JP2023097013A - 開閉機構と開閉機構を備えた装置 - Google Patents

開閉機構と開閉機構を備えた装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本体の一部を覆うとともに露出させるように開閉する開閉体を閉じるときに正規の閉じ位置に至る手前で止めることなく閉じることができる開閉機構等を提供する。【解決手段】開閉機構は、本体において第1軸を支点に開閉する開閉体に配置される第1傾斜部と、開閉体に配置される第2傾斜部と、本体に配置される第2軸を支点に第1傾斜部と第2傾斜部との間で揺動する揺動部と、を備え、揺動部は、開閉体を閉じる動作において、第2傾斜部と接触して開閉体を開く方向の力を作用させた後、第1傾斜部と接触して開閉体を閉じる方向に力を作用させる。【選択図】図8

Description

この発明は、開閉機構と開閉機構を備えた装置に関するものである。
下記特許文献1には、筐体本体に対して開閉可能に設けられた開閉部と、筐体本体と開閉部とにそれぞれ設けられ、互いに係合することにより開閉部を筐体本体に閉状態に保持する係合部を少なくとも2つと、を備えた筐体の開閉機構が記載されている。
また特許文献1には、その開閉機構に関して、第1の係合部において筐体本体と開閉部とが平衡部にある場合、開閉部の開閉挙動は前記2つの係合部のうち第2の係合部の挙動に従うことも記載されている。さらに特許文献1には、その開閉機構に関して、前記第2の係合部に、筐体本体と開閉部との位置関係に基づいて、開閉部を筐体本体から押し出す押出領域とその押出領域に対して境界部を介して設けられ開閉部を筐体本体内に引き込む引込領域が設けられることも記載されている。
下記特許文献2には、画像形成装置本体と、その装置本体に対して開閉可能な開閉部材と、その装置本体に設けられ、回動可能なロック部材と前記ロック部材を付勢する付勢部材と、を有して開閉部材をロック位置にロックするロック機構と、開閉部材に設けられ、ロック部材に係合する係合部材と、を有する画像形成装置が記載されている。
下記特許文献3には、開閉可能に支持された扉と、扉に設けられた引き込み部材と、引き込み部材と接離可能な扉開閉手段と、を備えた冷蔵庫の扉開閉装置が記載されている。
また特許文献3には、その扉開閉手段が、モータの正回転で引き込み部材を介して扉を開放する方向に移動させる扉開放部材と、モータの逆回転で引き込み部材を介して扉を閉鎖する方向に移動させる扉閉鎖部材と、モータと扉閉鎖部材との間の駆動力伝達経路中にトルクを制限するトルク制限手段と、を有することも記載されている。
特開2006-137110号公報(請求項1,2、図4,図10) 特許第6335950号公報(請求項1、図5,8) 特許第4143568号公報(請求項1、図3-5)
この発明は、本体の一部を覆うとともに露出させるように開閉する開閉体を閉じるときに正規の閉じ位置に至る手前で止めることなく閉じることができる開閉機構およびそれを備えた装置を提供するものである。
この発明(1)の開閉機構は、
本体において第1軸を支点に開閉する開閉体に配置される第1傾斜部と、
前記開閉体に配置される第2傾斜部と、
前記本体に配置される第2軸を支点に前記第1傾斜部と前記第2傾斜部との間で揺動する揺動部と、
を備え、
前記揺動部は、前記開閉体を閉じる動作において、前記第2傾斜部と接触して前記開閉体を開く方向の力を作用させた後、前記第1傾斜部と接触して前記開閉体を閉じる方向に力を作用させることを特徴とする開閉機構である。
この発明(2)は、上記発明(1)の開閉機構において、
前記第1傾斜部は、前記第1軸に向く側に存在して斜め下方に傾斜する部分を有し、
前記第2傾斜部は、前記第1傾斜部から前記第1軸に近づく側に離れるとともに当該第1傾斜部に向く側に存在して斜め下方に傾斜する部分を有することを特徴とする開閉機構である。
この発明(3)は、上記発明(1)または(2)の開閉機構において、
前記揺動部は、前記本体に設けられる第1取付け部と、当該揺動部の前記第2軸よりも前記第1取付け部から離れた位置に設けられる第2取付け部と、前記第1取付け部と前記第2取付け部の間に張力を付与するよう取り付けられる張力付与部材と、を備え、
前記揺動部は、前記開閉体の開閉する動作において前記第1傾斜部または第2傾斜部が接触することをきっかけにして、前記張力が付与された状態下で、前記第1傾斜部または第2傾斜部のいずれかの側に切り替えられて揺動することを特徴とする開閉機構である。
この発明(4)は、上記発明(2)の開閉機構において、
前記第1傾斜部の前記傾斜する部分は、前記開閉体を閉じる動作において、当該第1傾斜部の側に揺動するときの前記揺動部が接触し続ける閉じ部分を有する開閉機構である。
この発明(5)は、上記発明(4)の開閉機構において、
前記揺動部は、前記閉じ部分に接触したままで前記開閉体を閉じた状態に保つことを特徴とする開閉機構である。
この発明(6)は、上記発明(4)の開閉機構において、
前記閉じ部分は、前記開閉体を開け始めるときに、当該閉じ部分に接触している前記揺動部を前記第2傾斜部の側にむけて揺動させ始める部分として機能することを特徴とする開閉機構である。
この発明(7)は、上記発明(2)の開閉機構において、
前記第2傾斜部の前記傾斜する部分は、前記開閉体を開ける動作において、当該第2傾斜部の側に揺動し始める前記揺動部が最初に接触する開け部分を有することを特徴とする開閉機構である。
この発明(8)は、上記発明(7)の開閉機構において、
前記第2傾斜部の前記傾斜する部分は、前記開け部分の前記閉じる方向の下流側の端部から続けて設けられる押し上げ部分を有し、
前記押し上げ部分は、前記開閉体を閉じ始めるときに、前記第2傾斜部の側に揺動している前記揺動部に接触して当該揺動部が前記第1傾斜部の側に揺動するよう動かすことを特徴とする開閉機構である。
この発明(9)は、上記発明(3)の開閉機構において、
前記本体に、前記揺動部を前記第1傾斜部の側に揺動したときに接触して当該揺動を停止させる第1停止部と、前記揺動部を前記第2傾斜部の側に揺動したときに接触して当該揺動を停止させる第2停止部とを有する揺動規制部が配置されていることを特徴とする開閉機構である。
この発明(10)は、上記発明(1)から(9)のいずれかの開閉機構において、
前記揺動部は、前記開閉体が開いているときに目視可能な状態になっていることを特徴とする開閉機構である。
この発明(11)は、上記発明(10)の開閉機構において、前記揺動部は、前記開閉体が開いているときに手動で揺動可能になっていることを特徴とする開閉機構である。
この発明(12)は、上記発明(2)から(10)のいずれかの開閉機構において、
前記第1傾斜部は、前記傾斜する部分の前記閉じる方向の下流側の端部に続いて設けられる異常解除部分を有し、
前記異常解除部分は、前記開閉体を閉じる動作において、前記第1傾斜部の側に揺動している状態の前記揺動部に接触して当該揺動部を前記第2傾斜部の側に揺動させるよう動かすことを特徴とする開閉機構である。
また、この発明(13)の開閉機構を備えた装置は、
本体と、
前記本体に開閉可能に取り付けられた単数または複数の開閉体と、
前記本体と前記開閉体の少なくとも1つの開閉体とに設けられる上記発明(1)から(12)のいずれかの開閉機構と、
を備えたことを特徴とする開閉機構を備えた装置である。
この発明(14)は、上記発明(13)の開閉機構を備えた装置において、
