JP2023124690A - 車両用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員の疲労及びムレ感を低減するとともに消費電力を抑制することができる車両用シートを得る。【解決手段】車両用シートヒータは、着座する乗員の少なくとも大腿部及び臀部を支持するシートクッションと、シートクッションを加熱する加熱部と、予め定められた所定間隔で加熱部の加熱をオン状態とオフ状態に連続的に切り替える加熱制御部と、を備える。これにより、車両用シートヒータは、乗員の疲労やムレ感を低減するとともに消費電力を抑制することができる。【選択図】図4

Description

本発明は、車両のシートクッションに加熱部が設けられた車両用シートに関する。
例えば、下記特許文献1、2に記載された車両用シートにおいては、シートバック及びシートクッションの双方において、着座する乗員を温めることにより、乗員の疲労を軽減しようとする技術が開示されている。上記特許文献1に記載の技術では、シートクッションの前後方向の後端部を除く領域が加熱されており、上記特許文献2に記載の技術では、シートクッションの前後方向の前端部を除く領域が加熱されている。
特開2008-183209号公報 特開2021-069928号公報
上記特許文献1及び上記特許文献2に記載の技術では、シートクッションは予め定められた温度設定で常時加熱されている。そのため、乗員が着座し続けると、熱くなり過ぎて余剰加温となり、乗員にムレ感が生じたりする場合がある。また、シートクッションが熱くなりすぎると、血流が悪くなってしまい疲労感を感じてしまう場合がある。
本発明は、上記事実を考慮し、乗員の疲労やムレ感を低減するとともに消費電力を抑制することができる車両用シートを提供することが目的である。
本発明の第1の態様の車両用シートは、着座する乗員の少なくとも大腿部及び臀部を支持するシートクッションと、前記シートクッションを加熱する加熱部と、予め定められた所定間隔で前記加熱部の加熱をオン状態とオフ状態に連続的に切り替える加熱制御部と、を備える。
本発明の第1の態様の車両用シートでは、着座する乗員の少なくとも大腿部及び臀部を支持するシートクッションを加熱する加熱部を備えているので、加熱部によりシートクッションを加熱することができる。
特に本実施形態の第1の態様の車両用シートでは、予め定められた所定間隔で加熱部の加熱をオン状態とオフ状態に連続的に切り替える加熱制御部を備えているので、シートクッションの表面側の温度を時間ごとに可変することができる。これにより、乗員の少なくとも大腿部及び臀部の血管を繰り返し収縮及び拡張させることができるので、血液の循環を促進することができ、乗員の疲労を低減することができる。また、シートクッションの表面側を断続的に温めることができるので、シートクッションが熱くなり過ぎるのを防止することができる。さらに、乗員は断続的に温かさを感じることができるので、乗員にムレ感が生じるのを抑制することができる。また、加熱をオフ状態とすることにより、オフ状態とした分の消費電力を低減することができる。すなわち、本実施形態の第1の態様の車両用シートでは、乗員の疲労やムレ感を低減するとともに消費電力を抑制することができる。
また、本発明の第2の態様の車両用シートは、着座する乗員の少なくとも大腿部及び臀部を支持するシートクッションと、前記シートクッションを加熱する加熱部と、予め定められた所定間隔で前記加熱部の加熱温度を第1温度と該第1温度よりも低い第2温度とに連続的に切り替える加熱制御部と、を備える。
本発明の第2の態様の車両用シートでは、着座する乗員の少なくとも大腿部及び臀部を支持するシートクッションを加熱する加熱部を備えているので、加熱部によりシートクッションを加熱することができる。
特に本実施形態の第2の態様の車両用シートでは、予め定められた所定間隔で加熱部の加熱温度を第1温度と第1温度よりも低い第2温度とに連続的に切り替える加熱制御部を備えているので、シートクッションの表面側の温度を時間ごとに可変することができる。これにより、乗員の少なくとも大腿部及び臀部の血管を繰り返し収縮及び拡張させることができるので、血液の循環を促進することができ、乗員の疲労を低減することができる。また、シートクッションの表面側を断続的に低温で温めることができるので、シートクッションが熱くなり過ぎるのを防止することができる。さらに、乗員は断続的に温かさを感じることができるので、乗員にムレ感が生じるのを抑制することができる。また、加熱温度を第1温度よりも低い第2温度とすることにより、加熱温度を第2温度とした分の消費電力を低減することができる。すなわち、本実施形態の第1の態様の車両用シートでは、乗員の疲労やムレ感を低減するとともに消費電力を抑制することができる。
なお、上記第1の態様及び上記第2の態様の車両用シートにおいて、「予め定められた所定間隔」は、等間隔であってもよいし、等間隔以外の予め設定した1以上の間隔であってもよい。予め設定した間隔が2以上である場合には、当該2以上の間隔が連続して繰り返される。
また、本発明の第3の態様の車両用シートは、第1の態様において、前記加熱制御部が、前記加熱の前記オン状態を1分30秒以上3分以下の範囲とし、前記オフ状態を2分30秒以上7分30秒以下の範囲とする。
本発明の第3の態様の車両用シートでは、加熱制御部が、1分30秒以上加熱をオン状態とするので、乗員が温かさを感じることができる温度までシートクッションの表面側を温めることができる。また、加熱制御部が、3分以下加熱をオン状態とするので、目標とする温度を超えてシートクッションの表面側の温度が上昇するのを防止することができる。すなわち、シートクッションが熱くなり過ぎるのを防止することができる。
また、本発明の第3の態様の車両用シートでは、加熱制御部が、2分30秒以上加熱をオフ状態とするので、シートクッションの表面側の温度が乗員の体温で保温され続けるのを防止することができる。これにより、再度加熱をオン状態とした際に、目標とする温度を超えてシートクッションの表面側の温度が上昇するのを防止することができる。すなわち、シートクッションが熱くなり過ぎるのを防止することができる。また、加熱制御部が、7分30秒以下加熱をオフ状態とするので、目標とする温度よりもシートクッションの表面側の温度が低下するのを防止することができ、疲労低減効果が低下するのを防止することができる。
また、本発明の第4の態様の車両用シートは、第2の態様において、前記加熱制御部が、前記第1温度での加熱を1分30秒以上3分以下の範囲とし、前記第2温度での加熱を2分30秒以上7分30秒以下の範囲とする。
本発明の第4の態様の車両用シートでは、加熱制御部が、第2温度よりも高い第1温度での加熱を1分30秒以上とするので、乗員が温かさを感じることができる温度までシートクッションの表面側を温めることができる。また、加熱制御部が、第2温度よりも高い第1温度での加熱を3分以下とするので、目標とする温度を超えてシートクッションの表面側の温度が上昇するのを防止することができる。すなわち、シートクッションが熱くなり過ぎるのを防止することができる。
