JP2023137299A - クローラ構造及びクローラクレーン - Google Patents
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Abstract
【課題】シリンダを利用して左右のトラックフレームの取り外しを可能とする。【解決手段】トラックフレーム11と、トラックフレーム11の両側部に配置された2つのサイドフレーム14と、2つのサイドフレーム14を拡縮するアクチュエータ16とを有し、アクチュエータ16は、基端部161と当該基端部161に対して伸縮可能な伸縮部162とを有し、アクチュエータ16の基端部161がサイドフレーム14の一方に取り付けられ、アクチュエータ16の伸縮部162がサイドフレーム14の他方に取り付けられるクローラ構造であって、トラックフレーム11からサイドフレーム14の一方が取り外された状態で、アクチュエータ16は、トラックフレーム11に固定されると共に、サイドフレーム14の他方を押し出すことが可能である。【選択図】図5
Description
本発明は、クローラ構造及びクローラクレーンに関する。
作業車両、例えば、クローラクレーンのクローラ構造は、本体となるトラックフレームと、当該トラックフレームの左右両側に設けられたサイドフレームとを有する。
クローラクレーンは、トラックフレームに対して各サイドフレームが左右方向にスライド可能に設けられている場合があり、トラックフレームに対して左右のサイドフレームの間隔を広げた状態で作業が行われ、左右のサイドフレームの間隔を縮めた状態で車両の運搬が行われる。そして、上記クローラクレーンの中には、リトラクトシリンダのシリンダ側に一方のサイドフレームを連結し、ピストンロッド側に他方のサイドフレームを連結して、一本のリトラクトシリンダによってサイドフレームの拡縮が行われるものがあった(例えば、特許文献1参照)。
クローラクレーンは、トラックフレームに対して各サイドフレームが左右方向にスライド可能に設けられている場合があり、トラックフレームに対して左右のサイドフレームの間隔を広げた状態で作業が行われ、左右のサイドフレームの間隔を縮めた状態で車両の運搬が行われる。そして、上記クローラクレーンの中には、リトラクトシリンダのシリンダ側に一方のサイドフレームを連結し、ピストンロッド側に他方のサイドフレームを連結して、一本のリトラクトシリンダによってサイドフレームの拡縮が行われるものがあった(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記従来のクローラ構造は、リトラクトシリンダの作動により容易に各サイドフレーム間の距離の拡縮を行うことは可能だが、各サイドフレームの取り外し作業については考慮されておらず、取り外しの際には作業負担が大きかった。
本発明は、サイドフレームの取り外しをより容易に行うことを目的とする。
本発明は、
トラックフレームと、
前記トラックフレームの両側部に配置された2つのサイドフレームと、
2つの前記サイドフレーム間の距離を拡縮するアクチュエータとを有し、
前記アクチュエータは、基端部と当該基端部に対して伸縮可能な伸縮部とを有し、前記アクチュエータの基端部が前記サイドフレームの一方に取り付けられ、前記アクチュエータの伸縮部が前記サイドフレームの他方に取り付けられるクローラ構造であって、
前記アクチュエータは、前記サイドフレームの一方から取り外され、かつ、前記トラックフレームに固定された状態で、前記サイドフレームの他方を押し出すことを可能とする構成である。
トラックフレームと、
前記トラックフレームの両側部に配置された2つのサイドフレームと、
2つの前記サイドフレーム間の距離を拡縮するアクチュエータとを有し、
前記アクチュエータは、基端部と当該基端部に対して伸縮可能な伸縮部とを有し、前記アクチュエータの基端部が前記サイドフレームの一方に取り付けられ、前記アクチュエータの伸縮部が前記サイドフレームの他方に取り付けられるクローラ構造であって、
前記アクチュエータは、前記サイドフレームの一方から取り外され、かつ、前記トラックフレームに固定された状態で、前記サイドフレームの他方を押し出すことを可能とする構成である。
本発明によれば、サイドフレームの取り外しを容易に行うことが可能となる。
[実施形態の概略]
以下、図面を参照して、本発明によるクローラクレーンの実施形態を説明する。
本実施形態では、クローラ構造に特徴を有するクローラクレーンを例示する。
クローラクレーンは、図2(B)に示すように、下部走行体1と、旋回輪を介して下部走行体1上に旋回可能に設けられた上部旋回体と、上部旋回体に起伏回動可能に軸支されたブームとを有する。
なお、本実施形態では、下部走行体1以外の構成については周知の構成であるため、その図示と詳細な説明は省略する。
以下、図面を参照して、本発明によるクローラクレーンの実施形態を説明する。
本実施形態では、クローラ構造に特徴を有するクローラクレーンを例示する。
クローラクレーンは、図2(B)に示すように、下部走行体1と、旋回輪を介して下部走行体1上に旋回可能に設けられた上部旋回体と、上部旋回体に起伏回動可能に軸支されたブームとを有する。
なお、本実施形態では、下部走行体1以外の構成については周知の構成であるため、その図示と詳細な説明は省略する。
図1は特徴的なクローラ構造を備えたクローラクレーンの下部走行体1の平面図、図2(A)は側面図、図3は下部走行体1の後述するトラックフレーム11の前側部分の斜視図、図4はトラックフレーム11の後側部分の斜視図である。
以下の説明では、クローラクレーン(作業機械)の前進方向を前、後退方向を後、前後方向に直交し且つ水平な方向を左右方向、鉛直方向の一方を上、他方を下とする。また、左右方向は、幅方向という場合がある。また、以下に示す各方向に関する説明は、クローラクレーンが水平面に配置されている状態であることを前提とする。
以下の説明では、クローラクレーン(作業機械)の前進方向を前、後退方向を後、前後方向に直交し且つ水平な方向を左右方向、鉛直方向の一方を上、他方を下とする。また、左右方向は、幅方向という場合がある。また、以下に示す各方向に関する説明は、クローラクレーンが水平面に配置されている状態であることを前提とする。
下部走行体1は、上部に旋回輪を備えるトラックフレーム11及びトラックフレーム11の左右に設けられた一対の走行装置13を有する。
トラックフレーム11の前部及び後部には、左方と右方とに延出された合計4本のビーム12が設けられている。各ビーム12は、側面視において矩形の柱状体である。
