JP4031570B2 - フラット屋根の防水構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、略水平な屋根面およびこの屋根面の端部から上方に立ち上がるパラペットを備えたフラット屋根の防水を行うためのフラット屋根の防水構造に関する。
【0002】
【背景技術】
建物の屋上空間の有効利用を図るために、略水平な屋根面を備えたフラット屋根を建物本体の上に設けて歩行屋根としたり、屋根面を空調機の室外機やソーラーユニットの設置場所としたりすることが行われている。
フラット屋根の周縁部には、通常、屋根面の端部から上方に立ち上がるパラペットが設けられている。このようなフラット屋根の防水処理は、防水シートを敷設することにより行われ(特開平9−217425号公報)、パラペットの表面および屋根面を一枚の防水シートで連続して覆うようにしていた。
【0003】
一方、工業化率を高めて建設現場での施工期間を短縮するために、複数の矩形平板状のフラット屋根ユニットを予め工場で製造し、これらを建設現場で建物本体の上に並設することによりフラット屋根を組み立てるユニット工法が用いられている。フラット屋根ユニットは、矩形枠状の下地フレームの上に複数の面材を取り付けたものである。
ユニット工法では、フラット屋根ユニットの建物本体への取付けを建設現場において行うため、フラット屋根ユニットの四隅に予め取付作業用の切欠き部を形成しておき、建設現場ではこの切欠き部を通じて下地フレームを建物本体に取り付けるようにしている。
このようなフラット屋根の防水処理は、工場において各フラット屋根ユニットの上面の全面にそれぞれ防水シートを敷設しておき、建設現場において、防水シートの端部を、隣接するフラット屋根ユニットの防水シートの端部と重ね合わせることにより行われている。
【0004】
この際、フラット屋根ユニットの切欠き部は、取付作業が完了するまで露出させておく必要があるため、予め防水シートの切欠き部に対応した部分に丸孔等の開口部を形成しておき、取付作業が完了した後、切欠き部を蓋で塞いでから、パッチ(サイズの小さい防水シート)により防水シートの開口部を覆うようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、一枚の防水シートでパラペットと屋根面との両方を覆うと、防水シートが大判になるため、作業性が悪く作業効率が低下するという問題があった。
また、ユニット工法で防水シートの開口部をパッチにより塞ぐ場合、複数箇所にパッチを貼着しなければならないうえ、完全な防水を確保するためにパッチの接着作業を念入りに行う必要があることから、手間がかかり作業効率が悪かった。
このようなパッチの貼着作業を省略する方法として、防水シートの四隅をめくり上げて切欠き部を露出させ、取付け作業が完了した後に、めくっておいた部分で切欠き部を覆う方法が考えられる。しかしながら、防水シートは、パラペットと屋根面との両方に跨って配置されるため、パラペット側の隅部をめくり上げたり展開させたりする際に皺等が発生しやすく、施工が困難で作業時間が長引くという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、防水シートの施工における作業効率の向上を図ることができるフラット屋根の防水構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、図面を参照して説明すると、略水平な屋根面1Aおよびこの屋根面の端部から上方に立ち上がるパラペット1Bを備えたフラット屋根1の防水を行うためのフラット屋根の防水構造であって、前記屋根面を覆う屋根面用防水シート31と、前記パラペットを覆う立上用防水シート32とを備え、この立上用防水シートは、前記屋根面用防水シートのパラペット側の端部に重なるオーバーラップ部32Aを備え、前記屋根面用防水シートは、パラペット側に延びる帯状の延出部31Bを有し、この延出部は、互いに隣接する立上用防水シートの継ぎ目を塞ぐように設けられていることを特徴とする。
【0008】
本発明においては、防水シートが屋根面用防水シートと立上用防水シートとに分割され、屋根面とパラペットとがそれぞれ別々の防水シートで被覆されているうえに、各防水シートのサイズを、従来のように防水シートを屋根面およびパラペットに跨って敷設するよりも小さくできるので、防水シートの施工時の作業性が良くなり、作業効率を向上させることができる。
また、立上用防水シートはオーバーラップ部を備えているため、屋根面とパラペットとの継ぎ目部分に良好な防水性を確保できる。
