JP5664269B2 - シートヒータ - Google Patents

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Description

本発明はシートヒータに関し、詳しくは、シートに複数設けた各発熱体の発熱量を適宜制御することによりマッサージ効果を得ることができるシートヒータに関する。
従来、車両用シートの座面部や背もたれ部に発熱体を備え、着座した乗員を暖めるのみでなく、更に快適性を提供するシートヒータが知られている。例えば、車両用シートに複数の発熱体が分割して配設され、乗員の改善すべき複数の症状(冷え性、肩こり、腰痛、足のむくみ、疲労等)に応じて発熱体が選択的に作動できるように構成された車両用乗員温熱装置が提案されている(特許文献1を参照)。これによれば、乗員の改善すべき症状に応じて選択的に発熱体が発熱し、その症状に応じた部位が局部的に温められる。
また、着座者の人体の接触部位別に配設された複数の発熱体を備え、各発熱体の発熱動作を所定の順に制御することによって、快適性を低下させることなく発熱エネルギーを削減して省電力効果を奏する座席用ヒータが開示されている(特許文献2を参照)。
特開2007−283932号公報 特開2009−269480号公報
しかし、特許文献1の車両用乗員温熱装置では、乗員の改善すべき症状に応じた部位に対して局部的に温熱刺激を与えることができるが、当該症状について的確に乗員が意思表示し又は乗員の状態を検出しなければ快適性を低下させてしまう場合がある。また、乗員の身体を揉み解すようなマッサージ効果は得られないため、マッサージ効果による通常の乗員の疲労感解消は困難であるという課題があった。
また、特許文献2に記載された座席用ヒータでは、着座者の人体の接触部位別に配設された複数の発熱体を順に発熱させるように制御されるため、ヒータの省電力化は可能となる。しかし、人体の接触部位の暖感覚の相違(暖感覚が早く熱供給が高い部分、及び、暖感覚が遅く鈍感ではあるが、暖めると快適性を向上することが可能な部分)に基づいて順に発熱体の発熱が制御されるため、乗員の身体を揉み解すようなマッサージ効果を得ることはできない。
尚、車内で乗員をマッサージできるようにしたマッサージ専用のマッサージ器が提案されているが、これは力を加えて乗員を揉み解す装置であって、車両用シートの快適な暖房を目的とするものではない。また、専用のマッサージ器を車内に持ち込む場合には、マッサージ器の存在自体が乗員の邪魔になるといった問題があった。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたもので、シートに複数設けた各発熱体の発熱量を適宜制御することにより、快適な暖房とマッサージ効果を得ることができるシートヒータを提供することを目的とする。
前記問題点を解決するために、本第1発明のシートヒータは、シートの異なる位置に配設された3以上の発熱体と、前記発熱体ごとに通電を制御する制御部と、を備え、前記発熱体ごとに、着座者に適度の温熱を与えるための基準発熱量と、前記基準発熱量より大きい発熱量である最大発熱量とがあらかじめ決められており、前記制御部は、前記発熱体のうちの少なくとも1つを所定時間前記最大発熱量となるように通電し、且つ前記所定時間ごとに前記最大発熱量となる前記発熱体を順次切り替えることにより、前記最大発熱量となる部位が前記着座者の身体に対して1方向に又は循環して移動するように制御することを要旨とする。
本第2発明は、前記第1発明において、前記制御部は、隣合う位置にある少なくとも2つの発熱体が前記最大発熱量となるように通電することを要旨とする。
本第3発明は、前記第1又は第2発明において、前記発熱体ごとに、前記基準発熱量より小さい発熱量である最小発熱量があらかじめ決められており、前記制御部は、前記最大発熱量とする前記発熱体の隣の位置にある前記発熱体を前記最小発熱量となるように通電することを要旨とする。
本第4発明は、前記第3発明において、前記制御部は、前記最小発熱量とした前記発熱体の発熱量をその後順次増すことにより前記基準発熱量に戻すように通電することを要旨とする。
本第5発明は、前記3以上の発熱体は、前記シートの肩、背中、腰、尻及び腿の各位置に配設されている発熱体を含み、前記制御部は、前記発熱体を前記位置の順に前記最大発熱となるように通電することを要旨とする。
