JP2023106232A - カムシャフト構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】フリクションの改善、部品点数の削減、周辺の設計自由度の向上が可能なカムシャフト構造を提供する。【解決手段】カムシャフト構造10は、シャフト本体16と、シャフト本体16の一部に形成され、第一の軸受部32に支持される第一のジャーナル部28と、第一のジャーナル部28に隣接して設けられ、第二の軸受部34に支持される第二のジャーナル部30と、シャフト本体16の軸方向に配列されて、気筒ごとに設けられたバルブの開閉を行う複数のカム部18と、を備える。第一のジャーナル部28と第二のジャーナル部30との間には、複数のカム部18のうち第1気筒S1(第1の気筒)に対応する第一のカム部18Aの全て(カム部18a,18b)と、第1気筒S1に隣接する第2気筒S2(第二の気筒)に対応する第二のカム部18Bの一部(カム部18c)が位置されている。【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関のカムシャフト構造に関する。
従来、内燃機関のシリンダヘッドには、吸気バルブや排気バルブを所定のタイミングで開閉駆動するカムを備えたカムシャフトが設けられている。そして、このようなカムシャフトは、例えば気筒ごとに設けられた複数の軸受部によって支持されるカムジャーナル部を備え、カムシャフト全体がスムーズに回転するように構成されている。
特開2021-80895号公報
近年の車両の軽量化や小型化、エンジンルームのスペースの有効利用等の観点から内燃機関の小型化が求められている。このような現状において、例えば、カムシャフト構造を見直すことにより、カムシャフト構造周辺(内燃機関)の設計自由度の向上や低コスト化、フリクションの改善による機関効率の向上等が実現可能となり、有意義である。
本発明の目的は、上記に鑑みてなされたものであって、フリクションの改善、部品点数の削減、周辺の設計自由度の向上が可能なカムシャフト構造を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係るカムシャフト構造は、シャフト本体と、前記シャフト本体の一部に形成され、第一の軸受部に支持される第一のジャーナル部と、前記第一のジャーナル部に隣接して設けられ、第二の軸受部に支持される第二のジャーナル部と、前記シャフト本体の軸方向に配列されて、気筒ごとに設けられたバルブの開閉を行う複数のカム部と、を備え、前記第一のジャーナル部と前記第二のジャーナル部との間には、前記複数のカム部のうち第一の気筒に対応する第一のカム部の全てと、前記第一の気筒に隣接する第二の気筒に対応する第二のカム部の一部が位置されている。
この構成によれば、例えば、第一の気筒や第二の気筒に対応する専用のジャーナル部を設ける必要がなくなる。つまり、ジャーナル部を間引くとともに、そのジャーナル部を支持する軸受部を間引くことが可能になり、カムシャフト構造周辺の部品点数の削減、フリクションの改善に寄与できる。また、軸受部の間引きにより、軸受部が存在していたスペースに他の部品の配置が可能になり、カムシャフト構造周辺の設計自由度の向上に寄与できる。また、ジャーナル部を間引くことにより、間引いた部分に対して隣接するカム部の間の距離(非支持状態の距離)が長くなる。その結果、シャフト本体の回転時に当該シャフト本体にかかる応力が分散され易くなり、シャフト本体の撓みが低減できる。
前記の目的を達成するため、本発明に係るカムシャフト構造は、軸回転力が入力される駆動入力部を端部に備えるシャフト本体と、前記駆動入力部に隣接して設けられ、第一の軸受部に支持される第一のジャーナル部と、前記第一のジャーナル部に隣接して設けられ、第二の軸受部に支持される第二のジャーナル部と、前記シャフト本体の軸方向に配列されて、気筒ごとに設けられたバルブの開閉を行う複数のカム部と、を備え、前記第一のジャーナル部と前記第二のジャーナル部との間には、前記複数のカム部のうち第一の気筒に対応する第一のカム部の全てと、前記第一の気筒に隣接する第二の気筒に対応する第二のカム部の一部が位置されている。
