JP2023169916A - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】蛍光剤を含み、アルカリ性である液体洗浄剤組成物において、洗浄力が高く、蛍光剤由来の臭気が抑制された液体洗浄剤組成物の提供。【解決手段】(A)成分:4,4’-ビス(2-スルホスチリル)ビフェニルジナトリウム塩と、(B)成分:香料と、(C)成分:界面活性剤とを含有し、(B)成分は(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分を全て含み、(B1)成分は1,8-シネオール、フェランドレン及びジヒドロリナロールから選ばれる1種以上であり、(B2)成分はクマリン及びバニリンから選ばれる1種以上であり、(B3)成分はオキサシクロヘキサデカ-12-エン-2-オン、3-メチルシクロペンタデカ-5-エン-1-オン及びエチレンブラシレートから選ばれる1種以上であり、(B)成分の総質量に対して、(B1)成分の含有量が0.02質量%以上であり、25℃におけるpHが8以上である、液体洗浄剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、液体洗浄剤組成物に関する。
衣類等を洗浄対象とする繊維製品用の洗浄剤としては、粉末洗浄剤と液体洗浄剤との2種が一般的である。液体洗浄剤は、溶け残りの懸念がないことや衣類等に塗布して使用できることから、その需要が高まっている。
液体洗浄剤の洗浄力は、液体洗浄剤をアルカリ性にすることで高まることが知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2004-10680号公報
粉末洗浄剤には、洗浄力の付与に加えて、衣類等の見た目による白さを追求する目的で、蛍光剤(蛍光増白剤)による増白効果を付与することが一般的である。
しかしながら、アルカリ性とした液体洗浄剤において、蛍光剤の一種である4,4’-ビス(2-スルホスチリル)ビフェニルジナトリウム塩を配合すると、液体洗浄剤の輸送中や保存中に悪臭が発生することがある。
本発明は、蛍光剤を含み、アルカリ性である液体洗浄剤組成物において、洗浄力が高く、蛍光剤由来の臭気が抑制された液体洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
本発明は以下の態様を有する。
[1] (A)成分:4,4’-ビス(2-スルホスチリル)ビフェニルジナトリウム塩と、
(B)成分:香料と、
(C)成分:界面活性剤と、
を含有し、
前記(B)成分は(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分を全て含み、
前記(B1)成分は、1,8-シネオール、フェランドレン及びジヒドロリナロールから選ばれる1種以上であり、
前記(B2)成分は、クマリン及びバニリンから選ばれる1種以上であり、
前記(B3)成分は、オキサシクロヘキサデカ-12-エン-2-オン、3-メチルシクロペンタデカ-5-エン-1-オン及びエチレンブラシレートから選ばれる1種以上であり、
前記(B)成分の総質量に対して、前記(B1)成分の含有量が0.02質量%以上であり、
25℃におけるpHが8以上である、液体洗浄剤組成物。
[2] 前記(B)成分の総質量に対して、前記(B1)成分の含有量が0.02~10質量%であり、前記(B2)成分の含有量が0.1~15質量%であり、前記(B3)成分の含有量が1~40質量%である、前記[1]の液体洗浄剤組成物。
[3] 前記(A)成分/(前記(B1)成分+前記(B2)成分+前記(B3)成分)で表される質量比が0.05~8900である、前記[1]又は[2]の液体洗浄剤組成物。
本発明によれば、蛍光剤を含み、アルカリ性である液体洗浄剤組成物において、洗浄力が高く、蛍光剤由来の臭気が抑制された液体洗浄剤組成物を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の液体洗浄剤組成物は、以下に示す(A)成分と、(B)成分と、(C)成分とを含有する組成物である。
液体洗浄剤組成物は、水を含有していてもよい。また、液体洗浄剤組成物は、必要に応じて(A)成分、(B)成分、(C)成分及び水以外の成分(任意成分)をさらに含有してもよい。
<(A)成分>
(A)成分は、4,4’-ビス(2-スルホスチリル)ビフェニルジナトリウム塩である。
(A)成分は、蛍光剤である。
液体洗浄剤組成物が(A)成分を含んでいれば、洗浄成分では取り除けなかった、衣類等の繊維製品に生じた黄ばみに(A)成分が付着することで、繊維製品が白く見えるようになる。その結果、繊維製品の黄ばみを視認しにくくできる。すなわち、繊維製品の黄ばみに対する洗浄力が向上する。
(A)成分としては市販品を用いることができる。
(A)成分の市販品としては、例えばBASF社製の商品名「Tinopal(登録商標) CBS-X」、「Tinopal(登録商標) CBS-CL」などが挙げられる。
(A)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(A)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.05~5質量%が好ましく、0.1~3質量%がより好ましく、0.1~2質量%がさらに好ましく、0.1~1質量%が特に好ましい。(A)成分の含有量が上記下限値以上であれば、繊維製品の黄ばみをより視認しにくくできる。(A)成分の含有量が上記上限値以下であれば、液体洗浄剤組成物の液外観を良好に維持できる。
<(B)成分>
(B)成分は、香料である。
(B)成分は、以下に示す(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分を全て含む。(B)成分が(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分を全て含むことで、(A)成分由来の臭気に対して高いマスキング効果を発現できる。
(B1)成分は、1,8-シネオール、フェランドレン及びジヒドロリナロールから選ばれる1種以上である。(B1)成分は揮発度が高く、主にトップからミドルにかけてマスキング効果を発揮する、トップノート成分である。
(B2)成分は、クマリン及びバニリンから選ばれる1種以上である。(B2)成分は中程度の揮発度を有し、主にミドルからラストにかけてマスキング効果を発揮する、ミドルノート成分である。
(B3)成分は、オキサシクロヘキサデカ-12-エン-2-オン、3-メチルシクロペンタデカ-5-エン-1-オン及びエチレンブラシレートから選ばれる1種以上である。(B3)成分は揮発度が低く、主にラストでマスキング効果を発揮する、ラストノート成分である。
(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分のそれぞれは、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分の好ましい組み合わせとしては、(B1)成分が1,8-シネオールであり、(B2)成分がクマリンであり、(B3)成分がオキサシクロヘキサデカ-12-エン-2-オンである。
(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分は、高分子化合物等で形成されたカプセルなどに内包されていない状態で液体洗浄剤組成物中に配合されることが好ましい。
(B1)成分の含有量は、(B)成分の総質量に対して0.02質量%以上であり、0.02~10質量%が好ましく、0.1~5質量%がより好ましく、0.2~3質量%がさらに好ましい。(B1)成分の含有量が上記下限値以上であれば、(A)成分由来の臭気を抑制できる。(B1)成分の含有量が上記上限値以下であれば、香りとしての総合的なバランスを良好に維持でき、嗜好性の低下を抑制できる。
また、(B1)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.00001~0.15質量%が好ましく、0.0001~0.05質量%がより好ましく、0.0004~0.025質量%がさらに好ましい。
(B2)成分の含有量は、(B)成分の総質量に対して0.1~15質量%が好ましく、0.1~10質量%がより好ましく、1~10質量%がさらに好ましく、2~6質量%が特に好ましい。(B2)成分の含有量が上記下限値以上であれば、(A)成分由来の臭気をより良好に抑制できる。(B2)成分の含有量が上記上限値以下であれば、香りとしての総合的なバランスを良好に維持でき、嗜好性の低下を抑制できる。
また、(B2)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.00005~0.25質量%が好ましく、0.001~0.1質量%がより好ましく、0.004~0.05質量%がさらに好ましい。
(B3)成分の含有量は、(B)成分の総質量に対して1~40質量%が好ましく、1~15質量%がより好ましく、1~13質量%がさらに好ましい。(B3)成分の含有量が上記下限値以上であれば、(A)成分由来の臭気をより良好に抑制できる。(B3)成分の含有量が上記上限値以下であれば、香りとしての総合的なバランスを良好に維持でき、嗜好性の低下を抑制できる。
また、(B3)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.0005~0.6質量%が好ましく、0.001~0.15質量%がより好ましく、0.002~0.15質量%がさらに好ましい。
(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分の含有量の合計は、(B)成分の総質量に対して1.12質量%以上が好ましく、1.5質量%以上がより好ましく、2質量%以上がさらに好ましく、2.5質量%以上がよりさらに好ましく、3質量%以上が特に好ましく、4質量%以上が最も好ましい。また、(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分の含有量の合計は、(B)成分の総質量に対して65質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、25質量%以下がさらに好ましく、20質量%以下が特に好ましい。(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分の含有量の合計の上限値及び下限値は、任意に組み合わせることができる。例えば、(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分の含有量の合計は、(B)成分の総質量に対して1.12~65質量%が好ましく、1.5~30質量%がより好ましく、2~30質量%がさらに好ましく、2.5~25質量%がよりさらに好ましく、3~25質量%が特に好ましく、4~20質量%が最も好ましい。
(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分の含有量の合計が上記範囲内であれば、(A)成分由来の臭気をより良好に抑制できる。特に、(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分の含有量の合計が上記下限値以上であれば、液体洗浄剤組成物を高温環境下(例えば50℃以上)に置いたときの(A)成分由来の臭気を良好に抑制できる。
(B1)成分/(B2)成分で表される質量比(以下、「B1/B2比」ともいう。)は、0.1~1が好ましく、0.1~0.5がより好ましい。B1/B2比が上記範囲内であれば、(A)成分由来の臭気をより良好に抑制できる。特に、B1/B2比が上記上限値以下であれば、液体洗浄剤組成物を高温環境下に置いたときの(A)成分由来の臭気を良好に抑制できる。
