JP6335950B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、装置本体に開閉自在に設けられる開閉部材を備えた画像形成装置に関する。
従来の電子写真式の画像形成装置においては、トナーカートリッジなどのユーザー交換部品を、カバーを開閉して行うようにしたものが知られている。カバーのロック機構には様々な方式が使用されているが、例えば特開2004−138775号公報では、ユーザーがハンドル部を操作して、ロック爪の位置をロック/アンロック位置に切り替える構成が開示されている。
しかしながら、カバーのロック/アンロックの位置をユーザーがレバーで操作する構成は、ハンドルの位置が判り難かったり、操作方向と開閉方向が必ずしも直観的で無かったりする場合があり、ユーザビリティが優れているとは言えなかった。
特開2004−138775号公報
そこで、ユーザーがハンドル操作を行うことなく、カバーの開閉操作に伴って、ロック部材が自動的に被ロック部にロック/アンロック動作を行うことが可能なトグル機構を採用することが考えられる。
しかし、トグル機構は、付勢力が釣り合う中立点が存在し、ロック部材がトグル機構の中立点を通過する前後で係合ガタが急激に解消されるポイントがある。この時ロック部材と被ロック部との衝突による異音が発生する。
本発明の目的は、中立点前後の異音の問題を解消し得るトグル機構を備えたロック機構及び画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明においては、
画像形成装置本体と、
前記装置本体に対して開閉可能な開閉部材と、
前記装置本体に設けられており、回動可能なロック部材と、前記ロック部材を付勢する付勢部材と、を有し、前記開閉部材をロック位置にロックするロック機構と、
前記開閉部材に設けられており、前記ロック部材に係合する係合部材と、
を有する画像形成装置において、
前記開閉部材を前記装置本体に対して閉じる時、前記ロック部材は前記係合部材に押されて回動し、
前記ロック部材が前記係合部材に押されて回動する時、前記付勢部材によって前記ロック部材に作用する回転モーメントは、前記係合部材を押し出す第2の方向から前記係合部材を前記ロック位置に引き込む第1の方向に切換り、
前記回転モーメントが前記第2の方向から前記第1の方向に切換る第2のタイミングよりも前の第1のタイミングで、前記ロック部材は前記係合部材を挟み込むことを特徴とする。
中立点前後の異音の問題を解消し得るトグル機構を備えたロック機構及び画像形成装置
を提供することができる。
画像形成装置を示す概略斜視図 図1の前カバー回動部の概略図及び係合部材の詳細斜視図 図1のロック機構を異なる方向から見た概略斜視図 (A)はロック部材の斜視図、(B)はロック部材が待機位置にある時の図 ロック部材の動作説明図 ロック部材の回転位相と回転モーメントの相関を示す模式図 (A)は実施の形態2のロック部材の斜視図、(B)は動作前のロック部材の図 ロック部材の動作説明図 比較例のロック部材の動作説明図 図1の画像形成装置の内部構成の一例を示す図
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1に係るロック機構が適用される画像形成装置を示している。
図示例の画像形成装置は、電子写真プロセス利用のレーザービームプリンタであり、画像形成装置本体としての装置本体1に対して開閉部材としての前カバー2が矢印A方向に回動可能に支持されている。この前カバー2は、装置本体1に設けられた開口部1cを開閉するもので、この実施の形態では、開口部1cは、装置本体1に対してプロセスカートリッジ5を矢印B方向に着脱するための開口である。
プロセスカートリッジ5は、例えば、図10に示すように、電子写真プロセスを実行するプロセス手段を一体的にカートリッジ化したものである。電子写真プロセスを実行するプロセス手段としては、感光体ドラム5aの周囲に配置された帯電ローラ5b等の帯電手段、現像ローラ5c等の現像手段、クリーニング部材5d等のクリーニング手段等がある。また、プロセスカートリッジ5は、装置本体1に対して着脱可能となっている。
各プロセスカートリッジ5において、帯電ローラ5bによって帯電された感光体ドラム6に表面は、レーザ露光装置51によって画像情報に応じた光で露光される。その後、感光ドラム6の表面に現像ローラ5bによってトナーが供給されて、感光ドラム6の表面にトナー画像が形成される。
