JP2022110478A - 圧電アクチュエータ - Google Patents

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貴司 相羽
Takashi Aiba
圭司 蔵
Keiji Kura
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Abstract

Figure 2022110478000001
【課題】圧電アクチュエータの端部の反りやうねりの抑制と十分な電荷の供給とを共に実現する。
【解決手段】圧電アクチュエータは、Z方向に積層された3つの圧電層を有する。3つの圧電層のうち、最下層の圧電層の上面には低電位電極が形成されており、中間の圧電層42の上面には高電位電極52が形成されている。高電位電極52は、幹部521と、幹部521に接続する高電位受容部522と、幹部521から分岐した複数の枝部523と、各枝部523から分岐した複数の個別部52aとを含む。高電位受容部522の幅W2は、幹部521の幅W1よりも小さく、枝部523の幅W3よりも大きい(W1>W2>W3)。
【選択図】図8

Description

本発明は、複数の圧電層及び複数の電極層で構成される圧電アクチュエータに関する。
特許文献1には、上部圧電層(第1圧電層)の上面に複数の個別電極(駆動電極)、中間圧電層(第2圧電層)の上面に中間共通電極(第1電位電極)、下部圧電層(第3圧電層)の上面に下部共通電極(第2電位電極)がそれぞれ配置された圧電アクチュエータが示されている。中間共通電極(第1電位電極)は、圧電アクチュエータの走査方向(第2方向)の端部において搬送方向(第3方向)に延び、FPCを通じてドライバICから所定の電位(第1電位)が供給される延在部243(第1電位受容部)と、延在部243から走査方向に延びる延在部242(第1幹部)と、延在部242から分岐した複数の延在部244(第1枝部)と、複数の延在部244(第1枝部)のそれぞれから分岐しかつ複数の個別電極のそれぞれと圧電層の厚み方向(第1方向)に重なる部分を有する複数の突出部(第1個別部)と、を含む。
特開2019-064157号公報(図6)
特許文献1では、延在部243(第1電位受容部)の幅が、延在部242,244(第1幹部、第1枝部)の幅よりも大きい。第1電位受容部の幅が大き過ぎると、電極焼成時における第1電位受容部の熱収縮により、圧電アクチュエータの端部に反りやうねりが生じ易い。一方、第1電位受容部の幅が小さ過ぎると、第1電位受容部から第1幹部、第1枝部、第1個別部への電荷の供給が不十分になり得る。
本発明の目的は、圧電アクチュエータの端部の反りやうねりの抑制と十分な電荷の供給とを共に実現できる圧電アクチュエータを提供することにある。
本発明によれば、第1圧電層と、前記第1圧電層に対して前記第1圧電層の厚み方向に沿った第1方向に積層された第2圧電層と、前記第1圧電層及び前記第2圧電層に対して前記第1方向に積層され、前記第1圧電層との間に前記第2圧電層を挟む第3圧電層と、前記第1方向において前記第1圧電層の前記第2圧電層と反対側の面に配置された第1電極層と、前記第1方向において前記第1圧電層と前記第2圧電層との間に配置された第2電極層と、前記第1方向において前記第2圧電層と前記第3圧電層との間に配置された第3電極層と、を備えた圧電アクチュエータであって、前記第1電極層は、それぞれ第1電位及び前記第1電位と異なる第2電位のいずれかが選択的に付与される複数の駆動電極を含み、前記第2電極層は、前記第1電位に保持される第1電位電極を含み、前記第3電極層は、前記第2電位に保持される第2電位電極を含み、前記第1電位電極は、前記第1電位を受ける第1電位受容部であって、前記圧電アクチュエータにおける前記第1方向と直交する第2方向の端部において、前記第1方向と直交しかつ前記第2方向と交差する第3方向に延びる第1電位受容部と、前記第1電位受容部に接続しかつ前記第2方向に延びる第1幹部と、前記第1幹部から分岐した複数の第1枝部と、前記複数の第1枝部のそれぞれから分岐しかつ前記複数の駆動電極のそれぞれと前記第1方向に重なる部分を有する複数の第1個別部と、を含み、前記第1電位受容部の幅は、前記第1幹部の幅よりも小さく、前記第1枝部の幅よりも大きいことを特徴とする、圧電アクチュエータが提供される。
