JP2023169006A - シートおよびシートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シートバックの背面側におけるバックボードおよび表皮の固定作業における作業性を向上することが可能なシートを提供することを目的とする。
【解決手段】シートバック1は、フレーム2の前面および両側面を覆うカバー部材3と、フレーム2の背面を覆うバックボード5と、バックボード5の背面を覆う表皮4と、第1係止具7とを備える。カバー部材3は、表皮固定部3dを有する。表皮4は、バックボード5を覆う本体部4aと、本体部4aの幅方向外側に延びる一対の延長部4cを有する。延長部4cがバックボード5の前面側に回り込むことにより、バックボード5と表皮固定部3dとの間に介在する。第1係止具7が延長部4cを貫通しかつ表皮固定部3dに係止されることにより、延長部4cは表皮固定部3dに固定される。
【選択図】図12

Description

本発明は、シートバックを有するシートに関するものである。
従来、自動車などの乗り物等に取り付けられているシートは、着座者の背中を支持するシートバック(背もたれ)を有している構造が一般的である。シートバックの背面側の部分は、シート内部のフレームの背面側に固定されたバックボードと、バックボードの背面を覆う表皮である背面トリムとによって構成されている。
背面トリムは、通常、バックボードの取付後にバックボードの外面側を覆うように取り付けられる。従来のシートでは、背面トリムは、シートの外側面を構成する表皮である側面トリムにファスナを用いて固定されることが一般的である。ファスナは、背面トリムと側面トリムとの互いに対向する縁に沿って縫い付けることによって取り付けられる。バックボードの取付後にファスナを閉じることにより、背面トリムが側面トリムに固定される。
しかし、上記のファスナを有するシートを製造する場合、ファスナを背面トリムおよび側面トリムのそれぞれの縁に沿って縫い付ける工程と、クリップなどを用いてバックボードをフレームに取り付ける工程と、ファスナを用いて背面トリムを側面トリムに固定する工程とが必要である。そのため、シート製造における作業工程が多く、しかも、バックボードおよび背面トリムを固定するために別々の部品を用いる必要があるので、製造コストを抑制することが難しい。
また、ファスナを用いずに背面トリムを固定する構造を有するシートとして、特許文献1~2に記載された構造が知られている。これらの構造では、いずれも、クリップを用いて背面トリムに相当するシート状の部材をバックボードに固定している。具体的には、特許文献1記載の構造は、シート背面下部において、カーペットの折り返し部がクリップでバックボードに固定されている。また、特許文献2記載の構造は、シートの背面側において表皮がクリップでバックボードの嵌合孔に嵌め込まれて固定されている。
特許5387635号公報 特開平8-256874号公報
しかし、上記の特許文献1~2に記載の構造ではいずれも、ファスナに代えて背面トリムをバックボードに対してクリップで固定しているが、バックボードをフレーム等に固定するために別部材および別作業が必要であり、作業性の向上の点ではまだ十分ではない。
本発明は、前記のような事情に鑑みてなされたものであり、シートバックの背面側におけるバックボードおよび表皮の固定作業における作業性を向上することが可能なシートの提供を目的とする。
前記課題を解決するために本発明のシートは、シートバックを備えたシートであって、 前記シートバックは、前記シートバックの骨格となるフレームと、前記フレームの前面を覆うカバー部材と、前記フレームの背面を覆うバックボードと、前記バックボードの背面を覆う表皮と、前記表皮を前記カバー部材に固定する第1係止具と、を備え、前記カバー部材は、前記フレームの前面を覆う前面部と、当該フレームの両側面を覆う一対の側面部と、前記前面部および前記一対の側面部で形成された空間内に配置され、前記第1係止具と係合可能な第1係合孔を有する表皮固定部とを有し、前記表皮は、前記バックボードの背面側を覆う本体部と、前記本体部の周縁から前記バックボードの前面側に回り込んで前記バックボードと前記表皮固定部の間に介在する延長部とを有し、前記第1係止具は、前記延長部を貫通しかつ前記表皮固定部の前記第1係合孔に係止されることにより、前記延長部を前記表皮固定部に固定している、ことを特徴とする。
かかる構成によれば、バックボードの背面側を覆う表皮は、バックボードの背面側を覆う本体部と、本体部の周縁からバックボードの前面側に回り込んでバックボードと表皮固定部の間に介在する延長部とを有するので、延長部を用いて表皮とバックボードとを合体させ、表皮およびバックボードの取付けを同時に行うことを可能にする。
すなわち、上記のシートバックを製造する場合、延長部をバックボードの前面側に回り込ませることにより、表皮およびバックボードを合体させることが可能である。そして、第1係止具が延長部を貫通してカバー部材の表皮固定部の第1係合孔に係止することにより、延長部を表皮固定部に固定することが可能である。これにより、表皮およびバックボードをカバー部材の表皮固定部に同時に固定することが可能である。その結果、シートバックの背面側におけるバックボードおよび表皮の固定作業における作業性を向上することが可能である。
