JP2023128482A - 結露抑制シート、および結露抑制構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロール状にした結露抑制シートの表面のシワをなくす、または目立たなくする。【解決手段】断熱材21は、多孔質でシート状である。粘着剤27は、断熱材21よりも径方向内側R1に設けられる。剥離紙30は、粘着剤27よりも径方向内側R1に設けられ、粘着剤27に重ねられ、シート状である。剥離紙30は、貼り付け部31と、食い込み部33と、剥がれ部35と、を備える。食い込み部33は、貼り付け部31よりも径方向外側R2に突出し、断熱材21に食い込むように配置されたものである。剥がれ部35は、食い込み部33と周方向Cに隣り合い、粘着剤27から剥がれた状態である。剥離紙30の周方向Cの剛柔度は、80mN・cm以下である。【選択図】図3
Description
本発明は、結露を抑制するための結露抑制シート、および結露抑制構造に関する。
例えば特許文献1などに、粘着剤(同文献では接着剤層)により対象物に貼り付け可能なシート(同文献では断熱シート)が記載されている。このシートは、梱包時などにロール状にされる(同文献の図4参照)。
シートがロール状にされたときに、シートの表面にシワが発生する場合がある。このシワは、シートの外観を悪化させる。例えば、シワを有するシートが対象物に貼り付けられた場合には、対象物の外観が悪くなり好ましくない。
そこで、本発明は、ロール状にしたシート表面のシワをなくす、または目立たなくすることができる、結露抑制シートおよび結露抑制構造を提供することを目的とする。
結露抑制シートは、ロール状であり、断熱材と、粘着剤と、剥離紙と、を備える。前記断熱材は、多孔質でシート状である。前記粘着剤は、前記断熱材よりも径方向内側に設けられたものである。前記剥離紙は、前記粘着剤よりも径方向内側に設けられ、前記粘着剤に重ねられており、シート状である。前記剥離紙は、貼り付け部と、食い込み部と、剥がれ部と、を備える。前記貼り付け部は、前記粘着剤に貼り付けられたものである。前記食い込み部は、前記貼り付け部よりも径方向外側に突出し、前記断熱材に食い込むように配置されたものである。前記剥がれ部は、前記食い込み部と周方向に隣り合い、前記粘着剤から剥がれた状態である。前記剥離紙の周方向の剛柔度は、80mN・cm以下である。
上記構成により、ロール状にしたシート表面のシワをなくす、または目立たなくすることができる。
図1~図6を参照して、図1に示す結露抑制シート20を含むロール1、および結露抑制構造S(図5参照)について説明する。
ロール1は、巻き芯10に結露抑制シート20が巻かれたものである。ロール1は、巻き芯10と、結露抑制シート20と、を備える。
巻き芯10は、結露抑制シート20が巻かれる芯(芯体)である。巻き芯10は、円筒状でもよく、円柱状でもよい。巻き芯10の直径が大きくなるほど、結露抑制シート20の表面シワ20a(後述)は減る。一方、巻き芯10の直径が大きくなるほど、巻き芯10のコストが高くなり、ロール1が大型化する。巻き芯10の直径は、様々に設定可能であり、例えば5cm以上であり、例えば20cm以下であり、例えば15cm以下であり、例えば約10cmなどである。巻き芯10の材料は、例えば紙でもよく、紙以外でもよい。
結露抑制シート20は、結露の発生を抑制するためのシートである。結露抑制シート20が使用状態のとき(使用時)には、結露抑制シート20は、粘着剤27(図3参照、後述)により結露抑制対象物(図示なし)に貼り付けられる(後述)。
この結露抑制シート20は、輸送時や保管時などの梱包状態のときに、ロール状にされる。ロール状とは、連続的に巻かれた状態であり、層をなすように巻かれた状態である。ロール状の結露抑制シート20は、略円筒状である。梱包状態の結露抑制シート20は、巻き芯10に巻かれた状態でもよく、巻き芯10に巻かれることなくロール状とされてもよい。結露抑制シート20が巻き芯10に巻かれる場合は、結露抑制シート20の径方向内側R1(後述)の端部は、例えば粘着テープ(図示なし)などにより巻き芯10に固定される。以下では、特に断らない限り、ロール状の(梱包状態の)結露抑制シート20について説明する。
(方向)
ロール状の結露抑制シート20の中心軸を、ロール中心軸1aとする。ロール中心軸1aに沿う方向(平行または略平行な方向)を軸方向Zとする。ロール中心軸1aに交差する仮想円であってロール中心軸1aを中心とする仮想円の直径方向を径方向R(図2参照)とする。図2に示すように、径方向Rにおいて、ロール中心軸1a(図1参照)に近づく側を径方向内側R1とし、ロール中心軸1aから遠ざかる側を径方向外側R2とする。上記の仮想円の円周に沿う方向を周方向Cとする。
ロール状の結露抑制シート20の中心軸を、ロール中心軸1aとする。ロール中心軸1aに沿う方向(平行または略平行な方向)を軸方向Zとする。ロール中心軸1aに交差する仮想円であってロール中心軸1aを中心とする仮想円の直径方向を径方向R(図2参照)とする。図2に示すように、径方向Rにおいて、ロール中心軸1a(図1参照)に近づく側を径方向内側R1とし、ロール中心軸1aから遠ざかる側を径方向外側R2とする。上記の仮想円の円周に沿う方向を周方向Cとする。
