JP2023080461A - 圧電アクチュエータ - Google Patents

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貴司 相羽
Takashi Aiba
圭司 蔵
Keiji Kura
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Abstract

【課題】隅部の反り上がりを抑制する。【解決手段】圧電体40のZ方向の中央面Mは、圧電層42内にある。中央面Mに対して上側に2つの電極層71,72、中央面Mに対して下側に1つの電極層73が存在する。隅部C1において、電極層73は、Z方向に電極層71,72と重なる重複部73xと、重複部73xからZ方向と直交する方向において当該隅部C1の縁に近づく方向に延びる延長部73yとを有する。【選択図】図10

Description

本発明は、複数の圧電層及び複数の電極層で構成される圧電アクチュエータに関する。
特許文献1には、上部圧電層(第1圧電層)と中間圧電層(第2圧電層)とを含む圧電体と、上部圧電層の中間圧電層と反対側の面に配置された個別電極及び端子を含む電極層(第1電極層)と、上部圧電層と中間圧電層との間に配置された中間共通電極及び端子を含む電極層(第2電極層)と、中間圧電層の上部圧電層と反対側の面に配置された下部共通電極を含む電極層(第3電極層)とを備えた圧電アクチュエータが示されている。圧電体は、矩形状であり、4つの隅部を有する。4つの隅部のうちの1つの隅部では、上部圧電層の表面に配置された端子(第1電極層)と、中間圧電層の表面に配置された端子(第2電極層)と、下部共通電極の延在部(第3電極層)とが、積層方向(第1方向)に重なっている。
特開2019-171681号公報
特許文献1の圧電アクチュエータにおいて、圧電体の積層方向(第1方向)の中央面は中間圧電層にあり、中央面に対して上側に2つの電極層(第1電極層及び第2電極層)、中央面に対して下側に1つの電極層(第3電極層)が存在する。電極は、焼成時の熱収縮により、圧電層を収縮させる。特許文献1の圧電アクチュエータでは、中央面に対して上側の方が、中央面に対して下側よりも電極が多い分、収縮量が多くなり、隅部において反り上がりが生じてしまう。
本発明の目的は、隅部の反り上がりを抑制できる圧電アクチュエータを提供することにある。
本発明に係る圧電アクチュエータは、第1圧電層と、前記第1圧電層に対して前記第1圧電層の厚み方向に沿った第1方向に積層された第2圧電層とを含む圧電体と、前記第1方向において前記第1圧電層の前記第2圧電層と反対側の面に配置された第1電極層と、前記第1方向において前記第1圧電層と前記第2圧電層との間に配置された第2電極層と、前記第1方向において前記第2圧電層の前記第1圧電層と反対側の面に配置された第3電極層とを含む電極体と、を備え、前記圧電体の前記第1方向の中央面は、前記第2圧電層内にあり、前記圧電体は、前記第1方向と直交する面において3以上の隅部を有し、前記隅部の少なくとも1つにおいて、前記第3電極層は、前記第1方向に前記第1電極層及び前記第2電極層と重なる重複部と、前記重複部から、前記第1方向と直交する第2方向において前記圧電体の当該隅部の縁に近づく方向に延びる延長部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、隅部において、3つの電極層が第1方向に重なる場合でも、第3電極層の延長部によって中央面に対して下側に収縮が生じ、中央面に対して上側と下側とで収縮のバランスが取れることで、反り上がりを抑制できる。
本発明の一実施形態に係る圧電アクチュエータを含むプリンタの全体構成図である。 図1に示すヘッドの平面図である。 図2の領域IIIの拡大図である。 図3のIV-IV線に沿った断面図である。 図3のV-V線に沿った断面図である。 図5の断面におけるアクチュエータ部の動作を示す図である。 図2の圧電アクチュエータを構成する3つの圧電層のうち、最も上方の圧電層の上面を示す平面図である。 図2の圧電アクチュエータを構成する3つの圧電層のうち、中間の圧電層の上面を示す平面図である。 図2の圧電アクチュエータを構成する3つの圧電層のうち、最も下方の圧電層の上面を示す平面図である。 図9のA-A線に沿った断面図である。
