JP2023093708A - 配線回路基板の検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】第1端子と第1プローブとを安定して接触させることができ、検査精度の向上を図ることができる配線回路基板の検査方法を提供すること。【解決手段】配線回路基板3に、第1端子9と第2端子10とを含む回路8を複数備え、検査冶具2に、2つの第1プローブ14と、2つの第2プローブ15とを備える。すべての第1端子9に2つの第1プローブ14を一括して接触させるとともに、複数の第2端子10のうち少なくとも1つの第2端子10に対応する2つの第2プローブ15を接触させて、回路8の断線を検査する。検査治具2は、剛性を有する平板形状のメインプレート12と、メインプレート12の底面に配置される弾性部材16と、弾性部材の底面に配置される平板形状のサブプレート13と、をさらに備える。2つの第1プローブ14は、サブプレート13の底面に配置される。弾性部材16の反発弾性率は、3%以上、8%以下である。【選択図】図1
Description
本発明は、配線回路基板の検査方法に関する。
従来より、複数の回路を有する配線回路基板において、各回路の導通を検査することが知られている。そのような配線回路基板の導通検査では、例えば、各回路が備える2つ端子のそれぞれに、プローブを接触させて各回路に電圧を印加する。
また、近年、複数の回路のファインピッチ化や各端子の小型化が望まれている。そのため、配線回路基板の導通検査において、プローブを端子に安定して接触させることが困難となり、検査精度が低下する場合がある。そこで、プローブを端子に安定して接触させることが可能な配線回路基板の導通検査が種々検討されている。
例えば、検査用パッド、配線および電子部品接続用パッドを備える配線パターンを複数備えるプリント配線基板において、複数の検査用パッドに対して多点接触型の検査プローブを同時に接触させるとともに、複数の電子部品接続用パッドのそれぞれに微小検査プローブを1つずつ接触させる導通検査方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、特許文献1に記載の導通検査方法では、複数の検査用パッドと多点接触型の検査プローブとの接触抵抗などの影響により、検査精度の向上を図るには限度がある。
本発明は、第1端子と第1プローブとを安定して接触させることができるとともに、検査精度の向上を図ることができる配線回路基板の検査方法を提供する。
本発明[1]は、検査冶具を用いる配線回路基板の検査方法であって、前記配線回路基板は、第1端子と第2端子とが配線により接続される回路を複数備え、前記検査冶具は、複数の前記第1端子が並ぶ方向に延び、すべての前記第1端子と接触する2つの第1プローブであって、前記第1プローブの延びる方向と直交する直交方向に互いに間隔を空けて配置される2つの第1プローブを備えるとともに、1つの前記第2端子に対して接触する2つの第2プローブを、すべての前記第2端子に対応して複数備え、すべての前記第1端子に前記2つの第1プローブを一括して接触させるとともに、前記複数の第2端子のうち少なくとも1つの第2端子に対応する前記2つの第2プローブを接触させて、前記回路の断線を検査する第1検査工程を含む、配線回路基板の検査方法を含む。
しかるに、近年の回路のファインピッチ化や端子の小型化により、検査におけるプローブおよび端子の接触の難易度が高まっており、プローブおよび端子が所定の位置からずれると、プローブと端子との接触が不安定となる場合がある。
とりわけ、複数の端子のそれぞれに2つのプローブを接触させるには、非常にシビアな位置精度が要求され、1つの端子に2つのプローブを安定して接触させることは困難である。
一方、上記の方法によれば、すべての第1端子に2つの第1プローブを一括して接触させるので、たとえ、複数の第1端子がファインピッチ化し、各第1端子が小型化しても、すべての第1端子に2つの第1プローブを安定して接触させることができる。
しかも、すべての第1端子に2つの第1プローブを接触させるとともに、少なくとも1つの第2端子に対応する2つの第2プローブを接触させて、回路の断線を検査する第1検査工程を実施するので、プローブと端子との接触抵抗が回路の断線に関する第1検査工程の検査結果に影響することを抑制できる。
その結果、第1端子と第1プローブとを安定して接触させることができるとともに、第1検査工程の検査精度の向上を図ることができる。
本発明[2]は、前記直交方向における前記2つの第1プローブのそれぞれの寸法は、前記直交方向における前記第1端子の寸法に対して、20%以下であり、前記直交方向における前記2つの第1プローブの間の間隔は、前記直交方向における前記第1端子の寸法に対して、20%以下である、上記[1]に記載の配線回路基板の検査方法を含む。
このような方法によれば、直交方向における第1端子の寸法に対して、直交方向における各第1プローブの寸法が上記上限以下であり、かつ、直交方向における2つの第1プローブの間の間隔が上記上限以下であるので、第1検査工程において、2つの第1プローブとすべての第1端子とをより確実に接触させることができる。
本発明[3]は、複数の前記第1端子は、直線状に並ぶように配置されており、2つの第1プローブのそれぞれは、バー形状を有する、上記[1]または[2]に記載の配線回路基板の検査方法を含む。
このような方法によれば、2つの第1プローブとすべての第1端子とをより一層確実に接触させることができる。
本発明[4]は、2つの第2プローブのそれぞれは、前記配線回路基板の厚み方向に延びる針形状を有する、上記[1]~[3]のいずれか一項に記載の配線回路基板の検査方法を含む。
このような方法によれば、2つの第2プローブと1つの第2端子とをより確実に接触させることができる。
本発明[5]は、前記第1端子が並ぶ方向における前記第1端子の寸法は、35μm以下であり、前記第1端子が並ぶ方向における、複数の前記第1端子において互いに隣り合う第1端子の間の間隔は、60μm以下であり、複数の前記第2端子が並ぶ方向における前記第2端子の寸法は、35μmを超過し、前記第2端子が並ぶ方向における、複数の前記第2端子において互いに隣り合う第2端子の間の間隔は、60μmを超過する、上記[1]~[4]のいずれか一項に記載の配線回路基板の検査方法を含む。
