JP2016088669A - リフト装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】荷物に対して吊下げ部材を円滑で正確に位置合わせすることができるリフト装置を提供すること。【解決手段】リフト装置1は、昇降動作により荷物Wの揚重可能なリフト装置1であって、荷物Wの幅方向両側に少なくとも1本ずつ立設され、それぞれが伸縮自在の伸縮支柱2と、伸縮支柱2の間に渡される第1部材3と、荷物Wに対して係合可能な吊下げ部材8を有し、第1部材3に取付けられ、荷物Wの幅方向に沿って移動自在の第2部材4と、を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、リフト装置に関し、特に、荷物に対して吊下げ部材を円滑で正確に位置合わせすることができるリフト装置に関する。
従来、例えば特許文献1に記載されているように、トラックの荷台に配置されて輸送可能であり、伸縮支柱の下部に走行駆動手段を備えた走行台車が配置されている自走式リフター装置があった。これによって、該自走式リフター装置は、トラックの荷台に搭載されて輸送されるときには全高を低く抑えることができ、トラックを駐車状態にして外側に張り出した伸縮支柱を荷物の揚重作業のために伸縮するときには伸縮ストロークをある程度確保することができる(特許文献1の請求項1、段落[0044]〜[0050]、及び図1〜5参照。)。
また、ユニット住宅のような大型搬送物を、宙吊りではなく、搬送物の下方から横向き受片を挿入して持ち上げることによって、宙吊り時にリフターの移動慣性で生じる偏荷重等の問題点を解消し、フォークリフトによる搬送よりも安全で保管効率の良い自走式門型リフター(特許文献2の請求項1、段落[0062]〜[0076]、図2、4及び5参照。)が知られている。
また、ユニット住宅のような大型搬送物を、宙吊りではなく、搬送物の下方から横向き受片を挿入して持ち上げることによって、宙吊り時にリフターの移動慣性で生じる偏荷重等の問題点を解消し、フォークリフトによる搬送よりも安全で保管効率の良い自走式門型リフター(特許文献2の請求項1、段落[0062]〜[0076]、図2、4及び5参照。)が知られている。
リフター装置を用いて荷物の揚重作業を行う場合、まず荷物に対して係合状態又は係止状態にされる吊下げ部材の位置合わせを行う必要がある。
上記特許文献に記載の発明においては、吊下げ部材を移動させて位置合わせするのではなく、特許文献1に記載の支持具、又は特許文献2に記載の横向き受片等が、荷物に対して適切な部位に接触するように、リフター装置自体が走行等によって移動して吊下げ部材の荷物に対する位置合わせを行うようになっている。
例えば半導体製造装置等の精密機器における種々の部品の揚重作業を行う場合は、荷物を水平状態に維持しつつ、従来では許容される程度の荷物のブレ、振動及び衝撃等を生じさせないことが要求されることがある。この場合、吊下げ部材を荷物に対して正確に位置合わせをした上で、揚重することが必須である。
よって、本発明が解決しようとする課題は、荷物に対して吊下げ部材を円滑で正確に位置合わせすることができるリフト装置を提供することである。
前記課題を解決するための手段として、本発明に係るリフト装置は、昇降動作により荷物の揚重可能なリフト装置であって、荷物の幅方向両側に少なくとも1本ずつ立設され、それぞれが伸縮自在の伸縮支柱と、伸縮支柱の間に渡される第1部材と、荷物に対して係合可能な吊下げ部材を有し、第1部材に取付けられ、荷物の幅方向に沿って移動自在の第2部材と、を備える。
また、本発明に係るリフト装置は、第1部材は、荷物の幅方向に延在する梁部材であり、少なくとも2本が平行又は略平行に設けられ、第2部材は、第1部材に渡されて取付けられる梁部材であるのが好ましい。
また、本発明に係るリフト装置は、第2部材は、2本設けられ、第1部材の両端部において第2部材がそれぞれ渡された状態となる格納位置と、吊下げ部材が荷物に係合する際に固定される作業位置とのいずれかに配置されるのが好ましい。
また、本発明に係るリフト装置は、第1部材に設けられ、第2部材を作業位置に保持可能なストッパと、第2部材に設けられ、ストッパに当接可能であり、ストッパに当接しない位置まで移動可能な固定解除部材と、を備え、固定解除部材がストッパに当接した状態では第2部材が作業位置に保持され、固定解除部材が移動した状態では第2部材が作業位置から格納位置に移動可能になるのが好ましい。
また、本発明に係るリフト装置は、吊下げ部材が係合する荷物とは別の荷物に対して係合可能な第2吊下げ部材を有し、第2部材の間において第1部材の間に渡され、荷物の幅方向に沿って移動自在の第3部材を備えるのが好ましい。
本発明によると、吊下げる荷物が重量物であり、高い精度を以って位置合わせが必要な場合であっても、第2部材が荷物の幅方向に移動自在であるので、吊下げ部材を有する第2部材の正確な位置合わせを円滑に行うことが可能なリフト装置を提供することができる。
また、本発明の好ましい形態によると、第2部材が第1部材に渡される梁部材であることにより、第1部材の間において複数の吊下げ部材が第2部材に配置可能である。よって、第2部材の位置合わせにより、複数の吊下げ部材を一挙にかつ正確に位置合わせを円滑に行うことが可能なリフト装置を提供することができる。
本発明の他の好ましい形態によると、荷物として例えば半導体製造装置の部品を採用する場合、2本の第2部材がそれぞれ格納位置又は作業位置において円滑で正確な位置合わせが可能なリフト装置を提供することができる。これにより、第2部材が格納位置に配置されるとリフト装置が作業領域に対して搬入出可能になり、第2部材が作業位置に配置されると荷物の揚重作業が可能になる。
