JP5383306B2 - 防振ゴム組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の車両などの防振ゴムに用いられる防振ゴム組成物に関する。
従来より自動車や各種車両にはエンジン駆動時の振動を吸収して騒音を防止する等の目的のため、トーショナルダンパーやエンジンマウント、マフラーハンガー等が用いられ、その構成材料として防振ゴムが用いられている。このような用途に使用される防振ゴムには、耐熱性が良好であること、耐オゾン性が良好であること及び動倍率が低いことに加え、特に疲労耐久性が高いことが要求される。これまでに、耐熱性及び耐オゾン性を向上するために天然ゴムの一部又は全部をα−オレフィン系共重合体ゴムに置換する試みがなされている。
例えば、特許文献1においては、天然ゴム及び/又はポリイソプレンゴム50〜90重量%とエチレン−α−オレフィン−ジエン共重合体ゴム及び/又はエチレン−α−オレフィン共重合体ゴム10〜50重量%を含有するゴム成分を有する防振ゴム組成物が提案されている。
また、特許文献2においては、ポリマー総量100質量部中、エチレン−プロピレン系ポリマー50質量部以上に対し、天然ゴムを50質量部未満配合してなる防振ゴム組成物が開示されている。
しかしながら、天然ゴムとエチレン−α−オレフィン−ジエン共重合体ゴムは相溶性が低く、得られるゴム組成物の疲労耐久性のばらつきが大きいという問題があった。
特開平4−23841号公報 特開平6−200096号公報
本発明は、このような状況下で、天然ゴムとエチレン−α−オレフィン−ジエン共重合体ゴムとの質量比が特定範囲であるゴム成分を有する防振ゴム組成物の疲労耐久性のばらつきを低減させることを課題とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために種々の防振ゴム組成物の相状態を観察し、特定の相状態の場合に上記の課題を解決し得ることを見出して、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、ゴム成分が天然ゴム及びエチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴムからなり、質量比(該天然ゴム/該エチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴム)が(70/30)〜(60/40)である防振ゴム組成物であって、該ゴム組成物中で該天然ゴムが連続相をなし、該エチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴムが非連続相をなし、且つ該非連続相の最大直径が6μm以下であることを特徴とする防振ゴム組成物であり、好ましくは、前記エチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴムが、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴムである。
本発明によれば、疲労耐久性のばらつきが低減された防振ゴム組成物を提供することができる。
本発明の実施例1の防振ゴム組成物の走査型電子顕微鏡(以下、「SEM」という)画像により表わされた状態図である。 本発明の実施例2の防振ゴム組成物のSEM画像により表わされた状態図である。 本発明の実施例3の防振ゴム組成物のSEM画像により表わされた状態図である。 本発明の実施例4の防振ゴム組成物のSEM画像により表わされた状態図である。 比較例2の防振ゴム組成物のSEM画像により表わされた状態図である。 比較例3の防振ゴム組成物のSEM画像により表わされた状態図である。 比較例4の防振ゴム組成物のSEM画像により表わされた状態図である。 動的疲労試験の試験方法を示す模式図である。
本発明の防振ゴム組成物は、ゴム成分が天然ゴム及びエチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴムからなり、質量比(該天然ゴム/該エチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴム)が(70/30)〜(60/40)である防振ゴム組成物であって、該ゴム組成物中で該天然ゴムが連続相をなし、該エチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴムが非連続相をなし、且つ該非連続相の最大直径が6μm以下であることを特徴とする。
本発明において、防振ゴム組成物のゴム成分の質量比(天然ゴム/エチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴム)が(70/30)以下、即ちエチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴムがゴム成分中30質量%以上であることを要するのは、耐熱性及び耐オゾン性を良好にするためである。また、ゴム成分の質量比(天然ゴム/エチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴム)が(60/40)以上、即ちエチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴムがゴム成分中40質量%以下であることを要するのは、安定した天然ゴムの連続相及びエチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴムの非連続相を形成するためである。