本発明の第1実施形態に係る圧電アクチュエータを含むプリンタ1の全体構成図である。 図1に示すヘッド3の平面図である。 図2の領域IIIの拡大図である。 図3のIV-IV線に沿った断面図である。 図3のV-V線に沿った断面図である。 図5の断面におけるアクチュエータ部90の動作を示す図である。 図2の圧電アクチュエータ22を構成する3つの圧電層41~43のうち、最も上方の圧電層41の上面を示す平面図である。 図2の圧電アクチュエータ22を構成する3つの圧電層41~43のうち、中間の圧電層42の上面を示す平面図である。 図2の圧電アクチュエータ22を構成する3つの圧電層41~43のうち、最も下方の圧電層43の上面を示す平面図である。 本発明の第2実施形態に係る圧電アクチュエータ222を示す図8相当の図である。 本発明の第3実施形態に係る圧電アクチュエータ322を示す図8相当の図である。
以下の説明において、Z方向は鉛直方向であり、X方向及びY方向は水平方向である。X方向及びY方向は共にZ方向と直交する。X方向はY方向と直交する。
<プリンタの全体構成>
先ず、図1を参照し、本発明の第1実施形態に係る圧電アクチュエータを含むプリンタ1の全体構成について説明する。
プリンタ1は、ヘッド3と、キャリッジ2と、2つの搬送ローラ対4とを備えている。
キャリッジ2は、Y方向に延びる2本のガイドレール5に支持され、ガイドレール5に沿ってY方向に移動可能である。
ヘッド3は、シリアル式であって、キャリッジ2に搭載され、キャリッジ2と共にY方向に移動可能である。ヘッド3の下面には、複数のノズル15が形成されている。
2つの搬送ローラ対4は、X方向にキャリッジ2を挟んで配置されている。搬送ローラ対4が用紙Pを挟持した状態で回転することで、用紙PがX方向に沿った搬送方向に搬送される。
プリンタ1の制御部(図示略)は、キャリッジ2と共にヘッド3をY方向に移動させながらノズル15からインクを吐出させる吐出動作と、搬送ローラ対4によって用紙Pを搬送方向に所定量搬送する搬送動作とを、交互に行わせる。これにより、用紙Pに画像が記録される。
<ヘッドの構成>
ヘッド3は、図2に示すように、流路ユニット21と、本発明の第1実施形態に係る圧電アクチュエータ22とを有する。流路ユニット21及び圧電アクチュエータ22は、共に、Z方向と直交する平面において、X方向の長さがY方向の長さよりも長い、矩形状である。
<流路ユニットの構成>
流路ユニット21は、図4に示すように、Z方向に積層された金属製の4枚のプレート31~34で構成されている。
プレート31には、複数の圧力室10が形成されている。プレート32には、圧力室10毎に、連通路12,13が形成されている。連通路12,13は、それぞれ、対応する圧力室10のY方向の一端及び他端とZ方向に重なっている。プレート33には、連通路13毎に、連通路14が形成されている。連通路14は、対応する連通路13とZ方向に重なっている。プレート33には、さらに、12本のマニホールド流路11が形成されている。マニホールド流路11は、X方向に配列された圧力室10の列10R(図2参照)毎に設けられている。各マニホールド流路11は、X方向に延び、対応する列10Rに属する複数の圧力室10と連通路12を介して連通している。プレート34には、複数のノズル15が形成されている。各ノズル15は、連通路14とZ方向に重なっている。
プレート31の上面において、圧電アクチュエータ22が配置されない領域に、4つのインク供給口8が形成されている(図2参照)。各インク供給口8は、インクカートリッジ(図示略)と連通し、かつ、3本のマニホールド流路11と連通している。インクカートリッジから各インク供給口8に供給されたインクは、3本のマニホールド流路11に供給される。各マニホールド流路11から、各列10Rに属する複数の圧力室10に、連通路12を介してインクが供給される。そして後述のように圧電アクチュエータ22が駆動することで、圧力室10内のインクに圧力が付与され、連通路13,14を通ってノズル15からインクが吐出される。
<圧電アクチュエータの構成>
圧電アクチュエータ22は、図4に示すように、流路ユニット21の上面に配置されている。圧電アクチュエータ22は、3つの圧電層41~43と、複数の駆動電極51と、高電位電極52と、低電位電極53とを有する。
3つの圧電層41~43は、それぞれZ方向を厚み方向として、Z方向に積層されている。圧電層42は、圧電層41に対してZ方向に積層されている。圧電層43は、圧電層41及び圧電層42に対してZ方向に積層され、圧電層41との間に圧電層42を挟む。Z方向が本発明の「第1方向」に該当し、Y方向が本発明の「第2方向」「第4方向」に該当し、X方向が本発明の「第3方向」「第5方向」に該当する。圧電層41が本発明の「第1圧電層」に該当し、圧電層42が本発明の「第2圧電層」に該当し、圧電層43が本発明の「第3圧電層」に該当する。
各圧電層41~43の厚みは互いに同じ(略10~15μm)であり、圧電層41~43全体の厚みは略30~45μmである。各圧電層41~43は、チタン酸ジルコン酸鉛等を主成分とする圧電材料からなる。
