JP2023085921A - 切削装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023085921000001
【課題】加工室内の状況によって最適な排気力に調整することができる切削装置を提供すること。
【解決手段】切削装置1は、被加工物200を保持する保持テーブル10と、保持テーブル10に保持された被加工物200に切削液を供給しながら切削ブレード21で切削する切削ユニット20と、保持テーブル10と切削ユニット20とを囲繞する加工室50と、加工室50内の雰囲気を排気する排気ユニット70と、各構成要素を制御する制御ユニット100と、加工室50内に設置され加工室50内に浮遊するミストの状態を測定する測定部である刃先位置検出ユニット60とを備え、制御ユニット100は、刃先位置検出ユニット60の測定結果に応じて、排気ユニット70の排気力を調整する排気力調整部101を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、切削装置に関する。
ウエーハなどの被加工物を個々のデバイスに分割するために、切削装置が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017-202546号公報
特許文献1等に示された切削装置は、切削ブレードにより被加工物を加工する際には、切削液を使用する。切削装置は、加工室内には切削液や切削屑がミストとなって浮遊しており、排気ユニットによって排気することでミストを排気していた。
しかし、切削装置は、排気力が一定であるため排気が十分でない場合や、過剰である場合があった。
したがって、本発明の目的は、加工室内の状況によって最適な排気力に調整することができる切削装置を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の切削装置は、被加工物を保持する保持テーブルと、該保持テーブルに保持された被加工物に切削液を供給しながら切削ブレードで切削する切削ユニットと、該保持テーブルと該切削ユニットとを囲繞する加工室と、該加工室内の雰囲気を排気する排気ユニットと、各構成要素を制御する制御ユニットと、を備える切削装置であって、該切削装置は、該加工室内に設置され、該加工室内に浮遊するミストを測定する測定部をさらに備え、該制御ユニットは、該測定部の測定結果に応じて、該排気ユニットの排気力を調整する排気力調整部を有することを特徴とする。
前記切削装置では、該測定部は、該雰囲気中に光を照射する光照射部と、該光が該ミストに照射されて反射する反射光を取得する反射光取得部と、を有し、該排気力調整部は、該反射光の値に応じて、該排気ユニットの排気力を調整しても良い。
前記切削装置では、該測定部は、該切削ブレードが侵入するブレード侵入部を挟んで対面する発光部と、該発光部からの光を受光する受光部とを有し、該切削ブレードの先端位置を検出する刃先位置検出ユニットであり、該切削ブレードが該ブレード侵入部から離れた退避状態で、該発光部からの光を受光した該受光部の受光量を取得し、該排気力調整部は、該受光量に応じて、該排気ユニットの排気力を調整しても良い。
前記切削装置では、該排気ユニットは、モータと、モータの回転によって回転するファンを有し、該排気力調整部は、該モータの回転数を変化させる事で該排気力を調整しても良い。
前記切削装置では、該排気ユニットは、吸引源に接続される配管と、該配管に設置され、流体が通過する流路の開放度を調整するバルブと、を有し、該排気力調整部は、該バルブによって該流路の開放度を制御しても良い。
本発明は、加工室内の状況によって最適な排気力に調整することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る切削装置の構成例を示す模式的に斜視図である。 図2は、実施形態1に係る切削装置の要部を模式的に示す断面図である。 図3は、図1に示された切削装置の刃先位置検出ユニットの斜視図である。 図4は、図3に示された刃先位置検出ユニットの受光部が受光する受光量を示す図である。 図5は、図1に示された切削装置の排気ユニットを模式的に示す断面図である。 図6は、図1に示された切削装置の制御ユニットの排気力調整部がファンを制御するファン制御データを示す図である。 図7は、図1に示された切削装置の刃先位置検出ユニットが加工室内に浮遊するミストを測定する状態の一例を模式的に示す平面図である。 図8は、図1に示された切削装置の刃先位置検出ユニットが加工室内に浮遊するミストを測定する状態の他の例を模式的に示す平面図である。 図9は、実施形態2に係る切削装置のパーティクルカウンタが加工室内に浮遊するミストを測定する状態の一例を模式的に示す平面図である。 図10は、図9に示されたパーティクルカウンタの構成を模式的に示す図である。 図11は、図10に示されたパーティクルカウンタの処理部が出力した情報のミストの数を示す図である。 図12は、図9に示された切削装置の制御ユニットの排気力調整部がファンを制御するファン制御データを示す図である。 図13は、実施形態1及び実施形態2の変形例に係る切削装置の排気ユニットを模式的に示す断面図である。 図14は、実施形態1及び実施形態2の変形例に係る切削装置の制御ユニットの排気力調整部がファンを制御するファン制御データの一例を示す図である。 図15は、実施形態1及び実施形態2の変形例に係る切削装置の制御ユニットの排気力調整部がファンを制御するファン制御データの他の例を示す図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態1に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係る切削装置1を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係る切削装置の構成例を示す模式的に斜視図である。図2は、実施形態1に係る切削装置の要部を模式的に示す断面図である。実施形態1に係る図1に示す切削装置1は、被加工物200を切削加工する加工装置である。
(被加工物)
実施形態1に係る切削装置1の加工対象の被加工物200は、シリコン、サファイア、ガリウムなどを基板201とする円板状の半導体ウエーハや光デバイスウエーハ等のウエーハである。被加工物200は、図1に示すように、表面202に互いに交差する分割予定ライン203が複数設定され、分割予定ライン203によって区画された領域にデバイス204が形成されている。デバイス204は、例えば、IC(Integrated Circuit)、又はLSI(Large Scale Integration)等の集積回路、CCD(Charge Coupled Device)、又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサ、又はメモリ(半導体記憶装置)である。