以下の説明において、Z方向は鉛直方向であり、X方向及びY方向は水平方向である。X方向及びY方向は共にZ方向と直交する。X方向はY方向と直交する。
<プリンタの全体構成>
先ず、図1を参照し、本発明の一実施形態に係る圧電アクチュエータを含むプリンタ1の全体構成について説明する。
プリンタ1は、ヘッド3と、キャリッジ2と、2つの搬送ローラ対4とを備えている。
キャリッジ2は、Y方向に延びる2本のガイドレール5に支持され、ガイドレール5に沿ってY方向に移動可能である。
ヘッド3は、シリアル式であって、キャリッジ2に搭載され、キャリッジ2と共にY方向に移動可能である。ヘッド3の下面には、複数のノズル15が形成されている。
2つの搬送ローラ対4は、X方向にキャリッジ2を挟んで配置されている。搬送ローラ対4が用紙Pを挟持した状態で回転することで、用紙PがX方向に沿った搬送方向に搬送される。
プリンタ1の制御部(図示略)は、キャリッジ2と共にヘッド3をY方向に移動させながらノズル15からインクを吐出させる吐出動作と、搬送ローラ対4によって用紙Pを搬送方向に所定量搬送する搬送動作とを、交互に行わせる。これにより、用紙Pに画像が記録される。
<ヘッドの構成>
ヘッド3は、図2に示すように、流路ユニット21と、本発明の一実施形態に係る圧電アクチュエータ22とを有する。流路ユニット21及び圧電アクチュエータ22は、共に、Z方向と直交する面において、X方向の長さがY方向の長さよりも長い、矩形状である。
<流路ユニットの構成>
流路ユニット21は、図4に示すように、Z方向に積層された金属製の4枚のプレート31~34で構成されている。
プレート31には、複数の圧力室10が形成されている。プレート32には、圧力室10毎に、連通路12,13が形成されている。連通路12,13は、それぞれ、対応する圧力室10のY方向の一端及び他端とZ方向に重なっている。プレート33には、連通路13毎に、連通路14が形成されている。連通路14は、対応する連通路13とZ方向に重なっている。プレート33には、さらに、12本のマニホールド流路11が形成されている。マニホールド流路11は、X方向に配列された複数の圧力室10からなる圧力室列10R(図2参照)毎に設けられている。各マニホールド流路11は、X方向に延び、対応する圧力室列10Rに属する複数の圧力室10と連通路12を介して連通している。プレート34には、複数のノズル15が形成されている。各ノズル15は、連通路14とZ方向に重なっている。
プレート31の上面において、圧電アクチュエータ22が配置されない領域に、2つのインク供給口8が形成されている(図2参照)。各インク供給口8は、インクカートリッジ(図示略)と連通し、かつ、6本のマニホールド流路11と連通している。インクカートリッジから各インク供給口8に供給されたインクは、6本のマニホールド流路11に供給される。各マニホールド流路11から、各圧力室列10Rに属する複数の圧力室10に、連通路12を介してインクが供給される。そして後述のように圧電アクチュエータ22が駆動することで、圧力室10内のインクに圧力が付与され、連通路13,14を通ってノズル15からインクが吐出される。
<圧電アクチュエータの構成>
圧電アクチュエータ22は、図4に示すように、流路ユニット21の上面に配置されている。圧電アクチュエータ22は、3つの圧電層41~43を含む圧電体40と、各圧電層41~43の上面に配置された3つの電極層71~73を含む電極体70とを有する。
3つの圧電層41~43は、それぞれチタン酸ジルコン酸鉛等を主成分とする圧電材料からなる。3つの圧電層41~43は、図4に示すように、Z方向を厚み方向として、Z方向に積層されている。圧電層42は、圧電層41に対してZ方向に積層されている。圧電層43は、圧電層41及び圧電層42に対してZ方向に積層され、圧電層41との間に圧電層42を挟む。Z方向は、本発明の「第1方向」に該当する。圧電層41は、本発明の「第1圧電層」に該当する。圧電層42は、本発明の「第2圧電層」に該当する。
各圧電層41~43の厚みは互いに同じ(15μm以下。例えば10~15μm)であり、圧電層41~43全体の厚みは略30~45μmである。圧電体40のZ方向の中央面Mは、圧電層42内にある(図5参照)。各電極層71~73の厚みは、互いに同じ(0.5~1.5μm)である。
