)は、前記式(1)~(3)で表される構成単位を含有するものである。ここで「構成単位を含有する」とは、化合物中に当該構成単位を1以上有することを意味する。前記構成単位は前記構成単位と他の構成単位のランダムコポリマー、前記構成単位のブロックコポリマーのいずれであっても構わない。
ポリエステル化合物(a)は、前記式(1)、前記式(2)及び前記式(3)で表される構成単位の合計100モル%に対して、前記式(1)で表される構成単位を30~55モル%、前記式(2)で表される構成単位を15~40モル%、前記式(3)で表される構成単位を20~40モル%含有する。前記範囲とすることで酸素吸収性能を発揮しつつ優れた酸素バリア性能を有し、黄色化による外観悪化を抑制することができる。また、同様の観点から、前記式(1)、前記式(2)及び前記式(3)で表される構成単位の合計100モル%に対して、前記式(1)で表される構成単位が40~50モル%、前記式(2)で表される構成単位が20~35モル%、前記式(3)で表される構成単位が25~35モル%でああることが好ましい。また、ポリエステル化合物の全構成単位100モル%に対して、前記式(1)~(3)で表される構成単位の合計が95モル%以上であることが好ましい。式(1)~(3)で表される構成単位の含有量は、重クロロホルム中、1H-NMRによって測定することができる。
前記式(1)の構成単位が30モル%未満であるとポリエステル化合物(a)の酸素バリア性が低下する。また、前記式(1)の構成単位が55モル%を超えるとポリエステル化合物の酸素吸収性能が低下する。
前記式(2)の構成単位が15モル%未満であるとポリエステル化合物(a)の酸素吸収性能が低下する。また、前記式(2)の構成単位が40モル%を超えると黄色化による外観悪化が促進される。
前記式(3)の構成単位が20モル%未満であるとポリエステル化合物(a)の酸素バリア性が低下する。また、前記式(3)の構成単位が40モル%を超えると低分子成分が増加し、成形時のブリードやモールドデポ発生の原因となる。
本実施形態における前記式(1)~(3)で表される構成単位を含有するポリエステル化合物(a)の製造方法は特に制限されず、従来公知のポリエステルの製造方法をいずれも適用することができる。ポリエステルの製造方法としては、例えば、エステル交換法、直接エステル化法等の溶融重合法、又は溶液重合法等が挙げられる。これらの中でも、原料入手の容易さの点から、エステル交換法、又は直接エステル化法が好適であり、2,6-ナフタレンジカルボン酸又はその誘導体(I)と、2,6-テトラリンジカルボン酸又はその誘導体(II)と、イソフタル酸又はその誘導体(III)と、エチレングリコール又はその誘導体(IV)とを重縮合することによって得ることができる。
ポリエステル化合物(a)の製造時に用いるエステル交換触媒、エステル化触媒、重縮合触媒等の各種触媒、エーテル化防止剤、熱安定剤、光安定剤等の各種安定剤、重合調整剤等も従来公知のものをいずれも用いることができ、これらは反応速度やポリエステル化合物の色調、安全性、熱安定性、耐候性、自身の溶出性などに応じて適宜選択される。例えば前記各種触媒としては、亜鉛、鉛、セリウム、カドミウム、コバルト、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、ニッケル、マグネシウム、バナジウム、アルミニウム、チタン、スズ等の金属の化合物(例えば、脂肪酸塩、炭酸塩、リン酸塩、水酸化物、塩化物、酸化物、アルコキシド)や金属マグネシウムなどが挙げられ、これらは単独で用いることもできるし、複数のものを組み合わせて用いることもできる。
本実施形態におけるポリエステル化合物(a)の極限粘度(フェノールと1,1,2,2-テトラクロロエタンとの質量比6:4の混合溶媒を用いた25℃での測定値)は特に限定されないが、ポリエステル化合物の成形性の面から、0.5~1.5dL/gが好ましく、0.8~1.2dL/gがより好ましい。
本実施形態におけるポリエステル化合物(a)は、その性能に影響しない程度であれば、前記式(1)~(3)で表される構成単位以外の任意の構成単位を含んでいてもよい。そのような任意の構成単位の具体例としては、以下に限定されないが、上述した単位以外のジカルボン酸又はその誘導体及びジオール又はその誘導体に由来する単位が挙げられる。
ポリエステル樹脂における任意の構成単位の含有量としては、特に限定されないが、前記ポリエステル樹脂の全構成単位100モル%に対して、5モル%未満であることが好ましい。
任意の構成単位としてのジオール又はその誘導体としては、以下に限定されないが、例えば、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族ジオール類;1,3-シクロヘキサンジメタノール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、1,2-デカヒドロナフタレンジメタノール、1,3-デカヒドロナフタレンジメタノール、1,4-デカヒドロナフタレンジメタノール、1,5-デカヒドロナフタレンジメタノール、1,6-デカヒドロナフタレンジメタノール、2,7-デカヒドロナフタレンジメタノール、テトラリンジメタノール等の脂環式ジオール類、又はこれらの誘導体等が挙げられる。前記ジオール又はその誘導体は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
