JP2022164353A - ユニット建物の仮雨仕舞構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】主に、建物ユニットに工場で予め取付けられた仮雨仕舞部材によって建物ユニットの仮雨仕舞を、手間をかけずに容易に行い得るようにする。【解決手段】ユニット建物の仮雨仕舞構造は、上面2の中央部に防水ゾーン8を有し、防水ゾーン8の外側が防水ゾーン8に沿った細長い非防水ゾーン9とされた建物ユニット1と非防水ゾーン9に設置される仮雨仕舞部材31とを備えている。仮雨仕舞部材31は、非防水ゾーン9に沿って細長く延びるものとされる。仮雨仕舞部材31は、長手方向32に沿った一側部33の周辺が、防水ゾーン8の非防水ゾーン9との境界部分34に、取付部35によって着脱できるように取付けられる。仮雨仕舞部材31は、長手方向32に沿った他側部36が、建物ユニット1の上部に仮止部37によって仮止めされた状態から非防水ゾーン9の上を覆う状態へと変形されるものとなっている。【選択図】図3

Description

この発明は、ユニット建物の仮雨仕舞構造に関するものである。
住宅などの建物には、ユニット建物によって構成されたものがある。ユニット建物は、予め工場で製造された直方体状の建物ユニットを建築現場へ搬送して、建築現場で組み立てることにより、短期間のうちに構築できるようにした建物である(例えば、特許文献1参照)。
このような建物ユニットでは、建物ユニットの搬送からユニット建物の完成までの間に建物ユニットの内部に雨水が入り込まないようにする必要がある。そのために、特許文献1では、例えば、雨天時に、建物ユニットの上部に、建物ユニットの上面全体を覆う大きさの防水シートを被せて、建物ユニットを工場から建築現場へ出荷するようにしていた。
特開平5-140997号公報
上記特許文献1のように、雨天時に建物ユニットの上部に、建物ユニットの上面全体を覆う大きさの防水シートを被せて出荷した場合、防水シートが大判の部材となるため、防水シートの取扱いが大変であるという問題があった。また、特許文献1では、上面全体に防水シートを被せた建物ユニットを建築現場の敷地内に仮置きしておき、雨が止んだ後などに、建物ユニットの上部から大判の防水シートを取外して基礎上に設置したり、取外した大判の防水シートを折畳んで工場に持ち帰ったりしている。そのため、大判の防水シートを用いた仮雨仕舞いには、多大な手間がかかるなどの問題があった。
そこで、本発明は、上記した問題点の改善に寄与することを主な目的としている。
上記課題に対して、本発明は、
上面の中央部に防水ゾーンを有し、該防水ゾーンの外側が前記防水ゾーンに沿った細長い非防水ゾーンとされた建物ユニットと、
前記非防水ゾーンに設置される仮雨仕舞部材とを備え、
該仮雨仕舞部材は、前記非防水ゾーンに沿って細長く延びると共に、
長手方向に沿った一側部周辺が、前記防水ゾーンの前記非防水ゾーンとの境界部分に、取付部によって着脱できるように取付けられており、
前記仮雨仕舞部材は、前記長手方向に沿った他側部が、前記建物ユニットの上部に仮止部によって仮止めされた状態から前記非防水ゾーンの上を覆う状態へと変形されるものであるユニット建物の仮雨仕舞構造を特徴とする。
本発明によれば、上記構成によって、建物ユニットに工場で予め取付けられた仮雨仕舞部材によって建物ユニットの仮雨仕舞を、手間をかけずに容易に行うことができる。
本実施の形態にかかるユニット建物の仮雨仕舞構造を適用する建物ユニットの全体斜視図である。 実施例1にかかる仮雨仕舞構造を示す、図1の建物ユニットと隣接して設置された建物ユニットとの合わせ部分の上部の拡大側面図である(工場出荷時または仮雨仕舞の実施前の状態)。 建築現場で仮雨仕舞を実施した状態を示す図2と同様の拡大側面図である。 図2の屋根パネルに工場で仮雨仕舞部材(仮雨仕舞シート)を取付ける状態を示す斜視図である。なお、隣接する建物ユニットにそれぞれ設置される2枚の屋根パネルは、見やすいように同じ向きに揃えて並べられている。 図4の同じ向きに並べられた2枚の屋根パネルの外側部分の拡大側面図である。 (a)は屋根パネルに工場で仮雨仕舞部材の他側部を仮止めする状態を示す斜視図、(b)は(a)の他側部を仮止めする様子を示す側面図である。 (a)はファスナー部で繋げられた仮雨仕舞部材を示す斜視図、(b)は(a)の端部の部分拡大図、(c)は(a)の矢視線で示した位置の縦断面図である。 隣接する建物ユニットにそれぞれ設置される2枚の仮雨仕舞シートの平面図である。 (a)は図8の2枚の仮雨仕舞シートのA-A矢視線、および、B-B矢視線の位置の縦断面図、(b)は仮雨仕舞シートの一側部に設けられた取付穴の部分の拡大平面図、(c)は仮雨仕舞シートの端部に設けられた取付穴の部分の拡大斜視図である。 ファスナー部を閉じる状態を示す仮雨仕舞シートの斜視図であり、(a)は閉じ始めの状態、(b)は閉じ終わりの状態である。 実施例1の変形例にかかる図3と同様の概略拡大側面図である。 実施例2にかかる、屋根パネルに工場で仮雨仕舞部材(水切シート)を取付ける状態を示す斜視図である。 水切シートを工場で仮止めした状態を示す図12の側面図であり、(a)は野地板受梁がない場合、(b)は野地板受梁がある場合である。 工場で屋根パネルに水切シートが取付けられた建物ユニットを、建築現場に隣接配置した後で、水切シートを拡げようとしている状態を示す図2と同様の拡大側面図である。 建築現場で図14の水切シートを拡げた状態を示す図3と同様の拡大側面図である。 隣接する建物ユニットがない場合の水切シートの使い方を示す変形例の側面図である。 実施例3にかかる、工場で仮雨仕舞部材(梁状部材および水切シート)が取付けられた建物ユニットを、建築現場で隣接配置した状態を示す図2と同様の拡大側面図である。 建築現場で図17の梁状部材のフランジ部間にユニット間仮雨仕舞カバーを取付けた状態を示す図3と同様の拡大側面図である。 ユニット間仮雨仕舞カバーを取付けた梁状部材の端部を示す斜視図である。 ユニット間仮雨仕舞カバーの斜視図である。 梁状部材のフランジ部に対するユニット間仮雨仕舞カバーの取付状態を示す側面図である。 連結部と被連結部とによる、前後のユニット間仮雨仕舞カバーどうしの連結状態を示す側方から見た部分拡大図である。
以下、本実施の形態を、図面を用いて詳細に説明する。
図1~図22は、この実施の形態を説明するためのものである。
このうち、図1~図10は実施例1、図11は実施例1の変形例、図12~図16は実施例2、図17~図22は実施例3である。なお、いずれかの実施例に記載された構成は、必要に応じて、他の実施例にも適用することができる。
住宅などの建物を、ユニット建物によって構成する。ユニット建物は、予め工場で製造された建物ユニットを建築現場へ搬送して、建築現場で基礎の上に複数並べて組み立てることにより、短期間のうちに構築できるようにした建物である。
<構成>以下、この実施例の構成について説明する。
図1に示すように、ユニット建物に用いられる建物ユニット1は、ほぼ直方体状をしたほぼ箱型の構造物とされる。直方体状の建物ユニット1は、例えば、建築現場の敷地に設けられた基礎の上に横に並べて設置することで建物の下階部分が形成される。また、下階部分の建物ユニット1の上に建物ユニット1を重ねて設置(または載置)することで建物の上階部分が形成される。このように建物ユニット1を組合せて設置することで、建物本体が形成される。建物本体は、建物ユニット1の組合せ方によって、平屋建て、2階建て、3階建て以上の多階建てなどにできる。
直方体状の建物ユニット1は、上面2の4つのコーナー部またはその周辺に対してそれぞれ吊金具4を着脱できるようになっている。建物ユニット1に吊金具4を取付けることで、チェーンやワイヤーなどの吊部材5を介して建物ユニット1をクレーンで吊り上げることができる。これにより、建築現場で建物ユニット1を吊り上げて建物本体を構築する作業を行い得るようになる。吊金具4は、建物ユニット1の設置後に、建物ユニット1から取外される。
建物本体の上には、屋根が設けられる。屋根は、主に、最上階の建物ユニット1の上などに設置される。ただし、建物本体の構成によっては、下階の建物ユニット1の上に屋根が設置される場合も存在する。以下、最上階の建物ユニット1の上に屋根を設置する例で説明するが、下階の建物ユニット1の上に屋根を設置する場合も同様である。
屋根には、各種のものが存在しているが、この実施例では、最上階の建物ユニット1の上に、工場で予め屋根パネル7を設置することで、屋根の主要部を形成するようにしている。屋根パネル7は、建物ユニット1の上面2の中央部分に複数枚並べて設置される。建物ユニット1の上面2の屋根パネル7が設置されない残りの部分(周辺部分)については、建築現場での仕上作業によって屋根が形成される。
屋根パネル7は、それ自体が防水性を有しており、同一の建物ユニット1内に並設された屋根パネル7間の連結部分についても防水施工が行われる。そのため、建物ユニット1の上面2の屋根パネル7を設置した部分については、全域が十分な防水性能を有する防水ゾーン8となる。これにより、建物ユニット1は、上面2の大部分が防水ゾーン8になる。また、建物ユニット1の上面2の屋根パネル7を設置していない残り部分(防水ゾーン8の外側となる周辺部分)は、非防水ゾーン9として建物ユニット1の上面2に僅かに残される。
非防水ゾーン9は、建物ユニット1の上面2における、防水性能を有していない領域のことである。非防水ゾーン9は、建物ユニット1の上面2のコーナー部に対して、吊金具4の取付けができるように、屋根パネル7を建物ユニット1の内側へ所要量(引込量)だけ引込めて取付けることで、屋根パネル7が設置されない部分(周辺部分)に形成される。屋根パネル7が設置されない部分は、具体的には、建物ユニット1の上面2における上端縁部11およびその周辺の細長い部分となる。
建物ユニット1の上端縁部11は、建物ユニット1の平面視ほぼ矩形状(または長方形状)をした上面2の4つのコーナー部を結ぶ4つの辺であり、非防水ゾーン9となるのは、そのうちのいずれか1つ以上である。なお、建物ユニット1の内側とは、建物ユニット1の上面2について言えば、上端縁部11を境目として、面内の位置であり、反対に建物ユニット1の上端縁部11よりも外となる面外の位置が外側である。また、ある位置に関して、建物ユニット1の内部に向かう方向を建物ユニット1の内側、反対に建物ユニット1の外部に向かう方向を建物ユニット1の外側という場合もある。
そして、非防水ゾーン9は、建物ユニット1の上面2の上端縁部11に沿った部分に、屋根パネル7の引込量の分の幅を有して連続して延びるように細長く形成される。非防水ゾーン9は、屋根パネル7の大きさや引込め方によって、例えば、建物ユニット1の上面2の輪郭を形成する4つの上端縁部11の全てに沿って矩形環状に形成される場合がある。また、非防水ゾーン9には、建物ユニット1の上面2の対向する位置にある2つの上端縁部11に沿って平行に2箇所形成される場合や、その他の場合(1箇所または3箇所形成される場合)などが存在する。
この実施例では、建物ユニット1の上面2の長辺に沿った2つの上端縁部11に沿って非防水ゾーン9が平行に2箇所形成される場合について説明する。ただし、非防水ゾーン9が建物ユニット1の全ての上端縁部11に形成されて環状に連なる場合には、短辺に沿った残りの2つの上端縁部11の非防水ゾーン9に対し、長辺のものと同じ仮雨仕舞構造を適用することで対応できる。その他の場合についても同様である。
図2(図3)に示すように、非防水ゾーン9は、複数の建物ユニット1を横に並べて設置することで、隣接する建物ユニット1の近接する上端縁部11の間に、2つ分が合わされた状態で連続される。
ここで、建物ユニット1には、鉄骨系のものと木質系のものとがある。例えば、鉄骨系の建物ユニット1は、4本の金属製の柱の上端間を4本の金属製の天井梁で矩形状に連結し、4本の柱の下端間を4本の金属製の床梁で矩形状に連結してなるボックスラーメン構造のユニットフレームをその骨格部分に備えている。ユニットフレームは、上面および下面と、4つの側面とを画成する六面体形状をしており、建物ユニット1では、ユニットフレームの少なくともいずれかの面に対して面材が適宜取付けられる。
屋根パネル7は、建物ユニット1の上面2に対し直接取付けても良いし、建物ユニット1の上面2に、上面2とほぼ同じ形状および大きさの屋根枠15を設置して、屋根枠15の上に取付けても良い。この実施例では、屋根パネル7は、便宜上、屋根枠15の上に取付けられたものとして説明する。この場合には、建物ユニット1の上面2を屋根枠15の上面と読み替えるものとする。また、屋根枠15を設けずに、建物ユニット1の上面2に屋根パネル7を直接取付ける場合には、屋根枠15などを建物ユニット1の天井枠などと適宜読み替えるようにする。
屋根枠15は、例えば、平面視ほぼ矩形状に形成された4本の屋根梁16と、屋根梁16間を連結する連結梁17とによって形成される。4本の屋根梁16は、建物ユニット1の4本の天井枠の真上の位置にそれぞれ設置されて、建物ユニット1の上端縁部11を形成する。4本の屋根梁16は、互いに長さの等しい(長辺用と短辺用の)ものが平行に二対設けられる。