液体洗浄剤組成物を高温環境下に置いたときの(A)成分由来の臭気をより効果的に抑制できる観点から、(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分の含有量の合計が、(B)成分の総質量に対して3質量%以上であり、かつ、B1/B2比が0.1~0.5であることが最も好ましい。
(B1)成分/(B3)成分で表される質量比(以下、「B1/B3比」ともいう。)は、0.05~0.4が好ましく、0.15~0.3がより好ましい。B1/B3比が上記範囲内であれば、(A)成分由来の臭気をより良好に抑制できる。
(B2)成分/(B3)成分で表される質量比(以下、「B2/B3比」ともいう。)は、0.3~5が好ましく、0.35~3がより好ましい。B2/B3比が上記範囲内であれば、(A)成分由来の臭気をより良好に抑制できる。
(A)成分/((B1)成分+(B2)成分+(B3)成分)で表される質量比(以下、「A/(B1+B2+B3)比」ともいう。)は、0.05~8900が好ましく、0.30~1000がより好ましく、0.50~200がさらに好ましい。A/(B1+B2+B3)比が上記下限値以上であれば、(A)成分による効果が十分に得られ、繊維製品の黄ばみをより視認しにくくできる。A/(B1+B2+B3)比が上記上限値以下であれば、(A)成分由来の臭気をより良好に抑制できる。
(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分は、(A)成分由来の臭気に対して高いマスキング効果を有するものの、これらの成分のみでは、洗浄剤らしい香りの嗜好性の高さや、香りのバリエーションを実現しにくいことがある。そこで、香りの嗜好性の高さや香りのバリエーションを容易に実現する観点では、(B)成分は、(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分以外の香料成分(以下、「他の香料成分」ともいう。)をさらに含んでいてもよい。
他の香料成分は、そのままの状態で液体洗浄剤組成物中に配合されていてもよいし、高分子化合物等で形成されたカプセルなどに内包されたカプセル香料として液体洗浄剤組成物中に配合されてもよい。
他の香料成分としては、従来公知の洗浄剤に使用可能な香料成分であれば特に限定されないが、他の香料成分は少なくとも以下に示す(B4)成分を含むことが好ましい。
すなわち、(B4)成分としては、例えば10-ウンデセナール、ラウリックアルデヒド、γ-ウンデカラクトン、γ-デカラクトン、δ-デカラクトン、δ-ノナラクトン、δ-ウンデカラクトン、γ-ノナラクトン、δ-ドデカラクトン、2-ヘキシルアセテート、アリルプロピオネート、2-ヘキシルブチレート、ヘキシルシンナメート、アミルアセテート、リナリルアセテート、メチルサリシレート、エチルアセテート、ブチルアセテート、イソアミルアセテート、ヘキシルアセテート、エチルカプロエート、ヘキシルサリシレート、ベンジルアセテート、カンファー、α-ダマスコン、δ-ダマスコン、β-ダマスコン、ベンゾフェノン、ジヒドロリナロール、リナロール、フェニルエチルアルコール、ネロリンヤラヤラ、シトロネリルニトリル、シトロネロール、ヘディオン、ゲラニオール、フェニルエチルアセテート、ダマセノン、ローズフェノン、ローズオキサイド、インドール、ベンジルサリシレート、ヒドロキシシトロネラール、シクラメンアルデヒド、リモネン、リナリルアセテート、シス-3-ヘキサノール、ウンデカベルトール、ヘキシルシンナミックアルデヒド、シクラセット、ラズベリーケトン、メチルアンスラニレート、ヘリオナール、オイゲノール、シンナミックアルデヒド、アリルカプロエート、γ-ヨノン、γ-メチルヨノン、β-ヨノン、アンブロキサン、イソイースーパー、カシュメラン、酢酸4-tert-ブチルシクロヘキシル(PTBCHA)、ヘルベトライド、トナリッドなどが挙げられる。
(B4)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(B4)成分の含有量は、(B)成分の総質量に対して10~90質量%が好ましく、20~70質量%がより好ましく、30~50質量%がさらに好ましい。(B4)成分の含有量が上記下限値以上であれば、所望とする香りになるように調節しやすい。(B4)成分の含有量が上記上限値以下であれば、(A)成分由来の臭気の抑制効果を良好に維持できる。
(B1)成分/(B4)成分で表される質量比(以下、「B1/B4比」ともいう。)は、0.001~0.06が好ましい。
(B2)成分/(B4)成分で表される質量比(以下、「B2/B4比」ともいう。)は、0.01~0.2が好ましい。
(B3)成分/(B4)成分で表される質量比(以下、「B3/B4比」ともいう。)は、0.01~0.4が好ましい。
B1/B4比、B2/B4比及びB3/B4比がそれぞれ上記範囲内であれば、目的の香りを表現しつつ、(A)成分由来の臭気の抑制効果を十分に発揮できる。
他の香料成分として、(B4)成分と、(B1)成分、(B2)成分、(B3)成分及び(B4)成分以外の成分とを併用してよい。
他の香料成分の含有量は、(B)成分の総質量に対して35~98.88質量%が好ましく、70~98.5質量%がより好ましく、70~98質量%がさらに好ましく、75~97.5質量%がよりさらに好ましく、75~97質量%が特に好ましく、80~96質量%が最も好ましい。
(B)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.05~1.5質量%が好ましく、0.1~1質量%がより好ましく、0.2~0.8質量%がさらに好ましい。(B)成分の含有量が上記下限値以上であれば、(A)成分由来の臭気をより良好に抑制できる。(B)成分の含有量が上記上限値以下であれば、洗濯中に心地よい強度の香りを感じられる。
<(C)成分>
(C)成分は、界面活性剤である。
液体洗浄剤組成物が(C)成分を含んでいれば、洗浄力が高まる。
(C)成分としては、従来公知の洗浄剤に使用可能な界面活性剤であれば特に制限されず、例えばノニオン界面活性剤、非石けん系アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、半極性界面活性剤などが挙げられる。
(C)成分として、1種の界面活性剤を用いてもよく、2種以上の界面活性剤を組み合わせてもよい。
洗浄力がより高まり、また、(B)成分をより多く配合でき、所望とする含有量に調整しやすい観点から、(C)成分はノニオン界面活性剤及び非石けん系アニオン界面活性剤を含むことが好ましい。
(C)成分として、ノニオン界面活性剤及び非石けん系アニオン界面活性剤と、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤及び半極性界面活性剤の1つ以上を併用してもよい。
ノニオン界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤、アルキルフェノール、炭素数8~22の脂肪酸又は炭素数8~22のアミン等のアルキレンオキサイド付加体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、脂肪酸アルカノールアミド、多価アルコール脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキサイド付加体、硬化ヒマシ油のアルキレンオキサイド付加体、糖脂肪酸エステル、N-アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミド、アルキルグリコシドなどが挙げられる。
ノニオン界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤が好ましく、その中でも特に、下記一般式(1)で表される化合物(以下、「化合物(1)」ともいう。)、下記一般式(2)で表される化合物(以下、「化合物(2)」ともいう。)がより好ましく、化合物(1)がさらに好ましい。
11-O-[(EO)/(A11O)]-(EO)-R12 ・・・(1)
(一般式(1)中、R11は炭素数8~22の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基である。R12は水素原子、炭素数1~6のアルキル基又は炭素数2~6のアルケニル基である。EOはオキシエチレン基である。sはEO平均繰り返し数を示す3~25の数である。A11OはPO(オキシプロピレン基)及びBO(オキシブチレン基)の少なくとも一方を表す。tはA11Oの平均繰り返し数を示す0~6の数である。uはEOの平均繰り返し数を表す0~20の数である。)
11の炭化水素基における炭素数は8~22であり、10~18が好ましく、12~18がより好ましい。
12としては、水素原子、炭素数1~3のアルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
uが0の場合、sは4~20が好ましく、5~16がより好ましく、6~10がさらに好ましい。tは0~4が好ましく、0~2がより好ましく、0がさらに好ましい。
uが1以上の場合、sは4~16が好ましく、6~12がより好ましく、8~10がさらに好ましい。tは1~4が好ましく、2~3がより好ましい。uは4~16が好ましく、6~12がより好ましく、8~10がさらに好ましい。
tが1以上である場合、[(EO)/(A11O)]において、EOとPO、EOとBO、又はEOとPOとBOの分布(配列順)に特に限定はなく、これらはブロック状に配列していてもよく、ランダム状に配列していてもよい。
13-X-[(EO)/(A12O)]-(EO)-R14 ・・・(2)
(一般式(2)中、R13は炭素数7~21の炭化水素基である。-X-は、-COO-又は-CONH-である。R14は水素原子、炭素数1~6のアルキル基又は炭素数2~6のアルケニル基である。EOはオキシエチレン基である。pはEO平均繰り返し数を示す3~25の数である。A12はPO(オキシプロピレン基)及びBO(オキシブチレン基)の少なくとも一方を表す。qはA12Oの平均繰り返し数を示す0~6の数である。rはEOの平均繰り返し数を表す0~20の数である。)
13の炭化水素基における炭素数は7~21であり、9~19が好ましく、11~17がより好ましい。
-X-としては、-COO-が好ましい。
14としては、水素原子、炭素数1~3のアルキル基が好ましく、炭素数1~2のアルキル基がより好ましい。
rが0の場合、pは6~22が好ましく、9~20がより好ましく、12~18がさらに好ましい。qは0~4が好ましく、0~2がより好ましく、0がさらに好ましい。
rが1以上の場合、pは4~16が好ましく、6~12がより好ましく、8~10がさらに好ましい。qは1~4が好ましく、2~3がより好ましい。rは4~16が好ましく、6~12がより好ましく、8~10がさらに好ましい。
qが1以上である場合、[(EO)/(A12O)]において、EOとPO、EOとBO、又はEOとPOとBOの分布(配列順)に特に限定はなく、これらはブロック状に配列していてもよく、ランダム状に配列していてもよい。
ノニオン界面活性剤の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して5~60質量%が好ましく、10~50質量%がより好ましく、10~45質量%がさらに好ましく、15~40質量%が特に好ましい。ノニオン界面活性剤の含有量が上記下限値以上であれば、洗浄力がより高まる。ノニオン界面活性剤の含有量が上記上限値以下であれば、低温時の液安定性が向上する。