このような方法によれば、並ぶ方向における第1端子の寸法が上記上限以下であり、かつ、互いに隣り合う第1端子の間の間隔が上記上限以下となるように、各第1端子が小型化し、複数の第1端子がファインピッチ化しても、第1検査工程において2つの第1プローブがすべての第1端子に一括して接触するので、第1端子と第1プローブとを安定して接触させることができる。
本発明[6]は、前記検査冶具は、前記2つの第1プローブに対して、前記第1端子の反対側に配置される弾性部材を備える、上記[1]~[5]のいずれか一項に記載の配線回路基板の検査方法を含む。
このような方法によれば、弾性部材が2つの第1プローブに対して第1端子の反対側に配置されるので、弾性部材の弾性により、第1検査工程において、2つの第1プローブをすべての第1端子に追従するように一括して接触させることができる。そのため、第1検査工程において、第1端子と第1プローブとをより安定して接触させることができる。
本発明[7]は、前記第1検査工程後に、すべての前記第1端子に対する前記2つの第1プローブの接触を解除するとともに、複数の前記第2端子のうち少なくともいずれか2つの第2端子に、対応する前記2つの第2プローブを接触させて、複数の前記回路のうち少なくともいずれか2つの回路の短絡を検査する第2検査工程を含む、上記[1]~[6]のいずれか一項に記載の配線回路基板の検査方法を含む。
このような方法によれば、第1検査工程後に、すべての第1端子に対する2つの第1プローブの接触を解除するとともに、複数の第2端子のうちいずれか2つの第2端子に、対応する2つの第2プローブを接触させて、複数の回路のうちいずれか2つの回路の短絡を検査する第2検査工程を実施できる。
そのため、第1検査工程において回路の断線を検査した後、第2検査工程において回路の短絡を検査できる。
本発明[8]は、前記配線回路基板は、複数の前記第1端子が並ぶ方向において、互いに間隔を空けて複数配置され、前記検査冶具は、複数の前記配線回路基板が並ぶ方向に移動可能であり、前記検査冶具の移動方向下流側に位置する配線回路基板に前記第1検査工程を実施し、前記検査冶具の移動方向上流側に位置し、かつ、前記第1検査工程が実施された配線回路基板に前記第2検査工程を実施するように、前記検査冶具を移動させて前記第1検査工程と前記第2検査工程とを順次繰り返す、上記[7]に記載の配線回路基板の検査方法を含む。
このような方法によれば、検査冶具を複数の配線回路基板が並ぶ方向に移動させることにより、複数の配線回路基板に対して第1検査工程と第2検査工程とを順次繰り返して実施することができる。そのため、簡易な方法でありながら、複数の配線回路基板に対して第1検査工程と第2検査工程とを円滑に実施することができる。
本発明[9]は、前記配線回路基板は、複数の前記第1端子が並ぶ方向において、互いに間隔を空けて複数配置され、前記2つの第1プローブのそれぞれは、複数の前記配線回路基板の前記第1端子に対応して、前記複数の前記配線回路基板が並ぶ方向に互いに間隔を空けて配置される複数のプローブ部分と、前記複数のプローブ部分のうち互いに隣り合うプローブ部分を連結する連結部分と、を備え、前記連結部分は、前記複数の前記配線回路基板のうち互いに隣り合う前記配線回路基板の間に位置する導通部材を避けるように配置される、上記[1]~[8]のいずれか一項に記載の配線回路基板の検査方法を含む。
このような方法によれば、第1プローブが、複数の配線回路基板の第1端子に対応する複数のプローブ部分を備えるので、複数の配線回路基板に対して一括して第1検査工程を実施できる。また、第1プローブにおいて、互いに隣り合うプローブ部分を連結する連結部分が、互いに隣り合う配線回路基板の間に位置する導通部材を避けるように配置されるので、第1プローブと導通部材とが接触することを抑制できる。
そのため、第1プローブと導通部材との接触が、第1検査工程の検査結果に影響することを抑制でき、第1検査工程の検査精度が低下することを抑制できる。
本発明の配線回路基板の検査方法によれば、第1端子と第1プローブとを安定して接触させることができるとともに、検査精度の向上を図ることができる。
<第1実施形態>
本発明の配線回路基板の検査方法は、配線回路基板に対して検査冶具を用いて実施される。以下、図1~図6を参照して、本発明の配線回路基板の検査方法の第1実施形態について説明する。
本発明の配線回路基板の検査方法は、配線回路基板に対して検査冶具を用いて実施される。以下、図1~図6を参照して、本発明の配線回路基板の検査方法の第1実施形態について説明する。
1.基板集合体
図1に示すように、第1実施形態では、基板集合体1に対して検査冶具2を用いて実施される。基板集合体1は、検査対象の一例としての複数の配線回路基板3と、枠体4とを備える。
図1に示すように、第1実施形態では、基板集合体1に対して検査冶具2を用いて実施される。基板集合体1は、検査対象の一例としての複数の配線回路基板3と、枠体4とを備える。
1-1.配線回路基板
複数の配線回路基板3は、所定方向に互いに間隔を空けて配置される。なお、図1では、便宜上、複数の配線回路基板3の個数が6つであるが、複数の配線回路基板3の個数は、特に制限されない。複数の配線回路基板3のそれぞれは、所定方向と直交する直交方向に延びる平帯状を有する。
複数の配線回路基板3は、所定方向に互いに間隔を空けて配置される。なお、図1では、便宜上、複数の配線回路基板3の個数が6つであるが、複数の配線回路基板3の個数は、特に制限されない。複数の配線回路基板3のそれぞれは、所定方向と直交する直交方向に延びる平帯状を有する。
図1において、紙面左右方向は、複数の配線回路基板3が並ぶ並び方向(第1方向)であって、紙面左側が並び方向一方側(第1方向一方側)、紙面右側が並び方向他方側(第1方向他方側)である。
また、図1において、紙面上下方向は、配線回路基板3の長手方向(第1方向と直交する第2方向、並び方向と直交する直交方向)であって、紙面上側が長手方向一方側(第2方向一方側、直交方向一方側)、紙面下側が長手方向他方側(第2方向他方側、直交方向他方側)である。