各感光ドラム6に形成されたトナー画像は、転写ローラ6eによって中間転写ベルト52上に転写される。中間転写ベルト52に重畳されたトナー画像は、給紙カセット1aから搬送されてくる記録材S上に転写される。その後、記録材S上に転写されたトナー画像は、定着装置53によって定着され、定着処理済みの記録材Sは装置上面に設けられた排紙トレイ1bに排出される構成となっている。
図1(A)に示すように、装置本体1には、前カバー2をロックするロック部(ロック機構)4が設けられている。ロック部4はトグル機構を備えている。装置本体1に開閉可能な前カバー2には、ロック部4と係合する係合部材3が設けられている。係合部材3は、前カバー2の裏面の上縁付近に左右一対設けられ、ロック部4は、装置本体1の前面の開口部1cより上方の壁面に左右一対設けられている。
図1(B)に示すように、矢印C方向(前カバー2の閉方向)に前カバー2を回動することにより、前カバー2が閉じられ、図示の閉位置で、係合部材3がロック部4によりロックされる。それと共に、プロセスカートリッジ5は装置本体1の内部の所定の位置に装着され、画像形成が可能になる。
図2(A)は前カバー2の回動部を示す概略図である。
装置本体1の下部には、前カバー2を回転可能に軸支するカバー保持部6が固定され、カバー保持部6には、前カバー2の回転中心であるカバー回転軸7が一体で形成されている。
図2(B)は前カバー2の裏面に固定された係合部材3の詳細図である。
係合部材3は、上端が断面U字形状に開いた形状で、前板部31と、一対の側板部32,32と、側板部32,32から直角に外側に張り出す固定板部33,33と、を備えている。前板部31は、前カバー2が閉じた状態で、下端から上方に向かって、前カバー2の裏面から前方に斜めに迫り出す構成で、側板部32,32は三角形状となっている。一方、固定板部33は、前板部31の下端及び側板部32,32の両側縁をU字形状に取り囲むように設けられている。
前板部31の前面には、装置本体1に向かって前方に突出する押圧部としての突起部8が設けられている。
また、突起部8の両側面の中途位置及び上端には、突起部8を支持するための複数の補強片35,35が設けられている。補強片35は、突起部8の側面と前板部31に跨って固定される三角形状で、突起部8の両側面から直角方向に張り出している。
一方、前板部31の、突起部8と反対側の後面上端部付近には、トグルレバー11の先端部が当接する被ロック部9が設けられている。被ロック部9は、前板部31の背面の下方部分よりも一段高くなっている。
次に、ロック部4について説明する。
図3は、ロック部4の外観を示すもので、(A)は前方(前カバー2に対向する側)から、(B)は裏側から見た斜視図である。
ロック部4は、トグルホルダ40と、トグルホルダ40に第1の軸10を中心に揺動自在に保持されるレバー構造のロック部材60と、ロック部材60を回転付勢する付勢部材としてのトグルバネ13と、を備えた構成となっている。
トグルホルダ40は、トグルレバー(第2の部分)11が収納される中空の上部ボックス部41と、トグルベース(第1の部分)14が収納される中空の下部ボックス部42とを備えている。上部ボックス部41は、下面側が開放された断面U字形状で、上板部41aと、一対の側板部41bとを備え、側板部41bに第1の軸10の軸端が支持されている。
下部ボックス部42は、トグルベース14のベース板14bが当接する規制板部42aと、規制板部42aの側縁と固定板部45を結ぶ側板部42bと、規制板部42aの底縁と固定板部45とを結ぶ底板部42cとを備えている。
規制板部42aには、係合部材3の突起部8及び補強片35が挿通可能な切欠き部43が設けられている。切欠き部43の上部は上部ボックス部41の開放空間につながっている。
また、固定板部45の裏面には、上部ボックス部41に対応する位置に、後方に突出する後部ボックス部47が設けられており、後部ボックス部47には、トグルバネ13の端部が係合されるばね掛け部47aが設けられている。装置本体1には、特に図示しないが、この後部ボックス部47との干渉を避ける孔や窪み等が設けられている。
次に、ロック部材60について、図4(A)、図4(B)及び図5(A)〜(D)を参照しながら詳細に説明する。図4(A)はロック部材の外観斜視図、(B)はロック部材をトグルホルダに組み込んだ状態の断面図、図5(A)〜(D)はロック部材の動作を示している。