本発明によれば、発熱体ごとに、着座者に適度の温熱を与えるための基準発熱量と、前記基準発熱量より大きい発熱量である最大発熱量とがあらかじめ決められており、シートに設けられた3以上の発熱体のうちの少なくも1つを所定時間前記最大発熱量となるように通電し、且つ前記所定時間ごとに前記最大発熱量となる前記発熱体を順次切り替えることにより、前記最大発熱量となる部位が前記着座者の身体に対して1方向に又は循環して移動するように制御するようにしたため、着座者の身体の異なった部位が順番に最大発熱量で加熱される。その結果、着座者の身体では、加熱される部位が移動するように切り替わる温熱ゆらぎによって暖感覚が刺激されて、揉み解されるようなマッサージ効果が奏される。
また、本発明によれば、シートヒータとしての通常の暖房効果を奏することができるため、着座者に対する快適な暖房性とマッサージ効果とを効率良く奏功することができる。マッサージ効果を得るためにシートヒータとは別のマッサージ器具を用いる必要がなく、専用のマッサージ器具が乗員の邪魔になるといった問題の発生も防ぐことができる。
また、隣合う位置にある少なくとも2つの発熱体が同時に最大発熱量となるようにした場合には、最大発熱量になる範囲が広くなるため、シートの着座者は高熱部位を明確に体感することができ、より効果的にマッサージ感を与えることができる。
また、前記発熱体ごとに、前記基準発熱量より小さい発熱量である最小発熱量があらかじめ決められており、最大発熱量とする発熱体の隣の位置にある発熱体を最小発熱量となるようにした場合には、着座者に最大発熱量となる部位の移動が際立って体感されて、更に効果的にマッサージ感を与えることができる。
また、最小発熱量とした発熱体の発熱量をその後順次増すことにより基準発熱量に戻すようにした場合には、発熱体の発熱量は最小発熱量の状態から基準発熱量の状態へ急変することなく、ゆっくりと温度を上昇させることができる。これにより、着座者は、最小発熱量から基準発熱量になった変化よりも、最小発熱量から最大発熱量になった変化をより刺激的に体感することができため、更に効果的にマッサージ感を与えることができる。
更に、前記3以上の発熱体は、前記シートの肩、背中、腰、尻及び腿の各位置に配設されている発熱体を含み、発熱体は前記位置の順に最大発熱量となるように制御される場合には、シートの着座者の肩、背中、腰、尻及び腿に対する温熱ゆらぎによるマッサージ効果が奏される。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述によって更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
本シートヒータを設けた自動車用のシートを示す斜視図である。 シートの各部位に設けられた発熱体の発熱量の制御方法を説明するための図表である。 シートの各部位に設けられた発熱体の発熱量の時間変化を示すグラフであり、(a)はシートの肩部、(b)は背中部、(c)は腰部、(d)は尻部、(e)は腿部に設けられた発熱体の発熱量の時間変化を示す。 シートの腰部に設けられた発熱体による当該部位の初期状態からの温度変化を示すグラフである。
1.シートヒータの構成
以下、図1〜4を参照しながら本発明のシートヒータを詳しく説明する。
本シートヒータは、シートの異なる位置に配設された3以上の発熱体と、発熱体ごとに通電を制御する制御部と、を備える。本シートヒータが設けられるシートは特に限定されず、例えば、車両用シート、室内用シートのような様々なシートが挙げられる。
図1は、本シートヒータ1を設けた車両用シート2の例を示す。車両用シート2は、背もたれ部21と座面部22からなっている。シートヒータ1は、シート2の異なる位置の表層に配設された発熱体31〜35と、各発熱体と接続された制御部4を備えている。本例においては5つの発熱体を備え、着座者の肩、背中、腰、尻、腿の各部位に対応するように、肩部発熱体31、背中部発熱体32、腰部発熱体33、尻部発熱体34、腿部発熱体35が設けられている。各発熱体31〜35は、制御部4によりそれぞれ独立して通電が制御され、それによって発熱量が変化する。
1つのシートに設けられる発熱体の数は3以上であれば限定されない。発熱体の数を3以上とするのは、発熱位置を順次移動させることによってマッサージ効果を奏する温熱ゆらぎを得るためである。各発熱体の配置や大きさも、シートに接する着座者の人体の部位ごとに温熱を与える限り特に問わない。また、隣り合う発熱体は隙間なく設けられてもよいし、隙間を空けて設けられてもよい。