また、図1において、紙面紙厚方向は、配線回路基板3の厚み方向(第1方向および第2方向の両方向と直交する第3方向、並び方向および直交方向の両方向と直交する方向)であって、紙面手前側が厚み方向一方側(第3方向一方側)、紙面手奥側が厚み方向他方側(第3方向他方側)である。具体的には、各図の方向矢印に準拠する。
以下において、特に言及しない場合、複数の配線回路基板3が並ぶ並び方向を単に並び方向とし、配線回路基板3の長手方向を単に長手方向とし、配線回路基板3の厚み方向を単に厚み方向とする。
配線回路基板3は、例えば、フレキシブル配線回路基板(FPC)であって、図5Aに示すように、ベース絶縁層5と、導体パターン6と、カバー絶縁層7とを、厚み方向他方側から厚み方向一方側に向かって順に備える。なお、図1および図2では、便宜上、カバー絶縁層7を省略している。
図2に示すように、ベース絶縁層5は、厚み方向から見て、長手方向に延びる平帯状を有する。
ベース絶縁層5の材料として、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などの合成樹脂などが挙げられ、好ましくは、ポリイミド樹脂が挙げられる。
ベース絶縁層5の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、3μm以上、例えば、30μm以下、好ましくは、15μm以下である。
導体パターン6は、ベース絶縁層5の厚み方向一方面に配置される。導体パターン6は、複数の回路8を備えている。つまり、配線回路基板3は、回路8を複数備える。
複数の回路8は、並び方向(配線回路基板3の幅方向)において、互いに間隔を空けて配置されている。なお、図1および図2では、便宜上、各配線回路基板3において、回路8の個数が4つであるが、回路8の個数は、特に制限されない。また、本実施形態では、複数(4つ)の回路8を互いに区別する場合、並び方向の一方側から他方側に向かって、第1回路8A、第2回路8B、第3回路8Cおよび第4回路8Dとする。
複数の回路8のそれぞれは、第1端子9と第2端子10とが配線11により接続されている。言い換えれば、複数の回路8のそれぞれは、第1端子9と、第2端子10と、配線11とを備える。
第1端子9は、後述する第1検査工程において、第1プローブ14と接触する。第1端子9は、ベース絶縁層5における長手方向の一端部に配置される。複数の回路8の第1端子9は、ベース絶縁層5における長手方向の一端部において、並び方向(配線回路基板3の幅方向)に直線状に並ぶように配置されており、並び方向に互いに間隔を空けて配置される。つまり、第1実施形態において、複数の第1端子9が並ぶ方向と、複数の配線回路基板3が並ぶ方向(配線回路基板3の幅方向)とは同じである。
複数の第1端子9のそれぞれは、厚み方向から見て、長手方向に延びる矩形状(角ランド)を有する。
長手方向における第1端子9の寸法L1は、例えば、20μm以上、好ましくは、50μm以上、例えば、300μm以下、好ましくは、100μm以下である。
複数の第1端子9が並ぶ方向(配線回路基板3の幅方向)における第1端子9の寸法L2は、例えば、5μm以上、好ましくは、10μm以上、例えば、100μm以下、好ましくは、35μm以下である。
また、複数の第1端子9が並ぶ方向において互いに隣り合う第1端子9の間の間隔S1は、例えば、5μm以上、好ましくは、10μm以上、例えば、100μm以下、好ましくは、60μm以下である。
第2端子10は、後述する第1検査工程および第2検査工程において、第2プローブ15と接触する。第2端子10は、ベース絶縁層5における長手方向の他端部に配置される。複数の回路8の第2端子10は、ベース絶縁層5における長手方向の他端部における並び方向一方側部分において、長手方向に直線状に並ぶように配置されており、長手方向に互いに間隔を空けて配置される。つまり、第1実施形態において、複数の第2端子10が並ぶ方向と、複数の第1端子9が並ぶ方向(複数の配線回路基板3の並ぶ方向)とは異なり(直交し)、複数の第2端子10が並ぶ方向と、配線回路基板3の長手方向とは同じである。
複数の第2端子10のそれぞれは、厚み方向から見て矩形状(角ランド)を有する。
複数の第2端子10が並ぶ方向(配線回路基板3の長手方向)における第2端子10の寸法L3は、例えば、第1端子9の寸法L2よりも大きい。具体的には、第2端子10の寸法L3は、例えば、35μmを超過し、好ましくは、50μm以上、さらに好ましくは、100μm以上、例えば、300μm以下、好ましくは、200μm以下である。
複数の第1端子9が並ぶ方向(配線回路基板3の幅方向)における第2端子10の寸法L4は、例えば、50μm以上、好ましくは、100μm以上、例えば、300μm以下、好ましくは、200μm以下である。
また、複数の第2端子10が並ぶ方向(配線回路基板3の長手方向)において互いに隣り合う第2端子10の間の間隔S2は、例えば、互いに隣り合う第1端子9の間の間隔S1よりも大きい。具体的には、互いに隣り合う第2端子10の間の間隔S2は、例えば、50μm以上、好ましくは、60μmを超過し、さらに好ましくは、100μm以上、例えば、300μm以下、好ましくは、200μm以下である。
配線11は、第1端子9と第2端子10とを電気的に接続する。配線11は、第1端子9の長手方向の他端部から連続して、ベース絶縁層5上を長手方向に沿うように延びた後、必要に応じて屈曲して第2端子10に接続される。
複数の回路8の配線11は、ベース絶縁層5上において、並び方向(配線回路基板3の幅方向)に互いに間隔を空けて配置される。
導体パターン6の材料として、例えば、銅などの導体材料が挙げられる。導体パターン6の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、3μm以上、例えば、30μm以下、好ましくは、12μm以下である。
図5Aに示すように、カバー絶縁層7は、複数の配線11を被覆するように、ベース絶縁層5の厚み方向の一方面に配置される。詳しくは、カバー絶縁層7は、厚み方向一方側から見て、複数の第1端子9および複数の第2端子10を露出し、複数の配線11を被覆するパターン形状を有している。カバー絶縁層7の材料として、例えば、ベース絶縁層5と同じ合成樹脂が挙げられる。カバー絶縁層7の厚みは、適宜設定される。