図4(A)に示すように、ロック部材60は、第1の軸10からほぼ直交する方向に延びる引込部(第2の部分)としてのトグルレバー11と、作動部(第1の部分)としてのトグルベース14とを組み合わせたL字状の部材である。トグルベース14は、第1の軸10を中心に揺動自在に設けられ、前カバー2の閉操作時に係合部材3の突起部8に押さ
れて回転移動する。
一方、トグルレバー11は、トグルベース14に対して第2の軸15を中心に回転移動可能に組み付けられている。トグルベース14が軸10を中心に回動すると、トグルレバー11もトグルベース14と一体となって回動する。トグルレバー11が係合部材3に設けられた被ロック部9に当接し、係合部材3をロック位置に引き込むことで、開閉部材としての前カバー2がロックされる。このように、ロック部材60は、係合部材3に押されるトグルベース(第1の部分)14と、係合部材3と接触することによってトグルベース14と共に係合部材3を挟み込むトグルレバー(第2の部分)11と、を有する。そして、トグルベース14とトグルレバー11の相対位置関係は可変となっている。
トグルバネ(付勢部材)13の一端はばね掛け部47aに掛けられており、他端はラッチ部11bに掛けられている。トグルバネ13は、引張状態のコイルばね(引張バネ)で、ロック部材60を、ロック部材60の待機位置Paから所定の揺動位相であるトグル機構の中立点Pbまでは待機位置Pa側(−E方向)に回転付勢する。そして、中立点Pbを過ぎるとロック位置Pc側(+E方向)に回転付勢方向が切り替わるようになっている。即ち、ロック部材60が係合部材3に押されて回動する時、付勢部材13によってロック部材60に作用する回転モーメントは、係合部材3を押し出す第2の方向(−E方向)から係合部材3をロック位置に引き込む第1の方向(+E方向)に切換る。そして、ロック部材60のトグルベース14とトグルレバー11は、ロック部材60が中立点Pbとなるタイミングよりも前のタイミングで、係合部材3を突起部8と被ロック部9を弾性的に挟持する。即ち、回転モーメントが第2の方向(−E方向)から第1の方向(+E方向)に切換る中立点Pb(第2のタイミング)よりも前の第1のタイミングで、ロック部材60は係合部材3を挟み込む。このようなロック部材60の動作に関しては後で詳述する。
この実施の形態では、係合部材3の被ロック部9に、ロック部材60のトグルレバー11が当接する時、トグルレバー11が、第2の軸15を中心にトグルベース14に対して弾性的に−D方向に屈曲する。上述したように、トグルバネ13の一端はばね掛け部47aに掛けられ(接続され)ており、他端はラッチ部11bに掛けられている。このため、トグルレバー11には、トグルバネ13の付勢力が作用しており、トグルベース14と突起部8の当接状態、及びトグルレバー11と被ロック部9の当接状態を維持しつつ、係合部材3が(即ち前カバー2が)ロック位置Pcへ移動できる。
以下に、トグルレバー11とトグルベース14の構成についてより詳細に説明する。
トグルレバー11は、トグルベース14に近づく方向(+D方向)には、トグルベース14に設けられたストッパ部14eがあるので、これ以上は屈曲不能で、この状態が初期状態となる。ここで、係合部材3をトグルレバー11とトグルベース14で挟み込んだ状態(図5(B)以降の状態)で前カバー2をロック方向(F方向=図1(B)に示すC方向)に動かしたとする。しかし、トグルバネ13がトグルレバー11を付勢することで、トグルレバー11がストッパ部14eに当接する状態(初期状態)を維持することができる。
この付勢力について説明すると、第2の軸15は、待機位置Paからロック位置Pcまで全ての範囲で、トグルバネ13の両端を結ぶ直線L13に対して片側にオフセットされている。このオフセットにより、トグルバネ13の付勢力が、トグルレバー11をストッパ部14eに圧接させる方向(+D方向)のモーメントを作用させている。すなわち、トグルレバー11に作用するトグルバネ13の付勢力と第2の軸15に作用する反力と偶力によって、トグルレバー11をストッパ部14eに圧接させる方向のモーメントが生じる。これにより、トグルレバー11とトグルベース14は、一体的に回動する。
次に、上記ロック部材60の各部材の構成について、より詳細に説明する。