この結露抑制シート20は、図3に示すように、断熱材21と、吸湿材23と、表面材25と、粘着剤27と、剥離紙30と、を備える。以下では、図1に示すようにロール状で層をなす結露抑制シート20のうち、図3に示す1層の結露抑制シート20に着目して説明する。
断熱材21は、結露抑制対象物と空気との間での急激な温度変化を和らげることで、結露の発生を抑制する。結露抑制シート20の使用時には、断熱材21は、粘着剤27を介して結露抑制対象物に貼り付けられる。断熱材21は、シート状である。断熱材21は、多孔質(すなわち多孔質構造を有するもの)である。断熱材21は、多孔の内部に空気を蓄える。断熱材21は、例えばスポンジ状であり、例えば発泡体である。断熱材21の材料は、樹脂でもよく、具体的にはポリエチレン(例えば発泡ポリエチレン)でもよく、ポリウレタン(例えば発泡ポリウレタン)でもよい。断熱材21の材料は、ゴム(例えば発泡ゴム)でもよく、具体的には例えばエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)でもよい。断熱材21の材料は、加水分解しにくいものが好ましい。例えば、ポリウレタンに比べてポリエチレンは加水分解しにくいので、断熱材21の材料として、ポリウレタンに比べてポリエチレンの方が好ましい。断熱材21の厚さ(径方向Rの幅)は、様々に設定可能であり、例えば2mm~2.5mmなどである。
吸湿材23は、発生した結露を吸い取る。さらに詳しくは、断熱材21は結露抑制効果を有するが、結露が発生した場合でも、吸湿材23が結露水を吸い取ることができる。吸湿材23は、空気中の水分を吸い取ってもよい。吸湿材23は、シート状である。結露抑制シート20の使用時には、吸湿材23は、断熱材21に対して結露抑制対象物とは反対側に設けられる(配置される)。吸湿材23は、断熱材21よりも径方向外側R2に設けられる。なお、ここでは1層の結露抑制シート20に着目しているので、上記「断熱材21よりも径方向外側R2」には、この1層の結露抑制シート20よりも径方向外側R2の層の結露抑制シート20は含まれない。上記「断熱材21よりも径方向外側R2」は、この1層の結露抑制シート20における、断熱材21よりも径方向外側R2を意味する。以下の径方向Rに関する説明も同様である。吸湿材23は、断熱材21に径方向Rに重ねられる(積層される)。吸湿材23は、断熱材21に直接的に接触してもよい。吸湿材23と断熱材21との間に、他の物があってもよい。吸湿材23は、例えば布でもよく、具体的には不織布でもよい。吸湿材23の材料は、吸湿性を有するものであり、具体的にはシリカゲル(さらに具体的にはB型シリカゲル)などである。吸湿材23は、断熱材21に対して固定される。吸湿材23は、断熱材21に貼り付けられてもよく、縫い付けられてもよい。
表面材25は、結露抑制シート20の劣化を抑制する。表面材25は、シート状である。結露抑制シート20の使用時には、表面材25は、結露抑制シート20のうち結露対象物から最も遠い部分(すなわち結露抑制シート20の表面)に設けられる(配置される)。表面材25は、結露抑制シート20のうち最も径方向外側R2の面(表面)に設けられる。表面材25は、断熱材21よりも径方向外側R2に設けられる。表面材25は、断熱材21に径方向Rに重ねられる(積層される)。表面材25は、吸湿材23よりも径方向外側R2に設けられる。表面材25は、吸湿材23に径方向Rに重ねられる(積層される)。
この表面材25は、水を含んだ空気が、表面材25を通って吸湿材23に到達できるように構成されることが好ましい。具体的には、表面材25は、空気が通ることが可能な隙間を有することが好ましい。例えば、表面材25は、繊維により構成されること(繊維シートであること)が好ましい。なお、表面材25は隙間を有していなくてもよい。表面材25は、強度を確保しやすいものが好ましい。表面材25は、樹脂でもよく、例えばポリエステルでもよく、具体的には例えばポリエステル繊維シートでもよい。
粘着剤27は、結露抑制シート20を結露抑制対象物に貼り付けるためのものである。結露抑制シート20の使用時には、粘着剤27は、結露抑制対象物に密着する。粘着剤27は、断熱材21よりも径方向内側R1に設けられる(配置される)。粘着剤27は、断熱材21の径方向内側R1の面に設けられる。粘着剤27は、断熱材21に径方向Rに重ねられる(積層される)。粘着剤27は、断熱材21に直接接触してもよい。粘着剤27と断熱材21との間に、他の物があってもよい。粘着剤27は、シート状(フィルム状)でもよく、断熱材21に塗布されたものでもよい。粘着剤27は、例えば樹脂を主成分としてもよく、具体的には例えばアクリル樹脂系粘着剤でもよい。