圧電層43は、プレート31の上面に配置され、プレート31に形成された全ての圧力室10を覆っている。圧電アクチュエータ22と流路ユニット21とは、圧電層43とプレート31との間に配置された接着剤(図示略)により、互いに接着されている。
3つの電極層71~73のうち、圧電層41の上面(Z方向において圧電層41の圧電層42と反対側の面)に配置された電極層71は、図7に示すように、複数の駆動電極51と、ダミー電極59と、2つの高電位部54と、2つの低電位部55とを含む。電極層71は、本発明の「第1電極層」に該当する。
駆動電極51は、図3に示すように、圧力室10に対応して配置されている。駆動電極51は、主部51aと、突出部51bとを有する。主部51aは、対応する圧力室10の略全域とZ方向に重なっている。突出部51bは、主部51aからY方向に突出し、対応する圧力室10とZ方向に重なっていない。突出部51bには、COF(Chip On Film)(図示略)と電気的に接続される接点が設けられている。COFに実装されたドライバIC(図示略)は、制御部の制御により、COFの配線を介して各駆動電極51に対して個別に、高電位(VDD電位)及び低電位(GND電位)のいずれかを選択的に付与する。駆動電極51は、本発明の「第1電極」に該当する。本実施形態では、高電位が「第1電位」であり、低電位が「第2電位」である。
複数の駆動電極51は、図7に示すように、X方向に配列されており、圧力室列10R(図2参照)のそれぞれに対応する、複数の駆動電極列51Rを形成している。
各駆動電極列51Rに対し、X方向の一方(図7の上方)及び他方(図7の下方)のそれぞれに、ダミー電極59が設けられている。ダミー電極59は、対応する駆動電極列51Rに属する駆動電極51と、Z方向と直交する面におけるサイズ及び形状が同じであり、当該駆動電極51と共にX方向に等間隔に配置されている。ダミー電極59は、COFと電気的に接続されず、電位が付与されない。ダミー電極59を設けることで、各駆動電極列51RにおいてX方向の中央にある駆動電極51とX方向の端部にある駆動電極51とにおける電極形成による収縮量の差を抑制でき、ひいては各駆動電極列51Rに対応する複数のノズル15からの吐出量のばらつきを抑制できる。
2つの高電位部54は、それぞれ、圧電層41のY方向の一端(図7の左端)及び他端(図7の右端)において、圧電層41におけるX方向の一方側(図7の上側)に配置されている。2つの低電位部55は、それぞれ、圧電層41のY方向の一端(図7の左端)及び他端(図7の右端)において、圧電層41におけるX方向の他方側(図7の下側)に配置されている。
2つの高電位部54は、それぞれ、X方向に互いに離隔して配置された10個の電極54aで構成されている。2つの低電位部55は、それぞれ、X方向に互いに離隔して配置された10個の電極55aで構成されている。電極54a,55aは、Z方向と直交する面におけるサイズ及び形状が互いに略同じである。ドライバICは、制御部の制御により、COFの配線を介して、電極54aに高電位(VDD電位)を付与し、電極55aに低電位(GND電位)を付与する。電極54aは高電位に保持され、電極55aは低電位に保持される。
3つの電極層71~73のうち、圧電層42の上面(Z方向において圧電層41と圧電層42との間)に配置された電極層72は、図8に示すように、高電位電極52と、2つの低電位部56と、2つの浮き電極部64と、浮き電極部65とを含む。電極層72は、本発明の「第2電極層」に該当する。
高電位電極52は、幹部521と、幹部521から分岐した7本の枝部523と、各枝部523から分岐した複数の個別部52aとを含む。高電位電極52は、高電位(第1電位)に保持され、本発明の「第2電極」に該当する。
幹部521は、第1幹部521aと、2つの第2幹部521bとを含む。第1幹部521aは、圧電層42のX方向の一端(図8の上端)において、Y方向に延びている。2つの第2幹部521bのうち、一方は、第1幹部521aのY方向の一端(図8の左端)に接続している。2つの第2幹部521bのうち、他方は、第1幹部521aのY方向の他端(図8の右端)に接続している。2つの第2幹部521bは、それぞれ、第1幹部521aとの接続部から、X方向の他方側(図8の下側)に延びている。