実施形態1において、被加工物200は、図1に示すように、被加工物200の外径よりも大径な円板状でかつ外縁部に環状フレーム207が貼着された粘着テープ206が表面202の裏側の裏面205に貼着されて、環状フレーム207の開口内に支持される。被加工物200は、分割予定ライン203に切削加工が施されて個々のデバイス204に分割される。
(切削装置)
実施形態1に係る切削装置1は、被加工物200を保持テーブル10に保持して、被加工物200を切削加工する加工装置である。切削装置1は、図1に示すように、被加工物200を保持する保持テーブル10と、保持テーブル10に保持された被加工物200に切削液25(図2に示す)を供給しながら切削ブレード21で切削加工する切削ユニット20と、保持テーブル10に保持された被加工物200を撮像する撮像する撮像ユニット30と、制御ユニット100とを備える。
また、切削装置1は、図1に示すように、保持テーブル10と切削ユニット20とを相対移動させる移動ユニット40を備える。移動ユニット40は、保持テーブル10を水平方向と平行なX軸方向に加工送りする加工送りユニットであるX軸移動ユニット41と、切削ユニット20を水平方向と平行でかつX軸方向に直交するY軸方向に割り出し送りする割り出し送りユニットであるY軸移動ユニット42と、切削ユニット20をX軸方向とY軸方向との双方と直交する鉛直方向に平行なZ軸方向に切り込み送りする切り込み送りユニットであるZ軸移動ユニット43と、保持テーブル10をZ軸方向と平行な軸心回りに回転する回転移動ユニット44とを少なくとも備える。
X軸移動ユニット41は、保持テーブル10及び回転移動ユニット44を加工送り方向であるX軸方向に移動させることで、保持テーブル10と切削ユニット20とを相対的にX軸方向に沿って加工送りするものである。Y軸移動ユニット42は、装置本体2から立設した門型の支持フレーム3に設置され、Z軸移動ユニット43を設置したスライド板45を割り出し送り方向であるY軸方向に移動させることで、切削ユニット20をY軸方向に移動させて、保持テーブル10と切削ユニット20とを相対的にY軸方向に沿って割り出し送りするものである。なお、支持フレーム3は、装置本体2から立設しかつY軸方向に間隔をあけて配置された一対の立設部4と、一対の立設部4の上端を連結する連結部5とを備える。
Z軸移動ユニット43は、スライド板45に設置され、切削ユニット20を取り付けた第2スライド板46を切り込み送り方向であるZ軸方向に移動させることで、切削ユニット20をZ軸方向に移動させて、保持テーブル10と切削ユニット20とを相対的にZ軸方向に沿って切り込み送りするものである。回転移動ユニット44は、X軸移動ユニット41上に設置されて、X軸移動ユニット41によりX軸方向に移動自在に設けられている。回転移動ユニット44は、保持テーブル10を支持している。
X軸移動ユニット41、Y軸移動ユニット42及びZ軸移動ユニット43は、軸心回りに回転自在に設けられた周知のボールねじ、ボールねじを軸心回りに回転させる周知のモータ及び保持テーブル10又は切削ユニット20をX軸方向、Y軸方向又はZ軸方向に移動自在に支持する周知のガイドレールを備える。また、回転移動ユニット44は、保持テーブル10を軸心回りに回転するモータを備える。
保持テーブル10は、円盤形状であり、ポーラスセラミックス等の多孔質材により構成され、かつ被加工物200を水平方向と平行な保持面11に吸引保持する。保持テーブル10は、回転移動ユニット44によりZ軸方向と平行な軸心回りに回転される。保持テーブル10は、回転移動ユニット44とともにX軸移動ユニット41により切削ユニット20の下方の加工領域と、切削ユニット20の下方から離間して被加工物200が搬入出される搬入出領域とに亘ってX軸方向に移動される。
保持テーブル10は、保持面11に図示しない真空吸引源と接続され、保持面11が真空吸引源より吸引されることで、保持面11に載置された被加工物200を吸引、保持する。また、保持テーブル10の周囲には、環状フレーム207をクランプずる図示しないクランプ部が設けられている。また、保持テーブル10の下方は、回転移動ユニット44の外周面に取り付けられたテーブルカバー12により覆われている。
テーブルカバー12には、図2に示すように、X軸移動ユニット41を覆う蛇腹部材13が取り付けられている。蛇腹部材13は、一対設けられている。一方の蛇腹部材13は、テーブルカバー12と装置本体2のX軸方向の図1中手前側の端部とに取り付けられ、他方の蛇腹部材13は、テーブルカバー12と装置本体2のX軸方向の奥側の端部とに取り付けられている。各蛇腹部材13は、可撓性を有してX軸方向に伸縮自在であり、テーブルカバー12即ち保持テーブル10がX軸方向に移動することを許容する。各蛇腹部材13は、X軸移動ユニット41等に切削液25等が付着することを規制する。
切削ユニット20は、切削ブレード21がスピンドル23に装着され、保持テーブル10に保持された被加工物200を切削する加工ユニットである。切削ユニット20は、保持テーブル10に保持された被加工物200に対して、Y軸移動ユニット42によりY軸方向に移動自在に設けられ、かつ、Z軸移動ユニット43によりZ軸方向に移動自在に設けられている。切削ユニット20は、図1に示すように、Z軸移動ユニット43によりZ軸方向に移動される第2スライド板46の下端に取り付けられている。切削ユニット20は、Y軸移動ユニット42及びZ軸移動ユニット43により、保持テーブル10の保持面11の任意の位置に切削ブレード21を位置付け可能となっている。
切削ユニット20は、切削ブレード21と、第2スライド板46に取り付けられてY軸移動ユニット42及びZ軸移動ユニット43によりY軸方向及びZ軸方向に移動自在に設けられたスピンドルハウジング22と、スピンドルハウジング22に軸心回りに回転可能に設けられ先端に切削ブレード21が装着されるスピンドル23と、スピンドル23を軸心回りに回転する図示しないスピンドルモータと、切削ブレード21に切削液25を供給する切削液ノズル24(図2に示す)とを有する。