本発明において、天然ゴムを連続相とし、エチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴムを非連続相とするのは、天然ゴムの高い疲労耐久性を確保するためであり、エチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴムの非連続相の最大直径を6μm以下にするのは、最大直径6μmを超えるエチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴムの非連続相が疲労耐久性を著しく損ねるからである。
ここで、得られた防振ゴム組成物の15μm×20μm以上の視野(例えば、20μm×25μmの視野)を有するSEM画像を100枚撮影し、それら全ての画像の非連続相の最大直径を測定することによりそれらの画像の最大直径の内、最大の直径を求めてエチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴムの非連続相の最大直径とした。
本発明に係るエチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴムに用いられるα−オレフィンは、炭素数3以上のα−オレフィンであり、具体的にはプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等が挙げられ、特にプロピレンが好ましく用いられる。即ち、本発明に係るエチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴムとしてはエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム(以下、「EPDM」という。)であることが好ましい。
また、エチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴムの第3成分であるジエンとしては、エチリデンノルボルネン(ENB)、1,4−ヘキサジエン(1,4−HD)、ジシクロペンタジエン(DCP)などが挙げられる。
本発明の防振ゴム組成物において、エチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴムで構成される非連続相の最大直径を6μm以下とする方法としては、種々の方法がある。例えば、防振ゴム組成物に相溶化剤を配合する方法や二軸混練機により混練りする方法等がある。
上記の相溶化剤としては、各種樹脂や界面活性剤が挙げられる。相溶化剤として用いられる樹脂としては、脂肪族炭化水素樹脂、脂肪族炭化水素水素添加樹脂、脂環式炭化水素樹脂、芳香族炭化水素樹脂、芳香族炭化水素水素添加樹脂及びそれらの混合物が挙げられる。これらの樹脂の内、石油樹脂として、C4〜C5炭化水素留分共重合物、シクロペンタジエン共重合物(ジシクロペンタジエン共重合物を包含する)、C8〜C10芳香族炭化水素留分共重合物及びこれらの水素添加樹脂(C4〜C10炭化水素)等が挙げられる。
脂肪族炭化水素樹脂混合物としては、例えば、パフォーマンスアディテイブ社製、商品名「UB6000」が好適に挙げられ、脂肪族炭化水素水素添加樹脂混合物としては、パフォーマンスアディテイブ社製、商品名「UB XP108」が好適に挙げられる。
以上の樹脂は、単独で使用しても良いし、2種以上混合しても使用しても良い。
脂環式炭化水素樹脂としては、シクロペンタジエン樹脂が挙げられ、特にジシクロペンタジエン樹脂が好適に挙げられる。ジシクロペンタジエン樹脂としては、日本ゼオン(株)製、商品名「クイントン 1325」、「クイントン 1700」、丸善石油化学(株)製、商品名「マルカレッツM M−890A」等が挙げられる。他の脂環式炭化水素樹脂としては、荒川化学工業(株)製、商品名「アルコン P−90」等が挙げられる。
芳香族炭化水素樹脂としては、ナフサの熱分解により得られ、そのC8〜C10留分(特に、C9留分)中に含まれるα−メチルスチレン、o−ビニルトルエン、m−ビニルトルエン、p−ビニルトルエン等のビニル置換芳香族炭化水素等を重合した樹脂が挙げられる。例えば、新日本石油精製(株)製、商品名「日石ネオポリマー L−90」、「日石ネオポリマー 120」等が挙げられる。
上述の樹脂は合計で、前記ゴム成分100質量部に対して、1〜10質量部含有されていることが好ましく、2〜7質量部含有されていることがより好ましく、
3〜5質量部含有されていることがさらに好ましい。
相溶化剤として用いられる界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤が好ましく、ポリ(オキシエチレン)アルキルエーテルが特に好ましい。このポリ(オキシエチレン)アルキルエーテルとしては、例えば、花王(株)製、商品名「エマルゲン 106」が挙げられる。
上述の界面活性剤は合計で、前記ゴム成分100質量部に対して、1〜10質量部含有されていることが好ましく、2〜7質量部含有されていることがより好ましく、3〜5質量部含有されていることがさらに好ましい。
相溶化剤として、樹脂と界面活性剤とを併用しても良い。
本発明の防振ゴム組成物には補強用充填材としてカーボンブラックが含まれていることが好ましい。弾性率を高くすると共に減衰性を高めるためである。使用されるカーボンブラックの例としては、標準品種であるSAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、FT、SRF(以上ゴム用ファーネス),MTカーボンブラック(熱分解カーボン)を挙げることができる。
ゴム成分100質量部に対して、5〜120質量部であることが好ましく、15〜80質量部であることがより好ましく、20〜60質量部であることがさらに好ましい。
本発明の防振ゴム組成物には、上記成分と共に、通常の防振ゴム組成物に配合され使用される配合剤を含有させることができる。例えば、カーボンブラック以外の各種充填材(例えば、シリカ、クレー、炭酸カルシウム等)、シランカップリング剤、加硫剤としての硫黄、加硫促進剤、加硫促進助剤、各種プロセスオイル等の軟化剤、亜鉛華、ステアリン酸、ワックス、老化防止剤などの一般的に配合される各種配合剤を挙げることができる。
