JP2023088570A - 液体洗浄剤 - Google Patents

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志穂 岡崎
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Abstract

【課題】液体洗浄剤における液状成分(粒子以外の成分)の外観安定性、粒子の分散安定性、保存後の粒子の分散安定性、粒子の外観安定性、及び残留性に優れる液体洗浄剤を提供すること。【解決手段】(A)成分:細菌セルロース、非細菌セルロース及び特定の化合物から選ばれる1種以上の構造化剤と、(B)成分:体積平均粒子径100μm以上の粒子と、を含有する液体洗浄剤であって、前記(B)成分が、水に溶解させた場合に粒子径が小さくなり、前記液体洗浄剤の総質量に対して水の含有量が30質量%未満である、液体洗浄剤。【選択図】なし

Description

本発明は、液体洗浄剤に関する。
近年、消費者は、液体洗浄剤に洗浄性能だけでなく、柔軟性や残香性等の機能性を付与することを求めている。
また、洗剤製品の市場においては、他の製品と区別するために、液体洗浄剤製品に特有の美麗さを付与することが求められている。
このような要望に応えるため、機能性成分を含む粒子であって、視認可能な粒子を液体洗浄剤に配合する技術が知られている。
しかし、液体洗浄剤にこれらの粒子を懸濁させると、粒子が均一に分散しない場合がある。粒子を均一に分散させるためには、液体洗浄剤に好適なレオロジー特性を付与する必要がある。
また、粒子は液体洗浄剤中では均一に分散していなければならず、且つ液体洗浄剤を用いて洗浄液を形成する場合には、粒子は適切に溶解又は崩壊しなければならない。粒子が適切に溶解又は崩壊しない場合、洗濯後の被洗物に残留物を残すことがある。
例えば、特許文献1には、結晶性の脂肪酸グリセリドを用いて、液体洗浄剤にチキソトロピー性を付与する技術が記載されている。
特許文献2には、特定の粘度を有する構造化剤を用いて、液体洗浄剤中に粒子を懸濁させる技術が記載されている。
特開2016-147934号公報 特表2007-500268号公報
しかしながら、特許文献1には、香料組成物等を含むカプセル粒子を分離させずに液体洗浄剤に配合できることは記載されてはいるが、カプセル粒子が均一に分散しているかどうかを実際に評価されていない。従って、特許文献1に記載の技術では、粒子の分散安定性には未だ改善の余地がある。また、引用文献1では粒子が洗濯後の被洗物に残留しないかどうかについては検討していない。
また、引用文献2に記載の技術では、液体洗浄剤を保管している間に粒子が溶解してしまうことがある。従って、特許文献2に記載の技術では、液体洗浄剤中では溶解せずに粒子外観を維持できること(粒子の外観安定性)には未だ改善の余地がある。
本発明は、液体洗浄剤の外観安定性、及び粒子の分散安定性を高めるとともに、保存後も粒子の分散安定性を維持することができ、粒子が液体洗浄剤中に溶解せずに粒子の外観安定性を維持することができ、洗濯後の被洗物に粒子が残留することを抑制できる液体洗浄剤を提供することを目的とする。
本発明は以下の態様を有する。
[1](A)成分:細菌セルロース、非細菌セルロース及び下記一般式(1)で表される化合物から選ばれる1種以上の構造化剤と、
(B)成分:体積平均粒子径100μm以上の粒子と、
を含有する液体洗浄剤であって、
前記(B)成分が、室温にて200mLビーカーに150mLの水と0.4gの前記(B)成分を入れ、4cmの攪拌子を用いて500rpmで10分間攪拌した場合に、撹拌後の粒子径が撹拌前の粒子径よりも小さくなり、
前記液体洗浄剤の総質量に対して水の含有量が30質量%未満である、液体洗浄剤。
Figure 2023088570000001
[2]前記(B)成分が、芯部と、前記芯部の表面の一部又は全部を覆う被覆部とを有する被覆粒子である、[1]に記載の液体洗浄剤。
[3]前記被覆部が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸の塩、アクリル酸-マレイン酸共重合体、アクリル酸-マレイン酸共重合体の塩、脂肪酸、脂肪酸の塩、ポリビニルアルコール、プルラン、キサンタンガム、デンプン、変性デンプン、硫酸ナトリウム、及び炭酸カルシウムからなる群から選ばれる1種以上を含む、[2]に記載の液体洗浄剤。
[4]前記(B)成分が、水溶性無機化合物、及び酵素からなる群から選択される1種以上を含む、[1]~[3]のいずれか一項に記載の液体洗浄剤。
[5]前記芯部がが、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、及び酵素製剤からなる群から選ばれる1種以上を含む、[2]に記載の液体洗浄剤。
[6]前記被覆部が、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸の塩、アクリル酸-マレイン酸共重合体、及びアクリル酸-マレイン酸共重合体の塩からなる群から選ばれる1種以上と、
硫酸ナトリウム、及び炭酸カルシウムからなる群から選ばれる1種以上とを含む、[3]に記載の液体洗浄剤。
[7]さらに(C)成分:界面活性剤を含む、[1]~[6]のいずれか一項に記載の液体洗浄剤。
本発明によれば、液体洗浄剤の外観安定性、及び粒子の分散安定性を高めるとともに、保存後も粒子の分散安定性を維持することができ、粒子が液体洗浄剤中に溶解せずに粒子の外観安定性を維持することができ、洗濯後の被洗物に粒子が残留することを抑制できる液体洗浄剤を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の液体洗浄剤は、以下に示す(A)成分及び(B)成分を含有する。液体洗浄剤
は、以下に示す(C)成分をさらに含有することが好ましい。液体洗浄剤は、水をさらに
含有してもよい。液体洗浄剤は、(A)成分、(B)成分、(C)成分及び水以外の成分
(任意成分)を含有してもよい。
なお、本明細書において、液体洗浄剤中で、固体状態で存在する粒子外観の安定性・美麗さを総称して「外観安定性」ともいう。
≪液体洗浄剤≫
本発明の液体洗浄剤は、(A)成分が溶解した液体部分に(B)成分が分散している。
<(A)成分>
(A)成分は細菌セルロース、非細菌セルロース及び後述の化合物(1)から選ばれる1種以上の構造化剤である。
液体洗浄剤が(A)成分を含むことで、(B)成分の分散安定性が向上する。
なお、本発明において「構造化」とは、力が加わる前後において、粘度が変化する状態をいう。
細菌セルロースは、Acetobacter属の細菌の発酵によって生成されたセルロースである。
細菌セルロースとしては、水に不溶性である繊維が網状に分枝し、相互に噛み合ってネットワークを形成している、いわゆる網目状細菌セルロースなどが挙げられる。
細菌セルロースの少なくとも一部は、増粘剤で被覆あるいは混合されていてもよい。
増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)、変性CMC、キサンタン生成物、ペクチン、アルギン酸塩、ジェランガム、ウェランガム、ダイユータンガム、ラムサンガム、カラゲナン、グアーガム、寒天、アラビアゴム、ガティガム、カラヤガム、トラガカントゴム、タマリンドガム、ローカストビーンガムなどが挙げられる。
増粘剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
細菌セルロースとしては市販品を用いることでき、例えばCPKelco U.S.社製の商品名「CELLULON(登録商標)」などが挙げられる。
非細菌セルロースは、野菜、果物、及び木材等の植物から得られるセルロースであり、セルロース繊維とも呼ばれる。
非細菌セルロースとしては市販品を用いることでき、例えばFMC社製の商品名「Avicel(登録商標)」、Fiberstar社製の商品名「Citri-Fi」、Cosun社製の商品名「Betafib」などが挙げられる。
化合物(1)は、下記一般式(1)で表される化合物(トリグリセリド成分)である。
Figure 2023088570000002
式(1)中、Z~Zはそれぞれ独立して水素原子、ヒドロキシ基、又はカルボキシ基である。Z~Zは同一であってもよいし、異なっていてもよい。
式(1)中、a+b=7~19、c+d=7~19、及びe+f=7~19であり、好ましくはa+b=11~15、c+d=11~15、及びe+f=11~15であり、より好ましくはa+b=13~15、c+d=13~15、及びe+f=13~15である。a+b、c+d、e+fがそれぞれ7以上であれば、疎水基部分の体積が十分に嵩高くなり、塗布洗浄力が高くなる。一方、a+b、c+d、及びe+fがそれぞれ19以下であれば、疎水基部分の体積が嵩高くなることの固化性のリスクが低減する。
化合物(1)としては、Z~Zがヒドロキシ基である化合物(1-1)、Z~Zが水素原子である化合物(1-2)等が挙げられる。
化合物(1-1)としては特に硬化ヒマシ油が好ましく、また化合物(1-2)としては特に硬化パーム油が好ましい。
硬化ヒマシ油としては、ヒドロキシル基を有する炭素数10~22アルキル基又はアルケニル基を含むグリセリド、特にトリグリセリドを挙げることができる。具体的には、トリヒドロキシステアリン、ジヒドロキシステアリンなどが挙げられる。
硬化ヒマシ油は、ヒマシ油を水素化して、出発油中にリシノレイル部分(ヘプタデカジエニルカルボニルオキシ基)として存在し得る二重結合を変換することで得られる。二重結合の変換により、リシノレイル部分は、飽和ヒドロキシアルキル部分、例えば、ヒドロキシステアリル基に変換される。
硬化ヒマシ油は、固形の状態、溶融物の状態、又はこれらの混合物の状態で用いることができるが、これらに限定されない任意の好適な出発形態で加工することができる。
硬化ヒマシ油としては市販品を用いることでき、例えばRheox,Inc.製の商品名「THIXCIN(登録商標)」、日油株式会社製の商品名「カスターワックス A フレーク」などが挙げられる。
硬化パーム油としては市販品を用いることでき、例えば新日本理化株式会社製の商品名「パーム極度硬化油A」などが挙げられる。
(A)成分としては、(B)成分の分散安定性を高める効果を少量でも充分に発揮できること、透明性の高い液体外観が得やすいことから、細菌セルロース、非細菌セルロースが好ましく、細菌セルロースがより好ましい。
(A)成分の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.02~2質量%が好ましく、0.04~1.5質量%がより好ましく、0.05~1.0質量%がさらに好ましい。 また、例えば(A)成分として、市販品である「CELLULON(登録商標)」等の細菌セルロース製剤を使用する場合、(A)成分の含有量は商品の有り姿の含有量として、液体洗浄剤の総質量に対して1~10質量%が好ましく、2~8質量%がより好ましく、2.5~7質量%がさらに好ましい。
(A)成分の含有量が上記下限値以上であれば、(B)成分の分散安定性がより高まる。(A)成分の含有量が上記上限値以下であれば、液体洗浄剤の粘度がより低くなり、使用性がより高まる。
<(B)成分>
(B)成分は、体積平均粒子径100μm以上の粒子である。(B)成分は、一次粒子であってもよく、一次粒子が凝集した二次粒子であってもよい。本発明の液体洗浄剤は、1つの粒子を含むものであってもよく、複数の粒子を含むものであってもよい。
(B)成分は、室温にて200mLビーカーに150mLの水と0.4gの粒子を入れ、4cmの攪拌子を用いて500rpmで10分間攪拌した場合に、撹拌後の粒子径が撹拌前の粒子径よりも小さくなるものである。
(B)成分が上記特徴を有することにより、洗濯後の被洗物に(B)成分が残留するのを抑制しやすくなる。
ここで、「撹拌後の粒子径が撹拌前の粒子径よりも小さくなる」とは、粒子が水に溶解した状態も包含するものとする。
(B)成分は、室温にて200mLビーカーに150mLの水と0.4gの粒子を入れ、4cmの攪拌子を用いて500rpmで5分間攪拌した場合に、撹拌後の粒子径が撹拌前の粒子径よりも小さくなるものであることが好ましい。
(B)成分は、表面が被覆されていない非被覆粒子(以下、「(B1)成分」ともいう。)であってもよく、芯部と、芯部の表面の一部又は全部を覆う被覆部を有する被覆粒子(以下、「(B2)成分」ともいう。)であってもよい。
((B1)成分)
(B1)成分としては、漂白剤、漂白活性化剤、アルカリ剤、パール剤、顔料、雲母、クレイ、水溶性無機化合物、酵素、洗浄剤組成物、及び香料等が挙げられる。
(B1)成分は、液体洗浄剤中で粒子状であればよく、固体、ゲル、又はこれらの混合物の形態であってもよい。
(B1)成分は、固体(顆粒状)の造粒物であってもよい。
通常の造粒法に基づき、上記(B1)成分として例示した成分と、有機化合物又は無機化合物、例えば、安定剤、フィラー、増量剤、増白剤、バインダー、被覆剤等との造粒物としたものを用いることもできる。また、2種以上の(B1)成分の造粒に際しては、別々に造粒してもよいし、(B1)を混合し、同一造粒物としてもよい。(B1)成分の造粒方法としては特に制限されず、公知の方法を採用できる。