このような配線回路基板3には、例えば、長手方向一方側に電子部品が実装され、長手方向他方側に電源回路が接続される。そして、第1端子9には、電子部品の端子が接続されるため、第1端子9は、比較的小型かつ密に配置される。一方、第2端子10には電源回路の端子が接続されるため、第2端子10は、比較的大型かつ粗に配置される。
1-2.枠体
図1に示すように、枠体4は、複数の配線回路基板3を一括して支持する。枠体4は、厚み方向から見て矩形枠形状を有しており、複数の配線回路基板3を囲っている。枠体4は、上記したベース絶縁層5と一体的に構成される。枠体4は、2つの横枠4Aと、2つの縦枠4Bとを一体的に備える。
図1に示すように、枠体4は、複数の配線回路基板3を一括して支持する。枠体4は、厚み方向から見て矩形枠形状を有しており、複数の配線回路基板3を囲っている。枠体4は、上記したベース絶縁層5と一体的に構成される。枠体4は、2つの横枠4Aと、2つの縦枠4Bとを一体的に備える。
2つの横枠4Aは、複数の配線回路基板3に対して長手方向の両側に配置され、長手方向に互いに間隔を空けて配置される。2つの横枠4Aのそれぞれは、並び方向に延びる。
2つの横枠4Aのうち長手方向の一方側の横枠4Aは、複数の配線回路基板3のベース絶縁層5の長手方向一端部と連続し、2つの横枠4Aのうち長手方向の他方側の横枠4Aは、複数の配線回路基板3のベース絶縁層5の長手方向他端部と連続する。これによって、枠体4は、複数の配線回路基板3を一括して支持する。
2つの縦枠4Bは、複数の配線回路基板3に対して並び方向の両側に配置され、並び方向に互いに間隔を空けて配置される。2つの縦枠4Bのそれぞれは、長手方向に延び、2つの横枠4Aを連結する。
2.検査冶具
次に、図2~図4を参照して、検査冶具2を説明する。
次に、図2~図4を参照して、検査冶具2を説明する。
検査冶具2は、後述する第1検査工程および第2検査工程において、複数の配線回路基板3に対して厚み方向の一方側から向かい合うように配置される(図5A参照)。また、検査冶具2は、複数の配線回路基板3と厚み方向に向かい合った状態において、複数の配線回路基板3が並ぶ方向の他方側から一方側に向かって移動可能である。そこで、以下の検査冶具2の説明では、検査冶具2が複数の配線回路基板3と厚み方向に向かい合った状態を基準とする。
なお、図3は、検査冶具2を配線回路基板3の厚み方向他方側から見た底面図であって、図3において、紙面上側が長手方向一方側、紙面下側が長手方向他方側であり、紙面右側が並び方向一方側、紙面左側が並び方向他方側であり、紙面手前側が厚み方向他方側、紙面奥側が厚み方向一方側である。
図3および図4に示すように、検査冶具2は、メインプレート12と、サブプレート13と、2つの第1プローブ14と、弾性部材16と、複数の第2プローブ15とを備える。
メインプレート12は、平板形状を有しており、剛性を有する。メインプレート12の材料として、例えば、フェノール樹脂などの硬質樹脂が挙げられる。メインプレート12は、凹部12Aを有する。
凹部12Aは、メインプレート12の厚み方向他方面において、長手方向一端部における並び方向一方側部分に配置される。凹部12Aは、メインプレート12の厚み方向他方面から厚み方向一方側に向かって凹んでおり、並び方向に延びている。
また、メインプレート12の厚み方向他方面において、凹部12Aに対して並び方向他方側に位置する部分は、第1プローブ14が設けられておらず、平坦面を有している。
サブプレート13は、2つの第1プローブ14を支持する。サブプレート13は、凹部12A内に配置される。サブプレート13は、並び方向に延びる平板形状を有する。
2つの第1プローブ14は、後述する第1検査工程に供される配線回路基板3のすべての第1端子9と接触する(図5Aおよび図5B参照)。2つの第1プローブ14は、サブプレート13の厚み方向他方面に配置される。
図2に示すように、2つの第1プローブ14のそれぞれは、並び方向に延びるバー形状を有する。2つの第1プローブ14は、長手方向に互いに間隔を空けて配置される。つまり、2つの第1プローブ14は、複数の第1端子9が並ぶ方向に延び、かつ、第1プローブ14の延びる方向と直交する方向に互いに間隔を空けて配置される。
第1プローブ14の延びる方向と直交する方向(配線回路基板3の長手方向)における2つの第1プローブのそれぞれの寸法L5は、長手方向における第1端子9の寸法L1に対して、例えば、5%以上、好ましくは、10%以上、例えば、30%以下、好ましくは、20%以下である。具体的には、第1プローブの寸法L5は、例えば、5μm以上、好ましくは、10μm以上、例えば、30μm以下、好ましくは、20μm以下である。
また、第1プローブ14の延びる方向と直交する方向(配線回路基板3の長手方向)における2つの第1プローブの間の間隔S3は、長手方向における第1端子9の寸法L1に対して、例えば、5%以上、好ましくは、10%以上、例えば、30%以下、好ましくは、20%以下である。具体的には、2つの第1プローブの間の間隔S3は、例えば、5μm以上、好ましくは、10μm以上、例えば、30μm以下、好ましくは、20μm以下である。
なお、図示しないが、第1プローブ14は、電圧を検出可能な第1電圧検知回路に電気的に接続されている。
図5Aに示すように、弾性部材16は、後述する第1検査工程において、第1プローブ14を複数の第1端子9に追従するように接触させる。弾性部材16は、2つの第1プローブ14に対して、第1端子9の反対側に配置される。弾性部材16は、サブプレート13に対して、2つの第1プローブ14の反対側に位置しており、サブプレート13と凹部12Aの底面との間に配置される。弾性部材16の材料として、例えば、ゴムやスポンジなどが挙げられる。
このような弾性部材16の弾性率(反発弾性率)は、例えば、1%以上、好ましくは、3%以上、例えば、20%以下、好ましくは、8%以下である。
弾性部材16の弾性率が上記下限以上であれば、後述する第1検査工程において、第1プローブ14を複数の第1端子9に確実に接触させることができ、第1プローブ14と複数の第1端子9とを安定して電気的に接続できる。弾性部材16の弾性率が上記上限以下であれば、第1プローブ14と複数の第1端子9とが接触したときに、複数の第1端子9にダメージが生じることを抑制できる。