トグルベース14は、互いに平行に上下方向に延びる一対の腕板14aと、腕板14aの前側縁の下部領域を連結するベース板14bとを有している。
腕板14aは、第1の軸10と、トグルレバー11に設けられている第2の軸15が挿
通される基部14cと、を有する。
腕板14aの基部14cの上端に、トグルレバー11が当接するストッパ部14eが形成されている。
第2の軸15は、第1の軸10に対して上方に、所定寸法だけオフセットされている。この例では、第1の軸10は基部14cのほぼ中央位置に、第2の軸15は上辺後端の隅角部に近い位置、第1の軸10に対して上方かつ後方(装置本体側)に位置している。
一方、トグルレバー11は、互いに平行に水平方向に延びる一対の腕板11aと、腕板11aの前端部に設けられたラッチ部11b、腕板11aの後端部に設けられる基部11cとを備えている。ラッチ部11bは、係合部材3の被ロック部9に当接する。そして、トグルレバー11の腕板11aが、トグルベース14の基部14c上端のストッパ部14eに対して当接する。また、ラッチ部11bには、トグルバネ13の一端が引っ掛けられるばね掛け部が設けられている。
次に、ロック機構の動作について、図5を参照して説明する。
図5(A)に示すように、前カバー2(図1(A)参照)の閉操作によって、係合部材3の前端部に設けられた突起部8が矢印Fの軌跡で切欠き部43(図3(A)参照)に進入する。そして、突起部8によってトグルベース14のベース板部14bが矢印G方向に押される。この押し込み動作によって、トグルベース14が第1の軸10を回転中心として、矢印+E方向(図4(B)参照)に回動を開始する。
このトグルベース14の回動に連動して、第2の軸15によりトグルベース14に軸支されているトグルレバー11もトグルベース14と一体的に回動する。それに伴いトグルバネ13も動作長と姿勢を変えながら、トグルレバー11の動きに追従する。図5(A)に示す状態では、トグルレバー11と係合部材3は接触していない。即ち、ロック部材60は係合部材3を挟み込んでいない。
図5(B)は、ロック部材60の位相がトグル機構の中立点Pbに達する前のタイミング(第1のタイミング)を示している。このタイミングでは、トグルベース14と突起部8が接触しており、且つトグルレバー11と係合部材3が接触している。即ち、ロック部材60がトグルベース14とトグルレバー11によって係合部材3を挟み込む状態に移行した直後の状態を示している。
図4(B)、図5(A)、及び図5(B)に示す回転位相では、トグルバネ13の両端を結ぶ直線L13が第1の軸10よりも図中の上側にある。これらの位相では、トグルバネ13の付勢力によってロック部材60に作用する回転モーメントは、−E方向(第2の方向)になっている。また、図5(B)の状態では、トグルベース14とトグルレバー11の間に空隙Lが生じている。このため、図5(A)に示したトグルベース(第1の部分)14とトグルレバー(第2の部分)の相対位置関係と比較して、この相対位置関係が広がっている。
図5(C)は、ロック部材60のトグル機構の位相が中立点Pb付近である状態を示した図である。
図示しているように、トグルバネ13の両端を結ぶ直線L13が第1の軸10の中心と重なる図5(C)に示す位相では、トグルバネ13の付勢力による回転モーメントがロック部材60に作用しない。すなわち、この状態(第2のタイミング)がトグル機構の中立点Pbである。この位相(第2のタイミング)になる前、即ち図5(B)で示したタイミング(第1のタイミング)でトグルレバー11は、係合部材3の被ロック部9に対して既に当接している。ここで、「この位相(第2のタイミング)になる前」とは、トグルバネ13の付勢力によってロック部材60に作用する回転モーメントが矢印−E方向である期間のことを指す。そして図5(C)に示す中立点Pbの位相以降では、トグルバネ13の付勢力により矢印K方向にトグルレバー11が係合部材3の被ロック部9を加圧し、係合部材3を装置本体側に引き込んでいる。
同時に、トグルベース14に対してトグルレバー11が屈曲し(第2の軸15を中心に
回転)、トグルレバー11の腕板11aがトグルベース14の基部14cのストッパ部14eから離間し、空隙Lが発生している。これはロック部材60内部で発生している係合ガタであり、中立点Pb付近の位相でも、この空隙Lは生じる。
