JP2023106116A - 制御弁式鉛蓄電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温使用下での高率放電性能の低下を抑制する制御弁式鉛蓄電池を提供する。【解決手段】極板群11および電解液を含む少なくとも1つのセルを含み、前記極板群は、正極電極材料を含む正極板3と、負極電極材料を含む負極板2と、前記正極板および前記負極板の間に介在するセパレータ4とを含み、前記正極電極材料は細孔を含み、前記細孔のうち細孔径20μm以上100μm以下である細孔P1の容積V1と、すべての前記細孔の容積V0との比V1/V0は、0.022を超える、制御弁式鉛蓄電池1。【選択図】図1

Description

本発明は、制御弁式鉛蓄電池に関する。
鉛蓄電池は、車載用、産業用の他、様々な用途で使用されている。鉛蓄電池には、負極板、正極板、セパレータ(またはマット)、および電解液などが含まれる。各極板は、集電体と、電極材料を備える。
鉛蓄電池には、液式の鉛蓄電池と、制御弁式の鉛蓄電池とがある。液式鉛蓄電池は、電槽と、電槽内に収容された極板群および電解液とを備える開放型の鉛蓄電池である。一方、制御弁式鉛蓄電池は、正極板と、負極板と、正極板および負極板の間に介在する微細ガラスマットセパレータ(リテーナマット)とを含む極板群、および電解液を備える密閉型の鉛蓄電池である。制御弁式鉛蓄電池では、電解液をセパレータに保持させ、正極板で発生する酸素ガスを負極板で水に還元する、いわゆる酸素サイクルと呼ばれる原理を利用している。
鉛蓄電池において、放電容量やサイクル寿命に優れた鉛蓄電池を提供するため、正極電極材料の細孔の大きさを制御することが試みられている。
特許文献1は、正極活物質の全細孔体積の15~35%が細孔直径5~50μmであることを特徴とする鉛蓄電池を提案している。
特許文献2は、空孔部を有する正極活物質を備える正極板であって、空孔部は、複数の突起と当該突起が突出した孔壁を有するとともに突起と孔壁とによって取り囲まれた空孔を有し、最大直径が300μm以下であることを特徴とする鉛蓄電池を提案している。
特開平10-270028号公報 特開2010-15905号公報
制御弁式鉛蓄電池は、UPS(無停電電源装置)や防災・防犯システム機器など多分野で使用されており、空調管理が不十分な環境下など高温下でも使用可能な耐久性が要求されている。その中でも、制御弁式鉛蓄電池を高温下でフロート充電する際に、正極電極材料の細孔が閉塞しやすくなり、高率放電性能が低下して短寿命となることが問題となっている。
本発明の一側面は、制御弁式鉛蓄電池であって、
前記制御弁式鉛蓄電池は、極板群および電解液を含む少なくとも1つのセルを含み、
前記極板群は、正極電極材料を含む正極板と、負極電極材料を含む負極板と、前記正極板および前記負極板の間に介在するセパレータとを含み、
前記正極電極材料は細孔を含み、
前記細孔のうち細孔径20μm以上100μm以下である細孔P1の容積V1と、すべての前記細孔の容積V0との比V1/V0は、0.022を超える。
本発明によれば、高温使用下での高率放電性能の低下を抑制することが出来る。
一実施形態に係る制御弁式鉛蓄電池の構造を模式的に示す断面図である。 比V1/V0と高温フロート寿命試験時の3CA放電時間の関係を示すグラフである。 正極電極材料密度と高温フロート寿命試験時の3CA放電時間の関係を示すグラフである。
本発明の実施形態に係る制御弁式鉛蓄電池は、極板群と、電解液とを含む少なくとも1つのセルを含む。極板群は、正極電極材料を含む正極板と、負極電極材料を含む負極板と、正極板と負極板との間に介在するセパレータを含む。正極電極材料は細孔を含んでおり、正極電極材料のすべての細孔の容積(全細孔容積)を「容積V0」、正極電極材料のすべての細孔のうち細孔径が20μm以上100μm以下である細孔を「細孔P1」、細孔P1の容積を「容積V1」と称する場合がある。また、正極電極材料のすべての細孔の容積に占める、細孔径が20μm以上100μm以下である細孔の容積の割合を、「比V1/V0」と表現する場合がある。
一般的に、鉛蓄電池における高率放電性能は、正極電極材料の比表面積よりもはるかに小さい負極電極材料の比表面積が規制していることが多く、負極電極材料の比表面積を大きくすることで高率放電性能を向上させる特許がこれまでに多く出願されている。しかし、高温フロート寿命試験を行った場合、負極電極材料だけではなく正極電極材料の劣化も大きく、正極電極材料の細孔径が小さくなることで高率放電性能に悪影響を及ぼすことが明らかとなった。これは、正極電極材料の細孔径が小さい場合、高率放電時に細孔が閉塞されて極板表面しか放電されない状態となり、短寿命となるためである。また、まだ原因は明確になっていないが、高温使用時は正極電極材料の細孔径が小さくなりやすいため、細孔閉塞が起きやすくなる。
