JP2023083858A - 車両後部構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】リアフロアパネルの強度性能およびNV性能を向上できる車両後部構造を提供する。【解決手段】車両後部構造は、リアフロアパネル10と、一対のリアサイドメンバ16R,16Lと、第一クロスメンバ18と、前記第一クロスメンバ18より車両後方に設けられる第二クロスメンバ20と、電装部品22R,22Lが締結されるとともに、前記リアフロアパネル10に接合される1以上の部品用ブラケット30R,30Lと、を備え、前記部品用ブラケット30R,30Lの一部は、前記リアサイドメンバ16R,16L、前記リアフロアパネル10と重なった状態で接合され、前記部品用ブラケット30R,30Lの前後方向寸法L3は、前記リアフロアパネル10のうち前記一対のリアサイドメンバ16R,16Lと前記第一クロスメンバ18と前記第二クロスメンバ20とで囲まれた部分である内側領域12の前後方向寸法の5割以上である。【選択図】図1
Description
本明細書は、電装部品を搭載する車両後部構造を開示する。
車両の後部には、インバータ等の電装部品が搭載されることが多い。この電装部品を取り付けるための技術が従来から多数提案されている。例えば、特許文献1には、電装部品であるインバータを、ブラケットを介してリアフロアパネルに取り付ける技術が開示されている。特許文献1では、このブラケットを、リアサイドメンバおよびクロスメンバに固定している。かかる構成とすることで、リアフロアパネルの変形がある程度は抑制できる。すなわち、悪路走行時に、電装部品が傾くと、当該電装部品に引っ張られてリアフロアパネルの変形が生じる。特許文献1の技術では、ブラケットを骨格部品に取り付けているため、ブラケット、ひいては、電装部品の傾きが抑制され、電装部品の傾きに起因するリアフロアパネルの変形を防止できる。
しかし、特許文献1のブラケットは、電装部品の取り付けのみを目的としており、ブラケットのサイズは、リアフロアパネルに比べて大幅に小さい。そのため、特許文献1のブラケットでは、リアフロアパネルと、リアフロアパネルより剛性が高い骨格部品と、の間で剛性差が生じ、応力集中、ひいては、パネルの変形が生じるおそれがあった。また、リアフロアパネル全体の剛性が十分に向上できていないため、パネルの振動が生じるおそれもあった。つまり、特許文献1の技術は、リアフロアパネルの強度性能およびノイズ振動性能(以下「NV性能」という)に関して改善の余地があった。
ここで、リアフロアパネルの強度性能およびNV性能を向上するために、リアフロアパネルの板厚を増加することが考えられる。しかし、リアフロアパネルの板厚を増加した場合、重量増加やコスト増加という別の問題を招く。そこで、リアフロアパネルの板厚は増加させず、リアフロアパネルに別のパネル材(すなわち補強部材)を接合する等して、リアフロアパネルを局所的に補強することも提案されている。
しかし、電装部品を取り付けるブラケットとは別に補強部材を設けた場合、部品点数の増加を招く。また、ブラケットが存在する場合、補強部材は、当該ブラケットを避けた範囲にしか設けることができず、補強可能な範囲に制約がかかる。結果として、従来技術では、リアフロアパネルを適切に補強することが難しく、リアフロアパネルの強度性能およびNV性能を十分に向上できなかった。
そこで、本明細書では、電装部品を搭載した車両後部構造であって、重量およびコストの増加を抑制しつつ、リアフロアパネルの強度性能およびNV性能を向上できる車両後部構造を開示する。
本明細書で開示する車両後部構造は、車両後部の床面として機能するリアフロアパネルと、前記リアフロアパネルの車幅方向両端に設けられ、車両前後方向に延びる一対のリアサイドメンバと、前記一対のリアサイドメンバの間に掛け渡される第一クロスメンバと、前記第一クロスメンバより車両後方において、前記一対のリアサイドメンバの間に掛け渡される第二クロスメンバと、電装部品が締結されるとともに、前記リアフロアパネルの上に重ねられた状態で前記リアフロアパネルに接合される1以上の部品用ブラケットと、を備え、前記部品用ブラケットの一部は、上面視において、前記リアサイドメンバと重複しており、この重複部分において前記リアサイドメンバ、前記リアフロアパネル、および前記部品用ブラケットが、重なった状態で互いに接合され、前記部品用ブラケットの前後方向寸法は、前記リアフロアパネルのうち前記一対のリアサイドメンバと前記第一クロスメンバと前記第二クロスメンバとで囲まれた部分である内側領域の前後方向寸法の5割以上である、ことを特徴とする。
