JP2022160953A - 加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】手間を抑制しながらもひげバリの発生をおさえ実装不良等生じるおそれを抑制することができる加工方法を提供すること。【解決手段】加工方法は、裏面にダイアタッチ層が形成されたウェーハを準備する準備保護ステップ1001と、ウェーハの裏面のダイアタッチ層側から切削ブレードをウェーハに至る深さへと切り込ませつつ切削ブレードで分割予定ラインに沿って切削し、ダイアタッチ層を切断する切断溝と切断溝の下にウェーハの切り残し部とを形成するダイアタッチ層切断ステップ1003と、ダイアタッチ層切断ステップ1003を実施した後、分割予定ラインに沿って切り残し部を分割し複数のチップを形成する分割ステップ1005と、を備え、ダイアタッチ層切断ステップ1003における切削ブレードの回転方向は、切削ブレードがダイアタッチ層側からウェーハ側に向かう方向に設定される。【選択図】図2

Description

本発明は、ウェーハの加工方法に関する。
ウェーハは、分割後のチップを固定するダイアタッチ材が裏面に貼着された後、分割予定ラインに沿って個々のチップに分割される場合がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2010-123603号公報
例えば、エポキシ樹脂等の合成樹脂からなるダイアタッチ材は延性を有するために、切削ブレードで切削すると糸状のひげバリが生じる。
ダイアタッチ材にひげバリが生じると、生じたひげバリがデバイスに付着してしまうおそれや実装不良などを引き起こしかねない。そこで、特許文献1に示された発明では、ダイアタッチ材を切削ブレードで切削して発生したひげバリを除去する方法が提案されている。
しかし、ひげバリを除去するための手間が生じるため、改善が切望されていた。
本発明の目的は、手間を抑制しながらもひげバリの発生をおさえ実装不良等生じるおそれを抑制することができる加工方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の加工方法は、ウェーハの加工方法であって、表面に交差する複数の分割予定ラインが設定され該分割予定ラインで区画された領域にそれぞれデバイスが形成されたウェーハの裏面にダイアタッチ層が形成されたウェーハを準備する準備ステップと、ウェーハの該裏面の該ダイアタッチ層側から切削ブレードをウェーハに至る深さへと切り込ませつつ該切削ブレードで該分割予定ラインに沿って切削し、該ダイアタッチ層を切断する切断溝と該切断溝の下に該ウェーハの切り残し部とを形成するダイアタッチ層切断ステップと、該ダイアタッチ層切断ステップを実施した後、該分割予定ラインに沿って該切り残し部を分割し複数のチップを形成する分割ステップと、を備え、該ダイアタッチ層切断ステップにおける該切削ブレードの回転方向は、該切削ブレードがダイアタッチ層側からウェーハ側に向かう方向に設定されることを特徴とする。
前記加工方法において、該分割ステップは、ウェーハの該表面から切削ブレードで該分割予定ラインに沿って切削し、該切り残し部を分割しても良い。
前記加工方法において、該ダイアタッチ層切断ステップは、第1の刃厚を有した第1切削ブレードで該ウェーハまで切り込むことで実施するとともに、該分割ステップは、該第1の刃厚より薄い第2の刃厚を有した第2切削ブレードで実施することで、該チップの裏面側が表面側よりも小さく形成される段差部が形成され、該第1の刃厚と該第2の刃厚との差と、該第1切削ブレードの該ウェーハへの切り込み量は、該チップが実装される際に該チップ裏面のダイアタッチ層の該チップ外へのはみ出しが該段差部に収容されるような値に設定されても良い。
前記加工方法において、ウェーハの該表面に表面保護部材を配設する表面保護ステップと、該表面保護ステップを実施した後、該表面保護部材を介してウェーハを保持テーブルで保持しウェーハの該裏面を露出させる保持ステップと、を該ダイアタッチ層切断ステップを実施する前に実施し、該ダイアタッチ層切断ステップを実施した後、該分割ステップを実施する前に、該ダイアタッチ層の上面にテープを貼着し該表面保護部材を除去する転写ステップと、を更に備えても良い。
本発明は、手間を抑制しながらもひげバリの発生をおさえ実装不良等生じるおそれを抑制することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る加工方法の加工対象のウェーハの斜視図である。 図2は、実施形態1に係る加工方法の流れを示すフローチャートである。 図3は、図2に示された加工方法の準備保護ステップを示す斜視図である。 図4は、図2に示された加工方法の保持ステップ、ダイアタッチ層切断ンステップ及び分割ステップを実施する切削装置の構成例を示す斜視図である。 図5は、図4に示された加工装置の保持テーブルと下方撮像カメラを示す斜視図である。 図6は、図2に示された加工方法の保持ステップを一部断面で示す側面図である。 図7は、図2に示された加工方法のダイアタッチ層切断ステップを一部断面で示す側面図である。 図8は、図2に示された加工方法のダイアタッチ層切断ステップのウェーハの要部の断面図である。 図9は、図2に示された加工方法のダイアタッチ層切断ステップのウェーハの他の要部の断面図である。 図10は、図2に示された加工方法の転写ステップ後のウェーハの斜視図である。 図11は、図2に示された加工方法の分割ステップにおいてアライメントを遂行する状態を一部断面で示す側面図である。 図12は、図2に示された加工方法の分割ステップにおいて切削ブレードで切り残し部を分割する状態を一部断面で示す側面図である。 