上記のシートにおいて、前記表皮は、少なくとも前記延長部における前記第1係止具が貫通する部分の周辺の部分を補強する補強部を有するのが好ましい。
かかる構成によれば、表皮の延長部における第1係止具が貫通する部分の周辺の部分が補強部によって補強されているので、第1係止具によって延長部の貫通孔が伸びることを防止する。また、補強板により延長部の折返し部分の直線を確実に出すことが可能になり、背面トリムの外観が向上する。
上記のシートにおいて、前記補強部は、前記延長部の前面に固定されることにより前記延長部を補強する前記補強板によって構成されていることが好ましい。
かかる構成によれば、補強部として補強板を延長部の前面に固定することにより延長部を補強することが可能である。また、この補強板を用いることにより、延長部の全体を容易かつ確実に補強することが可能である。
上記のシートにおいて、前記補強板は、前記延長部に重なり合う補強板本体部と、当該補強板本体部から前記延長部に重ならない位置まで延びる補強板延長部とを有し、前記補強板延長部は、前記バックボードの前面に固定可能な構成を有するのが好ましい。
かかる構成によれば、補強板延長部がバックボードの前面に固定されることにより、補強板がバックボードに重なり合った状態を維持することが可能になる。したがって、第1係止具によって表皮の延長部をカバー部材の表皮固定部に固定する作業の際に、補強板がバックボードに対してずれることがないので、作業性が向上する。
上記のシートにおいて、前記バックボードを前記フレームに固定する第2係止具をさらに備え、前記フレームは、前記第2係止具と係合可能な第2係合孔を有し、前記補強板延長部は、前記バックボードの前面への固定のために、前記第2係止具が係合可能な貫通孔である第3係合孔を有し、前記第2係止具は、前記補強板延長部の前記第3係合孔を貫通して前記補強板延長部を前記バックボードの前面に係止するとともに、前記フレームの前記第2係合孔に係止されることにより、前記バックボードを前記補強板とともに前記フレームに固定するのが好ましい。
かかる構成によれば、第2係止具が、補強板延長部の第3係合孔を貫通して補強板延長部をバックボードの前面に係止する。そのため、第1係止具によって表皮の延長部をカバー部材の表皮固定部に固定する作業の際に、補強板がバックボードに対してずれることがないので、作業性が向上する。しかも、第2係止具がフレームの第2係合孔に係止されることにより、バックボードを補強板とともにフレームに固定するので、バックボード、補強板、ならびに補強板が固定された表皮の延長部をさらに安定して固定することが可能であるとともに取付け位置の精度も向上する。
上記のシートにおいて、前記バックボードは、当該バックボードの前面から前方に突出する突起を有し、前記補強板延長部は、前記突起が係合可能な第4係合孔を有してもよい。
かかる構成によれば、バックボードの前面から前方に突出する突起が、補強板延長部の第4係合孔に係合することにより、補強板延長部をバックボードの前面に係止することが可能になる。そのため、第1係止具によって表皮の延長部をカバー部材の表皮固定部に固定する作業の際に、補強板がバックボードに対してずれることがないので、作業性が向上する。
上記のシートにおいて、前記表皮の前記延長部は、前記本体部の幅方向の両側縁からそれぞれ前記幅方向の外側に延びており、前記カバー部材の前記表皮固定部は、前記一対の側面部の互いに対向する内側面にそれぞれ設けられているのが好ましい。
かかる構成によれば、表皮の一対の延長部がバックボードの前面側に回り込むことによってバックボードを幅方向の両側から安定して支持することが可能になり、それとともに、表皮およびバックボードをカバー部材の一対の側面部にそれぞれ設けられた表皮固定部に安定して固定することが可能である。
本発明のシートの製造方法は、上記のシートの製造方法であって、前記本体部に対して前記延長部が展開した状態の前記表皮を準備する工程と、前記第1係止具を前記表皮の前記延長部の前面側から貫通させる工程と、前記表皮の前記本体部を前記バックボードの背面側に重ねるとともに、前記延長部を前記第1係止具とともに前記バックボードの前面側に回り込ませることにより、前記表皮および前記バックボードを合体させる工程と、合体した前記表皮および前記バックボードを、前記カバー部材の前記空間内に配置された前記フレームおよび前記表皮固定部に背面側から近づけるととともに、前記第1係止具を前記表皮固定部の前記第1係合孔に係止することにより、前記延長部を前記表皮固定部に固定する工程とを含むことを特徴とする。
かかる構成によれば、表皮の延長部を用いて表皮とバックボードとを合体させる工程と、表皮およびバックボードをカバー部材の表皮固定部に同時に取り付ける工程を連続的に行うことが可能である。
すなわち、上記のシートバックを製造する場合、第1係止具を表皮の延長部の前面側から貫通させた後、延長部を第1係止具とともにバックボードの前面側に回り込ませることにより、表皮およびバックボードを合体させることが可能である。このとき、第1係止具は、バックボードの前面側にあるので、上記の表皮およびバックボードを合体させる工程に連続して、合体した表皮およびバックボードをカバー部材の前記空間内に配置されたフレームおよび前記表皮固定部に背面側から近づけるととともに、第1係止具をカバー部材の表皮固定部の第1係合孔に係止することにより、延長部を表皮固定部に固定することが可能である。その結果、シートバックの背面側におけるバックボードおよび表皮の固定作業における作業性を向上することが可能である。
