JP2023117584A - 印刷装置、および印刷装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザーが繰り返しエラー解除操作を行ってしまうことを抑制することが可能な印刷装置、および印刷装置の制御方法を提供する。【解決手段】プリンター2は、ロール紙5を引き出して搬送する搬送ローラー26と、搬送されるロール紙5に印刷する印刷ヘッド21と、印刷されたロール紙5を切断するカッター22と、ロール紙5の搬送方向においてカッター22よりも下流に設けられ、ロール紙5の有無を検出する紙センサー27と、印刷に関する制御を行う制御部と、を備え、制御部は、印刷を開始して所定の条件が成立したときに、紙センサー27によってロール紙5が無いことが検出された場合に紙ジャムエラーであると判定して、印刷を停止し、所定の操作がなされた場合に、紙ジャムエラーが解除されたと判断して、印刷を再開させ、紙ジャムエラーの判定が2回目である場合、所定の操作では解除できない復帰困難エラーであると判定する。【選択図】図2
Description
本発明は、印刷装置、および印刷装置の制御方法に関する。
従来、特許文献1に示すように、ラベルに印字を行うための動作を開始してからラベルの剥離が完了するまでの間に発生する印字エラーを検出可能なラベル発行装置が知られている。特許文献1に記載のラベル発行装置は、印字エラーを検出した後にリセットキーを介してエラー解除の操作を受け付けると、エラー状態を解除する。
しかしながら、特許文献1に記載のラベル発行装置では、リセットキーを介してエラー解除の操作を受け付けるとエラー状態を必ず解除してしまうため、ラベル発行装置が、復帰が困難な状態にある場合においてもエラー状態を解除してしまう。このため、エラーの原因が分からないままユーザーが繰り返しエラー解除の操作を行ってしまう恐れがある。
印刷装置は、ロール紙を引き出して搬送する搬送ローラーと、搬送される前記ロール紙に印刷する印刷ヘッドと、印刷された前記ロール紙を切断する切断機構と、前記ロール紙の搬送方向において前記切断機構よりも下流に設けられ、前記ロール紙の有無を検出する第1検出部と、印刷に関する制御を行う制御部と、を備え、前記制御部は、印刷を開始して所定の条件が成立したときに、前記第1検出部によって前記ロール紙が無いことが検出された場合に紙ジャムエラーであると判定して、印刷を停止し、所定の操作がなされた場合に、前記紙ジャムエラーが解除されたと判断して、印刷を再開させ、前記紙ジャムエラーの判定がN回目(Nは2以上の自然数)である場合、前記所定の操作では解除できない復帰困難エラーであると判定する。
印刷装置の制御方法は、ロール紙を引き出して搬送する搬送ローラーと、搬送される前記ロール紙に印刷する印刷ヘッドと、印刷された前記ロール紙を切断する切断機構と、前記ロール紙の搬送方向において前記切断機構よりも下流に設けられ、前記ロール紙の有無を検出する第1検出部と、を備える印刷装置の制御方法であって、印刷を開始して所定の条件が成立したときに、前記第1検出部によって前記ロール紙が無いことが検出された場合に紙ジャムエラーであると判定して、印刷を停止し、所定の操作がなされた場合に、前記紙ジャムエラーが解除されたと判断して、印刷を再開させ、前記紙ジャムエラーの判定がN回目(Nは2以上の自然数)である場合、前記所定の操作では解除できない復帰困難エラーであると判定する。
以下、実施形態に係る印刷システムの概略構成について説明する。
(印刷システムの全体構成)
図1は、プリンターを備える印刷システムの説明図であり、図2は、プリンターの内部構造の説明図である。図1および図2に示すように、本実施形態の印刷システム1は、プリンター2と、プリンター2に通信可能に接続されたホスト装置3とを備える。プリンター2は、ロール紙5に印刷を行うロール紙プリンターである。ホスト装置3は、コンピューター本体7と、コンピューター本体7に接続されたディスプレイ8と、コンピューター本体7に接続されたキーボード等の入力装置9とを備える。プリンター2は、印刷装置の一例であり、ホスト装置3は、外部の機器の一例である。
