JP2023144549A - 吊り上げ具と壁パネルの吊り上げ方法 - Google Patents

吊り上げ具と壁パネルの吊り上げ方法 Download PDF

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誠 尾山
Makoto Oyama
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Abstract

【課題】重機から垂下されるワイヤに対して壁パネルを効率的に仮固定することができ、ワイヤが緩んでいる場合でも壁パネルから外れることのない吊り上げ具と、この吊り上げ具を用いた壁パネルの吊り上げ方法を提供すること。【解決手段】吊り金具10と吊り治具30を有し、吊り治具30は、ワイヤが引っ掛けられる引っ掛け部33と縦材31と横材32とを有し、吊り金具10は、曲げ部13を介して連続する一対の第一縦片11,12を有し、縦材31の一部と横材32が遊嵌される正面視縦直線状の遊嵌孔15が第一縦片11から曲げ部13に亘って開設され、吊り金具10は、遊嵌孔15が壁パネル70の上端よりも上方に位置合わせされた状態で固定されるようになっており、引っ張り状態では横材32が曲げ部13に係止され、非引っ張り状態では縦材31が二つの第一縦片11,12の間に入り込んでいる。【選択図】図3

Description

本発明は、吊り上げ具と壁パネルの吊り上げ方法に関する。
建物を構成する外壁パネルや内壁パネル(界壁や間仕切り壁等の内壁パネル)を含む壁パネルは、柱や梁等を有する架構が構築された後、クレーン等の重機にて吊り上げられた壁パネルが設置位置に移載され、壁パネルと架構がボルト接合等されることにより、壁パネルの建て込みが行われる。重機による壁パネルの吊り上げにおいては、壁パネルに対して輪っか状の吊り金具を強固に取り付けておき、重機から垂下されたワイヤ(ロープ、チェーン等も含む)の先端に取り付けれている引っ掛けフックを吊り金具に引っ掛けることにより、壁パネルの引き上げが行われる。あるいは、重機から垂下されたワイヤの先端にシャックルを取り付けておき、シャックルを吊り金具に取り付けることにより、壁パネルの引き上げが行われる。
引っ掛けフックを吊り金具に引っ掛ける前者の吊り上げ方法では、ロープが重機にて上方に吊り上げられて緊張するまでの間は、ロープが緩むことにより引っ掛けフックが吊り金具から外れる恐れが十分にあり、ロープが緊張するまでは、作業員が吊り金具から引っ掛けフックが外れていないことを確認し、外れている場合は引っ掛け直すといった作業が余儀なくされる。この際、吊り金具は一定の高さを有する壁パネルの上端もしくは上方に取り付けられていることから、作業員は足場の上で引っ掛けフックの掛け直し作業を行うことになる。また、壁パネルが5P程度かそれ以上(Pはモジュールを示し、800mm乃至1100mmの間で、例えば910mm幅等、モジュール設計仕様により任意に設定可能)の広幅となる場合は、上記する足場の上で、複数の作業員が引っ掛けフックの掛け直し作業を行う必要が生じる。
一方、シャックルを吊り金具に取り付ける後者の吊り上げ方法では、吊り金具に対してシャックルをボルト固定する際の手間がかかる。上記するように広幅の壁パネルを吊り上げる場合は、壁パネルの例えば上端の複数箇所に取り付けられている吊り金具に対して、それぞれシャックルをボルト固定することから、一人の作業員では全てのシャックルを吊り金具に固定するのに時間がかかり、従って固定時間の短縮のためには複数の作業員によるシャックルの固定が余儀なくされる。
以上のことから、重機から垂下されるワイヤに対して壁パネルを効率的に仮固定することができ、ワイヤが緩んでいる場合でも壁パネルから外れることのない吊り上げ具と、壁パネルに対する吊り上げ具の効率的な取り付けによって手間のかからない壁パネルの吊り上げを実現する、壁パネルの吊り上げ方法が望まれる。
ここで、特許文献1には、多階層用の縦長の外壁パネルを立て起こすような場合でも、外壁パネルに大きな撓みが発生するのを抑制できる吊り上げ具と吊り上げ方法が提案されている。この吊り上げ具の具体的構成は、吊り上げ対象物の第1高さ位置に設けられる第1引っ掛け部と、第1高さ位置よりも低い第2高さ位置に設けられる第2引っ掛け部と、第1引っ掛け部から第2引っ掛け部に渡って設けられるワイヤ部と、ワイヤ部に連結されて、吊り上げ対象物が立て起こされた状態で第1引っ掛け部に係合する係合部とを備えている。また、この吊り上げ方法の具体的構成は、吊り上げ対象物の第1高さ位置と第1高さ位置よりも低い第2高さ位置とにワイヤを掛け渡し、吊り上げ対象物を立て起こした後に、第1高さ位置の箇所だけで吊り上げ対象物を吊る状態を形成する吊り上げ方法である。
特開2018-43859号公報