この粘着剤27は、断熱材21の全面または略全面に設けられる。ここで、断熱材21の全面または略全面ではなく断熱材21の一部にのみ粘着剤27が設けられる場合は、結露抑制シート20の使用時に、断熱材21のうち粘着剤27がない部分と結露抑制対象物との間に隙間ができてしまい、外観が悪くなる場合がある。そのため、粘着剤27は、断熱材21の全面または略全面に設けられることが好ましい。一方、断熱材21の全面または略全面に粘着剤27が設けられると、結露抑制シート20が巻かれるときに結露抑制シート20に表面シワ20a(図1参照、後述)が生じる場合がある。なお、粘着剤27と断熱材21との間に他の物がある場合も同様である。この「他の物」の全面または略全面に粘着剤27が設けられると、結露抑制シート20が巻かれるときに結露抑制シート20に表面シワ20a(図1参照)が生じる場合がある。
剥離紙30(セパレータ、離型紙)は、粘着剤27を保護する。剥離紙30は、結露抑制シート20が結露抑制対象物に貼り付けられる際に、粘着剤27から剥がされる。剥離紙30は、粘着剤27よりも径方向内側R1に設けられる。剥離紙30は、粘着剤27に径方向Rに重ねられる(積層される)。剥離紙30の大部分は、粘着剤27に接触する。剥離紙30の一部は、粘着剤27に接触しなくてもよい(後述)。剥離紙30は、シート状である。剥離紙30は、紙を含み、例えば伸張紙などを含む。剥離紙30は、紙以外の材料を含んでもよい。例えば、剥離紙30は、粘着剤27から剥離紙30を適切に剥離できるようにするための材料を含んでもよい。例えば、剥離紙30は、補強のための材料を含んでもよい。具体的には例えば、剥離紙30は、シリコーンを含んでもよく、ポリエチレンを含んでもよい。なお、変形例として、剥離紙30(剥離シート)は、紙を含まなくてもよい。
この剥離紙30には、内面シワ30a(筋目)が生じる場合がある。さらに詳しくは、結露抑制シート20が巻かれる前の状態では、剥離紙30の全面または略全面は、粘着剤27に密着した状態である。一方、結露抑制シート20には厚み(径方向Rの幅)が存在するため、結露抑制シート20が巻かれると、結露抑制シート20の径方向内側R1部分が周方向Cに圧縮され、径方向外側R2部分が周方向Cに伸張される。その結果、結露抑制シート20の径方向内側R1部分の剥離紙30に、内面シワ30aが生じる。さらに詳しくは、剥離紙30の内面シワ30aは、食い込み部33と、剥がれ部35と、を備える。剥離紙30のうち内面シワ30aでない部分を、貼り付け部31とする(図2参照)。
貼り付け部31は、粘着剤27に貼り付けられた部分である。貼り付け部31は、粘着剤27に密着する部分である。剥離紙30の大部分は、貼り付け部31である(図2参照)。
食い込み部33は、断熱材21に食い込むように(入り込むように、埋まるように)配置された部分である。食い込み部33は、貼り付け部31よりも径方向外側R2に突出する。図2に示すように、食い込み部33は、軸方向Zに延びるように生じる(剥がれ部35も同様)。食い込み部33は、複数生じる。複数の食い込み部33は、周方向Cに互いに間隔をあけて生じる(剥がれ部35も同様)。なお、径方向Rから見たときに複数の食い込み部33どうしが重なる部分があってもよい。すなわち、複数の食い込み部33どうしに周方向Cの間隔がない部分があってもよい。
この食い込み部33の深さDは、図3に示すように、例えば断熱材21の径方向Rの幅の最大値よりも小さい。深さDは、断熱材21のうち食い込み部33が食い込んでいない部分での、断熱材21の径方向Rの幅よりも小さい。深さDとは、剥離紙30による断熱材21への食い込みがないと仮定したときの(図3における二点鎖線図を参照)、断熱材21の径方向内側R1の端から、食い込み部33の径方向外側R2の端までの、径方向Rにおける長さである。食い込み部33は、図3に示す例では径方向Rと一致する方向に断熱材21に食い込んでいるが、径方向Rに対して傾いた方向に断熱材21に食い込んでもよい。
剥がれ部35は、粘着剤27から剥がれた(浮いた、離れた)状態の部分である。剥離紙30と粘着剤27との粘着力は、結露抑制シート20が巻かれるときに剥がれ部35が生じるような強さである。剥がれ部35は、食い込み部33と周方向Cに隣り合う。剥がれ部35は、食い込み部33の周方向C両側(左右)にあってもよく、食い込み部33の周方向C片側にのみあってもよい。食い込み部33の周方向C両側の剥がれ部35は、図3に示す例では食い込み部33に対して周方向Cに対称(左右対称)であるが、対称である必要はない。
なお、複数の内面シワ30aの少なくとも一部が、食い込み部33および剥がれ部35を有すればよい。結露抑制シート20には、食い込み部33のみを有し剥がれ部35を有さない内面シワ30aがあってもよい。また、結露抑制シート20には、剥がれ部35のみを有し食い込み部33を有さない内面シワ30aがあってもよい。
(結露抑制シート20の表面シワ20a)
結露抑制シート20が巻かれるときに、剥離紙30に食い込み部33が生じる。すると、結露抑制シート20が、巻かれながら、食い込み部33で折れ曲がる。このとき、結露抑制シート20の径方向Rの全体で(さらに詳しくは、径方向内側R1の剥離紙30から、径方向外側R2の例えば表面材25にわたって)、結露抑制シート20が折れ曲がる場合がある。図1に示すように、結露抑制シート20の折れ曲がった部分は、結露抑制シート20の表面(径方向外側R2の面)に、表面シワ20aとして現れる場合がある。表面シワ20aは、略軸方向Zに延びるように、略線状に生じる。