前記本体は、画像を記録媒体に形成する画像形成部が配置されていることを特徴とする開閉機構を備えた装置である。
上記発明(1)の開閉機構によれば、本体の一部を覆うとともに露出させるように開閉する開閉体を閉じるときに正規の閉じ位置に至る手前で止めることなく閉じることができる。
上記発明(2)によれば、第1傾斜部と第2傾斜部が前記各傾斜する部分を有しない場合に比べて、揺動部が第1傾斜部および第2傾斜部に接触したときに所要の力を作用させやすくなる。
上記発明(3)によれば、揺動部が、開閉体の開閉する動作において第1傾斜部または第2傾斜部が接触することをきっかけにして、張力付与部材の張力の付与下で、第1傾斜部または第2傾斜部のいずれかの側に切り替えられて揺動する構成でない場合に比べて、揺動部を簡易に構成することができる。
上記発明(4)によれば、第1傾斜部の傾斜する部分が閉じ部分を有しない場合に比べて、第1傾斜部が揺動部から開閉体を閉じる方向の力を受け続けることができる。
上記発明(5)によれば、揺動部が閉じ部分に接触しないで開閉体を閉じた状態に保つ場合に比べて、開閉体をガタつきにくい状態で閉じることができる。
上記発明(6)によれば、閉じ部分が、開閉体を開け始めるときに閉じ部分に接触している揺動部を第2傾斜部の側にむけて揺動させ始める部分として機能しない場合に比べて、開閉体の開ける操作を円滑に行うことができる。
上記発明(7)によれば、第2傾斜部の傾斜する部分が開け部分を有しない場合に比べて、第1傾斜部が揺動部から開閉体を開ける方向の力を確実に受けることができる。
上記発明(8)によれば、第2傾斜部の傾斜する部分が押し上げ部分を有しない場合に比べて、開閉体の閉じる操作を円滑に行うことができる。
上記発明(9)によれば、本体に揺動規制部が配置されない場合に比べて、揺動部を必要な範囲で揺動させることができる。
上記発明(10)によれば、揺動部は開閉体が開いているときに目視可能な状態になっていない場合に比べて、揺動部の状態を容易に確認することができる。
上記発明(11)によれば、揺動部は開閉体が開いているときに手動で揺動可能になっていない場合に比べて、異常な状態にあるときの揺動部を手動で直すことができる。
上記発明(12)によれば、第1傾斜部が異常解除部分を有しない場合に比べて、異常な状態にあるときの揺動部を開閉体の閉じる操作の過程において特別な操作を要することなく容易に直すことができる。
上記発明(13)の開閉機構を備えた装置によれば、開閉機構を設けた開閉体を閉じるときに正規の閉じ位置に至る手前で止めることなく閉じることができる。
上記発明(14)によれば、開閉体を正規の閉じ位置に至る手前で止めることなく閉じることができ、画像形成部の動作に支障をきたすおそれがない。
(A)は第1の実施形態に係る開閉機構を備えた装置の開閉カバーを閉じた状態の斜視図、(B)は(A)の装置の開閉カバーを開けた状態の斜視図である。 図1の装置の開閉カバーを開けた部分の概略断面図である。 図1の装置の開閉カバーを閉じた部分の概略断面図である。 (A)は開閉機構の右斜め側方の斜視図、(B)は開閉装置の左斜め側方の斜視図である。 第1傾斜部および第2傾斜部を有する第1構造体の右側面図である。 (A)は開閉機構の揺動部を有する第2構造体の正面図、(B)はその揺動部の拡大図である。 (A)は開閉カバーを開けたときの揺動部の正面図、(B)は開閉カバーの開閉の途中にあるときの揺動部の正面図、(C)は開閉カバーを閉じたときの揺動部の正面図である。 (A)は開閉機構の係合の開始または終了時の右側面図、(B)は(A)の第1傾斜部および第2傾斜部のB-B線に沿う断面を含めた揺動部の正面図である。 (A)は開閉機構の係合の途中の右側面図、(B)は(A)の第1傾斜部および第2傾斜部のB-B線に沿う断面を含めた揺動部の正面図である。 (A)は開閉機構の係合の完了時の右側面図、(B)は(A)の第1傾斜部および第2傾斜部のB-B線に沿う断面を含めた揺動部の正面図である。 開閉カバーを閉じるときに揺動部が異常である開閉機構の概要図である。 (A)は図11の異常状態の揺動部の正面図、(B)は(A)の異常状態の揺動部を手動で対処した後の揺動部の概要図である。 第2の実施形態に係る開閉機構の側面図である。 図13の開閉機構における第1構造体の概略側面図である。 (A)は図13の開閉機構の開閉カバーを閉じるときの概略正面図、(B)は図13の開閉機構の異常解消時の概略正面図である。 (A)は第3の実施形態に係る開閉機構を備えた装置の開閉カバーを閉じた状態の斜視図、(B)は(A)の装置の開閉カバーを開けた状態の斜視図である。 図16の装置の概略正面図である。
以下、この発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
第1の実施形態.
図1は、この発明の第1の実施形態に係る開閉機構1を備えた装置100Aを状態別に概念的に示す斜視図である。図2は、その装置100Aの開閉カバーを開けた部分の概略断面図である。図3は、その装置100Aの開閉カバーを閉じた部分の概略断面図である。図4は、装置100Aで採用した開閉機構1Aの斜視図である。
<開閉機構を備えた装置>
開閉機構1を備えた装置100Aは、図1に示されるように、本体の一例である筐体10Aを備えている。
筐体10Aは、所要の外観形状で構成されており、その外側が外装カバー11で覆われている。また、筐体10Aは、その内部等に、装置100Aの所要の機能を発揮するための複数の機能部102A,102Bが配置されている。機能部102A,102Bは、後で例示する画像形成部や媒体供給部に限定されず、それ以外の各種分野の任意の機能をもつ部分を含むものである。このため、装置100Aは、任意の種類の装置として構成することが可能である。
また、装置100Aは、図1に示されるように、外装カバー11の一部が、装置100Aの一部を覆うとともに露出させるよう開閉する開閉体の一例である開閉カバー12A,12Bとして構成されている。装置100Aは、開閉カバー12A,12B以外の開閉カバーを備えていてもよい。
開閉カバー12Aは、例えば、装置100Aの正面側に配置される外装カバー11aの一部を構成する矩形状のカバーである。
この開閉カバー12Aは、図2から図5等に示されるように、その下端部がヒンジ13で開閉可能に支持され、そのヒンジ13の支持軸13aを支点にして矢印で示す方向Da1,Da2に所定の角度で回転して開閉動する、いわゆる縦開き型の開閉カバーになっている。
支持軸13aは、第1軸の一例であり、開閉カバー12Aの開閉する方向Da1,Da2に対して直交する方向に長い軸である。第1の実施形態における支持軸13aは、開閉カバー12Aの開閉する方向Da1,Da2の左右に直交する方向に長い円柱状の軸になっている。
図1(B)に示される符号14は、本体10Aにおいて開閉カバー12Aで開閉されるときの開閉部である。また、第1の実施形態では、ヒンジ13の支持軸13aが本体10Aの一部(開閉部14)に設けられ、ヒンジ13の軸受部13bが開閉カバー12Aに設けられている。
開閉カバー12Bは、例えば装置100Aの右側面に配置される外装カバー11bの一部を構成する矩形状のカバーである。
この開閉カバー12Bは、その前方の側端部がヒンジ13で開閉可能に支持され、そのヒンジ13の軸を支点にして矢印Db1,Db2で示す方向に所定の角度で回転して開閉動する、いわゆる横開き型の開閉カバーになっている。
