JP2007126202A - 梱包の帯掛け部の角を保護するための保護材料 - Google Patents
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Abstract
【課題】 平面状で薄く、しかも可撓性のある材料で、帯掛け部の角を保護するための保護材料を提供する。
【解決手段】 この保護材料4は、クラフト紙5,ポリオレフィン系接着剤層6,ポリオレフィン系フラットヤーンで製織された織物7,ポリオレフィン系接着剤層6,クラフト紙5の順で積層されてなる可撓性材料で構成されている。そして、二つ折り可能なように、所定の箇所に折り曲げ罫線8が設けられている。また、この保護材料4には、いずれか一方のクラフト紙5表面に、再湿性接着剤,感圧性接着剤及び感熱性接着剤よりなる群から選ばれた接着剤層が設けられている。この保護材料4は、折り曲げ罫線8で二つ折りされ、段ボール箱1の角3に適用される。角3には帯2が掛けられが、保護材料4が適用されているため、角3が破壊されにくい。
【選択図】 図2
Description
本発明は、荷物を段ボール箱等に収納し帯を掛けて梱包する際に、帯掛け部の角を保護するのに使用する保護材料に関するものである。
従来より、荷物を梱包するには、以下のような手順で一般的に行われている。まず、荷物を段ボール箱1等の包装資材に収納する。収納後、包装資材の外からテープ等の帯2を掛ける(図1)。この帯2は、梱包体の荷崩れの防止や、この帯2を持って梱包体を運ぶために、掛けられるものである。たとえば、この帯2を持って梱包体を運ぶ際、帯掛け部の角3に過大な応力が付加され、角3が破壊してしまうということがあった。そして、角3の破壊によって、収納物も損傷してしまう可能性があった。
このため、L字形のハードボード製材料(厚さ2〜5mm程度)が、帯掛け部の角3を保護するための保護材料として用いられている(非特許文献1)。このハードボード製材料は、角3に沿うように、L字形となっており、角3の保護のためには好適に用いることができる。しかしながら、このハードボード材料は高剛性で、全く可撓性が無いため、L字形のまま保管しなければならず、保管時に嵩張るという欠点があった。また、厚さが厚く、これも保管時に嵩張る原因となっていた。
株式会社ホンシュの「エコアングル(登録商標)」のカタログ
そこで、本発明は、L字形ではなく、平面状で薄く、しかも可撓性のある材料で、帯掛け部の角を保護するための保護材料を提供しようとするものである。
一般的に、平面状で薄く、しかも可撓性のある材料は、強度が弱く帯が食い込むため、帯掛け部の角を保護することはできない。しかるに、本発明は、保護材料の層構成を特定の構成とすれば、可撓性がありながら高強度を確保しうることを見出した。本発明は、このような知見に基づくものである。
すなわち、本発明は、クラフト紙,ポリオレフィン系接着剤層,ポリオレフィン系フラットヤーンで製織された織物,ポリオレフィン系接着剤層,クラフト紙の順で積層されてなる可撓性材料で構成され、二つ折り可能なように、所定の箇所に折り曲げ罫線が設けられていることを特徴とする梱包の帯掛け部の角を保護するための保護材料に関するものである。
本発明に係る保護材料は、梱包の帯掛け部の角を保護するためのものである。具体的な使用方法は、たとえば図1に示したとおりである。すなわち、梱包体の角3であって、帯2が当接する部位(これを帯掛け部という。)に、帯2と角3の間に挟着して使用するものである。図1では、梱包体の横の角3のみに、保護材料4を使用した例を示しているが、梱包体の縦の角や、隅の角に適用してもよい。また、図1は、包装資材として段ボール箱1を使用した例を示しているが、段ボール箱1以外の包装資材を用いて梱包した場合や、包装資材を用いることなく、荷物に直接帯をかけて梱包した場合にも、本発明に係る保護材料は用いられるものである。要するに、本発明に係る保護材料は、帯をかけて梱包する際に、帯掛け部の角を保護するためであれば、どのような梱包形態にも使用されるものである。