トラックフレーム11の前部及び後部には、左方と右方とに延出された合計4本のビーム12が設けられている。各ビーム12は、側面視において矩形の柱状体である。
左右の走行装置13は、それぞれ、トラックフレーム11の前後二つのビーム12によって支持される。
左側の走行装置13と右側の走行装置13とは、前後方向に沿った鉛直平面を対称面として面対称な構造となっている。つまり、左側の走行装置13の左右を入れ替えることで右側の走行装置13と同一の構造となる。このため、以下の説明では、左側の走行装置13の構成について説明し、右側の走行装置13の構成については、左側の走行装置13と同じ符号を付して説明を省略する。
左側の走行装置13と右側の走行装置13とは、前後方向に沿った鉛直平面を対称面として面対称な構造となっている。つまり、左側の走行装置13の左右を入れ替えることで右側の走行装置13と同一の構造となる。このため、以下の説明では、左側の走行装置13の構成について説明し、右側の走行装置13の構成については、左側の走行装置13と同じ符号を付して説明を省略する。
走行装置13は、サイドフレーム14、走行用駆動装置15、クローラベルト(履帯)131を備えている。
走行用駆動装置15は、各サイドフレーム14の後端近傍に位置する。
走行用駆動装置15は、サイドフレーム14の前部、上部及び下部にそれぞれ設けられたアイドラ154、上部ローラ152及び下部ローラ153を有する。クローラベルト131は、アイドラ154、上部ローラ152、下部ローラ153及び駆動輪151に掛け渡されるようにこれらに装着されている。
走行用駆動装置15は、各サイドフレーム14の後端近傍に位置する。
走行用駆動装置15は、サイドフレーム14の前部、上部及び下部にそれぞれ設けられたアイドラ154、上部ローラ152及び下部ローラ153を有する。クローラベルト131は、アイドラ154、上部ローラ152、下部ローラ153及び駆動輪151に掛け渡されるようにこれらに装着されている。
サイドフレーム14は、前後方向に長尺である。さらに、サイドフレーム14には、前後のビーム12が個別に嵌挿される嵌め込み部141(図5参照)が前後二箇所に設けられている。各嵌め込み部141は、側面視において矩形であって左右方向に貫通した角筒状を呈し、その内側にビーム12が挿入されてトラックフレーム11とサイドフレーム14とが連結される。
また、走行装置13は、嵌め込み部141にビーム12が挿入された状態において、当該ビーム12に沿って左右方向に移動可能である。図1では、右側の走行装置13(サイドフレーム14)は、トラックフレーム11に対して予め設定された移動範囲において最もトラックフレーム11から離隔(拡張)した作業時の位置(以下、作業位置とする)にある状態を示す。また、図1における左側の走行装置13(サイドフレーム14)は、トラックフレーム11に対して予め設定された移動範囲において最もトラックフレーム11に接近(収縮)した運搬時の位置(以下、運搬位置とする)にある状態を示す。
なお、図1では説明のために左右の走行装置13をそれぞれ作業位置と運搬時の位置とに図示したが、実際には、作業時には両方の走行装置13が作業位置に配置され、運搬時には両方の走行装置13が運搬位置に配置される。
図5はトラックフレーム11及び左右の走行装置13における上下左右方向に沿った断面を示す断面図である。
左右の走行装置13の作業位置と運搬位置とを切り替える拡縮動作は、アクチュエータである、油圧等の流体圧力を用いたシリンダ16を駆動源として行われる。なお、アクチュエータとしては、モータ等を組み込んだ電動のアクチュエータを利用してもよい。
前述したトラックフレーム11は、前後方向に沿った二本の平行なフレーム材111を有し、各フレーム材111には、左右方向に貫通する円筒112が同心で設けられている。シリンダ16は、各フレーム材111の円筒112内に遊挿状態で配置される。
左右の走行装置13の作業位置と運搬位置とを切り替える拡縮動作は、アクチュエータである、油圧等の流体圧力を用いたシリンダ16を駆動源として行われる。なお、アクチュエータとしては、モータ等を組み込んだ電動のアクチュエータを利用してもよい。
前述したトラックフレーム11は、前後方向に沿った二本の平行なフレーム材111を有し、各フレーム材111には、左右方向に貫通する円筒112が同心で設けられている。シリンダ16は、各フレーム材111の円筒112内に遊挿状態で配置される。
シリンダ16は、内部に作動流体が供給される円筒状のシリンダチューブからなる基端部161と、当該基端部161から伸縮可能なピストンロッドからなる伸縮部162と、伸縮部162の外周を覆う蛇腹状のカバー163とを有する。
トラックフレーム11の二つの円筒112の内径は、基端部161の最大外径及びカバー163の最大外径よりも大きく、各円筒112は、左右のサイドフレーム14に連結された状態のシリンダ16に接触せず、拘束もしない。
トラックフレーム11の二つの円筒112の内径は、基端部161の最大外径及びカバー163の最大外径よりも大きく、各円筒112は、左右のサイドフレーム14に連結された状態のシリンダ16に接触せず、拘束もしない。
シリンダ16の基端部161の先端部(伸縮部162とは逆側の端部)は、右側のサイドフレーム14と連結するための貫通孔が上下方向に沿って穿設されている。右側のサイドフレーム14には、基端部161の先端部が介挿される上下一対のブラケット片からなる連結部142がトラックフレーム11側に延出されており、連結部142の各ブラケット片にも貫通孔が設けられている。そして、連結部142の一対のブラケットの間に基端部161の先端部を挿入し、それぞれの貫通孔を位置合わせした状態で連結ピン164を挿入することでシリンダ16と右側のサイドフレーム14とを連結状態とすることができる。また、連結ピン164を引き抜けばこれらの連結状態を解除することができる。
伸縮部162の先端部(基端部161とは逆側の端部)にも左側のサイドフレーム14と連結するための貫通孔が上下方向に沿って穿設されている。伸縮部162の先端部の貫通孔の径は、前述した基端部161と等しく設定されている。
左側のサイドフレーム14には、伸縮部162の先端部が介挿される連結部142を構成する上下一対のブラケット片がトラックフレーム11側に延出されており、連結部142を構成する上下一対のブラケット片にも貫通孔が設けられている。連結部142は、右側のサイドフレーム14の連結部142と形状及び寸法が同一である。