切削ブレード21は、略リング形状を有する極薄の切削砥石である。切削ブレード21は、スピンドル23の先端に固定される。実施形態1において、切削ブレード21は、図2に示すように、円環状の円形基台211と、円形基台211の外周縁に配設されて被加工物200を切削する円環状の切り刃212とを備える所謂ハブブレードである。切り刃212は、SiC、アルミナ、ダイヤモンド又はCBN(Cubic Boron Nitride)等の砥粒と、金属や樹脂等の砥粒を固定するボンド(結合材)とからなり所定厚みに形成されている。なお、本発明では、切削ブレード21は、切り刃212のみで構成された所謂ワッシャーブレードでもよい。なお、切削ユニット20の切削ブレード21及びスピンドル23の軸心は、Y軸方向と平行に設定されている。
撮像ユニット30は、切削ユニット20と一体的に移動するように、第2スライド板46に固定されている。実施形態1において、撮像ユニット30は、保持テーブル10に保持された被加工物200に対面する対物レンズが、切削ブレード21とX軸方向に並ぶ位置に配置されている。撮像ユニット30は、保持テーブル10に保持された切削前の被加工物200の分割すべき領域を撮像する撮像素子を備えている。撮像素子は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)撮像素子又はCMOS(Complementary MOS)撮像素子である。撮像ユニット30は、保持テーブル10に保持された被加工物200を撮像して、被加工物200と切削ブレード21との位置合わせを行なうアライメントを遂行するため等の画像を得、得た画像を制御ユニット100に出力する。
また、切削装置1は、保持テーブル10のX軸方向の位置を検出するため図示しないX軸方向位置検出ユニットと、切削ユニット20のY軸方向の位置を検出するための図示しないY軸方向位置検出ユニットと、切削ユニット20のZ軸方向の位置を検出するためのZ軸方向位置検出ユニットとを備える。X軸方向位置検出ユニット及びY軸方向位置検出ユニットは、X軸方向、又はY軸方向と平行なリニアスケールと、読み取りヘッドとにより構成することができる。Z軸方向位置検出ユニットは、モータのパルスで切削ユニット20のZ軸方向の位置を検出する。X軸方向位置検出ユニット、Y軸方向位置検出ユニット及びZ軸方向位置検出ユニットは、保持テーブル10のX軸方向、切削ユニット20の切り刃の下端のY軸方向又はZ軸方向の位置を制御ユニット100に出力する。
なお、実施形態1では、切削装置1の保持テーブル10及び切削ユニット20のX軸方向の位置、Y軸方向及びZ軸方向の位置は、予め定められた図示しない基準位置に基づいて定められる。また、実施形態1では、切削ユニット20のZ軸方向の基準位置は、保持テーブル10の保持面11と切削ブレード21の切り刃212の下端が同一平面上に位置する位置である。
また、切削装置1は、図1に示すように、加工室50と、刃先位置検出ユニット60と、排気ユニット70とを備える。
加工室50は、装置本体2上に設置されて、保持テーブル10と切削ユニット20とを囲繞するものである。加工室50は、装置本体2上に設置されて、保持テーブル10を搬入出領域と加工領域とに亘って囲繞する。加工室50は、図2に示すように、装置本体2から立設して互いに連なった複数の側板51と、加工室50内を仕切る仕切板53と、側板51の上端に連なった天井板52と、を備える。
側板51は、装置本体2の蛇腹部材13のX軸方向の両端と、装置本体2の蛇腹部材13のY軸方向の両端とから立設している。仕切板53は、図2に示すように、加工室50内を搬入出領域と、加工領域とに仕切っている。また、仕切板53の下端部には、保持テーブル10が搬入出領域と加工領域とに亘って移動する際に保持テーブル10が通る開口54が設けられている。
天井板52には、図2に示すように、加工領域と搬入出領域とに跨って開口55が設けられ、開口55の内縁に図1に示す枠部材56を取り付けている。枠部材56は、第2スライド板46及び撮像ユニット30を内側に通している。枠部材56は、Y軸方向の図1中手前側の一端部が天井板52の開口55の内縁に取り付けられ、Y軸方向の図1中奥前側の他端部が支持フレーム3の図1中奥側の立設部4等に取り付けられ、一端部と他端部との間が開口55の内縁等に取り付けられている、枠部材56は、内側に可撓性を有しかつY軸方向に伸縮自在であるとともに枠部材56の内側を覆う蛇腹部材57を取り付けている。
蛇腹部材57は、Y軸移動ユニット42のボールねじを切削液25の飛沫から保護するものである。蛇腹部材57は、Y軸方向の図1中手前側の一端部が枠部材56の内縁に固定され、Y軸方向の図1中奥側の他端部が第2スライド板46に取り付けられている。なお、図1では明瞭化のために、枠部材56及び蛇腹部材57は、所定位置に取り付けない状態が示されているが、実際には図2に示すような位置に取り付けられる。
また、加工室50の図1中のY軸方向の奥側の側板51は、切削ユニット20及び撮像ユニット30の加工室50への出入りを許容する開口58が設けられている。開口58は、加工領域と搬入出領域とにまたがって配置されている。実施形態1では、開口58は、天井板52に設けられた開口55と連なっている。
また、加工室50は、切削ユニット20が切削ブレード21の切り刃212に切削液25を供給しながら被加工物200を切削加工すると、切削液25等からなるミストが内部に発生する。なお、ミストが発生する量が増加し過ぎると、刃先位置検出ユニット60の検出精度の低下や、被加工物200に切削屑が付着しやすくなるなどの不具合を生じさせる場合がある。
次に、刃先位置検出ユニット60を説明する。図3は、図1に示された切削装置の刃先位置検出ユニットの斜視図である。図4は、図3に示された刃先位置検出ユニットの受光部が受光する受光量を示す図である。刃先位置検出ユニット60は、切削ブレード21の切り刃212の刃先の先端位置である下端の位置を検出するものである。
刃先位置検出ユニット60は、加工室50の加工領域内に設置され、切削ユニット20の下方でかつ装置本体2の蛇腹部材13よりも図1中のY軸方向の奥側の端上に配置されている。刃先位置検出ユニット60は、装置本体2に固定されている。刃先位置検出ユニット60は、図3に示すように、検出機構61と、カバー68とを備える。
検出機構61は、図3に示すように、平盤状の基台62と、基台62から立設した取付部材63とを備える。この取付部材63は、基台62上の水平部631と水平部631の両端から立設してY軸方向に沿って互いに間隔をあける一対の垂直部632とを備えてU形状に形成され、一対の垂直部632間に切削ブレード21の切り刃212等が侵入するブレード侵入部633が形成される。