水溶性無機化合物とは、25℃におけるイオン交換水への溶解度(以下、単に「溶解度」ということがある。)が0.1g/100g以上の無機化合物である。水溶性無機化合物の溶解度は、1g/100g以上が好ましく、2g/100g以上がより好ましい。水溶性無機化合物の定義は、日本化学会編、「化学便覧」等に基づく。このような水溶性無機化合物であれば、いずれの無機化合物でも好適に用いることができるが、好ましい無機化合物としては一般に洗浄ビルダーとして用いられるものが挙げられる。
水溶性無機化合物は、(B)成分に求める機能を勘案して決定できる。水溶性無機化合物としては、例えば、炭酸塩、炭酸水素塩、セスキ炭酸塩、ケイ酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、塩化物、リン酸塩等が挙げられる。
炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。
炭酸水素塩としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等が挙げられる。
セスキ炭酸塩としては、セスキ炭酸ナトリウム等が挙げられる。
ケイ酸塩としては、メタケイ酸ナトリウム、オルソケイ酸ナトリウム、層状ケイ酸ナトリウム、1号ケイ酸ナトリウム、2号ケイ酸ナトリウム、3号ケイ酸ナトリウム、4号ケイ酸ナトリウム、5号ケイ酸ナトリウム、1号ケイ酸カリウム、2号ケイ酸カリウム、等が挙げられる。
硫酸塩としては、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム等が挙げられる。
亜硝酸塩としては、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム等が挙げられる。
硝酸塩としては、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム等が挙げられる。
塩化物としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム等が挙げられる。
リン酸塩としては、オルソリン酸塩、ピロリン酸塩、トリポリリン酸塩、メタリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、フィチン酸塩等が挙げられる。
これらの中でも、液体洗浄剤の洗浄力を高める観点から、水溶性無機化合物としては、炭酸塩、炭酸水素塩、セスキ炭酸塩、ケイ酸塩が好ましく、炭酸塩及びケイ酸塩がより好ましい。炭酸塩としては、液体洗浄剤を水で希釈した洗浄液中で速やかに溶解し、洗浄液のpHを高めて洗浄力のさらなる向上を図れることから、炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムがさらに好ましく、炭酸ナトリウムが特に好ましい。ケイ酸塩としては、ケイ酸ナトリウム及びケイ酸カリウムが好ましく、ケイ酸ナトリウムがより好ましい。ケイ酸ナトリウムとしては、洗浄液のpHをより高められることから、メタケイ酸ナトリウム、オルソケイ酸ナトリウム、層状ケイ酸ナトリウム、1号ケイ酸ナトリウム、2号ケイ酸ナトリウムが好ましく、メタケイ酸ナトリウム、オルソケイ酸ナトリウム、1号ケイ酸ナトリウム、2号ケイ酸ナトリウムがより好ましく、メタケイ酸ナトリウム、オルソケイ酸ナトリウム、1号ケイ酸ナトリウムがさらに好ましく、メタケイ酸ナトリウム、オルソケイ酸ナトリウムが特に好ましい。これらの水溶性無機化合物は、洗浄液のpHを高めて、洗浄力のさらなる向上を図れる。
水溶性無機粒子は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
酵素としては、例えばプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、マンナナーゼ、ペクチナーゼなどが挙げられる。
プロテアーゼとしては、プロテアーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Savinase16L、Savinase Ultra 16L、Savinase Ultra 16XL、Savinase Evity 16L、Everlase 16L TypeEX、Everlase Ultra 16L、Esperase 8L、Alcalase 2.5L、Alcalase Ultra 2.5L、Liquanase 2.5L、Liquanase Ultra 2.5L、Liquanase Ultra 2.5XL、Liquanase Evity 3.5L、Coronase 48L、Coronase Evity 48L、Progress Uno 100L、Progress Excel 101L、Deozyme、Savinase Evity 12T、Kannase Evity 24T;デュポン社から入手できる商品名EFFECTENZ P150、EFFECTENZ P100、PREFERENZ P100などが挙げられる。
アミラーゼとしては、アミラーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Termamyl 300L、Termamyl Ultra 300L、Duramyl 300L、Stainzyme 12L、Stainzyme Plus 12L、Amplify 12L、Amplify Prime 100L、Stainzyme Plus 12T;デュポン社から入手できる商品名EFFECTENZ S100;天野エンザイム株式会社から入手できる商品名プルラナーゼアマノ;生化学工業株式会社から入手できる商品名DB-250などが挙げられる。
リパーゼとしては、リパーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Lipex 100L、Lipolase 100L、Lipex 100Tなどが挙げられる。
セルラーゼとして、セルラーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Carezyme Premium 4500L、Celluclean 5000L、Celluclean 4500T、デュポン社から入手できる商品名REVITALENTZ 2000などが挙げられる。
マンナナーゼとしては、マンナナーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Mannaway 4L、Mannaway 200L、Mannaway 4.0Tなどが挙げられる。
ペクチナーゼとしては、ペクチナーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Xpect 1000Lなどが挙げられる。
酵素が2種以上配合されたマルチ酵素としては、Medley Core 210L、Medley Core 200L、Medley Boost 300L、Medley Advance 200T、Medley Glow 200L、Medley Brilliant 100L、Medley Essential 200L、Medlyey Core 200T、Medley CleanR、Medley Essential 200T、Medley SmartR、Medley Advance 200T、Medley Boost 200L、Medley Boost 200T、Medley SuperioR 100Tなどが挙げられる。
酵素は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
酵素は、固体(顆粒状)の酵素製剤であってもよい。
固体の酵素製剤として、通常の造粒法に基づき、安定剤、フィラー、増量剤、増白剤、バインダー、被覆剤等との造粒物としたものを用いることもできる。また、2種以上の酵素の造粒に際しては、別々に造粒してもよいし、酵素を混合し、同一造粒物としてもよい。酵素の造粒方法としては特に制限されず、公知の方法を採用できる。
((B2)成分)
(B2)成分としては、芯部と、前記芯部の表面の一部又は全部を覆う被覆部とを有する被覆粒子である。
芯部には、粒子が含まれていてもよく、例えば上述した(B1)成分を含んでいてもよい(以下、芯部に含まれる粒子を「芯部内粒子」ともいう。)。
芯部内粒子における(B1)成分の含有量は、芯部内粒子の総質量に対して、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、90質量%以上がさらに好ましい。
1つの(B2)成分当たりの芯部内粒子の数は、1つでもよいし、2つ以上でもよい。
<被覆部>
被覆部は、被覆剤で形成されている。(B2)成分は、被覆部を有することで、液体部分に対する溶解速度を遅くできる。
被覆剤としては、液体洗浄剤中では溶解しにくく、芯部に付着しやすいが、液体洗浄剤を水で希釈した洗浄液中では、速やかに溶解し、膨潤し、崩壊し、又は分散して、芯部から脱離しやすいものが好ましい。被覆剤としては、後述する塩感応性高分子、例えば、アクリル酸から誘導される単位を有するポリマー(以下、「アクリル酸ポリマー」ともいう。)、マレイン酸から誘導される単位を有するポリマー(「以下、マレイン酸ポリマー」ともいう。)、アクリル酸から誘導される単位及びマレイン酸から誘導される単位を有するポリマー(以下、「MAポリマー」ともいう。)、オレフィンから誘導される単位及びマレイン酸から誘導される単位を有するポリマー又はその塩(「以下、マレイン酸オレフィン共重合体」ともいう。)、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、多糖類等の高分子や、無機化合物(但し、芯部に含まれる水溶性無機化合物と異なる。)、脂肪酸又はその塩等が挙げられる。
MAポリマーとしては、アクリル酸-マレイン酸共重合体又はその塩等が挙げられる。MAポリマーの質量平均分子量は、10,000~200,000が好ましく、4,000~100,000がより好ましく、8,000~80,000がさらに好ましい。質量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー等により測定される値である。
多糖類としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、プルラン、キサンタンガム、デンプン、変性デンプン等が挙げられる。多糖類の水溶液の粘度は、1~5000mPa・sが好ましく、1~2500mPa・sがより好ましく、1~1000mPa・sがさらに好ましく、1~500mPa・sが特に好ましい。多糖類の水溶液の粘度は、20℃における2質量%水溶液の値である。
脂肪酸としては、炭素数12~18の脂肪酸が挙げられる。脂肪酸塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等が挙げられる。
無機化合物としては、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム等の多価塩化物;硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム等の多価硫酸塩;硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム等の多価硝酸塩;酢酸カルシウム、クエン酸カルシウム等の多価有機酸塩;酸化カルシウム;水酸化カルシウム;四ホウ酸ナトリウム等塩が挙げられる。無機化合物の体積平均粒子径は、芯部の体積平均粒子径よりも小さいことが好ましく、10~2000μmがより好ましく、50~1500μmがさらに好ましい。
これらの中でも、液体部分における(B2)成分の溶解速度を遅くし、液体洗浄剤中で粒子形状を維持する観点から、アクリル酸ポリマー、マレイン酸ポリマー、マレイン酸オレフィン共重合体又はその塩、MAポリマー、マレイン酸オレフィン共重合体又はその塩、ポリアクリル酸又はその塩、多糖類、ポリビニルアルコール、無機化合物及びこれらの組み合わせが好ましく、アクリル酸ポリマー、マレイン酸ポリマー、アクリル酸-マレイン酸共重合体又はその塩、ポリアクリル酸又はその塩、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、酢酸カルシウム、硫酸ナトリウム、炭酸カルシウムがより好ましく、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アクリル酸ポリマー、マレイン酸ポリマー、アクリル酸-マレイン酸共重合体又はその塩、マレイン酸オレフィン共重合体又はその塩、ポリビニルアルコール、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、酢酸カルシウムがさらに好ましく、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アクリル酸ポリマー、マレイン酸ポリマー、アクリル酸-マレイン酸共重合体又はその塩と塩化カルシウム、硝酸カルシウム、及び酢酸カルシウムからなる群から選択される少なくとも1種との組み合わせ、マレイン酸オレフィン共重合体又はその塩と塩化カルシウム、硝酸カルシウム、及び硝酸カルシウムからなる群から選択される少なくとも1種との組み合わせ、ポリビニルアルコールが特に好ましい。