【0010】
また、隣接する屋根面用防水シートの端部同士を重ね合わせるとともに立上用防水シートの端部同士を重ね合わせると、オーバーラップ部および屋根面用防水シートが二層に重なった部分がさらに四層に重なり合って隆起部が形成され、室外機等の設備の設置場所や歩行屋根としての平面度を十分に確保できないおそれがあるとともに外観が損なわれる場合がある。
これに対し、本発明の屋根面用防水シートには、立上用防水シートの継ぎ目を塞ぐ延出部が設けられているので、立上用防水シートの端部同士を重ねなくても良好な防水性を確保できるから、防水シートが四層に重なることを防止でき、十分な平面度および良好な外観を確保できる。
【0011】
ここで、フラット屋根が、建物本体4上に複数並設された略矩形平板状のフラット屋根ユニット20を含んで構成され、このフラット屋根ユニットの上面のうち屋根面を構成する部分の四隅には、当該フラット屋根ユニットを建物本体へ接合する際に利用する切欠き部221がそれぞれ形成されている場合、屋根面用防水シートは、各フラット屋根ユニットの上面にそれぞれ固着され、かつ、その端部に切欠き部を覆うための帯状の折返し部31Aを備えていることが望ましい。
【0012】
このような本発明では、屋根面用防水シートを折返し部を除いた部分で屋根面に固着しておき、折返し部をめくった状態で切欠き部を通じてフラット屋根ユニットを建物本体に接合してから、折返し部により切欠き部を覆うようにする。
すなわち、屋根面用防水シートに折返し部を設けることで、切欠き部をパッチで塞がなくてもよくなるので、作業効率の一層の向上を図ることができる。
【0013】
この場合、延出部は、折返し部をパラペット側に延長することにより構成され、かつ、隣接するフラット屋根ユニットのパラペットの継ぎ目を覆うように設けられていることが好ましく、これによると、防水シートの形状を単純化できるので、防水シートを容易に形成できる。
【0014】
ここで、フラット屋根ユニットは、矩形枠状の下地フレーム21と、この下地フレームの上に取り付けた複数の軽量気泡コンクリート製の面材22とを備え、この軽量気泡コンクリート製面材に前記切欠き部が形成されていることが好ましい。
【0015】
すなわち、フラット屋根を構成する面材として軽量気泡コンクリート板を用いた場合、切欠き部をパッチで塞ぐ従来の防水処理では、パッチの下地となる部分には、軽量気泡コンクリート板の代わりにセメント板を配置しなければならず、部材の種類が多くなるという問題があった。
本発明では、防水処理にパッチを用いなくてよいうえに、オーバーラップ部により十分な防水性を確保できるので、切欠き部を形成する面材を含む全ての面材を軽量気泡コンクリート製とすることで、部材の共通化を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本実施形態のフラット屋根1を備えた二階建てのユニット式建物2が示されている。
このユニット式建物2は、基礎3上に設けられた建物本体4と、この建物本体4の二階部分に設けられたバルコニ5と、建物本体4の二階部分の上に設けられた歩行屋根としてのフラット屋根1とを備えている。
建物本体4は、基礎3上に配置された複数の直方体形状の一階建物ユニット11と、一部の一階建物ユニット11の上に積層された二階建物ユニット12とを有して構成されている。これらの建物ユニット11,12は、四隅に立設された四本の柱91を梁92で連結した骨組み(図3参照)を備え、この骨組みに外壁材93、内壁材、床材、天井材等の各種設備部材を組み付けて構成されている。
【0017】
バルコニ5は、図2にも示すように、二階建物ユニット12に隣接して一階建物ユニット11の上に設けられた略矩形平板状の床パネル13と、この床パネル13に片持ち支持されたバルコニユニット14とを有して構成され、バルコニユニット14の分だけ建物本体4から突出している。また、床パネル13およびバルコニユニット14のバルコニ5の外周に対応する端部には、それぞれ手摺51,52が設けられている。
【0018】
床パネル13は、一階建物ユニット11と略同じ平面形状を有し、一つの一階建物ユニット11に対して一つ積層されて、四隅がそれぞれ一階建物ユニット11の四隅の柱91に固定されている。
このような床パネル13は、図2および図3に示すように、矩形枠状のパネルフレーム131と、このパネルフレーム131上に取り付けられた複数のALC(autoclaved light weight concrete)製の面材132とを備え、四隅には、一階建物ユニット11との接合作業を行う際に利用する緊結用開口138が形成され、この緊結用開口138は緊結用蓋部材139により塞がれている。
