JP2023092094A - 印字制御装置、印字制御方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
複数の発熱体を通電させることで印字媒体に印字を行う印字制御手段と、
前記複数の発熱体それぞれにおける累積通電回数を取得する第1取得手段と、
今回の印字で前記発熱体を通電させる今回通電回数を、前記複数の発熱体それぞれで取得する第2取得手段と、
を備え、
前記印字制御手段は、前記複数の発熱体それぞれにおける、前記累積通電回数と前記今回通電回数との情報に基づいて前記印字媒体に対する印字開始位置を調整する、
ことを特徴とする。
図1~図2を参照して、本実施形態に係る印字制御装置1の構成について説明する。
印字制御装置1は、例えば、スーパーマーケット等の店舗に設置されるECR(Electronic Cash Resister)であり、店員の操作により顧客に販売した商品の金額、個数等の商品登録等を行う装置である。
図1に示すように、印字制御装置1は、本体部201と、サーマルプリンタ28と、ドロア29と、を備える。本体部201は、タッチパネルとしての操作部22と、当該タッチパネルを表示画面上に設けた店員用の表示部24aと、顧客用の表示部24bと、を備える。表示部24aは、LCD(Liquid Crystal Display)、EL(Electro Luminescent)ディスプレイ等で構成され、店員用の各種画面情報等を表示する。表示部24bは、LCD、ELディスプレイ等で構成され、表示画面を顧客側又は店員側に回転可能であり、顧客用の商品の金額、合計金額等の情報を表示する。
次に、図3を参照して、サーマルプリンタ28のサーマルヘッド281と用紙Pとの関係について説明する。
図3に示すように、サーマルヘッド281は、ライン状に配列された複数(例えば、384個(ドット))の発熱体282を有する。サーマルプリンタ28は、CPU21の制御下において、用紙Pを適宜搬送させながら印字対象箇所の発熱体282に規定時間通電することにより、当該用紙Pの対象箇所を発色させ、文字等の印字を行う。ここで、ライン状に配列された複数の発熱体282の一端から他端までの幅が用紙Pの印字範囲に相当する。
次に、図4を参照して、印字制御ブロックBL及びサーマルヘッド281の各構成について説明する。
図4に示すように、印字制御ブロックBLは、サーマルヘッド281に出力するイメージデータ(送信データ)や送信クロック、データラッチ信号を制御するためのブロックであり、上述したCPU21と、RAM23と、ROM25と、によって構成されている。サーマルヘッド281は、CPU21より送信されたイメージデータを取得して発熱体282に出力するシフトレジスタ284及びラッチレジスタ283、並びに、ラッチレジスタ283が出力する印字データ(印字データの各ドットに対応するビットのデータ)に応じて用紙Pを発色させる発熱体282によって構成されている。
次に、図5を参照して、サーマルプリンタ28によって用紙Pへ印字を行う際の印字制御ブロックBL及びサーマルヘッド281の各基本動作について説明する。ここで、サーマルプリンタ28による用紙Pへの印字は、文字1行分(28ドットライン)ごとに行われるようになっている。
図5(a)に示すように、サーマルプリンタ28によって用紙Pへ印字が行われる場合、まず、CPU21の制御下において、当該用紙Pに印字する内容(例えば“部門01…¥100”;図3参照)が文字コード(JIS又はASCii)のデータとして1行単位でRAM23の印字バッファ231に格納される。
図6に示すように、印字イメージバッファ232に展開されるイメージデータは、1行分(縦:28ドットライン、横:384ドット)のビットデータで構成されており、1ビットのデータが1つ(1ドット)の発熱体282に対応し、黒(発色部分(印字部分))が“1”、白(非発色部分(印字しない部分))が“0”で印字イメージバッファ232に展開される。サーマルヘッド281は、384個の発熱体282を備えている。これらの発熱体282は、横方向(用紙送り方向と直交する方向;図3参照)にライン状に並んで構成されており、印字イメージバッファ232に展開されているイメージデータの各ドットラインのビットと発熱体282のドットとが1対1で対応している。
次に、図7~図12を参照して、サーマルプリンタ28によって用紙Pへ印字を行う際の印字開始位置のシフト制御について説明する。