被覆剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(B2)成分における被覆率は、30%以上が好ましく、50%以上がより好ましく、70%以上がさらに好ましく、90%以上が特に好ましく、100%でもよい。被覆率が上記下限値以上であれば、液体部分に対する(B2)成分の溶解速度が遅くなり、液体洗浄剤中で(B2)成分がより良好な状態で粒子として存在できる。
なお、被覆率は、(B2)成分を観察し、平面視での(B2)成分の総面積に対する被覆部の面積の割合である。被覆率は、例えば、着色した被覆剤で被覆した(B2)成分を観察し、平面視での(B2)成分の総面積に対する着色された被覆部の面積の割合を算出して求められる。被覆率は、任意の100個の(B2)成分の被覆率の平均値とする。着色剤としては、市販されているものであればいずれの着色剤でも使用できる。着色剤としては、例えば、緑色3号(商品名、癸巳化成株式会社製)等が挙げられる。着色剤の濃度は、被覆剤が溶解した水溶液において、0.001質量%~5質量%であれば芯粒子の着色でき、上記の被覆率の測定方法において被覆部分を観察しやすくなる。
(B2)成分における被覆剤の質量は、(B2)成分の総質量に対して0.1~15質量%が好ましく、1~13質量%がより好ましい。被覆剤の質量が上記下限値以上であれば、被覆率を充分に高め、液体部分への(B2)成分群の溶解速度をより遅くでき、液体洗浄剤における(B2)成分の存在をより視認しやすい。被覆部の質量が上記上限値以下であれば、洗浄液中での(B2)成分の溶解性がより良好になる。
(B2)成分における芯部内粒子の量は、(B2)成分の総質量に対して50~99質量%が好ましく、60~98質量%がより好ましく、70~97質量%が特に好ましい。芯部内粒子の量が上記下限範囲内であれば、(B2)成分を含有する液体洗浄剤を水で希釈して洗浄液とした際に、芯部内粒子の効果(例えば、洗浄液のpHを高め液体洗浄剤の洗浄力を向上させる効果)を得やすい。芯部内粒子の量が上記上限範囲内であれば、被覆剤の量が十分になり、液体部分への(B2)成分の溶解速度をより遅くできる。
被覆剤として塩感応性高分子を用いる場合、無機化合物の量は(B2)成分の総質量に対して0.1~15質量%が好ましく、1~10質量%がより好ましい。無機化合物の量が上記下限値以上であれば、塩感応性高分子と十分に反応して架橋構造を形成し、液体部分への(B2)成分の溶解速度をより遅くできる。無機化合物の量が上記上限値以下であれば、(B2)成分における芯部内粒子の配合量が少なくならず、洗浄液中における芯部内粒子の諸効果(例えば、洗浄力向上効果等)をより確実に得らえる。
被覆剤として塩感応性高分子を用いる場合、塩感応性高分子と無機化合物との比(塩感応性高分子/無機化合物)は、10/90~90/10が好ましく、20/80~80/20がより好ましく、30/70~70/30が特に好ましい。塩感応性高分子と無機化合物の比が上記範囲内であれば、塩感応性高分子が無機化合物と充分に反応でき、液体部分への(B2)成分の溶解速度をより遅くできる。
本発明における塩感応性高分子とは、無機化合物に感応して粘度が上昇し、ゲル化したり、膜を形成する高分子をいう。このような高分子としてはカルボキシル基、硫酸基等のアニオン性の感応基を有し、多価金属イオンと反応して架橋するものが好ましい。このような塩感応性高分子としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリマレイン酸、アクリル酸-マレイン酸共重合体、アルギン酸、カラギーナン、硫化セルロース等や、それらのアルカリ金属塩等、エチレン基含有アルキルリン酸エステルのモノアルカリ金属塩の重合物等が挙げられる。また、アニオン性の感応基を有さない高分子として、四ホウ酸ナトリウムに感応しゲル化するポリビニルアルコール等が挙げられる。
被覆剤として、塩感応性高分子のうち、ポリアクリル酸等のカルボキシル基、硫酸基等のアニオン性の感応基を有する高分子を用いる場合、被覆剤の量は、(B2)成分の質量に対して0.1~15質量%が好ましく、1~13質量%がより好ましく、2~10質量%が特に好ましい。カルボキシル基、硫酸基等のアニオン性の感応基を有する高分子を含む被覆剤の量が上記下限値以上であれば、被覆率を充分に高め、液体部分への(B2)成分の溶解速度をより遅くでき、液体洗浄剤における(B2)成分の存在を視認しやすい。被覆剤の量が上記上限値以下であれば、洗浄液中での(B2)成分の溶解性が良好になりやすい。
被覆剤として、塩感応性高分子のうち、ポリビニルアルコール等のアニオン性の感応基を有さない高分子を被覆剤として用いる場合、被覆剤の質量は、(B2)成分の総質量に対して0.1~15質量%が好ましく、1~10質量%がより好ましく、3~8質量%が特に好ましい。ポリビニルアルコール等のアニオン性の感応基を有さない高分子を含む被覆剤の量が上記下限値以上であれば、被覆率を充分に高め、液体部分への(B2)成分の溶解速度をより遅くでき、液体洗浄剤における(B2)成分の存在を視認しやすい。被覆剤の量が上記上限値以下であれば、洗浄液中での(B2)成分の溶解性が良好になりやすい。
被覆剤として、多糖類を用いる場合、被覆剤の質量は、(B2)成分の総質量に対して1~15質量%が好ましく、3~13質量%がより好ましく、5~10質量%が特に好ましい。多糖類からなる被覆剤の量が上記下限値以上であれば、被覆率を充分に高め、液体部分への(B2)成分の溶解速度をより遅くでき、液体洗浄剤における(B2)成分の存在を視認しやすい。被覆剤の量が上記上限値以下であれば、洗浄液中での(B2)成分の溶解性が良好になりやすい。
(B)成分の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.01~15質量%が好ましく、0.1~13質量%がより好ましく、0.5~10質量%がさらに好ましく、1.0~8質量%が特に好ましい。(B)成分の含有量が上記下限値以上であれば、より多くの(B2)成分を視認でき、液体洗浄剤の外観の美麗さに優れる。(B)成分の含有量が上記上限値以下であれば、粒子の分散安定性がより高まる。
(B)成分の体積平均粒子径は100μm以上であり、100~2000μmが好ましく、130~1500μmがより好ましく、150~1000μmがさらに好ましい。(B)成分の体積平均粒子径が上記下限値以上であれば、溶解速度を制御しやすく、粒子外観の美麗さに優れる。(B)成分の粒子径が上記上限値以下であれば、水に対する溶解速度が向上する。
洗剤自動投入機能を備えた洗濯機や自動ディスペンサーでの使用を考慮した場合、(B)成分の体積平均粒子径は、350μm未満が好ましく、200μm以下がより好ましい。(B)成分の体積平均粒子径が上記上限値以下であれば、液体洗浄剤を水で希釈したときに速やかに(B)成分が溶解する。また、洗濯機の投入口や洗濯後の衣類に固体の(B)成分が残りにくい。
(A)成分/(B)成分で表される質量比(以下、「A/B比」ともいう。)は、0.01~30が好ましく、0.1~25が好ましく、1~20がより好ましく、5~15がさらに好ましい。A/B比が上記下限値以上であれば、チキソトロピー性を向上し、(B)成分の分散安定性がより向上する。A/B比が上記上限値以下であれば、液体洗浄剤の使用性がより高まる。
<(C)成分>
(C)成分は界面活性剤である。
液体洗浄剤が界面活性剤を含んでいれば、洗浄力がより高まる。
界面活性剤としては、従来の液体洗浄剤に用いられる界面活性剤であれば特に制限されず、例えばノニオン界面活性剤、非石けん系アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、半極性界面活性剤などが挙げられる。
1種の界面活性剤を用いてもよく、2種以上の界面活性剤を組み合わせてもよい。
洗浄力がより高まる観点から、ノニオン界面活性剤及び非石けん系アニオン界面活性剤を含むことが好ましい。ノニオン界面活性剤と、非石けん系アニオン界面活性剤と、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤及び半極性界面活性剤からなる群から選択される1つ以上とを併用してもよい。
ノニオン界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤、アルキルフェノール、炭素数8~22の脂肪酸又は炭素数8~22のアミン等のアルキレンオキサイド付加体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、脂肪酸アルカノールアミン、脂肪酸アルカノールアミド、多価アルコール脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキサイド付加体、多価アルコール脂肪酸エーテル、アルキル(又はアルケニル)アミンオキサイド、硬化ヒマシ油のアルキレンオキサイド付加体、糖脂肪酸エステル、N-アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミド、アルキルグリコシドなどが挙げられる。
ノニオン界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤が好ましく、その中でも特に、下記一般式(2)で表される化合物(以下、「化合物(2)」ともいう。)、下記一般式(3)で表される化合物(以下、「化合物(3)」ともいう。)がより好ましく、化合物(2)がさらに好ましい。
11-O-[(EO)/(A11O)]-(EO)-R12 ・・・(2)
(一般式(2)中、R11は炭素数8~22の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基である。R12は水素原子、炭素数1~6のアルキル基又は炭素数2~6のアルケニル基である。EOはオキシエチレン基である。sはEO平均繰り返し数を示す3~25の数である。A11OはPO(オキシプロピレン基)及びBO(オキシブチレン基)の少なくとも一方を表す。tはA11Oの平均繰り返し数を示す0~6の数である。uはEOの平均繰り返し数を表す0~20の数である。)
13-X-[(EO)/(A12O)]-(EO)-R14 ・・・(3)
(一般式(3)中、R13は炭素数7~21の炭化水素基である。-X-は、-COO-又は-CONH-である。R14は水素原子、炭素数1~6のアルキル基又は炭素数2~6のアルケニル基である。EOはオキシエチレン基である。pはEO平均繰り返し数を示す3~25の数である。A12はPO(オキシプロピレン基)及びBO(オキシブチレン基)の少なくとも一方を表す。qはA12Oの平均繰り返し数を示す0~6の数である。rはEOの平均繰り返し数を表す0~20の数である。)
ノニオン界面活性剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して5~70質量%が好ましく、10~50質量%がより好ましく、15~40質量%がさらに好ましい。
非石けん系アニオン界面活性剤としては、例えば直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩(LAS)、α-オレフィンスルホン酸又はその塩(AOS)、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル硫酸エステル又はその塩(AS)、ポリオキシアルキレンアルキル(アルケニル)エーテル硫酸エステル又はその塩(AES)、アルキル基を有するアルカンスルホン酸又はその塩、α-スルホ脂肪酸エステル又はその塩、内部オレフィンスルホン酸又はその塩(IOS)、ヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩(HAS)、アルキルエーテルカルボン酸又はその塩、ポリオキシアルキレンエーテルカルボン酸又はその塩、アルキルアミドエーテルカルボン酸又はその塩、アルケニルアミドエーテルカルボン酸又はその塩、アシルアミノカルボン酸又はその塩等のカルボン酸型アニオン界面活性剤;アルキルリン酸エステル又はその塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル又はその塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルリン酸エステル又はその塩、グリセリン脂肪酸エステルモノリン酸エステル又はその塩等のリン酸エステル型アニオン界面活性剤などが挙げられる。
非石けん系アニオン界面活性剤の塩の形態としては、例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム塩等)、アルカノールアミン塩(モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩等)などが挙げられる。
非石けん系アニオン界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