そして、連結部142の一対のブラケットの間に伸縮部162の先端部を挿入し、それぞれの貫通孔を位置合わせした状態で連結ピン164を挿入することでシリンダ16と左側のサイドフレーム14とを連結状態とすることができる。また、連結ピン164を引き抜けばこれらの連結状態を解除することができる。なお、連結ピン164は、基端部161を連結する連結ピン164と同一である場合を例示するが、基端部161の連結ピンと伸縮部162の連結ピンとは、外径等が異なるものを使用してもよい。その場合、左右のサイドフレーム14の連結部142も異なる内径の貫通孔が形成される。
左側のサイドフレーム14には、伸縮部162の先端部が介挿される連結部142を構成する上下一対のブラケット片がトラックフレーム11側に延出されており、連結部142を構成する上下一対のブラケット片にも貫通孔が設けられている。連結部142は、右側のサイドフレーム14の連結部142と形状及び寸法が同一である。
そして、連結部142の一対のブラケットの間に伸縮部162の先端部を挿入し、それぞれの貫通孔を位置合わせした状態で連結ピン164を挿入することでシリンダ16と左側のサイドフレーム14とを連結状態とすることができる。また、連結ピン164を引き抜けばこれらの連結状態を解除することができる。なお、連結ピン164は、基端部161を連結する連結ピン164と同一である場合を例示するが、基端部161の連結ピンと伸縮部162の連結ピンとは、外径等が異なるものを使用してもよい。その場合、左右のサイドフレーム14の連結部142も異なる内径の貫通孔が形成される。
また、各サイドフレーム14には、トラックフレーム11に向かって左右方向に沿って延出された位置固定板143がトラックフレーム11を挟むように前後に設けられている。
各位置固定板143は、左右方向に二か所の貫通孔が設けられている。また、トラックフレーム11に、各位置固定板143と重合可能な配置で位置固定板143の貫通孔と内径が等しい貫通孔が設けられている。そして、各位置固定板143の貫通孔の一方をトラックフレーム11の貫通孔に位置合わせしてロックピン144を挿入すると、サイドフレーム14を作業位置で固定することができる(図1の右側のサイドフレーム14)。また、各位置固定板143の貫通孔のもう一方をトラックフレーム11の貫通孔に位置合わせしてロックピン144を挿入すると、サイドフレーム14を運搬位置で固定することができる(図1の左側のサイドフレーム14)。
各位置固定板143は、左右方向に二か所の貫通孔が設けられている。また、トラックフレーム11に、各位置固定板143と重合可能な配置で位置固定板143の貫通孔と内径が等しい貫通孔が設けられている。そして、各位置固定板143の貫通孔の一方をトラックフレーム11の貫通孔に位置合わせしてロックピン144を挿入すると、サイドフレーム14を作業位置で固定することができる(図1の右側のサイドフレーム14)。また、各位置固定板143の貫通孔のもう一方をトラックフレーム11の貫通孔に位置合わせしてロックピン144を挿入すると、サイドフレーム14を運搬位置で固定することができる(図1の左側のサイドフレーム14)。
ところで、左右の走行装置13(サイドフレーム14)は、シリンダ16の連結ピン164及び位置固定板143のロックピン144を引き抜いて、さらに、作業位置から左右方向外側に移動させることにより、トラックフレーム11から取り外すことができる。これにより、クローラクレーンをより軽易に運搬することが可能となる。
しかしながら、従前は、シリンダ16を使用して左右の走行装置13をトラックフレーム11から取り外すことが想定されていなかったので、シリンダ16は、左右の走行装置13を運搬位置と作業位置とに切り替えることが可能なストロークしか確保されておらず、これまで説明した構成だけでは、左右両方の走行装置13をシリンダ16により押し出すことは困難であった。
しかしながら、従前は、シリンダ16を使用して左右の走行装置13をトラックフレーム11から取り外すことが想定されていなかったので、シリンダ16は、左右の走行装置13を運搬位置と作業位置とに切り替えることが可能なストロークしか確保されておらず、これまで説明した構成だけでは、左右両方の走行装置13をシリンダ16により押し出すことは困難であった。
また、仮に、シリンダ16が十分なストロークを有する場合であっても、一方の走行装置13をシリンダ16の一端部(例えば、基端部161)に連結した状態で他方の走行装置13を押し出すことは可能だが、他方の走行装置13が押し出され、トラックフレーム11から他方の走行装置13を取り外した後は、シリンダ16の他端部(例えば、伸縮部162)を支えることができなくなるので、残る一方の走行装置13を押し出すことができなかった。
下部走行体1は、トラックフレーム11から走行装置13の一方が取り外された状態で、シリンダ16がトラックフレーム11に固定されると共に、走行装置13の他方を押し出すことを可能とすることで、シリンダ16を使用して、左右の走行装置13をトラックフレーム11から取り外すことができるように構成されている。
具体的には、下部走行体1には、シリンダ16の基端部161を固定する第1固定部20及びシリンダ16の伸縮部162を固定する第2固定部30が設けられている。
具体的には、下部走行体1には、シリンダ16の基端部161を固定する第1固定部20及びシリンダ16の伸縮部162を固定する第2固定部30が設けられている。
以下、第1固定部20及び第2固定部30について説明する。なお、第1固定部20と第2固定部30は、構成が重複するので、第2固定部30については、第1固定部20と重複する構成については同符号を付して説明を省略する。
第1固定部20と第2固定部30は、トラックフレーム11の左側と右側のフレーム材111にそれぞれ取り付けられている。
即ち、第1固定部20は、一方の走行装置13(右側の走行装置13)が運搬位置にある場合の基端部161の先端部の位置よりも他方の走行装置13側(左側)となる位置でシリンダ16の基端部161の先端部を保持するように、トラックフレーム11に配置されている。
また、第2固定部30は、他方の走行装置13(左側の走行装置13)が運搬位置にある場合の伸縮部162の先端部の位置よりも一方の走行装置13側(右側)となる位置でシリンダ16の伸縮部162の先端部を保持するように、トラックフレーム11に配置されている。
即ち、第1固定部20は、一方の走行装置13(右側の走行装置13)が運搬位置にある場合の基端部161の先端部の位置よりも他方の走行装置13側(左側)となる位置でシリンダ16の基端部161の先端部を保持するように、トラックフレーム11に配置されている。
