JP2023144900A - 制振・免振ゴム用組成物及び制振・免振ゴム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、低硬度であり、広範囲の温度領域においてtanδ(損失係数)が高く減衰性に優れ、各種振動を抑制し、自動車、住宅、産業用機器、電気機器などに好適に使用できる制振・免振ゴム、ならびに該制振・免振ゴムを製造しうる制振・免振ゴム用組成物を提供することを課題としている。【解決手段】エチレンに由来する構造単位(a1)と、炭素数3~20のα-オレフィンに由来する構造単位(a2)と、非共役ポリエンに由来する構造単位(a3)とを有するエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)と、軟化点100℃以下のテルペンフェノール樹脂(B)とを含み、前記テルペンフェノール樹脂(B)の含有量が1~15phrである、制振・免振ゴム用組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体を含む制振・免振ゴム用組成物、ならびにその制振・免振ゴム用組成物を用いた制振・免振ゴムに関する。
エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合ゴム(EPDM)は、主鎖に不飽和結合を持たないため、汎用のジエン系ゴムに比べ、耐熱性(耐熱老化性を含む)や耐候性等に優れており、自動車用部品や工業材部品等の分野において、振動や騒音を防止するための防振ゴムとして使用されている。
自動車部品の分野では、防振ゴムは、エンジン駆動時の振動を吸収して騒音を防止するために、例えば、エンジンマウントやマフラーハンガー等に用いられている。このような防振ゴム用材料として、従来、EPDMにシリカやカーボンブラック等のフィラーを配合したゴム組成物が用いられている(例えば、特許文献1および2参照)。
近年では制振性、免振性に防振特性に対する要求が益々高くなってきており、広い温度範囲で高い減衰性を有する制振ゴムの出現が望まれている。
特開2004-161985号公報 特開2006-348095号公報 特開2021-155579号公報 特開2018-119095号公報
このような状況において本願出願人は、ナフテン系プロセスオイルまたは低粘度パラフィン系プロセスオイルを配合したエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物(特許文献3)、ヘキサメチレンジシラザンで表面処理された疎水性シリカを含有することにより、動倍率や圧縮永久歪を改善したゴム組成物(特許文献4)を提案している。
しかしながら、広範な温度領域において良好な減衰性能を得る点においては、さらなる改良の余地があった。
本発明は、低硬度であり、広範囲の温度領域においてtanδ(損失係数)が高く減衰性に優れ、各種振動を抑制し、自動車、住宅、産業用機器、電気機器などに好適に使用できる制振・免振ゴム、ならびに該制振・免振ゴムを製造しうる制振・免振ゴム用組成物を提供することを課題としている。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体と特定のテルペンフェノール樹脂を含む樹脂組成物が、前記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、例えば以下の〔1〕~〔7〕に関する。
〔1〕エチレンに由来する構造単位(a1)と、炭素数3~20のα-オレフィンに由来する構造単位(a2)と、非共役ポリエンに由来する構造単位(a3)とを有するエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)と、
軟化点100℃以下のテルペンフェノール樹脂(B)とを含み、
前記テルペンフェノール樹脂(B)の含有量が1~15phrである、制振・免振ゴム用組成物。
〔2〕前記エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)が、
エチレンに由来する構造単位(a1)に由来する構造単位と、炭素数3~20のα-オレフィンに由来する構造単位(a2)とのモル比[(a1)/(a2)]が、40/60~99.9/0.1であり、かつ、
非共役ポリエンに由来する構造単位(a3)の含有率が0.07~10質量%である、〔1〕に記載の制振・免振ゴム用組成物。
〔3〕前記非共役ポリエンに由来する構造単位(a3)が、5-エチリデン-2-ノルボルネン(ENB)に由来する構造単位を含む、〔1〕または〔2〕に記載の制振・免振ゴム用組成物。
〔4〕さらにシリカ(C)を含む、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の制振・免振ゴム用組成物。
〔5〕前記シリカ(C)が疎水性シリカを含む、〔4〕に記載の制振・免振ゴム用組成物。
〔6〕前記エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)の少なくとも一部が架橋されている、〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の制振・免振ゴム用組成物の架橋体。