以上のように、本発明のシートおよびシートの製造方法によれば、シートバックの背面側におけるバックボードおよび表皮の固定作業における作業性を向上することができる。
本発明の実施形態に係るシートにおけるシートバックの全体構成を示す斜視図である。 図1のシートバックの分解斜視図である。 図2のカバー部材を背面側かつ斜め右上から見た状態の斜視図である。 図2のカバー部材を背面側から見た図である。 図2のカバー部材の平面図である。 図2のシートバックの製造方法を示す説明図であって、図2の一対の補強板を背面トリムの一対の延長部に縫着する前の状態を示す説明図である。 図2のシートバックの製造方法を示す説明図であって、図2の一対の補強板を背面トリムの一対の延長部に縫着した後の状態を示す説明図である。 図2のシートバックの製造方法を示す説明図であって、第1クリップを補強板および背面トリムの延長部に前面側から貫通し、かつ、第2クリップをバックボードの背面側から貫通した後の状態を示す説明図である。 図2のシートバックの製造方法を示す説明図であって、背面トリムの延長部を前方側に曲げてバックボードを回り込ませる途中の状態を示す説明図である。 図2のシートバックの製造方法を示す説明図であって、背面トリムの延長部を前方側に回り込ませてバックボードを巻き込んだ後の状態であり、補強板がバックボードの前面に重ね合わせられ、かつ、補強板延長部が第2クリップによってバックボードの前面に係止された状態を示す説明図である。 図2のシートバックの製造方法を示す説明図であって、第1クリップをカバー部材の表皮固定部の第1係合孔に係止するとともに第2クリップをフレームの第2係合孔に係止する途中の状態を示す説明図である。 図2のシートバックの製造方法を示す説明図であって、第1クリップをカバー部材の表皮固定部の第1係合孔に係止し、かつ、第2クリップをフレームの第2係合孔に係止した後の状態、すなわち、シートバックを完成した状態を示す説明図である。 本発明のシートの変形例に係る第2クリップおよび補強板延長部を有しないシートバックの分解斜視図である。 図13のシートバックの製造方法を示す説明図であって、第1クリップを補強板および背面トリムの延長部に前面側から貫通した状態を示す説明図である。 図13のシートバックの製造方法を示す説明図であって、背面トリムの延長部を前方側に曲げてバックボードを回り込ませる途中の状態を示す説明図である。 図13のシートバックの製造方法を示す説明図であって、背面トリムの延長部を前方側に回り込ませてバックボードを巻き込んだ後の状態であり、補強板がバックボードの前面に重ね合わせられた状態を示す説明図である。 図13のシートバックの製造方法を示す説明図であって、第1クリップをカバー部材の表皮固定部の第1係合孔に係止する途中の状態を示す説明図である。 図13のシートバックの製造方法を示す説明図であって、第1クリップをカバー部材の表皮固定部の第1係合孔に係止した後の状態、すなわち、シートバックを完成した状態を示す説明図である。 本発明のシートの他の変形例に係るシートバックの製造方法を示す説明図であって、突起を有するバックボードを背面トリムの延長部が回り込む途中であって補強板延長部がバックボードの突起に係止される直前の状態を示す説明図である。 図19のバックボードの突起が補強板延長部を係止した状態で、第1クリップをカバー部材の表皮固定部の第1係合孔に係止した後の状態、すなわち、シートバックを完成した状態を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態に係るシートについて、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明の実施形態に係るシートは、図1に示されるように、着座者の背中を支持するシートバック1(背もたれ)と、着座者の臀部を支持するシートクッション(図示せず)とを備えている。
図1に示されるシートバック1は、シートバックの一例として、車両の後部3人掛けシートのうちの中間の座席用のシートバックである。シートバック1は、縦型の略直方体形状であって、幅方向Yにおいて背中を支持可能な幅を有する外観を有している。このシートバック1の上側には、着座者の背中上部を支持する背中上部クッションC1などが配置され、シートバック1の前方側X1には、前部クッションC2などが配置される。前部クッションC2は、シートバック1の前面に沿って立てた位置と前方側X1に倒した位置との間で位置を変更することが可能である。前部クッションC2は、立てた位置では着座者の背中を支持することが可能であるとともに前方側X1に倒した位置では、アームレストとしても使用することが可能である。
なお、本実施形態で用いられる図面では、シートバック1の前後方向を矢印X(前方側(前面側)X1、後方側(背面側)X2)、幅方向を矢印Y、上下方向を矢印Zで示す。
