JP2023144237A - 発泡成形容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】トップシール用の発泡成形容器において電子レンジでの加熱調理時に、内部圧力上昇により所定の箇所から自動開封できる、発泡成形容器を提供する。【解決手段】底部2と、該底部の外縁から上方に伸びる側壁部3と、該側壁部の上端から外側に向けて延出しており、トップシールフィルムをヒートシールするためのフランジ4とを有する形状を有する平面視矩形状の発泡成形容器であって、前記発泡成形容器の底面内面、側壁の内面、及びフランジ上面に、単層又は多層の熱可塑性フィルムが積層されており、かつ、前記発泡成形容器の開口部の少なくとも一つの角部において内容物方向に膨出した内向き凸形状の膨出部を有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、トップシール用途に適する発泡成形容器に関する。
ポリスチレン系樹脂発泡シートを真空熱成形や圧空熱成形等により成形した発泡成形容器は、お弁当やお惣菜を販売するための食品用包装容器としてスーパーやコンビニエンスストアなどで広く用いられている。
斯かる発泡成形容器に関しては、近年、環境負荷軽減の観点からプラスチック製容器使用量の削減が社会的な要請となっており、更に食品の賞味期限を延ばし食品ロス削減のニーズが高まっていること、また、収容する食品鮮度を高く保持できる点から、所謂トップシール方式の蓋材を用い、容器本体に食品を収容後、容器本体のフランジに該蓋材をヒートシールするタイプの発泡成形容器が広く用いられるようになってきている。
斯かるトップシール形の発泡成形容器は、食品の鮮度を高く保ち、プラスチック材の使用量を削減できるものの、容器本体全周に亘るフランジ面で均一なシール強度を実現することは難しく、部分的に強度不足の部位が生じてしまうことがあった。そのため幅広フランジ上面に十分なシール幅を確保し、トップフィルムを高強度に熱融着させてシール強度を高める手法が一般的に用いられている。
しかしながら、トップシール型発泡成形容器におけるシール強度を高めた場合には、逆に開封が極めて困難なものとなり、例えば電子レンジで加熱調理した際に、内部の圧力上昇により破袋し、内容物である食品が容器外部へ飛び出すといった問題が生じていた。
そこで、電子レンジでの加熱調理時に内部圧力上昇した際に、所定位置から自動的に開封し、蒸気を外部へ排出する機構が知られており、例えば、特許文献1には、非発泡樹脂製容器においてフランジ上に凸条に熱融着部を設け、コーナー部において該熱融着部の高さを内部に向かって低くなるよう傾斜させつつ、かつ、内側にV字状頂点をもつ略M字のシール形状にすることによって、内部圧力上昇時に自動開封する、所謂自動蒸通を実現させつつ、開封容易にしたトップシール型容器が開示されている。
しかしながら、発泡成形体においてはそもそもシャープなエッジを持つ成形体を成形することが難しく、特許文献1に記載された様なフランジ上に複雑形状の熱融着部を形成することが難しいものであった。
他方、適度な圧力で開封させるべくシール強度を弱くした場合には、落下や運搬時の振動による破袋が避けられないものであった。更に、逆に加熱調理時の破袋を防止すべくシール強度を強くした場合には、前記した加熱時の蒸気が抜けない、という問題の他、発泡成形体の内側表面に積層されているラミネートフィルムとトップフィルムの融着性が高くなることから、ラミネートフィルムと発泡基材間で剥離してしまい、内容物が取り出せなくなる、所謂、袋化現象を招き易いものであった。
特許第6613476号公報