〔7〕〔6〕に記載の架橋体を含む、制振・免振ゴム。
本発明によれば、低硬度であり、たとえば-20℃~80℃などの広範囲の温度領域においてtanδが高く減衰性に優れ、各種振動を抑制でき、その温度依存性が低く、自動車、住宅、産業用機器、電気機器などの各種用途に好適に使用できる制振・免振ゴム、ならびに該制振・免振ゴムを製造しうる制振・免振ゴム用組成物を提供することができる。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
制振・免振ゴム用組成物
本発明の制振・免振ゴム用組成物は、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)と、テルペンフェノール樹脂(B)とを含む。
<エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)>
本発明の制振・免振ゴム用組成物は、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)(以下、「共重合体(A)」ともいう)を含有する。
共重合体(A)は、エチレンに由来する構造単位(a1)と、炭素数3~20のα-オレフィンに由来する構造単位(a2)と、非共役ポリエンに由来する構造単位(a3)とを有する。このような共重合体(A)は、エチレンと、炭素数3~20のα-オレフィンと、非共役ポリエンとを共重合することにより得ることができる。
炭素数3~20のα-オレフィンとしては、炭素数が3~8のα-オレフィンであることがより好ましい。
前記α-オレフィンの例としては、プロピレン、1-ブテン、4-メチルペンテン-1、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン、1-トリデセン、1-テトラデセン、1-ペンタデセン、1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン、1-ノナデセン、1-エイコセン、9-メチルデセン-1、11-メチルドデセン-1および12-エチルテトラデセン-1が挙げられる。これらの中でも、プロピレン、1-ブテン、4-メチルペンテン-1、1-ヘキセンおよび1-オクテンが好ましく、プロピレンが特に好ましい。すなわち、前記炭素数3~20のα-オレフィンに由来する構造単位(a2)は、プロピレン、1-ブテン、4-メチルペンテン-1、1-ヘキセンおよび1-オクテンから選ばれるα-オレフィンに由来する構造単位を含むことが好ましく、プロピレンに由来する構造単位を含むことがより好ましい。
これらのα-オレフィンは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記非共役ポリエンの例としては、
1,4-ヘキサジエン、3-メチル-1,4-ヘキサジエン、4-メチル-1,4-ヘキサジエン、5-メチル-1,4-ヘキサジエン、4,5-ジメチル-1,4-ヘキサジエン、7-メチル-1,6-オクタジエン、8-メチル-4-エチリデン-1,7-ノナジエンおよび4-エチリデン-1,7-ウンデカジエン等の鎖状非共役ジエン;
メチルテトラヒドロインデン、5-エチリデン-2-ノルボルネン(ENB)、5-メチレン-2-ノルボルネン、5-イソプロピリデン-2-ノルボルネン、5-ビニリデン-2-ノルボルネン、6-クロロメチル-5-イソプロペニル-2-ノルボルネン、5-ビニル-2-ノルボルネン(VNB)、5-イソプロペニル-2-ノルボルネン、5-イソブテニル-2-ノルボルネン、シクロペンタジエンおよびノルボルナジエン等の環状非共役ジエン;
2,3-ジイソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-エチリデン-3-イソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-プロペニル-2,2-ノルボルナジエン、4-エチリデン-8-メチル-1,7-ノナジエン等のトリエン
等が挙げられる。
これらの中でも、5-エチリデン-2-ノルボルネン(ENB)および5-ビニル-2-ノルボルネン(VNB)が好ましく、特に5-エチリデン-2-ノルボルネン(ENB)がtanδの高い制振・免振ゴムが得られやすいため好ましい。すなわち、前記非共役ポリエンに由来する構造単位(a3)は、5-エチリデン-2-ノルボルネン(ENB)または5-ビニル-2-ノルボルネン(VNB)に由来する構造単位を含むことが好ましく、5-エチリデン-2-ノルボルネン(ENB)に由来する構造単位を含むことがより好ましい。
これらの非共役ポリエンは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
エチレンに由来する構造単位(a1)と、炭素数3~20のα-オレフィンに由来する前記構造単位(a2)とのモル比[(a1)/(a2)]は、好ましくは40/60~90/10、より好ましくは50/50~80/20、さらに好ましくは55/45~70/30である。
前記共重合体(A)中の、非共役ポリエンに由来する前記構造単位(a3)の割合は、好ましくは0.07~10質量%、より好ましくは1.0~9質量%、さらに好ましくは4.0~14質量%である。