保護材料4は、図2に示した層構成となっている。すなわち、クラフト紙5,ポリオレフィン系接着剤層6,ポリオレフィン系フラットヤーンで製織された織物7,ポリオレフィン系接着剤層6,クラフト紙5の順で積層されてなる。この層構成は必須の構成であって、その他に、保護材料としての機能を損なわない限り、任意の層を付加してもよいことは言うまでもない。この層の付加は、表面又は裏面に付加してもよいし、各層間に付加してもよい。
クラフト紙5,5は、段ボール箱1等と、その外観が似ており、保護材料4と段ボール箱1等との間に違和感を与えないために、用いられるものである。また、クラフト紙5,5によって、保護材料4に腰を与えるために、用いられるものである。さらに、クラフト紙5,5は、そのいずれか一方に、再湿性接着剤,感圧性接着剤又は感熱性接着剤を塗布する場合にも、好適である。なぜなら、紙以外の素材では、これらの接着剤が塗布しにくくなるためである。なお、クラフト紙5,5としては、坪量60〜150g/m2程度のものが用いられる。
ポリオレフィン系接着剤層6,6は、クラフト紙5と、ポリオレフィン系フラットヤーンで製織された織物7とを貼合するために用いられる。ポリオレフィン系接着剤層6としては、織物7がポリエチレン系フラットヤーンで製織されている場合は、ポリエチレン系接着剤で形成され、織物7がポリプロピレン系フラットヤーンで製織されている場合は、ポリプロピレン系接着剤で形成されているのが好ましい。これは、織物7の素材と、接着剤層6の素材とが同一である方が、クラフト紙5と織物7との接着力が高くなるからである。ポリオレフィン系接着剤層6の厚みは、25〜50μm程度が好適である。
クラフト紙5と織物7とをポリオレフィン系接着剤層6で接着するには、一般的に、押し出しラミネート法を用いる。すなわち、押し出しラミネート法でポリオレフィン系樹脂を押し出しながら、一方のクラフト紙5に、ポリオレフィン系接着剤層6を形成する。そして、ポリオレフィン系接着剤層6が未だ軟化している状態下で、織物7を積層加圧し、クラフト紙5と織物7とを接着貼合し、三層積層品を得る。また、他方のクラフト紙5にも、押し出しラミネート法でポリオレフィン系接着剤層6を形成し、前記三層積層品の織物7と接着貼合し、五層積層品からなる本発明で用いる可撓性材料を得るのである。
押し出しラミネート法において、ポリオレフィン系樹脂は加熱軟化されるのであるが、加熱温度は300℃未満であるのが好ましい。加熱温度を300℃以上にすると、織物7との接着貼合時にも、ポリオレフィン系接着剤層6が高温となっている場合があり、織物7が劣化する恐れがある。また、ポリオレフィン系樹脂としては、比較的流動性の良好なものを用いるのが好ましい。流動性の良好な方が、押し出しラミネート法を採用した場合、薄くて均一な接着剤層6が得られるからである。具体的には、メルトインデックスが9〜12g/10分程度であるのが好ましい。さらに、ポリオレフィン系接着剤層6が積層されるクラフト紙5の面は、コロナ放電処理等の親和性処理を施しておくのが好ましい。この理由は、クラフト紙5とポリオレフィン系接着剤層6との親和性が良好となり、両者の接着強力が向上するからである。