上記に鑑み、本発明の一側面に係る鉛蓄電池は、制御弁式鉛蓄電池であり、極板群および電解液を含む少なくとも1つのセルを含む。極板群は、正極電極材料を含む正極板と、負極電極材料を含む負極板と、正極板および負極板の間に介在するセパレータとを含む。正極電極材料は細孔を含み、すべての細孔のうち細孔径20μm以上100μm以下である細孔P1の容積V1と、すべての細孔の容積V0との比V1/V0は、0.022を超える。
本発明の一側面に係る鉛蓄電池(制御弁式鉛蓄電池)によれば、正極電極材料のすべての細孔のうち細孔径20μm以上100μm以下である細孔P1の容積V1と、すべての細孔の容積V0との比V1/V0を0.022よりも大きくすることで、高温フロート寿命試験時の高率放電性能の低下を抑制し、その性能を維持することができる。一般的に、正極電極材料の細孔径を制御しない場合、すべての正極電極材料の細孔の容積のうち細孔径10μm以下の細孔の容積が占める割合は90%以上となる。この場合、比較的小さい細孔が形成されているため、高温フロート寿命試験条件下で充電時に正極活物質である二酸化鉛が溶解し、析出して硫酸鉛へと変化して蓄積する溶解析出反応によって、細孔閉塞が生じやすくなる。その結果、高率放電時に細孔が閉塞されて極板表面しか放電されない状態となり、高率放電性能が低下する。そこで、正極電極材料の細孔径を20μm以上に制御すると、正極電極材料の細孔径が20μm未満の場合と比較して、高温フロート試験条件下で生じる溶解析出反応に起因し、細孔が閉塞してしまう現象を抑制できる。具体的には、正極電極材料中のすべての細孔のうち、細孔径20μm以上100μm以下である細孔P1の容積V1と、すべての細孔の容積V0との比V1/V0が0.022を超えると細孔閉塞を抑制する効果が見られるようになる。本発明では、正極電極材料に造孔材を添加し、その量と大きさを調整することで細孔径および細孔の容積の制御を行った。
液式鉛蓄電池と比べて電解液量が少ない制御弁式鉛蓄電池では、高率放電時に界面の硫酸イオンが消費されて電解液比重が低下しやすい。電解液が高温、低比重下となると二酸化鉛の溶解度は高くなり、高温高率放電時には正極活物質の溶解反応が起こりやすくなるため、溶解析出反応によって正極活物質の形状変化が著しくなる。その結果、細孔閉塞が生じやすくなるため、効率放電性能が低下する。そのため、高温使用下で正極電極材料の細孔が閉塞して高率放電性能が低下しやすい観点から、本発明は、制御弁式鉛蓄電池に好ましく用いられる。
比V1/V0は、例えば、0.029以上であり、0.035以上でもよい。
比V1/V0は0.180以下が好ましい。比V1/V0が0.180以下の正極電極材料を用いた場合、高温フロート寿命試験後の高率放電性能が従来の性能と比較して低下するおそれを低減できる。高率放電性能が低下した理由は明確になっていないが、正極活物質同士の結びつきが低下したことで硫酸鉛が蓄積しやすくなったと考えられる。比V1/V0は、例えば、0.155以下であり、0.152以下でもよい。
高率放電性能を高水準で維持する観点からは、比V1/V0は、0.040以上が好ましく、また、0.140以下が好ましい。比V1/V0は、0.040以上0.140以下(または0.136以下)が好ましく、0.042以上0.140以下(または0.136以下)でもよい。
正極電極材料の密度は3.3g/cm以上4.8g/cm以下が好ましい。正極電極材料の密度を3.3g/cm以上とすることで、正極電極材料の細孔が全体的に大きくなり、造孔材を用いて大きな孔を形成して正極活物質の導電パスを確保しにくくなり、導電性が低下して高率放電性能が低下するおそれを低減できる。また、正極電極材料の密度を4.8g/cm以下とすることで、正極活物質の細孔が全体的に小さくなり、造孔材を用いて大きな孔を形成しても、高率放電性能の改善効果が小さくなるおそれを低減できる。
本発明の制御弁式鉛蓄電池は、無停電電源装置で使用されることが好ましい。正極電極材料の細孔径を大きくすることで高率放電性能を改善させる効果は、空調管理が不十分な高温条件下でフロート充電が行われる用途で本発明の効果を発揮しやすい。
(用語の説明)