図1は、プリンターを備える印刷システムの説明図であり、図2は、プリンターの内部構造の説明図である。図1および図2に示すように、本実施形態の印刷システム1は、プリンター2と、プリンター2に通信可能に接続されたホスト装置3とを備える。プリンター2は、ロール紙5に印刷を行うロール紙プリンターである。ホスト装置3は、コンピューター本体7と、コンピューター本体7に接続されたディスプレイ8と、コンピューター本体7に接続されたキーボード等の入力装置9とを備える。プリンター2は、印刷装置の一例であり、ホスト装置3は、外部の機器の一例である。
図1に示すように、プリンター2は、全体として略直方体形状をしたプリンターケース11を備える。プリンターケース11の前面の上側部分には、ロール紙5を排出するための排出口12が設けられている。また、プリンターケース11の前面には、ロール紙5をセットする際に開閉する、カバー4が備えられている。排出口12は、プリンター2の幅方向であるX軸方向に延びる。プリンターケース11には、表示部10が設けられている。表示部10は、LEDを含んでいる。カバー4には、操作ボタン13が設けられている。操作ボタン13は、エラー解除ボタンや電源ボタンを含む。
なお、プリンター2は、図1に示すように排出口12が前を向いた姿勢である、いわゆる縦置き姿勢でも、排出口12が上を向いた姿勢である、いわゆる横置き姿勢でも使用可能である。
図2に示すように、プリンター2は、プリンターケース11の内部に印刷ヘッド21およびカッター22を備える。印刷ヘッド21は、サーマル方式、またはインクジェット方式のヘッドであり、搬送されるロール紙5に画像を印刷する。カッター22は、カッターモーター34(図3参照)により駆動されるオートカッターであり、印刷されたロール紙5を切断する。カッター22は、排出口12の内側に配置され、対向して配置される固定刃および可動刃により構成されている。カッター22は、切断機構の一例である。
また、プリンターケース11の内部には、ロール紙収納部23が設けられ、ロール紙収納部23から排出口12に至るまでの紙搬送路には、ロール紙収納部23、印刷ヘッド21による印刷位置A、カッター22による切断位置B、排出口12が順に設けられている。ロール紙収納部23から繰り出される長尺状のロール紙5は、紙搬送路に沿って引き出される。これ以降、ロール紙5が紙搬送路に沿って進行する方向を搬送方向とも呼ぶ。
また、プリンター2は、プリンターケース11の内部に、ロール紙収納部23からロール紙5を引き出して紙搬送路に沿って搬送する搬送ローラー26と、搬送ローラー26の駆動源となる搬送モーター33(図3参照)とを備える。搬送ローラー26は、カッター22の固定刃、および後述する紙センサー27とともに、カバー4に固定されている。
印刷ヘッド21による印刷位置Aは、印刷ヘッド21と対峙するプラテンの機能を兼ねる搬送ローラー26によって規定されている。なお、印刷ヘッド21による印刷位置Aは、搬送ローラー26とは異なるプラテンによって規定されていてもよい。
プリンター2のカバー4は、ヒンジ6を中心としてプリンター2の前方向に向かって回転可能である。ユーザーは、カバー4を開いて、ロール紙5をロール紙収納部23に収納することができる。ユーザーが、ロール紙5を所定量引き出して、印刷ヘッド21および搬送ローラー26に挟まれるようにセットした後、カバー4を閉じると、プリンター2は、印刷ヘッド21による印刷が可能な状態となる。
カッター22に対して搬送方向の下流には、紙センサー27が配置されている。紙センサー27は、カッター22と排出口12との間の検出位置Cにおいて、ロール紙5の有無の検出を行う。ロール紙5が検出位置Cにある場合、紙センサー27は検出有りとなる。紙センサー27は、例えば、透過型、または、反射型の光センサーであり、第1検出部の一例である。本実施形態では、紙センサー27は、カバー4に固定されているが、プリンターケース11に固定されるようにしてもよい。なお、紙センサー27は、印刷され切断されたロール紙5をユーザーが取り出したか否かを検出する機能もあるため、Takenセンサーとも称される。ただし、紙センサー27とTakenセンサーとを別々に備えた構成にしてもよい。
