JP2023094125A - 樹脂硬化物、硬化性樹脂組成物、積層体、撮像装置、半導体装置、積層体の製造方法及び接合電極を有する素子の製造方法 - Google Patents

樹脂硬化物、硬化性樹脂組成物、積層体、撮像装置、半導体装置、積層体の製造方法及び接合電極を有する素子の製造方法 Download PDF

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英寛 出口
Hidehiro Deguchi
英亮 石澤
Hideaki Ishizawa
憲一朗 佐藤
Kenichiro Sato
太郎 塩島
Taro Shiojima
宗宏 畠井
Munehiro Hatai
颯 野元
Hayate Nomoto
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Abstract

【課題】優れた耐熱性、柔軟性を有するとともに、素子の割れを引き起こし難く、帯電による異物の混入を抑えて高い電気的接続信頼性を付与することができる樹脂硬化物、該樹脂硬化物の元になる硬化性樹脂組成物、該樹脂硬化物を有する積層体、該積層体を有する撮像装置及び半導体装置、該積層体の製造方法及び該積層体の製造に用いる接合電極を有する素子の製造方法を提供する。【解決手段】400℃4時間の加熱処理後における重量減少率が6%以下であり、23℃における引張弾性率が1GPa以下であり、1GHzにおける比誘電率が3以下である、樹脂硬化物。【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂硬化物、該樹脂硬化物の元になる硬化性樹脂組成物、該樹脂硬化物を有する積層体、該積層体を有する撮像装置及び半導体装置、該積層体の製造方法及び該積層体の製造に用いる接合電極を有する素子の製造方法に関する。
半導体装置の高性能化に伴い、複数の半導体チップを積層させる三次元化が進行している。このような複数の半導体チップが積層した積層体の製造では、まず、2枚の電極が形成された素子の電極面にダマシン法により、銅からなる接合電極が絶縁膜で囲まれた接合面を形成する。その後、接合面の接合電極同士が対向するように2枚の素子を重ね、熱処理を施すことにより積層体が製造される(特許文献1)。
特開2006-191081号公報
上記積層体の製造では、電極の接合の際に400℃、4時間という高温処理が行われるため、上記接合面の形成に用いられる絶縁層には高い耐熱性が要求される。そのため、従来の積層体では、絶縁層としてSiNやSiOといった絶縁性の無機材料が用いられている。しかしながら、無機材料からなる絶縁層は素子に反りが発生しやすく、素子に反りが発生すると積層体としたときに電極の接続位置がズレたり、電極が割れたりしてしまうことから、積層体の接続信頼性が低くなることがある。また、近年は半導体装置の高性能化が進み、素子が大型化、薄化してきていることから、素子の反りがより発生しやすくなってきており、特に素子が薄い場合は素子が割れてしまうこともある。
このような素子の反りや割れを抑えるためには、無機材料よりも柔軟性を有する有機化合物を絶縁層に用いることが考えられるが、有機化合物からなる絶縁層は熱に弱いという欠点がある。これに対してポリイミド等の耐熱性の有機化合物を用いることも考えられるが、耐熱性の有機化合物は弾性率の高いものが多いため、素子の反りや割れを抑える効果がそれほど高くないという問題があった。また、有機化合物は帯電しやすいものが多く、絶縁層が帯電すると異物を引き寄せやすくなってしまうため、異物混入による電気的接続信頼性の低下の原因となる。
本発明は、優れた耐熱性、柔軟性を有するとともに、素子の割れを引き起こし難く、帯電による異物の混入を抑えて高い電気的接続信頼性を付与することができる樹脂硬化物、該樹脂硬化物の元になる硬化性樹脂組成物、該樹脂硬化物を有する積層体、該積層体を有する撮像装置及び半導体装置、該積層体の製造方法及び該積層体の製造に用いる接合電極を有する素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、400℃4時間の加熱処理後における重量減少率が6%以下であり、23℃における引張弾性率が1GPa以下であり、1GHzにおける比誘電率が3以下である、樹脂硬化物である。以下、本発明を詳述する。
本発明の樹脂硬化物は、400℃4時間の加熱処理後における重量減少率が6%以下である。
樹脂硬化物の加熱処理後の重量減少率が上記範囲であることで、素子をより確実に接合できるとともに、電極接合の際に分解した樹脂硬化物に起因する界面での気泡、クラックの発生や界面での剥離をより抑えることができる。上記重量減少率は、5%以下であることがより好ましく、4%以下であることが更に好ましい。上記重量減少率の下限は特に限定されず、0%に近いほど良いものであるが、製造技術上0.5%程度が限度である。
上記400℃4時間の加熱処理後における重量減少率は、樹脂硬化物の元となる硬化性樹脂組成物の組成、硬化性樹脂組成物を構成する樹脂素材の種類、硬化性樹脂組成物の硬化条件等により調整することができる。具体的には例えば、硬化性樹脂組成物に耐熱性の高い樹脂素材や無機成分を用いること、架橋剤の含有量を増やすこと等により、上記400℃4時間の加熱処理後における重量減少率を減少させることができる。
また、樹脂硬化物を構成する樹脂素材の種類を、耐熱性の高い樹脂(例えば分子量の大きい樹脂や、耐熱性の高い主鎖や置換基を有する樹脂)にすることや、樹脂硬化物の元となる硬化性樹脂組成物の硬化条件を、硬化が十分に進行するような高温としたり、硬化時間を長時間としたりすることで、上記400℃4時間の加熱処理後における重量減少率を減少させることができる。
上記400℃4時間の加熱処理後における重量減少率は、具体的には以下の方法で測定することができる。示差熱熱重量同時測定装置(TG-DTA、STA7200、日立ハイテクサイエンス社製、又はその同等品)を用いて、大気フロー(100mL/min)下、10℃/minの昇温速度で25℃から400℃まで加熱し、400℃で4時間保持したときの重量減少率を測定する。
本発明の樹脂硬化物は、23℃における引張弾性率が1GPa以下である。
樹脂硬化物の23℃における引張弾性率が上記範囲であることで、密着性をより高めることができ、電極の割れを抑えて電気的接続信頼性を高めることができる。上記23℃における引張弾性率は0.9GPa以下であることが好ましく、0.8GPa以下であることがより好ましい。上記23℃における引張弾性率の下限は特に限定されないが、素子間の接続安定性の観点から、0.05GPa以上であることが好ましく、0.1GPa以上であることがより好ましい。上記23℃における引張弾性率は、樹脂硬化物の元となる硬化性樹脂組成物の組成、硬化性樹脂組成物を構成する樹脂素材の種類、硬化性樹脂組成物の硬化条件、樹脂以外の成分、例えば無機添加物の種類や量等により調整することができる。
なお、上記23℃における引張弾性率は、動的粘弾性測定装置(例えば、アイティー計測制御社製、DVA-200等)を用いて、定速昇温引張モード、昇温速度10℃/分、周波数10Hzの条件で、-20℃から100度まで測定を行って得た測定値の内、23度での引張弾性率の値として求めることができる。