(満充電状態)
制御弁式鉛蓄電池の満充電状態とは、25℃±2℃の気槽中で、定格容量に記載の数値(単位をAhとする数値)の0.2倍の電流(A)で、2.23V/セルの定電流定電圧充電を行い、定電圧充電時の充電電流が定格容量に記載の数値(単位をAhとする数値)の0.005倍の値(A)になった時点で充電を終了した状態である。満充電状態の鉛蓄電池は、既化成の鉛蓄電池を満充電したものをいう。鉛蓄電池の満充電は、化成後であれば、化成直後でもよく、化成から時間が経過した後に行ってもよい(例えば、化成後で、使用中(好ましくは使用初期)の鉛蓄電池を満充電してもよい)。使用初期の電池とは、使用開始後、それほど時間が経過しておらず、ほとんど劣化していない電池をいう。
(電極材料)
負極電極材料および正極電極材料の各電極材料は、通常、集電体に保持されている。電極材料とは、極板から集電体を除いた部分である。極板には、マット、ペースティングペーパなどの部材が貼り付けられていることがある。このような部材(貼付部材とも称する)は極板と一体として使用されるため、極板に含まれる。極板が貼付部材(マット、ペースティングペーパなど)を含む場合には、電極材料は、極板から集電体および貼付部材を除いた部分である。
(正極電極材料の密度)
正極電極材料の密度は、正極電極材料の質量を、水銀圧入法によって求められるかさ容積で除することで求められる密度(g/cm)である。密度は、鉛蓄電池から取り出した正極板から採取した未粉砕の正極電極材料の試料について求められる。未粉砕の試料は、正極板の面方向における中央付近から採取される。
(細孔径)
正極電極材料の体積基準の細孔分布における細孔径は、水銀圧入法によって求められる体積基準の細孔分布から算出する。本発明では、細孔径およびその容積を変更するために、黒鉛や膨張化黒鉛などの造孔材を用いており、化成時や充電時に造孔材が酸化分解され、孔が形成される。造孔材の粒子径および添加量によって細孔径および容積を制御する手法を採用しているが、手法はこれに限定されない。造孔材に用いるカーボンの種類は任意で、例えば、黒鉛、活性炭、コークスなどを用いることができる。特に、黒鉛は電気伝導率が高く、正極活物質中に残存しにくいため、好ましい。
以下、本発明の実施形態に係る鉛蓄電池について、主要な構成要件ごとに説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されない。
[鉛蓄電池]
(負極板)
負極板は、通常、負極電極材料に加え、負極集電体を備える。負極板は、負極集電体に負極ペーストを塗布または充填し、熟成および乾燥することで未化成の負極板を作製し、その後、未化成の負極板を化成することで形成できる。負極ペーストは、例えば、鉛粉と、ポリマー化合物と、必要に応じて他の添加剤と、水および硫酸(または硫酸水溶液)とを混練することで作製する。室温よりも高温かつ高湿度で、未化成の負極板を熟成させてもよい。
化成は、鉛蓄電池の電槽内の硫酸を含む電解液中に、未化成の負極板を含む極板群を浸漬させた状態で、極板群を充電することによって行うことができる。ただし、化成は、鉛蓄電池または極板群の組み立て前に行ってもよい。化成によって海綿状鉛が生成する。
(負極集電体)
負極集電体は、鉛(Pb)または鉛合金の鋳造によって形成してもよく、鉛シートまたは鉛合金シートを加工して形成してもよい。加工方法としては、例えば、打ち抜き(パンチング)加工が挙げられる。負極集電体として格子状の集電体を用いると、負極電極材料を担持させ易いため好ましい。
負極集電体に用いる鉛合金は、Pb-Ca系合金、Pb-Ca-Sn系合金のいずれであってもよい。これらの鉛もしくは鉛合金は、更に、添加元素として、Ba、Ag、Al、Bi、As、Se、Cuなどからなる群より選択された少なくとも1種を含んでもよい。負極集電体は、表面層を備えていてもよい。負極集電体の表面層と内側の層とは組成が異なってもよい。表面層は、負極集電体の一部に形成されていてもよい。表面層は、負極集電体の耳部に形成されていてもよい。耳部の表面層は、SnまたはSn合金を含有してもよい。
(負極電極材料)
負極電極材料は、酸化還元反応によって容量を発現する負極活物質(具体的には、鉛もしくは硫酸鉛)を含んでいる。負極電極材料は、有機防縮剤、炭素質材料および他の添加剤からなる群より選択される少なくとも1つを含んでもよい。添加剤としては、硫酸バリウム、繊維(樹脂繊維など)などが挙げられるが、これらに限定されない。なお、充電状態の負極活物質は、海綿状鉛であるが、未化成の負極板は、通常、鉛粉を用いて作製される。