本発明の他の好ましい形態によると、固定解除部材をスライドすることによりストッパに当接しなくなるので、第2部材を格納位置と作業位置との間で移動させる際に、ストッパを第1部材に取付けるためのボルト等の取付用部材を着脱する必要が無くなる。したがって、第2部材の正確な位置合わせをより一層円滑に行うことが可能なリフト装置を提供することができる。
本発明の他の好ましい形態によると、第3部材を設けることによって、吊下げ部材を荷物に対して円滑で正確な位置合わせを行うことができるだけでなく、例えば荷物の上に載置されて成る別の荷物に対する第2吊下げ部材の正確な位置合わせも円滑に行うことが可能なリフト装置を提供することができる。
以下に、本発明に係るリフト装置について、図面を参照しつつ説明する。
まず本発明の一実施形態に係るリフト装置1の概要について図1〜図3を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施形態を示すリフト装置1の平面図である。図2は、リフト装置1を後方から前方に向かって見たときの側面図である。図3は、リフト装置1を右方から左方に向かって見たときの側面図である。
まず本発明の一実施形態に係るリフト装置1の概要について図1〜図3を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施形態を示すリフト装置1の平面図である。図2は、リフト装置1を後方から前方に向かって見たときの側面図である。図3は、リフト装置1を右方から左方に向かって見たときの側面図である。
図1に示すように、リフト装置1は、4本の伸縮支柱2と、2本の第1部材3と、2本の第2部材4と、2本の第3部材5と、2つの走行部材6とを備えている。
なお、本実施形態に係るリフト装置1は、図1〜図2において二点鎖線で示す荷物W、例えば半導体製造装置の容器における蓋部材及び該蓋部材の上方に載置される他の部品等を揚重する作業、更に別の領域まで搬送する作業に用いることができる。本発明に係るリフト装置は、揚重する荷物が半導体製造装置の一部品に限られず、例えば荷物を水平状態に維持しつつ、ブレ、振動及び衝撃等を生じさせないように揚重することが求められている荷物に対して適用することができる。
4本の伸縮支柱2は、それぞれが伸縮自在の棒状部材又は筒状部材である。図1に示すように伸縮支柱2は、前後方向に沿って左右両側に2本ずつ並設される。また、図2及び図3に示すように伸縮支柱2は、リフト装置1の接地面に対して略直交して立設されている。更に、左側に2本配置される伸縮支柱2は、それぞれが後述の左側の走行部材6の上部に立設され、右側に2本配置される伸縮支柱2も同様に、それぞれが後述の右側の走行部材6の上部に立設されている。
なお、4本の伸縮支柱2は、本発明における伸縮支柱の一例である。本発明における伸縮支柱は、荷物の幅方向両側、図1における荷物Wの左右両側に少なくとも1本ずつ配置されれば良く、3本以上ずつ設けられていても良い。また、荷物Wの形状が一部の高さが他の部位に比べて高く形成されている場合には、後述の第1部材3及び第2部材4の形状を適宜に変更した上で、本発明における伸縮支柱はそれぞれが独立して伸縮自在であっても良い。
なお、4本の伸縮支柱2は、本発明における伸縮支柱の一例である。本発明における伸縮支柱は、荷物の幅方向両側、図1における荷物Wの左右両側に少なくとも1本ずつ配置されれば良く、3本以上ずつ設けられていても良い。また、荷物Wの形状が一部の高さが他の部位に比べて高く形成されている場合には、後述の第1部材3及び第2部材4の形状を適宜に変更した上で、本発明における伸縮支柱はそれぞれが独立して伸縮自在であっても良い。
伸縮支柱2の伸縮機構としては、特に制限されないが、例えば半導体製造装置の部品の揚重作業ではミリ単位での昇降制御が必要となることがあるので、微少な昇降制御が容易な伸縮機構、具体的には電動モータとボールネジとを組み合わせた機構等を採用するのが好ましい。
2つの走行部材6は、特に図2及び図3に示すように各伸縮支柱2の下端部に取付けられ、リフト装置1全体を前後方向に沿って移動可能にする駆動力を発生させる部材である。図1に示すように、走行部材6は、左右両側に配置され、それぞれが車輪61と、走行フレーム62と、走行モータ63とを有する。
図2及び図3に示すように、各走行部材6の下方には、リフト装置1を移動させたい方向に延在するレール7がそれぞれ敷設されている。レール7は、同一形状、同一寸法の長尺状部材が左右両側に設けられ、相互に平行に配置されている。レール7は、その上部において略水平面を形成する走行部71を有する。
図2及び図3に示すように、走行部材6の車輪61は、走行部71の上部に載置され、車輪61の回転によって走行部71上を移動可能になっている。走行フレーム62は、前後方向に延在する長尺状部材である。走行フレーム62は、左右両側においてそれぞれ前方及び後方に配置される2本の伸縮支柱2の下端部の間を接続する。走行モータ63は、各伸縮支柱2に内蔵される伸縮用の電動モータとは別のモータであり、電動モータ又は油圧モータ等を用いることができる。
図2及び図3に示すように、走行部材6の車輪61は、走行部71の上部に載置され、車輪61の回転によって走行部71上を移動可能になっている。走行フレーム62は、前後方向に延在する長尺状部材である。走行フレーム62は、左右両側においてそれぞれ前方及び後方に配置される2本の伸縮支柱2の下端部の間を接続する。走行モータ63は、各伸縮支柱2に内蔵される伸縮用の電動モータとは別のモータであり、電動モータ又は油圧モータ等を用いることができる。
図1及び図2に示すように、2本の第1部材3は、長尺状の梁部材であり、左右方向に沿って相互に平行になるように配置される。2本の第1部材3のうち、一方は左右両側の前方にそれぞれ配置される2本の伸縮支柱2の上端部間に渡され、他方は左右両側の後方にそれぞれ配置される2本の伸縮支柱2の上端部間に渡される。第1部材3は、それぞれが水平方向に沿って延在し、伸縮支柱2が伸縮することによって第1部材3も上下動することができる。つまり、2本の伸縮支柱2と1本の第1部材3とによって1組の門型の組立体が形成され、2つの走行部材6の上に2組の組立体が前後方向に並んで立設されることになる。