従って、本発明が解決しようとする課題は、トップシール用の発泡成形容器において電子レンジでの加熱調理時に、内部圧力上昇により所定の箇所から自動開封できる、発泡成形容器を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、発泡成形容器において、前記発泡成形容器の開口部の少なくとも一つの角部における内容物方向に膨出した内向き凸形状を設けることにより、シール強度を十分に高めつつも電子レンジでの加熱調理時に蒸気を自動的に外部へ排出させることが可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、底部と、該底部の外縁から上方に伸びる側壁部と、該側壁部の上端から外側に向けて延出しており、トップシールフィルムをヒートシールするためのフランジとを有する形状を有する平面視矩形状の発泡成形容器であって、前記発泡成形容器の底面内面、側壁の内面、及びフランジ上面に、単層又は多層の熱可塑性フィルムが積層されており、かつ、前記発泡成形容器の開口部の少なくとも一つの角部において内容物方向に膨出した内向き凸形状を有することを特徴とする、トップシール用発泡成形容器に関する。
本発明によれば、トップシール用の発泡成形容器において電子レンジでの加熱調理時に、内部圧力上昇により所定の箇所から自動開封できる、発泡成形容器を提供できる。
図1は、本発明の発泡成形容器の斜視図である。 図2は、本発明の発泡成形容器の平面図である。 図3は、図2の点線で囲まれた部分の拡大図である。 図4は、図2の点線で囲まれた部分の拡大図である。 図5は、図2におけるB-B断面図である。 図6は、図5の点線で囲まれた部分の拡大図である。 図7は、図2におけるC-C端面図である。 図8は、図2におけるD-D端面図である。 図9は、図3におけるA-A端面図である。 図10は、本発明の発泡成形容器の正面図である。 図11は、図9の端面図の微小凹凸部分の部分拡大図である。
本発明の発泡成形容器は、底部と、該底部の外縁から上方に伸びる側壁部と、該側壁部の上端から外側に向けて延出しており、トップシールフィルムをヒートシールするためのフランジとを有する形状を有する平面視矩形状の発泡成形容器であって、前記発泡成形容器の底面内面、側壁の内面、及びフランジ上面に、単層又は多層の熱可塑性フィルムが積層されており、かつ、前記発泡成形容器の開口部の少なくとも一つの角部において内容物方向に膨出した内向き凸形状を有することを特徴としている。
本発明では、平面視矩形の容器開口部の少なくとも一つの角部において、内容物方向に向かって頂点を持つように平面視凸状となる内向き膨出部を有するものである。すなわち、容器形状自体が当該角部において内側に頂点を持つように平面視凸状を形成することから、トップシール商品を加熱調理した際、内部圧力の上昇に従い、当該凸部頂点部、例えば図1及び図3における頂点5に力が集中し、当該頂点から剥離開封することとなり、蒸気を外部へ排出させることができる。
本発明の平面視矩形の容器開口部の角部における、内容物方向に膨出した凸状膨出部の膨出量は、長辺方向のフランジ内側のフランジ上面と側壁との境界線の延長線と、短辺方向の長辺方向のフランジ内側のフランジ上面と側壁との境界線の延長線との交点(例えば、図4における交点x1)から、膨出部内壁上端部と膨出部上面(例えば、図4における膨出部上面7)との境界に沿った2つの直線の交点(例えば、図4における交点x2)までの距離(L)が、前記凸形状頂点までの距離(L)が、フランジ幅(F)の1.5~3倍となる量であることが好ましい。
ここで、フランジ幅(F)は、ここで、図6に示すように、フランジから連続して内側へ垂下する側壁傾きと、フランジ上面に接する水平線との交点をS1とし、一方、前記水平線と、フランジから外側へ垂下した末端から垂直に立ち上がる線分との交点、或いは、前記水平線と、フランジから外側へ垂下し、その先に連続する薄肉部との境界となる屈曲点から垂直に立ち上がる線分との交点S2との距離をいう。
従って、長辺方向のフランジ内側のフランジ上面と側壁との境界線や、短辺方向の長辺方向のフランジ内側のフランジ上面と側壁との境界線も、前記S1を通り、フランジに平行する線分となる。
また、前記した膨出部内壁上端部と膨出部上面(例えば、図8、図9における膨出部上面7)との境界に沿った線分も、図3におけるA-A端面である図9に示すように、膨出部上面から連続して内側へ垂下する側壁傾きに沿った直線と、膨出部上面に接する水平線とが交わる点を通り、膨出部内壁に沿った線分である。よって、膨出部内壁上端に沿ったこれら2本の線分の交点が図4に示すx2となる。
