JP2023153628A - 建物ユニットの上面雨仕舞構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】主に、降雨時に、建物ユニットの上面全体を覆う大きさの大判の防水シートを用いずに、建物ユニットの搬送および棟上げを行い得るようにする。【解決手段】建物ユニット2の上面雨仕舞構造では、建物ユニット2の上面3に、防水性を有する屋根パネル4が、連結梁5を介して取付けられる。連結梁5は、建物ユニット2の短辺方向6へ延びて、両端部8が建物ユニット2の上面3の長辺(L)に対してそれぞれ固定される。屋根パネル4は、一対の屋根フレーム41と、一対の屋根フレーム41の間に跨って設置される屋根葺材42と、を備える。屋根パネル4は、連結梁5の上に短辺方向6に複数並べて設置される。屋根パネル4は、建物ユニット2の短辺(S)の側に、外方へ張出す庇部分31を有する。【選択図】図1

Description

この発明は、建物ユニットの上面雨仕舞構造に関する。
住宅などの建物には、ユニット建物で構成されたものがある。ユニット建物は、予め工場で製造された直方体状の建物ユニットを建築現場へ搬送して、建築現場で組み立てることにより、短期間のうちに構築できるようにした建物である(例えば、特許文献1参照)。
このようなユニット建物では、建物ユニットの出荷からユニット建物が完成するまでの間に建物ユニットの内部に雨水が入り込まないようにする必要がある。そのために、特許文献1では、例えば、降雨時に、建物ユニットの上部に、建物ユニットの上面全体を覆う大きさの防水シートを被せて、建物ユニットを工場から建築現場へ出荷するようにしていた。
特開平5-140997号公報
上記特許文献1のように、降雨時に建物ユニットの上部に、建物ユニットの上面全体を覆う大きさの防水シートを被せて出荷するようにした場合、防水シートが大判の部材となるため、大判の防水シートの取扱いが大変であった。そこで、大判の防水シートを用いないで防水できるようにすることが望まれている。そのためには、建物ユニットの上面の構造を工夫する必要が生じる。
そこで、本発明は、上記した問題点の改善に寄与することを主な目的としている。
上記課題に対して、本発明は、
建物ユニットの上面に、防水性を有する屋根パネルが、連結梁を介して取付けられ、
前記連結梁は、前記建物ユニットの短辺方向へ延びて、両端部が前記建物ユニットの前記上面の長辺に対してそれぞれ固定され、
前記屋根パネルは、一対の屋根フレームと、一対の前記屋根フレームの間に跨って設置される屋根葺材と、を備え、
前記屋根パネルは、前記連結梁の上に前記短辺方向に複数並べて設置され、
前記屋根パネルは、前記建物ユニットの短辺の側に、外方へ張出す庇部分を有している建物ユニットの上面雨仕舞構造を特徴とする。
本発明によれば、上記構成によって、降雨時に、建物ユニットの上面全体を覆う大きさの大判の防水シートを用いずに、建物ユニットの搬送および棟上げを行うことなどができる。
本実施例にかかる建物ユニットの上面雨仕舞構造を示す建物ユニットおよび屋根パネルの分解斜視図である。 図1の建物ユニットの上面の平面図である。 図2の連結梁の端部の固定状態を示す部分拡大縦断面図である。 屋根パネルの庇部分を示す縦断面図である。 屋根パネルの庇部分の分解図である。 屋根パネルの建物ユニットへの取付状態を示す側面図である。 屋根パネルの分解斜視図である。 (a)は隣接する雨仕舞部材どうしを連結した状態示す斜視図、(b)は(a)の部分拡大図である。 雨仕舞部材を連結分離部によって連結する様子を示す拡大斜視図である。 比較例にかかる、図1と同様の建物ユニットおよび屋根パネルの分解斜視図である。 図10の比較例にかかる、図2と同様の建物ユニットの上面の平面図である。 (a)は比較例にかかる、屋根パネルの建物ユニットへの取付け状態を示す図6と同様の側面図である。(b)は比較例にかかる、屋根パネル間の目地部分で、屋根パネルを建物ユニットの上面の短辺に固定する構造を示す正面図である。 比較例にかかる、壁上換気面戸と軒先水切とを示す、図4と同様の庇部分の縦断面図である。 壁上換気面戸および軒先水切の対比図であり、(a)は実施例、(b)は比較例である。
以下、本実施の形態を、図面を用いて詳細に説明する。
図1~図14は、この実施の形態を説明するためのものである。
<構成>以下、この実施例の構成について説明する。
図1に示すように、住宅などの建物を、ユニット建物1で構成する。ユニット建物1は、予め工場で製造された直方体状の建物ユニット2を建築現場へ搬送して、建築現場で組み立てることにより、短期間のうちに構築できるようにした建物である。
そして、降雨時に、建物ユニット2の搬送や組み立てが容易にできるように、この実施例では、以下のような構成を備えている。
(1)図1(~図3)に示すように、建物ユニット2の上面雨仕舞構造は、
建物ユニット2の上面3に、防水性を有する屋根パネル4が、連結梁5を介して取付けられる。
連結梁5は、建物ユニット2の短辺方向6へ延びて、両端部8が建物ユニット2の上面3の長辺(L)に対してそれぞれ固定される。