また、本発明の第4の態様の車両用シートでは、加熱制御部が、第1の温度よりも低い第2の温度での加熱を2分30秒以上とするので、シートクッションの表面側の温度が乗員の体温で保温され続けるのを防止することができる。これにより、再度第2温度よりも高い第1温度で加熱した際に、目標とする温度を超えてシートクッションの表面側の温度が上昇するのを防止することができる。すなわち、シートクッションが熱くなり過ぎるのを防止することができる。また、加熱制御部が、第1の温度よりも低い第2の温度での加熱を7分30秒以下とするので、目標とする温度よりもシートクッションの表面側の温度が低下するのを防止することができ、疲労低減効果が低下するのを防止することができる。
また、本発明の第5の態様の車両用シートは、第1の態様~第4の態様の何れかの態様において、前記シートクッションが、該シートクッションの前後方向において前方から前端部、中間部、及び後端部に区画され、
前記加熱制御部は、前記前端部、前記中間部、及び前記後端部を個別に温度設定して前記加熱部により加熱させる。
本発明の第5の態様の車両用シートでは、加熱制御部は、前端部、中間部、及び後端部を個別に温度設定して加熱部により加熱させているので、血液促進効果のより低い部位に対応する区域よりも、血液促進効果のより高い部位に対応する区域をより高い温度で加熱することができる。これにより、血液促進効果のより低い部位よりも、血液促進効果のより高い部位が効果的に温められるので、血液促進効果により乗員の疲労をより効果的に低減することができる。
また、本発明の第6の態様の車両用シートは、第5の態様において、前記加熱制御部が、前記前端部、前記中間部、及び前記後端部を各々異なる温度で加熱させる。
本発明の第6の態様の車両用シートでは、加熱制御部が、前端部、中間部、及び後端部を各々異なる温度で加熱させるので、前端部、中間部、及び後端部の各区域に対応する部位を血液促進効果のより高い適切な温度で温めることができる。
また、本発明の第7の態様の車両用シートは、第1の態様~第4の態様の何れかの態様において、前記加熱制御部が、前記シートクッションの全面を均一に同じ温度で前記加熱部により加熱させる。
ここで、「均一に同じ温度」とは、厳密に全て同じ温度ではなくてもよく、誤差等、多少のバラつきは許容範囲とする。
本発明の第7の態様の車両用シートでは、加熱制御部が、シートクッションの全面を均一に同じ温度で加熱部により加熱させているので、加熱部を1回路で構成することができると共に加熱制御を容易に行うことができるので、加熱部に要するコストを低減することができる。
また、本発明の第8の態様の車両用シートは、第1の態様~第7の態様の何れかの態様において、前記加熱部は、通電により発熱する面状ヒータから構成される。
本発明の第8の態様の車両用シートでは、加熱部が、通電により発熱する面状ヒータから構成されるので、簡素な構成でシートクッションを加熱することができる。
また、本発明の第9の態様の車両用シートは、第8の態様において、前記面状ヒータが、電熱線を有し、前記電熱線の線密度に応じて発熱量が変化することにより、前記面状ヒータにおける温度が調整される。
本発明の第9の態様の車両用シートは、面状ヒータが、電熱線を有し、通電される電熱線の線密度に応じて発熱量が変化することにより、面状ヒータにおける温度が調整される。そのため、簡素な構成で加熱部における温度の設定を実現することができる。また、複数のヒータを組み合わせて、各ヒータに対して温度制御を行う場合と比較して、温度の設定を容易に行うことができる。
以上、説明したように、第1の態様の車両用シートによれば、乗員の疲労やムレ感を低減するとともに消費電力を抑制することができる。
第2の態様の車両用シートによれば、乗員の疲労やムレ感を低減するとともに消費電力を抑制することができる。
第3の態様の車両用シートによれば、乗員が温かさを感じることができる温度までシートクッションの表面側を温めることができ、かつシートクッションが熱くなり過ぎるのを防止することができる。また、第3の態様の車両用シートによれば、シートクッションの表面側の温度が乗員の体温で保温され続けるのを防止することができ、かつ再度加熱をオン状態とした際に、シートクッションが熱くなり過ぎるのを防止することができる。また、第3の態様の車両用シートによれば、目標とする温度よりもシートクッションの表面側の温度が低下するのを防止することができ、疲労低減効果が低下するのを防止することができる。
第4の態様の車両用シートによれば、乗員が温かさを感じることができる温度までシートクッションの表面側を温めることができ、かつシートクッションが熱くなり過ぎるのを防止することができる。また、第4の態様の車両用シートによれば、シートクッションの表面側の温度が乗員の体温で保温され続けるのを防止することができ、かつ再度第2温度よりも高い第1温度で加熱した際に、シートクッションが熱くなり過ぎるのを防止することができる。また、第4の態様の車両用シートによれば、目標とする温度よりもシートクッションの表面側の温度が低下するのを防止することができ、疲労低減効果が低下するのを防止することができる。
第5の態様の車両用シートによれば、血液促進効果のより低い部位よりも、血液促進効果のより高い部位が効果的に温められるので、血液促進効果により乗員の疲労をより効果的に低減することができる。
第6の態様の車両用シートによれば、前端部、中間部、及び後端部の各区域に対応する部位を血液促進効果のより高い適切な温度で温めることができる。
第7の態様の車両用シートによれば、加熱部を1回路で構成することができると共に加熱制御を容易に行うことができるので、加熱部に要するコストを低減することができる。
第8の態様の車両用シートによれば、簡素な構成でシートクッションを加熱することができる。
第9の態様の車両用シートによれば、簡素な構成で加熱部における温度の設定を実現することができ、複数のヒータを組み合わせて各ヒータに対して温度制御を行う場合と比較して、温度の設定を容易に行うことができる。
本発明の第1実施形態に係る車両用シートの側面図である。 本発明の第1実施形態に係るシートクッションを示す外観斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る加熱部を示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係る温度制御を示すグラフである。 本発明の第1実施形態に係る加熱部の加熱のオン/オフ時間の評価結果を示す表である。 本発明の第1実施形態におけるむくみ増加率の試験結果を示すグラフである。 本発明の第1実施形態におけるムレ感の官能評価結果を示すグラフである。 本発明の第1実施形態における消費電力と疲労低減効果の関係を示す分布図である。 本発明の第2実施形態に係る加熱部を示す平面図である。 本発明の第2実施形態におけるむくみ増加率の試験結果を示すグラフである。 本発明の第2実施形態におけるムレ感の官能評価結果を示すグラフである。 本発明の第3実施形態に係る温度制御を示すグラフである。 従来の温度制御を示すグラフである。
(第1実施形態)
以下に添付図面を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る車両用シート10について説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また、各図において適宜示す矢印UP、矢印FR、矢印LH及び矢印RHは、車両に搭載された車両用シート10の上方向、前方向、左右方向(車幅方向)の左側方向及び右側方向をそれぞれ示しており、矢印Wはシート幅方向を示している。以下、単に前後、左右、上下の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両に搭載された車両用シート10の前後方向の前後、車両左右方向(車幅方向)の左右、車両上下方向の上下を示すものとする。