また、凸状膨出部の形状としては、平面視で内容物側に頂点5が位置するように膨出していればよいが、膨出部内壁上端部と膨出部上面(例えば、図4における膨出部上面7)との境界に沿った2つの直線の角度(例えば、図4における角度α。以下この角度を単に「α」ということがある。)が、90~140度であることが好ましい。即ち、角度αは小さいほど膨出部は鋭角的な形状となり、加熱時における圧力上昇で容易に剥離し易くなるものの、調理後そのまま食する場合に、この鋭角的な形状によってスープや汁が溜まり易く食べ辛いものとなる。このような剥離の容易さと食べやすさの兼ね合いより、前記したとおり90~140度の範囲であることが好ましく、とりわけ100~130度の範囲であることが好ましい。
また、本発明の発泡成形容器は、前記内向き凸形状の上部表面の外縁側に連続する微細凹凸形状を有するものが、トップシールフィルムを熱融着させた際に当該微細凹凸形状の領域が弱粘化することとなり、調理後、手でトップシールフィルムを持ち上げ乍ら開封する際に、この弱粘化したところから確実に剥離することができる点から好ましい。
従って、前記した通り、発泡成形体の内側表面に積層されているラミネートフィルムとトップフィルムの融着性が高い場合には、開封時に、ラミネートフィルムと発泡基材層との間で剥離し内容物が取り出せなくなる、所謂、袋化現象が生じることもあるが、本発明では斯かる袋化現象を効果的に防止することができる。他方、連続微細凹凸形状領域から繋がる内容物側領域は他のフランジ上面と連続的に繋がっている。よって、内容物側から見れば、フランジのシール部分は一様に熱融着された形となり、容器全体でのシール強度が確保されている。
前記連続微細凹凸形状領域は、具体的な形状としては、直線的な凹凸形状が連続的に並んだもの、連続する格子状形状、或いは複数のドット状凹部を有するもの等が挙げられる。本発明では、シール部の密着性と剥離性とのバランスに優れる点から連続する格子状形状のものが好ましい。
これらの中でも特に直線状の凹凸形状、或いは格子状の凹凸形状が、剥離性が良好なものとなる点から好ましいが、とりわけ、前記格子形状は、該容器の長辺方向と短辺方向とを辺とする格子形状であることが、剥離時に格子頂点部から剥離が開始し、より小さな力で確実に開封できる点から好ましい。
ここで、連続微細凹凸形状領域が格子状形状から構成されている場合は、該格子状形状のサイズは、即ち、その一辺において平行して隣り合う凸部における凸部中心の間の長さ(例えば図11における長さ(Px))が、0.2~5mmの範囲、特に0.7~2.5mmの範囲の範囲であることが好ましく、また、前記一辺に垂直な方向に隣り合う凸部における凸部中心の間の長さ(Py)が、0.2~5mmの範囲、特に0.7~2.5mmの範囲の範囲であることがトップシールフィルムとの適度な接着性を確保しつつ弱粘化できる点から好ましい。
更に、連続微細凹凸形状領域が格子状形状である場合の凹部底面の一辺の距離(例えば、図11における長さ(βx))は、0.5~2mm、なかでも0.7~1.5mmの範囲であることが、やはりトップシールフィルムとの密着性及び剥離性とのバランスの点から好ましく、同一格子内の該一辺に垂直な辺の距離(βy)も0.5~2mm、なかでも0.7~1.5mmの範囲であることが同様の理由から好ましい。
前記フランジ表面に形成された凹部深さ(d)は、凹凸部を配設することによる強度向上効果が充分に発現され、かつ、シール部分の弱粘化の効果も効果的に得られる点から、0.2~1mmの範囲であることが好ましい。
また、フランジ表面に占める連続微細凹凸形状領域の割合は、前記膨出部における膨出量を示す長さLに対する、連続微細凹凸形状領域の幅の割合、例えば図4における、長さLに対する長さk(x1から連続微細凹凸領域内側末端までの距離)の割合が、0~90%、なかでも50~90%であることが加熱時におけるシール強度と調理後のトップシールフィルムの剥離性とのバランスに優れる点から好ましい。