この構成によれば、例えば、第一の気筒や第二の気筒に対応する専用のジャーナル部を設ける必要がなくなる。つまり、ジャーナル部を間引くとともに、そのジャーナル部を支持する軸受部を間引くことが可能になり、カムシャフト構造周辺の部品点数の削減、フリクションの改善に寄与できる。また、軸受部の間引きにより、軸受部が存在していたスペースに他の部品の配置が可能になり、カムシャフト構造周辺の設計自由度の向上に寄与できる。また、ジャーナル部を間引くことにより、間引いた部分に対して隣接するカム部の間の距離(非支持状態の距離)が長くなる。その結果、シャフト本体の回転時に当該シャフト本体にかかる応力が分散され易くなり、シャフト本体の撓みが低減できる。この場合、第一のジャーナル部がシャフト本体の端部(駆動入力部)に隣接して設けられているので、シャフト本体の撓みがより低減されやすくなる。
また、本発明に係るカムシャフト構造の前記第一のカム部と、前記第二のカム部は、例えば、前記第一のカム部が当該第一のカム部に対応する第一のバルブを閉弁状態にするときに、前記第二のカム部が当該第二のカム部に対応する第二のバルブを閉弁状態にするように、それぞれのカムリフトが設定されていてもよい。
この構成によれば、例えば、第一のカム部に対応する第一のバルブと第二のカム部に対応する第二のバルブとが、同じタイミングで開弁状態または閉弁状態になることがなくなる。その結果、シャフト本体や第一のジャーナル部、第二のジャーナル部に対する負荷の軽減が可能で、シャフト本体の撓みの低減が可能になる。また、撓みの低減ができるので、各部品の剛性を低下させることが可能になりカムシャフト構造の軽量化、小型化に寄与できる。
また、本発明に係るカムシャフト構造の前記気筒は、例えば、吸気用または排気用として一対のバルブを備え、前記バルブの一方に対応する前記カム部の第一のカム面と、前記バルブの他方に対応する前記カム部の第二のカム面とは、前記気筒の外側に向かって、前記シャフト本体から遠ざかるように傾斜していてもよい。
この構成によれば、バルブを例えば閉弁方向に付勢する付勢部材を斜め姿勢で配置することが可能になる。その結果、付勢部材の反力が鉛直方向と横方向とに分散される。この場合、横方向の分力は、隣り合うカムで生じる横方向の分力で相殺される。また、鉛直方向の分力は付勢部材の付勢力より小さくなる。つまり、シャフト本体への負荷が軽減され、シャフト本体の撓み低減に寄与できる。
本発明によれば、フリクションの改善、部品点数の削減、周辺の設計自由度の向上が可能なカムシャフト構造を提供することができる。
図1は、実施形態に係るカムシャフト構造を含むモノブロック型の内燃機関の本体ブロックの上面図であり、カムシャフト構造を露出した状態を示す例示的かつ模式的な図である。 図2は、実施形態に係るカムシャフト構造を示す例示的かつ模式的な図である。 図3は、図1において、シャフト本体の第1のジャーナル部を覆う第一のカムキャップを示す例示的かつ模式的な斜視図である。 図4は、図1において、シャフト本体の第二のジャーナル部を覆う第二のカムキャップを示す例示的かつ模式的な斜視図である。 図5は、本実施形態に係るカムシャフト構造のカム部の外形と任意のタイミングにおけるカムリフトの位置を示す例示的かつ模式的な図である。
以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用、結果、および効果は、一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によって実現可能であるとともに、基本的な構成に基づく種々の効果や、派生的な効果のうち、少なくとも1つを得ることが可能である。
図1は、実施形態に係るカムシャフト構造10を含むモノブロック型の内燃機関12の本体ブロック14を示す上面図であり、本体ブロック14に内蔵されるカムシャフト構造10を露出した状態を示す例示的かつ模式的な図である。
なお、本明細書において、便宜上、X軸、Y軸及びZ軸が定義される。X軸とY軸とZ軸とは、互いに直交する。X軸は、内燃機関12の前後方向に沿って設けられる。Y軸は、内燃機関12の幅方向沿って設けられる。Z軸は、内燃機関12の高さに沿って設けられる。さらに、本明細書において、X方向、Y方向及びZ方向が定義される。X方向はX軸に沿う方向であって、Y方向はY軸に沿う方向であって、Z方向はZ軸に沿う方向である。
本実施形態における内燃機関12の本体ブロック14は、シリンダブロックとシリンダヘッドとが一体に鋳造されたモノブロックとして構成されている。モノブロックの内燃機関12の場合、従来のように、シリンダブロックとシリンダヘッドとが別体で製造されて、ガスケットを介してヘッドボルトで締結されている分離タイプの内燃機関に比べ、ヘッドボルトやガスケットが不要になる。その結果、モノブロックの内燃機関の場合、部品点数や組み立て工数の削減を行うことができる。