尚、図1においては肩部から膝部の5つに区分して、それぞれ発熱体が配設されているが、この区分に限られず任意の範囲で分割することができる。例えば、肩部から膝部までを6以上に分割してそれぞれ発熱体を設けてもよい。発熱体の数を増やすことによって、発熱体ごとの発熱量の変化を細やかにし、最大発熱領域の移動をなめらかにすることができる。また、シートを左右方向に区画して発熱体を設けてもよい。例えば、上記肩部を左右に分けて2つの発熱体を備えるようにしてもよい。
各発熱体の材料や構造も特に限定されず、例えば抵抗発熱線や面状発熱体等を使用することができる。各発熱体は、好ましくは着座者と接するシートの表層部等に設けられる。この表層部には、シートと一体になってシートの外面を覆うように設けられたシートカバーを含むことができる。例えば、上記発熱体31〜35を、シート内部に設けられているクッション材と、シートカバーとの間に設けることができる。
制御部4は発熱体それぞれと接続されており、所定時間ごとに発熱体ごとの発熱量を制御するように構成されている。上記所定時間は一律である必要はなく、発熱体の設けられている部位や発熱状態等によって異なる時間とすることができる。また、シート各部位又は発熱体の温度を検出するための温度センサや、シート周辺の室温を検出するための温度センサ等が更に備えられてもよい。その場合には制御部4は、それらの温度を検知することによって、発熱量の大きさや上記所定時間を変更することができる。
制御部4はハードウェアのみで構成されてもよいし、マイクロプロセッサ等を使用してハードウェアとソフトウェアとによって構成されてもよい。制御部4及び各発熱体用の電源は、例えば図1に示すように電源5から供給することができる。
各発熱体の発熱量は、それぞれに対する通電を制御することによって最小発熱量から最大発熱量まで変化させることができる。通電の制御方法は任意に選択することができ、パルス幅変調(PWM)、電圧制御及び電流制御等を例示することができる。
上記「最大発熱量」とは、着座者が最大発熱量で発熱する発熱体を、他の発熱量で発熱する発熱体よりも高温であると体感可能に設定された発熱量である。このような発熱量は各発熱体が加熱する人体の各部位によって種々選択される。尚、最大発熱量は、通常着座者が他の部位よりも高温だと体感できればよいので、該当部位において最も高い発熱量の状態でなくても良い。例えば、ある部位の発熱量がその発熱体の最大値でなくても、他の部位の発熱量が当該部位の発熱量よりも大幅に小さければ、最大発熱量として着座者が体感することができる。
また、上記「最小発熱量」とは、着座者が最大発熱量で発熱する発熱体をより体感可能に設定された発熱量であり、各発熱体が加熱する人体の各部位によって種々選択される。更に、最小発熱量は発熱体に通電しないときを含めても良い。また、最小発熱量は、最大発熱量状態の発熱体が着座者によって最も高温だと体感できるように際立たせることができればよいので、該当部位において最も低い発熱量の状態でなくてもかまわない。
2.シートヒータの制御方法
各発熱体の発熱量を変化させる制御方法は、適宜に設定することができる。例えば、所定時間ごとに、最大発熱量とする発熱体を肩部(発熱体31)から膝部(発熱体35)に向けて順番に移動させたり、逆向きに移動させたり、循環するように移動させたりする制御とすることができる。また、マッサージ効果が求められる間は、上記移動を繰り返すようにすることができる。更に、上記移動は、必ずしも発熱体の位置の並び順である必要はない。また、上記所定時間、すなわち発熱体の発熱量を変化させるタイミングも適宜に設定することができ、一定の時間ごとに発熱量を変更してもよいし、マッサージ動作開始後の経過時間や室温等によって異なる時間に設定されてもよい。
本シートヒータ1は適切にマッサージ効果が得られるように制御されればよく、例えば、以下に説明する各制御方法、又はそれらを組み合わせたものとすることができる。尚、シートに設けられた全ての発熱体に対して発熱制御を行っているが、一部の発熱体(例えば、シートの背もたれ部に設けられた複数の発熱体)のみを対象として、同様の発熱制御を行ってもよい。
(1)制御方法1
制御部4は、複数の発熱体31〜35のうちの少なくとも1つを所定時間最大発熱量となるように通電し、且つ所定時間ごとに最大発熱量となる発熱体を順次切り替えるように発熱体31〜35への通電を制御する。例えば、肩部に設けられている発熱体31を所定時間最大発熱量とした後、次の所定時間には背中部に設けられている発熱体32を最大発熱量にするというように、最大発熱量となる発熱体が所定時間ごとに、配置位置の隣に位置する発熱体に順次切り替わるように制御することができる。この場合、端の位置の発熱体35を最大発熱量とした後は、他の端部に位置する発熱体31を最大発熱量にするように循環させてもよいし、それまでとは逆順に発熱体34から発熱体31に向けて順次最大発熱量にするようにしてもよい。