連結梁17は、屋根枠15の内側に、対向する一対の屋根梁16間を連結するように架設される。連結梁17は、同じ長さのものが、間隔を有して複数本平行に設置される。連結梁17は、例えば、屋根枠15の短辺方向(図2の左右方向)へ延びるものが、屋根枠15の長辺方向(図2の紙面と垂直な方向)に間隔を有して複数本並設される。図2では、長辺となる屋根梁16の一部が示されている。
屋根パネル7は、連結梁17の上に取付けられる。そして、少なくとも連結梁17の端部近傍および連結梁17が架設された屋根梁16の上は、屋根パネル7が取付けられていない状態となる。そして、連結梁17の上に屋根パネル7を取付けることで、屋根パネル7の上面は、建物ユニット1の上面2よりも屋根パネル7の厚み程度分だけ高くなる。これにより、屋根パネル7が設けられた防水ゾーン8と、屋根パネル7が設けられていない非防水ゾーン9との間には、屋根パネル7の厚み程度分の高低差ができる。この高低差は、屋根の仕上作業のときにユニット間縦カバー部材(不図示)などの補助的な屋根材によって埋められる。
図4(~図6)に示すように、屋根パネル7は、左右一対の平行で長さの等しい金属製の屋根フレーム21の間に、面材となる野地板22と下地鋼板23とを設置して一体化した平面視ほぼ矩形状の細長いパネルである(図4では、片側の屋根フレーム21のみ示している)。
屋根パネル7は、建物ユニット1の上面2に対し、単数、または、複数枚設置固定される。屋根パネル7を複数枚設置する場合には、屋根パネル7は、長辺(屋根フレーム21)どうしを互いに近接させて短辺方向に並べた状態で横並びに配置しても良い。また、屋根パネル7は、短辺どうしを互いに近接させて長辺方向に連続した状態で縦並びに配置しても良い。更に、横並びと縦並びとを組合せても良い。なお、屋根枠15に対する屋根パネル7の取付けの向きは、長辺どうしが平行となるように揃えても良いし、長辺と短辺とが平行となるように揃えても良い。
図5に示すように、屋根フレーム21は、縦向きのウェブ部21aと、横向きの上フランジ21bおよび下フランジ21cとから成る内向きC字状の断面を有する金属製の長尺部材である。屋根フレーム21は、設置したときに安定するように、上フランジ21bよりも下フランジ21cのほうが広幅となっている。上フランジ21bは、屋根パネル7のほぼ上面の高さに位置される。屋根フレーム21は、下フランジ21cが連結梁17の上部に当接した状態で、下フランジ21cやウェブ部21aの下部の位置を、連結梁17の上面に固定される(図2)。この実施例では、屋根フレーム21は、ウェブ部21aの外面下部が、コーナー金具や、ボルト・ナット、ドリルねじなどの締結固定具によって連結梁17に固定されている。
野地板22は、屋根フレーム21の長さとほぼ同じ長さおよび一対の屋根フレーム21間の間隔とほぼ同じ幅寸法を有する平面視ほぼ矩形状の平板材である。野地板22は、左右の屋根フレーム21の側面(ウェブ部21a)の内側に沿って斜めに取付けられた左右のガイド棧部材24の上に、排水勾配を有するように傾斜した状態で取付けられる。
下地鋼板23は、主に、野地板22とほぼ同じ形状および大きさの平らな主面23aを、幅方向の中間部に有する防水性や耐食性を備えた金属製の薄板材である。下地鋼板23は、主面23aが野地板22の上面に接して野地板22の上面のほぼ全面を覆った状態で、野地板22と共に排水勾配を形成するように左右の屋根フレーム21間に設置される。なお、野地板22や下地鋼板23が傾斜している様子は、これらを図に実線と仮想線とで二重に描くことで示されている(図2など)。
下地鋼板23は、主面23aの幅方向の両側部に、立上部23bと、横フランジ23cとを一体に有するハット型断面の部材とされている。立上部23bは、屋根フレーム21のウェブ部21aと所要量(横フランジ23cの幅分)離間した状態でほぼ平行に屋根フレーム21の上部の位置まで立ち上がる。横フランジ23cは、立上部23bの上端部から屋根フレーム21の上部(上フランジ21b)の上に沿って横へ延びる。下地鋼板23は、横フランジ23cが屋根フレーム21の上部に当接配置されて上側から当接固定される。下地鋼板23は、ほぼ横フランジ23cの幅の分だけ、主面23aが野地板22よりも幅寸法が小さくなって、屋根フレーム21のウェブ部21aから離されている。
屋根パネル7は、下地鋼板23の上に太陽電池パネル25を備えることができる。太陽電池パネル25は、一対の屋根フレーム21間に納まる大きさの平面視ほぼ矩形状をしている。太陽電池パネル25は、左右の屋根フレーム21間の位置に設置された状態で、太陽電池パネル取付金具28(図2)を介して、左右の屋根フレーム21の上部(下地鋼板23の横フランジ23c)に上側から取付けられる。
太陽電池パネル25は、下地鋼板23の主面23aに対し、上に浮いた非接触の状態で設置され、屋根パネル7の長辺方向(図5の紙面と垂直な方向)に沿って複数枚並設される。複数枚の太陽電池パネル25は、屋根パネル7に対し、個別に排水勾配を有するようにそれぞれ傾斜した状態で取付けられる。なお、太陽電池パネル25が傾斜している様子は、図に実線と仮想線とで二重に描くことで示されている(図2など)。
工場からの出荷状態では、太陽電池パネル25の表面には、太陽電池パネル25を傷付けないように養生シート27(シートよりも厚手でクッション性のある養生マットを含む)が、太陽電池パネル25の表面全面を覆うように貼付けられている。並設された太陽電池パネル25の表面の養生シート27間の隙間は、養生テープなどで適宜塞がれる(図4など)。
上記のような基本的な構成に対し、この実施例では、以下のような構成を備えることができる。
(1-1)主に、図2、図3に示すように、ユニット建物の仮雨仕舞構造は、上面2の中央部に防水ゾーン8を有し、防水ゾーン8の外側が防水ゾーン8に沿った細長い非防水ゾーン9とされた建物ユニット1(図1)と、
非防水ゾーン9に設置される仮雨仕舞部材31とを備えている。
仮雨仕舞部材31は、非防水ゾーン9に沿って細長く延びるものとしても良い。
仮雨仕舞部材31は、長手方向32(図4)に沿った一側部33の周辺が、防水ゾーン8の非防水ゾーン9との境界部分34(図2)に、取付部35によって着脱できるように取付けられても良い。
仮雨仕舞部材31は、長手方向32に沿った他側部36が、建物ユニット1の上部に仮止部37によって仮止めされた状態(図6)から非防水ゾーン9の上を覆う状態(図7、図3)へと変形されるもの(または変形自在なもの)としても良い。
ここで、仮雨仕舞は、例えば、建物の建築中に建物本体の上部を一時的に防水して雨水などから保護することである。仮雨仕舞は、一般的な建物の場合、例えば、敷地内での建物本体の骨組みが完成した後から、屋根の完成までの間に適宜行われている。ユニット建物の場合には、建物ユニット1の工場からの出荷時から、建築現場で屋根の仕上作業が行われるまでの間に、必要に応じて適宜行われる。屋根が完成すれば、仮雨仕舞は不要になる。
よって、仮雨仕舞は、一時的なものであり、天候や作業の状況などに応じて行われたり、行われなかったりする。そのため、例えば、一時的なものではなく、継続的に設置されることが必要な建物の防水構造とは、本質的に異なるものである。この実施例の建物にも、仮雨仕舞とは別に防水構造が備えられる。
仮雨仕舞部材31は、仮雨仕舞に必要な防水性を有する部材であり、少なくとも最上階の建物ユニット1に対して、工場での建物ユニット1の製造工程内で必要に応じて取付けられる。これにより、建物ユニット1は、予め仮雨仕舞部材31を備えた製品となる。
仮雨仕舞部材31は、建築現場での建物本体の構築直後に、非防水ゾーン9が仮雨仕舞状態になるものとされる。非防水ゾーン9が仮雨仕舞状態になるとは、建築現場に設置したときには既に非防水ゾーン9の仮雨仕舞が済んだ状態となっているか、または、建築現場に設置した直後に非防水ゾーン9を即座に仮雨仕舞の状態にできるか、のどちらかである。この実施例の仮雨仕舞部材31は、上記のどちらの場合にも使えるものとなっている。
この実施例の仮雨仕舞部材31は、建物ユニット1の上端縁部11を構成する4つの辺のうちのいずれか1つの辺に沿って形成される細長い非防水ゾーン9に対して設置される。仮雨仕舞部材31は、上端縁部11に沿って形成された非防水ゾーン9の数だけ建物ユニット1に設けることができる。この実施例では、仮雨仕舞部材31は、建物ユニット1の長辺の1つに沿って形成された1つの細長い非防水ゾーン9に設けられたものについて説明する。
仮雨仕舞部材31は、建物ユニット1の仕様(例えば、悪天候仕様)や出荷時の天候などの状況に応じて、工場で建物ユニット1に対して選択的に取付けできるように用意された部材である。仮雨仕舞部材31は、建物ユニット1に対して一時的に使用されると共に、一時的な使用の後には、屋根の仕上作業の前までの降雨の可能性がなくなった適宜のタイミングで、建物ユニット1から取外されるものである。取外された仮雨仕舞部材31は、工場へ持ち帰って後日、製造中の他の建物ユニット1に再使用される。
ただし、仮雨仕舞部材31は、工程管理の一環として、必ず建物ユニット1に設置して、必ず仮雨仕舞を行うようにしても良い。また、その後の建物ユニット1の状況に影響を与えない場合には、仮雨仕舞部材31は、仮雨仕舞後に取外さずに、建物ユニット1にそのまま残しておいても良い。なお、仮雨仕舞部材31を残した場合でも、上記したように、建物ユニット1には、仮雨仕舞部材31とは別に、通常必要な防水構造は備えられる。
この実施例では、仮雨仕舞部材31は、柔らかい面状の部材となっており、建物ユニット1に対して予め工場で一体的に取付けられると共に、基本的には、小さくまとめた状態にして建物ユニット1に仮止めされて、建物ユニット1ごと建築現場へ搬送される。仮雨仕舞部材31は、建築現場での建物ユニット1の設置後に仮止めを外すことでその場で素早く非防水ゾーン9に拡げられる。具体的な仮雨仕舞部材31については、後述する。
長手方向32は、建物ユニット1の上端縁部11の一つに沿った、細長い非防水ゾーン9および仮雨仕舞部材31が延びる方向のことであり、この実施例では、建物ユニット1の上面2の長辺方向、または、仮雨仕舞部材31の長辺方向となっている。例えば、図2では、長手方向32は、紙面と垂直な方向となっている。
長手方向32に沿った一側部33の周辺とは、仮雨仕舞部材31の幅方向の両側に位置して長手方向32に延びる両側縁部(長辺)のうちの、防水ゾーン8側(建物ユニット1に関して内側)となる側縁部(基端縁部)またはその周辺部分である。
境界部分34は、防水ゾーン8と非防水ゾーン9との境目となる部分である。具体的には、境界部分34は、防水ゾーン8の最も外側に設置された屋根パネル7における、非防水ゾーン9に面した最も外側の屋根フレーム21の側面(ウェブ部21a)の位置となる。以下、上記を約して単に外側の屋根フレーム21という場合がある。境界部分34は、非防水ゾーン9の長手方向32に沿って延在される。
取付部35は、仮雨仕舞部材31を建物ユニット1などに取付ける部分または取付ける部材である。この実施例では、取付部35に、ドリルねじなどの固定具35aが使われる。仮雨仕舞部材31には、取付部35として固定具35aで取付ける位置に予め下穴38(貫通穴、図8)を設けておいても良い。下穴38は、長手方向32に所要の間隔を有して複数形成される。下穴38には、ハトメ金具を取付けて補強するのが好ましい。
仮雨仕舞部材31は、一側部33の周辺が、固定具35aによって、外側の屋根フレーム21の上フランジ21bの上部、または、下地鋼板23の横フランジ23cの上部に設置された状態で、上側から固定される。反対に、固定具35aを外すことによって、仮雨仕舞部材31は、破壊されることなく再使用可能な健全な状態で屋根フレーム21から取外される。
なお、屋根フレーム21の上フランジ21bの上面には、仮雨仕舞部材31の他に下地鋼板23の横フランジ23cや太陽電池パネル取付金具28が、同様の固定具35a(ドリルねじなどのねじ部材)で取付けられている。仮雨仕舞部材31は、これらとは別々に固定しても良いし、同じ固定具35aで共締めして一体に固定しても良い。
長手方向32に沿った他側部36とは、仮雨仕舞部材31の幅方向の両側に位置して長手方向32に延びる両側縁部(長辺)のうちの、防水ゾーン8とは反対の側(建物ユニット1に関して外側)となる側縁部(先端縁部)またはその周辺部分である。仮雨仕舞部材31の他側部36は、基本的には仮雨仕舞部材31を拡げたときに、建物ユニット1の上端縁部11よりも外側へ張出すことで、その建物ユニット1の非防水ゾーン9全体を覆い得るように構成するのが好ましい。
仮止めを行う建物ユニット1の上部は、建物ユニット1の高さ方向(上下方向)の真中の位置よりも上側となる高い部分のことである。仮雨仕舞部材31の他側部36は、建物ユニット1の上側であれば、建物ユニット1の製造や搬送や吊り上げなどの各種の作業の邪魔にならない範囲内で、どこに仮止めしても良い。他側部36は、建物ユニット1の上面2の近くか、上面2よりも高い位置に仮止めするのが好ましい。
