JP2023177093A - パンツ型吸収性物品、及び、パンツ型吸収性物品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】外装部材に開孔を有するパンツ型吸収性物品において、外装部材が破れやすいという印象をユーザーに想起させ難くする。【解決手段】吸収性本体(10)と、吸収性本体(10)よりも非肌側に設けられた外装部材(20)とを有し、外装部材(20)は、前側胴回り部(FA)と後側胴回り部(BA)とを有し、前側胴回り部(FA)と後側胴回り部(BA)とが、左右方向の両側部に設けられた一対のサイド接合部(60)によって互いに接合された、パンツ型吸収性物品(1)であって、外装部材(20)の最も非肌側に設けられた非肌側シート(21)の少なくとも一部に開孔(70)を有し、一対のサイド接合部(60)の各々は、上下方向に沿って間欠的に並ぶ複数の個別接合部(61,62)を有し、伸長状態において、開孔(70)の面積は、複数の前記個別接合部(61,62)のうち最も面積が大きいものの面積よりも小さい。【選択図】図2

Description

本発明は、パンツ型吸収性物品及び、パンツ型吸収性物品の製造方法に関する。
従来、パンツ型吸収性物品において、通気性を高めるために、胴回り部材等の外装部材に複数の開孔を設けたものが知られている。例えば、特許文献1には、着用者の腹側若しくは背側に配される部材(胴回り部材に相当)のうち、非肌側の外装シート22と肌側の内層シート23とを散点状に配置される接合部26によって互いに接合し、当該接合部26の全体または一部と重なるように開孔部mが形成された吸収性物品が開示されている。
特開2015-192862号公報
しかしながら、パンツ型吸収性物品の胴回り部材(外装部材)に視認可能な開孔が設けられていた場合、外装部材が破れやすいという印象をユーザーに想起させるおそれがある。例えば、使用後のパンツ型吸収性物品を着用者の身体から取り外す動作において、胴回り部材の腹側と背側とを接合しているサイド接合部を破る際に、開孔を起点として外装部材がサイド接合部よりも先に破れやすくなり、排泄物が漏れてしまうといった心配をユーザーに生じさせるおそれがある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、外装部材に開孔を有するパンツ型吸収性物品において、外装部材が破れやすいという印象をユーザーに想起させ難くすることにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、液吸収性の吸収性本体と、前記吸収性本体よりも非肌側に設けられ、少なくとも一部が前記左右方向に伸縮可能な外装部材と、を有し、前記外装部材は、前記前後方向の前側に設けられた前側胴回り部と、前記前後方向の後側に設けられた後側胴回り部とを有し、前記前側胴回り部と前記後側胴回り部とが、前記左右方向の両側部に設けられた一対のサイド接合部によって互いに接合された、パンツ型吸収性物品であって、前記外装部材の最も非肌側に設けられた非肌側シートの少なくとも一部に開孔を有し、前記一対のサイド接合部の各々は、前記上下方向に沿って間欠的に並ぶ複数の個別接合部を有し、伸長状態において、前記開孔の面積は、複数の前記個別接合部のうち最も面積が大きいものの面積よりも小さい、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、外装部材に開孔を有するパンツ型吸収性物品において、外装部材が破れやすいという印象をユーザーに想起させ難くすることが可能である。
ナプキン1の一構成例を示す概略斜視図である。 展開かつ伸長状態のナプキン1を厚さ方向の肌側から見た概略平面図である。 図2のA-A断面模式図である。 吸収性本体10の平面図及び断面図である。 非肌側シート21に設けられた開孔70及び融着部80について説明する平面図である。 溶着部90の配置について説明する平面図である。 伸長状態におけるパンツ型形状のナプキン1の平面図である。 図8A及び図8Bは、非肌側シート21に形成された開孔70の厚さ方向における形状について説明する断面模式図である。 図9Aは、外装部材20の上端部にて折り返された非肌側シート21を横方向から見たときの断面模式図である。図9Bは、展開且つ伸長状態において、図9Aの折り返し部21ffを厚さ方向の肌側から見たときの開孔70の配置について説明する平面図である。 ナプキン1の製造における各工程のフロー図である。 ナプキン1を製造する製造装置100について説明する概略図である。 延伸処理の原理について説明する図である。 図12の領域Kについて拡大して表した図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
(態様1)
互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、液吸収性の吸収性本体と、前記吸収性本体よりも非肌側に設けられ、少なくとも一部が前記左右方向に伸縮可能な外装部材と、を有し、前記外装部材は、前記前後方向の前側に設けられた前側胴回り部と、前記前後方向の後側に設けられた後側胴回り部とを有し、前記前側胴回り部と前記後側胴回り部とが、前記左右方向の両側部に設けられた一対のサイド接合部によって互いに接合された、パンツ型吸収性物品であって、前記外装部材の最も非肌側に設けられた非肌側シートの少なくとも一部に開孔を有し、前記一対のサイド接合部の各々は、前記上下方向に沿って間欠的に並ぶ複数の個別接合部を有し、伸長状態において、前記開孔の面積は、複数の前記個別接合部のうち最も面積が大きいものの面積よりも小さい、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
態様1のパンツ型吸収性物品によれば、使用後に着用者の身体から取り外す動作において前側胴回り部と後側胴回り部を前後に引っ張った際に、サイド接合部の方が、開孔よりも弱い力で破れやすく見えるようになる。したがって、逆の場合(サイド接合部の面積よりも開孔の面積が大きい場合)と比較して、外装部材が破れやすいという印象をユーザーに想起させ難くすることができる。
(態様2)
前記非肌側シートは、点在する複数の融着部によって繊維同士が互いに接合されることによって構成された不織布であり、伸長状態において、前記開孔の面積は、前記融着部の面積よりも大きい、態様1に記載のパンツ型吸収性物品。
態様2のパンツ型吸収性物品によれば、開孔の面積を融着部の面積よりも大きくすることで開孔の視認性を高め、良好な通気性を有していることをユーザーに想起させやすくすることができる。
(態様3)
前記外装部材は、前記非肌側シートと、前記非肌側シートの肌側に隣接する肌側シートと、を有し、前記肌側シートと前記非肌側シートとは、点在する複数の溶着部によって互いに接合されており、伸長状態において、複数の前記溶着部のうち少なくとも一部の前記溶着部の面積は、前記開孔の面積よりも小さい、態様1または2に記載のパンツ型吸収性物品。
態様3のパンツ型吸収性物品によれば、一部の溶着部の面積が開孔の面積よりも小さくなるように、各々の開孔が構成されていることにより、開孔が目立ちやすくなり、良好な通気性を有していることをユーザーに想起させやすくすることができる。
(態様4)
伸長状態において、複数の前記溶着部のうち少なくとも一部の前記溶着部の面積は、前記開孔の面積よりも大きい、態様1~3の何れかに記載のパンツ型吸収性物品。
態様4のパンツ型吸収性物品によれば、溶着部と比較して開孔が過度に大きく見えてしまうことが抑制され、外装部材が破れやすいという印象をユーザーに想起させ難くすることができる。
(態様5)
展開且つ伸長状態において厚さ方向に見たときに、前記外装部材が前記吸収性本体と重複している領域では、前記溶着部の面積は、前記開孔の面積よりも大きく、前記外装部材が前記吸収性本体と重複していない領域では、前記溶着部の面積は、前記開孔の面積よりも小さい、態様1~4の何れかに記載のパンツ型吸収性物品。
態様5のパンツ型吸収性物品によれば、外装部材と吸収性本体とが重複する領域において、外装部材が破れやすいという印象をユーザーに想起させ難くすると共に、吸収性本体によって吸収された経血等の排泄液が、開孔を通過して外装部材の非肌側に漏れてしまうという印象を想起させ難くすることができる。また、外装部材と吸収性本体とが重複しない領域では、開孔を目立ちやすくすることにより、良好な通気性を有していることをユーザーに想起させやすくすることができる。
(態様6)
前記非肌側シートは、前記開孔の周縁に沿って厚さ方向の非肌側に突出した開孔縁突出部を有する、態様1~5の何れかに記載のパンツ型吸収性物品。
態様6のパンツ型吸収性物品によれば、非肌側シートを非肌側(外側)から見たときに、開孔縁突出部とその他の部分とで光の反射の仕方が異なって見えるため、ユーザーは、非肌側シートに開孔が設けられていることを認識しやすくなる。これにより、良好な通気性を有していることをユーザーにより想起させやすくすることができる。
(態様7)
前記非肌側シートは、前記開孔の周縁に沿って厚さ方向の肌側に突出した開孔縁突出部を有する、態様1~6の何れかに記載のパンツ型吸収性物品。
態様7のパンツ型吸収性物品によれば、着用時に、非肌側シートと着用者の衣服との間で摩擦が生じ難くなり、非肌側シートが擦れたり破れたりすることが抑制される。また、非肌側シートと、その肌側に隣接する肌側シートとの接触面積が小さくなるので、外装部材の非肌側へ排泄液が移動して漏れることを抑制しやすくなる。
(態様8)