なお、液安定性とは、液体洗浄剤組成物を保存した際に、固化、成分の析出、分離が生じにくい性質を意味する。
非石けん系アニオン界面活性剤としては、例えば直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩(LAS)、α-オレフィンスルホン酸又はその塩(AOS)、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル硫酸エステル又はその塩(AS)、ポリオキシアルキレンアルキル(アルケニル)エーテル硫酸エステル又はその塩(AES)、アルキル基を有するアルカンスルホン酸又はその塩、α-スルホ脂肪酸エステル又はその塩、内部オレフィンスルホン酸又はその塩(IOS)、アルキルエーテルカルボン酸又はその塩、ポリオキシアルキレンエーテルカルボン酸又はその塩、アルキルアミドエーテルカルボン酸又はその塩、アルケニルアミドエーテルカルボン酸又はその塩、アシルアミノカルボン酸又はその塩等のカルボン酸型アニオン界面活性剤;アルキルリン酸エステル又はその塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル又はその塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルリン酸エステル又はその塩、グリセリン脂肪酸エステルモノリン酸エステル又はその塩等のリン酸エステル型アニオン界面活性剤などが挙げられる。
非石けん系アニオン界面活性剤の塩の形態としては、例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム塩等)、アルカノールアミン塩(モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩等)などが挙げられる。
非石けん系アニオン界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
非石けん系アニオン界面活性剤としては、LAS、AOS、AS、AES、IOSが好ましく、なかでも、洗浄力がより高まる観点から、LAS、AES、IOSがより好ましい。液体洗浄剤組成物は少なくともAESを含むことが好ましく、LASとAESの両方を含むことがより好ましい。
ポリオキシアルキレンアルキル(アルケニル)エーテル硫酸エステル又はその塩(AES)は、下記一般式(3)で表される。
15-O-[(EO)/(PO)]-SO Ma ・・・(3)
(一般式(3)中、R15は、炭素数8~20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基又は炭素数8~20の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルケニル基である。EOはオキシエチレン基である。POはオキシプロピレン基である。mはEOの平均繰り返し数を表す0.1以上の数である。nはPOの平均繰り返し数を表す0~6の数である。[(EO)/(PO)]は、EOとPOの配列順に限定がないことを示し、Maは対カチオンである。)
内部オレフィンスルホン酸又はその塩(IOS)は、下記一般式(4)で表されるアルケンスルホン酸(以下、「化合物(4)」ともいう。)と、下記一般式(5)で表されるヒドロキシアルカンスルホン酸(以下、「化合物(5)」ともいう。)との混合物である。内部オレフィンとは、二重結合が2位より内部に存在するオレフィンを表す。
16-CH=CH(CHCH(SOMb)-R17 ・・・(4)
(式(4)中、R16はアルキル基であり、R17は炭素数1~5のアルキル基であり、炭素数の総数は8~24である。xは0~4の数であり、Mbは対イオンを表す。)
化合物(4)の炭素数は、8~24であり、10~20が好ましく、12~18がより好ましく、14~18がさらに好ましい。炭素数が上記下限値以上であれば、IOSの親油性が高まり、界面活性剤としての機能が高まる。炭素数が上記上限値以下であれば、IOSの親水性が高まり、界面活性剤としての機能が高まる。
式(4)中のR16は、アルキル基を表す。R16の炭素数は、1~21が好ましく、3~17がより好ましく、7~15がさらに好ましい。
式(4)中のR17は、炭素数1~5のアルキル基を表す。R17の炭素数は、1~3が好ましい。
式(4)中のxは、0~4であり、0~2が好ましい。xが上記下限値以上であれば、洗浄力がより高まる。xが上記上限値以下であれば、液安定性がより高まる。
式(4)中のMbとしては、例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、アンモニウムイオンなどが挙げられる。
18-CH(OH)(CHCH(SOMc)-R19 ・・・(5)
(式(5)中、R18はアルキル基であり、R19は炭素数1~5のアルキル基であり、炭素数の総数は8~24である。yは0~4の数であり、Mcは対イオンを表す。)
化合物(5)は、化合物(4)のヒドロキシ体である。
化合物(5)の炭素数は、8~24であり、10~20が好ましく、12~18がより好ましく、14~18がさらに好ましい。炭素数が上記下限値以上であれば、IOSの親油性が高まり、界面活性剤としての機能が高まる。炭素数が上記上限値以下であれば、IOSの親水性が高まり、界面活性剤としての機能が高まる。
式(5)中のR18は、アルキル基を表す。R18の炭素数は、2~22が好ましく、4~18がより好ましく、8~16がさらに好ましい。
式(5)中のR19は、炭素数1~5のアルキル基を表す。R19の炭素数は、1~3が好ましい。
式(5)中のyは、0~4であり、0~2が好ましい。yが上記下限値以上であれば、洗浄力がより高まる。yが上記上限値以下であれば、液安定性がより高まる。
式(5)中のMcとしては、例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、アンモニウムイオンなどが挙げられる。
IOSの内、スルホン酸基が2位以上4位以下に存在するIOS((IO-1S)成分)と、スルホン酸基が5位以上に存在するIOS((IO-2S)成分)との質量比は((IO-2S)/(IO-1S)比)、0.3~5が好ましく、1~3がより好ましい。(IO-2S)/(IO-1S)比が上記下限値以上であれば、被洗浄物の滑り性がより高まる。(IO-2S)/(IO-1S)比が上記上限値以下であれば、液安定性がより高まる。
なお、(IO-1S)成分は、式(4)中のR17、式(5)中のR19の炭素数が1~3のIOSである。(IO-2S)成分は、式(4)中のR17、式(5)中のR19の炭素数が4以上のIOSである。
IOSは、内部オレフィンをスルホン化して得られる。内部オレフィンの炭素数の総数は、8~24であり、10~20が好ましく、12~18がより好ましく、14~18がさらに好ましい。
内部オレフィンは、例えば、1-アルコールを脱水して得られた1-オレフィンを、異性化して得ることができる。内部オレフィンをスルホン化すると、定量的にβ-サルトンが生成し、β-サルトンの一部は、γ-サルトン、オレフィンスルホン酸へと変化し、次いで、これらは中和加水分解工程において、化合物(4)と化合物(5)とへ転換する(例えば、J.Am.Oil Chem.Soc.69,39(1992))。ここで、得られる化合物(5)のヒドロキシ基は、アルカン鎖の内部にあり、化合物(4)の二重結合は、オレフィン鎖の内部にある。また、得られる生成物は、主にこれらの混合物であり、また、その一部には、炭素鎖の末端にヒドロキシ基を有するヒドロキシアルカンスルホン酸塩、又は炭素鎖の末端に二重結合を有するα-オレフィンスルホン酸塩が微量に含まれる場合もある。本明細書では、これらの各生成物及びそれらの混合物を総称してIOSという。
IOS100質量%に対し、化合物(5)の質量に対する化合物(4)の質量比、すなわち、化合物(4)/化合物(5)で表される質量比(化合物(4)/化合物(5)比)は、1/99~50/50が好ましく、1/99~30/70がより好ましく、5/95~20/80がさらに好ましく、10/90~15/85が特に好ましい。化合物(4)/化合物(5)比が上記下限値以上であれば、液安定性がより高まる。化合物(4)/化合物(5)比が上記上限値以下であれば、洗浄力がより高まる。
非石けん系アニオン界面活性剤の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して5~40質量%が好ましく、10~40質量%がより好ましく、10~30質量%がさらに好ましく、15~30質量%が特に好ましい。非石けん系アニオン界面活性剤の含有量が上記下限値以上であれば、洗浄力がより高まる。加えて、再汚染防止性が向上する。非石けん系アニオン界面活性剤の含有量が上記上限値以下であれば、液体洗浄剤組成物の流動性に優れるとともに、低温時の液安定性が向上する。
また、非石けん系アニオン界面活性剤の質量に対するノニオン界面活性剤の質量比、すなわち、ノニオン界面活性剤/非石けん系アニオン界面活性剤で表される質量比(ノニオン/アニオン比)は、0.1~3が好ましく、0.15~2がより好ましく、0.2~1.5がさらに好ましく、0.25~1.3が特に好ましい。ノニオン/アニオン比が上記範囲内であれば、低温時の液安定性が向上する。加えて、液体洗浄剤組成物がゲル化しにくく、流動性をより良好に維持できる。
なお、液体洗浄剤組成物が酵素を含有する場合、液体洗浄剤組成物が(C)成分として非石けん系アニオン界面活性剤を含有すると酵素安定性が低下することがあるが、ノニオン/アニオン比が上記範囲であれば、酵素安定性を良好に維持できる。
カチオン界面活性剤としては、例えばカプリル酸ジメチルアミノプロピルアミド、カプリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラウリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、オレイン酸ジメチルアミノプロピルアミド等の長鎖脂肪族アミドアルキル3級アミン又はその塩;パルミテートエステルプロピルジメチルアミン、ステアレートエステルプロピルジメチルアミン等の脂肪族エステルアルキル3級アミン又はその塩;パルミチン酸ジエタノールアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエタノールアミノプロピルアミド;テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、テトラプロピルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩等のテトラ短鎖(炭素数1~4のアルキル)アンモニウム塩;オクチルトリメチルアンモニウム塩、デシルトリメチルアンモニウム塩、ドデシルトリメチルアンモニウム塩、テトラデシルトリメチルアンモニウム塩、ラウリルトリメチルアンモニウム塩、セチルトリメチルアンモニウム塩、パルミチルトリメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、オクチルジメチルエチルアンモニウム塩、デシルジメチルエチルアンモニウム塩、ドデシルジメチルエチルアンモニウム塩、テトラデシルジメチルエチルアンモニウム塩、ラウリルジメチルエチルアンモニウム塩、セチルジメチルエチルアンモニウム塩、ステアリルジメチルエチルアンモニウム塩、オクチルジエチルメチルアンモニウム塩、デシルジエチルメチルアンモニウム塩、ドデシルジエチルメチルアンモニウム塩、テトラデシルジエチルメチルアンモニウム塩、セチルジエチルメチルアンモニウム塩、ステアリルジエチルメチルアンモニウム塩等の長鎖(炭素数8~18のアルキル)トリ短鎖(炭素数1又は2のアルキル)アンモニウム塩;ジオクチルジメチルアンモニウム塩、ジデシルジメチルアンモニウム塩、N,N-ジデシル-N-メチル-ポリ(オキシエチル)アンモニウム塩、ジドデシルジメチルアンモニウム塩、ジテトラデシルジメチルアンモニウム塩、ジセチルジメチルアンモニウム塩、ジステアリルジメチルアンモニウム塩、ジオクチルメチルエチルアンモニウム塩、ジデシルメチルエチルアンモニウム塩、ジドデシルメチルエチルアンモニウム塩、ジテトラデシルメチルエチルアンモニウム塩、ジセチルメチルエチルアンモニウム塩、ジステアリルメチルエチルアンモニウム塩等のジ長鎖(炭素数8~18のアルキル)ジ短鎖(炭素数1又は2のアルキル)アンモニウム塩;ステアリルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム等の長鎖(炭素数8~18のアルキル)ジ短鎖(炭素数1又は2のアルキル)ヒドロキシアルキル(炭素数1又は2)アンモニウム塩;[3(トリメトキシシリル)]プロピル(ジメチル)オクタデシルアンモニウム塩等のトリアルコキシシリルアルキル基(炭素数4~10)を有するジ短鎖(炭素数1又は2のアルキル)長鎖(炭素数8~18のアルキル)アンモニウム塩;アミンナイトレート;ベンジルトリメチルアンモニウム塩;ベンザルコニウム塩;ベンゼトニウム塩などが挙げられる。