本発明の樹脂硬化物は、1GHzにおける比誘電率が3以下である。
樹脂硬化物の1GHzにおける比誘電率が上記範囲であることで、樹脂硬化物が帯電しにくくなり、異物の吸引が抑えられるため、素子間の電気的接続に用いた場合に異物の混入による電気的接続信頼性の低下を抑えることができる。上記1GHzにおける比誘電率は、2.95以下であることが好ましく、2.90以下であることがより好ましい。上記1GHzにおける比誘電率の下限は特に限定されないが、ボイドや欠陥を抑制する観点から1.8以上であることが好ましい。上記1GHzにおける比誘電率は、樹脂硬化物の元となる硬化性樹脂組成物の組成、硬化性樹脂組成物を構成する樹脂素材の種類、添加剤の成分、例えば無機添加物の種類や量等により調整することができる。
上記1GHzにおける比誘電率は、空洞共振器(株式会社エーイーティー社製、誘電率測定装置(ADMS01Nc)、又はその同等品)及び、とネットワークアナライザー(annritu社製、ShockLine VNA、又は同等品)を用いて空洞共振法で測定周波数1GHzにおける比誘電率の測定を行う。同一サンプルを3回測定し、平均値を1GHzにおける比誘電率とする。
本発明の樹脂硬化物は、伸び率が1%以上であることが好ましい。
樹脂硬化物の伸び率が上記範囲であることで、素子に反りが生じた場合であっても応力を緩和できるため、より素子の反りや割れをより抑えることができる。上記伸び率は、1.5%以上であることがより好ましく、2%以上であることが更に好ましい。上記伸び率の上限は特に限定されないが、素子間の接続安定性の観点から100%以下であることが好ましい。上記伸び率は、樹脂硬化物の元となる硬化性樹脂組成物の組成、硬化性樹脂組成物を構成する樹脂素材の種類、添加剤成分、例えば無機添加物の種類や量等によって調節することができる。上記伸び率は、テンシロン万能試験機(Tensilon Advanced Controller for Testing、株式会社 エー・アンド・デイ社製。又はその同等品)を用いて、引張測度50mm/min、チャック間隔50mmの条件で直方体形状のサンプルの破断伸びを測定することで求めることができる。
上記樹脂硬化物の組成は、上記400℃4時間の加熱処理後における重量減少率、上記23℃における弾性率及び上記1GHzにおける比誘電率を満たしていれば特に限定されないが、これらの物性を満たしやすいことから有機ケイ素化合物を含有することが好ましい。
上記有機ケイ素化合物は特に限定されないが、上記物性の範囲をより満たしやすいことから、上記有機ケイ素化合物はシルセスキオキサン骨格をケイ素系ポリマーの主鎖に含むことが好ましく、下記式(1)の構造を有していることがより好ましい。
Figure 2023094125000001
ここで、R、R及びRはそれぞれ独立して直鎖状、分岐鎖状若しくは環状の脂肪族基、芳香族基又は水素を表す。上記脂肪族基及び上記芳香族基は置換基を有していても有していなくてもよい。m、nはそれぞれ1以上の整数を表す。
上記一般式(1)中Rはそれぞれ独立して直鎖状、分岐鎖状若しくは環状の脂肪族基、芳香族基又は水素を表す。上記脂肪族基及び上記芳香族基は置換基を有していても有していなくてもよい。上記Rはフェニル基、炭素数が1~20のアルキル基又はアリールアルキル基であることが好ましく、フェニル基であることがより好ましい。Rがフェ二ル基、炭素数が1~20のアルキル基又はアリールアルキル基であることにより、より高い耐熱性を発揮することができる。
上記一般式(1)中R及びRはそれぞれ独立して直鎖状、分岐鎖状若しくは環状の脂肪族基、芳香族基又は水素を表す。上記脂肪族基及び上記芳香族基は置換基を有していても有していなくてもよい。上記R及びRはフェニル基、炭素数が1~20のアルキル基又はアリールアルキル基であることが好ましく、フェニル基又はメチル基であることがより好ましい。R及びRがフェ二ル基、炭素数が1~20のアルキル基又はアリールアルキル基であることにより、より高い耐熱性を発揮することができる。
上記一般式(1)中、m、nはそれぞれ1以上の整数であり、繰り返し単位数を表す。上記mは好ましくは30以上、より好ましくは50以上であり、好ましくは100以下である。上記nは好ましくは1以上、より好ましくは3以上であり、好ましくは8以下である。
上記有機ケイ素化合物は、反応性部位を有することが好ましい。
硬化性樹脂組成物の硬化性樹脂として反応性部位を有する有機ケイ素化合物を用いることで、素子の反りや割れに起因する電極のズレや割れをより抑えることができる。また、有機ケイ素化合物は耐熱性に優れるため、電子部品の製造時に行われる高温処理による樹脂硬化物の分解をより抑えることができる。上記反応性部位としては例えば、水酸基、アルコキシ基等が挙げられる。上記反応性部位を有する有機ケイ素化合物としては、例えば、上記一般式(1)で表される有機ケイ素化合物が挙げられる。
上記有機ケイ素化合物の含有量は、上記硬化性樹脂硬化物100重量%中に65重量%以上99重量%以下であることが好ましい。
硬化性樹脂硬化物中における有機ケイ素化合物の含有量が上記範囲であることで、素子の反りや割れを抑えて電気的接続信頼性をより高めることができる。上記硬化性樹脂硬化物100重量部中における有機ケイ素化合物の含有量は、70重量%以上であることがより好ましく、75重量%以上であることが更に好ましく、98重量%以下であることがより好ましく、97重量%以下であることが更に好ましい。
上記有機ケイ素化合物の重量平均分子量は特に限定されないが、5000以上150000以下であることが好ましい。有機ケイ素化合物の分子量が上記範囲であることで、塗布時の成膜性が上がってより平坦化性能がより高まるとともに電極のズレや割れをより抑えることができる。上記有機ケイ素化合物の分子量は10000以上であることがより好ましく、30000以上であることが更に好ましく、100000以下であることがより好ましく、70000以下であることが更に好ましい。
なお、上記有機ケイ素化合物の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)法によりポリスチレン換算分子量として測定される。溶出溶剤をTHFとして、カラムとしては、時間-MB-M6.0×150mm(ウォーターズ社製)又はその同等品を用い、ポリスチレン標準によって算出することができる。
上記一般式(1)の構造を有する有機ケイ素化合物は、例えば、下記一般式(2)で表される化合物(2)と、下記一般式(3)で表される化合物(3)とを反応させることにより得ることができる。
Figure 2023094125000002
上記一般式(2)中、R及びRは上記一般式(1)におけるR及びRと同様の官能基を表す。
Figure 2023094125000003
上記一般式(3)中、Rは上記一般式(1)におけるRと同様の官能基を表す。上記一般式(3)中、hは自然数を表し、好ましくは3~6、より好ましくは3又は4である。
上記一般式(1)の構造を有する化合物は、上記化合物(3)に代えて、Rを有するハロゲン化シロキサン(例えば末端が塩素化されたジメチルシロキサン等)と、上記化合物(2)とを反応させることでも得ることができる。