圧電層43は、プレート31の上面に配置され、プレート31に形成された全ての圧力室10を覆っている。圧電アクチュエータ22と流路ユニット21とは、圧電層43とプレート31との間に配置された接着剤(図示略)により、互いに接着されている。
複数の駆動電極51は、図3に示すように、圧電層41の上面に、圧力室10のそれぞれに対応して配置されている。各駆動電極51は、主部51aと、突出部51bとを有する。主部51aは、対応する圧力室10の略全域とZ方向に重なっている。突出部51bは、主部51aからY方向に突出し、対応する圧力室10とZ方向に重なっていない。突出部51bには、COF(Chip On Film)(図示略)と電気的に接続される接点が設けられている。COFに実装されたドライバIC(図示略)は、制御部の制御により、COFの配線を介して各駆動電極51に対して個別に、高電位(VDD電位)及び低電位(GND電位)のいずれかを選択的に付与する。
複数の駆動電極51は、図7に示すように、圧電層41の上面の中央領域(圧電層41におけるX方向の両端及びY方向の両端を除く領域)において、X方向に配列されており、圧力室10の列10R(図2参照)のそれぞれに対応する、複数の駆動電極列51Rを形成している。複数の駆動電極列51Rは、Y方向に並んでいる。
各駆動電極列51Rに対し、X方向の一方(図7の上方)及び他方(図7の下方)のそれぞれに、ダミー電極59が設けられている。ダミー電極59は、対応する駆動電極列51Rに属する駆動電極51と、Z方向と直交する平面におけるサイズ及び形状が同じであり、当該駆動電極51と共にX方向に等間隔に配置されている。ダミー電極59は、COFと電気的に接続されず、電位が付与されない。ダミー電極59を設けることで、各駆動電極列51RにおいてX方向の中央にある駆動電極51とX方向の端部にある駆動電極51とにおける電極形成による収縮量の差を抑制でき、ひいては各駆動電極列51Rに対応する複数のノズル15からの吐出量のばらつきを抑制できる。
圧電層41の上面には、駆動電極51及びダミー電極59に加え、2つの高電位接続電極部54と、2つの低電位接続電極部55とが設けられている。
2つの高電位接続電極部54は、それぞれ、圧電層41のY方向の一端(図7の左端)及び他端(図7の右端)において、圧電層41におけるX方向の一方側(図7の上側)に配置されている。2つの低電位接続電極部55は、それぞれ、圧電層41のY方向の一端(図7の左端)及び他端(図7の右端)において、圧電層41におけるX方向の他方側(図7の下側)に配置されている。
2つの高電位接続電極部54は、それぞれ、X方向に互いに離隔して配置された8個の接続電極54aで構成されている。2つの低電位接続電極部55は、それぞれ、X方向に互いに離隔して配置された8個の接続電極55aで構成されている。接続電極54a,55aは、Z方向と直交する平面におけるサイズ及び形状が互いに略同じである。ドライバICは、制御部の制御により、COFの配線を介して、接続電極54aに高電位(VDD電位)を付与し、接続電極55aに低電位(GND電位)を付与する。接続電極54aは高電位に保持され、接続電極55aは低電位に保持される。
高電位電極52は、図8に示すように、圧電層42の上面に配置されており、幹部521と、幹部521から分岐した複数の枝部523と、各枝部523から分岐した複数の個別部52aと、2つの高電位受容部522とを含む。
幹部521は、圧電層42のX方向の一端(図8の上端)において、Y方向に延びている。複数の枝部523は、Y方向に並び、それぞれ幹部521からX方向の他方側(図8の下側)に延びている。各個別部52aは、各圧力室10のX方向の中央部分とZ方向に重なり、各駆動電極51とZ方向に重なる部分を有する(図5参照)。
2つの高電位受容部522のうち、一方は、幹部521のY方向の一端(図8の左端)に接続している。2つの高電位受容部522のうち、他方は、幹部521のY方向の他端(図8の右端)に接続している。2つの高電位受容部522は、それぞれ、圧電層42のY方向の一端(図8の左端)及び他端(図8の右端)において、X方向に延びている。
2つの高電位受容部522は、それぞれ、高電位接続電極部54の3つの接続電極54a(X方向の一方側(図7の上側)に配置された3つの接続電極54a)とZ方向に重なっている。2つの高電位受容部522は、それぞれ、圧電層41に形成された貫通孔を介して上記3つの接続電極54aと電気的に接続されており、当該接続電極54aから高電位を受ける。
圧電層42の上面には、高電位電極52に加え、2つの低電位接続電極部56と、2つの浮き電極部64と、浮き電極部65とが設けられている。