カチオン界面活性剤の塩の形態としては、例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム塩等)、アルカノールアミン塩(モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩等)などが挙げられる。
カチオン界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
カチオン界面活性剤の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.1~5質量%が好ましく、0.2~3質量%がより好ましい。カチオン界面活性剤の含有量が上記範囲内であれば、衣類の柔軟性付与や抗菌性、防臭効果をより高めることができる。
両性界面活性剤としては、例えばアルキルベタイン型、アルキルアミドベタイン型、イミダゾリン型、アルキルアミノスルホン型、アルキルアミノカルボン酸型、アルキルアミドカルボン酸型、アミドアミノ酸型、リン酸型両性界面活性剤などが挙げられる。
両性界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
半極性界面活性剤としては、例えばアルキルアミンオキシド、アルキルアミドプロピルジメチルアミンオキシドなどが挙げられる。
半極性界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(C)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して15~80質量%が好ましく、15~70質量%がより好ましく、20~60質量%がさらに好ましく、40~55質量%が特に好ましい。(C)成分の含有量が上記下限値以上であれば、洗浄力がより高まる。(C)成分の含有量が上記上限値以下であれば、液体洗浄剤組成物がゲル化しにくく、流動性をより良好に維持できる。
<水>
水としては、精製水、イオン交換水、蒸留水、水道水などを使用することができる。
水は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
界面活性剤濃度が高い液体洗浄剤組成物の場合、水の含有量は液体洗浄剤組成物の総質量に対して3~40質量%が好ましく、5~30質量%が好ましく、5~25質量%がより好ましい。水の含有量が上記下限値以上であれば、液体洗浄剤組成物として適した粘度を良好に維持できる。水の含有量が上記上限値以下であれば、液体洗浄剤組成物がゲル化しにくく、流動性を良好に維持できる。
界面活性剤濃度が低い液体洗浄剤組成物の場合、水の含有量は液体洗浄剤組成物の総質量に対して60~85質量%が好ましく、65~83質量%がより好ましく、70~80質量%がさらに好ましい。水の含有量が上記下限値以上であれば、液体洗浄剤組成物の粘度を下げられるため使用性が向上し、また引火しにくくなる。さらに成分同士の相溶性が向上し、製造性と液安定性がより高まる。水の含有量が上記上限値以下であれば、洗浄力や液安定性がより高まる。
なお、「界面活性剤濃度が高い」とは、液体洗浄剤組成物中の界面活性剤の含有量が合計で、液体洗浄剤組成物の総質量に対して40質量%以上であることを意味する。「界面活性剤濃度が低い」とは、液体洗浄剤組成物中の界面活性剤の含有量が合計で、液体洗浄剤組成物の総質量に対して40質量%未満であることを意味する。
<任意成分>
任意成分としては、水混和性有機溶剤、無機アルカリ剤、無機アルカリ剤以外のビルダー成分、キレート剤、pH調整剤、減粘剤及び可溶化剤、酵素、構造化剤、構造化剤以外の増粘剤、無機アルカリ剤以外のアルカリ剤、高級脂肪酸又はその塩、防腐剤、酸化防止剤、無機還元剤、酵素安定化剤、風合い向上剤、移染防止剤、分散剤、分散剤以外の再汚染防止剤、着色剤、乳濁化剤、(A)成分以外の蛍光剤、カチオン化ポリマー、変色防止剤、ハイドロトロープ剤、漂白剤、パール剤、天然物等のエキスなどが挙げられる。
任意成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
水混和性有機溶剤は、25℃の水1Lに25g以上溶解する有機溶剤をいう。
水混和性有機溶剤としては、例えばエタノール、グリセリン、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール(ソルフィット、商品名)等のアルコール類;プロピレングリコール(PG)、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール類;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、分子量約200~1000のポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等のポリグリコール類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のアルキルエーテル類などが挙げられる。これらの中でも、臭気の少なさ、入手のしやすさ、液体洗浄剤組成物の流動性の観点等から、エタノール、グリセリン、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、プロピレングリコール、分子量約200~1000のポリエチレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)が好ましく、エタノール、グリセリン、プロピレングリコールがより好ましい。
水混和性有機溶剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。酵素の安定性(残存活性)、外観安定性、液体洗浄剤組成物の流動性の観点からプロピレングリコールとグリセリンとを併用することが好ましい。
水混和性有機溶剤の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して5~50質量%が好ましく、10~40質量%がより好ましく、10~25質量%がさらに好ましい。
無機アルカリ剤とは、水に全量又は一部が溶解して塩基性を示し、1質量%の水溶液の25℃におけるpHが8以上となる成分である。
無機アルカリ剤としては、具体的に炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムの複塩(セスキ炭酸ナトリウム)、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩;メタケイ酸ナトリウム、層状ケイ酸ナトリウム等のケイ酸塩などが挙げられる。これらの中でも、洗浄力がより高まる観点から、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、メタケイ酸ナトリウム、層状ケイ酸ナトリウムが好ましい。
無機アルカリ剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
液体洗浄剤組成物中で、無機アルカリ剤の全てが溶解していてもよいし、無機アルカリ剤の少なくとも一部が固体状態で存在していてもよい。すなわち、無機アルカリ剤には液体洗浄剤組成物に溶解しているものと、溶解せずに固体状態で存在しているものがあり、液体洗浄剤組成物には溶解度を超えた量の無機アルカリ剤が含まれていでもよい。
無機アルカリ剤の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して1~20質量%が好ましく、2~15質量%がより好ましく、2.5~10質量%がさらに好ましい。無機アルカリ剤の含有量が上記下限値以上であれば、洗浄力がより高まる。無機アルカリ剤の含有量が上記上限値以下であれば、液体洗浄剤組成物の流動性を良好に維持できる。また、低温での液安定性にも優れる。
なお、無機アルカリ剤は、pH調整剤として用いてもよい。
無機アルカリ剤以外のビルダー成分(以下、「他のビルダー成分」ともいう。)としては、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸水素ナトリウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、四ホウ酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルミノケイ酸塩(例えばゼオライト等)などが挙げられる。
他のビルダー成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
他のビルダー成分の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して20質量%以下が好ましく、0.5~10質量%がより好ましい。
キレート剤としては、例えば3~4価のカルボン酸基又はその塩を有するキレート剤が好ましい。その具体例としては、クエン酸又はその塩、アミノカルボン酸系キレート剤又はその塩が挙げられる。アミノカルボン酸とは、1分子中に1~3級のアミノ基と、カルボキシル基とを、それぞれ少なくとも1個ずつ含む化合物をいい、アミノカルボン酸系キレート剤とはアミノカルボン酸であるキレート剤をいう。
アミノカルボン酸系キレート剤は、洗浄剤の分野で公知のものを使用できる。具体例としては、メチルグリシンジ酢酸(MGDA)、メチルグリシンジ酢酸塩、L-グルタミン酸ジ酢酸(GLDA)、L-グルタミン酸ジ酢酸塩、ジエチレントリアミン5酢酸(DTPA)、ジエチレントリアミン5酢酸塩、エチレンジアミンコハク酸(EDDS)、エチレンジアミンコハク酸塩、3-ヒドロキシ-2,2’-イミノジコハク酸(HIDS)、3-ヒドロキシ-2,2’-イミノジコハク酸塩、L-アスパラギン酸-N,N-2酢酸(ASDA)、L-アスパラギン酸-N,N-2酢酸塩などが挙げられる。これらの中でも、クエン酸又はその塩、MGDA又はその塩が好ましく、メチルグリシンジ酢酸3ナトリウムがより好ましい。
キレート剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
