JP2023143010A - 二酸化炭素吸蔵還元型触媒 - Google Patents

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哲賜 大村
Tetsushi Omura
拓飛 広瀬
Takuto Hirose
真利 酒井
Masatoshi Sakai
満 松本
Mitsuru Matsumoto
正和 青木
Masakazu Aoki
武史 平林
Takeshi Hirabayashi
一伸 石橋
Kazunobu Ishibashi
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Abstract

【課題】CO2吸蔵量が増加したCO2吸蔵還元型触媒を提供すること。【解決手段】金属酸化物からなる多孔質担体と、前記多孔質担体に担持されたルテニウムと、前記多孔質担体に担持されたアルカリ土類金属酸化物及びアルカリ金属酸化物とを含有し、前記アルカリ土類金属酸化物と前記アルカリ金属酸化物との質量比がアルカリ土類金属酸化物:アルカリ金属酸化物=10:1~10:5であることを特徴とする二酸化炭素吸蔵還元型触媒。【選択図】なし

Description

本発明は、二酸化炭素(CO)吸蔵還元型触媒に関する。
二酸化炭素(CO)を原料としたメタン化反応は、近年の地球温暖化抑制のためのCO排出量削減の観点から注目されている。このようなメタン化反応に用いられる触媒としては、CO吸蔵材としての酸化カルシウム(CaO)とメタン化触媒としてのルテニウム(Ru)とがアルミナ等の担体に担持されたCO吸蔵還元型触媒(例えば、特開2020-110769号公報(特許文献1)及びA.Bermejo-Lopezら、Applied Catalysis B:Environmental、2019年、第256巻、117845(非特許文献1))や、CO吸蔵材としての酸化ナトリウム(NaO)とメタン化触媒としてのルテニウム(Ru)とがアルミナ等の担体に担持されたCO吸蔵還元型触媒(例えば、A.Bermejo-Lopezら、Applied Catalysis B:Environmental、2019年、第256巻、117845(非特許文献1))が知られている。このようなCO吸蔵還元型触媒は、COを含むガスを流通させることによってCOを吸蔵し、還元ガス(例えば、H)を流通させることによって吸蔵したCOを還元してメタン(CH)を生成する。
しかしながら、CO吸蔵材としてCaOを用いた場合には、CO吸蔵量が少ないため、COの吸蔵と還元ガスによる還元とを頻繁に繰り返す必要があり、COの吸蔵工程と還元ガスによる還元工程とを切替える際にCO以外のガス成分(N、O等)が混入しやすく、得られるCHガスの純度が低下するという問題があった。
また、CO吸蔵材としてNaOを用いた場合には、CaOを用いた場合に比べて、CO吸蔵量は増加するものの、必ずしも十分ではなく、CaOの場合と同様の問題があった。
特開2020-110769号公報
A.Bermejo-Lopezら、Applied Catalysis B:Environmental、2019年、第256巻、117845
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、CO吸蔵量が増加したCO吸蔵還元型触媒を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、CO吸蔵材としてアルカリ土類金属酸化物とアルカリ金属酸化物とを併用することによって、それぞれ単独で用いた場合に比べて、CO吸蔵量が増加することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のCO吸蔵還元型触媒は、金属酸化物からなる多孔質担体と、前記多孔質担体に担持されたルテニウムと、前記多孔質担体に担持されたアルカリ土類金属酸化物及びアルカリ金属酸化物とを含有し、前記アルカリ土類金属酸化物と前記アルカリ金属酸化物との質量比がアルカリ土類金属酸化物:アルカリ金属酸化物=10:1~10:5であることを特徴とするものである。