図5(D)はロック部材60のトグル機構の位相が中立点を過ぎた後の状態を示した図である。図5(D)に示す位相Pcでは、トグルバネ13の両端を結ぶ直線L13が第1の軸10よりも図中の下側にある。この位相Pcでは、トグルバネ13の付勢力によってロック部材60に作用する回転モーメントは、+E方向(第1の方向)になっている。図示しているように、トグルバネ13の直線L13はトグルベース14の第1の軸10の中心を通過し、係合部材3を引き込む方向に回転力が発生している。
この時、空隙Lは生じたままであり、同時に係合部材3の突起部8とトグルベース14が当接し、被ロック部9とトグルレバー11のラッチ部11bが当接している。すなわち、係合部材3を、トグルベース14とトグルレバー11で前後から加圧狭持した状態になっている。この挟持状態を維持したまま、前カバー2(係合部材3)をロック状態まで回動することが可能である。この加圧挟持する構成は、第1の軸10を中心にトグルレバー11と共にトグルベース14が付勢されると同時に、中立点前後において、第2の軸15に作用する付勢力による。
図9は、本実施形態のような挟持手段が無い場合のロック部材の例(比較例)である。比較例では、トグルベース114とトグルレバー111は一つの部品になっており、両者の相対位置関係は常に一定である。トグルベース114はトグルホルダ140に対して軸100を中心に回動可能に設けられている。
図9(A)に示すように、トグル機構の中立点(トグルバネ113の両端を結ぶ直線L113が軸100の中心と重なる位相)で、トグルレバー111と係合部材103の被ロック部109の間には、係合ガタ(空隙)Hが存在している。これは部品同士が干渉せずに確実に揺動動作を行うために必要なガタである。この状態では、突起部108がトグルベース114と接触し、突起部108がトグルベース114を押している。
トグルレバー111(トグルベース114)がトグル機構の中立点を通過すると、トグルバネ113による回転モーメントにより、トグルレバー111(トグルベース114)が急激に回転する。この回転によりトグルレバー111と被ロック部109が接触すると同時に、トグルベース114と突起部108が離間する。トグルレバー111(トグルベース114)が急激に回転し、トグルレバー111と係合部材103が衝突する時、衝突音が発生する。
トグルレバー111(トグルベース114)がトグル機構の中立点を通過して係合部材103がロックされた状態(図9(B)の状態)では、トグルレバー111と係合部材103の被ロック部109の係合ガタHがなくなっている。そして、その代わりに、トグルベース114と突起部108の間に係合ガタ(空隙)HDが生じている。トグルレバー111はトグルバネ113の付勢力により、矢印K方向に係合部材103を付勢している。
これに対して本実施形態では、ロック部材60がトグル機構の中立点の位相に達する前の第1のタイミングで、トグルベース14とトグルレバー11で係合部材3を加圧狭持した状態になっている。そして、ロック部材60がトグル機構の中立点の位相を超えた時には、既にロック部材60によって係合部材3を挟み込んでいるので、衝突音の発生を防止することができる。
図6は、トグルベース14に作用する回転モーメント(即ち、ロック部材60に作用する回転モーメント)とトグルレバー11およびトグルベース14の回転位相の相関を示す模式図である。
係合部材3の進入に伴い、待機位置にあったトグルベース14の回転モーメントはマイナスからゼロへ徐々に減少していく。この時、トグルベース14と係合部材3の接触状態は、図5(A)に示す状態である。
その後、トグルベース14の回転位相が中立点Pbに達する前の回転位相Pにおいて、トグルレバー11が係合部材3の被ロック部9と接触し始める。この時、トグルレバー11およびトグルベース14と係合部材3の接触状態は、図5(B)に示す加圧狭持された状態である。
さらに、トグルレバー11およびトグルベース14と係合部材3は、係合部材3が加圧狭持された状態のまま中立点Pbに達し(図5(C))、その後、中立点Pbを超え、ロック状態へと遷移する。この時のトグルレバー11およびトグルベース14と係合部材3の接触状態は、図5(D)に示す状態である。
模式図で示すように、急激な回転モーメントの変化が発生する中立点の位相の前に、トグルレバー11およびトグルベース14が係合部材3を加圧狭持する状態となり、位相が中立点Pbを通過する際の衝突音は発生しない。