なお、モノブロックの内燃機関12に本実施形態のカムシャフト構造10の構成を適用することにより種々のメリットを得ることができる。詳細は後述する。
図1の場合、本体ブロック14には、X方向に延設されるカムシャフト構造10がY方向に間隔をおいて2セット(排気側カムシャフト構造10A及び吸気側カムシャフト構造10B)が配置されている。図1において、Y方向の上段側が例えば排気側カムシャフト構造10Aであり、下段側が吸気側カムシャフト構造10Bである。また、図1において、-X方向が内燃機関12のフロント側で、後述するクランクシャフトとカムシャフト構造10とを連結するタイミングベルトやチェーンが掛け渡される。したがって、図1のX方向が内燃機関12のリア側になる。
排気側カムシャフト構造10Aの下方(Z方向)には、排気バルブVe(図1ではタペットが見えている)がX方向に例えば4個配列されている。同様に、吸気側カムシャフト構造10Bの下方(Z方向)には、吸気バルブVi(図1ではタペット及びスプリングが見えている)がX方向に例えば4個配列されている。排気バルブVeに対応する位置には、シャフト本体16aに固定された排気用のカム部18(18a~18)が配置されている。また、吸気バルブViに対応する位置には、シャフト本体16bに固定された吸気用のカム部20(20a~20d)が配置されている。
図1に示される内燃機関12は、1気筒に対し排気バルブVeが2個、吸気バルブViが2個、配置された4バルブの内燃機関である。なお、図1には、気筒ごとに点火プラグ22用の開口部22aが形成されている。また、本体ブロック14の略中央部には、本体ブロック14の鋳造時に、気筒(シリンダ)冷却用のウオータージャケット等を形成する時に利用した砂を抜く砂抜き孔24が形成されている。
シャフト本体16(16a,16b)の一方の端部(-X方向の端部)には、カムシャフトスプロケット(不図示)を固定可能な駆動入力部26が形成されている。カムシャフトスプロケットと、不図示のクランクシャフトの端部に固定されたクランクシャフトスプロケット(不図示)との間にはタイミングベルトやチェーン(不図示)が掛け渡される。したがって、シャフト本体16は、クランクシャフトによって回転駆動する。
図2は、カムシャフト構造10を本体ブロック14から取り出した状態を示す例示的かつ模式的な図である。なお、排気側カムシャフト構造10Aの構成と吸気側カムシャフト構造10Bの構成は、基本的に同じである。したがって、図2では、排気側カムシャフト構造10Aについて説明し、吸気側カムシャフト構造10Bの説明は省略する。
カムシャフト構造10(排気側カムシャフト構造10A)は、主としてシャフト本体16a(16)と、シャフト本体16aの軸上に固定された複数のカム部18と、シャフト本体16aの一部である第一のジャーナル部28及び第二のジャーナル部30とで構成されている。
前述したように、シャフト本体16aは、端部に駆動入力部26を備える棒状部材で、駆動入力部26に近い位置に、本体ブロック14に固定された第一の軸受部32に回転可能に支持される第一のジャーナル部28が形成されている。また、同様に、本体ブロック14に固定された第二の軸受部34に回転可能に支持される第二のジャーナル部30が形成されている。
第一のジャーナル部28を支持する第一の軸受部32には、図1~図3に示されるような第1カムキャップCA1が装着され、第一のジャーナル部28を回転可能かつ強固に支持する。同様に、第二のジャーナル部30を支持する第二の軸受部34には、図1、図2、図4に示されるような第2カムキャップCA2が装着され、第二のジャーナル部30を回転可能かつ強固に支持する。図1に示されるように、第1カムキャップCA1は、シャフト本体16aの第一のジャーナル部28とシャフト本体16bの第一のジャーナル部28とを同時に抑え込めるように一体化されている。シャフト本体16a及びシャフト本体16bに対して、第1カムキャップCA1を一体化することにより、部品点数の削減、組み立て工数の削減、第一のジャーナル部28の固定(支持)剛性の向上を行うことができる。同様に、第2カムキャップCA2は、シャフト本体16aの第二のジャーナル部30とシャフト本体16bの第二のジャーナル部30とを同時に抑え込めるように一体化されている。シャフト本体16a及びシャフト本体16bに対して、第2カムキャップCA2を一体化することにより、部品点数の削減、組み立て工数の削減、第二のジャーナル部30の固定(支持)剛性の向上を行うことができる。