図5Cに示すように、複数の第2プローブ15は、後述する第1検査工程および第2検査工程に供される配線回路基板3のすべての第2端子10と接触する。複数の第2プローブ15は、メインプレート12に支持される。
図3に示すように、複数の第2プローブ15は、複数の配線回路基板3に対応する複数の第2プローブ列17を含む。複数の第2プローブ列17は、メインプレート12の長手方向他方側部分において、並び方向に互いに間隔を空けて配置される。なお、図3では、便宜上、複数の第2プローブ列17の個数が6つであるが、複数の第2プローブ列17の個数は、特に制限されない。
複数の第2プローブ列17のそれぞれは、並び方向に互いに間隔を空けて配置される2つの第2プローブ15からなるペアを、長手方向に互いに間隔を空けて複数備える。
第2プローブ15のペアは、1つの第2端子10に対して接触する(図5C参照)。また、第2プローブ15のペアは、各第2プローブ列17において、各配線回路基板3のすべての第2端子10に対応するように、各配線回路基板3の複数の第2端子10と同数設けられる。つまり、検査冶具2は、1つの第2端子10に対して接触する2つの第2プローブ15を、すべての第2端子10に対応して複数備える。
図4に示すように、複数の第2プローブ15のそれぞれは、厚み方向に延びる針形状を有する。
第2プローブ15の外径は、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上、例えば、100μm以下、好ましくは、200μm以下である。
第2プローブ15は、メインプレート12を厚み方向に貫通している。第2プローブ15の厚み方向の他方側端部は、メインプレート12の厚み方向他方面から突出している。
第2プローブ15の厚み方向の一方側端部は、図示しないが、電圧を印加可能な電圧印加装置と、電圧を検出可能な第2電圧検知回路とを備える電圧ユニットに電気的に接続されている。
第2プローブ15の厚み方向の一方側端部は、図示しないが、電圧を印加可能な電圧印加装置と、電圧を検出可能な第2電圧検知回路とを備える電圧ユニットに電気的に接続されている。
このような検査冶具2は、図3に示すように、長手方向一方側部分が第1検査ユニットU1として構成され、長手方向他方側部分が第2検査ユニットU2として構成される。
第1検査ユニットU1は、上記した2つの第1プローブ14と、上記した複数(6つ)の第2プローブ列17のうち、長手方向一方側に位置する複数(3つ)の第2プローブ列17とを備える。
第2検査ユニットU2は、記した複数(6つ)の第2プローブ列17のうち、長手方向他方側に位置する複数(3つ)の第2プローブ列17を備える一方、第1プローブ14を備えていない。
3.検査方法
第1実施形態における基板集合体1の検査方法は、回路8の断線を検査する第1検査工程と、複数の回路8において互いに隣り合う回路8の短絡を検査する第2検査工程とを含む。
第1実施形態における基板集合体1の検査方法は、回路8の断線を検査する第1検査工程と、複数の回路8において互いに隣り合う回路8の短絡を検査する第2検査工程とを含む。
3.1 第1検査工程
図5A~図5Cに示すように、第1検査工程では、まず、検査冶具2と各配線回路基板3とを厚み方向に向かい合うように配置して、各配線回路基板3におけるすべての第1端子9に、2つの第1プローブ14を一括して接触させるとともに、各配線回路基板3における複数の第2プローブ15のそれぞれに、対応する2つの第2プローブ15を接触させる。
図5A~図5Cに示すように、第1検査工程では、まず、検査冶具2と各配線回路基板3とを厚み方向に向かい合うように配置して、各配線回路基板3におけるすべての第1端子9に、2つの第1プローブ14を一括して接触させるとともに、各配線回路基板3における複数の第2プローブ15のそれぞれに、対応する2つの第2プローブ15を接触させる。
なお、第1実施形態では、図1に示すように、2つの第1プローブ14が、複数(6つ)の配線回路基板3のうち並び方向の他方側において互いに隣り合う複数(3つ)の配線回路基板3に跨るように延びており、並び方向の他方側の複数(3つ)の配線回路基板3のすべての第1端子9に一括して接触している。そのため、第1実施形態では、まず、並び方向の他方側に位置する複数(3つ)の配線回路基板3に対して、第1検査工程が同時に実施される。
詳しくは、電圧印加装置(図示せず)が、第1回路8A(複数の回路8のうちいずれか1つの回路8)の第2端子10と接触する第2プローブ15を介して、第1回路8Aに電圧を印加する。
その後、第1プローブ14に接続される第1電圧検知回路(図示せず)が、第1プローブ14を介して電圧を検知した場合、第1回路8Aが断線していないことが確認され、第1電圧検知回路(図示せず)が、第1プローブ14を介して電圧を検知しない場合、第1回路8Aが断線していることが確認される。
次いで、電圧印加装置(図示せず)が、第2回路8B、第3回路8Cおよび第4回路8Dのそれぞれに対して、上記と同様にして順次電圧を印加し、第1電圧検知回路(図示せず)が、上記と同様にして回路8の断線の有無を検知する。なお、複数の回路8に対する電圧の印加の順序は、上記の順序に限定されず適宜変更でき、また、複数の回路8に対して電圧を同時に印加して、複数の回路8の断線の有無を同時に検知することもできる。
これによって、並び方向の他方側の複数(3つ)の配線回路基板3に対して、第1検査工程が完了する。
3.2 第2検査工程
次いで、並び方向の他方側に位置し、かつ、第1検査工程が実施された複数の配線回路基板3に対して、第2検査工程を同時に実施する。
次いで、並び方向の他方側に位置し、かつ、第1検査工程が実施された複数の配線回路基板3に対して、第2検査工程を同時に実施する。
より具体的には、図6に示すように、検査冶具2を並び方向の一方側に向かって移動させる。すると、2つの第1プローブ14と、第1検査工程が実施された各配線回路基板3のすべての第1端子9との接触が解除され、それら第1端子9が、メインプレート12と厚み方向に間隔を空けて向かい合う。このとき、第1検査工程が実施された各配線回路基板3の複数の第2端子10のそれぞれは、対応する2つの第2プローブ15に接触される。