上記化合物(2)は、例えば、下記一般式(4)で表される化合物(4)のような塩と下記一般式(5)で表される化合物(5)とを反応させることにより得ることができる。なお、上記化合物(2)は、Xが水素である化合物(5)を用いて化合物(4)と反応させた後に加水分解することによっても得ることができる。
Figure 2023094125000004
上記一般式(4)中、Rは上記一般式(1)におけるRと同様の官能基を表す。
Figure 2023094125000005
上記一般式(5)中、Rは、上記一般式(1)におけるRと同様の官能基を意味し、Xは水素又は水酸基を意味する。
上記化合物(4)は、例えば、下記一般式(6)で表される化合物(6)を1価のアルカリ金属水酸化物及び水の存在下、有機溶剤の存在下もしくは不存在下で加水分解、重縮合することにより製造することができる。1価のアルカリ金属水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等を用いることができる。
Figure 2023094125000006
上記一般式(6)中、Rは上記一般式(1)におけるRと同様の官能基を意味する。
本発明の樹脂硬化物は、ポリイミドを含有することが好ましい。
樹脂硬化物がポリイミドを含有することで、厚みのある樹脂硬化物とした場合であっても高温処理で膜割れが発生し難い樹脂硬化物とすることができる。
上記ポリイミドはシロキサン結合を有することが好ましい。
上記ポリイミドがシロキサン結合を有することで、樹脂硬化物に含まれる有機ケイ素化合物との相溶性が高まるため、樹脂硬化物の元となる上記有機ケイ素化合物と上記ポリイミドを含有する硬化性樹脂組成物を塗布した際にポリイミドが析出することによる凹凸(面荒れ)を抑えることができる。
上記ポリイミドがシロキサン結合を有する場合、上記ポリイミドは、主鎖構造中の炭素原子とケイ素原子の比C/Siが17以下であることが好ましい。
ポリイミドの主鎖構造中の炭素原子とケイ素原子の比が上記範囲となることで、樹脂硬化物の元となる上記有機ケイ素化合物と上記ポリイミドを含有する硬化性樹脂組成物に含まれる有機ケイ素化合物との相溶性がより高まるため、塗布の際に面荒れをより抑えることができる。上記C/Siは、16.5以下であることがより好ましく、16以下であることが更に好ましい。上記C/Siの下限は特に限定されないが、実用上及び耐熱性の観点から4以上であることが好ましい。なお、上記ポリイミドの主鎖構造中の炭素原子とケイ素原子の比C/Siは繰り返し単位内のC、Siの比であり、両末端のC、Siは含まない。また上記C/Siは、H-NMR、13C-NMRおよび29Si-NMRによって上記ポリイミドの構造を得て、主鎖の繰り返し単位からC原子とSi原子の数を計測することで求めることができる。
上記ポリイミドは少なくとも一方の末端が下記式(7)~(12)のいずれかの構造を有することが好ましく、両末端が下記式(7)~(12)のうちいずれかの構造を有することがより好ましい。
上記ポリイミドの末端の構造が下記式(7)~(12)のうちのいずれかであることで、厚膜とした際の膜割れをより抑えることができる。
Figure 2023094125000007
上記ポリイミドは重量平均分子量が1000以上20000以下であることが好ましい。
上記ポリイミドの重量平均分子量が上記範囲であることで、適度な粘度となり、取り扱い性をより高めることができる。上記重量平均分子量は1500以上であることがより好ましく、2000以上であることが更に好ましく、19000以下であることがより好ましく、18000以下であることが更に好ましい。
なお、上記ポリイミドの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)法によりポリスチレン換算分子量として測定される。溶出溶剤をTHFとして、カラムとしては、時間-MB-M6.0×150mm(ウォーターズ社製)又はその同等品を用い、ポリスチレン標準によって算出することができる。
上記ポリイミドの含有量は、有機ケイ素化合物100重量部に対して0.5重量部以上50重量部以下であることが好ましい。
ポリイミドの含有量を上記範囲とすることで、厚みのある樹脂硬化物とした場合であっても高温処理で膜割れが発生し難い樹脂硬化物とすることができる。上記ポリイミドの含有量は、有機ケイ素化合物100重量部に対して0.7重量部以上であることが好ましく、0.9重量部以上であることがより好ましく、1重量部以上であることが更に好ましく、40重量部以下であることが好ましく、30重量部以下であることがより好ましく、20重量部以下であることが更に好ましい。
本発明の樹脂硬化物の元となる硬化性樹脂組成物、即ち、
硬化後の、400℃4時間の加熱処理後における重量減少率が6%以下であり、23℃における弾性率が1GPa以下であり、1GHzにおける比誘電率が3以下である、硬化性樹脂組成物もまた、本発明の1つである。
本発明の硬化性樹脂組成物における上記400℃4時間の加熱処理後における重量減少率、23℃における弾性率及び1GHzにおける比誘電率は、硬化性樹脂組成物を300℃1時間の条件で硬化させて樹脂硬化物としてから測定する以外は、本発明の樹脂硬化物と同様の方法で測定することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、有機ケイ素化合物を含有することが好ましい。
上記有機ケイ素化合物は、本発明の樹脂硬化物と同様のものを用いることができる。
上記有機ケイ素化合物は、硬化性樹脂組成物中の固形分100重量%中における含有量が65重量%以上99重量%以下であることが好ましい。
硬化性樹脂組成物の固形分(溶剤以外の成分)中における有機ケイ素化合物の含有量が上記範囲であることで、素子の反れや割れを抑えて電気的接続信頼性をより高めることができる。上記樹脂硬化物100重量%中における有機ケイ素化合物の含有量は、70重量%以上であることがより好ましく、75重量%以上であることが更に好ましく、98重量%以下であることがより好ましく、97重量%以下であることが更に好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、ポリイミドを含有することが好ましい。
上記ポリイミドの種類及び含有量は、本発明の樹脂硬化物と同様のものを用いることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、溶剤を含有し、上記硬化性樹脂組成物全量中における上記溶剤の含有量が10重量%以上70重量%以下であることが好ましい。
硬化性樹脂組成物が溶剤を上記範囲で含有することで、硬化性樹脂組成物を素子上により塗布しやすくすることができる。また、素子表面の凹凸を埋めて接合面を平坦にしやすくできるため、電気的接続信頼性をより高めることができる。上記溶剤の含有量は、上記硬化性樹脂組成物全量中において20重量%以上であることがより好ましく、30重量%以上であることが更に好ましく、69重量%以下であることがより好ましく、68重量%以下であることが更に好ましい。上記溶剤の種類は硬化性樹脂組成物を構成する固形分を溶かすことができれば特に限定されない。