例えば、防水ゾーン8側だと、屋根パネル7の上面(の養生シート27、図6)や側面(外側の屋根フレーム21のウェブ部21aの外側面、図6)を建物ユニット1の上部の位置とすることができる。また、非防水ゾーン9だと、屋根梁16や連結梁17の上面や建物ユニット1の側面上部などを建物ユニット1の上部の位置とすることができる。そして、これらの部分に仮雨仕舞部材31の他側部36またはその周辺を仮止部37で仮止めすることができる。この実施例では、主に、仮雨仕舞部材31の他側部36は、屋根パネル7の上面や側面に対して仮止めしている。
仮止部37は、仮雨仕舞部材31の他側部36やその周辺などを一時的に止め付けておくための部材や、部位の形状、構造のことである。仮止部37には、仮雨仕舞部材31の他側部36を傷付けずに仮止め状態を保てるものが使われる。
仮止部37は、例えば、養生テープなどのような、仮雨仕舞部材31の他側部36を一定期間固定状態に確実に保持(仮止め)しておける程度の適度な粘着力を有しつつも跡を残さずに繰り返し剥がしたり貼ったりできる粘着テープを用いるのが好ましい。仮止部37として養生テープを用いる場合、仮雨仕舞部材31は、その他側部36またはその周辺などを建物ユニット1の上部に対して貼付固定することで仮止めされる。
仮止部37によって仮止めされた状態は、仮雨仕舞部材31を仮雨仕舞に使用する前の状態(待機状態)であり、非防水ゾーン9の上を覆う状態は、仮雨仕舞部材31を仮雨仕舞に使用した状態(使用状態)である。図6に示すように、仮雨仕舞部材31は、例えば、幅寸法を短くして小さくまとめられるように他側部36を巻いた待機状態にして外側の屋根フレーム21の側面に仮止部37で取付けることができる。
また、例えば、仮雨仕舞部材31は、邪魔にならないように、拡げる方向とは反対の側(屋根パネル7の側)へ折り返した待機状態にして、建物ユニット1に設けられた屋根パネル7の上面(養生シート27)に仮止部37で取付けることができる。
この際、仮止部37は、主に、仮雨仕舞部材31の長手方向32の両端側の位置に取付けるのが好ましい。そして、仮雨仕舞部材31の長手方向32の中間部の位置には、仮止部37はなるべく取付けないようにするのが好ましい。
即ち、仮雨仕舞部材31の長手方向32の両端側に対する仮止部37の取付範囲(仮止範囲)は、仮雨仕舞部材31の両端側から屋根に登らずに仮止部37(養生テープなど)を支障なく取扱える範囲内の部分とするのが望ましい。具体的には、仮雨仕舞部材31の両端側から直接手が届く範囲、または、直接手が届かなくても、仮止部37に操作力が有効に伝えられる範囲内の部分を、仮止めに最も望ましい仮止範囲とする。また、それ以外の、仮止部37に操作力がうまく伝えられない長手方向32の中間部の位置を、仮止めには望ましくない仮止規制範囲とする。
例えば、仮雨仕舞部材31を、巻いた状態にして外側の屋根フレーム21の側面に仮止めする場合、仮止部37としての養生テープは、仮雨仕舞部材31の長手方向32の両端側の2箇所の仮止範囲内の位置とするのが好ましい。そして、養生テープは、仮止範囲内の直接手が届く位置に対して、それぞれ単数または複数貼付けるのが好ましい。この際、養生テープは、屋根フレーム21の側面と、仮雨仕舞部材31の巻いた部分と、巻いていない部分との間に跨るようにほぼ上下に(縦向きに)貼付ける。
ただし、養生テープを縦向きに貼付ける場合、1~2箇所程度であれば仮止規制範囲内の部分に対し、追加で養生テープによる仮止めを行っても特に支障はない。これは、1箇所当たりの養生テープによる粘着力は小さく、また、養生テープには仮雨仕舞部材31が自重で巻き戻ろうとする力が常に作用されているため、直接手が届かなくても簡単に剥がせるからである。
また、例えば、仮雨仕舞部材31を防水ゾーン8側へ折り返して、他側部36を屋根パネル7の上面(養生シート27)に仮止めする場合、仮止部37としての養生テープは、仮雨仕舞部材31の長手方向32の両端側の2箇所の仮止範囲内の位置にのみ貼付ける。この際、養生テープは、他側部36に沿ってそれぞれ継ぎ目のない連続した一本物の状態で、仮雨仕舞部材31と養生シート27との間に跨るように、長手方向32に貼付けるのが好ましい。養生テープは、基材の持つ強度などによって、2m程度の長さであれば、反対側の端部にまで有効に力を伝えることができるので、仮雨仕舞部材31の両端部から2m程度を仮止範囲として、仮止範囲内の部分に、途中で切って継ぎ足さない状態で適宜貼付ける。この場合、剥がすことが難しくなるので、長手方向32の中間部の仮止規制範囲には、養生テープによる仮止めは行わないようにする。
(1-2)上記において、図7(~図10)に示すように、仮雨仕舞部材31は、仮雨仕舞シート41としても良い。
仮雨仕舞シート41は、他側部36にファスナー部43を有しても良い。
ファスナー部43は、隣接して設置された建物ユニット1(R)に仮雨仕舞部材31として取付けられた別の仮雨仕舞シート41(R)の他側部36の別のファスナー部43と繋ぐものとしても良い。
スライダー44には、仮雨仕舞部材31の長手方向32の一端側から他端側へ延びるリード紐45を取付けても良い。
ここで、隣接された2つの建物ユニット1において、同等の構成には、基本的に共通の符号を付し、特に区別する必要がある場合には、各構成を示す共通の符号に(L)(R)を付けて説明する。図7、図2を基準にして、左側に位置する建物ユニット1およびその構成に対して必要な場合に(L)が付され、右側に位置する建物ユニット1およびその構成に対して必要な場合に(R)が付されることになる。この実施例では、左側に位置する建物ユニット1(L)を中心として説明している。なお、(L)(R)の使用は、必要最低限とする。また、(L)(R)は、図面上には記載されていない場合がある。
仮雨仕舞シート41は、面状の仮雨仕舞部材31である。仮雨仕舞シート41は、例えば、ポリエチレンなどでできた合成樹脂シート(ポリエチレン製防水ラミネートシート)とするのが好ましい。この仮雨仕舞シート41は、防水性を有しており、安価、軽量で、しかも、丈夫で使い易いことから工事現場などで作業シートとして使われているものと同じである。また、この仮雨仕舞シート41は、例えば、アウトドア、レジャー、防災などの分野でも多目的シートとして様々な用途で有効に活用されているものと同じである。
仮雨仕舞シート41は、基本的には、非防水ゾーン9の長さ程度の長さ寸法と、非防水ゾーン9の幅程度の幅寸法とを有する大きさの平面視ほぼ矩形状をした一枚物の長尺部材とするのが好ましい。ただし、十分な防水性が確保されるのであれば、面状の仮雨仕舞部材31は、短いシートを継ぎ合わせて一体化して使っても良い。仮雨仕舞シート41などの面状の仮雨仕舞部材31は、雨水が漏れる原因となる穴や切れ目などのような貫通部分が極力ないものを使用する。
仮雨仕舞シート41は比較的厚手の仮雨仕舞部材31となるので、使用後は、撤去して回収するのが好ましい。具体的な仮雨仕舞シート41の大きさや形状などについては後述する。また、仮雨仕舞シート41を用いることで、仮雨仕舞部材31は、ファスナー部43などの連結具を取付けるのに必要な強度が得られる。
隣接して設置された建物ユニット1(R)は、ユニット建物の建物本体を構成する複数の建物ユニット1のうちの、不特定の一つの建物ユニット1(以下、一方の建物ユニット1(L)という)に対して隣接配置される他方の建物ユニット1(R)のことである。
別の仮雨仕舞シート41(R)は、上記した仮雨仕舞シート41と同じ素材で形成されて、同じ機能を果たすものとされる。別の仮雨仕舞シート41(R)は、他方の建物ユニット1(R)における、一方の建物ユニット1(L)に近接する側の非防水ゾーン9を覆い得る位置に、仮雨仕舞シート41(L)とほぼ同様に一側部33(基端縁部)を取付部35によって取付けられる。別の仮雨仕舞シート41(R)は、隣接する一方の建物ユニット1(L)の仮雨仕舞シート41(L)とは左右反対勝手の関係となるように、他方の建物ユニット1(R)に設置される。
なお、特に図示しないが、別の仮雨仕舞シート41(R)は、必要に応じて、一方の建物ユニット1(L)における不図示の反対側の長辺に沿った非防水ゾーン9に対しても、反対側の非防水ゾーン9を覆うように取付けることができる。同様に、上記した仮雨仕舞部材31(L)は、他方の建物ユニット1(R)における不図示の反対側の長辺に沿った非防水ゾーン9に対しても、反対側の非防水ゾーン9を覆うように取付けることができる。
別の仮雨仕舞シート41(R)の他側部36は、一方の建物ユニット1(L)の仮雨仕舞シート41(L)の他側部36と近接する側の側縁部(先端縁部)のことである。仮雨仕舞シート41(L)と別の仮雨仕舞シート41(R)とは、それぞれ別々に使用してそれぞれの非防水ゾーン9を個別に覆わせるようにしても良い。この場合、仮雨仕舞シート41の他側部36は、隣接する建物ユニット1に対し、養生テープで固定したり、後述する連結具などを用いて固定したりして使用するようにしても良い。隣接する建物ユニット1には、例えば、相手方の連結具などを(直接)取付けておくようにする。
この実施例では、仮雨仕舞シート41(L)と別の仮雨仕舞シート41(R)とは、他側部36どうしを繋いで、一体化して使用できるようにしている。ファスナー部43は、仮雨仕舞シート41(L)と別の仮雨仕舞シート41(R)とを繋ぐ連結具である。そして、連結具で一体化された仮雨仕舞シート41(L)および別の仮雨仕舞シート41(R)によって、2つ並んだ非防水ゾーン9と、その間の部分(隙間65)とを両方同時に覆わせるようにしている。
そのために、仮雨仕舞シート41(L)と別の仮雨仕舞シート41(R)とは、一体化したときの合計の幅寸法が、両方の非防水ゾーン9を合わせた幅寸法とほぼ同じか、それよりも大きくなるようにする。
この実施例では、建物ユニット1の上面2と、屋根パネル7の上面との間に、高低差がある。そのため、仮雨仕舞シート41(L)と別の仮雨仕舞シート41(R)との合計した幅寸法は、両方の非防水ゾーン9を合わせた幅寸法に、この左右の高低差や若干の余裕代を足した程度の大きさとしている。これにより、繋げた仮雨仕舞シート41(L)と別の仮雨仕舞シート41(R)とは、高低差によって非防水ゾーン9に形成される凹部分にほぼ沿った凹形状に変形する。
ここで、仮雨仕舞シート41(L)と別の仮雨仕舞シート41(R)とについて説明する。
仮雨仕舞シート41(L)と別の仮雨仕舞シート41(R)とは、それぞれほぼ同じ幅寸法にして、一方の建物ユニット1(L)と他方の建物ユニット1(R)との中間の位置で繋ぐようにしても良い。
しかし、この実施例では、仮雨仕舞シート41(L)と別の仮雨仕舞シート41(R)とを、それぞれ異なる幅寸法にして、上記した高低差部分の途中の位置で繋ぐようにしている。これにより、仮雨仕舞シート41(L)と別の仮雨仕舞シート41(R)との他側部36どうしの繋ぎ目が、雨水が溜まり易い中間の最も低い位置となるのが防止される。
この実施例では、仮雨仕舞部材31(L)の幅寸法を大きくし、別の仮雨仕舞シート41(R)の幅寸法を小さくして、図中右側の高低差部分の途中の比較的高い縦向きの位置に繋ぎ目が来るようにしている。ただし、上記とは反対に、仮雨仕舞シート41(L)の幅寸法を小さくし、別の仮雨仕舞シート41(R)の幅寸法を大きくして、図中左側の高低差部分の途中の比較的高い縦向きの位置に繋ぎ目が来るようにしても良い。
なお、仮雨仕舞シート41(L)と別の仮雨仕舞シート41(R)との幅寸法を互い異ならせた場合、建物ユニット1に対し、仮雨仕舞シート41(L)と別の仮雨仕舞シート41(R)とを間違えて反対勝手に取付けてしまう取付けミスが発生するおそれがある。そこで、取付けミスが生じないようにする対策として建物ユニット1などに、目印51を設けても良い。
例えば、外側の屋根フレーム21の側面(ウェブ部21a)の外面に設置されて、屋根の仕上作業の際に使われる野地板受梁52を高さ違いにすることで、野地板受梁52の取付位置の違いが目印51になる。これにより、既存の部材を使って目印51を形成することができ、目印51のために特別な部材などを用意する必要をなくすことができる。
野地板受梁52は、屋根の仕上作業の際に、非防水ゾーン9の部分に取付けられる不図示の野地板などを受けるための金属製の部材である。野地板受梁52は、L字断面のアングル材とされて屋根フレーム21とほぼ同じ長さに形成され、工場で最も外側の屋根フレーム21の側面にほぼ水平状態で取付けられる。この際、野地板受梁52は、L字断面を形成する横面部分が外側へ張出し、縦面部分が下へ向いた状態で取付けられる。高さ違いに設置された野地板受梁52の間には、防水性を有するユニット間縦カバー部材が、斜めに傾けた状態で取付けられる。ユニット間縦カバー部材は、野地板受梁52に取付けるための野地板を有している。
屋根フレーム21の側面に野地板受梁52が取付けられることで、仮雨仕舞部材31(仮雨仕舞シート41)は、野地板受梁52の横面部分の張出量の分だけ屋根フレーム21の側面から離れることになる。即ち、仮雨仕舞部材31(仮雨仕舞シート41)は、非防水ゾーン9の上に拡げたときに、屋根フレーム21の側面から離れた位置を通って高低差部分をほぼ上下方向に延びる。