2つの低電位接続電極部56は、それぞれ、圧電層42のY方向の一端(図8の左端)及び他端(図8の右端)において、圧電層42におけるX方向の他方側(図8の下側)に配置されている。2つの低電位接続電極部56は、それぞれ、X方向に互いに離隔して配置された2つの接続電極56aと1つの接続電極56bとで構成されている。
2つの浮き電極部64は、それぞれ、圧電層42のY方向の一端(図8の左端)及び他端(図8の右端)において、X方向において高電位受容部522と低電位接続電極部56との間に配置されている。2つの浮き電極部64は、それぞれ、X方向に互いに離隔して配置された10個の浮き電極64aで構成されている。
浮き電極部65は、圧電層42のX方向の他端(図8の下端)に配置されている。浮き電極部65は、Y方向に互いに離隔して配置された複数の浮き電極65aで構成されている。浮き電極65aは、Z方向と直交する平面におけるサイズ及び形状が互いに略同じであり、Y方向に等間隔に配置されている。
低電位接続電極部56の接続電極56aと、浮き電極部64の浮き電極64aとは、Z方向と直交する平面におけるサイズ及び形状が互いに略同じであり、圧電層42のY方向の一端(図8の左端)及び他端(図8の右端)のそれぞれにおいて、X方向に等間隔に配置されている。一方、低電位接続電極部56の接続電極56bは、接続電極56aよりもX方向の長さが長い。
2つの接続電極56aは、低電位接続電極部55の2つの接続電極55a(X方向の他方側(図7の下側)から2、3番目に配置された2つの接続電極55a)とZ方向に重なっている。2つの接続電極56aは、圧電層41に形成された貫通孔を介して上記2つの接続電極55aと電気的に接続されている。
接続電極56bは、低電位接続電極部55の1つの接続電極55a(X方向の他端(図7の下端)に配置された1つの接続電極55a)とZ方向に重なっている。接続電極56bは、圧電層41に形成された貫通孔を介して上記1つの接続電極55aと電気的に接続されている。
浮き電極部64,65の各浮き電極64a,65aは、いずれの電極とも電気的に接続されず、電位が付与されない。
低電位電極53は、図9に示すように、圧電層43の上面に配置されており、幹部531と、幹部531から分岐した複数の枝部533と、各枝部533から分岐した複数の個別部53aと、2つの低電位受容部532とを含む。
幹部531は、圧電層43のX方向の他端(図9の下端)において、Y方向に延びている。複数の枝部533は、Y方向に並び、それぞれ幹部531からX方向の一方側(図9の上側)に延びている。複数の個別部53aのうち、X方向の一端及び他端に位置する個別部53aを除き、各個別部53aは、X方向に互いに隣接する2つの圧力室10に跨り、上記2つの圧力室10とZ方向に重なる部分を有する(図5参照)。上記X方向の一端及び他端に位置する個別部53aは、1つの圧力室10とZ方向に重なる部分を有する。また、各個別部53aは、各駆動電極51とZ方向に重なる部分を有する。
2つの低電位受容部532のうち、一方は、幹部531のY方向の一端(図9の左端)に接続している。2つの低電位受容部532のうち、他方は、幹部531のY方向の他端(図9の右端)に接続している。2つの低電位受容部532は、それぞれ、圧電層43のY方向の一端(図9の左端)及び他端(図9の右端)において、X方向に延びている。
2つの低電位受容部532は、それぞれ、低電位接続電極部55の3つの接続電極55a(X方向の他方側(図7の下側)に配置された3つの接続電極55a)及び低電位接続電極部56の3つの接続電極56a,56b(図8参照)と、Z方向に重なっている。各低電位受容部532は、圧電層42に形成された貫通孔を介して低電位接続電極部56の3つの接続電極56a,56bと電気的に接続されている。3つの接続電極56a,56bは、それぞれ、上述のように、低電位接続電極部55の3つの接続電極55aと電気的に接続されている。したがって、各低電位受容部532は、低電位接続電極部56(図8参照)を介して低電位接続電極部55(図7参照)と電気的に接続されており、低電位接続電極部55から低電位を受ける。
圧電層43の上面には、低電位電極53に加え、高電位接続電極部57と、2つの浮き電極部66とが設けられている。
高電位接続電極部57は、Y方向に延びる部分57aと、X方向に延びる2つの部分57bとを有する。部分57aは、圧電層43のX方向の一端(図9の上端)において、Y方向に延びている。2つの部分57bのうち、一方は、部分57aのY方向の一端(図9の左端)に接続している。2つの部分57bのうち、他方は、部分57aのY方向の他端(図9の右端)に接続している。