本発明においては、架橋系を限定しない。パーオキサイド架橋、硫黄加硫等の架橋形態を取ることができる。
パーオキサイドとしては、具体例として、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ジイソブチリルパーオキサイド、クミルパーオキシネオデカノエート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオヘプタノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド、ジラウロイルパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジコハク酸パーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ(4−メチルベンゾイル)パーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ(3−メチルベンゾイル)パーオキサイド、ベンゾイル(3−メチルベンゾイル)パーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ジ(4,4−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキシル)プロパン、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、n−ブチル−4,4−ジ(t−ブチルパーオキシ)バレレート、ジ(2−t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ジ−t−ヘキシルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、p−メンタンヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド等が挙げられ本発明においては、ジ(2−t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ジクミルパーオキサイドを好適に用いることができる。これらは1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。これらの加硫剤の配合量は、上記ゴム成分100質量部に対して、通常1〜10質量部、好ましくは2〜8質量部である。配合量が10質量部を超えると、ゴムが硬化し過ぎて、破断伸びの低下及び耐久性の低下等を招くおそれがあり、1質量部未満の場合は、架橋密度が低下し、破断強度の低下、動倍率の悪化、圧縮永久歪の悪化及び耐久性の低下等を招くおそれがある。
また、パーオキサイドと併用できる共架橋剤としては、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、エチレンジメタクリレート、1,3−ブチレンジメタクリレート、1,4−メチレンジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、2,2′−ビス(4−メタクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールエーテルヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジメチロールプロパンジアクリレート、ステアリルアクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、オリゴエステルアクリレート、アルミニウム(メタ)アクリレート、ジンク(メタ)アクリレート、マグネシウム(メタ)アタリレート、カルシウム(メタ)アクリレート、1,3−ビス(シトラコンイミドメチル)ベンゼン、1−シトラコンイミドメチルベンゼン、3−イタコンイミドメチルベンゼン、N,N’−m−フェニレンジマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルメタン−ビスマレイミド、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジアリルフタレート、ジアリルクロレンデート、ジビニルベンゼン、2−ビニルピリジン、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、p−キノンジオキシム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシム、1,2−ポリブタジエン、トリアジンチオール、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフイド等を使用することができる。これらは、1種を単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
ただし、使用できる架橋剤、共架橋剤はこれらに限定するものではない。