前記共重合体(A)の135℃、デカリン中で測定される極限粘度[η]は、通常、0.5~5.0dL/g、好ましくは0.5~4.0dL/gである。
前記共重合体(A)は、エチレンと、炭素数3~20のα-オレフィンと、非共役ポリエンとを、公知の共重合触媒の存在下で共重合することにより得てもよく、また、市販のものを用いてもよい。
前記共重合体(A)の好適な例としては、エチレン・プロピレン・5-エチリデン-2-ノルボルネンランダム共重合体が挙げられる。
<テルペンフェノール樹脂(B)>
本発明の制振・免振ゴム用組成物は、テルペンフェノール樹脂(B)を含有する。
テルペンフェノール樹脂(B)は、テルペン化合物と、フェノール化合物との共重合体(反応物)である。テルペンフェノール樹脂(B)は、テルペン化合物とフェノール化合物とを、酸性触媒(例えば、塩酸、硫酸、陽イオン交換樹脂など)の存在下において、20℃~150℃で1~20時間反応させることにより調製することができる。
テルペン化合物は、イソプレン(C58)を構成単位とする炭化水素を主骨格として有する化合物である。テルペン化合物として、例えば、α-ピネン、β-ピネン、ジペンテン、リモネン、α-フェランドレン、β-フェランドレン、α-テルピネン、β-テルピネン、γ-テルピネン、テルピノーレン、ミルセン、アロオシメン、1,8-シネオール、1,4-シネオール、α-ターピネオール、β-ターピネオール、γ-ターピネオール、4-ターピネオール、サビネン、カンフェン、トリシクレン、パラメンテン-1、パラメンテン-2、パラメンテン-3、パラメンテン-8、パラメンタジエン類、Δ2-カレン、Δ3-カレン、カリオフィレン、ロンギフォーレンなどが挙げられる。テルペン化合物は、単独使用または2種以上併用することができる。
フェノール化合物としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、プロピルフェノール、ノニルフェノール、ハイドロキノン、レゾルシン、メトキシフェノール、ブロモフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールFなどが挙げられる。フェノール化合物は、単独使用または2種以上併用することができる。フェノール化合物のなかでは、好ましくは、フェノールが挙げられる。
本発明で用いるテルペンフェノール樹脂(B)は、軟化点が100℃以下のテルペンフェノール樹脂である。このようなテルペンフェノール樹脂(B)は、常温で固体であってもよく、粘稠体あるいは液体であってもよい。
本発明で用いるテルペンフェノール樹脂(B)の軟化点は、好ましくは20~100℃、より好ましくは25~90℃である。
テルペンフェノール樹脂(B)としては、市販品を用いることもできる。テルペンフェノール樹脂(B)の市販品としては、例えば、YSポリスターT30、YSポリスターT80(ヤスハラケミカル社製)などが挙げられる。
本発明の制振・免振ゴム用組成物中において、テルペンフェノール樹脂(B)の含有量は、1~15phr、好ましくは2~13phr、より好ましくは3~11phrである。
本発明の制振・免振ゴム用組成物は、前記テルペンフェノール樹脂(B)をこのような範囲で含有することにより、得られる制振・免振ゴムが、低硬度となり、且つ、広範囲の温度領域においてtanδが高く減衰性に優れたものとなる。
その他の成分
本発明の制振・免振ゴム用組成物は、上述したエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)およびテルペンフェノール系樹脂(B)に加えて、その他の成分を含有することができる。
その他の成分としては、例えば、シリカ(C)、可塑剤(D)、架橋剤(E)、架橋助剤(F)、シリカ(C)以外の無機充填剤(G)、共重合体(A)以外のポリマー、その他添加剤等が挙げられる。
<シリカ(C)>
本発明の制振・免振ゴム用組成物は、シリカ(C)を含んでもよい。制振・免振ゴム用組成物がシリカ(C)を含む場合には、充填剤・補強材としてカーボンブラック等を含む場合よりも、得られる制振・免振ゴムが伸びに優れたものとなりやすいため好ましい。
シリカ(C)としては、親水性シリカおよび疎水性シリカが挙げられ、いずれも用いることができるが、広範な温度領域(たとえば-20~80℃)での制振・免振ゴムの減衰性能をさらに高める観点からは、これらの中でも疎水性シリカが好ましい。
疎水性シリカは、疎水化剤で表面処理されたシリカ粒子である。
前記疎水化剤の例としては、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン等の有機ケイ素化合物が挙げられる。
前記シリカ(C)の一次粒子の平均粒子径は、好ましくは1~50nm、より好ましくは2~45nm、さらに好ましくは5~40nmである。平均粒子径が前記範囲内であると、組成物中におけるシリカの分散性に優れる。
前記シリカ(C)の、BET法により測定される比表面積は、好ましくは50m2/g以上、より好ましくは100~400m2/gである。
親水性シリカ(表面処理前のシリカ)としては、公知の方法で製造されたものを用いることでき、乾式法又は高温加水分解法により製造されたものが好ましい。