図1~2に示されるように、シートバック1は、シートバック1の骨格となる縦型のフレーム2と、フレーム2の前面2bおよび両側面2cを覆うカバー部材3と、フレーム2の背面2dを覆うバックボード5と、バックボード5の背面5cを覆う表皮である背面トリム4と、背面トリム4をカバー部材3(具体的には、後述のトリム固定部3d)に固定する第1係止具である複数(本実施形態では6個)の第1クリップ7と、バックボード5をフレーム2に固定する第2係止具である複数(本実施形態では2個)の第2クリップ17とを備える。本実施形態では、背面トリム4は、背面トリム4の後述の一対の延長部4cを補強する補強部として一対の補強板6を有する。
本実施形態のフレーム2は、縦型の矩形のフレームであり、上記の前面2b、両側の側面2c、および背面2dを有する。フレーム2は、下側の梁部分において、第2クリップ17と係合可能な幅方向Yに離間する一対の第2係合孔2aを有する。
図2~5に示されるように、カバー部材3は、フレーム2の前面2bを覆う前面部3aと、前面部3aの両側の縁から後方側X2に延び、当該フレーム2の両側面2cを覆う一対の側面部3bとを有する。したがって、カバー部材3は、前面部3aおよび一対の側面部3bによって形成された後方側X2に開放された空間3cを有する(図2~3および図5参照)。
カバー部材3は、さらに、上記の空間3c内に配置され、背面トリム4が固定される複数(本実施形態では6個)のトリム固定部3d(表皮固定部)を有する。本実施形態のトリム固定部3dは、一対の側面部3bの互いに対向する内側面にそれぞれ3個ずつ設けられている。
各トリム固定部3dは、カバー部材3の背面側X2を向く当接面3fと、当接面3fに形成され、第1クリップ7と係合可能な第1係合孔3eとを有する。
図2に示されるように、バックボード5は、フレーム2の背面2dを覆うことが可能な大きさを有する矩形板状の部材である。バックボード5の下端部には、フレーム2の一対の第2係合孔2aに対応する位置に、一対の貫通孔5aが形成されている。バックボード5は、着座者の足などが当たっても凹まない程度の剛性を有する材料で製造され、例えば、段ボールプラスチック板や厚めのプラスチック板などで製造される。
図2および図6に示されるように、背面トリム4は、薄いシート状の部材であり、バックボード5の背面側X2を覆うことが可能な大きさ(バックボード5と同じまたは若干大きい寸法)を有する矩形状の本体部4aと、本体部4aから下方に延びる下帯部4bと、一対の延長部4cとを有する。背面トリム4は、可撓性を有する薄いシート状の部材であればよく、天然皮革、合成皮革、合成樹脂材料などから製造される。なお、下帯部4bは、フレーム2の下端部その他の所定の取付位置に固定されるものであり、本発明の必須の構成ではないので省略してもよい。
一対の延長部4cは、本体部4aの幅方向Yの両側縁からそれぞれ当該本体部4aの幅方向Yの外側に延びている。延長部4cの幅(幅方向Yの長さ)は、本体部4aに重ね合わされたバックボード5の前面側X1に回り込んでバックボード5の側縁を巻き込むことが可能な大きさを有する。
一対の延長部4cには、上記のカバー部材3の6個のトリム固定部3dの第1係合孔3eの高さにそれぞれ対応する位置に貫通孔4dが形成されている。貫通孔4dは、図8および図11に示される延長部4cがバックボード5の側縁を巻き込んだ状態では、カバー部材3のトリム固定部3dの第1係合孔3eの位置に一致する位置に配置されている。
図2および図6に示されるように、本実施形態の背面トリム4は、一対の延長部4cにおける第1クリップ7が貫通する貫通孔4dの周辺の部分を補強する補強部として、一対の補強板6を有する。すなわち、本実施形態の補強部は、一対の延長部4cの前面4c1に固定されることにより、延長部4cを補強する一対の補強板6によって構成されている。
補強板6は、延長部4cを補強するための適度な剛性と延長部4cの回り込み作業のし易さから適度な弾力性を兼ね備え、かつ、軽量な材料が好ましく、例えば、ポリプロピレン(PP)などの合成樹脂製の薄板などが用いられるが、少なくとも上記の剛性を有している材料であれば金属薄板や厚紙など種々の材料を採用することが可能である。
補強板6は、延長部4cに縫着(図7の縫着部8参照)などによって固定されるが、接着など他の固定方法で固定してもよい。
補強板6は、具体的な構成として、延長部4cとほぼ同じ寸法を有し、延長部4cに前後方向Xに重なり合う補強板本体部6aと、当該補強板本体部6aから延長部4cに重ならない位置まで幅方向Yに延びる補強板延長部6bとを有する。
補強板本体部6aには、上記の延長部4cの3個の貫通孔4dにそれぞれ対応する位置に3個の貫通孔6cが形成されている。
補強板延長部6bは、バックボード5の前面5dに固定可能な構成を有する。具体的には、補強板延長部6bは、バックボード5の前面5dへの固定のために、第2クリップ17が係合可能な貫通孔である第3係合孔6dを有する。第3係合孔6dは、フレーム2の一対の第2係合孔2aの高さに対応する位置に配置されている。さらに詳しくは、第3係合孔6dは、図8および図10に示される背面トリム4の延長部4cがバックボード5の前面側X1に回り込んでバックボード5の側縁を巻き込んだ状態では、バックボード5の貫通孔5aの位置に一致する位置に配置されている。