電装部品が締結される部品用ブラケットを、リアサイドメンバに締結するとともに、部品用ブラケットの前後方向寸法を内側領域の前後方向寸法の5割以上とすることで、部品用ブラケットが、リアフロアパネルの広い範囲を補強する補強部材として機能する。すなわち、部品用ブラケットは、ブラケットとして機能するだけでなく、補強部材としても機能する。その結果、リアフロアパネルの板厚を増加させることなく、リアフロアパネルの変形や振動を効果的に抑制できる。結果として、重量およびコストの増加を抑制しつつ、リアフロアパネルの強度性能およびNV性能を向上できる。
この場合、前記部品用ブラケットは、前記内側領域に形成された1以上のビードのうち平面サイズが最も大きい補強ビードを車両前後方向に横断してもよい。
補強ビードの周縁近傍は、応力が集中しやすい。部品用ブラケットが、この補強ビードを前後方向に横断することで、応力の集中が緩和され、リアフロアパネルの変形および振動がより効果的に抑制される。
また、前記リアフロアパネルの裏面には、さらに、排気キャニスタを取り付けるキャニスタブラケットが接合されており、前記1以上の部品用ブラケットのうち少なくとも一つの前記部品用ブラケットは、上面視において、前記キャニスタブラケットと重複しており、この重複部分において、前記キャニスタブラケットと、前記リアフロアパネルと、前記部品用ブラケットとが、重なった状態で互いに接合されていてもよい。
かかる構成とすることで、部品用ブラケットの剛性が向上し、リアフロアパネルが、より強固に補強される。結果として、リアフロアパネルの変形および振動がより効果的に抑制される。
また、前記部品用ブラケットは、前記リアフロアパネルの車幅方向両端に一つずつ、合計二つ設けられており、前記一対のリアサイドメンバそれぞれに、一つの前記部品用ブラケットが接合されている。
車両の左右両側に部品用ブラケットを設けることで、リアフロアパネルの捩れ変形が効果的に抑制される。
また、前記部品用ブラケットの車幅方向寸法は、前記内側領域の車幅方向寸法よりも大きく、前記部品用ブラケットの右端部は右側の前記リアサイドメンバに、左端部は、左側の前記リアサイドメンバに、それぞれ、前記リアフロアパネルとともに接合されていてもよい。
かかる構成とすることで、部品用ブラケットで、リアフロアパネルの広い範囲を補強できるため、リアフロアパネルの変形および振動がより効果的に抑制される。
また、前記部品用ブラケットの前部および後部の少なくとも一方は、前記リアフロアパネルとともに、前記第二クロスメンバおよび前記第一クロスメンバの少なくとも一方に接合されていてもよい。
かかる構成とすることで、部品用ブラケットの剛性がより向上し、リアフロアパネルの変形および振動がより効果的に抑制される。
また、前記部品用ブラケットのうち、上面視において前記電装部品と重複しない範囲は、上面視において前記電装部品と重複する範囲よりも大きくてもよい。
部品用ブラケットのうち、電装部品と重複しない範囲は、通常、ブラケットとして機能しない部分と言える。こうしたブラケットとして機能しない部分が大きいことで、部品用ブラケットは、リアフロアパネルの広い範囲を補強できる。結果として、リアフロアパネルの変形および振動がより効果的に抑制される。
本明細書で開示する技術によれば、重量およびコストの増加を抑制しつつ、リアフロアパネルの強度性能およびNV性能を向上できる。
以下、図面を参照して車両後部構造について説明する。なお、各図において、「Fr」、「Up」、「Rh」は、それぞれ、車両の前方、上方、右側方を意味する。また、各図では、理解を容易にするために、部品用ブラケット30にハッチングを施している。
図1、図2に示すように、車両の後部には、リアフロアパネル10と、右リアサイドメンバ16Rと、左リアサイドメンバ16Lと、第一クロスメンバ18と、第二クロスメンバ20と、が設けられている。なお、以下の説明では、右リアサイドメンバ16Rと左リアサイドメンバ16Lとを区別しない場合は、添え字R,Lを省略し、「リアサイドメンバ16」と呼ぶ。