(プリンターの制御系)
図3は、プリンター2の制御系を示す概略ブロック図である。プリンター2の制御系は、印刷に関する制御を行う制御部40を中心に構成されている。制御部40には、通信部41が接続されている。制御部40の入力側には、上述した操作ボタン13および紙センサー27の他に、カバー4の開閉を検出するカバー検出器17が接続されている。また、制御部40の出力側には、印刷ヘッド21、表示部10、搬送モーター33、およびカッターモーター34が接続されている。カバー検出器17は、例えば、カバー4側に設けられた突起による押圧の有無によってカバー4の開閉を検出する物理スイッチである。カバー検出器17は、第2検出部の一例である。
図3は、プリンター2の制御系を示す概略ブロック図である。プリンター2の制御系は、印刷に関する制御を行う制御部40を中心に構成されている。制御部40には、通信部41が接続されている。制御部40の入力側には、上述した操作ボタン13および紙センサー27の他に、カバー4の開閉を検出するカバー検出器17が接続されている。また、制御部40の出力側には、印刷ヘッド21、表示部10、搬送モーター33、およびカッターモーター34が接続されている。カバー検出器17は、例えば、カバー4側に設けられた突起による押圧の有無によってカバー4の開閉を検出する物理スイッチである。カバー検出器17は、第2検出部の一例である。
通信部41は、ホスト装置3との間で通信を行う。例えば、通信部41は、ホスト装置3から印刷データや各種制御コマンドを受信して、制御部40に出力する。また、通信部41は、プリンター2に関する情報等を制御部40からホスト装置3へ出力する。
制御部40は、プロセッサーやメモリーを備えて構成される。制御部40は、メモリーに記憶されている制御プログラムをプロセッサーが実行することにより、プリンター2の動作を制御する。制御部40は、制御プログラムによって実現される機能ブロックとして、印刷制御部45、エラー制御部46、報知部47、積算部48、および動作モード制御部49を備える。
印刷制御部45は、通信部41を介してホスト装置3から印刷データが供給されると、搬送モーター33を駆動して、搬送ローラー26によりロール紙5を紙搬送路に沿って搬送する。また、印刷制御部45は、印刷ヘッド21を駆動して、印刷位置Aを通過するロール紙5に印刷データに基づく画像を印刷する。さらに、印刷制御部45は、印刷データがカットコマンドを含む場合には、カッターモーター34を駆動して、ロール紙5における印刷済みの部分をカッター22で切断する。
エラー制御部46は、紙ジャムエラー等、プリンター2のエラーに関する動作を制御する。紙ジャムエラーとは、ロール紙5が紙搬送路から外れて進行してしまい、排出口12からロール紙5が排出されない状態となるエラーである。例えば、ロール紙5の先端がカッター22の上流側に滞留してしまう状態である。エラー制御部46は、所定の条件が成立した場合に、紙センサー27の検出結果に基づいて、紙ジャムエラーの発生の有無を判定する。
具体的には、エラー制御部46は、印刷制御部45が印刷データに基づく印刷を開始してからのロール紙5の搬送量が所定量に達するという条件が成立したときに、紙センサー27によって検出位置Cにロール紙5が無いことが検出された場合に、紙ジャムエラーが発生していると判定する。一方、検出位置Cでロール紙5を検出できた場合には、紙ジャムエラーは発生していないと判定する。なお、所定量は、搬送方向におけるカッター22と紙センサー27との距離、すなわち切断位置Bと検出位置Cとの距離よりも大きい必要があり、本実施形態では、印刷ヘッド21と紙センサー27との距離、すなわち印刷位置Aと検出位置Cとの距離と同等の長さとしている。