結露抑制シート20が巻かれるときに、剥離紙30に食い込み部33が生じる。すると、結露抑制シート20が、巻かれながら、食い込み部33で折れ曲がる。このとき、結露抑制シート20の径方向Rの全体で(さらに詳しくは、径方向内側R1の剥離紙30から、径方向外側R2の例えば表面材25にわたって)、結露抑制シート20が折れ曲がる場合がある。図1に示すように、結露抑制シート20の折れ曲がった部分は、結露抑制シート20の表面(径方向外側R2の面)に、表面シワ20aとして現れる場合がある。表面シワ20aは、略軸方向Zに延びるように、略線状に生じる。
ここで、結露抑制シート20の形状が円筒状に近いほど「外観が良い」(見栄えが良い)とする。このとき、円筒状の結露抑制シート20に比べ、表面シワ20aがある結露抑制シート20の外観は悪い。また、表面シワ20aでの折れ曲がりの角度が大きいほど、表面シワ20aが目立ち、結露抑制シート20の外観が悪い。表面シワ20aでの折れ曲がりの角度が大きいほど、結露抑制シート20がロール状から展開され(例えば平らに延ばされ)結露抑制対象物に貼られたときに、表面シワ20aが解消されにくい。その結果、結露抑制対象物の外観(さらに詳しくは結露抑制シート20が貼られた結露抑制対象物の外観)が損なわれ、好ましくない。
図3に示す食い込み部33の深さDが小さい(浅い)ほど、結露抑制シート20の折れ曲がりの角度が抑制され、表面シワ20a(図1参照)が目立ちにくくなり、結露抑制シート20の外観が良くなる。食い込み部33の深さDが微小である場合は、表面シワ20aを目視できなくなる場合があり、また、表面シワ20aが生じなくなる場合がある。
(結露抑制シート20の厚さと深さDとの関係)
食い込み部33の深さDは、様々な条件により変わる。結露抑制シート20が厚い(径方向Rの幅が広い)ほど、深さDは大きく(深く)なり得る。さらに詳しくは、結露抑制シート20が厚いほど、結露抑制シート20の径方向内側R1部分と径方向外側R2部分との半径の差(さらに詳しくはロール中心軸1a(図1参照)を中心とする半径の差)が、大きくなる。そのため、結露抑制シート20が厚いほど、結露抑制シート20の径方向内側R1部分での周方向Cの圧縮力が大きくなるので、剥離紙30に内面シワ30aができやすい。そのため、結露抑制シート20が厚いほど、深さDが大きくなり得る。その結果、結露抑制シート20が厚いほど、表面シワ20a(図1参照)が外観上の問題となりやすい。例えば断熱材21が図3に示すような厚さである場合は、断熱材21が薄いシート状(例えば図3に示すような厚さに比べ薄いシート状)である場合に比べ、表面シワ20aが外観上の問題となりやすい。本実施形態の結露抑制シート20は、断熱材21が厚さの大きいシート状である場合に、表面シワ20aを抑制することを図ったものである。一方、断熱材21が薄いシート状である場合には、表面シワ20aが生じ得ず、表面シワ20aが外観上の問題となるという課題が存在しない場合がある。
食い込み部33の深さDは、様々な条件により変わる。結露抑制シート20が厚い(径方向Rの幅が広い)ほど、深さDは大きく(深く)なり得る。さらに詳しくは、結露抑制シート20が厚いほど、結露抑制シート20の径方向内側R1部分と径方向外側R2部分との半径の差(さらに詳しくはロール中心軸1a(図1参照)を中心とする半径の差)が、大きくなる。そのため、結露抑制シート20が厚いほど、結露抑制シート20の径方向内側R1部分での周方向Cの圧縮力が大きくなるので、剥離紙30に内面シワ30aができやすい。そのため、結露抑制シート20が厚いほど、深さDが大きくなり得る。その結果、結露抑制シート20が厚いほど、表面シワ20a(図1参照)が外観上の問題となりやすい。例えば断熱材21が図3に示すような厚さである場合は、断熱材21が薄いシート状(例えば図3に示すような厚さに比べ薄いシート状)である場合に比べ、表面シワ20aが外観上の問題となりやすい。本実施形態の結露抑制シート20は、断熱材21が厚さの大きいシート状である場合に、表面シワ20aを抑制することを図ったものである。一方、断熱材21が薄いシート状である場合には、表面シワ20aが生じ得ず、表面シワ20aが外観上の問題となるという課題が存在しない場合がある。
図1に示すように、結露抑制シート20は、層をなすロール状であるところ、径方向内側R1の層ほど、図3に示す結露抑制シート20の径方向内側R1部分と径方向外側R2部分との半径の差が大きくなる。そのため、結露抑制シート20の径方向内側R1の層ほど、深さDは大きくなる。
(剥がれ部35と深さDとの関係)
食い込み部33の深さDは、剥がれ部35が大きいほど、小さくなる。さらに詳しくは、結露抑制シート20の径方向内側R1部分が周方向Cに圧縮されることで、剥離紙30に内面シワ30aが生じる。このとき、剥離紙30の周方向Cの圧縮力が同じでも、剥がれ部35が大きいほど、食い込み部33は小さくなり、深さDが小さくなる。