本発明の硬化性樹脂組成物は硬化反応を促進する触媒を含有することが好ましい。
硬化性樹脂組成物が触媒を有することで、硬化性樹脂組成物をより完全に硬化させることができ、高温処理による樹脂硬化物の分解をより抑えることができる。
上記触媒としては、例えば、ジブチルスズジラウレート、酢酸第一スズ等の有機スズ化合物、ナフテン酸亜鉛等の金属カルボキシレート、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート等のジルコニア化合物、チタン化合物等が挙げられる。なかでもより硬化性樹脂組成物の硬化を促進できることからジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジブチルスズジラウレートが好ましい。
上記触媒は、硬化性樹脂組成物が硬化した後も存在する。すなわち、本発明の樹脂硬化物は硬化反応を促進する触媒を含有することが好ましい。
上記触媒の含有量は特に限定されないが、上記硬化性樹脂組成物中の有機ケイ素化合物100重量部に対して0.01重量部以上10重量部以下であることが好ましい。触媒の含有量を上記範囲とすることで、硬化性樹脂組成物の硬化をより促進することができる。上記触媒の含有量は、0.1重量部以上であることがより好ましく、0.2重量部以上であることが更に好ましく、7重量部以下であることがより好ましく、5重量部以下であることが更に好ましい。
上記硬化性樹脂組成物は、上記反応性部位を有する有機ケイ素化合物の反応性部位と反応可能な多官能架橋剤を含有することが好ましい。
上記反応性部位を有する有機ケイ素化合物の重合体間を有機ケイ素化合物の反応性部位と反応可能な多官能架橋剤が架橋することで、硬化物の架橋密度が上昇し、高温中の分解がより抑制される。その結果、高温処理中の分解ガスの発生による空隙の発生や、それによる接続時の電極のズレや電気的接続信頼性の低下をより抑制することができる。上記多官能架橋剤としては、例えば、上記反応性部位がシラノール基である場合は、ジメトキシシラン化合物、トリメトキシシラン化合物、ジエトキシシラン化合物、トリエトキシシラン化合物等のアルコキシシラン化合物等又はテトラメトキシシラン化合物及びテトラエトキシシラン化合物の縮合より得られるシリケートオリゴマー等が挙げられる。なかでも架橋密度の向上と耐熱性向上の観点から、シリケートオリゴマーが好ましい。アルコキシシラン化合物の例としては、ジメトキシジメチルシラン、トリメトキシメチルシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等があり、シリケートオリゴマーの例としては、シリケートMS51、MS56、MS57、MS56S(いずれも三菱ケミカル社製)、エチルシリケート40、エチルシリケート48、EMS485(いずれもコルコート社製)等が挙げられる。
上記多官能架橋剤の含有量は特に限定されないが、上記硬化性樹脂組成物中の硬化性樹脂100重量部に対して1重量部以上50重量部以下であることが好ましい。多官能架橋剤の含有量を上記範囲とすることで、樹脂硬化物の架橋密度を好適な範囲にし、かつ熱処理時の樹脂硬化物の硬度を上記の範囲とすることができる。上記多官能架橋剤の含有量は、3重量部以上であることがより好ましく、3.2重量部以上であることが更に好ましく、30重量部以下であることがより好ましく、20重量部以下であることが更に好ましい。
上記硬化性樹脂組成物は必要に応じて溶媒、粘度調整剤、充填剤、密着付与剤等の他の添加剤を含有していてもよい。
上記硬化性樹脂組成物は特に限定されず、光硬化性であってもよく、熱硬化性であってもよい。なかでも熱硬化性樹脂組成物であることが好ましい。
上記硬化性樹脂組成物の硬化物の400℃4時間の加熱処理後における重量減少率、23℃における引張弾性率、及び伸び率については、本発明の樹脂硬化物と同様の範囲であることが好ましい。
より具体的には、硬化性樹脂組成物が熱硬化性である場合、90℃で60分間加熱し溶剤乾燥し、更に300℃で1時間加熱し硬化性樹脂組成物を硬化させた後に測定する。硬化性樹脂組成物が光硬化性である場合は、90℃で1時間加熱することで溶剤乾燥し、405nmのUVを3000mJ/cm照射して硬化性樹脂組成物を硬化させたのち、同様の測定条件で測定することができる。
本発明の樹脂硬化物及び硬化性樹脂組成物の用途は特に限定されないが、硬化物が耐熱性と柔軟性に優れ、帯電もし難いことから、電極を有する2つの素子の電極間を電気的に接続して積層体を製造する際の絶縁層及び絶縁層形成用組成物として好適に用いることができる。
このような、電極を有する第1の素子と、電極を有する第2の素子との間に本発明の樹脂硬化物を有する積層体であって、前記第1の素子の電極と前記第2の素子の電極とが、前記樹脂硬化物を貫通する貫通孔を介して電気的に接続されている、積層体もまた本発明の1つである。以下、本発明の積層体について説明する。
本発明の積層体は、電極を有する第1の素子と、電極を有する第2の素子との間に本発明の樹脂硬化物を有し、上記第1の素子の電極と上記第2の素子の電極とが、上記樹脂硬化物を貫通する貫通孔を介して電気的に接続されている。
第1の素子の電極(以下、第1の電極ともいう)と第2の素子の電極(以下、第2の電極ともいう)との間に設けられた樹脂硬化物が絶縁層として働くことによって、電流の短絡を抑えることができる。従来の絶縁層はSiNやSiOといった固い無機材料を用いていたため、絶縁層の形成時や積層体の形成時に反りが発生した場合、これを応力緩和で解消することができず、その結果、素子の反れ及びこれに起因する電極のズレ、割れが起こりやすくなっていた。本発明では、無機材料よりも柔軟性の高い樹脂硬化物を絶縁層として用いることで、高い電気的接続信頼性を発揮することができる。特に、本発明の樹脂硬化物は応力の緩和性能に優れるため、素子の反れが割れにまで発展しやすい薄い素子を積層させた場合であっても高い電気的接続信頼性を有する積層体とすることができる。また、従来の絶縁層は、蒸着によって形成していたため、形成に時間がかかっていたが、本発明の樹脂硬化物は、例えば硬化性樹脂組成物の塗布、硬化によって形成できるため、生産効率を高めることができる。
なおここで、電気的に接続されているとは、上記貫通孔に充填された導電性材料等によって第1の電極及び第2の電極が接続されている状態のことを指す。
上記第1の素子及び第2の素子は、特に限定されず、素子、配線及び電極が形成された回路素子を用いることができる。例えば、画素部(画素領域)が設けられたセンサ回路素子、固体撮像装置の動作に係る各種信号処理を実行するロジック回路等の周辺回路部が搭載された回路素子などを用いることができる。
上記第1の素子及び第2の素子が有する電極の材料及び上記導電性材料は特に限定されず、金、銅、アルミニウム等の従来公知の電極材料を用いることができる。
上記樹脂硬化物の厚みは特に限定されないが、10μm以上300μm以下であることが好ましい。
樹脂硬化物の厚みが上記範囲であることで、絶縁層としての機能をより発揮することができるとともに、電極のズレや割れをより抑えることができる。上記樹脂硬化物の厚みは20μm以上であることがより好ましく、30μm以上であることが更に好ましく、200μm以下であることがより好ましく、100μm以下であることが更に好ましい。