つまり、第1検査工程後に、第1検査工程が実施された各配線回路基板3のすべての第1端子9に対する2つの第1プローブ14の接触が解除されるとともに、第1検査工程が実施された各配線回路基板3の複数の第2端子10のそれぞれに、対応する2つの第2プローブ15が接触する。
次いで、電圧印加装置(図示せず)が、第1回路8A(複数の回路8のうちいずれか1つの回路8)の第2端子10と接触する第2プローブ15を介して、第1回路8Aに電圧を印加する。
そして、第2電圧検知回路(図示せず)が、第2回路8Bの第2端子10と接触する第2プローブ15を介して電圧を検知した場合、互いに隣り合う第1回路8Aおよび第2回路8B(複数の回路8のうちいずれか2つの回路8の一例)が短絡していることが確認され、第2電圧検知回路(図示せず)が、第2回路8Bの第2端子10と接触する第2プローブ15を介して電圧を検知しない場合、互いに隣り合う第1回路8Aおよび第2回路8Bが短絡していないことが確認される。
次いで、電圧印加装置(図示せず)が、第2回路8B、第3回路8Cおよび第4回路8Dのそれぞれに対して、上記と同様にして順次電圧を印加し、第2電圧検知回路(図示せず)が、上記と同様にして互いに隣り合う回路8(複数の回路8のうちいずれか2つの回路8の一例)の短絡の有無を検知する。なお、複数の回路8に対する電圧の印加の順序は、上記の順序に限定されず、適宜変更でき、また、複数の回路8に対して電圧を同時に印加して、複数の回路8の短絡の有無を同時に検知することもできる。
これによって、並び方向の他方側(検査冶具2の移動方向上流側)に位置し、かつ、第1検査工程が実施された複数(3つ)の配線回路基板3に対する、第2検査工程が完了する。
また、第2検査工程が実施される配線回路基板3に対して並び方向の一方側(検査冶具2の移動方向下流側)に位置する複数(3つ)の配線回路基板3は、上記した第1検査工程が実施される。
つまり、検査冶具2の移動により、並び方向の一方側(検査冶具2の移動方向下流側)に位置する複数(3つ)の配線回路基板3におけるすべての第1端子9に、2つの第1プローブ14が一括して接触するとともに、各配線回路基板3における複数の第2端子10のそれぞれに、対応する2つの第2プローブ15が接触する。そして、複数の回路8のそれぞれに対して順次電圧を印加して、回路8の断線の有無を検知する。
これによって、並び方向の一方側(検査冶具2の移動方向下流側)の複数(3つ)の配線回路基板3に対する、第1検査工程が完了する。
その後、複数の配線回路基板3のすべてに対して第1検査工程および第2検査工程の両工程が実施されるように、検査冶具2を移動させて、第1検査工程と第2検査工程とを順次繰り返す。
上記した第1実施形態では、図5A~図5Cに示すように、すべての第1端子9に2つの第1プローブ14を一括して接触させる。そのため、たとえ、複数の第1端子9がファインピッチ化し、各第1端子9が小型化しても、すべての第1端子9に2つの第1プローブ14を安定して接触させることができる。
とりわけ、図2に示すように、第1端子9が比較的小型かつ密に配置され、並ぶ方向における第1端子9の寸法L2が上記上限以下であり、互いに隣り合う第1端子9の間の間隔S1が上記上限以下であっても、第1端子9と第1プローブ14とを安定して接触させることができる。
しかも、すべての第1端子9に2つの第1プローブ14を一括して接触させるとともに、少なくとも1つの第2端子10に対応する2つの第2プローブ15を接触させて、回路8の断線を検査する第1検査工程を実施する。そのため、プローブと端子との接触抵抗が、回路8の断線に関する第1検査工程の検査結果に影響することを抑制できる。その結果、第1端子9と第1プローブ14とを安定して接触させることができるとともに、第1検査工程の検査精度の向上を図ることができる。
また、好ましくは、長手方向における第1端子9の寸法L1に対して、長手方向における各第1プローブ14の寸法L5が上記上限以下であり、かつ、長手方向における2つの第1プローブ14の間の間隔S3が上記上限以下である。そのため、第1検査工程において、2つの第1プローブ14とすべての第1端子9とをより確実に接触させることができる。
また、2つの第1プローブ14のそれぞれは、好ましくは、バー形状を有する。そのため、2つの第1プローブ14とすべての第1端子9とをより一層確実に接触させることができる。
また、図4に示すように、2つの第2プローブ15のそれぞれは、好ましくは、厚み方向に延びる針形状を有する。そのため、2つの第2プローブ15と1つの第2端子10とをより確実に接触させることができる。
また、図5Aに示すように、好ましくは、弾性部材16が2つの第1プローブ14に対して第1端子9の反対側に配置される。そのため、弾性部材16の弾性により、第1検査工程において、2つの第1プローブ14をすべての第1端子9に追従するように一括して接触させることができる。その結果、第1検査工程において、第1端子9と第1プローブ14とをより安定して接触させることができる。
また、図6に示すように、好ましくは、第1検査工程後に、すべての第1端子9に対する2つの第1プローブ14の接触を解除するとともに、複数の第2端子10のそれぞれに、対応する2つの第2プローブ15を接触させて、複数の回路8の短絡を検査する第2検査工程を実施する。そのため、第1検査工程において回路8の断線を検査した後、第2検査工程において回路8の短絡を検査できる。
また、図1および図6に示すように、好ましくは、検査冶具2を複数の配線回路基板3が並ぶ方向に移動させることにより、複数の配線回路基板3に対して第1検査工程と第2検査工程とを順次繰り返して実施することができる。そのため、簡易な方法でありながら、複数の配線回路基板3に対して第1検査工程と第2検査工程とを円滑に実施することができる。
<第2実施形態>
次に、図7を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。なお、第2実施形態では、上記した第1実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