今回の印字が行われる際、CPU21の制御下において、図8(a)に示すようにデフォルトの印字開始位置から印字開始位置をシフトしないシフトパターンI、図8(b)に示すようにデフォルトの印字開始位置から印字開始位置を右方に1ドット分だけシフトするシフトパターンII、図8(c)に示すようにデフォルトの印字開始位置から印字開始位置を右方に2ドット分だけシフトするシフトパターンIII、図8(d)に示すようにデフォルトの印字開始位置から印字開始位置を右方に3ドット分だけシフトするシフトパターンIV、図8(e)に示すようにデフォルトの印字開始位置から印字開始位置を右方に4ドット分だけシフトするシフトパターンVの5パターンそれぞれにおいて、累積通電回数レジスタR1の値Σ1~Σ384と、一行通電回数レジスタR2の値n1~n384(n381~n384は“0”)と、を合算して合計値m1~m384を導出する。ここで、図13(a)及び図13(b)に示すように、文字データは、全角文字(2バイト文字)の場合、25ビット~32ビットの8ビット分がスペースになっており、半角文字(1バイト文字)の場合、13ビット~16ビットの4ビット分がスペースになっている。したがって、一行通電回数を発熱体282ごとに計数する場合、少なくとも、381ドット目~384ドット目の発熱体282に対応する通電回数はいずれも“0”となる。このため、一行通電回数レジスタR2の値n381~n384は“0”で表されている。
そして、CPU21は、上記の累積通電回数レジスタR1に記憶されている印字開始位置Snの値に基づいて、印字開始位置のシフト制御を行う。
図11に示すように、印字開始位置Snの値が0である場合、上述のポート信号は出力されないため、送信クロックと等しいデータ送信クロックが出力される。これにより、サーマルヘッド281のラッチレジスタ283には、1ドット目からイメージデータの1ビット目がセットされることとなり、当該イメージデータに基づく印字イメージは左詰めで印字される。
図12に示すように、印字開始位置Snの値が2である場合、送信バッファ211から送信データ(イメージデータ)が送信される前にポート信号(パルス信号)が2パルス出力されるので、サーマルヘッド281のラッチレジスタ283には、3ドット目からイメージデータの1ビット目がセットされることとなり、当該イメージデータに基づく印字イメージは用紙Pの印字範囲(図3参照)の左端から右方に2ビットずれて印字される。ここで、送信クロックカウンタ212aには“384”からポート信号カウンタ213にセットされた値“2”を減算した値“382”がセットされるため、送信クロック数は382パルスとなり、イメージデータの382ビット目までが送信バッファ211から送信されてサーマルヘッド281のラッチレジスタ283にセットされるようになっている。
次に、図14を参照して、印字制御ブロックBLによる印字制御処理の制御手順について説明する。
図14に示すように、印字制御処理が開始されると、まず、CPU21は、1行分の印字内容を表す文字コードの列をRAM23の印字バッファ231に格納する(図5(a)参照)(ステップS1)。
したがって、印字制御装置1によれば、印字を行う際に、複数の発熱体282それぞれにおける、累積通電回数と今回の印字における通電回数との情報に基づいて用紙Pに対する印字開始位置を調整するので、特定の発熱体282への通電が集中してしまうことを抑制することができる。この結果、印字制御装置1によれば、印字後の見栄えを損なうことなくサーマルヘッド281の長寿命化を実現することができる。
したがって、印字制御装置1によれば、複数の印字開始位置候補のうちから選択された印字開始位置候補を、用紙Pに対する印字開始位置として調整するので、印字後の見栄えが損なわれてしまうことを好適に防止できる。
したがって、印字制御装置1によれば、印字開始位置候補の選択を適切に且つ円滑に行うことができる。
例えば、上記実施形態では、文字1行分(28ドットライン)の印字を行うごとに、通電が集中しない印字開始位置を特定しているが、1取引分の印字を行うごとに、つまり、印字内容の全領域(1レシートの全印字内容)を対象として、通電が集中しない印字開始位置を特定するようにしてもよい。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
[付記]
<請求項1>