前記外装部材は、前記上下方向の上端部において前記非肌側シートが下側に折り返された折り返し部を有し、展開状態において厚さ方向に見たときに、前記非肌側シートのうち、前記折り返し部以外の部分に設けられた前記開孔の一部と、前記折り返し部に設けられた前記開孔の一部とが重複していない、態様1~7の何れかに記載のパンツ型吸収性物品。
態様8のパンツ型吸収性物品によれば、折り返し部に設けられた折り返し開孔と、折り返し部以外に設けられた非折り返し開孔とが重複しないようにすることで、外装部材上端部において、折り返し部の強度が過度に弱くなることが抑制され、パンツ型吸収性物品の胴回り開口を破れ難くすることができる。
(態様9)
前記外装部材は、前記上下方向の上端部において前記非肌側シートが下側に折り返された折り返し部を有し、展開状態において厚さ方向に見たときに、前記非肌側シートのうち、前記折り返し部以外の部分に設けられた前記開孔の一部と、前記折り返し部に設けられた前記開孔の一部とが重複している、態様1~8の何れかに記載のパンツ型吸収性物品。
態様9のパンツ型吸収性物品によれば、折り返し部に設けられた折り返し開孔と、折り返し部以外に設けられた非折り返し開孔とが重複するようにすることで、外装部材上端部における通気性が確保されやすくなり、着用時において、胴回り開口付近で着用者に不快感を生じさせること等を抑制できる。
(態様10)
前記非肌側シートの親水性は、前記外装部材を構成している他のシート部材の親水性よりも高い、態様1~9の何れかに記載のパンツ型吸収性物品。
態様10のパンツ型吸収性物品によれば、着用者の肌に付着した汗等の水分を、親水性の低い肌側シート側から親水性の高い非肌側シート側へ引き込み、さらに、非肌側シートに設けられた複数の開孔から水分を非肌側(大気側)へ効率良く蒸散させることができる。これにより、外装部材を蒸れにくくすることができる。
(態様11)
展開且つ伸長状態において互いに交差する縦方向と、横方向とを有し、前記吸収性本体には、前記縦方向に沿って伸縮する複数の吸収体弾性部材が前記左右方向に間隔を空けて複数設けられており、伸長状態において、前記横方向において隣り合う2つの前記吸収体弾性部材の間隔は、前記横方向において隣り合う2つの前記開孔の中心間距離よりも大きい、態様1~10の何れかに記載のパンツ型吸収性物品。
態様11のパンツ型吸収性物品によれば、隣り合う吸収体弾性部材の間に、1以上の開孔が必ず配置されることとなるため、股下弾性領域と重複して配置される開孔の数が多くなる。また、股下弾性領域が収縮した際には開孔面積が小さくなるため、開孔が過度に大きく見えず、股下部において、排泄液が開孔から外側に漏れ出てしまうといった懸念を生じ難くさせることができる。したがって、股下部において、良好な通気性を維持しつつ、ユーザーに排泄漏れの心配を生じ難くさせることができる。
(態様12)
自然状態において、前記外装部材のうちの前記サイド接合部と前記上下方向に重複する領域では、厚さ方向に見たときに、前記吸収性本体と重複する部分に設けられた前記開孔の面積が、前記吸収性本体と重複しない部分に設けられた前記開孔の面積よりも大きい、態様1~11の何れかに記載のパンツ型吸収性物品。
態様12のパンツ型吸収性物品によれば、外装部材のうち、一対のサイド接合部間(胴回り部)において、吸収性本体と重複しておらず外装部材の厚みが薄い部分では、開孔の面積が過度に大きく見えないようにすることで、外装部材が破れやすいという印象をユーザーに想起させ難くすることができる。一方、吸収性本体と重複し外装部材の厚みが厚い部分では、開孔の面積が他の部位よりも大きく見えるようにすることで、良好な通気性を有しているという印象をユーザーに想起させ易くすることができる。
(態様13)
前記非肌側シートは、前記前側胴回り部から前記後側胴回り部まで連続したシート部材によって構成されており、自然状態において、前記上下方向の下端部では、前記非肌側シートの前記左右方向の両端部に設けられた前記開孔の面積が、前記非肌側シートの左右方向の中央部に設けられた前記開孔の面積よりも大きい、態様1~12の何れかに記載のパンツ型吸収性物品。
態様13のパンツ型吸収性物品によれば、非肌側シートのうち、上下方向の下端部(股下部)において、左右方向の外側に延出することで着用者の鼠径部や両脚に接触しやすくなっている部分で開孔の面積が他の部分よりも大きく見えることにより、当該両脚と接触しやすい部分で良好な通気性を有しているという印象をユーザーに想起させ易くすることができる。
(態様14)
前記肌側シートには前記開孔が設けられていない、態様1~13の何れかに記載のパンツ型吸収性物品。
態様14のパンツ型吸収性物品によれば、着用動作時に、外装部材の肌側からは開孔が視認され難くなるため、ユーザーに強度的な不安を生じ難くさせることができる。
(態様15)
展開状態の前記外装部材を厚さ方向に見たときに、前記溶着部と前記開孔とが重複していない部分を有している、態様1~14の何れかに記載のパンツ型吸収性物品。
態様15のパンツ型吸収性物品によれば、開孔と溶着部とが重複していない部分を設けることで、外装部材の接合強度が低下することを抑制し、ユーザーに強度的な不安を生じ難くさせることができる。
(態様16)
また、第1シート及び第2シートを搬送方向に搬送する搬送工程と、前記第1シートに複数の開孔を形成する開孔形成工程と、前記第2シートに延伸処理を施して、前記搬送方向に沿った伸縮性を発現させる延伸工程と、前記第1シートと前記第2シートとを厚さ方向に重ねて接合し、外装部材を形成する外装部材形成工程と、前記外装部材に液吸収性の吸収性本体を転写する転写工程と、前記外装部材及び前記吸収性本体を、前記搬送方向と交差する交差方向に折り曲げる折り曲げ工程と、折り曲げられて前記厚さ方向に重ねられた前記外装部材同士を、前記交差方向に沿って間欠的に並ぶ複数の個別接合部にて接合する接合工程と、を有するパンツ型吸収性物品製造方法であって、前記開孔形成工程で形成される前記開孔の面積は、前記接合工程で形成される複数の前記個別接合部のうち最も面積が大きいものの面積よりも小さい、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品製造方法が明らかとなる。
態様16のパンツ型吸収性物品製造方法によれば、使用後に着用者の身体から取り外す動作において、外装部材を前後に引っ張った際に、個別接合部(サイド接合部)の方が、開孔よりも弱い力で破れやすく見えるパンツ型吸収性物品を実現することができる。したがって、逆の場合(サイド接合部の面積よりも開孔の面積が大きい場合)と比較して、外装部材が破れやすいという印象をユーザーに想起させ難くすることができる。
(態様17)
前記延伸処理は、複数の歯が周面に沿って設けられた一対のギアロールの間を、前記第2シートが通過することによって行われ、前記ギアロールの周面に沿った前記歯のピッチは、前記搬送方向において隣り合う2つの前記開孔の中心間距離よりも小さい、態様16に記載のパンツ型吸収性物品製造方法。
態様16のパンツ型吸収性物品製造方法によれば、第1シート(非肌側シート)と第2シート(肌側シート)とが接合された際に、第2シートに形成される皺の間に過度に多くの開孔が含まれ難くなる。したがって、第2シート(肌側シート)の強度が弱くなることが抑制され、破れにくくなる。これにより、外装部材が破れやすいという印象をユーザーに想起させ難くすることができる。
(態様18)
前記延伸処理は、複数の歯が周面に沿って設けられた一対のギアロールの間を、前記第2シートが通過することによって行われ、前記ギアロールの周面に沿った前記歯のピッチは、前記搬送方向において隣り合う2つの前記開孔の中心間距離よりも大きい、態様16に記載のパンツ型吸収性物品製造方法。
態様18のパンツ型吸収性物品製造方法によれば、第1シート(非肌側シート)と第2シート(肌側シート)とが接合された際に、第2シートに形成される皺の間に必ず1以上の開孔が設けられることになる。したがって、開孔を起点として第2シート(肌側シート)が折れ曲がりやすくなり、柔軟性が高くなる。これにより、着用者の身体の凹凸に追従して第2シート(肌側シート)が変形しやすくなり、肌触りや柔軟性、フィット性を向上させることができる。
===実施形態===
本発明の実施形態に係るパンツ型吸収性物品の一例として、ショーツ型(パンツ型)ナプキン(以下では、単に「ナプキン1」とも呼ぶ)について説明する。なお、パンツ型吸収性物品には、パンツ型おむつやパンツ型吸収パッド等も含まれる。
<ナプキン1の基本的構造>
図1は、本実施形態に係るナプキン1の一構成例を示す概略斜視図である。図2は、展開かつ伸長状態のナプキン1を厚さ方向の肌側から見た概略平面図である。図3は、図2のA-A断面模式図である。
なお、ナプキン1の「伸長状態」とは、ナプキン1が備える各弾性部材(例えば、後述する吸収体弾性部材50や、肌側シート22,23等)を伸長させることにより、ナプキン1全体(製品全体)を皺なく伸長させた状態、具体的には、ナプキン1を構成する各部材(例えば、後述する外装部材20等)の寸法がその部材単体の寸法と一致又はそれに近い寸法になるまで伸長させた状態のことを言う。
ナプキン1は、図1に示すパンツ型状態において、互いに直交する「上下方向」と「左右方向」と「前後方向」とを有している。また、図3に示すように、各部材が積層された方向である「厚さ方向」を有している。上下方向のうち、着用者がナプキン1を着用した状態で着用者の胴側となる方を「上側」とし、着用者の股下側となる方を「下側」とする。また、前後方向のうち、着用状態で着用者の腹側となる方を「前側」とし、着用者の背側となる方を「後側」とする。また、厚さ方向のうち、着用者がナプキン1を着用した状態で着用者の肌と接触する側を「肌側」とし、その反対側を「非肌側」とする。