次に、図7を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。なお、第2実施形態では、上記した第1実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
第1実施形態では、検査対象の一例として、配線回路基板3に対して各検査が実施されるが、検査対象は、これに限定されない。
図7に示すように、例えば、検査対象は、配線回路基板の一例としての回路付サスペンション基板20であってもよい。
この場合、基板集合体1は、複数の回路付サスペンション基板20と、枠体4と、導通部材の一例としての複数の架橋部21とを備える。
複数の回路付サスペンション基板20は、上記した複数の配線回路基板3と同様に、並び方向に互いに間隔を空けて配置される。
図8に示すように、回路付サスペンション基板20は、上記したベース絶縁層5、導体パターン6およびカバー絶縁層7に加えて、金属支持体22を備える。
金属支持体22は、厚み方向から見て、長手方向に延びる平帯状を有する。金属支持体22は、ベース絶縁層5に対して、導体パターン6の反対側に位置する。
金属支持体22の材料として、例えば、ステンレス、42アロイ、アルミニウム、銅-ベリリウム、りん青銅などの金属材料が挙げられ、好ましくは、ステンレスが挙げられる。金属支持体22の厚みは、例えば、10μm以上、好ましくは、15μm以上、例えば、35μm以下、好ましくは、25μm以下である。
また、図7に示すように、第2実施形態では、枠体4は、複数の回路付サスペンション基板20を一括して支持し、上記した金属支持体22と一体的に構成される。
複数の架橋部21のそれぞれは、複数の回路付サスペンション基板20のうち互いに隣り合う回路付サスペンション基板20の間に位置している。より詳しくは、各架橋部21は、互いに隣り合う回路付サスペンション基板20のうち、一方の回路付サスペンション基板20の複数の第1端子9と、他方の回路付サスペンション基板20の複数の第1端子9との間に位置している。
各架橋部21は、上記した金属支持体22と一体的に構成されており、互いに隣り合う金属支持体22の長手方向一端部を連結している。また、各架橋部21は、厚み方向から見て露出されている。
このような回路付サスペンション基板20において、第1端子9は磁気ヘッドが接続され、第2端子10は電源回路が接続される。
また、第2実施形態において、2つの第1プローブ14のそれぞれは、複数のプローブ部分23と、複数の連結部分24とを備える。
複数のプローブ部分23は、複数の回路付サスペンション基板20に対応して、並び方向に互いに間隔を空けて配置されている。複数のプローブ部分23のそれぞれは、並び方向に延びている。また、2つの第1プローブ14のプローブ部分23は、長手方向に互いに上記の間隔S3を空けて配置されている。
複数の連結部分24のそれぞれは、複数のプローブ部分23のうち互いに隣り合うプローブ部分23を連結する。各連結部分24は、第1検査工程および第2検査工程のそれぞれにおいて、各架橋部21を避けるように配置されている。具体的には、各連結部分24は、長手方向の一方側に向かって開放される凹形状を有しており、第1検査工程および第2検査工程のそれぞれにおいて、各架橋部21よりも長手方向の他方側を通過するように配置される。
このような第2実施形態によれば、第1プローブ14が、複数の回路付サスペンション基板20の第1端子9に対応する複数のプローブ部分23を備えている。そのため、複数の回路付サスペンション基板20に対して一括して第1検査工程を実施できる。また、第1プローブ14において、互いに隣り合うプローブ部分23を連結する連結部分24が、互いに隣り合う回路付サスペンション基板20の間に位置する架橋部21を避けるように配置されている。その結果、第1プローブ14と架橋部21とが接触することを抑制できる。これによって、第1検査工程の検査精度が低下することを抑制できる。
なお、第2実施形態では、導通部材の一例として架橋部21を挙げるが、導通部材は、電気伝導性を有していれば特に制限されない。
このような第2実施形態においても、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
<変形例>
上記の第1実施形態では、各配線回路基板3に対して第1検査工程および第2検査工程の両工程が実施されるが、本発明はこれに限定されない。各配線回路基板3に対して第1検査工程のみが実施されてもよい。
上記の第1実施形態では、各配線回路基板3に対して第1検査工程および第2検査工程の両工程が実施されるが、本発明はこれに限定されない。各配線回路基板3に対して第1検査工程のみが実施されてもよい。
また、上記の第1実施形態では、複数の配線回路基板3に対して第1検査工程が一括して実施されるが、本発明はこれに限定されない。1つの配線回路基板3に対して第1検査工程が実施されてもよい。
また、上記の第1実施形態では、各配線回路基板3において、第2プローブ15のペアは長手方向に並ぶように配置されているが、第2プローブ15の配置は特に制限されない。例えば、第2プローブ15のペアは、並び方向に並ぶように配置されてもよい。
これらによっても、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
2 検査冶具
3 配線回路基板
8 回路
9 第1端子
10 第2端子
11 配線
12 メインプレート
13 サブプレート
14 第1プローブ
15 第2プローブ
16 弾性部材
20 回路付サスペンション基板
21 架橋部
23 プローブ部分
24 連結部分
3 配線回路基板
8 回路
9 第1端子
10 第2端子
11 配線
12 メインプレート
13 サブプレート
14 第1プローブ
15 第2プローブ
16 弾性部材
20 回路付サスペンション基板
21 架橋部
23 プローブ部分
24 連結部分
Claims (8)
- 検査冶具を用いる配線回路基板の検査方法であって、
前記配線回路基板は、第1端子と第2端子とが配線により接続される回路を複数備え、
前記検査冶具は、