任意の構成単位としてのジカルボン酸又はその誘導体としては、以下に限定されないが、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸類、フタル酸、テレフタル酸等のベンゼンジカルボン酸類、1,5-ナフタレンジカルボン酸、2,7-ナフタレンジカルボン酸等のナフタレンジカルボン酸類、又はこれらの誘導体等が挙げられる。ジカルボン酸又はその誘導体は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(遷移金属触媒)
本実施形態における酸素吸収層Aにおいて使用される遷移金属触媒としては、前記ポリエステル化合物(a)の酸化反応の触媒として機能し得るものであれば、公知のものから適宜選択して用いることがでる。ポリエステル化合物の酸化反応による酸素吸収を介して、酸素バリア性を向上させることができる。特に限定するものではないが、遷移金属触媒に含まれる遷移金属は、周期表の4及び8~11族の金属であることが好ましい。少量で効果を発揮するためには、周期表の8~11族の金属であることがより好ましい。
かかる遷移金属触媒の具体例としては、例えば、遷移金属の有機酸塩、ハロゲン化物、燐酸塩、亜燐酸塩、次亜燐酸塩、硝酸塩、硫酸塩、酸化物、水酸化物等が挙げられる。ここで、遷移金属触媒に含まれる遷移金属としては、例えば、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ルテニウム、ロジウム等が挙げられるが、これらに限定されない。遷移金属は、1種を単独で或いは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、遷移金属触媒は、コバルト、ニッケル及び銅からなる群より選択される少なくとも1種の遷移金属を含むことが好ましい。また、有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、オクタノイック酸、ラウリン酸、ステアリン酸、アセチルアセトン、ジメチルジチオカルバミン酸、パルミチン酸、2-エチルヘキサン酸、ネオデカン酸、リノール酸、トール酸、オレイン酸、カプリン酸、ナフテン酸が挙げられるが、これらに限定されない。遷移金属触媒は、これらの遷移金属と有機酸とを組み合わせたものが好ましく、遷移金属がコバルト、ニッケル又は銅であり、有機酸が酢酸、ステアリン酸、2-エチルヘキサン酸、オレイン酸又はナフテン酸である組み合わせがより好ましい。なお、遷移金属触媒は、1種を単独で或いは2種以上を組み合わせて用いることができる。
遷移金属触媒の配合量は、使用する前記ポリエステル化合物(a)や遷移金属触媒の種類及び所望の性能に応じて適宜設定でき、特に限定されない。層Aの酸素吸収量及び外観の観点から、遷移金属触媒の配合量は、ポリエステル化合物(a)の質量を基準として、遷移金属(好ましくは周期表の8~11族の金属、より好ましくはコバルト、ニッケル又は銅)量(2種以上の遷移金属を使用する場合にはそれらの合計量)として、0.5~10ppm含まれることが好ましく、さらに好ましくは1~5ppm、最も好ましくは1.5~3ppmである。なお、ポリエステル化合物の製造に遷移金属触媒を使用し、これが樹脂組成物に残存している場合には、残存触媒に含まれる遷移金属の量も前記数値範囲に包含される。遷移金属の量及び種類は、誘導結合プラズマ質量分析法によって測定することができる。
ポリエステル化合物(a)及び遷移金属触媒は、公知の方法で混合する事が出来るが、好ましくは押出機により混練することにより、分散性の良い酸素吸収性樹脂組成物として使用することができる。また、酸素吸収性樹脂組成物には、本実施形態の効果を損なわない範囲で、乾燥剤、顔料、染料、酸化防止剤、スリップ剤、帯電防止剤、安定剤等の添加剤、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、シリカ等の充填剤、消臭剤等を添加しても良いが、以上に示したものに限定されることなく、種々の材料を混合することができる。
なお、本実施形態における層Aは、酸素吸収反応を促進させるために、必要に応じて、さらにラジカル発生剤や光開始剤を含有していてもよい。ラジカル発生剤の具体例としては、各種のN-ヒドロキシイミド化合物が挙げられ、例えば、N-ヒドロキシコハクイミド、N-ヒドロキシマレイミド、N,N’-ジヒドロキシシクロヘキサンテトラカルボン酸ジイミド、N-ヒドロキシフタルイミド、N-ヒドロキシテトラクロロフタルイミド、N-ヒドロキシテトラブロモフタルイミド、N-ヒドロキシヘキサヒドロフタルイミド、3-スルホニル-N-ヒドロキシフタルイミド、3-メトキシカルボニル-N-ヒドロキシフタルイミド、3-メチル-N-ヒドロキシフタルイミド、3-ヒドロキシ-N-ヒドロキシフタルイミド、4-ニトロ-N-ヒドロキシフタルイミド、4-クロロ-N-ヒドロキシフタルイミド、4-メトキシ-N-ヒドロキシフタルイミド、4-ジメチルアミノ-N-ヒドロキシフタルイミド、4-カルボキシ-N-ヒドロキシヘキサヒドロフタルイミド、4-メチル-N-ヒドロキシヘキサヒドロフタルイミド、N-ヒドロキシヘット酸イミド、N-ヒドロキシハイミック酸イミド、N-ヒドロキシトリメリット酸イミド、N,N-ジヒドロキシピロメリット酸ジイミド等が挙げられるが、これらに特に限定されない。また、光開始剤の具体例としては、ベンゾフェノンとその誘導体、チアジン染料、金属ポルフィリン誘導体、アントラキノン誘導体等が挙げられるが、これらに特に限定されない。なお、これらのラジカル発生剤及び光開始剤は、1種を単独で或いは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、本実施形態における層Aは、本実施形態の目的を阻害しない範囲で他の熱可塑性樹脂を含有してもよい。