2つの部分57bは、それぞれ、高電位接続電極部54の3つの接続電極54a(X方向の一方側(図7の上側)に配置された3つの接続電極54a)及び高電位電極52の各高電位受容部522(図8参照)と、Z方向に重なっている。各部分57bは、圧電層42に形成された貫通孔を介して各高電位受容部522と電気的に接続されている。各高電位受容部522は、上述のように、高電位接続電極部54の3つの接続電極54aと電気的に接続されている。したがって、部分57bは、高電位受容部522(図8参照)を介して、高電位接続電極部54(図7参照)と電気的に接続されており、高電位接続電極部54から高電位を受ける。
2つの浮き電極部66は、それぞれ、圧電層43のY方向の一端(図9の左端)及び他端(図9の右端)において、X方向において部分57bと低電位受容部532との間に配置されている。2つの浮き電極部66は、それぞれ、X方向に互いに離隔して配置された10個の浮き電極66aで構成されている。浮き電極66aは、Z方向と直交する平面におけるサイズ及び形状が互いに略同じであり、X方向に等間隔に配置されている。
浮き電極部66の各浮き電極66aは、いずれの電極とも電気的に接続されず、電位が付与されない。
<アクチュエータ部>
図5に示すように、圧電層41のうち、Z方向において駆動電極51と高電位電極52の個別部52aとに挟まれた部分を、第1活性部91という。圧電層42,43のうち、Z方向において駆動電極51と低電位電極53の個別部53aとに挟まれた部分を、第2活性部92という。第1活性部91は主に上向きに分極され、第2活性部92は主に下向きに分極されている。圧電アクチュエータ22は、圧力室10毎に、1つの第1活性部91と、X方向に第1活性部91を挟む2つの第2活性部92とから構成される、アクチュエータ部90を有する。
ここで、図6を参照し、あるノズル15からインクを吐出させる際の、当該ノズル15に対応するアクチュエータ部90の動作について説明する。
プリンタ1が記録動作を開始する前は、図6(a)に示すように、各駆動電極51に低電位(GND電位)が付与されている。このとき、駆動電極51と高電位電極52との電位差によって、第1活性部91にその分極方向に等しい上向きの電界が生じ、第1活性部91が面方向(X方向及びY方向に沿った方向)に収縮している。これにより、圧電層41~43からなる積層体における圧力室10とZ方向に重なる部分が、圧力室10に向かって(下向きに)凸となるように撓んでいる。このとき圧力室10は、上記積層体がフラットな場合と比べ、容積が小さくなっている。
プリンタ1が記録動作を開始し、あるノズル15からインクを吐出させる際には、先ず、図6(b)に示すように、当該ノズル15に対応する駆動電極51の電位が低電位(GND電位)から高電位(VDD電位)に切り替えられる。このとき、駆動電極51と高電位電極52との電位差がなくなることで、第1活性部91の収縮が解消される。一方、駆動電極51と低電位電極53との電位差が生じることで、第2活性部92にその分極方向に等しい下向きの電界が生じ、第2活性部92が面方向に収縮する。ただし、第2活性部92は、クロストーク(ある圧力室10におけるアクチュエータ部90の変形に伴う圧力変動が、当該圧力室10にX方向に隣接する別の圧力室10に伝わる現象)を抑制する機能を有するものであり、アクチュエータ部90の変形にほとんど寄与しない。つまり、このとき上記積層体は、圧力室10とZ方向に重なる部分が圧力室10から離れる方向に(上向きに)凸となるように撓まず、フラットな状態となる。これにより、圧力室10の容積は、図6(a)に比べて大きくなる。
その後、図6(a)に示すように、当該ノズル15に対応する駆動電極51の電位が高電位(VDD電位)から低電位(GND電位)に切り替えられる。このとき、駆動電極51と低電位電極53との電位差がなくなることで、第2活性部92の収縮が解消される。一方、駆動電極51と高電位電極52との電位差が生じることで、第1活性部91にその分極方向に等しい上向きの電界が生じ、第1活性部91が面方向に収縮する。これにより、上記積層体における圧力室10とZ方向に重なる部分が、圧力室10に向かって(下向きに)凸となるように撓む。このとき、圧力室10の容積が大きく減少することで、圧力室10内のインクに大きな圧力が付与され、ノズル15からインクが吐出される。
<本発明の説明>