また、硫黄加硫系に用いられる硫黄系加硫剤としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、表面処理硫黄、高分散性硫黄、不溶性硫黄等が挙げられる。また、硫黄加硫系のゴム用加硫促進剤としては、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド類、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド等のチアゾール類、ジフェニルグアニジン等のグアニジン類、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等のチウラム類、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン塩、ピペコリルジチオカルバミン酸ピペコリン塩、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、N−エチル−N−フェニルジチオカルバミン酸亜鉛、N−ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジブチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジメチルジチオカルバミン酸第二鉄、ジエチルジチオカルバミン酸テルル等のジチオカルバミン酸塩類、ブチルキサントゲン酸亜鉛、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛、イソプロピルキサントゲン酸ナトリウム等のキサントゲン酸塩類等を挙げることができる。これらは併用することができる。加硫促進剤の合計使用量は、ゴム成分100質量部に対して0.2〜10.0質量部であることが好ましく、0.3〜10.0質量部であることがより好ましく、0.5〜6.0質量部がさらに好ましい。
上記の硫黄系加硫剤及び/又は加硫促進剤と、パーオキサイド及び/又は共架橋剤とを併用することもできる。
老化防止剤についても公知の老化防止剤を選択し用いることができる。例えば、N−フェニル−N'−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン(6PPD:6C)やN−フェニル−N'−イソプロピル−p−フェニレンジアミン(IPPD:3C)、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合物(RD)などが挙げられる。これらは、ゴム成分100質量部に対して0.5〜10質量部程度を用いることができる。
本発明の防振ゴム組成物は、相溶化剤を配合しない場合であっても、二軸混練機により混練りする方法等の練り効率の良い混練り方法によっても得られる。
好適には、スクリュ−セグメントを考慮した二軸混練機により、天然ゴム及びエチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴムからなるマスターバッチゴム組成物を得た後、このマスターバッチゴム組成物とカーボンブラックや加硫剤等の配合剤をバンバリーミキサー等の通常のゴム混練機を用いて本発明の防振ゴム組成物を得る方法が挙げられる。
更に具体的には、最初に天然ゴム及びエチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴムをそれぞれ押出機とペレタイザーを用いて1辺1cm以下の粒状に加工する。粒状に加工された天然ゴム及びエチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴムを所定の配合比率で二軸混練機により良く乾式混練(ドライブレンド)してマスターバッチゴム組成物を得る。
ここで、二軸混練機を例示すると、日本製鋼所(JSW)製の二軸混練機、商品名「TEX−30α」が好適に挙げられる。TEX−30αのスクリュー直径は32mmであり、長さ(L)/直径(D)の比は42である。二軸混練機内のスクリューセグメント構成において、全てのセグメントを順方向のフルフライトとする場合より、ニーディングゾーンを用いる場合の方が好ましい。
本発明の防振ゴム組成物は、上述の二軸混練機による方法の外、ゴムの技術分野において使用される混合ロール、バンバリーミキサー、ニーダー等の混合装置を使用して混練、製造されても良い。この際に必要に応じて加熱する。
防振ゴム部材への成形方法としては、プレス成形、トランスファー成形、射出成形など、成形する形状に応じて種々の方法が適宜採用可能である。また、金属部材との接着が必要な場合には、メタロックシリーズ、ケムロックシリーズ等の周知のゴム−金属接着剤を適宜使用することができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、防振ゴム組成物の非連続相の最大直径及び動的疲労試験は、以下の方法により測定した。
(1)非連続相の最大直径
上述の方法により測定した。
(2)動的疲労試験
図8は、動的疲労試験の試験方法を示す模式図である。図8に示すように動的疲労試験用サンプル1は、固定金具2に直径55mm、高さ30mmの円柱状の供試防振ゴム3を接着し、さらに、固定金具2に対向する供試防振ゴム3の面に可動金具4を接着して得られる。可動金具4に矢印方向の動的歪を与えることにより、この動的疲労試験用サンプル1に、室温において周波数2Hzで、剪断率60%の剪断変形を付与し、供試防振ゴム3に亀裂が発生するまでの動的疲労回数を測定した。4回測定して、亀裂発生までの平均動的疲労回数及び亀裂発生までの最低動的疲労回数を評価した。
実施例1〜3
第1表に示す配合処方(単位はいずれも「質量部」である。)により天然ゴム、EPDM、及び相溶化剤{脂肪族炭化水素樹脂混合物又はポリ(オキシエチレン)アルキルエーテル}をバンバリーミキサー内で乾式混練し、マスターバッチゴム組成物を得た。得られたマスターバッチゴム組成物と配合剤とを第1表に示す配合処方によりバンバリーミキサー内で混練し、実施例1〜3の防振ゴム組成物を得た。
得られた実施例1〜3の防振ゴム組成物の非連続相の最大直径を上述の方法により測定した。
実施例4
最初に天然ゴム及びEPDMをそれぞれ押出機とペレタイザーを用いて1辺1cm以下の粒状に加工した後、それらを用いて第1表に示す配合処方に従い、定量フィーダーにより60kg/hで日本製鋼所(JSW)製の二軸混練機、商品名「TEX−30α」を用いて乾式混練し、マスターバッチゴム組成物を得た。混練条件は、二軸混練機内にニーディングゾーンを2個所設け、バレル温度調節条件は、二軸混練機入口のみ50℃とし、他の部分は80℃とし、スクリュー回転数は100rpmとした。