疎水化剤による表面処理方法は、特に限定されず、公知の方法を適用できる。
親水性シリカの市販品の例としては、日本アエロジル(株)製のAEROSIL(登録商標)シリーズの50、200、300、380が挙げられる。
疎水性シリカの市販品の例としては、日本アエロジル(株)製のAEROSILシリーズのRX50、RX200、RX300、R8200、NX90Sが挙げられる。
本発明に係る制振・免振ゴム用組成物中の、シリカ(C)の含有量は、共重合体(A)100質量部に対して1~400質量部、好ましくは10~200質量部である。
<可塑剤(D)>
本発明の制振・免振ゴム用組成物は、可塑剤(D)を含んでもよい。
可塑剤(D)としては、ゴム組成物に添加可能な公知の可塑剤を用いることができる。具体的には、たとえば、
プロセスオイル、潤滑油、パラフィン油、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリン等の石油系軟化剤;
コールタール等のコールタール系軟化剤;
ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、大豆油、ヤシ油等の脂肪油系軟化剤;
蜜ロウ、カルナウバロウ等のロウ類;
リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸またはその塩;
ナフテン酸、パイン油、ロジンまたはその誘導体;
テルペン樹脂、石油樹脂、クマロンインデン樹脂等の合成高分子物質;
ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート等のエステル系軟化剤;
その他、マイクロクリスタリンワックス、液状ポリブタジエン、変性液状ポリブタジエン、炭化水素系合成潤滑油、トール油、サブ(ファクチス)
が挙げられる。
これらの中では、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルなどのプロセスオイルが好ましく用いられる。
本発明の制振・免振ゴム用組成物中において、可塑剤(D)の含有量は、共重合体(A)100質量部に対して、通常100質量部以下、好ましくは80質量部以下である。
<架橋剤(E)>
本発明の制振・免振ゴム用組成物は、架橋剤(E)を含んでもよい。
架橋剤としては、過酸化物系架橋剤、硫黄系化合物、フェノール樹脂、ヒドロシリコーン系化合物、アミノ樹脂、キノンまたはその誘導体、アミン系化合物、アゾ系化合物、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物等が挙げられる。
過酸化物系架橋剤の具体例としては、ジクミルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、t-ブチルヒドロパーオキサイド、t-ブチルクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシン)ヘキシン-3、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-モノ(t-ブチルパーオキシ)-ヘキサン、α,α'-ビス(t-ブチルパーオキシ-m-イソプロピル)ベンゼンが挙げられる。これらの中でも、ジクミルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサンが好ましい。これらは、1種単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
本発明の制振・免振ゴム用組成物が、過酸化物系架橋剤を含む場合、その含有量は、共重合体(A)100質量部に対して、通常1~10質量部、好ましくは2~10質量部、より好ましくは3~10質量部である。
本発明の制振・免振ゴム用組成物が、過酸化物系架橋剤を含む場合には、後述する架橋助剤(F)を併用することが好ましい。
硫黄系化合物の具体例としては、硫黄、塩化硫黄、二塩化硫黄、モルフォリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、ジチオカルバミン酸セレンが挙げられる。
架橋剤として硫黄系化合物を用いる場合、加硫促進剤を併用することが好ましい。加硫促進剤としては、例えば、
N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N-オキシジエチレン-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N'-ジイソプロピル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、2-メルカプトベンゾチアゾール、2-(4-モルホリノジチオ)ペンゾチアゾール)、2-(2,4-ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチアゾール、2-(2,6-ジエチル-4-モルフォリノチオ)ベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド等のチアゾール系加硫促進剤;