そして、第一の軸受部32及び第二の軸受部34で回転可能の支持されるシャフト本体16aには、複数のカム部18が排気バルブVeの位置に対応して設けられている。なお、カム部18は、シャフト本体16aを形成する際に一体的に形成されてもよいし、別途形成したカム部18をシャフト本体16aに固定するようにしてもよい。
カム部18は、気筒ごとの排気バルブVeの開閉を行う。前述したように、本実施形態の内燃機関12は、図2に示されるように、排気側カムシャフト構造10Aにおける一方の気筒を第1気筒S1とし、他方の気筒を第2気筒S2とした場合、第1気筒S1に対して排気バルブVe1,Ve2が設けられる。そして、排気バルブVe1がカム部18aにより開閉させられ、排気バルブVe2がカム部18bにより開閉させられる(カム部18aとカム部18bとを総称して第一のカム部18Aという場合はある)。同様に、第2気筒S2に対して排気バルブVe3,Ve4が設けられ、排気バルブVe3がカム部18cにより開閉させられ、排気バルブVe4がカム部18dにより開閉させられる(カム部18cとカム部18dとを総称して第二のカム部18Bという場合がある)。
図5は、カム部18a~18d(第一のカム部18A、第二のカム部18B)の外形と、任意のタイミングにおけるカムリフトの位置を示す例示的かつ模式的な図である。
カム部18は、略卵型の厚板の部材で、カム山の部分をカムロブ18p1、カムロブ18p1の頂部をカムノーズ18p2、カム部18のベースサークル18p3からカムノーズ18p2までの高さをカムリフト18p4と称する。
排気バルブVeは、アッパースプリングシートとロアスプリングシートとの間にスプリングが介在し、例えば、カム部18のカムノーズ18p2がタペットを押し下げる場合にスプリングを圧縮しながら例えば閉弁する。一方、カム部18のカムノーズ18p2の位置がタペットから外れた場合、スプリングの復元力により排気バルブVeが例えば開弁する。
ところで、従来の内燃機関のシャフト本体に形成されるジャーナル部は、気筒ごとに形成されているのが一般的であった。例えば、図2のカム部18cとカム部18dとの間に設けられる第二のジャーナル部30と同様に、カム部18aとカム部18bとの間にも設けられていた。
一方、本実施形態の排気側カムシャフト構造10Aの場合、第一のジャーナル部28と第二のジャーナル部30との間には、複数のカム部18のうち第1気筒S1(第一の気筒)に対応する第一のカム部18Aの全てと、第1気筒S1に隣接する第2気筒S2(第二の気筒)に対応する第二のカム部18Bの一部が位置されている。つまり、図2に示されるように、第一のジャーナル部28と第二のジャーナル部30との間に、排気バルブVe1~Ve3に対応するカム部18a、カム部18b、カム部18cが配置される。そして、第2気筒S2の排気バルブVe4に対応するカム部18dは、第二のジャーナル部30より外側(X方向側)に設けられている。
このように、本実施形態の排気側カムシャフト構造10Aの場合、第1気筒S1用に設けていたジャーナル部に対応する軸受部を間引くことが可能になる。その結果、カムシャフト構造周辺の部品点数の削減ができる。また、軸受部の削減により、フリクションの改善に寄与できる。また、軸受部の間引きにより、軸受部が存在していたスペースに他の部品の配置が可能になる。例えば、図1において、本体ブロック14の略中央部に設けられた砂抜き孔24を、軸受部を間引いたことにより空いたスペースに形成することができる。その結果、本体ブロック14のカムシャフト構造10(排気側カムシャフト構造10A、吸気側カムシャフト構造10B)の周辺の設計自由度を向上することができる。また、砂抜き孔24の形成位置の移動により、元位置していた部分のスペース削減か可能になり本体ブロック14の小型化、ひいては内燃機関12の小型化に寄与できる。例えば、内燃機関12のX方向のサイズを小型化することができる。
また、軸受部を間引いたカム部18aとカム部18bとの間が非支持領域となるため、カム部18aとカム部18bとの間の距離が長くなる。その結果、シャフト本体16aの回転時に当該シャフト本体16aにかかる応力が、カム部18aとカム部18bとの間に軸受部を設けていた場合に比べて分散され、シャフト本体16aの撓みが低減できる。この撓みの低減によりシャフト本体16aの低剛性化、軽量化が可能に寄与することができる。