また、エラー制御部46は、紙ジャムエラーが発生していると判定すると、印刷制御部45に印刷を停止させ、さらに、報知部47によって、表示部10のLEDを点灯させることにより、紙ジャムエラーの発生をユーザーに報知する。
さらに、エラー制御部46は、紙ジャムエラーが発生していると判定すると、ユーザーにより、紙ジャムエラーを解消するためのエラー解除操作がなされるのを待機する。具体的には、ユーザーは、紙ジャムエラーが生じると、カバー4を開放して、紙搬送路から外れたロール紙5を正しくセットし直した後に、カバー4を閉塞する。このため、エラー制御部46は、紙ジャムエラーが発生すると、カバー検出器17により、カバー4の開放が検出された後にカバー4の閉塞が検出された場合に、エラー解除操作がなされて、紙ジャムエラーが解除されたと判断する。また、ロール紙5を正しくセットし直した後にエラー解除ボタンをユーザーに押下させるようにすれば、エラー解除ボタンが操作された場合に、エラー解除操作がなされたと判断することもできる。カバー4の開閉やエラー解除ボタンの操作等のエラー解除操作は、所定の操作に相当する。ユーザーによりエラー解除操作がなされると、制御部40は、印刷を再開させる。
積算部48は、エラー制御部46が紙ジャムエラーと判定した場合に、判定した回数を積算する。エラー制御部46は、エラー解除操作が行われた後に再び紙ジャムエラーと判定した場合、すなわち積算部48が積算した回数が2回となる場合に、紙ジャムエラーからの復帰が困難な復帰困難エラーであると判定する。例えば、エラー制御部46により紙ジャムエラーが発生していると判定され、ユーザーが紙ジャムエラーを解消した後に、搬送モーター33の駆動により再びロール紙5を所定量だけ搬送させたにもかかわらず、紙センサー27がロール紙5を検出しない場合に、エラー制御部46は、復帰困難エラーと判定する。エラー制御部46が復帰困難エラーと判定した場合には、紙センサー27が故障している等の可能性がある。このような場合には、ユーザーが紙ジャムエラーの報知に従ってカバー4を開き、ロール紙5を正しくセットし直したのみでは、正常な印刷動作を再開させることが困難である。従って、エラー制御部46は、このような状況を復帰困難エラーとして検出する。
復帰困難エラーは、エラー解除操作では解除できないエラーである。つまり、エラー制御部46が復帰困難エラーを検出したときは、カバー4の開閉やエラー解除ボタンの操作がなされた場合であっても、エラー制御部46は、エラーが解除されたとは見なさず、印刷を再開させない。このようにすれば、ユーザーによりエラー解除操作が繰り返し行われることを抑制できる。
動作モード制御部49は、プリンター2の動作モードを、印刷動作モードとオフライン動作モードとの間で切り替える。印刷動作モードは、ホスト装置3等の外部の機器から印刷データの供給を受けて印刷を行う動作モードである。オフライン動作モードは、ホスト装置3等の外部の機器からの印刷データの受け付けを停止する動作モードである。
動作モード制御部49は、通常は、印刷動作モードでプリンター2を動作させる。そして、動作モード制御部49は、印刷動作モード中に紙ジャムエラーまたは復帰困難エラーが検出されると、動作モードをオフライン動作モードに移行させる。また、動作モード制御部49は、エラー制御部46が紙ジャムエラーの解除を検出すると、プリンター2の動作モードをオフライン動作モードから印刷動作モードに復帰させる。
報知部47は、エラー制御部46が紙ジャムエラーを検出すると、この紙ジャムエラーをユーザーに報知する。例えば、報知部47は、表示部10のLEDを点灯させる。また、報知部47は、エラー制御部46が紙ジャムエラーの解除を検出すると、紙ジャムエラーの報知を終了する。すなわち、報知部47は、表示部10のLEDを消灯させる。さらに、報知部47は、エラー制御部46が復帰困難エラーを検出すると、この復帰困難エラーをユーザーに報知する。例えば、報知部47は、表示部10のLEDを点滅させる。