また、ナプキン1は、図2に示される展開状態において、互いに直交する「縦方向」と「横方向」とを有している。「縦方向」は、パンツ型における上下方向に沿った方向であり、「横方向」は、ショーツ型における左右方向に沿った方向である。
本実施形態のナプキン1は、尿等の液体を吸収する液吸収性の吸収性本体10と、吸収性本体10の非肌側に配置され、ナプキン1の着用時には着用者の胴回りに配置される外装部材20と、を備えている。
ナプキン1は、経血等の排泄液(液体)を吸収する液吸収性の吸収性本体10と、吸収性本体10の非肌側に設けられ、ナプキン1の着用時には着用者の胴回りに配置される外装部材20と、を備えている。
(吸収性本体10)
図4は、吸収性本体10の平面図及び断面図である。本実施形態の吸収性本体10は、図2に示すように、縦方向(すなわち吸収性本体10の長辺方向)がナプキン1の上下方向に沿った平面視略長方形状である。そして、図3及び図4に示すように、吸収性本体10は、縦方向(上下方向)に沿った吸収性コア11と、吸収性コア11よりも肌側に配置されたトップシート12と、トップシート12と吸収性コア11との間に配置されたセカンドシート13と、吸収性コア11よりも非肌側に配置されたバックシート14と、バックシート14の非肌側に配置されたサイドシート15とを有している。
吸収性コア11は、経血等の液体を吸収して保持する部材であり、例えばパルプ繊維等の液体吸収性繊維により形成される。なお、吸収性コア11は、パルプ繊維に高吸収性ポリマー(SAP)が混入したものであっても良い。また、ティッシュペーパーや不織布等の液透過性のシート部材(コアラップシート11b)によって、外周面が覆われていても良い。
トップシート12は、着用時において着用者の肌に接触し得る液透過性のシート部材であり、例えば親水性のエアスルー不織布やスパンボンド不織布等により形成される。
セカンドシート13はトップシート12とほぼ同等の機能及び構成を有するシート部材であり、トップシート12の非肌側面に積層されている。なお、吸収性本体10において、セカンドシート13は必ずしも設けられていなくても良い。
バックシート14は、吸収性コア11に吸収された経血等の液体が外部に漏れ出すことを抑制するための液不透過性且つ通気性のシート部材(通気性シート部材)であり、例えば樹脂フィルム等により形成される。
サイドシート15は、バックシート14の非肌側に積層されたシート部材であり、例えば、SMS(スパンボンド‐メルトブローン‐スパンボンド)不織布等の疎水性の不織布が用いられる。また、本実施形態において、サイドシート15は一対の防漏壁部30,30を形成する。
防漏壁部30は、吸収性本体10の横方向(左右方向)の両側に一対設けられ、所謂立体ギャザーに相当する部位である。ナプキン1の着用時には、該防漏壁部30が、吸収性本体10の左右方向の両側部において着用者の肌側に起立することによって、経血等の排泄液が着用者の肌を伝って吸収性本体10の左右方向の外側に漏出することを抑制する。
本実施形態において、サイドシート15は、図4の断面図に示されるように、吸収性コア11の横方向(左右方向)の両外側に延出しつつ、吸収性本体10の左右方向の両端部にて厚さ方向の肌側に折り曲げられ、端部15tが吸収性コア11よりも肌側に配置される。また、端部15tでは、図4のように、サイドシート15が折り返されることによって厚さ方向に積層された状態となっており、積層されたサイドシート15,15の間には防漏壁弾性部材31が縦方向に沿って伸長した状態で設けられている。ナプキン1の着用時には、該防漏壁弾性部材31が発現する伸縮性に基づいて、防漏壁部30の端部15tが縦方向(上下方向)に収縮することで、吸収性本体10が着用者の脚繰りに沿ってフィットしやすくなる。
また、吸収性本体10には、吸収性コア11の密度が周囲の部分よりも高くなった高密度部40が設けられている。高密度部40は、吸収性本体10を構成する各部材を厚さ方向に圧搾することによって形成されている。ナプキン1において高密度部40は、図4に示されるように、ドット状の圧搾部が複数並ぶことによって線状に形成されている。以下、高密度部40を「線状圧搾部40」とも呼ぶ。このような線状圧搾部40(高密度部40)が設けられることにより、吸収性コア11の液体吸収性繊維がばらけて形状が崩れてしまうことが抑制される。また、ナプキン1の着用時には、線状圧搾部40が折れ曲がり起点となることによって、吸収性コア11が着用者の身体形状に応じて三次元的に変形しやすくなり、着用者の身体にフィットしやすくなる。
また、吸収性本体10には、縦方向(上下方向)に沿って伸縮する吸収体弾性部材50が複数設けられている。吸収体弾性部材50は、例えば糸ゴムによって形成され、吸収性コア11よりも非肌側(具体的には、バックシート14とサイドシート15との間)に、所定の伸長倍率で縦方向(上下方向)に伸長した状態で配置されている。本実施形態のナプキン1では、図4に示されるように、左右方向に所定の間隔を空けて4本の吸収体弾性部材50が設けられている。ここで、弾性部材の「伸長倍率」とは伸長状態の弾性部材の長さを自然状態の弾性部材の長さで割った値である。吸収体弾性部材50が発現する伸縮性によって、吸収性本体10が縦方向に沿って伸縮可能となり、ナプキン1の着用時において、着用者の股下部(股間部)に吸収性本体10がフィットしやすくなり、経血等の排泄液の吸収性を高めることができる。なお、吸収体弾性部材50の配置や本数、伸長倍率等の設定は、適宜変更可能である。
(外装部材20)
外装部材20は、吸収性本体10の非肌側に配置されたシート部材であり、非肌側シート21と、肌側シート22,23を有する。また、図2に示すように、外装部材20のうち、縦方向において、前側(図1における前後方向の前側)に形成されるサイド接合部60と重複する部分を「前側胴回り部FA」とする。同様に、外装部材20のうち、縦方向において、後側(図1における前後方向の後側)に形成されるサイド接合部60と重複する部分を「後側胴回り部BA」とする。そして、縦方向において、前側胴回り部FAの後側端と後側胴回り部BAの前側端との間の部分を「股下部CA」とする。サイド接合部60については、後で説明する。
非肌側シート21は、ナプキン1の最も非肌側に配置される非伸縮性のシート部材であり、例えばスパンボンド不織布やSMS不織布等により形成される。本実施形態で、非肌側シート21は、図2に示すように、股下部CAにおいて左右方向内側に向かって括れた形状を有している。また、非肌側シート21の表面には全体に亘って、複数の開孔70及び融着部80が離散的に設けられている。図5は、非肌側シート21に設けられた開孔70及び融着部80について説明する平面図である。
開孔70は、非肌側シート21を厚さ方向に貫通する貫通孔である。ナプキン1において、開孔70は、直径φ70=0.55~1.0mm程度の略円形状の開孔であり、隣り合う2つの開孔70,70の中心間距離p70(つまり、開孔70のピッチ)=2.0~4.0mm程度で配置されている。非肌側シート21において、これら複数の開孔70,70…が設けられている領域を「開孔領域70A」とも呼ぶ。本実施形態では、非肌側シート21の全体に亘って開孔領域70Aが形成されているが、非肌側シート21の一部に開孔領域70Aが形成されているのであっても良い。なお、開孔70は、後述するナプキン1の製造工程の開孔形成工程(S102)で形成され(図10参照)、開孔70の大きさや配置を適宜調整することが可能である。
融着部80は、非肌側シート21(不織布)を構成する繊維同士を互いに接合することで、繊維をシート状に形成するための部位であり、不織布の製造工程において、例えば、平面上に堆積した繊維(ウェッブ)にエンボス加工を施すことによって形成される。このような融着部80が点在していることにより、非肌側シート21は柔軟性を維持しつつ、シート部材として十分な強度を確保することができる。ナプキン1において、融着部80は、1辺の長さが0.3~0.5mm程度の矩形状であり、隣り合う2つの融着部80,80の中心間距離p80(つまり、融着部80のピッチ)=1.0~2.0mm程度で点在している。本実施系形態では、図5のように、開孔領域70Aの全体に融着部80が略格子状に点在している。
肌側シート22は、縦方向の前側(腹側)において非肌側シート21の肌側に積層された伸縮性を有するシート部材であり、ナプキン1においては左右方向に沿った伸縮性を発現する。肌側シート22は、例えば、伸縮性不織布により形成される。「伸縮性不織布」とは、伸縮性を有する伸縮性繊維、及び伸縮性繊維よりも収縮性の低い伸長性繊維を含み、ギア延伸等の適宜な延伸処理が施された不織布である。本実施形態の肌側シート22は、伸縮性繊維として、弾性を有する熱可塑性エラストマーの一種であるポリウレタン系エラストマーの繊維を用いることが可能であり、伸長性繊維として、非弾性を有する熱可塑性樹脂の一種であるポリオレフィン系樹脂のポリプロピレン(PP)の繊維を用いることが可能である。伸縮性不織布は、後述するナプキン1の製造工程の延伸工程(S103)で形成される(図10参照)。
肌側シート23は、縦方向の後側(背側)において非肌側シート21の肌側に積層された伸縮性を有するシート部材であり、肌側シート22と同様の構成を有している。
肌側シート22,23は、点在する複数の溶着部90によって非肌側シート21と接合されており、これにより、外装部材20の少なくとも前側胴回り部FA及び後側胴回り部BAに左右方向の伸縮性が付与される。本実施形態において、溶着部90は、超音波溶着等の公知の接合手段を用いて形成される。