得られたマスターバッチゴム組成物と配合剤とを第1表に示す配合処方によりバンバリーミキサー内で混練し、実施例4の防振ゴム組成物を得た。得られた実施例4の防振ゴム組成物の非連続相の最大直径を上述の方法により測定した。
図1〜4は、本発明の実施例1〜4の防振ゴム組成物のSEM画像により表わされた状態図である。図1〜4の黒い粒状部分がEPDMの非連続相であり、図1〜4のいずれも、明らかに非連続相の最大直径は6μmよりはるかに小さくなっている。
得られた実施例1〜4の防振ゴム組成物の動的疲労試験を上記の方法で実施した。結果を第1表に示す。
比較例1〜5
第1表に示す配合処方により、バンバリーミキサー内で混練して比較例1〜5の防振ゴム組成物を得た。比較例1〜5の防振ゴム組成物の混練には、実施例1〜3で用いた相溶化剤を用いず、実施例4で用いた2軸混練機も用いなかった。
図5〜7は、比較例2〜4の防振ゴム組成物のSEM画像により表わされた状態図である。図5によれば、比較例2の防振ゴム組成物の非連続相の最大直径は10μmより大きくなっている。また、図6及び7によれば、明らかに非連続相の最大直径は6μmより大きくなっている。
比較例1の防振ゴム組成物は、EPDMが連続層を形成しており、比較例5の防振ゴム組成物は、天然ゴム単独であるので、いずれもEPDMの非連続相は存在しない。
得られた比較例1〜5の防振ゴム組成物の動的疲労試験を上記の方法で実施した。結果を第1表に示す。
[注]
*1 EPDM:住友化学(株)製、商品名「エスプレン 601F」、油展量:EPDM100質量部に対してオイル70質量部
*2 FEFカーボンブラック:N550
*3 相溶化剤:脂肪族炭化水素樹脂混合物、パフォーマンスアディテイブ社製、商品名「UB6000」
*4 相溶化剤:ポリ(オキシエチレン)アルキルエーテル、花王(株)製、商品名「エマルゲン 106」
*5 老化防止剤RD:2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合物、精工化学(株)製、商品名「ノンフレックス RD」
*6 老化防止剤6PPD:N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、大内新興化学工業(株)製、商品名「ノクラック6C」
*7 パーオキサイド:ジ(2−t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン
*8 共架橋剤:ジンクアクリレート(ジアクリル酸亜鉛)
*9 加硫促進剤TT:テトラメチルチウラムジスルフィド、川口化学工業(株)製、商品名「アクセル TMT」
*10 加硫促進剤CZ:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、川口化学工業(株)製、商品名「アクセル CZ」
第1表から明らかなように、実施例1〜4の防振ゴム組成物は、比較例1〜5の防振ゴム組成物と比較して、いずれも最低動的疲労回数が高く、疲労耐久性のばらつきが大幅に低減され、安全設計の容易な防振ゴム組成物であった。
本発明の組成物は、各種の防振ゴム部材、具体的には、各種自動車のエンジンマウント、ストラットマウント、メンバーマウント、サスペンションブッシュ、トーコレクトブッシュ、ロアアームブッシュ、デフマウント、マフラーハンガ、スプリングシート、ダイナミックダンパー、ビスカスラバーダンパー、センターサポートゴム等に好適に用いられる。
1 動的疲労試験用サンプル
2 固定金具
3 供試防振ゴム
4 可動金具

Claims (6)

  1. ゴム成分が天然ゴム及びエチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴムからなり、質量比(該天然ゴム/該エチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴム)が(70/30)〜(60/40)である防振ゴム組成物であって、該ゴム組成物中で該天然ゴムが連続相をなし、該エチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴムが非連続相をなし、且つ該非連続相の最大直径が6μm以下であることを特徴とする防振ゴム組成物。
  2. 前記エチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴムが、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴムである請求項1に記載の防振ゴム組成物。
  3. 相溶化剤を含有する、請求項1又は2に記載の防振ゴム組成物。
  4. 前記相溶化剤が、脂肪族炭化水素樹脂、脂肪族炭化水素水素添加樹脂、脂環式炭化水素樹脂、芳香族炭化水素樹脂、芳香族炭化水素水素添加樹脂及びそれらの混合物から選択される樹脂であるか、又は界面活性剤である、請求項3に記載の防振ゴム組成物。
  5. 天然ゴムが連続相をなし、エチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴムが非連続相をなし、且つ該非連続相の最大直径が6μm以下である防振ゴム組成物の製造方法であって、
    二軸混練機により、前記天然ゴム及び前記エチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴムからなる、質量比(該天然ゴム/該エチレン−α−オレフィン−ジエン三元共重合体ゴム)が(70/30)〜(60/40)であるマスターバッチゴム組成物を得た後、該マスターバッチゴム組成物と加硫剤を含む成分とをゴム混練機を用いて混練することを特徴とする、防振ゴム組成物の製造方法。
  6. 前記ゴム混練機がバンバリーミキサーである、請求項5に記載の防振ゴム組成物の製造方法。
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