2つの第2幹部521bは、それぞれ、高電位部54の3つの電極54a(X方向の一方側(図7の上側)に配置された3つの電極54a)とZ方向に重なっている。2つの第2幹部521bは、それぞれ、圧電層41に形成された貫通孔41x(図7参照)を介して上記3つの電極54aと電気的に接続されており、当該電極54aから高電位を受ける。即ち、2つの第2幹部521bには、それぞれ、給電部であるCOFとの接点が設けられている。2つの第2幹部521bが受容した高電位は、枝部523を介して各個別部52aに供給される。
7本の枝部523は、それぞれ第1幹部521aからX方向の他方側(図8の下側)に延び、Y方向に並んでいる。個別部52aは、圧力室10のX方向の中央部分とZ方向に重なり、駆動電極51とZ方向に重なる部分を有する(図5参照)。
2つの低電位部56は、それぞれ、圧電層42のY方向の一端(図8の左端)及び他端(図8の右端)において、圧電層42におけるX方向の他方側(図8の下側)に配置されている。2つの低電位部56は、それぞれ、X方向に互いに離隔して配置された2つの電極56aと1つの電極56bとで構成されている。
2つの浮き電極部64は、それぞれ、圧電層42のY方向の一端(図8の左端)及び他端(図8の右端)において、X方向において第2幹部521bと低電位部56との間に配置されている。2つの浮き電極部64は、それぞれ、X方向に互いに離隔して配置された10個の電極64aで構成されている。
浮き電極部65は、圧電層42のX方向の他端(図8の下端)に配置されている。浮き電極部65は、Y方向に互いに離隔して配置された複数の電極65aで構成されている。電極65aは、Z方向と直交する面におけるサイズ及び形状が互いに略同じであり、Y方向に等間隔に配置されている。
低電位部56の電極56aと、浮き電極部64の電極64aとは、Z方向と直交する面におけるサイズ及び形状が互いに略同じであり、圧電層42のY方向の一端(図8の左端)及び他端(図8の右端)のそれぞれにおいて、X方向に等間隔に配置されている。一方、低電位部56の電極56bは、電極56aよりもX方向の長さが長い。
2つの電極56aは、低電位部55の2つの電極55a(X方向の他方側(図7の下側)から2、3番目に配置された2つの電極55a)とZ方向に重なっている。2つの電極56aは、圧電層41に形成された貫通孔41y(図7参照)を介して上記2つの電極55aと電気的に接続されており、当該電極55aから低電位を受ける。
電極56bは、低電位部55の1つの電極55a(X方向の他端(図7の下端)に配置された1つの電極55a)とZ方向に重なっている。電極56bは、圧電層41に形成された貫通孔41y(図7参照)を介して上記1つの電極55aと電気的に接続されており、当該電極55aから低電位を受ける。
浮き電極部64,65の各電極64a,65aは、いずれの電極とも電気的に接続されず、電位が付与されない。
3つの電極層71~73のうち、圧電層43の上面(Z方向において圧電層42と圧電層41と反対側の面)に配置された電極層73は、図9に示すように、低電位電極53と、高電位部57と、2つの浮き電極部66とを含む。電極層73は、本発明の「第3電極層」に該当する。
低電位電極53は、幹部531と、幹部531から分岐した6本の枝部533と、各枝部533から分岐した複数の個別部53aとを含む。低電位電極53は、低電位(第2電位)に保持され、本発明の「第3電極」に該当する。
幹部531は、第1幹部531aと、2つの第2幹部531bとを含む。第1幹部531aは、圧電層43のX方向の他端(図9の下端)において、Y方向に延びている。2つの第2幹部531bのうち、一方は、第1幹部531aのY方向の一端(図9の左端)に接続している。2つの第2幹部531bのうち、他方は、第1幹部531aのY方向の他端(図9の右端)に接続している。2つの第2幹部531bは、それぞれ、第1幹部531aとの接続部から、X方向の一方側(図9の上側)に延びている。