背中部に設けられている発熱体32の最大発熱量は、他の部位の発熱体(31、33〜35)の最大発熱量よりも小さくすることが好ましい。背中部に設けられている発熱体32が最大発熱量となった際に、着座者の胸部を温めすぎないようにするためである。例えば、背中部の発熱体32の最大発熱量は、他の部位に設けられている発熱体の最大発熱量の80%程度とすることができる。
このような制御を行うことにより、着座者の身体に対して加熱部位が移動するように切り替わる温熱ゆらぎによって暖感覚の刺激を与えて、揉み解されるようなマッサージ効果が得られる。
(2)制御方法2
また、制御部4は、隣合う位置にある少なくとも2つの発熱体が最大発熱量となるように通電することができる。つまり、例えば、肩部及び背中部に設けられた2つの発熱体31及び32を同時に最大発熱量となるように所定時間通電した後、次の所定時間には、背中部と腰部に設けられた発熱体32及び33が最大発熱量となるように通電するというように、発熱体31〜35への通電を制御することができる。このようにすれば、最大発熱量になる範囲が広くなり、着座者は高温部位を明確に体感することができ、より効果的にマッサージ感を与えることができる。
(3)制御方法3
また、制御部4は、最大発熱量となる発熱体の隣の位置にある発熱体が最小発熱量となるように発熱体への通電を制御することができる。つまり、例えば、背中部に設けられている発熱体32を最大発熱量とすると同時に、肩部の発熱体31及び腰部の発熱体33を最小発熱量とするように発熱体への通電を制御することができる。また、制御方法2により、背中部の発熱体32及び腰部の発熱体33が最大発熱量とされた場合は、それと同時に、肩部の発熱体31及び尻部の発熱体34を最小発熱量とするように発熱体への通電を制御することができる。このようにすれば、着座者に最大発熱量となる部位の移動が際立って体感され、効果的にマッサージ感を与えることができる。
上記のように、最小発熱量の発熱体が、最大発熱量の発熱体の両側に存在することで最大発熱量の発熱体を顕著に際立たせることができる。しかし、最小発熱量とされた発熱体の部位の温度が過度に下がり過ぎないようし、且つ、次の温度上昇を速やかにするように、各部位の発熱体の最小発熱量はそれぞれの最大発熱量の10〜20%程度に設定されることが好ましい。
(4)制御方法4
また、制御部4は、発熱体31〜35ごとにあらかじめ定められている基準発熱量に基づいて発熱の制御をすることができる。この基準発熱量は、着座者の身体を冷やさないように、着座者に適度の温熱を与えるための発熱量である。そして、最小発熱量の状態にあった1つの発熱体をその後基準発熱量の状態へ戻す(上昇させる)場合、制御部4は、当該発熱体の発熱量を順次増すことにより基準発熱量となるように制御することが好ましい。つまり、例えば、腰部に設けられている発熱体33は、所定時間最小発熱量になった後、即座に基準発熱量に戻すのではなく、段階的にゆっくりと基準発熱量に上昇するように制御することが好ましい。このようにすれば、発熱体の発熱量は最小発熱量の状態から基準発熱量の状態へ急変することなく、ゆっくりと上昇する。着座者は、最小発熱量から基準発熱量になった変化よりも、最小発熱量から最大発熱量になった変化の方をより刺激的に体感することができため、更に効果的にマッサージ感を与えることができる。
上記基準発熱量は、着座者の身体の各部位が適度に温められるように、発熱体ごとに定めておくことができる。例えば、肩部に設けられている発熱体31の基準発熱量はその最大発熱量の60%、背中部に設けられている発熱体32の基準発熱量はその最大発熱量の40%、腰部に設けられている発熱体33の基準発熱量はその最大発熱量の40%、尻部に設けられている発熱体34の基準発熱量はその最大発熱量の60%、腿部に設けられている発熱体35の基準発熱量はその最大発熱量の70%程度とするように定めておくことができる。
最大発熱量、基準発熱量及び最小発熱量は、シート周辺の室内温度や着座者によって設定された設定温度との関係で定められてもよい。また、マッサージ感を与える必要がないときには、各部位の発熱体を基準発熱量の発熱に制御することができる。
(5)制御方法5