圧電層41の上面(Z方向において圧電層41の圧電層42と反対側の面)に配置された、駆動電極51、ダミー電極59、高電位接続電極部54及び低電位接続電極部55が、第1電極層71を構成する(図7参照)。圧電層42の上面(Z方向において圧電層41と圧電層42との間)に配置された、高電位電極52、低電位接続電極部56、浮き電極部64,65が、第2電極層72を構成する(図8参照)。圧電層43の上面(Z方向において圧電層42と圧電層43との間)に配置された、低電位電極53、高電位接続電極部57、及び、浮き電極部66が、第3電極層73を構成する(図9参照)。第1電極層71、第2電極層72及び第3電極層73のZ方向の厚みは、0.5~1.5μmである。
高電位が本発明の「第1電位」に該当し、高電位電極52が本発明の「第1電位電極」に該当する。低電位が本発明の「第2電位」に該当し、低電位電極53が本発明の「第2電位電極」に該当する。
個別部52aが本発明の「第1個別部」に該当し、幹部521が本発明の「第1幹部」に該当し、高電位受容部522が本発明の「第1電位受容部」に該当し、枝部523が本発明の「第1枝部」に該当する。
個別部53aが本発明の「第2個別部」に該当し、幹部531が本発明の「第2幹部」に該当し、低電位受容部532が本発明の「第2電位受容部」に該当し、枝部533が本発明の「第2枝部」に該当する。
接続電極54aが本発明の「第1接続電極」に該当し、接続電極55aが本発明の「第2接続電極」に該当する。
ここで、図8に示すように、高電位受容部522の幅(Y方向の長さ)W2は、幹部521の幅(X方向の長さ)W1よりも小さく、枝部523の幅(Y方向の長さ)W3よりも大きい(W1>W2>W3)。
図9に示すように、低電位受容部532の幅(Y方向の長さ)W6は、幹部531の幅(X方向の長さ)W5よりも小さく、枝部533の幅(Y方向の長さ)W7よりも大きい(W5>W6>W7)。なお、本実施形態において、幹部531の幅は増減しており、W5は最大の幅をいう。
高電位受容部522の幅W2(図8参照)は、低電位受容部532の幅W6(図9参照)よりも小さい(W2<W6)。
接続電極54aの幅W4(Y方向の長さ:図7参照)は、高電位受容部522の幅W2(図8参照)よりも小さい(W4<W2)。接続電極55aの幅W4(Y方向の長さ:図7参照)は、低電位受容部532の幅W6(図9参照)よりも小さい(W4<W6)。
例えば、幅W1~W7は、上記関係を満たす限りにおいて、幅W1=1.0~1.5mm、幅W2=1.0~1.5mm、幅W3=0.1~0.5mm、幅W4=0.5~1.0mm、幅W5=1.0~1.5mm、幅W6=1.0~1.5mm、幅W7=0.5~1.0mmであってよい。
図8に示すように、圧電層42の上面の四隅(X方向及びY方向の各端部)に、4つの円形のマーク80が形成されている。4つのマーク80は、位置決め用のマーク(圧電アクチュエータ22と流路ユニット21とを位置決めするためのマーク)であり、高電位電極52等と同じ材料(例えば、銀、ニッケル、金等)からなる。
4つのマーク80のうち、X方向の一方側(図8の上側)に配置された2つのマーク80は、それぞれ、高電位受容部522の外側であって、高電位受容部522と幹部521と枝部523とで囲まれた領域に配置されている。当該2つのマーク80のうち、Y方向の一方側(図8の左側)に配置されたマーク80は、Y方向において、高電位受容部522と、複数の枝部523のうちY方向に当該高電位受容部522に最も近い(即ち、図8において最も左側の)枝部523との間に位置する。当該2つのマーク80のうち、Y方向の他方側(図8の右側)に配置されたマーク80は、Y方向において、高電位受容部522と、複数の枝部523のうちY方向に当該高電位受容部522に最も近い(即ち、図8において最も右側の)枝部523との間に位置する。また、当該2つのマーク80は、それぞれ、X方向において、幹部521に対し、高電位受容部522及び枝部523と同じ側に位置する。
4つのマーク80のうち、X方向の他方側(図8の下側)に配置された2つのマーク80は、それぞれ、Y方向において、接続電極56bと枝部523との間に配置されている。当該2つのマーク80のうち、Y方向の一方側(図8の左側)に配置されたマーク80は、Y方向において、接続電極56bと、複数の枝部523のうちY方向に当該接続電極56bに最も近い(即ち、図8において最も左側の)枝部523との間に位置する。当該2つのマーク80のうち、Y方向の他方側(図8の右側)に配置されたマーク80は、Y方向において、接続電極56bと、複数の枝部523のうちY方向に当該接続電極56bに最も近い(即ち、図8において最も右側の)枝部523との間に位置する。また、当該2つのマーク80は、それぞれ、X方向において、浮き電極部65に対し、枝部523と同じ側に位置する。
<本実施形態の構成及び効果>