2つの第2幹部531bは、それぞれ、低電位部55の3つの電極55a(X方向の他方側(図7の下側)に配置された3つの電極55a)及び低電位部56の3つの電極56a,56b(図8参照)と、Z方向に重なっている。2つの第2幹部531bは、それぞれ、圧電層42に形成された貫通孔42y(図8参照)を介して低電位部56の3つの電極56a,56bと電気的に接続されており、当該電極56a,56bから低電位を受ける。即ち、2つの第2幹部531bには、それぞれ、給電部であるCOFとの接点が設けられている。2つの第2幹部531bが受容した高電位は、枝部533を介して各個別部53aに供給される。
6本の枝部533は、それぞれ第1幹部531aからX方向の一方側(図9の上側)に延び、Y方向に並んでいる。複数の個別部53aのうち、X方向の一端及び他端に位置する個別部53aを除き、各個別部53aは、X方向に互いに隣接する2つの圧力室10に跨り、上記2つの圧力室10とZ方向に重なる部分を有する(図5参照)。上記X方向の一端及び他端に位置する個別部53aは、1つの圧力室10とZ方向に重なる部分を有する。また、各個別部53aは、各駆動電極51とZ方向に重なる部分を有する。
高電位部57は、Y方向に延びる第1部分57aと、X方向に延びる2つの第2部分57bとを有する。第1部分57aは、圧電層43のX方向の一端(図9の上端)において、Y方向に延びている。2つの第2部分57bのうち、一方は、第1部分57aのY方向の一端(図9の左端)に接続している。2つの第2部分57bのうち、他方は、第1部分57aのY方向の他端(図9の右端)に接続している。2つの第2部分57bは、それぞれ、第1部分57aとの接続部から、X方向の他方側(図9の下側)に延びている。
2つの第2部分57bは、それぞれ、高電位部54の3つの電極54a(X方向の一方側(図7の上側)に配置された3つの電極54a)及び高電位電極52の各第2幹部521b(図8参照)と、Z方向に重なっている。2つの第2部分57bは、それぞれ、圧電層42に形成された貫通孔42x(図8参照)を介して第2幹部521bと電気的に接続されており、第2幹部521bから高電位を受ける。
2つの浮き電極部66は、それぞれ、圧電層43のY方向の一端(図9の左端)及び他端(図9の右端)において、X方向において第2部分57bと第2幹部531bとの間に配置されている。2つの浮き電極部66は、それぞれ、X方向に互いに離隔して配置された10個の電極66aで構成されている。電極66aは、Z方向と直交する面におけるサイズ及び形状が互いに略同じであり、X方向に等間隔に配置されている。
浮き電極部66の各電極66aは、いずれの電極とも電気的に接続されず、電位が付与されない。
<アクチュエータ部>
図5に示すように、圧電層41のうち、Z方向において駆動電極51と高電位電極52の個別部52aとに挟まれた部分を、第1活性部91という。圧電層42,43のうち、Z方向において駆動電極51と低電位電極53の個別部53aとに挟まれた部分を、第2活性部92という。第1活性部91は主に上向きに分極され、第2活性部92は主に下向きに分極されている。圧電アクチュエータ22は、圧力室10毎に、1つの第1活性部91と、X方向に第1活性部91を挟む2つの第2活性部92とから構成される、アクチュエータ部90を有する。
ここで、図6を参照し、あるノズル15からインクを吐出させる際の、当該ノズル15に対応するアクチュエータ部90の動作について説明する。
プリンタ1が記録動作を開始する前は、図6(a)に示すように、各駆動電極51に低電位(GND電位)が付与されている。このとき、駆動電極51と高電位電極52との電位差によって、第1活性部91にその分極方向に等しい上向きの電界が生じ、第1活性部91が面方向(X方向及びY方向に沿った方向)に収縮している。これにより、圧電層41~43からなる積層体における圧力室10とZ方向に重なる部分が、圧力室10に向かって(下向きに)凸となるように撓んでいる。このとき圧力室10は、上記積層体がフラットな場合と比べ、容積が小さくなっている。