なお、第1部材3は、本発明における第1部材の一例である。本発明における第1部材は、例えば上下位置は関係無く伸縮支柱の間に渡されていれば良く、好ましくは少なくとも2本が平行又は略平行に設けられる梁部材であるのが良い。
なお、第1部材3は、本発明における第1部材の一例である。本発明における第1部材は、例えば上下位置は関係無く伸縮支柱の間に渡されていれば良く、好ましくは少なくとも2本が平行又は略平行に設けられる梁部材であるのが良い。
図1及び図2に示すように、2本の第2部材4は、長尺状の梁部材であり、前後方向に沿って相互に平行になるように配置される。第2部材4のそれぞれが前方及び後方において吊下げ部材8を有し、2本の第1部材3の間に渡される。第2部材4は、第1部材3の上方から掛け渡されるように配置され、可動部材9の配設によって荷物Wの幅方向、つまり左右方向に沿って移動自在である。
特に図3に示すように、吊下げ部材8は、荷物Wに対して係合可能な部材であり、第2部材4から垂下する板状部材と、該板状部材の下端部に設けられる第2可動部材10とを介して、第2部材4の下方に設けられる。吊下げ部材8は、係合リング81と把手82とを有する。係合リング81は、荷物Wである半導体製造装置の蓋部材の左右両側から水平方向に突出するピンPに係合可能な環状部材であり、ピンPを挿通可能な径を有する。把手82は、荷物Wの幅方向において係合リング81よりも外側に設けられ、ピンPを係合リング81に挿通させて係合させる際に作業者が把持して係合リング81の左右方向の位置の調整を行うことができる部材である。
なお、吊下げ部材8は、本発明における吊下げ部材の一例である。本発明における吊下げ部材としては、例えば半導体製造装置における蓋部材等の荷物に対して係合可能な部材であれば良い。吊下げ部材において、具体的には例えば上記ピンPに代えて荷物から略水平方向に突出する凸部又は略水平方向に形成される凹部等の被係合部を予め設けておき、該被係合部の形状及び寸法に応じたフック、リング状部材、凸部等の係合部材を吊下げ部材の係合部位として採用することができる。
可動部材9及び第2可動部材10については、図4を参照しつつ後述する。
可動部材9及び第2可動部材10については、図4を参照しつつ後述する。
図1に示すように、2本の第3部材5は、長尺状の梁部材であり、2本の第2部材4の間において、前後方向に沿って相互に平行になるように配置される。各第3部材5は、第2部材4に対して略平行に配置され、第1部材3の間に渡される。第3部材5は、第2部材4と同様に、可動部材9の配設によって荷物Wの幅方向、つまり左右方向に沿って移動自在である。第3部材5は、荷物Wとは別の荷物(図1〜図2には図示せず。)を吊下げることのできる第2吊下げ部材(図1〜図2には図示せず。)が取付け可能である。第2吊下げ部材は、例えば第3部材5に対して着脱自在であり、蓋部材等の荷物Wの上に載置又は取付けられる備品等の別の荷物を移動させる必要が生じた場合に適宜取付けられる。第2吊下げ部材として具体的には、例えばスリング、チェーン、又は上記吊下げ部材8と同様の部材を用いることができる。
図2及び図3に一点鎖線で示すように、各伸縮支柱2を伸長することによって、第1部材3、第2部材4及び第3部材5を天井面に近接する高さまで上昇させることができる。また、図2に示すように、第2部材4は、伸縮支柱2の伸縮動作とは関係無く移動可能であり、実線で示す作業位置POと、一点鎖線で示す格納位置PSとのいずれかに配置される。
なお、作業位置PO及び格納位置PSについては図4及び図5を参照しつつ後述する。
なお、作業位置PO及び格納位置PSについては図4及び図5を参照しつつ後述する。
特に図3に示すように、前後の伸縮支柱2の間において、左右両側の各走行部材6の上部には制御部11がそれぞれ配設されている。制御部11は、リフト装置1の各部材に入力される電気信号を制御可能な部材であり、演算処理、各部材の駆動及び停止等を行うことができる。制御部11には、リフト装置1を駆動又は停止するスイッチ、緊急遮断スイッチ、駆動時に点灯又は点滅する表示灯等が適宜に付設される。
また、制御部11からはケーブルが延在し、表示パネル付きの操作入力部Cが接続されている。作業者は、リフト装置1から離れた位置において、操作入力部Cを用いることによってリフト装置1に対する種々の操作を入力することができるようになっている。なお、本発明においては、操作入力部Cはケーブルを介する有線ではなく、無線で操作を入力可能になっていても良い。
また、制御部11からはケーブルが延在し、表示パネル付きの操作入力部Cが接続されている。作業者は、リフト装置1から離れた位置において、操作入力部Cを用いることによってリフト装置1に対する種々の操作を入力することができるようになっている。なお、本発明においては、操作入力部Cはケーブルを介する有線ではなく、無線で操作を入力可能になっていても良い。
ここで、図4を参照しつつ、第2部材4の正確な位置合わせを補助する部材について詳述する。なお、第2部材4の格納位置PSは、第1部材3の両端部において第2部材4がそれぞれ渡された状態となる位置であり、第2部材4の作業位置POは、吊下げ部材8が荷物Wに係合する際に固定される位置である。
図4は、図1〜図3に示したリフト装置1の一部拡大概略図である。図4(A)は特に図3に示したリフト装置1の一部拡大概略図であり、図4(B)は特に図2に示したリフト装置1の一部拡大概略図であり、図4(C)は図4(A)に示した第2部材4を作業位置POから格納位置PSへと移動可能にする動作説明のためのリフト装置1の一部拡大概略図である。