そして、例えば、野地板受梁52の取付位置が低くなっている方に幅寸法が大きい仮雨仕舞シート41(L)を取付け、野地板受梁52の取付位置が高くなっている方に幅寸法が小さい別の仮雨仕舞シート41(R)を取付けるように取決める。ただし、反対に、野地板受梁52の取付位置が高くなっている方に幅寸法が大きい仮雨仕舞シート41(L)を取付け、野地板受梁52の取付位置が低くなっている方に幅寸法が小さい別の仮雨仕舞シート41(R)を取付けるように取決めても良い。
更に、図8(図9)に示すように、仮雨仕舞シート41の少なくとも一側部33には、それぞれ仮雨仕舞シート41の本体部分の上側に重なる重複部分53を設けても良い。重複部分53は、仮雨仕舞シート41の本体部分を保護する保護部材として設けられる。重複部分53を設けて仮雨仕舞シート41を二重化することで、防水性が低い取付部35(下穴38)や繋ぎ目の連結具(ファスナー部43)を重複部分53で上から覆って雨水から保護できる。
重複部分53は、例えば、仮雨仕舞シート41と同じ素材で同じ長さおよび必要な幅を有する同様の仮雨仕舞シート片を設ける。そして、この仮雨仕舞シート片を仮雨仕舞シート41の上に重ねるように載置して、仮雨仕舞シート41の一側部33に縫い合わせる。これにより、仮雨仕舞シート41の上に重複部分53を形成することができる。
この実施例では、仮雨仕舞シート41の一側部33を重複部分53の大きさの分だけ幅方向に延長し、延長した部分が上になるように他側部36の側へ二つ折りに折返すことで、仮雨仕舞シート41の上に一体の重複部分53を形成している。
重複部分53の幅寸法は、少なくとも取付部35を上から覆い隠せる程度以上の大きさにする。また、小さい方の別の仮雨仕舞シート41(R)については、重複部分53の幅寸法は、ファスナー部43も同時に覆い隠せるように、小さい方の別の仮雨仕舞シート41(の本体部分)の幅寸法より大きくしても良い。
なお、重複部分53を、仮雨仕舞シート41の一側部33の延長によって一体に設ける場合、下穴38は、延長した仮雨仕舞シート41の全体の幅方向の中間部の位置に形成する。そして、延長した部分を折返して重複部分53としたときに、下穴38が仮雨仕舞シート41の一側部33の周辺に位置されるようにする。また、一側部33では、重複部分53が二つ折りの状態に保たれるように、本体部分と重複部分53との間を長手方向32に沿って縫い合わせて補強しておくのが好ましい。
ファスナー部43は、仮雨仕舞シート41の他側部36どうしをほぼ突き合わせた状態で繋いで一体化するための連結具(繋ぎ部材)である。ファスナー部43は、務歯(ムシ)と呼ばれる噛合部分を片側の側縁部に沿って多数有するリボンテープによって主に構成される。ファスナー部43は、スライダー44と共に2本一組にして使われることで、ファスナーを構成する。
ファスナー部43は、仮雨仕舞シート41の他側部36のほぼ全長に亘り連続して延びる長さのものが、他側部36に沿い、務歯を外側へ向けた状態で取付けられる。ファスナー部43は、(務歯のない側の)側縁部が、仮雨仕舞シート41の他側部36に縫い付けられる。
スライダー44は、ファスナー部43の務歯に沿って長手方向32へスライド移動する操作部材である(図10)。このスライダー44のスライド移動によって、左右のファスナー部43の務歯どうしを噛み合わせたり、噛み合いを外したりして、一対のファスナー部43を閉じたり開いたりする。ファスナー部43を閉じることで、一対の仮雨仕舞シート41は繋げられ、ファスナー部43を開くことで、一対の仮雨仕舞シート41は分離される。そして、ファスナー部43を閉じると、務歯どうしが噛み合って隣接する務歯間の隙間が小さくなるので、ファスナーにはある程度の防水性が期待できる。
スライダー44は、どちらか一方のファスナー部43に対して単数または複数取付けられる。他方のファスナー部43は、端部をスライダー44に差し込ませるようにしてセットする。この実施例では、スライダー44は、幅寸法が小さい別の仮雨仕舞シート41(R)の側に取付けられている。スライダー44は、ファスナー部43の長手方向32の一端側(開き側)の始点に待機するようにセットされる。スライダー44には、スライダー44を手動操作で動かすための持手54(図7)が取付けられる。
仮雨仕舞部材31の一端側は、仮雨仕舞部材31の長手方向32の両側に位置する短辺のうちの一方の側(ファスナー部43の開き側)のことであり、どちらでも良い。少なくとも一方の仮雨仕舞部材31の一端側には、必要に応じて、単数または複数の取付穴55(貫通穴)を形成しても良い。取付穴55は、ハトメ金具を取付けて補強するのが好ましい。
そして、取付穴55に対し、結束ロープ56を取付けても良い。結束ロープ56は、拡げて繋げられた状態の仮雨仕舞部材31の一端側を、隣接する建物ユニット1(や屋根梁16の端部など)にそれぞれ結び付けて、仮雨仕舞部材31の一端側が不用意にめくれたり、バタついたりしないようにする。
結束ロープ56は、工場で予め取付穴55に直接、または、取付穴55に取付けられた保護用のリング部材57(図9(c))に対して取付けられる。結束ロープ56は、仮止部37と同様の養生テープを用いて仮雨仕舞部材31や建物ユニット1に適宜仮止めされる。結束ロープ56は、建築現場で仮雨仕舞部材31を拡げたときに各建物ユニット1などに結び付けられ(図7(b))、仮雨仕舞部材31を撤去するときに各建物ユニット1からほどかれる。この実施例では、結束ロープ56は、各建物ユニット1の最も外側に位置する各屋根フレーム21の端部に設けられた結束用穴部21dにそれぞれ結び付けるようにしている。
仮雨仕舞部材31の他端側は、仮雨仕舞部材31の長手方向32の両側に位置する短辺のうちの他方の側(ファスナー部43の閉じ側)のことであり、一端側とは反対の側となる。少なくとも一方の仮雨仕舞部材31の他端側には、必要に応じて、上記と同様に、単数または複数の取付穴55を形成しても良い。取付穴55は、ハトメ金具を取付けて補強するのが好ましい。
そして、取付穴55に対し、結束ロープ56を取付けても良い。結束ロープ56は、拡げて繋げられた状態の仮雨仕舞部材31の他端側を、隣接する建物ユニット1(や屋根梁16の端部など)にそれぞれ結び付けて、仮雨仕舞部材31の他端側が不用意にめくれたり、バタついたりしないようにする。
結束ロープ56は、工場で予め取付穴55に直接、または、取付穴55に取付けられた保護用のリング部材57(図9(c))を介して取付けられる。結束ロープ56は、仮止部37と同様の養生テープを用いて仮雨仕舞部材31や建物ユニット1に適宜仮止めされる。結束ロープ56は、建築現場で仮雨仕舞部材31を拡げたときに各建物ユニット1に結び付けられ(図7(b))、仮雨仕舞部材31を撤去するときに各建物ユニット1からほどかれる。この実施例では、結束ロープ56は、各建物ユニット1の最も外側に位置する各屋根フレーム21の端部に設けられた結束用穴部21dにそれぞれ結び付けるようにしている。
なお、仮雨仕舞部材31の短辺の取付穴55は、隣接する建物ユニット1間のほぼ中間に近い位置に設けるのが好ましい。例えば、仮雨仕舞部材31どうしの繋ぎ目や合わせ目などが隣接する建物ユニット1間の中間位置に来る場合には、取付穴55は、各仮雨仕舞部材31に対して、それぞれ設けるようにする。また、仮雨仕舞部材31どうしの繋ぎ目や合わせ目などが隣接する建物ユニット1間の中間位置に来ない場合には、取付穴55は、どちらかの仮雨仕舞部材31の上記した中間位置に近い部分にまとめて設けるようにする。取付穴55や結束ロープ56については、以下の実施例でも同様に仮雨仕舞部材31の短辺などに設けることができる。
リード紐45は、開き側にセットされたスライダー44を、離れた反対側にある閉じ側の終点の位置から手動操作するための紐状部材である。リード紐45は、ファスナー部43の長さとほぼ同じ長さに形成される。
リード紐45の一端部は、スライダー44の持手54に取付けられ、持手54と共に、ファスナー部43の一端側(開き側)で待機するようにセットされる。リード紐45の他端部は、ファスナー部43の他端側(閉じ側)に待機するようにセットされる。
リード紐45は、ほぼ真っ直ぐに延ばされて、長手方向32に延在された状態で、仮止部37と同様の養生テープを用いて仮止めされる。仮止めは、仮雨仕舞部材31の両端側から手が届く範囲内の部分(両端部近傍の部分)を、スライダー44が設けられた側の仮雨仕舞部材31や建物ユニット1や屋根パネル7などに対して適宜行う。なお、リード紐45は、最低限、他端部が仮止めされていれば良い(図4)。
(1-3)図11は、この実施例の変形例を示している。以下、変形例について説明する。
上記において、仮雨仕舞部材31は、仮雨仕舞シート41としても良い。
仮雨仕舞シート41は、他側部36に磁石58または面ファスナー部59を有しても良い。
磁石58または面ファスナー部59は、隣接して設置された一対の建物ユニット1の仮雨仕舞シート41の他側部36どうしを重ね合わせることで、磁力または引掛力によって磁石58どうしまたは面ファスナー部59どうしが結合するものとしても良い。
ここで、仮雨仕舞シート41、その他については、上記実施例と同様である。
仮雨仕舞シート41(L)の他側部36に、別の仮雨仕舞シート41(R)の他側部36を重ね合わせるとは、両方の仮雨仕舞シート41を非防水ゾーン9の上に拡げたときに、他側部36どうしが長手方向32の全域に亘って所要幅で二重になることである(重ね合わせ部)。重ね合わせ部とされた他側部36どうしの重ね代は、最低限、磁石58や面ファスナー部59などの連結具を覆い隠すと共に、間からの雨水の侵入を防げる程度の大きさであれば良い。
この実施例の場合、右側の高低差の位置で、幅寸法の大きい仮雨仕舞シート41(L)の上に向いた他側部36に対して、幅寸法の小さい別の仮雨仕舞シート41(R)が上側から被せられる。これにより、別の仮雨仕舞シート41(R)の下に向いた他側部36が手前側に露出し、幅寸法の大きい仮雨仕舞シート41(L)の他側部36が奥側に隠れた状態となる。そして、他側部36は、互いに所要量(重ね代の分)だけ、長手方向32に連続して重ねられる。これにより、重ね合わせ部からの雨水の侵入が防止される。
なお、一側部33に重複部分53が設けられた仮雨仕舞部材31の他側部36どうしを重ね合わせ部にする場合には、重複部分53は、取付部35を覆い隠せる程度の幅寸法にすれば良い。
磁石58は、磁力によって鉄などの金属をくっつける(吸着固定する)性質を持つ物質である。磁石58は、仮雨仕舞シート41の他側部36どうしの重ね合わせ部に対し、少なくとも一方に、長手方向32に沿って連結具として設置される。なお、磁石58は両方の他側部36に設けることができるが、例えば、磁石58を一方の他側部36のみに設けて、他方の他側部36には、磁石58にくっつく鉄などの金属片や金具などを取付けても良い。
この場合、磁石58は、上から被せる側となる別の仮雨仕舞シート41(R)の他側部36の側に設けるのが、取扱性を良くする上では好ましい。もちろん、反対に、磁石58は、仮雨仕舞シート41(L)の他側部36の側に設けても良い。磁石58や金属片などは、仮雨仕舞シート41の他側部36と、別の仮雨仕舞シート41(R)の他側部36とに沿って、それぞれ長手方向32に連続的に、または、不連続に設けられる。磁石58と金属片などは、要するに一対一に対応していれば良いので、不連続に設ける場合には、磁石58と金属片などとを交互に、または、所々反対にして設置することなども構造的には可能である。
面ファスナー部59は、面どうしを引掛力によって直接くっつけるための柔軟な面固定部材である。面ファスナー部59には、表面に多数のループ部を有する第一のリボンテープと、表面に多数のフック部を有する第二のリボンテープとの二種類がある。第一のリボンテープと第二のリボンテープとを一対一に組み合わせることで連結具としての面ファスナーが構成される。
第一のリボンテープと第二のリボンテープとは、互いの面どうしが合わさって、多数のループ部に多数のフック部が引っ掛る状態となるように設置される。即ち、仮雨仕舞シート41の他側部36どうしの重ね合わせ部の対向面間の位置に対し、第一のリボンテープは、どちらか一方の側にループ部が対向面の側へ向くように取付けられる。また、第二のリボンテープは、対向面間の他方の側に、第一のリボンテープのループ部へフック部が向くように取付けられる。
磁石58と面ファスナー部59などの連結具は、どちらか一方を設ければ良いが、両方同時に設けることも構造的には可能である。また、これらの一方または両方と、ファスナー部43とを組み合わせて設けることも、構造的には可能である。
また、磁石58や面ファスナー部59などの連結具の他に、嵌め込み金具60のような連結具を用いて、他側部36の重ね合わせ部どうしを連結するようにしても良い。嵌め込み金具60は、例えば、ホックやスナップボタンなどのように、嵌め込みや嵌め合わせの操作によって重ね合わせ部どうしの連結を行うことができる金具である。嵌め込み金具60は、どのようなものとしても良い。
<作用>以下、この実施例の作用について説明する。
工場で予め製造した建物ユニット1を建築現場へ搬送して、建築現場で組み立てることにより、ユニット建物を構築する。