図1に示される符号15a,15bは、開閉カバー12Aと開閉カバー12Bをそれぞれ開ける際の操作者の手を取っ手部分に誘導するための窪み部分かまたはその取っ手部分である。
さらに、装置100Aは、1つ(単数)の開閉カバー12Aにその閉じるときの係合(引っ掛かり)を主に行う後述する開閉機構1Aが設けられている。
残りの開閉カバー12Bや図示しない他の開閉カバーは、開閉機構1とは異なる構成からなる開閉機構や開閉機構が設けられているが、開閉機構1Aを同様に設けてもよい。
<開閉機構>
開閉機構1Aは、図1から図3等に示されるように、開閉カバー12Aに配置される第1傾斜部3Aおよび第2傾斜部4Aを有する第1構造体2Aと、本体10Aに配置されて開閉カバー12Aを閉じるときに第1構造体2Aと係合する揺動部6Aを有する第2構造体5Aとを備えている。
第1構造体2Aは、開閉カバー12Aの裏面(後方面)の所要の位置に取り付けられる。第1の実施形態における第1構造体2Aは、その第1傾斜部3Aおよび第2傾斜部4Aが、開閉カバー12Aが閉じられたときに第2構造体5Aの揺動部6Aと接触して係合することが可能な位置に配置されている。
また、第2構造体5Aは、例えば本体10Aの開閉部14の所要の位置に配置される取付けフレーム16に取り付けられる。第1の実施形態における第2構造体5Aは、開閉部14における左右のほぼ中央でかつその上方側になる位置に配置されている。
そして、第1構造体2Aは、図2から図5等に示されるように、支持部21に第1傾斜部3Aと第2傾斜部4Aを設けた構造体として構成されている。
第1構造体2Aにおける第1傾斜部3Aと第2傾斜部4Aは、開閉カバー12Aの矢印で示す開閉方向Da1,Da2に沿う開閉の動作(第1軸の一例である支持軸13aを支点にした動作)に伴って一体で移動する。
第1傾斜部3Aと第2傾斜部4Aは、支持部21の上下に離れた位置でそれぞれ突出する突出部30A,40Aに後述の傾斜する部分31,41がそれぞれ形成された部分である。
また、第1傾斜部3Aと第2傾斜部4Aは、第2傾斜部4Aが第1傾斜部3Aよりも支持軸13aに近い側に存在するよう配置される。第1の実施形態の場合において換言すると、第2傾斜部4Aが第1傾斜部3Aよりも上下方向の下方側に存在するよう配置されている。
支持部21は、第1傾斜部3Aと第2傾斜部4Aを支持する部分である。第1の実施形態における支持部21は、縦長の長方形状で上部が片側に曲げられた板状の部分として構成されている。支持部21の形状等については、第1傾斜部3Aと第2傾斜部4Aを支持することが可能なものであればよく、特に制約されない。
支持部21は、開閉カバー12Aの裏面の所定の取付け位置に固定されて取り付けられる。
突出部30A,40Aは、支持部21の片面から開閉カバー12Aを閉じる方向Da2の下流側にむけてそれぞれ突出する部分である。第1の実施形態における突出部30A,40Aはいずれも、所要の厚さからなる板状の形態になっている。
第1傾斜部3Aは、突出部30Aのうち支持軸13aに向く側(下辺部)に存在して斜め下方に所要の傾斜角αで傾斜する部分31を有している。
第2傾斜部4Aは、板状の突出部40Aのうち第1傾斜部3Aから軸13aに近づく側に離れるとともに第1傾斜部3Aに向く側(上辺部)に存在して斜め下方に所要の傾斜角βで傾斜する部分41を有している。
上記傾斜角α,βはいずれも、図5に示されるように、開閉カバー12Aを閉じる方向Da2(または開閉カバー12Aを閉じたときの水平の方向)にほぼ沿う直線を基準線Lsとしたとき、その基準線Lsに対してなす角度のうちの小さい方の角度になる。
また、この傾斜する部分31と傾斜する部分41は、図5や図8等に示されるように、開閉カバー12Aを開閉する動作に際して、第2構造体5Aにおける揺動部6Aが進入して揺動することが可能な隙間空間Saを確保するために必要な間隔Stをあけた状態で形成されている。さらに、傾斜する部分31と傾斜する部分41は、揺動部6A(の揺動本体61)と接触する角部をテーパ面として、その接触後における接触移動の円滑化を図っている。
一方、第2構造体5Aは、図2から図4,図6等に示されるように、本体10Aの開閉部14における前記取付けフレーム16に揺動部6Aと揺動規制部7Aを設けた構造体として構成されている。
取付けフレーム16は、開閉カバー12Aを閉じたときに、第1傾斜部3Aの突出する先端側の一部を通過させて逃がす第1開口部16aと、第2傾斜部4Aの突出する先端側の一部を通過させて逃がす第2開口部16bが設けられている。
ちなみに、第2構造体5Aは、取付けフレーム16に代えて専用の支持体を採用することも可能である。これを採用した場合は、その専用の支持体を最終的に例えば取付けフレーム16に取り付ければよい。
第2構造体5Aにおける揺動部6Aは、図6から図10等に示されるように、本体10Aの取付けフレーム16に設けられる第2軸の一例である揺動軸18を支点に第1傾斜部3Aと第2傾斜部4Aとの間で、第1傾斜部3Aと第2傾斜部4Aに接触し得るよう揺動する部分である。
そして、この揺動部6Aは、図8から図10等に示されるように、開閉カバー12Aを閉じる動作において、第2傾斜部4Aと接触して開閉カバー12Aを開く方向Da1の力Faを作用させた後、第1傾斜部3Aと接触して開閉カバー12Aを閉じる方向Da2に力Fbを作用させる部分である。
このときの各力Fa,Fbが作用することの詳細については後述する。
第1の実施形態における揺動部6Aは、図4,図6,図7等に示されるように、揺動本体61と、第1取付け部65と、第2取付け部66と、張力付与部材67とを備えた構造体として構成されている。
揺動本体61は、図6等に示されるように、所要の厚さで一方向に細長く延びる板状の部材で構成されている。また、この揺動本体61を揺動可能に支持する第2軸の一例である揺動軸18は、図8(A)に示されるように、支持軸13aとは直交する方向に長い軸である。また揺動軸18は、具体的には開閉カバー12Aを閉じる方向Da2にほぼ沿って長く延びる軸である。第1の実施形態における揺動軸18は、取付けフレーム16の前面において前方向に沿って突出する円柱状の突起として形成されている。
揺動本体61は、図6等に示されるように、長手方向の一端部61aにおける揺動軸18を支点にして、その他端部61bが上方向Ea1または下方向Ea2に移動するよう揺動する。
また、揺動本体61は、図6(B)に示されるように、長手方向の一端部61aに揺動軸18を回動可能に嵌め入れるよう設けられる軸受部62と、その一端部61aから他端部61bに向かう上部分(上辺部)に設けられて第1傾斜部3Aと接触する第1接触面63と、一端部61aから他端部61bに向かう下部分(下辺部)に設けられて第2傾斜部4Aと接触する第2接触面64とを有する形状になっている。
第1接触面63は、揺動本体61の上辺部のうち他端部61b側に偏った部分に所要の長さで形成される。また第1接触面63は、図7(C)や図10(B)に示されるように、開閉カバー12Aが閉じ完了位置にあるときの揺動本体61が第1構造体2Aにおける第1傾斜部3Aにほぼ水平の状態で接触して第1傾斜部3Aを保持する閉じ保持面として形成されている。
また、揺動本体61の上辺部のうち第1接触面63の一端から一端部61aの側に続く部分には、図6(B)に示されるように、揺動本体61が揺動するときに第1傾斜部3Aと接触しないよう逃げる接触回避面61cが形成されている。さらに、揺動本体61の上辺部のうち接触回避面61cの一端から一端部61aに至る部分には、図6(B)に示されるように、揺動規制部7Aの後述する第1停止部72と接触する揺動規制上面69aが形成されている。