図13は、図2に示された加工方法のダイアタッチ層切断ステップのウェーハの要部の断面図である。 図14は、図2に示された加工方法のダイアタッチ層切断ステップで形成されたチップの断面図である。 図15は、図14に示されたチップに貼着したダイアタッチ層が変形した状態を示す断面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係る加工方法を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係る加工方法の加工対象のウェーハの斜視図である。図2は、実施形態1に係る加工方法の流れを示すフローチャートである。実施形態1に係る加工方法は、図1に示されたウェーハ1の加工方法である。実施形態1に係る加工方法の加工対象のウェーハ1は、シリコン、サファイヤ、ガリウムヒ素、又はSiC(炭化ケイ素)等などを基板2とする円板状の半導体ウェーハや光デバイスウェーハ等である。ウェーハ1は、基板2の表面3に交差する複数の分割予定ライン4が設定され、分割予定ライン4で格子状に区画された領域にそれぞれデバイス5が形成されている。
デバイス5は、例えば、IC(Integrated Circuit)、又はLSI(Large Scale Integration)等の集積回路、CCD(Charge Coupled Device)、又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサである。実施形態1では、ウェーハ1は、基板2の表面3の裏側の裏面6にダイアタッチ層10が形成された後、分割予定ライン4に沿って個々のチップ11に分割される。なお、チップ11は、基板2の一部とデバイス5とを含み、裏面6にダイアタッチ層10が形成されている。ダイアタッチ層10は、チップ11を他のチップ又は基板等に固定するためのダイボンディング用の延性を有する接着剤からなり、裏面6に積層された層である。
実施形態1に係る加工方法は、ウェーハ1にダイアタッチ層10を形成し、ウェーハ1を個々のチップ11に分割する方法である。加工方法は、図2に示すように、準備保護ステップ1001と、保持ステップ1002と、ダイアタッチ層切断ステップ1003と、転写ステップ1004と、分割ステップ1005とを備える。
(準備保護ステップ)
図3は、図2に示された加工方法の準備保護ステップを示す斜視図である。準備保護ステップ1001は、裏面6にダイアタッチ層10が形成されたウェーハ1を準備する準備ステップであるとともに、ウェーハ1の表面3に表面保護部材12を配設する表面保護ステップでもある。
実施形態1において、準備保護ステップ1001では、周知のマウンタが、図3に示すように、ウェーハ1の表面3にウェーハ1よりも大径な円板状のテープ13を貼着するとともに、テープ13の外周縁に内径がウェーハ1の外径よりも大きな環状のフレーム14を貼着して、ウェーハ1の表面3に表面保護部材12を配設する。また、実施形態1において、準備保護ステップ1001では、周知のマウンタが、ウェーハ1の裏面6にウェーハ1と同径の円板状のDAF15を貼着する。なお、実施形態1において、表面保護部材12は、テープ13と、フレーム14とを備える。DAF15は、ダイアタッチ層10を形成する。
こうして、実施形態1において、準備保護ステップ1001では、ウェーハ1の裏面6にダイアタッチ層10が形成されたウェーハ1を準備するとともに、ウェーハ1の表面3に表面保護部材12を配設する。ウェーハ1は、テープ13により、フレーム210の内側に支持されて、裏面205に形成されたダイアタッチ層10を上方に向けている。
なお、実施形態1では、テープ13は、図8等に示すように、非粘着性の樹脂からなる基材13-1と、基材13-1に積層されかつ粘着性の樹脂からなる糊層13-2とからなる表面保護テープである。しかしながら、本発明では、テープ13は、ポリオレフィン(Polyolefin)などの被粘着性の樹脂からなる基材のみで構成されたシートでも良い。本発明では、表面保護部材12は、フレーム14を備えることなく、ウェーハ1の表面3に貼着されたテープ13のみで構成されても良い。
(切削装置)
次に、保持ステップ1002、ダイアタッチ層切断ステップ1003及び分割ステップ1005を実施する切削装置100を説明する。図4は、図2に示された加工方法の保持ステップ、ダイアタッチ層切断ンステップ及び分割ステップを実施する切削装置の構成例を示す斜視図である。図5は、図4に示された加工装置の保持テーブルと下方撮像カメラを示す斜視図である。
図4に示された切削装置100は、ウェーハ1を切削(加工に相当する)する加工切削装置である。図4に示された切削装置100は、ウェーハ1を保持テーブル115で保持し分割予定ライン4に沿って切削ブレード121で切削する加工装置である。切削装置100は、図4に示すように、保持ユニット110と、切削ユニット120と、移動ユニット130と、上方撮像カメラ140と、制御ユニット190とを備える。
保持ユニット110は、図5に示すように、移動ユニット130のX軸移動ユニット131により水平方向と平行なX軸方向に移動される筐体111と、筐体111上に鉛直方向に沿うZ軸方向と平行な軸心回りに回転可能に設けられた保持テーブル115とを備える。
実施形態1では、筐体111は、X軸移動ユニット131によりX軸方向に移動されかつ水平方向と平行な下板112と、下板112の外縁から立設した側板113と、外縁が側板113の上端に連なりかつ下板112と平行な上板114とを備える。
保持テーブル115は、切削装置100で使用されるものであって、ウェーハ1を保持面116上に保持するとともに上板114に軸心回りに回転自在に支持されている。保持テーブル115は、透明板117と、環状支持部材118と、フレーム保持部119とを備える。