以上に述べたように、本実施形態によれば、図8に示すように、高電位受容部522の幅W2が幹部521の幅W1よりも小さいことで(W2<W1)、電極焼成時の高電位受容部522の熱収縮によって生じ得る、圧電アクチュエータ22の端部の反りやうねりを抑制できる。また、高電位受容部522の幅W2が枝部523の幅W3よりも大きいことで(W2>W3)、高電位受容部522から幹部521、枝部523、個別部52aへの電荷の供給を十分に行える。
特に、本実施形態では、圧電層41~43のZ方向の中央面Mが圧電層42内にあり(図5参照)、中央面Mに対して上側(第1電極層71及び第2電極層72が配置された側)の電極量が多いため、電極焼成時の電極の熱収縮により、圧電アクチュエータの端部に反り上りが生じ易い。この点、本実施形態では、第2電極層72を構成する高電位受容部522の幅W2を上記のとおり小さくしたことで(W2<W1)、反り上りを効果的に抑制できる。
第1電極層71は、中央面M(図5参照)からZ方向に遠い位置にあり、熱収縮による反り上りへの影響が大きい。この点、本実施形態では、第1電極層71を構成する接続電極54aの幅W4(図7参照)を高電位受容部522の幅W2(図8参照)よりも小さくしたことで(W4<W2)、反り上りをより効果的に抑制できる。また、接続電極54aの幅W4が大きいと、接続電極54aと高電位受容部522とを電気的に接続するための貫通孔が高電位受容部522の外側に配置され、接続電極54aから高電位受容部522への貫通孔を介した電荷供給を適切に行えない問題が生じ得る。この点、本実施形態では、接続電極54aの幅W4を上記のとおり小さくしたことで(W4<W2)、接続電極54aから高電位受容部522への貫通孔を介した電荷供給を適切に行える。
図9に示すように、低電位受容部532の幅W6が幹部531の幅W5よりも小さいことで(W6<W5)、電極焼成時の低電位受容部532の熱収縮によって生じ得る、圧電アクチュエータ22の端部の反りやうねりを抑制できる。また、低電位受容部532の幅W6が枝部533の幅W7よりも大きいことで(W6>W7)、低電位受容部532から幹部531、枝部533、個別部53aへの電荷の供給を十分に行える。
上述のとおり、本実施形態では、中央面M(図5参照)に対して上側(第1電極層71及び第2電極層72が配置された側)の電極量が多いため、反り上りが生じ易い。この点、本実施形態では、第2電極層72を構成する高電位受容部522の幅W2(図8参照)を第3電極層73を構成する低電位受容部532の幅W6(図9参照)よりも小さくしたことで(W2<W6)、中央面Mに対して上側と下側とで電極の体積比率のバランスを整え、反り上りを効果的に抑制できる。
第1電極層71は、中央面M(図5参照)からZ方向に遠い位置にあり、熱収縮による反り上りへの影響が大きい。この点、本実施形態では、第1電極層71を構成する接続電極55aの幅W4(図7参照)を低電位受容部532の幅W6(図9参照)よりも小さくしたことで(W4<W6)、反り上りをより効果的に抑制できる。また、接続電極55aの幅W4が大きいと、接続電極55aと低電位受容部532とを電気的に接続するための貫通孔が低電位受容部532の外側に配置され、接続電極55aから低電位受容部532への貫通孔を介した電荷供給を適切に行えない問題が生じ得る。この点、本実施形態では、接続電極55aの幅W4を上記のとおり小さくしたことで(W4<W6)、接続電極55aから低電位受容部532への貫通孔を介した電荷供給を適切に行える。
本実施形態のアクチュエータ部90の構成では、高電位電極52の位置によって、第1活性部91の位置が規定される。第1活性部91の位置は、アクチュエータ部90の変形特性に大きく影響するため、高電位電極52の位置決めが重要になる。この点、本実施形態では、高電位電極52と同じ層に位置決め用のマーク80が形成されており、マーク80によって高電位電極52の位置決めを精度よく行えることから、第1活性部91の位置が精確に規定され、アクチュエータ部90の所望の変形特性を得ることができる。また、幅W2の小さい高電位受容部522に、位置決め用のマークを貫通孔として形成した場合、高電位受容部522から幹部521への電荷供給に遅れが生じ、個別部52aへの電荷の供給が不十分になったり、発熱が生じたりし得る。さらに、幅W2の小さい高電位受容部522に貫通孔を形成すると、高電位受容部522に断線が生じ得る。この点、本実施形態では、高電位受容部522の外側にマーク80を形成したことで、高電位受容部522に貫通孔を形成した場合に生じ得る上記種々の問題を抑制できる。
マーク80(図8参照)が、Y方向において、高電位受容部522に対して枝部523とは反対側に位置する場合、圧電アクチュエータ22がY方向に大型化してしまう。この点、本実施形態では、マーク80が、Y方向において、高電位受容部522と、複数の枝部523のうちY方向に当該高電位受容部522に最も近い枝部523との間に位置する。これにより、圧電アクチュエータ22のY方向の大型化を抑制できる。