第1クリップ7は、背面トリム4の延長部4cおよび補強板6をカバー部材3のトリム固定部3dに固定する部材であり、例えば、安価な樹脂製のクリップなどが用いられる。
第2クリップ17は、バックボード5および補強板6をフレーム2の背面2dに固定する部材であり、例えば、安価な樹脂製のクリップなどが用いられる。
図1~7に示されるシートバック1の上記の各構成部品は、図12に示されるように組み立てられることにより、シートバック1を構成する。
図12に示されるシートバック1では、背面トリム4の一対の延長部4cは、バックボード5の前面側X1に曲げられてバックボード5の前面側X1に回り込んでいる。この状態では、一対の延長部4cは、バックボード5とトリム固定部3dとの間に介在している。そして、一対の補強板6は、バックボード5の前面側X1に重ね合わされている。
また、第1クリップ7は、延長部4cおよび補強板6を貫通し、当該第1クリップ7の先端部は、トリム固定部3dの第1係合孔3eに係止されている。これにより、背面トリム4の一対の延長部4cは、トリム固定部3dの当接面3fに当接した状態で、トリム固定部3dに固定されている。
そして、第2クリップ17は、バックボード5を貫通するとともに、補強板延長部6bの第3係合孔6dを貫通して補強板延長部6bをバックボード5の前面5dに係止するとともに、フレーム2の第2係合孔2aに係止されることにより、バックボード5を補強板6とともにフレーム2に固定している。
(シートバック1の製造方法)
上記のように構成されたシートバック1は、具体的には、以下の手順で製造される。
まず、図6~7に示されるように、一対の補強板6のそれぞれの補強板本体部6aを、背面トリム4の一対の延長部4cに重ね合わせ、上下方向Zに縫い付けて縫着部8を形成する。この縫い付けの際には、補強板本体部6aの貫通孔6cと延長部4cの貫通孔4dの位置を一致させる。
ついで、図8に示されるように、バックボード5の一対の貫通孔5aに第2クリップ17を後方側X2から挿入して、当該バックボード5を貫通させる。そして、補強板本体部6aの貫通孔6cおよび延長部4cの貫通孔4dに、第1クリップ7を前方側X1から挿入して、当該補強板6および延長部4cを貫通させる。そして、背面トリム4の本体部4aをバックボード5に背面側X2から重ね合わせる。
ついで、図8~10に示されるように、背面トリム4の一対の延長部4cを前方側X1に回り込ませることにより、背面トリム4およびバックボード5を合体させる。具体的には、当該一対の延長部4cでバックボード5の両側縁を巻き込むようにして折返し、一対の補強板6をバックボード5の前面5dに重ね合わせる。それとともに、補強板延長部6bの第3係合孔6dに第2クリップ17を貫通させて補強板延長部6bをバックボード5の前面5dに係止させる。また、延長部4cがバックボード5の前方側X1に回り込むことにより、第1クリップ7がバックボード5の前面側X1に配置される。
なお、図8~12では、視認しやすいように、背面トリム4、バックボード5、補強板6がわずかに離間しているが、実際には、これらは、互いに密着している。
ついで、図11~12に示されるように、背面トリム4の一対の延長部4cでバックボード5の両側縁を巻き込んで合体した背面トリム4およびバックボード5をカバー部材3の空間3c内に配置されたフレーム2およびトリム固定部3dに背面側X2から近づけるととともに、第1クリップ7をカバー部材3のトリム固定部3dの第1係合孔3eに係止する。それとともに、第2クリップ17をフレーム2の第2係合孔2aに係止する。これにより、背面トリム4およびバックボード5をカバー部材3およびフレーム2に同時に固定することが可能である。以上のようにして、上記の図12に示される構造のシートバック1が完成する。
(本実施形態の特徴)
(1)
本実施形態のシートでは、図12に示されるように、シートバック1のバックボード5の背面側X2を覆う背面トリム4は、バックボード5の背面側X2を覆う本体部4aと、本体部4aの周縁からバックボード5の前面側X1に回り込んでバックボード5とトリム固定部3d(表皮固定部)の間に介在する一対の延長部4cとを有する。このため、一対の延長部4cを用いて背面トリム4とバックボード5とを合体させ、背面トリム4およびバックボード5の取付けを同時に行うことを可能にする。
すなわち、上記のシートバック1を製造する場合、一対の延長部4cをバックボード5の前面側X1に回り込ませることにより、補強板6とともに背面トリム4およびバックボード5を合体させることが可能である。そして、第1クリップ7が延長部4cおよび補強板6を貫通してカバー部材3のトリム固定部3dの第1係合孔3eに係止することにより、延長部4cをトリム固定部3dに固定することが可能である。これにより、背面トリム4およびバックボード5をカバー部材3のトリム固定部3dに同時に固定することが可能である。その結果、シートバック1の背面側X2におけるバックボード5および背面トリム4の固定作業における作業性を向上することが可能である。