本発明においては、主として強度の向上のために、ポリオレフィン系フラットヤーンで製織された織物7が用いられている。ポリオレフィン系フラットヤーンとは、ポリエチレンやポリプロピレンを主原料とし、長手方向に延伸された偏平な糸のことを意味している。そして、ポリオレフィン系フラットヤーンの繊度は、900〜2000デニール程度と極太のものであるが、偏平であるため、その厚みは薄くなっている。したがって、ポリオフィン系フラットヤーンは、長手方向に極めて高強力なものである。このポリオレフィン系フラットヤーンを経糸及び緯糸として、たとえば平織組織等の織組織で製織する。この際、経糸密度及び緯糸密度は、両者共に8〜16本/インチ程度である。極太のポリオレフィン系フラットヤーンを偏平なまま使用すると、このような経糸密度及び緯糸密度で打ち込めない場合があるので、この場合には、二重以上にポリオレフィン系フラットヤーンを折り畳んで製織する。以上のようにして得られた織物が、本発明で使用するポリオレフィン系フラットヤーンで製織された織物7となるのである。
織物7は、ポリオレフィン系フラットヤーンで製織されているので、その厚さを1.3mm以下程度に薄くでき、本発明に係る保護材料の厚さが厚くなるのを防止しうる。しかも、経糸及び緯糸共に、長手方向に高強力であるフラットヤーンを用いているので、縦及び横に高強力となっている。したがって、この織物7の縦を、テープ状の保護材料の長手方向に合致させて用いれば、保護材料の長手方向及び幅方向共に、高強力の保護材料が得られる。
本発明に係る保護材料は、クラフト紙5とポリオレフィン系接着剤層6とポリオレフィン系フラットヤーンで製織された織物7とを構成素材とするものであるため、可撓性である。すなわち、縦、横、斜め等の任意の方向に折り曲げることができるものである。しかしながら、必ずしも正確に折り曲げることができるとは限らないため、梱包体の角3に正確に沿って折り曲げ可能なように、所定の箇所に折り曲げ罫線8を設けておくのが好ましい。折り曲げ罫線8というのは、その線に沿って正確に折り曲げ可能なように、溝が設けられているものである。この溝の幅は、1.0〜2.0mm程度が好ましい。このような溝を持つ折り曲げ罫線8は、エンボスロール等を用いる型押し加工によって、容易に付与しうるものである。折り曲げ罫線8を設ける箇所としては、図3に示すように、テープ状の保護材料において、長手方向の中心線に沿う箇所が一般的である。このような保護材料を、幅方向に二つ折りすることにより、梱包体の角3に正確に沿って保護材料を適用することができる。
本発明に係る保護材料は、クラフト紙5,ポリオレフィン系接着剤層6,ポリオレフィン系フラットヤーンで製織された織物7,ポリオレフィン系接着剤層6,クラフト紙5の順で積層されてなるものであるが、任意の付加層として、いずれか一方のクラフト紙5の表面に、再湿性接着剤,感圧性接着剤及び感熱性接着剤よりなる群から選ばれた接着剤層を設けておくのが好ましい。この接着剤層によって、段ボール箱1等の包装資材に貼着し、保護材料が帯掛け部の角3から移動したり、脱落するのを防止するのである。これらの接着剤の素材としては、従来公知のものを用いればよい。なお、感圧性接着剤を用いた場合には、接着剤層表面にさらに剥離紙を積層するのが好ましい。
本発明に係る保護材料は、梱包時に段ボール箱1等の包装資材の角に適用されるのが一般的である。しかし、段ボール箱1本体の角に、予め、本発明に係る保護材料4を貼着しておき、梱包用段ボール箱として提供してもよい。具体的には、再湿性接着剤層付きの保護材料の場合、水に浸し、二つ折り状態に折り曲げた後、段ボール箱1本体の角に保護材料を貼着すればよい。感圧性接着剤付きの保護材料の場合、二つ折り状態に折り曲げた後、段ボール箱1本体の角に保護材料を貼着すればよい。感熱性接着剤付きの保護材料の場合、二つ折り状態に折り曲げた後、段ボール箱1本体の角に保護材料を当接し、加熱及び所望により加圧して、そこに保護材料を貼着すればよい。また、平板状の段ボール紙の角となる箇所に、保護材料を折り曲げずに貼着し、その後、段ボール紙を直方体となるように折り曲げる際に同時に保護材料も折り曲げて、段ボール箱としてもよい。
以上、請求項1〜5に係る発明を中心にして説明したが、さらに請求項1〜5に係る発明を利用した改良発明として、請求項6〜11に係る発明が挙げられる。