(有機防縮剤)
有機防縮剤とは、鉛蓄電池の充放電を繰り返したときに負極活物質である鉛の収縮を抑制する機能を有する化合物のうち、有機化合物を言う。有機防縮剤としては、例えば、リグニン化合物および合成有機防縮剤からなる群より選択される少なくとも一種を用いてもよい。
リグニン化合物としては、リグニン、リグニン誘導体などが挙げられる。リグニン誘導体としては、リグニンスルホン酸またはその塩(アルカリ金属塩(ナトリウム塩など)など)などが挙げられる。
負極電極材料中の有機防縮剤の含有量は、例えば、0.005質量%以上が好ましい。
(炭素質材料)
負極電極材料に含まれる炭素質材料としては、カーボンブラック、黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボンなどを用いることができる。カーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、ランプブラックなどが例示される。ファーネスブラックには、ケッチェンブラック(商品名)も含まれる。黒鉛は、黒鉛型の結晶構造を含む炭素質材料であればよく、人造黒鉛および天然黒鉛のいずれであってもよい。負極電極材料は、炭素質材料を一種含んでいてもよく、二種以上含んでいてもよい。
負極電極材料中の炭素質材料の含有量は、例えば、0.05質量%以上であり、0.10質量%以上であってもよい。炭素質材料の含有量は、例えば、5質量%以下であり、3質量%以下であってもよい。
負極電極材料中の炭素質材料の含有量は、0.05質量%以上5質量%以下、0.05質量%以上3質量%以下(または1.2質量%以下)、0.1質量%以上5質量%以下、あるいは0.1質量%以上3質量%以下(または1.2質量%以下)であってもよい。
(硫酸バリウム)
負極電極材料中の硫酸バリウムの含有量は、例えば、0.05質量%以上であり、0.10質量%以上であってもよい。負極電極材料中の硫酸バリウムの含有量は、例えば、3質量%以下であり、2質量%以下であってもよい。
負極電極材料中の硫酸バリウムの含有量は、0.05質量%以上3質量%以下、0.05質量%以上2質量%以下、0.10質量%以上3質量%以下、または0.10質量%以上2質量%以下であってもよい。
(その他)
負極板は、負極集電体に負極ペーストを塗布または充填し、熟成および乾燥することで未化成の負極板を作製し、その後、未化成の負極板を化成することによって形成できる。負極ペーストは、例えば、鉛粉と、ポリマー化合物と、必要に応じて、有機防縮剤、炭素質材料、他の添加剤からなる群より選択される少なくとも一種とに、水および硫酸(または硫酸水溶液)を加えて混練することで作製する。熟成する際には、室温よりも高温かつ高湿度で、未化成の負極板を熟成させることが好ましい。
化成は、例えば、鉛蓄電池の電槽内に、未化成の負極板を含む極板群および硫酸を含む電解液を収容し、極板群に電解液が染み込んだ状態で、極板群を充電することによって行うことができる。ただし、化成は、鉛蓄電池または極板群の組み立て前に行ってもよい。化成によって、海綿状鉛が生成する。
(正極板)
正極板は、正極電極材料と、正極集電体を備える。正極板は、正極集電体に正極ペーストを塗布または充填し、熟成および乾燥することで未化成の正極板を作製し、その後、未化成の正極板を化成することによって形成できる。正極ペーストは、例えば、鉛粉と、必要に応じて添加剤と、水および硫酸(または硫酸水溶液)とを混練することで調製する。室温よりも高温かつ高湿度で、未化成の負極板を熟成させてもよい。
化成は、鉛蓄電池の電槽内の硫酸を含む電解液中に、未化成の正極板を含む極板群を浸漬させた状態で、極板群を充電することにより行うことができる。ただし、化成は、鉛蓄電池または極板群の組み立て前に行ってもよい。
(正極集電体)
正極集電体は、鉛(Pb)または鉛合金の鋳造により形成してもよく、鉛シートまたは鉛合金シートを加工して形成してもよい。加工方法としては、例えば、打ち抜き(パンチング)加工が挙げられる。正極集電体として格子状の集電体を用いると、正極電極材料を担持させ易いため好ましい。
正極集電体に用いる金属組成としては、耐食性および機械的強度の点で、純鉛、Pb-Ca系合金、Pb-Ca-Sn系合金が好ましい。正極集電体は、表面層を備えていてもよい。正極集電体の表面層と内側の層とは組成が異なってもよい。表面層は、正極集電体の一部に形成されていてもよい。表面層は、正極集電体の格子部分のみ、耳部分のみ、または枠骨部分のみに形成されていてもよい。