本発明のCO吸蔵還元型触媒においては、前記アルカリ土類金属酸化物と前記アルカリ金属酸化物との合計含有量が、前記多孔質担体とルテニウムとの合計含有量100質量部に対して、11~15質量部であることが好ましく、また、ルテニウムの含有量が、前記多孔質担体とルテニウムとの合計含有量100質量部に対して、1~5質量部であることが好ましい。
さらに、本発明のCO吸蔵還元型触媒においては、前記アルカリ土類金属酸化物が酸化カルシウムであり、前記アルカリ金属酸化物が酸化ナトリウムであることが好ましい。
本発明によれば、CO吸蔵量が増加し、CO吸蔵材としての利用率が高いCO吸蔵還元型触媒を得ることが可能となる。
実施例4及び比較例1~2で得られた触媒のCO吸蔵量を示すグラフである。 実施例1~5及び比較例3~5で得られた触媒のCO吸蔵量を示すグラフである。 実施例4及び比較例1~2で得られた触媒のCO吸蔵材利用率を示すグラフである。 実施例1~5及び比較例3~5で得られた触媒のCO吸蔵材利用率を示すグラフである。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
〔CO吸蔵還元型触媒〕
本発明の二酸化炭素(CO)吸蔵還元型触媒は、金属酸化物からなる多孔質担体と、前記多孔質担体に担持されたルテニウムと、前記多孔質担体に担持されたアルカリ土類金属酸化物及びアルカリ金属酸化物とを含有するものである。
本発明に用いられる担体は、金属酸化物からなる多孔質担体である。担体として多孔質のものを用いることによって、ガス成分が良好に拡散し、CO吸蔵性能及びメタン化反応効率が向上する。前記金属酸化物としては、CO吸蔵還元型触媒の担体として用いられるものであれば特に制限はなく、例えば、アルミナ(Al)、シリカ(SiO)、ジルコニア(ZrO)、チタニア(TiO)等の公知の金属酸化物が挙げられる。これらの金属酸化物のうち、メタン化触媒活性が高くなるという観点から、アルミナ、チタニアが好ましく、アルミナがより好ましい。また、このような金属酸化物は、1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
前記多孔質担体の平均細孔径としては、3~50nmが好ましく、5~20nmがより好ましい。多孔質担体の平均細孔径が前記下限未満になると、ガス成分が十分に拡散せず、CO吸蔵性能及びメタン化反応効率が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、細孔構造の安定性が低下する傾向にある。
また、前記多孔質担体の細孔容積としては、0.3~1.5cm/gが好ましく、0.3~1.0cm/gがより好ましい。多孔質担体の細孔容積が前記下限未満になると、ガス成分が十分に拡散せず、CO吸蔵性能及びメタン化反応効率が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、多孔質担体の熱的安定性が低下する傾向にある。
本発明のCO吸蔵還元型触媒においては、前記多孔質担体にルテニウム(Ru)が担持されている。このRuは、メタン化触媒として作用するものであり、具体的には、CO吸蔵材に吸蔵されたCOが還元ガス(例えば、H)と反応して還元されることによってメタン(CH)が生成する際にCOの還元反応を促進するものである。
本発明のCO吸蔵還元型触媒において、Ruの含有量としては、前記多孔質担体とRuとの合計含有量100質量部に対して、1~5質量部が好ましい。Ruの含有量が前記範囲内にあると、COの還元反応が促進され、メタン化反応効率が向上する。一方、Ruの含有量が前記下限未満になると、COの還元反応が十分に促進されず、メタン化反応効率が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、前記多孔質担体の細孔が閉塞してCO吸蔵量が減少したり、Ruが粒成長してメタン化触媒活性が低下したりするため、CO吸蔵性能及びメタン化反応効率が低下する傾向にある。