ジフェニルグアニジン、トリフェニルグアニジン、ジオルソトリルグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤;
アセトアルデヒド・アニリン縮合物、ブチルアルデヒド・アニリン縮合物等のアルデヒドアミン系加硫促進剤;
2-メルカプトイミダゾリン等のイミダゾリン系加硫促進剤;
ジエチルチオウレア、ジブチルチオウレア等のチオウレア系加硫促進剤;
テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等のチウラム系加硫促進剤;
ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸テルル等のジチオ酸塩系加硫促進剤;
エチレンチオ尿素(例えば、サンセラー22C(商品名;三新化学工業社製))、N,N'-ジエチルチオ尿素、N,N'-ジブチルチオ尿素等のチオウレア系加硫促進剤;
ジブチルキサトゲン酸亜鉛等のザンテート系加硫促進剤;
亜鉛華
等が挙げられる。
本発明の制振・免振ゴム用組成物が、加硫促進剤を含有する場合、加硫促進剤の含有量は、共重合体(A)および必要に応じて配合される架橋が必要な任意のポリマーの合計100質量部に対して、通常は0.1~20質量部、好ましくは0.2~15質量部、さらに好ましくは0.5~10質量部である。
<架橋助剤(F)>
本発明の制振・免振ゴム用組成物は、架橋助剤(F)を含んでもよい。架橋助剤(F)は、制振・免振ゴム用組成物が上述の架橋剤(E)として過酸化物系架橋剤を用いた場合に好適に用いられる。
架橋助剤(F)としては、例えば、イオウ;p-キノンジオキシム等のキノンジオキシム系架橋助剤;エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等のアクリル系架橋助剤;ジアリルフタレート、トリアリルイソシアヌレート等のアリル系架橋助剤;マレイミド系架橋助剤;ジビニルベンゼン;酸化マグネシウム、酸化亜鉛2種(JIS K1410)(例えば、「ZnO#1」;ハクスイテック(株)製)、亜鉛華(例えば、「META-Z 102」(商品名;井上石灰工業(株)製))などの酸化亜鉛等の金属酸化物が挙げられる。
本発明の制振・免振ゴム用組成物が、架橋助剤(F)を含有する場合、架橋助剤(F)の含有量は、架橋剤(E)1モルに対して、通常は0.5~10モル、好ましくは0.5~7モル、より好ましくは1~5モルである。
<無機充填剤(G)>
本発明の制振・免振ゴム用組成物は、シリカ(C)以外の無機充填剤(G)を含んでもよい。
無機充填剤(補強材)としては、例えば、炭酸カルシウム(例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、活性化炭酸カルシウム)、タルク(例えば、微粉タルク)、クレー、微粉ケイ酸、カーボンブラックが挙げられる。これらの中でも、カーボンブラックが好ましい。
本発明の制振・免振ゴム用組成物が、無機充填剤(G)を含有する場合、無機充填剤(G)と前記シリカ(C)との合計の含有量が、共重合体(A)および必要に応じて配合される共重合体(A)以外のポリマーの合計100質量部に対して、通常0.1~200質量部、好ましくは10~200質量部であることが望ましい。
<共重合体(A)以外のポリマー>
本発明の制振・免振ゴム用組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、共重合体(A)以外のポリマー(任意のポリマー)を含んでもよい。共重合体(A)以外のポリマーは、架橋性ポリマー(架橋が必要なポリマー)であってもよく、非架橋性ポリマー(架橋が不要なポリマー)であってもよい。任意のポリマーは、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
架橋が必要な他のポリマーとしては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン-ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム等のゴムが挙げられる。
架橋が不要な他のポリマーとしては、例えば、スチレンとブタジエンとのブロック共重合体(SBS)、ポリスチレン-ポリ(エチレン-ブチレン)-ポリスチレン(SEBS)、ポリスチレン-ポリ(エチレン-プロピレン)-ポリスチレン(SEPS)等のスチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、塩ビ系エラストマー(TPVC)、エステル系熱可塑性エラストマー(TPC)、アミド系熱可塑性エラストマー(TPA)、ウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、その他の熱可塑性エラストマー(TPZ)等のエラストマーが挙げられる。
本発明の制振・免振ゴム用組成物が、共重合体(A)以外のポリマー(任意のポリマー)を含有する場合、その含有量は、共重合体(A)100質量部に対して、通常は100質量部以下、好ましくは80質量部以下である。
<その他添加剤>