また、第2固定部30は、他方の走行装置13(左側の走行装置13)が運搬位置にある場合の伸縮部162の先端部の位置よりも一方の走行装置13側(右側)となる位置でシリンダ16の伸縮部162の先端部を保持するように、トラックフレーム11に配置されている。
第1固定部20と第2固定部30は、いずれも、シリンダ16の基端部161の先端部又は伸縮部162の先端部を連結保持する台座21と、台座21を支持する一対の支持枠22とを有する。
一対の支持枠22は、フレーム材111の円筒112内に差し込まれる係止爪221と、向かい合わせの一対の支持枠22同士を互いに連結する連結部222と、台座21を支持する一対の側壁223とを有する。これらは、金属平板の曲げ加工により構成されているが、必要強度を確保できるのであれば、金属材料以外で形成してもよい。
一対の支持枠22は、各々が左右両側からフレーム材111の下部を挟むように配置され、円筒112内に左右両側から係止爪221を差し込み、フレーム材111の下側で互いの連結部222を連結することで、トラックフレーム11への取り付けが行われる。
このように、第1固定部20および第2固定部30は、分割体としての支持枠22を有し、二つの支持枠22をトラックフレーム11に係止した状態で、二つの支持枠22同士を連結することにより、トラックフレーム11から脱落しない構成とされている。
このように、第1固定部20および第2固定部30は、分割体としての支持枠22を有し、二つの支持枠22をトラックフレーム11に係止した状態で、二つの支持枠22同士を連結することにより、トラックフレーム11から脱落しない構成とされている。
連結部222は、互いに重合させて、ネジやボルト等の締結部材や連結ピンにより連結し、第1固定部20及び第2固定部30をフレーム材111から着脱可能に取り付けている。
このように、第1固定部20及び第2固定部30は、第1固定部20及び第2固定部30をトラックフレーム11に取り付けるためのボルトやピン等の取付部材を装着するボルト孔やピン孔等の装着部をトラックフレーム11に設けることなく、トラックフレーム11に取付可能に構成されている。
なお、第1固定部20、固定部30の着脱を考慮しない場合には、連結部222同士をリベットや接着や溶接で連結してもよい。
係止爪221は、円筒112の内周面に沿うように周面状を呈しており、円筒112内に遊挿されるシリンダ16の基端部161又は伸縮部162との接触を生じない。
このように、第1固定部20及び第2固定部30は、第1固定部20及び第2固定部30をトラックフレーム11に取り付けるためのボルトやピン等の取付部材を装着するボルト孔やピン孔等の装着部をトラックフレーム11に設けることなく、トラックフレーム11に取付可能に構成されている。
なお、第1固定部20、固定部30の着脱を考慮しない場合には、連結部222同士をリベットや接着や溶接で連結してもよい。
係止爪221は、円筒112の内周面に沿うように周面状を呈しており、円筒112内に遊挿されるシリンダ16の基端部161又は伸縮部162との接触を生じない。
側壁223は、円筒112の左側又は右側において、円筒112に遊挿されるシリンダ16の前後両側に立設された一対の対向壁からなり、シリンダ16に接触しないように、幾分下方に配置されている。
また、図4に示すように、一対の支持枠22の一方又は両方には、樹脂製のローラからなるサポート部224が設けられている(図3では第1固定部20のサポート部224は省略されている。)。サポート部224は、側壁223を構成する一対の対向壁によって両端部が回転可能に支持される軸部と当該軸部を中心に回転可能な鼓状のローラ部とからなる。円筒112に遊挿されたシリンダ16の基端部161又は伸縮部162のカバー163に対して、サポート部224のローラ部が下から近接又は当接するように配置され、走行装置13を取り外す際のシリンダ16の伸縮動作の際には、ローラ部が転動して円滑な動作を促す。
サポート部224は、基端部161又は伸縮部162のカバー163に下から当接した場合に、基端部161又は伸縮部162のカバー163の上部が円筒112の内周面に接触しないように適正な高さに設定されている。
なお、シリンダ16の基端部161は、伸縮部162のカバー163に比べて硬質であるため、第1固定部20側のサポート部224は省略してもよい。
サポート部224は、基端部161又は伸縮部162のカバー163に下から当接した場合に、基端部161又は伸縮部162のカバー163の上部が円筒112の内周面に接触しないように適正な高さに設定されている。
なお、シリンダ16の基端部161は、伸縮部162のカバー163に比べて硬質であるため、第1固定部20側のサポート部224は省略してもよい。
また、サポート部224における「サポート」とは、シリンダ16の伸縮方向への摩擦抵抗を減らすことを意味する。従って、サポート部224のようなローラ部が回動して摩擦抵抗を減らしても良いし、シリンダ16が伸縮時に周囲に接する部分やシリンダ16に接触する部分を樹脂等にして摩擦係数を減らす構成をサポート部としてもよい。また、これらを併用してもよい。
台座21は、支持枠22の側壁223を構成する一対の対向壁に一端部が連結可能な一対の腕部211と、シリンダ16の基端部161又は伸縮部162の先端部が連結可能な台板212とを備え、これらは左右方向から見て開口部が上又は下を向いたコ字状となるように一体的に形成されている。
一対の腕部211は、一端部側が左右方向に延出されており、他端部側が上方又は下方に屈曲形成されている。
一対の腕部211の一端部は、側壁223を構成する一対の対向壁に個別に連結されている。これらの連結は、ネジやボルト等の締結部材或いは連結ピン等が使用され、支持枠22に対して台座21の着脱を可能としている。
また、台座21は、一対の支持枠22の内、走行装置13側(左右方向外側)の支持枠22の側壁223に取り付けられることが好ましいが、他の部材との干渉を生じないのであれば、もう一方の支持枠22に取り付けてもよい。
一対の腕部211の一端部は、側壁223を構成する一対の対向壁に個別に連結されている。これらの連結は、ネジやボルト等の締結部材或いは連結ピン等が使用され、支持枠22に対して台座21の着脱を可能としている。
また、台座21は、一対の支持枠22の内、走行装置13側(左右方向外側)の支持枠22の側壁223に取り付けられることが好ましいが、他の部材との干渉を生じないのであれば、もう一方の支持枠22に取り付けてもよい。