(正極電極材料)
正極板に含まれる正極電極材料は、酸化還元反応によって容量を発現する正極活物質(二酸化鉛もしくは硫酸鉛)を含む。正極電極材料は、必要に応じて、他の添加剤を含んでもよい。
鉛蓄電池において、正極電極材料の密度は、3.3g/cm以上4.8g/cm以下(または4.7g/cm以下)が好ましく、3.4g/cm以上4.8g/cm以下(または4.7g/cm以下)であってもよい。正極電極材料の密度をこのような範囲とすることで、高率放電性能が低下するおそれを低減することができる。
未化成のペースト式正極板は、正極集電体に、正極ペーストを充填し、熟成、乾燥することにより得られる。正極ペーストは、鉛粉、添加剤、水、および硫酸を混練することで調製される。その後、これらの正極板を化成することにより正極板が得られる。正極ペースト中の鉛粉の量、水の量、および硫酸の量などを調整することで、正極電極材料の密度を調整することができる。
化成は、例えば、鉛蓄電池の電槽内に、未化成の正極板を含む極板群および硫酸を含む電解液を収容し、極板群に電解液が染み込んだ状態で、極板群を充電することにより行うことができる。ただし、化成は、鉛蓄電池または極板群の組み立て前に行ってもよい。
(正極電極材料の密度の測定)
以下に、正極電極材料の密度の測定方法について説明する。測定の前に、満充電状態の鉛蓄電池を解体して分析対象の正極板を入手する。入手した正極板を水洗し、正極板から硫酸分を除去する。水洗は、水洗した正極板表面にpH試験紙を押し当て、試験紙の色が変化しないことが確認されるまで行う。水洗した正極板は、60±5℃で、完全に乾くまで乾燥する。次に正極板から正極電極材料を分離して、未粉砕の試料Aを入手する。
未粉砕の試料Aについて、水銀ポロシメータを用いて、水銀圧入法により、密度(かさ密度)を求める。より具体的には、まず、未粉砕の試料Aを所定量採取し、質量を測定する。この試料Aを水銀ポロシメータの測定容器に投入し、減圧下で排気した後、0.5psia以上0.55psia以下(≒3.45kPa以上3.79kPa以下)の圧力で水銀を満たして、試料Aのかさ容積を測定し、測定した試料Aの質量をかさ容積で除することにより、正極電極材料の密度を求める。なお、測定容器の容積から、水銀の注入容積を差し引いた容積をかさ容積とする。水銀ポロシメータとしては、(株)島津製作所製の自動ポロシメータ(オートポアIV9505)を用いる。極板群が、1つの正極板を含む場合、正極電極材料の密度は当該正極板から採取した正極電極材料について求められる。極板群が2つの正極板を含む場合、正極電極材料の密度は2つの正極板のそれぞれから採取した正極電極材料について求められる値の平均値である。極板群が3つ以上の正極板を含む場合、正極電極材料の密度は、極板群の両端の極板以外の正極板から任意に選択される2つの正極板から採取した正極電極材料について求められる値の平均値である。ただし、3つの正極板のうち2つの正極板が極板群の両端の極板である場合には、正極電極材料の密度は、残る1つの正極板から採取した正極電極材料について求められる。
(正極電極材料の細孔分布と全細孔容積の測定)
以下に、正極電極材料の細孔分布と全細孔容積の測定方法、ならびに正極電極材料またはその構成成分の分析方法について説明する。測定または分析には、前述の方法で入手した未粉砕の試料Aを用いる。
未粉砕の試料Aについて、水銀ポロシメータを用いて、試料Aの細孔分布と全細孔容積を測定し、細孔分布から細孔径20μm以上100μm以下である細孔P1の容積V1を算出し、全細孔容積である容積V0で除すことで比V1/V0を求める。なお、測定の圧力範囲は、0.5psia以上33000psia以下(≒3.447kPa以上227528kPa以下)とする。また、細孔分布は、細孔径が17nm以上340μm以下の範囲について求められる。水銀ポロシメータとしては、(株)島津製作所製の自動ポロシメータ(オートポアIV9505)を用いる。
(セパレータ)
鉛蓄電池は、通常、負極板と正極板との間に介在するセパレータを備えている。セパレータとしては、不織布で構成される。不織布は、繊維を織らずに絡み合わせたマットであり、繊維を主体とする。不織布は、例えば、不織布の60質量%以上が繊維で形成されている。不織布は、繊維以外の成分、例えば耐酸性の無機粉体(例えば、シリカ粉末、ガラス粉末、珪藻土)、結着剤としてのポリマーなどを含んでもよい。