層Aは、本実施形態の目的を阻害しない範囲で酸素吸収性樹脂組成物と、ポリエステル化合物(a)以外の他の熱可塑性樹脂と、を押出機で混練して用いることもできる。熱可塑性樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、線状超低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ-1-ブテン、ポリ-4-メチル-1-ペンテン、あるいはエチレン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン等のα-オレフィン同士のランダム又はブロック共重合体等のポリオレフィン、無水マレイン酸グラフトポリエチレンや無水マレイン酸グラフトポリプロピレン等の酸変性ポリオレフィン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-ビニルアルコール共重合体、エチレン-塩化ビニル共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体やそのイオン架橋物(アイオノマー)、エチレン-メタクリル酸メチル共重合体等のエチレン-ビニル化合物共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリル-スチレン共重合体、α-メチルスチレン-スチレン共重合体等のスチレン系樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のポリビニル化合物、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン12、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PETG)、ポリエチレンサクシネート(PES)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシアルカノエート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレンオキサイド等のポリエーテル等あるいはこれらの混合物等が挙げられる。これらの中でも酸素バリア効果を効果的に発揮するためにはポリエステル、ポリアミド及びエチレン-ビニルアルコール共重合体のような高酸素バリア性の樹脂がより好ましい。
酸素吸収層(層A)の厚みは特に制限はないが、10~1000μmが好ましく、50~700μmがより好ましく、100~500μmが特に好ましい。この範囲とすることで酸素吸収層(層A)が酸素を吸収する性能をより高めることができるとともに経済性が損なわれることを防止することが可能となる。
[層B(ポリオレフィン(b)を含有する樹脂層)]
本実施形態における層Bは、ポリオレフィン(b)を含有する樹脂層である。層Bにおけるポリオレフィン(b)の含有率は特に限定されないが、層Bの総量に対するポリオレフィン(b)の含有率が、70~100質量%であることが好ましく、80~100質量%がより好ましく、90~100質量%が特に好ましい。前記範囲とすることで層Bの透明性、成形性、水蒸気バリア性を高めることができる。熱可塑性樹脂(b)は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本実施形態の医療用多層容器は、層Bを複数有していてもよく、複数の層Bの構成は互いに同一であっても異なっていてもよい。層Bの厚みは、用途に応じて適宜決定することができ、医療用多層容器に要求される落下耐性等の強度や柔軟性等の諸物性を確保するという観点からは、好ましくは30~1500μm、より好ましくは50~1000μm、更に好ましくは100~700μmである。また、より良好な酸素バリア性能を示し、酸素吸収後の色調がより良好かつ強度・形状維持性により優れ、より良好な外観を有することから、容器の場合、容器内層(層B)の厚さが100~300μmであることが好ましく、中間層(層A)の厚さが200~400μmであることが好ましく、容器外層(層B)の厚さが400~600μmであることが好ましい。
(ポリオレフィン)
層Bに含まれるポリオレフィンとしては特に限定されず、例えば、ポリエチレン(低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン)、ポリプロピレン、ポリブテン-1、ポリ-4-メチルペンテン-1、エチレンとα-オレフィンとの共重合体、プロピレンとα-オレフィンとの共重合体、エチレン-α,β-不飽和カルボン酸共重合体、エチレン-α,β-不飽和カルボン酸エステル共重合体等の公知の樹脂であり、好ましいのはノルボルネンもしくはテトラシクロドデセン又はそれらの誘導体などのシクロオレフィン類開環重合体及びその水素添加物、ノルボルネンもしくはテトラシクロドデセン又はその誘導体などのシクロオレフィンと、エチレン又はプロピレンとの重合により分子鎖にシクロペンチル残基や置換シクロペンチル残基が挿入された共重合体である樹脂である。ここで、シクロオレフィンは単環式及び多環式のものを含む。好ましいのは、熱可塑性ノルボルネン系樹脂又は熱可塑性テトラシクロドデセン系樹脂である。熱可塑性ノルボルネン系樹脂としては、ノルボルネン系単量体の開環重合体、その水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加型重合体、ノルボルネン系単量体とオレフィンの付加型重合体などが挙げられる。熱可塑性テトラシクロドデセン系樹脂としては、テトラシクロドデセン系単量体の開環重合体、その水素添加物、テトラシクロドデセン系単量体の付加型重合体、テトラシクロドデセン系単量体とオレフィンの付加型重合体などが挙げられる。熱可塑性ノルボルネン系樹脂は、例えば、特開平3-14882号公報、特開平3-122137号公報、特開平4-63807号公報などに記載されている。ポリオレフィンは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