台板212は、前後の両端部がそれぞれ一対の腕部211の他端部に個別に連結されている。
一対の腕部211は、側壁223を構成する一対の対向壁に連結した状態で、一対の腕部211の他端部及び台板212を上方に向けた状態にすることができる(図6の第1固定部20の台板212:使用位置)。また、台座21の上下を反転させて一対の腕部211を、側壁223を構成する一対の対向壁に連結することで、一対の腕部211の他端部及び台板212を下方に向けた状態にすることができる(図5の第1固定部20の台板212:退避位置)。
一対の腕部211は、側壁223を構成する一対の対向壁に連結した状態で、一対の腕部211の他端部及び台板212を上方に向けた状態にすることができる(図6の第1固定部20の台板212:使用位置)。また、台座21の上下を反転させて一対の腕部211を、側壁223を構成する一対の対向壁に連結することで、一対の腕部211の他端部及び台板212を下方に向けた状態にすることができる(図5の第1固定部20の台板212:退避位置)。
台板212は、矩形平板状であって、その中央部には、前述したシリンダ16の基端部161及び伸縮部162の先端部をサイドフレーム14の連結部142に連結する連結ピン164が挿入可能な貫通孔が上下方向に貫通形成されている。
従って、台座21の台板212にシリンダ16の基端部161及び伸縮部162の先端部を重ねて相互の貫通孔を位置合わせして連結ピン164を挿入することで、シリンダ16の基端部161及び伸縮部162の先端部を台座21に連結固定することができる。また、連結ピン164を引き抜けば、連結状態を解除することができる。
従って、台座21の台板212にシリンダ16の基端部161及び伸縮部162の先端部を重ねて相互の貫通孔を位置合わせして連結ピン164を挿入することで、シリンダ16の基端部161及び伸縮部162の先端部を台座21に連結固定することができる。また、連結ピン164を引き抜けば、連結状態を解除することができる。
図5に示すように、台板212を下向きにして台座21を支持枠22に取り付けることにより、台座21は、シリンダ16から下方に離隔して、伸縮動作を行うシリンダ16に干渉しない配置(退避位置)となる。
また、図6の右側に示すように、台板212を上向きにして台座21を支持枠22に取り付けることにより、台板212の上面が、シリンダ16の基端部161又は伸縮部162の先端部の下面と等しい高さとなる。従って、台座21が使用位置となり、台板212とシリンダ16の基端部161又は伸縮部162の先端部の貫通孔の位置を合わせてから連結ピン164を挿入することで、シリンダ16の基端部161又は伸縮部162を連結保持することが可能となる。
また、図6の右側に示すように、台板212を上向きにして台座21を支持枠22に取り付けることにより、台板212の上面が、シリンダ16の基端部161又は伸縮部162の先端部の下面と等しい高さとなる。従って、台座21が使用位置となり、台板212とシリンダ16の基端部161又は伸縮部162の先端部の貫通孔の位置を合わせてから連結ピン164を挿入することで、シリンダ16の基端部161又は伸縮部162を連結保持することが可能となる。
次に、図5~図10に基づいて、左右の走行装置13の取り外し作業について説明する。
図5は取り外し作業前の下部走行体1であって各走行装置13が作業位置にある状態を示している。また、第1及び第2固定部20,30の各台座21は、いずれも、通常時(走行装置13の取り外し作業時以外)には、下向きの退避位置で支持枠22に取り付けられている。
なお、走行装置13の取り外し作業の際には、取り外す走行装置13と当該走行装置13側のトラックフレーム11の端部とをそれぞれクレーン等で吊り上げて、これらが地面側に荷重を加えない状態に維持する。
図5は取り外し作業前の下部走行体1であって各走行装置13が作業位置にある状態を示している。また、第1及び第2固定部20,30の各台座21は、いずれも、通常時(走行装置13の取り外し作業時以外)には、下向きの退避位置で支持枠22に取り付けられている。
なお、走行装置13の取り外し作業の際には、取り外す走行装置13と当該走行装置13側のトラックフレーム11の端部とをそれぞれクレーン等で吊り上げて、これらが地面側に荷重を加えない状態に維持する。
まず、図6に示すように、シリンダ16の基端部161の先端部を右側の走行装置13に連結する連結ピン164を引き抜き、基端部161をフリーな状態にしてシリンダ16の収縮動作を行う。これにより、相対的に基端部161が伸縮部162側に移動する。
さらに、第1固定部20の下向きの台座21を上向き(使用位置)に付け替えると共に、シリンダ16の基端部161の先端部を台板212に位置合わせして、連結ピン164により連結する。
さらに、第1固定部20の下向きの台座21を上向き(使用位置)に付け替えると共に、シリンダ16の基端部161の先端部を台板212に位置合わせして、連結ピン164により連結する。
次いで、図7に示すように、シリンダ16の伸長動作を行うと、左側の走行装置13をトラックフレーム11から外側に押し出すことができる。
そして、図8に示すように、シリンダ16の伸縮部162の先端部を左側の走行装置13に連結する連結ピン164を引き抜き、当該走行装置13をトラックフレーム11から取り外す。
さらに、シリンダ16の収縮動作を再び行い、これにより、伸縮部162の先端部を基端部161側に移動させる。
そして、第2固定部30の下向きの台座21を上向き(使用位置)に付け替えると共に、シリンダ16の伸縮部162の先端部を台板212に位置合わせして、連結ピン164により連結する。
そして、図8に示すように、シリンダ16の伸縮部162の先端部を左側の走行装置13に連結する連結ピン164を引き抜き、当該走行装置13をトラックフレーム11から取り外す。
さらに、シリンダ16の収縮動作を再び行い、これにより、伸縮部162の先端部を基端部161側に移動させる。
そして、第2固定部30の下向きの台座21を上向き(使用位置)に付け替えると共に、シリンダ16の伸縮部162の先端部を台板212に位置合わせして、連結ピン164により連結する。
次いで、図9に示すように、第1固定部20の台座21とシリンダ16の基端部161の先端部と連結している連結ピン164を引き抜き、第1固定部20の上向きの台座21を下向き(退避位置)に付け替えると共に、基端部161の先端部を右側の走行装置13の連結部142まで伸長させる。そして、基端部161の先端部と右側の走行装置13の連結部142とを連結ピン164で連結して、再び、シリンダ16の伸長動作を行うことで、右側の走行装置13をトラックフレーム11から外側に押し出すことができる。