本発明の積層体は、上記第1の素子と、上記第2の素子との間に無機層を有することが好ましい。
第1の素子と、第2の素子との間に無機層を設けることで、絶縁性が高まりより接続信頼性に優れる積層体とすることができる。なお、従来の積層体は、10~20μm程度の厚みを有する無機材料からなる絶縁層を用いているため、素子及び積層体の反りが解消できず接続信頼性低下の原因となるが、本発明では絶縁層は上記樹脂硬化物であるため、上記無機層の厚みを薄くすれば無機層の効果を発揮しつつ素子及び積層体に発生した反りも解消することができる。
上記無機層の材料は特に限定されず、例えば、SiN、SiO、Al等が挙げられる。なかでも、絶縁性と耐熱性に優れることからSiN、SiOが好ましい。
上記無機層の厚みは、より積層体の接続信頼性を高める観点から1nm以上であることが好ましく、5nm以上であることがより好ましく、10nm以上であることが更に好ましく、1μm以下であることが好ましく、500nm以下であることがより好ましく、100nm以下であることが更に好ましい。
本発明の積層体は、上記貫通孔の表面にバリアメタル層を有することが好ましい。
バリアメタル層は貫通孔に充填された導電性材料(例えばCu電極の場合Cu原子)の樹脂硬化物中への拡散を防ぐ役割を有する。貫通孔の表面にバリアメタル層を設けることで、貫通孔を埋める導電性材料は電極と接する面以外がバリアメタル層で覆われることになるため、導電性材料の樹脂硬化物への拡散による短絡、導通不良をより抑制することができる。上記バリアメタル層の材料は、タンタル、窒化タンタル、窒化チタン、酸化ケイ素、窒化ケイ素などの公知の材料を用いることができる。
上記バリアメタル層の厚みは特に限定されないが、より積層体の接続信頼性を高める観点から1nm以上であることがより好ましく、10nm以上であることが更に好ましく、100nm以下であることがより好ましく、50nm以下であることが更に好ましい
ここで、本発明の積層体の一態様を模式的に表した図を図1に示す。図1に示すように、本発明の積層体は、電極3を有する第1の素子1と第2の素子2が樹脂硬化物4を介して接着されており、第1の素子1及び第2の素子2上の電極3は、樹脂硬化物4に設けられた貫通孔5に充填された導電性材料を通して電気的に接続された構造となっている。従来の積層体は、絶縁層に当たる樹脂硬化物4の部分が固い無機材料であったため、素子や積層体に反りが発生した場合にこれを応力緩和によって解消できず、電極のズレや割れが起きやすくなっていた。本発明は絶縁層に柔軟性を有する有機化合物を用いることで、素子や積層体の反りを解消できるため、電極のズレや割れを抑えることができる。
図2に本発明の積層体の一態様を模式的に表した図を示した。図2の態様では、樹脂硬化物4の間に無機層6が設けられており、より絶縁性が高められている。なお、本発明の無機層6の厚みは、従来の積層体の絶縁層よりも格段に薄くてよいため、素子や積層体の反りを解消する際の妨げとならない。また、図2では無機層6が樹脂硬化物4の間に設けられているが、第1の素子1及び第2の素子2上に設けられていてもよい。また、図2では無機層6が、第1の素子1側及び第2の素子2側の樹脂硬化物4上にそれぞれ設けられているが、どちらか一方のみに設けられていてもよい。更に、図2の態様では貫通孔5の表面にバリアメタル層7が設けられている。貫通孔5の表面にバリアメタル層7を形成することで、貫通孔5内に充填される導電性材料が樹脂硬化物に4に拡散し難くなるため、短絡や導通不良をより抑えることができる。
本発明の積層体を製造する方法としては例えば、電極を有する第1の素子の電極が形成された面上に本発明の硬化性樹脂組成物を成膜し、溶剤乾燥後に硬化させて樹脂硬化物を形成する工程と、前記樹脂硬化物に貫通孔を形成する工程と、前記貫通孔を導電性材料で充填する工程と、前記第1の素子の導電性材料を充填した側の表面を研磨して接合電極を形成する工程と、前記接合電極が形成された前記第1の素子及び前記接合電極が形成された第2の素子を、前記接合電極同士が接合するように貼り合わせる工程とを有する積層体の製造方法が挙げられる。このような、積層体の製造方法もまた、本発明の1つである。
本発明の積層体の製造方法は、まず、電極を有する第1の素子の電極が形成された面上に本発明の硬化性樹脂組成物を成膜し、溶剤乾燥後に硬化させて樹脂硬化物を形成する工程を行う。
上記電極を有する第1及び第2の素子、及び、硬化性樹脂組成物は、本発明の積層体の電極を有する第1及び第2の素子、及び、本発明の硬化性樹脂組成物と同様のものを用いることができる。本発明の樹脂硬化物は、帯電しにくく、異物を吸引し難いため、電気的接続信頼性を高めることができる。
上記成膜の方法は特に限定されず、スピンコート法等従来公知の方法を用いることができる。
溶剤乾燥条件は特に限定されないが、残存溶剤を減らし樹脂硬化物の耐熱性を向上させる観点から、好ましくは70℃以上、より好ましくは100℃以上、好ましくは250℃以下、より好ましくは200℃以下の温度で、例えば30分、より好ましくは1時間程度加熱することが好ましい。
硬化条件は特に限定されないが、硬化反応を十分に進行させ、耐熱性をより向上させる観点から、好ましくは200℃以上、より好ましくは220℃以上、好ましくは400℃以下、より好ましくは300℃以下の温度で、例えば1時間以上、より好ましくは2時間以上程度加熱することが好ましい。加熱時間の上限は特に限定されないが、樹脂硬化物の熱分解を抑制する観点から3時間以下であることが好ましい。
本発明の積層体の製造方法は、次いで、上記樹脂硬化物に貫通孔を形成する工程を行う。
上記貫通孔はパターニングされていてもよい。上記貫通孔を形成する方法は特に限定されず、COレーザー等のレーザー照射やエッチング等によって形成することができる。なお上記貫通孔は素子の電極面上に他の層が形成されている場合、上記他の層も貫通して素子の電極面が露出するように形成される。
本発明の積層体の製造方法は、次いで、必要に応じて無機層及び/又はバリアメタル層を形成する工程を行う。
上記無機層及びバリアメタル層は本発明の積層体と同様のものを用いることができる。上記無機層及びバリアメタル層はスパッタリングや蒸着等によって形成することができる。
上記無機層を形成する工程は、上記樹脂硬化物を形成する工程の前及び/又は後に行うことが好ましい。上記バリアメタル層の形成は上記貫通孔を形成する工程の後に行うことが好ましい。
本発明の積層体の製造方法は、次いで、前記貫通孔を導電性材料で充填する工程を行う。上記導電性材料を充填する方法としてはメッキなどを用いることができる。
上記導電性材料は、本発明の積層体の導電性材料と同様のものを用いることができる。
本発明の積層体の製造方法は、次いで、前記第1の素子の導電性材料を充填した側の表面を研磨して接合電極を形成する工程を行う。
研削によって不要な部分に形成された上記導電性材料を除去することで2枚の素子に形成された電極間をつなぐ接合電極が形成される。上記研磨は、樹脂硬化物が露出する、又は、上記無機層がある場合は無機層が露出するまで、導電性材料で形成された層を平坦化除去することが好ましい。