より良好な酸素バリア性能を示し、酸素吸収後の色調がより良好かつ強度・形状維持性により優れ、より良好な外観を有する多層体及び容器が得られることから、特に好ましいのは、ノルボルネンとエチレン等のオレフィンを原料とした共重合体、及びテトラシクロドデセンとエチレン等のオレフィンを原料とした共重合体であるシクロオレフィンコポリマー(以下、“COC”と称することがある。)、また、ノルボルネンを開環重合し、水素添加した重合物であるシクロオレフィンポリマー(以下、“COP”と称することがある。)も好ましい。このようなCOC及びCOPは例えば特開平5-300939号公報あるいは特開平5-317411号公報に記載されている。
COC及びCOPとしては市販品を用いることもでき、COCは、例えば三井化学株式会社製、アペル(登録商標)として市販されており、またCOPは、例えば日本ゼオン株式会社製、ゼオネックス(登録商標)又はゼオノア(登録商標)や株式会社大協精工製、Daikyo Resin CZ(登録商標)として市販されている。
COC及びCOPは、耐熱性や耐光性などの化学的性質や耐薬品性はポリオレフィン樹脂としての特徴を示し、機械特性、溶融、流動特性、寸法精度などの物理的性質は非晶性樹脂としての特徴を示すことから最も好ましい材料である。
[他の層]
本実施形態の医療用多層成形容器は、酸素吸収層(層A)及びポリオレフィンを含有する樹脂層(層B)に加えて、所望する性能等に応じて任意の他の層を含んでいてもよい。そのような他の層としては、例えば、接着層等が挙げられる。
本実施形態の医療用多層容器において、隣接する2つの層の間で実用的な層間接着強度が得られない場合には、上述のように、当該2つの層の間に接着層(AD)を設けることが好ましい。接着層は、接着性を有する熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。接着性を有する熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン又はポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリエステル系ブロック共重合体を主成分とした、ポリエステル系熱可塑性エラストマーが挙げられる。接着層としては、接着性の観点から、層Bとして用いられている熱可塑性樹脂(b)と同種の樹脂を変性したものを用いることが好ましい。接着層の厚みは、実用的な接着強度を発揮しつつ成形加工性を確保するという観点から、好ましくは2~100μm、より好ましくは5~90μm、更に好ましくは10~80μmである。
本実施形態の医療用多層容器の製造方法及び層構成については特に限定されず、通常の射出成形法により製造することができる。例えば、2台以上の射出機を備えた成形機及び射出用金型を用いて、酸素吸収層(層A)を構成する材料及び層Bを構成する材料をそれぞれの射出シリンダーから金型ホットランナーを通して、キャビティー内に射出して、射出用金型の形状に対応した医療用多層容器を製造することができる。また、先ず、層Bを構成する材料を射出シリンダーから射出し、次いで層Aを構成する材料を別の射出シリンダーから、層Bを構成する樹脂と同時に射出し、次に層Bを構成する材料を必要量射出してキャビティーを満たすことにより3層構造(層B/層A/層B)の医療用多層容器が製造できる。
また、先ず、層Bを構成する材料を射出し、次いで層Aを構成する材料を単独で射出し、最後に層Bを構成する材料を必要量射出して金型キャビティーを満たすことにより、5層構造(層B/層A/層B/層A/層B)の医療用多層容器が製造できる。
また、先ず、層B1を構成する材料を射出シリンダーから射出し、次いで層B2を構成する材料を別の射出シリンダーから、層B1を構成する材料と同時に射出し、次に層Aを構成する材料を層B1、層B2を構成する材料と同時に射出し、次に層B1を構成する材料を必要量射出してキャビティーを満たすことにより5層構造(層B1/層B2/層A/層B2/層B1)の医療用多層容器が製造できる。得られた成形体の口頸部に耐熱性を与えるため、この段階で口頸部を熱処理により結晶化させてもよい。結晶化度は好ましくは30~50%、より好ましくは35~45%である。なお、結晶化は後述する二次加工を施した後に実施してもよい。
《医療用多層容器の種類》
本実施形態の医療用多層容器の形状は特に限定されるものではないが、例えば、バイアル、アンプル、プレフィル用シリンジ、真空採血管が挙げられる。
[バイアル]
本実施形態のバイアルの構成は、一般的なバイアルとなんら変わるものではなく、ボトル、ゴム栓、キャップから構成される。薬液をボトルに充填後、ゴム栓をして、更にその上からキャップを巻締めることで密閉して用いられる。前記ボトル部分が、本実施形態の医療用多層成形容器であって、中間層の少なくとも一層が酸素吸収性樹脂組成物を用いて形成可能な酸素吸収層(層A)であり、最内層及び最外層がポリオレフィンを含有する樹脂層(層B)である。
本実施形態のバイアルのボトル部分は、例えば、射出ブロー成形、押出しブロー成形にて製造される。例としてバイアルを構成する多層成形体の射出ブロー成形方法を以下に示す。