また、本発明のCO吸蔵還元型触媒においては、前記多孔質担体にアルカリ土類金属酸化物とアルカリ金属酸化物とが担持されている。このようなアルカリ土類金属酸化物とアルカリ金属酸化物は、CO吸蔵材として作用するものであり、これらを併用することによって、それぞれ単独で用いた場合に比べて、CO吸蔵量が増加し、CO吸蔵材としての利用率が高まるため、CO吸蔵性能及びメタン化反応効率が向上する。これは、アルカリ土類金属酸化物とアルカリ金属酸化物との共存下での相乗効果によるものと考えられる。
前記アルカリ土類金属酸化物としては、例えば、酸化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム(CaO)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化バリウム(BaO)が挙げられ、中でも、CO吸蔵量が更に増加し、CO吸蔵材としての利用率が更に高まることによって、CO吸蔵性能及びメタン化反応効率が更に向上するという観点から、CaOが好ましい。
前記アルカリ金属酸化物としては、例えば、酸化リチウム(LiO)、酸化ナトリウム(NaO)、酸化カリウム(KO)、酸化ルビジウム(RbO)、酸化セシウム(CsO)が挙げられ、中でも、CO吸蔵量が更に増加し、CO吸蔵材としての利用率が更に高まることによって、CO吸蔵性能及びメタン化反応効率が更に向上するという観点から、NaOが好ましい。
本発明のCO吸蔵還元型触媒において、前記アルカリ土類金属酸化物と前記アルカリ金属酸化物との質量比は、アルカリ土類金属酸化物:アルカリ金属酸化物=10:1~10:5であることが必要である。前記質量比が前記範囲内にあると、CO吸蔵量が増加し、CO吸蔵材としての利用率が高まるため、CO吸蔵性能及びメタン化反応効率が向上する。一方、前記質量比が前記下限未満になっても(すなわち、アルカリ金属酸化物の割合が少なすぎても)、前記上限を超えても(すなわち、アルカリ金属酸化物の割合が多すぎても)、CO吸蔵量が減少し、CO吸蔵材としての利用率が低くなるため、CO吸蔵性能及びメタン化反応効率が低下する。また、CO吸蔵量が更に増加し、CO吸蔵材としての利用率が更に高まることによって、CO吸蔵性能及びメタン化反応効率が更に向上するという観点から、前記質量比は、アルカリ土類金属酸化物:アルカリ金属酸化物=10:3~10:5であることが好ましく、アルカリ土類金属酸化物:アルカリ金属酸化物=10:3.5~10:5であることがより好ましく、アルカリ土類金属酸化物:アルカリ金属酸化物=10:3.5~10:4.5であることが特に好ましい。
また、本発明のCO吸蔵還元型触媒において、前記アルカリ土類金属酸化物と前記アルカリ金属酸化物との合計含有量としては、前記多孔質担体とRuとの合計含有量100質量部に対して、11~15質量部が好ましく、13~15質量部がより好ましく、13.5~15質量部が更に好ましく、13.5~14.5質量部が特に好ましい。前記アルカリ土類金属酸化物と前記アルカリ金属酸化物との合計含有量が前記範囲内にあると、CO吸蔵量が更に増加し、CO吸蔵材としての利用率が更に高まるため、CO吸蔵性能及びメタン化反応効率が更に向上する。一方、前記アルカリ土類金属酸化物と前記アルカリ金属酸化物との合計含有量が前記下限未満になると、COの吸蔵サイトが少なく、CO吸蔵量が減少し、CO吸蔵材としての利用率が低くなるため、CO吸蔵性能及びメタン化反応効率が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、前記多孔質担体の細孔が閉塞してCO吸蔵量が減少し、CO吸蔵材としての利用率が低くなるため、CO吸蔵性能及びメタン化反応効率が低下する傾向にある。
〔CO吸蔵還元型触媒の調製方法〕