特許文献1に記載の吊り上げ具は、吊り上げ対象物の異なる高さ位置である第1高さ位置と第2高さ位置に対してそれぞれ、第1引っ掛け部と第2引っ掛け部を設け、双方の引っ掛け部に渡って架け渡されたワイヤ部に対して、吊り上げ対象物が立て起こされた状態で第1引っ掛け部に係合する係合部が連結されていることから、壁パネル等の吊り上げ対象物に対して吊り上げ具を設置する際に手間がかかることが想定され、上記するように、重機から垂下されるロープに対して壁パネルを効率的に仮固定できるか否かが定かでない。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、重機から垂下されるワイヤに対して壁パネルを効率的に仮固定することができ、ワイヤが緩んでいる場合でも壁パネルから外れることのない吊り上げ具と、壁パネルに対する吊り上げ具の効率的な取り付けによって手間のかからない壁パネルの吊り上げを実現する、壁パネルの吊り上げ方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成すべく、本発明による吊り上げ具の一態様は、
壁パネルの上端に取り付けられる、吊り金具と、
前記吊り金具に対して相対移動自在に着脱される、吊り治具とを有し、
前記吊り治具がワイヤにて引っ張られている引っ張り状態では、該吊り治具は前記吊り金具に係止され、
前記吊り治具がワイヤにて引っ張られていない非引っ張り状態では、該吊り治具は前記引っ張り状態よりも吊り金具の内部に入り込んでおり、
前記吊り治具は、
前記ワイヤが引っ掛けられる引っ掛け部と、
前記引っ掛け部から延設する縦材と、
前記縦材の一端において側方に広がる横材と、を有し、
前記吊り金具は、
曲げ部を介して連続する一対の第一縦片を有し、前記吊り治具の前記縦材の一部と前記横材が遊嵌される正面視縦直線状の遊嵌孔が、一方の該第一縦片から該曲げ部に亘って開設され、
前記吊り金具は、前記遊嵌孔が前記壁パネルの上端よりも上方に位置合わせされた状態で該壁パネルに対して固定されるようになっており、
前記引っ張り状態では、前記横材が前記曲げ部に係止され、
前記非引っ張り状態では、前記縦材が二つの前記第一縦片の間に入り込んでいることを特徴とする。
本態様によれば、壁パネルの上端に取り付けられる吊り金具と、吊り金具に対して相対移動自在に着脱される吊り治具とを備え、吊り治具がワイヤにて引っ張られていない非引っ張り状態では吊り治具が引っ張り状態よりも吊り金具の内部に入り込んでいることにより、ワイヤが緊張していない非引っ張り状態においても吊り治具が吊り金具から外れることが解消され、従って、吊り金具と吊り金具により形成される吊り上げ具が外壁パネルから外れることが抑止される。一方、吊り治具がワイヤにて引っ張られている引っ張り状態では、吊り治具が吊り金具に係止されることにより、吊り治具と吊り金具によって形成される吊り上げ具を介して外壁パネルを吊り上げることが可能になる。
また、壁パネルの上端に取り付けられる吊り金具に対して、重機から垂下されるワイヤに取り付けられている吊り治具が相対移動自在に着脱されることから、吊り金具と吊り治具を簡易かつ効率的に取り付けることができ、従って、重機から垂下されるロープに対して、本態様の吊り上げ具を介して壁パネルを効率的に仮固定することができる。
また、吊り治具が、ワイヤが引っ掛けられる引っ掛け部と、引っ掛け部から延設する縦材と、縦材の一端において側方に広がる横材とを有し、吊り金具が、曲げ部を介して連続する一対の第一縦片を有し、吊り治具の縦材の一部と横材が遊嵌される、正面視縦直線状の遊嵌孔が一方の第一縦片から曲げ部に亘って開設され、遊嵌孔が壁パネルの上端よりも上方に位置合わせされた状態で壁パネルに対して吊り金具が固定されるようになっていることにより、引っ張り状態では、横材を曲げ部に対して安定的に係止することができ、非引っ張り状態では、縦材と横材を二つの第一縦片の間に入り込ませることで、吊り治具の引っ掛け部以外の領域を吊り金具の内部に収容させて、吊り上げ待機状態とすることができる。
また、本発明による吊り上げ具の他の態様において、
前記吊り金具は、一方の前記第一縦片から下方へ延設し、該第一縦片に対して直交して、相互に対向する第二縦片と第三縦片をさらに有し、
前記第二縦片は前記第三縦片よりも長さが長く、
前記第二縦片から前記第三縦片の第一ボルト孔を貫通するように第一ボルトが延び、該第二縦片から別途の第二ボルトが延びており、
第二ボルト孔と第三ボルト孔を備えている第四縦片をさらに有し、該第二ボルト孔が、前記第一ボルト孔に位置合わせされて前記第一ボルトが該第二ボルト孔を貫通し、
前記第三ボルト孔を前記第二ボルトが貫通し、
前記第一ボルトが前記第四縦片の外側でナット締めされることにより、前記吊り金具が形成されることを特徴とする。
本態様によれば、第一縦片から下方へ延設して、第一縦片に対して直交しながら相互に対向する第二縦片と第三縦片のうち、相対的に長さの長い第二縦片から第三縦片側へ第一ボルトと第二ボルトが延び、第一ボルトは第三縦片の第一ボルト孔を貫通し、第二ボルト孔と第三ボルト孔を備えている第四縦片の二ボルト孔が第一ボルトに挿通されてナット締めされ、第三縦片と第四縦片が固定されて吊り金具が形成されることにより、第二縦片と第四縦片で壁パネルを構成する胴縁の上方を挟み、胴縁に対して吊り金具を壁パネルの上方から簡易に固定することができる。ここで、第一ボルトと第二ボルトはいずれも、例えば第二縦片に開設されているボルト孔を介して挿通され、双方のボルトの頭部が第二縦片に対して溶接接合等されてよい。
また、本発明による吊り上げ具の他の態様において、
前記壁パネルは、通気層を備える外壁パネルであり、
前記通気層には、第四ボルト孔を備える胴縁が配設されており、