第2接触面64は、揺動本体61の下辺部のうち他端部61b側に偏った部分に所要の長さで形成される。第2接触面64は、後述する揺動規制下面69bとともに揺動本体61の一端部61aから他端部61bにほぼ直線状に連続して延びる平坦な面で構成されている。
また、揺動本体61の下辺部のうち第2接触面64の一端から一端部61aに至る部分には、図6(B)に示されるように、揺動規制部7Aの後述する第1停止部72と接触する揺動規制下面69bが形成されている。
さらに、揺動本体61は、第1傾斜部3Aと第2傾斜部4Aと接触する角部をテーパ面として、その接触後における接触揺動の円滑化を図っている。
図6(A)等における符号68は、揺動本体61の一端部61aと揺動規制部7Aの一部との間に取り付けられる側面板である。側面板68は、揺動軸18と第1取付け部65を取付け位置の基準にして張力付与部材67の下側に取り付けられ、揺動本体61の揺動時における張力付与部材67の挙動が安定するよう支えている。
第1取付け部65は、張力付与部材67の一端を取り付ける部分である。第1取付け部65は、本体10A側の取付けフレーム16に設けられる。第1の実施形態では、第1取付け部65は、取付けフレーム16に配置される後述する揺動規制部7Aに、前方向に突出する円柱状の突起として設けられている。
第2取付け部66は、張力付与部材67の他端を取り付ける部分である。第2取付け部66は、揺動部6Aの揺動軸18を挟んで第1取付け部65とは反対側になる位置に設けられる。第1の実施形態では、第2取付け部66は、揺動本体61の長手方向における中央から一端部61a寄りの位置に前方向に突出する円柱状の突起として設けられている。
張力付与部材67は、第1取付け部65と第2取付け部66の間に張力を付与するよう取り付けられる部材である。第1の実施形態では、張力付与部材67として引張り用のコイルばねを採用している。張力付与部材67の一例であるコイルばねは、その一端が第1取付け部65に取り付けられ、その他端が第2取付け部66に取り付けられている。これにより、張力付与部材67のコイルばねは、全体として第1取付け部65と第2取付け部66が引っ張られた状態に保ち、その両者間に所要の引っ張り力を付与している。
第2構造体5Aにおける揺動規制部7Aは、揺動部6Aの揺動本体61の揺動時における動きを所定の位置で停止させて揺動範囲を規制する部分である。
揺動規制部7Aは、図6等に示されるように、本体10Aの取付けフレーム16に配置される本体部71に、第1停止部72と第2停止部73を設けた構造部として構成されている。
本体部71は、取付けフレーム16のうち揺動本体61の軸受部62がある一端部61aに接近した位置に、前方向に隆起した形状の部分として配置されている。この本体部71には、第1取付け部65が、前方向に突出する円柱状の突起として設けられている。
第1停止部72は、揺動部6Aの揺動本体61が第1傾斜部3Aの側に揺動したときに接触して、そのときの揺動を停止させる部分である。第2停止部73は、揺動部6Aの揺動本体61が第2傾斜部4Aの側に揺動したときに接触して、そのときの揺動を停止させる部分である。
第1の実施形態における第1停止部72と第2停止部73は、本体部71の揺動本体61と向き合う面に、揺動部6Aの揺動範囲の両端を規制する位置となる壁面として設けられている。また、この第1停止部72と第2停止部73は、揺動軸18と第1取付け部65を結ぶ直線の中間位置を基準(始点)にして、上下の斜め方向に所定の角度でそれぞれ延びる面として形成されている。上記所定の角度は、第1傾斜部3Aと第2傾斜部4Aとの接触を考慮して揺動部6Aで必要となる揺動範囲の両端の位置に合わせて設定される。
第1停止部72には、図7(B)や図8(B)に示されるように、揺動本体61の揺動規制上面69aが接触する。第2停止部73には、図10(B)に示されるように、揺動本体61の揺動規制下面69bが接触する。
揺動部6Aにおいては、図7等に示されるように、揺動本体61が、揺動軸18を支点にして、下方側の揺動位置P1(図7(A))から中間の揺動位置P2(図7(B))を通過して上方側の揺動位置P3(図7(C))に至るよう揺動する。また、揺動部6Aは、揺動本体61が、その上方側の揺動位置P3から中間の揺動位置P2を経由して下方側の揺動位置P1に至る逆方向にも揺動する。
下方側の揺動位置P1は、揺動規制部7Aの第2停止部73と接触するときの位置になる。上方側の揺動位置P3は、揺動規制部7Aの第1停止部72と接触するときの位置になる。
このときの揺動部6Aにおける揺動は、図7に示されるように、張力付与部材67の張力Tが揺動本体61の第2取付け部66に付与された状態で行われる。
このため、揺動部6Aは、中間の揺動位置P2を切り換え地点または中立地点として、下方側の揺動位置P1と上方側の揺動位置P3のいずれか一方に積極的に向かうよう揺動する。
中間の揺動位置P2では、図7(B)に示されるように、第1取付け部65と第2取付け部66が揺動軸18を通過するよう一直線(Lc)に並んだ状態になって張力付与部材67から付与される張力T3が最大となる一方で、一時的に力のバランスがつり合って中立の状態になる。
これにより、揺動部6Aでは、揺動本体61が中間の揺動位置P2に達したときに、揺動本体61の揺動が促される力Jが一時的にほぼゼロの状態(J≒0)になる。
また、揺動部6Aは、この中間の揺動位置P2が切り換え地点になるため、中間の揺動位置P2にあるときの揺動本体61に外力が作用して揺動本体61が上下のいずれかの方向に動かれることで揺動のきっかけを得る。この揺動のきっかけを得ることにより、揺動部6Aは、揺動本体61が張力付与部材67の張力T1,T2を受けて下方側の揺動位置P1と上方側の揺動位置P3のいずれか一方に揺動する。上記外力は、第1傾斜部3Aと第2傾斜部4Aの接触により得られる。
この場合、揺動本体61は、下方側の揺動位置P1側に揺動するときには、張力付与部材67から張力T1を受け、その張力T1を下方側の揺動位置P1にむけて揺動する力J1に変換された状態で受ける。また、揺動本体61は、上方側の揺動位置P3にむけて揺動するときには、張力付与部材67から張力T2を受け、その張力T2が上方側の揺動位置P3にむけて揺動する力J2に変換された状態で受ける。
次に、第1構造体2Aにおける第1傾斜部3Aと第2傾斜部4Aの説明に戻る。
第1傾斜部3Aにおける傾斜する部分31は、図5等に示されるように、開閉カバー12Aを閉じる動作において、第1傾斜部3Aの側に揺動するときの揺動部6Aが接触し続ける閉じ部分32を有している。
閉じ部分32は、傾斜する部分31のうち斜め下方に傾斜し始める側(傾斜の開始側)に設けられている。換言すると、閉じ部分32は、傾斜する部分31のうち他の部分よりも開閉カバー12Aを閉じる方向Da2の上流側に存在する部分として設けられている。
また、閉じ部分32は、図5に示されるように、斜め下方にむけて所定の傾斜角α1で傾斜する部分になっている。
このときの傾斜角α1は、傾斜する部分31の他の部分(例えば後述する接触回避部分33)の傾斜角(例えばα2)よりも大きい角度に設定される。