このような本発明のCO吸蔵還元型触媒は、例えば、以下のようにして調製することができる。すなわち、アルカリ土類金属塩及びアルカリ金属塩を所定の質量比で含有する水溶液を調製し、この水溶液に、Ruを担持した金属酸化物からなる多孔質担体を所定量添加した後、乾燥、焼成することによって、前記金属酸化物からなる多孔質担体にアルカリ土類金属酸化物とアルカリ金属酸化物とRuとが担持したCO吸蔵還元型触媒を得ることができる。また、アルカリ土類金属塩及びアルカリ金属塩を所定の質量比で含有する水溶液を調製し、この水溶液に、金属酸化物からなる多孔質担体を所定量添加した後、乾燥、焼成して、前記金属酸化物からなる多孔質担体にアルカリ土類金属酸化物とアルカリ金属酸化物とが担持したCO吸蔵材を調製し、このCO吸蔵材を、所定量のRu塩が溶解した水溶液に添加した後、乾燥、焼成することによっても、前記金属酸化物からなる多孔質担体にアルカリ土類金属酸化物とアルカリ金属酸化物とRuとが担持したCO吸蔵還元型触媒を得ることができる。さらに、アルカリ土類金属塩、アルカリ金属塩、及びRu塩を所定の質量比で含有する水溶液を調製し、この水溶液に、金属酸化物からなる多孔質担体を所定量添加した後、乾燥、焼成することによっても、前記金属酸化物からなる多孔質担体にアルカリ土類金属酸化物とアルカリ金属酸化物とRuとが担持したCO吸蔵還元型触媒を得ることができる。
焼成条件としては、アルカリ土類金属塩がアルカリ土類金属酸化物に、アルカリ金属塩がアルカリ金属酸化物に、Ru塩がRuに変換される条件であれば特に制限はないが、例えば、焼成温度としては、400~600℃が好ましく、450~550℃がより好ましく、また、焼成時間としては、1~5時間が好ましく、2~4時間がより好ましい。
前記アルカリ土類金属塩及び前記アルカリ金属塩としては、例えば、アルカリ土類金属(Mg、Ca、Sr、Ba)及びアルカリ金属(Li、Na、K、Rb、Cs)の硝酸塩、炭酸塩、酢酸塩が挙げられる。また、Ru塩としては、例えば、ニトロシル硝酸ルテニウム、硝酸ルテニウム、塩化ルテニウム、ルテニウムカルボニルが挙げられる。
〔COの吸蔵還元処理〕
このような本発明のCO吸蔵還元型触媒は、例えば、以下のようなCOの吸蔵還元処理に適用することができる。すなわち、本発明のCO吸蔵還元型触媒にCOを含むガスを接触させてCOを吸蔵させた後、このCOが吸蔵した前記CO吸蔵還元型触媒に還元ガス(例えば、H)を接触させることによって、吸蔵したCOが還元されてCHが生成する。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
イオン交換水に、硝酸ナトリウム(NaNO、富士フイルム和光純薬株式会社製、品番:192-02555)と硝酸カルシウム(Ca(NO、富士フイルム和光純薬株式会社製、品番:039-00735)とを、得られる触媒においてCaOとNaOとの質量比がCaO:NaO=10:1となるように溶解した。得られた水溶液に、ルテニウム担持アルミナ粉末(Ru/Al、エヌ・イーケムキャット株式会社製、品番:HYAc-5E N-Type、Ru含有量:5質量%、アルミナ含有量:95質量%、アルミナの平均細孔径:13nm、アルミナの細孔容積:0.38cm/g)を、得られる触媒においてCaOとNaOの合計含有量が前記Ru/Al粉末100質量部に対して11質量部となるように添加した。得られた分散液を約2時間攪拌した後、250℃に加熱して蒸発乾固させた。得られた乾固物を110℃で12時間乾燥させた後、500℃で3時間焼成した。得られた触媒粉末(約6g)を圧力1000kg/cmで1分間加圧した後、粉砕し、篩を用いて分級して、AlにCaOとNaOとRuとが担持した、0.5~1.0mm径の触媒粉末〔CaO(10)NaO(1)/Ru(5)/Al(95)〕を得た。
(実施例2)
得られる触媒においてCaOとNaOとの質量比がCaO:NaO=10:2となるようにNaNOとCa(NOとをイオン交換水に溶解し、得られる触媒においてCaOとNaOの合計含有量が前記Ru/Al粉末100質量部に対して12質量部となるように前記Ru/Al粉末を添加した以外は実施例1と同様にして、AlにCaOとNaOとRuとが担持した、0.5~1.0mm径の触媒粉末〔CaO(10)NaO(2)/Ru(5)/Al(95)〕を得た。
(実施例3)