リアフロアパネル10は、車両後部の床面として機能するパネル材である。このリアフロアパネル10は、骨格部材である一対のリアサイドメンバ16、第一クロスメンバ18、および、第二クロスメンバ20に、溶接で接合されている。なお、リアフロアパネル10は、単一のパネル材で構成されてもよいし、複数のパネル材を面方向に繋げて構成されてもよい。
リアサイドメンバ16は、車両前後方向に長尺な骨格部材であり、リアフロアパネル10よりも高剛性の部材である。本例の場合、リアサイドメンバ16は、車両上方に開口した略溝形状である。このリアサイドメンバ16は、リアフロアパネル10の底面に溶接により接合される。
第一クロスメンバ18は、車幅方向に長尺な骨格部材であり、リアフロアパネル10よりも高剛性の部材である。第一クロスメンバ18の車幅方向両端は、一対のリアサイドメンバ16に接合されている。換言すれば、第一クロスメンバ18は、一対のリアサイドメンバ16の間に掛け渡されている。本例の場合、第一クロスメンバ18は、車両下方に開口した略溝形状である。この第一クロスメンバ18は、リアフロアパネル10の上面に溶接により接合される。
第二クロスメンバ20は、車幅方向に長尺な骨格部材であり、リアフロアパネル10よりも高剛性の部材である。この第二クロスメンバ20は、第一クロスメンバ18よりも車両後方に配置されている。第二クロスメンバ20の車幅方向両端は、一対のリアサイドメンバ16に接合されている。換言すれば、第二クロスメンバ20は、一対のリアサイドメンバ16の間に掛け渡されている。本例の場合、第二クロスメンバ20は、車両上方に開口した略溝形状である。この第二クロスメンバ20は、リアフロアパネル10の底面に溶接により接合される。
ここで、リアフロアパネル10には、一対のリアサイドメンバ16と、第一クロスメンバ18と、第二クロスメンバ20とで囲まれた領域が存在する。以下では、この領域を、「内側領域12」と呼ぶ。なお、他部材との線との区別を明確にするため、内側領域12の境界線は、図2および図4にのみ図示している。また、図4では、寸法線を明確にするために、一部の要素の符号を省略している。
内側領域12には、上方に局所的に隆起した補強ビード14が形成されている。なお、図面では省略しているが、実際のリアフロアパネル10には、この補強ビード14以外にも、多数の隆起部分および陥没部分がある。この補強ビード14は、内側領域12に設けられた複数のビードのうち、平面サイズが最も大きいビードである。より具体的には、図3、図4に示す通り、補強ビード14は、内側領域12のほぼ全幅に渡っており、補強ビード14の車幅方向寸法W2は、内側領域12の車幅方向寸法W1(すなわち右リアサイドメンバ16Rの左端から左リアサイドメンバ16Lの右端までの距離)の8割以上である。また、補強ビード14の車両前後方向寸法L2は、内側領域12の車両前後方向寸法L1(すなわち第一クロスメンバ18の後端から第二クロスメンバ20の前端までの距離)の3割以上である。
また、図1、図2から明らかな通り、リアフロアパネル10の上面には、右部品用ブラケット30Rおよび左部品用ブラケット30Lが接合されている。なお、以下では、右部品用ブラケット30Rと左部品用ブラケット30Lを区別しない場合は、「部品用ブラケット30」と呼ぶ。この部品用ブラケット30は、リアフロアパネル10を補強する補強部材として機能するとともに、後述する分岐ボックス22Rおよびインバータ22Lを取り付けるためのブラケットとしても機能する。かかる部品用ブラケット30の詳しい構成については、後述する。
インバータ22Lは、電力を直流から交流、または、交流から直流に変換する電装部品である。また、分岐ボックス22Rは、複数の電気配線を取り纏めた電装部品である。以下では、分岐ボックス22Rおよびインバータ22Lを区別しない場合は「電装部品22」と呼ぶ。
電装部品22は、その前部が第一クロスメンバ18に、その後部が部品用ブラケット30を介してリアフロアパネル10に、それぞれ固定される。具体的には、電装部品22の前部には第一ブラケット24が固着されており、この第一ブラケット24の先端が、第一クロスメンバ18に締結される。また、電装部品22の後部には、第二ブラケット26が固着されており、この第二ブラケット26が部品用ブラケット30に締結される。部品用ブラケット30には、第二ブラケット26と締結されるための締結孔36(図2、図3参照)が設けられている。なお、図1に示すように、本例では、分岐ボックス22Rは、右部品用ブラケット30Rに締結され、インバータ22Lは、左部品用ブラケット30Lに締結される。