プリンタ1が記録動作を開始し、あるノズル15からインクを吐出させる際には、先ず、図6(b)に示すように、当該ノズル15に対応する駆動電極51の電位が低電位(GND電位)から高電位(VDD電位)に切り替えられる。このとき、駆動電極51と高電位電極52との電位差がなくなることで、第1活性部91の収縮が解消される。一方、駆動電極51と低電位電極53との電位差が生じることで、第2活性部92にその分極方向に等しい下向きの電界が生じ、第2活性部92が面方向に収縮する。ただし、第2活性部92は、クロストーク(ある圧力室10におけるアクチュエータ部90の変形に伴う圧力変動が、当該圧力室10にX方向に隣接する別の圧力室10に伝わる現象)を抑制する機能を有するものであり、アクチュエータ部90の変形にほとんど寄与しない。つまり、このとき上記積層体は、圧力室10とZ方向に重なる部分が圧力室10から離れる方向に(上向きに)凸となるように撓まず、フラットな状態となる。これにより、圧力室10の容積は、図6(a)に比べて大きくなる。
その後、図6(a)に示すように、当該ノズル15に対応する駆動電極51の電位が高電位(VDD電位)から低電位(GND電位)に切り替えられる。このとき、駆動電極51と低電位電極53との電位差がなくなることで、第2活性部92の収縮が解消される。一方、駆動電極51と高電位電極52との電位差が生じることで、第1活性部91にその分極方向に等しい上向きの電界が生じ、第1活性部91が面方向に収縮する。これにより、上記積層体における圧力室10とZ方向に重なる部分が、圧力室10に向かって(下向きに)凸となるように撓む。このとき、圧力室10の容積が大きく減少することで、圧力室10内のインクに大きな圧力が付与され、ノズル15からインクが吐出される。
<本発明の説明>
圧電体40は、図7~図9に示すように、Z方向と直交する面において、矩形状であり、4つの隅部C1~C4を有する。各隅部C1~C4では、電極層71~73がZ方向に重なっている。具体的には、隅部C1,C2では、電極層71の電極54aと、電極層72の第2幹部521bと、電極層73の第2部分57bとが、Z方向に重なっている。隅部C3,C4では、電極層71の電極55aと、電極層72の電極56bと、電極層73の第2幹部531bとが、Z方向に重なっている。
圧電体40のZ方向の中央面Mは、圧電層42内にある(図5参照)。中央面Mに対して上側に2つの電極層71,72、中央面Mに対して下側に1つの電極層73が存在する。電極は、焼成時の熱収縮により、圧電層41~43を収縮させる。したがって、何ら工夫を施さなければ、中央面Mに対して上側の方が、中央面Mに対して下側よりも電極が多い分、収縮量が多くなり、隅部C1~C4において反り上がりが生じ得る。隅部C1~C4に反り上がりが生じると、圧電アクチュエータ22を流路ユニット21に接着する際に、隅部C1~C4に局所的に力が加わり、圧電アクチュエータ22が破損し得る。また、局所的な応力によって、アクチュエータ部90の特性にバラつきが生じ得る。圧電アクチュエータ22の変位量向上のため、圧電層41~43の厚みを小さくすることが好ましいが、圧電層41~43の厚みを小さくするほど、圧電層41~43に対する電極層71~73の体積比率が大きくなり、電極焼成時の熱収縮による反り上がりの問題が顕著化し得る。
そこで、隅部C1~C4の反り上がりを抑制するため、本実施形態では、各隅部C1~C4において、電極層73が、Z方向に電極層71,72と重なる重複部73xと、重複部73xからZ方向と直交する方向(第2方向)において当該隅部の縁に近づく方向に延びる延長部73yとを有する(図10参照)。なお、図10では電極層71の電極54aが図示されていないが、重複部73xは当該電極54aと重なっている。
具体的には、図7~図9に示すように、電極層73の第2部分57bの幅(Y方向の長さ)を、電極層72の第2幹部521bの幅、及び、電極層71の電極54aの幅よりも、大きくしている。電極層73の第2幹部531bの幅(Y方向の長さ)を、電極層72の電極56b、及び、電極層71の電極55aの幅よりも、大きくしている。また、電極層73の第1部分57aの幅(X方向の長さ)を、電極層72の第1幹部521aの幅よりも、大きくしている。
さらに、図8に示すように、電極層72の第2幹部521b及び電極56bにおいて、角部を斜めにカットしている。即ち、電極層72の第2幹部521b及び電極56bにおいて、重複部73xと重なる部分D1~D4は、当該隅部に対応する角部を切り欠いた形状である。