得られる触媒においてCaOとNaOとの質量比がCaO:NaO=10:3となるようにNaNOとCa(NOとをイオン交換水に溶解し、得られる触媒においてCaOとNaOの合計含有量が前記Ru/Al粉末100質量部に対して13質量部となるように前記Ru/Al粉末を添加した以外は実施例1と同様にして、AlにCaOとNaOとRuとが担持した、0.5~1.0mm径の触媒粉末〔CaO(10)NaO(3)/Ru(5)/Al(95)〕を得た。
(実施例4)
得られる触媒においてCaOとNaOとの質量比がCaO:NaO=10:4となるようにNaNOとCa(NOとをイオン交換水に溶解し、得られる触媒においてCaOとNaOの合計含有量が前記Ru/Al粉末100質量部に対して14質量部となるように前記Ru/Al粉末を添加した以外は実施例1と同様にして、AlにCaOとNaOとRuとが担持した、0.5~1.0mm径の触媒粉末〔CaO(10)NaO(4)/Ru(5)/Al(95)〕を得た。
(実施例5)
得られる触媒においてCaOとNaOとの質量比がCaO:NaO=10:5となるようにNaNOとCa(NOとをイオン交換水に溶解し、得られる触媒においてCaOとNaOの合計含有量が前記Ru/Al粉末100質量部に対して15質量部となるように前記Ru/Al粉末を添加した以外は実施例1と同様にして、AlにCaOとNaOとRuとが担持した、0.5~1.0mm径の触媒粉末〔CaO(10)NaO(5)/Ru(5)/Al(95)〕を得た。
(比較例1)
NaNOを用いずに、Ca(NOのみをイオン交換水に溶解し、得られる触媒においてCaOの含有量が前記Ru/Al粉末100質量部に対して14質量部となるように前記Ru/Al粉末を添加した以外は実施例1と同様にして、AlにCaOとRuとが担持した、0.5~1.0mm径の触媒粉末〔CaO(14)/Ru(5)/Al(95)〕を得た。
(比較例2)
Ca(NOを用いずに、NaNOのみをイオン交換水に溶解し、得られる触媒においてNaOの含有量が前記Ru/Al粉末100質量部に対して14質量部となるように前記Ru/Al粉末を添加した以外は実施例1と同様にして、AlにNaOとRuとが担持した、0.5~1.0mm径の触媒粉末〔NaO(14)/Ru(5)/Al(95)〕を得た。
(比較例3)
NaOを用いずに、Ca(NOのみをイオン交換水に溶解し、得られる触媒においてCaOの含有量が前記Ru/Al粉末100質量部に対して10質量部となるように前記Ru/Al粉末を添加した以外は実施例1と同様にして、AlにCaOとRuとが担持した、0.5~1.0mm径の触媒粉末〔CaO(10)/Ru(5)/Al(95)〕を得た。
(比較例4)
得られる触媒においてCaOとNaOとの質量比がCaO:NaO=10:0.5となるようにNaNOとCa(NOとをイオン交換水に溶解し、得られる触媒においてCaOとNaOの合計含有量が前記Ru/Al粉末100質量部に対して10.5質量部となるように前記Ru/Al粉末を添加した以外は実施例1と同様にして、AlにCaOとNaOとRuとが担持した、0.5~1.0mm径の触媒粉末〔CaO(10)NaO(0.5)/Ru(5)/Al(95)〕を得た。
(比較例5)
得られる触媒においてCaOとNaOとの質量比がCaO:NaO=10:10となるようにNaNOとCa(NOとをイオン交換水に溶解し、得られる触媒においてCaOとNaOの合計含有量が前記Ru/Al粉末100質量部に対して20質量部となるように前記Ru/Al粉末を添加した以外は実施例1と同様にして、AlにCaOとNaOとRuとが担持した、0.5~1.0mm径の触媒粉末〔CaO(10)NaO(10)/Ru(5)/Al(95)〕を得た。
<CO吸蔵性能評価>