本発明の制振・免振ゴム用組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、その他の添加剤を含んでもよい。その他の添加剤としては、ゴム組成物に添加しうる公知の添加剤を用いることができる。
その他の添加剤としては、例えば、老化防止剤、加工助剤、活性剤、吸湿剤、帯電防止剤、着色剤、滑剤および増粘剤などが挙げられる。その他の添加剤は、それぞれ1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
・老化防止剤(安定剤)
本発明の制振・免振ゴム用組成物は、老化防止剤(安定剤)を含有することにより、当該組成物から得られる制振・免振ゴムの寿命を長くすることができる。老化防止剤としては、例えば、アミン系老化防止剤、フェノール系老化防止剤、イオウ系老化防止剤が挙げられる。
アミン系老化防止剤としては、例えば、フェニルブチルアミン、N,N-ジ-2-ナフチル-p-フェニレンジアミン等の芳香族第2アミン系老化防止剤が挙げられる。
フェノール系老化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ペンタエリトリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオナート]が挙げられる。
イオウ系老化防止剤としては、例えば、ビス[2-メチル-4-(3-n-アルキルチオプロピオニルオキシ)-5-t-ブチルフェニル]スルフィド等のチオエーテル系老化防止剤;ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル等のジチオカルバミン酸塩系老化防止剤;2-メルカプトベンゾイルイミダゾール、2-メルカプトベンゾイミダゾール、2-メルカプトベンゾイミダゾールの亜鉛塩、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネートが挙げられる。
本発明の制振・免振ゴム用組成物が老化防止剤を含有する場合、老化防止剤の含有量は、共重合体(A)および任意のポリマーの合計100質量部に対して、通常は0.3~10質量部、好ましくは0.5~7.0質量部である。
・加工助剤
加工助剤としては、一般的に加工助剤としてゴムに配合されるものを広く用いることができる。加工助剤としては、例えば、リシノール酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、エステル類が挙げられる。これらの中でも、ステアリン酸が好ましい。
本発明の制振・免振ゴム用組成物が加工助剤を含有する場合、加工助剤の含有量は、共重合体(A)および任意のポリマーの合計100質量部に対して、通常は10質量部以下、好ましくは8.0質量部以下である。
・活性剤
活性剤としては、例えば、ジ-n-ブチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、モノエラノールアミン等のアミン類;ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、レシチン、トリアリルートメリレート、脂肪族カルボン酸または芳香族カルボン酸の亜鉛化合物等の活性剤;過酸化亜鉛調整物;クタデシルトリメチルアンモニウムブロミド、合成ハイドロタルサイト、特殊四級アンモニウム化合物が挙げられる。
本発明の制振・免振ゴム用組成物が活性剤を含有する場合、活性剤の含有量は、共重合体(A)および任意のポリマーの合計100質量部に対して、通常は0.2~10質量部、好ましくは0.3~5質量部である。
・吸湿剤
吸湿剤としては、例えば、酸化カルシウム、シリカゲル、硫酸ナトリウム、モレキュラーシーブ、ゼオライト、ホワイトカーボンが挙げられる。
本発明の制振・免振ゴム用組成物が吸湿剤を含有する場合、吸湿剤の含有量は、共重合体(A)および任意のポリマーの合計100質量部に対して、通常は0.5~15質量部、好ましくは1.0~12質量部である。
制振・免振ゴム用組成物の製造方法
本発明の制振・免振ゴム用組成物は、その原料として前記共重合体(A)、テルペンフェノール樹脂(B)および上述した各成分を使用することを除いて、ゴム組成物の従来公知の製造方法によって製造することができる。
本発明の制振・免振ゴム用組成物の製造方法としては、たとえばバンバリーミキサー、ニーダー、インターミックスのようなインターナルミキサー(密閉式混合機)類により、各成分を逐次または同時に混合・混練することにより得ることができる。
具体的には、例えば、前記共重合体(A)、テルペンフェノール樹脂(B)および必要に応じて任意の各成分(架橋剤(E)を除く)を、80~170℃の温度で3~10分間混練する。得られた配合物を冷却し、そこへ必要に応じて架橋剤(E)および未配合の各成分を加えて、オープンロール等のロール類、あるいはニーダーを使用して、ロール温度を、架橋が実質的に進行しない温度、たとえば40~80℃で5~30分間混練した後、分出しすることにより製造することができる。
架橋体および制振・免振ゴム
本発明の架橋体は、上述した本発明の制振・免振ゴム用組成物を架橋したものである。