発泡成形容器の開口部形状は、平面視で円形、楕円形状、矩形の何れであってもよく、少なくとも一か所に内側に凸条に膨出する膨出部を有していればよいが、図1及び図2に示すような略長方形状であることが好ましい。その場合、当該膨出部を除く3つの開口部の角部は隅丸状に形成されていることが好ましく、具体的には開口部隅丸の曲率半径Rが8~30mmの範囲であることが好ましい。
フランジ幅Fは、シール強度が良好なものとなる点から3~20mmの範囲であることが好ましい。また、フランジ上面は平坦状であってもよいし、また、端面形状において上面が曲線状のものでもよい。なお、その端面形状において上面が曲線状のものであっても、前記連続微細凹凸形状領域はその上面が平坦状であることがシール性と剥離性とのバランスが良好なものとなる点から好ましい。
フランジ上面が平坦状である場合の該平坦部の幅は、トップシールフィルムとのヒートシール性に優れる点から3.2mm以上、なかでも3.5mm以上、特に4.5mm以上、更に5mm以上であることが、シール好ましい。ここで、平坦部の幅は実質的にヒートシールされた幅と等しくなる。
また、本発明におけるフランジは、前記フランジの外端から外側下方へ向けて伸長するスカート部と、該スカート部下端から外方へ延出する薄肉部とを有する構造であることが該フランジの強度が良好となる点から好ましい。ここで、該スカート部外側表面の曲率半径は、0.5~5mm、特に1~3mmであることが該フランジ部分の強度に優れたものとなる点から好ましい。一方、前記平坦部から内側(内容物側)へ延びる表面の曲率半径は、2~10mmであることが好ましいが、より小さい方がフランジ上面の平坦部をより大きくすることが可能となることから好ましく、具体的には、3~7mmであることが好ましい。
フランジの厚さ(t)は、特に限定されるものではないが、フランジ強度が良好なものとなる点から1~3.5mm、なかでも1~3mmの範囲であることが好ましい。
容器本体の高さHは、側壁角度を確保できるよう適宜選択すればよいが、例えば、30~70mmの範囲から選択することができる。
以上詳述した本発明のトップシール用発泡成形容器は、発泡基材層と、その表面に単層又は多層の熱可塑性フィルム層とを有するものであり、かつ、該熱可塑性フィルム層が、容器底面内面、側壁の内面、及びフランジの表面を構成しているものである。
ここで、発泡基材層は、ポリスチレン系発泡体、ポリエチレン系発泡体、ポリプロピレン系発泡体、ポリエステル系発泡体等、各種の発泡成形体であってよいが、特に強度と成形性とのバランスに優れる点からポリスチレン系発泡体であることが好ましい。
ここで、前記ポリスチレン系発泡体は、スチレン系樹脂組成物からなる発泡成形体であり、該スチレン系樹脂組成物としては、例えば、スチレン単独重合体(GPPS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、多分岐ポリスチレン、スチレン-アクリル系共重合体、スチレン単独重合体(GPPS)とポリフェニレンエーテルとを必須成分とする混合樹脂、又は、これらの混合物等があげられる。これらの中でも、スチレン単独重合体(GPPS)とポリフェニレンエーテルとを必須成分とする混合樹脂が好ましく、更に、該混合樹脂には、前記HIPSを含有させることが、耐熱性が良好となることに加え、とりわけ耐衝撃性が良好なものとなる点から好ましい。ここで、スチレン単独重合体(GPPS)とポリフェニレンエーテルとを必須成分とする混合樹脂の場合、ポリフェニレンエーテルが1~40質量%となる割合で含有することが好ましい。
前記ポリスチレン系発泡基材層の発泡倍率は2~40倍の範囲であることが好ましく、とりわけ高耐熱性が求められる高発泡シートの場合、ポリスチレン系樹脂発泡層の発泡倍率10~40倍であることが好ましい。
次に、単層又は多層の熱可塑性フィルム層は、該発泡基材層に用いられる発泡シートに、非発泡の熱可塑性フィルムをラミネートし、これを所望の形状に成形することによって形成されるものである。斯かる、単層又は多層の熱可塑性フィルムは、スチレン系樹脂フィルム、オレフィン系樹脂フィルム、ガスバリアフィルム等の非発泡フィルム、及びこれらの複数を積層した多層フィルムが挙げられる。