前記吊り金具に前記第四縦片が取り付けられていない状態で、前記第二ボルトが前記第四ボルト孔に貫通されてその先端が前記胴縁の側方に張り出し、前記第四縦片の前記第二ボルト孔に前記第一ボルトが挿通され、前記第三ボルト孔に前記胴縁の側方に張り出している前記第二ボルトが挿通され、前記第一ボルトが前記第四縦片の外側でナット締めされることにより、前記胴縁に対して前記吊り金具が固定されることを特徴とする。
本態様によれば、外壁パネルを構成する通気層にある胴縁が第四ボルト孔を備え、吊り金具に第四縦片が取り付けられていない状態で、第二ボルトが第四ボルト孔に貫通されてその先端が胴縁の側方に張り出し、第四縦片の第二ボルト孔に第一ボルトが挿通され、第三ボルト孔に胴縁の側方に張り出している第二ボルトが挿通され、第一ボルトが第四縦片の外側でナット締めされることにより、第二縦片と第四縦片にて胴縁を挟持しながら胴縁を貫通する第二ボルトを第二縦片と第四縦片に固定することができる。また、この吊り金具の構成では、扁平な第四縦片を壁パネルの通気層の上方から差し込み、第四縦片の上方で第一ボルトをナット締めすることから、胴縁への吊り金具の取り付け性は極めて良好になる。
また、本発明による壁パネルの吊り上げ方法の一態様は、
壁パネルの上端に取り付けられる、吊り金具と、
前記吊り金具に対して相対移動自在に着脱される、吊り治具と、を有し、該吊り治具は、ワイヤが引っ掛けられる引っ掛け部と、該引っ掛け部から延設する縦材と、該縦材の一端において側方に広がる横材を備えている、吊り上げ具を用意する準備工程と、
前記壁パネルに対して前記吊り金具を取り付ける、吊り金具取り付け工程と、
ワイヤが引っ掛けられている前記吊り治具を、前記吊り金具に対して相対移動自在に取り付ける、吊り治具取り付け工程と、
前記ワイヤを引き上げ、前記吊り上げ具を介して前記壁パネルを吊り上げる、吊り上げ工程と、を有し、
前記吊り治具取り付け工程では、前記吊り金具の有する第一縦片に設けられている、正面視縦直線状の遊嵌孔に対して、前記吊り治具の前記横材と前記縦材を遊嵌し、該吊り治具を90度回動して該横材を該遊嵌孔から抜け出さない姿勢とし、
前記吊り上げ工程において、前記吊り治具がワイヤにて引っ張られていない非引っ張り状態では、該吊り治具は前記引っ張り状態よりも吊り金具の内部に入り込んでおり、前記吊り治具がワイヤにて引っ張られている引っ張り状態では、該吊り治具は前記吊り金具に係止されることを特徴とする。
本態様によれば、準備工程において本発明の吊り上げ具を準備し、吊り金具取り付け工程において壁パネルに対して取り付けられている吊り金具に対して、吊り治具取り付け工程において吊り治具を相対移動自在に取り付け、吊り上げ具を介して壁パネルを吊り上げる吊り上げ工程において、吊り治具がワイヤにて引っ張られていない非引っ張り状態では吊り治具は引っ張り状態よりも吊り金具の内部に入り込んでいることにより、ワイヤが緊張していない非引っ張り状態においても吊り治具が吊り金具から外れることが解消され、吊り金具と吊り金具により形成される吊り上げ具が外壁パネルから外れることが抑止される。
特に、吊り治具取り付け工程では、吊り金具の有する第一縦片に設けられている、正面視縦直線状の遊嵌孔に対して、吊り治具の横材と縦材を遊嵌し、吊り治具を90度回動して横材を遊嵌孔から抜け出さない姿勢とすることにより、簡単に吊り金具の遊嵌孔からの吊り治具の抜け出しを防止できて好ましい。すなわち、遊嵌孔に吊り治具の横材を立てた状態で挿入しただけでは、縦方向(例えば鉛直方向)に延びる横材が第一縦片の曲げ部等に干渉して吊り治具を回動させることができない。遊嵌孔に横材を立てた姿勢で挿入した後、吊り治具を90度回動させることにより、横材が遊嵌孔から抜け出ない状態になるとともに、一対の第一縦片の内部で横材が曲げ部等と干渉することなく、回動することが可能になり、横材の回動に同期して縦材を遊嵌孔に沿って上方へ回動させることが可能になる。
一方、吊り上げ工程において、吊り治具がワイヤにて引っ張られている引っ張り状態では、吊り治具が吊り金具に係止されることにより、吊り治具と吊り金具によって形成される吊り上げ具を介して外壁パネルを吊り上げることが可能になる。また、壁パネルに取り付けられている吊り金具に対して、重機から垂下されるワイヤが引っ掛けられている吊り治具を、吊り金具に対して相対移動自在に取り付けることにより、重機から垂下されるワイヤに対して吊り上げ具を介して壁パネルを効率的に仮固定することができる。
また、本発明による壁パネルの吊り上げ方法の他の態様において、
前記吊り金具は、一方の前記第一縦片から下方へ延設し、該第一縦片に対して直交して、相互に対向する第二縦片と第三縦片をさらに有し、
前記第二縦片は前記第三縦片よりも長さが長く、
前記第二縦片から前記第三縦片の第一ボルト孔を貫通するように第一ボルトが延び、該第二縦片から別途の第二ボルトが延びており、
第二ボルト孔と第三ボルト孔を備えている第四縦片をさらに有しており、
前記壁パネルは外壁パネルであり、該外壁パネルは、外壁面材と、胴縁にて形成される通気層と、断熱材を内部に備えた外壁フレームが少なくとも壁厚方向に積層された構成を有し、該胴縁には、第四ボルト孔が設けられており、
前記吊り金具取り付け工程では、