非石けん系アニオン界面活性剤としては、LAS、AOS、AS、AES、IOS、HASが好ましく、なかでも、洗浄力がより高まる観点から、LAS、AES、IOSがより好ましい。液体洗浄剤は少なくともAESを含むことが好ましく、LASとAESの両方を含むことがより好ましい。
ポリオキシアルキレンアルキル(アルケニル)エーテル硫酸エステル又はその塩(AES)は、下記一般式(4)で表される。
15-O-[(EO)/(PO)]-SO ・・・(4)
(一般式(4)中、R15は、炭素数8~20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基又は炭素数8~20の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルケニル基である。EOはオキシエチレン基である。POはオキシプロピレン基である。mはEOの平均繰り返し数を表す0.1以上の数である。nはPOの平均繰り返し数を表す0~6の数である。[(EO)/(PO)]は、EOとPOの配列順に限定がないことを示し、Mは対カチオンである。)
内部オレフィンスルホン酸又はその塩(IOS)は、下記(5)式で表されるアルケンスルホン酸(以下、「化合物(5)」ともいう。)と、下記(6)式で表されるヒドロキシアルカンスルホン酸(以下、「化合物(6)」ともいう。)との混合物である。内部オレフィンとは、二重結合が2位より内部に存在するオレフィンを表す。
16-CH=CH(CHCH(SOM)-R17 ・・・(5)
(式(5)中、R16はアルキル基であり、R17は炭素数1~5のアルキル基であり、炭素数の総数は8~24である。xは0~4の数であり、Mは対イオンを表す。)
化合物(5)の炭素数は、8~24であり、10~20が好ましく、12~18がより好ましく、14~18がさらに好ましい。炭素数が上記下限値以上であれば、IOSの親油性が高まり、界面活性剤としての機能が高まる。炭素数が上記上限値以下であれば、IOSの親水性が高まり、界面活性剤としての機能が高まる。
式(5)中のR16は、アルキル基を表す。R16の炭素数は、1~21が好ましく、3~17がより好ましく、7~15がさらに好ましい。
式(5)中のR17は、炭素数1~5のアルキル基を表す。R17の炭素数は、1~3が好ましい。
式(5)中のxは、0~4であり、0~2が好ましい。xが上記下限値以上であれば、洗浄力がより高まる。xが上記上限値以下であれば、液体部分の外観安定性がより高まる。
式(5)中のMとしては、例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、アンモニウムイオンなどが挙げられる。
18-CH(OH)(CHCH(SOM)-R19 ・・・(6)
(式(6)中、R18はアルキル基であり、R19は炭素数1~5のアルキル基であり、炭素数の総数は8~24である。yは0~4の数であり、Mは対イオンを表す。)
化合物(6)は、化合物(5)のヒドロキシ体である。
化合物(6)の炭素数は、8~24であり、10~20が好ましく、12~18がより好ましく、14~18がさらに好ましい。炭素数が上記下限値以上であれば、IOSの親油性が高まり、界面活性剤としての機能が高まる。炭素数が上記上限値以下であれば、IOSの親水性が高まり、界面活性剤としての機能が高まる。
式(6)中のR18は、アルキル基を表す。R18の炭素数は、2~22が好ましく、4~18がより好ましく、8~16がさらに好ましい。
式(6)中のR19は、炭素数1~5のアルキル基を表す。R19の炭素数は、1~3が好ましい。
式(6)中のyは、0~4であり、0~2が好ましい。yが上記下限値以上であれば、洗浄力がより高まる。yが上記上限値以下であれば、液体部分の外観安定性がより高まる。
式(6)中のMとしては、例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、アンモニウムイオンなどが挙げられる。
IOSの内、スルホン酸基が2位以上4位以下に存在するIOS((IO-1S)成分)と、スルホン酸基が5位以上に存在するIOS((IO-2S)成分)との質量比は((IO-2S)/(IO-1S)比)、0.3~5が好ましく、1~3がより好ましい。(IO-2S)/(IO-1S)比が上記下限値以上であれば、被洗浄物の滑り性がより高まる。(IO-2S)/(IO-1S)比が上記上限値以下であれば、液体部分の外観安定性がより高まる。
なお、(IO-1S)成分は、式(5)中のR17、式(6)中のR19の炭素数が1~3のIOSである。(IO-2S)成分は、式(5)中のR17、式(6)中のR19の炭素数が4以上のIOSである。
IOSは、内部オレフィンをスルホン化して得られる。内部オレフィンの炭素数の総数は、8~24であり、10~20が好ましく、12~18がより好ましく、14~18がさらに好ましい。
内部オレフィンは、例えば、1-アルコールを脱水して得られた1-オレフィンを、異性化して得ることができる。内部オレフィンをスルホン化すると、定量的にβ-サルトンが生成し、β-サルトンの一部は、γ-サルトン、オレフィンスルホン酸へと変化し、次いで、これらは中和加水分解工程において、化合物(5)と化合物(6)とへ転換する(例えば、J.Am.Oil Chem.Soc.69,39(1992))。ここで、得られる化合物(6)のヒドロキシ基は、アルカン鎖の内部にあり、化合物(5)の二重結合は、オレフィン鎖の内部にある。また、得られる生成物は、主にこれらの混合物であり、また、その一部には、炭素鎖の末端にヒドロキシ基を有するヒドロキシアルカンスルホン酸塩、又は炭素鎖の末端に二重結合を有するα-オレフィンスルホン酸塩が微量に含まれる場合もある。本明細書では、これらの各生成物及びそれらの混合物を総称してIOSという。
IOS100質量%に対し、化合物(5)/化合物(6)で表される質量比(化合物(5)/化合物(6)比)は、1/99~50/50が好ましく、1/99~30/70がより好ましく、5/95~20/80がさらに好ましく、10/90~15/85が特に好ましい。化合物(5)/化合物(6)比が上記下限値以上であれば、液体部分の外観安定性がより高まる。化合物(5)/化合物(6)比が上記上限値以下であれば、洗浄力がより高まる。
非石けん系アニオン界面活性剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して5~35質量%が好ましく、10~40質量%がより好ましい。
また、ノニオン界面活性剤の質量に対する非石けん系アニオン界面活性剤の質量比、すなわち、ノニオン界面活性剤/非石けん系アニオン界面活性剤で表される質量比は、0.05~8が好ましく、0.2~5がより好ましく、0.3~4がさらに好ましい。前記質量比が上記範囲内であれば、水分量の少ない組成においても流動性に優れ、外観安定性の高い液体洗浄剤が得られる。
カチオン界面活性剤としては、例えばカプリル酸ジメチルアミノプロピルアミド、カプリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラウリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、オレイン酸ジメチルアミノプロピルアミド等の長鎖脂肪族アミドアルキル3級アミン又はその塩;パルミテートエステルプロピルジメチルアミン、ステアレートエステルプロピルジメチルアミン等の脂肪族エステルアルキル3級アミン又はその塩;パルミチン酸ジエタノールアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエタノールアミノプロピルアミド;アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩等の第4級化物などが挙げられる。
カチオン界面活性剤の塩の形態としては、例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム塩等)、アルカノールアミン塩(モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩等)などが挙げられる。
カチオン界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
カチオン界面活性剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.1~5質量%が好ましく、0.2~3質量%がより好ましい。カチオン界面活性剤の含有量が上記範囲内であれば、衣類の柔軟性付与や抗菌性、防臭効果を高めることができる。
両性界面活性剤としては、例えばアルキルベタイン型、アルキルアミドベタイン型、イミダゾリン型、アルキルアミノスルホン型、アルキルアミノカルボン酸型、アルキルアミドカルボン酸型、アミドアミノ酸型、リン酸型両性界面活性剤などが挙げられる。
両性界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
半極性界面活性剤としては、例えばアルキルアミンオキシド、アルキルアミドプロピルジメチルアミンオキシドなどが挙げられる。
半極性界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(C)成分の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して20~70質量%が好ましく、25~65質量%がより好ましく、30~60質量%がさらに好ましい。(C)成分の含有量が上記下限値以上であれば、洗浄力がより高まる。(C)成分の含有量が上記上限値以下であれば、液体洗浄剤の流動性を維持できる。
非石けん系アニオン界面活性剤/ノニオン界面活性剤で表される質量比(以下、「アニオン/ノニオン比」ともいう。)は、0.01~5が好ましく、0.1~3がより好ましく、0.3~2がさらに好ましい。アニオン/ノニオン比が上記下限値以上であれば、チキソトロピー性を向上し、(B)成分の分散安定性がより向上する。アニオン/ノニオン比が上記上限値以下であれば、洗浄力がより高まる。
<水>
水としては、精製水、イオン交換水、蒸留水、水道水などを使用することができる。 水の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して30質量%未満であり、25質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。また、水の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して3質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。すなわち、水の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して3質量%以上30質量%未満が好ましく、5~25質量%がより好ましく、5~20質量%がさらに好ましく、8~20質量%が最も好ましい。水の含有量が上記上限値以下であれば、(B)成分が液体洗浄剤中で溶解しにくく、粒子外観(粒子数や粒子サイズ等)を良好に維持でき、(B)成分の外観安定性が向上する。水の含有量が上記下限値以上であれば、液体部分の外観安定性に優れ、液体洗浄剤が引火しにくく。使用性に優れる。
なお、液体洗浄剤は、水を実質的に含まなくてもよい。ここで、「実質的に含まない」とは、意図せずして含有するものを除き、水を積極的に配合しないことを意味する。
<任意成分>
本発明の液体洗浄剤は、任意成分を含んでいてもよく、含まなくてもよい。
任意成分としては、水混和性有機溶剤、(A)成分以外の増粘剤、キレート剤、pH調整剤、減粘剤及び可溶化剤、液体の酵素、抗菌剤、(B)成分以外のビルダー成分、高級脂肪酸又はその塩、防腐剤、酸化防止剤、無機還元剤、酵素安定化剤、風合い向上剤、蛍光増白剤、移染防止剤、再汚染防止剤、着色剤、乳濁化剤、変色防止剤、ハイドロトロープ剤、漂白剤、蛍光剤、パール剤、着香剤、天然物等のエキス、水不溶性無機化合物、及び(B)成分より小さい粒子などが挙げられる。
任意成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
水混和性有機溶剤は、25℃のイオン交換水1Lに50g以上溶解する有機溶剤をいう。
水混和性有機溶剤としては、例えばエタノール、グリセリン、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール(ソルフィット、商品名)等のアルコール類;プロピレングリコール(PG)、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール類;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、分子量約200~1000のポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等のポリグリコール類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のアルキルエーテル類などが挙げられる。これらの中でも、臭気の少なさ、入手のしやすさ、液体洗浄剤の流動性の観点等から、エタノール、グリセリン、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、プロピレングリコール、分子量約200~1000のポリエチレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)が好ましい。