ユニット建物では、建物ユニット1の工場からの出荷、建築現場への搬送からユニット建物の完成までの間に建物ユニット1の内部に雨水が入り込まないように必要に応じて防水(仮雨仕舞)を行う。そのために、例えば、雨天時に、建物ユニット1の上部に、建物ユニット1の上面2全体を覆い得る大きさの防水シートを被せることが行われているが、このようにすると、防水シートが大判になるため、防水シートの取扱いなどに手間や時間がかかって効率が悪い。また、建物ユニット1の上面2全体を防水シートで覆った状態にすると、建物ユニット1の吊り上げに支障が生じるため、建築現場へ搬送した建物ユニット1は、基礎の上に直接設置せずに、敷地内に一時仮置きすることになる。
そこで、この実施例では、少なくとも最上階に設置される建物ユニット1の上面2の中央部分に、防水性を有する屋根パネル7を取付けるようにしている。これにより、屋根の大部分が工場で予め建物ユニット1に施工されると共に、屋根パネル7によって建物ユニット1は、上面2の大部分が防水ゾーン8になる。
この際、建物ユニット1に吊金具4を取付けるために屋根パネル7を設置できない建物ユニット1の上端縁部11の周辺に非防水ゾーン9が残る。このように、僅かな非防水ゾーン9が生じるものの、非防水ゾーン9が小さく抑えられるので、建物ユニット1は、それ自体で比較的雨に強い構造となる。また、非防水ゾーン9を残したことで、建物ユニット1に対し、いつでも吊金具4を取付けて吊り上げができるため、雨が止むまで建物ユニット1を敷地内に仮置きしておく必要がなくなる。
そして、非防水ゾーン9については、天候などの状況に応じて、小型の仮雨仕舞部材31を用いて仮雨仕舞を行わせるようにする。そのため、仮雨仕舞部材31は、最小限の大きさに抑えられて、取扱い易くなり、効率的に仮雨仕舞ができるようになる。
具体的には、雨天に対応するために、工場における建物ユニット1の製造工程内で予め建物ユニット1に、非防水ゾーン9を覆うための仮雨仕舞部材31を取付けておく。建物ユニット1は、仮雨仕舞部材31が予め取付けられている製品として製造されるため、例えば、工場からの出荷時に、出荷担当者や運搬者などが、仮雨仕舞部材31を備えていない建物ユニット1に対して雨仕舞を行う作業をなくすことができる。
仮雨仕舞部材31は、例えば、完全な雨天時には、建物ユニット1に対し、非防水ゾーン9を予め覆って仮雨仕舞が済んだ使用状態で設置しても良い。それ以外の場合には、仮雨仕舞部材31は、小さくまとめて仮止部37によって建物ユニット1に仮止めた待機状態にしておいても良い。それ以外の場合とは、例えば、まだ雨天ではないが建築中に降雨が予想される場合や、不意の降雨に備える必要がある場合や、工程管理上、晴雨に拘らず必ず仮雨仕舞を行うことになっている場合などである。この場合、建物ユニット1は、仮雨仕舞部材31が仮止め状態のままで建築現場へ搬送される。
そして、建築現場では、基礎に対して建物ユニット1を据付けると共に、建物ユニット1の上に建物ユニット1を積層するなどして、建物本体を適宜構築する。建物ユニット1の据付作業が終わった建物本体では、最上階の建物ユニット1に対して、既に屋根パネル7と仮雨仕舞部材31とが取付けられている。
最上階に設置された建物ユニット1では、非防水ゾーン9に予め設置された仮雨仕舞部材31は、仮雨仕舞が既に済んでいる場合もあるし、まだ仮雨仕舞が済んでいない場合もある。
仮雨仕舞が済んでいない場合、即ち、仮雨仕舞部材31が小さくまとめて仮止部37で仮止めされている場合には、建物本体の構築直後に、最上階の建物ユニット1に対し、仮止部37を外し、仮雨仕舞部材31を拡げて、仮雨仕舞部材31で非防水ゾーン9を覆う。仮雨仕舞部材31は、仮止部37を外すだけで、素早く簡単に非防水ゾーン9に拡げることができる。
以上により、建築現場で建物ユニット1の上面2の非防水ゾーン9に対し仮雨仕舞部材31が簡単、確実に設置され、建物ユニット1の仮雨仕舞ができると共に、建物ユニット1に建築現場で一から仮雨仕舞部材31を取付ける手間と時間が削減される。よって、現場で行う仮雨仕舞の手間をなくしたり、大幅に削減したりすることができる。しかも、仮雨仕舞部材31は、まとめたり拡げたりして変形できる柔軟なものであれば、仮雨仕舞部材31を拡げた状態にしても、建物ユニット1に吊金具4を取付けて建物ユニット1を吊り上げるのを妨げることがない。
また、仮雨仕舞部材31は、仮雨仕舞の用が済んだときに、一側部33の取付部35を外すことで、建物ユニット1から簡単に撤去することができる。撤去した仮雨仕舞部材31は、回収して、工場で製造中の新たな建物ユニット1に再使用することができる。仮雨仕舞部材31は、僅かな非防水ゾーン9を覆う程度の小型のものとなっているので、回収に特に手間はかからない。以上の作用は、全ての実施例でほぼ同様である。
この実施例では、仮雨仕舞部材31には、仮雨仕舞シート41を用いる。仮雨仕舞シート41は、工場にて、ドリルねじなどの取付部35で一側部33の周辺を防水ゾーン8と非防水ゾーン9との境界部分34(に位置する最も外側の屋根フレーム21)に取付ける。これにより、仮雨仕舞シート41は簡単確実に建物ユニット1に設置される。
そして、仮雨仕舞シート41は、必要に応じて、他側部36またはその周辺を仮止部37で建物ユニット1に仮止めする。例えば、仮雨仕舞部材31は、防水ゾーン8側へ折返した待機状態にして、他側部36の長手方向32の両端部分を屋根パネル7の上面に仮止部37(養生テープ)で他側部36に沿って長手方向32に取付ける。また、例えば、仮雨仕舞部材31は、他側部36を巻いて両端部分などを最も外側の屋根フレーム21の側面などに仮止部37(養生テープ)で取付けても良い。
このように、仮雨仕舞シート41の両端部分を仮止めした場合には、建築現場で、屋根の上に登ることなく仮雨仕舞シート41の両端側からの作業で仮止部37(養生テープ)を容易かつ確実に取外せるようになる。よって、雨天時に屋根の上に昇って仮雨仕舞を行なう高所作業をなくすことが可能となる。
更に、互いに隣接する建物ユニット1のそれぞれの非防水ゾーン9の上に拡げた仮雨仕舞シート41(L)と別の仮雨仕舞シート41(R)とを、繋げて一体にして使うこともできる。仮雨仕舞シート41(L)や別の仮雨仕舞シート41(R)は、他側部36またはその周辺に備えられたファスナー(ファスナー部43)や、磁石58や、面ファスナー(面ファスナー部59)や、嵌め込み金具60などの連結具によって繋ぐようにする。
連結具がファスナーの場合、仮雨仕舞シート41の長手方向32の一端側で、拡げた仮雨仕舞シート41の他側部36どうしを突き合わせて、スライダー44にファスナー部43の端部を差し込む。そして、長手方向32の他端側からリード紐45を引っ張ることによってスライダー44をファスナー部43に沿って他端側へスライドさせる。このスライダー44のスライドにより、スライダー44が務歯どうしを噛み合わされてファスナー部43が閉じて行き、仮雨仕舞シート41(L)と別の仮雨仕舞シート41(R)とがファスナー部43によって短時間で一体化される。
また、連結具が磁石58や、面ファスナー(面ファスナー部59)の場合、例えば、幅寸法が大きい方の仮雨仕舞シート41(L)を先に拡げて両方の非防水ゾーン9をほぼ覆った状態にすると共に、他側部36を所定の位置にてピンと張った状態で保持しておく。そして、別の仮雨仕舞シート41(R)を後から拡げて、仮雨仕舞シート41(L)の他側部36の上に別の仮雨仕舞シート41(R)の他側部36を被せて重ね合わせる。これにより、重ね合わせ部に設けられた磁石58どうし、または、面ファスナー部59どうしが、互いに近接され、磁石58の磁力や面ファスナー部59の引掛力などが作用してお互いに自然にくっ付く。そして、仮雨仕舞シート41(L)と別の仮雨仕舞シート41(R)とが、他側部36どうしの重ね合わせ部にて磁石58や面ファスナー部59の結合により一体化されることで、重ね合わせ部からの雨水の侵入が防がれる。なお、嵌め込み金具60については、手作業による嵌め込み操作が必要になる。その他は、磁石58や面ファスナー部59と同様である。
上記により、仮雨仕舞シート41(L)と別の仮雨仕舞シート41(R)とが連結具で簡単確実に繋げられる。そして、互いに隣接する建物ユニット1の隣接配置された2つの非防水ゾーン9が、繋げられた仮雨仕舞シート41(L)と別の仮雨仕舞シート41(R)とによって、一度に同時にかつ確実に覆われて防水される。よって、仮雨仕舞シート41(L)と別の仮雨仕舞シート41(R)との間から各建物ユニット1内や、建物ユニット1間の隙間65への雨水の侵入が防止され、降雨の影響を抑えることができる。また、比較的小さな非防水ゾーン9を小型の仮雨仕舞シート41で効率的に覆う構成にしたことで、この実施例の仮雨仕舞シート41は、雨天時に建築現場で建物ユニット1の据付作業などを行うのに支障のないものとなる。
<効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
(効果 1-1)ユニット建物の仮雨仕舞構造は、上面2の中央部に防水ゾーン8を有し、防水ゾーン8の外側が防水ゾーン8に沿った細長い非防水ゾーン9とされた建物ユニット1と、非防水ゾーン9に設置される仮雨仕舞部材31とを備えても良い。これにより、吊金具4を取付けるために、建物ユニット1の上面2の一部(上端縁部11周辺)を非防水ゾーン9とせざるを得ない場合であっても、僅かな非防水ゾーン9のみを仮雨仕舞部材31によって仮雨仕舞すれば良くなる。そして、建物ユニット1に工場で予め仮雨仕舞部材31を取付けておくことで、仮雨仕舞部材31を使って、建築現場で短時間のうちに、少ない手間で、簡単、確実に非防水ゾーン9の仮雨仕舞を行うことができる。
また、仮雨仕舞部材31を建物ユニット1に予め取付けておくことで、ユニット建物の上(屋根の上)に登って高所作業で仮雨仕舞部材31を建物ユニット1の上面2の全面に設置する必要がなくなる。また、足場の位置から小型の仮雨仕舞部材31を広げるだけで仮雨仕舞を行うことが可能になる。よって、ユニット建物は、それ自体で利便性の高い仮雨仕舞構造を備えたものになる。
仮雨仕舞部材31は、非防水ゾーン9に沿って細長く延びても良い。これにより、仮雨仕舞部材31を建物ユニット1の上面2の全面を覆い得る大きさにする必要をなくすことができる。そして、上記により、仮雨仕舞部材31が必要最小限の大きさおよび形状の面を有する取扱い易い部材になると共に、細長い仮雨仕舞部材31の面によって、非防水ゾーン9の全域を一度に効率的に仮雨仕舞することができる。
仮雨仕舞部材31は、長手方向32に沿った一側部33の周辺が、防水ゾーン8の非防水ゾーン9との境界部分34に、取付部35によって着脱できるように取付けられても良い。上記により、防水ゾーン8に影響を与えずに仮雨仕舞部材31を取付けること、および、仮雨仕舞部材31によって非防水ゾーン9を確実に防水することができる。また、上記により、仮雨仕舞後に、仮雨仕舞部材31を境界部分34から容易に取外して回収することができ、取外し後も防水ゾーン8に影響を与えずに済む。更に、上記により、例えば、防水ゾーン8を構成する最も外側の屋根パネル7に対して、仮雨仕舞部材31を取付けてから、仮雨仕舞部材31ごと屋根パネル7を建物ユニット1に設置するようなことも可能なる。そのため、工場での仮雨仕舞部材31を備えた建物ユニット1の製造、および、建物ユニット1に対する仮雨仕舞部材31の取付けが容易になる。
仮雨仕舞部材31は、長手方向32に沿った他側部36が、建物ユニット1の上部に仮止部37によって仮止めされた状態から非防水ゾーン9の上を覆う状態へと変形されるものとしても良い。上記により、建物ユニット1の工場での製造時に仮雨仕舞部材31を小さくまとめた仮止め状態にして建物ユニット1に付設させることができる。そのため、仮雨仕舞部材31を、建物ユニット1の製造や搬送や据付けなどの際の邪魔にならないように、建物ユニット1に設置できる。また、建築現場での建物ユニット1の据付時に仮止部37を外すだけで、その場で簡単に仮雨仕舞部材31を拡げて、仮雨仕舞部材31で非防水ゾーン9を覆わせることができる。
(効果 1-2)ユニット建物の仮雨仕舞構造では、仮雨仕舞部材31は、仮雨仕舞シート41としても良い。これにより、建物ユニット1は、仮雨仕舞シート41が持つ高い防水性を活用して仮雨仕舞を行うことができると共に、仮雨仕舞シート41は、折畳むか丸めるかして小さくまとめたり、反対に大きく拡げたりすることが簡単にできる。また、仮雨仕舞シート41は、汎用性が高く、安価で、入手し易いので、便宜が良い。
仮雨仕舞シート41は、他側部36に連結具としてファスナー部43を有しても良い。ファスナー部43は、隣接して設置された建物ユニット1(R)に仮雨仕舞部材31として取付けられた別の仮雨仕舞シート41(R)の他側部36の別のファスナー部43と繋ぐものとされても良い。これにより、互いに隣接する建物ユニット1の仮雨仕舞シート41の他側部36どうしをファスナー部43で簡単確実に繋いで、大きく一体化して使うことができる。そして、一体化によって、仮雨仕舞シート41(L)と別の仮雨仕舞シート41(R)との間から建物ユニット1間(の隙間65)への雨水の侵入を防止できる。