前記吊り金具に前記第四縦片が取り付けられていない状態で、前記第二ボルトを前記第四ボルト孔に貫通させてその先端を前記胴縁の側方に張り出させ、前記第四縦片の前記第二ボルト孔に前記第一ボルトを挿通し、前記第三ボルト孔に前記胴縁の側方に張り出している前記第二ボルトを挿通し、前記第一ボルトを前記第四縦片の外側でナット締めすることにより、前記胴縁に対して前記吊り金具を固定することを特徴とする。
本態様によれば、外壁パネルを構成する通気層にある胴縁が第四ボルト孔を備え、吊り金具に第四縦片が取り付けられていない状態で、第二ボルトを第四ボルト孔に貫通してその先端を胴縁の側方に張り出させ、第四縦片の第二ボルト孔に第一ボルトを挿通し、第三ボルト孔に胴縁の側方に張り出している第二ボルトを挿通し、第一ボルトを第四縦片の外側でナット締めすることにより、吊り上げ対象の外壁パネルの通気層を有効利用して、吊り金具を外壁パネルに対して効率的に固定することができる。また、この吊り金具取り付け工程によれば、扁平な第四縦片を壁パネルの通気層の上方から差し込み、第四縦片の上方で第一ボルトをナット締めすることから、胴縁への吊り金具の取り付け性は極めて良好になる。
また、本発明による壁パネルの吊り上げ方法の他の態様において、
前記吊り金具取り付け工程では、前記壁パネルの上端に間隔を置いて複数の前記吊り金具を取り付け、
前記吊り治具取り付け工程では、それぞれの前記吊り金具に対して前記吊り治具を相対移動自在に取り付けることを特徴とする。
本態様によれば、吊り金具取り付け工程において、壁パネルの上端に間隔を置いて複数の吊り金具を取り付けておき、吊り治具取り付け工程において、それぞれの吊り金具に対して吊り治具を相対移動自在に取り付けることにより、複数の吊り治具を介して効率的に、壁パネルに固定されている複数の吊り金具に対してワイヤを取り付けることができる。従って、吊り上げ対象が広幅の壁パネルであっても、複数の吊り上げ具を介して、一人の作業員にて壁パネルに対してワイヤを仮固定することができる。
また、本発明による壁パネルの吊り上げ方法の他の態様において、
前記壁パネルの吊り上げ方法は、吊り上げ工程に次いで、さらに吊り治具取り外し工程を有し、
前記吊り金具取り付け工程では、前記吊り金具の上端を前記壁パネルの上端から上方に突設させた状態で、前記通気層にある前記胴縁に対して複数の該吊り金具を固定し、横方向に延設する吊り桟から垂下される複数の前記ワイヤに引っ掛けられている複数の前記吊り治具を、対応する前記吊り金具に対して取り付け、
前記吊り治具取り外し工程では、それぞれの前記吊り金具から前記吊り治具を取り外して該吊り金具を前記壁パネルに残置し、該吊り金具を、上階の外壁パネルの設置の際の位置合わせ部材として利用することを特徴とする。
本態様によれば、吊り上げ工程に続く吊り治具取り外し工程において、壁パネルの上端から吊り金具の上端が上方に突設した状態で外壁パネルの通気層に取り付けられている当該吊り金具を壁パネルに残置し、上階の外壁パネルの設置の際の位置合わせ部材として利用することにより、室内側から上階の外壁パネルを設置する場合でも、下階と上階の外壁面材の精緻な面合わせを実現できる。
以上の説明から理解できるように、本発明の吊り上げ具と壁パネルの吊り上げ方法によれば、重機から垂下されるワイヤに対して壁パネルを効率的に仮固定することができ、ワイヤが緩んでいる場合でも壁パネルから外れることのない吊り上げ具と、壁パネルに対する吊り上げ具の効率的な取り付けによって手間のかからない壁パネルの吊り上げを実現する壁パネルの吊り上げ方法を提供することができる。
実施形態に係る吊り上げ具を形成する吊り金具の一例の分解斜視図である。 壁パネルの通気層にある胴縁に取り付けられている吊り金具に対して、吊り治具を設置する方法を説明する工程図である。 図2に続いて、吊り金具に対して吊り治具を設置する方法を説明する工程図である。 図3に続いて、吊り金具に対して吊り治具を設置する方法を説明する工程図である。 図4に続いて、吊り金具に対して吊り治具を設置する方法を説明する工程図であって、かつ、実施形態に係る吊り上げ具の一例の非引っ張り状態を示す図である。 図5のVI-VI矢視図である。 実施形態に係る壁パネルの吊り上げ方法の一例の工程図であって、吊り金具取り付け工程を説明する図である。 図7に続く工程図であって、吊り治具取り付け工程と吊り上げ工程を説明する図である。 実施形態に係る吊り上げ具の一例のワイヤによる引っ張り状態を示す図である。 外壁パネルが吊り上げられている状態を示す正面図である。 図9及び図10に続いて、実施形態に係る壁パネルの吊り上げ方法の一例の工程図である。
以下、実施形態に係る吊り上げ具と壁パネルの吊り上げ方法の一例について、添付の図面を参照しながら説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く場合がある。
[実施形態に係る吊り上げ具と壁パネルの吊り上げ方法]
図1乃至図11を参照して、実施形態に係る吊り上げ具と壁パネルの吊り上げ方法の一例について説明する。ここで、図1は、実施形態に係る吊り上げ具を形成する吊り金具の一例の分解斜視図である。また、図2乃至図5は、壁パネルの通気層にある胴縁に取り付けられている吊り金具に対して、吊り治具を設置する方法を説明する工程図であり、図6は、図5のVI-VI矢視図である。
図2に示すように、吊り上げ具50は、外壁パネル70(壁パネルの一例)の上端70aに取り付けられる吊り金具10と、吊り金具10に対して相対移動自在に着脱される吊り治具30とを有する。