上記研磨方法は特に限定されず、例えば化学的機械研磨法などを用いることができる。
このような、電極を有する素子の電極が形成された面上に本発明の硬化性樹脂組成物を成膜し、溶剤乾燥後に硬化させて樹脂硬化物を形成する工程と、前記樹脂硬化物に貫通孔を形成する工程と、前記貫通孔を導電性材料で充填する工程と、前記素子の表面を研磨して接合電極を形成する工程とを有する、接合電極を有する素子の製造方法もまた、本発明の1つである。
上記接合電極を有する素子は、素子間の接合電極同士が接合するように貼り合わせることで、積層体を形成するための部材である。上記素子、樹脂硬化物、硬化性樹脂組成物及びその他の構成及び各工程については、本発明の硬化性樹脂組成物、積層体及び積層体の製造方法に関する説明と同様である。
本発明の積層体の製造方法は、次いで、上記接合電極が形成された前記第1の素子及び上記接合電極が形成された第2の素子を、上記接合電極同士が接合するように貼り合わせる工程を行う。
第1の素子と第2の素子を貼り合わせる方法としては、熱処理によって電極及び接続電極を溶融させて接続する方法等が挙げられる。上記熱処理は通常400℃4時間程度である。
本発明の積層体の用途は特に限定されないが、高い電気的接続信頼性を有し、特に薄い素子同士を接合させる場合であっても素子や積層体の反り、割れが抑えられることから、半導体装置、撮像装置を構成する積層体に好適に用いることができる。
このような本発明の積層体を有する半導体装置及び本発明の積層体を有する撮像装置もまた、本発明の1つである。
本発明によれば、優れた耐熱性、柔軟性を有するとともに、素子の割れを引き起こし難く、帯電による異物の混入を抑えて高い電気的接続信頼性を付与することができる樹脂硬化物、該樹脂硬化物の元になる硬化性樹脂組成物、該樹脂硬化物を有する積層体、該積層体を有する撮像装置及び半導体装置、該積層体の製造方法及び該積層体の製造に用いる接合電極を有する素子の製造方法を提供することができる。
本発明の積層体の一態様を模式的に表した図である。 本発明の積層体の一態様を模式的に表した図である。
以下に実施例を掲げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(1)樹脂Aの製造
還流冷却器、温度計、及び滴下漏斗を取り付けた反応容器に、フェニルトリメトキシシラン(東京化成工業社製 分子量198.29)320g、水酸化ナトリウム8.8g、水6.6g、及び2-プロパノール263mLを加えた。窒素気流下、撹拌しながら加熱を開始した。還流開始から6時間撹拌を継続したのち室温で1晩静置した。そして反応混合物を濾過器に移し、窒素ガスで加圧して濾過した。得られた固体を2-プロピルアルコールで1回洗浄、濾過したのち80℃で減圧乾燥を行うことにより、無色固体(DD-ONa)330gを得た。
次に、還流冷却器、温度計、及び滴下漏斗を取り付けた反応容器にシクロペンチルメチルエーテル20g、2-プロパノール2.4g、イオン交換水14g、ジクロロメチルシラン(東京化成工業社製 分子量115.03)7.25gを加え、窒素雰囲気下、室温で攪拌した。続いて滴下ロートに、上記得られた化合物(DD-ONa)8g、シクロペンチルメチルエーテル20gを加え、スラリー状にして30分かけて反応器に滴下し、滴下終了後30分攪拌を継続した。反応後攪拌を停止し、静置して有機層と水層に分けた。得られた有機層は水洗により中性とした後、メンブレンフィルタにてゴミを取り除き、ロータリーエバポレーターを用いて60℃で減圧濃縮して、9.5gの無色固体を得た。この無色固体を酢酸メチル10gで洗浄し、減圧乾燥して無色粉末状の固体(DD(Me)-OH)6.2gを得た。
100mLフラスコに冷却管、メカニカルスターラー、ディーンスターク管、オイルバス、温度計保護管を取り付け、フラスコ内部を窒素置換した。DD(Me)-OH5.0g、オクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)2.5g、RCP-160M(強酸性陽イオン交換樹脂、三菱化学(株)製:含水量23.4mass%)0.5g、脱水トルエン51.0mLをフラスコに入れた。1時間還流を行い、トルエン22.4mLとRCP-160Mに23.4mass%含まれる水0.12gを抜き出した。還流終了後80℃まで冷却し、純水を0.55g加えて80℃で熟成させたところ、5時間で平衡に達した。室温まで冷却後、RCP-160Mをろ別し、得られたろ液を1回水洗した。その後、ろ液の溶媒及び低沸成分を留去して、得られた粗生成物をヘプタンで再沈殿させて精製することで下記式(13)の構造を有し、m2が27、n2が平均4である有機ケイ素化合物(樹脂A、重量平均分子量:36000)を得た。
Figure 2023094125000008
(2)樹脂B
樹脂Bとして、SR21(小西化学社製シルセスキオキサン樹脂、重量平均分子量:3500、式(1)を満たさない有機ケイ素化合物)を用いた。
(3)樹脂Cの製造
100mLフラスコに冷却管、メカニカルスターラー、ディーンスターク管、オイルバス、温度計保護管を取り付けた。6FDA(ダイキン社製)11.1 g、PAM-E(信越シリコーン社製)7.8g、アニソール92.1gをフラスコに投入し、攪拌した。100℃で1時間フラスコを加熱した後、170℃のオイルバスで1時間還流した。溶液を室温まで冷まし、シトラコン酸無水物1.3g(東京化成社製)を加え、120℃で10分攪拌した後、170℃のオイルバスで1時間還流して下記式(14)の構造の末端に上記式(1)の構造を有するポリイミドである樹脂C(重量平均分子量9900、C/Si比:15.5)を得た。
Figure 2023094125000009
ここで、kは繰り返し単位数である。
(実施例1)
樹脂A100重量部、架橋剤(シリケートMS-51、三菱ケミカル社製)3.2重量部、触媒(ZC-162、マツモトファインケミカル社製)0.2重量部に溶剤(アニソール、富士フィルム和光純薬社製)を含有量が40重量%となるように加えて混合することで硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例2~5、比較例1~3)
組成を表1の通りとした以外は実施例1と同様にして硬化性樹脂組成物を得た。なお、表1中におけるPPE及びフィラーは以下の通りである。
PPE:ポリフェニレンエーテル(HC-F0001、重量平均分子量:90000、固形分濃度20重量%、80重量%は溶剤(72重量%がシクロヘキサノン、8重量%が2-ヘプタノン)、JSR社製)
シリカフィラー:SC2050HNG(平均粒子径0.5μm、アミノフェニルシラン表面処理、固形分濃度70重量%、30重量%が有機溶剤シクロヘキサノン、アドマテックス社製)
(比較例4)
離型処理されたPET(5011、リンテック社製)基材上に、SiN膜を厚み50μmになるように、プラズマCVDにより成膜した。成膜後、SiN膜を離型PETから剥離し、測定サンプルとした。
<物性>
得られた硬化性樹脂組成物について以下の測定を行った。結果を表1に示した。
(重量減少率の測定)