次いで、図10に示すように、シリンダ16の基端部161の先端部を右側の走行装置13に連結する連結ピン164を引き抜き、当該走行装置13をトラックフレーム11から取り外す。さらに、シリンダ16の収縮動作を行い、基端部161の先端部を第1固定部20の台座21の連結位置まで後退させる。
そして、第1固定部20の下向きの台座21を上向き(使用位置)に付け替えると共に、基端部161の先端部と第1固定部20の台座21とを連結ピン164で連結し、左右両側の走行装置13の取り外し作業を終了する。
そして、第1固定部20の下向きの台座21を上向き(使用位置)に付け替えると共に、基端部161の先端部と第1固定部20の台座21とを連結ピン164で連結し、左右両側の走行装置13の取り外し作業を終了する。
なお、上記左右両側の走行装置13の取り外し作業は、左側の走行装置13から取り外す場合を例示したが、右側の走行装置13から取り外してもよい。
また、シリンダ16のストロークが十分に長い場合には、上記図5の工程から、シリンダ16の基端部161を右側の走行装置13に接続したままの状態で左側の走行装置13を外側に押し出し、その後は、既に説明した図8~図10と同一の工程により、左右両側の走行装置13の取り外し作業を行ってもよい。
また、シリンダ16のストロークが十分に長い場合には、上記図5の工程から、シリンダ16の基端部161を右側の走行装置13に接続したままの状態で左側の走行装置13を外側に押し出し、その後は、既に説明した図8~図10と同一の工程により、左右両側の走行装置13の取り外し作業を行ってもよい。
[発明の実施形態の技術的効果]
上記下部走行体1のクローラ構造は、シリンダ16は、一方の走行装置13(サイドフレーム14)が取り外され、かつ、トラックフレーム11に固定された状態で、他方の走行装置13を押し出すことが可能である。
上記構成の場合、シリンダ16の一端部と他端部とに左右の走行装置13を連結して相互の拡縮を行う構成であっても、シリンダ16を利用して左右の走行装置13を個別に押し出して容易に取り外すことが可能となる。
また、シリンダ16が一つであっても、左右の走行装置13を個別に押し出して容易に取り外すことが可能となる。
また、搭載されるシリンダ16を一本とする場合、トラックフレーム11に基端部161が連結された二本のシリンダ16により左右の走行装置13を個別に移動させる構成と比べた場合、それぞれの走行装置13を1本のシリンダ16の拡縮力で押すことができるので、シリンダ16の本数に応じて動力やエネルギーのコストを低減することができる。
上記下部走行体1のクローラ構造は、シリンダ16は、一方の走行装置13(サイドフレーム14)が取り外され、かつ、トラックフレーム11に固定された状態で、他方の走行装置13を押し出すことが可能である。
上記構成の場合、シリンダ16の一端部と他端部とに左右の走行装置13を連結して相互の拡縮を行う構成であっても、シリンダ16を利用して左右の走行装置13を個別に押し出して容易に取り外すことが可能となる。
また、シリンダ16が一つであっても、左右の走行装置13を個別に押し出して容易に取り外すことが可能となる。
また、搭載されるシリンダ16を一本とする場合、トラックフレーム11に基端部161が連結された二本のシリンダ16により左右の走行装置13を個別に移動させる構成と比べた場合、それぞれの走行装置13を1本のシリンダ16の拡縮力で押すことができるので、シリンダ16の本数に応じて動力やエネルギーのコストを低減することができる。
また、トラックフレーム11は、左側の走行装置13から取り外されたシリンダ16の基端部161を連結して固定可能な第1固定部20と、右側の走行装置13から取り外されたシリンダ16の伸縮部162を連結して固定可能な第2固定部30とを有する。従って、シリンダ16の基端部161を第1固定部20に連結して右側の走行装置13を押し出して容易に取り外すことができ、シリンダ16の伸縮部162を第2固定部30に連結して左側の走行装置13を押し出して容易に取り外すことができる。
また、第1,第2固定部20,30と、走行装置13のシリンダ16が連結される連結部142とは、シリンダ16との連結方法が同一である。即ち、第1,第2固定部20,30とシリンダ16の連結と、走行装置13の連結部142とシリンダ16との連結は、いずれも貫通孔を重ねて連結ピン164で連結する構造である。
このため、部品の共通化によるコスト低減を図ると共に、共通する連結ピン164を使用するので、連結作業の容易化を図ることが可能となる。
このため、部品の共通化によるコスト低減を図ると共に、共通する連結ピン164を使用するので、連結作業の容易化を図ることが可能となる。
また、第1固定部20と第2固定部30は、いずれも、シリンダ16の伸縮動作をサポートするサポート部224を備えている。
このため、シリンダ16の伸縮動作に伴い、伸縮時の基端部161や伸縮部162がサポート部224に支えられて円滑に移動することができ、基端部161や伸縮部162或いはカバー163を、周囲への摺動や損傷等から効果的に保護することが可能となる。
このため、シリンダ16の伸縮動作に伴い、伸縮時の基端部161や伸縮部162がサポート部224に支えられて円滑に移動することができ、基端部161や伸縮部162或いはカバー163を、周囲への摺動や損傷等から効果的に保護することが可能となる。
また、第2固定部30は、シリンダが収縮した状態で伸縮部162を固定可能であることから、輸送時等に伸縮部162やカバー163が周囲に接触することを抑制することができ、これらの保護を図ることが可能となる。
また、第1固定部20及び第2固定部30は、トラックフレーム11に対して脱着可能に構成されている。なお、ここでの「脱着可能」とは、連結ピンやボルト等を用いた着脱構造を示すものであり、部分的な破壊等を伴うことなく分離可能な構造をいう。
このように脱着可能に構成することにより、第1固定部20及び第2固定部30を下部走行体1に後付したり、必要に応じて第1固定部20及び第2固定部30を装着するなど、利便性や汎用性の向上を図ることが可能となる。
このように脱着可能に構成することにより、第1固定部20及び第2固定部30を下部走行体1に後付したり、必要に応じて第1固定部20及び第2固定部30を装着するなど、利便性や汎用性の向上を図ることが可能となる。