吊り金具10は鋼板により形成され、曲げ部13を介して連続する一対の第一縦片11,12を有し、一方の第一縦片11には、図2に示す吊り治具30の横材32と縦材31の一部がそれぞれX3方向に遊嵌される、正面視縦直線状の遊嵌孔15が開設されている。より具体的には、一方の第一縦片11の途中位置から曲げ部13に亘り、縦方向(図示例は鉛直方向)に直線状の遊嵌孔15が開設されている。
第一縦片11と間隔を置いて対を成す他方の第一縦片12は、曲げ部13の下方位置に水平方向の切り欠き14を備え、切り欠き14を介して鋼板が第一縦片11側へ折り曲げられることにより、第一縦片11に直交して相互に対向する第二縦片21Aと第三縦片21Bが形成される。
第二縦片21Aは、第三縦片21Bに比べて長く、第三縦片21Bは、一対の第一縦片11,12の下端付近までの長さとなっている。
これら一対の第一縦片11,12と、第二縦片21A及び第三縦片21Bとにより、吊り治具30の一部が収容される収容空間が形成される。
このように、図示例の吊り金具10の基本要素は、一枚の鋼板を切断加工と曲げ加工することにより形成されている。尚、第一縦片11,12と第二縦片21が別体に形成され、相互に溶接接合される形態であってもよい。
第二縦片21Aには、上下に不図示のボルト孔が開設されており、第三縦片21Bにも、第二縦片21Aの上方のボルト孔と対応する位置に第一ボルト孔21aが開設されている。
第二縦片21Aの上方のボルト孔には第一ボルト25が挿通され、その先端は第三縦片21Bの第一ボルト孔21aを貫通して側方に張り出している。また、第一ボルト25の頭部は、第二縦片21Aに対して溶接接合される。
第一ボルト25のうち、少なくとも第三縦片21Bの側方に張り出している領域にはネジ溝が設けられている。
一方、第二縦片21Aの下方のボルト孔には、別途の第二ボルト27が挿通され、第二ボルト27の頭部も第二縦片21Aに対して溶接接合される。
第三縦片21Bは一対の第一縦片11,12よりも下方へ延びていないことから、第二ボルト27の先端はフリーな状態となっている。尚、第二ボルト27の先端にはネジ溝は設けられていない。これは、第二ボルト27の先端をナット締めする必要がないためであるが、第二ボルト27がその先端にネジ溝を有していてもよい。
第三縦片21Bの側方に張り出している第一ボルト25と、第二ボルト27に対して、双方のボルトがそれぞれ、X1方向とX2方向に挿通される第二ボルト孔22aと第三ボルト孔22bを備えた第四縦片22が取り付けられる。
具体的には、第一ボルト25を第二ボルト孔22aに挿通し、第二ボルト27を第三ボルト孔22bに挿通して第三縦片21Bと第四縦片22の双方の広幅面同士を当接させ、ナット26により締め付けることにより、吊り金具10が形成される。
吊り金具10が、第四縦片22を二本の第一ボルト25と第二ボルト27に挿通して着脱自在な構成を有することにより、図2に示すように、壁パネルの通気層にある胴縁73に対して吊り金具10を上方から簡単に取り付けることが可能になる。
図2に示すように、外壁パネル70の通気層72を形成する胴縁73(外壁パネル70の構成は図8参照)の上方側面に対して、図1に示すように第四縦片22を取り付けていない状態の吊り金具10の第二ボルト27を、胴縁73の上方に設けられている貫通孔である第四ボルト孔73aに挿通して胴縁73の一方の側面から側方に張り出させた後、図1に示すように、第一ボルト25を第二ボルト孔22aに挿通し、第二ボルト27を第三ボルト孔22bに挿通して第三縦片21Bと第四縦片22の双方の広幅面同士を当接させ、ナット26によって第一ボルト25を締め付けることにより、図2に示すように胴縁73に対して吊り金具10が固定される。
以下の壁パネルの吊り上げ方法で説明するように、遊嵌孔15は外壁パネル70の上端から上方に張り出しており、この遊嵌孔15に対して、吊り治具30が設置される。
図2に示すように、吊り治具30は、ワイヤ63(図7等参照)が引っ掛けられるリング輪を備える引っ掛け部33と、引っ掛け部33から延設する縦材31と、縦材31の一端において側方に広がる横材32とを有する。
図示例の縦材31や横材32、引っ掛け部33はいずれも丸鋼により形成され、相互に溶接されることにより吊り治具30が形成されている。
ここで、図示例以外にも、例えば平鋼を切断加工することにより、縦材と横材と引っ掛け部を有する吊り治具が形成されてもよい。また、図示例の吊り治具30では、横材32の延設方向に引っ掛け部33のリング輪が正対しているが、例えば横材32の延設方向に直交する方向に引っ掛け部33のリング輪が正対していてもよい。
図2に示すように、正面視縦直線状の遊嵌孔15に対して、吊り治具30の横材32を立てた状態でX3方向に近接させ、図3に示すように、遊嵌孔15に対して横材32を遊嵌する。
次に、同図3に示すように、吊り治具30をX4方向に90度回動することにより、遊嵌孔15から横材32が抜け出さないようにする。
また、吊り治具30を90度回動することにより、横材32が水平方向に延び、以後の縦材31の回動の際に同期して回動する横材32が、収容空間内で周囲の第一縦片11,12等と干渉することが解消される。例えば、図3に示す90度回動前の状態では、横材32が立っているために横材32を回動させることはできない。