また、バルコニユニット14は、溝形鋼143を略矩形枠状に組んだバルコニフレーム141と、このバルコニフレーム141上に取り付けられた複数のALC製面材142とを備えている。これらの面材132,142の上には図示しない防水シートが張られて防水処理が施され、これにより、バルコニ5の床面が構成されている。
【0019】
バルコニフレーム141は、図3に示すように、床パネル13と直交する一対の溝形鋼143の床パネル13側の端部が突出するように組み立てられ、これらの一対の溝形鋼143の突出方向端面には、床パネル13と結合するためのエンドプレート144がそれぞれ取り付けられている(一方の溝形鋼143のみ図示)。このエンドプレート144と、床パネル13のエンドプレート144に対応する位置に取り付けられた接合ボックス134とを介して、バルコニユニット14と床パネル13とが結合されている。
【0020】
エンドプレート144は、図示しない複数のボルト孔が形成されたプレートであり、溝形鋼143よりも厚く形成されている。
接合ボックス134は、床パネル13に取り付ける面が開口された箱状の部材であり、エンドプレート144に当接される面には、図示しない複数のボルト孔と、位置決めピン135とが設けられている。このような接合ボックス134は、パネルフレーム131のバルコニユニット14側の端面に取り付けられ、その位置決めピン135をエンドプレート144に挿通した状態で、ボルト145およびナット136によりエンドプレート144と連結固定され、これにより、バルコニユニット14は、パネルフレーム131に片持ち支持されている。
【0021】
図2に戻って、この床パネル13とバルコニユニット14との結合作業を行うために、バルコニ5には、バルコニユニット14および床パネル13に跨る緊結用開口部53が形成されている。この緊結用開口部53は、バルコニユニット14の角部の面材142のエンドプレート144に対応した部分に形成された切欠き142Aと、床パネル13の面材132およびバルコニユニット14の面材142の継ぎ目531からなり、蓋部材54により閉塞されている。
床パネル13およびバルコニユニット14間の継ぎ目531は、前述した接合ボックス134およびエンドプレート144や手摺51の幅に応じて開口する部分であり、前記蓋部材54により覆われるとともに硬質セメント板からなるジョイント面材55により塞がれている。
このジョイント面材55は、図3に示すように、パネルフレーム131およびバルコニフレーム141の各対向面にそれぞれ取り付けられた断面L字状の受け部材56上に載置されて固定されている。なお、この受け部材56は、長尺なものであってもよく、ピース状に形成されて継ぎ目531に間欠的に設けられていてもよい。
【0022】
図1に戻って、フラット屋根1は、略水平な屋根面1Aおよびこの屋根面1Aの端部から上方に立ち上がるパラペット1Bを備え、二階建物ユニット12の上に並設された複数のフラット屋根ユニット20を含んで形成されている。
このフラット屋根ユニット20は、二階建物ユニット12と略同じ平面形状を有して略矩形平板状に形成され、一つの二階建物ユニット12に対して一つのフラット屋根ユニット20が載せられている。
【0023】
フラット屋根ユニット20は、図4に示すように、溝形鋼21A,21B,21C,21Dを各開口を内側に向けて矩形枠状に組んだ下地フレーム21と、この下地フレーム21の上に取り付けた複数のALC(autoclaved light weight concrete)製の面材22とを備え、この面材22によりフラット屋根1の屋根面1A(図1参照)が構成されている。
フラット屋根ユニット20の二階建物ユニット12との接合部分に対応した四隅に配置された面材22には、フラット屋根ユニット20を二階建物ユニット12へ接合する際に利用する切欠き部221がそれぞれ形成されている。この切欠き部221の内面には、角材等からなる支持部材222が取り付けられている。
【0024】
切欠き部221の下方において、フラット屋根ユニット20の下地フレーム21は、図5に示すように、連結プレート24を介して二階建物ユニット12の柱91の上端に連結固定されている。連結プレート24は、複数のボルト孔244と位置決めピン241とを備えたプレートであり、この位置決めピン241を下地フレーム21に挿通した状態で、ボルト242を下地フレーム21側から連結プレート24を貫通して、柱91に固定されたナット243に螺入することにより、下地フレーム21が二階建物ユニット12に結合されている。