透明板117は、ウェーハ1の外径よりも外径が大きくかつ厚みが一様の円板状に形成され、保持テーブル115が筐体111の上板114に設置されると、上面が水平方向と平行となる。透明板117の上面は、ウェーハ1を保持する保持面116である。即ち、透明板117は、ウェーハ1を保持する保持面116を含む。
透明板117は、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、サファイア、フッ化カルシウム、フッ化リチウム、フッ化マグネシウム等の透明(透光性を有する)でかつ非通気性を有する非多孔質材から構成される。透明板117は、保持面116にテープ13を介してウェーハ1が載置されて、ウェーハ1及びウェーハ1の外周のテープ13を保持する。
また、実施形態1では、透明板117には、図5に示すように、図示しない真空吸引源に接続した吸引溝116-1が保持面116に形成されている。吸引溝116-1は、保持面116から凹の溝に形成され、保持面116と同軸な環状の環状部と、環状部に両端が連通しかつ保持面116の中心で互いに交差する複数の直線部とを備える。環状部は、内外径がウェーハ1の外径よりも小さいリング状に形成されている。直線部は、保持面116の径方向と平行な直線状に延在し、実施形態1では、2本設けられている。
環状支持部材118は、ステンレス鋼等の金属で構成され、開口を中央に有した円環状に形成されている。環状支持部材118は、筐体111の上板114にZ軸方向と平行な軸心回りに回転自在に支持されている。環状支持部材118の内径は、透明板117の外径よりも小さく、環状支持部材118の外径は、透明板117の外径よりも大きい。環状支持部材118は、内縁部に透明板117の外縁部を支持する。
フレーム保持部119は、フレーム210を保持するものであって、環状支持部材118の外縁部に固定されて、透明板117即ち保持面116の外周側に配置されている。フレーム保持部119は、環状支持部材118の外縁部に周方向に間隔あけて複数配置され、上面にフレーム210が載置されるフレーム支持部119-1と、フレーム支持部119-1の上面に載置されたフレーム210を吸引保持するバキュームパッド119-2とを備える。バキュームパッド119-2は、図示しない真空吸引源に接続されている。
保持テーブル115は、真空吸引源により吸引されることで、保持面116上のウェーハ1をテープ13を介して保持面116に吸引保持するとともに、フレーム保持部119のフレーム支持部119-1に載置されたフレーム14をバキュームパッド119-2に吸引保持する。
また、実施形態1では、保持ユニット110は、筐体111の上板114に円形の図示しない貫通孔を設けている。貫通孔は、保持テーブル115の透明板117と環状支持部材118と互いに同軸となる位置に配置されている。
移動ユニット130は、保持テーブル115と切削ユニット120とを相対的に移動させるものである、移動ユニット130は、図5に示す加工送りユニットであるX軸移動ユニット131と、図4に示す割り出し送りユニットであるY軸移動ユニット132と、図1に示す切り込み送りユニットであるZ軸移動ユニット133と、図5に示す保持テーブル115をZ軸方向と平行な軸心回りに回転する回転移動ユニット134とを備える。
X軸移動ユニット131は、保持ユニット110の筐体111の下板112をX軸方向に移動させることで、保持テーブル115と切削ユニット120とをX軸方向に相対的に移動させるものである。X軸移動ユニット131は、保持テーブル115にウェーハ1が搬入出される搬入出領域と、ウェーハ1に保持されたウェーハ1が切削される加工領域とに亘って保持テーブル115をX軸方向に移動させる。
Y軸移動ユニット132は、切削ユニット120を水平方向と平行でかつX軸方向に直交するY軸方向に移動させることで、保持テーブル115と切削ユニット120とをY軸方向に相対的に移動させるものである。Z軸移動ユニット133は、切削ユニット120をX軸方向とY軸方向との双方と直交する鉛直方向と平行なZ軸方向に移動させることで、保持テーブル115と切削ユニット120とをZ軸方向に相対的に移動させるものである。
X軸移動ユニット131、Y軸移動ユニット132及びZ軸移動ユニット133は、軸心回りに回転自在に設けられた周知のボールねじ、ボールねじを軸心回りに回転させる周知のモータ及び保持テーブル115又は切削ユニット120をX軸方向、Y軸方向又はZ軸方向に移動自在に支持する周知のガイドレールを備える。
回転移動ユニット134は、保持テーブル115をZ軸方向と平行な軸心回りに回転するものである。回転移動ユニット134は、保持テーブル115を軸心回りに180度を超え、360度未満の範囲で回転する。回転移動ユニット134は、筐体111の側板113に固定されたモータ141と、モータ141の出力軸に連結されたプーリ142と、保持テーブル115の環状支持部材118の外周に巻回されかつプーリ142により軸心回りに回転されるベルト143とを備えている。回転移動ユニット134は、モータ141を回転すると、プーリ142及びベルト143を介して保持テーブル115を軸心回りに回転する。また、実施形態1では、回転移動ユニット134は、軸心回りの一方向と、一方向の逆方向の他方向との双方において、保持テーブル115を220度回転させることが可能である。