次に、図4に示すように、縦材31を遊嵌孔15に沿ってX5方向に立てた後、図5に示すように、吊り治具30を下方へX6方向に落とし込むことにより、吊り上げ具50の非引っ張り状態を形成する。
ここで、図6から明らかなように、下方へ落とし込まれた吊り治具30の横材32は、下方にある第一ボルト25と第一縦片11の内側面に係止される。図5と図6から明らかなように、吊り治具30は、吊り金具10に対して相対移動自在に係止される。
図6に示すように、第一ボルト25と第一縦片11の内側面の二箇所で横材32が係止されることにより、鉛直斜め方向に立設する吊り治具30の安定した非引っ張り状態の姿勢を保持する。この非引っ張り状態の姿勢において、吊り治具30の上方に引っ掛け部33が安定姿勢で配設されていることから、作業員は引っ掛け部33に対してワイヤを効率的に取り付けることができる。
次に、図7乃至図11を参照して、実施形態に係る壁パネルの吊り上げ方法の一例について説明する。ここで、図7乃至図11は、実施形態に係る壁パネルの吊り上げ方法の一例の工程図である。
実施形態に係る壁パネルの吊り上げ方法では、まず、図2に示す吊り上げ具50を所定数用意する(準備工程)。
図7に示すように、図示例の吊り上げ対象の壁パネルは、比較的広幅の外壁パネル70であり、その幅t1は、例えば5P程度かそれ以上で、4m乃至8m程度の幅を有する。そのため、外壁パネル70の吊り上げに際し、その上端70aには、複数(図示例は四つ)の吊り金具10を取り付けておく。
尚、吊り上げ対象の外壁パネルは、2m程度の狭幅のものでもよく、その幅に応じて吊り金具10の取り付け数が設定される。また、吊り上げ対象は外壁パネルの他にも、界壁や間仕切り壁等の内壁パネルであってもよい。
不図示のクレーン等の重機からワイヤ61が垂下され、ワイヤ61には、横方向に延設する吊り桟62が取り付けられており、吊り桟62には、外壁パネル70の上端70aに取り付けられている各吊り金具10に対応する複数(図示例は四つ)の吊り治具30が、ワイヤ63を介して取り付けられ、垂下されている。
ここで、図8を参照して、図示例の外壁パネル70の構成について説明する。外壁パネル70は、例えばツーバイフォー住宅を形成する外壁パネルであり、屋外側から順に、外壁面材71,胴縁73にて形成される通気層72、合板74,内部にグラスウール等の断熱材76が充填されている外壁フレーム75が壁厚方向に積層された構成を有している。
外壁面材71は、例えば、窯業系のサイディングボードや、タイル貼りボード等により形成される。また、合板74には、OSB(Oriented Strand Board、構造用パネル)等が適用される。尚、合板74に代わり、グラスウールボード等の外張り断熱材が適用されてもよい。
外壁パネル70のうち、外壁フレーム75の上端75aは、外壁パネル70の上端70aから下方へ落ち込んだ位置にあり、上端75aには、胴差しを形成するとともに、上階の床を支持する小梁を形成する、複数のラチス梁80が載置される。ラチス梁80は、上弦材81と下弦材82と斜材である腹材83とにより構成される。
図8に示すように、外壁パネル70の上端70aからラチス梁80の上端に渡り、全体の上端レベルはほぼ同レベルに設定されている。
既に説明したように、通気層72を形成する胴縁73の第四ボルト孔73aに対して、第二ボルト27を挿通させた後、第一ボルト25を第四縦片22の第二ボルト孔22aに挿通し、第二ボルト27を第四縦片22の第三ボルト孔22bに挿通して第一ボルト25をナット26により締め付けることにより、図2に示すように胴縁73に対して吊り金具10を固定する。
図7と図8に示すように、吊り金具10が胴縁73に固定された際に、第一縦片11に開設されている遊嵌孔15は、外壁パネル70の上端70aから上方に位置合わせされ、吊り治具30の横材32と縦材31の一部の遊嵌孔15への挿通を可能にしている(以上、吊り金具取り付け工程)。
次に、図2乃至図6を参照して既に説明した方法により、遊嵌孔15に対して横材32と縦材31の一部を遊嵌し、これらを90度回動させて遊嵌孔15からの抜け出しを防止した後、吊り治具30を遊嵌孔15に沿って立て、最後に吊り治具30を吊り金具10の内部に落とし込むことにより、横材32が第一ボルト25と第一縦片11に係止されて、非引っ張り状態の姿勢を形成する。
図7に示すように、吊り桟62から垂下する複数(図示例は四つ)の吊り治具30を、外壁パネル70の上端70aに取り付けられている各吊り金具10に順次設置していき、各吊り治具30は、引っ掛け部33にワイヤ63が取り付けられた状態で、図6に示す非引っ張り状態を形成する。
次に、図8に示すように、不図示の重機にて吊り桟62と各ワイヤ63を吊り上げることにより、吊り治具30は吊り金具10の内部において上方へX7方向に相対移動する。図8には、移動前の横材32を一点鎖線で示すとともに、最終的に横材32が吊り金具10の曲げ部13の内側に係止され、張力Pにて吊り上げ具50が上方に引っ張られている状態を実線で示している。
図9は、吊り治具30の横材32が吊り金具10の曲げ部13の内側に係止している状態を、吊り上げ具50の全体として示しており、吊り治具30がワイヤ63にて引っ張られている引っ張り状態を示している。