図4は、図1〜図3に示したリフト装置1の一部拡大概略図である。図4(A)は特に図3に示したリフト装置1の一部拡大概略図であり、図4(B)は特に図2に示したリフト装置1の一部拡大概略図であり、図4(C)は図4(A)に示した第2部材4を作業位置POから格納位置PSへと移動可能にする動作説明のためのリフト装置1の一部拡大概略図である。
図4(B)に示すように、本実施形態においては、第2部材4の作業位置PO又は格納位置PSへの位置合わせと、第3部材5の適宜の位置への位置合わせとを補助する部材の一つとして、可動部材9が設けられている。可動部材9は、第2部材4及び第3部材5を荷物Wの幅方向に沿って移動自在にする部材である。特に図4(A)及び図4(B)に示すように、可動部材9は、案内部材91と摺動部材92とを有する。
案内部材91は、第1部材3の上面部において、図1に示すように第1部材3の一端部から他端部に亘って延在する長尺状部材である。特に図4(A)に示すように、案内部材91の側面部には凹状の溝部が形成されている。案内部材91は、第1部材3の一端部から他端部までの範囲内で、少なくとも第2部材4及び第3部材5を移動させたい範囲において設けておくのが良い。
摺動部材92は、第2部材4の両端部、つまり図3に示す第2部材4の前端部及び後端部に設けられ、案内部材91に対する係合及び摺動が可能な部材である。具体的には、摺動部材92は、案内部材91の上面部及び側面部を覆うように配置され、案内部材91の側面部に形成される溝部に対して係合可能な凸部を有する。摺動部材92が案内部材91を強固に挟持する等していない限り、基本的に摺動部材92は案内部材91に対して荷物Wの幅方向に沿って円滑に摺動可能である。好ましくは、摺動部材92は案内部材91との接触部位において直線運動を可能にする循環型のベアリングを有することによって、案内部材91に対してより一層円滑な摺動が可能になる。なお、図4には図示していないが、第3部材5の両端部においても、摺動部材92が設けられている。
案内部材91及び摺動部材92を有する可動部材9としては、例えばいわゆるリニアガイド等を用いるのが好ましい。
案内部材91及び摺動部材92を有する可動部材9としては、例えばいわゆるリニアガイド等を用いるのが好ましい。
可動部材9が案内部材91及び摺動部材92を有することによって、2本の伸縮支柱2及び1本の第1部材3から成る門型の上記組立体と、第2部材4及び第3部材5とを容易には脱離しない係合状態にすることができる。これにより、上述したようにリフト装置1の下部において走行部材6が前後の上記組立体を接続するだけでなく、リフト装置1の上部において第2部材4及び第3部材5が前後の組立体を接続することになる。つまり、リフト装置1全体が前後方向、左右方向及び上下方向において、一体的な接続構造を形成することになる。
本実施形態においては、図4(B)に示した第2部材4の作業位置PO又は格納位置PSへの位置合わせを補助する部材として、可動部材9以外に、内側ストッパ12、外側ストッパ13及び固定解除部材14が設けられている。
図4(A)及び図4(B)に示すように、内側ストッパ12は、取付部121と当接部122とを有する。また、外側ストッパ13は、取付部131と当接部132とを有する。特に図4(B)に示すように、内側ストッパ12は、第1部材3の上面部において外側ストッパ13よりも荷物Wの幅方向内側に配置される。
内側ストッパ12及び外側ストッパ13は、いずれも屈曲されて形成される板状部材である。内側ストッパ12及び外側ストッパ13は、それぞれが矩形板を略90°に屈曲されることによって、一端側に取付部121及び131が形成され、他端部に適宜に緩衝材等を貼付することによって当接部122及び132が形成されている。
内側ストッパ12の取付部121及び外側ストッパ13の取付部131は、第1部材3の上面部にネジ止めによって固定される。内側ストッパ12の当接部122及び外側ストッパ13の当接部132は、取付部121及び131からそれぞれ第1部材3の上方に立ち上がる部位であり、作業位置POに配置される第2部材4に対して荷物Wの幅方向内側及び外側から挟みこむように当接可能である。したがって、内側ストッパ12及び外側ストッパ13は、第2部材4を作業位置POに保持可能な部材である。
なお、内側ストッパ12及び外側ストッパ13は、本発明におけるストッパの一例である。本発明においては、内側ストッパ12に代えて第1部材3の上面部に突出する凸部等を設けることとしても良い。
もっとも、本実施形態のように内側ストッパ12及び外側ストッパ13がネジ止めによって第1部材3に固定されていると、例えば荷物の種類が変更されることによって作業位置POが外側又は内側に変位する場合であっても、ネジ止めの位置を変更するだけで容易に内側ストッパ12及び外側ストッパ13の固定位置を変更することができるので好ましい。
もっとも、本実施形態のように内側ストッパ12及び外側ストッパ13がネジ止めによって第1部材3に固定されていると、例えば荷物の種類が変更されることによって作業位置POが外側又は内側に変位する場合であっても、ネジ止めの位置を変更するだけで容易に内側ストッパ12及び外側ストッパ13の固定位置を変更することができるので好ましい。
固定解除部材14は、第2部材4の両端部に設けられ、外側ストッパ13に当接可能であり、外側ストッパ13に当接しない位置まで移動可能な板状部材である。本実施形態における固定解除部材14の移動態様は、後述の回動中心部141及びネジ14aを中心とした回動である。固定解除部材14は、回動中心部141と、孔142と、逃げ部143と、延在部144とを有する。