切削ユニット120は、保持テーブル115の透明板117で保持されたウェーハ1に切削ブレード121で切削を施す加工手段である。切削ユニット120は、保持テーブル115の透明板117に保持されたウェーハ1に対して、Y軸移動ユニット132によりY軸方向に移動自在に設けられ、かつ、Z軸移動ユニット133によりZ軸方向に移動自在に設けられている。切削ユニット120は、Y軸移動ユニット132及びZ軸移動ユニット133などを介して、装置本体101から立設した支持フレーム102に設けられている。
切削ユニット120は、Y軸移動ユニット132及びZ軸移動ユニット133により、保持テーブル115の保持面116の任意の位置に切削ブレード121を位置付け可能となっている。切削ユニット120は、切削ブレード121と、Y軸移動ユニット132及びZ軸移動ユニット133によりY軸方向及びZ軸方向に移動自在に設けられたスピンドルハウジング122と、スピンドルハウジング122に軸心回りに回転自在に設けられかつモータにより回転されるとともに先端に切削ブレード121が装着されるスピンドル123と、加工液供給手段である切削水ノズル124とを備える。
切削ブレード121は、保持テーブル115で保持されたウェーハ1を切削するものであって、略リング形状を有する極薄の切削砥石である。実施形態1において、切削ブレード121は、円環状の円形基台と、円形基台の外周縁に配設されてウェーハ1を切削する円環状の切り刃とを備える所謂ハブブレードである。切り刃は、ダイヤモンドやCBN(Cubic Boron Nitride)等の砥粒と、金属や樹脂等のボンド材(結合材)とからなり所定厚みに形成されている。なお、本発明では、切削ブレード121は、切り刃のみで構成された所謂ワッシャーブレードでもよい。
スピンドル123は、モータにより軸心回りに回転することで、切削ブレード121を軸心回りに回転させる。なお、切削ユニット120の切削ブレード121及びスピンドル123の軸心は、Y軸方向と平行である。切削水ノズル124は、スピンドルハウジング122の先端に設けられ、切削ブレード121によるウェーハ1の切削中にウェーハ1及び切削ブレード121に、図示しない加工液供給源からの切削水を供給するものである。なお、実施形態1において、切削水は、純水である。
上方撮像カメラ140は、切削ユニット120と一体的に移動するように、切削ユニット120に固定されている。上方撮像カメラ140は、保持テーブル115に保持されたウェーハ1を上方から撮像する撮像素子を複数備えている。撮像素子は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)撮像素子又はCMOS(Complementary MOS)撮像素子である。上方撮像カメラ140は、保持テーブル115の透明板117に保持されたウェーハ1を撮像して、得た画像を制御ユニット190に出力する。
また、切削装置100は、図5に示すように、保持テーブル115の透明板117の下方に配設され透明板117で保持されたウェーハ1を透明板117を介して撮像する撮像手段である下方撮像カメラ150を備える。下方撮像カメラ150は、保持テーブル115の透明板117に保持されたウェーハ1の表面3側を透明板117越しにウェーハ1の下方から撮像するものである。このために、透明板117で保持されたウェーハ1は、下方撮像カメラ150により環状支持部材118の開口を通して透明板117を介して撮像される。
図5は、下方撮像カメラ150を保持ユニット110のY軸方向の隣りに示している。しかしながら、実際の切削装置100では、下方撮像カメラ150は、保持テーブル115の透明板117の下方に配置されている。また、下方撮像カメラ150は、装置本体101に設けられた第2Y軸移動ユニット135によりY軸方向に移動自在に配置され、第2Y軸移動ユニット135によりY軸方向に移動される移動プレート136から立設した立設柱137に設けられた第2Z軸移動ユニット138によりZ軸方向に移動自在に配置されている。実施形態1では、下方撮像カメラ150は、第2Z軸移動ユニット138によりZ軸方向に移動自在な昇降部材に一端が取り付けられた水平延在部材139の他端に取り付けられている。
第2Y軸移動ユニット135及び第2Z軸移動ユニット138は、軸心回りに回転自在に設けられた周知のボールねじ、ボールねじを軸心回りに回転させる周知のモータ、移動プレート又は下方撮像カメラ150をY軸方向又はZ軸方向に移動自在に支持する周知のガイドレールとを備える。
下方撮像カメラ150は、保持テーブル115に保持されたウェーハ1を透明板117越しに下方から撮像する撮像素子を備えている。撮像素子は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)撮像素子又はCMOS(Complementary MOS)撮像素子である。下方撮像カメラ150は、保持テーブル115に保持されたウェーハ1を撮像して、得た画像を制御ユニット190に出力する。
また、切削装置100は、保持テーブル115のX軸方向の位置を検出するためX軸方向位置検出ユニット151(図5に示す)と、切削ユニット120のY軸方向の位置を検出するための図示しないY軸方向位置検出ユニットと、切削ユニット120のZ軸方向の位置を検出するためのZ軸方向位置検出ユニットとを備える。X軸方向位置検出ユニット151及びY軸方向位置検出ユニットは、X軸方向、又はY軸方向と平行なリニアスケールと、読み取りヘッドとにより構成することができる。Z軸方向位置検出ユニットは、モータのパルスで切削ユニット120のZ軸方向の位置を検出する。X軸方向位置検出ユニット151、Y軸方向位置検出ユニット及びZ軸方向位置検出ユニットは、保持テーブル115のX軸方向、切削ユニット120のY軸方向又はZ軸方向の位置を制御ユニット190に出力する。