例えば、2台以上の射出機を備えた成形機及び射出用金型を用いて、層Aを構成する材料及び層Bを構成する材料をそれぞれの射出シリンダーから金型ホットランナーを通して、キャビティー内に射出して、射出用金型の形状に対応した多層成形体を製造することができる。また、先ず、層Bを構成する材料を射出シリンダーから射出し、次いで層Aを構成する材料を別の射出シリンダーから、層Bを構成する樹脂と同時に射出し、次に層Bを構成する樹脂を必要量射出してキャビティーを満たすことにより3層構造(層B/層A/層B)の多層成形体が製造できる。
また、先ず、層Bを構成する材料を射出し、次いで層Aを構成する材料を単独で射出し、最後に層Bを構成する材料を必要量射出して金型キャビティーを満たすことにより、5層構造(層B/層A/層B/層A/層B)の多層成形体が製造できる。
また、先ず、層B1を構成する材料を射出シリンダーから射出し、次いで層B2を構成する材料を別の射出シリンダーから、層B1を構成する材料と同時に射出し、次に層Aを構成する材料を層B1、層B2を構成する材料と同時に射出し、次に層B1を構成する材料を必要量射出してキャビティーを満たすことにより5層構造(層B1/層B2/層A/層B2/層B1)の多層インジェクション成形体が製造できる。
射出ブロー成形では前記方法により得られた多層成形体をある程度加熱された状態を保ったまま最終形状金型(ブロー金型)に嵌め、空気を吹込み、膨らませて金型に密着させ、冷却固化させることでボトル状に成形することができる。
[アンプル]
本実施形態のアンプルの構成は、一般的なアンプルと同様であり、頸部を細くした小容器であってもよい。アンプルは、薬液を充填後、頸部の先を熔封する事で密閉して用いられる。上述のアンプルが本実施形態の医療用多層成形容器であって、中間層の少なくとも一層が酸素吸収性樹脂組成物で形成可能な酸素吸収層(層A)であり、最内層、最外層がポリオレフィンを含有する樹脂層(層B)である。本実施形態のアンプルは、例えば、射出ブロー成形、押出しブロー成形にて製造される。
[プレフィル用シリンジ]
本実施形態のプレフィル用シリンジの構成は一般的なプレフィル用シリンジと同様であり、少なくとも薬液を充填する為のバレル、バレルの一端に注射針を接合する為の接合部及び使用時に薬液を押出す為のプランジャーから構成される。上述のバレルが本実施形態の医療用多層成形容器であって、中間層の少なくとも一層が酸素吸収性樹脂組成物を用いて形成可能な酸素吸収層(層A)であり、最内層、最外層がポリオレフィンを含有する樹脂層(層B)である。
本実施形態のプレフィル用シリンジは、例えば、射出成形法にて製造される。多層成形体となるバレルは、先ず層Bを構成する材料をキャビティー内に一定量射出し、次いで層Aを構成する材料を一定量射出し、再び層Bを構成する材料を一定量射出することにより製造される。バレルと接合部とは一体のものとして成形してもよいし、別々に成形した物を接合してもよい。接合部の先端は封をする必要があるが、その方法は接合部先端の樹脂を溶融状態に加熱、ペンチ等で挟み込んで融着させる等すればよい。
バレルの厚さは、使用目的や大きさによるが0.5~5mm程度のものであればよい。また、厚さは均一であっても、厚さを変えたものであってもいずれでもよい。また表面(処理されない)に長期保存安定の目的で、別のガスバリア膜や遮光膜が形成されていてもよい。かかる膜及びその形成方法としては、特開2004-323058号公報に記載された方法などを採用できる。
[真空採血管]
本実施形態の真空採血管の構成は、一般的な真空採血管と同様であり、管状体及び栓体から構成される。前記管状体が本実施形態の医療用多層成形容器であって、中間層の少なくとも一層が酸素吸収性樹脂組成物で形成可能な酸素吸収層(層A)であり、最内層及び最外層がポリオレフィンを含有する樹脂層(層B)である。
本実施形態の真空採血管は、例えば、射出成形法にて製造される。医療用多層成形容器となる管状体は、先ず層Bを構成する材料をキャビティー内に一定量射出し、次いで層Aを構成する材料を一定量射出し、再び層Bを構成する材料を一定量射出することにより製造される。
本実施形態の医療用多層容器は、酸素吸収に水分を必要としないので、低湿度から高湿度までの広範な湿度条件(相対湿度0%~100%)での酸素吸収性能に優れ、種々の物品の包装に適している。被保存物の代表例として、酸素存在下で劣化を起こしやすいバイオ医薬品が挙げられる。バイオ医薬品は、タンパク質由来の薬効成分を含む限り特に定めるものではなく、当業者に公知のバイオ医薬品を広く用いることができる。具体的には、抗体、ホルモン、酵素、及びこれらを含む複合体からなる群より選ばれる、バイオ医薬品であることが好ましい。バイオ医薬品の具体例としては、アドレナリン拮抗薬、鎮痛薬、麻酔薬、アンジオテンシン拮抗薬、抗炎症薬、抗不安薬、抗不整脈薬、抗コリン薬、抗凝固薬、抗てんかん薬、止瀉薬、抗ヒスタミン薬、抗新生物薬及び代謝拮抗薬、抗新生物薬及び代謝拮抗薬、抗塑性薬、抗潰瘍薬、ビスホスホネート、気管支拡張薬、強心薬、心臓血管薬、中枢作用α2刺激薬、造影剤、変換酵素阻害薬、外皮用薬、利尿薬、勃起不全用薬物、乱用薬物、エンドセリン拮抗薬、ホルモン薬及びサイトカイン、血糖降下薬、尿酸排泄促進薬及び痛風に用いられる薬物、免疫抑制薬、脂質降下薬、種々の薬品、精神治療薬、レニン阻害薬、セロトニン拮抗薬、ステロイド、交感神経興奮薬、甲状腺薬及び抗甲状腺薬、及び血管拡張薬、バソペプチダーゼ阻害薬、インスリン、血液因子、血栓溶解薬、ホルモン、造血成長因子、インターフェロン、インターロイキン系生成物、ワクチン、モノクローナル抗体、腫瘍壊死因子、治療用酵素、抗体-薬物複合体、バイオシミラー、エリスロポエチン、免疫グロブリン、体細胞、遺伝子治療、組織、及び治療用組換タンパク質が挙げられる。