図6は、溶着部90の配置について説明する平面図である。同図6は、展開且つ伸長状態において、外装部材20を構成する基材シート(非肌側シート21及び肌側シート22,23)を溶着部90によって厚さ方向に接合した状態について表している。つまり図6では、脚回り開口1bを形成するためのカッティング(図6では破線で示されている)が行われる前の胴回り部20について表している。また、製造工程上、肌側シート22,23と非肌側シート21とが積層されていない部分(例えば、股下部CAの一部)にも溶着部90が形成される。
図6では、展開且つ伸長状態の外装部材20を厚さ方向に見たときに、外装部材20と吸収性本体10とが重複する部分のうち斜線部で示される領域を領域Yとし、それ以外の領域を領域Xとしている。ナプキン1において、領域Xに形成される溶着部90と、領域Yに形成される溶着部90とでは、大きさ及びパターンが異なっている。具体的に、領域Yに形成される溶着部92は、領域Xに形成される溶着部91よりも個々の面積が大きく、且つ、密に形成されている。すなわち、領域Yにおいて、単位面積あたりに設けられる溶着部92の合計の面積(以下「面積率」とも呼ぶ)は、領域Xにおいて、単位面積あたりに設けられる溶着部91の合計の面積(面積率)よりも大きくなっている。
溶着部90の面積率が大きいほど、肌側シート22,23と非肌側シート21との接合強度が強くなる。したがって、ナプキン1の着用時において外装部材20(非肌側シート21)が着用者の肌と接触する領域Xでは、溶着部91の面積率を小さくすることで外装部材20の剛性が低く変形が生じやすくなる。これにより、外装部材20の肌触りが硬くなりすぎず、また着用者の身体にフィットさせやすくすることができる。一方、領域Yでは、ナプキン1の着用時において外装部材20(非肌側シート21)と着用者の肌との間に吸収性本体10が介在し、外装部材20は着用者の肌と直接接触し難い。そのため、図6のように溶着部92の面積率を大きくしても、外装部材20の肌触りやフィット性は悪化し難く、肌側シート22,23と非肌側シート21との接合強度を強くすることができる。
また、外装部材20は、上下方向の上端部において非肌側シート21の一部が下側に折り返されている。図3において、非肌側シート21は、前側折り曲げ位置FL20fにて上下方向の下側(縦方向の後側)且つ厚さ方向の肌側に折り返された部分である折り返し部21ffを有している。折り返し部21ffは、ホットメルト接着剤等の接着剤によって厚さ方向に隣接するシート部材(図3では肌側シート22)と少なくとも一部が互いに接合されている。また、折り返し部21ffと厚さ方向に隣接するシート部材(肌側シート22)との厚さ方向の間に、横方向(左右方向)に沿った胴回り弾性部材25fが設けられていても良い。胴回り弾性部材25fは、例えば糸ゴム等を用いることができ、横方向に伸長した状態で外装部材20に固定されている。該胴回り弾性部材25fが横方に収縮することにより、ナプキン1の前側胴回り部FAにおいて胴回り開口1a(後述)のフィット性が向上する。
同様に、図3において、非肌側シート21は、後側折り曲げ位置FL20bにて上下方向の下側(縦方向の前側)且つ厚さ方向の肌側に折り返された部分である折り返し部21bfを有している。また、折り返し部21bfと厚さ方向に隣接するシート部材(肌側シート23)との厚さ方向の間に、横方向(左右方向)に沿った胴回り弾性部材25bが設けられていても良い。胴回り弾性部材25bにより、ナプキン1の後側胴回り部BAにおいて胴回り開口1a(後述)のフィット性が向上する。
図7は、伸長状態におけるパンツ型形状のナプキン1の平面図である。ナプキン1は、図2に示す展開状態から、縦方向における中央位置CL(図2において一点鎖線で示す)を折り位置として、図7のように、吸収性本体10及び外装部材20が長手方向に二つ折りされる。当該二つ折りの状態において、外装部材20のうち前後方向に重なり合った前側胴回り部FAの横方向両側部20feと、後側胴回り部BAの横方向両側部20beとがシール溶接等の公知の接合手段を用いて接合され、一対のサイド接合部60,60が形成される。これにより、二つ折りされた外装部材20が前側(腹側)と後側(背側)とで環状につながって、図1及び図7に示すような胴回り開口1a及び一対の脚回り開口1bが形成され、パンツ型のナプキン1となる。
ナプキン1において、サイド接合部60は、複数の個別接合部61,62が上下方向(縦方向)に沿って間欠的に並ぶことによって形成される。図7では、横長に形成された複数の個別接合部61,61…が上下方向に沿って所定の間隔を空けて配置されている。また、個別接合部61よりも左右方向(横方向)の内側に、横長に形成された複数の個別接合部62,62…が上下方向に沿って所定の間隔を空けて配置されている。使用後のおむつ1を着用者の身体から取り外す際には、当該サイド接合部60を破ることによって、環状に連結されている前側胴回り部FAと後側胴回り部BAとを前後に分離させることができる。その際、サイド接合部60において上下方向に沿って間欠的に配置された複数の個別接合部61,62がミシン目のように機能することで、簡単にサイド接合部60を破ることができる。但し、サイド接合部60が1種類の個別接合部によって形成されるのであって良い。
<開孔70の詳細>
本実施形態のナプキン1では、外装部材20(非肌側シート21)の全体に亘って複数の開孔70,70…(開孔領域70A)が設けられている。この開孔70は、ナプキン1の通気性を高め、また、外部から視認可能であることにより、ナプキン1が蒸れにくいというイメージをユーザーに想起させることができる。
一方で、外装部材20に開孔70が設けられていることにより、外装部材が破れやすくなるという印象をユーザーに想起させる場合がある。例えば、使用後のナプキン1を着用者の身体から取り外す際には、通常、前側胴回り部FAの上端部(下端部)と後側胴回り部BAの上端部(下端部)とをそれぞれ掴んで、前後に引っ張ることでサイド接合部60を破る(剥がす)動作が行われる。この胴回り部FA,BAを前後に引っ張る動作において、開孔70が破れの起点となって外装部材20自体が破れてしまい、排泄物が漏れ出てしまうといった心配をユーザーに生じさせるおそれがある。
そこで、ナプキン1では、伸長状態において、開孔70の面積S70が、サイド接合部60を構成している複数の個別接合部61,62のうち、最も面積が大きいものの面積S60Mよりも小さくなるように、各々の開孔70が構成されている(S70<S60M)。このような構成であれば、胴回り部FA,BAを前後に引っ張った際に、サイド接合部60(個別接合部61,62)の方が、開孔70よりも弱い力で破れやすく見えるようになる。すなわち、開孔70が設けられた外装部材20を破ることなく、サイド接合部60を簡単に剥がすことができるように見える。したがって、逆の場合(個別接合部61,62の面積よりも開孔70の面積が大きい場合、S70>S60M)と比較して、外装部材20が破れやすいという印象をユーザーに想起させ難くすることができる。
また、各々の開孔70の面積S70は、外装部材20(非肌側シート21)に設けられている複数の融着部80,80…の各々の面積S80よりも大きいことが好ましい。一般に、融着部80はスパンボンド不織布等の不織布を製造する過程において、不織布の全体に亘って広く形成されるものである。そのため、仮に、開孔70の面積S70が、融着部80の面積S80よりも小さかった場合、開孔70自体がユーザーに認識(視認)され難くなるおそれがある。これに対して、本実施形態のナプキン1では、開孔70の面積S70を融着部80の面積S80よりも大きくすることで(S70>S80)、開孔70の視認性を高め、良好な通気性を有していることをユーザーに想起させやすくすることができる。
さらに、非肌側シート21と肌側シート22,23とを接合している複数の溶着部90,90…のうち少なくとも一部の溶着部90の面積S90が、開孔70の面積S70よりも小さくなるようにすると良い。上記の融着部80と同様に、溶着部90は外装部材20の製造工程(図10のS104)において、外装部材20の全体に亘って広く形成される。そのため、開孔70の面積S70が、溶着部90の面積S90よりも小さくなる部分では、開孔70が目立ちにくく、ユーザーに認識(視認)され難くなるおそれがある。これに対して、本実施形態のナプキン1では、図6に示される複数の溶着部90,90…のうち、少なくとも領域Xに形成されている溶着部91の各々の面積S91が、開孔70の各々の面積S70よりも小さくなるように、開孔70が構成されている(S70>S91)。したがって、開孔70の視認性が高まり、良好な通気性を有していることをユーザーに想起させやすくすることができる。
一方、複数の溶着部90,90…のうち少なくとも一部の溶着部90の面積S90が、開孔70の面積S70よりも大きくなるようにしても良い。上述したように、開孔70が過度に目立ちやすいと、外装部材20が破れやすいという印象をユーザーに想起させるおそれがある。これに対して、本実施形態のナプキン1では、図6に示される複数の溶着部90,90…のうち、少なくとも領域Yに形成されている溶着部92の各々の面積S92が、開孔70の面積S70よりも大きくなるように、各々の開孔70が構成されている(S70<S92)。これにより、開孔70が過度に大きく見えてしまうことが抑制され、外装部材20が破れやすいという印象をユーザーに想起させ難くすることができる。