ここで、第一のカム部18Aのカムリフト18p4の位置と第二のカム部18Bのカムリフト18p4の位置関係は、図5に示されるように、逆位相になるように設定されている。例えば、第一のカム部18Aが当該第一のカム部18Aに対応する第一のバルブ(排気バルブVe1,Ve2)を閉弁状態にするとき、第二のカム部18Bは、当該第二のカム部18Bに対応する第二のバルブ(排気バルブVe3,Ve4)が、閉弁状態になる。
排気バルブVeは、前述したように、アッパースプリングシートとロアスプリングシートとの間にスプリングが介在している。したがって、例えば、カム部18のカムノーズ18p2がタペットを押し下げる場合にスプリングを圧縮しながら閉弁する。つまり、この時にカム部18を介してシャフト本体16aに大きな付勢力がかかる。一方、排気バルブVeは、カム部18のカムノーズ18p2の位置がタペットから外れた場合、スプリングの復元力により開弁する。この時にカム部18を介してシャフト本体16にかかる付勢力は軽減される。
この場合、図2に示されるように、第一のジャーナル部28と第二のジャーナル部30との間に、排気バルブVe1~Ve3に対応するカム部18a、カム部18b、カム部18cが配置される場合でも、排気バルブVe1~Ve3のスプリングの反力が同時にシャフト本体16に付与されることを回避できる。つまり、閉弁時には、排気バルブVe1,Ve2のスプリングの反力のみしか付与されない。その結果、シャフト本体16aの撓みの発生を低減することができる。この点においても、撓みの低減によるシャフト本体16aの低剛性化、軽量化が可能に寄与することができる。
ところで、本実施形態の内燃機関12は、上述したように、本体ブロック14が、シリンダブロックとシリンダヘッドとが一体に鋳造されたモノブロックとして構成されている。一方、従来のように、シリンダブロックとシリンダヘッドとが別体で製造されて、ガスケットを介してヘッドボルトで締結されている分離タイプの内燃機関の場合、ヘッドボルトによる締結部及びヘッドボルトを締結するための作業スペースを本体ブロック14の端部に形成する必要があった。締結部及び作業スペースは、例えば、カム部18aと第一のジャーナル部28(第一の軸受部32)との間に設けられていた。つまり、第一のジャーナル部28(第一の軸受部32)は、カム部18aから離間した位置に配置されていた。その結果、カム部18aとカム部18bとの間に第1気筒S1に対応するジャーナル部が必要になっていた。
一方、図1に示されるように、モノブロックで本体ブロック14が形成される場合、締結部及び作業スペースが排除可能となるので、第一のジャーナル部28(第一の軸受部32)をカム部18a側(第二の軸受部34側)に接近させることができる。その結果、第一の軸受部32と第二の軸受部34と間の距離が短くなる。したがって、上述したように、カム部18aとカム部18bとの間のジャーナル部(軸受部)を省略した場合でもシャフト本体16aの撓みを低減することができる。換言すれば、本体ブロック14をモノブロックとすることにより、従来、設けられていた、カム部18aとカム部18bとの間のジャーナル部(軸受部)の省略をより容易に行い、第一のジャーナル部28をカム部18a側に寄せ、シャフト本体16aの撓みを低減しつつ、第一のジャーナル部28と第二のジャーナル部30との間に、カム部18a、カム部18b、カム部18cを配置することができる。また、第一のジャーナル部28がシャフト本体16aの端部(駆動入力部26)に隣接して設けられているので、駆動入力部26に付与されるタイミングベルトの負荷を第一のジャーナル部28を支持する第一の軸受部32で受けることができる。その結果、軸回転力を伝達するためにタイミングベルト等の張力がシャフト本体16aの撓みの原因になることを低減することができる。