回動中心部141は、固定解除部材14が移動する際に回動動作の中心となる部位である。回動中心部141は、第2部材4の移動時以外は、図4(A)に示すように固定解除部材14が回動していない状態で、ネジ14aによって第2部材4に対して固定されている。
孔142は、回動中心部141を中心とした円弧状の切欠部位である。孔142は、ネジ14bが挿通され、第2部材4の移動時以外は、図4(A)に示すように固定解除部材14が回動していない状態で、ネジ14bによって第2部材4に対して固定されている。
固定解除部材14が回動する際には、緩められたネジ14bが孔142の一端部に当接する姿勢から、他端部に当接する姿勢までの範囲で、固定解除部材14が回動することになる。つまり、孔142の大きさとネジ14bとによって、固定解除部材14の回動範囲が決定される。
固定解除部材14が回動する際には、緩められたネジ14bが孔142の一端部に当接する姿勢から、他端部に当接する姿勢までの範囲で、固定解除部材14が回動することになる。つまり、孔142の大きさとネジ14bとによって、固定解除部材14の回動範囲が決定される。
逃げ部143は、孔142近傍において幅が小さく形成される部位である。逃げ部143は、固定解除部材14が回動すると、外側ストッパ13の当接部132に対する固定解除部材14の当接状態を解除する。
延在部144は、孔142から延在し、更にリフト装置1の前後方向に沿って突出して形成される部位である。延在部144における孔142近傍の部位は、図4(A)に示す状態では外側ストッパ13の当接部132に当接する。延在部144において前後方向に沿って突出する部位は、固定解除部材14を回動させるために作業者が把持可能な部位である。
図4(A)に示す位置から第2部材4を移動させるには、まず固定解除部材14の回動中心部141のネジ14aと孔142を挿通するネジ14bとを緩めておく。これにより、固定解除部材14は、第2部材4に対する固定状態が解除されて回動可能になる。ネジ14a及び14bを緩めただけの状態では、固定解除部材14の延在部144と外側ストッパ13の当接部132とが当接した状態が維持されている。
次に、延在部144の端部を把持して、図4(C)に示す矢印の方向に延在部144を引っ張る。これにより固定解除部材14は、回動することによって図4(C)に実線で示す姿勢まで傾斜する。固定解除部材14は、ネジ14bが孔142の他端部に当接するまで回動可能である。
固定解除部材14が回動すると、図4(A)に示す回動前の状態では外側ストッパ13の当接部132に対して当接していた延在部144が移動し、逃げ部143によって当接状態が解除される。このとき、固定解除部材14の逃げ部143によって、延在部144が外側ストッパ13の当接部132に対して当接しないように避けた状態となるので、内側ストッパ12及び外側ストッパ13によって挟み込まれていた固定解除部材14の固定状態が移動可能な状態に切り替わる。
更に、固定解除部材14を回動した状態で、第2部材4を荷物Wの幅方向外側に移動させることによって、図2及び図4(B)に示した作業位置POから格納位置PSへの第2部材4の移動が可能になる。延在部144が当接部132を避けた状態で第2部材4を移動させることにより、延在部144を当接部132の一方側から他方側に跨いで移動させることができる。
なお、図2等に示した第2部材4の格納位置PSから作業位置POへの移動は、固定解除部材14を回動した状態で、第2部材4を荷物Wの幅方向内側に向って、内側ストッパ12の当接部122に第2部材4が当接するまで移動させることによって達成される。
なお、図2等に示した第2部材4の格納位置PSから作業位置POへの移動は、固定解除部材14を回動した状態で、第2部材4を荷物Wの幅方向内側に向って、内側ストッパ12の当接部122に第2部材4が当接するまで移動させることによって達成される。
本実施形態における外側ストッパ13及び固定解除部材14のように、第2部材4の位置を固定しておくための部材として、従来のリフト装置では第1部材3及び第2部材4に対して単にネジ止めされただけの板状部材等を用いることが多かった。これにより、従来では第2部材4を移動させる際に固定に用いていたネジを全て一旦取り外し、第2部材4を移動させた後に再度ネジ止めする形態、又は、第2部材4を移動させ、ネジは取り外した状態で別領域に保管しておく形態等を採らざるを得なかった。これらの形態では、ネジを取り外す作業が必要になって作業工数が増大するだけでなく、取り外したネジを紛失する可能性もあった。
これに対して、本実施形態では外側ストッパ13及び固定解除部材14を設けることによって、第2部材4の移動には、外側ストッパ13のネジを含む固定用のネジを全て取り外す必要は無い。上述したように、第2部材4の移動にはネジ14a及び14bを緩めて固定解除部材14を外側ストッパ13に当接しないように回動させるだけで良い。つまり、本実施形態によると、ネジを取り外す作業が必要無いので作業工数の削減に寄与することができ、ネジを紛失する可能性も生じないので好ましい。
更に好ましくは、固定解除部材14を回動可能な状態にした上で、伸縮支柱2の伸縮による荷物Wの揚重作業等で生じる振動等で固定解除部材14が不意に回動しないのであれば、固定解除部材14をネジ14aとネジ14bとによってネジ止めしておく必要は無い。ネジ14a及び14bに代えてピンを挿通しただけの形態を採用することができる。これにより、固定解除部材14は常に回動可能な状態になる。よって、リフト装置1の静置時及び揚重作業時等において、固定解除部材14はその自重によって図4(A)に示す状態の姿勢を維持することができ、第2部材4を移動させるにはネジ14a及び14bを緩める工程を経ずに固定解除部材14を回動させるだけで良い。よって、該好ましい形態によって、更なる作業工数の削減に寄与することができる。