また、ユーザーは、ホスト装置3を操作することにより、プリンター2の動作状態の送信を要求する状態報告コマンドを、ホスト装置3からプリンター2に出力させることができる。報知部47は、ホスト装置3から状態報告コマンドを受信すると、検出されている紙ジャムエラーまたは復帰困難エラーをホスト装置3に通知する。
ここで、状態報告コマンドは、エラーの発生によりプリンター2の動作モードがオフライン動作モードとなった場合でも解釈され得るリアルタイムコマンドの一つである。制御部40は、通信部41がホスト装置3から受信するデータを監視しており、データにリアルタイムコマンドが含まれている場合には、プリンター2の動作モードにかかわらず、プリンター2における他の制御動作に優先して、リアルタイムコマンドを解釈し、対応する動作を実行する。従って、報知部47は、ホスト装置3から状態報告コマンドを受信すると、プリンター2がオフライン動作モードとなっている場合でも、紙ジャムエラーまたは復帰困難エラーをホスト装置3に通知する。したがってユーザーは、プリンター2が印刷可能であるか否かを、ホスト装置3の操作によっても知ることができる。
(エラー報知動作)
図4は、プリンター2の動作を説明するフローチャートである。
まず、印刷制御部45は、紙センサー27の検出結果に基づいて、ロール紙5がセットされているか否かを判断する(ステップST1)。そして、ロール紙5がセットされておらず、紙センサー27が検出有りとならない場合(ステップST1:NO)には、本ステップを繰り返し、ロール紙5がセットされるのを待機する。一方、紙センサー27が検出有りとなる場合(ステップST1:YES)、印刷制御部45は、カッターモーター34を駆動してカッター22によりロール紙5を切断する(ステップST2)。その後、印刷データがプリンター2に供給されると、印刷制御部45は、搬送モーター33および印刷ヘッド21を駆動して、ロール紙5を搬送しつつ、印刷データに基づく画像の印刷を開始する(ステップST3)。
図4は、プリンター2の動作を説明するフローチャートである。
まず、印刷制御部45は、紙センサー27の検出結果に基づいて、ロール紙5がセットされているか否かを判断する(ステップST1)。そして、ロール紙5がセットされておらず、紙センサー27が検出有りとならない場合(ステップST1:NO)には、本ステップを繰り返し、ロール紙5がセットされるのを待機する。一方、紙センサー27が検出有りとなる場合(ステップST1:YES)、印刷制御部45は、カッターモーター34を駆動してカッター22によりロール紙5を切断する(ステップST2)。その後、印刷データがプリンター2に供給されると、印刷制御部45は、搬送モーター33および印刷ヘッド21を駆動して、ロール紙5を搬送しつつ、印刷データに基づく画像の印刷を開始する(ステップST3)。
次いで、エラー制御部46は、印刷に伴う搬送量が、上述した所定量に達したか否かを判断する(ステップST4)。この所定量とは、ロール紙5の先端が検出位置Cを超えて、ロール紙5が紙センサー27で検出され得る状態となるまでの搬送量である。エラー制御部46は、搬送量が所定量に達していない場合(ステップST4:NO)には、本ステップを繰り返す。一方、搬送量が所定量に達した場合(ステップST4:YES)、エラー制御部46は、紙センサー27の検出結果に基づいて、紙ジャムエラーが発生しているか否かを判断する(ステップST5)。
この結果、紙ジャムエラーが発生していない場合、すなわち紙センサー27が検出有りとなる場合(ステップST5:NO)には、印刷制御部45は、印刷データに基づく印刷が終了したか否かを判断する(ステップST6)。そして、印刷が終了していない場合(ステップST6:NO)には、本ステップを繰り返して印刷の終了を待機する。一方、印刷が終了した場合(ステップST6:YES)には、カッターモーター34を駆動してカッター22によりロール紙5を切断し(ステップST7)、処理を終了する。なお、この時点で、積算部48は、紙ジャムエラーの回数を0にリセットする。