さらに、第1固定部20および第2固定部30は、第1固定部20及び第2固定部30をトラックフレーム11に取り付けるためのボルトやピン等の取付部材を装着するボルト孔やピン孔等の装着部をトラックフレーム11に設けることなく、トラックフレーム11に取付可能に構成されている。従って、既存のクローラ構造に対して、第1固定部20や第2固定部30を後付けすることが可能となり、第1固定部20や第2固定部30を用いた走行装置13の取り外し作業を容易に実現することが可能となる。
特に、第1固定部20および第2固定部30は、複数の分割体としての一対の支持枠22を有し、一対の支持枠22をトラックフレーム11に係止した状態で、一対の支持枠22同士を連結することにより、トラックフレーム11から脱落しない構成とされている。このため、第1固定部20や第2固定部30の取り付け、取り外し作業も容易に行うことが可能である。
また、トラックフレーム11は、2つの各走行装置13(サイドフレーム14)の拡縮方向に沿うようにビーム12が配置され、当該ビーム12と直交方向に配置されたトラックフレーム11のフレーム材111に対して、挟み込むように第1固定部20及び第2固定部30が取り付けられている。従って、第1固定部20及び第2固定部30の一対の支持枠22をシリンダ16の伸縮方向に並べて配置することが容易となり、第1固定部20及び第2固定部30を適正な向きに配置することが可能となる。また、ビーム12と直交方向に配置されたトラックフレーム11のフレーム材111で構成された単純な構成にし、そのフレーム材111に第1固定部20及び第2固定部30を取り付けることが可能になるので、トラックフレームの強度を単純な構成で確保でき、コストを低く構成可能である。
また、第1固定部20及び第2固定部30は、シリンダ16の伸縮部162が伸長した状態で、トラックフレーム11に装着された状態を維持できる。
即ち、第1固定部20及び第2固定部30の台座21は、台板212を下向きとする退避位置に配置することで、伸縮動作を行うシリンダ16との干渉を避けることができ、常に台座21をトラックフレーム11に装着した状態を維持することできるので、格納スペースの確保が不要となり、また、紛失を防止することが可能となる。
つまり、「維持できる」とは、シリンダ16が収縮した状態で第1固定部20や第2固定部30と連結する場合の台座21の場所をトラックフレーム11の他の場所に変えずにシリンダ16を伸長できるものだけでなく、シリンダ16が伸縮した状態で台座21をトラックフレーム11の他の場所に装着した状態に変えるものも含まれる。
即ち、第1固定部20及び第2固定部30の台座21は、台板212を下向きとする退避位置に配置することで、伸縮動作を行うシリンダ16との干渉を避けることができ、常に台座21をトラックフレーム11に装着した状態を維持することできるので、格納スペースの確保が不要となり、また、紛失を防止することが可能となる。
つまり、「維持できる」とは、シリンダ16が収縮した状態で第1固定部20や第2固定部30と連結する場合の台座21の場所をトラックフレーム11の他の場所に変えずにシリンダ16を伸長できるものだけでなく、シリンダ16が伸縮した状態で台座21をトラックフレーム11の他の場所に装着した状態に変えるものも含まれる。
[その他]
上記発明の実施の形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、第1、第2固定部20,30とシリンダ16の連結は、連結ピン164を使用しているが、これに限定されない。但し、相互に連結される部材の少なくとも一方、或いは、相互に連結される部材に介在する部材に応力が加わる状態での連結であることが好ましい。例えば、連結ピン164に替えてボルトで連結してもよい。また、シリンダ16の基端部又は伸縮部に圧接して、走行装置13を押し出す際に押圧力が加わる部材とシリンダとの関係を上記「連結」とみなしてもよい。但し、シリンダ16の基端部又は伸縮部をクランプして保持する場合は、走行装置13を押し出す際に基端部又は伸縮部を第1、第2固定部20,30に連結した状態のままにすることができないので、上記「連結」には含まれない。
上記発明の実施の形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、第1、第2固定部20,30とシリンダ16の連結は、連結ピン164を使用しているが、これに限定されない。但し、相互に連結される部材の少なくとも一方、或いは、相互に連結される部材に介在する部材に応力が加わる状態での連結であることが好ましい。例えば、連結ピン164に替えてボルトで連結してもよい。また、シリンダ16の基端部又は伸縮部に圧接して、走行装置13を押し出す際に押圧力が加わる部材とシリンダとの関係を上記「連結」とみなしてもよい。但し、シリンダ16の基端部又は伸縮部をクランプして保持する場合は、走行装置13を押し出す際に基端部又は伸縮部を第1、第2固定部20,30に連結した状態のままにすることができないので、上記「連結」には含まれない。
また、第1及び第2固定部20,30において、台座21は、取付位置を変えることなくその向きのみを変更して退避位置と使用位置とに切り替え可能としているが、台座21の取り付け位置の変更を行ってもよい。例えば、退避位置とする際には、台座21を支持枠22の一対の側壁223のより低位置に取付け可能とする、或いは、連結部222に取り付け可能とすることにより、シリンダ16との干渉を避けてもよい。その場合、台座21の向きは干渉を生じないのであれば下向きとしなくともよい。
また、上記実施形態では、アクチュエータとしてのシリンダ16におけるシリンダチューブを基端部161、ピストンロッドを伸縮部162として例示した。しかしながら、アクチュエータの基端部と伸縮部は、相対的に伸縮可能な関係であれば、いずれを基端部とし、いずれを伸縮部としてもよい。
従って、アクチュエータとしてのシリンダ16のシリンダチューブを伸縮部、ピストンロッドを基端部としてもよい。
従って、アクチュエータとしてのシリンダ16のシリンダチューブを伸縮部、ピストンロッドを基端部としてもよい。
また、上記クローラ構造は、二本のシリンダ16を並列に二つの走行装置13に連結する構成としてもよい。
その場合、二本のシリンダ16の基端部161がいずれも同じ一方の走行装置13に連結され、二本のシリンダ16の伸縮部162がいずれも同じ他方の走行装置13に連結される構成としてもよい。
また、一方のシリンダ16の基端部161が一方の走行装置13に連結されると共に伸縮部162が他方の走行装置13に連結され、他方のシリンダ16の基端部161が他方の走行装置13に連結されると共に伸縮部162が一方の走行装置13に連結される構成としてもよい。