次に、部品用ブラケット30の構成について、詳説していく。部品用ブラケット30は、上述した通り、リアフロアパネル10の上面に溶接で接合されるパネル材である。部品用ブラケット30は、補強ビード14を車両前後方向に跨ぐサイズであり、その車幅方向外側端部は、上面視においてリアサイドメンバ16と重複している。
部品用ブラケット30には、周囲より隆起した島状隆起部32が形成されている。この島状隆起部32には、電装部品22を締結するための締結孔36が形成されている。また、部品用ブラケット30の裏面のうち締結孔36と同心となる位置には、ウェルドナット(図示せず)が設けられている。電装部品22を固定する際には、第二ブラケット26の締結孔を、この締結孔36に重ねたうえで、締結ボルト(図示せず)を、ウェルドナットに螺合する。
つまり、部品用ブラケット30は、電装部品22をリアフロアパネル10に固定するためのブラケットとして機能する。ただし、部品用ブラケット30は、ブラケットの機能を発揮するために必要なサイズよりも、十分に大きなサイズとなっている。すなわち、電装部品22は、島状隆起部32の締結孔36にのみ締結されている。したがって、部品用ブラケット30を、ブラケットとして用いるだけであれば、部品用ブラケット30は、島状隆起部32を一回り程度大きくすれば十分である。しかし、本例では、図3に示す通り、部品用ブラケット30は、島状隆起部32よりも十分に大きい。
具体的には、図4に示す通り、部品用ブラケット30の車両前後方向寸法L3は、内側領域12の車両前後方向寸法L1の5割以上である。また、上述した通り、部品用ブラケット30は、内側領域12において最も大きなビードである補強ビード14を車両前後方向に横断している。また、部品用ブラケット30のうち、上面視で電装部品22と重複しない範囲は、上面視で電装部品22と重複する範囲よりも大きいともいえる。
また、上述した通り、また、図3、図4に示す通り、部品用ブラケット30の車幅方向外側端部は、上面視で、リアサイドメンバ16と重複している。具体的には、右部品用ブラケット30Rは、その右端部が右リアサイドメンバ16Rに重複しており、左部品用ブラケット30Lは、その左端部が左リアサイドメンバ16Lに重複している。そして、この重複部分において、リアサイドメンバ16と、リアフロアパネル10、および、部品用ブラケット30と、が互いに重なった状態で溶接で接合されている。なお、図3、図4における黒丸は、部品用ブラケット30とリアフロアパネル10との接合点50aを示しており、図3、図4におけるバツ印は、部品用ブラケット30とリアフロアパネル10とリアサイドメンバ16との接合点50bを示している。また、図5は、図4におけるA-A断面図である。
ここで、これまでの説明で明らかな通り、本例では、部品用ブラケット30をリアサイドメンバ16に接合するとともに、部品用ブラケット30を、取付ブラケットの機能を発揮するために必要なサイズよりも大きくしている。かかる構成とする理由について説明する。
繰り返し述べる通り、電装部品22は、部品用ブラケット30のうち、島状隆起部32にのみ締結される。したがって、部品用ブラケット30を、電装部品22の取付用ブラケットとしてだけ利用するのであれば、部品用ブラケット30は、島状隆起部32を一回り大きくした程度のサイズで十分である。しかし、上述した通り、本例では、部品用ブラケット30を、島状隆起部32よりも大幅に大きくしている。かかる構成とするのは、部品用ブラケット30を、リアフロアパネル10の補強部材としても利用するためである。
すなわち、部品用ブラケット30がない、あるいは、部品用ブラケット30が小さい場合、高剛性の骨格部材と、低剛性のリアフロアパネル10との間で剛性差が大きくなる。その結果、リアフロアパネル10の脆弱部に応力が集中しやすくなり、リアフロアパネル10の変形や振動が生じやすい。特に、内側領域12のうち、リアサイドメンバ16の近傍や、補強ビード14の立ち上がりの根本、補強ビード14のコーナ部周辺、すなわち、図6において、クロスハッチングを施した箇所に、応力の集中が生じやすい。