<車両用シートの構成>
第1実施形態の車両用シート10は、車両(例えば、自動車、又は電車等)に設置される。図1に示されるように、車両用シート10は、着座した乗員Pの臀部及び大腿部を支持するシートクッション12と、乗員Pの背部を支持するシートバック14と、乗員Pの頭部を支持するヘッドレスト16と、を備えている。
シートクッション12は、車両用シート10の座面部分を構成しており、乗員Pは、シートクッション12のシート上側(シート表面)に着座する。シートクッション12は、シートクッションフレーム(図示省略)、クッションパッド(図示省略)、及びトリム18を備えている。
シートクッションフレーム(図示省略)は、シートクッション12の骨格を構成する。クッションパッド(図示省略)は、例えば、ポリウレタンフォーム(発泡ポリウレタン)等の弾性を有する合成樹脂材等によって形成されている。トリム18は、布系、皮革、及び合成皮革等の可撓性を有するシート部材で形成されている。シートクッション12は、シートクッションフレーム(図示省略)にクッションパッド(図示省略)を取り付け、更にその表面をトリム18で覆うことにより構成されている。このシートクッション12の内部には、加熱部20が設けられている。
図2に示されるように、加熱部20は、シートクッション12の内部に設けられ、特に、シートクッション12の内部において、座面(上面)側に設けられる。詳細は後述するが、加熱部20は、通電により発熱する面状ヒータであり、当該面状ヒータの面内方向が座面に沿うように設けられる。加熱部20は、乗員Pの下半身の所定の部位に対応するシートクッション12を加熱可能に構成されている。
<加熱部の構成及び加熱範囲>
以下に、図1~図3を参照しながら、加熱部20の構成及び加熱部20による加熱範囲について説明する。なお、一般的に乗員Pの着座時に、シートクッション12及びシートバック14と接触する乗員Pの部位は、身長や体重等、人によって異なる。そこで、本実施形態においてはシートクッション12及びシートバック14と接触する乗員Pの部位は、一例として乗員Pとして人体ダミー(図示省略)を車両用シート10に着座させた場合にシートクッション12及びシートバック14と接触する部位とする。ここで人体ダミーは、一例としてBioRID-II(バイオリッドII)等を使用することができる。このBioRID-II(バイオリッドII)で構成される人体ダミー50は、身長175cm、体重約78kgの仕様となっている。
シートクッション12に乗員Pが着座すると、乗員Pの下半身において仙骨部、臀部、大腿後部、及び膝裏から大腿前部の部位がシートクッション12に接触し得る。本実施形態においては、一例として、図2に示されるように、シートクッション12を前後方向において、前方側から順に、前端部12A、中間部前端側12B1、中間部後端側12B2、後端部12Cに区画する。この場合、前端部12Aに対応する部位は乗員Pの膝裏から大腿前部、中間部前端側12B1に対応する部位は乗員Pの大腿後部、中間部後端側12B2に対応する部位は乗員の臀部、後端部12Cに対応する部位は乗員の仙骨部となる。本実施形態においては、中間部前端側12B1と中間部後端側12B2とで中間部12Bが構成される。
図3に示されるように、前端部12A、中間部前端側12B1、中間部後端側12B2、及び後端部12Cを加熱する加熱部20は、一例として、4つのヒータ、すなわち第1ヒータ20A、第2ヒータ20B1、第3ヒータ20B2、及び第4ヒータ20Cを備えている。本実施形態においては、一例として、第1ヒータ20A~第4ヒータ20Cは、各々、各領域において一例として長方形状に形成され、通電により発熱する面状ヒータ(図示省略)から構成されている。
第1ヒータ20A~第4ヒータ20Cは、電熱線20A1を含んで形成され、通電に伴い電熱線20A1に生じるジュール熱を利用して発熱する、いわゆる抵抗加熱方式のヒータである。電熱線20A1は、図示しない電源に接続され、この電源から電力の供給を受けて発熱する。電熱線20A1は、第1ヒータ20A~第4ヒータ20C内に各々連続して配策されている。また、電熱線20A1は、平面視したときの単位面積当たりの本数(線密度)がシートクッション12の領域ごとに変化するように、配策されている。なお、図3においては、シートクッション12内部に配策される電熱線20A1の図示は省略されている。
本実施形態においては、具体的に、シートクッション12において、後端部12Cに配設される第4ヒータ20Cでは、他のヒータと比較して線密度が最も多くなるように電熱線20A1が配設されている。一方、シートクッション12において、前端部12Aに配設される第1ヒータ20Aでは、第4ヒータ20Cよりも線密度が少なくなるように電熱線20A1が配設されている。また、シートクッション12において、中間部前端側12B1及び中間部後端側12B2に配設される第2ヒータ20B1及び第3ヒータ20B2では、第1ヒータ20A及び第4ヒータ20Cよりも線密度が少なくなるように電熱線20A1が配設されている。
ここで、加熱部20における加熱温度は、各ヒータ20A~20Cを形成する電熱線20A1の線密度によって設定される。これにより、加熱部20は、温度の高い順から後端部12C、前端部12A、中間部前端側12B1及び中間部後端側12B2となるようにシートクッション12を加熱することができる。
本実施形態においては、一例として、第4ヒータ20Cは、第1ヒータ20Aよりも高い温度である摂氏40度から摂氏42度、好ましくは摂氏41度から摂氏42度(本実施形態では、摂氏41度)で発熱される。また、第1ヒータ20Aは、第4ヒータ20Cよりも低い温度である摂氏38度から摂氏40度、好ましくは摂氏39度から摂氏40度(本実施の形態では、摂氏39度)で発熱される。また、第2ヒータ20B1及び第3ヒータ20B2は、第1ヒータ20Aよりも低い温度である摂氏36度から摂氏38度、好ましくは摂氏37度から摂氏38度(本実施の形態では、摂氏37度)で発熱される。
上記のように構成された第1ヒータ20A~第4ヒータ20Cは、図1及び図3に示されるように車載用ECU40(ECU;Electronic Control Unit、以下単に「ECU」と称する)に電気的に接続されて制御される。ECU40は、CPU、ROM、RAM、ストレージ及び通信インタフェースを有し、これらの各構成部は、バスを介して相互に通信可能に接続されている。また、ECU40は、機能構成として、制御部41(図1中ではブロック化して図示)を有する。制御部41の機能構成は、CPUがROM又はストレージに記憶されたプログラムを読み出し、実行することにより実現される。
制御部41は、加熱制御部としても機能し、シートクッション12に乗員が着座している状態において、第1ヒータ20A~第4ヒータ20Cに供給する電力を制御する。これにより、加熱部20としての第1ヒータ20A~第4ヒータ20Cの発熱量が制御され、この結果、加熱部20における温度制御が実現される。また、制御部41は、コントローラ42から受け付けた信号に基づいて、第1ヒータ20A~第4ヒータ20Cを制御する。