なお、ナプキン1では、図6のように展開且つ伸長状態のおむつ1(外装部材20)を厚さ方向に見たときに、外装部材20と吸収性本体10とが重複する領域Yにおいて、溶着部92の各々の面積S92よりも、開孔70の各々の面積S70が小さくなっている。すなわち、開孔70が目立ち難くなっている。したがって、当該領域Yにおいて、外装部材20が破れやすいという印象をユーザーに想起させ難くすると共に、吸収性本体10によって吸収された経血等の排泄液が、開孔70を通過して外装部材20の非肌側に漏れてしまうという印象をより想起させ難くすることができる。
また、図6で外装部材20と吸収性本体10とが重複しない領域Xにおいては、溶着部91の各々の面積S91よりも、開孔70の各々の面積S70が大きくなっている。すなわち、開孔70が目立ちやすくなっている。吸収性本体10と重複していない領域Xでは、吸収性本体10によって吸収された経血等が開孔70を通過して外装部材20の非肌側に漏れる可能性は低い。そのため、開孔70を目立ちやすくすることにより、ユーザーに漏れの心配を生じさせること無く、良好な通気性を有していることを想起させやすくすることができる。
図8A及び図8Bは、非肌側シート21に形成された開孔70の厚さ方向における形状について説明する断面模式図である。本実施形態において、開孔70は、非肌側シート21に対して、先端の尖ったピンの先端部を厚さ方向の一方側から他方側に貫通させることによって形成される。その際、開孔70の周縁部が厚さ方向の他方側(ピンが押し込まれた側)に向かって突出した状態となる。図8Aでは、開孔70の周縁部が厚さ方向の非肌側に突出した開孔縁突出部71が形成されている。開孔縁突出部71が非肌側に突出していた場合、非肌側シート21を非肌側から見たときに、開孔縁突出部71とその他の部分とで光の反射の仕方が異なって見える。したがって、開孔70の周縁部が非肌側から視認しやすくなり、ユーザーは、非肌側シート21に開孔70が設けられていることを認識しやすくなる。これにより、良好な通気性を有していることをユーザーにより想起させやすくすることができる。
一方、図8Bでは、開孔70の周縁部が厚さ方向の肌側に突出した開孔縁突出部72が形成されている。この場合、非肌側シート21の非肌側面には、非肌側に突出する部分が形成されていないため、図8Aの場合(開孔縁突出部71)と比較して、ナプキン1の着用時において非肌側シート21と着用者の衣服との間で摩擦が生じ難くなる。したがって、開孔縁突出部72が着用者の衣服にひっかかることによって非肌側シート21が擦れたり破れたりしてしまうことが抑制される。また、開孔縁突出部72が肌側に突出していることにより、非肌側シート21と、その肌側に隣接する肌側シート22,23(図8Bでは不図示)との接触面積が小さくなる。したがって、外装部材20の非肌側へ水分が移動して漏れることを抑制しやすくなる。
また、外装部材20は、上下方向の上端部(縦方向の前後端部)にて非肌側シート21が下側に折り返された折り返し部21ff、21bfを有していることを説明したが、当該折り返し部21ff,21bfにも開孔70が設けられている。図9Aは、外装部材20の上端部にて折り返された非肌側シート21を横方向から見たときの断面模式図である。図9Bは、展開且つ伸長状態において、図9Aの折り返し部21ffを厚さ方向の肌側から見たときの開孔70の配置について説明する平面図である。なお、図9A,9Bでは、外装部材20を構成する部材のうち非肌側シート21のみを表示している。また、同図9A,9Bにおいて、非肌側シート21のうち折り返し部21ffに設けられる開孔70を折り返し開孔70fと呼び、非肌側シート21のうち折り返し部21ff以外の部分(つまり、折り返されていない部分)に設けられる開孔70を非折り返し開孔70iと呼ぶ。
ナプキン1では、図9Bに示されるように、折り返し部21ffを厚さ方向に見たときに、折り返し開孔70fの一部と非折り返し開孔70iの一部とが重複していない。厚さ方向に積層された非肌側シート21の折り返し部21ffと非折り返し部分とで、開孔70(70f,70i)の位置がずれることで、外装部材20の上端部における強度が維持されやすくなる。仮に、全ての折り返し開孔70fと非折り返し開孔70iとが重複して配置されていた場合、外装部材20の上端部において資材強度が弱くなり、該上端部が破れやすくなるおそれがある。特に、この部分は、胴回り開口1aを形成し、胴回り弾性部材25f,25bが設けられる部分でもあることから、ナプキン1の着用時に胴回り開口1aが破れたり、胴回り弾性部材25f,25bが外装部材20から離脱したりすると、フィット性が大きく悪化するおそれがある。これに対して、図9Bのように、一部の折り返し開孔70fと非折り返し開孔70iとが重複しないようにすることで、外装部材20の上端部の強度が過度に弱くなることが抑制され、胴回り開口1aを破れ難くすることができる。
一方、折り返し部21ffを厚さ方向に見たときに、折り返し開孔70fの一部と非折り返し開孔70iの一部とが重複する部分も存在する。仮に、全ての折り返し開孔70fと非折り返し開孔70iとがずれて配置されていた場合、外装部材20の上端部における通気性が悪化するおそれがある。外装部材20の上端部(胴回り開口1a)は、折り返し部21ffが設けられていることにより他の部分よりも積層枚数が多く、さらに胴回り弾性部材25f,25bが発現する収縮力が強く作用する部位である。そのため、胴回り開口1aにおいて通気性が悪化すると、蒸れが生じ易く、着用者に不快感を生じさせやすくなる。これに対して、図9Bのように、一部の折り返し開孔70fと非折り返し開孔70iとが重複するようにすることで、外装部材20の上端部における通気性が確保されやすくなり、ナプキン1着用時において、胴回り開口1aで着用者に不快感を生じさせること等を抑制することができる。
また、外装部材20を構成している部材のうち、非肌側シート21の親水性は、他の部材(例えば、肌側シート22,23)の親水性よりも高いことが好ましい。例えば、ナプキン1の着用時に着用者が胴回りに汗をかいた場合、外装部材20と肌との間に水分が溜まって蒸れを生じやすくなるおそれがある。このようなときに、外装部材20の最も非肌側に配置されている非肌側シート21の親水性が高ければ、着用者の肌に付着した汗等の水分を、親水性の低い肌側シート22,23側から親水性の高い非肌側シート21側へ引き込み易くすることができる。さらに、本実施形態では、非肌側シート21に複数の開孔70,70…が設けられているため、非肌側シート21へ引き込まれた水分を非肌側(大気側)へ効率良く蒸散させることができる。これにより、外装部材20を蒸れにくくすることができる。
なお、非肌側シート21の親水性を高める方法の一例としては、非肌側シート21を構成する不織布に所定の油剤を付着させる処理(親水処理)を行う方法が挙げられる。親水処理に用いる油剤は、例えば、アニオン系油剤や非イオン系油剤及びそれらの配合品等、繊維の帯電防止剤として効果を有する市販の油剤を使用することができる。これらの油剤を油槽に投入して、オイリングローラー等を用いてオイリングすることにより、不織布の親水性を高め、親水性不織布を得ることができる。但し、これ以外の方法によって親水性不織布が形成されるのであっても良い。例えば、親水性の高い繊維を用いて不織布を製造することによって、親水性不織布を得ても良い。
シート部材の親水性は、当該シート部材の表面にイオン交換水を接触させた際の接触角を測定することによって評価することができる。具体的には、親水性不織布とイオン交換水との接触角が、疎水性不織布とイオン交換水との接触角よりも小さければ、親水性不織布の親水性の方が、疎水性不織布の親水性よりも高くなる。本実施形態で用いられる親水性不織布(非肌側シート21)としては、イオン交換水との接触角が、90度未満以下であることが望ましく、50度以下であることが更に望ましい。一方、疎水性不織布(肌側シート22,23)としては、イオン交換水との接触角が、90度以上であることが望ましく、120度以上であることが更に望ましい。
接触角の測定は、例えば、協和界面科学株式会社製の接触角計MCA-Jを用いて、以下の方法で行うことができる。先ず、測定対象となるシート部材(被測定シート)を構成する繊維の表面に、イオン交換水を滴下(約20ピコリットル)した後、直ちに前記接触角計を用いて接触角度の測定を行う。測定は、被測定シートの表面の複数個所(例えば5箇所以上)で行い、それらの平均値を接触角とする。なお、測定環境温度は22℃とする。
また、イオン交換水を滴下した被測定シートを、当該被測定シートの断面方向から撮像し、撮像した画像を解析して、イオン交換水の液滴と被測定シートとがなす角度を測定することによって、接触角を測定するようにしても良い。
また、ナプキン1では、外装部材20において横方向(左右方向)に隣り合う2つの開孔70,70の中心間距離p70(開孔70のピッチ)は、吸収性本体10において横方向(左右方向)に隣り合う2つの吸収体弾性部材50,50の間隔p50(吸収体弾性部材50のピッチ)よりも小さくなっている(図2参照)。吸収性本体10のうち吸収体弾性部材50,50…が設けられている領域(「股下弾性領域」とも呼ぶ)は、該吸収体弾性部材50が発現する伸縮性に基づいて、自然状態において縦方向に収縮している。したがって、厚さ方向に見たときに、股下弾性領域と重複する領域に配置されている開孔70は、該股下弾性領域の収縮に伴って縦方向に収縮し、開孔面積が小さくなる。そのため、股下弾性領域と重複する領域では、開孔70が過度に大きく見え難くなり、ユーザーに対して、股下部において、経血等の排泄液が開孔70から外側に漏れ出てしまうといった懸念を生じ難くさせることができる。