また、これらの被保存物の充填前後に、被保存物に適した形で、医療多層容器や被保存物の殺菌を施すことができる。殺菌方法としては、100℃以下での熱水処理、100℃以上の加圧熱水処理、121℃以上の高温加熱処理等の加熱殺菌、紫外線、マイクロ波、ガンマ線等の電磁波殺菌、エチレンオキサイド等のガス処理、過酸化水素や次亜塩素酸等の薬剤殺菌等が挙げられる。
以下に実施例と比較例を用いて本実施形態をさらに詳しく説明するが、本実施形態はこれによって限定されるものではない。
<医療用多層容器の評価方法>
(1)酸素バリア性
酸素バリア性は、後述の方法によって得られたバイアルの酸素透過率により評価した。
酸素透過率はMOCON社製OX-TRAN2/21を用いて、23℃、65%RHの測定条件で測定した。酸素透過率が前記装置の検出下限である0.0005cc/package/dayを下回るものを酸素バリア性良好と判断した。
(2)水蒸気バリア性
水蒸気バリア性は、後述の方法によって得られたバイアルに10ccの蒸留水を充填してゴム栓及びアルミシールにより密栓したサンプルを測定用試料とし、初期の質量と40℃20%RHの保管条件で3ヵ月保管した後の質量との差から算出した。0.05cc/package/3monthを下回るものを水蒸気バリア性が良好と判断した。
(3)容器の色調変化(ΔYI)(酸素吸収後の色調変化)
容器の色調変化(ΔYI)は、後述の方法によって得られたバイアルに10ccの蒸留水を充填してゴム栓及びアルミシールにより密栓したサンプルを測定用試料とし、日本電色工業株式会社製の色差濁度測定器COH-300Aを使用して測定した初期の黄色度(YI)と空気雰囲気下40℃20%RHの保管条件で3ヵ月保管した後の黄色度(YI)の差から算出した。ΔYIが2を超えないものを色調変化が小さいと判断した。
(4)成形性
成形性は、後述の方法によって得られたバイアルを1000ショット成形した後の金型を目視により確認した。モールドデポの付着がないものを「合格」とした。
(5)落下試験
後述の方法によって得られたバイアルに蒸留水10ccを充填してゴム栓及びアルミシールにより密栓したサンプルを測定用試料とし、23℃65%RHの保管条件で1日保管後に150cmの高さから落下させ、落下後の破損の有無を目視で確認した。サンプル20本の全てで破損が無いものを「合格」とした。
(6)形状・強度維持性
形状・強度維持性は後述の方法によって得られたバイアルに10ccの蒸留水を充填してゴム栓及びアルミシールにより密栓したサンプルを40℃100%RHの保管条件で3ヵ月保管した。その後、バイアルを解体して取り出した中間層(層A)の状態を目視で確認した。中間層(層A)の崩壊などがなく形状を維持しているものを、形状及び強度を維持しているとみなして「合格」とした。
<バイアルの製造>
下記射出及びブロー条件により、ISO8362-1に従った形状の内容積10cc、全高45mm、外径24mmφ、肉厚1mmの、外側から層B/層A/層Bの3層構成のバイアルを得た。
2機の射出シリンダーを備えた射出ブロー一体型成形機(日精エー・エス・ビー機械社製、型式「ASB12N―10T」を使用し、層Bを構成する材料を射出シリンダーから射出し、次いで層Aを構成する材料を別の射出シリンダーから、層Bを構成する樹脂と同時に射出し、次に層Bを構成する樹脂を必要量射出して射出金型内キャビティーを満たすことにより、容器内層(層B)の厚みが200μm、中間層(層A)の厚みが300μm、容器外層(層B)の厚さが500μmの層B/層A/層Bの3層構成の射出成形体を得た。得られた射出成形体を所定の温度まで冷却し、ブロー金型へ移行した後にブロー成形を行うことでバイアル(ボトル部)を製造した。
なお、容器内層及び容器外層ともに、層Bにはシクロオレフィンポリマー(日本ゼオン(株)製、製品名:「ZEONEX(登録商標)690R」)を使用し、層Aには実施例及び比較例の樹脂組成物を使用した。
(射出及びブロー条件)
層B用の射出シリンダー温度:325℃
層A用の射出シリンダー温度:220℃
射出金型内樹脂流路温度:285℃
射出金型温度:80℃
ブロー金型温度:20℃
1次ブロー圧力:1.0MPa
2次ブロー圧力:3.0MPa
[ポリエステル化合物の製造例]
(製造例1)
充填塔式精留塔、分縮器、全縮器、コールドトラップ、撹拌機、加熱装置及び窒素導入管を備えた容積30Lのポリエステル樹脂製造装置に、2,6-ナフタレンジカルボン酸ジメチル8668.9g、テトラリン-2,6-ジカルボン酸ジメチル4895.5g、イソフタル酸ジメチル4594.6g、エチレングリコール8811.8g、シュウ酸チタンカリウム二水和物0.559g、酢酸亜鉛1.519gを仕込み、窒素雰囲気で230℃まで昇温してエステル交換反応を行った。ジカルボン酸成分の反応転化率を95%以上とした後、酸化ゲルマニウム0.5質量%エチレングリコール溶液1039.6g、リン酸エチレングリコール溶液154.6gを添加し、昇温と減圧を徐々に行い、270℃、133Pa以下で重縮合を行い、所定トルクに達した後に製造装置底部からストランド状で取出し、ペレタイザーでカットしたペレット形状のポリエステル化合物(1)を得た。なお、表1に示す式(1)~(3)で表される構成単位のモル%は、対応するモノマーの仕込み量から計算した値である。
(製造例2)