また、切欠き部221の支持部材222の上には蓋部材223が配置され、これにより、切欠き部221が閉塞されている。
【0025】
図4に戻って、下地フレーム21の一辺を構成する溝形鋼21Dの側面には、パラペット1B(図1参照)を構成するPALC(pre-foamed autoclaved light weight concrete)製の側面材23が取り付けられている。側面材23と面材22との間には立上面材231が介装され、この立上面材231は、溝形鋼21Dの上に垂直に配置されるとともに、断面L字状のアングル材232を介して側面材23に固定されている。
【0026】
このように構成されたフラット屋根ユニット20には、屋根面1Aを覆う屋根面用防水シート31と、パラペット1Bを覆う立上用防水シート32とが張られている。これらの防水シート31,32は、ナイロン、塩化ビニル等の合成樹脂からなるものである。
屋根面用防水シート31は、平面視でフラット屋根ユニット20の上面よりも若干大きい略矩形形状に形成されたものであり、フラット屋根ユニット20の上面となる面材22の上面に固着されている。この屋根面用防水シート31の他のフラット屋根ユニット20と隣接する側の端部には、切欠き部221を覆うための帯状の折返し部31Aが設けられている。
また、屋根面用防水シート31は、パラペット1B側、つまり、側面材23側に延びる帯状の延出部31Bを備え、この延出部31Bは、折返し部31Aを側面材23側に延長して構成されている。
【0027】
立上用防水シート32は、側面材23の両側面および上面を覆う帯状のシートであり、屋根面用防水シート31の側面材23(パラペット1B)側の端部に重なるオーバーラップ部32Aを備えている。
【0028】
このように構成された本実施形態では、ユニット式建物2を次のような手順で施工する。
先ず、予め工場において、柱91および梁92を組んだ骨組みに各種設備部材を取り付けて一階、二階建物ユニット11,12を製造するとともに、床パネル13、バルコニユニット14およびフラット屋根ユニット20を製造する。
すなわち、パネルフレーム131を組んで、これに面材132および手摺51を取り付けて床パネル13を製造するとともに、バルコニフレーム141を組んでこれに面材142および手摺52を取り付けてバルコニユニット14を製造する。
この際、バルコニユニット14には、エンドプレート144および受け部材56を溶接固定するとともに、床パネル13には、接合ボックス134および受け部材56を溶接固定し、接合ボックス134には、ナット136を取り付けておく。
【0029】
また、フラット屋根ユニット20は、溝形鋼21A〜21Dを組んで下地フレーム21を組み立てて、この下地フレーム21に面材22および側面材23を取り付けるとともに、立上面材231をアングル材232を介して取り付けることにより製造する。
そして、組み立てたフラット屋根ユニット20に、防水シート31,32を取り付ける。すなわち、屋根面用防水シート31を面材22の上面に貼着するとともに、立上用防水シート32をパラペット1Bとなる側面材23、および立上面材231の表面に貼着する。この際、オーバーラップ部32Aは、屋根面用防水シート31の上に重ねるようにするとともに、屋根面用防水シート31の折返し部31Aおよび延出部31Bと、屋根面用防水シート31の切欠き部221に重なる端部と、立上用防水シート32の長手方向端部は、それぞれ接着剤を付けないで折り返した状態にしておく。
なお、オーバーラップ部32Aは、工場でその中間部分のみを屋根面用防水シート31上に接着してもよく、工場では接着しないで建設現場において全体を接着してもよい。
また、防水シート31,32は、片面に予め接着剤が設けられてその上に剥離紙が張られたものであってもよい。
【0030】
このように組み立てた一階、二階建物ユニット11,12、床パネル13、バルコニユニット14およびフラット屋根ユニット20を建設現場に搬送した後、建設現場において、一階建物ユニット11を基礎3上に並設し、これらの一階建物ユニット11の上に二階建物ユニット12および床パネル13をそれぞれ載置して固定する。
床パネル13の一階建物ユニット11への固定作業は、床パネル13の四隅に設けられた緊結用開口138を通じて行い、固定作業が完了したら緊結用蓋部材139により緊結用開口138を閉塞する。
【0031】