繊維としては、ガラス繊維、有機繊維などを用いることができる。有機繊維としては、電解液に不溶性の繊維材料が用いられる。有機繊維としては、例えば、ポリマー繊維(ポリオレフィン繊維、アクリル繊維、ポリエステル繊維(ポリエチレンテレフタレート繊維など)など)、パルプ繊維などが挙げられる。
不織布は、少なくともガラス繊維を含むことが好ましい。ガラス繊維を含む不織布はAGM(Absorbed Glass Mat)セパレータとも称される。不織布は、ガラス繊維と有機繊維とを含んでもよい。不織布を構成する繊維全体に占めるガラス繊維の割合は、60質量%以上であることが好ましい。
セパレータは、不織布のみで構成してもよい。セパレータは、必要に応じて、不織布と微多孔膜との積層物、不織布とこれと異種または同種の素材とを貼り合わせた物、または不織布とこれと異種または同種の素材とで凹凸をかみ合わせた物などであってもよい。
微多孔膜は、繊維成分以外を主体とする多孔性のシートであり、例えば、造孔剤含む組成物をシート状に押し出し成形した後、造孔剤を除去して細孔を形成することにより得られる。微多孔膜は、耐酸性を有する材料で構成することが好ましく、ポリマー成分を主体とする微多孔が好ましい。ポリマー成分としては、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)が好ましい。造孔剤としては、ポリマー粉末およびオイルからなる群より選択される少なくとも一種などが挙げられる。
負極板と正極板との間に介在させるセパレータの厚さは、極間距離に応じて選択すればよい。セパレータの枚数は、極間数に応じて選択すればよい。
(電解液)
電解液は、硫酸を含む水溶液であり、必要に応じてゲル化させてもよい。
電解液は、必要に応じて、カチオン(例えば、金属カチオン)、および/またはアニオン(例えば、硫酸アニオン以外のアニオン(リン酸イオンなど))を含んでいてもよい。金属カチオンとしては、例えば、Naイオン、Liイオン、Mgイオン、およびAlイオンからなる群より選択される少なくとも一種が挙げられる。
満充電状態の鉛蓄電池における電解液の20℃における比重は、例えば、1.20以上であり、1.25以上であってもよい。電解液の20℃における比重は、1.35以下であり、1.32以下であることが好ましい。
電解液の20℃における比重は、1.20以上1.35以下、1.20以上1.32以下、1.25以上1.35以下、または1.25以上1.32以下であってもよい。
(その他)
鉛蓄電池は、電槽のセル室に極板群と電解液とを収容する工程を含む製造方法により得ることができる。鉛蓄電池の各セルは、各セル室に収容された極板群および電解液を備える。極板群は、セル室への収容に先立って、正極板、負極板、およびセパレータを、正極板と負極板との間にセパレータが介在するように積層することにより組み立てられる。正極板、負極板、電解液、およびセパレータは、それぞれ、極板群の組み立てに先立って、準備される。鉛蓄電池の製造方法は、極板群および電解液をセル室に収容する工程の後、必要に応じて、正極板および負極板の少なくとも一方を化成する工程を含んでもよい。
1つのセルに含まれる極板群における各極板は、1枚であってもよく、2枚以上であってもよい。
図1は、制御弁式鉛蓄電池の一例の構造を模式的に示す断面図である。図1において、鉛蓄電池1は、極板群11と電解液(図示せず)とを収容する電槽10を具備する。電槽10の上部開口は蓋12Aで閉じられている。極板群11は、それぞれ複数枚の負極板2および正極板3を、セパレータ4を介して積層することにより構成されている。
複数の負極板2のそれぞれの上部には、上方に突出する集電用の耳部(図示せず)が設けられている。複数の正極板3のそれぞれの上部にも、上方に突出する集電用の耳部(図示せず)が設けられている。そして、負極板2の耳部同士は負極用ストラップ(図示せず)により連結され一体化されている。同様に、正極板3の耳部同士も正極用ストラップ(図示せず)により連結されて一体化されている。負極用ストラップは外部端子となる負極柱(図示せず)に接続され、正極用ストラップは外部端子となる正極柱(図示せず)に接続されている。
電槽10は複数(図示例では3個)の互いに独立したセル室10Rに区分され、各セル室10Rに1つの極板群11が収容されている。蓋12Aは、セル室10R毎に独立した排気弁13を備える。セル室10Rの内圧が所定の上限値を超えると、排気弁13が開き、セル室10Rから直接ガスを外部に放出する。セル室10Rの内圧が上限値以下では、正極板3で発生した酸素が同じセル室10R内の負極板2で還元されて水を生成する。