請求項6に係る発明は、使用するクラフト紙5,5のうち、一方のクラフト紙5Bの厚さを、他方のクラフト紙5Aの厚さよりも薄くしたものである(図4)。この理由は、テープ状の保護材料4は、一般的に、ロール巻きにして製造及び搬送されるためである。すなわち、ロール巻きにした場合、内側に位置するクラフト紙5Bは外側に位置するクラフト紙5Aよりも、曲率半径が短く巻かれることになる。そうすると、内側に位置するクラフト紙5Bを薄くすると、短い曲率半径で巻きやすくなり、巻く際にシワが発生しにくくなるので、好ましいのである。たとえば、内側に位置するクラフト紙5Bと外側に位置するクラフト紙5Aとが同一の厚さであると、これをロール巻きに巻くと、内側を短い曲率半径で外側を長い曲率半径で巻きにくくなり、どうしても、内側にシワが発生しやすくなるのである。
また、保護材料4を梱包体の角に適用しやすくするためでもある。すなわち、梱包体に当接する側のクラフト紙5Bの厚さを薄くし、帯2に当接する側のクラフト紙5Aを厚くすることにより、梱包体に当接するクラフト紙5Bにシワが発生しにくくなるのである。この原理は、前記したのと同様であり、梱包体に当接するクラフト紙5Bは短い曲率半径で曲げられ、帯2に当接するクラフト紙5Aは長い曲率半径で曲げられるからである。
さらに、同様の理由で、クラフト紙5Aの伸度を、クラフト紙5Bの伸度よりも高くしておくことも好ましい(請求項7に係る発明)。すなわち、短い曲率半径で曲げられるクラフト紙5Bよりも、長い曲率半径で曲げられるクラフト紙5Aの伸度を高くしておくと、ロール巻きにした場合も、また梱包体の角に適用した場合も、クラフト紙5Aが伸びて、内側に位置するクラフト紙5Bにシワが発生しにくくなるのである。伸度の高いクラフト紙5Aとしては、無作為なシワを持つクレープ紙やクルパック紙を用いることができる。
なお、上記した態様において、クラフト紙5Bは、梱包体に当接する側に配されるので、クラフト紙5Bには、再湿性接着剤,感圧性接着剤又は感熱性接着剤よりなる接着剤層を設けておくのが好ましい。この接着剤層によって、梱包体の角3に保護材料4が貼着され、保護材料4が帯掛け部の角3から移動したり、脱落するのを防止しうるのである。
本発明に係る保護材料は、長尺状のロール巻きした形態で提供されるのが、一般的であるため、図5に示すように、裁断線11が印刷されているのが好ましい(請求項10に係る発明)。この裁断線11は、幅方向に平行であって、長手方向に所定の間隔で印刷されている。したがって、梱包体の角3に適用する際、裁断線11に沿って裁断し、所定の大きさにして用いることができる。また、裁断線11を、たとえば50mm間隔で設ければ、必要な長さの保護材料を準備するのにも便利である。
円筒形状や円柱形状等の側面が曲面となっている梱包体(側面が曲面となっている梱包体を、以下、「側曲面梱包体」という。)の場合、角3は曲線となる(図6)。このような側曲面梱包体10に帯2を掛けると、図6に示すように、曲線となった角3に帯2が当接する。したがって、保護材料4は、曲線となった角3と帯2の間に挟着して使用することになる。このような曲線となった角3に保護材料4を適用する場合、保護材料4は、図7に示すような改良が施されていることが好ましい。すなわち、折り曲げ罫線8の近傍から一方の幅端に向けて、スリット9が設けられており、スリット9は、保護材料4の長手方向に所定の間隔を置いて設けられている(請求項11に係る発明)。所定の間隔としては、50〜100mm程度が一般的である。