キレート剤の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.01質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましい。0.1質量%以上がさらに好ましい。キレート剤の含有量が上記下限値以上であれば、洗浄力向上効果、液安定性の向上効果、変色防止効果が充分に得られやすい。
pH調整剤としては、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸;アンモニア;炭酸ナトリウム;硫酸、塩酸、リン酸、クエン酸等の酸剤などが挙げられる。これらの中でも、アルカノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム酸が好ましい。
pH調整剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
pH調整剤の添加量は、液体洗浄剤組成物を所定のpHに調整する量を適宜設定すればよい。
減粘剤及び可溶化剤としては、例えば芳香族スルホン酸又はその塩が挙げられる。具体的には、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸、置換もしくは非置換ナフタレンスルホン酸又はこれらの塩が挙げられる。芳香族スルホン酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、又はアルカノールアミン塩などが挙げられる。
減粘剤及び可溶化剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
減粘剤及び可溶化剤の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.1~15質量%が好ましい。
液体洗浄剤組成物が酵素を含有していれば、皮脂汚れ、タンパク汚れ、食べこぼし汚れに対する洗浄力がより高まる。
ここで、酵素とは、酵素製剤のことを意味する。
酵素として、液体の酵素製剤を使用してもよいし、固体(顆粒状)の酵素製剤を使用してもよい。固体の酵素製剤を使用する場合、その一部、あるいは全量が液体洗浄剤組成物中に固体の状態で存在することが、酵素の安定性の点で好ましい。
酵素としては、例えばプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、マンナナーゼなどが挙げられる。
プロテアーゼとしては、プロテアーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Savinase16L、Savinase Ultra 16L、Savinase Ultra 16XL、Savinase Evity 16L、Everlase 16L TypeEX、Everlase Ultra 16L、Esperase 8L、Alcalase 2.5L、Alcalase Ultra 2.5L、Liquanase 2.5L、Liquanase Ultra 2.5L、Liquanase Ultra 2.5XL、Coronase 48L、Progress Uno 100L、Deozyme、Savinase Evity 12T、Kannase Evity 24T;デュポン社から入手できる商品名EFFECTENZ P150、EFFECTENZ P100、PREFERENZ P100などが挙げられる。
アミラーゼとしては、アミラーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Termamyl 300L、Termamyl Ultra 300L、Duramyl 300L、Stainzyme 12L、Stainzyme Plus 12L、Amplify 12L、Amplify Prime 100L、Stainzyme Plus 12T;デュポン社から入手できる商品名EFFECTENZ S100;天野エンザイム株式会社から入手できる商品名プルラナーゼアマノ;生化学工業株式会社から入手できる商品名DB-250などが挙げられる。
リパーゼとしては、リパーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Lipex 100L、Lipolase 100L、Lipex 100Tなどが挙げられる。 セルラーゼとして、セルラーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Endolase 5000L、Celluzyme 0.4L、Carezyme 4500L、Celluclean 4500T、デュポン社から入手できる商品名REVITALENTZ 2000などが挙げられる。
マンナナーゼとしては、マンナナーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Mannaway 4L、Mannaway 4.0Tなどが挙げられる。
酵素が2種以上配合されたマルチ酵素としては、Medley Core 210L、Medley Core 200L、Medley Boost 300L、Medley Advance 200T、Medley Glow 200L、Medley Brilliant 100L、Medley Essential 150L、Medley Core 200T、Medley CleanR、Medley Essential 200T、Medley SmartR、Medley Advance 200T、Medley Boost 200L、Medley Boost 200T、Medley SuperioR 100Tなどが挙げられる。
酵素は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
酵素の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.1~5質量%が好ましく、0.3~3質量%がより好ましく、0.4~2.5質量%がさらに好ましい。酵素の含有量が上記範囲内であれば、洗浄力がより高まり、経済的にも有利となる。
抗菌剤としては、例えばダイクロサン、トリクロサンなどが挙げられる。
抗菌剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
抗菌剤の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.001~10質量%が好ましく、0.01~3質量%がより好ましく、0.03~2質量%がさらに好ましい。
液体洗浄剤組成物が構造化剤を含むことで液体洗浄剤組成物が構造化する。よって、液体洗浄剤組成物が不溶粒子を含有する場合、不溶粒子の分散安定性を高め、液体洗浄剤組成物中に不溶粒子を均一に分散でき、その状態を良好に維持できる。
なお、本明細書において「構造化」とは、力が加わる前後において、粘度が変化する状態をいう。
構造化剤としては、例えば細菌セルロース、非細菌セルロース、トリグリセリド成分などが挙げられる。これらの中でも、不溶粒子の分散安定性を高める効果を少量でも充分に発揮できること、透明性の高い液体外観が得やすいことから、細菌セルロース、非細菌セルロースが好ましく、細菌セルロースがより好ましい。
構造化剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
細菌セルロースは、Acetobacter属の細菌の発酵によって生成されたセルロースである。
細菌セルロースとしては、水に不溶性である繊維が網状に分枝し、相互に噛み合ってネットワークを形成している、いわゆる網目状細菌セルロースなどが挙げられる。
細菌セルロースの少なくとも一部は、増粘剤で被覆あるいは混合されていてもよい。
細菌セルロースとしては市販品を用いることでき、例えばCPKelco U.S.社製の商品名「CELLULON(登録商標)」などが挙げられる。
非細菌セルロースは、野菜、果物、木材から得られるセルロースであり、セルロース繊維とも呼ばれる。
非細菌セルロースとしては市販品を用いることでき、例えばFMC社製の商品名「Avicel(登録商標)」、Fiberstar社製の商品名「Citri-Fi」、Cosun社製の商品名「Betafib」などが挙げられる。
トリグリセリド成分としては、例えば硬化ヒマシ油、硬化パーム油が挙げられる。
硬化ヒマシ油としては、ヒドロキシル基を組み込む炭素数10~22アルキル又はアルケニル部分を含むグリセリド、特にトリグリセリドを挙げることができ、具体的には、トリヒドロキシステアリン、ジヒドロキシステアリンなどが挙げられる。
硬化ヒマシ油は、ヒマシ油を水素化して、出発油中にリシノレイル部分として存在し得る二重結合を変換することで得られる。二重結合の変換により、リシノレイル部分は、飽和ヒドロキシアルキル部分、例えば、ヒドロキシステアリルに変換される。
硬化ヒマシ油は、固形の状態、溶融物の状態、又はこれらの混合物の状態で用いることができるが、これらに限定されない任意の好適な出発形態で加工することができる。
硬化ヒマシ油としては市販品を用いることでき、例えばRheox,Inc.製の商品名「THIXCIN(登録商標)」、日油株式会社製の商品名「カスターワックス A フレーク」などが挙げられる。
硬化パーム油としては市販品を用いることでき、例えば新日本理化株式会社製の商品名「パーム極度硬化油A」などが挙げられる。
構造化剤の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.02~2質量%が好ましく、0.04~1.5質量%がより好ましく、0.05~1質量%がさらに好ましい。
また、例えば構造化剤として、市販品である「CELLULON(登録商標)」等の細菌セルロース製剤を使用する場合、構造化剤の含有量は商品の有り姿(有姿)の含有量として、液体洗浄剤組成物の総質量に対して1~10質量%が好ましく、2~8質量%がより好ましく、2.5~7質量%がさらに好ましい。
ここで、「商品の有り姿の含有量」とは、商品中に含まれる水分等を含めた商品そのものの含有量のことをいう。
構造化剤の含有量が上記下限値以上であれば、不溶粒子の分散安定性がより高まる。構造化剤の含有量が上記上限値以下であれば、液体洗浄剤組成物の粘度がより低くなり、使用性や液安定性がより高まる。
構造化剤以外の増粘剤(以下、「他の増粘剤」ともいう。)としては、例えばアクリル系ポリマー、キサンタンガム、ガラギーナンなどが挙げられる。
アクリル系ポリマーの市販品としては、例えばLubrizol社製のCarbopol(登録商標)シリーズ等が挙げられる。Carbopolシリーズとしては、例えばCarbopol ETD 2623、Carbopol EZ3、Carbopol EZ4、Carbopol Ultrez20、Carbopol Ultrez21、Carbopol Aqua 30などが挙げられる。
他の増粘剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
他の増粘剤の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して6質量%以下が好ましく、0.2~4質量%がより好ましい。
無機アルカリ剤以外のアルカリ剤(以下、「他のアルカリ剤」ともいう。)としては、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン等のアルカノールアミンなどが挙げられる。これらの中でも、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミンが好ましい。