食い込み部33の深さDは、剥がれ部35が大きいほど、小さくなる。さらに詳しくは、結露抑制シート20の径方向内側R1部分が周方向Cに圧縮されることで、剥離紙30に内面シワ30aが生じる。このとき、剥離紙30の周方向Cの圧縮力が同じでも、剥がれ部35が大きいほど、食い込み部33は小さくなり、深さDが小さくなる。
(剥離紙30の柔軟性と深さDとの関係)
食い込み部33の深さDは、剥離紙30の柔軟性が高いほど、小さくなる。
食い込み部33の深さDは、剥離紙30の柔軟性が高いほど、小さくなる。
さらに詳しくは、剥離紙30が断熱材21に食い込もうとしたときに、剥離紙30が断熱材21から反力を受けるところ、剥離紙30の柔軟性が高いほど、反力によって剥離紙30が変形しやすい。よって、剥離紙30の柔軟性が高いほど、剥離紙30が断熱材21の形状に追従でき、深さDが小さくなる。
また、剥離紙30の柔軟性が高いほど、剥離紙30が径方向内側R1や径方向外側R2に曲がりやすい。よって、剥離紙30の柔軟性が高いほど、図2に示す内面シワ30aの数が多くなりやすい。内面シワ30aの数が多いほど、複数の内面シワ30aのそれぞれの大きさは小さくなる。よって、剥離紙30の柔軟性が高いほど、図3に示す食い込み部33の深さDが小さくなる。
図1に示す表面シワ20aは、内面シワ30aの反対側の面(結露抑制シート20の径方向Rにおける反対側の面)に生じ得る。そのため、内面シワ30aの数が多くなるほど、表面シワ20aの数が多くなり得る(図4参照)。表面シワ20aの数が多くなるほど、表面シワ20aでの折れ曲がりの角度が小さくなる(図4参照)。その結果、表面シワ20aが目立ちにくくなり、結露抑制シート20の外観が良くなる。
(剥離紙30の剛柔度)
剥離紙30の柔軟性は、剛柔度で表すことができる。具体的には、剥離紙30の周方向Cの剛柔度は、80mN・cm(ミリニュートン・センチメートル)以下である。さらに詳しくは、JIS L 1913:2010に規定された41.5°カンチレバー法(ISO法)による剥離紙30の「たて方向」(後述)の剛柔度は、80mN・cm以下である。なお、剥離紙30の「よこ方向」(後述)(軸方向Z)の剛柔度は、80mN・cm以下である必要はない。
剥離紙30の柔軟性は、剛柔度で表すことができる。具体的には、剥離紙30の周方向Cの剛柔度は、80mN・cm(ミリニュートン・センチメートル)以下である。さらに詳しくは、JIS L 1913:2010に規定された41.5°カンチレバー法(ISO法)による剥離紙30の「たて方向」(後述)の剛柔度は、80mN・cm以下である。なお、剥離紙30の「よこ方向」(後述)(軸方向Z)の剛柔度は、80mN・cm以下である必要はない。
(物性)
次に示す試料Aおよび試料Bの物性を測定した。試料Aは、「剛柔度が80mN・cm以下」の条件を満たす紙(剥離紙30の一例)である。具体的には、試料Aは、シノムラ化学工業株式会社製の「剥離紙SS-73A」である。試料Bは、「剛柔度が80mN・cm以下」の条件を満たさない紙である。
次に示す試料Aおよび試料Bの物性を測定した。試料Aは、「剛柔度が80mN・cm以下」の条件を満たす紙(剥離紙30の一例)である。具体的には、試料Aは、シノムラ化学工業株式会社製の「剥離紙SS-73A」である。試料Bは、「剛柔度が80mN・cm以下」の条件を満たさない紙である。
本実施形態の結露抑制シート20の剥離紙30の物性は、試料Aの物性と同じまたは近い値であることが好ましい。本実施形態の結露抑制シート20の剥離紙30の物性のうち、剛柔度以外の物性は、試料Bの物性と同じまたは近い値でもよい。
(剛柔度)
JIS L 1913:2010に規定された41.5°カンチレバー法(ISO法)により、試料Aおよび試料Bの剛柔度を測定した。試験片の単位面積当たりの質量(g/m2)をm、全平均の曲げ長さ(cm)をCとすると、剛柔度G(mN・cm)は、G=m×C3×10-3で表される。試料Aの単位面積当たりの質量は、89.0g/m2、試料Bの単位面積当たりの質量は、86.0g/m2である。測定結果を表1に示す。
JIS L 1913:2010に規定された41.5°カンチレバー法(ISO法)により、試料Aおよび試料Bの剛柔度を測定した。試験片の単位面積当たりの質量(g/m2)をm、全平均の曲げ長さ(cm)をCとすると、剛柔度G(mN・cm)は、G=m×C3×10-3で表される。試料Aの単位面積当たりの質量は、89.0g/m2、試料Bの単位面積当たりの質量は、86.0g/m2である。測定結果を表1に示す。
なお、表1中の「縦方向」は、JIS L 1913:2010に規定された「たて方向」に対応し、表1中の「横方向」は、同規格に規定された「よこ方向」に対応する。具体的には、試料は25±1(mm)×250±1(mm)の縦長形状であるところ、試料である紙の製造方向が試料の長手方向になるように採取されたものが、「縦方向」の試料である。紙の製造方向に対して直角の方向(紙の幅方向)が試料の長手方向になるように採取されたものが、「横方向」の試料である。ロール1では、図3に示す周方向Cが「縦方向」、軸方向Zが「横方向」になるように、剥離紙30が用いられる。