斯かる、単層又は多層の熱可塑性フィルム層は、具体的には、
構造1:発泡シートに対して、スチレン系樹脂フィルムを単体で熱ラミネーションし、その後、成形した構造;
構造2:発泡シートに対して、オレフィン系樹脂フィルムを、接着剤を介してラミネーションした後、成形した構造;
構造3:オレフィン系樹脂フィルムにスチレン系樹脂フィルムをドライラミネーション接着剤を介して積層し、該スチレン系樹脂フィルム側を発泡シートに熱ラミネーションし、その後成形した構造;
構造4:第1のオレフィン系樹脂とガスバリア層を構成する樹脂と第2のオレフィン系樹脂とを共押出して得られた積層フィルムの第2のオレフィン系樹脂層を接着剤を介して発泡シートに積層、成形した構造;
構造5:第1のオレフィン系樹脂とガスバリア層を構成する樹脂と第2のオレフィン系樹脂とを共押出して得られた積層フィルムを得、次いで、得られた積層フィルムの第2のオレフィン系樹脂層側にスチレン系樹脂フィルムをドライラミネーションし、該スチレン系樹脂フィルム表面を発泡シートに熱ラミネーションした後、成形した構造
が挙げられる。
これらのなかでも、発泡体基材がスチレン単独重合体の発泡体である場合には、
前記構造1:発泡体基材に対して、スチレン系樹脂フィルムを単体で熱ラミネーションして得らえれる構造が成形体表面の平滑性に加え、発泡成形体を回収、再度食品トレーとするリサイクルが容易になる点から好ましい。
また、トップシールフィルムをトップシールする際に内部を不活性ガス等でガス置換する場合には、ガスバリア層を設けることが好ましく、その場合、前記構造4及び構造5のフィルム構造が好ましく、特に構造5の場合、発泡体基材とラミネートフィルムとの密着性が高く、袋化防止の効果が顕著なものとなる点から好ましい。
また、発泡体基材がスチレン単独重合体(GPPS)とポリフェニレンエーテルとを必須成分とする混合樹脂である場合、冷凍環境下での容器強度が良好なものとなり、ラミネートフィルムともより強固な接着性が求められることから、前記構造1、構造3、構造5が好ましく、特にガスバリア性を持たせる場合には、構造5が好ましい。
ここで、前記ポリスチレン系樹脂フィルムを構成するポリスチレン系樹脂としては、スチレン単独重合体(GPPS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、多分岐ポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、スチレン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-ブタジエン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-アクリル酸共重合体、スチレン-アクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリル酸エチル共重合体、スチレン-メタクリル酸共重合体、スチレン-メタクリル酸メチル共重合体、スチレン-メタクリル酸エチル共重合体、スチレン-無水マレイン酸共重合体、スチレン-αメチルスチレン共重合体などが挙げられるが、特にスチレン単独重合体(GPPS)であることが好ましい。また、前記ポリスチレン系樹脂フィルムは、とりわけ二軸延伸ポリスチレンフィルムとして用いることが好ましい。
次にオレフィン系樹脂フィルムを構成するオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン重合量が5質量%以下であるプロピレン-エチレンランダム共重合体、又は、プロピレン単独重合体とエチレン重合量が5質量%以下であるプロピレン-エチレンランダム共重合体との混合物等が挙げられる。これらのなかでもポリエチレン、ポリプロピレンであることが好ましく、特に表層にオレフィン系樹脂フィルムが位置する場合はポリプロピレンであることが耐油性、耐熱性の点から好ましい。また、容器への賦形性に優れる点から、オレフィン系樹脂フィルムは無延伸ポリプロピレンであることが特に好ましい。