他のアルカリ剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
他のアルカリ剤の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して3~8質量%が好ましく、4~6質量%がより好ましい。
なお、他のアルカリ剤は、pH調整剤として用いてもよい。
液体洗浄剤組成物が高級脂肪酸又はその塩を含有していれば、消泡性が高まる。なお、「消泡性」とは、液体洗浄剤組成物を用いて洗濯する際、具体的には液体洗浄剤組成物が水道水等で希釈されて使用されるときの泡立ちを抑える性質のことである。
高級脂肪酸又はその塩としては、例えばカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸等の単一脂肪酸又はその塩;ヤシ脂肪酸、牛脂脂肪酸等の混合脂肪酸又はその塩などが挙げられる。
高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ヤシ脂肪酸が好ましく、ヤシ脂肪酸がより好ましい。
高級脂肪酸の塩の形態としては、例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム塩等)、アルカノールアミン塩(モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩等)などが挙げられる。
高級脂肪酸又はその塩は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
高級脂肪酸又はその塩の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.5~10質量%が好ましく、2~8質量%がより好ましく、3~5質量%がさらに好ましい。高級脂肪酸又はその塩の含有量が上記下限値以上であれば、消泡性が高まる。高級脂肪酸又はその塩の含有量が上記上限値以下であれば、低温時の液安定性が向上する。
防腐剤としては、例えば2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール、3-ヨードプロピニルブチルカーバメート、ジンクピリチオン、ナトリウムピリチオン、オクチルイソチアゾリン-3-オン、1,2-ベンゾイソチアゾリン-3-オン(BIT)、5-クロロ-2-メチルイソチアゾリン-3-オン(CMIT)、2-メチルイソチアゾリン-3-オン(MIT)、エトキシル化ココアミン、オクタンジオール、ベンジルアルコール、フェノキシエタノール、安息香酸ナトリウムなどが挙げられる。
防腐剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
防腐剤の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0.001~2質量%が好ましい。
液体洗浄剤組成物が酸化防止剤を含有していれば、液体洗浄剤組成物を収容する容器のヘッドスペース中の酸素の吸収を抑制できる。加えて、光や熱による退色、変色を抑制できる。
酸化防止剤としては、例えばジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール等のモノフェノール系酸化防止剤;2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール等のビスフェノール系酸化防止剤;dl-α-トコフェロール等の高分子型フェノール系酸化防止剤などが挙げられる。これらの中でも、モノフェノール系酸化防止剤、高分子型酸化防止剤が好ましい。モノフェノール系酸化防止剤の中では、ジブチルヒドロキシトルエンが特に好ましい。高分子型フェノール系酸化防止剤の中では、dl-α-トコフェロールが特に好ましい。
酸化防止剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
酸化防止剤の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.01~2質量%が好ましい。
液体洗浄剤組成物が無機還元剤を含有していれば、光や熱による退色、変色を抑制できる。
無機還元剤としては、例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等の亜硫酸塩;ピロ亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カリウム等のピロ亜硫酸塩;亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム等の亜硫酸水素塩などが挙げられる。これらの中でも、液安定性に優れる観点から、亜硫酸ナトリウムが好ましい。
無機還元剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
無機還元剤の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.01~3質量%が好ましく、0.02~1質量%がより好ましく、0.05~0.5質量%がさらに好ましい。無機還元剤の含有量が、上記下限値以上であれば光による着色を抑える効果が充分に得られやすく、上記上限値以下であれば液安定性が高まる。
酵素安定化剤としては、例えばホウ酸、ホウ砂、ギ酸又はその塩、乳酸又はその塩、塩化カルシウム、硫酸カルシウム等のカルシウム塩類などが挙げられる。
酵素安定化剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
酵素安定化剤の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して2質量%以下が好ましい。
風合い向上剤としては、例えばジメチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン等のシリコーンなどが挙げられる。
風合い向上剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
風合い向上剤の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して5質量%以下が好ましい。
移染防止剤としては、例えばポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、ポリアルキレンアミンなどが挙げられる。
移染防止剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
移染防止剤の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して3質量%以下が好ましい。
液体洗浄剤組成物が分散剤を含んでいれば、洗濯中に繊維製品から除去された皮脂汚れやその分解物が再度、繊維製品に付着することを抑制できる。よって、繊維製品に黄ばみが発生するのをより抑制でき、繊維製品の黄ばみに対する洗浄力がより高まる。
分散剤としては、例えばポリエチレンイミン(PEI)、ポリプロピレンイミン等のポリアルキレンイミンのアルキレンオキシド付加体、ポリカルボン酸系ポリマー、ポリカルボン酸系ポリマーの塩などが挙げられる。
分散剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
ポリアルキレンイミンのアルキレンオキシド付加体としては、例えばポリアルキレンイミンのエチレンオキシド付加体、ポリアルキレンイミンのエチレンオキシド-プロピレンオキシド付加体などが挙げられる。
ポリアルキレンイミンのアルキレンオキシド付加体の市販品としては、例えばBASF社製の商品名「Sokalan HP20」などが挙げられる。
ポリカルボン酸系ポリマー、ポリカルボン酸系ポリマーの塩としては、例えばポリアクリル酸及びその塩、ポリマレイン酸及びその塩、アクリル酸-マレイン酸共重合体及びその塩、炭素数4~12の炭化水素とマレイン酸との共重合体及びその塩、アクリル酸-メタクリル酸共重合体及びその塩などが挙げられる。
ポリカルボン酸系ポリマー、ポリカルボン酸系ポリマーの塩の市販品としては、例えば炭素数4~12の炭化水素とマレイン酸との共重合体及びその塩から選択される1種以上については、日本ゼオン株式会社製の商品名「クインフロー540(ナトリウム塩)」、「クインフロー542(ナトリウム塩)」、「クインフロー543(アンモニウム塩)」、「クインフロー640(ナトリウム塩)」;BASF社製の商品名「Sokalan CP9(ナトリウム塩)」などが挙げられる。
アクリル酸-マレイン酸共重合体及びその塩から選択される1種以上については、BASF社製の商品名「Sokalan CP7(ナトリウム塩)」;株式会社日本触媒製の商品名「アクアリックTL-400(ナトリウム塩)」などが挙げられる。
分散剤の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.02~10質量%が好ましく、0.2~8質量%がより好ましく、1~6質量%がさらに好ましい。分散剤の含有量が上記下限値以上であれば、黄ばみに対する洗浄力がより良好となる。分散剤の含有量が上記上限値以下であれば、液体洗浄剤組成物の流動性が良好となる。
分散剤以外の再汚染防止剤(以下、「他の再汚染防止剤」ともいう。)としては、例えばアルキレンテレフタレート単位及びアルキレンイソフタレート単位からなる群から選択される少なくとも一種の繰り返し単位と、オキシアルキレン単位及びポリオキシアルキレン単位からなる群から選択される少なくとも一種の繰り返し単位とを有する水溶性ポリマーなどが挙げられる。このような水溶性ポリマーとしては、具体的に、商品名「TexCare SRN-100」(クラリアント社製、質量平均分子量2000~3000)、商品名「TexCare SRN-300」(クラリアント社製、質量平均分子量7000)、商品名「Repel-O-Tex Crystal」(ローディア社製)、商品名「Repel-O-Tex QC」(ローディア社製)などが挙げられる。これらの中でも、水への溶解性が高く、液安定性にも優れる点から、TexCare SRN-100が好ましい。また、取り扱い性に優れる点から、前記TexCare SRN-100の70%水溶液として市販されている商品名TexCare SRN-170(クラリアント社製)を他の再汚染防止剤として用いることが好ましい。
他の再汚染防止剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
他の再汚染防止剤の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.01~5質量%が好ましい。