これにより、揺動部6Aの揺動本体61が閉じ部分32に接触したとき(図10参照)は、揺動本体61が閉じ部分32に対して他の部分に比べて滑走しやすくなり、揺動本体61が上側の揺動位置P3にむけて揺動しやすい状態になる。この結果、このときの第1傾斜部3Aは、揺動部6Aから開閉カバー12Aを閉じる方向Da2の力Fbを他の部分に比べて強く受けるようになる。
また、閉じ部分32は、開閉カバー12Aが完全に閉じられたときに、揺動部6Aの揺動本体61が接触したままになるよう形成されている。これにより、揺動部6Aは、揺動本体61が閉じ部分32に接触したままで開閉カバー12Aを閉じた状態に保つようになる。
さらに、閉じ部分32は、開閉カバー12Aを開け始めるときに、図10から図9に戻るように見ると明らかなように、閉じ部分32に接触している揺動部6Aの揺動本体61を下方に戻すよう押し下げ、第2傾斜部4Aの側にむけて揺動させ始める部分(押し戻し部分)としても機能する。
また、第1傾斜部3Aにおける傾斜する部分31は、図5に示されるように、閉じ部分32の端部(下端)32bから続く接触回避部分33を有している。
接触回避部分33は、開閉カバー12Aを開閉するとき、揺動部6Aの揺動本体61に接触しない傾斜した部分となる。また、接触回避部分33は、斜め下方にむけて所定の傾斜角α2で傾斜する部分になっている。傾斜角α2は、例えば、閉じ部分32の傾斜角α1よりも小さい角度に設定されている(α2<α1)。
一方、第2傾斜部4Aにおける傾斜する部分41は、図5等に示されるように、開閉カバー12Aを開ける動作において、第2傾斜部4Aの側に揺動し始める揺動部6Aが最初に接触する開け部分42を有している。
開け部分42は、図5に示されるように、傾斜する部分41のうち斜め下方に傾斜し始める側(傾斜の開始側)に設けられている。換言すると、開け部分42は、傾斜する部分41のうち他の部分よりも開閉カバー12Aを閉じる方向Da2の上流側に存在する部分として設けられている。
これにより、開閉カバー12Aを開ける動作において、第2傾斜部4Aの側に揺動し始める揺動部6Aが開け部分42に最初に接触するようになる。
開け部分42は、図5に示されるように、斜め下方にむけて所定の傾斜角β1で傾斜する部分になっている。
このときの傾斜角β1は、第1傾斜部3Aにおける閉じ部分32の傾斜角α1とほぼ同じ角度に設定されている。傾斜する部分41の他の部分(例えば後述する押し上げ部分43)の傾斜角(例えばβ2)よりも小さい角度に設定される。
また、第2傾斜部4Aにおける傾斜する部分41は、図5に示されるように、開け部分42の開閉カバー12Aを閉じる方向Da2の下流側の端部(下端)42bから続けて設けられる押し上げ部分43を有している。
押し上げ部分43は、開閉カバー12Aを閉じ始めるときに、開閉カバー12Aを第2傾斜部4Aの側に揺動している揺動部6Aに接触して揺動部6Aが第1傾斜部3Aの側に揺動するよう動かす部分になる。押し上げ部分43は、斜め下方にむけて所定の傾斜角β2で傾斜する部分になっている。傾斜角β2は、例えば、開け部分42の傾斜角β1よりも大きい角度に設定されている(β2>β1)。
ちなみに、第1構造体2Aは、支持部21を含めて第1傾斜部3Aと第2傾斜部4Aを合成樹脂等の材料により一体物として製作することができる。
また、開閉カバー12Aは、例えば、図2や図3に示されるように、その一端部12eが、本体10Aの開閉部14における対応する部分に設けた停止部17に突き当たることで閉じた状態になるよう設定されている。その一端部12eは、例えば、ヒンジ13から離れた部分に突き当て部として設けられる。また、開閉カバー12Aは、その一端部12eが停止部17に突き当たったときの位置が正規の閉じ位置になっている。
<開閉カバーを閉じるときの開閉機構の動作>
次に、開閉カバー12Aを閉じるときの開閉機構1Aの動作について説明する。
まず、図1(B)や図2に例示される開いた状態の開閉カバー12Aを、その閉じる方向Da2にむけてヒンジ13を支点に回動させることにより、本体10Aの開閉部14を塞ぐように閉じ始める。
この開閉カバー12Aの閉じる操作が行われると、開閉機構1Aにおいては、図8(A)に示されるように、開閉カバー12Aの側に配置された第1構造体2Aが、本体10Aの側に配置された第2構造体5Aに接近し始める。
このとき開閉機構1Aでは、図8に示されるように、閉じる方向Da2に移動する第1構造体2Aの第1傾斜部3Aと第2傾斜部4Aの間(隙間空間Sa)に、第2構造体5Aにおける揺動部6Aが進入するような状態になる。換言すれば、第1構造体2Aが、その第1傾斜部3Aと第2傾斜部4Aの間に、第2構造体5Aにおける揺動部6Aを導き入れるような状態になる。
この際、揺動部6Aは、図7(A)や図8(B)に示されるように、揺動本体61が下方側の揺動位置P1に揺動した状態にある。
続いて、開閉カバー12Aをその閉じる方向Da2に更に押し込む。
すると、第1構造体2Aは、図8(A)に示されるように、第2傾斜部4Aの傾斜する部分41における押し上げ部分43が、下方側の揺動位置P1に揺動している揺動部6Aの揺動本体61における第2接触面64に接触する。
この際、第1構造体2Aの第2傾斜部4Aは、開閉カバー12Aの閉じる方向Da2への移動に伴って動く押し上げ部分43の傾斜を利用して揺動部6Aの揺動本体61を上方向Ea1に移動させ、これにより揺動本体61を第1傾斜部3Aの側に揺動させるよう動かす。
このとき第2傾斜部4Aは、図8(A)に示されるように、傾斜する押し上げ部分43が揺動本体61から下方側の揺動位置P1にむけて揺動する力J1を張力付与部材67から受けるので、この力J1の分力の一部を開閉カバー12Aの開ける方向Da1への力Faとして受ける。
これにより、開閉カバー12Aは、閉じる際に力Faを受けるので、その閉じる動作の途中で止まることがない。
またこのとき、第2傾斜部4Aは、押し上げ部分43が、揺動本体61をその切り替え地点になる中間の揺動位置P2(図7(B))に達するまで動かすようになっている。これにより、揺動部6Aの揺動本体61は、図7(B)や図9に示されるように、中間の揺動位置P2に一時的に達して通過する。
一方、第1傾斜部3Aは、図8に示されるように、接触回避部分33が揺動部6Aの揺動本体61に接触せずに開閉カバー12Aの閉じる方向Da2へ移動し、そのときの接触回避部分33の一部が取付けフレーム16における第1開口部16aに進入して通過し始める。
続いて、揺動部6Aの揺動本体61は、図9に示されるように中間の揺動位置P2(図7(B))に一時的に至り、しかる後、第1傾斜部3Aの側に近づくよう揺動し始める。
このとき第1構造体2Aの第2傾斜部4Aは、その傾斜する部分41が揺動部6Aの揺動本体61から離れた状態になる。また、第2傾斜部4Aは、図9に示されるように、押し上げ部分43が揺動部6Aの揺動本体61に接触せずに開閉カバー12Aの閉じる方向Da2へ移動し、そのときの押し上げ部分43の一部が取付けフレーム16における第2開口部16bに進入して通過し始める。
また、このときの第1傾斜部3Aは、図9に示されるように、傾斜する部分31における接触回避部分33が揺動本体61を通過した後、傾斜する部分31における閉じ部分32が揺動本体61に接近して対峙した状態になる。
続いて、揺動部6Aの揺動本体61は、図10(B)に示されるように、第1傾斜部3Aの閉じ部分32に接触して、第1傾斜部3Aの側への揺動を続行する。