ここで、建物ユニット2の上面雨仕舞構造は、建物ユニット2の上面3を雨仕舞する構造である。雨仕舞は、建物ユニット2内への風雨の入り込みを防止するものである。雨仕舞は、ユニット建物1の構築後の防水構造(本雨仕舞)ではなく、少なくとも、工場からの出荷、搬送から建築現場で組み立てて棟上げするまでの間の仮雨仕舞のことである。
建物ユニット2は、ユニット建物1に用いられるほぼ直方体状をしたほぼ箱型の構造物とされる。建物ユニット2は、その内部に、骨格部分として、ボックスラーメン構造のユニットフレームを備えている。ユニットフレームは、4本の柱11の上端間を4本の天井梁12で矩形状に連結すると共に、4本の柱11の下端間を4本の床梁(不図示)で矩形状に連結したものとされる。柱11は、上下端が端板で塞がれた中空の角型鋼管などで構成される。天井梁12および床梁は、ウェブ部、上フランジ、下フランジ、を有する内向きC字断面の形鋼などで構成される。
直方体状の建物ユニット2は、4本の柱11の上端部に、吊金具を着脱可能な吊金具取付孔15をそれぞれ有している。4本の柱11の上端部に吊金具を取付けることで、チェーンやワイヤーなどの吊部材を介して建物ユニット2をクレーンで吊り上げることができる。これにより、建物ユニット2を運搬車両に載せたり、建築現場で建物ユニット2を吊り上げてユニット建物1を構築する作業を行ったりできるようになる。吊金具を取付けるためには、吊金具取付孔15を露出した状態にする必要がある。吊金具は、建物ユニット2の設置後に、建物ユニット2から取外される。
上面3は、建物ユニット2の上側の面であり、4本の天井梁12で形成された矩形状の天井枠によって囲まれた内側の面となる。より詳しくは、上面3は、天井梁12の上部(上フランジ)の位置(またはその周辺の位置)に形成される。
屋根パネル4は、ユニット建物1の屋根を構成するパネルである。屋根パネル4は、最上階の建物ユニット2の上面3に工場で予め取付けられ、建築現場で最上階の建物ユニット2を据え付けることで、そのままユニット建物1の屋根の一部になる。
屋根パネル4は、防水性を有していればどのような構造のものであっても良い。ただし、屋根パネル4は、建物ユニット2に取付けた状態で、運搬車両によってそのまま運搬できるものとされる。また、屋根パネル4は、建築現場への据え付けの際や、据え付け後に、何らかの作業や加工などを行わなくて良いものとするのが好ましい。なお、好適な屋根パネル4については後述する。
防水性を有する屋根パネル4を建物ユニット2の上面3に取付けることで、建物ユニット2の上面3は、屋根パネル4を設置した部分が、屋根パネル4によって防水されて、防水ゾーンとなる。屋根パネル4は、建物ユニット2の上面3の防水性を高めるためには、可能な限り大きくするのが好ましい。
連結梁5は、建物ユニット2の上面3に設置されて、上面3を補強する補強部材となる。連結梁5は、上面3を構成する平行な一対の天井梁12の間を連結する。この実施例では、連結梁5は、短辺(S)となる短い天井梁12とほぼ同じ長さとされ、短辺(S)とほぼ平行な方向(短辺方向6)に向けられて、長辺(L)となる長い天井梁12の間を連結する。そして、連結梁5は、建物ユニット2の長辺方向7に間隔を有して複数本、この実施例では3本以上設けるのが好ましい。
また、連結梁5は、上に載置した屋根パネル4を固定して一体化し、建物ユニット2の上面3に取付けるパネル取付部材となる。連結梁5は、建物ユニット2の上面3の位置に屋根パネル4(の下部)を設置できるように、中央部(連結梁5の本体)が両端部8よりも一段低くなっている(図3)。即ち、連結梁5は、中央部と両端部8とが段差形状になっている。連結梁5は、中央部の上部が、天井梁12の上部とほぼ同じ高さとされる。
複数本、例えば、3本以上の連結梁5は、長辺方向7に対する間隔がほぼ均等となるように設置するのが好ましい。例えば、連結梁5を3本設ける場合、連結梁5は、長辺方向7の中央部の近傍と、長辺方向7の両端部分の近傍とに分けて設置される。この実施例では、3本以上の連結梁5は、均等となる位置から若干ズレるようにして設置されている。
短辺(S)は、建物ユニット2の平面視矩形状をした上面3を構成する短い辺である。短辺(S)は、短い天井梁12によって形成される。短辺方向6は、建物ユニット2の上面3の短辺(S)が延びる方向である。
長辺(L)は、建物ユニット2の平面視矩形状をした上面3を構成する長い辺である。長辺(L)は、長い天井梁12によって形成される。長辺方向7は、建物ユニット2の上面3の長辺(L)が延びる方向である。
連結梁5の両端部8は、建物ユニット2の上面3を構成する長辺(L)となる長い天井梁12の上部に上から載置されて、ボルト、ナットなどの締結固定具16で上下方向17に締結固定される。なお、連結梁5は、建物ユニット2の長辺(L)にのみ固定されており、短辺(S)には固定されていない。
なお、屋根パネル4は、工場にて、吊具18で吊り上げられて、建物ユニット2の上面3に設置され、締結固定具16で固定される。
(2)図1(~図3)に示すように、屋根パネル4は、連結梁5の上に短辺方向6に複数並べて設置される。
この場合、複数の屋根パネル4は、屋根パネル4間の目地部分21では、建物ユニット2の上面3の短辺(S)に対して非固定とされても良い。そして、目地部分21は、防水性を有する目地カバー22によって覆われても良い。