また、切削装置100は、下方撮像カメラ150のY軸方向の位置を検出する第2Y軸方向位置検出ユニット155(図5に示す)を備える。第2Y軸方向位置検出ユニット155は、Y軸方向と平行なリニアスケールと、読み取りヘッドとにより構成することができる。第2Y軸方向位置検出ユニット155は、下方撮像カメラ150のX軸方向、切削ユニット120のY軸方向又はZ軸方向の位置を制御ユニット190に出力する。なお、各位置検出ユニット151,155が検出した各軸方向の保持テーブル115、切削ユニット120及び下方撮像カメラの位置は、切削装置100の予め定められた基準位置を基準として定められる。即ち、実施形態1に係る切削装置100は、予め定められた基準位置を基準として各位置が定められる。
また、切削装置100は、切削前後のウェーハ1を複数枚収容するカセット160が載置されかつカセット160をZ軸方向に移動させるカセットエレベータ161と、切削後のウェーハ1を洗浄する洗浄ユニット162と、カセット160にウェーハ1を出し入れするとともにウェーハ1を搬送する図示しない搬送ユニットとを備える。
制御ユニット190は、切削装置100の上述した各構成要素をそれぞれ制御して、ウェーハ1に対する加工動作を切削装置100に実施させるものである。なお、制御ユニット190は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有するコンピュータである。制御ユニット190の演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理装置が演算処理を実施して、切削装置100を制御するための制御信号を入出力インターフェース装置を介して切削装置100の上述した構成要素に出力する。
また、切削装置100は、制御ユニット190に接続されかつ加工動作の状態や画像などを表示する液晶表示装置などにより構成される図示しない表示ユニットと、制御ユニット190に接続されかつオペレータが加工内容情報などを登録する際に用いる入力ユニットとに接続されている。実施形態1において、入力ユニットは、表示ユニットに設けられたタッチパネルと、キーボード等の外部入力装置とのうち少なくとも一つにより構成される。
前述した切削装置100は、切削ブレード121がウェーハ1に貼着されたダイアタッチ層10を切削すると、ダイアタッチ層10が延性を有するために、切削されたダイアタッチ層10の一部が糸状に延びて、糸状の所謂バリひげを生じることがある。
(保持ステップ)
次に、保持ステップ1002を説明する。図6は、図2に示された加工方法の保持ステップを一部断面で示す側面図である。保持ステップ1002は、表面保護ステップである準備保護ステップ1001を実施した後、表面保護部材12を介してウェーハ1を保持テーブル115で保持しウェーハ1の裏面6を露出させるステップであり、ダイアタッチ層切断ステップ1003を実施する前に実施されるステップである。
保持ステップ1002では、前述した構成の切削装置100の制御ユニット190がオペレータにより入力されたダイアタッチ層切断ステップ1003の加工条件を受け付けて登録し、準備保護ステップ1001後のウェーハ1を裏面6即ちダイアタッチ層10を上向きにして複数収容したカセット160がカセットエレベータ161に設置される。保持ステップ1002では、切削装置100は、オペレータからの加工動作の開始指示を制御ユニット190が受け付けると、加工動作を開始して、保持ステップ1002を開始する。
実施形態1において、保持ステップ1002では、切削装置100は、制御ユニット190が搬送ユニットを制御してカセット160からウェーハ1を1枚取り出し、搬入出領域に位置付けられた保持テーブル115の保持面116にウェーハ1を載置し、フレーム210をフレーム保持部119に載置する。切削装置100は、図6に示すように、制御ユニット190が、保持テーブル115の保持面116にウェーハ1を吸引保持するとともに、フレーム保持部119にフレーム210を吸引保持する。
(ダイアタッチ層切断ステップ)
図7は、図2に示された加工方法のダイアタッチ層切断ステップを一部断面で示す側面図である。図8は、図2に示された加工方法のダイアタッチ層切断ステップのウェーハの要部の断面図である。図9は、図2に示された加工方法のダイアタッチ層切断ステップのウェーハの他の要部の断面図である。
ダイアタッチ層切断ステップ1003は、ウェーハ1の裏面6のダイアタッチ層10側から切削ブレード121をウェーハ1に至る切り込み深さ127(深さに相当し、図8に示す)へと切り込ませつつ切削ブレード121で分割予定ライン4に沿って切削し、ダイアタッチ層10を切断する切断溝16と切断溝16の下にウェーハ1の切り残し部17とを形成するステップである。ダイアタッチ層切断ステップ1003では、切削装置100は、制御ユニット190がX軸移動ユニット131及び第2Y軸移動ユニット135を制御して、保持テーブル115の透明板117に保持されたウェーハ1の下方に下方撮像カメラ150を位置付ける。ダイアタッチ層切断ステップ1003では、切削装置100は、制御ユニット190が下方撮像カメラ150で透明板117越しに下方からウェーハ1を撮像し、ウェーハ1と切削ブレード121との位置合わせを行なうアライメントを遂行するための画像を取得する。
ダイアタッチ層切断ステップ1003では、切削装置100は、制御ユニット190が、下方撮像カメラ150が撮像して取得した画像から分割予定ライン4を検出し、アライメントを遂行する。ダイアタッチ層切断ステップ1003では、制御ユニット190がX軸移動ユニット131を制御して、保持テーブル115を加工領域まで移動し、加工条件にしたがって、制御ユニット190が移動ユニット130及び切削ユニット120を制御して、図7に示すように、保持テーブル115と切削ユニット120の切削ブレード121とを分割予定ライン4に沿って相対的に移動させ切削水を切削水ノズル124から供給しながら分割予定ライン4に沿ってダイアタッチ層10側からウェーハ1の分割予定ライン4の幅方向の中央に切削ブレード121を切り込ませる。