このとき第1構造体2Aの第1傾斜部3Aは、図10(A)に示されるように、傾斜する閉じ部分32が揺動本体61から上方側の揺動位置P3(図7(C))にむけて揺動する力J2を張力付与部材67から受けるので、この力J2の分力の一部を開閉カバー12Aの閉じる方向Da2への力Fbとして受ける。
これにより、開閉カバー12Aは、閉じる際に力Fbを受けるので、その閉じる動作が開閉機構1Aによって補助される。
そして最後に、図3等に示されるように、開閉カバー12Aの突き当て部12eが本体10Aの開閉部14における停止部17に突き当たると、開閉カバー12Aは正規の閉じ位置に至ることになる。
なお、開閉機構1Aでは、図4等に示されるように、第1構造体2Aの支持部21の上端に第1傾斜部3Aの両脇に存在するように突出させて形成した突き当て端部21eが、取付けフレーム16の第1開口部16aの周辺部に突き当たることでも、開閉カバー12Aが正規の閉じ位置に至ることになっている。
この際、開閉機構1Aにおいては、図3や図10に示されるように、上方側の揺動位置P3にむけて揺動する揺動部6Aの揺動本体61が、第1構造体2Aの第1傾斜部3Aにおける閉じ部分32に接触し続ける。
これにより、開閉機構1Aでは、第1構造体2Aの第1傾斜部3Aが、揺動部6Aの揺動本体61から開閉カバー12Aを閉じる方向Da2の力Fbを受け続ける。このことによって第2構造体5Aにおける揺動部6Aは、その閉じる方向Da2の力Fbを第1傾斜部3Aに作用させ続け、もって開閉カバー12Aを閉じた状態に保つことになる。
開閉機構1Aは、このときの状態が、開閉カバー12Aを閉じた際の係合が完了した状態になる。
また、このときの開閉カバー12Aは、開閉機構1Aにおける揺動部6Aの揺動本体61が第1傾斜部3Aにおける閉じ部分32に接触しないで開閉カバー12Aを閉じた状態に保つ場合に比べると、開閉カバー12Aが閉じる方向Da2の力Fbを受け続けることにより、本体10Aの開閉部14においてがたつくことが発生しにくい閉じた状態に保たれる。
以上説明したように、第1の実施形態に係る開閉機構1Aを備えた装置100Aでは、開閉カバー12Aが閉じられるときに正規の閉じ位置に至る手前で止まることがなく正規の閉じ位置で正常に閉じられる。
<開閉カバーを開けるときの開閉機構の動作>
次に、開閉カバー12Aを開けるときの開閉機構1Aの動作について説明する。
まず、図1(A)や図3に例示される閉じた状態の開閉カバー12Aを、その開ける方向Da1にむけてヒンジ13を支点にして回動させることにより、本体10Aの開閉部14を外部に露出させるように開け始める。
この開閉カバー12Aの開ける操作が行われると、開閉機構1Aにおいては、図10から図9に戻るように見て明らかなように、第1構造体2Aが、第2構造体5Aとの係合の完了状態から次第に離間し始める。
このとき開閉機構1Aでは、図8に示されるように、開ける方向Da1に移動する第1構造体2Aにおける第1傾斜部3Aと第2傾斜部4Aが、第2構造体5Aにおける揺動部6Aから離れるように移動する。
この際、揺動部6Aは、図7(C)や図10(B)に示されるように、揺動本体61が上側の揺動位置P1に揺動した状態にある。
続いて、開閉カバー12Aをその開ける方向Da1に更に動かす。
すると、第1構造体2Aは、第1傾斜部3Aにおける閉じ部分32が、上方側の揺動位置P3に揺動して閉じ部分32に接触し続けている揺動部6Aの揺動本体61を第2傾斜部4Aの側に向けて揺動するように動かす。
この際、第1構造体2Aの第1傾斜部3Aは、開閉カバー12Aの閉じる方向Da2への移動に伴って動く閉じ部分32の傾斜を利用して揺動本体61を下方向Ea2に移動させて第2傾斜部4Aの側にむけて揺動させ始める。
このときの第1傾斜部3Aは、図10(A)に示されるように、揺動本体61から開閉カバー12Aの閉じる方向Da2の力Fbを受け続けており、この力Fbに抗して揺動本体61を下方向Ea2に移動させることになる。
ちなみに、この段階で開閉カバー12Aの開ける操作を中断した場合は、開閉カバー12Aが開閉機構1Aにより閉じる方向Da2に移動して閉じた状態に戻るようになる。
またこのとき、第1傾斜部3Aは、閉じ部分32が、揺動本体61をその切り替え地点になる中間の揺動位置P2に達するまで動かすようになっている。これにより、揺動部6Aの揺動本体61は、図7(B)や図9に示されるように、中間の揺動位置P2に一時的に達して通過する。
一方、第1構造体2Aの第2傾斜部4Aは、図10に示されるように、傾斜する部分41が揺動部6Aの揺動本体61に接触せずに開閉カバー12Aの開ける方向Da1へ移動し始める。
続いて、揺動部6Aの揺動本体61は、図9に示されるように中間の揺動位置P2(図7(B))に一時的に至り、しかる後、第2傾斜部4Aの側に揺動し始める。
このとき揺動部6Aの揺動本体61は、第2傾斜部4Aの傾斜する部分41における開け部分42に接触して、第2傾斜部4Aの側への揺動を続行する。
このとき第2傾斜部4Aは、図9(A)から図8(A)に戻るように見て明らかなように、傾斜する開け部分42が揺動本体61から下方側の揺動位置P1にむけて揺動する力J1を受けるので、この力J1の分力の一部を開閉カバー12Aの開ける方向Da1への力Faとして受ける。
これにより、開閉カバー12Aは、開ける際に力Faを受けるので、その開ける動作が開閉機構1Aによって補助される。
そして最後に、図2等に示されるように、第1構造体2Aの第1傾斜部3Aと第2傾斜部4Aが、第2構造体5Aにおける揺動部6Aから離間した状態になることで、開閉機構1Aによる係合が完全に解除される。この際、揺動部6Aの揺動本体61は、図7(A)や図8(B)に示されるように、下方側の揺動位置P1(図7(A))に揺動して停止した状態になる。
また、開閉カバー12Aの開ける操作を更に続けると、開閉カバー12Aは、図1(B)に示されるように完全に開けた状態になる。
この開閉機構1Aを備えた装置100Aにおいては、開閉カバー12Aを開けた後に閉じる際、揺動部6Aの揺動本体61が、図12(B)に示されるように正常な下方側の揺動位置P1でなく、図11や図12(A)に示されるように何らかの要因により誤って上方側の揺動位置P3に揺動した異常な状態になっていることが発生した場合でも、以下に説明するように対処することができる。
ちなみに、開閉機構1Aは、開閉カバー12Aを閉じるときに、揺動部6Aの揺動本体61が上方側の揺動位置P3に揺動した異常な状態になっていると、図11に示されるように、開閉カバー12Aを閉じようとしても、第1傾斜部3Aがその揺動本体61に突き当たって、その閉じる動作をそれ以上続行できないようになっている。
すなわち、開閉機構1Aにおける揺動部6Aは、図1(B),図2,図11,図12(A)等に示されるように、開閉カバー12Aが開いているときに、外部から目視可能な状態になっている。つまり、揺動部6Aは、使用者の手が届く程度に外部に対して露出した状態になるよう構成されている。
これにより、装置100Aでは、開閉カバー12Aを閉じる際、揺動部6Aの揺動本体61が上方側の揺動位置P3に揺動した異常な状態になることが発生した場合であっても、その状態にある揺動部6Aの揺動本体61を使用者が手でつかみ、手動で下方側の揺動位置P1に揺動させることができる(図12参照)。
この結果、装置100Aでは、開閉カバー12Aを閉じる操作を、異常な状態にある揺動部6Aの揺動本体61に阻害されることなく正常に行うことが可能になる。
第2の実施形態.