図2に示されるように、排気側カムシャフト構造10Aが適用される内燃機関12は、気筒ごとに、一対のバルブ(例えば、排気バルブVe)が設けられている。例えば、第1気筒S1には、排気バルブVe1と排気バルブVe2とが備えられている。そして、一対の排気バルブVeは、X方向に対して互いに離間方向に傾いている。したがって、排気バルブVeを開閉弁するカム部18のカム面も傾いている。具体的には、一方の排気バルブVe1に対応するカム部18aの第一のカム面18mと、バルブの排気バルブVe2に対応するカム部18bの第二のカム面18nとは、第1気筒S1の外側に向かって、シャフト本体16aから遠ざかるように傾斜している。同様に、第2気筒S2に設けられた排気バルブVe3,Ve4もX方向に対して互いに離間方向に傾いている。したがって、排気バルブVeを開閉弁するカム部18cの第一のカム面18m、カム部18dの第二のカム面18nも傾いている。
この場合、排気バルブVeを例えば閉弁方向に付勢する付勢部材(スプイング)を斜め姿勢で配置することが可能になる。その結果、付勢部材の反力を鉛直方向と横方向とに分散させることができる。この場合、横方向の分力は、隣り合うカム部18(例えば、カム部18bとカム部18c)で生じる横方向の分力で相殺される。また、鉛直方向の分力は付勢部材の付勢力より小さくなる。その結果、シャフト本体16への負荷が軽減され、シャフト本体の撓み低減に寄与できる。この点においても、撓みの低減によるシャフト本体16aの低剛性化、軽量化が可能に寄与することができる。
以上、排気側カムシャフト構造10A(シャフト本体16a)について説明したが、吸気側カムシャフト構造10B(シャフト本体16b)についても同様の構成であり、同様の効果を得ることができる。
(本実施形態の作用効果)
以上説明したように、実施形態に係るカムシャフト構造10は、シャフト本体16と、シャフト本体16の一部に形成され、第一の軸受部32に支持される第一のジャーナル部28と、第一のジャーナル部28に隣接して設けられ、第二の軸受部34に支持される第二のジャーナル部30と、シャフト本体16の軸方向に配列されて、気筒ごとに設けられたバルブの開閉を行う複数のカム部18と、を備える。第一のジャーナル部28と第二のジャーナル部30との間には、複数のカム部18のうち第1気筒S1(第1の気筒)に対応する第一のカム部18Aの全て(カム部18a,18b)と、第1気筒S1に隣接する第2気筒S2(第二の気筒)に対応する第二のカム部18Bの一部(カム部18c)が位置されている。
また、実施形態に係るカムシャフト構造10は、軸回転力が入力される駆動入力部26を端部に備えるシャフト本体16と、駆動入力部26に隣接して設けられ、第一の軸受部32に支持される第一のジャーナル部28と、第一のジャーナル部28に隣接して設けられ、第二の軸受部34に支持される第二のジャーナル部30と、シャフト本体16の軸方向に配列されて、気筒ごとに設けられたバルブの開閉を行う複数のカム部18と、を備え。第一のジャーナル部28と第二のジャーナル部30との間には、複数のカム部18のうち第1気筒S1(第1の気筒)に対応する第一のカム部18Aの全てと、第1気筒S1に隣接する第2気筒S2(第二の気筒)に対応する第二のカム部18Bの一部(カム部18c)が位置されている。
したがって、例えば、第1気筒S1や第2気筒S2に対応する専用のジャーナル部を設ける必要がなくなる。つまり、ジャーナル部を間引くとともに、そのジャーナル部を支持する軸受部を間引くことが可能になり、カムシャフト構造10周辺の部品点数の削減、フリクションの改善に寄与できる。また、軸受部の間引きにより、軸受部が存在していたスペースに他の部品の配置が可能になり、カムシャフト構造10周辺の設計自由度の向上に寄与できる。また、ジャーナル部を間引くことにより、間引いた部分に対して隣接するカム部18の間の距離(非支持状態の距離)が長くなる。その結果、シャフト本体16の回転時に当該シャフト本体にかかる応力が分散され、シャフト本体の撓みが低減できる。
また、本実施形態に係るカムシャフト構造10の第一のカム部18Aと、第二のカム部18Bは、例えば、第一のカム部18Aが当該第一のカム部18Aに対応する第一のバルブ(例えば、排気バルブVe1,Ve2)を閉弁状態にするときに、第二のカム部18Bが当該第二のカム部18Bに対応する第二のバルブ(例えば、排気バルブVe3,Ve4)を閉弁状態にするように、それぞれのカムリフト18p4が設定されている。したがって、例えば、第一のカム部18Aに対応する第一のバルブ(例えば、排気バルブVe1,Ve2)と第二のカム部18Bに対応する第二のバルブ(例えば、排気バルブVe3,Ve4)とが、同じタイミングで開弁状態または閉弁状態になることがなくなる。その結果、シャフト本体16や第一のジャーナル部28、第二のジャーナル部30に対する負荷の軽減が可能で、シャフト本体16の撓みの低減が可能になる。また、撓みの低減により各部品の剛性を低下させることが可能になりカムシャフト構造10の軽量化、小型化に寄与できる。