表1に示すように、横方向の剛柔度は、試料Aと試料Bとで略同じであった。試料Aの縦方向の剛柔度は、試料Bの縦方向の剛柔度の27%であった。すなわち、試料Aは、試料Bよりも、縦方向(図3では周方向C)に柔らかい。
(引張試験)
試料Aおよび試料Bについて、JIS P 8113:2006に規定する引張試験を行った。試験条件は次の通りである。試験長さ(標点距離)は、180±1mmである。試験幅は、15±0.1mmである。伸張速度は、20±5mm/minである。測定数は、縦方向および横方向のそれぞれについて10(n=10)である。各試料が破断するまで引っ張ったときの、最大引張荷重および引張破断伸びを測定した。最大引張荷重の測定結果を表2に示す。引張破断伸びの測定結果を表3に示す。なお、表2および表3の「横方向」および「縦方向」については、表1と同様である。
試料Aおよび試料Bについて、JIS P 8113:2006に規定する引張試験を行った。試験条件は次の通りである。試験長さ(標点距離)は、180±1mmである。試験幅は、15±0.1mmである。伸張速度は、20±5mm/minである。測定数は、縦方向および横方向のそれぞれについて10(n=10)である。各試料が破断するまで引っ張ったときの、最大引張荷重および引張破断伸びを測定した。最大引張荷重の測定結果を表2に示す。引張破断伸びの測定結果を表3に示す。なお、表2および表3の「横方向」および「縦方向」については、表1と同様である。
表2に示すように、最大引張荷重(強度)は、試料Aと試料Bとでほぼ同じであった。表3に示すように、引張破断伸びは、試料Bよりも試料Aの方が大きかった。すなわち、試料Bよりも試料Aの方が伸びやすい。
(その他の物性値など)
JIS P 8118の測定方法による厚さは、試料Aは0.115mm、試料Bは0.116mmである。JIS P 8116の測定方法による引裂強さは、試料Aの縦方向は795mN(ミリニュートン)、試料Aの横方向は1236mN、試料Bの縦方向は760mN、試料Bの横方向は882mNである。
JIS P 8118の測定方法による厚さは、試料Aは0.115mm、試料Bは0.116mmである。JIS P 8116の測定方法による引裂強さは、試料Aの縦方向は795mN(ミリニュートン)、試料Aの横方向は1236mN、試料Bの縦方向は760mN、試料Bの横方向は882mNである。
試料Aおよび試料Bのそれぞれを用いて、ロール1(図1参照)を製造した。そして各試料の複数か所で、図2に示す内面シワ30aの数を測定した。試料Aは、50cmあたり17~21本であった。試料Bは、50cmあたり14~16本であった。試料Bよりも試料Aの方が、内面シワ30aが多かった。よって、試料Bよりも試料Aの方が、複数の内面シワ30aのそれぞれが小さく、図3に示す食い込み部33の深さDが小さくなっていると考えられる。なお、食い込み部33の深さDは微小であり、また、断熱材21が変形しやすく深さDが変化しやすいため、正確に測定することが困難であった。
試料Aおよび試料Bについて、同一の粘着剤27で接着力(剥離に必要な力)を測定した。接着力は、試料B(平均0.38N)よりも試料A(平均0.58N)の方が大きかった。すなわち、試料Bよりも試料Aの方が粘着剤27から剥がれにくかった。例えば、試料Aの接着力を、試料Bと同様の接着力とすれば、試料Aでの剥がれ部35がより大きくなり、食い込み部33の深さDがより小さくなると考えられる。
(結露抑制シート20の結露抑制対象物への貼り付け)
図1に示す結露抑制シート20は、次のように、結露抑制対象物に貼り付けられる。ロール状の結露抑制シート20が、ロール状から展開される(例えば平らに延ばされる)。また、図3に示す剥離紙30が、粘着剤27から剥離される。この状態で、図6に示すように、結露抑制シート20が、結露抑制対象物(図6では荷室Lの内面Li)に貼り付けられる。さらに詳しくは、結露抑制シート20が、粘着剤27により結露抑制対象物に貼り付けられることで、結露抑制対象物に固定される(結露抑制対象物と一体化させられる)。
図1に示す結露抑制シート20は、次のように、結露抑制対象物に貼り付けられる。ロール状の結露抑制シート20が、ロール状から展開される(例えば平らに延ばされる)。また、図3に示す剥離紙30が、粘着剤27から剥離される。この状態で、図6に示すように、結露抑制シート20が、結露抑制対象物(図6では荷室Lの内面Li)に貼り付けられる。さらに詳しくは、結露抑制シート20が、粘着剤27により結露抑制対象物に貼り付けられることで、結露抑制対象物に固定される(結露抑制対象物と一体化させられる)。