図13は、この発明の第2の実施形態に係る開閉機構1Bを概念的に示す図面であって、開閉カバーを開けたときの状態の斜視図である。図14は、その開閉機構1Bにおける第1構造体2Bの概略側面図である。
開閉機構1Bは、第1の実施形態における第1構造体2Aに代えて一部変更した第1構造体2Bを適用している点で第1の実施形態に係る開閉機構1Aと異なるが、それ以外については開閉機構1Aと同じ構成からなるものである。
このため、これ以降では、共通する部分には同じ符号を付し、必要な場合を除いてその説明を省略する。
そして、開閉機構1Bにおける第1構造体2Bは、図13や図14に示されるように、異常解除部分36が追加された第1傾斜部3Bを適用して変更した以外は、第1の実施形態に係る開閉機構1Aと同じ構成になっている。
異常解除部分36は、開閉カバー12Aを閉じる動作において、第1傾斜部3Bの側(上方側の揺動位置P3)に揺動している異常な状態の揺動部6Aの揺動本体61に接触して、その揺動本体61を第2傾斜部4Aの側(下方側の揺動位置P1)にむけて揺動させるよう動かす部分である。
この異常解除部分36は、第1傾斜部3Bにおける傾斜する部分31の開閉カバー12Aを閉じる方向Da2の下流側の端部(下端)33eに続いて設けられる。異常解除部分36は、傾斜する部分31の端部33eから斜め上方にむけて所定の傾斜角γ1で傾斜する部分になっている。傾斜角γ1は、例えば、開閉カバー12Aを閉じる動作において異常な状態の揺動本体61に接触して下方向Ea2にむけて徐々に押し下げることが可能になること等を考慮して設定される。
また、異常解除部分36を増設した突出部30Bは、第1の実施形態における突出部30Aに比べると、異常解除部分36の増設分だけ閉じる方向Da2の下流側に長くなった形状になる。
この開閉機構1Bでは、開閉カバー12Aを閉じるときに、揺動部6Aの揺動本体61が上方側の揺動位置P3に揺動した異常な状態になっている場合、図13や図15(A)に示されるように、開閉カバー12Aを閉じる動作において第1構造体2Bの第1傾斜部3Bにおける異常解除部分36が異常な状態にある揺動本体61に接触する。
続いて、開閉カバー12Aを閉じる動作を続けると、開閉カバー12Aを閉じる方向Da2に移動する異常解除部分36との接触により、当該揺動本体61が下方向Ea2にむけて徐々に押し下げられる。この押し下げの途上では、図15(B)に示されるように当該揺動本体61が中間の揺動位置P2を通過する。そして最終的に、当該揺動本体61は、下方側の揺動位置P1に揺動した正常な状態(図7(A)参照)に修正される。
この結果、開閉機構1Bでは、第1傾斜部3Bが異常解除部分36を有しない場合に比べると、異常な状態にあるときの揺動部6Aを開閉カバー12Aの閉じる操作の過程において特別な操作を要することなく容易に直すことができ、開閉カバー12Aを閉じる操作を正常に行うことが可能になる。
第3の実施形態.
図16は、この発明の第3の実施形態に係る開閉機構1を備えた装置100Bの斜視図である。図17は、その装置100Bの概略正面図である。
<開閉機構を備えた装置>
開閉機構1を備えた装置100Bは、画像形成装置の一例であり、また本体の他の一例である筐体10Bを備えている。
筐体10Bは、所要の外観形状で構成されており、その外側が外装カバー11で覆われている。
また、筐体10Bは、その内部等の所要の部位に、図17に示されるように、機能部102Aとしての画像形成部120が配置されるとともに、機能部102Bとしての媒体供給部130が配置されている。
画像形成部120は、画像を記録媒体109に形成する構造部分である。画像形成部120は、例えば電子写真方式の作像装置にて構成される。
上記方式の画像形成部120は、いずれも図示しない、像を保持する面を有する感光体等の像保持体と、その像保持体の周囲に配置される帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置等の機器と、像保持体から離れた位置に配置される定着装置を備えている。また、上記方式の画像形成部120は、いずれも図示しない現像剤補給装置、画像処理装置、制御装置等の関連する機器も備えている。
媒体供給部130は、画像形成部120に記録媒体109を供給する構造部分である。
媒体供給部130は、例えば、上下に配置された2段の媒体供給部130A,130Bで構成される。媒体供給部130A,130Bは、本体10Bの正面手前側に引き出し可能になっている。また、媒体供給部130A,130Bは、本体10Bの正面手前側において正面カバー19a、19bでそれぞれ覆われている。
記録媒体109としては、筐体10B内での搬送が可能であって、画像形成部120による画像の形成が可能であるシート状の媒体が使用される。図17における矢付き一点鎖線は、記録媒体109の主な搬送経路を示している。
また、筐体10Bは、画像形成部120および媒体供給部130を備えているため、画像が形成された記録媒体109を排出して収容する媒体排出部140が設けられている。
第3の実施形態における媒体排出部140は、例えば、筐体10Bの上部で右側に偏った部位において正面および右側面の一部が開口されて開放された排出空間を有する部分、いわゆる胴内排出部として設けられている。図17における符号142は媒体収容面、符号142bは媒体収容面142の斜面部分を示す。
さらに、装置100Bは、図16に示されるように、外装カバー11の一部が開閉体の一例である開閉カバー12A,12Cとして構成されている。装置100Bは、開閉カバー12A,12C以外の開閉カバーを備えていてもよい。
開閉カバー12Aは、装置100Bの正面側に配置される外装カバー11eの一部を構成する矩形状のカバーである。また、開閉カバー12Aは、画像形成部120を覆うとともに露出させる縦開き型の開閉カバーになっている。さらに、開閉カバー12Aは、媒体供給部130における媒体収容面142の斜面部分142bまで覆うカバーとして構成されている。
開閉カバー12Cは、例えば装置100Bの右側面に配置される外装カバー11fの一部を構成する矩形状のカバーである。また、開閉カバー12Cは、開閉カバー12Aと同じ形式の縦開き型の開閉カバーになっている。
図16に示される符号14Bは本体10Bにおいて開閉カバー12Aで開閉されるときの開閉部、符号15c,15dは開閉カバー12A,12Cの各取っ手部分である。
<開閉機構>
そして、装置100Bは、開閉カバー12Aにその閉じるときの係合を主に行う開閉機構1として、第1の実施形態に係る開閉機構1Aと第2の実施形態に係る開閉機構1Bのいずれかが1つ設けられている。
一方の開閉カバー12Cは、開閉カバー12Aにおける開閉機構1とは異なる構成からなる開閉機構や開閉機構が設けられているが、同じ開閉機構1を設けてもよい。
したがって、開閉機構1A、1Bのいずれかを備えた画像形成装置からなる装置100Bにおいても、開閉カバー12Aが閉じられるときに正規の閉じ位置に至る手前で止まることがなく正規の閉じ位置で正常に閉じられる。
このため、装置100Bは、開閉カバー12Aを閉じたことを物理的に押されることで検知する検知スイッチが配置され、検知スイッチが検知したときに画像形成部120が作動可能になる構成になっている場合、例えば、次の不具合が発生することを回避することが可能になる。
すなわち、上記検知スイッチに関する構成を採用した装置100Bでは、開閉カバー12Aが正規の閉じ位置に至る手前で止まっているにもかかわらず検知スイッチでは開閉カバー12Aが閉じていると検知してしまうことがある。この場合は、装置100Bにおいて画像を形成する動作が開始された際に開閉カバー12Aが振動して異音を発生することや、場合によっては開閉カバー12Aが不意に開いてしまうおそれがある。
この点、開閉機構1A、1Bのいずれか1つを備えた装置100Bでは、開閉カバー12Aが正規の閉じ位置に至る手前で止まることがなく正規の閉じ位置で正常に閉じられるので、上記して例示したような不具合が発生することが回避される。
変形例.