図4(C)に示したように固定解除部材14を回動することによって、第2部材4は内側ストッパ12及び外側ストッパ13に保持されていた位置、つまり図2及び図4(B)に示した作業位置POから移動可能になる。第2部材4は案内部材91及び摺動部材92によって円滑に移動可能であるので、固定解除部材14を適宜に回動させつつ第2部材4を移動させると、図2等に示した第2部材4の作業位置PO又は格納位置PSへの正確な位置合わせを円滑に行うことができる。
第2部材4は作業位置PO又は格納位置PSに配置されるので、荷物Wの幅方向において内側ストッパ12より外側の範囲で第2部材4が移動可能になっている。これに対して、第3部材5は別の荷物の位置に応じて位置合わせされるので、荷物Wの幅方向において内側ストッパ12より内側の範囲内で第3部材5が移動可能になっている。
なお、作業位置POに配置される第2部材4と、可動範囲内の外側寄りに配置される第3部材5とが干渉しないように、荷物Wの幅方向における内側ストッパ12より内側に第3部材5を外側に移動させないストッパを設けておくのが良い。
なお、作業位置POに配置される第2部材4と、可動範囲内の外側寄りに配置される第3部材5とが干渉しないように、荷物Wの幅方向における内側ストッパ12より内側に第3部材5を外側に移動させないストッパを設けておくのが良い。
本実施形態において可動部材9は、第1部材3に設けられる案内部材91に対して、摺動部材92が第2部材4及び第3部材5にそれぞれ設けられている。各摺動部材92は同一機能を有しているが、第2部材4に設けられる目的と第3部材5に設けられる目的とが異なる。つまり、摺動部材92が第2部材4に設けられる目的は、荷物Wの揚重作業、及びリフト装置1の搬入出のために、図2等に示す作業位置PO又は格納位置PSに正確かつ円滑に配置することである。これに対して、摺動部材92が第3部材5に設けられる目的は、別の荷物の揚重作業のために、別の荷物に対して位置合わせを正確かつ円滑に行うことである。したがって、1つの案内部材91において内側ストッパ12より外側では、第2部材4の摺動部材92が摺動し、内側ストッパ12より内側では第3部材5の摺動部材92が摺動することになる。
続いて示す図5は、第2部材4が作業位置PO及び格納位置PSにそれぞれ配置されたリフト装置1の一部を拡大した概略図である。図5(A)は、第2部材4が作業位置PO及び格納位置PSにそれぞれ配置されたリフト装置1を後方から前方に向って見たときの一部を拡大した側面図である。図5(B)は、第2部材4が作業位置PO及び格納位置PSにそれぞれ配置されたリフト装置1を上方から下方に向って見たときの一部を拡大した平面図である。
第2部材4が作業位置POに配置されている場合は、上記吊下げ部材8が荷物Wに係合可能であると共に、吊下げ部材8が荷物Wに係合した状態で揚重作業が可能である。リフト装置1を用いた揚重作業は、例えば次のように行うことができる。
まず、リフト装置1の走行部材6を駆動することによって、荷物Wが配置されている領域までリフト装置1を移動させる。これにより、荷物Wに対して前後方向の位置合わせは完了し、車輪61を回転不能にロックしておくのが好ましい。なお、このとき第2部材4は格納位置PSに配置されていることとする。
次に、第2部材4の作業位置POへの位置合わせを行う。具体的には、格納位置PSに配置されている第2部材4を、例えば手動等によって荷物Wの幅方向内側に移動させる。第2部材4が作業位置POに達する前に固定解除部材14を回動させておくことによって、固定解除部材14が当接部132に当接すること無く、延在部144が当接部132を跨いで第2部材4が作業位置POに到達することができる。換言すると、固定解除部材14が回動すると、第2部材4の移動時に当接部132に固定解除部材14の逃げ部143の下方をくぐらせることができ、固定解除部材14が当接部132に当接しない。このときの第2部材4の移動は、可動部材9の案内部材91及び摺動部材92によって円滑に達成される。
なお、内側ストッパ12及び外側ストッパ13は、第2部材4を挟み込んで保持すると第2部材4が作業位置POに位置するように、第1部材3に対してそれぞれ固定されている。内側ストッパ12及び外側ストッパ13の固定位置は、荷物Wの形状、寸法、及び吊下げ部材8が係合するピンPの位置等に応じて予め決定される。
なお、内側ストッパ12及び外側ストッパ13は、第2部材4を挟み込んで保持すると第2部材4が作業位置POに位置するように、第1部材3に対してそれぞれ固定されている。内側ストッパ12及び外側ストッパ13の固定位置は、荷物Wの形状、寸法、及び吊下げ部材8が係合するピンPの位置等に応じて予め決定される。
第2部材4が作業位置POに達した後は、固定解除部材14の回動状態を解除することによって、延在部144と外側ストッパ13の当接部132とを当接状態にすることができる。このとき、内側ストッパ12は第2部材4の一部に当接している。よって、内側ストッパ12と外側ストッパ13とが第2部材4を挟み込んで保持することにより、第2部材4は作業位置POに固定される。
第2部材4が作業位置POに配置された後に、揚重作業の準備工程として吊下げ部材8を荷物WのピンPに係合させる。具体的には、作業者が吊下げ部材8の把手82を把持し、荷物Wの幅方向内側に向かって吊下げ部材8を押圧する又は引っ張る。これにより、吊下げ部材8のピンPが係合リング81を挿通して係合する。このとき、第2可動部材10によって、吊下げ部材8の詳細な位置合わせを円滑にかつ正確に行うことができる。なお、図2の右側吊下げ部材8近傍に、吊下げ部材8の可動方向を示している。