また、一方の垂直部632には、ブレード侵入部633を挟んで対面する発光部64と、発光部64からの光を受光する受光部65とを有している。発光部64は光ファイバー等を介して図示しない光源に接続されており、光源から光を受光部65に向けて照射する。受光部65は、光ファイバーを介して図示しない光電変換部に接続されており、発光部64からの光を受光し、受光した光を光電変換部に出力する。光源変換部は、受光した光の受光量に応じた情報を制御ユニット100に出力する。
検出機構61は、ブレード侵入部633、すなわち発光部64と受光部65との間に切削ブレード21の切り刃212が侵入することで変化する受光部65が受光する光の受光量に応じた情報を制御ユニット100に出力することで、切削ブレード21の切り刃212の刃先の下端の位置を検出する。
また、検出機構61は、基台62に設けられ、発光部64及び受光部65の端面に恒温調整された洗浄水を供給する洗浄水供給ノズル66と、発光部64及び受光部65の端面にエアを供給するエア供給ノズル67とを備える。発光部64及び受光部65に洗浄水及びエアを吹き付けることにより、発光部64及び受光部65に切削液25の水滴などが付着することを防止し、検出精度の向上を実現できる。
基台62は、装置本体2に固定される。カバー68は、上端にヒンジ69を介して検出機構61の基台62が取り付けられている。ヒンジ69は、基台62の外縁に取り付けられて、基台62に対してカバー68を回転自在とする。
刃先位置検出ユニット60は、切削ブレード21の切り刃212の刃先の下端の位置を検出する場合では、ヒンジ69によりカバー68を回転させて、図3に示すように、取付部材63及びノズル66,67が露出した状態に検出機構61が位置付けられる。刃先位置検出ユニット60は、光源からの光を発光部64から受光部65に向かって照射し、受光部65で発光部64からの光を受光するとともに、受光量に応じた情報を制御ユニット100に出力している状態で、ブレード侵入部633に切削ブレード21の切り刃212が侵入することで、切削ブレード21の切り刃212の刃先の下端の位置を検出する。
また、刃先位置検出ユニット60は、被加工物200の切削加工中等の切り刃212の刃先の下端の位置を検出しない場合では、取付部材63及びノズル66,67をカバー68で覆って収容し、カバー68で基台62を覆った状態に検出機構61が位置付けられる。なお、刃先位置検出ユニット60は、取付部材63及びノズル66,67をカバー68で覆って収容し、カバー68で開口を塞いだ状態において、被加工物200の切削加工中では、洗浄水供給ノズル66から洗浄水を、発光部64及び受光部65の端面に供給し続け、発光部64と受光部65とに切削屑を含むミストが付着する事を防止する。
また、刃先位置検出ユニット60は、切削ブレード21の切り刃212の刃先の下端の位置を検出しない場合であっても被加工物200を切削加工していない場合に、ヒンジ69によりカバー68を回転させて、図3に示すように、取付部材63及びノズル66,67がカバー68外に露出した状態に検出機構61が位置付けられる。刃先位置検出ユニット60は、切削ブレード21がブレード侵入部633から離れた退避状態で、光源からの光を発光部64から受光部65に向かって照射し、受光部65で発光部64からの光を受光するとともに、受光量に応じた情報を制御ユニット100に出力して、加工室50内に浮遊するミストの状態を測定する。
このとき、図4に示すように、加工室50内に浮遊するミストの量が増加すると、受光部65が受光する光の受光量が低下し、加工室50内に浮遊するミストの量が減少すると、受光部65が受光する光の受光量が増加する。なお、図4の横軸は、ミストの状態の測定を開始してからの経過時間であり、図4の縦軸は、受光部65の受光量である。なお、図4中の実線は、一点鎖線よりもミストの量が少ない時の受光量の変化を示し、一点鎖線は、実線よりもミストの量が多い時の受光量の変化を示している。このように、実施形態1では、刃先位置検出ユニット60は、加工室50内に設置され、加工室50内に浮遊するミストを測定する測定部をなしている。
次に、排気ユニット70を説明する。図5は、図1に示された切削装置の排気ユニットを模式的に示す断面図である。排気ユニット70は、加工室50内の雰囲気を加工室50外に排気するものである。
排気ユニット70は、図5に示すように、排気口71と、配管72と、吸引源73と、ファン74と、モータ75とを有する。排気口71は、側板51を貫通し、加工領域内に開口した孔である。排気口71は、図1中のY軸方向の奥側の側板51の図1中のX軸方向の奥側の端部に開口している。配管72は、一端が排気口71の外縁に連なった配管状の部材であり、他端が吸引源73に接続されている。吸引源73は、配管72の他端に接続し、配管72、排気口71を通して加工室50の加工領域内の雰囲気を吸引する。
ファン74は、配管72内に設置され、モータ75により軸心回りに回転する。ファン74は、モータ75により軸心回りに回転することで、吸引源73の加工室50の加工領域内の雰囲気を排気する排気力を強める、または、弱める。排気ユニット70は、ファン74の回転数を増加することで排気力を強め、ファン74の回転数を減少することで排気力を弱める。
次に、制御ユニット100を説明する。図6は、図1に示された切削装置の制御ユニットの排気力調整部がファンを制御するファン制御データを示す図である。制御ユニット100は、切削装置1の各構成要素をそれぞれ制御して、被加工物200に対する加工動作を切削装置1に実施させるものでもある。なお、制御ユニット100は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有するコンピュータである。制御ユニット100の演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、切削装置1を制御するための制御信号を、入出力インターフェース装置を介して切削装置1の各構成要素に出力する。
制御ユニット100は、加工動作の状態や画像などを表示する液晶表示装置などにより構成される表示ユニットと、オペレータが加工内容情報などを登録する際に用いる入力ユニットとに接続されている。入力ユニットは、表示ユニットに設けられたタッチパネルにより構成される。
また、制御ユニット100は、測定部である刃先位置検出ユニット60の切削ブレード21の切り刃212の刃先の下端の位置を検出しない場合であっても被加工物200を切削加工していない場合の測定結果に応じて、排気ユニット70の雰囲気の排気力を調整する排気力調整部101を有する。排気力調整部101は、切削ブレード21の切り刃212の刃先の下端の位置を検出しない場合であっても被加工物200を切削加工していない場合の刃先位置検出ユニット60の受光量に応じて排気ユニット70の排気力を調整する。