この発明は、第1から第3の実施形態で例示した内容に限定されるものではない。この発明は、例えば、以下に挙げるような変形例も含むものである。
第1および第2の実施形態では、開閉機構1A,1Bの第1構造体2A、2Bにおける第1揺動部3A、3Bおよび第2傾斜部4Aとして、板状の突出部30A,30B、40Aに傾斜する部分31,41を形成した形態の構成を例示したが、例えば、次のような形態の構成を採用してもよい。
すなわち、第1揺動部3A、3Bおよび第2傾斜部4Aは、例えば棒状の形態からなる基材に傾斜する部分31,41を形成した構成にしてもよい。
また、第1揺動部3A、3Bと第2傾斜部4Aは、第1および第2の実施形態で例示した支持部21の上下方向の直線上に間隔をあけて配置した構成例に限らず、揺動部6Aとの接触が可能で上記した力Fa,Fbが得られる範囲内であれば、左右方向にずれた位置関係になるよう配置した構成にしても差し支えない。
さらに、第1の実施形態における開閉機構1Aの第1構造体2Aにおける第1傾斜部3Aは、接触回避部分33を設けない形状であっても差し支えない。
また、第1および第2の実施形態では、開閉機構1A,1Bの第2構造体5Aにおける揺動部6Aに代えて、揺動本体61をモータの駆動力を用いて揺動させる電動式の揺動部を採用してもよい。
この場合、その電動式の揺動部は、例えば、揺動本体61の揺動軸18をモータ等で構成される駆動装置に接続し、また揺動本体61の揺動位置を検知するセンサを設けた構成にする。
そして、その電動式の揺動部は、揺動本体61が第1構造体2A,2Bにおける第1傾斜部3A,3Bと第2傾斜部4Aの接触により揺動するきっかけとし、下方側の揺動位置P1から中間の揺動位置P2に移動したことを検知したときは、駆動装置を作動させて揺動本体61を上方側の揺動位置P3にむけて駆動装置の駆動力で揺動させるように構成すればよい。
また、その電動式の揺動部は、揺動本体61が上方側の揺動位置P3から中間の揺動位置P2に移動したことを検知したときは、駆動装置を作動させて揺動本体61を下方側の揺動位置P1にむけて駆動装置の駆動力で揺動させるように構成すればよい。
さらに、第1および第2の実施形態では、揺動規制部7Aに代えて、例えば突起状の第1停止部72および第2停止部73を有する形態の揺動規制部を採用してもよい。
また、第3の実施形態では、画像形成部120として電子写真方式の画像形成部を採用したが、画像形成部120としては他の画像形成方式の画像形成部としてもよい。他の画像形成方式としては、例えば、液滴吐出方式(インク吐出方式など)、湿式現像方式等が挙げられる。
第1から第3の実施形態では、1つの開閉カバー12Aに1つの開閉機構1A,1Bを設ける場合を例示したが、1つの開閉カバー12Aに複数の開閉機構1A,1Bを設けることも可能である。
また、開閉機構1A,1B等に代表される開閉機構1を適用する開閉体は、開閉カバー12Aに限らず、開閉扉や、引き出し等の形態からなる開閉体であっても構わない。
1,1A,1B…開閉機構
3A,3B…第1傾斜部(第1傾斜部の一例)
4A…第2傾斜部(第2傾斜部の一例)
6A…揺動部(揺動部の一例)
7A…揺動規制部(揺動規制部の一例)
10A,10B…本体(本体の一例)
12A,12B,12C…開閉カバー(開閉体の一例)
13a…支持軸(第1軸の一例)
18…揺動軸(第2軸の一例)
31…第1傾斜部の傾斜する部分
32…閉じ部分
41…第2傾斜部の傾斜する部分
42…開け部分
45…押し上げ部分
72…第1停止部
73…第2停止部
Da1…開閉体を開ける方向
Da2…開閉体を閉じる方向

Claims (14)

  1. 本体において第1軸を支点に開閉する開閉体に配置される第1傾斜部と、
    前記開閉体に配置される第2傾斜部と、
    前記本体に配置される第2軸を支点に前記第1傾斜部と前記第2傾斜部との間で揺動する揺動部と、
    を備え、
    前記揺動部は、前記開閉体を閉じる動作において、前記第2傾斜部と接触して前記開閉体を開く方向の力を作用させた後、前記第1傾斜部と接触して前記開閉体を閉じる方向に力を作用させることを特徴とする開閉機構。
  2. 前記第1傾斜部は、前記第1軸に向く側に存在して斜め下方に傾斜する部分を有し、
    前記第2傾斜部は、前記第1傾斜部から前記第1軸に近づく側に離れるとともに当該第1傾斜部に向く側に存在して斜め下方に傾斜する部分を有することを特徴とする請求項1に記載の開閉機構。
  3. 前記揺動部は、前記本体に設けられる第1取付け部と、当該揺動部の前記第2軸よりも前記第1取付け部から離れた位置に設けられる第2取付け部と、前記第1取付け部と前記第2取付け部の間に張力を付与するよう取り付けられる張力付与部材と、を備え、
    前記揺動部は、前記開閉体の開閉する動作において前記第1傾斜部または第2傾斜部が接触することをきっかけにして、前記張力が付与された状態下で、前記第1傾斜部または第2傾斜部のいずれかの側に切り替えられて揺動することを特徴とする請求項1または2に記載の開閉機構。
  4. 前記第1傾斜部の前記傾斜する部分は、前記開閉体を閉じる動作において、当該第1傾斜部の側に揺動するときの前記揺動部が接触し続ける閉じ部分を有する請求項2に記載の開閉機構。
  5. 前記揺動部は、前記閉じ部分に接触したままで前記開閉体を閉じた状態に保つことを特徴とする請求項4に記載の開閉機構。
  6. 前記閉じ部分は、前記開閉体を開け始めるときに、当該閉じ部分に接触している前記揺動部を前記第2傾斜部の側にむけて揺動させ始める部分として機能することを特徴とする請求項4に記載の開閉機構。
  7. 前記第2傾斜部の前記傾斜する部分は、前記開閉体を開ける動作において、当該第2傾斜部の側に揺動し始める前記揺動部が最初に接触する開け部分を有することを特徴とする請求項2に記載の開閉機構。
  8. 前記第2傾斜部の前記傾斜する部分は、前記開け部分の前記閉じる方向の下流側の端部から続けて設けられる押し上げ部分を有し、
    前記押し上げ部分は、前記開閉体を閉じ始めるときに、前記第2傾斜部の側に揺動している前記揺動部に接触して当該揺動部が前記第1傾斜部の側に揺動するよう動かすことを特徴とする請求項7に記載の開閉機構。
  9. 前記本体に、前記揺動部を前記第1傾斜部の側に揺動したときに接触して当該揺動を停止させる第1停止部と、前記揺動部を前記第2傾斜部の側に揺動したときに接触して当該揺動を停止させる第2停止部とを有する揺動規制部が配置されていることを特徴とする請求項3に記載の開閉機構。
  10. 前記揺動部は、前記開閉体が開いているときに目視可能な状態になっていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の開閉機構。
  11. 前記揺動部は、前記開閉体が開いているときに手動で揺動可能になっていることを特徴とする請求項10に記載の開閉機構。
  12. 前記第1傾斜部は、前記傾斜する部分の前記閉じる方向の下流側の端部に続いて設けられる異常解除部分を有し、
    前記異常解除部分は、前記開閉体を閉じる動作において、前記第1傾斜部の側に揺動している状態の前記揺動部に接触して当該揺動部を前記第2傾斜部の側に揺動させるよう動かすことを特徴とする請求項2から10のいずれか1項に記載の開閉機構。
  13. 本体と、
    前記本体に開閉可能に取り付けられた単数または複数の開閉体と、
    前記本体と前記開閉体の少なくとも1つの開閉体とに設けられる請求項1から12のいずれか1項に記載の開閉機構と、
    を備えたことを特徴とする開閉機構を備えた装置。
  14. 前記本体は、画像を記録媒体に形成する画像形成部が配置されていることを特徴とする請求項13に記載の開閉機構を備えた装置。
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