その際、吸収体弾性部材50,50の間隔p50よりも開孔70,70の中心間距離p70が小さければ(p50>p70)、隣り合う吸収体弾性部材50,50間に、1以上の開孔70が必ず配置されることとなる。つまり、股下弾性領域と重複して配置される開孔70の数を多くすることができる。したがって、ナプキン1の股下部において、ユーザーに排泄漏れの心配を生じ難くさせつつ、良好な通気性を維持することができる。
なお、「自然状態」とは、ナプキン1を所定時間放置したときの状態である。例えば、製品状態のナプキン1をパッケージから取り出した後、外装部材20の両側部(20fe,20be)を左右方向の両外側に引っ張り、外装部材20を「伸長状態」として、この伸長状態を15秒間継続させた後、ナプキン1の引っ張りを解除して机等の平面に置く。そして、このような平面平置きで5分間経過させた状態を自然状態とする。
また、自然状態のナプキン1の前側胴回り部FA及び後側胴回り部BAにおいて、吸収性本体10と重複する部分に配置されている開孔70の各々面積は、吸収性本体10と重複しない部分に配置されている開孔70の各々面積よりも大きくなっている。言い換えると、外装部材20のうち、上下方向(縦方向)においてサイド接合部60と重複する領域では、厚さ方向に見たときに、吸収性本体10と重複する部分に設けられた開孔70の各々面積は、吸収性本体10と重複しない部分に設けられた開孔70の各々面積よりも大きくなっている。
前側胴回り部FA及び後側胴回り部BAにおいて、外装部材20が吸収性本体10と重複していない部分では、外装部材20の厚みが薄く、強度が弱そうな印象をユーザーに抱かせるおそれがある。そこで、開孔70の面積が過度に大きく見え過ぎないようにすることで、外装部材20が破れやすいという印象をユーザーに想起させ難くすることができる。一方、外装部材20が吸収性本体10と重複している部分では、外装部材20の厚みが厚く見え、通気性が低そうな印象をユーザーに抱かせるおそれがある。そこで、開孔70の面積が他の部位よりも大きく見えるようにすることで、良好な通気性を有しているという印象をユーザーに想起させ易くすることができる。
また、自然状態のナプキン1の上下方向の下端部において、外装部材20(非肌側シート21)の左右方向(横方向)両端部に配置されている開孔70の各々面積は、左右方向(横方向)中央部に配置されている開孔70の各々面積よりも大きくなっている。ナプキン1の上下方向の下端部(つまり、股下部CA)では、吸収性本体10の左右方向における両端部よりも外側に非肌側シート21の一部が延出して設けられており、着用時には、当該延出した部分が着用者の鼠径部や両脚に接触しやすい。そのため、そのような接触しやすい部分において、開孔70の面積が他の部分よりも大きく見えることにより、両脚と接触しやすい部分で良好な通気性を有しているという印象をユーザーに想起させ易くすることができる。
また、ナプキン1では、外装部材20を構成しているシート部材のうち肌側に配置された肌側シート22,23には開孔70が設けられていない。すなわち、外装部材20の厚さ方向の一方側(非肌側)では開孔70が視認可能であるが、厚さ方向の他方側(肌側)では開孔70が視認されない。仮に、厚さ方向の両側から開孔70が視認可能であると、外装部材20の強度が不十分となり、ナプキン1の着用動作時に外装部材20を引っ張った際に、該外装部材20が破れてしまうといった不安をユーザー(着用者)に生じさせるおそれがある。そこで、本実施形態では、肌側シート22,23側には開孔70を設けないことで、ナプキン1の着用動作時に、外装部材20の肌側からは開孔70が視認され難くすることで、ユーザーに強度的な不安を生じ難くさせることができる。
また、ナプキン1では、展開状態の外装部材20を厚さ方向に見たときに、開孔70と溶着部90とが重複していない部分を有している。本実施形態では、溶着部90によって非肌側シート21と肌側シート22,23とが互いに接合されることによって外装部材20が形成されている。仮に、全ての溶着部90と重複して開孔70が設けられていた場合、非肌側シート21と肌側シート22,23との接合強度が弱くなり、外装部材20が剥がれたり破れやすくなったりするおそれがある。そこで、外装部材20において、開孔70と溶着部90とが重複していない部分を設けることで、外装部材20の接合強度が低下することを抑制し、ユーザーに強度的な不安を生じ難くさせることができる。
<ナプキン1の製造方法>
続いて、ナプキン1の製造方法について説明する。図10は、ナプキン1の製造における各工程のフロー図である。図11は、ナプキン1を製造する製造装置100について説明する概略図である。なお、図10及び図11では、説明を簡略化するために、吸収性本体10は完成された状態で供給されるものとし、吸収性本体10の製造方法については説明を省略する。
図11に示す製造装置100は、図10に示される各工程(S101~S108)を順次実施することによって、ナプキン1を連続的に製造する。製造装置100は、搬送機構110と、開孔機構120と、延伸機構130と、超音波溶着機構140と、吸収性本体転写機構150と、折り曲げ機構160と、接合機構170と、切断機構180と、を備える。
ナプキン1の製造工程において、外装部材20を構成するシート部材(21,22,23)等の各種基材を所定の搬送方向へ搬送する搬送工程が行われる(S101)。なお、製造装置100において搬送方向は、ナプキン1の左右方向(横方向)に沿った方向である。以下では、搬送方向のことを「MD方向」とも呼び、搬送方向と交差する交差方向(図11において紙面の奥行き方向)を「CD方向」とも呼ぶ。
搬送工程では、非肌側シート21がMD方向(パンツ型状態における左右方向)に連なった状態の非肌側シート連続体21a(第1シートに相当)が、原反ロールから繰り出された後、搬送機構110によって、所定の搬送速度でMD方向の上流側から下流側へ搬送される。同様に、肌側シート22,23がそれぞれMD方向(左右方向)に連なった状態の肌側シート連続体22a,23a(第2シートに相当)が、それぞれ原反ロールから繰り出された後、搬送機構110によって、所定の搬送速度でMD方向の上流側から下流側へ搬送される。これらの各基材が搬送される間に、S102~S108の各工程が実施されることで、ナプキン1が製造される。
まず、MD方向に搬送される非肌側シート連続体21aに複数の開孔70を形成する開孔形成工程が行われる(S102)。開孔形成工程においては、MD方向の所定位置に設けられた開孔機構120のピン121を動作させ、当該ピン121の先端部分を非肌側シート連続体21aの厚さ方向に貫通させることにより、複数の開孔70を形成する。このとき、ピン121が貫通する方向に突出した開孔縁突出部71(72)が形成される。なお、開孔機構120が、製造装置100とは独立して構成されており、製造装置100に供給される前に非肌側シート連続体21aに開孔70が形成されるのであっても良い。つまり、開孔70はインラインで開孔加工するものでもよいし、オフラインで加工されたものであっても良い。また、非肌側シート連続体21aには、不織布の製造段階で形成された複数の融着部80が予め設けられているものとする。
また、MD方向に搬送される肌側シート連続体22a(23a)に延伸処理を施して、MD方向(横方向)に沿った伸縮性を発現させる延伸工程が行われる(S103)。延伸処理は、一対のギアロール131,132を備えた延伸機構130を用いて行われる。図12は、延伸処理の原理について説明する図である。図13は、図12の領域Kについて拡大して表した図である。
ギアロール131及び132は、互いの外周面を対向させつつCD方向に沿った回転軸回りに回転する上下一対のロール機構である。ギアロール131の外周面には、それぞれ回転方向に沿って複数の山部131m(ギアの歯に相当する)と谷部131vとが交互に形成されているとともに、各山部131m及び各谷部131vは、それぞれ、CD方向に延びて形成されている。なお、山部131m及び谷部131vはギアロール131のCD方向全体に形成されている必要は無く、ギアロール131の外周面でCD方向の一部の領域に形成されていても良い。また、ギアロール132の外周面にも同様の山部132m(ギアの歯)と谷部132vとが交互に形成されている。ギアロール131及び132が回転しているときには、一方のギアロール131の山部131mが他方のギアロール132の谷部132vに入り込むように互いの山部131mと谷部132vとが若干の隙間をもって噛み合うようになっている。そして、当該回転中に、1対のギアロール131及び132の間を肌側シート連続体22a(23a)が伸長した状態でMD方向に沿って通過する。
1対のギアロール131及び132の間を通過中の肌側シート連続体22a(23a)は、一方のギアロール132において互いに隣り合う山部132m,132m同士と、その間の谷部132vに入り込む他方のギアロール131の山部131mとによって、三点曲げ状に変形される(図13参照)。このとき、肌側シート連続体22a(23a)において一方のギアロール132の山部132mの頂面と当接する第1部分Saは、当該頂面に概ね相対移動不能に当接するため、延伸されにくい。一方、隣り合う二つの第1部分Sa,Sa同士の間の第2部分Sbは、山部131mの入り込みに基づいて延伸される。その結果、肌側シート連続体22a(23a)は、図13に示されるように、延伸された第2部分Sbと、第2部分Sbよりも延伸され難い第1部分SaとがMD方向に交互に並ぶように加工される。そして、第2部分Sbの領域では、肌側シート連続体22a(23a)を構成する不織布の伸長性繊維が部分的に引き延ばされる。つまり、1対のギアロール131及び132の間を通過することにより、肌側シート連続体22a(23a)において、少なくとも一部の伸長性繊維が伸長された状態となる。これにより、肌側シート連続体22a(23a)は伸縮性繊維の弾性変形に基づいてMD方向に沿った伸縮性を発現する。