また、上記の構成のシートバック1では、シートバック1におけるバックボード5と背面トリム4の組付けにファスナを必要とせず、第1クリップ7として安価な樹脂クリップを用いてバックボード5と背面トリム4を同時に固定することが可能である。したがって、シートの外観からファスナが無くなるので、シートバック1の外観も向上する。また、安価な樹脂クリップ(第1クリップ7)を用いてバックボード5と背面トリム4を同時に固定するので、製造コストの削減も可能である。とくに、上記のシートバック1では、第1クリップ7をカバー部材3のトリム固定部3dの第1係合孔3eに係止するだけの簡単な作業により背面トリム4およびバックボード5をカバー部材3に同時に固定することが可能である。このため、ファスナを背面トリム4に取り付けるための煩雑な縫製作業が無くなるので、製造コストの削減の点では大いに有利である。
また、補強板6によって背面トリム4の延長部4cが補強されているので、第1クリップ7で固定した延長部4cが貫通孔4d周辺で破れるおそれが無い。しかも、第1クリップ7によって固定された後の延長部4cおよびその周辺部にしわや歪みなどが生じなくなるので、背面トリム4の外観が向上する。
(2)
本実施形態のシートでは、背面トリム4は、少なくとも延長部4cにおける第1クリップ7が貫通する貫通孔4dの周辺の部分を補強する補強部として一対の補強板6を有している。これにより、第1クリップ7によって貫通孔4dが伸びることを防止する。また、補強板6により延長部4cの折返し部分の直線を確実に出すことが可能になり、背面トリム4の外観が向上する。
また、本実施形態では、補強部として補強板6を延長部4cの前面4c1に固定することにより延長部4cを補強することが可能である。また、この補強板6を用いることにより、延長部4cの全体を容易かつ確実に補強することが可能である。
さらに、補強板6の剛性が延長部4cの剛性よりも高いので、延長部4cを補強板6の箇所で折り返しやすくなる。そのため、延長部4cによって、バックボード5を巻き込みやすい。
なお、本実施形態では、延長部4cを補強する補強部として、延長部4cの前面4c1に固定された補強板6を例に挙げているが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも延長部4cにおける第1クリップ7が貫通する部分(貫通孔4d)の周辺の部分を補強するものであれば、補強板6以外のものであってもよい。例えば、他の補強部として、延長部4cの貫通孔4dの周辺に嵌め込まれた金属リング(ハトメ)、または、延長部4cの貫通孔4dの周辺の部分に含浸して固めた樹脂層や接着剤層などでもよい。
(3)
本実施形態のシートでは、図6~7および図10に示されるように、補強板6は、延長部4cに重なり合う補強板本体部6aと、当該補強板本体部6aから延長部4cに重ならない位置まで延びる補強板延長部6bとを有する。補強板延長部6bは、バックボード5の前面5dに固定可能な構成を有する。具体的には、補強板延長部6bは、バックボード5の前面5dへの固定のために、第2クリップ17が係合可能な貫通孔である第3係合孔6dを有する。
かかる構成によれば、補強板延長部6bがバックボード5の前面5dに固定されることにより、補強板6がバックボード5に重なり合った状態を維持することが可能になる。したがって、第1クリップ7によって背面トリム4の延長部4cをカバー部材3のトリム固定部3dに固定する作業の際に、補強板6がバックボード5に対してずれることがないので、作業性が向上する。
(4)
本実施形態のシートでは、シートバック1は、バックボード5をフレーム2に固定する第2クリップ17を備える。フレーム2は、第2クリップ17と係合可能な第2係合孔2aを有する。補強板延長部6bは、上記のように、バックボード5の前面5dへの固定のために、第2クリップ17が係合可能な貫通孔である第3係合孔6dを有する。
第2クリップ17は、図12に示されるように、補強板延長部6bの第3係合孔6dを貫通して補強板延長部6bをバックボード5の前面5dに係止するとともに、フレーム2の第2係合孔2aに係止されることにより、バックボード5を補強板6とともにフレーム2に固定する。
かかる構成によれば、第2クリップ17が、補強板延長部6bの第3係合孔6dを貫通して補強板延長部6bをバックボード5の前面5dに係止する。そのため、第1クリップ7によって背面トリム4の延長部4cをカバー部材3のトリム固定部3dに固定する作業の際に、補強板6がバックボード5に対してずれることがないので、作業性が向上する。しかも、第2クリップ17がフレーム2の第2係合孔2aに係止されることにより、バックボード5を補強板6とともにフレーム2に固定するので、バックボード5、補強板6、ならびに補強板6が固定された背面トリム4の延長部4cをさらに安定して固定することが可能であるとともに取付け位置の精度も向上する。
(5)
本実施形態のシートでは、図2および図6に示されるように、背面トリム4の延長部4cは、本体部4aの幅方向Yの両側縁からそれぞれ当該本体部4aの幅方向Yの外側に延びている。カバー部材3のトリム固定部3dは、一対の側面部3bの互いに対向する内側面にそれぞれ設けられている。
かかる構成によれば、背面トリム4の一対の延長部4cがバックボード5の前面側X1に回り込むことによってバックボード5を幅方向Yの両側から安定して支持することが可能になり、それとともに、背面トリム4およびバックボード5をカバー部材3の一対の側面部3bにそれぞれ設けられたトリム固定部3dに安定して固定することが可能である。
(6)