なお、隅部C1~C4の反り上がり抑制効果を高めるため、延長部73yの長さは50μm以上であることが好ましい。例えば、図10において、圧電体40の隅部C1の縁から延長部73yまでの距離は略100μm、圧電体40の隅部C1の縁から第2幹部521bまでの距離は略150μmであってよい。
以上に述べたように、本実施形態によれば、圧電体40のZ方向の中央面Mは、圧電層42内にある(図10参照)。中央面Mに対して上側に2つの電極層71,72、中央面Mに対して下側に1つの電極層73が存在する。隅部C1~C4において、電極層73は、Z方向に電極層71,72と重なる重複部73xと、重複部73xからZ方向と直交する方向において当該隅部C1の縁に近づく方向に延びる延長部73yとを有する。これにより、隅部C1~C4において、3つの電極層71~73がZ方向に重なる場合でも、最下層である電極層73の延長部73yによって中央面Mに対して下側に収縮が生じ、中央面Mに対して上側と下側とで収縮のバランスが取れることで、反り上がりを抑制できる。
隅部C1~C4のそれぞれにおいて、電極層73が重複部73xと延長部73yとを有する。この場合、各隅部C1~C4において、反り上がりを抑制できる。
電極層72において、重複部73xと重なる部分D1~D4は、隅部C1~C4に対応する角部を切り欠いた形状である(図8参照)。この場合、延長部73yの長さを長くすることができる。ひいては、中央面Mに対して下側の収縮量を大きくし、反り上がりをより確実に抑制できる。
電極層72における重複部73xと重なる部分D1~D4のうち、部分D1,D2は、給電部であるCOFとの接点が設けられた幹部521を構成する。幹部521から枝部523に電気が流れるため、幹部521の幅を小さくすることのみによって延長部73yを形成すると、電気抵抗が増大し、枝部523への電荷供給不足が生じ得る。本実施形態では、幹部521の幅を小さくすることのみでなく、角部を切り欠いた形状とすることで、延長部73yを形成している。これにより、電気抵抗の増大の抑制と、反り上がりの抑制との、両立を図ることができる。
電極層71は、それぞれ高電位及び低電位のいずれかが選択的に付与される複数の駆動電極51を含む。電極層72は、高電位に保持される高電位電極52を含む。電極層73は、低電位に保持される低電位電極53を含む。即ち、本実施形態の圧電アクチュエータ22は、圧力室10毎に1つの第1活性部91と2つの活性部92とからなるアクチュエータ部90が形成された、3層構成である。このような3層構成の圧電アクチュエータ22では、第1活性部91の変形に伴う圧力変動が、隣接する圧力室10に伝達される際に、第2活性部92の変形によってキャンセルされる。これにより、所謂クロストークを抑制しつつ、安定した吐出を実現できる。
各圧電層41~43の厚みは15μm以下である。この場合、圧電層41~43の厚みが比較的小さいため、圧電アクチュエータ22の変位量向上に有効である。一方で、圧電層41~43の厚みが小さいと、圧電層41~43に対する電極層71~73の体積比率が大きくなり、電極焼成時の熱収縮による反り上がりの問題が顕著化し得る。しかしながら、本実施形態では延長部73yを設けたことで、当該問題を抑制できる。
各電極層71~73の厚みは0.5~1.5μmである。各電極層71~73の厚みが0.5μm未満であると、電流が流れ難く、電位を適切に付与できない問題が生じ得る。一方、電極層の厚みが1.5μmを超えると、剛性が高くなり、圧電アクチュエータ22の変位が阻害され得る。本実施形態では、これらの問題を抑制できる。
<変形例>
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。
隅部は、上述の実施形態では丸みを帯びていないが、丸みを帯びていてもよい。また、隅部の数は、上述の実施形態では4つであるが、3又は5以上であってもよい。
第1電位が高電位、第2電位が低電位であることに限定されず、第1電位が低電位、第2電位が高電位であってもよい。
第1電極層における重複部と重なる部分を、隅部に対応する角部を切り欠いた形状としてもよい。また、第1電極層及び/又は第2電極層における重複部と重なる部分を、隅部に対応する角部を切り欠いた形状としなくてもよい。例えば、上述の実施形態において、電極層72における重複部73xと重なる部分D1~D4が、隅部C1~C4に対応する角部を切り欠いた形状ではなく、第2幹部531bや電極56bの幅を小さくすることのみによって延長部73yを形成してもよい。