以上、説明したように、本実施の形態においては、トグルベース14の位相がトグル機構の中立点Pbに達する前のタイミングで、係合部材3をロック部材60で加圧挟持する構成となっているので、中立点Pbを通過する際の係合ガタは存在しない。したがって、比較例で説明した係合ガタの急激な解消による衝突音は発生せず、ユーザビリティを損なわず、衝突音を解消できる。
なお、本実施の形態1においては、トグルバネ13の付勢力によって、トグルレバー11をトグルベース14のストッパ部14eに当接させる方向に回転付勢する構成について説明したが、このような構成に限定されない。たとえば、ねじりコイルスプリングを第2の軸15の回りに装着し、回転付勢するようにしてもよく、他の付勢手段を採用し得る。
[実施の形態2]
次に、図7及び図8を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
この実施の形態2は、ロック部材260を変更した以外は、実施の形態1と同様に構成される。従って、図中、実施の形態1と実質的に共通する構成には、実施の形態1と共通の符号を付して詳細な説明を省略する。
この実施の形態2では、ロック部材260を構成する引込部211(第2の部分)と作動部214(第1の部分)が一体構成となっている。よって、引込部211と作動部214の相対位置関係は常に一定である。その代わり、係合部材3の突起部8が当接する部分(弾性板214b)を弾性体にすることによって、ロック部材260の位相がトグル機構の中立点に達する前の第1のタイミングでロック部材260が係合部材3を挟持できるようになっている。
ロック部材260は、第1の軸10からほぼ直交する方向に延びる引込部211と作動部214とを一体的に固定したL字状の部材である。作動部214は、前カバー2の閉操作時に係合部材3の突起部8に押されて回転移動し、引込部211は、作動部214の回転に連動し、係合部材3の被ロック部9から離間した待機位置から被ロック部9に当接するロック位置まで回転移動する。
トグルバネ13は、ロック部材260を、ロック部材260の待機位置から所定の揺動位相であるトグル機構の中立点までは待機位置側(−E方向)に付勢し、中立点を過ぎるとロック位置側(+E方向)に付勢する。
作動部214は、互いに平行に上下方向に延びる一対の腕板214aと、腕板214aの前側縁の下部領域を連結する薄肉の弾性変形可能な弾性板214bとを有しており、この弾性板214bに係合部材3の突起部8が当接する。すなわち、弾性板214bは、作動部214と係合部材3の突起部8との当接部に設けられた弾性部であり、突起部8が当接した際に、当接圧によって+E方向へ弾性変形、すなわち弾性的に撓み変形する。
そして、引込部211がトグル機構の中立点を通過する前のタイミングで、係合部材3の突起部8と被ロック部9を、作動部214の弾性板214bと引込部211のラッチ部211bとによって弾性的に挟持して当接状態に保持する。
図8(A)はロック部材60の動作説明図(中立点付近)である。
図示しているように、トグルバネ13の両端を結ぶ直線L13が軸10の中心と重なる図8(A)に示す位相では、トグルバネ13の付勢力による回転モーメントが引込部211に生じない。
すなわち、この状態がトグル機構の中立点である。この時、引込部211は係合部材3の被ロック部9に対して既に当接しており、トグルバネ13の付勢力により矢印K方向に係合部材3の被ロック部9を加圧し、係合部材3を引き込んでいる。
一方、弾性板214bは、係合部材3の突起部8により矢印G方向に押圧されて弾性変形している。この弾性板214bの弾性復元力によって、係合部材3の突起部8と被ロック部9は、作動部214の弾性板214bと引込部211のラッチ部211bとによって、弾性的に加圧挟持されている。
図8(B)は、トグル機構の位相が中立点を過ぎた後のロック部材の状態を示した図である。図8(B)に示す位相では、トグルバネ13の両端を結ぶ直線L13が軸10よりも図中の下側にある。この位相では、トグルバネ13の付勢力によってロック部材260に生ずる回転モーメントは、+E方向(第1の方向)になっている。
図示するように、トグルバネ13の両端を結ぶ直線L13は引込部211の軸10の中心を通過し(直線L13が軸10よりも図中の下側に移動し)、引込部211が係合部材3をロック位置に引き込む+D方向(図8(B)参照)に回転力が発生している。作動部214の弾性板214bの弾性復元力によって、係合部材3の突起部8と被ロック部9は、作動部214の弾性板214bと引込部211のラッチ部211bとによって、弾性的に加圧挟持された状態を維持し、ロック位置まで回動する。