本実施形態のシートの製造方法では、背面トリム4の延長部4cを用いて背面トリム4とバックボード5とを合体させる工程と、背面トリム4およびバックボード5をカバー部材3のトリム固定部3dに同時に取り付ける工程を連続的に行うことが可能である。
すなわち、上記のシートバック1を製造する場合、第1クリップ7を背面トリム4の延長部4cの前面側X1から貫通させた後、延長部4cを第1クリップ7とともにバックボード5の前面側X1に回り込ませることにより、背面トリム4およびバックボード5を合体させることが可能である。このとき、第1クリップ7は、バックボード5の前面側X1にあるので、上記の背面トリム4およびバックボード5を合体させる工程に連続して、合体した背面トリム4およびバックボード5をカバー部材3の空間3c内に配置されたフレーム2およびトリム固定部3dに背面側X2から近づけるととともに、第1クリップ7をカバー部材3のトリム固定部3dの第1係合孔3eに係止することにより、延長部4cをトリム固定部3dに固定することが可能である。その結果、シートバック1の背面側X2におけるバックボード5および背面トリム4の固定作業における作業性を向上することが可能である。
(変形例)
(A)
上記実施形態に係るシートでは、シートバック1は、バックボード5をフレーム2に固定する第2クリップ17(図2および図12参照)を備え、かつ、第2クリップ17に係止される補強板延長部6b(図6および図12参照)を備えているが、これら第2クリップ17および補強板延長部6bが無くても、上記(実施形態の特徴)の(1)および(4)を奏することが可能である。
例えば、本発明の変形例として、上記の第2クリップ17および補強板延長部6bが無い図13に示されるようなシートバックが考えられる。
このシートバックでは、図13に示されるように、第2クリップ17および補強板延長部6bが無く、その代わりに、シートバックの幅方向Yの両側において、第1クリップ7、カバー部材の3のトリム固定部3d、および背面トリム4の延長部4cの貫通孔4d、補強板6の貫通孔6cが各4個ずつあり、これによって、背面トリム4の一対の延長部4cをカバー部材3に安定して固定することが可能になっている。なお、図13のシートバックでは、第2クリップ17が無いことに対応して、バックボード5の貫通孔5aおよびフレーム2の第2係合孔2aも省略されている。
この図13に示される変形例のシートバックを製造する工程は、以下の通りであり、第2クリップ17が無いので工程がより簡素化される。
まず、図14に示されるように、補強板本体部6aの貫通孔6cおよび延長部4cの貫通孔4dに、第1クリップ7を前方側X1から挿入する。そして、背面トリム4の本体部4aをバックボード5に背面側X2から重ね合わせる。
ついで、図14~16に示されるように、背面トリム4の一対の延長部4cを前方側X1に回り込ませるとともに当該一対の延長部4cでバックボード5の両側縁を巻き込むようにして折返し、一対の補強板6をバックボード5の前面5dに重ね合わせる。
ついで、図17~18に示されるように、背面トリム4の一対の延長部4cでバックボード5の両側縁を巻き込んだ状態で、第1クリップ7をカバー部材3のトリム固定部3dの第1係合孔3eに係止する。これにより、背面トリム4およびバックボード5をカバー部材3に同時に固定することが可能である。以上のようにして、上記の図18に示される構造のシートバックが完成する。
(B)
なお、補強板6が上記実施形態の補強板延長部6bを有しない構成であっても、第2クリップ17によってバックボード5をフレーム2に固定して、バックボード5のより安定した固定を達成してもよい。その場合も、上記(実施形態の特徴)の(1)および(4)を奏することが可能である。
(C)
また、本発明の他の変形例として、上記実施形態の第2クリップ17の代わりに、図19~20に示されるように、バックボード5に、当該バックボード5の前面5dから前方側X1に突出する突起5bを設けるようにしてもよい。それに対応して、補強板延長部6bは、突起5bが係合可能な第4係合孔6eを有するようにすればよい。
この変形例におけるバックボード5は、突起5bと一体成形可能なプラスチック成型品などが用いられる。
この図19~20に示される変形例では、バックボード5の前面5dから前方側X1に突出する突起5bが、補強板延長部6bの第4係合孔6eに係合することにより、補強板延長部6bをバックボード5の前面5dに係止することが可能になる。そのため、第1クリップ7によって背面トリム4の延長部4cをカバー部材3のトリム固定部3dに固定する作業の際に、補強板6がバックボード5に対してずれることがないので、作業性が向上する。
なお、図19~20に示される上記変形例と逆の構成、すなわち、補強板延長部6bに突起を設け、バックボード5に係合孔に設けても、補強板延長部6bをバックボード5に固定することが可能である。
(D)