具体的には、実施形態1では、排気力調整部101は、図6に示すファン制御データ81とおりにファン74の回転数を制御して、排気ユニット70の排気力を調整する。ファン制御データ81は、図6に示すように、受光部65の受光量が第1の受光量未満の弱領域と、受光量が第1の受光量以上でかつ第2の受光量未満の中領域と、受光量が第2の受光量以上の強領域とにおいて、それぞれ、最適な排気力と、ファン74の回転数とが設定されている。なお、第1の受光量は、第2の受光量よりも小さい値である。
ファン制御データ81は、図6に示すように、受光部65の受光量が第1の受光量未満の弱領域であると、最適な排気力が強いことが求められて、ファン74の回転数を高回転数と設定している。ファン制御データ81は、図6に示すように、受光部65の受光量が第1の受光量以上でかつ第2の受光量未満の中領域であると、最適な排気力が中くらいであることが求められて、ファン74の回転数を中回転数と設定している。ファン制御データ81は、図6に示すように、受光部65の受光量が第2の受光量以上の強領域であると、最適な排気力が弱いことが求められて、ファン74の回転数を低回転数と設定している。なお、高回転数は、中回転数よりも大きく、中回転数は、低回転数より大きい。ファン制御データ81は、制御ユニット100の記憶装置等に記憶される。
実施形態1では、排気力調整部101は、受光部65の受光量が第1の受光量未満の弱領域であると、高回転数でファン74を回転する。排気力調整部101は、受光部65の受光量が第1の受光量以上でかつ第2の受光量未満の中領域であると、中回転数でファン74を回転する。排気力調整部101は、受光部65の受光量が第2の受光量以上の強領域であると、低回転数でファン74を回転する。
(加工動作)
次に、切削装置1の加工動作を説明する。図7は、図1に示された切削装置の刃先位置検出ユニットが加工室内に浮遊するミストを測定する状態の一例を模式的に示す平面図である。図8は、図1に示された切削装置の刃先位置検出ユニットが加工室内に浮遊するミストを測定する状態の他の例を模式的に示す平面図である。
切削装置1の加工動作を開始する際には、オペレータが、加工条件を制御ユニット100に登録し、制御ユニット100が加工条件を受け付け、切削加工前の被加工物200を搬入出領域に位置付けられた保持テーブル10の保持面11に載置する。その後、切削装置1は、オペレータからの加工動作の開始指示を制御ユニット100が受け付けると加工動作を開始する。切削装置1は、加工動作を開始すると、保持テーブル10の保持面11に被加工物200を吸引保持するとともに、クランプ部で環状フレーム207をクランプする。
加工動作では、切削装置1は、X軸移動ユニット41が保持テーブル10を加工領域に向かって移動して、撮像ユニット30が被加工物200を撮像して、撮像ユニット30が撮像して得た画像に基づいて、アライメントを遂行する。切削装置1は、図2に示すように、保持テーブル10と切削ユニット20とを分割予定ライン203に沿って相対的に移動させ、切削液ノズル24から切削液25を供給しながら切削ブレード21を粘着テープ206に到達するまで被加工物200に切り込ませて、被加工物200を切削加工する。
加工動作では、切削装置1は、被加工物200の全ての分割予定ライン203を切削加工すると、保持テーブル10を搬入出領域に向かって移動して、搬入出領域において保持面11の吸引保持を停止し、クランプ部のクランプを解除する。切削装置1は、搬入出領域に位置付けられた切削加工後の被加工物200が環状フレーム207毎搬出され、切削加工前の被加工物200が保持テーブル10の保持面11に搬入される。こうして、切削装置1は、所定枚数の被加工物200を切削加工し、所定枚数の被加工物200の切削加工が終了すると、加工動作を終了する。
また、切削装置1は、加工動作中の所定のタイミング(例えば、所定本数の分割予定ライン203を切削加工する度等)で、切削液ノズル24からの切削液25の供給を停止して、切削ブレード21の切り刃212の刃先の下端の位置を検出する。切削ブレード21の切り刃212の刃先の下端の位置を検出する際には、切削装置1は、図7に示すように、切削ブレード21を刃先位置検出ユニット60の上方に位置付けるとともに、刃先位置検出ユニット60の検出機構61をカバー68に収容した状態で、洗浄水供給ノズル66からの洗浄水の供給を停止した後、エア供給ノズル67から発光部64及び受光部65の端面に加圧されたエアを所定時間供給して、発光部64及び受光部65の端面から水滴を除去する。
その後、切削装置1は、刃先位置検出ユニット60の検出機構61をカバー68外に露出させて、発光部64から光源からの光を受光部65に照射しながら切削ブレード21をZ軸方向に沿って下降して、切削ブレード21の切り刃212をブレード侵入部633に侵入させて、刃先位置検出ユニット60により切削ブレード21の切り刃212の刃先の下端の位置を検出する。
また、実施形態1において、切削装置1は、切削ブレード21の切り刃212の刃先の下端の位置を検出する前後のタイミングにおいて、刃先位置検出ユニット60で加工室50内のミストの状態を測定する。切削装置1は、切削ブレード21の切り刃212の刃先の下端の位置を検出する前に刃先位置検出ユニット60で加工室50内のミストの状態を測定する際には、図7に示すように、切削ブレード21を刃先位置検出ユニット60の上方に位置付けて、切削ブレード21をブレード侵入部633から離して退避した状態で、刃先位置検出ユニット60の検出機構61をカバー68に収容したまま洗浄水供給ノズル66からの洗浄水の供給を停止した後、エア供給ノズル67から発光部64及び受光部65の端面に加圧されたエアを所定時間供給して、発光部64及び受光部65の端面から水滴を除去した後、ヒンジ69を中心にカバー68を回転させて、刃先位置検出ユニット60の検出機構61をカバー68外に露出させる。
その後、切削装置1は、発光部64から光源からの光を受光部65に所定時間照射して、受光部65が受光した光の受光量を測定する。切削装置1は、制御ユニット100の排気力調整部101が、所定時間測定した受光量の平均値を算出する。切削装置1は、制御ユニット100の排気力調整部101が、算出した受光量の平均値に応じて、ファン制御データ81通りの回転数で排気ユニット70のファン74を回転させる。その後、切削装置1は、刃先位置検出ユニット60で切削ブレード21の切り刃212の刃先の下端の位置を検出する。なお、受光量の平均値に限らず、受光量の減少の傾きを受光量の値として取得しても良い。