実施例1~5及び比較例1~3にかかる硬化性樹脂組成物(塗液(ワニス))を脱泡機(泡取り廉太郎、Thinky社製)で脱泡し(2000回転3分)、アプリケータでキャストし、90℃60分加熱し溶剤乾燥後の厚みが30μmとなるように塗工した。溶剤乾燥後300℃×1時間の熱を加えて硬化して測定サンプルを作製した。得られた測定サンプルについて示差熱熱重量同時測定装置(TG-DTA、STA7200、日立ハイテクサイエンス社製)を用いて、窒素フロー(100mL/min)下、10℃/minの昇温速度で25℃から400℃まで加熱し、400℃4時間の加熱処理後における重量減少率を測定した。なお、比較例4については塗工、加熱硬化工程を経ずにSiN膜を秤取し測定を行った。
(引張弾性率の測定)
実施例1~5及び比較例1~3にかかる硬化性樹脂組成物(塗液(ワニス))を脱泡機(泡取り廉太郎、Thinky社製)で脱泡し(2000回転3分)、アプリケータでキャストし、溶剤乾燥後の厚みが30μmとなるように塗工した。その後300℃×1時間の熱を加えて硬化して測定サンプルを作製した。得られた測定サンプルについて、動的粘弾性測定装置(アイティー計測制御社製、DVA-200)によって、定速昇温引張モード、昇温速度10℃/分、周波数10Hz、測定範囲-20~100℃の条件で、23℃における引張弾性率を測定した。なお比較例4については塗工、加熱硬化工程を経ずにそのまま測定した。
(比誘電率の測定)
実施例1~5及び比較例1~3にかかる硬化性樹脂組成物(塗液(ワニス))を脱泡機(泡取り廉太郎、Thinky社製)で脱泡し(2000回転3分)、アプリケータでキャストし、溶剤乾燥後の厚みが30μmとなるように塗工した。その後300℃×1時間の熱を加えて硬化し、硬化フィルムを幅3mm、長さ80mmの短冊状に打ち抜きサンプルを作製した。得られた測定サンプルについて、空洞共振器[1GHz用](エーイーティー社製、ADMS01Nc)によって、室温下で1GHzにおける比誘電率を測定した。なお比較例4については塗工、加熱硬化工程を経ずにそのまま測定した。
(伸び率の測定)
得られた硬化性樹脂組成物(塗液(ワニス))を脱泡機(泡取り廉太郎、Thinky社製)で脱泡し(2000回転3分)、アプリケータでキャストし、溶剤乾燥後の厚みが30μmとなるように塗工した。その後300℃×1時間の熱を加えて硬化し、硬化フィルムを幅10mm、長さ100mmの短冊状に打ち抜きサンプルを作製した。得られた測定サンプルについて、テンシロン(エー・アンド・デイ社製、RTI-1310)を用いて、チャック間距離を50mm、引張速度を50mm/minに設定し、サンプルが破断するまでの伸び率を測定した。なお比較例4については、塗工、加熱硬化工程を経ずにそのまま測定した。
<評価>
実施例及び比較例で得られた硬化性樹脂組成物について、以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(HC試験後チップ割れ)
(1)ウエハの製造
12inchシリコンウエハ上にプラズマCVDにより、SiO:500nm、SiCN:50nm、SiO:250nmの順に成膜した。フォトマスクを用い、表層の250nmのSiO層をエッチングし、その後バリアメタル層としてTaを50nm、更にその上にTaNを10nm形成し、Cuメッキを行い、CMPにより平坦化し、電極パターンを作製した。電極パターン上に、SiCN層(50nm)、SiO層(500nm)をプラズマCVDにより順に成膜し、電極を有するウエハ1を得た。また、対向する接続電極及びウエハに形成された電極により、貼り合わせた際にデイジーチェーンができるようにパターン加工した以外は、ウエハ1と同様にしてウエハ2を作製した。
(2)積層体の製造
ウエハ1の電極が形成された面に得られた実施例1~5及び比較例1~3にかかる硬化性樹脂組成物溶液をスピンコーターにより塗工し、70℃で30分間加熱後90℃1時間加熱することで溶剤乾燥し、更に300℃1時間加熱することで、ウエハ1の電極面上に厚み50μmの樹脂硬化物を形成した。その後、500nmのSiN層をプラズマCVDにより成膜した。次いで、フォトマスクを用い、SiN層及び有機膜と、ウエハ1の電極面上に存在するSiO500nm及びSiCN50nmをエッチングすることで、ウエハ1の電極上に貫通孔を形成した。この時、エッチングするビア径を、20μmとし、隣接するビアとのピッチを40μmとした。その後、バリアメタル層としてTaを50nm、更にその上にTaNを10nm形成し、次いでCuメッキをすることによって導電性材料を貫通孔に充填した。次いで、ウエハ1のCuメッキを施した側の面(ウエハ1の有機膜を積層した側の面)を研削することで不要なバリア層及び導電性材料を除去し、接続電極を形成した。
一方で、対向する電極にてデイジーチェーンができるようにパターン加工した以外は、ウエハ1と同様にしてウエハ2にも有機膜及び接続電極を形成した。
その後、ウエハ1及びウエハ2をHプラズマ洗浄後、真空中で2枚の基板を接続電極同士が重なるように貼り合わせ、400℃4時間の加熱処理を行うことで積層体を得た。
なお、比較例4に関しては、ウエハ1の電極が形成された面に直接プラズマCVDで50.5μmのSiN層を成膜した。次いで、フォトマスクを用い、SiN層及び有機膜と、ウエハ1の電極面上に存在するSiO500nm及びSiCN50nmをエッチングすることで、ウエハ1の電極上に貫通孔を形成した。この時、エッチングするビア径を、20μmとし、隣接するビアとのピッチを40μmとした。その後、バリアメタル層としてTaを50nm、更にその上にTaNを10nm形成し、次いでCuメッキをすることによって導電性材料を貫通孔に充填した。次いで、ウエハ1のCuメッキを施した側の面(ウエハ1の有機膜を積層した側の面)を研削することで不要なバリア層及び導電性材料を除去し、接続電極を形成した。一方で、対向する電極にてデイジーチェーンができるようにパターン加工した以外は、ウエハ1と同様にしてウエハ2にも有機膜及び接続電極を形成した。
その後、ウエハ1及びウエハ2をHプラズマ洗浄後、真空中で2枚の基板を接続電極同士が重なるように貼り合わせ、400℃4時間の加熱処理を行うことで積層体を得た。
(3)HC試験後チップ割れ
得られた積層体を-40℃にて30分放置し、次に125℃に昇温して30分放置する操作を1セットとして、1000セット繰り返すヒートサイクル試験(HC試験)を行った。ヒートサイクル試験後の積層体を20mm×20mmにカットし、測定サンプルを作製した。積層体のウエハ1上の電極部における厚み方向の断面をCMP研磨にて露出させた。露出した断面をSEMにて観察し、下記基準でウエハの割れ及び樹脂硬化物の割れを評価した。なお、ウエハ反りに関しては2枚の基板を接続電極同士が重なるように貼り合わせた際の上端部を基準面として、400℃4時間の加熱処理、及び、積層体のヒートサイクル試験後の積層体の上端部を観察し、上記基準面からの最大の変位量を反り値と定義した。
〇:ウエハに割れがない
△:ウエハに割れはないが樹脂硬化物に割れがある
×:ウエハに割れがある、ウエハと樹脂硬化物の間に剥離がある又はウエハの反り値が200μmより大きい
(異物混入の評価)