ここで、屋根パネル4は、建物ユニット2の上面3に取付けられればどのような構造のものであっても良い。この実施例では、屋根パネル4は、長辺方向7に、長辺(L)とほぼ同じかそれよりも長く延び、短辺方向6に、上面3に納まるように複数並べて設置できるような幅を有する細長いものとされる。この実施例では、屋根パネル4は、建物ユニット2の上面3に2枚並べて設置される。
防水性を有する屋根パネル4を短辺方向6に複数並べて設置することで、建物ユニット2の上面3は、屋根パネル4により大部分が覆い隠されて防水される。具体的には、屋根パネル4は、柱11の上端に設けられた吊金具取付孔15が外部に露出されるように、長辺(L)となる長い天井梁12とその周辺部分を残した、建物ユニット2の上面3のほぼ全面を覆うように設置される。
目地部分21は、複数の屋根パネル4のうちの、隣接する屋根パネル4の対向する側縁部間に形成される合わせ部分である。目地部分21には、長辺方向7に沿って僅かな隙間が形成される。例えば、建物ユニット2の上面3に屋根パネル4を横に2枚並べて設置した場合、目地部分21は、上面3の短辺方向6のほぼ中央部に、長辺方向7に沿って1箇所延在される。
非固定とは、屋根パネル4間の目地部分21が、建物ユニット2の上面3の短辺(S)と交差する位置では、屋根パネル4が短辺(S)に対して固定されずに、載置保持のみの状態となることである。即ち、短辺(S)を構成する短い天井梁12は、屋根パネル4間の目地部分21が当たる部分が、屋根パネル4に対する非固定部となり、載置保持部となる。この非固定部、または、載置保持部となる位置には、短い天井梁12に屋根パネル4の目地部分21を安定した状態で受けさせるためのスペーサ金具26(図4)などを取付けても良い。
なお、図3に示すように、各屋根パネル4は、連結梁5の上に載置された状態で、両側縁部が、取付金具23と、ボルト、ナットなどの締結固定具24とによって、連結梁5に上下方向17に締結固定される。よって、各屋根パネル4は、屋根パネル4の目地部分21においても、図3と同様に、取付金具23と、ボルト、ナットなどの締結固定具24とによって、連結梁5に上下方向17に締結固定される。取付金具23は、例えば、L型やU型のコーナー金具などとされる。
防水性を有する目地カバー22は、屋根パネル4とほぼ同じ長さで長辺方向7へ延びて、隣接する屋根パネル4の目地部分21に取付けられる金属製の長尺部材である。目地カバー22は、下向きC字状をしており、隣接する屋根パネル4の、隣接する側縁部の間を上から覆って目地部分21を塞ぐ。目地カバー22は、工場で目地部分21に取付けられる。目地カバー22の端部には、端部カバー25が取付けられる。
(3)図4(~図6)に示すように、屋根パネル4は、建物ユニット2の短辺(S)の側に、外方へ張出す庇部分31を有する。
この場合、庇部分31には、建物ユニット2の外壁32の上端32aをシールする止水材33を有する壁上換気面戸35が取付けられても良い。
壁上換気面戸35には、建物ユニット2の外壁32の上部側面を外側から覆う延長部34が形成されても良い。
壁上換気面戸35には、延長部34の外側に位置するように軒先水切36が取付けられても良い。
ここで、外方は、建物ユニット2の外、即ち、屋外となる方向である。
庇部分31は、建物ユニット2の側面よりも外に突き出た部分である。庇部分31は、建物ユニット2の側面から僅かにでも外に突き出ていれば良い。庇部分31は、建物ユニット2における、少なくとも片側の短辺(S)の位置に形成される。建物ユニット2の上面3は、屋根パネル4の庇部分31によって、少なくとも短辺(S)の中間部分が上から覆われることで、短辺(S)の少なくとも一部を防水するため、屋根パネル4による防水性が高められる。
外壁32は、建物ユニット2の側面に取付けられた、建物ユニット2の側面を覆う縦向きの保護部材である。外壁32は、建物の外観意匠を形成する意匠形成部材でもある。外壁32は、例えば、外壁パネルによって構成される。庇部分31は、外壁32よりも外方へ突き出される。
上端32aは、外壁32の最も上側に位置する端部である。外壁32の上端32aは、建物ユニット2の上面3とほぼ同じか、それよりも若干低い位置に設置される。
止水材33は、止水を行う部材であり、例えば、粘着テープ状に形成して貼り付けと使用することができる。止水材33は、壁上換気面戸35の本体部分の下部に対して、外壁32の上端32aに圧接し得るように貼り付けられる。
上部側面は、外壁32の屋外側の面(外表面)の上側の部分である。外壁32の上部側面は、建物ユニット2の上面3の位置に近い、天井梁12の上側の部分の周辺となる。
延長部34は、壁上換気面戸35の本体部分の下部から、外壁32に沿ってほぼ下方へ延びる部分である。延長部34は、外壁32の上部側面を覆う下方延長部分34aと、下方延長部分34aの下端から外方へ向けて僅かに延びる横延長部分34bとを有する。下方延長部分34aは、外壁32に当たらないように、外壁32の上部側面に対して僅かな隙間sを有した外側の位置に設置される。横延長部分34bは、ほぼ外壁32の厚みとほぼ同じ程度の長さとされて、先端が外方へ向けて僅かに下り勾配となっている。
壁上換気面戸35は、壁上の換気のための部材であり、ほぼ縦向きのほぼ面状に形成される。壁上換気面戸35は、屋根パネル4に対し、外壁32のほぼ真上の位置に取付けられ、下部の延長部34は庇部分31に配置される。