前記3以上の発熱体は、着座者の肩、背中、腰、尻及び腿に対応したシートの各位置に配設されている発熱体、すなわち図1に示される発熱体31〜35を含むものとすることができる。この場合、制御部4は、最大発熱量となる発熱体が、肩部、背中部、腰部、尻部、腿部の順又はその逆順に巡回させたり、往復させたりするように制御することができる。
また、シートヒータの使用開始直後であってシートが冷えている初期状態においては、上記制御方法1〜5を実施しないで、所定時間の経過後又は所定温度に達したときに、制御方法1〜5を実施するようにすることができる。
3.シートヒータの動作
次に、図2及び図3を参照し、本シートヒータの動作について説明する。以下の例では、制御部4は、前述の各制御方法(1)〜(5)を組み合わせて発熱体31〜35の発熱量を制御する場合を説明する。各発熱体の発熱量は制御部によりPWM制御されるものとし、発熱量をPWMのデューティ比(百分率)によって示している。発熱量は、PWMのデューティ比に略比例するものとすることができる。例えば、デューティ比が100%のとき発熱量は最大発熱量である100%となり、デューティ比が10%のとき発熱量は10%となるものとする。
図2は、肩部、背中部、腰部、尻部及び腿部に設けた5つの発熱体の発熱量を、所定時間ごと(期間T1〜T6)に増減させる制御を表わしている。また、図3は、上記制御を表わすタイミングチャートである。図2中の数及び図3の縦軸は、上記デューティ比を示す。また、図2及び図3は、76秒間の制御に限って示している。
図2及び図3に示すように、各発熱体31〜35の発熱量は、最大発熱量の状態A、最大発熱量の状態の前後で最小発熱量とされる状態B、基準発熱量の状態C、最小発熱量から基準発熱量へ上昇させるための発熱量の状態D、の4つの状態に制御されている。
図2及び図3に示すように、最初の期間T1(10秒間)においては、肩部の発熱体31と、肩部に隣合う背中部の発熱体32を最大発熱量とし、肩部及び背中部の隣となる腰部及び腿部の発熱体33及び35を最小発熱量としている。これにより、隣同士に位置する肩部及び背中部が最大発熱量となり、その背中部の隣の腰部が最小発熱量となるため、最大発熱量である肩部及び背中部に対する着座者の温熱感を顕著に際立たせることができる。このとき、尻部に設けられた発熱体34を基準発熱量にすることで、尻部が過度に低温とならないよう適度に温められる。
次の期間T2(15秒間)には、背中部及び腰部の発熱体32及び33を最大発熱量にし、背中部及び腰部の両側に位置する肩部及び尻部の発熱体31及び34を最小発熱量にする。そして、同時に腿部の発熱体35を最小発熱量から基準発熱量に上昇させるのであるが、2段階に分けてゆっくりと最小発熱量から基準発熱量へ上昇させることで、最大発熱量の部位が腿部ではないことを乗員に体感させることができる。
次の期間T3(15秒間)には、腰部及び尻部の発熱体33及び34を最大発熱量にし、腰部及び尻部の両側に位置する背中部及び腿部の発熱体32及び35を最小発熱量にする。そして、肩部の発熱体31を最小発熱量から基準発熱量へ2段階に分けてゆっくりと上昇させる。
次の期間T4(15秒間)には、尻部及び腿部に設けられている発熱体34、35を最大発熱量にし、尻部及び腿部の両側となる肩部及び腰部の発熱体31及び33を最小発熱量にする。そして、背中部の発熱体32を最小発熱量から基準発熱量へ2段階に分けてゆっくりと上昇させる。
次の期間T5(15秒間)には、腿部及び肩部の発熱体35及び31を最大発熱量にし、腿部及び肩部の両側に位置する背中部及び尻部の発熱体32及び34を最小発熱量にする。そして、腰部の発熱体33を最小発熱量から基準発熱量へ2段階に分けてゆっくりと上昇させる。その後、期間T6では最初の期間T1の状態に戻り、以後、これを繰り返して制御する。
本シートヒータは、以上のような制御及び動作を、定常状態でのみ行うようにすることができる。すなわち、シートが冷えている初期状態では行わず、従来と同様の制御を行うことでシート温度を速く上昇させることができる。
図4を参照して、体感温度による温熱ゆらぎ効果を、発熱体が設けられている1つの部位(発熱体33が設けられている腰部)を例として説明する。図4の横軸はシートヒータへの通電を開始してからの時間を表わし、縦軸はシートの腰部の温度を表わしている。シートの腰部は、発熱体33に電流を流し始めてから6分後に所定の温度に上昇している。そこで、図2及び図3に示したような発熱制御を開始する。