また、本実施形態に係るカムシャフト構造10の気筒は、例えば、吸気用または排気用として一対のバルブを備え、バルブの一方に対応するカム部18aの第一のカム面18mと、バルブの他方に対応するカム部18bの第二のカム面18nとは、気筒の外側に向かって、シャフト本体16から遠ざかるように傾斜している。したがって、例えば、バルブを例えば閉弁方向に付勢する付勢部材を斜め姿勢で配置することが可能になる。その結果、付勢部材の反力が鉛直方向と横方向とに分散される。この場合、横方向の分力は、隣り合うカム同士で生じる横方向の分力で相殺される。また、鉛直方向の分力は付勢部材の付勢力より小さくなり、シャフト本体16への負荷が軽減され、シャフト本体16の撓み低減に寄与できる。
なお、上述した実施形態では、内燃機関12にカムシャフト構造10を適用する場合を説明したが、気筒数は適宜変更可能である。したがって、3気筒、4気筒の内燃機関にも本実施形態の構成が適用可能であり、同様な効果を得ることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、上述した実施の形態は、例として提示したものであり、本発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能である。また、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。また、この実施の形態は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 カムシャフト構造
12 内燃機関
14 本体ブロック
16 シャフト本体
18,18a,18b,18c,18d,20,20a,20b,20c,20d カム部
18A 第一のカム部
18B 第二のカム部
18m 第一のカム面
18n 第二のカム面
18p4 カムリフト
26 駆動入力部
28 第一のジャーナル部
30 第二のジャーナル部

Claims (4)

  1. シャフト本体と、
    前記シャフト本体の一部に形成され、第一の軸受部に支持される第一のジャーナル部と、
    前記第一のジャーナル部に隣接して設けられ、第二の軸受部に支持される第二のジャーナル部と、
    前記シャフト本体の軸方向に配列されて、気筒ごとに設けられたバルブの開閉を行う複数のカム部と、
    を備え、
    前記第一のジャーナル部と前記第二のジャーナル部との間には、前記複数のカム部のうち第一の気筒に対応する第一のカム部の全てと、前記第一の気筒に隣接する第二の気筒に対応する第二のカム部の一部が位置されている、カムシャフト構造。
  2. 軸回転力が入力される駆動入力部を端部に備えるシャフト本体と、
    前記駆動入力部に隣接して設けられ、第一の軸受部に支持される第一のジャーナル部と、
    前記第一のジャーナル部に隣接して設けられ、第二の軸受部に支持される第二のジャーナル部と、
    前記シャフト本体の軸方向に配列されて、気筒ごとに設けられたバルブの開閉を行う複数のカム部と、
    を備え、
    前記第一のジャーナル部と前記第二のジャーナル部との間には、前記複数のカム部のうち第一の気筒に対応する第一のカム部の全てと、前記第一の気筒に隣接する第二の気筒に対応する第二のカム部の一部が位置されている、カムシャフト構造。
  3. 前記第一のカム部と、前記第二のカム部は、
    前記第一のカム部が当該第一のカム部に対応する第一のバルブを閉弁状態にするときに、前記第二のカム部が当該第二のカム部に対応する第二のバルブを閉弁状態にするように、それぞれのカムリフトが設定されている、請求項1または請求項2に記載のカムシャフト構造。
  4. 前記気筒は、吸気用または排気用として一対のバルブを備え、
    前記バルブの一方に対応する前記カム部の第一のカム面と、前記バルブの他方に対応する前記カム部の第二のカム面とは、前記気筒の外側に向かって、前記シャフト本体から遠ざかるように傾斜している、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のカムシャフト構造。
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