2,6-ナフタレンジカルボン酸ジメチル6730.6g、テトラリン-2,6-ジカルボン酸ジメチル6841.7g、イソフタル酸ジメチル4586.5g、エチレングリコール8796.2gとした以外は製造例1と同様にしてポリエステル化合物(2)を得た。
(製造例3)
2,6-ナフタレンジカルボン酸ジメチル4025.9g、テトラリン-2,6-ジカルボン酸ジメチル6138.6g、イソフタル酸ジメチル8001.6g、エチレングリコール9207.7gとした以外は製造例1と同様にしてポリエステル化合物(3)を得た。
(製造例4)
2,6-ナフタレンジカルボン酸ジメチル3835.9g、テトラリン-2,6-ジカルボン酸ジメチル9748.0g、イソフタル酸ジメチル4574.4g、エチレングリコール8773.0gとした以外は製造例1と同様にしてポリエステル化合物(4)を得た。
(製造例5)
2,6-ナフタレンジカルボン酸ジメチル11589.2g、テトラリン-2,6-ジカルボン酸ジメチル5622.9g、イソフタル酸ジメチル1465.9g、エチレングリコール8835.2gとした以外は製造例1と同様にしてポリエステル化合物(5)を得た。
(製造例6)
2,6-ナフタレンジカルボン酸ジメチル及びイソフタル酸ジメチルを不使用、且つ、テトラリン-2,6-ジカルボン酸ジメチル18147.3g、エチレングリコール8166.1gとした以外は製造例1と同様にしてポリエステル化合物(6)を得た。
(実施例1)
ポリエステル化合物(1)に対して、ステアリン酸コバルト(II)をコバルト量換算で2.5ppmとなるようブレンドし、得られた樹脂組成物を、直径20mmのスクリューを2本有する2軸押出機を用いて、押出温度280℃、スクリュー回転数50rpmの条件にてストランド状で押出し、ペレタイザーでカットしたペレット形状の樹脂組成物(1)を得た。得られた樹脂組成物について上述の方法でバイアルを成形し、酸素バリア性、水蒸気バリア性、容器の色調変化、成形性、落下強度、形状・強度維持性の評価を実施した。評価結果を表1に示す。
(実施例2)
ポリエステル化合物(1)に代えてポリエステル化合物(2)を使用した以外は実施例1と同様にしてバイアルを得た。得られたバイアルについて上述の方法で酸素バリア性、水蒸気バリア性、容器の色調変化、成形性、落下強度、形状・強度維持性の評価を実施した。評価結果を表1に示す。
(実施例3)
ステアリン酸コバルト(II)をコバルト量換算で20ppmとなるようブレンドした以外は実施例1と同様にしてバイアルを得た。得られたバイアルについて上述の方法で酸素バリア性、水蒸気バリア性、容器の色調変化、成形性、落下強度、形状・強度維持性の評価を実施した。評価結果を表1に示す。
(比較例1)
ポリエステル化合物(1)に代えてポリエステル化合物(3)を使用した以外は実施例1と同様にしてバイアルを得た。得られたバイアルについて上述の方法で酸素バリア性、水蒸気バリア性、容器の色調変化、成形性、落下強度、形状・強度維持性の評価を実施した。評価結果を表1に示す。
(比較例2)
ポリエステル化合物(1)に代えてポリエステル化合物(4)を使用した以外は実施例1と同様にしてバイアルを得た。得られたバイアルについて上述の方法で酸素バリア性、水蒸気バリア性、容器の色調変化、成形性、落下強度、形状・強度維持性の評価を実施した。評価結果を表1に示す。
(比較例3)
ポリエステル化合物(1)に代えてポリエステル化合物(5)を使用した以外は実施例1と同様にしてバイアルを得た。得られたバイアルについて上述の方法で酸素バリア性、水蒸気バリア性、容器の色調変化、成形性、落下強度、形状・強度維持性の評価を実施した。評価結果を表1に示す。
(比較例4)
ポリエステル化合物(1)に代えてポリエステル化合物(6)を使用した以外は実施例1と同様にしてバイアルを得た。得られたバイアルついて上述の方法で酸素バリア性、水蒸気バリア性、容器の色調変化、成形性、落下強度、形状・強度維持性の評価を実施した。評価結果を表1に示す。
(比較例5)
層Bの樹脂をポリカーボネート(Sabic社製 レキサン144R)とし、層B用の射出シリンダー温度を280℃とした以外は実施例1と同様にしてバイアルを得た。得られたバイアルついて上述の方法で酸素バリア性、水蒸気バリア性、容器の色調変化、成形性、落下強度、形状・強度維持性の評価を実施した。評価結果を表1に示す。
(比較例6)
ポリエステル化合物(1)に変えてナイロンMXD6(三菱ガス化学株式会社製、商品名:MXナイロンS7007)を使用し、ステアリン酸コバルト(II)をコバルト量換算で20ppmとなるようブレンドした以外は実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物について中間層(層A)用の射出シリンダー温度を260℃とした以外は実施例1と同様にしてバイアルを得た。得られたバイアルついて上述の方法で酸素バリア性、水蒸気バリア性、容器の色調変化、成形性、落下強度、形状・強度維持性の評価を実施した。評価結果を表1に示す。
(比較例7)
ガラス製の容量10ccのバイアル(Wheaton社製;TypeIホウケイ酸ガラス、型番223686)について上述の方法で酸素バリア性、水蒸気バリア性、容器の色調変化、落下強度の評価を実施した。評価結果を表1に示す。
Figure 2023177896000003
実施例1~3から明らかなように、本実施形態の医療用多層容器は、酸素バリア性、水蒸気バリア性、成形性、落下強度、強度・形状維持性に優れ、保管後(酸素吸収後)の色調が良好であることが確認された。

Claims (5)

  1. ポリエステル化合物(a)及び遷移金属触媒を含有する層Aと、
    ポリオレフィン(b)を含有する層Bと、を含み、