なお、肌側シート連続体22a(23a)に延伸処理を施す際には、不図示の加熱装置を用いて、該肌側シート連続体22a(23a)を予め加熱しておくことで、伸長性繊維が切断されたり、不織布自体が破れたりしないようにすることが望ましい。加熱時の条件(加熱温度や加熱時間等)は、不織布を構成する繊維の種類やその融点等に応じて適宜調整される。
次いで、MD搬送方向に搬送される非肌側シート21の肌側面に、同じくMD方向に搬送される肌側シート連続体22a及び23aの非肌側面を重ねて接合し、外装部材20を形成する外装部材形成工程が行われる(S104)。外装部材形成工程では、MD方向の所定位置に設けられた超音波溶着機構140によって、非肌側シート連続体21a及び肌側シート連続体22a(23a)の所定位置に超音波振動及び圧力を加える超音波溶着を実施する。これにより、上述した複数の溶着部90(91,92、図6参照)によって非肌側シート連続体21aと肌側シート連続体22a(23a)とが接合され、外装部材20がMD方向(パンツ型状態における左右方向)に連なった状態の外装部材連続体20aとなる。
次いで、外装部材連続体20aの肌側の所定位置に、吸収性本体10を転写する転写工程が行われる(S105)。転写工程では、吸収性本体転写機構150に設けられた転写ドラム151によって、外装部材連続体20aに吸収性本体10が転写される。
転写ドラム151の外周面には、吸収性本体10が、周方向に沿って所定の間隔を置いて複数保持されている。各々の吸収性本体10は、肌側面が転写ドラム151の外周面と対向するように保持されており、非肌側面には接着剤が塗布されている。かかる状態の転写ドラム151を所定の速度で回転させ、外装部材連続体20aの肌側面と吸収性本体10の非肌側面とが接触するタイミングで、転写ドラム151の吸収性本体10の保持を解除する。そして、転写ドラム151と非肌側に設けられた転写ドラム152とで厚さ方向に挟み込むようにして吸収性本体10を外装部材連続体20aに押し付けることにより、吸収性本体10が外装部材連続体20aに接合される。
その後、吸収性本体10が転写された外装部材連続体20aに対して、脚回り開口1bを形成するためのカッティングが実施され、また、外装部材20の折り返し部20bf,20bnが形成される(図10及び図11では不図示)。
次いで、吸収性本体10及び外装部材連続体20aを、CD方向の所定位置にて二つ折りにする折り曲げ工程が行われる(S106)。折り曲げ工程では、折り曲げ機構160によって、吸収性本体10及び外装部材連続体20aを、図2の縦方向における中央位置CLに相当する位置を折り目としてCD方向に二つ折りにして、折り曲げられた外装部材連続体20a,20a同士が厚さ方向に重ね合わされた状態とする。
次いで、各々のナプキン1の横方向の両側部20fe,20beに対応する位置にて、厚さ方向に重ね合わされた外装部材連続体20a,20a同士を接合する接合工程が行われる(S107)。接合工程では、接合機構170によってCD方向に沿ったシール接合が行われ、CD方向に沿って間欠的に並ぶ複数の個別接合部61,62からなるサイド接合部60が形成される。これにより、図7に示されるようなパンツ型形状のナプキン1がMD方向に沿って複数連続した状態となる。
次いで、MD方向に搬送されるパンツ型ナプキン1の連続体を、個々のパンツ型ナプキン1,1…に切断する切断工程が行われる(S108)。切断工程では、切断機構180に設けられたカッターロール181,182によって、MD方向に連続したパンツ型ナプキン1の連続体を、MD方向における所定位置(ナプキン1の横方向における両端位置)ごとに切断する。これにより、個々のパンツ型ナプキン1が製造される。
製造されたパンツ型ナプキン1は、切断機構180よりもMD方向の下流側にてそれぞれ折り畳まれ、包装材によって1個ずつまたは複数個ずつパッキングされ、梱包された後、出荷される。
このようにしてナプキン1を製造する場合、延伸処理(S103)にて用いられるギアロール131(132)の周面に沿った山部131m(132m)のピッチpmが、MD方向(パンツ型の横方向)に隣り合う2つの開孔70,70のピッチp70よりも小さいことが好ましい。言い換えると、ギアロール131(132)の周方向に隣り合う2つの歯の周方向に沿った間隔pmが、MD方向(パンツ型の横方向)に隣り合う2つの開孔70,70の中心間距離p70よりも小さいことが好ましい。
上述した様に、延伸処理では、肌側シート22及び23(第2シート)が、一対のギアロール131,132に挟まれることで延伸される。その際、肌側シート22,23は、図13に示されるように、厚さ方向に凹凸を有する状態に変形し、当該凹凸形状に沿った皺が形成されやすくなる。すなわち、肌側シート22及び23には、ギアロール131の周方向に沿って隣り合う2つの歯(山部131m,131m)のピッチpmに基づいた大きさの皺が形成されやすくなる。このとき、歯のピッチpmが開孔70,70の横方向におけるピッチp70よりも小さければ(pm<p70)、肌側シート22(23)の皺の間に過度に多くの開孔70が含まれ難くなる。したがって、開孔70によって肌側シート22(23)の強度が弱くなることが抑制され、肌側シート22(23)が破れにくくなる。これにより、外装部材20が破れやすいという印象をユーザーに想起させ難くすることができる。
一方、延伸処理(S103)にて用いられるギアロール131(132)の周面に沿った山部131m(132m)のピッチpmが、MD方向(パンツ型の横方向)に隣り合う2つの開孔70,70のピッチp70。よりも大きくなるようにしても良い。言い換えると、ギアロール131(132)の周方向に隣り合う2つの歯の周方向における間隔pmが、MD方向(パンツ型の横方向)に隣り合う2つの開孔70,70の中心間距離p70よりも大きくても良い。
ギアロール131(132)の歯のピッチpmが開孔70,70の横方向におけるピッチp70よりも大きければ(pm>p70)、肌側シート22(23)の皺の間に必ず1以上の開孔70が設けられることになる。したがって、開孔70を起点として肌側シート22(23)が折れ曲がり変形を生じやすくなり、柔軟性が高くなる。これにより、ナプキン1の着用時において、着用者の胴回りの肌と直接接触する肌側シート22(23)の肌触りがソフトになる。また、着用者の身体の凹凸に追従して肌側シート22(23)が変形しやすくなり、柔軟性やフィット性を向上させることができる。
===その他===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。
上述の実施形態では、パンツ型吸収性物品の一例としてナプキン1について説明されていたが、本発明は、ナプキン以外の他の吸収性物品にも適用可能である。例えば、パンツ型吸収性物品は、子供用や成人用のパンツ型のおむつや、パンツ型吸収パッド等であっても良い。
上述の実施形態では、パンツ型吸収性物品の一例として、外装部材20が縦方向の一方側(前側)から他方側(後側)まで連続して一体的に構成されたナプキン1について説明されていたが(図2等参照)、外装部材20が前側と後側とで別体として構成されていてもよい。すなわち、前側外装部材(前側胴回り部)、後側外装部材(後側胴回り部)、及び、吸収性本体の3部品からなる所謂3ピースタイプのパンツ型吸収性物品であっても良い。
1 ナプキン(パンツ型吸収性物品)、
1a 胴回り開口、1b 脚回り開口、
10 吸収性本体、
11 吸収性コア、12 トップシート、13 セカンドシート、14 バックシート、15 サイドシート、15t 端部、
20 外装部材、20fe 両側部、20be 両側部、
21 非肌側シート、21ff 折り返し部、21bf 折り返し部、
22 肌側シート、23 肌側シート、
25f 胴回り弾性部材、25b 胴回り弾性部材、
30 防漏壁部、
31 防漏壁弾性部材、
40 高密度部(線状圧搾部)、
50 吸収体弾性部材、
60 サイド接合部、
61 個別接合部、62 個別接合部、
70 開孔、70A 開孔領域、
70f 折り返し開孔、70i 非折り返し開孔、
71 開孔縁突出部(肌側)、72 開孔縁突出部(非肌側)、
80 融着部、
90 溶着部、
91 溶着部、92 溶着部、
100 製造装置、
110 搬送機構、
120 開孔機構、121 ピン、
130 延伸機構、
131 ギアロール、131m 山部、131v 谷部、
132 ギアロール、132m 山部、132v 谷部、
140 超音波溶着機構、
150 吸収性本体転写機構、151 転写ドラム、152 転写ドラム、
160 折り曲げ機構、
170 接合機構、
180 切断機構、181 カッターロール、182 カッターロール、
1a 胴回り開口、1b 脚回り開口、
CL 中央位置、
FL20f 前側折り曲げ位置、FL20b 後側折り曲げ位置、

Claims (18)

  1. 互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、
    液吸収性の吸収性本体と、
    前記吸収性本体よりも非肌側に設けられ、少なくとも一部が前記左右方向に伸縮可能な外装部材と、
    を有し、
    前記外装部材は、前記前後方向の前側に設けられた前側胴回り部と、前記前後方向の後側に設けられた後側胴回り部とを有し、
    前記前側胴回り部と前記後側胴回り部とが、前記左右方向の両側部に設けられた一対のサイド接合部によって互いに接合された、パンツ型吸収性物品であって、