着色剤としては特に限定されず、例えば「法定色素ハンドブック」(日本化粧品工業連合会)に記載の色素や、発色団の構造の末端に水溶性高分子等を化学的に修飾したものなどが挙げられる。具体的には、C.I.アシッドレッド138、C.I.アシッドレッド260、C.I.アシッドレッド106、アシッドブルー9、青色1号、青色205号、緑色3号、Levanyl(登録商標) Violet(Levanyl(登録商標) バイオレット)、Liquitint(登録商標) BLUE SE(Liquitint(登録商標) ブルー SE)、Liquitint(登録商標) BLUE HP(Liquitint(登録商標) ブルー HP)、Liquitint(登録商標)BLUE MC(Liquitint(登録商標) ブルー MC)、Liquitint(登録商標) VIOLET CT(Liquitint(登録商標) バイオレット CT)、Liquitint(登録商標) VIOLET LS(Liquitint(登録商標) バイオレット LS)、Liquitint(登録商標) VIOLET DD(Liquitint(登録商標) バイオレット DD)、Liquitint(登録商標) GREEN SA(Liquitint(登録商標) グリーン SA)、Liquitint(登録商標) Bright Yellow(Liquitint(登録商標) ブライト イエロー)、Liquitint(登録商標)YELLOW SY(Liquitint(登録商標) イエロー SY)、Liquitint(登録商標)YELLOW LP(Liquitint(登録商標) イエロー LP)、Liquitint(登録商標) PINK AL(Liquitint(登録商標) ピンク AL)、Liquitint(登録商標) RED MX(Liquitint(登録商標) レッド MX)、C.I.77007(ピグメントブルー29、L-280 BLUE U)、C.I.74160(ピグメントブルー15)、C.I.77346(ピグメントブルー28)、C.I.77343(ピグメントブルー36)、C.I.74260(ピグメントグリーン7)、C.I.74265(ピグメントグリーン36)、WA-S カラー グリーン、C.I.21090(ピグメントイエロー12、黄色205号)、C.I.56110(ピグメントレッド254)、C.I.12490(ピグメントレッド5)、ラブラコール 040(F)レッド、PIGMOSOL(登録商標)等の汎用の色素や顔料などが挙げられる。なお、本明細書において、「C.I.」は、カラーインデックスの略である。
着色剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
着色剤の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.00005~1.0質量%が好ましく、0.00005~0.01質量%がより好ましい。着色剤の含有量が、上記下限値以上であれば液体洗浄剤組成物に充分に色を付けることができ、上記上限値以下であれば被洗物への色素沈着が起こりにくく、分散安定性に優れる液体洗浄剤組成物が得られやすくなる。
乳濁化剤としては、例えばポリスチレンエマルション、ポリ酢酸ビニルエマルションなどが挙げられ、通常、固形分30~50質量%のエマルションが好適に用いられる。具体例としては、ポリスチレンエマルション(商品名:サイビノール(登録商標)RPX-196 PE-3、固形分40質量%、サイデン化学株式会社製)、Opulyn 301、Acusol OP 301などが挙げられる。
乳濁化剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
乳濁化剤の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.001~0.5質量%が好ましい。
(A)成分以外の蛍光剤(以下、「他の蛍光剤」ともいう。)としては、例えばスチルベン、ピラゾリン、クマリン、カルボン酸、メチンシアニン、ジベンゾチオフェン-5-ジオキシド、アゾール、五員環及び六員環複素環式化合物の誘導体などが挙げられる。特に好適なものとして具体的には、4,4’-ビス-(4-クロロ-3-スルホスチリル)-ビフェニルジナトリウム塩等のビフェニル型蛍光剤;4,4’-ビス((4-アミノ-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジニル-2)アミノ)スチルベン-2,2’-ジスルホン酸塩、4,4’-ビス((4-トルイジノ-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジニル-2)アミノ)スチルベン-2,2’-ジスルホン酸塩等のスチルベン型蛍光剤などが挙げられる。
他の蛍光剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上が組み合わされて用いてもよい。
他の蛍光剤の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.05~1質量%が好ましい。
カチオン化ポリマーとしては、例えば塩化ジメチルジアリルアンモニウムの重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体、カチオン化セルロース、塩化イミダゾリニウム・ビニルピロリドン共重体、ポリエチレンイミン、カチオン化ポリビニルアルコール、キトサン等のアミノ基を有する天然系の高分子誘導体、ジエチルアミノメタクリレート・エチレンオキシド等が付加された親水基を有するビニルモノマーとの共重合体などが挙げられる。
カチオン化ポリマーは、1種単独で用いてもよいし、2種以上が組み合わされて用いてもよい。
カチオン化ポリマーの含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.1~3質量%が好ましい。
<物性>
(pH)
液体洗浄剤組成物の25℃におけるpHは8以上であり、8~11が好ましく、8~10.5がより好ましく、8.5~10がさらに好ましい。液体洗浄剤組成物のpHが上記下限値以上であれば、洗浄力が高まる。液体洗浄剤組成物のpHが上記上限値以下であれば、衣類等の繊維製品に対するダメージを防止できる。
液体洗浄剤組成物のpHは、必要に応じて、pH調整剤を添加することにより調整できる。
液体洗浄剤組成物のpHは、測定対象を25℃とし、pHメーター(東亜ディーケーケー株式会社製、製品名「HM-30G」)により測定される値である。
(粘度)
液体洗浄剤組成物の25℃における粘度は30~1500mPa・sが好ましく、30~1000mPa・sがより好ましく、30~500mPa・sがさらに好ましく、30~300mPa・sが特に好ましい。粘度が上記下限値以上であれば、液体洗浄剤組成物の被洗物への塗布しやすさ、キャップへのそそぎやすさ、液の濃厚感、高級感が高まる。粘度が上記上限値以下であれば、液体洗浄剤組成物のキャップへのそそぎやすさ、液切れ性が高まる。また、液だれしにくくなる。
液体洗浄剤組成物の粘度は、B型粘度計を用い、下記条件で測定した値である。
(測定条件)
・ローター:2番ローター。
・回転数:30rpm。
・測定温度:25℃。
・粘度の読み取り:ローターの回転開始30秒後。
<製造方法>
液体洗浄剤組成物の製造方法は特に制限されるものではなく、液体洗浄剤組成物は常法に準じて製造することができる。
例えば、液体洗浄剤組成物は、上述した(A)成分と、(B)成分と、(C)成分と、水の一部と、必要に応じてpH調整剤以外の任意成分の1つ以上とを混合し、必要に応じてpH調整剤を用いて所定のpHに調整した後、残りの水を混合することで製造できる。
<使用方法>
液体洗浄剤組成物の使用方法としては、例えば液体洗浄剤組成物を洗濯機の液体洗浄剤組成物の投入口に入れてから洗濯機を稼働させる方法、液体洗浄剤組成物を洗濯時に被洗物と一緒に水に投入する方法、液体洗浄剤組成物を予め水に溶解して調製される洗浄液に被洗物を浸漬する方法、液体洗浄剤組成物を被洗物に直接塗布して、例えば3分~24時間放置し、その後、通常の洗濯を行う方法等が挙げられる。
また、近年実用化された洗剤自動投入装置を備えた洗濯機を使用することも好ましい。洗剤自動投入装置は、液体洗浄剤組成物を収容したタンクから、タンクの底に設けられたゴミ取り用のフィルター、及び投入用配管を経由して、自動的に洗濯槽に液体洗浄剤組成物を投入する装置である。投入用配管の途中には、シリンジポンプ等の計量手段が設けられており、洗濯物の量等に応じて設定された一定量を、タンクから洗濯槽へと移送できるようになっている。
洗剤自動投入装置を利用すれば、計量の手間が省けるだけでなく、計量時に液体洗浄剤組成物が手に付着したり、こぼれて洗濯機や周囲を汚してしまったりすることを回避できる。
また、自動で所定の量の液体を吐出できる自動ディスペンサーを使用することも好ましい。自動ディスペンサーを使用する場合も、少量の液体洗浄剤組成物でも正確に計量することができるため、充分な洗浄力を発揮しやすく、使いすぎによる無駄も回避できるので好ましい。
自動ディスペンサーの中には、赤外線センサなどを利用して、スイッチ等に触れなくとも自動的に吐出するものも市販されている。このような自動ディスペンサーを使用すれば、片手に保持した容器を差し出すだけで液体洗浄剤組成物を計量することができ、使用者の負担軽減効果が大きい。
また、自動ディスペンサーを使用する場合、軟質容器に吐出された液体洗浄剤組成物を受け、その軟質容器をそのまま洗濯機に投入することも好ましい。これにより、吐出された液体洗浄剤組成物の全量を、確実に洗浄液中に溶解させることができる。
そのまま洗濯機に投入可能な軟質容器の材質としては、例えば、シリコ-ン樹脂、ポリ塩化ビニル、エラストマー、軟質ポリエステル、軟質ポリプロピレン、ポリウレタン等が挙げられる。
被洗物の例としては、例えば衣類(衣料)、布巾、タオル類、シーツ、カーテン等の繊維製品などが挙げられる。繊維製品の素材は特に限定されず、綿、絹、羊毛等の天然繊維、ポリエステル、ポリアミド等の化学繊維などのいずれでもよい。
液体洗浄剤組成物を水に溶解して使用する場合、例えば5~6000倍(体積基準)に希釈することが好ましい。
衣類量あたりの水量である浴比(洗濯時の洗浄液の質量/衣類の質量)は、ドラム型洗濯機であれば5以上、縦型洗濯機であれば10以上が好ましい。
液体洗浄剤組成物は、繊維製品用の洗浄剤として好適である。
<作用効果>
液体洗浄剤組成物のpHが高くなるほど(A)成分由来の臭気が発生しやすくなる傾向にあり、液体洗浄剤組成物の輸送中や保存中に悪臭が発生することがある。
しかし、本発明の液体洗浄剤組成物であれば、(A)成分を含み、かつ、pHが8以上であるにもかかわらず、蛍光剤由来の臭気が抑制されている。これは、本発明の液体洗浄剤組成物が特定の(B)成分を含むことにより、(A)成分由来の臭気に対して高いマスキング効果を発現できるためである。
加えて、本発明の液体洗浄剤組成物は(C)成分を含み、かつ、pHが8以上であるため、洗浄力に優れる。
以下、実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
「使用原料」
(A)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・CBS-X:4,4’-ビス(2-スルホスチリル)ビフェニルジナトリウム塩(BASF社製、商品名「Tinopal(登録商標) CBS-X」)。
(B)成分として、表1、2に示す配合組成の混合物(以下、「香料組成物」ともいう。)を用いた。また、他の香料成分として、表3、4に示す配合組成の混合物を用いた。
Figure 2023169916000001
Figure 2023169916000002
Figure 2023169916000003
Figure 2023169916000004
表1、2において、各成分の配合量(質量%)はすべて、香料組成物の総質量に対する割合であり、表3、4において、各成分の配合量(質量%)はすべて、他の香料成分の総質量に対する割合であり、指定のある場合を除き、純分換算での値を示す。また、配合量の空欄は、その成分が配合されていないこと(配合量0質量%)を意味する。
また、表1、2中の「DPG(溶剤)」は、ジプロピレングリコールである。