圧電アクチュエータを構成する圧電層の数は、上述の実施形態では3つであるが、2つ、又は、4つ以上であってもよい。例えば、上述の実施形態(図4等参照)において、圧電層43の代わりに、ステンレス鋼等からなる振動板を設けてもよい。或いは、上述の実施形態(図4等参照)において、圧電アクチュエータ22の圧電層43と流路ユニット21のプレート31との間に、別の圧電層を配置してもよい。
本発明は、プリンタに限定されず、ファクシミリ、コピー機、複合機等にも適用可能である。また、本発明は、画像の記録以外の用途で使用される液体吐出装置(例えば、基板に導電性の液体を吐出して導電パターンを形成する液体吐出装置)にも適用可能である。さらに、本発明に係る圧電アクチュエータは、液体吐出装置以外の任意の装置に適用可能である。
22 圧電アクチュエータ
40 圧電体
41 圧電層(第1圧電層)
42 圧電層(第2圧電層)
51 駆動電極(第1電極)
52 高電位電極(第2電極)
521 幹部
523 枝部
53 低電位電極(第3電極)
73x 重複部
73y 延長部
70 電極体
71 電極層(第1電極層)
72 電極層(第2電極層)
73 電極層(第3電極層)
C1~C4 隅部
M 中央面

Claims (7)

  1. 第1圧電層と、前記第1圧電層に対して前記第1圧電層の厚み方向に沿った第1方向に積層された第2圧電層とを含む圧電体と、
    前記第1方向において前記第1圧電層の前記第2圧電層と反対側の面に配置された第1電極層と、前記第1方向において前記第1圧電層と前記第2圧電層との間に配置された第2電極層と、前記第1方向において前記第2圧電層の前記第1圧電層と反対側の面に配置された第3電極層とを含む電極体と、を備え、
    前記圧電体の前記第1方向の中央面は、前記第2圧電層内にあり、
    前記圧電体は、前記第1方向と直交する面において3以上の隅部を有し、
    前記隅部の少なくとも1つにおいて、前記第3電極層は、前記第1方向に前記第1電極層及び前記第2電極層と重なる重複部と、前記重複部から、前記第1方向と直交する第2方向において前記圧電体の当該隅部の縁に近づく方向に延びる延長部と、を有することを特徴とする、圧電アクチュエータ。
  2. 前記隅部のそれぞれにおいて、前記第3電極層が前記重複部と前記延長部とを有することを特徴とする、請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  3. 前記第1電極層及び前記第2電極層の少なくとも一方における、前記第1方向に前記重複部と重なる部分は、前記隅部に対応する角部を切り欠いた形状であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の圧電アクチュエータ。
  4. 前記第2電極層は、給電部との接点が設けられた幹部と、前記幹部から分岐した複数の枝部とを有し、
    前記第2電極層における、前記第1方向に前記重複部と重なる部分は、前記幹部を構成し、前記隅部に対応する角部を切り欠いた形状であることを特徴とする、請求項3に記載の圧電アクチュエータ。
  5. 前記第1電極層は、それぞれ第1電位及び前記第1電位と異なる第2電位のいずれかが選択的に付与される複数の第1電極を含み、
    前記第2電極層は、前記第1電位に保持される第2電極を含み、
    前記第3電極層は、前記第2電位に保持される第3電極を含むことを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の圧電アクチュエータ。
  6. 前記第1圧電層及び前記第2圧電層は、それぞれ、前記第1方向の厚みが15μm以下であることを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の圧電アクチュエータ。
  7. 前記第1電極層、前記第2電極層及び前記第3電極層は、それぞれ、前記第1方向の厚みが0.5~1.5μmであることを特徴とする、請求項1~6のいずれか1項に記載の圧電アクチュエータ。
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