また、図1に示されるように、本実施形態の車両用シート10は、時間を計測するタイマ50を備えており、タイマ50は、制御部41に接続されている。制御部41は、このタイマ50により計測された時間に基づいて第1ヒータ20A~第4ヒータ20Cを制御する。また、制御部41は、コントローラ42から受け付けた加熱制御開始を示す信号に基づいて、ヒータを制御する。一例として、コントローラ42は、通電時(例えばエンジンの起動時等)に加熱制御開始を示す信号を出力する。
<加熱制御方法>
次に、本実施形態の加熱制御部としての制御部41における加熱制御方法について説明する。本実施形態においては、制御部41が、加熱部20すなわち第1ヒータ20A~第4ヒータ20Cを予め定められた所定間隔でオン状態とオフ状態に連続的に切り替えている。具体的には、図4に示されるように、第1ヒータ20A~第4ヒータ20Cを時間t1オン状態にし、次に時間t2オフ状態にする。そしてまた、時間t1オン状態にし、次に時間t2オフ状態にして、シートクッション12の加熱が終了するまで、時間t1オン状態、時間t2オフ状態を繰り返し行う。すなわち、シートクッション12において、第1ヒータ20A~第4ヒータ20Cによる加熱処理と加熱しない処理とを繰り返し行う。この際に、時間t1及び時間t2はタイマ50により計測される。
具体的には、制御部41は、第1ヒータ20A~第4ヒータ20Cの加熱のオン状態すなわち時間t1を1分30秒以上3分以下の範囲とし、オフ状態すなわち時間t2を2分30秒以上7分30秒以下の範囲とする。さらに具体的には、図5の表(1)に示されるように、一例として、オン状態すなわち時間t1が1.5分(1分30秒)の場合には、オフ状態すなわち時間t2を2.5分(2分30秒)とする。ただし、乗員Pの体型や体質等の条件によって最適な時間はバラつきがあるため、オフ状態すなわち時間t2は、3.0分、3.5分(3分30秒)、及び4.0分としてもよい。
また、図5の表(2)に示されるように、一例として、オン状態すなわち時間t1が2.0分の場合には、オフ状態すなわち時間t2を3.0分とする。ただし、乗員Pの体型や体質等の条件によって最適な時間はバラつきがあるため、オフ状態すなわち時間t2は、3.5分(3分30秒)、4.0分、4.5分(4分30秒)、及び5.0分としてもよい。
また、図5の表(3)に示されるように、一例として、オン状態すなわち時間t1が2.5分(2分30秒)の場合には、オフ状態すなわち時間t2を3.5分(3分30秒)とする。ただし、乗員Pの体型や体質等の条件によって最適な時間はバラつきがあるため、オフ状態すなわち時間t2は、4.0分、4.5分(4分30秒)、5.0分、5.5分(5分30秒)、及び6.0分としてもよい。
また、図5の表(4)に示されるように、一例として、オン状態すなわち時間t1が3.0分の場合には、オフ状態すなわち時間t2を4.0分とする。ただし、乗員Pの体型や体質等の条件によって最適な時間はバラつきがあるため、オフ状態すなわち時間t2は、4.5分(4分30秒)、5.0分、5.5分(5分30秒)、6.0分、6.5分(6分30秒)、7.0分、7.5分(7分30秒)、及び8.0分としてもよい。
<第1実施形態の作用、効果>
次に、第1実施形態の作用及び効果について説明する。
第1実施形態に係る車両用シート10では、着座する乗員Pの少なくとも大腿部及び臀部を支持するシートクッション12を加熱する加熱部20を備えているので、加熱部20によりシートクッション12を加熱することができる。
一般的に、人体が温められる効果として、血流循環の促進に伴う疲労低減効果が知られている。すなわち、温熱による血管拡張等によって、体内に蓄積した疲労物質を血中へ排出することで、疲労感の低減効果が得られる。そのため、シートクッション12を加熱することにより、乗員Pの下半身を温めて疲労低減効果を得ることが考えられる。本実施形態においては、加熱部20によって前端部12Aを加熱することにより、前端部12Aに対応する部位である乗員Pの膝裏から大腿前部が温められる。また、加熱部20によって中間部前端側12B1を加熱することにより、中間部前端側12B1に対応する部位である乗員Pの大腿後部が温められる。また、加熱部20によって中間部後端側12B2を加熱することにより、中間部後端側12B2に対応する部位である乗員Pの臀部が温められる。また、加熱部20によって後端部12Cを加熱することにより、後端部12Cに対応する部位である乗員Pの仙骨部が温められる。
本実施形態においては、加熱部20は、温度の高い順から後端部12C、前端部12A、中間部前端側12B1及び中間部後端側12B2となるようにシートクッション12を加熱している。このように、制御部41は、前端部12A、中間部12B(中間部前端側12B1及び中間部後端側12B2)、及び後端部12Cを個別に温度設定して加熱部20により加熱させているので、血液促進効果のより低い部位に対応する区域よりも、血液促進効果のより高い部位に対応する区域をより高い温度で加熱することができる。これにより、血液促進効果のより低い部位よりも、血液促進効果のより高い部位が効果的に温められるので、血液促進効果により乗員Pの疲労をより効果的に低減することができる。
また、本実施形態においては、制御部41が、前端部12A、中間部12B、及び後端部12Cを各々異なる温度で加熱させるので、各区域に対応する部位を血液促進効果のより高い適切な温度で温めることができる。
また、本実施形態においては、後端部12Cすなわち後端部12Cに対応する部位である乗員Pの仙骨部を最も温めているので、仙骨神経や座骨神経等の副交感神経を主として効果的に車両乗員Pの下半身を温めることができる。また、後端部12Cの次に、前端部12Aすなわち前端部12Aに対応する部位である乗員Pの膝裏から大腿前部を温めている。膝裏は、動脈及び静脈が皮膚から近い場所にあるので、前端部12Aを加熱部20によって温めることによって疲労低減効果が得られ易い。
一方、従来のシートクッションにおいては、図13に示されるように、第1ヒータ20A~第4ヒータ20Cは各々予め定められた設定温度M0に達した後は、この設定温度M0を保持するように温度は一定に制御される。この場合、設定温度M0に達した時点(図13中矢印の時間)付近では、乗員Pは、シートクッションに対して温かさを感じ、快適に着座していられる。しかしながら、時間の経過と共に、乗員Pは徐々にシートクッションを熱く感じるようになり、不快感が生じてしまう場合がある。
そこで、本実施形態の車両用シート10では、制御部41が、予め定められた所定間隔で加熱部20の加熱をオン状態とオフ状態に連続的に切り替えているので、シートクッション12の表面側の温度を時間ごとに可変することができる。このように、温度を時間ごとに可変することにより、乗員Pの少なくとも大腿部及び臀部の血管を繰り返し収縮及び拡張させることができるので、血液の循環を促進することができ、乗員Pの疲労を低減することができる。また、シートクッション12の表面側を断続的に温めることができるので、シートクッション12が熱くなり過ぎるのを防止することができる。さらに、乗員Pは断続的に温かさを感じることができるので、乗員Pにムレ感が生じるのを抑制することができる。また、加熱をオフ状態とすることにより、オフ状態とした分の消費電力を低減することができる。すなわち、本実施形態の車両用シート10では、乗員Pの疲労やムレ感を低減するとともに消費電力を抑制することができる。