結露抑制シート20が貼り付けられる結露抑制対象物は、何でもよく、例えば建物でもよく、車両でもよい。結露抑制対象物は、建物の内面でもよく、例えば建物内の壁面でも天井でもよい。図5に示すように、結露抑制対象物は、車両の荷室Lの内面Liでもよく、例えば荷室L内の壁面でも天井でもよい。結露抑制対象物は、例えば保冷車(冷凍車または冷蔵車)の荷室Lである保冷室(冷凍室または冷蔵室)の内面Li(壁面または天井)でもよい。具体的には例えば、荷室L(例えば保冷室)の扉が開けられたときに、荷室Lの内面Liよりも高い温度の空気が、荷室Lの内面Liに接触することで冷却される。そして、空気に含まれる水蒸気が凝縮することで、結露が発生する。荷室Lの天井で結露が発生すると、結露水(水滴)が天井から落下する。荷室Lの天井に結露抑制シート20が貼り付けられた場合は、荷室Lの天井での結露が抑制されるので、結露水が天井から落下することを抑制することができる。また、荷室Lの壁面に結露抑制シート20が貼り付けられた場合は、荷室Lの壁面での結露が抑制され、壁面を伝って結露水が落下することを抑制することができる。結露抑制シート20は、結露抑制対象物(例えば荷室Lの内面Li)に1枚のみ貼り付けられてもよく、複数枚に分けて(ブロック状に)貼り付けられてもよい(結露抑制シート20はブロックシートでもよい)。図6に示すように、粘着剤27により結露抑制対象物に貼り付けられた結露抑制シート20を、「貼付後の結露抑制シート120」とする。上記の荷室Lと、貼付後の結露抑制シート120と、を備える構造を「結露抑制構造S」とする。
(第1の発明の効果)
図3に示す結露抑制シート20による効果は、次の通りである。結露抑制シート20は、ロール状であり(図1参照)、断熱材21と、粘着剤27と、剥離紙30と、を備える。
図3に示す結露抑制シート20による効果は、次の通りである。結露抑制シート20は、ロール状であり(図1参照)、断熱材21と、粘着剤27と、剥離紙30と、を備える。
[構成1-1]断熱材21は、多孔質でシート状である。粘着剤27は、断熱材21よりも径方向内側R1に設けられる。剥離紙30は、粘着剤27よりも径方向内側R1に設けられ、粘着剤27に重ねられ、シート状である。
[構成1-2]剥離紙30は、貼り付け部31と、食い込み部33と、剥がれ部35と、を備える。貼り付け部31は、粘着剤27に貼り付けられた部分である。食い込み部33は、貼り付け部31よりも径方向外側R2に突出し、断熱材21に食い込むように配置されたものである。
[構成1-3]剥がれ部35は、食い込み部33と周方向Cに隣り合い、粘着剤27から剥がれた状態である。
[構成1-4]剥離紙30の周方向Cの剛柔度は、80mN・cm以下である。
上記[構成1-1]では、断熱材21は、多孔質でシート状である。また、剥離紙30は、断熱材21よりも径方向内側R1に配置される。よって、結露抑制シート20がロール状になるように巻かれたとき、剥離紙30が周方向Cに圧縮され、剥離紙30に内面シワ30aが生じ得る。
そこで、上記[構成1-4]では、剥離紙30の周方向Cの剛柔度は、80mN・cm以下である。よって、剥離紙30の周方向Cの剛柔度が80mN・cmを超える場合に比べ、剥離紙30が周方向Cに圧縮されたときに、剥離紙30が変形しやすい。よって、剥離紙30に生じる内面シワ30aの数が多くなりやすいので、複数の内面シワ30aのそれぞれが小さくなりやすい。よって、剥離紙30の食い込み部33(上記[構成1-2])を小さくすることができる。その結果、図1に示すように、結露抑制シート20がロール状に巻かれたときの、結露抑制シート20の折れ曲がりの角度を抑制することができる。よって、ロール状にした結露抑制シート20の表面のシワ(表面シワ20a)をなくす、または目立たなくすることができる。
上記[構成1-4]により、図2に示す内面シワ30aの数が多くなりやすいので、図1に示す表面シワ20aが生じる場合でも表面シワ20aの数が多くなりやすい。その結果、表面シワ20aでの結露抑制シート20の折れ曲がりの角度が小さくなる(図4参照)。よって、ロール状にした結露抑制シート20に表面シワ20aが生じる場合でも、表面シワ20aを目立たなくすることができる。
図3に示す結露抑制シート20が巻かれたとき、食い込み部33(上記[構成1-2])は、断熱材21を径方向外側R2に押そうとすると、断熱材21から径方向内側R1に反力を受ける。上記のように、上記[構成1-4]では、剥離紙30が変形しやすいので、断熱材21から径方向内側R1に受ける反力により、食い込み部33が変形しやすい。よって、食い込み部33を小さくすることができる。その結果、ロール状にした結露抑制シート20の表面シワ20aをなくす、または目立たなくすることができる。
剥離紙30は、上記[構成1-3]の剥がれ部35を備える。よって、剥離紙30が周方向Cに圧縮され、剥離紙30に内面シワ30aが生じる際に、剥がれ部35が生じる分、食い込み部33が小さくなる。その結果、ロール状にした結露抑制シート20の表面シワ20aをなくす、または目立たなくすることができる。
(第2の発明の効果)
[構成2]結露抑制シート20は、断熱材21よりも径方向外側R2に設けられた吸湿材23を備える。
[構成2]結露抑制シート20は、断熱材21よりも径方向外側R2に設けられた吸湿材23を備える。
上記[構成2]により、結露抑制シート20の使用時に、断熱材21に水が付着した場合でも、この水を吸湿材23が吸い取ることができる。
(第3の発明の効果)
[構成3]結露抑制シート20は、表面材25を備える。表面材25は、吸湿材23よりも径方向外側R2に設けられ、繊維により構成される。