図5に示すように、壁上換気面戸35は、屋根パネル4に取付けるためのパネル取付部分35aと、止水材33を取付けるための止水材取付部分35bとを、本体部分に有している。上記した延長部34は、止水材取付部分35bの下部に一体に形成される。パネル取付部分35aは、ほぼ上下方向17に延びる縦の面となっており、換気用のスリットなどが設けられている。換気用のスリットは、カバーによって外側から覆うようにしても良い。止水材取付部分35bは、外壁32の上端32aに上からほぼ当接される横の面となっている。
パネル取付部分35aと止水材取付部分35bとの間には、止水材33を外壁32の上端32aに弾接させるための内方屈部35cが形成されている。内方屈部35cは、止水材取付部分35bが外壁32の上端32aに当接したときに変形して、止水材取付部分35bが上端32aにほぼ沿うように弾性変形する板バネ状の部分となっている。内方屈部35cは、建物ユニット2の内方へ向けて緩い下り勾配で、外壁32の室内側の面(内表面)の位置に達する程度に延び、止水材取付部分35bは、内方屈部35cの下端から建物ユニット2の外方へ向けて緩い下り勾配で延びている。
軒先水切36は、屋根の軒先部分に取付けられて、水切を行う部材である。軒先水切36は、壁上換気面戸35(のパネル取付部分35a)に対し、軒先水切受部材37を介して外側からネジで横方向に取付けられる。軒先水切受部材37は、例えば、J字を上下反転させた形の部材としても良い。軒先水切36は、ほぼ上下方向17に延びる縦の面を有している。軒先水切36の上端には、側方からみてC字状をして庇部分31に下から当接するようにした部分を設けても良い。軒先水切36の下端は、延長部34の横延長部分34bの上面に僅かに達しない位置まで延ばされる。軒先水切36の下端は、延長部34の横延長部分34bの上面と、僅かな隙間を有して対向する。
軒先水切36の外面には、軒樋38(図4)を取付けるためのブラケット39が、外側からネジで軒先水切36と共に軒先水切受部材37に横方向に取付けられている。軒先水切36は、屋根パネル4に取付けられた軒先目隠カバー4aによって上から覆われる。軒先目隠カバー4aは、金具4b,4cによって屋根パネル4に取付けられる。延長部34は、軒樋38のほぼ底面の位置まで延ばされると共に、軒樋38の底面に対して離間される。
屋根パネル4には、壁上換気面戸35、軒先水切受部材37を取付けるための金具4dが設置されている。
(4)図7に示すように、屋根パネル4は、一対の屋根フレーム41と、一対の屋根フレーム41の間に跨って設置される屋根葺材42と、を備える。
更に、屋根パネル4は、屋根葺材42の上面3に設置された太陽電池パネル43を備えても良い。
ここで、屋根フレーム41は、屋根パネル4の側縁部を構成する金属製の長尺部材である。屋根フレーム41は、ウェブ部と、上下のフランジと、を有する内向きC字断面の部材となっている。屋根フレーム41は、平行に一対設けられる。屋根フレーム41は、建物ユニット2の長辺方向7に延びる。屋根フレーム41は、取付金具23を介して、連結梁5に取付けられる。
屋根フレーム41は、少なくとも建物ユニット2の短辺(S)の位置に設けられた外壁32の上端32aのほぼ真上に達する長さとなっている。この実施例では、屋根フレーム41は、外壁32の上端32aの厚み方向の中間部の位置まで延びている。壁上換気面戸35および軒先水切受部材37は、屋根フレーム41の端部に金具4dを介して取付けられる。屋根フレーム41の端部には、金具4bやスペーサ金具26も取付けられる。
屋根葺材42は、屋根パネル4の面を構成する部材であり、野地板44と下地鋼板45とを備えている。
野地板44は、屋根フレーム41の長さとほぼ同じ長さおよび一対の屋根フレーム41間の間隔とほぼ同じ幅寸法を有する平面視ほぼ矩形状の木製の平板材である。野地板44は、左右の屋根フレーム41の側面(ウェブ部)の内側に沿って斜めに取付けられた左右のガイド棧部材46の上に、排水勾配を有するように傾斜した状態で取付けられる。
下地鋼板45は、防水性や耐食性を備えた金属製の薄板材である。下地鋼板45は、幅方向の中間部に野地板44とほぼ同じ形状および大きさの平らな主面45aを有している。下地鋼板45は、主面45aが野地板44の上面3に接して野地板44の上面3のほぼ全面を覆った状態で、野地板44と共に排水勾配を形成するように左右の屋根フレーム41間に設置される。下地鋼板45は、主面45aが外壁32の上端32aを越える長さまで延ばされることで、庇部分31を形成している。下地鋼板45は、庇部分31に金具4cが取付けられている。
下地鋼板45は、主面45aの幅方向の両側部に、立上部45bと、横フランジ45cとを一体に有するハット型断面の部材とされている。立上部45bは、屋根フレーム41の上部(上フランジ)の位置まで立ち上がる。横フランジ45cは、立上部45bの上端部から屋根フレーム41の上部(上フランジ)の上に沿って横へ延びる。下地鋼板45は、横フランジ45cが屋根フレーム41の上部に当接配置されて上側からネジで固定される。