ガスバリア層は、不活性ガス、酸素、水蒸気等の透過性が低いものであればよく、エチレン- ビニルアルコール共重合体、ポリアミドが挙げられる。
これら単層又は多層の熱可塑性フィルム層の厚さは、例えば、前記構造1の場合、スチレン系樹脂フィルム層の厚さは、5~100μmの範囲であることが、表面平滑性と光沢が良好となる点から好ましい。
前記構造2の場合、オレフィン系樹脂フィルム層の厚さは、5~100μmの範囲であることが、表面平滑性と光沢が良好となる点から好ましい。
前記構造3の場合、熱可塑性フィルム層の厚さは、15~100μmの範囲であることが好ましい。
すなわち、15μm以上とすることにより、耐油性に優れた容器とすることができる。また、100μm以下とすることにより、発泡体基材との密着性が良好なものとなる。特に、これらの性能バランスに優れる点から中でも20~50μmの範囲であることが好ましい。一方、ポリスチレン系樹脂フィルム層の厚みは10~40μmの範囲、特に10~17μmの範囲であることが発泡体基材との密着性と表面平滑性とのバランスに優れる点から好ましい。
前記フィルム構造4・フィルム構造5の場合、第1のオレフィン系樹脂とガスバリア層を構成する樹脂と第2のオレフィン系樹脂とを共押出して得られた積層フィルムの厚さは、共押出フィルム層全体の厚みで20~150μmの範囲であることが好ましい。また、前記フィルム構造5の場合におけるスチレン系樹脂フィルム層の厚さは10~40μmの範囲、特に10~17μmの範囲であることが発泡体基材との密着性と表面平滑性とのバランスに優れる点から好ましい。
また、上記した単層又は多層の熱可塑性フィルムを用いた場合、包装容器のフランジ上面は適度に平滑性に優れたものとなる。かかる平滑性の観点からその表面粗度(Ra)は3μm以下であることが好ましい。ここで、表面粗度(Ra)とは、基準長さにおける算術平均粗さをいい、例えば、成形容器の底面部の内面側表面をJIS B0601-2013に準拠して、キーエンス製レーザー顕微鏡(VK-X200series)を用いて拡大倍率1000倍で測定し、評価長さを2000μm、カットオフλsを2.5μm、カットオフλcを0.25mmとして算出することができる。
上記した包装容器は、発泡成形容器としてポリスチレン系発泡体を使用する場合、ポリスチレン系発泡シートと、単層又は多層の熱可塑性フィルム層を構成する熱可塑性フィルム(以下、「熱可塑性フィルム」と略記する。)とを積層して複合シートとする工程1、次いで得られた複合シートを所定の形状に賦形して成形体とする工程2を経て得ることができる。
工程1のポリスチレン系発泡シートと熱可塑性フィルムとを積層する手段としては、サーマルラミネート、ドライラミネートする方法、或いはポリスチレン系樹脂を発泡押出してシート状に形成しながら、ラミネートさせる押出ラミによって貼合させる方法が挙げられる。
次いで、工程2は、工程1で得られた複合シートを熱成形することにより所望の容器形状に賦形する工程である。成形方法は定法によればよく、例えば、片面真空成形、或いは両面真空成形によって成形させることができるが、フランジ表面の平坦部を大きくするには両面成形にて成形することが好ましい。また、真空成形時に使用する上側の凸型金型のフランジ形成部位に所定形状のローレット処理を施すことにより、所望の形状の発泡成形容器を得ることができる。
更に、前記ポリスチレン系樹脂発泡シートの坪量は、好ましくは90~400g/mであり、より好ましくは100~350g/mである。
前記ポリスチレン系樹脂発泡シートの厚みは、好ましくは0.5~4mmであり、より好ましくは1~3mmの範囲である。
以上詳述した本発明のトップシール用発泡成形容器は、内容物である食品を収容後、トップシールフィルムをヒートシールすることにより、食品包装に供することができる。この際、前記した様に、包装容器にガスバリア層を設けている場合には、食品収容後、内部をガス置換し、トップシールすることが可能である。
ここで使用されるトップシールフィルムとしては、界面剥離タイプ、層間剥離タイプ、凝集剥離タイプの何れであってもよいが、包装容器表面との密着性、密閉性に優れる点から層間剥離タイプ、凝集剥離タイプであることが好ましい。