スライダー44には、仮雨仕舞部材31またはファスナー部43の長手方向32の一端側(始点)から他端側(終点)へ向かって延びるリード紐45が取付けられても良い。これにより、仮雨仕舞シート41の一端側で仮雨仕舞シート41のファスナー部43の端部どうしがスライダー44に差し込まれた状態にして、他端側からリード紐45を引くことで、ファスナー部43を簡単確実に閉じることができる。よって、仮雨仕舞シート41の両端側からの作業だけで建物ユニット1(の屋根)の上に登らずにファスナー部43を閉じることが可能になる。ファスナー部43は、外す(開く)ときは、上記とは反対にスライダー44を長手方向32の他端側から一端側へスライドさせるだけなので簡単である。特に、建物ユニット1から仮雨仕舞シート41を取外した後で上記操作を行うことにより、ファスナー部43は、容易に外すことができる。
(効果 1-3)ユニット建物の仮雨仕舞構造の変形例では、仮雨仕舞部材31は、仮雨仕舞シート41としても良い。これにより、上記と同様の作用効果を得ることができる。
仮雨仕舞シート41は、他側部36に磁石58または面ファスナー部59を有しても良い。そして、磁石58または面ファスナー部59は、隣接して設置された一対の建物ユニット1の仮雨仕舞シート41の他側部36どうしを重ね合わせることで、磁力または引掛力によって磁石58どうしまたは面ファスナー部59どうしが結合するものとしても良い。これにより、互いに隣接する建物ユニット1の仮雨仕舞シート41を拡げて、他側部36どうしを互いに重ね合わせるだけで、磁石58や面ファスナー部59などの連結具によって仮雨仕舞シート41どうしを簡単確実に結合状態にして、一体化することができる。そして、一体化により仮雨仕舞シート41(L)と別の仮雨仕舞シート41(R)との間からの建物ユニット1間への雨水の侵入を防止できる。
磁石58および面ファスナー部59は、重ね合わされるだけでも、または、重ね合わせて自重程度の力が作用されるだけでも、磁力や引掛力が積極的に働いて自然にくっついてしまうので、結合のための手間が特にかからない。磁石58または面ファスナー部59は、外すときも、外力を加えて強制的に引き剥がすだけなので簡単である。磁石58や面ファスナー部59以外にも、重ね合わせ部には嵌め込み金具60などの連結具を用いることができる。
<構成>以下、この実施例の構成について説明する。
図12~図16は、この実施例を示すものである。
上記実施例と同様のユニット建物の仮雨仕舞構造であって、
仮雨仕舞部材31は、水切シート61としても良い。
水切シート61は、少なくとも、他側部36が隣接して設置された建物ユニット1に到達する幅寸法62(図15)を有しても良い。
水切シート61は、一対の建物ユニット1間に架け渡すことで、一対の建物ユニット1間の非防水ゾーン9の一方または両方を覆うものとしても良い。
ここで、水切シート61は、仮雨仕舞シート41と同様の面状の仮雨仕舞部材31である。水切シート61は、仮雨仕舞シート41と比べて薄手のシートとされる。水切シート61は、例えば、建物の外周部分の防水を行うために、外壁63(図16)の内側などに用いられている、例えば、ポリエチレンフィルムなどでできた防水性を有する薄くて軽くて柔軟な建築用のシート(膜状部材)である。この水切シート61を仮雨仕舞部材31として、外壁63の内側以外の部分に使用する。水切シート61は、使用後に建物ユニット1に残すのに適している。
水切シート61は、非防水ゾーン9とほぼ同じ長手方向32の寸法(長さ)を有する平面視ほぼ矩形状をした一枚物の長尺部材とするのが好ましい。水切シート61は、一方の建物ユニット1(L)および他方の建物ユニット1(R)のうちの、一方または両方に設けることができる。
水切シート61は、一側部33を取付部35によって、非防水ゾーン9に面した外側の屋根フレーム21の上部(下地鋼板23の横フランジ23cの上部、または、屋根フレーム21の上フランジ21bと、下地鋼板23の横フランジ23cとの間)に固定される。
取付部35は、上記実施例と同様の固定具35a(ドリルねじ)としても良いが、水切シート61の一側部33の下面側に長手方向32に沿って形成された粘着層35b(図12)などとすることができる。粘着層35bは、水切シート61の一側部33に沿って外側の屋根フレーム21の上部とほぼ等しい幅でほぼ等しい長さに形成される。粘着層35bは、例えば、両面テープなどで形成することができる。粘着層35bには、離型紙を取付けておき、離型紙を剥がすことで、簡単に外側の屋根フレーム21の上部などにそのまま貼付固定できるようにしても良い。
粘着層35bの粘着力の強さは、仮雨仕舞い後も水切シート61をそのままの状態で建物ユニット1に残す場合には、容易には剥がれない程度の強さとする。水切シート61を建物ユニット1に残さない場合などには、養生テープと同様に貼付状態を保持できるが、必要なときに剥がして貼り直せる程度の強さとすることができる。
一側部33を外側の屋根フレーム21に取付けた水切シート61は、雨天時などには、工場で他側部36を建物ユニット1の側面に沿って垂らした使用状態(図16)にセットしても良い。なお、水切シート61は、他側部36が建物ユニット1の下部にまで到達する長さ(幅寸法)に延長することで、建物ユニット1の側面全面に対する仮雨仕舞いを行わせることも可能である。この場合、水切シート61は、は、下端部(他端部36)などを建物ユニット1の側面下部などに、粘着層75や養生テープなどで止めても良い。雨天でなければ、水切シート61は、例えば、上記実施例と同様に、下面側が表に出るように巻いた待機状態(図13)にして、仮止めしても良い。仮止めは、例えば、巻いた部分(巻取部)やその周辺の巻いていない部分などを、外側の屋根フレーム21の側面(ウェブ部21a)の外側に、仮止部37(養生テープ)で取付けるようにする。
この実施例の水切シート61は、幅寸法62を、少なくとも隣接して設置された建物ユニット1の近接する上端縁部11に届く大きさ(非防水ゾーン9の幅寸法よりも若干間大きい幅寸法62)にする。これにより、水切シート61の他側部36は、非防水ゾーン9と、隣接する建物ユニット1との隙間65を跨ぐ大きさとなる。この場合、隣接する建物ユニット1(R)の側にも、同様の別の水切シート61(R)は、設けるのが好ましい。
好ましくは、水切シート61の幅寸法62は、隣接して設置された建物ユニット1に設けられた屋根パネル7の上面に到達し、屋根パネル7の上面と重なる程度の大きさ(非防水ゾーン9の幅寸法の2倍よりも若干間大きい幅寸法62)とする。これにより、水切シート61の他側部36は、隣接する建物ユニット1の隣接する非防水ゾーン9を超えて、連続する2つの非防水ゾーン9間に跨る大きさとなる。この場合、隣接する建物ユニット1(R)の側には、同様の別の水切シート61(R)は、設けても良いし、設けなくても良い。
水切シート61の他側部36は、拡げたときに、仮止部37と同様の養生テープで、例えば、隣接する建物ユニット1の上端縁部11や、屋根パネル7の上面などに上面側から止めることができる。または、水切シート61の他側部36における、長手方向32の両端部周辺の下面側に、一側部33と同様の粘着層35bや離型紙を予め設けておいても良い。そして、他側部36を、粘着層35bで隣接する建物ユニット1の上端縁部11や、屋根パネル7の上面などに貼付けるようにする。
あるいは、水切シート61の他側部36などに対し、上記実施例と同様に、ファスナー部43、または、磁石58や面ファスナー部59や嵌め込み金具60などのような連結具を取付けるようにしても良い。
水切シート61は、使用後に撤去することもできるが、そのまま残す場合には、例えば、片側の非防水ゾーン9の上を覆った状態で、他側部36を互いに隣接している建物ユニット1間の隙間65内へ垂らす(例えば、図2)ようにしても良い。
なお、水切シート61は仮雨仕舞シート41と比べて薄いので、少なくとも野地板受梁52に当たる部分を補強テープ66(図13(b))などで補強するのが好ましい。
水切シート61は、図16の変形例に示すように、隣接する建物ユニット1間に限らず、建物の一番外側の建物ユニット1の外側の非防水ゾーン9の位置に対して設置しても良い。この場合、隣接する建物ユニット1は存在せず、一番外側の建物ユニット1には、外壁63(外壁パネルなど)が設けられる。そこで、一番外側の建物ユニット1の外壁63(外壁パネルなど)の上部に沿って、他側部36を外壁63の上部に達する長さ(幅寸法)にした水切シート61を下へ垂らすように設置する。これにより、水切シート61は、建物ユニット1の非防水ゾーン9および外壁63の上部を覆って仮雨仕舞などを行うことができる。
この変形例の水切シート61は、仮雨仕舞後に取外しても良いが、残した場合でも、建物ユニット1の外壁63の上部の位置に雨樋などを設置する際に、雨樋を取付けるためのカバー部材(例えば、桁カバー部材)によって上から隠されるので支障はない。図では、水切シート61は、建物ユニット1にカバー部材を取付けるための受梁67の上を覆うように設置されている。
また、水切シート61は、仮雨仕舞部材31として単独で使用することもできるが、他の変形例として、実施例1(図2、図3)などに示すように、上記実施例1の仮雨仕舞シート41と併用して、仮雨仕舞部材31の二重化を図ることができる。併用する場合には、仮雨仕舞シート41が初段の仮雨仕舞部材31となり、水切シート61が次段の仮雨仕舞部材31となるように、水切シート61は、仮雨仕舞シート41の下側に設置するのが好ましい。
この場合、水切シート61は、他側部36を、上記実施例と同様に、天候などの状況に応じて、巻いた待機状態にして仮止部37で仮止めしておいても良い。また、水切シート61は、他側部36を、建物ユニット1の側面上部や側面下部にまで垂らすように設置して建物ユニット1の側面上部や側面下部に仮止部37で止めても良い。
<作用>以下、この実施例の作用について説明する。
この実施例では、天候などの状況に応じて、工場で建物ユニット1に対し、水切シート61の一側部33を取付けて、仮雨仕舞部材31とする。一側部33が取付けられた水切シート61は、丸めた待機状態にして建物ユニット1に仮止めしても良いし、延ばした使用状態にして建物ユニット1の外側面(外壁63パネルなど)の上部に沿って下へ垂らしても良い。下へ垂らした水切シート61は、他側部36などを建物ユニット1の側面上部や側面下部に止めても良い。水切シート61を下へ垂らした場合には、非防水ゾーン9に対する仮雨仕舞いは、工場にて完成される。これにより、雨天時の建物ユニット1の建築現場への搬送が可能になる。
水切シート61を丸めて仮止めした場合には、建築現場で、仮止めを外して水切シート61を拡げ、他側部36を隣接する建物ユニット1へ架け渡して隣接する建物ユニット1に養生テープなどで固定する。水切シート61は、完全に拡げて使用する必要はなく、一部丸めた状態を残して、長さ調節をした状態で使用しても良い。水切シート61の他側部36を予め下へ垂らしておいた場合についても、同様にして、隣接する建物ユニット1に固定することができる。水切シート61の他側部36の固定位置は、例えば、隣接する建物ユニット1の非防水ゾーン9の端部とすることができる。これにより、少なくとも水切シート61を取付けた建物ユニット1の非防水ゾーン9と、隣接する建物ユニット1との間(の隙間65)が水切シート61によって仮雨仕舞いされる。
また例えば、水切シート61の他側部36を、隣接する建物ユニット1の屋根パネル7(防水ゾーン8)の上面に到達する幅寸法62にした場合には、他側部36を隣接する建物ユニット1の屋根パネル7の上面に固定する。これにより、水切シート61によって、隣接する一対の建物ユニット1の隣接配置された2つの非防水ゾーン9を両方同時に覆わせるようにする。そのため、隣接配置された2つの非防水ゾーン9が一度に仮雨仕舞いされる。
仮雨仕舞の用が済んだ水切シート61は、建物ユニット1に残して建物の防水に使用しても良いし、取外して回収しても良い。建物ユニット1に残す場合、水切シート61は、そのままの位置で使っても良いし、位置を変えて使用しても良い。
<効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
ユニット建物の仮雨仕舞構造では、仮雨仕舞部材31は、水切シート61としても良い。水切シート61は、十分な防水性を有していると共に、折畳むか丸めるかして小さくまとめたり、大きく拡げたりすることができる薄くて軽くて柔軟な建築用のシート(膜状部材)である。よって、水切シート61は、非防水ゾーン9の仮雨仕舞にも好適に使用することができる。水切シート61は、建物の防水資材として通常使用されるものであるため、仮雨仕舞のために特別な仮雨仕舞部材31を用意する必要がない。また、仮雨仕舞後には、そのまま残して建物ユニット1の防水に使用することも可能である。
水切シート61は、少なくとも、他側部36が、隣接して設置された建物ユニット1に到達する幅寸法62を有しても良い。これにより、拡げた水切シート61を隣接する一対の建物ユニット1間に架け渡して他側部36を隣接する建物ユニット1に固定することで、建物ユニット1の非防水ゾーン9を水切シート61で確実に覆って仮雨仕舞することができる。また、上記により、一対の建物ユニット1の間を覆って、建物ユニット1の間の隙間65への雨水の侵入を防止できる。