第2可動部材10の機構としては、基本的に可動部材9と同様であれば良く、例えば図5(A)に示すように、側面部に溝部を有する第2案内部材101と、直線運動を可能にする循環型のベアリングを内蔵する第2摺動部材102とを有する形態が好ましい。第2部材4自体は可動部材9、内側ストッパ12、外側ストッパ13及び固定解除部材14によって位置合わせされて固定状態であるが、第2可動部材10によって、第2部材4から垂下して設けられる吊下げ部材8を荷物Wに対して更に正確に位置合わせしつつ係合させることができる。つまり、本実施形態では、可動部材9による第2部材4の位置合わせと、第2可動部材10による吊下げ部材8の位置合わせ及び荷物Wへの係合とが可能である。
第2可動部材10の機構としては、基本的に可動部材9と同様であれば良く、例えば図5(A)に示すように、側面部に溝部を有する第2案内部材101と、直線運動を可能にする循環型のベアリングを内蔵する第2摺動部材102とを有する形態が好ましい。第2部材4自体は可動部材9、内側ストッパ12、外側ストッパ13及び固定解除部材14によって位置合わせされて固定状態であるが、第2可動部材10によって、第2部材4から垂下して設けられる吊下げ部材8を荷物Wに対して更に正確に位置合わせしつつ係合させることができる。つまり、本実施形態では、可動部材9による第2部材4の位置合わせと、第2可動部材10による吊下げ部材8の位置合わせ及び荷物Wへの係合とが可能である。
全ての吊下げ部材8が荷物WのピンPに係合した後に、各伸縮支柱2を伸長する。これにより、荷物Wである蓋部材は、半導体製造装置の容器本体から離れて吊下げ状態となる。半導体製造装置の容器本体から蓋部材を揚重することによって、容器本体内部の保守管理作業が可能になる。
なお、各伸縮支柱2を伸長した状態で、走行部材6を駆動することによって、荷物Wを別領域に搬送しても良い。更に、搬送した領域において各伸縮支柱2を短縮することによって、荷物Wを一旦下ろしても良い。
以上により、第2部材4が格納位置PSに配置されていた状態から、荷物Wを揚重するまでの一連の動作が完了する。
なお、各伸縮支柱2を伸長した状態で、走行部材6を駆動することによって、荷物Wを別領域に搬送しても良い。更に、搬送した領域において各伸縮支柱2を短縮することによって、荷物Wを一旦下ろしても良い。
以上により、第2部材4が格納位置PSに配置されていた状態から、荷物Wを揚重するまでの一連の動作が完了する。
なお、例えば半導体製造装置の容器本体の蓋部材の上面部において、別の荷物(図示せず)が載置されている場合がある。別の荷物としては、例えば半導体製造装置の備品等を挙げることができる。別の荷物が荷物Wに載置されている場合は、まず別の荷物の揚重及び別領域への搬送を行った後に、荷物Wの揚重作業を行うのが良い。
別の荷物の左右方向の幅が荷物Wとして揚重される蓋部材の幅と同程度であり、かつ、荷物Wと同様に別の荷物の左右両側にも吊下げ部材8が係合可能な部位が設けられている場合は、第2部材4を作業位置POに配置し、吊下げ部材8を別の荷物に係合させて揚重することができる。この場合、本実施形態における第3部材5は設ける必要が無い。
もっとも、別の荷物は荷物Wと異なる寸法を有することが多く、更に荷物Wの上面部において様々な箇所に載置され得るので、第2部材4よりも可動範囲が広い第3部材5を設けておくのが好ましい。第3部材5を別の荷物に対して円滑に正確な位置合わせを行った上で、第3部材5に適宜に取付けられる第2吊下げ部材(図示せず)を別の荷物に対して係合することによって、別の荷物の揚重作業が可能になる。別の荷物の数、形状及び寸法等に応じて、第3部材5の数を決定するのが良い。別の荷物を吊下げた状態で、走行部材6を駆動することによって別の荷物を別領域に搬送し、更に各伸縮支柱2を短縮することによって別の荷物を下ろしても良い。別の荷物を別領域に搬送した後に、上述した荷物Wの揚重作業を行うことができる。
半導体製造装置が設置される領域は、基本的にクリーンルーム内である。つまり、リフト装置1の保守管理の前後において、荷物Wが設置されているクリーンルームに対してリフト装置1を搬入出する必要が生じる。通常、クリーンルームへの適宜の装置の搬入出は、クリーンルーム内の清浄度を確保し続けるために、装置の最低限の外形及び寸法に合わせた搬入出口を介して行われる。
例えば本実施形態に係るリフト装置1のクリーンルームに対する搬入出は、図6に示すように壁15及び16に形成される搬入出口17を介して行われる。図6は、リフト装置1の搬入出口17を示す概略図である。
図6に示すように、搬入出口17は、左右両側において上下方向に延在する縦開口部171と、左右の縦開口部171の上端部間を接続する横開口部172とによって形成されている。搬入出口17はクリーンルームの清浄度を確保するために、できる限り小さい開口面積が求められているので、リフト装置1の搬入出の際には、壁15に接触しないように第2部材4を格納位置PSに配置しておく必要がある。適宜に固定解除部材14を回動させることによって第2部材4を格納位置PSに配置すると、荷物Wの幅方向、つまりリフト装置1の左右方向において、第2部材4に設けられる吊下げ部材8の位置と伸縮支柱2の位置とが略重複状態となる。これによって、リフト装置1が搬入出口17を通過することができるようになる。
図6に示すように、搬入出口17は、左右両側において上下方向に延在する縦開口部171と、左右の縦開口部171の上端部間を接続する横開口部172とによって形成されている。搬入出口17はクリーンルームの清浄度を確保するために、できる限り小さい開口面積が求められているので、リフト装置1の搬入出の際には、壁15に接触しないように第2部材4を格納位置PSに配置しておく必要がある。適宜に固定解除部材14を回動させることによって第2部材4を格納位置PSに配置すると、荷物Wの幅方向、つまりリフト装置1の左右方向において、第2部材4に設けられる吊下げ部材8の位置と伸縮支柱2の位置とが略重複状態となる。これによって、リフト装置1が搬入出口17を通過することができるようになる。