また、本実施形態の車両用シート10では、制御部41が、1分30秒以上加熱をオン状態とするので、乗員Pが温かさを感じることができる温度までシートクッション12の表面側を温めることができる。また、制御部41が、3分以下加熱をオン状態とするので、目標とする温度を超えてシートクッション12の表面側の温度が上昇するのを防止することができる。すなわち、シートクッション12が熱くなり過ぎるのを防止することができる。
また、本実施形態の車両用シート10では、制御部41が、2分30秒以上加熱をオフ状態とするので、シートクッション12の表面側の温度が乗員Pの体温で保温され続けるのを防止することができる。これにより、再度加熱をオン状態とした際に、目標とする温度を超えてシートクッション12の表面側の温度が上昇するのを防止することができる。すなわち、シートクッション12が熱くなり過ぎるのを防止することができる。また、制御部41が、7分30秒以下加熱をオフ状態とするので、目標とする温度よりもシートクッション12の表面側の温度が低下するのを防止することができ、疲労低減効果が低下するのを防止することができる。
特に、車両用シート10が自動運転機能を有する車両に設置される場合、乗員Pは、途中の休憩等を挟まず、長時間乗車することが想定される。この場合、乗員Pの身体には、長時間の着座に伴う疲労が多く蓄積することが考えられる。第1実施形態に係る車両用シート10では、かかる状況においても、加熱部20からの温熱によって血流が促進され、疲労蓄積の低減効果が実現されるとともに、乗員Pのムレ感を低減することができる。
また、第1実施形態に係る車両用シート10では、加熱部20の第1~第4ヒータ20A~20Cが、通電により発熱する面状ヒータで構成されているので、簡素な構成でシートクッション12を加熱することができる。
また、第1実施形態に係る車両用シート10では、加熱部20の第1~第4ヒータ20A~20Cが、電熱線20A1を有し、電熱線20A1の線密度に応じて発熱量が変化することにより、各ヒータにおける温度が調整される。そのため、簡素な構成で加熱部20における温度の設定を実現することができる。なお、連続した電熱線20A1を使用する場合には、複数のヒータを組み合わせて、各ヒータに対して温度制御を行う場合と比較して、温度の設定を容易に行うことができる。
<第1実施形態の疲労感評価試験>
ここで、第1実施形態に係る車両用シート10について性能を評価するため、疲労感評価を行った。疲労感評価試験としては、着座した状態で60分経過後の乗員Pのむくみ増加率を測定して評価した。むくみ増加率の測定は、乗員Pのインピーダンスの変化を測定することにより行った。ここで、インピーダンスの変化が大きい程、むくみ増加率は高くなる。なお、むくみ増加率の数値が大きい程、血液循環のバランスが悪く、乗員Pの下肢に疲労が発生していることを意味する。
図6において、実施例は上述した第1実施形態の態様であり、この試験においては、前端部12Aを摂氏39度、中間部前端側12B1及び中間部後端側12B2を摂氏37度、及び後端部12Cを摂氏41度で加熱した。この際に、制御部41により、加熱部20の加熱をオン状態2.0分とオフ状態3.0分に連続的に切り替える加熱制御をした。また、比較例1は、加熱部20を有さないシートクッションを使用した。つまりシートクッションは加熱されていない。また、比較例2は、前端部12Aを摂氏39度、中間部前端側12B1及び中間部後端側12B2を摂氏37度、及び後端部12Cを摂氏41度で連続して加熱した。
図6に示されるように、上述した第1実施形態の態様である実施例のシートクッション12が、最もむくみ増加率が低かった。すなわち、上述した第1実施形態のシートクッション12が最も疲労低減効果が高かった。このように、制御部41により、加熱部20の加熱をオン状態とオフ状態に連続的に切り替える加熱制御をした実施例の態様が、加熱部20の加熱をオン状態とオフ状態に連続的に切り替える加熱制御をしない比較例2の態様よりもむくみ増加率が低いことが分かった。これにより、加熱部20の加熱をオン状態とオフ状態に連続的に切り替える加熱制御が、疲労低減効果に有効であるとの結果が得られた。また、実施例の態様は、加熱をオフ状態とすることにより、比較例2と比較して、オフ状態とした分の消費電力を低減することができた。従って、上述した第1実施形態の態様は、比較例2と比較して乗員Pの疲労をより低減するとともに消費電力を抑制することができることが示された。
<第1実施形態のムレ感評価試験>
ここで、第1実施形態に係る車両用シート10のシートクッション12について性能を評価するため、ムレ感の官能評価を行った。ムレ感の官能評価試験としては、着座した状態で60分経過後の乗員Pのムレ感を評価した。ここでムレ感の評価としては、乗員Pがムレ感をどの程度感じるのかを点数によって表した。一例としてムレ感を感じない場合には1点、ややムレ感を感じる場合には2点、ムレ感を感じる場合には3点、ムレ感をかなり感じる場合には4点、ムレ感による不快感が大きい場合には5点をそれぞれ加算して、ムレ感の官能評価を行った人数で割った値を評価する点数として算出した。ムレ感の官能評価を行った人数は9人である。
図7において、実施例は上述した第1実施形態の態様であり、この試験においては、前端部12Aを摂氏39度、中間部前端側12B1及び中間部後端側12B2を摂氏37度、及び後端部12Cを摂氏41度で加熱した。この際に、制御部41により、加熱部20の加熱をオン状態2.0分とオフ状態3.0分に連続的に切り替える加熱制御をした。
また、比較例1は、加熱部20を有さないシートクッションを使用した。つまりシートクッションは加熱されていない。また、比較例2は、前端部12Aを摂氏39度、中間部前端側12B1及び中間部後端側12B2を摂氏37度、及び後端部12Cを摂氏41度で連続して加熱した。また、比較例3は、前端部12Aを摂氏39度、中間部前端側12B1及び中間部後端側12B2を摂氏37度、及び後端部12Cを摂氏41度で加熱した。この際に、制御部41により、加熱部20の加熱をオン状態3.5分(3分30秒)とオフ状態4.5分(4分30秒)に連続的に切り替える加熱制御をした。
図7に示されるように、比較例1のシートクッションにおいては、最も低い点数である1.5点であり、ムレ感をほとんど感じなかった。これは、比較例1のシートクッションにおいては、加熱をしていないためだと考えられる。
また、加熱部20の加熱をオン状態とオフ状態に連続的に切り替える加熱制御を行っている実施例と比較例3のシートクッション12においては、それぞれ加熱部20の加熱をオン状態とオフ状態に連続的に切り替える加熱制御を行っていない比較例2の3.5点よりも低い点である1.5点、3.0点であった。すなわち、比較例2のシートクッションと比較してムレ感を感じなかった。このことから、加熱部20の加熱をオン状態とオフ状態に連続的に切り替える加熱制御が、ムレ感低減効果に有効であるとの結果が得られた。