この後、バルコニユニット14を吊り込んで床パネル13の位置決めピン135にエンドプレート144を嵌合させ、その状態でボルト145をエンドプレート144側から接合ボックス134のナット136に締め込んで固定する。
そして、床パネル13およびバルコニユニット14の継ぎ目531で向かい合った受け部材56の上にジョイント面材55を載せて固定する。
【0032】
また、二階建物ユニット12の各柱91の上に連結プレート24を載せて、その上にフラット屋根ユニット20を載置する。このとき、フラット屋根ユニット20の下地フレーム21を連結プレート24の位置決めピン241に挿通させ、その状態で下地フレーム21と柱91とをボルト242およびナット243により締結固定する。
この締結作業は、図6に示すように、屋根面用防水シート31の折返し部31Aおよび立上用防水シート32の端部をめくって露出させた切欠き部221を通じて行い、作業が完了したら、切欠き部221の支持部材222の上に蓋部材223を載せて固定して切欠き部221を閉塞するとともに、立上面材231の継ぎ目にジョイント立上面材234を配置する。
【0033】
次いで、図7に示すように、屋根面用防水シート31の端部および折返し部31Aを展開して、折返し部31Aを隣接する屋根面用防水シート31の上に重ねて接着し、蓋部材223を被覆する。
続いて、図8に示すように、屋根面用防水シート31の延出部31Bをパラペット1Bとなる側面材23に被せるように展開して貼着する。これにより、隣接する二つの側面材23の継ぎ目は延出部31Bで覆われる。
この後、図9に示すように、立上用防水シート32の端部を延ばして延出部31Bおよび折返し部31Aの上に重ねて接着する。これにより、隣接する立上用防水シート32の継ぎ目は、下側の延出部31Bにより確実に塞がれる。
このようにして、各フラット屋根ユニット20の防水シート31,32の取付けを行い、本実施形態のユニット式建物2を形成する。
【0034】
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
すなわち、防水シートが屋根面用防水シート31と立上用防水シート32とに分割され、屋根面1Aとパラペット1Bとがそれぞれ別々の防水シート31,32で被覆されているので、屋根面1Aおよびパラペット1Bを一枚の防水シートで覆うよりも各防水シート31,32のサイズを小さくできるから、防水シート31,32の施工時の作業性が良くなり、作業効率を向上させることができる。また、立上用防水シート32はオーバーラップ部32Aを備えているため、屋根面1Aおよびパラペット1Bの継ぎ目部分に良好な防水性を確保できる。
【0035】
また、屋根面用防水シート31には、立上用防水シート32同士の継ぎ目を塞ぐ延出部31Bが設けられているので、立上用防水シート32の端部同士を重ねなくても良好な防水性を確保できるから、防水シートが四層に重なることを防止でき、屋根面1Aに良好な平面度を確保できるとともに良好な外観が得られる。
【0036】
さらに、屋根面用防水シート31には、切欠き部221を覆うための折返し部31Aが設けられているため、切欠き部221をパッチで塞がなくてもよくなるので、作業効率の一層の向上を図ることができる。
そして、延出部31Bは、折返し部31Aをパラペット1B側に延長して構成されているため、屋根面用防水シート31の形状を単純化できるので、容易に形成できる。
さらに、折返し部31Aおよびオーバーラップ部32Aにより切欠き部221に十分な防水性を確保できる。
また、切欠き部221を従来のパッチで塞がなくてもよいので、面材がパッチの下地となる材質に制限されることがなくなる。ここで、切欠き部221を形成する面材22を含む全ての面材22を軽量気泡コンクリート製としたため、部材の共通化を図ることができる。
【0037】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形なども本発明に含まれる。
すなわち、前記実施形態では、一つのフラット屋根ユニットに対して屋根面用防水シートおよび立上用防水シートを一枚ずつ貼着した場合について説明したが、一つのフラット屋根ユニットに対して複数の屋根面用防水シートおよび立上用防水シートを取り付けてもよい。この場合、屋根面用防水シートの端部は互いに重ねて設置することが好ましい。
或いは、複数のフラット屋根ユニットに跨って一枚の屋根面用防水シートや一枚の立上用防水シートを取り付けてもよい。
【0038】