太陽電池パネル43は、太陽光のエネルギーによって発電する発電素子であり、受光面が平面状に形成されている。太陽電池パネル43は、一対の屋根フレーム41間に納まる大きさの平面視ほぼ矩形状をしている。太陽電池パネル43は、屋根パネル4に、屋根パネル4の延設方向(建物ユニット2の長辺方向7)に沿って複数枚並設される。太陽電池パネル43は、屋根パネル4に対して、何枚設置しても良いが、例えば、図1では4枚、図7では2枚設置されている。
太陽電池パネル43は、下地鋼板45の主面45aに対し、主面45aから上に浮いた非接触の状態となるように取付金具47で固定される。複数枚の太陽電池パネル43は、屋根パネル4に対し、個別に排水勾配を有するようにそれぞれ傾斜した状態に設置される。
なお、図1では、3本の連結梁5は、太陽電池パネル43の下側となる位置に設置される。中央の連結梁5は、内側の2枚の太陽電池パネル43のうちのいずれかの真下における、屋根パネル4の長辺方向7の中央部の寄りとなる位置に設置されている。両側の連結梁5は、外側の2枚の太陽電池パネル43の中央部のほぼ真下に設置されている。
(5)図8、図9に示すように、屋根パネル4と、建物ユニット2の上面3の長辺(L)との間に形成される非防水ゾーン51に、非防水ゾーン51に沿った細長い雨仕舞部材52が取付けられても良い。
ここで、非防水ゾーン51は、建物ユニット2の上面3において、防水性能を有していない領域のことである。非防水ゾーン51は、建物ユニット2の柱11の上端に対して、吊金具の取付けができるように、屋根パネル4を建物ユニット2の内側(短辺方向6)へ所要量(引込量)だけ引込めて取付けることで、屋根パネル4が設置されない部分に形成される。具体的には、屋根パネル4が設置されない部分は、建物ユニット2の上面3における、長辺(L)となる長い天井梁12およびその周辺の細長い2箇所の部分となる(図2)。
雨仕舞部材52は、仮雨仕舞に必要な防水性を有する薄くて柔軟なシート状の部材とされ、少なくとも最上階の建物ユニット2に対して、必要に応じて工場で取付けられる。雨仕舞部材52は、建物ユニット2の長辺(L)となる長い天井梁12に近接した屋根パネル4の側縁部(屋根フレーム41)に対して取付けるのが好ましい。雨仕舞部材52は、例えば、一側部を屋根フレーム41に取付ける。これにより、建物ユニット2は、予め雨仕舞部材52を備えた雨天仕様の製品となる。そして、雨仕舞部材52は、非防水ゾーン51に拡げることで、非防水ゾーン51を防水する。雨仕舞部材52は、使わないときには、小さくまとめた状態(丸めたり折りたたんだりした状態)にして建物ユニット2に仮止めしておくこともできる。
雨仕舞部材52は、例えば、ポリエチレンなどでできた合成樹脂シート(ポリエチレン製防水ラミネートシート)とするのが好ましい。この合成樹脂シートは、防水性を有しており、安価、軽量で、しかも、丈夫で使い易いことから工事現場などで作業シートとして使われているものと同じである。また、この雨仕舞部材52は、例えば、アウトドア、レジャー、防災などの分野でも多目的シートとして様々な用途で有効に活用されているものと同じである。
雨仕舞部材52は、非防水ゾーン51の全体を覆い得るものとされ、少なくとも、非防水ゾーン51の長さ程度以上の長さ寸法と、非防水ゾーン51の幅程度以上の幅寸法とを有する大きさの平面視ほぼ矩形状をした一枚物の長尺部材とするのが好ましい。ただし、十分な防水性が確保されるのであれば、面状の雨仕舞部材52は、短いシート材を継ぎ合わせて一枚にしたものを使っても良い。雨仕舞部材52などの面状の雨仕舞部材52は、雨水が漏れる原因となる穴や切れ目などのような貫通部分が極力ないものを使用する。
(6)細長い雨仕舞部材52は、隣接する建物ユニット2の隣接する非防水ゾーン51に取付けられた細長い雨仕舞部材52に対して連結分離可能としても良い。
ここで、雨仕舞部材52を隣接する建物ユニット2の隣接する雨仕舞部材52に対して連結分離可能とするために、雨仕舞部材52には、連結分離部61が設けられる。連結分離部61は、例えば、ファスナー62、面ファスナー(不図示)、磁石(不図示)などを用いることができる。
まず、雨仕舞部材52に、隣接する雨仕舞部材52との間の部分に対する防水性を確保し、向上するための幅拡大部63を設ける。幅拡大部63は、隣接する雨仕舞部材52に届くように幅を拡大するものであり、少なくとも一方の雨仕舞部材52に設けられる。そして、幅拡大部63は、隣接する建物ユニット2の間を覆う。この実施例では、幅拡大部63は、隣接する建物ユニット2の間に凹状になって入り込む程度の余裕を有する幅に形成している。
そして、連結分離部61は、幅拡大部63によって凹状になる部分における、縦向きになる面に位置するように、互いに隣接する雨仕舞部材52の他側部またはその周辺部分の間に取付ける。縦向きになる面に連結分離部61を設けることで、雨水は、連結分離部61の周辺に停滞し難くなる。なお、雨仕舞部材52の他側部は、屋根パネル4に取付ける一側部とは、反対側の側部である。
連結分離部61となるファスナー62は、雌ファスナー部62aと、雄ファスナー部62cとによって構成される。雌ファスナー部62aは、務歯(ムシ)と呼ばれる噛合部分を有する第一のリボンテープとされる。雄ファスナー部62cは、雌ファスナー部62aと同様の務歯を有すると共に、務歯どうしを噛み合わせたり、噛み合いを外したりするためのスライダー62bを有する第二のリボンテープとされる。