このような保護材料4を、側曲面梱包体10の曲線となった角3に適用する場合には、まず、スリット9が設けられていない半幅4Xの部位を、曲面となった側面に沿わせた後、折り曲げ罫線8に沿って半幅4Wを折り曲げる。半幅4Wを折り曲げる際、この部位にはスリット9が設けられているので、各スリット9間の片ごとに折り曲げ、また隣り合う片同士の一部が重なるときは、そこを重ね合わせながら、半幅4Wを折り曲げる。そうすると、図8に示すように、半幅4Wが弛んだり、シワにならずに、きれいに折り曲げることができる。たとえば、半幅4Wにスリット9が設けられていない場合には、半幅4Xを曲面となった側面に沿わせた後、半幅4Wを折り曲げようとしても、きれいに折り曲げられない。すなわち、保護材料4の剛性が高い場合には、半幅4Wは、折り曲げることが困難になるし、剛性が低い場合には、折り曲げることはできても、弛みやシワが生じ、きれいに折り曲げることはできない。
本発明に係る保護材料は、クラフト紙,ポリオレフィン系接着剤層,ポリオレフィン系フラットヤーンで製織された織物,ポリオレフィン系接着剤層,クラフト紙の順で積層されてなるから、その厚みが薄くても、高強力である。したがって、この保護材料を、梱包の帯掛け部の角に適用すれば、帯によって高圧力(高応力)が角に付加されても、梱包の角が破壊されにくいという効果を奏する。また、この保護材料は可撓性であるため、折り曲げ罫線を設けておけば、梱包の角に適用する際に、容易に折り曲げて角に適用することが可能である。したがって、保護材料の保管時には、平面状のまま保管することが可能であり、しかも、この保護材料は、厚みが薄いので、保管スペースを広く取る必要がないという効果も奏する。
また、本発明に係る保護材料のいずれか一方のクラフト紙表面に、再湿性接着剤,感圧性接着剤及び感熱性接着剤よりなる群から選ばれた接着剤層を設けておき、この接着剤層によって、保護材料を段ボール箱等の包装資材の角に貼着させておけば、梱包体の取り扱い時に、保護材料がずれたり落ちたりすることがないという効果も奏する。
以上は、主として、請求項1〜5に係る発明の効果を説明したが、請求項6〜10に係る発明は、前記した効果に加えて、さらに以下のような効果を奏するものである。すなわち、請求項6に係る発明は、クラフト紙Bの厚さをクラフト紙Aの厚さよりも薄くして、クラフト紙Bは曲率半径が短くても巻きやすく、また曲げやすくしたため、保護材料をロール巻きにしたり、梱包体の角に適用する際に曲げたときにも、クラフト紙Bにシワが発生しにくくなるという効果を奏する。また、請求項7及び8に係る発明は、クラフト紙Bの伸度を高くして、曲率半径が長くなっても巻きやすく、また曲げやすくしたため、前記と同様に、クラフト紙Bにシワが発生しにくくなるという効果を奏する。なお、請求項9に係る発明は、保護材料の一方のクラフト紙B表面に接着剤層を設けたので、保護材料を梱包体の角に貼着することができ、保護材料がずれたり落ちたりすることがないという効果を奏する。
請求項10に係る発明は、幅方向に平行な裁断線を、保護材料の長手方向に所定の間隔で印刷したため、所望の寸法に保護材料を裁断することができ、所望の大きさの保護材料を得るのに便利である。請求項11に係る発明は、折り曲げ罫線の近傍から一方の端幅に向けて、スリットを設けたので、側曲面梱包体の角に保護材料を適用する際、その角に沿って保護材料をきれいに折り曲げることができるという効果を奏する。
以下、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
実施例1
まず、以下の素材を準備した。
[クラフト紙]
坪量120g/m2のクラフト紙の片面に、コロナ放電処理を施したものを準備した。なお、コロナ放電処理した面を裏面とした。
[ポリエチレンフラットヤーンで製織された織物]
繊度2000デニールのポリエチレンフラットヤーンを用いて、経糸密度13本/インチ、緯糸密度13本/インチの織密度で製織された平織組織の織物を準備した。
まず、以下の素材を準備した。
[クラフト紙]
坪量120g/m2のクラフト紙の片面に、コロナ放電処理を施したものを準備した。なお、コロナ放電処理した面を裏面とした。