このように、吊り治具30がワイヤ63にて引っ張られて、横材32が一対の第一縦片11,12の間を上方へ移動する際に、正面視縦直線状の遊嵌孔15よりも横方向に長い横材32が第一縦片11に沿って上方へ移動することから、吊り治具30の上方への移動過程で横材32が遊嵌孔15から抜け出すことが防止され、安定的かつスムーズに吊り金具10の曲げ部13まで横材32を移動させ、当該曲げ部13の内面に対して横材32を係止させることができる。
図10に示すように、広幅の外壁パネル70は、外壁パネル70の上端70aに固定されている四つの吊り上げ具50を介し、各ワイヤ63と、これらを垂下する吊り桟62を介して上方へX8方向に吊り上げられる(以上、吊り上げ工程)。
吊り上げられた外壁パネル70は、柱や梁等を有する架構(図示せず)に移載され、架構に対してボルト接合等されることにより架構への取り付けが行われる。図11は、例えば、一階の外壁パネル70が既に架構に取り付けられている状態を示しており、外壁パネル70を構成する外壁フレーム75には、ラチス梁80が設置されている。
ラチス梁80の設置に前後して、外壁パネル70の上端70aに固定されている各吊り金具10から吊り治具30を取り外す。
そして、図11に示すように、吊り金具10の上方を外壁パネル70の上端70aから突設させた状態で、吊り金具10を外壁パネル70に固定された状態で残置する。
図11からも明らかなように、外壁パネル70の上端70aからラチス梁80の上端に亘り、全域はほぼ同レベルな状態となっており、従って、吊り金具10の一部のみが上方へ突設している。
この状態で、上階(例えば二階)の外壁パネル70を建て込んでいく。壁パネル70の下方の構造は、図11に示すように、通気層72にある胴縁73の下端が上方に入り込み、突設する吊り金具10の一部が収容されるのに十分な下方隙間73bを有している。
図11に示すように、上方へ突設している吊り金具10に対して下方隙間73bを入り込ませるようにして上階の外壁パネル70を下方へX9方向に落とし込むことにより、下階の外壁パネル70に対して、上階の外壁パネル70を精緻に面合わせすることができる。例えば、作業員が室内側にいて落とし込まれる上階の外壁パネル70を設置する場合(従って外壁パネル70の屋外側の面合わせが困難な場合)には、その効果が顕著になる。
図示する吊り上げ具50と、この吊り上げ具50を用いた壁パネルの吊り上げ方法によれば、重機から垂下されるワイヤ61,63に対して壁パネル70を効率的に仮固定することができる。また、ワイヤ63が緩んでいる場合でも、壁パネル70に固定されている吊り金具10からワイヤ63に直接繋がっている吊り治具30が外れない(もしくは外れ難い)ことから、結果として外壁パネル70から吊り上げ具50が外れることがない。
さらに、壁パネル70の上端70aに固定されている吊り金具10の遊嵌孔15に対して、ワイヤ63から垂下される吊り治具30の横材32を挿入し、90度回動するだけの簡易な方法により、壁パネル70に対して吊り上げ具50を効率的に取り付けることができるため、手間のかからない壁パネル70の吊り上げを実現することが可能になる。
尚、上記実施形態に挙げた構成等に対し、その他の構成要素が組み合わされるなどした他の実施形態であってもよく、ここで示した構成に本発明が何等限定されるものではない。この点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
10:吊り金具
11,12:第一縦片
13:曲げ部
14:切り欠き
15:遊嵌孔
21A:第二縦片
21B:第三縦片
21a:第一ボルト孔(ボルト孔)
22:第四縦片
22a:第二ボルト孔(ボルト孔)
22b:第三ボルト孔(ボルト孔)
25:第一ボルト
26:ナット
27:第二ボルト
30:吊り治具
31:縦材
32:横材
33:引っ掛け部
50:吊り上げ具
61:ワイヤ
62:吊り桟
63:ワイヤ
70:外壁パネル(壁パネル)
70a:上端
71:外壁面材
72:通気層
73:胴縁
73a:第四ボルト孔(ボルト孔)
73b:下方隙間
74:合板
75:外壁フレーム
75a:上端
76:断熱材
80:ラチス梁
81:上弦材
82:下弦材
83:腹材

Claims (7)

  1. 壁パネルの上端に取り付けられる、吊り金具と、
    前記吊り金具に対して相対移動自在に着脱される、吊り治具とを有し、
    前記吊り治具がワイヤにて引っ張られている引っ張り状態では、該吊り治具は前記吊り金具に係止され、
    前記吊り治具がワイヤにて引っ張られていない非引っ張り状態では、該吊り治具は前記引っ張り状態よりも吊り金具の内部に入り込んでおり、
    前記吊り治具は、
    前記ワイヤが引っ掛けられる引っ掛け部と、
    前記引っ掛け部から延設する縦材と、
    前記縦材の一端において側方に広がる横材と、を有し、
    前記吊り金具は、
    曲げ部を介して連続する一対の第一縦片を有し、前記吊り治具の前記縦材の一部と前記横材が遊嵌される正面視縦直線状の遊嵌孔が、一方の該第一縦片から該曲げ部に亘って開設され、
    前記吊り金具は、前記遊嵌孔が前記壁パネルの上端よりも上方に位置合わせされた状態で該壁パネルに対して固定されるようになっており、
    前記引っ張り状態では、前記横材が前記曲げ部に係止され、