なお、制御弁式鉛蓄電池の構造は、上記に限定されない。例えば、図1には各セル排気型の場合を示したが、蓋が各セル室と連通する一括排気室を有し、一括排気室がセル室の数より少数(例えば1個)の排気弁を備える一括排気型であってもよい。
本明細書中、高率放電性能は、以下の手順で高温フロート寿命試験により評価される。評価に用いられる試験電池は、定格電圧2V/セル、定格10時間率容量は7.2Ahである。
≪高温フロート寿命試験≫
60℃±3℃の水槽内で、2.275V/セルの定電圧でフロート充電を継続し、1月(30日)毎に40℃±3℃に戻し、以下の条件で、3CA放電(高率放電)時間の測定を実施する。そして、6ヵ月後の3CA放電時間を求めることで、高率放電性能を評価する。
(a)3CA放電時間の測定
21.6A(3C(1Cは定格容量として記載の数値(Ah)の電流(A)を意味する。))での高率放電を放電終止電圧1.0V/セルまで実施し、3CA放電時間を求める。その後、0.72A(0.1C)で放電容量の100%を充電し、引き続き、0.36A(0.05C)で放電容量の50%(合計150%)を充電する。その後、2.23V/セルの定電圧でフロート充電を継続する。そして、30日毎に、同様の手順で3CA放電での容量測定を行う。
本発明に係る鉛蓄電池を以下にまとめて記載する。
(1)制御弁式鉛蓄電池であって、
前記制御弁式鉛蓄電池は、極板群および電解液を含む少なくとも1つのセルを含み、
前記極板群は、正極電極材料を含む正極板と、負極電極材料を含む負極板と、前記正極板および前記負極板の間に介在するセパレータとを含み、
前記正極電極材料は細孔を含み、
前記細孔のうち細孔径20μm以上100μm以下である細孔P1の容積V1と、すべての前記細孔の容積V0との比V1/V0は、0.022を超える、制御弁式鉛蓄電池。
(2)前記比V1/V0は、0.040以上である、上記(1)に記載の制御弁式鉛蓄電池。
(3)前記比V1/V0は、0.180以下である、上記(1)または(2)に記載の制御弁式鉛蓄電池。
(4)前記比V1/V0は、0.140以下である、上記(1)または(2)に記載の制御弁式鉛蓄電池。
(5)前記正極電極材料の密度は3.3g/cm以上4.8g/cm以下である、上記(1)~(4)のいずれか1項に記載の制御弁式鉛蓄電池。
(6)無停電電源装置で使用される、上記(1)~(5)のいずれか1項に記載の制御弁式鉛蓄電池。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されない。
≪鉛蓄電池A1~A7、C1~C19≫
鉛蓄電池の準備
(a)負極板の作製
原料の鉛粉と、有機防縮剤であるリグニンと、硫酸バリウムと、カーボンブラックとを、適量の硫酸水溶液と混合して、負極ペーストを得る。負極ペーストを、Pb-Ca-Sn合金製の鋳造格子に充填し、熟成乾燥し、未化成の負極板を得る。
(b)正極板の作製
原料の鉛粉と、造孔材として用いた黒鉛の添加量と平均粒子径(D50)が以下の表に示す値となるように硫酸水溶液と混合して、正極ペーストを得る。造孔材の添加量を変更することで、正極電極材料中の細孔の大きさと容積を変化させ、比V1/V0を制御した。正極ペーストを、Pb-Ca-Sn合金製の鋳造格子に充填し、熟成乾燥し、未化成の正極板を得る。
なお、化成後に満充電した鉛蓄電池について、既述の手順で求められる正極電極材料の密度が表に示す値となるように、正極ペーストの調製に用いる硫酸水溶液の濃度および量を調節する。
(c)鉛蓄電池の作製
試験電池は定格電圧2V/セル、定格10時間率容量は7.2Ahである。試験電池の極板群は、正極板3枚と負極板4枚で構成する。正極板と負極板とを、これらの間にセパレータを介在させた状態で交互に積層し、極板群を形成する。極板群をABS製の電槽に収容して、蓋で密閉する。セパレータとしては、微細ガラスマットを用いる。電解液を注液した後、電槽内で極板群に化成を施すことにより、制御弁式の鉛蓄電池を作製する。化成により、鉛蓄電池は、満充電状態となる。満充電状態の鉛蓄電池における電解液の20℃における比重は、1.33である。
評価
(a)高率放電性能
既述の方法で高温フロート寿命試験を実施し、6ヵ月後の3CA放電時間を求める。