また、加熱部20の加熱をオン状態2.0分とオフ状態3.0分とした実施例は、加熱部20の加熱をオン状態3.5分(3分30秒)とオフ状態4.5分(4分30秒)とした比較例3の3.0点よりも低い1.5点であった。すなわち、加熱のオン状態が1分30秒以上3分以下の範囲であり、オフ状態が2分30秒以上7分30秒以下の範囲とすることにより、この範囲外の加熱制御よりも、ムレ感低減効果に有効であるとの結果が得られた。特に、実施例においては、加熱していない比較例1と同じ点数であり、実施例の加熱条件はムレ感低減効果に特に有効であるとの結果が得られた。
<第1実施形態の疲労低減と消費電力の評価試験>
次に第1実施形態の車両用シート10について性能を評価するため、疲労低減効果と消費電力との関係を調べた。疲労低減効果は、着座した状態で60分経過後に測定された乗員Pのむくみ増加率に基づいて評価した。すなわち、むくみ増加率の数値が大きい程、疲労低減効果は低くなる。また、消費電力は、加熱部20により消費される電力であり、オン状態の合計時間が長い程、消費電力は多くなる。
この試験においては、前端部12Aを摂氏39度、中間部前端側12B1及び中間部後端側12B2を摂氏37度、及び後端部12Cを摂氏41度で加熱した。この際に、制御部41により、加熱部20の加熱のオン状態とオフ状態に連続的に切り替える加熱制御をした。このとき、加熱部20の加熱のオン状態の時間とオフ状態の時間の組み合わせを変えて試験を行った。下記表に、(1)~(9)の態様におけるオン状態の時間とオフ状態の時間を示す。なお、(9)の態様においては、加熱部20の加熱のオン状態とオフ状態に連続的に切り替える加熱制御を行わず、常時加熱を行った。
図8に示されるように、(6)の態様、すなわちオン状態を2.0分、オフ状態を3.0分とした場合が最も疲労低減効果が高かった。また、(6)の態様は、常時加熱を行う(9)の態様と比較して消費電力も低かった。すなわち、(6)の態様では、乗員Pの疲労をより低減するとともに消費電力を抑制することができ、最も優れた結果が得られた。
また、図8に示されるように、(7)の態様、すなわちオン状態を2.5分(2分30秒)、オフ状態を3.5分(3分30秒)とした場合が(6)の態様の次に疲労低減効果が高かった。また、(7)の態様は、常時加熱を行う(9)の態様と比較して消費電力も低かった。すなわち、(7)の態様では、乗員Pの疲労をより低減するとともに消費電力を抑制することができ、(6)の態様の次に優れた結果が得られた。
また、図8に示されるように、(1)の態様、すなわちオン状態を2.0分、オフ状態を8.0分とした場合が最も疲労低減効果が低かった。(1)の態様では、シートクッション12においてオフ状態が8.0分以上継続すると目標とする温度よりも温度が下がってしまったため、再度オン状態としても2.0分では目標とする温度に到達できなかったことにより疲労低減効果が低かったと考えられる。
また、図8に示されるように、(2)の態様、すなわちオン状態を3.0分、オフ状態を8.0分とした場合が(1)の態様の次に疲労低減効果が低かった。(2)の態様でも、シートクッション12においてオフ状態が8.0分以上継続すると目標とする温度よりも温度が下がってしまったため、再度オン状態としても3.0分では目標とする温度に到達できなかったことにより疲労低減効果が低かったと考えられる。
(1)の態様及び(2)の態様から、オフ状態の時間が8.0分では長すぎるという結果が得られた。なお、図8には示されていないが、オン状態を1.0分とした場合には、シートクッション12が温まらず、温熱が感じられない為、疲労低減効果が得られなかった。
(第2実施形態)
次に添付図面を参照しながら、本発明の第2実施形態に係る車両用シート10Aについて説明する。なお、第2実施形態の車両用シート10Aにおいて、上述した第1実施形態の車両用シート10と同様の構成については同符号で示して説明は省略し、異なる箇所についてのみ説明する。
第2実施形態に係る車両用シート10Aは、加熱部30の構成が第1実施形態の車両用シート10の加熱部20とは異なっている。図9に示されるように、第2実施形態の加熱部30は、一例として、1つのヒータ30Aを備えている。本実施形態においては、一例として、ヒータ30Aは、第1実施形態の前端部12A、中間部12B、及び後端部12Cを含む全面12Kにおいて、長方形状に形成され、通電により発熱する面状ヒータ(図示省略)から構成されている。
ヒータ30Aは、電熱線20A1を含んで形成され、通電に伴い電熱線20A1に生じるジュール熱を利用して発熱する、いわゆる抵抗加熱方式のヒータである。電熱線20A1は、図示しない電源に接続され、この電源から電力の供給を受けて発熱する。電熱線20A1は、ヒータ30Aに連続して配策されている。なお、図9においては、シートクッション12内部に配策される電熱線20A1の図示は省略されている。
本実施形態においては、一例として、ヒータ30Aは、摂氏40度から摂氏42度、好ましくは摂氏41度から摂氏42度(本実施形態では、摂氏41度)で発熱される。制御部41Aは、ヒータ30Aによりシートクッション12の全面12Kを均一に同じ温度で加熱させる。なお、ここで、「均一に同じ温度」とは、厳密に全て同じ温度ではなくてもよく、誤差等、多少のバラつきは許容範囲とする。
<加熱制御方法>
次に、本実施形態の加熱制御部としての制御部41Aにおける加熱制御方法について説明する。本実施形態においては、制御部41Aが、加熱部30すなわちヒータ30Aを予め定められた所定間隔でオン状態とオフ状態に連続的に切り替えている。具体的には、ヒータ30Aを時間t1オン状態にし、次に時間t2オフ状態にする(図4参照)。なお、具体的な加熱制御方法については、上述した第1実施形態と同様であるため、ここでの説明は省略する。
<第2実施形態の作用、効果>
次に、第2実施形態の作用及び効果について説明する。
第2実施形態に係る車両用シート10Aでは、着座する乗員Pの少なくとも大腿部及び臀部を支持するシートクッション12を加熱する加熱部30を備えているので、加熱部30によりシートクッション12を加熱することができる。
第2実施形態に係る車両用シート10Aでは、制御部41Aが、シートクッション12の全面12Kを均一に同じ温度で加熱部30により加熱させているので、加熱部30を1回路で構成することができると共に加熱制御を容易に行うことができるので、加熱部30に要するコストを低減することができる。
また、第2実施形態に係る車両用シート10Aにおいても、第1実施形態に係る車両用シート10と同様に、制御部41Aが、予め定められた所定間隔で加熱部30の加熱をオン状態とオフ状態に連続的に切り替えているので、シートクッション12の表面側の温度を時間ごとに可変することができる。これにより、乗員Pの少なくとも大腿部及び臀部の血管を繰り返し収縮及び拡張させることができるので、血液の循環を促進することができ、乗員Pの疲労を低減することができる。また、シートクッション12の表面側を断続的に温めることができるので、シートクッション12が熱くなり過ぎるのを防止することができ、乗員Pは断続的に温かさを感じることができるので、乗員Pにムレ感が生じるのを抑制することができる。また、加熱をオフ状態とすることにより、オフ状態とした分の消費電力を低減することができる。すなわち、本実施形態の車両用シート10Aでは、乗員Pの疲労やムレ感を低減するとともに消費電力を抑制することができる。