さらに、屋根面用防水シートの継ぎ目と立上用防水シートの継ぎ目は一致しないでずれていてもよく、この場合、屋根面用防水シートの延出部を立上用防水シートの継ぎ目に対応した位置に設けることが好ましい。
前記実施形態では、立上用防水シートは、互いの端部を突き合わせるように配置したが、立上用防水シート32の端部は互いに重ね合わせてもよく、この場合、屋根面用防水シートの延出部31Bは省略してもよい。
【0039】
前記実施形態では、ユニット式建物のフラット屋根について説明したが、略水平な屋根面とパラペットとを備えたフラット屋根であればその種類は限定されず、例えば、在来工法やパネル工法等により構築された建物のフラット屋根にも適用できる。
【0040】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明によれば、略水平な屋根面およびこの屋根面の端部から上方に立ち上がるパラペットを備えたフラット屋根の防水を行うためのフラット屋根の防水構造において、屋根面およびパラペットを屋根面用防水シートと立上用防水シートとでそれぞれ被覆することで、防水シートのサイズを屋根面およびパラペットを同じ防水シートで被覆するよりも小さくできるので、防水シートの施工時の作業性が良くなり、作業効率を向上させることができる。
また、立上用防水シートはオーバーラップ部を備えているため、屋根面とパラペットとの継ぎ目部分に良好な防水性を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す斜視図。
【図2】前記実施形態のバルコニを示す平面図。
【図3】前記実施形態のバルコニと床パネルとの接合部分を示す断面図。
【図4】前記実施形態のフラット屋根ユニットを示す分解斜視図。
【図5】前記実施形態のフラット屋根ユニットと二階建物ユニットとの接合部分を示す断面図。
【図6】前記実施形態の防水シートを施工する手順を示す斜視図。
【図7】前記実施形態の防水シートを施工する手順を示す他の斜視図。
【図8】前記実施形態の防水シートを施工する手順を示すさらに他の斜視図。
【図9】前記実施形態の防水シートを施工する手順を示すさらにまた他の斜視図。
【符号の説明】
1 フラット屋根
1A 屋根面
1B パラペット
20 フラット屋根ユニット
21 下地フレーム
22 面材
31 屋根面用防水シート
31A 折返し部
31B 延出部
32 立上用防水シート
32A オーバーラップ部
221 切欠き部

Claims (4)

  1. 略水平な屋根面およびこの屋根面の端部から上方に立ち上がるパラペットを備えたフラット屋根の防水を行うためのフラット屋根の防水構造であって、
    前記屋根面を覆う屋根面用防水シートと、
    前記パラペットを覆う立上用防水シートとを備え、
    この立上用防水シートは、前記屋根面用防水シートのパラペット側の端部に重なるオーバーラップ部を備え、
    前記屋根面用防水シートは、前記パラペット側に延びる帯状の延出部を有し、
    この延出部は、互いに隣接する前記立上用防水シートの継ぎ目を塞ぐように設けられていることを特徴とするフラット屋根の防水構造。
  2. 請求項1に記載したフラット屋根の防水構造において、
    前記フラット屋根は、建物本体上に複数並設された略矩形平板状のフラット屋根ユニットを含んで構成され、
    このフラット屋根ユニットの上面のうち前記屋根面を構成する部分の四隅には、当該フラット屋根ユニットを前記建物本体へ接合する際に利用する切欠き部がそれぞれ形成され、
    前記屋根面用防水シートは、各フラット屋根ユニットの上面にそれぞれ固着され、かつ、その端部に前記切欠き部を覆うための帯状の折返し部を備えていることを特徴とするフラット屋根の防水構造。
  3. 請求項2に記載したフラット屋根の防水構造において、
    前記延出部は、前記パラペットと直交する前記折返し部をパラペット側に延長することにより構成され、かつ、隣接する前記フラット屋根ユニットのパラペットの継ぎ目を覆うように設けられていることを特徴とするフラット屋根の防水構造。
  4. 請求項2または請求項3に記載したフラット屋根の防水構造において、
    前記フラット屋根ユニットは、矩形枠状の下地フレームと、この下地フレームの上に取り付けた複数の軽量気泡コンクリート製の面材とを備え、
    この軽量気泡コンクリート製面材に前記切欠き部が形成されていることを特徴とするフラット屋根の防水構造。
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