    前記非引っ張り状態では、前記縦材が二つの前記第一縦片の間に入り込んでいることを特徴とする、吊り上げ具。
  2. 前記吊り金具は、一方の前記第一縦片から下方へ延設し、該第一縦片に対して直交して、相互に対向する第二縦片と第三縦片をさらに有し、
    前記第二縦片は前記第三縦片よりも長さが長く、
    前記第二縦片から前記第三縦片の第一ボルト孔を貫通するように第一ボルトが延び、該第二縦片から別途の第二ボルトが延びており、
    第二ボルト孔と第三ボルト孔を備えている第四縦片をさらに有し、該第二ボルト孔が、前記第一ボルト孔に位置合わせされて前記第一ボルトが該第二ボルト孔を貫通し、
    前記第三ボルト孔を前記第二ボルトが貫通し、
    前記第一ボルトが前記第四縦片の外側でナット締めされることにより、前記吊り金具が形成されることを特徴とする、請求項1に記載の吊り上げ具。
  3. 前記壁パネルは、通気層を備える外壁パネルであり、
    前記通気層には、第四ボルト孔を備える胴縁が配設されており、
    前記吊り金具に前記第四縦片が取り付けられていない状態で、前記第二ボルトが前記第四ボルト孔に貫通されてその先端が前記胴縁の側方に張り出し、前記第四縦片の前記第二ボルト孔に前記第一ボルトが挿通され、前記第三ボルト孔に前記胴縁の側方に張り出している前記第二ボルトが挿通され、前記第一ボルトが前記第四縦片の外側でナット締めされることにより、前記胴縁に対して前記吊り金具が固定されることを特徴とする、請求項2に記載の吊り上げ具。
  4. 壁パネルの上端に取り付けられる、吊り金具と、
    前記吊り金具に対して相対移動自在に着脱される、吊り治具と、を有し、該吊り治具は、ワイヤが引っ掛けられる引っ掛け部と、該引っ掛け部から延設する縦材と、該縦材の一端において側方に広がる横材を備えている、吊り上げ具を用意する準備工程と、
    前記壁パネルに対して前記吊り金具を取り付ける、吊り金具取り付け工程と、
    ワイヤが引っ掛けられている前記吊り治具を、前記吊り金具に対して相対移動自在に取り付ける、吊り治具取り付け工程と、
    前記ワイヤを引き上げ、前記吊り上げ具を介して前記壁パネルを吊り上げる、吊り上げ工程と、を有し、
    前記吊り治具取り付け工程では、前記吊り金具の有する第一縦片に設けられている、正面視縦直線状の遊嵌孔に対して、前記吊り治具の前記横材と前記縦材を遊嵌し、該吊り治具を90度回動して該横材を該遊嵌孔から抜け出さない姿勢とし、
    前記吊り上げ工程において、前記吊り治具がワイヤにて引っ張られていない非引っ張り状態では、該吊り治具は前記引っ張り状態よりも吊り金具の内部に入り込んでおり、前記吊り治具がワイヤにて引っ張られている引っ張り状態では、該吊り治具は前記吊り金具に係止されることを特徴とする、壁パネルの吊り上げ方法。
  5. 前記吊り金具は、一方の前記第一縦片から下方へ延設し、該第一縦片に対して直交して、相互に対向する第二縦片と第三縦片をさらに有し、
    前記第二縦片は前記第三縦片よりも長さが長く、
    前記第二縦片から前記第三縦片の第一ボルト孔を貫通するように第一ボルトが延び、該第二縦片から別途の第二ボルトが延びており、
    第二ボルト孔と第三ボルト孔を備えている第四縦片をさらに有しており、
    前記壁パネルは外壁パネルであり、該外壁パネルは、外壁面材と、胴縁にて形成される通気層と、断熱材を内部に備えた外壁フレームが少なくとも壁厚方向に積層された構成を有し、該胴縁には、第四ボルト孔が設けられており、
    前記吊り金具取り付け工程では、
    前記吊り金具に前記第四縦片が取り付けられていない状態で、前記第二ボルトを前記第四ボルト孔に貫通させてその先端を前記胴縁の側方に張り出させ、前記第四縦片の前記第二ボルト孔に前記第一ボルトを挿通し、前記第三ボルト孔に前記胴縁の側方に張り出している前記第二ボルトを挿通し、前記第一ボルトを前記第四縦片の外側でナット締めすることにより、前記胴縁に対して前記吊り金具を固定することを特徴とする、請求項4に記載の壁パネルの吊り上げ方法。
  6. 前記吊り金具取り付け工程では、前記壁パネルの上端に間隔を置いて複数の前記吊り金具を取り付け、
    前記吊り治具取り付け工程では、それぞれの前記吊り金具に対して前記吊り治具を相対移動自在に取り付けることを特徴とする、請求項4又は5に記載の壁パネルの吊り上げ方法。
  7. 前記壁パネルの吊り上げ方法は、吊り上げ工程に次いで、さらに吊り治具取り外し工程を有し、
    前記吊り金具取り付け工程では、前記吊り金具の上端を前記壁パネルの上端から上方に突設させた状態で、前記通気層にある前記胴縁に対して複数の該吊り金具を固定し、横方向に延設する吊り桟から垂下される複数の前記ワイヤに引っ掛けられている複数の前記吊り治具を、対応する前記吊り金具に対して取り付け、
    前記吊り治具取り外し工程では、それぞれの前記吊り金具から前記吊り治具を取り外して該吊り金具を前記壁パネルに残置し、該吊り金具を、上階の外壁パネルの設置の際の位置合わせ部材として利用することを特徴とする、請求項5又は請求項5に従属する請求項6に記載の壁パネルの吊り上げ方法。
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