水混和性有機溶剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
水混和性有機溶剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して5~50質量%が好ましく、10~45質量%がより好ましく、15~40%がさらに好ましい。水混和性有機溶剤の含有量が上記範囲内であれば、液体部分の外観安定性を確保しやすい。
(B)成分以外のビルダー成分(以下、「他のビルダー成分」ともいう。)としては、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸水素ナトリウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、四ホウ酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルミノケイ酸塩(例えばゼオライト等)などが挙げられる。
他のビルダー成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
他のビルダー成分は、液体洗浄剤に溶けていてもよいし、固体の状態で存在してもよい。
他のビルダー成分の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して20質量%以下が好ましく、0.5~10質量%がより好ましい。
キレート剤としては、例えば3~4価のカルボン酸基又はその塩を有するキレート剤が好ましい。その具体例としては、クエン酸又はその塩、アミノカルボン酸系キレート剤又はその塩が挙げられる。アミノカルボン酸とは、1分子中に1~3級のアミノ基と、カルボキシル基とを、それぞれ少なくとも1個ずつ含む化合物をいい、アミノカルボン酸系キレート剤とはアミノカルボン酸であるキレート剤をいう。
アミノカルボン酸系キレート剤は、洗浄剤の分野で公知のものを使用できる。具体例としては、メチルグリシンジ酢酸(MGDA)、メチルグリシンジ酢酸塩、L-グルタミン酸ジ酢酸(GLDA)、L-グルタミン酸ジ酢酸塩、ジエチレントリアミン5酢酸(DTPA)、ジエチレントリアミン5酢酸塩、エチレンジアミンコハク酸(EDDS)、エチレンジアミンコハク酸塩、3-ヒドロキシ-2,2’-イミノジコハク酸(HIDS)、3-ヒドロキシ-2,2’-イミノジコハク酸塩、L-アスパラギン酸-N,N-2酢酸(ASDA)、L-アスパラギン酸-N,N-2酢酸塩などが挙げられる。これらの中でも、クエン酸又はその塩、MGDA又はその塩が好ましく、メチルグリシンジ酢酸3ナトリウムがより好ましい。
キレート剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
キレート剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.01質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましい。0.1質量%以上がさらに好ましい。キレート剤の含有量が上記下限値以上であれば、洗浄力向上効果、保存安定性の向上効果、変色防止効果が充分に得られやすい。
pH調整剤としては、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン等のアルカノールアミン:水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物:アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸:アンモニア;硫酸、塩酸、リン酸、クエン酸等の酸剤などが挙げられる。これらの中でも、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパツールアミン、水酸化ナトリウム、硫酸、塩酸が好ましい。
pH調整剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
pH調整剤の添加量は、液体洗浄剤を所定のpHに調整する量を適宜設定すればよい。
減粘剤及び可溶化剤としては、例えば芳香族スルホン酸又はその塩が挙げられる。具体的には、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸、置換もしくは非置換ナフタレンスルホン酸又はこれらの塩が挙げられる。芳香族スルホン酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、又はアルカノールアミン塩などが挙げられる。
減粘剤及び可溶化剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
減粘剤及び可溶化剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.1~15質量%が好ましい。
抗菌剤としては、例えばダイクロサン、トリクロサン、四級アンモニウム塩(塩化ベンザルコニウム等)などが挙げられる。
抗菌剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
抗菌剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.001~10質量%が好ましく、0.01~3質量%がより好ましく、0.03~2質量%がさらに好ましい。
(A)成分以外の増粘剤(以下「他の増粘剤」ともいう。)としては、例えばアクリル系ポリマー、キサンタンガム、ガラギーナンなどが挙げられる。
アクリル系ポリマーの市販品としては、例えばLubrizol社製のCarbopol(登録商標)シリーズ等が挙げられる。Carbopolシリーズとしては、例えばCarbopol ETD 2623、Carbopol EZ3、Carbopol EZ4、Carbopol Ultrez20、Carbopol Ultrez21、Carbopol Aqua 30などが挙げられる。
他の増粘剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
他の増粘剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して6質量%以下が好ましく、0.2~4質量%がより好ましい。
液体洗浄剤が高級脂肪酸又はその塩を含有していれば、消泡性が高まる。なお、「消泡性」とは、液体洗浄剤の泡立ちを抑える性質のことである。
高級脂肪酸又はその塩としては、例えばカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸等の単一脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、牛脂脂肪酸等の混合脂肪酸などが挙げられる。
高級脂肪酸又はその塩は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。特に2種以上を併用すれば、消泡性がより高まる。
高級脂肪酸又はその塩の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.5~10質量%が好ましく、1~8質量%がより好ましく、1~5質量%がさらに好ましい。高級脂肪酸又はその塩の含有量が、上記下限値以上であれば消泡性がより高まり、上記上限値以下であれば低温時の液体部分の外観安定性が向上する。
防腐剤としては、例えば2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール、3-ヨードプロピニルブチルカーバメート、ジンクピリチオン、ナトリウムピリチオン、オクチルイソチアゾリン-3-オン、1,2-ベンゾイソチアゾリン-3-オン(BIT)、5-クロロ-2-メチルイソチアゾリン-3-オン(CMIT)、2-メチルイソチアゾリン-3-オン(MIT)、エトキシル化ココアミン、オクタンジオール、ベンジルアルコール、フェノキシエタノール、安息香酸ナトリウムなどが挙げられる。
防腐剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
防腐剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.001~2質量%が好ましい。
液体洗浄剤が酸化防止剤を含有していれば、液体洗浄剤を収容する容器のヘッドスペース中の酸素の吸収を抑制できる。加えて、光や熱による退色、変色を抑制できる。
酸化防止剤としては、例えばジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール等のモノフェノール系酸化防止剤;2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール等のビスフェノール系酸化防止剤;dl-α-トコフェロール等の高分子型フェノール系酸化防止剤などが挙げられる。これらの中でも、モノフェノール系酸化防止剤、高分子型酸化防止剤が好ましい。モノフェノール系酸化防止剤の中では、ジブチルヒドロキシトルエンが特に好ましい。高分子型フェノール系酸化防止剤の中では、dl-α-トコフェロールが特に好ましい。
酸化防止剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
酸化防止剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.01~2質量%が好ましい。
液体洗浄剤が無機還元剤を含有していれば、光や熱による退色、変色を抑制できる。
無機還元剤としては、例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等の亜硫酸塩;ピロ亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カリウム等のピロ亜硫酸塩;亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム等の亜硫酸水素塩などが挙げられる。これらの中でも、保存安定性に優れる観点から、亜硫酸ナトリウムが好ましい。
無機還元剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
無機還元剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.01~3質量%が好ましく、0.02~1質量%がより好ましく、0.05~0.5質量%がさらに好ましい。無機還元剤の含有量が、上記下限値以上であれば光による着色を抑える効果が充分に得られやすく、上記上限値以下であれば液体部分の外観安定性が高まる。
酵素安定化剤としては、例えばホウ酸、ホウ砂、ギ酸又はその塩、乳酸又はその塩、塩化カルシウム、硫酸カルシウム等のカルシウム塩類などが挙げられる。
酵素安定化剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
酵素安定化剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して2質量%以下が好ましい。
風合い向上剤としては、例えばジメチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン等のシリコーンなどが挙げられる。
風合い向上剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
風合い向上剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して5質量%以下が好ましい。
蛍光増白剤としては、例えばジスチリルビフェニル型の蛍光増白剤などが挙げられる。 蛍光増白剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
蛍光増白剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して1質量%以下が好ましい。
移染防止剤としては、例えばポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、ポリアルキレンアミンなどが挙げられる。
移染防止剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
移染防止剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して3質量%以下が好ましい。