一方、紙ジャムエラーが発生した場合、すなわちロール紙5が所定量だけ搬送されたにもかかわらず紙センサー27が検出有りとならない場合(ステップST5:YES)には、エラー制御部46は、印刷制御部45に印刷を停止させるとともに(ステップST8)、受信済みの印刷データをクリアし、さらに、積算部48に紙ジャムエラーの回数を1つ増加させる。また、動作モード制御部49は、プリンター2の動作モードをオフライン動作モードとする(ステップST9)。
次に、エラー制御部46は、紙ジャムエラーの判定が2回目であるか否かを判断する(ステップST10)。そして、まだ1回目の場合(ステップST10:NO)には、報知部47に、表示部10のLEDを点灯させて紙ジャムエラーの発生をユーザーに報知する(ステップST11)。その後、エラー制御部46は、ユーザーによりエラー解除操作、すなわちカバー4の開閉やエラー解除ボタンの操作がなされたか否かを判断する(ステップST12)。そして、エラー解除操作がなされていない場合(ステップST12:NO)には、本ステップを繰り返し、エラー解除操作がなされるのを待機する。一方、エラー解除操作がなされた場合には、動作モード制御部49は、プリンター2の動作モードを印刷動作モードに移行させ(ステップST13)、ステップST1に処理を戻して、印刷を再開させる。
一方、紙ジャムエラーの判定が2回目である場合(ステップST10:YES)、すなわち2回続けて紙ジャムエラーが発生した場合には、エラー制御部46は、復帰困難エラーであると判定する。そして、エラー制御部46は、報知部47に表示部10のLEDを点滅させることにより、復帰困難エラーの発生をユーザーに報知し(ステップST14)、処理を終了する。復帰困難エラーと判定されると、ユーザーが上述したエラー解除操作を行っても、エラーは解除されず、マニュアル等を参照して、修理の依頼等、適切な対応を行う必要がある。
また、復帰困難エラーと判定された場合には、プリンター2の動作モードはオフライン動作モードに維持される。ここで、オフライン動作モードとなっている場合でも、ホスト装置3からプリンター2に状態報告コマンドが出力されると、報知部47は、復帰困難エラーをホスト装置3に通知する。
以上説明したように、本実施形態によれば、エラー制御部46は、2回目の紙ジャムエラーが生じたときに復帰困難エラーと判定し、エラー解除操作では復帰できないようにするため、ユーザーが繰り返しエラー解除操作を行ってしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、紙ジャムエラーと判定された場合、ユーザーがカバー4を開放し、ロール紙5を正しくセットし直した後にカバー4を閉めることによって印刷動作が再開するため、印刷動作を即座に再開することができる。
また、本実施形態によれば、プリンター2の動作モードがオフライン動作モードとなっている場合でも、状態報告コマンドが解釈されて、対応する動作を実行されるため、プリンター2で発生しているエラーをホスト装置3から確認することができる。
以上、これら実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない限り、変更、置換、削除等されてもよい。
例えば、上記実施形態では、エラー制御部46は、紙ジャムエラーの判定が2回目である場合に、復帰困難エラーとして判定しているが、2回目に限定されず、3回目以上であってもよい。つまり、紙ジャムエラーの判定がN回目(Nは2以上の自然数)となる場合に、復帰困難エラーとして判定すればよい。また、紙ジャムエラーがN回連続する場合に復帰困難エラーとしてもよいし、紙ジャムエラーの累積回数がN回に達した場合に復帰困難エラーとしてもよい。なお、積算部48は、積算した紙ジャムエラーの回数を不揮発性のメモリーに記憶しておくようにすれば、プリンター2の電源がオフされた後でも、その値を保持しておくことができる。
また、上記実施形態では、印刷を開始してからの搬送量が所定量に達した場合に、紙センサー27の検出に基づいて紙ジャムエラーの判定をしているが、印刷を開始してから所定の時間が経過した場合に、紙ジャムエラーの判定をしてもよい。