ダイアタッチ層切断ステップ1003では、切削装置100は、図7、図8及び図9に示すように、制御ユニット190が加工条件にしたがって移動ユニット130及び切削ユニット120を制御して、切削ブレード121をダイアタッチ層10の表面からウェーハ1の基板2の厚みの中央に到達する切り込み深さ127に切り込ませる。なお、切り込み深さ127は、ダイアタッチ層切断ステップ1003のダイアタッチ層10の表面から切削ブレード121の切り刃の下端までの距離であり、ダイアタッチ層10の厚みより長い距離である。本発明では、ダイアタッチ層切断ステップ1003の切り込み深さ127は、ダイアタッチ層10の厚みと基板2の厚みの3~5割程度との和であるのが好ましい。切削ブレード121でダイアタッチ層10だけを切削した場合は切削ブレード121に目詰まりが生じ易いが、ダイアタッチ層10とともにシリコン等からなる基板2も切削することで基板2を切削することによるドレス効果が得られ、目詰まりが防止できる。切り込み深さ127が浅すぎるとドレス効果が十分に得られず、一方、切り込み深さ127が深すぎると(切り残し部17の厚みが薄すぎると)、切削時の切削ブレード121による衝撃で、切り残し部17が割れてクラックが発生するからである。
また、実施形態1において、ダイアタッチ層切断ステップ1003では、切削装置100は、制御ユニット190が加工条件にしたがって制御ユニット190が移動ユニット130及び切削ユニット120を制御して、切削ブレード121の回転方向125(図8に矢印で示す)が、切削ブレード121がウェーハ1に切り込む加工点128において、切削ブレード121の切り刃がダイアタッチ層10側からウェーハ1側に向かう所謂ダウンカットの方向に設定される。こうして、ダイアタッチ層切断ステップ1003における切削ブレード121の回転方向125は、切削ブレード121がダイアタッチ層10側からウェーハ1側に向かうダウンカット方向に設定される。
また、ダイアタッチ層切断ステップ1003では、切削装置100は、切削ブレード121をウェーハ1の基板2の厚みの中央まで切り込ませて、各分割予定ライン4に沿ってダイアタッチ層10を切断して裏面6から凹の切断溝16と、切断溝16の下にウェーハ1の切り残し部17とを形成する。また、実施形態1において、ダイアタッチ層切断ステップ1003は、切削装置100が第1の刃厚126-1の切り刃を有した第1切削ブレード121-1でウェーハ1の基板2の厚みの中央まで切り込むことで、実施する。
ダイアタッチ層切断ステップ1003では、切削装置100は、保持テーブル115で保持されたウェーハ1の全ての分割予定ライン4に沿ってダイアタッチ層10側から第1切削ブレード121-1を切り込ませて、切断溝16と切り残し部17とを形成すると、制御ユニット190がX軸移動ユニット131を制御して保持テーブル115を搬入出領域まで移動し、保持テーブル115を搬入出領域に位置付ける。ダイアタッチ層切断ステップ1003では、切削装置100は、保持テーブル115を搬入出領域に位置付けると、制御ユニット190がウェーハ1及びフレーム14の吸引保持を停止する。
ダイアタッチ層切断ステップ1003では、切削装置100は、制御ユニット190が搬送ユニットを制御してウェーハ1を洗浄ユニット162に搬送し、洗浄ユニット162で洗浄した後、カセット160に収容する。切削装置100は、カセット160内の全てのウェーハ1に切断溝16と切り残し部17とを形成すると加工動作を終了する。
(転写ステップ)
図10は、図2に示された加工方法の転写ステップ後のウェーハの斜視図である。転写ステップ1004は、ダイアタッチ層切断ステップ1003を実施した後、分割ステップ1005を実施する前に、ダイアタッチ層10の上面にテープ23を貼着し表面保護部材12を除去するステップである。
実施形態1において、転写ステップ1004では、周知のマウンタが、図10に示すように、裏面6に貼着されたダイアタッチ層10の上面である表面にウェーハ1よりも大径な円板状のテープ23を貼着し、テープ23の外周縁に内径がウェーハ1の外径よりも大きな環状のフレーム24を貼着するとともに、ウェーハ1の表面3からテープ13を剥離する。ウェーハ1は、テープ23により、フレーム24の内側に支持されて、表面3側を上方に向けている。
なお、実施形態1では、テープ23は、図13に示すように、非粘着性の樹脂からなる基材23-1と、基材23-1に積層されかつ粘着性の樹脂からなる糊層23-2とからなるテープである。しかしながら、本発明では、テープ23は、ポリオレフィン(Polyolefin)などの被粘着性の樹脂からなる基材のみで構成されたシートでも良い。また、本発明では、テープ23の外径をウェーハ1の外径と同等にして、フレーム24をテープ23の外周縁に貼着し無くても良い。
(分割ステップ)
図11は、図2に示された加工方法の分割ステップにおいてアライメントを遂行する状態を一部断面で示す側面図である。図12は、図2に示された加工方法の分割ステップにおいて切削ブレードで切り残し部を分割する状態を一部断面で示す側面図である。図13は、図2に示された加工方法のダイアタッチ層切断ステップのウェーハの要部の断面図である。図14は、図2に示された加工方法のダイアタッチ層切断ステップで形成されたチップの断面図である。図15は、図14に示されたチップに貼着したダイアタッチ層が変形した状態を示す断面図である。