結果を図2~3および表1~2に示す。表1および表2における「6ヶ月後の3CA放電時間」は、電池A1の高率放電性能(高率放電時間)を100としたときの相対値で表す。表に示したデータのうち、A1、C7、C14、およびC15は比較例であり、A2~A7およびC1~C6、C8~C13、およびC16~C19は実施例である。細孔径20μm以下の小さな細孔が増加しても高率放電性能は若干向上したが、細孔径20μm以上の大きな細孔が増加すると高率放電性能は大きく向上した。図2および表1に示されるように、正極電極材料中の細孔径20μm以上100μm以下の細孔P1との容積V1と、すべての前記細孔の容積V0との比V1/V0が0.022を超える場合、高率放電性能が向上した。比V1/V0が0.180を超える場合、高率放電性能が低下する。性能が低下する理由は明確になっていないが、活物質同士の結びつきが低下したことで硫酸鉛が蓄積しやすくなったと考えられるため、比V1/V0は0.180以下(例えば0.155以下)が好ましい。
より高い高率放電性能の向上効果を得る観点からは、比V1/V0は0.040以上が好ましく、0.140以下がより好ましい。
Figure 2023106116000002
図3および表2では、正極電極材料の密度を変更した時の高率放電性能と比V1/V0とを比較している。ここでは、C1~C6およびC14~C19は、A1~A7およびC7~C13の比較対象とする。正極電極材料の密度が小さい3.1g/cmだと、造孔材を添加しない場合でも比V1/V0が0.022以下となる正極電極材料を作製することは出来なかった。同程度の大きさの正極電極材料の密度同士を比較すると、比V1/V0が0.022以下の実施例に比べて、比V1/V0が0.022を超える実施例では、高率放電性能が向上する傾向が見られた。正極電極材料の密度が3.3g/cm以上(または3.4g/cm以上)および4.8g/cm以下(または4.7g/cm以下)だと、比V1/V0が0.022を超える場合に高率放電性能が大きく向上する傾向が見られた。
上記の結果が得られる理由は、以下のように考えられる。正極電極材料の密度が小さすぎると、電極材料の細孔が全体的に大きくなり、造孔材を用いて大きな孔を形成すると活物質の導電パスが取りにくくなる。その結果、活物質の導電性が低下して高率放電性能が低下する。また、正極電極材料の密度が大きすぎると、電極材料の細孔が全体的に小さくなり、造孔材を用いて大きな孔を形成した部分以外での細孔閉塞が生じやすくなる。その結果、高率放電性能の低下を抑制する効果が小さくなる。
高率放電性能の低下を抑制する効果を高めるためには、正極電極材料の密度も重要である。正極電極材料の密度をある程度大きくすることで、活物質の導電性が低下するおそれを低減でき、正極電極材料の密度をある程度小さくすることで、高率放電性能の低下を抑制する効果が小さくなるおそれを低減できる。そのため、比V1/V0の増加に伴い高率放電性能が向上する効果が得られる正極電極材料の密度の数値範囲は、下限を3.3g/cm、上限を4.8g/cmとすることが好ましい。
Figure 2023106116000003
本発明は、鉛蓄電池に利用できる。
1:制御弁式鉛蓄電池
2:負極板
3:正極板
4:セパレータ
11:極板群
10:電槽
10R:セル室
12A:蓋
13:排気弁

Claims (6)

  1. 制御弁式鉛蓄電池であって、
    前記制御弁式鉛蓄電池は、極板群および電解液を含む少なくとも1つのセルを含み、
    前記極板群は、正極電極材料を含む正極板と、負極電極材料を含む負極板と、前記正極板および前記負極板の間に介在するセパレータとを含み、
    前記正極電極材料は細孔を含み、
    前記細孔のうち細孔径20μm以上100μm以下である細孔P1の容積V1と、すべての前記細孔の容積V0との比V1/V0は、0.022を超える、制御弁式鉛蓄電池。
  2. 前記比V1/V0は、0.040以上である、請求項1に記載の制御弁式鉛蓄電池。
  3. 前記比V1/V0は、0.180以下である、請求項1または2に記載の制御弁式鉛蓄電池。
  4. 前記比V1/V0は、0.140以下である、請求項1または2に記載の制御弁式鉛蓄電池。
  5. 前記正極電極材料の密度は3.3g/cm以上4.8g/cm以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の制御弁式鉛蓄電池。
  6. 無停電電源装置で使用される、請求項1~5のいずれか1項に記載の制御弁式鉛蓄電池。
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