[ポリエチレンフラットヤーンで製織された織物]
繊度2000デニールのポリエチレンフラットヤーンを用いて、経糸密度13本/インチ、緯糸密度13本/インチの織密度で製織された平織組織の織物を準備した。
前記のクラフト紙の裏面に、押し出しラミネート法で、厚さ30μmのポリエチレン接着剤層を設けた。そして、このポリエチレン接着剤層上に、前記の織物を積層貼合し、三層積層品を得た。なお、織物を積層貼合する際、織物の経糸が機械方向と一致するようにした。また、もう一枚のクラフト紙の裏面に、押し出しラミネート法で、厚さ30μmのポリエチレン接着剤層を設けた。そして、このポリエチレン接着剤層上に、三層積層品の織物が当接するようにして、積層貼合した。以上のようにして、クラフト紙,ポリオレフィン系接着剤層,ポリオレフィン系フラットヤーンで製織された織物,ポリオレフィン系接着剤層,クラフト紙の順で積層されてなる五層積層品からなる可撓性材料を得た。
この可撓性材料の厚さは1.0mmで、坪量は500g/m2であった。そして、長手方向(機械方向)の引張強度(JIS P 8113)は637N/15mmで、横方向の引張強度は651N/15mmであった。たとえば、厚さ1.0mmで坪量が690g/m2のハードボード紙(ボール紙)の引張強度が25N/15mmであることから、この可撓性材料の引張強度がいかに高いものであるかが分かる。
この可撓性材料を、幅10cmのテープ状に裁断し、その長手方向の中心線に沿って折り曲げ罫線を設けて、保護材料を得た。折り曲げ罫線は、V字状の受け部を有するロールと、この受け部に嵌まる円盤状ロールとの間に、可撓性材料を通することによって設けた。この保護材料のクラフト紙の一方表面に再湿性接着剤を塗布し、図1に示したように、段ボール箱の角に保護材料を貼着した。そして、段ボール箱に荷物を収納した後、帯を掛けて梱包した。この梱包体を手で持って乱暴に取り扱っても、段ボール箱の帯掛け部の角が破壊されることはなかった。
実施例2
実施例1で得られた保護材料を用い、折り曲げ罫線の近傍から端幅に向けて、図7に示すように、スリットを設けた。このスリットは、長手方向に50mmの間隔を置いて設けた。この保護材料を、図6に示したように、側曲面梱包体の角に貼着した。なお、角に適用された保護材料は、図8に示すような形態となっていた。そして、帯を掛けて梱包した。この梱包体を手で持って乱暴に取り扱っても、側曲面梱包体の帯掛け部の角が破壊されることはなかった。
実施例1で得られた保護材料を用い、折り曲げ罫線の近傍から端幅に向けて、図7に示すように、スリットを設けた。このスリットは、長手方向に50mmの間隔を置いて設けた。この保護材料を、図6に示したように、側曲面梱包体の角に貼着した。なお、角に適用された保護材料は、図8に示すような形態となっていた。そして、帯を掛けて梱包した。この梱包体を手で持って乱暴に取り扱っても、側曲面梱包体の帯掛け部の角が破壊されることはなかった。
1 段ボール箱
2 帯
3 梱包の帯掛け部の角
4 保護材料
4W スリットが設けられている保護材料の半幅
4X スリットが設けられていない保護材料の半幅
5 クラフト紙
5A 厚さの厚いクラフト紙
5B 厚さの薄いクラフト紙
6 ポリオレフィン系接着剤層
7 ポリオレフィン系フラットヤーンで製織された織物
8 折り曲げ罫線
9 スリット
10 側曲面梱包体
11 裁断線
2 帯
3 梱包の帯掛け部の角
4 保護材料
4W スリットが設けられている保護材料の半幅
4X スリットが設けられていない保護材料の半幅
5 クラフト紙
5A 厚さの厚いクラフト紙
5B 厚さの薄いクラフト紙
6 ポリオレフィン系接着剤層
7 ポリオレフィン系フラットヤーンで製織された織物
8 折り曲げ罫線
9 スリット
10 側曲面梱包体
11 裁断線
Claims (11)