分割ステップ1005は、ダイアタッチ層切断ステップ1003を実施した後、分割予定ライン4に沿って切り残し部17を分割し複数のチップ11を形成するステップである。分割ステップ1005では、前述した構成の切削装置100の制御ユニット190がオペレータにより入力された分割ステップ1005の加工条件を受け付けて登録し、ダイアタッチ層切断ステップ1003及び転写ステップ1004後のウェーハ1を表面3を上向きにして複数収容したカセット160がカセットエレベータ161に設置される。分割ステップ1005では、切削装置100は、オペレータからの加工動作の開始指示を制御ユニット190が受け付けると、加工動作を開始して、分割ステップ1005を開始する。
実施形態1において、分割ステップ1005では、切削装置100は、制御ユニット190が搬送ユニットを制御してカセット160からウェーハ1を1枚取り出し、搬入出領域に位置付けられた保持テーブル115の保持面116にウェーハ1を載置し、フレーム210をフレーム保持部119に載置する。切削装置100は、制御ユニット190が、保持テーブル115の保持面116にウェーハ1を吸引保持するとともに、フレーム保持部119にフレーム210を吸引保持する。
分割ステップ1005では、切削装置100は、制御ユニット190がX軸移動ユニット131及びY軸移動ユニット132を制御して、図11に示すように、保持テーブル115の透明板117に保持されたウェーハ1を上方撮像カメラ140の下に位置付ける。保持ステップ1002では、切削装置100は、制御ユニット190が上方撮像カメラ140でウェーハ1を撮像し、ウェーハ1と切削ブレード121との位置合わせを行なうアライメントを遂行するための画像を取得する。
分割ステップ1005では、切削装置100は、制御ユニット190が、上方撮像カメラ140が撮像して取得した画像から分割予定ライン4を検出し、アライメントを遂行する。ダイアタッチ層切断ステップ1003では、制御ユニット190がX軸移動ユニット131を制御して、保持テーブル115を加工領域まで移動し、加工条件にしたがって、制御ユニット190が移動ユニット130及び切削ユニット120を制御して、図12に示すように、保持テーブル115と切削ユニット120の切削ブレード121とを分割予定ライン4に沿って相対的に移動させ切削水を切削水ノズル124から供給しながら分割予定ライン4に沿って表面3側からウェーハ1の分割予定ライン4の幅方向の中央に切削ブレード121を切り込ませる。
ダイアタッチ層切断ステップ1003では、切削装置100は、図13に示すように、制御ユニット190が加工条件にしたがって移動ユニット130及び切削ユニット120を制御して、切削ブレード121をテープ23に切り込ませることなく各分割予定ライン4に形成された切り残し部17を貫通するまで切り込ませる。こうして、分割ステップ1005は、ウェーハ1の表面3から切削ブレード121で分割予定ライン4に沿って切削し、切り残し部17を分割して、ウェーハ1を個々のチップ11に分割する。
また、実施形態1において、分割ステップ1005は、切削装置100が第1の刃厚126-1よりも薄い第2の刃厚126-2の切り刃を有した第2切削ブレード121-2で実施する。このために、個々に分割されたチップ11は、図14に示すように、基板2の裏面6側の面積が表面3側の面積とりの小さく形成される段差部18が形成される。なお、第2切削ブレード121-2の切り刃は、第1切削ブレード121-1よりも粒径の細かい砥粒であるダイヤモンドをボンドで結合したものである。
また、実施形態1に係る加工方法は、ダイアタッチ層切断ステップ1003及び分割ステップ1005の加工条件である第1の刃厚126-1と第2の刃厚126-2との差と、第1切削ブレード121-1のウェーハ1への切り込み量である切り込み深さ127(図9に示す)は、図15に示すように、チップ11が実装される際に、チップ11の裏面6のダイアタッチ層10の厚みが薄くなるように変形した際のチップ11外へのはみ出しが段差部18に収容されるような値に設定されている。
分割ステップ1005では、切削装置100は、保持テーブル115で保持されたウェーハ1の全ての分割予定ライン4に沿って切り残し部17を第2切削ブレード121-2で分割すると、制御ユニット190がX軸移動ユニット131を制御して保持テーブル115を搬入出領域まで移動し、保持テーブル115を搬入出領域に位置付ける。分割ステップ1005では、切削装置100は、保持テーブル115を搬入出領域に位置付けると、制御ユニット190がウェーハ1及びフレーム14の吸引保持を停止する。
分割ステップ1005では、切削装置100は、制御ユニット190が搬送ユニットを制御してウェーハ1を洗浄ユニット162に搬送し、洗浄ユニット162で洗浄した後、カセット160に収容する。切削装置100は、カセット160内の全てのウェーハ1の切り残し部17を分割すると加工動作を終了する。個々に分割されたチップ11は、周知のピッカーなどによりテープ23からピックアップされる。
なお、実施形態1では、ダイアタッチ層切断ステップ1003と分割ステップ1005とを同じ切削装置100で実施したが、本発明では、ダイアタッチ層切断ステップ1003と分割ステップ1005とを異なる切削装置で実施しても良い。また、実施形態1では、ダイアタッチ層切断ステップ1003と分割ステップ1005とを異なる切削ブレード121-1,121-2で実施したが、本発明では、ダイアタッチ層切断ステップ1003と分割ステップ1005とを同じ切削ブレードで実施しても良い。また、本発明では、分割ステップ1005では、第2切削ブレード121-2をテープ23まで切り込ませて、切り残し部17を分割しても良い。また、本発明において、ダイアタッチ層切断ステップ1003では、ウェーハ1の上方から赤外線画像を取得する赤外線撮像ユニットで撮像して、分割予定ライン4を検出しても良い。