なお、搬入出口17の縦開口部171の上下方向の高さは、伸縮支柱2を全縮状態にした高さに、第2部材4及び第3部材5の上下方向の高さを付加した寸法が少なくとも確保されている。また、搬入出口17の横開口部172の左右方向の幅は、左右のレール7の最も外側に張り出した部位同士の間隔が少なくとも確保されている。搬入出口17の形状及び寸法は、クリーンルームの清浄度を確保可能な限り適宜変更することができる。
本実施形態においては、第2部材4が作業位置POに配置されていても、基本的に吊下げ部材8の荷物Wに対する係合状態及び非係合状態の切り換えは第2可動部材10を介して行う構成となっている。これにより、リフト装置1が搬入出口17を介してクリーンルーム内に搬入された後であれば、荷物Wが設置される作業領域へのリフト装置1の到達前又は到達後のいずれであっても、第2部材4を格納位置PSから作業位置POに移動させることができる。つまり、リフト装置1の作業領域への到達前に第2部材4が作業位置POに配置されたとしても、吊下げ部材8が第2可動部材10を用いて荷物Wの幅方向外側に移動させておけば、吊下げ部材8が荷物Wに干渉することはないようになっている。
図6に示す形態以外の搬入出口としては、例えば壁15が設けられず、壁16のみが設けられることによって、図6に示す搬入出口17よりも開口面積が大きい搬入出口等を挙げることができる。また、リフト装置1が搬入出口を通過してから荷物Wが設置される作業領域に到達するまでの間に、一対のレール7の間に例えば壁15と同等の大きさの適宜の装置又は障害物等が配置されていることもある。
このような場合は、伸縮支柱2を全縮状態とした上で、壁15と同等の大きさの適宜の装置又は障害物に対して吊下げ部材8が接触しないように、リフト装置1が上記適宜の装置又は障害物を超えるまでは、第2部材4を格納位置PSに配置しておくのが良い。これにより、リフト装置1が壁16だけでなく、上記適宜の装置又は障害物等に干渉しないので、リフト装置1の円滑な作業領域への移動が可能となる。
このような場合は、伸縮支柱2を全縮状態とした上で、壁15と同等の大きさの適宜の装置又は障害物に対して吊下げ部材8が接触しないように、リフト装置1が上記適宜の装置又は障害物を超えるまでは、第2部材4を格納位置PSに配置しておくのが良い。これにより、リフト装置1が壁16だけでなく、上記適宜の装置又は障害物等に干渉しないので、リフト装置1の円滑な作業領域への移動が可能となる。
本発明における第1部材としては、上述の実施形態に示した第1部材3のような2本の梁部材に代えて、左右両側に1本ずつ設けられる伸縮支柱の間に渡される1本の梁部材であっても良く、前後方向及び左右方向に適宜の幅を有する板状部材であっても良い。
上述した実施形態において可動部材9の案内部材91は、第1部材3の上面部に設けられるのが好ましいが、本発明においては、案内部材に対して摺動部材が係合状態及び円滑な摺動状態を維持することができる限り、第1部材の側面部又は下面部に設けられても良い。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、この実施形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により、本発明は限定されることはない。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
1:リフト装置、2:伸縮支柱、3:第1部材、4:第2部材、5:第3部材、6:走行部材、61:車輪、62:走行フレーム、63:走行モータ、7:レール、71:走行部、72:規制部材、8:吊下げ部材、81:係合リング、82:把手、9:可動部材、91:案内部材、92:摺動部材、10:第2可動部材、101:第2案内部材、102:第2摺動部材、11:制御部、12:内側ストッパ、13:外側ストッパ、121及び131:取付部、122及び132:当接部、14:固定解除部材、14a及び14b:ネジ、141:回動中心部、142:孔、143:逃げ部、144:延在部、15及び16:壁、17:搬入出口、W:荷物、PS:格納位置、PO:作業位置、C:操作入力部
Claims (5)
- 昇降動作により荷物の揚重可能なリフト装置であって、
前記荷物の幅方向両側に少なくとも1本ずつ立設され、それぞれが伸縮自在の伸縮支柱と、
前記伸縮支柱の間に渡される第1部材と、
前記荷物に対して係合可能な吊下げ部材を有し、前記第1部材に取付けられ、前記荷物の幅方向に沿って移動自在の第2部材と、を備える、
リフト装置。 - 前記第1部材は、前記荷物の幅方向に延在する梁部材であり、少なくとも2本が平行又は略平行に設けられ、
前記第2部材は、前記第1部材に渡されて取付けられる梁部材である、
請求項1に記載のリフト装置。 - 前記第2部材は、2本設けられ、前記第1部材の両端部において前記第2部材がそれぞれ渡された状態となる格納位置と、前記吊下げ部材が荷物に係合する際に固定される作業位置とのいずれかに配置される、
請求項2に記載のリフト装置。 - 前記第1部材に設けられ、前記第2部材を作業位置に保持可能なストッパと、
前記第2部材に設けられ、前記ストッパに当接可能であり、前記ストッパに当接しない位置まで移動可能な固定解除部材と、を備え、
前記固定解除部材が前記ストッパに当接した状態では前記第2部材が前記作業位置に保持され、前記固定解除部材が移動した状態では前記第2部材が作業位置から前記格納位置に移動可能になる、
請求項3に記載のリフト装置。 - 前記吊下げ部材が係合する前記荷物とは別の荷物に対して係合可能な第2吊下げ部材を有し、前記第2部材の間において前記第1部材の間に渡され、前記荷物の幅方向に沿って移動自在の第3部材を備える、
請求項3又は4に記載のリフト装置。
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