本発明の架橋体は、通常のゴム材料を加硫(架橋)するときと同様に、未加硫の本発明に係る制振・免振ゴム用組成物を調製し、次いで(または同時に)所望の形状に成形し、次いで加硫(架橋)することにより製造できる。本発明の架橋体は、本発明に係る制振・免振ゴムとして好適に用いることができる。
本発明に係る架橋体および制振・免振ゴムは、上述した本発明の制振・免振ゴム用組成物を用いて得たことにより、低硬度であり、広範囲の温度領域においてtanδ(損失係数)が高く減衰性に優れたものとなる。
本発明に係る架橋体および制振・免振ゴムでは、-20℃におけるtanδ(tanδ(-20℃)と、80℃におけるtanδ(tanδ(80℃))との比〔(tanδ(-20℃)/(tanδ(80℃)〕を、好ましくは1.0以上1.8以下、より好ましくは1.0以上1.7以下と小さいものとすることができる。このような架橋体および制振・免振ゴムでは、温度によるtanδの変化が比較的小さく、tanδの温度依存性が小さいことから、たとえば-20℃~80℃などの幅広い温度条件で好適な制振性・免振性を有する。
本発明に係る制振・免振ゴムは、本発明の制振・免振ゴム用組成物から得られる架橋体を含んでいる。
本発明の制振・免振ゴムは、OA機器、家電製品(洗濯機等)、自動車、工作機械、産業機械、床材、制振パネル、カーエアコン、カーオーディオ、カーナビ等の制振部材、トーショナルダンパー、プロペラシャフトブッシュ等の材料として好ましく用いることができ、温度変化の大きい箇所で用いる用途にも好適に用いることができる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[測定・評価方法]
架橋前の組成物(以下「未加硫ゴム」とも記載する。)およびその架橋体(以下「加硫ゴム」とも記載する)の物性を、以下の方法で測定あるいは評価した。
〔未加硫ゴム特性〕
(1)加硫速度(TC90(分))
未架橋のゴム配合物をサンプルとして用いて、測定装置としてMDR2000(ALPHA TECHNOLOGIES社製)を用い、温度170℃かつ時間20分の測定条件下で、加硫速度(TC90)を以下のとおり測定した。
サンプルを測定装置にセットし、一定温度および一定のせん断速度の条件下で得られるトルク変化を測定し、加硫曲線を得た。この加硫曲線からトルクの最小値S'Minおよび最大値S'Maxを求め、測定開始時を基準としてトルクが(S'Max-S'Min)×0.9となるまでの時間、すなわちトルクの最大値と最小値との差の90%のトルクに達成するまでの時間を、加硫速度(TC90;分)とした。
(2)加硫誘導時間(TS1)
未架橋のゴム配合物をサンプルとして用いて、加硫測定装置:MDR2000(ALPHA TECHNOLOGIES 社製)により、温度170℃および時間20分の測定条件下で、一定温度および一定のせん断速度の条件下で得られるトルク変化を測定した。最小トルク値からトルク1point(1dNm)上がるまでの時間を加硫誘導時間(TS1;分)とした。
〔加硫ゴム特性〕
(1)硬さ試験(デュロ-A硬度)
未加硫ゴムから、プレス成形機を用いて170℃で15分間加硫を行なって、厚さ2mmのシート(架橋体)を得た。
JIS K 6253に従い、シートの硬度(タイプAデュロメータ、HA)の測定は、平滑な表面をもっている2mmの加硫ゴムシート6枚を用いて、平らな部分を積み重ねて厚み約12mmとして行った。ただし、試験片に異物の混入したもの、気泡のあるもの、およびキズのあるものは用いなかった。また、試験片の測定面の寸法は、押針先端が試験片の端から12mm以上離れた位置で測定できる大きさとした。
(2)引張試験
未加硫ゴムから、プレス成形機を用いて170℃で15分間加硫を行なって、厚さ2mmのシート(架橋体)を得た。
得られた加硫ゴムシートを打抜いてJIS K 6251(2001年)に記載されている3号形ダンベル試験片を調製した。この試験片を用いて同JIS K 6251に規定される方法に従い、測定温度25℃、引張速度500mm/分の条件で引張り試験を行ない、100%モジュラス(M100)、200%モジュラス(M200)、300%モジュラス(M300)、引張破断点応力(TB)〔MPa〕および引張破断点伸び(EB)〔%〕を測定した。
(3)圧縮永久歪
圧縮永久歪(CS)測定用試験片は、厚さ12.7mm、直径29mmの直円柱形の試験片を、未加硫ゴムから、プレス成形機を用いて170℃で20分間加硫して得た。得られた試験片をJIS K6262(1997)に従って、120℃×24時間処理後の圧縮永久歪を測定した。
(4)粘弾性
未加硫ゴムから、プレス成形機を用いて170℃で15分間加硫を行なって、厚さ3mmのシート(架橋体)を作製し、さらに動的粘弾性測定に必要な45mm×10mm×3mmの短冊片を切り出し、試験片とした。ANTONPaar社製MCR301を用いて、10rad/sの周波数で、-20~80℃の範囲で動的粘弾性測定を行った。
[原料]
実施例等で使用した原料は以下のとおりである。
<共重合体(A)>
・共重合体(A-1):三井EPT3070(商品名)(エチレン・プロピレン・5-エチリデン-2-ノルボルネン三元共重合体、三井化学(株)製)
<テルペンフェノール樹脂(B)>