通常、裏面6にダイアタッチ層10が形成されたウェーハ1を切削により個々のチップ11に分割する際には、ウェーハ1の裏面6側であるダイアタッチ層10がテープ13に貼着された状態で、ウェーハ1の表面3側から切削する。合成樹脂からなり、基板2を構成するシリコンよりも柔らかいダイアタッチ層10が基板2を支えた状態で切削ブレード121にて切削されると、基板とダイアタッチ層10との界面側の基板にはクラックが生じる。また、ダイアタッチ層10は、軟らかいテープ13の糊層で支えられているため、切削ブレード121で切断されることがなく、糸状のひげバリが発生する。
しかしながら、以上説明した実施形態1に係る加工方法は、ダイアタッチ層10側から切削ブレード121をダイアタッチ層10に切り込ませ、切削ブレード121の回転方向125がダイアタッチ層10側からウェーハ1側に向かうダウンカット方向でダイアタッチ層10を切削する。このため、実施形態11に係る加工方法は、ダイアタッチ層10が切削ブレード121で硬質なウェーハ1の基板2に押しつけられて引きちぎられるため、切削ブレード121で切断される。したがって、実施形態1に係る加工方法は、ダイアタッチ層10から形成されたひげバリを除去する工程を実施することなく、ひげバリの発生をおさえることが可能となり、実装不良等の発生を抑制できる。
その結果、実施形態1に係る加工方法は、手間を抑制しながらもひげバリの発生をおさえ実装不良等生じるおそれを抑制することができるという効果を奏する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。なお、上記実施形態は、分割ステップ1005では、第2切削ブレード121-2で切り残し部17を分割したが、本発明では、この方法に限定されない。本発明は、分割ステップ1005では、基板2に対して透過性を有する波長のレーザービームを基板2の内部に集光点を設定して分割予定ライン4に沿って照射して、切り残し部17の内部に改質層を形成し、テープ13を拡張したり、ウェーハ1を改質層を起点に割って、ウェーハ1を個々のチップ11に分割しても良い。
また、本発明は、分割ステップ1005では、基板2に対して吸収性を有する波長のレーザービームを分割予定ライン4に沿って照射して、切り残し部17にアブレーション加工を施して、ウェーハ1を個々のチップ11に分割しても良い。
1 ウェーハ
3 表面
4 分割予定ライン
5 デバイス
6 裏面
10 ダイアタッチ層
11 チップ
12 表面保護部材
16 切断溝
17 切り残し部
18 段差部
23 テープ
121 切削ブレード
121-1 第1切削ブレード
121-2 第2切削ブレード
125 回転方向
126-1 第1の刃厚
126-2 第2の刃厚
127 切り込み深さ(深さ、切り込み量)
1001 準備保護ステップ(準備ステップ、表面保護ステップ)
1002 保持ステップ
1003 ダイアタッチ層切断ステップ
1004 転写ステップ
1005 分割ステップ

Claims (4)

  1. ウェーハの加工方法であって、
    表面に交差する複数の分割予定ラインが設定され該分割予定ラインで区画された領域にそれぞれデバイスが形成されたウェーハの裏面にダイアタッチ層が形成されたウェーハを準備する準備ステップと、
    ウェーハの該裏面の該ダイアタッチ層側から切削ブレードをウェーハに至る深さへと切り込ませつつ該切削ブレードで該分割予定ラインに沿って切削し、該ダイアタッチ層を切断する切断溝と該切断溝の下に該ウェーハの切り残し部とを形成するダイアタッチ層切断ステップと、
    該ダイアタッチ層切断ステップを実施した後、該分割予定ラインに沿って該切り残し部を分割し複数のチップを形成する分割ステップと、を備え、
    該ダイアタッチ層切断ステップにおける該切削ブレードの回転方向は、該切削ブレードがダイアタッチ層側からウェーハ側に向かう方向に設定される、加工方法。
  2. 該分割ステップは、ウェーハの該表面から切削ブレードで該分割予定ラインに沿って切削し、該切り残し部を分割する、請求項1に記載の加工方法。
  3. 該ダイアタッチ層切断ステップは、第1の刃厚を有した第1切削ブレードで該ウェーハまで切り込むことで実施するとともに、該分割ステップは、該第1の刃厚より薄い第2の刃厚を有した第2切削ブレードで実施することで、該チップの裏面側が表面側よりも小さく形成される段差部が形成され、
    該第1の刃厚と該第2の刃厚との差と、該第1切削ブレードの該ウェーハへの切り込み量は、該チップが実装される際に該チップ裏面のダイアタッチ層の該チップ外へのはみ出しが該段差部に収容されるような値に設定される、請求項2に記載の加工方法。
  4. ウェーハの該表面に表面保護部材を配設する表面保護ステップと、
    該表面保護ステップを実施した後、該表面保護部材を介してウェーハを保持テーブルで保持しウェーハの該裏面を露出させる保持ステップと、を該ダイアタッチ層切断ステップを実施する前に実施し、
    該ダイアタッチ層切断ステップを実施した後、該分割ステップを実施する前に、該ダイアタッチ層の上面にテープを貼着し該表面保護部材を除去する転写ステップと、を更に備えた、請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の加工方法。
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