そして、拡げた水切シート61は、隣接する一対の建物ユニット1の2つの非防水ゾーン9を超えて反対側の防水ゾーン8(屋根パネル7)へと架け渡して固定することもできる。これにより、水切シート61は、一対の建物ユニット1の隣接配置された2つの非防水ゾーン9を両方同時に覆って一度に仮雨仕舞することができる。
<構成>以下、この実施例の構成について説明する。
図17~図22は、この実施例を示すものである。
(3-1)ユニット建物の仮雨仕舞構造は、上面2の中央部に防水ゾーン8を有し、防水ゾーン8の外側が防水ゾーン8に沿った細長い非防水ゾーン9とされた建物ユニット1と、
非防水ゾーン9に設けられた仮雨仕舞部材31とを備えても良い。
仮雨仕舞部材31は、非防水ゾーン9に沿って細長く延びる梁状部材71、および、梁状部材71と防水ゾーン8との間を塞ぐ水切シート61としても良い。
梁状部材71は、下部が、建物ユニット1の非防水ゾーン9の位置に、取付部35によって着脱できるように取付けられると共に、上部に、非防水ゾーン9の側へ向かって延びるフランジ部72を有しても良い。
そして、隣接して設置された一対の建物ユニット1に取付けられた梁状部材71のフランジ部72間には、フランジ部72間の目地部74を上から塞ぐように下向きC字状の断面を有するユニット間仮雨仕舞カバー73(図18)が包持状態で嵌着されても良い。
ここで、建物ユニット1などについては、上記各実施例と同様である。
梁状部材71は、非防水ゾーン9の長手方向32に沿って延びる細長い横向きの部材とされる。梁状部材71は、金属製のほぼ均一断面の部材とされる。
梁状部材71は、開放面のない閉断面部材としても良いが、この実施例の梁状部材71は、図19に示すように、開放面を有するほぼ外向きC字状断面の部材(開断面部材)とされる。ほぼ外向きC字状断面の梁状部材71は、上下に延びるウェブ部71aと、ウェブ部71aの上下端部から防水ゾーン8とは反対の側(建物ユニット1の外側)へ向けてそれぞれ横へ延びる上フランジ71bおよび下フランジ71cと、を有している。
梁状部材71は、上フランジ71bの先端と下フランジ71cの先端との間に形成される開放面が建物ユニット1の外側へ開いた状態で非防水ゾーン9(の端部となる上端縁部11の位置)に設置される。梁状部材71は、一枚の金属板を曲げ加工して形成することができる。
梁状部材71および水切シート61は、天候などの状況に応じて、上記実施例と同様に工場で建物ユニット1に予め取付けられる。そして、梁状部材71などは、建物ユニット1ごと建築現場へ搬送され、建物ユニット1の設置後における、屋根の仕上作業の前までの降雨の可能性がなくなった適宜のタイミングで、建物ユニット1から取外される。取外された梁状部材71は回収され、工場へ持ち帰って、雨天時などに製造中の別の建物ユニット1に再使用される。
水切シート61は、図17に示すように、上記各実施例のものと同じ素材でほぼ同じ長手方向32の長さの平面視ほぼ矩形状をした一枚物の薄くて柔軟なシート(膜状部材またはフィルム状部材)とされる。
水切シート61は、一側部33が境界部分34に対し上記実施例と同様に取付けられる。水切シート61は、他側部36が、梁状部材71の上部(上フランジ71bの上)またはフランジ部72の基部の位置に達する幅寸法とされる。他側部36は、梁状部材71の上部(上フランジ71b)またはフランジ部72の基部に当接保持または当接固定される。水切シート61は、非防水ゾーン9のほぼ全体を上から覆うようにほぼ水平な状態で設置される。
水切シート61の他側部36の、梁状部材71の上部またはフランジ部72の基部への当接固定は、上記粘着層35bと同様の粘着層75による貼付けとすることができる。粘着層75の粘着力は、例えば、養生テープと同様の強さなどとする。なお、水切シート61に替えて、上記実施例の仮雨仕舞シート41と同様の材質のものを用いることも構造的には可能である。その他の点については、上記各実施例と同様である。
また、ほぼ外向きC字状断面の梁状部材71には、天候などの状況に応じて、梁状部材71の開放面を塞ぐように、第二の水切シート76を選択的に取付けても良い。この第二の水切シート76は、水切シート61と同じ素材で長手方向32にほぼ同じ長さのものとされ、工場にて予め上端部をフランジ部72の上面またはフランジ部72の基部の外側面などに取付けられる。第二の水切シート76のフランジ部72の上面などに対する取付けは、上記と同様の粘着層75による貼付けとすることができる。なお、第二の水切シート76に替えて、上記実施例の仮雨仕舞シート41と同様の材質のものを用いることも構造的には可能である。
この第二の水切シート76は、工場にて、建物ユニット1の外側面上部に沿って下へ垂れるように設置され、建築現場では、建物ユニット1間の隙間65へ入るように設置される。第二の水切シート76は、下端部を建物ユニット1の側面上部に、粘着層75や養生テープなどで止めても良い。なお、第二の水切シート76は、仮雨仕舞いの前には、上記実施例と同様に、巻いた待機状態にして、梁状部材71などに養生テープなどで仮止めしておいても良い。なお、第二の水切シート76は、下端部が建物ユニット1の下部にまで到達する長さ(幅寸法)に延長することで、建物ユニット1の側面全面に対する仮雨仕舞いを行わせることも可能である。この場合、第二の水切シート76は、下端部などを建物ユニット1の側面下部などに、粘着層75や養生テープなどで止めても良い。
梁状部材71の下部(下フランジ71c)は、建物ユニット1の上面2の上端縁部11を形成する屋根梁16に沿って長手方向32へ延び、屋根梁16の上部(ほぼ真上の位置)に上から当接するように設置される。
取付部35は、梁状部材71の下部を非防水ゾーン9の位置に取付ける部分または部材である。この実施例では、取付部35は、ドリルねじなどの固定具35aが使われる。梁状部材71の下部の取付部35となる位置には、固定具35aを取付ける位置に予め下穴38(貫通穴)を設けても良い。梁状部材71は、下部(下フランジ71c)が、固定具35aによって、建物ユニット1の上面2の屋根梁16の上部に上側から当接状態で固定される。固定具35aを外すことによって、梁状部材71は屋根梁16から取外される。
梁状部材71の上部(上フランジ71b)には、下穴38のほぼ真上となる位置に、固定具35aの着脱作業を上方から行うための作業穴77(貫通穴、図19)が形成される。作業穴77は、工具などを挿入した状態でも外側から内部の様子を目視できるように下穴38よりも大きくするのが好ましい。作業穴77は、水切シート61を被せることで、水切シート61によって上側から塞がれる。
梁状部材71の上部(上フランジ71b)は、屋根パネル7を構成する屋根フレーム21の上面とほぼ同じ高さとされる。梁状部材71の上部は、ほぼ水平としても良いが、必要に応じて、防水ゾーン8側へ向かって幅方向に下りとなる緩い排水勾配が付けられる。この場合、水切シート61の一部は、上フランジ71bの排水勾配に沿って傾斜されても良い。
フランジ部72は、ユニット間仮雨仕舞カバー73を取付けるために梁状部材71に設けられる部分である。フランジ部72は、梁状部材71の長手方向32の全域に亘って、連続して設けられる。フランジ部72は、梁状部材71と一体に形成しても良いが、この実施例では、フランジ部72は、梁状部材71とは別体に形成されて、梁状部材71に一体的に取付けられる。
梁状部材71とフランジ形成部材78とを別体に構成する場合、梁状部材71は、上フランジ71bの幅寸法を下フランジ71cの幅寸法よりも小さくして、その部分にフランジ部72が取付けられるようにするのが好ましい。
また、梁状部材71とは別に、側方から見てクランク形状の断面を有する金属製のフランジ形成部材78を設けるようにしても良い。フランジ形成部材78は、梁状部材71とほぼ同じ長さで長手方向32へ延びるほぼ均一断面の部材であり、フランジ部72はフランジ形成部材78の上端部に一体に形成される。
そして、フランジ形成部材78を梁状部材71の上部にボルト・ナットなどの締結固定具79によって横方向に取付けることで、フランジ部72は、梁状部材71に一体化される。
梁状部材71とフランジ形成部材78とを合わせて水切シート取付用梁部材が形成される。なお、梁状部材71および(フランジ部72を有する)フランジ形成部材78は、非防水ゾーン9の全長に亘る長さを有して連続して延びる一本物の長尺部材としても良いが、複数本の短い部材に分けて、繋いで使っても良い。
クランク形状の断面を有するフランジ形成部材78は、下側の縦面部78aと、上側の縦面部78bと、横行部78cとを有している。横行部78cは、下側の縦面部78aの上端部に設けられ、防水ゾーン8とは反対の側へ向かって横に延ばされる。上側の縦面部78bは、横行部78cの防水ゾーン8とは反対側の端部に設けられる。フランジ部72は、上側の縦面部78bの上端部に一体に形成されている。フランジ形成部材78は、一枚の金属板を曲げ加工して形成することができる。
そして、梁状部材71の上フランジ71bの上端部に形成された下向きの取付部71dに対して、フランジ形成部材78の下側の縦面部78aが締結固定具79によって当接状態で横方向に固定される。
このとき、フランジ部72の基部となるフランジ形成部材78の横行部78cは、梁状部材71の上フランジ71bとほぼ面一に連なって幅方向に傾斜した状態となる。同様に、フランジ部72の基部となる上側の縦面部78bは、フランジ部72を横行部78cよりも高く持ち上げる。よって、フランジ部72は、上側の縦面部78bの高さの分だけ梁状部材71の上フランジ71bよりも高くなる。
別の梁状部材71は、上記した梁状部材71と同じ形状、構造のものとされて、同じ機能を果たす。別の梁状部材71は、他方の建物ユニット1(R)における、一方の建物ユニット1(L)に近接する側の非防水ゾーン9の端部の位置に取付けられる。別の梁状部材71は、隣接する一方の建物ユニット1(L)の梁状部材71とは左右反対勝手の関係となるように、他方の建物ユニット1(R)に設置される。
別のフランジ部72は、上記したフランジ部72と同じ形状、構造のものとされて、同じ機能を果たす。別のフランジ部72は、別の梁状部材71に上記したフランジ部72と同様に取付けられる。別のフランジ部72は、上記したフランジ部72とは左右反対勝手の関係となるように取付けられる。
下向きC字状の断面のユニット間仮雨仕舞カバー73は、一対のフランジ部72を同時に包持する金属製のレール状部材とされる。図20に示すように、下向きC字状の断面のユニット間仮雨仕舞カバー73の本体部分は、長手方向32へ均一断面で延びており、カバー面73aと、一対の下降面73bと、一対の横向係止面73cとを有する。カバー面73aは、一対のフランジ部72を同時に上から覆うほぼ水平な面とされる。一対の下降面73bは、カバー面73aの両端部から下へ延ばされる。一対の横向係止面73cは、各下降面73bの下端部から互いに近接する方向へ向けて横へ延ばされる。下向きC字状の断面のユニット間仮雨仕舞カバー73は、一枚の金属板を曲げ加工して形成することができる。
ユニット間仮雨仕舞カバー73は、一対のフランジ部72間に被せる部材である。ユニット間仮雨仕舞カバー73は、建築現場で、建物ユニット1の据付け後に、一対のフランジ部72間に対し、フランジ部72の端部側から長手方向32へ向けて横にスライドするようにして取付けられ(外嵌され、図21)る。ユニット間仮雨仕舞カバー73は、屋根の仕上作業の前までの降雨の可能性がなくなった適宜のタイミングで、梁状部材71と共に建物ユニット1から取外される。取外されたユニット間仮雨仕舞カバー73は、工場へ持ち帰って、梁状部材71と共に雨天時などに製造中の別の建物ユニット1に再使用される。
カバー面73aは、一対のフランジ部72の先端部間の間隔よりも若干長い幅寸法を有している。下降面73bは、一対のフランジ部72の厚みよりも長く下へ延びると共に、梁状部材71の上面に達しない程度の上下方向の長さを有している。横向係止面73cは、フランジ形成部材78(の上側の縦面部78b)に達しない程度の幅寸法を有して、フランジ部72と重なるように延びる。横向係止面73cは、間に一対のフランジ形成部材78の上側の縦面部78bが入る隙間を有して、互いに上下方向に位置ズレがほぼない対向状態で離間されている。左右の横向係止面73cは、一対のフランジ部72の下側に位置して、一対のフランジ部72を上下方向に係止保持する。
目地部74は、フランジ部72と別のフランジ部72との間に形成される(縦面部78b間の)隙間である。目地部74は、ユニット間仮雨仕舞カバー73により上から塞がれることで雨水の侵入が防止される。この目地部74の大きさは、建物ユニット1間の隙間65よりも小さく、また、上側の縦面部78bどうしが当接しない程度の大きさに設定される。
その他の構成については、上記各実施例と同じであるため、上記各実施例の記載を以てこの実施例の記載とする。
(3-2)上記において、ユニット間仮雨仕舞カバー73は、目地部74よりも短く形成されると共に、両端部に、互いに連結可能な連結部81と被連結部82とをそれぞれ有しても良い。
ユニット間仮雨仕舞カバー73は、連結部81と被連結部82とによって複数連結された状態で目地部74の覆うものとしても良い。