こうした剛性差や応力の集中を緩和するために、本例では、リアフロアパネル10に接合される部品用ブラケット30の一部をリアサイドメンバ16にも接合している。かかる構成とすることで、部品用ブラケット30およびリアフロアパネル10に伝わる荷重の一部が、高剛性のリアサイドメンバ16に分散され、応力の集中が緩和される。また、部品用ブラケット30を、リアフロアパネル10の比較的広範囲、特に、応力が集中しやすい箇所を覆うサイズおよび形状とすることで、剛性差を緩和でき、応力の集中を緩和できる。結果として、リアフロアパネル10の変形および振動を効果的に抑制でき、リアフロアパネル10の強度性能およびNV性能を効果的に向上できる。
また、部品用ブラケット30が無い場合、リアフロアパネル10は、内側領域12全体がねじれるように変形しやすい。すなわち、内側領域12の、左右両端の一方が、前上がりに、左右両端の他方が後上がりになるような捩れ変形が生じやすい。本例では、右リアサイドメンバ16Rに接合される右部品用ブラケット30Rと、左リアサイドメンバ16Lに接合される左部品用ブラケット30Lと、を設けている。このように、左右両側に、部品用ブラケット30を設けることで、リアフロアパネル10の捩れ変形を効果的に抑制できる。
また、本例では、部品用ブラケット30を、リアフロアパネル10の変形を抑制する補強部材として用いるとともに、電装部品22をリアフロアパネル10に取り付ける取付用ブラケットとしても用いている。かかる構成とすることで、補強部材と取付用ブラケットを別々に用意する場合に比べて、部品点数を少なくできる。
ところで、図1~図3には図示していないが、リアフロアパネル10の下側には、排気ガスを浄化するため浄化材を収容した排気キャニスタ40(図4参照)が配置される。この排気キャニスタ40は、二つのキャニスタブラケット42L,42Rによって吊り下げ保持されている。キャニスタブラケット42L,42Rは、いずれも、リアフロアパネル10の裏面に溶接により接合されている。
図4に示す通り、右部品用ブラケット30Rの車幅方向内側端部は、上面視において、キャニスタブラケット42Rと重複しており、この重複部分において、右部品用ブラケット30R、リアフロアパネル10、および、キャニスタブラケット42Rは、互いに重ねられ、溶接で接合されている。かかる構成とすることで、リアフロアパネル10がより強固に補強され、リアフロアパネル10の強度性能およびNV性能がより向上する。
ところで、これまで説明した構成は、一例であり、リアフロアパネル10に接合される部品用ブラケット30が、電装部品22の取り付けが可能で、リアサイドメンバ16に接合され、さらに、その前後方向寸法L3が内側領域12の前後方向寸法L1の5割以上となるのであれば、その他の構成は、変更されてもよい。したがって、部品用ブラケット30の形状等は適宜、変更されてもよい。
また、上述の例では、部品用ブラケット30を、第一クロスメンバ18および第二クロスメンバ20には、接合していない。しかし、部品用ブラケット30を、上面視において、第一クロスメンバ18および第二クロスメンバ20の少なくとも一方と重複する形状とし、部品用ブラケット30を、第一クロスメンバ18および第二クロスメンバ20の少なくとも一方と接合させてもよい。したがって、例えば、図7に示すように、右部品用ブラケット30Rの前部を第一クロスメンバ18に、後部を第二クロスメンバ20に接合させてもよい。なお、図7において、黒三角は、右部品用ブラケット30Rと、リアフロアパネル10と、第一クロスメンバ18または第二クロスメンバ20と、を互いに接合した接合点50cを示している。かかる構成とすることで、剛性差をより確実に緩和でき、リアフロアパネル10の変形をより確実に抑制できる。また、部品用ブラケット30は、その前後方向寸法L3が、内側領域12の前後方向寸法L1の5割以上であれば、部品用ブラケット30は、図7の左部品用ブラケット30Lのように、補強ビード14を前後方向に横断しない形状でもよい。
また、これまでの説明では、部品用ブラケット30を、左右に一つずつ、合計二つ設けているが、部品用ブラケット30は、一つだけでもよい。すなわち、内側領域12よりも車幅方向寸法が小さい右部品用ブラケット30Rおよび左部品用ブラケット30Lのいずれか一方のみを設けるのでもよい。