ファスナー62は、雨仕舞部材52の他側部のほぼ全長に亘り連続して延びる長さのものが、他側部に沿い、務歯を外側へ向けた状態で取付けられる。ファスナー62は、(務歯のない側の)側縁部が、雨仕舞部材52の他側部に縫い付けられる。
スライダー62bには、スライダー62bを手動操作で動かすための持手62dが取付けられる。持手62dには、スライダー62bを離れた位置から操作するための操作ロープ62eが取付けられる。操作ロープ62eは、雨仕舞部材52と同じか、それよりも長いものとされて、スライダー62bとは反対の側に導かれる。これにより、反対側からのスライダー62bの操作が可能になる。
また、連結分離部61となる面ファスナーは、面どうしを引掛力によって直接くっつけるための柔軟な面固定部材である。面ファスナーは、表面に多数のループ部を有する第一のリボンテープと、表面に多数のフック部を有する第二のリボンテープとによって構成される。
第一のリボンテープと第二のリボンテープとは、互いの面どうしが合わさって、多数のループ部に多数のフック部が引っ掛る状態となるように設置される。即ち、雨仕舞部材52の他側部どうしの幅拡大部63の対向面間の位置に対し、第一のリボンテープは、どちらか一方の側にループ部が対向面の側へ向くように取付けられる。また、第二のリボンテープは、対向面間の他方の側に、第一のリボンテープのループ部へフック部が向くように取付けられる。
あるいは、連結分離部61となる磁石は、磁力によって鉄などの金属をくっつける(吸着固定する)性質を持つ物質である。磁石は、雨仕舞部材52の他側部どうしの幅拡大部63に対し、少なくとも一方に、長手方向に沿って連結具として設置される。なお、磁石は両方の他側部に設けることができるが、例えば、磁石を一方の他側部のみに設けて、他方の他側部には、磁石にくっつく鉄などの金属片や金具などを取付けても良い。
面ファスナーまたは磁石は、隣接して設置された一対の建物ユニット2の雨仕舞部材52の他側部どうしを重ね合わせるだけで、引掛力または磁力によって結合される。
なお、連結分離部61は、ファスナー62、面ファスナー、磁石のどれらか一つを設ければ良いが、複数同時に設けることも構造的には可能である。
また、雨仕舞部材52には、雨仕舞部材52の一側部や、連結分離部61を上から覆う重複カバー部64を設けて多重構造などにしても良い(図9)。これにより、雨仕舞部材52の防水性が向上される。
また、雨仕舞部材52の端部には、屋根パネル4や建物ユニット2に、風などでめくれないように一時的に結び付けるための結束紐65などを備えても良い(図8(b))。
<作用>以下、この実施例の作用について説明する。
ユニット建物1は、予め工場で製造した建物ユニット2を、建築現場へ搬送して、建築現場で組み立てる(棟上げする)ことで、短期間のうちに構築できるようにした建物である。
直方体状の建物ユニット2は、例えば、建築現場の敷地に設けられた基礎の上に横に並べて設置することで建物の下階部分を形成する。また、下階部分の建物ユニット2の上に建物ユニット2を重ねて設置(または載置)することで建物の上階部分を形成する。
このように建物ユニット2を組合せて設置することで、ユニット建物1が形成される。ユニット建物1は、建物ユニット2の組合せ方によって、平屋建て、2階建て、3階建て以上の多階建てなどになる。
ユニット建物1では、建物ユニット2の工場からの出荷、建築現場への搬送からユニット建物1の組み立て、棟上げまでの間に建物ユニット2の内部に雨水が入り込まないようにする必要がある。そのために、降雨時に建物ユニット2を建築現場へ搬送して棟上げすることは、これまでほぼ行われていなかったが、降雨時においても、建物ユニット2を建築現場へ搬送して棟上げ可能にすることが望まれている。
そのために、建物ユニット2の上面3に対し、工場で予め防水性を有する屋根パネル4を取付けて、建物ユニット2の上面3の大部分を屋根パネル4で防水する。これにより、建物ユニット2の上面3の全体を防水シートで覆う必要をなくすことができる。そして、建物ユニット2は、上面3に防水性を有する屋根パネル4を有することで防水し易くなる。屋根パネル4はそのまま屋根一部として使用される。
この実施例では、まず、工場で、屋根パネル4を作って、建物ユニット2の上面3に取付ける。そして、建物ユニット2の上面3の屋根パネル4で覆えなかった非防水ゾーン51に対して、細長い雨仕舞部材52を取付ける。細長い雨仕舞部材52は、降雨時に拡げて非防水ゾーン51を覆わせる。雨仕舞部材52は、建築現場で建物ユニット2を設置した後には、隣接する建物ユニット2の雨仕舞部材52間を連結分離部61で連結する。後日、雨が止んだときに、雨仕舞部材52は、建物ユニット2の非防水ゾーン51から取り外すと共に、非防水ゾーン51に屋根材を取付けて屋根を仕上げる。屋根が完成することで、以後、ユニット建物1は、屋根によって防水される。取り外した雨仕舞部材52は、回収して再利用する。
建物ユニット2の上面3に屋根パネル4を取付けて防水する場合、建物ユニット2の上面3の長辺(L)については、雨仕舞部材52を取付けるので良いが、短辺(S)の部分については、防水構造を工夫する必要がある。