    前記外装部材の最も非肌側に設けられた非肌側シートの少なくとも一部に開孔を有し、
    前記一対のサイド接合部の各々は、前記上下方向に沿って間欠的に並ぶ複数の個別接合部を有し、
    伸長状態において、前記開孔の面積は、複数の前記個別接合部のうち最も面積が大きいものの面積よりも小さい、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  2. 請求項1に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記非肌側シートは、点在する複数の融着部によって繊維同士が互いに接合されることによって構成された不織布であり、
    伸長状態において、前記開孔の面積は、前記融着部の面積よりも大きい、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  3. 請求項1または2に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記外装部材は、前記非肌側シートと、前記非肌側シートの肌側に隣接する肌側シートと、を有し、
    前記肌側シートと前記非肌側シートとは、点在する複数の溶着部によって互いに接合されており、
    伸長状態において、複数の前記溶着部のうち少なくとも一部の前記溶着部の面積は、前記開孔の面積よりも小さい、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  4. 請求項3に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    伸長状態において、複数の前記溶着部のうち少なくとも一部の前記溶着部の面積は、前記開孔の面積よりも大きい、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  5. 請求項4に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    展開且つ伸長状態において厚さ方向に見たときに、
    前記外装部材が前記吸収性本体と重複している領域では、前記溶着部の面積は、前記開孔の面積よりも大きく、
    前記外装部材が前記吸収性本体と重複していない領域では、前記溶着部の面積は、前記開孔の面積よりも小さい、
    ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  6. 請求項3に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記非肌側シートは、前記開孔の周縁に沿って厚さ方向の非肌側に突出した開孔縁突出部を有する、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  7. 請求項3に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記非肌側シートは、前記開孔の周縁に沿って厚さ方向の肌側に突出した開孔縁突出部を有する、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  8. 請求項3に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記外装部材は、前記上下方向の上端部において前記非肌側シートが下側に折り返された折り返し部を有し、
    展開状態において厚さ方向に見たときに、前記非肌側シートのうち、前記折り返し部以外の部分に設けられた前記開孔の一部と、前記折り返し部に設けられた前記開孔の一部とが重複していない、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  9. 請求項3に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記外装部材は、前記上下方向の上端部において前記非肌側シートが下側に折り返された折り返し部を有し、
    展開状態において厚さ方向に見たときに、前記非肌側シートのうち、前記折り返し部以外の部分に設けられた前記開孔の一部と、前記折り返し部に設けられた前記開孔の一部とが重複している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  10. 請求項3に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記非肌側シートの親水性は、前記外装部材を構成している他のシート部材の親水性よりも高い、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  11. 請求項3に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    展開且つ伸長状態において互いに交差する縦方向と、横方向とを有し、
    前記吸収性本体には、前記縦方向に沿って伸縮する複数の吸収体弾性部材が前記左右方向に間隔を空けて複数設けられており、
    伸長状態において、前記横方向において隣り合う2つの前記吸収体弾性部材の間隔は、前記横方向において隣り合う2つの前記開孔の中心間距離よりも大きい、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  12. 請求項3に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    自然状態において、前記外装部材のうちの前記サイド接合部と前記上下方向に重複する領域では、
    厚さ方向に見たときに、前記吸収性本体と重複する部分に設けられた前記開孔の面積が、前記吸収性本体と重複しない部分に設けられた前記開孔の面積よりも大きい、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  13. 請求項3に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記非肌側シートは、前記前側胴回り部から前記後側胴回り部まで連続したシート部材によって構成されており、
    自然状態において、前記上下方向の下端部では、前記非肌側シートの前記左右方向の両端部に設けられた前記開孔の面積が、前記非肌側シートの左右方向の中央部に設けられた前記開孔の面積よりも大きい、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  14. 請求項3に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記肌側シートには前記開孔が設けられていない、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  15. 請求項3に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    展開状態の前記外装部材を厚さ方向に見たときに、前記溶着部と前記開孔とが重複していない部分を有している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物
  16. 第1シート及び第2シートを搬送方向に搬送する搬送工程と、
    前記第1シートに複数の開孔を形成する開孔形成工程と、
    前記第2シートに延伸処理を施して、前記搬送方向に沿った伸縮性を発現させる延伸工程と、
    前記第1シートと前記第2シートとを厚さ方向に重ねて接合し、外装部材を形成する外装部材形成工程と、
    前記外装部材に液吸収性の吸収性本体を転写する転写工程と、
    前記外装部材及び前記吸収性本体を、前記搬送方向と交差する交差方向に折り曲げる折り曲げ工程と、
    折り曲げられて前記厚さ方向に重ねられた前記外装部材同士を、前記交差方向に沿って間欠的に並ぶ複数の個別接合部にて接合する接合工程と、
    を有するパンツ型吸収性物品製造方法であって、
    前記開孔形成工程で形成される前記開孔の面積は、前記接合工程で形成される複数の前記個別接合部のうち最も面積が大きいものの面積よりも小さい、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品製造方法。
  17. 請求項16に記載のパンツ型吸収性物品製造方法であって、
    前記延伸処理は、複数の歯が周面に沿って設けられた一対のギアロールの間を、前記第2シートが通過することによって行われ、
    前記ギアロールの周面に沿った前記歯のピッチは、前記搬送方向において隣り合う2つの前記開孔の中心間距離よりも小さい、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品製造方法。
  18. 請求項16に記載のパンツ型吸収性物品製造方法であって、
    前記延伸処理は、複数の歯が周面に沿って設けられた一対のギアロールの間を、前記第2シートが通過することによって行われ、
    前記ギアロールの周面に沿った前記歯のピッチは、前記搬送方向において隣り合う2つの前記開孔の中心間距離よりも大きい、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品製造方法。

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