    前記層Aの両側に前記層Bが積層された、少なくとも3層を含む多層構造を有し、
    前記ポリエステル化合物(a)が、前記ポリエステル化合物(a)における下記式(1)、式(2)及び式(3)で表される構成単位の合計100モル%に対して、
    下記式(1)で表される構成単位を30~55モル%、
    下記式(2)で表される構成単位を15~40モル%、
    下記式(3)で表される構成単位を20~40モル%含有する、
    医療用多層成形容器。
    Figure 2023177896000004
    (前記式(1)~(3)中、nは繰り返し単位の量を表し、それぞれ、前記式(1)で表される構成単位、前記式(2)で表される構成単位及び前記式(3)で表される構成単位の組成比に対応する。)
  2. 前記ポリエステル化合物(a)が、前記ポリエステル化合物(a)における下記式(1)、式(2)及び式(3)で表される構成単位の合計100モル%に対して、
    前記式(1)で表される構成単位を40~50モル%、
    前記式(2)で表される構成単位を20~35モル%、
    前記式(3)で表される構成単位を25~35モル%含有し、
    前記ポリエステル化合物の全構成単位100モル%に対して、前記式(1)~(3)で表される単位の合計が95モル%以上である請求項1に記載の医療用多層成形容器。
  3. 前記遷移金属触媒がコバルト、ニッケル及び銅からなる群より選択される少なくとも1種の遷移金属を含む触、請求項1又は請求項2に記載の医療用多層成形容器。
  4. 前記遷移金属触媒が前記ポリエステル化合物(a)の質量を基準として、遷移金属量として0.5~10ppm含まれる、請求項3に記載の医療用多層成形容器。
  5. 前記ポリオレフィン(b)が、シクロオレフィンコポリマー又はシクロオレフィンポリマーである請求項1又は請求項2に記載の医療用多層成形容器。
JP2022090856A 2022-06-03 2022-06-03 医療用多層容器 Pending JP2023177896A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022090856A JP2023177896A (ja) 2022-06-03 2022-06-03 医療用多層容器
PCT/JP2023/018075 WO2023233984A1 (ja) 2022-06-03 2023-05-15 樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022090856A JP2023177896A (ja) 2022-06-03 2022-06-03 医療用多層容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023177896A true JP2023177896A (ja) 2023-12-14

Family

ID=89124056

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022090856A Pending JP2023177896A (ja) 2022-06-03 2022-06-03 医療用多層容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023177896A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9840359B2 (en) Oxygen-absorbing resin composition, and multilayer body, container, injection-molded body, and medical container using same
JP6080112B2 (ja) 医療用包装容器
WO2014136918A1 (ja) 酸素吸収性医療用多層容器及びバイオ医薬の保存方法
JP2014057632A (ja) 医療用多層容器
JP2023177896A (ja) 医療用多層容器
JP2023177899A (ja) プレフィル用シリンジ
JP2023177910A (ja) バイオ医薬品の保存方法
JP2015073635A (ja) 多層シリンジバレル及びプレフィルドシリンジ
JP2023177878A (ja) アドレナリン含有薬液の保存方法
JP2022065796A (ja) プレフィル用シリンジ及び当該プレフィル用シリンジに造影剤を保存する方法、並びに、プレフィルドシリンジ及びシリンジバレル
JP6015322B2 (ja) 医療用多層容器
JP2009173033A (ja) ガスバリア性多層容器
JP2013163017A (ja) 医療用多層容器
WO2023233984A1 (ja) 樹脂組成物
JP6051896B2 (ja) バイオ医薬の保存方法
JP6015343B2 (ja) 医療用多層容器
JP6048743B2 (ja) 酸素吸収性医療用多層容器
JP2019022581A (ja) プレフィルドシリンジ用容器
TWI743309B (zh) 經滅菌之氧吸收性多層體之製造方法
TW202413481A (zh) 樹脂組成物
JP6015344B2 (ja) バイオ医薬の保存方法
JP5935656B2 (ja) 医療用多層容器
JP2015048097A (ja) 酸素吸収性医療用多層容器
JP6048175B2 (ja) 医療用多層容器
JP2018167845A (ja) 酸素吸収性多層容器の梱包体