以上、説明したように、本実施の形態2においては、ロック部材260がトグル機構の中立点の位相に達する前のタイミングで、ロック部材260が係合部材3を加圧挟持する構成にしたため、中立点を通過する際に両者間に係合ガタは存在しない。
このため、係合ガタの急激な解消による衝突音を解消できる。
なお、この実施の形態2では、突起部8が当接する作動部214の部分を弾性体にしているが、突起部8を弾性体にしてもよい。突起部8が当接する作動部214の部分と、突起部8と、の少なくとも一方を弾性体で構成すればよい。また、弾性板214bを作動部214と係合部材3の突起部8との当接部に設けているが、引込部211と係合部材3の被ロック部9との当接部に設けてもよい。
なお、上記実施の形態では、画像形成装置としてレーザプリンタを例にとって説明したが、これに限られず、装置本体に開閉自在に設けられた開閉部材のロック機構として、種々の画像形成装置に適用可能である。また、画像形成装置に限らず、各種装置の開閉部材のロック機構に適用可能である。
1…装置本体、2…前カバー、3…係合部材、13…トグルバネ、60…ロック部材

Claims (7)

  1. 画像形成装置本体と、
    前記装置本体に対して開閉可能な開閉部材と、
    前記装置本体に設けられており、回動可能なロック部材と、前記ロック部材を付勢する付勢部材と、を有し、前記開閉部材をロック位置にロックするロック機構と、
    前記開閉部材に設けられており、前記ロック部材に係合する係合部材と、
    を有する画像形成装置において、
    前記開閉部材を前記装置本体に対して閉じる時、前記ロック部材は前記係合部材に押されて回動し、
    前記ロック部材が前記係合部材に押されて回動する時、前記付勢部材によって前記ロック部材に作用する回転モーメントは、前記係合部材を押し出す第2の方向から前記係合部材を前記ロック位置に引き込む第1の方向に切換り、
    前記回転モーメントが前記第2の方向から前記第1の方向に切換る第2のタイミングよりも前の第1のタイミングで、前記ロック部材は前記係合部材を挟み込むことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記係合部材は、前記ロック部材に挟み込まれた状態で前記ロック位置まで移動することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記ロック部材は、前記係合部材に押される第1の部分と、前記係合部材と接触することによって前記第1の部分と共に前記係合部材を挟み込む第2の部分と、を有し、前記第1の部分と前記第2の部分の相対位置関係は可変となっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第1のタイミングにおける前記第1の部分と前記第2の部分の相対位置関係は、前記第2の部分が前記係合部材と接触してない時の前記第1の部分と前記第2の部分の相対位置関係より広がっていることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記ロック機構は前記ロック部材を回動可能に保持するホルダを有し、
    前記第2の部分は前記第1の部分に対して移動可能に設けられており、
    前記付勢部材は引張バネであり、
    前記バネの一端は前記ホルダに接続されており、前記バネの他端は前記第2の部分に接続されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の画像形成装置。
  6. 前記第1の部分に接触する前記係合部材の部分と、前記第1の部分と、の少なくとも一方は弾性変形可能であることを特徴とする請求項3〜5いずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記第2の部分が接触する前記係合部材の部分と、前記第2の部分と、の少なくとも一方は弾性変形可能であることを特徴とする請求項3〜5いずれか一項に記載の画像形成装置。
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