得られた触媒粉末を容積が2.4cmとなるようにステンレス鋼(SUS)製反応管(内径:8mm)に充填し、この反応管を昇温脱離分析装置(ヘンミ計算尺株式会社製「TP-5000」)に装着し、CO(10%)+He(残部)のCO含有ガスを触媒入りガス温度320℃、流量40ml/minで15分間流通させて触媒にCOを吸蔵させた〔CO吸蔵工程〕。その後、H(40%)+He(残部)のH含有ガスを触媒入りガス温度320℃、流量40ml/minで15分間流通させて触媒に吸蔵されたCOをCHに還元した〔H還元工程〕。この一連の工程〔CO吸蔵工程→H還元工程〕を2回繰返し、2回目のCO吸蔵工程において、触媒出ガス中のCO量を測定し、触媒入りガス中のCO量と触媒出ガス中のCO量とからCO吸蔵量を求めた。その結果を図1及び図2に示す。
図1に示したように、CO吸蔵材としてCaOとNaOとを併用した場合(実施例4)には、CaO単独の場合(比較例1)及びNaO単独の場合(比較例2)に比べて、CO吸蔵量が多くなることがわかった。
また、図2に示したように、CaOに所定の割合でNaOを添加することによって、NaOを添加しなかった場合(比較例3)やNaOの添加量が少ない場合(比較例4)、或いはNaOの添加量が多い場合(比較例5)に比べて、CO吸蔵量が多くなることがわかった(実施例1~5)。
<CO吸蔵材利用率の算出>
CO吸蔵材であるCaO及びNaOは、下記式:
CaO+CO→CaCO
NaO+CO→NaCO
で表されるように、COと反応してCaCO及びNaCOを形成することによってCOを吸蔵する。上記式から明らかなように、1molのCaO及びNaOは、それぞれ1molのCOを吸蔵できることから、下記式:
CaO利用率[%]=CO吸蔵量[mol]/CaO含有量[mol]×100
NaO利用率[%]=CO吸蔵量[mol]/NaO含有量[mol]×100
で表されるように、CaO及びNaOのCO吸蔵材としての利用率は、触媒中のCaO含有量及びNaO含有量に対するCO吸蔵量の割合[%]として表され、これらの和が触媒のCO吸蔵材としての利用率となる。
そこで、実施例及び比較例で得られた触媒について、上記式によりCO吸蔵材利用率を算出した。その結果を図3及び図4に示す。図3に示したように、CO吸蔵材としてCaOとNaOとを併用した場合(実施例4)には、CaO単独の場合(比較例1)及びNaO単独の場合(比較例2)に比べて、CO吸蔵材としての利用率が高くなることがわかった。また、図4に示したように、CaOに所定の割合でNaOを添加することによって、NaOを添加しなかった場合(比較例3)やNaOの添加量が少ない場合(比較例4)、或いはNaOの添加量が多い場合(比較例5)に比べて、CO吸蔵材としての利用率が高くなることがわかった(実施例1~5)。これは、CaOとNaOとが共存することによって、単独の場合に比べて、それぞれのCO吸蔵材利用率が向上したためと考えられる。
以上説明したように、本発明によれば、CO吸蔵量が増加し、CO吸蔵材としての利用率が高いCO吸蔵還元型触媒を得ることが可能となる。したがって、本発明のCO吸蔵還元型触媒は、COを効率よく吸蔵してCHに還元することが可能な触媒として有用である。

Claims (4)

  1. 金属酸化物からなる多孔質担体と、前記多孔質担体に担持されたルテニウムと、前記多孔質担体に担持されたアルカリ土類金属酸化物及びアルカリ金属酸化物とを含有し、
    前記アルカリ土類金属酸化物と前記アルカリ金属酸化物との質量比がアルカリ土類金属酸化物:アルカリ金属酸化物=10:1~10:5であることを特徴とする二酸化炭素吸蔵還元型触媒。
  2. 前記アルカリ土類金属酸化物と前記アルカリ金属酸化物との合計含有量が、前記多孔質担体とルテニウムとの合計含有量100質量部に対して、11~15質量部であることを特徴とする請求項1に記載の二酸化炭素吸蔵還元型触媒。
  3. ルテニウムの含有量が、前記多孔質担体とルテニウムとの合計含有量100質量部に対して、1~5質量部であることを特徴とする請求項1又は2に記載の二酸化炭素吸蔵還元型触媒。
  4. 前記アルカリ土類金属酸化物が酸化カルシウムであり、前記アルカリ金属酸化物が酸化ナトリウムであることを特徴とする請求項1~3のうちのいずれか一項に記載の二酸化炭素吸蔵還元型触媒。
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