かかる層間剥離タイプ、凝集剥離タイプのトップシールフィルムは、具体的は、基材フィルム上に凝集剥離層又は層間剥離層を有するものであればよく、少なくとも2層以上の多層構造であればよい。なかでも基材フィルム/支持フィルム/凝集剥離層(又は層間剥離層)の順に積層された多層フィルムであることが好ましい。
ここで、基材フィルムとしては各種のスチレン系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリエステル系樹脂を使用することができるが、とりわけ剛性の点からナイロン系樹脂、ポリエステル系樹脂が好ましい。基材フィルムの厚さは、例えば、5~20μmの範囲である。また、本発明ではこの基材フィルムとしてシュリンクフィルムを用いることが好ましい。シュリンクフィルムを用いることにより、加熱時に良好にフィルムが反り上がり、調理後フィルムが容器を塞ぐことを防止できる。
前記支持フィルムとしては、凝集剥離層又は層間剥離層との親和性の高い樹脂材料を適宜選択することができ、例えば、ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレンブロック共重合体等が挙げられる。斯かる支持フィルムの厚さは、1層で用いる場合は20~60μm、2層で用いる場合は合計で20~60μmとなる範囲であることが好ましい。
以上詳述した発泡成形容器と、トップシールフィルムとは任意に組み合わせて使用することができるが、発泡体基材として、スチレン単独重合体(GPPS)とポリフェニレンエーテルとの混合物をポリスチレン系発泡基材層として用い、前記フィルム構造3(オレフィン系樹脂フィルムにスチレン系樹脂フィルムをドライラミネーション接着剤を介して積層し、該スチレン系樹脂フィルム側を発泡シートに熱ラミネーションし、その後成形した構造)を有するものを用い、かつ、トップシールフィルムとして、凝集剥離層を有する多層フィルムを用いた場合、低温環境下における衝撃強度に優れたものなるため好ましい。
包装容器にトップシールフィルムをヒートシールする方法としては、当該包装容器に食品を収容後、トップシールフィルムを剥離層側が包装容器のフランジに接するように被せ、フランジ上方から熱板を押し付けてヒートシールすることによって得られる。
ここで、ヒートシールする際のシール幅は特に限定されるものではないが、包装容器のフランジ上面のサイズに合わせて適宜選択することができる。例えば平坦状である場合には、3.2mm以上、なかでも3.5mm以上、特に4.5mm以上、更に5mm以上であることが好ましい。
ヒートシールする際の温度条件は、100~200℃の範囲の中から所望のシール強度となる温度条件を適宜選択することができる。すなわち、食品包装用途において、用途に応じて所望のシール強度が要求されるところ、通常、シール温度が高くなるに従い、シール強度も強くなる為、上記温度範囲において、求められるシール強度においてシール温度を設定することができる。斯かるシール強度の調整という観点からは、シール温度変化に対するシール強度の追随性に優れ、設計の自由度が高くなる点から、凝集剥離層を有するトップシール用蓋材がとりわけ好ましい。
以下、本発明の包装容器についての一実施態様を図面に基づき説明する。
本実施態様は、図1における容器本体1で表されるものであり、平面視略四角形状の底部2と、該底部2の外周縁よりから上方に伸びる側壁部3と、該側壁部の上端から外側に向けて延出したフランジ4とを有する発泡成形体である。
4つの角部のうち一か所に、内容物方向に膨出した内向きに頂点5を持つ凸形状の膨出部を有している。斯かる凸条の膨出部は、下に行くに従い膨出量を少なくしつつ底面まで到達している。
凸形状の膨出部の上側表面においてその外側には、微細凹凸形状6を有している。微細凹凸形状6は、容器本体1の長辺方向に沿う向きと容器本体1の短辺方向に沿う向きとに格子状凹部が複数形成されている。
微細凹凸部の隣り合う2つの凸部に間の長さは、凸部中心間の長さとして示すことができる。また、図11に示す様に、凸部中心間の長さは、容器本体1長辺方向にPx、容器本体1短辺方向にPyとして表すことができ、本実施態様では、Px、Py共に、2mmである。