切削装置1は、制御ユニット100の排気力調整部101が、算出した受光量の平均値が弱領域に含まれる場合には、ファン74を高回転数で回転し、算出した受光量の平均値が中領域に含まれる場合には、ファン74を中回転数で回転し、算出した受光量の平均値が強領域に含まれる場合には、ファン74を低回転数で回転する。
また、切削装置1は、切削ブレード21の切り刃212の刃先の下端の位置を検出した後に刃先位置検出ユニット60で加工室50内のミストの状態を測定する際には、切削ブレード21の切り刃212の刃先の下端の位置の検出後、切削ユニット20を上昇させて、発光部64から光源からの光を受光部65に所定時間照射して、受光部65が受光した光の受光量を測定する。切削装置1は、制御ユニット100の排気力調整部101が、切削ブレード21の切り刃212の刃先の下端の位置を検出する前に測定する際と同様にファン74の回転数を調整する。
また、本発明では、切削装置1は、切削加工後の被加工物200が保持テーブル10の保持面11上から搬出され、切削加工前の被加工物200が保持テーブル10の保持面11に搬入される間等の被加工物200を切削ブレード21で加工していない待機時間に、刃先位置検出ユニット60で加工室50内のミストの状態を測定しても良い。この場合、通常切削液ノズル24から切削ブレード21に切削液25が供給され続けているので、切削装置1は、図8に示すように、切削ユニット20をY軸移動ユニット42で移動して、切削ブレード21を刃先位置検出ユニット60の上方から退避させて、切削ブレード21をブレード侵入部633から離して退避した状態で、刃先位置検出ユニット60の検出機構61をカバー68に収容したままで、洗浄水供給ノズル66からの洗浄水の供給を停止した後、エア供給ノズル67から発光部64及び受光部65の端面に加圧されたエアを所定時間供給して、発光部64及び受光部65の端面から水滴を除去する。また、切削ブレード21への切削液25の供給を止めてから、刃先位置検出ユニット60で加工室50内のミストの状態を測定しても良い。
その後、切削装置1は、刃先位置検出ユニット60の検出機構61をカバー68外に露出させて、発光部64から光源からの光を受光部65に所定時間照射して、受光部65が受光した光の受光量を測定する。切削装置1は、制御ユニット100の排気力調整部101が、切削ブレード21の切り刃212の刃先の下端の位置を検出する前後のタイミングにおいて測定した場合と同様に、ファン74の回転数を調整する。
なお、実施形態1では、切削装置1は、刃先位置検出ユニット60が装置本体2に固定されているので、切削ユニット20をY軸移動ユニット42によりY軸方向に移動させて、切削ブレード21をブレード侵入部633から離して退避させたが、本発明では、刃先位置検出ユニット60がテーブルカバー12に設置されている場合には、保持テーブル10とともに刃先位置検出ユニット60をX軸移動ユニット41によりX軸方向に移動させて、切削ブレード21をブレード侵入部633から離して退避させても良い。
以上のように、実施形態1に係る切削装置1は、測定部である刃先位置検出ユニット60で加工室50内のミストの状態を測定し、測定したミストの状態によって排気ユニット70の排気力を調整する。その結果、実施形態1に係る切削装置1は、加工室50内の状況によって最適な排気力に調整することができるため、加工室50内の状況を最適に保つことができるという効果を奏する。
また、実施形態1に係る切削装置1は、刃先位置検出ユニット60を加工室50内のミストの状態を測定する測定部として利用するので、ミストの状態を測定するために追加の部品を設置する必要がない。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2に係る切削装置1を図面に基づいて説明する。図9は、実施形態2に係る切削装置のパーティクルカウンタが加工室内に浮遊するミストを測定する状態の一例を模式的に示す平面図である。図10は、図9に示されたパーティクルカウンタの構成を模式的に示す図である。図11は、図10に示されたパーティクルカウンタの処理部が出力した情報のミストの数を示す図である。図12は、図9に示された切削装置の制御ユニットの排気力調整部がファンを制御するファン制御データを示す図である。なお、図9、図10、図11及び図12は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2に係る切削装置1は、図9に示すように、測定部としてパーティクルカウンタ90を備え、ファン制御データ82(図12に示す)が異なること以外、実施形態1と同じである。パーティクルカウンタ90は、図9に示すように、加工室50の加工領域内に設置され、装置本体2の蛇腹部材13よりも図1中のY軸方向の奥側の端上に配置されている。パーティクルカウンタ90は、刃先位置検出ユニット60よりも排気口71寄りに配置され、装置本体2に固定されている。
パーティクルカウンタ90は、加工室50内のミストの状態を測定するものであって、図10に示すように、装置本体2に固定される中空容器の筐体91と、光照射部94と、反射光取得部95と、処理部96等を備える。また、パーティクルカウンタ90は、交流電源97からの電力が供給されて動作する。
筐体91は、加工室50内の雰囲気を筐体91内に吸い込み吸気口911と、吸気口911に連なりかつ雰囲気を内側に流す雰囲気用通路912と、雰囲気用通路912に連なりかつ雰囲気用通路912内の雰囲気を筐体91外に排気する排気口913とを設けている。雰囲気用通路912は、筐体91内に収容され、吸気口911及び排気口913は、筐体91を貫通して、筐体91の内外を連通している。また、筐体91は、吸気口911から雰囲気を吸い込みかつ排気口913から排気する雰囲気の流れを雰囲気用通路912内に形成するポンプ92を備えている。また、雰囲気用通路912内には、異物を除去するフィルタ93が設けられている。
光照射部94は、筐体91内の雰囲気用通路912内の雰囲気に光を照射する。雰囲気用通路912内の雰囲気に照射された光は、雰囲気中のミストを通過すると、散乱光(以下、反射光という)を発する。光照射部94は、例えば、半導体レーザーを含んで構成される。
反射光取得部95は、光が雰囲気中のミストに照射されて反射する反射光を取得するものである。反射光取得部95は、反射光を受光し、反射光を受光したことを示す情報を処理部96に出力する。反射光取得部95は、例えば、フォトダイオードを含んで構成される。