その制御を開始する開始点Pから10秒間は、図2及び図3に示したように、腰部に設けられている発熱体33は最小発熱量であるために、図4に示すように腰部の温度は急降下する。次の30秒間では、発熱体33は最大発熱量になるため、腰部の温度が急上昇する。次の15秒間では、図2及び図3に示したように発熱体33は最小発熱量になるため、腰部の温度が急降下する。次の15秒間では、発熱体33の発熱量は最小発熱量Bから基準発熱量Cへ向けて2段階(BからD、DからC)で上昇するために、腰部の温度はゆっくりと上昇する。
以上の制御開始後の状態を繰り返すことにより、図4に示すように温度の急変が繰り返されるため、温熱ゆらぎ効果が発生してマッサージ効果が発生する。
尚、上記制御の開始後、シートの各部位の温度が一定範囲内(例えば、約34℃〜約37℃)で変動する場合には、各発熱体31〜35は最大発熱量、最小発熱量、基準発熱量の状態に約10秒〜15秒の時間保たれることが好ましい。しかし、この各状態の保持時間は、温度変化を着座者に明確に体感させるために必要な時間であるため、当該温度範囲の高低で調整されることが好ましい。つまり、シートの各部位の温度が上記範囲と比べて高い範囲で変動する場合には、保持時間はより短くしてもよい。一方、当該温度が低い温度範囲で変動する場合には、保持時間を長く設定することが好ましい。
尚、本発明においては、以上に示した実施形態に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した態様とすることができる。以上の説明では、各制御方法(1)〜(5)を全て組み合わせて実行した場合について説明したが、制御方法(1)のみを行ってもよいし、制御方法(1)に加えて各制御方法(2)〜(5)の1以上を組み合わせて実行することも可能である。
また、実施形態では、最大発熱量となる発熱体を肩部に設けられた発熱体31、背中部に設けられた発熱体32、腰部に設けられた発熱体33、尻部に設けられた発熱体34、腿部に設けられた発熱体35、肩部に設けられた発熱体31の順に巡回させた場合について説明したが、肩部に設けられた発熱体31、背中部9に設けられた発熱体32、腰部に設けられた発熱体33、尻部に設けられた発熱体34、腿部12に設けられた発熱体35の後、尻部に設けられた発熱体34、腰部に設けられた発熱体33というように往復させるようにすることも可能である。
更に、発熱体を設ける場所はシートのみに限られず、例えば発熱体をふくらはぎや足の裏等を載せる足載せ台に設け、シートに設けた発熱体とあわせて本発明による制御を行うことでマッサージ効果を奏することができる。
1;シートヒータ、2;シート、21;背もたれ部、22;座面部、31〜35;発熱体(肩部、背中部、腰部、尻部、腿部)、4;制御部、5;電源、A;最大発熱量の状態、B;最小発熱量の状態、C;基準発熱量の状態、D;発熱量上昇の状態。

Claims (5)

  1. シートの異なる位置に配設された3以上の発熱体と、前記発熱体ごとに通電を制御する制御部と、を備え、
    前記発熱体ごとに、着座者に適度の温熱を与えるための基準発熱量と、前記基準発熱量より大きい発熱量である最大発熱量とがあらかじめ決められており、
    前記制御部は、前記発熱体のうちの少なくとも1つを所定時間前記最大発熱量となるように通電し、且つ前記所定時間ごとに前記最大発熱量となる前記発熱体を順次切り替えることにより、前記最大発熱量となる部位が前記着座者の身体に対して1方向に又は循環して移動するように制御することを特徴とするシートヒータ。
  2. 前記制御部は、隣合う位置にある少なくとも2つの発熱体が前記最大発熱量となるように通電する請求項1に記載のシートヒータ。
  3. 前記発熱体ごとに、前記基準発熱量より小さい発熱量である最小発熱量があらかじめ決められており、
    前記制御部は、前記最大発熱量とする前記発熱体の隣の位置にある前記発熱体を前記最小発熱量となるように通電する請求項1又は2に記載のシートヒータ。
  4. 前記制御部は、前記最小発熱量とした前記発熱体の発熱量をその後順次増すことにより前記基準発熱量に戻すように通電する請求項3に記載のシートヒータ。
  5. 前記3以上の発熱体は、前記シートの肩、背中、腰、尻及び腿の各位置に配設されている発熱体を含み、前記制御部は、前記発熱体を前記位置の順に前記最大発熱量となるように通電する請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシートヒータ。
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