再汚染防止剤としては、例えばアルキレンテレフタレート単位及びアルキレンイソフタレート単位からなる群から選択される少なくとも一種の繰り返し単位と、オキシアルキレン単位及びポリオキシアルキレン単位からなる群から選択される少なくとも一種の繰り返し単位とを有する水溶性ポリマーなどが挙げられる。このような水溶性ポリマーとしては、具体的に、商品名「TexCare SRN-100」(クラリアント社製、質量平均分子量2000~3000)、商品名「TexCare SRN-300」(クラリアント社製、質量平均分子量7000)、商品名「Repel-O-Tex Crystal」(ローディア社製)、商品名「Repel-O-Tex QC」(ローディア社製)などが挙げられる。これらの中でも、水への溶解性が高く、保存安定性にも優れる点から、TexCare SRN-100が好ましい。また、取り扱い性に優れる点から、前記TexCare SRN-100の70%水溶液として市販されている商品名TexCare SRN-170(クラリアント社製)を再汚染防止剤として用いることが好ましい。 再汚染防止剤としては、上述した以外にも、例えばポリアルキレンイミンのアルキレンオキシド付加体、ポリアルキレンアミンのアルキレンオキシド付加体などを用いることができ、具体的には、商品名「Sokalan HP20」(BASF社製)などが挙げられる。
再汚染防止剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
再汚染防止剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.01~5質量%が好ましい。
着色剤としては特に限定されず、例えば「法定色素ハンドブック」(日本化粧品工業連合会)に記載の色素や、発色団の構造の末端に水溶性高分子等を化学的に修飾したものなどが挙げられる。具体的には、C.I.アシッドレッド138、C.I.アシッドレッド260、C.I.アシッドレッド106、アシッドイエロー203(黄色203号)、アシッドブルー9、青色1号、青色205号、緑色3号、Levanyl(登録商標) Violet(Levanyl(登録商標) バイオレット)、Liquitint(登録商標) BLUE SE(Liquitint(登録商標) ブルー SE)、Liquitint(登録商標) BLUE HP(Liquitint(登録商標) ブルー HP)、Liquitint(登録商標)BLUE MC(Liquitint(登録商標) ブルー MC)、Liquitint(登録商標) VIOLET CT(Liquitint(登録商標) バイオレット CT)、Liquitint(登録商標) VIOLET LS(Liquitint(登録商標) バイオレット LS)、Liquitint(登録商標) VIOLET DD(Liquitint(登録商標) バイオレット DD)、Liquitint(登録商標) GREEN SA(Liquitint(登録商標) グリーン SA)、Liquitint(登録商標) Bright Yellow(Liquitint(登録商標) ブライト イエロー)、Liquitint(登録商標)YELLOW SY(Liquitint(登録商標) イエロー SY)、Liquitint(登録商標)YELLOW LP(Liquitint(登録商標) イエロー LP)、Liquitint(登録商標)BRILLIANT ORANGE(Liquitint(登録商標)ブリリアント オレンジ)、Liquitint(登録商標) PINK AL(Liquitint(登録商標) ピンク AL)、Liquitint(登録商標) RED ST(Liquitint(登録商標) レッド ST)、Liquitint(登録商標) RED MX(Liquitint(登録商標) レッド MX)、C.I.77007(ピグメントブルー29、L-280BLUEU)、C.I.74160(ピグメントブルー15)、C.I.77346(ピグメントブルー28)、C.I.77343(ピグメントブルー36)、C.I.74260(ピグメントグリーン7)、C.I.74265(ピグメントグリーン36)、WA-Sカラーグリーン、C.I.21090(ピグメントイエロー12、黄色205号)、C.I.56110(ピグメントレッド254)、C.I.12490(ピグメントレッド5)、ラブラコール 040(F)レッド、PIGMOSOL(登録商標)等の汎用の色素や顔料などが挙げられる。なお、本明細書において、「C.I.」は、カラーインデックスの略である。
着色剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
着色剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.00005~1.0質量%が好ましく、0.00005~0.01質量%がより好ましい。着色剤の含有量が、上記下限値以上であれば液体洗浄剤に充分に色を付けることができ、上記上限値以下であれば被洗物への色素沈着が起こりにくく、分散安定性に優れる液体洗浄剤が得られやすくなる。
乳濁化剤としては、例えばポリスチレンエマルション、ポリ酢酸ビニルエマルションなどが挙げられ、通常、固形分30~50質量%のエマルションが好適に用いられる。具体例としては、ポリスチレンエマルション(商品名:サイビノール(登録商標)RPX-196 PE-3、固形分40質量%、サイデン化学株式会社製)、Opulyn 301、Acusol OP 301などが挙げられる。
乳濁化剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
乳濁化剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.001~0.5質量%が好ましい。
着香剤としては、例えば1996年化学工業日報社刊、印藤元一著「合成香料 化学と商品知識」;1969年MONTCLAIR,N.J.刊、STEFFEN ARCTANDER著「Perfume and Flavor Chemicals」等に記載のものが挙げられる。より具体的には、合成香料、動物もしくは植物からの天然香料、天然香料及び/又は合成香料を含む調合香料や、例えば特開2002-146399号公報に記載の香料成分などが挙げられる。
着香剤は、高分子化合物で形成されたカプセルに内包されたカプセル香料として、配合されてもよい。
着香剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
着香剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.01~2質量%が好ましい。
(B)成分より小さい粒子は、体積平均粒子径100μm未満の粒子である。例えば、体積平均粒子径100μm未満の粒子であって、漂白剤、漂白活性化剤、アルカリ剤、パール剤、顔料、雲母、クレイ、水溶性無機化合物、酵素、洗浄剤組成物、及び香料等を含む粒子が挙げられる。これらは、粒子を含む芯部と、前記芯部の表面の一部又は全部を覆う被覆部とを有する被覆粒子であってもよい。
水不溶性無機化合物としては、例えば、ゼオライト;天然又は合成されたモンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ソーコナイト、ヘクトライト、スチブンサイト等のスメクタイト族の粘土鉱物;バーミキュライト;合成フッ素雲母(例えば、Na型合成マイカ、Li型合成マイカ)等が挙げられる。また、水不溶性無機化合物としては、上記粘土鉱物をイオン交換して膨潤力を向上させた高金属イオン置換粘土鉱物等が挙げられる。中でも、水不溶性無機化合物としては、キレート効果があることから、ゼオライト、ベントナイトが好ましい。
ゼオライトとはアルミノケイ酸塩の総称であり、アルミノケイ酸塩としては、結晶性、非晶質(無定形)のいずれのものでもよい。カチオン交換能の点から、ゼオライトとしては、結晶性アルミノケイ酸塩が好ましい。結晶性アルミノケイ酸塩としては、A型、X型、Y型、P型ゼオライト等が挙げられ、いずれのものも使用できる。
ベントナイトとはモンモリロナイトを主成分とするものである。
<物性>
(pH)
液体洗浄剤の25℃におけるpHは6~12が好ましく、7~11がより好ましい。
液体洗浄剤のpHは、必要に応じて、pH調整剤を添加することにより調整できる。
液体洗浄剤のpHは、測定対象を25℃とし、pHメーター(東亜ディーケーケー株式会社製、製品名「HM-30G」)により測定される値である。
また、液体洗浄剤10gを水30Lに希釈した希釈液の25℃におけるpHは、7.5~11が好ましく、7.8~10.5がより好ましく、8.0~10がさらに好ましい。
(B)成分が塩基の場合、液体洗浄剤中の(B)成分が希釈時に溶解することで、希釈液のpHを7.5~11の範囲とすることができる。
(粘度)
以下の測定条件で測定される、液体洗浄剤の25℃における粘度は100~2000mPa・sが好ましく、150~1500mPa・sがより好ましく、300~1000mPa・sがさらに好ましい。液体洗浄剤の粘度が上記範囲内であれば、液体洗浄剤を計量キャップ等で計り取りやすくなる。また、塗布洗浄に用いる際に、液体洗浄剤を繊維製品等に塗布しやすくなる。
液体洗浄剤の粘度は、試料を25℃に調整し、粘度計(例えばTVB-25L)を用いて測定される値を示す。以下に、粘度の測定条件の一例を示す。
<<測定条件の一例>>
・ローター:2番ローター。
・回転数:60rpm。
・測定温度:25℃。
・粘度の読み取り:ローターの回転開始5分後。
以下の測定条件で測定される、液体洗浄剤の25℃における粘度は500~10000mPa・sが好ましく、1000~7000mPa・sがより好ましく、1500~5500mPa・sがさらに好ましい。液体洗浄剤の粘度が上記範囲内であれば、液体洗浄剤を計量キャップ等で計り取りやすくなる。また、塗布洗浄に用いる際に、液体洗浄剤を繊維製品等に塗布しやすくなる。
液体洗浄剤の粘度は、試料を25℃に調整し、粘度計(例えばTVB-25L)を用いて測定される値を示す。以下に、粘度の測定条件の一例を示す。
<<測定条件の一例>>
・ローター:2番ローター。
・回転数:6rpm。
・測定温度:25℃。
・粘度の読み取り:ローターの回転開始5分後。
(TI値)
液体洗浄剤のチキソトロピーインデックス(TI値)は、1超10以下が好ましく、1.5~8がより好ましく、2~5がさらに好ましい。TI値が上記下限値以上であれば、(B)成分の分散安定性と使用性に優れ、TI値が上記上限値以下であれば、液体洗浄剤の流動性が損なわれにくい。
液体洗浄剤のTI値、下記式(i)より求められる。
TI値=(6rpmで5分後の粘度)/(60rpmで5分後の粘度) ・・・(i)
粘度は、測定対象を25℃に調整し、粘度計(例えばTVB-25L)でローターNo.2を用いて測定される値(mPa・s)である。
≪液体洗浄剤の製造方法≫
液体洗浄剤の製造方法は特に制限されるものではなく、液体洗浄剤は常法に準じて製造することができる。
例えば、液体洗浄剤は、上述した(A)成分と、水の一部と、必要に応じて(C)成分と、pH調整剤以外の任意成分とを混合し、必要に応じてpH調整剤を用いて所定のpHに調整した後、残りの水と(B)成分を混合することで製造できる。なお、液体洗浄剤が酵素を含み、pH調整剤を用いて所定のpHに調整する場合は、pHを調整した後に酵素を配合することが好ましい。
(B)成分は、予め被覆剤で被覆して被覆粒子としておいてもよい。
液体洗浄剤は、透明容器に入れて液体洗浄剤製品とすることが好ましい。
≪液体洗浄剤の使用方法≫
液体洗浄剤の使用方法としては、例えば液体洗浄剤を洗濯機の液体洗浄剤の投入口に入れてから洗濯機を稼働させる方法、液体洗浄剤を洗濯時に被洗物と一緒に水に投入する方法、液体洗浄剤を予め水に溶解して調製される洗浄液に被洗物を浸漬する方法、液体洗浄剤を被洗物に直接塗布して、例えば3分~24時間放置し、その後、通常の洗濯を行う方法等が挙げられる。
また、近年実用化された洗剤自動投入機能を備えた洗濯機を使用することも好ましい。洗剤自動投入機能は、洗剤を収納したタンクから、タンクの底に設けられたゴミ取り用のフィルター、及び投入用配管を経由して、自動的に洗濯槽に洗剤を投入する機能である。投入用配管の途中には、シリンジポンプ等の計量手段が設けられており、洗濯物の量等に応じて設定された一定量を、タンクから洗濯槽へと移送できるようになっている。
洗剤自動投入機能を利用すれば、計量の手間が省けるだけでなく、計量時に液体洗浄剤が手に付着したり、こぼれて洗濯機や周囲を汚してしまったりすることを回避できる。
また、自動で所定の量の液体を吐出できる自動ディスペンサーを使用することも好ましい。自動ディスペンサーを使用する場合も、少量の液体洗浄剤でも正確に計量することができるため、充分な洗浄力を発揮しやすく、使いすぎによる無駄も回避できるので好ましい。
自動ディスペンサーの中には、赤外線センサなどを利用して、スイッチ等に触れなくとも自動的に吐出するものも市販されている。このような自動ディスペンサーを使用すれば、片手に保持した容器を差し出すだけで液体洗浄剤を計量することができ、使用者の負担軽減効果が大きい。
また、自動ディスペンサーを使用する場合、軟質容器に吐出された液体洗浄剤を受け、その軟質容器をそのまま洗濯機に投入することも好ましい。これにより、吐出された液体洗浄剤の全量を、確実に洗浄液中に溶解させることができる。