処理部96は、反射光取得部95から反射光を受光したことを示す情報が入力すると、単位時間当たりの情報が入力した回数を数え、範囲時間当たりの情報が入力した回数をミストの数を示す情報として制御ユニット100に出力する。なお,処理部96の機能は、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサー、又は並列プログラム化したプロセッサー等の専用の処理回路(ハードウェア)により実現されても良い。また、本発明では、処理部96は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有するコンピュータにより構成され、処理部96の機能は、演算処理装置が記憶装置に記憶されたコンピュータプログラムを実行することにより実現されても良い。
なお、図11に示すように、加工室50内に浮遊するミストの量が増加すると、処理部96が制御ユニット100に出力する情報のミストの数が増加し、加工室50内に浮遊するミストの量が減少すると、処理部96が制御ユニット100に出力する情報のミストの数が増加する。なお、図11の横軸は、ミストの状態の測定を開始してからの経過時間であり、図11の縦軸は、処理部96が制御ユニット100に出力する情報のミストの数である。なお、図11中の実線は、一点鎖線よりもミストの量が少ない時の受光量の変化を示し、一点鎖線は、実線よりもミストの量が多い時の受光量の変化を示している。このように、実施形態2では、パーティクルカウンタ90は、加工室50内に設置され、加工室50内に浮遊するミストを測定する測定部をなしている。
実施形態2に係る切削装置1の制御ユニット100の排気力調整部101は、反射光の値である処理部96から入力する情報のミストの数に応じて、排気ユニット70の排気力を調整する。具体的には、実施形態2では、排気力調整部101は、図12に示すファン制御データ82とおりにファン74の回転数を制御して、排気ユニット70の排気力を調整する。ファン制御データ82は、図12に示すように、ミストの数が第1の数未満の少領域と、ミストの数が第1の数以上でかつ第2の数未満の中領域と、ミストの数が第2の数以上の多領域とにおいて、それぞれ、最適な排気力と、ファン74の回転数とが設定されている。なお、第1の数は、第2の数よりも小さい値である。
ファン制御データ82は、図12に示すように、ミストの数が第1の数未満の少領域であると、最適な排気力が弱いことが求められて、ファン74の回転数を低回転数と設定している。ファン制御データ82は、図12に示すように、ミストの数が第1の数以上でかつ第2の数未満の中領域であると、最適な排気力が中くらいであることが求められて、ファン74の回転数を中回転数と設定している。ファン制御データ82は、図12に示すように、ミストの数が第2の数以上の多領域であると、最適な排気力が強いことが求められて、ファン74の回転数を高回転数と設定している。ファン制御データ82は、制御ユニット100の記憶装置等に記憶される。
実施形態2では、排気力調整部101は、ミストの数が第1の数未満の少領域であると、低回転数でファン74を回転する。排気力調整部101は、ミストの数が第1の数以上でかつ第2の数未満の中領域であると、中回転数でファン74を回転する。排気力調整部101は、ミストの数が第2の数以上の多領域であると、高回転数でファン74を回転する。
実施形態2に係る切削装置1は、実施形態1と同様に被加工物200を切削加工する。実施形態2において、切削装置1は、切削ブレード21の切り刃212の刃先の下端の位置を検出する前後のタイミング、切削加工後の被加工物200が保持テーブル10の保持面11上から搬出され、切削加工前の被加工物200が保持テーブル10の保持面11に搬入される間のタイミングのうち少なくとも一つのタイミングにおいて、パーティクルカウンタ90で加工室50内のミストの状態を測定する。
実施形態2に係る切削装置1は、パーティクルカウンタ90で加工室50内のミストの状態を測定する際には、図8に示すように、切削ユニット20をY軸移動ユニット42で移動して、切削ブレード21を刃先位置検出ユニット60の上方から退避させて、切削ブレード21をブレード侵入部633から離して退避させる。実施形態2に係る切削装置1は、パーティクルカウンタ90のポンプ92を駆動して、加工室50内の雰囲気を雰囲気用通路912内に吸い込む等して、パーティクルカウンタ90の光照射部94から雰囲気中に光を所定時間照射して、反射光取得部95が反射光を取得し、処理部96が単位時間当たりのミストの数を示す情報を制御ユニット100に出力する。
切削装置1は、制御ユニット100の排気力調整部101が、所定時間測定したミストの数の平均値を算出する。切削装置1は、制御ユニット100の排気力調整部101が、算出したミストの数の平均値に応じて、ファン制御データ82通りの回転数で排気ユニット70のファン74を回転させる。
切削装置1は、制御ユニット100の排気力調整部101が、算出したミストの数の平均値が少領域に含まれる場合には、ファン74を低回転数で回転し、算出したミストの数の平均値が中領域に含まれる場合には、ファン74を中回転数で回転し、算出したミストの数の平均値が多領域に含まれる場合には、ファン74を高回転数で回転する。
実施形態2に係る切削装置1は、測定部であるパーティクルカウンタ90で加工室50内のミストの状態を測定し、測定したミストの状態によって排気ユニット70の排気力を調整するので、実施形態1と同様に、加工室50内の状況によって最適な排気力に調整することができるという効果を奏する。
〔変形例〕
本発明の実施形態1及び実施形態2の変形例に係る切削装置1を図面に基づいて説明する。図13は、実施形態1及び実施形態2の変形例に係る切削装置の排気ユニットを模式的に示す断面図である。図14は、実施形態1及び実施形態2の変形例に係る切削装置の制御ユニットの排気力調整部がファンを制御するファン制御データの一例を示す図である。図15は、実施形態1及び実施形態2の変形例に係る切削装置の制御ユニットの排気力調整部がファンを制御するファン制御データの他の例を示す図である。なお、図13、図14及び図15は、実施形態1及び実施形態2と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