- クラフト紙,ポリオレフィン系接着剤層,ポリオレフィン系フラットヤーンで製織された織物,ポリオレフィン系接着剤層,クラフト紙の順で積層されてなる可撓性材料で構成され、二つ折り可能なように、所定の箇所に折り曲げ罫線が設けられていることを特徴とする梱包の帯掛け部の角を保護するための保護材料。
- 厚さが1.3mm以下である請求項1記載の梱包の帯掛け部の角を保護するための保護材料。
- テープ状の可撓性材料であって、長手方向の中心線に沿って折り曲げ罫線が設けられている請求項1又は2記載の梱包の帯掛け部の角を保護するための保護材料。
- いずれか一方のクラフト紙表面に、再湿性接着剤,感圧性接着剤及び感熱性接着剤よりなる群から選ばれた接着剤層が設けられている請求項1乃至3のいずれか一項に記載の梱包の帯掛け部の角を保護するための保護材料。
- 梱包用段ボール箱本体の所定の角に、請求項4記載の保護材料が接着剤層によって接着されていることを特徴とする梱包用段ボール箱。
- クラフト紙A,ポリオレフィン系接着剤層,ポリオレフィン系フラットヤーンで製織された織物,ポリオレフィン系接着剤層,クラフト紙Bの順で積層されてなる可撓性材料で構成され、二つ折り可能なように、所定の箇所に折り曲げ罫線が設けられており、該クラフト紙Bの厚さが、該クラフト紙Aの厚さよりも薄いことを特徴とする梱包の帯掛け部の角を保護するための保護材料。
- クラフト紙A,ポリオレフィン系接着剤層,ポリオレフィン系フラットヤーンで製織された織物,ポリオレフィン系接着剤層,クラフト紙Bの順で積層されてなる可撓性材料で構成され、二つ折り可能なように、所定の箇所に折り曲げ罫線が設けられており、該クラフト紙Aの伸度が、該クラフト紙5Bの伸度よりも高いことを特徴とする梱包の帯掛け部の角を保護するための保護材料。
- クラフト紙Aがクレープ紙又はクルパック紙である請求項7の梱包の帯掛け部の角を保護するための保護材料。
- クラフト紙Bの表面に、再湿性接着剤,感圧性接着剤及び感熱性接着剤よりなる群から選ばれた接着剤層が設けられている請求項6乃至8のいずれか一項に記載の梱包の帯掛け部の角を保護するための保護材料。
- クラフト紙,ポリオレフィン系接着剤層,ポリオレフィン系フラットヤーンで製織された織物,ポリオレフィン系接着剤層,クラフト紙の順で積層されてなるテープ状可撓性材料で構成され、幅方向に二つ折り可能なように、長手方向の中心線に沿って折り曲げ罫線が設けられており、幅方向に平行な裁断線が、長手方向に所定の間隔で印刷されていることを特徴とする梱包の帯掛け部の角を保護するための保護材料。
- クラフト紙,ポリオレフィン系接着剤層,ポリオレフィン系フラットヤーンで製織された織物,ポリオレフィン系接着剤層,クラフト紙の順で積層されてなるテープ状可撓性材料で構成され、幅方向に二つ折り可能なように、長手方向の中心線に沿って折り曲げ罫線が設けられていると共に、該折り曲げ罫線の近傍から一方の幅端に向けて、スリットが設けられており、該スリットは長手方向に所定の間隔を置いて配置されていることを特徴とする梱包の帯掛け部の角を保護するための保護材料。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010126169A (ja) * | 2008-11-25 | 2010-06-10 | Rengo Co Ltd | 段ボール箱及びその抜型 |
JP2014508079A (ja) * | 2011-02-09 | 2014-04-03 | ミードウエストヴェイコ・パッケージング・システムズ・エルエルシー | 折り曲げ抵抗減少構造 |
-
2005
- 2005-11-26 JP JP2005341293A patent/JP2007126202A/ja active Pending
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