複数の発熱体を通電させることで印字媒体に印字を行う印字制御手段と、
前記複数の発熱体それぞれにおける累積通電回数を取得する第1取得手段と、
今回の印字で前記発熱体を通電させる今回通電回数を、前記複数の発熱体それぞれで取得する第2取得手段と、
を備え、
前記印字制御手段は、前記複数の発熱体それぞれにおける、前記累積通電回数と前記今回通電回数との情報に基づいて前記印字媒体に対する印字開始位置を調整する、
ことを特徴とする印字制御装置。
<請求項2>
前記第2取得手段によって取得された前記発熱体ごとの前記今回通電回数であって、前記印字開始位置の候補となる複数の印字開始位置候補のそれぞれから前記印字を開始した場合に合わせた前記発熱体ごとの前記今回通電回数を、前記第1取得手段によって取得された前記発熱体ごとの前記累積通電回数と足し合わせ、足し合わせた後の前記累積通電回数が最大となる前記発熱体を前記印字開始位置候補ごとに選択する第1の選択手段と、
前記第1の選択手段によって選択された前記発熱体のうちから前記足し合わせた後の前記累積通電回数が最小となる前記発熱体を選択する第2の選択手段と、
を備え、
前記印字制御手段は、前記第2の選択手段によって選択された前記発熱体を含む前記印字開始位置候補を、前記印字媒体に対する印字開始位置として調整する、
ことを特徴とする請求項1に記載の印字制御装置。
<請求項3>
前記第2の選択手段は、前記足し合わせた後の前記累積通電回数が最小となる前記発熱体を選択した際に、当該発熱体が複数ある場合、当該発熱体を含む前記印字開始位置候補を対象として、前記足し合わせた後の前記累積通電回数が2番目に最大となる前記発熱体のうちから前記足し合わせた後の前記累積通電回数が最小となる前記発熱体を選択する、
ことを特徴とする請求項2に記載の印字制御装置。
<請求項4>
前記第2取得手段は、予め定められた印字領域の印字を行うごとに、前記今回通電回数を取得する、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の印字制御装置。
<請求項5>
前記印字領域は、文字1行分の領域である、
ことを特徴とする請求項4に記載の印字制御装置。
<請求項6>
前記印字領域は、印字内容の全領域である、
ことを特徴とする請求項4に記載の印字制御装置。
<請求項7>
印字制御装置による印字制御方法であって、
複数の発熱体を通電させることで印字媒体に印字を行う印字制御工程と、
前記複数の発熱体それぞれにおける累積通電回数を取得する第1取得工程と、
今回の印字で前記発熱体を通電させる今回通電回数を、前記複数の発熱体それぞれで取得する第2取得工程と、
を含み、
前記印字制御工程は、前記複数の発熱体それぞれにおける、前記累積通電回数と前記今回通電回数との情報に基づいて前記印字媒体に対する印字開始位置を調整する、
ことを特徴とする印字制御方法。
<請求項8>
印字制御装置のコンピュータを、
複数の発熱体を通電させることで印字媒体に印字を行う印字制御手段、
前記複数の発熱体それぞれにおける累積通電回数を取得する第1取得手段、
今回の印字で前記発熱体を通電させる今回通電回数を、前記複数の発熱体それぞれで取得する第2取得手段、
として機能させ、
前記印字制御手段は、前記複数の発熱体それぞれにおける、前記累積通電回数と前記今回通電回数との情報に基づいて前記印字媒体に対する印字開始位置を調整する、
ことを特徴とするプログラム。
21 CPU
211 送信バッファ
211a シフトレジスタ
212 送信クロック発生回路
212a 送信クロックカウンタ
213 ポート信号カウンタ
22 操作部
23 RAM
231 印字バッファ
232 印字イメージバッファ
24a 表示部
24b 表示部
25 ROM
251 制御プログラム
252 文字データ
26 通信部
27 記憶部
28 サーマルプリンタ
281 サーマルヘッド
282 発熱体
283 ラッチレジスタ
284 シフトレジスタ
29 ドロア
30 計時部
G ORゲート
P 用紙
R1 累積通電回数レジスタ
R2 一行通電回数レジスタ
複数の発熱体を通電させることで印字媒体に印字を行う印字制御手段と、
前記複数の発熱体それぞれにおける累積通電回数を取得する第1取得手段と、
今回の印字で前記発熱体を通電させる今回通電回数を、前記複数の発熱体それぞれで取得する第2取得手段と、