さらに、部品用ブラケット30は、図8に示すように、内側領域12の車幅方向寸法W1より大きな車幅方向寸法を有してもよい。この場合、部品用ブラケット30の右端部は右リアサイドメンバ16Rに、左端部は、左リアサイドメンバ16Lに、それぞれ、リアフロアパネル10とともに接合される。かかる構成とすることで、より広範な範囲を補強でき、リアフロアパネル10の変形および振動をより確実に防止できる。
10 リアフロアパネル、12 内側領域、14 補強ビード、16L 左リアサイドメンバ、16R 右リアサイドメンバ、18 第一クロスメンバ、20 第二クロスメンバ、22L インバータ(電装部品)、22R 分岐ボックス(電装部品)、24 第一ブラケット、26 第二ブラケット、30 部品用ブラケット、30L 左部品用ブラケット、30R 右部品用ブラケット、32 島状隆起部、36 締結孔、40 排気キャニスタ、42L,42R キャニスタブラケット、50a,50b,50c 接合点。
Claims (7)
- 車両後部の床面として機能するリアフロアパネルと、
前記リアフロアパネルの車幅方向両端に設けられ、車両前後方向に延びる一対のリアサイドメンバと、
前記一対のリアサイドメンバの間に掛け渡される第一クロスメンバと、
前記第一クロスメンバより車両後方において、前記一対のリアサイドメンバの間に掛け渡される第二クロスメンバと、
電装部品が締結されるとともに、前記リアフロアパネルの上に重ねられた状態で前記リアフロアパネルに接合される1以上の部品用ブラケットと、
を備え、前記部品用ブラケットの一部は、上面視において、前記リアサイドメンバと重複しており、この重複部分において前記リアサイドメンバ、前記リアフロアパネル、および前記部品用ブラケットが、重なった状態で互いに接合され、
前記部品用ブラケットの前後方向寸法は、前記リアフロアパネルのうち前記一対のリアサイドメンバと前記第一クロスメンバと前記第二クロスメンバとで囲まれた部分である内側領域の前後方向寸法の5割以上である、
ことを特徴とする車両後部構造。 - 請求項1に記載の車両後部構造であって、
前記部品用ブラケットは、前記内側領域に形成された1以上のビードのうち平面サイズが最も大きい補強ビードを車両前後方向に横断する、
ことを特徴とする車両後部構造。 - 請求項1または2に記載の車両後部構造であって、
前記リアフロアパネルの裏面には、さらに、排気キャニスタを取り付けるキャニスタブラケットが接合されており、
前記1以上の部品用ブラケットのうち少なくとも一つの前記部品用ブラケットは、上面視において、前記キャニスタブラケットと重複しており、この重複部分において、前記キャニスタブラケットと、前記リアフロアパネルと、前記部品用ブラケットとが、重なった状態で互いに接合されている、
ことを特徴とする車両後部構造。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の車両後部構造であって、
前記部品用ブラケットは、前記リアフロアパネルの車幅方向両端に一つずつ、合計二つ設けられており、
前記一対のリアサイドメンバそれぞれに、一つの前記部品用ブラケットが接合されている、
ことを特徴とする車両後部構造。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の車両後部構造であって、
前記部品用ブラケットの車幅方向寸法は、前記内側領域の車幅方向寸法よりも大きく、
前記部品用ブラケットの右端部は右側の前記リアサイドメンバに、左端部は、左側の前記リアサイドメンバに、それぞれ、前記リアフロアパネルとともに接合されている、
ことを特徴とする車両後部構造。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の車両後部構造であって、
前記部品用ブラケットの前部および後部の少なくとも一方は、前記リアフロアパネルとともに、前記第二クロスメンバおよび前記第一クロスメンバの少なくとも一方に接合されている、ことを特徴とする車両後部構造。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の車両後部構造であって、
前記部品用ブラケットのうち、上面視において前記電装部品と重複しない範囲は、上面視において前記電装部品と重複する範囲よりも大きい、ことを特徴とする車両後部構造。
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