・テルペンフェノール樹脂(B-1):YSポリスターT30(商品名)(軟化点 30±5℃、テルペンモノマーとフェノールを共重合した樹脂、粘稠体、色相:GS7以下、ヤスハラケミカル(株)製)
・テルペンフェノール樹脂(B-2):YSポリスターT80(商品名)(軟化点 80±5℃、テルペンモノマーとフェノールを共重合した樹脂、ビーズ状またはブロック状、色相:GS12以下、ヤスハラケミカル(株)製)
・テルペンフェノール樹脂(B’-3):YSポリスターT130(商品名)(軟化点 130±5℃、テルペンモノマーとフェノールを共重合した樹脂、ビーズ状、色相:GS7以下、ヤスハラケミカル(株)製)
<シリカ(C)>
・疎水性シリカ(C-1):アエロジルRX200(商品名)(ヘキサメチルジシラザン表面処理シリカ、平均粒径12nm、比表面積115-165m2/g、日本アエロジル(株)製)
<可塑剤(D)>
・オイル(D-1):ダイアナプロセスオイルPW-32(商品名)(パラフィン系プロセスオイル、動粘度(40℃):約31mm2/s)
<架橋剤(E)>
・過酸化物系架橋剤(E-1):DCP-40C(ジクミルパーオキサイド(濃度:40%))
<架橋助剤(F)>
・活性亜鉛華(F-1):META-Z 102(商品名)(井上石灰工業(株)製)
<添加剤>
・ステアリン酸(内部離型剤)
・ポリエチレングリコール(活性剤):PEG#4000(商品名)(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)
[比較例1]
共重合体(A-1)を100質量部、活性亜鉛華(F-1)を5質量部、ステアリン酸を1質量部、ポリエチレングリコールを1質量部、疎水性シリカ(C-1)を100質量部、および、オイル(D-1)を60質量部、1.7リットル容量のバンバリーミキサーに投入し5分間混練した。
次いでこの混練物を表面温度が50℃の6インチロールに巻き付けた後、この配合物267質量部に対し、過酸化物系架橋剤(E-1)を10.2質量部加えて8分間混練し、得られた配合物を放冷し、制振・免振ゴム用組成物(未加硫ゴム)を得た。
得られた未加硫ゴム及びその架橋体について、上記の方法により各種物性を測定あるいは評価した。結果を表1に示す。
[実施例1~4]
比較例1において、配合成分の種類および量を、表1に記載のとおり変更したこと以外は、比較例1と同様にして未加硫ゴムを得た。得られた各未加硫ゴム及びその架橋体について、上記の方法により各種物性を測定した。結果を表1に示す。
[比較例2,3]
比較例1において、配合成分の種類および量を、表1に記載のとおり変更したこと以外は、比較例1と同様にして未加硫ゴムを得た。得られた各未加硫ゴムの各種物性を上記の方法により測定した。結果を表1に示す。次いでこの未加硫ゴムを用いて、加硫ゴム特性の測定に記載の方法で、架橋体である加硫シートの製造を試みたが、コンパウンド中にテルペンフェノール樹脂(B’-3)がビーズ状のまま分散しており、加硫シートの成形ができなかった。
本発明に係る制振・免振ゴム用組成物は、架橋体および制振・免振ゴムの製造に好適に用いられる。また本発明に係る制振・免振ゴムは、OA機器、家電製品(洗濯機等)、自動車、工作機械、産業機械、床材、制振パネル、カーエアコン、カーオーディオ、カーナビ等の制振部材、トーショナルダンパー、プロペラシャフトブッシュ等の材料として好適に用いられる。

Claims (7)

  1. エチレンに由来する構造単位(a1)と、炭素数3~20のα-オレフィンに由来する構造単位(a2)と、非共役ポリエンに由来する構造単位(a3)とを有するエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)と、
    軟化点100℃以下のテルペンフェノール樹脂(B)とを含み、
    前記テルペンフェノール樹脂(B)の含有量が1~15phrである、制振・免振ゴム用組成物。
  2. 前記エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)が、
    エチレンに由来する構造単位(a1)に由来する構造単位と、炭素数3~20のα-オレフィンに由来する構造単位(a2)とのモル比[(a1)/(a2)]が、40/60~99.9/0.1であり、かつ、
    非共役ポリエンに由来する構造単位(a3)の含有率が0.07~10質量%である、請求項1に記載の制振・免振ゴム用組成物。
  3. 前記非共役ポリエンに由来する構造単位(a3)が、5-エチリデン-2-ノルボルネン(ENB)に由来する構造単位を含む、請求項1または請求項2に記載の制振・免振ゴム用組成物。
  4. さらにシリカ(C)を含む、請求項1~3のいずれかに記載の制振・免振ゴム用組成物。
  5. 前記シリカ(C)が疎水性シリカを含む、請求項4に記載の制振・免振ゴム用組成物。
  6. 前記エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)の少なくとも一部が架橋されている、請求項1~5のいずれかに記載の制振・免振ゴム用組成物の架橋体。
  7. 請求項6に記載の架橋体を含む、制振・免振ゴム。
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