そのまま洗濯機に投入可能な軟質容器の材質としては、例えば、シリコ-ン樹脂、ポリ塩化ビニル、エラストマー、軟質ポリエステル、軟質ポリプロピレン、ポリウレタン等が挙げられる。
被洗物の例としては、例えば衣類(衣料)、布巾、タオル類、シーツ、カーテン等の繊維製品などが挙げられる。繊維製品の素材は特に限定されず、綿、絹、羊毛等の天然繊維、ポリエステル、ポリアミド等の化学繊維などのいずれでもよい。
液体洗浄剤を水に溶解して使用する場合、例えば5~6000倍(体積基準)に希釈することが好ましい。
衣類量あたりの水量である浴比(洗濯時の洗浄液の質量/衣類の質量)は、ドラム型洗濯機であれば5以上、縦型洗濯機であれば10以上が好ましい。
液体洗浄剤は、繊維製品用の洗浄剤として好適である。特に、液体洗浄剤が被覆されていない(B)成分を含有し、その(B)成分の粒子径が200μm未満、より好ましくは100μm未満であれば、洗剤自動投入機能を備えた洗濯機や自動ディスペンサーでの使用に適している。
≪液体洗浄剤物品≫
液体洗浄剤は、水溶性フィルム製の容器に封入して液体洗浄剤物品としてもよい。
なお、本明細書において、「水溶性フィルム」とは25℃の水300mLに30mm四方の水溶性フィルム試験片を入れ撹拌し、120秒以内に完全に溶解する性質を有するフィルムを意味する。
図1は、液体洗浄剤物品10の一例を示す。水溶性フィルム3及び4から形成される内部空間は、本発明の液体洗浄剤1を含み、液体洗浄剤1中、粒子2が水溶性フィルム3及び4の外側から視認できる状態で分散されている。
図2は、複数の内部空間を有する液体洗浄剤物品20を示す。液体洗浄剤物品20は、1つのより大きな内部空間5と、2つのより小さな内部空間6及び7を有する。本発明の液体洗浄剤は、内部空間5に含まれていてもよく、内部空間6又は7に含まれていてもよい。液体洗浄剤中、粒子が水溶性フィルムの外側から視認できる状態で分散されている(図示せず)。より小さな内部空間の数は特に限定されず、1つであってもよく、2つ以上であってもよい。液体洗浄剤が含まれる内部空間以外の内部空間には、本発明の液体洗浄剤以外の成分が含まれていてもよい。本発明の液体洗浄剤以外の成分は特に限定されず、液体、固体、ゲル、又はこれらの混合物の形態であってもよい。
<水溶性フィルム>
容器を構成する水溶性フィルムを構成する樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレンオキシド、アクリルアミド、アクリル酸、セルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、セルロースアミド、ポリビニルアセテート、ポリカルボン酸もしくはその塩、ポリアミノ酸もしくはペプチド、ポリアミド、ポリアクリルアミド、マレイン酸とアクリル酸とのコポリマー、デンプン及びゼラチンを含む多糖類、キサンタンもしくはカラゴム等の天然ゴム類などが挙げられる。これらの材料の中でも、ポリビニルアルコールが好ましい。
水溶性フィルムは可塑剤を含有している。可塑剤としては、グリセリン、ジグリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、1,3-ブタンジオールなどの多価アルコール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリエーテル類、ポリビニルピロリドンなどのポリビニルアミド類、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどのフェノール誘導体、N-メチルピロリドン、ジメチルアセトアミドなどのアミド化合物、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどの多価アルコールにエチレンオキサイドを付加した化合物や水などが挙げられ、これらは1種または2種以上を用いることができる。
水溶性を向上させる目的には、グリセリン、ジグリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンを用いるのが好ましく、特に可塑剤のブリードアウトによるフィルムの水溶性低下を抑制する効果の点から、グリセリン、ジグリセリン、トリメチロールプロパン、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンを用いるのが特に好ましい。
水溶性フィルムに含有させる可塑剤の含有量は、ポリビニルアルコール質量部に対して1~50質量%であることが好ましく、20~40質量%であることがより好ましい。
水溶性フィルムに含有させる可塑剤の含有量が上記好ましい範囲であれば、容器に適度な柔軟性を付与することができる。
水溶性フィルムには、必要に応じて無機フィラー(例えば、シリカ、重質、軽質または表面処理された炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、珪藻土、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、ゼオライト、酸化亜鉛、ケイ酸、ケイ酸塩、マイカ、炭酸マグネシウム、カオリン、ハロイサイト、パイロフィライト、セリサイトなどのクレー、タルクなど)、や着色剤、香料、増量剤、消泡剤、剥離剤、紫外線吸収剤、界面活性剤、 カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸またはその塩、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースなどの水溶性高分子等の添加剤を含有させてもよい。
水溶性フィルムの市販品としては、例えば、Monosol LLC社(米国インディアナ州メリルビル)によって販売されるような商品名がモノゾルM8310、M8312、M8630、M7061、M8900等が挙げられる。
≪液体洗浄剤物品の製造方法≫
液体洗浄剤物品は、例えば、平面視四角形の凹部が複数形成された金型を用い、以下のようにして製造される。
水溶性フィルムを、前記凹部の開口部を塞ぐように配置する。凹部内を減圧し、凹部に水溶性フィルムを引き込んで、上面が開口した収容部を形成する。1つの収容部の大きさは、20~30mL程度である。
次いで、液体洗浄剤を、前記収容部に充填する。その後、濡らした別の水溶性フィルムを、収容部の開口部を塞ぐように配置して封じる。その後、個々に切り出すことによって、液体洗浄剤が水溶性フィルム製の容器に充填された液体洗浄剤物品を得ることができる。
<液体洗浄材物品の使用方法>
液体洗浄剤物品は、衣料用洗浄剤として用いた場合、従来のように洗剤を計り取る必要がなく、1個の液体洗浄剤物品を洗濯槽に投入するだけでよい。
<作用効果>
以上説明した本発明の液体洗浄剤は、液体部分の外観安定性、及び粒子の分散安定性を高めるとともに、保存後も粒子の分散安定性を維持することができ、粒子が液体洗浄剤中に溶解せずに粒子の外観安定性を維持することができ、洗濯後の被洗物に粒子が残留することを抑制できる。
また、本発明の液体洗浄剤は、(B)成分を視認可能な大きさに維持できるため、液体洗浄剤に美麗さを付与することができる。
液体洗浄剤を洗濯に使用するときには、液体洗浄剤が水により希釈されるので、(B)成分が洗浄液中に徐々に溶けて、(B)成分の機能を発揮できる。
また、本発明の液体洗浄剤物品は、洗剤を計り取る必要がなく、1個の液体洗浄剤物品を洗濯槽に投入するだけでよいため、高い簡便性、利便性を発揮できる。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
本実施例において使用した原料は下記の通りである。
「使用原料」
(A)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・A-1:硬化ヒマシ油(日油株式会社製、商品名「カスターワックスAフレーク」)。
・A-2:細菌セルロース(CPKelco U.S.社製、商品名「CELLULON(登録商標) L27」)。
・A-3:Carbopol AQUA30(Lubrizol社製)((A)成分の比較品)。
(B)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・B-1:塩化ナトリウムを含む被覆粒子。塩化ナトリウム:東京化成工業(株)製、商品名「塩化ナトリウム」。
・B-2:炭酸ナトリウムを含む被覆粒子。炭酸ナトリウム:ソーダ灰(粒灰)、体積平均粒子径(メディアン径)330μm、ソーダアッシュジャパン株式会社製。
なお、体積平均粒子径は、粒度分布測定装置(例えばベックマン・コールター株式会社製、製品名「LS 13 320」)を用いたレーザー回折散乱法によるによる体積基準のメディアン径である。粒子径の測定方法は、測定対象の粒子群をそのままの状態で測定する乾式でもよいし、測定対象の粒子群を溶媒に分散させて測定する湿式でもよい。
・B-3:プロテアーゼ製剤(ノボザイムズジャパン株式会社製、商品名「Savinase Evity 12T」、緑色に着色された酵素顆粒製剤)。粒子径(メディアン径)650μm。
(B)成分(ただし、上記B-3を除く。)の被覆剤として、以下に示す化合物を用いた。含有量は、商品または希釈液の有り姿の含有量として記載する。
・MA剤:マレイン酸-アクリル酸共重合物、アクアリックTL-400(商品名)、日本触媒社製。
・CaCl:塩化カルシウム(関東化学株式会社製)をイオン交換水で40質量%に希釈したもの。
なお、CaClは感応性塩である。
<(B)成分の被覆:撹拌造粒>
流動層造粒機(株式会社パウレック製、製品名「FD-MP-01D/SPC」)の流動槽内に80℃で給気を行い、排気温度を40℃とした(予熱)。
表1に示す組成と、表2の製造条件とに従い、流動槽に水溶性無機粒子600gを投入した。その後、流動槽内に80℃で給気を行い、粉体が流動化したことを確認した後に、MA剤の水分散液を流動化している粉体層に向け上部より2流体ノズルで噴霧した(一次造粒)。その後、CaClの水分散液を流動化している粉体層に向け上部より2流体ノズルで噴霧した(二次造粒)。流動層内風速は流動化状態を維持できるよう調整しなら造粒した。
二次造粒の終了後、80℃の風(空気)を約30分間流動槽内に送り、被覆粒子群の水分を5~9質量%とした(乾燥工程)。その後、流動槽に室温で給気を行い、造粒物を室温(25℃)まで冷却した。
得られた造粒物を目開き1000μmの篩を用いて分級し、目開き1000μmの篩を通過する粒子を被覆粒子群とした。
得られた被覆粒子の体積平均粒子径(メディアン径)を測定した。B-1は380μm、B-2は430μmであった。
Figure 2023088570000003
Figure 2023088570000004
<(B)成分の溶解性の評価>
B-1~B-3について、200mLビーカーに150mLの水(25℃)と0.4gの上記粒子を入れ、4cmの攪拌子を用いて500rpmで5分間攪拌した。撹拌後の粒子径が撹拌前の粒子径よりも小さくなったことを目視により確認した。
(C)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・C-1:AE7。ポリオキシエチレンアルキルエーテル(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製、商品名「レオックスCL-70」、一般式(2)中、R11が炭素数12の直鎖状のアルキル基(C12)及び炭素数14の直鎖状のアルキル基(C14)であり(質量比でC12:C14=75:25)、酸素原子に結合するR11の炭素原子は第一級炭素原子であり、R12が水素原子であり、sが7であり、tが0であり、uが0である化合物(2))。
11-O-[(EO)s/(A11O)t]-(EO)u-R12 ・・・(2)
(一般式(2)中、R11は炭素数8~22の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基である。R12は水素原子、炭素数1~6のアルキル基又は炭素数2~6のアルケニル基である。EOはオキシエチレン基である。sはEO平均繰り返し数を示す3~25の数である。A11OはPO(オキシプロピレン基)及びBO(オキシブチレン基)の少なくとも一方を表す。tはA11Oの平均繰り返し数を示す0~6の数である。uはEOの平均繰り返し数を表す0~20の数である。)
・C-2:AE15。天然アルコールに15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの。一般式(2)中、R11=炭素数12のアルキル基及び炭素数14のアルキル基、s=15、q=0、r=0。下記合成方法により合成されたもの。