また、上記実施形態では、エラー解除操作として、カバー4の開閉や、エラー解除ボタンの操作を例示しているが、これらに限定されない。例えば、エラーを解除するためのコマンドをホスト装置3からプリンター2に出力させる操作であってもよい。
1…印刷システム、2…プリンター、3…ホスト装置、4…カバー、5…ロール紙、6…ヒンジ、7…コンピューター本体、8…ディスプレイ、9…入力装置、10…表示部、11…プリンターケース、12…排出口、13…操作ボタン、17…カバー検出器、21…印刷ヘッド、22…カッター、23…ロール紙収納部、26…搬送ローラー、27…紙センサー、33…搬送モーター、34…カッターモーター、40…制御部、41…通信部、45…印刷制御部、46…エラー制御部、47…報知部、48…積算部、49…動作モード制御部、A…印刷位置、B…切断位置、C…検出位置。
Claims (7)
- ロール紙を引き出して搬送する搬送ローラーと、
搬送される前記ロール紙に印刷する印刷ヘッドと、
印刷された前記ロール紙を切断する切断機構と、
前記ロール紙の搬送方向において前記切断機構よりも下流に設けられ、前記ロール紙の有無を検出する第1検出部と、
印刷に関する制御を行う制御部と、を備え、
前記制御部は、
印刷を開始して所定の条件が成立したときに、前記第1検出部によって前記ロール紙が無いことが検出された場合に紙ジャムエラーであると判定して、印刷を停止し、
所定の操作がなされた場合に、前記紙ジャムエラーが解除されたと判断して、印刷を再開させ、
前記紙ジャムエラーの判定がN回目(Nは2以上の自然数)である場合、前記所定の操作では解除できない復帰困難エラーであると判定する、
印刷装置。 - 前記所定の条件は、
印刷開始からの前記ロール紙の搬送量が所定量に達することである、
請求項1に記載の印刷装置。 - 前記所定量は、
前記ロール紙の搬送方向における前記切断機構と前記第1検出部との距離より大きい、
請求項2に記載の印刷装置。 - 前記所定の条件は、
印刷開始から所定の時間が経過することである、
請求項1に記載の印刷装置。 - 前記搬送ローラーが固定されたカバーと、
前記カバーの開閉を検出する第2検出部と、をさらに備え、
前記制御部は、
前記第2検出部によって前記カバーの開放が検出された後、前記第2検出部によって前記カバーの閉塞が検出された場合に、前記紙ジャムエラーが解除されたと判断する、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の印刷装置。 - 前記印刷装置の動作モードには、外部の機器から印刷データの供給を受けて印刷を行う印刷動作モードと、前記外部の機器からの印刷データの受け付けを停止するオフライン動作モードとが含まれ、
前記制御部は、
前記印刷動作モード中に前記紙ジャムエラーまたは前記復帰困難エラーが検出されると、前記動作モードを前記オフライン動作モードに移行させ、
前記オフライン動作モードにおいて前記外部の機器から状態報告コマンドを受信した場合に、検出している前記紙ジャムエラーまたは前記復帰困難エラーを前記外部の機器に通知する、
請求項1乃至4に記載の印刷装置。 - ロール紙を引き出して搬送する搬送ローラーと、
搬送される前記ロール紙に印刷する印刷ヘッドと、
印刷された前記ロール紙を切断する切断機構と、
前記ロール紙の搬送方向において前記切断機構よりも下流に設けられ、前記ロール紙の有無を検出する第1検出部と、を備える印刷装置の制御方法であって、
印刷を開始して所定の条件が成立したときに、前記第1検出部によって前記ロール紙が無いことが検出された場合に紙ジャムエラーであると判定して、印刷を停止し、
所定の操作がなされた場合に、前記紙ジャムエラーが解除されたと判断して、印刷を再開させ、
前記紙ジャムエラーの判定がN回目(Nは2以上の自然数)である場合、前記所定の操作では解除できない復帰困難エラーであると判定する、
印刷装置の制御方法。
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