また、本実施形態の車両用シート10では、制御部41Aが、1分30秒以上加熱をオン状態とするので、乗員Pが温かさを感じることができる温度までシートクッション12の表面側を温めることができる。また、制御部41Aが、3分以下加熱をオン状態とするので、目標とする温度を超えてシートクッション12の表面側の温度が上昇するのを防止することができる。すなわち、シートクッション12が熱くなり過ぎるのを防止することができる。
また、本実施形態の車両用シート10Aでは、制御部41Aが、2分30秒以上加熱をオフ状態とするので、シートクッション12の表面側の温度が乗員Pの体温で保温され続けるのを防止することができる。これにより、再度加熱をオン状態とした際に、目標とする温度を超えてシートクッション12の表面側の温度が上昇するのを防止することができる。すなわち、シートクッション12が熱くなり過ぎるのを防止することができる。また、制御部41Aが、7分30秒以下加熱をオフ状態とするので、目標とする温度よりもシートクッション12の表面側の温度が低下するのを防止することができ、疲労低減効果が低下するのを防止することができる。
特に、車両用シート10が自動運転機能を有する車両に設置される場合、乗員Pは、途中の休憩等を挟まず、長時間乗車することが想定される。この場合、乗員Pの身体には、長時間の着座に伴う疲労が多く蓄積することが考えられる。第2実施形態に係る車両用シート10Aでは、かかる状況においても、加熱部30からの温熱によって血流が促進され、疲労蓄積の低減効果が実現されるとともに、乗員Pのムレ感を低減することができる。
<第2実施形態の疲労感評価試験>
ここで、第2実施形態に係る車両用シート10Aについて性能を評価するため、疲労感評価を行った。疲労感評価試験としては、着座した状態で60分経過後の乗員Pのむくみ増加率を測定して評価した。むくみ増加率の測定は、乗員Pのインピーダンスの変化を測定することにより行った。
図10において、実施例は上述した第2実施形態の態様であり、この試験においては、全面12Kを摂氏41度で加熱した。この際に、制御部41により、加熱部30の加熱をオン状態2.0分とオフ状態3.0分に連続的に切り替える加熱制御をした。また、比較例1は、加熱部20を有さないシートクッションを使用した。つまりシートクッションは加熱されていない。また、比較例2は、全面12Kを摂氏41度で連続して加熱した。
図10に示されるように、上述した第2実施形態の態様である実施例のシートクッション12が、最もむくみ増加率が低かった。すなわち、上述した第2実施形態のシートクッション12が最も疲労低減効果が高かった。このように、制御部41Aにより、加熱部30の加熱をオン状態とオフ状態に連続的に切り替える加熱制御をした実施例の態様が、加熱部30の加熱をオン状態とオフ状態に連続的に切り替える加熱制御をしない比較例2の態様よりもむくみ増加率が低いことが分かった。これにより、加熱部30の加熱をオン状態とオフ状態に連続的に切り替える加熱制御が、疲労低減効果に有効であるとの結果が得られた。また、実施例の態様は、加熱をオフ状態とすることにより、比較例2と比較して、オフ状態とした分の消費電力を低減することができた。従って、上述した第2実施形態の態様は、比較例2と比較して乗員Pの疲労をより低減するとともに消費電力を抑制することができることが示された。
<第2実施形態のムレ感評価試験>
ここで、第2実施形態に係る車両用シート10Aのシートクッション12について性能を評価するため、ムレ感の官能評価を行った。ムレ感の官能評価試験としては、着座した状態で60分経過後の乗員Pのムレ感を評価した。ここでムレ感の評価としては、乗員Pがムレ感をどの程度感じるのかを点数によって表した。ムレ感の官能評価を行った人数は9人である。
図11において、実施例は上述した第2実施形態の態様であり、この試験においては、全面12Kを摂氏41度で加熱した。この際に、制御部41により、加熱部30の加熱をオン状態2.0分とオフ状態3.0分に連続的に切り替える加熱制御をした。
また、比較例1は、加熱部30を有さないシートクッションを使用した。つまりシートクッションは加熱されていない。また、比較例2は、全面12Kを摂氏41度で加熱した。
図11に示されるように、比較例1のシートクッションにおいては、最も低い点数である1.5点であり、ムレ感をほとんど感じなかった。これは、比較例1のシートクッションにおいては、加熱をしていないためだと考えられる。
また、加熱部30の加熱をオン状態とオフ状態に連続的に切り替える加熱制御を行っている実施例のシートクッション12においては、加熱部30の加熱をオン状態とオフ状態に連続的に切り替える加熱制御を行っていない比較例2の4.5点よりも低い点である2.5点であった。すなわち、実施例は、比較例2のシートクッションと比較してムレ感を感じなかった。このことから、加熱部30の加熱をオン状態とオフ状態に連続的に切り替える加熱制御が、ムレ感低減効果に有効であるとの結果が得られた。
(第3実施形態)
次に添付図面を参照しながら、本発明の第3実施形態に係る車両用シート10Bについて説明する。なお、第3実施形態の車両用シート10Bにおいて、上述した第1実施形態及び第2実施形態の車両用シート10、10Aと同様の構成については同符号で示して説明は省略し、異なる箇所についてのみ説明する。
上述した第1実施形態及び第2実施形態の車両用シート10、10Aにおいては、制御部41、41Aが、加熱部20、30を予め定められた所定間隔でオン状態とオフ状態に連続的に切り替えている。これに対して第3実施形態の車両用シート10Bは、制御部41B(図示省略)が、加熱部20、30の加熱温度を予め定められた所定間隔で第1温度と第1温度よりも低い第2温度とに連続的に切り替えている。
図12に示されるように、第1温度は温度M1であり、第2温度は温度M2である。第1温度は温度M1に達した時点(図12中矢印の時間)付近では、乗員Pは、シートクッションに対して温かさを感じ、快適に着座していられる。本実施形態においては、具体的には、温度M1は、摂氏40度から摂氏42度、好ましくは摂氏41度から摂氏42度(本実施形態では、摂氏41度)である。また、温度M2は、摂氏37度から摂氏39度、好ましくは摂氏38度から摂氏39度(本実施形態では、摂氏38度)である。
第3実施形態においては、温度M1に達して時間t1が経過した後で、設定温度を温度M2に切り替える。そして、温度M2に切り替えてから時間t2が経過した後で、設定温度を温度M1に切り替える。このように連続的に温度M1と温度M2を切り替える。
<第3実施形態の作用、効果>
次に、第3実施形態の作用及び効果について説明する。
第3実施形態に係る車両用シート10Bでは、制御部41、41Aが、予め定められた所定間隔で加熱部20、30の加熱温度を温度M1と温度M1よりも低い温度M2とに連続的に切り替えているので、シートクッション12の表面側の温度を時間ごとに可変することができる。これにより、上述した第1実施形態及び第2実施形態と同様に、乗員Pの少なくとも大腿部及び臀部の血管を繰り返し収縮及び拡張させることができるので、血液の循環を促進することができ、乗員Pの疲労を低減することができる。また、シートクッション12の表面側を断続的に温度M1よりも低温である温度M2で温めることができるので、シートクッション12が熱くなり過ぎるのを防止することができる。さらに、乗員Pは断続的に温かさを感じることができるので、乗員Pにムレ感が生じるのを抑制することができる。また、加熱温度を温度M1よりも低い温度M2とすることにより、加熱温度を温度M2とした分の消費電力を低減することができる。すなわち、第3実施形態の車両用シート10Bでも、乗員Pの疲労やムレ感を低減するとともに消費電力を抑制することができる。