また、建物ユニット2の上面3を屋根パネル4で防水する場合、屋根パネル4の取付方を工夫する必要がある。例えば、図10、図11の仮想の比較例に示すように、連結梁5が2本以下であると、構造耐力的に、屋根パネル4を建物ユニット2の上面3の短辺(S)に対して取付ける必要が生じる。図10では連結梁5は1本、図11では連結梁5は2本となっている。比較例では、目地部分21の位置で屋根パネル4を建物ユニット2の上面3の短辺(S)に対して取付けている。この場合、例えば、図12に示すように、隣接する屋根パネル4間に跨るように取付けた取付金具70と、短い天井梁12との間を、ボルト・ナットなどの締結固定具71を用いて上下方向17に締結固定することになる。
しかし、建物ユニット2の上面3の短辺(S)に対する屋根パネル4の取付けは、工場のライン設備の関係で、現状のままだと工場内ではできないので、建築現場で行う必要がある。すると、短辺(S)への屋根パネル4の取付けが済んでいないため、屋根パネル4間の目地部分21に工場で予め目地カバー22を取付けてられなくなる。すると、目地部分21や、締結固定具71の取付孔の部分から風雨の入り込みが生じるおそれが生じる。
また、図13の比較例に示すように、既存の構造では、短辺(S)の側の壁上換気面戸72が外壁32の上端32aまでの長さしかなく、軒先水切73の下端に止水材33を取付けて、止水材33を外壁32の側面に当接させて防水している。
すると、建物ユニット2の上面3に屋根パネル4を取付ける際に、軒先水切73の下端が外壁32に当たって外壁32を損傷するおそれがあるので、軒先水切73を工場で予め屋根パネル4に取付けておくことができない。そのため、壁上換気面戸72の部分から風雨の入り込みが生じるおそれが高い。
そこで、このような、建物ユニット2の上面3に屋根パネル4を取付けて、上面3の全体を防水シートで覆わなくて良い構造にしたことに伴って建物ユニット2の短辺(S)の部分に生じる課題についても改善する余地がある。
<効果>この実施例によれば、以下のような効果が得られる。
(効果 1)建物ユニット2の上面3に、防水性を有する屋根パネル4が、連結梁5を介して取付けられても良い。このように、建物ユニット2の上面3に対し、工場で予め防水性を有する屋根パネル4を、連結梁5を介して取付ける構造にすることで、屋根パネル4によって建物ユニット2の上面3を防水し易い構造にすることが可能になる。または、屋根パネル4によって建物ユニット2の上面3の大部分を防水して防水ゾーンにすることが可能になる。建物ユニット2の上面3は、屋根パネル4を設置した部分が防水される。屋根パネル4は、大きくする程、建物ユニット2の上面3の防水には有利となる。なお、建物ユニット2は、上面3に吊金具取付孔15があるため、全面を屋根パネル4のみで防水することは困難である。
そのため、屋根パネル4の工場での取付けによって、建物ユニット2の上面3の全体を覆う大きさの大判の防水シートを用いる必要がなくなる。そして、大判の防水シートを用いないので、降雨時に、建物ユニット2を建築現場へ搬送すること、および、棟上げを行うことが可能になる。しかも、大判の防水シートがないので、搬送および棟上げを効率的に行うことができる。また、屋根パネル4は、建築現場で、そのままユニット建物1の屋根の一部になるので、構造的な無駄が生じない。
連結梁5は、建物ユニット2の短辺方向6へ延びて、両端部8が建物ユニット2の上面3の長辺(L)に対してそれぞれ固定されても良い。
このように、短辺(S)とほぼ同じ長さの連結梁5を用いることで、屋根パネル4は、建物ユニット2の上面3の長辺(L)に沿った位置を、建物ユニット2にしっかりと固定される。よって、屋根パネル4は、必要な構造耐力を確保することができる。よって、より大きい(または面積の広い)屋根パネル4を建物ユニット2の上面3に強固に取付けることが可能になる。この際、連結梁5は、建物ユニット2の長辺方向7に間隔を有して複数本、特に、3本以上設けるのが好ましい。これにより、建物ユニット2の上面3の長辺(L)に沿った片側3箇所以上の位置が、建物ユニット2に、よりしっかりと固定される。
このような屋根パネル4の取付け方の工夫により、屋根パネル4は、建物ユニット2の長辺(L)への固定だけで済むようになり、屋根パネル4を建物ユニット2の短辺(S)に対して固定する必要をなくすことができる。そのため、建物ユニット2の短辺(S)には、屋根パネル4を取付けるための取付孔をなくしたり、短辺(S)からの風雨の入り込みの原因となる取付孔をなくしたりできる。
また、屋根パネル4は、一対の屋根フレーム41と、一対の屋根フレーム41の間に跨って設置される屋根葺材42と、を備えても良い。これにより、屋根パネル4は、簡単な構造で防水性の高い部材にすることができる。
屋根パネル4は、連結梁5の上に短辺方向6に複数並べて設置されても良い。これにより、建物ユニット2の上面3の広い範囲を複数の屋根パネル4で覆って防水することができる。
屋根パネル4は、建物ユニット2の短辺(S)の側に、外方へ張出す庇部分31を有しても良い。これにより、庇部分31で建物ユニット2の短辺(S)を覆って防水することができる。