その場合、二本のシリンダ16の基端部161がいずれも同じ一方の走行装置13に連結され、二本のシリンダ16の伸縮部162がいずれも同じ他方の走行装置13に連結される構成としてもよい。
また、一方のシリンダ16の基端部161が一方の走行装置13に連結されると共に伸縮部162が他方の走行装置13に連結され、他方のシリンダ16の基端部161が他方の走行装置13に連結されると共に伸縮部162が一方の走行装置13に連結される構成としてもよい。
上記のように、二本のシリンダ16を並列に二つの走行装置13に連結した構成の場合、二本のシリンダ16の基端部161がそれぞれトラックフレーム11の両側に連結され、二本のシリンダ16の伸縮部162がそれぞれ左右の走行装置13に連結される比較対象の構成に比べて、二つのシリンダ16が干渉しないように配置できるので、下部走行体1の左右の幅を小さく抑えることが可能となる。
また、二本のシリンダ16を並列に二つの走行装置13に連結した構成の場合、上述した比較対象の構成に比べて、走行装置13を取り外す際に、一つの走行装置13を二本のシリンダ16の両方の力で押すことができるので、個々のシリンダ16の力を小さくすることが可能となり、動力やエネルギーのコストの低減を図ることができる。
また、第1固定部20又は第2固定部30のトラックフレーム11に対する取付け構造は、既に説明した構成に限らず、少なくとも一方は、クランプ部(例えば、トラックフレーム11を左右方向や上下方向から挟み込む万力構造でもよいし、環状クランプでもよい)を有し、クランプ部によりトラックフレーム11をクランプすることにより、トラックフレーム11から脱落しない構成としてもよい。
これらの場合も、トラックフレーム11側に追加工なしで第1固定部20又は第2固定部30を取り付けられるので、既存のクレーンに対しても本発明を適用できる。
これらの場合も、トラックフレーム11側に追加工なしで第1固定部20又は第2固定部30を取り付けられるので、既存のクレーンに対しても本発明を適用できる。
また、上記実施形態では、作業機械としてクローラクレーンを例示したが、本発明はこれに限定されず、油圧ショベル、その他、サイドフレームが車体フレームに対して拡縮移動を行う各種の作業機械に適用できる。
1 下部走行体
10 クローラクレーン
11 トラックフレーム
111 フレーム材
112 円筒
12 ビーム
13 走行装置
14 サイドフレーム
143 位置固定板
144 ロックピン
16 シリンダ(アクチュエータ)
161 基端部
162 伸縮部
163 カバー
164 連結ピン
20 第1固定部
21 台座
22 支持枠(分割体)
224 サポート部
30 第2固定部
10 クローラクレーン
11 トラックフレーム
111 フレーム材
112 円筒
12 ビーム
13 走行装置
14 サイドフレーム
143 位置固定板
144 ロックピン
16 シリンダ(アクチュエータ)
161 基端部
162 伸縮部
163 カバー
164 連結ピン
20 第1固定部
21 台座
22 支持枠(分割体)
224 サポート部
30 第2固定部
Claims (10)
- トラックフレームと、
前記トラックフレームの両側部に配置された2つのサイドフレームと、
2つの前記サイドフレーム間の距離を拡縮するアクチュエータとを有し、
前記アクチュエータは、基端部と当該基端部に対して伸縮可能な伸縮部とを有し、前記アクチュエータの基端部が前記サイドフレームの一方に取り付けられ、前記アクチュエータの伸縮部が前記サイドフレームの他方に取り付けられるクローラ構造であって、
前記アクチュエータは、前記サイドフレームの一方から取り外され、かつ、前記トラックフレームに固定された状態で、前記サイドフレームの他方を押し出すことが可能であるクローラ構造。 - 前記トラックフレームは、前記サイドフレームの一方から取り外された前記アクチュエータの前記基端部を連結して固定可能な第1固定部と、前記サイドフレームの他方から取り外された前記アクチュエータの前記伸縮部を連結して固定可能な第2固定部とを有する
請求項1に記載のクローラ構造。 - 前記第1固定部と前記第2固定部の少なくとも一方と、前記アクチュエータが連結される前記サイドフレームの連結部とは、前記アクチュエータとの連結方法が同一である
請求項2に記載のクローラ構造。 - 前記第1固定部と前記第2固定部の少なくとも一方は、前記アクチュエータの伸縮動作をサポートするサポート部を備える
請求項2又は請求項3に記載のクローラ構造。 - 前記第2固定部は、前記アクチュエータが収縮した状態で前記伸縮部を固定可能である
請求項2から4のいずれか一項に記載のクローラ構造。 - 前記第1固定部と前記第2固定部の少なくとも一方は、前記トラックフレームに対して取り外し可能に構成されている
請求項2から5のいずれか一項に記載のクローラ構造。 - 前記第1固定部および前記第2固定部の少なくとも一方は、前記第1固定部または前記第2固定部を前記トラックフレームに取り付けるための取付部材を装着する装着部を前記トラックフレームに設けることなく、前記トラックフレームに取付可能に構成されている
請求項6に記載のクローラ構造。 - 前記第1固定部および前記第2固定部の少なくとも一方は、複数の分割体により構成され、複数の分割体を前記トラックフレームに係止した状態で、複数の分割体同士を連結することにより、前記トラックフレームから脱落しない構成とされた
請求項7に記載のクローラ構造。 - 前記第1固定部及び前記第2固定部の少なくとも一方は、
前記アクチュエータの前記伸縮部が収縮した状態で前記アクチュエータの前記基端部又は前記伸縮部を連結し、
前記アクチュエータの前記伸縮部が伸長した状態で、前記トラックフレームに装着された状態を維持できる
請求項2から8のいずれか一項に記載のクローラ構造。 - 請求項1から9のいずれか一項に記載のクローラ構造を備えるクローラクレーン。
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JP2022043439A JP2023137299A (ja) | 2022-03-18 | 2022-03-18 | クローラ構造及びクローラクレーン |
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2022
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