また、各凹部の大きさは、図11において容器本体1長辺方向にβx、容器本体1短辺方向にβyとして表すことができる。本実施態様では、βx、βy共に、1mmの範囲である。
更に、微細凹凸部の凸部断面は図11に示すように断面視円弧状であり、その幅は図11における凸部幅αで表すことができる。また、凹部の深さは図11における凹部深さdで表すことができ、本実施態様では、凸部幅αは、1mm、凹部深さdは、0.5mmである。
また、本発明の平面視矩形の容器開口部の角部における、内容物方向に膨出した凸状膨出部の膨出量、具体的には、長辺方向のフランジ内側のフランジと側壁との境界線の延長線と、短辺方向の長辺方向のフランジ内側のフランジと側壁との境界線の延長線との交点(図4におけるx1)から、膨出部内壁上端部と膨出部上面との境界に沿った2つの直線の交点(図4における交点x2)までの距離(L)が、フランジ幅(F)の2.4となる量である。
また、前記膨出部における膨出量を示す長さLに対する、連続微細凹凸形状領域のx1からの長さkの割合は84%である。
ここで、フランジ幅Fは、図7に示すように、容器本体の内壁面に沿う線の延長線と、フランジ上の水平線との交点をS1とし、また、フランジ上面において外側に向けて垂下し、フランジ外縁に存在する薄肉部との境界から垂直に伸ばした線分と、前記水平線との交点をS2としたときのS1~S2の距離となり、本実施態様におけるフランジ幅F(S1~S2)は、10mmである。
図1に示すように、容器側壁には上下方向に凹部状のリブ8が形成されており、また、四隅の底面と側壁との境界には隅切り部9が形成されている。
図5は図2おけるB-B端面図であり、そのフランジ4の上面は平坦状に形成されている。図7は図2おけるC-C端面図であり、そのフランジ4の上面はやはり平坦状に形成されている。
図8は、図2におけるD-D端面図であり、図9は、図3におけるA-A端面図であり、図10は、本実施態様の発泡成形容器の正面図である。
また、フランジ4は、表面の上部から外側下方へ向けて伸長するスカート部と、該スカート部下端から外方へ延出する薄肉部とを有する。また該薄肉部の上面には、取扱の際の切傷防止等安全性の観点から端面側から見て波状の凹凸形状を有している。
また、容器本体1は、ポリスチレンとポリフェニレンエーテルとの混合樹脂の発泡体であり、該発泡体の内容物側表面には、ポリプロピレンフィルムにポリスチレンフィルムをドライラミネートし、該ポリスチレンフィルム側が熱ラミネートされた構造を有している。
1・・・発泡成形容器
2・・・底部
3・・・側壁部
4・・・フランジ
5・・・膨出部頂点
6・・・微細凹凸部
7・・・膨出部上面
8・・・リブ
9・・・隅切り部
F・・・フランジ幅
L・・・膨出量長さ
k・・・連続微細凹凸形状領域のx1からの長さ
H・・・発泡成形容器高さ


Claims (3)

  1. 底部と、該底部の外縁から上方に伸びる側壁部と、該側壁部の上端から外側に向けて延出しており、トップシールフィルムをヒートシールするためのフランジとを有する形状を有する平面視矩形状の発泡成形容器であって、前記発泡成形容器の底面内面、側壁の内面、及びフランジ上面に、単層又は多層の熱可塑性フィルムが積層されており、かつ、前記発泡成形容器の開口部の少なくとも一つの角部において内容物方向に膨出した内向き凸形状を有することを特徴とする、トップシール用発泡成形容器。
  2. 内容物方向に膨出した内向き凸形状の膨出量が、長辺方向のフランジ内側境界線の延長線と、短辺方向のフランジ内側境界線の延長線との交点から、前記凸形状頂点までの距離(L)が、フランジ幅(F)の1.5~3倍となる量である、請求項1記載のトップシール用発泡成形容器。
  3. 前記発泡成形容器が、前記内向き凸形状の上部表面の外縁側に連続する微細凹凸形状を有するものである請求項2記載のトップシール用発泡成形容器。


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