変形例に係る切削装置1は、図13に示す排気ユニット70-1の構成と、図14及び図15に示すファン制御データ81-1,82-1が異なること以外、実施形態1及び実施形態2と同じである。変形例に係る切削装置1の排気ユニット70-1は、図13に示すように、配管72内の流体が通過する流路の開放度を調整するバルブ76を更に備える。バルブ76は、配管72内に設置されかつ配管72内の流路の開放度を調整する弁体77と、弁体77を配管72内の流路に対して直交する軸心78回りに回転するモータ等を備えるバラフライ弁である。
なお、バルブ76の開放度とは、図13中に実線で示す弁体77が流路を塞いだ状態を開放度が0%とし、図13中に破線で示す弁体77が流路と平行な状態を開放度が100%として、図13中に実線で示す流路を塞いだ状態から図13中に破線で示す流路と平行な状態までの弁体77の軸心78回りの角度と比例する値である。なお、変形例に係る切削装置1の排気ユニット70-1のファン74は、予め定められた所定の一定の回転数で回転する。
バルブ76は、開放度が調整されることで、吸引源73の加工室50の加工領域内の雰囲気を吸引する吸引力を強めたり、弱める。排気ユニット70-1は、バルブ76の開放度を大きくすることで吸引力を強め、バルブ76の開放度を小さくすることで吸引力を弱める。
変形例に係る切削装置1は、実施形態1と同様に、測定として刃先位置検出ユニット60を用いても良く、この場合、排気力調整部101は、図14に示すファン制御データ81-1通りにバルブ76の開放度を制御して、排気ユニット70-1の排気力を調整する。ファン制御データ81-1は、図14に示すように、受光部65の受光量が弱領域と、受光量が中領域と、受光量が強領域とにおいて、それぞれ、最適な排気力と、バルブ76の開放度とが設定されている。
ファン制御データ81-1は、図14に示すように、受光部65の受光量が弱領域であると、最適な排気力が強いことが求められて、バルブ76の開放度を大開放度と設定している。ファン制御データ81-1は、図14に示すように、受光部65の受光量が中領域であると、最適な排気力が中くらいであることが求められて、バルブ76の開放数を通常開放度と設定している。ファン制御データ81-1は、図14に示すように、受光部65の受光量が強領域であると、最適な排気力が弱いことが求められて、ファン74の回転数を小開放度と設定している。なお、大開放度は、通常開放度よりも大きく、通常開放度は、小開放度より大きい。ファン制御データ81-1は、制御ユニット100の記憶装置等に記憶される。
変形例に係る切削装置1は、実施形態2と同様に、測定としてパーティクルカウンタ90を用いても良く、この場合、排気力調整部101は、図15に示すファン制御データ82-1通りにバルブ76の開放度を制御して、排気ユニット70-1の排気力を調整する。ファン制御データ82-1は、図15に示すように、ミストの数の受光量が少領域と、ミストの数が中領域と、ミストの数が多領域とにおいて、それぞれ、最適な排気力と、バルブ76の開放度とが設定されている。
ファン制御データ82-1は、図15に示すように、ミストの数が少領域であると、最適な排気力が弱いことが求められて、バルブ76の開放度を小開度と設定している。ファン制御データ82-1は、図15に示すように、ミストの数が中領域であると、最適な排気力が中くらいであることが求められて、バルブ76の開放度を通常開放度と設定している。ファン制御データ82-1は、図15に示すように、ミストの数が多領域であると、最適な排気力が強いことが求められて、ファン74の回転数を大開放度と設定している。ファン制御データ82-1は、制御ユニット100の記憶装置等に記憶される。
変形例に係る切削装置1は、測定部である刃先位置検出ユニット60又はパーティクルカウンタ90で加工室50内のミストの状態を測定し、測定したミストの状態によって排気ユニット70-1の排気力を調整するので、実施形態1及び実施形態2と同様に、加工室50内の状況によって最適な排気力に調整することができるという効果を奏する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 切削装置
10 保持テーブル
20 切削ユニット
21 切削ブレード
25 切削液
50 加工室
60 刃先位置検出ユニット(測定部)
64 発光部
65 受光部
70,70-1 排気ユニット
72 配管
73 吸引源
74 ファン
75 モータ
76 バルブ
90 パーティクルカウンタ(測定部)
94 光照射部
95 反射光取得部
100 制御ユニット
101 排気力調整部
633 ブレード侵入部

Claims (5)

  1. 被加工物を保持する保持テーブルと、
    該保持テーブルに保持された被加工物に切削液を供給しながら切削ブレードで切削する切削ユニットと、
    該保持テーブルと該切削ユニットとを囲繞する加工室と、
    該加工室内の雰囲気を排気する排気ユニットと、
    各構成要素を制御する制御ユニットと、を備える切削装置であって、
    該切削装置は、
    該加工室内に設置され、
    該加工室内に浮遊するミストを測定する測定部をさらに備え、
    該制御ユニットは、
    該測定部の測定結果に応じて、
    該排気ユニットの排気力を調整する排気力調整部を有することを特徴とする切削装置。
  2. 該測定部は、
    該雰囲気中に光を照射する光照射部と、
    該光が該ミストに照射されて反射する反射光を取得する反射光取得部と、を有し、
    該排気力調整部は、該反射光の値に応じて、
    該排気ユニットの排気力を調整することを特徴とする請求項1に記載の切削装置。
  3. 該測定部は、
    該切削ブレードが侵入するブレード侵入部を挟んで対面する発光部と、該発光部からの光を受光する受光部とを有し、該切削ブレードの先端位置を検出する刃先位置検出ユニットであり、該切削ブレードが該ブレード侵入部から離れた退避状態で、該発光部からの光を受光した該受光部の受光量を取得し、
    該排気力調整部は、
    該受光量に応じて、該排気ユニットの排気力を調整することを特徴とする請求項1に記載の切削装置。
  4. 該排気ユニットは、モータと、モータの回転によって回転するファンを有し、
    該排気力調整部は、
    該モータの回転数を変化させる事で該排気力を調整することを特徴とする請求項1に記載の切削装置。
  5. 該排気ユニットは、吸引源に接続される配管と、該配管に設置され、流体が通過する流路の開放度を調整するバルブと、を有し、
    該排気力調整部は、該バルブによって該流路の開放度を制御することを特徴とする請求項1に記載の切削装置。
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