また、表1、2中の「B1+B2+B3」は、香料組成物の総質量に対する(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分の含有量の合計(質量%)である。「B1/B2比」は、(B2)成分の質量に対する(B1)成分の質量比である。「B1/B3比」は、(B3)成分の質量に対する(B1)成分の質量比である。「B2/B3比」は、(B3)成分の質量に対する(B2)成分の質量比である。「B1/B4比」は、(B4)成分の質量に対する(B1)成分の質量比である。「B2/B4比」は、(B4)成分の質量に対する(B2)成分の質量比である。「B3/B4比」は、(B3)成分の質量に対する(B1)成分の質量比である。なお、表1、2では、(B4)成分の含有量及び各質量比については便宜のために少数第3位を四捨五入している。
(C)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・AE7:ポリオキシエチレンアルキルエーテル(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製、商品名「レオックスCL-70」、一般式(1)中、R11が炭素数12の直鎖状のアルキル基(C12)及び炭素数14の直鎖状のアルキル基(C14)であり(質量比でC12:C14=75:25)、酸素原子に結合するR11の炭素原子は第一級炭素原子であり、R12が水素原子であり、sが7であり、tが0であり、uが0である化合物(1))。
・LAS-H:炭素数10~14のアルキル基を有する直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製、商品名「ライポン(登録商標)LH-200」)。
・AES-1:ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩(一般式(3)中、R15が炭素数12の直鎖状のアルキル基(C12)及び炭素数14の直鎖状のアルキル基(C14)であり(質量比でC12:C14=75:25)、mが1であり、nが0であり、Maがナトリウムであり、AES全体に対するmが0かつnが0である化合物の割合が43質量%である化合物(3)。下記合成方法により合成されたもの。)。
(AES-1の合成)
容量4Lのオートクレーブ中に、原料アルコールとしてプロクター・アンド・ギャンブル社製の商品名CO1270アルコール(炭素数12のアルコールと炭素数14のアルコールとの質量比75/25の混合物)400gと、反応用触媒として水酸化カリウム触媒0.8gとを仕込み、該オートクレーブ内を窒素で置換した後、攪拌しながら昇温した。
続いて、温度を180℃、圧力を0.3MPa以下に維持しながらエチレンオキシド91gを導入し、反応させることによりアルコールエトキシレートを得た。
ガスクロマトグラフ:Hewlett-Packard社製のGC-5890と、検出器:水素炎イオン化型検出器(FID)と、カラム:Ultra-1(HP社製、L25m×φ0.2mm×T0.11μm)と、を用いて分析した結果、得られたアルコールエトキシレートは、エチレンオキシドの平均付加モル数が1.0であった。また、エチレンオキシドが付加していない化合物(最終的に成分(b-0)となるもの)の量が得られたアルコールエトキシレート全体に対して43質量%であった。
次に、上記で得たアルコールエトキシレート237gを、攪拌装置付の500mLフラスコに採り、窒素で置換した後、液体無水硫酸(サルファン)96gを、反応温度40℃に保ちながらゆっくりと滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け(硫酸化反応)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸を得た。次いで、これを水酸化ナトリウム水溶液で中和することによりAES-1を得た。
水及び任意成分として、以下に示す化合物を用いた。
・水:イオン交換水。
・モノエタノールアミン:株式会社日本触媒製、商品名「モノエタノールアミン」。
・炭酸Na:ソーダアッシュジャパン株式会社製、商品名「粒灰」。
・エタノール:日本アルコール販売株式会社製、商品名「特定アルコール95度合成」。
・グリセリン:富士フイルム和光純薬株式会社製、商品名「グリセリン」。
・プロピレングリコール:ダウ・ケミカル社製、商品名「プロピレングリコール」。
・ヤシ脂肪酸:日油株式会社製、商品名「椰子脂肪酸」。
・クエン酸:扶桑学工業株式会社製、商品名「無水クエン酸」。
・ダイクロサン:4,4’-ジクロロ-2-ヒドロキシジフェニルエーテル(BASF社製、商品名「TINOSAN(登録商標) HP100」)。
・酵素:プロテアーゼとアミラーゼの混合製剤(液体)(ノボザイムズジャパン株式会社製、商品名「Medley Core 210L」)。
・細菌セルロース:CPKelco U.S.社製、商品名「CELLULON(登録商標) R27」、水分量80質量%。
「測定・評価」
<臭気抑制の評価>
液体洗浄剤組成物90mLを、円筒ガラス瓶に入れて、蓋を閉めて密閉した。この状態で25℃及び50℃の条件下で1か月静置保存した。
その後、保存前と保存後の液体洗浄剤組成物の香気について、専門パネル5名により下記の基準に基づき評価を行った。◎、〇、△を合格とした。
<<評価基準>>
◎:保存前と比較し、悪臭が認められない。
○:保存前と比較し、悪臭がほとんど認められない。
△:保存前と比較し、悪臭がわずかに認められる。
×:保存前と比較し、悪臭が認められる。
<洗浄力の評価>
市販タンパク汚垢布(Swissatest社製 製品名「EMPA117」)を5cm×5cmに裁断したものを汚染布とした。
洗浄試験器として、Terg-O-Tometer(UNITED STATES TESTING社製)を用いた。
洗浄液として、水道水(15℃)900mLに対して、各例の液体洗浄剤組成物を333質量ppmになる様に加え、30秒間撹拌して調製したものを用いた。
洗浄試験器に、洗浄液と、上記の汚染布10枚と、洗浄メリヤス布とを投入し、浴比(洗濯水/被洗物総質量)20倍に合わせて、120rpm、15℃で10分間洗浄した。その後、二槽式洗濯機(三菱電機株式会社製、製品名「CW-C30A1-H1」)に移し、1分間脱水後、水30L中で3分間濯ぎ、風乾した。
未汚れ布、及び洗浄前後の汚染布について、それぞれ反射率を色差計(日本電色工業株式会社製、製品名「SE7700型」)で測定し、下記式(i)により洗浄率(%)を求めた。
洗浄率(%)=(洗浄前の汚染布のK/S-洗浄後の汚染布のK/S)/(洗浄前の汚染布のK/S-未汚れ布のK/S)×100 ・・・(i)
式(i)中、「K/S」は、(1-R/100)2/(2R/100)で求められる値(ただし、Rは、未汚れ布及び洗浄前後の汚染布の反射率(%)を示す。)である。
また、未汚れ布とは、汚れを付着させていない元の白布(原布)を意味し、原布のRは80とした。
汚染布10枚について洗浄率(%)を算出し、その平均値を用いて、下記評価基準に基づいて、皮脂汚れに対する洗浄力を評価した。◎、○を合格とした。
<<評価基準>>
◎:洗浄率(平均値)が80%以上。
○:洗浄率(平均値)が55%以上80%未満。
×:洗浄率(平均値)が55%未満。
「実施例1~13、比較例1~6」
500mLのビーカーに、表5~7の配合組成に従い、(A)成分と、(B)成分と、(C)成分と、水の一部と、細菌セルロース、炭酸ナトリウム及び酵素以外の任意成分とを投入し、スリーワンモーター撹拌機(アズワン株式会社製)で充分に攪拌し、混合物を得た。
次いで、混合物に細菌セルロースを投入して充分に攪拌した後、さらに炭酸ナトリウムを投入して充分に攪拌した。その後、酵素を添加し、全体量が100質量%になるように残りの水を加えて、液体洗浄剤組成物を得た。
なお、実施例1~13、比較例2~6で得られた液体洗浄剤組成物は、炭酸ナトリウムの一部が固体状態で存在していた。
得られた液体洗浄剤組成物の25℃におけるpHをpHメーター(東亜ディーケーケー株式会社製、製品名「HM-30G」)を用いて測定した。結果を表5~7に示す。
得られた液体洗浄剤組成物について、臭気抑制及び洗浄力を評価した。これらの結果を表5~7に示す。
Figure 2023169916000005
Figure 2023169916000006
Figure 2023169916000007
表5~7において、各成分の配合量(質量%)はすべて、液体洗浄剤組成物の総質量に対する割合であり、指定のある場合を除き、純分換算での値を示す。細菌セルロースの配合量(質量%)は有姿(製剤)としての量である。なお、水の配合量(質量%)には、細菌セルロースに含まれる水の量(質量%)も含まれる。「バランス」は、各例の液体洗浄剤に含まれる全配合成分の合計の配合量(質量%)が100質量%となるように水が配合されていることを意味する。また、配合量の空欄は、その成分が配合されていないこと(配合量0質量%)を意味する。
また、表5~7中の「B1+B2+B3」は、液体洗浄剤組成物の総質量に対する(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分の含有量の合計(質量%)である。「A/(B1+B2+B3)比」は、(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分の含有量の合計質量に対する(A)成分の質量比である。なお、表5~7では、「B1+B2+B3」及び「A/(B1+B2+B3)比」については便宜のために、少数第4位を四捨五入している。
表5、6から明らかなように、各実施例の液体洗浄剤組成物は、洗浄力が高く、(A)成分由来の臭気が抑制されていた。特に、実施例1~3、12、13で得られた液体洗浄剤組成物は、液体洗浄剤組成物を高温環境下で保存しても(A)成分由来の臭気をより良好に抑制できた。
一方、表7から明らかなように、pHが7である比較例1の液体洗浄剤組成物は、洗浄力に劣っていた。
(B)成分を含まない比較例2の液体洗浄剤組成物は、(A)成分由来の臭気が生じやすかった。
(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分のいずれか1つを含まない比較例3~5の液体洗浄剤組成物は、(A)成分由来の臭気が生じやすかった。
(B)成分中の(B1)成分の含有量が0.01質量%である比較例6の液体洗浄剤組成物は、(A)成分由来の臭気が生じやすかった。

Claims (3)

  1. (A)成分:4,4’-ビス(2-スルホスチリル)ビフェニルジナトリウム塩と、
    (B)成分:香料と、
    (C)成分:界面活性剤と、
    を含有し、
    前記(B)成分は(B1)成分、(B2)成分及び(B3)成分を全て含み、
    前記(B1)成分は、1,8-シネオール、フェランドレン及びジヒドロリナロールから選ばれる1種以上であり、
    前記(B2)成分は、クマリン及びバニリンから選ばれる1種以上であり、
    前記(B3)成分は、オキサシクロヘキサデカ-12-エン-2-オン、3-メチルシクロペンタデカ-5-エン-1-オン及びエチレンブラシレートから選ばれる1種以上であり、
    前記(B)成分の総質量に対して、前記(B1)成分の含有量が0.02質量%以上であり、
    25℃におけるpHが8以上である、液体洗浄剤組成物。
  2. 前記(B)成分の総質量に対して、前記(B1)成分の含有量が0.02~10質量%であり、前記(B2)成分の含有量が0.1~15質量%であり、前記(B3)成分の含有量が1~40質量%である、請求項1に記載の液体洗浄剤組成物。
  3. 前記(A)成分/(前記(B1)成分+前記(B2)成分+前記(B3)成分)で表される質量比が0.05~8900である、請求項1又は2に記載の液体洗浄剤組成物。
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