また、第3実施形態に係る車両用シート10Bでは、制御部41、41Aが、温度M2よりも高い温度M1での加熱を1分30秒以上とするので、乗員Pが温かさを感じることができる温度までシートクッション12の表面側を温めることができる。また、制御部41、41Aが、温度M2よりも高い温度M1での加熱を3分以下とするので、目標とする温度を超えてシートクッション12の表面側の温度が上昇するのを防止することができる。すなわち、シートクッション12が熱くなり過ぎるのを防止することができる。
また、第3実施形態に係る車両用シート10Bでは、制御部41、41Aが、温度M1よりも低い温度M2での加熱を2分30秒以上とするので、シートクッション12の表面側の温度が乗員Pの体温で保温され続けるのを防止することができる。これにより、再度温度M2よりも高い温度M1で加熱した際に、目標とする温度を超えてシートクッション12の表面側の温度が上昇するのを防止することができる。すなわち、シートクッション12が熱くなり過ぎるのを防止することができる。また、制御部41、41Aが、温度M1よりも低い温度M2での加熱を7分30秒以下とするので、目標とする温度よりもシートクッション12の表面側の温度が低下するのを防止することができ、疲労低減効果が低下するのを防止することができる。
(実施形態の補足説明)
上記第1の実施形態では、オン状態すなわち時間t1とオフ状態すなわち時間t2とが異なる時間に設定されているが、本発明はこれに限られず、同じ時間に設定されていてもよい。また、時間t1は1つの値に限られず例えば2以上の値を使用してもよい。すなわち時間t1=A1、A2の場合には、A1、t2、A2、t2、A1、、、、のように繰り返してもよい。同様に、時間t2は1つの値に限られず例えば2以上の値を使用してもよい。すなわち時間t2=B1、B2の場合には、t1、B1、t1、B2、t1、B1、、、、のように繰り返してもよい。また、時間t1及び時間t2は1つの値に限られず例えば2以上の値を使用してもよい。すなわち時間t1=A1、A2及び時間t2=B1、B2の場合には、A1、B1、A2、B2、A1、B1、、、のように繰り返してもよい。
上記第1の実施形態では、加熱部20は中間部前端側12B1と中間部後端側12B2をそれぞれ第2ヒータ20B1、第3ヒータ20B2を使用して同じ温度で加熱しているが、本発明はこれに限られない。例えば中間部前端側12B1と中間部後端側12B2を一つの中間部12Bとし、1つの第2ヒータ20B1のみで加熱する構成としてもよい。
また、上記第1の実施形態では、加熱部20は中間部前端側12B1と中間部後端側12B2とを同じ温度で加熱する構成としたが、本発明はこれに限られず、異なる温度で加熱する構成としてもよい。
また、上述した実施形態においては、加熱部20は面状ヒータを使用しているが、本発明はこれに限られない。例えば、いわゆる電熱効果を奏するペルチェ素子を用いた電熱ヒータであってもよい。また、シートクッション12内に設けられたダクト、及びこのダクトを介して乗員Pの下半身に向かって温風を送風するブロアを備えた加熱装置であってもよい。
また、上述した実施形態において、面状ヒータの電熱線20A1の線密度を変化させて、温度を変化させる例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。電熱線20A1の線径、及び/又は断面形状を変化させることで、温度を変化させるように構成されてもよい。
また、上記実施形態において、加熱部20としての面状ヒータが、ECUにより制御される例を挙げて説明したが、本発明は、かかる例に限定されない。例えば、面状ヒータが、サーモスタットを有するサーミスタとしての構成を備え、既定の温度条件に達したときに電源のON/OFFを行うことで加熱部20における温度が制御されてもよい。
また、上記実施形態においては、前端部12Aが後端部12Cよりも高い温度となるような構成としたが、本発明はこれに限られない。例えば同じ温度となるような構成であってもよいし、後端部12Cが前端部12Aよりも高い温度となるような構成であってもよい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態と各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 車両用シート
12 シートクッション
12A 前端部
12B 中間部
12B1 中間部前端側
12B2 中間部後端側
12C 後端部
12K 全面
20 加熱部
20A 第1ヒータ(面状ヒータ:加熱部)
20B1 第2ヒータ(面状ヒータ:加熱部)
20B2 第3ヒータ(面状ヒータ:加熱部)
20C 第4ヒータ(面状ヒータ:加熱部)
20A1 電熱線
30 加熱部
30A ヒータ(面状ヒータ:加熱部)
41、41A 制御部(加熱制御部)
M1 第1温度
M2 第2温度

Claims (9)

  1. 着座する乗員の少なくとも大腿部及び臀部を支持するシートクッションと、
    前記シートクッションを加熱する加熱部と、
    予め定められた所定間隔で前記加熱部の加熱をオン状態とオフ状態に連続的に切り替える加熱制御部と、
    を備える車両用シート。
  2. 着座する乗員の少なくとも大腿部及び臀部を支持するシートクッションと、
    前記シートクッションを加熱する加熱部と、
    予め定められた所定間隔で前記加熱部の加熱温度を第1温度と該第1温度よりも低い第2温度とに連続的に切り替える加熱制御部と、
    を備える車両用シート。
  3. 前記加熱制御部は、前記加熱の前記オン状態を1分30秒以上3分以下の範囲とし、前記オフ状態を2分30秒以上7分30秒以下の範囲とする、請求項1に記載の車両用シート。
  4. 前記加熱制御部は、前記第1温度での加熱を1分30秒以上3分以下の範囲とし、前記第2温度での加熱を2分30秒以上7分30秒以下の範囲とする、請求項2に記載の車両用シート。
  5. 前記シートクッションは、該シートクッションの前後方向において前方から前端部、中間部、及び後端部に区画され、
    前記加熱制御部は、前記前端部、前記中間部、及び前記後端部を個別に温度設定して前記加熱部により加熱させる請求項1~4の何れか1項に記載の車両用シート。
  6. 前記加熱制御部は、前記前端部、前記中間部、及び前記後端部を各々異なる温度で加熱させる請求項5に記載の車両用シート。
  7. 前記加熱制御部は、前記シートクッションの全面を均一に同じ温度で前記加熱部により加熱させる請求項1~4の何れか1項に記載の車両用シート。
  8. 前記加熱部は、通電により発熱する面状ヒータから構成される請求項1~請求項7の何れか1項に記載の車両用シート。
  9. 前記面状ヒータは、電熱線を有し、
    前記電熱線の線密度に応じて発熱量が変化することにより、前記面状ヒータにおける温度が調整される請求項8に記載の車両用シート。
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