プロクター・アンド・ギャンブル社製のCO-1214(商品名)565.78gと、30質量%NaOH水溶液2.5gとを耐圧型反応容器内に仕込み、該反応容器内を窒素置換した。次に、温度100℃、圧力2.0kPa以下で30分間脱水した後、温度を160℃まで昇温した。次いで、反応液を撹拌しながら、エチレンオキシド(ガス状)1933.5gを反応液中に徐々に加えた。この時、反応温度が180℃を超えないように添加速度を調節しながら、エチレンオキシドを吹き込み管で加えた。 エチレンオキシドの添加終了後、温度180℃、圧力0.3MPa以下で30分間熟成した後、温度180℃、圧力6.0kPa以下で10分間、未反応のエチレンオキシドを留去した。 次に、温度を100℃以下まで冷却した後、反応物の1質量%水溶液のpHが約7になるように、70質量%p-トルエンスルホン酸を加えて中和し、C-2を得た。
・C-3:天然アルコール(質量比で炭素数12アルコール/炭素数14アルコール=7/3)に、8モル相当のエチレンオキシド、2モル相当のプロピレンオキシド、8モル相当のエチレンオキシドを、この順にブロック付加したもの。一般式(2)中、R11=炭素数12のアルキル基及び炭素数14のアルキル基、s=8、t=2、u=8。
・C-4:LAS。炭素数10~14のアルキル基を有する直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製、商品名「ライポン(登録商標)LH-200」)。
・C-5:AES。ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩(一般式(4)中、R15が炭素数12の直鎖状のアルキル基(C12)及び炭素数14の直鎖状のアルキル基(C14)であり(質量比でC12:C14=75:25)、mが1であり、nが0であり、Mがナトリウムであり、AES全体に対するmが0かつnが0である化合物の割合が43質量%である化合物(4)。下記合成方法により合成されたもの。)。
・C-6:IOS。下記合成方法により合成された内部オレフィンスルホン酸ナトリウム。ヒドロキシ体の含有量は85質量%。下記合成方法により合成されたもの。
(C-5の合成)
容量4Lのオートクレーブ中に、原料アルコールとしてプロクター・アンド・ギャンブル社製の商品名CO1270アルコール(炭素数12のアルコールと炭素数14のアルコールとの質量比75/25の混合物)400gと、反応用触媒として水酸化カリウム触媒0.8gとを仕込み、該オートクレーブ内を窒素で置換した後、攪拌しながら昇温した。
続いて、温度を180℃、圧力を0.3MPa以下に維持しながらエチレンオキシド91gを導入し、反応させることによりアルコールエトキシレートを得た。
ガスクロマトグラフ:Hewlett-Packard社製のGC-5890と、検出器:水素炎イオン化型検出器(FID)と、カラム:Ultra-1(HP社製、L25m×φ0.2mm×T0.11μm)と、を用いて分析した結果、得られたアルコールエトキシレートは、エチレンオキシドの平均付加モル数が1.0であった。また、エチレンオキシドが付加していない化合物(最終的に成分(b-0)となるもの)の量が得られたアルコールエトキシレート全体に対して43質量%であった。
次に、上記で得たアルコールエトキシレート237gを、攪拌装置付の500mLフラスコに採り、窒素で置換した後、液体無水硫酸(サルファン)96gを、反応温度40℃に保ちながらゆっくりと滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け(硫酸化反応)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸を得た。次いで、これを水酸化ナトリウム水溶液で中和することによりC-5を得た。
(C-6の合成)
二重結合が2位に存在する割合の合計が26質量%であり、かつシス体/トランス体の質量比が27/73であり、パラフィン成分を2.0質量%含む内部オレフィン混合物を内部オレフィンとして用いた。この内部オレフィンは、C14以下が3質量%、C15が33質量%、C16が39質量%、C17が24質量%、C18以上が1質量%からなる内部オレフィン混合物である。この内部オレフィン混合物を用い、内径6mmφ、長さ1.2mのガラス製薄膜式スルホン化装置を使用して、窒素で希釈したSO3ガス(SO3濃度:5体積%)により、反応器温度10℃、SO3/内部オレフィンのモル比1.1の条件下で、常法通りスルホン化反応を行い、内部オレフィンスルホン酸を得た。得られた反応生成物である内部オレフィンスルホン酸を5℃で1時間熟成し、次いで、1.11倍モル(対内部オレフィンスルホン酸)の15%水酸化ナトリウム水溶液を加え、30℃で30分間攪拌して中和反応を行い、中和生成物を得た。その後、この中和生成物をオートクレーブ中で、160℃で40分間加熱し、加水分解してC-6を得た。
水及び任意成分として、以下に示す化合物を用いた。
・水:イオン交換水。
・Ash(溶解):炭酸ナトリウム(ソーダアッシュジャパン株式会社製、商品名「粒灰」)。
・モノエタノールアミン:株式会社日本触媒製、商品名「モノエタノールアミン」。
・プロピレングリコール:ダウ・ケミカル社製、商品名「プロピレングリコール」。
・グリセリン:富士フイルム和光純薬株式会社製、商品名「グリセリン」。
・エタノール:日本アルコール販売株式会社製、商品名「特定アルコール95度合成」。
・ヤシ脂肪酸:日油株式会社製、商品名「椰子脂肪酸」。
・ダイクロサン:BASF株式会社製、商品名「Tinosan HP100」。
・プロテアーゼ:ノボザイムズジャパン株式会社製、商品名「Progress Uno 100L」、酵素液体製剤。
・亜硫酸Na:三井化学株式会社製、商品名「亜硫酸ナトリウム」。
・酸化防止剤:ジブチルヒドロキシトルエン(和光純薬工業株式会社製、商品名「ジブチルヒドロキシトルエン」)。
・香料:特開2002-146399号公報の表11~18に記載の香料組成物A。
カプセル香料:cosmic caps 1 /ジボダン社製。
・色素:癸巳化成株式会社製、商品名「緑色3号」。
・pH調整剤:硫酸(東亞合成株式会社製)、水酸化ナトリウム(東亞合成株式会社製)。
<液体洗浄剤の調製>
500mLのビーカーに、表3~6の配合組成に従い、(A)成分と(C)成分と、水と、グリセリンの一部と、pH調整剤以外の任意成分とを投入し、スリーワンモーター撹拌機(アズワン株式会社製)で充分に攪拌した。次いで、25℃でのpHが表3~6の値となるように、pH調整剤を適量添加した。得られた液体混合物について外観安定性(液体部分の外観安定性)を評価した。結果を表3~6に示す。
続いて、液体洗浄剤の総質量に対する(B)成分の含有量が表3~6に示す値となるように投入量を調整し、前記液体混合物に加えた。全体量が100質量%になるように残りのグリセリンを加えて、液体洗浄剤を得た。
得られた液体洗浄剤は、(B)成分の一部が固体状態で存在していた。
得られた液体洗浄剤について、粒子の分散安定性及び粒子の外観安定性を評価した。結果を表3~6に示す。
「測定・評価方法」
(液体部分の外観安定性評価(室温、1か月))
透明のガラス製瓶に、各例の液体洗浄剤100gをそれぞれ充填し、蓋を閉めて密封した。この瓶を室温に1ヶ月静置して保存した。
かかる保存の後、液体部分の外観を目視で観察し、下記評価基準に従って、液体部分の外観安定性を目視で評価した。評価結果を表3~6に示す。
[判断基準]
○:全体が均一であった。
×:分離がみられた。
(粒子の分散安定性評価(初期))
透明のガラス製瓶に、各例の液体洗浄剤100gをそれぞれ充填し、蓋を閉めて密封した。液の外観を目視で観察し、下記評価基準に従って、粒子の分散安定性を目視で評価した。評価結果を表3~6に示す。
[判断基準]
〇:粒子がほぼ均一に安定に分散している。
△:粒子がやや沈降し、液体洗浄剤の上層部分がやや疎になっている。
×:粒子が完全に沈降している。
(粒子の分散安定性評価(50℃、2週間))
透明のガラス製瓶に、各例の液体洗浄剤100gをそれぞれ充填し、蓋を閉めて密封した。この瓶を50℃に2週間静置して保存した。
かかる保存の後、液の外観を目視で観察し、下記評価基準に従って、粒子の分散安定性を目視で評価した。評価結果を表3~6に示す。
[判断基準]
〇:保存前と比較して、ほぼ変化なく均一に安定に分散している。
△:保存前と比較して、粒子がやや沈降し、液体洗浄剤の上層部分がやや疎になっている。
×:粒子が完全に沈降している。
(粒子の外観安定性評価(50℃、2週間))
透明のガラス製瓶に、各例の液体洗浄剤100gをそれぞれ充填し、蓋を閉めて密封した。この瓶を50℃に2週間静置して保存した。
かかる保存の後、粒子の外観を目視で観察し、下記評価基準に従って、粒子の外観安定性を目視で評価した。評価結果を表3~6に示す。
[判断基準]
〇:保存前と比較して、粒子の外観はほぼ変化していない。
△:保存前と比較して、粒子がやや溶けている。
×:保存前と比較して、粒子の7割以上が溶けているように見える。
(残留性評価)
200mLビーカーに150mLの水(25℃)と各例の液体洗浄剤1gを入れ、4cmの攪拌子を用いて500rpmで10分間攪拌した。その後ビーカー内を目視で観察し、下記評価基準に従って、洗浄後の残留性を目視で評価した。評価結果を表3~6に示す。
[判断基準]
〇:撹拌前と比較して粒子が明らかに細かくなる、または粒子が見えなくなる。
×:撹拌前と比較して粒子に変化がみられない。
(粘度(回転数:60rpm、測定温度:25℃))
各例の液体洗浄剤について、試料を25℃に調整し、粘度計(例えばTVB-25L)を用いて以下の測定条件における粘度を測定した。評価結果を表3~6に示す。
<<測定条件>>
・ローター:2番ローター。
・回転数:60rpm。
・測定温度:25℃。
・粘度の読み取り:ローターの回転開始5分後。
(粘度(回転数:6rpm、測定温度:25℃))
各例の液体洗浄剤について、試料を25℃に調整し、粘度計(例えばTVB-25L)を用いて以下の測定条件における粘度を測定した。評価結果を表3~6に示す。
<<測定条件>>
・ローター:2番ローター。
・回転数:6rpm。
・測定温度:25℃。
・粘度の読み取り:ローターの回転開始5分後。
(TI値)
各例の液体洗浄剤のチキソトロピーインデックス(TI値)を、下記式(i)より求めた。結果を表3~6に示す。
TI値=(6rpmで5分後の粘度)/(60rpmで5分後の粘度) ・・・(i)
粘度は、測定対象を25℃に調整し、粘度計(例えばTVB-25L)でローターNo.2を用いて測定される値(mPa・s)である。
Figure 2023088570000005
Figure 2023088570000006
Figure 2023088570000007
Figure 2023088570000008
表3~6において、B-1以外の各成分の配合量(質量%)はすべて、液体洗浄剤の総質量に対する割合であり、指定のある場合を除き、純分換算での値を示す。「適量」は、液体洗浄剤の25℃におけるpHが表3~6に示す値となるようにpH調整剤が配合されていることを意味する。また、配合量の空欄は、その成分が配合されていないこと(配合量0質量%)を意味する。評価結果の「-」は、その測定・評価を行っていないことを意味する。
表3~6から明らかなように、各実施例で得られた液体洗浄剤は、粒子の分散安定性及び粒子の外観安定性に優れていた。また、保存後も粒子の分散安定性を維持することができ、粒子が液体洗浄剤中に溶解せずに粒子の外観安定性を維持することができた。さらに、水に対して充分な溶解性を示し、洗濯後の被洗物に粒子が残留するのを抑制できることが判った。
一方、表6から明らかなように、水の含有量が30質量%である比較例1の液体洗浄剤は、固体状態で存在する粒子の外観安定性に劣っていた。
(A)成分を含まない比較例2の液体洗浄剤は、液体部分の外観安定性に劣っていた。

Claims (4)

  1. (A)成分:細菌セルロース、非細菌セルロース及び下記一般式(1)で表される化合物から選ばれる1種以上の構造化剤と、
    (B)成分:体積平均粒子径100μm以上の粒子と、
    を含有する液体洗浄剤であって、
    前記(B)成分が、室温にて200mLビーカーに150mLの水と0.4gの前記(B)成分を入れ、4cmの攪拌子を用いて500rpmで10分間攪拌した場合に、撹拌後の粒子径が撹拌前の粒子径よりも小さくなり、
    前記液体洗浄剤の総質量に対して水の含有量が30質量%未満である、液体洗浄剤。
    Figure 2023088570000009
  2. 前記(B)成分が、芯部と、前記芯部の表面の一部又は全部を覆う被覆部とを有する被覆粒子である、請求項1に記載の液体洗浄剤。
  3. 前記被覆部が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸の塩、アクリル酸-マレイン酸共重合体、アクリル酸-マレイン酸共重合体の塩、脂肪酸、脂肪酸の塩、ポリビニルアルコール、プルラン、キサンタンガム、デンプン、変性デンプン、硫酸ナトリウム、及び炭酸カルシウムからなる群から選ばれる1種以上を含む、請求項2に記載の液体洗浄剤。
  4. 前記(B)成分が、水溶性無機化合物、及び酵素からなる群から選択される1種以上を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の液体洗浄剤。
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