(効果 2)屋根パネル4は、連結梁5の上に短辺方向6に複数並べて設置される。そして、複数の屋根パネル4は、隣接する屋根パネル4間の目地部分21では、建物ユニット2の上面3の短辺(S)に対して非固定とされても良い。目地部分21は、防水性を有する目地カバー22によって覆われても良い。
これにより、建物ユニット2の上面3に、屋根パネル4を短辺方向6に複数並べて設置する構造にした場合に、複数の屋根パネル4間の目地部分21の位置で、屋根パネル4を、建物ユニット2の上面3の短辺(S)に固定する現場作業をなくすことができる。
そして、建築現場での目地部分21に対する短辺(S)への屋根パネル4の固定作業がなくなるので、目地部分21に工場で予め防水性を有する目地カバー22を取付けて、防水性を有する目地カバー22で覆っておくことができる。よって、搬送時や組立時における、目地部分21からの風雨の入り込みを防止することができると共に、建築現場での防水性を有する目地カバー22の取付作業もなくすことができる。
(効果 3)屋根パネル4の庇部分31に設けられる壁上換気面戸35は、止水材33を有しても良い。これにより、止水材33によって、外壁32の上端32aを防水できる。そして、軒先水切36は、外壁32に対する防水を行わなくても良くなる。また、壁上換気面戸35は、延長部34を有しても良い。壁上換気面戸35は、延長部34によって、建物ユニット2の外壁32の上部側面を保護することができる。そのため、壁上換気面戸35に、延長部34の外側に位置するように軒先水切36を工場で予め取付けておくことが可能になる。そのため、建築現場での軒先水切36の取付作業をなくすと共に、壁上換気面戸35の延長部34の外側に配置された軒先水切36によって、搬送時や組立時における、壁上換気面戸35からの風雨の入り込みを防止することができる。
(効果 4)屋根パネル4には、太陽電池パネル43を予め取付けても良い。屋根パネル4が太陽電池パネル43を最初から有することで、屋根パネル4は、建築現場で太陽電池パネル43を取付ける作業をなくすことができる。そして、建築現場に建物ユニット2を設置するだけで、建物ユニット2の上面3に、屋根パネル4が設置されていると共に、太陽電池パネル43が設置されている状態にすることができる。
(効果 5)非防水ゾーン51に細長い雨仕舞部材52を設けても良い。建物ユニット2は、上面3の非防水ゾーン51に設けられた細長い雨仕舞部材52によって、非防水ゾーン51を覆うことで、非防水ゾーン51への風雨の入り込みを防止できる。雨仕舞部材52は、非防水ゾーン51のみを雨仕舞部材52で覆えば良いので、雨仕舞部材52を小型化して取扱い易くできる。
(効果 6)隣接する建物ユニット2の細長い雨仕舞部材52どうしを連結して一体化できるようにしても良い。雨仕舞部材52どうしを連結して一体化することで、建築現場での建物ユニット2の設置後に、各建物ユニット2の非防水ゾーン51への風雨の入り込みを防止すると共に、隣接する建物ユニット2間への風雨の入り込みを防止できる。
2 建物ユニット
3 上面
4 屋根パネル
5 連結梁
6 短辺方向
7 長辺方向
8 両端部
22 目地カバー
31 庇部分
32 外壁
32a 上端
33 止水材
34 延長部
35 壁上換気面戸
36 軒先水切
41 屋根フレーム
42 屋根葺材
43 太陽電池パネル
51 非防水ゾーン
52 雨仕舞部材
61 連結分離部
L 長辺
S 短辺

Claims (4)

  1. 建物ユニットの上面に、防水性を有する屋根パネルが、連結梁を介して取付けられ、
    前記連結梁は、前記建物ユニットの短辺方向へ延びて、両端部が前記建物ユニットの前記上面の長辺に対してそれぞれ固定され、
    前記屋根パネルは、一対の屋根フレームと、一対の前記屋根フレームの間に跨って設置される屋根葺材と、を備え、
    前記屋根パネルは、前記連結梁の上に前記短辺方向に複数並べて設置され、
    前記屋根パネルは、前記建物ユニットの短辺の側に、外方へ張出す庇部分を有していることを特徴とする建物ユニットの上面雨仕舞構造。
  2. 請求項1に記載の上面雨仕舞構造であって、
    複数の前記屋根パネルは、前記屋根パネル間の目地部分では、前記建物ユニットの前記上面の短辺に対して非固定とされ、
    前記目地部分は、防水性を有する目地カバーによって覆われていることを特徴とする建物ユニットの上面雨仕舞構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載の上面雨仕舞構造であって、
    前記庇部分には、前記建物ユニットの外壁の上端をシールする止水材を有する壁上換気面戸が取付けられ、
    該壁上換気面戸には、前記建物ユニットの前記外壁の上部側面を外側から覆う延長部が形成され、
    前記壁上換気面戸には、前記延長部の外側に位置するように、軒先水切が取付けられていることを特徴とする建物ユニットの上面雨仕舞構造。
  4. 請求項1または請求項2に記載の上面雨仕舞構造であって、
    前記屋根パネルと、前記建物ユニットの前記上面の前記長辺との間に形成される非防水ゾーンに、前記非防水ゾーンに沿った細長い雨仕舞部材が取付けられていることを特徴とする建物ユニットの上面雨仕舞構造。
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