ここで、ユニット間仮雨仕舞カバー73は、目地部74と同じ長さとしても良い。しかし、目地部74は、その全長が、建物ユニット1の長手方向32の全長とほぼ等しくなっており非常に長い。そのため、ユニット間仮雨仕舞カバー73を、目地部74と同じ長さにすると、取付作業に大きなスペースや手間などが必要になり、現実的でないことから、目地部74よりも十分に短くするのが好ましい。この場合、ユニット間仮雨仕舞カバー73の長さはどのように設定しても良いが、取扱い易いように60cm~120cm程度の範囲内の長さとするのが好ましい。複数本のユニット間仮雨仕舞カバー73は、本体部分の後端部と先端部とがほぼ隙間なく突合わされるようにして設置される。
被連結部82は、ユニット間仮雨仕舞カバー73の後端部から上方へ突出する突起形状のものとされる。被連結部82は、ユニット間仮雨仕舞カバー73の本体部分どうしの突合わせに影響がない位置に設けられる。
突起形状の被連結部82は、例えば、ユニット間仮雨仕舞カバー73の後端部の上面(カバー面73a)からほぼ真上に向けて延びる縦面部82aによって主に構成されている。縦面部82aの上端には、必要に応じて、先端側へ向けて延びる横面部82bが形成される。縦面部82aと横面部82bは側面視でほぼL字状となって、ユニット間仮雨仕舞カバー73の後端部の上に位置される。
連結部81は、ユニット間仮雨仕舞カバー73の先端部に設けられた、突起形状の被連結部82を上から包み込んで保持する包持形状のものとされる(図22)。連結部81は、連結したときに、ユニット間仮雨仕舞カバー73の本体部分どうしの突合わせ部分を上から覆い隠して突合わせ部分からの浸水を抑制、防止する(防水機能)。連結部81は、ユニット間仮雨仕舞カバー73の本体部分どうしの突合わせに影響がない位置に設けられる。
包持形状の連結部81は、立上部81aと、横行部81bと、立下部81cとを有する。立上部81aは、ユニット間仮雨仕舞カバー73の先端部の上面2から真上に向けて突出する。横行部81bは、立上部81aの上端から先端よりも先の方向へ向けて延ばされる。立下部81cは、横行部81bの先端から下へ向けて延ばされる。
立上部81aと立下部81cは、縦面部82aよりも若干上下寸法が大きく、横行部81bは、横面部82bよりも若干長く形成されることで、被連結部82を連結部81の内部へ収容できるようになっている(図22)。立上部81aと横行部81bと立下部81cは、側面視でほぼ逆U字状となって、ユニット間仮雨仕舞カバー73の先端部よりも前となる位置に形成される。
また、連結部81両側面には、別部材によって構成された一対の蓋部材83が、両側面を塞ぐように取付けられる。蓋部材83は、その上辺部と、前後辺部に設けられた取付代の部分をリベットなどの固定具84によって連結部81の各部に一体的に取付けられて、側面からの水侵入が防止される。
<作用>以下、この実施例の作用について説明する。
この実施例では、天候などの状況に応じて、工場で、建物ユニット1の非防水ゾーン9に梁状部材71を取付部35で取付ける。その後に、建物ユニット1の防水ゾーン8と梁状部材71との間に水切シート61を取付ける。以上により、梁状部材71と水切シート61との2種類の仮雨仕舞部材31によって非防水ゾーン9の少なくとも一部が覆われた状態になる。この際、非防水ゾーン9の端部に梁状部材71を取付けることで、非防水ゾーン9の全体を覆うことができる。そのため、建物ユニット1単体については工場の段階で非防水ゾーン9の仮雨仕舞部材31で覆われた部分の雨仕舞いがほぼ完成した状態になる。
建築現場では、最上階に隣接配置された一対の建物ユニット1の梁状部材71に設けた一対のフランジ部72間の目地部74に、ユニット間仮雨仕舞カバー73を横から長手方向32に沿って取付ける。これにより、目地部74がユニット間仮雨仕舞カバー73で上から覆われて、建物ユニット1の間への雨水の侵入が防止される。以上により、建築現場での建物ユニット1間の雨仕舞いが完成する。建築現場では、ユニット間仮雨仕舞カバー73を取付けるだけなので、作業が少なく、短時間でできて簡単である。
ユニット間仮雨仕舞カバー73は、目地部74と比べて短いレール状のものを連結しながら複数取付ける。複数のユニット間仮雨仕舞カバー73は、連結部81と被連結部82との嵌め合いによって簡単に連結される。
ユニット間仮雨仕舞カバー73の取外しは、まず、一対のフランジ部72間からユニット間仮雨仕舞カバー73を長手方向32に沿って引き抜く。この際、ユニット間仮雨仕舞カバー73は、連結部81と被連結部82との嵌め合いを上下方向に外すことで、簡単に分離されて、短い部品となる。
つぎに、水切シート61の他側部36を梁状部材71から剥がして、梁状部材71を非防水ゾーン9から取外す。梁状部材71の取付部35の取外しは、作業穴77を使って行う。以上により、建物ユニット1から梁状部材71が除去される。
水切シート61については、建物ユニット1に残して建物の防水に使用しても良いし、取外して回収しても良い。建物ユニット1に残す場合、水切シート61は、そのままの位置で使っても良いし、位置を変えて使用しても良い。
<効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
(効果 3-1)ユニット建物の仮雨仕舞構造は、上面2の中央部に防水ゾーン8を有し、防水ゾーン8の外側が防水ゾーン8に沿った細長い非防水ゾーン9とされた建物ユニット1と、非防水ゾーン9に設置される仮雨仕舞部材31とを備えても良い。これにより、上記各実施例と同様の作用効果を得ることができる。
仮雨仕舞部材31は、非防水ゾーン9に沿って細長く延びる梁状部材71、および、梁状部材71と防水ゾーン8との間を塞ぐ水切シート61としても良い。これにより、仮雨仕舞部材31が比較的小型の梁状部材71および水切シート61で構成されて、必要最小限の大きさおよび形状を有する取扱い易いものになる。細長い仮雨仕舞部材31によって、非防水ゾーン9全域の仮雨仕舞を一度に効率的に行うことができる。また、非防水ゾーン9に梁状部材71を取付け、梁状部材71と防水ゾーン8との間を水切シート61で塞ぐことにより、防水ゾーン8から梁状部材71までの間の非防水ゾーン9の仮雨仕舞が確実にできる。工場で建物ユニット1に梁状部材71と水切シート61とを予め取付けることで、梁状部材71と水切シート61によって建物ユニット1の非防水ゾーン9をほぼ完全に仮雨仕舞した状態で出荷できる。
梁状部材71は、下部が、建物ユニット1の非防水ゾーン9の位置に、取付部35によって着脱できるように取付けられると共に、上部に、非防水ゾーン9の側へ向かって延びるフランジ部72を有しても良い。そして、隣接して設置された一対の建物ユニット1に取付けられた梁状部材71のフランジ部72間には、ユニット間仮雨仕舞カバー73(図18)が嵌着されるようにしても良い。ユニット間仮雨仕舞カバー73は、下向きC字状の断面を有して、フランジ部72間の目地部74を上から塞ぐように、一対のフランジ部72を包持する。
これにより、フランジ部72と、隣接して設置された建物ユニット1に取付けられた別の梁状部材71の別のフランジ部72との間の目地部74に対し、下向きC字状の断面を有するユニット間仮雨仕舞カバー73を、目地部74を上から塞ぐように包持状態で嵌着することができる。そのため、一対のフランジ部72間にユニット間仮雨仕舞カバー73を取付けるだけで、建築現場において手間をかけずに短時間で簡単に隣接された建物ユニット1間の目地部74の仮雨仕舞を行うことできる。ユニット間仮雨仕舞カバー73は、一対のフランジ部72の端部側から、フランジ部72の長手方向32へ向けて横に差し込むようにして取付けることができるので、取付けが簡単であり、高所作業を必要としない。また、ユニット間仮雨仕舞カバー73の取外しも、ユニット間仮雨仕舞カバー73を長手方向32へスライドさせて、一対のフランジ部72の端部側から外すだけなので、容易にできる。
(効果 3-2)ユニット間仮雨仕舞カバー73は、目地部74よりも短く形成されると共に、両端部に、互いに連結可能な連結部81と被連結部82とをそれぞれ有しており、ユニット間仮雨仕舞カバー73は、連結部81と被連結部82とによって複数連結された状態で目地部74の覆うものとしても良い。
これにより、一対のフランジ部72間に短いユニット間仮雨仕舞カバー73を複数取付けることで、目地部74は、連結部81と被連結部82とにより連結された複数のユニット間仮雨仕舞カバー73によって全域に亘り覆われる。そのため、少ないスペースでも簡単に、目地部74の全域を覆うようにユニット間仮雨仕舞カバー73を設置することができる。短いユニット間仮雨仕舞カバー73は、取扱いが容易であり、両端部の連結部81と被連結部82とによって、簡単に連結することができる。連結したユニット間仮雨仕舞カバー73は、連結部81と被連結部82とを分離することによって簡単に外すことができる。
1 建物ユニット
2 上面
8 防水ゾーン
9 非防水ゾーン
11 上端縁部
31 仮雨仕舞部材
32 長手方向
33 一側部
34 境界部分
35 取付部
36 他側部
37 仮止部
41 仮雨仕舞シート
43 ファスナー部
44 スライダー
45 リード紐
58 磁石
59 面ファスナー部
61 水切シート
62 幅寸法
71 梁状部材
72 フランジ部
73 ユニット間仮雨仕舞カバー
74 目地部
81 連結部
82 被連結部

Claims (6)

  1. 上面の中央部に防水ゾーンを有し、該防水ゾーンの外側が前記防水ゾーンに沿った細長い非防水ゾーンとされた建物ユニットと、
    前記非防水ゾーンに設置される仮雨仕舞部材とを備え、
    該仮雨仕舞部材は、前記非防水ゾーンに沿って細長く延びると共に、
    長手方向に沿った一側部周辺が、前記防水ゾーンの前記非防水ゾーンとの境界部分に、取付部によって着脱できるように取付けられており、
    前記仮雨仕舞部材は、前記長手方向に沿った他側部が、前記建物ユニットの上部に仮止部によって仮止めされた状態から前記非防水ゾーンの上を覆う状態へと変形されるものであることを特徴とするユニット建物の仮雨仕舞構造。
  2. 請求項1に記載のユニット建物の仮雨仕舞構造であって、
    前記仮雨仕舞部材は、仮雨仕舞シートとされ、
    該仮雨仕舞シートは、前記他側部にファスナー部を有し、
    該ファスナー部は、隣接して設置された前記建物ユニットに前記仮雨仕舞部材として取付けられた別の仮雨仕舞シートの他側部の別のファスナー部と、スライダーを使って繋ぐものとされ、
    該スライダーには、前記仮雨仕舞シートの前記長手方向の一端側から他端側へ延びるリード紐が取付けられていることを特徴とするユニット建物の仮雨仕舞構造。
  3. 請求項1に記載のユニット建物の仮雨仕舞構造であって、
    前記仮雨仕舞部材は、仮雨仕舞シートとされ、
    該仮雨仕舞シートは、前記他側部に磁石または面ファスナー部を有しており、
    前記磁石または前記面ファスナー部は、隣接して設置された一対の前記建物ユニットの前記仮雨仕舞シートの前記他側部どうしを重ね合わせることで、磁力または引掛力によって前記磁石どうしまたは前記面ファスナー部どうしが結合するものとされることを特徴とするユニット建物の仮雨仕舞構造。
  4. 請求項1に記載のユニット建物の仮雨仕舞構造であって、
    前記仮雨仕舞部材は、水切シートとされ、
    該水切シートは、少なくとも、前記他側部が隣接して設置された前記建物ユニットに到達する幅寸法を有しており、
    前記水切シートは、一対の建物ユニット間に架け渡すことで、一対の前記建物ユニット間の前記非防水ゾーンの一方または両方を覆うものであることを特徴とするユニット建物の仮雨仕舞構造。
  5. 上面の中央部に防水ゾーンを有し、該防水ゾーンの外側が前記防水ゾーンに沿った細長い非防水ゾーンとされた建物ユニットと、
    前記非防水ゾーンに設けられた仮雨仕舞部材とを備え、
    該仮雨仕舞部材は、前記非防水ゾーンに沿って細長く延びる梁状部材、および、該梁状部材と前記防水ゾーンとの間を塞ぐ水切シートとされ、
    前記梁状部材は、下部が、前記建物ユニットの前記非防水ゾーンの位置に、取付部によって着脱できるように取付けられると共に、上部に、前記非防水ゾーンの側へ向かって延びるフランジ部を有し、
    隣接して設置された一対の前記建物ユニットに取付けられた前記梁状部材の前記フランジ部間には、該フランジ部間の目地部を上から塞ぐように、下向きC字状の断面を有するユニット間仮雨仕舞カバーが、包持状態で嵌着されることを特徴とするユニット建物の仮雨仕舞構造。
  6. 請求項5に記載のユニット建物の仮雨仕舞構造であって、
    前記ユニット間仮雨仕舞カバーは、前記目地部よりも短く形成されると共に、両端部に、互いに連結可能な連結部と被連結部とをそれぞれ有しており、
    前記ユニット間仮雨仕舞カバーは、前記連結部と前記被連結部とによって複数連結された状態で前記目地部の全域を覆うものであることを特徴とするユニット建物の仮雨仕舞構造。
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