背面トリム4の延長部4cは、上記実施形態および変形例(A)~(C)のように本体部4aの幅方向Yに延びるだけでなく、上下方向Zに延びるようにしてもよい。また、上下方向Zに延びる延長部4cの位置に対応して、カバー部材3のトリム固定部3dは、空間3c内の上下方向Zの端部に配置しておけばよい。このような構成であっても、上記の実施形態と同様に、背面トリム4の延長部4cがバックボード5の前面側X1に回り込むことによってバックボード5の上下方向Zの両端部を巻き込むとともに補強板6を重ね合わせた状態で、第1クリップ7を、延長部4cおよび補強板6を貫通しかつトリム固定部3dの第1係合孔3eに係止させることにより、延長部4cをカバー部材3のトリム固定部3dの当接面3fに当接した状態でトリム固定部3dに固定することが可能である。これにより、背面トリム4およびバックボード5をカバー部材3に同時に固定することが可能である。
1 シートバック
2 フレーム
2a 第2係合孔
2b 前面
2c 側面
2d 背面
3 カバー部材
3a 前面部
3b 側面部
3c 空間
3d トリム固定部(表皮固定部)
3e 第1係合孔
3f 当接面
4 背面トリム(表皮)
4a 本体部
4c 延長部
4c1 前面
5 バックボード
5a 貫通孔
5b 突起
5c 背面
5d 前面
6 補強板(補強部)
6a 補強板本体部
6b 補強板延長部
6d 第3係合孔
6e 第4係合孔
7 第1クリップ(第1係止具)
8 縫着部
17 第2クリップ(第2係止具)

Claims (8)

  1. シートバックを備えたシートであって、
    前記シートバックは、
    前記シートバックの骨格となるフレームと、
    前記フレームの前面を覆うカバー部材と、
    前記フレームの背面を覆うバックボードと、
    前記バックボードの背面を覆う表皮と、
    前記表皮を前記カバー部材に固定する第1係止具と、
    を備え、
    前記カバー部材は、前記フレームの前面を覆う前面部と、当該フレームの両側面を覆う一対の側面部と、前記前面部および前記一対の側面部で形成された空間内に配置され、前記第1係止具と係合可能な第1係合孔を有する表皮固定部とを有し、
    前記表皮は、前記バックボードの背面側を覆う本体部と、前記本体部の周縁から前記バックボードの前面側に回り込んで前記バックボードと前記表皮固定部の間に介在する延長部とを有し、
    前記第1係止具は、前記延長部を貫通しかつ前記表皮固定部の前記第1係合孔に係止されることにより、前記延長部を前記表皮固定部に固定している、
    ことを特徴とするシート。
  2. 請求項1に記載のシートにおいて、
    前記表皮は、少なくとも前記延長部における前記第1係止具が貫通する部分の周辺の部分を補強する補強部を有する、
    ことを特徴とするシート。
  3. 請求項2に記載のシートにおいて、
    前記補強部は、前記延長部の前面に固定されることにより前記延長部を補強する前記補強板によって構成されている、
    ことを特徴とするシート。
  4. 請求項3に記載のシートにおいて、
    前記補強板は、前記延長部に重なり合う補強板本体部と、当該補強板本体部から前記延長部に重ならない位置まで延びる補強板延長部とを有し、
    前記補強板延長部は、前記バックボードの前面に固定可能な構成を有する、
    ことを特徴とするシート。
  5. 請求項4に記載のシートにおいて、
    前記バックボードを前記フレームに固定する第2係止具をさらに備え、
    前記フレームは、前記第2係止具と係合可能な第2係合孔を有し、
    前記補強板延長部は、前記バックボードの前面への固定のために、前記第2係止具が係合可能な貫通孔である第3係合孔を有し、
    前記第2係止具は、前記補強板延長部の前記第3係合孔を貫通して前記補強板延長部を前記バックボードの前面に係止するとともに、前記フレームの前記第2係合孔に係止されることにより、前記バックボードを前記補強板とともに前記フレームに固定する、
    ことを特徴とするシート。
  6. 請求項4に記載のシートにおいて、
    前記バックボードは、当該バックボードの前面から前方に突出する突起を有し、
    前記補強板延長部は、前記突起が係合可能な第4係合孔を有する、
    ことを特徴とするシート。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載のシートにおいて、
    前記表皮の前記延長部は、前記本体部の幅方向の両側縁からそれぞれ前記幅方向の外側に延びており、
    前記カバー部材の前記表皮固定部は、前記一対の側面部の互いに対向する内側面にそれぞれ設けられている、
    ことを特徴とするシート。
  8. 請求項1記載のシートの製造方法であって、
    前記本体部に対して前記延長部が展開した状態の前記表皮を準備する工程と、
    前記第1係止具を前記延長部の前面側から貫通させる工程と、
    前記表皮の前記本体部を前記バックボードの背面側に重ねるとともに、前記延長部を前記第1係止具とともに前記バックボードの前面側に回り込ませることにより、前記表皮および前記バックボードを合体させる工程と、
    合体した前記表皮および前記バックボードを前記カバー部材の前記空間内に配置された前記フレームおよび前記表皮固定部に背面側から近づけるとともに、前記第1係止具を前記表皮固定部の前記第1係合孔に係止することにより、前記延長部を前記表皮固定部に固定する工程とを含むことを特徴とするシートの製造方法。
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