前記第2取得手段によって取得された前記発熱体ごとの前記今回通電回数であって、前記印字媒体に対する印字開始位置の候補となる複数の印字開始位置候補のそれぞれから前記印字を開始した場合に合わせた前記発熱体ごとの前記今回通電回数を、前記第1取得手段によって取得された前記発熱体ごとの前記累積通電回数と足し合わせ、足し合わせた後の前記累積通電回数が最大となる前記発熱体を前記印字開始位置候補ごとに選択する第1の選択手段と、
前記第1の選択手段によって選択された前記発熱体のうちから前記足し合わせた後の前記累積通電回数が最小となる前記発熱体を選択する第2の選択手段と、
を備え、
前記印字制御手段は、前記第2の選択手段によって選択された前記発熱体を含む前記印字開始位置候補を、前記印字媒体に対する印字開始位置として調整する、
ことを特徴とする。
Claims (8)
- 複数の発熱体を通電させることで印字媒体に印字を行う印字制御手段と、
前記複数の発熱体それぞれにおける累積通電回数を取得する第1取得手段と、
今回の印字で前記発熱体を通電させる今回通電回数を、前記複数の発熱体それぞれで取得する第2取得手段と、
を備え、
前記印字制御手段は、前記複数の発熱体それぞれにおける、前記累積通電回数と前記今回通電回数との情報に基づいて前記印字媒体に対する印字開始位置を調整する、
ことを特徴とする印字制御装置。 - 前記第2取得手段によって取得された前記発熱体ごとの前記今回通電回数であって、前記印字開始位置の候補となる複数の印字開始位置候補のそれぞれから前記印字を開始した場合に合わせた前記発熱体ごとの前記今回通電回数を、前記第1取得手段によって取得された前記発熱体ごとの前記累積通電回数と足し合わせ、足し合わせた後の前記累積通電回数が最大となる前記発熱体を前記印字開始位置候補ごとに選択する第1の選択手段と、
前記第1の選択手段によって選択された前記発熱体のうちから前記足し合わせた後の前記累積通電回数が最小となる前記発熱体を選択する第2の選択手段と、
を備え、
前記印字制御手段は、前記第2の選択手段によって選択された前記発熱体を含む前記印字開始位置候補を、前記印字媒体に対する印字開始位置として調整する、
ことを特徴とする請求項1に記載の印字制御装置。 - 前記第2の選択手段は、前記足し合わせた後の前記累積通電回数が最小となる前記発熱体を選択した際に、当該発熱体が複数ある場合、当該発熱体を含む前記印字開始位置候補を対象として、前記足し合わせた後の前記累積通電回数が2番目に最大となる前記発熱体のうちから前記足し合わせた後の前記累積通電回数が最小となる前記発熱体を選択する、
ことを特徴とする請求項2に記載の印字制御装置。 - 前記第2取得手段は、予め定められた印字領域の印字を行うごとに、前記今回通電回数を取得する、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の印字制御装置。 - 前記印字領域は、文字1行分の領域である、
ことを特徴とする請求項4に記載の印字制御装置。 - 前記印字領域は、印字内容の全領域である、
ことを特徴とする請求項4に記載の印字制御装置。 - 印字制御装置による印字制御方法であって、
複数の発熱体を通電させることで印字媒体に印字を行う印字制御工程と、
前記複数の発熱体それぞれにおける累積通電回数を取得する第1取得工程と、
今回の印字で前記発熱体を通電させる今回通電回数を、前記複数の発熱体それぞれで取得する第2取得工程と、
を含み、
前記印字制御工程は、前記複数の発熱体それぞれにおける、前記累積通電回数と前記今回通電回数との情報に基づいて前記印字媒体に対する印字開始位置を調整する、
ことを特徴とする印字制御方法。 - 印字制御装置のコンピュータを、
複数の発熱体を通電させることで印字媒体に印字を行う印字制御手段、
前記複数の発熱体それぞれにおける累積通電回数を取得する第1取得手段、
今回の印字で前記発熱体を通電させる今回通電回数を、前記複数の発熱体それぞれで取得する第2取得手段、
として機能させ、
前記印字制御手段は、前記複数の発熱体それぞれにおける、前記累積通電回数と前記今回通電回数との情報に基づいて前記印字媒体に対する印字開始位置を調整する、
ことを特徴とするプログラム。
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2021
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