[構成3]結露抑制シート20は、表面材25を備える。表面材25は、吸湿材23よりも径方向外側R2に設けられ、繊維により構成される。
上記[構成3]により、結露抑制シート20の使用時に、表面材25に対して結露抑制対象物とは反対側の湿気が、表面材25を通って吸湿材23に吸湿される。よって、結露をより抑制することができる。また、上記[構成3]では、表面材25は、吸湿材23よりも径方向外側R2に設けられる。よって、表面材25が、吸湿材23を保護することができる。
(第4の発明の効果)
図6に示す結露抑制構造Sによる効果は、次の通りである。結露抑制構造Sは、荷室Lと、貼付後の結露抑制シート120と、を備える。
図6に示す結露抑制構造Sによる効果は、次の通りである。結露抑制構造Sは、荷室Lと、貼付後の結露抑制シート120と、を備える。
[構成4]貼付後の結露抑制シート120は、結露抑制シート20(図1参照)がロール状から展開され、剥離紙30(図3参照)が粘着剤27から剥離され、荷室Lの内面Liに粘着剤27により貼り付けられたものである。
上記[構成4]の貼付後の結露抑制シート120は、シート表面のシワをなくした、または目立たなくした結露抑制シート20(上記「(第1の発明の効果)」を参照)が、荷室Lの内面Liに貼り付けられたものである。よって、荷室Lの内面Liの外観(さらに詳しくは貼付後の結露抑制シート120を有する内面Liの外観)を損なうことを抑制できるとともに、荷室Lの内面Liでの結露を抑制することができる。荷室Lの内面Liでの結露を抑制することができるので、荷室L内での結露水の落下などを抑制することができる。
(変形例)
上記実施形態は様々に変形されてもよい。例えば、上記実施形態の各構成要素の配置や形状が変更されてもよい。具体的には例えば、断熱材21と粘着剤27との間に図示しない層が設けられてもよい。例えば、構成要素の数が変更されてもよい。具体的には例えば、断熱材21は、複数(2層以上)設けられてもよい。例えば、構成要素の一部が設けられなくてもよい。具体的には例えば、結露抑制シート20は、吸湿材23を備えなくてもよく、表面材25を備えなくてもよい。例えば、互いに異なる複数の部材や部分として説明したものが、一つの部材や部分とされてもよい。例えば、一つの部材や部分として説明したものが、互いに異なる複数の部材や部分に分けて設けられてもよい。例えば、各構成要素は、各特徴(作用機能、配置、形状など)の一部のみを有してもよい。
上記実施形態は様々に変形されてもよい。例えば、上記実施形態の各構成要素の配置や形状が変更されてもよい。具体的には例えば、断熱材21と粘着剤27との間に図示しない層が設けられてもよい。例えば、構成要素の数が変更されてもよい。具体的には例えば、断熱材21は、複数(2層以上)設けられてもよい。例えば、構成要素の一部が設けられなくてもよい。具体的には例えば、結露抑制シート20は、吸湿材23を備えなくてもよく、表面材25を備えなくてもよい。例えば、互いに異なる複数の部材や部分として説明したものが、一つの部材や部分とされてもよい。例えば、一つの部材や部分として説明したものが、互いに異なる複数の部材や部分に分けて設けられてもよい。例えば、各構成要素は、各特徴(作用機能、配置、形状など)の一部のみを有してもよい。
20 結露抑制シート
21 断熱材
23 吸湿材
25 表面材
27 粘着剤
30 剥離紙
31 貼り付け部
33 食い込み部
35 剥がれ部
120 貼付後の結露抑制シート
C 周方向
L 荷室
Li 内面
R 径方向
R1 径方向内側
R2 径方向外側
S 結露抑制構造
21 断熱材
23 吸湿材
25 表面材
27 粘着剤
30 剥離紙
31 貼り付け部
33 食い込み部
35 剥がれ部
120 貼付後の結露抑制シート
C 周方向
L 荷室
Li 内面
R 径方向
R1 径方向内側
R2 径方向外側
S 結露抑制構造
Claims (4)
- ロール状の結露抑制シートであって、
多孔質でシート状の断熱材と、
前記断熱材よりも径方向内側に設けられた粘着剤と、
前記粘着剤よりも径方向内側に設けられ、前記粘着剤に重ねられたシート状の剥離紙と、
を備え、
前記剥離紙は、
前記粘着剤に貼り付けられた貼り付け部と、
前記貼り付け部よりも径方向外側に突出し、前記断熱材に食い込むように配置された食い込み部と、
前記食い込み部と周方向に隣り合い、前記粘着剤から剥がれた状態である剥がれ部と、
を備え、
前記剥離紙の周方向の剛柔度は、80mN・cm以下である、
結露抑制シート。 - 請求項1に記載の結露抑制シートであって、
前記断熱材よりも径方向外側に設けられた吸湿材を備える、
結露抑制シート。 - 請求項2に記載の結露抑制シートであって、
前記吸湿材よりも径方向外側に設けられ、繊維により構成された表面材を備える、
結露抑制シート。 - 荷室と、
請求項1~3のいずれか1項に記載の結露抑制シートが、ロール状から展開され、前記剥離紙が前記粘着剤から剥離された状態で、前記荷室の内面に前記粘着剤により貼り付けられたものである貼付後の結露抑制シートと、
を備える、
結露抑制構造。
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