複数の前記第1端子が並ぶ方向に延び、すべての前記第1端子と接触する2つの第1プローブであって、前記第1プローブの延びる方向と直交する直交方向に互いに間隔を空けて配置される2つの第1プローブを備えるとともに、
1つの前記第2端子に対して接触する2つの第2プローブを、すべての前記第2端子に対応して複数備え、
前記検査治具は、
剛性を有する平板形状のメインプレートと、
前記メインプレートの底面に配置される弾性部材と、
前記弾性部材の底面に配置される平板形状のサブプレートと、
をさらに備え、
前記2つの第1プローブは、前記サブプレートの底面に配置され、
前記弾性部材の反発弾性率は、3%以上、8%以下であり、
すべての前記第1端子に前記2つの第1プローブを一括して接触させるとともに、前記複数の第2端子のうち少なくとも1つの第2端子に対応する前記2つの第2プローブを接触させて、前記回路の断線を検査する第1検査工程を含むことを特徴とする、配線回路基板の検査方法。 - 前記直交方向における前記2つの第1プローブのそれぞれの寸法は、前記直交方向における前記第1端子の寸法に対して、20%以下であり、
前記直交方向における前記2つの第1プローブの間の間隔は、前記直交方向における前記第1端子の寸法に対して、20%以下であることを特徴とする、請求項1に記載の配線回路基板の検査方法。 - 複数の前記第1端子は、直線状に並ぶように配置されており、
前記2つの第1プローブのそれぞれは、バー形状を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の配線回路基板の検査方法。 - 前記2つの第2プローブのそれぞれは、前記配線回路基板の厚み方向に延びる針形状を有することを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の配線回路基板の検査方法。
- 前記第1端子が並ぶ方向における前記第1端子の寸法は、35μm以下であり、
前記第1端子が並ぶ方向における、複数の前記第1端子において互いに隣り合う第1端子の間の間隔は、60μm以下であり、
複数の前記第2端子が並ぶ方向における前記第2端子の寸法は、35μmを超過し、
前記第2端子が並ぶ方向における、複数の前記第2端子において互いに隣り合う第2端子の間の間隔は、60μmを超過することを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の配線回路基板の検査方法。 - 前記第1検査工程後に、すべての前記第1端子に対する前記2つの第1プローブの接触を解除するとともに、複数の前記第2端子のうちいずれか2つの第2端子に、対応する前記2つの第2プローブを接触させて、複数の前記回路のうちいずれか2つの回路の短絡を検査する第2検査工程を含むことを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の配線回路基板の検査方法。
- 検査冶具を用いる配線回路基板の検査方法であって、
前記配線回路基板は、第1端子と第2端子とが配線により接続される回路を複数備え、
前記検査冶具は、
複数の前記第1端子が並ぶ方向に延び、すべての前記第1端子と接触する2つの第1プローブであって、前記第1プローブの延びる方向と直交する直交方向に互いに間隔を空けて配置される2つの第1プローブを備えるとともに、
1つの前記第2端子に対して接触する2つの第2プローブを、すべての前記第2端子に対応して複数備え、
すべての前記第1端子に前記2つの第1プローブを一括して接触させるとともに、前記複数の第2端子のうち少なくとも1つの第2端子に対応する前記2つの第2プローブを接触させて、前記回路の断線を検査する第1検査工程を含み、
前記第1検査工程後に、すべての前記第1端子に対する前記2つの第1プローブの接触を解除するとともに、複数の前記第2端子のうちいずれか2つの第2端子に、対応する前記2つの第2プローブを接触させて、複数の前記回路のうちいずれか2つの回路の短絡を検査する第2検査工程を含み、
前記配線回路基板は、複数の前記第1端子が並ぶ方向において、互いに間隔を空けて複数配置され、
前記検査冶具は、複数の前記配線回路基板が並ぶ方向に移動可能であり、
前記検査冶具の移動方向下流側に位置する配線回路基板に前記第1検査工程を実施し、前記検査冶具の移動方向上流側に位置し、かつ、前記第1検査工程が実施された配線回路基板に前記第2検査工程を実施するように、前記検査冶具を移動させて前記第1検査工程と前記第2検査工程とを順次繰り返すことを特徴とする、配線回路基板の検査方法。 - 検査冶具を用いる配線回路基板の検査方法であって、
前記配線回路基板は、第1端子と第2端子とが配線により接続される回路を複数備え、
前記検査冶具は、
複数の前記第1端子が並ぶ方向に延び、すべての前記第1端子と接触する2つの第1プローブであって、前記第1プローブの延びる方向と直交する直交方向に互いに間隔を空けて配置される2つの第1プローブを備えるとともに、
1つの前記第2端子に対して接触する2つの第2プローブを、すべての前記第2端子に対応して複数備え、
すべての前記第1端子に前記2つの第1プローブを一括して接触させるとともに、前記複数の第2端子のうち少なくとも1つの第2端子に対応する前記2つの第2プローブを接触させて、前記回路の断線を検査する第1検査工程を含み、
前記配線回路基板は、複数の前記第1端子が並ぶ方向において、互いに間隔を空けて複数配置され、
前記2つの第1プローブのそれぞれは、
複数の前記配線回路基板の前記第1端子に対応して、前記複数の前記配線回路基板が並ぶ方向に互いに間隔を空けて配置される複数のプローブ部分と、
前記複数のプローブ部分のうち互いに隣り合うプローブ部分を連結する連結部分と、
を備え、
前記連結部分は、前記複数の前記配線回路基板のうち互いに隣り合う前記配線回路基板の間に位置する導通部材であって、互いに隣り合う前記配線回路基板のうち一方の配線回路基板の複数の前記第1端子と、互いに隣り合う前記配線回路基板のうち他方の配線回路基板の複数の前記第1端子との間に位置する導通部材を避けるように配置されることを特徴とする、配線回路基板の検査方法。
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