硬化性樹脂組成物をスピンコーターにより塗工し、70℃で30分間加熱後90℃1時間加熱することで溶剤乾燥し、更に300℃1時間加熱することで20mm×20mm、厚み50μmの樹脂硬化物を作製した。得られた樹脂硬化物をSUS板の上に置き、エアブローで樹脂硬化物表面を吹いた後に、顕微鏡を用いて樹脂硬化物に付着した50μm以上のサイズの異物の付着数を計測した(初期異物数)。次いで、樹脂硬化物が載ったSUS板をクリーンルーム(クラス1000、23℃、50%RH)内で1日放置した。放置後の樹脂硬化物について、再度顕微鏡を用いて樹脂硬化物に付着した50μm以上のサイズの異物の付着数を計測した(放置後異物数)。得られた結果を基に、下記基準で異物混入を評価した。
〇:(放置後異物数)-(初期異物数)<100
×:(放置後異物数)-(初期異物数)≧100
Figure 2023094125000010
本発明によれば、優れた耐熱性、柔軟性を有するとともに、素子の割れを引き起こし難く、帯電による異物の混入を抑えて高い電気的接続信頼性を付与することができる樹脂硬化物、該樹脂硬化物の元になる硬化性樹脂組成物、該樹脂硬化物を有する積層体、該積層体を有する撮像装置及び半導体装置、該積層体の製造方法及び該積層体の製造に用いる接合電極を有する素子の製造方法を提供することができる。
1 第1の素子
2 第2の素子
3 電極
4 樹脂硬化物
5 貫通孔
6 無機層
7 バリアメタル層

Claims (27)

  1. 400℃4時間の加熱処理後における重量減少率が6%以下であり、23℃における引張弾性率が1GPa以下であり、1GHzにおける比誘電率が3以下である、樹脂硬化物。
  2. 伸び率が1%以上である、請求項1記載の樹脂硬化物。
  3. 有機ケイ素化合物を含有する、請求項1又は2記載の樹脂硬化物。
  4. 前記有機ケイ素化合物が、下記式(1)の構造を有する、請求項3記載の樹脂硬化物。
    Figure 2023094125000011
    ここで、R、R及びRはそれぞれ独立して直鎖状、分岐鎖状若しくは環状の脂肪族基、芳香族基又は水素を表す。前記脂肪族基及び前記芳香族基は置換基を有していても有していなくてもよい。m、nはそれぞれ1以上の整数を表す。
  5. 前記有機ケイ素化合物の含有量が、前記樹脂硬化物100重量%中に65重量%以上99重量%以下である、請求項3又は4記載の樹脂硬化物。
  6. ポリイミドを含有する、請求項1~5のいずれかに記載の樹脂硬化物。
  7. 前記ポリイミドはシロキサン結合を有する、請求項6記載の樹脂硬化物。
  8. 前記ポリイミドの主鎖構造中の炭素原子とケイ素原子の比C/Siが17以下である、請求項6又は7記載の樹脂硬化物。
  9. 前記ポリイミドの重量平均分子量が1000以上20000以下である、請求項6~8のいずれかに記載の樹脂硬化物。
  10. 前記ポリイミドの少なくとも一方の末端は下記式(7)~(12)のいずれかの構造を有する、請求項6~9のいずれかに記載の樹脂硬化物。
    Figure 2023094125000012
  11. 硬化後の、400℃4時間の加熱処理後における重量減少率が6%以下であり、23℃における引張弾性率が1GPa以下であり、1GHzにおける比誘電率が3以下である、硬化性樹脂組成物。
  12. 有機ケイ素化合物を含有する、請求項11記載の硬化性樹脂組成物。
  13. 前記有機ケイ素化合物は下記式(1)の構造を有する、請求項12記載の硬化性樹脂組成物。
    Figure 2023094125000013
    ここで、R、R及びRはそれぞれ独立して直鎖状、分岐鎖状若しくは環状の脂肪族基、芳香族基又は水素を表す。前記脂肪族基及び前記芳香族基は置換基を有していても有していなくてもよい。m、nはそれぞれ1以上の整数を表す。
  14. 前記有機ケイ素化合物の含有量が、前記硬化性樹脂組成物中の固形分100重量%中に65重量%以上99重量%以下である、請求項12又は13記載の硬化性樹脂組成物。
  15. 溶剤を含有し、前記硬化性樹脂組成物全量中における前記溶剤の含有量が10重量%以上70重量%以下である、請求項11~14のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  16. ポリイミドを含有する、請求項11~15のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  17. 前記ポリイミドがシロキサン結合を有する、請求項16記載の硬化性樹脂組成物。
  18. 前記ポリイミドの主鎖構造中の炭素原子とケイ素原子の比C/Siが17以下である、請求項16又は17記載の硬化性樹脂組成物。
  19. 前記ポリイミドの重量平均分子量が1000以上20000以下である、請求項16~18のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  20. 前記ポリイミドの少なくとも一方の末端は下記式(7)~(12)のいずれかの構造を有する、請求項16~19のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
    Figure 2023094125000014
  21. 電極を有する第1の素子と、電極を有する第2の素子との間に請求項1~10のいずれかに記載の樹脂硬化物を有する積層体であって、
    前記第1の素子の電極と前記第2の素子の電極とが、前記樹脂硬化物を貫通する貫通孔を介して電気的に接続されている、積層体。
  22. 前記第1の素子と、前記第2の素子との間に無機層を有する、請求項21記載の積層体。
  23. 前記貫通孔の表面にバリアメタル層を有する、請求項21又は22記載の積層体。
  24. 請求項21~23のいずれかに記載の積層体を有する撮像装置。
  25. 請求項21~23のいずれかに記載の積層体を有する半導体装置。
  26. 電極を有する第1の素子の電極が形成された面上に請求項11~20のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を成膜し、溶剤乾燥後に硬化させて樹脂硬化物を形成する工程と、
    前記樹脂硬化物に貫通孔を形成する工程と、
    前記貫通孔を導電性材料で充填する工程と、
    前記第1の素子の導電性材料を充填した側の表面を研磨して接合電極を形成する工程と、
    前記接合電極が形成された前記第1の素子及び前記接合電極が形成された第2の素子を、前記接合電極同士が接合するように貼り合わせる工程とを有する、積層体の製造方法。
  27. 電極を有する素子の電極が形成された面上に請求項11~20のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を成膜し、溶剤乾燥後に硬化させて樹脂硬化物を形成する工程と、
    前記樹脂硬化物に貫通孔を形成する工程と、
    前記貫通孔を導電性材料で充填する工程と、
    前記素子の表面を研磨して接合電極を形成する工程とを有する、接合電極を有する素子の製造方法。

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