マーク80(図8参照)が、X方向において、幹部521に対して高電位受容部522及び枝部523とは反対側に位置する場合、圧電アクチュエータ22がX方向に大型化してしまう。この点、本実施形態では、マーク80が、X方向において、幹部521に対して高電位受容部522及び枝部523と同じ側に位置する。これにより、圧電アクチュエータ22のX方向の大型化を抑制できる。
<第2実施形態>
続いて、図10を参照し、本発明の第2実施形態に係る圧電アクチュエータ222について説明する。
本実施形態(図10参照)と第1実施形態(図8参照)との相違点は、高電位受容部522のX方向の長さにある。本実施形態(図10参照)の高電位受容部522は、第1実施形態(図8参照)の高電位受容部522よりも、X方向の長さが短い。
本実施形態において、高電位受容部522は、圧電アクチュエータ222のX方向の一端(図10の上端)から他端(図10の下端)に向かって延びており、高電位受容部522のX方向の他端522tは、マーク80とY方向に重なっている。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果に加え、高電位受容部522のX方向の長さが短いことで、圧電アクチュエータ222の端部の反りやうねりをより一層抑制できる。
<第3実施形態>
続いて、図11を参照し、本発明の第3実施形態に係る圧電アクチュエータ322について説明する。
本実施形態(図11参照)と第1実施形態(図8参照)との主な相違点は、2つの高電位受容部5221,5222の幅が、互いに同じではなく、互いに異なる点にある。
本実施形態では、圧電アクチュエータ322のY方向の一端(図11の左端)と複数の枝部523のうちY方向に一端に最も近い枝部523とのY方向の間隔D1は、圧電アクチュエータ322のY方向の他端(図11の右端)と複数の枝部523のうちY方向に他端に最も近い枝部523とのY方向の間隔D2よりも大きい。
Y方向において圧電アクチュエータ322のY方向の一端(図11の左端)と複数の枝部523との間に配置された高電位受容部5221は、Y方向において圧電アクチュエータ322のY方向の他端(図11の右端)と複数の枝部523との間に配置された高電位受容部5222よりも、幅が大きい。即ち、高電位受容部5221の幅V1は、高電位受容部5222の幅V2よりも大きい。高電位受容部5221は本発明の「幅広受容部」に該当し、高電位受容部5222は本発明の「幅狭受容部」に該当する。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果に加え、以下の効果が得られる。即ち、上記間隔D1,D2が大きい側(間隔D1の側)では、枝部523に反りの影響が生じ難い(アクチュエータ部90の駆動に影響が生じ難い)ため、高電位受容部5221の幅V1を比較的大きくすることで、電荷供給を円滑にできる。一方、上記間隔D1,D2が小さい側(間隔D2の側)では、枝部523に反りの影響が生じ易い(アクチュエータ部90の駆動に影響が生じ易い)ため、高電位受容部5222の幅V2を比較的小さくすることで、反りを抑制し、アクチュエータ部90の駆動に影響が生じることを抑制できる。
<変形例>
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。
第1電位受容部、第1幹部、第1枝部、第2電位受容部、第2幹部、第2枝部、第1接続電極及び第2接続電極の、各部の幅について、幅が増減する場合は、最大の幅が上記関係を満たせばよい。
接続電極54a,55a(図7参照)を設けず、圧電層41に形成された貫通孔内の導電体を介して、高電位受容部522や低電位受容部523に電荷を供給してもよい。
マーク80は、上述の実施形態(図8、図10及び図11参照)では円形であるが、任意の形状(例えば、矩形状等)であってよい。
マーク80(図8参照)は、X方向において、幹部521に対して高電位受容部522及び枝部523とは反対側に位置してもよい。
マーク80(図8参照)は、Y方向において、高電位受容部522に対して枝部523とは反対側に位置してもよい。
高電位受容部522(図8参照)に、位置決め用のマークを貫通孔として形成してもよい。或いは、高電位受容部522(図8参照)に貫通孔を形成し、当該貫通孔の内部に位置決め用のマーク(電極)を形成してもよい。
高電位電極52と同じ層に位置決め用のマーク80(図8参照)を形成せず、低電位電極53と同じ層又は駆動電極51と同じ層に位置決め用のマークを形成してもよい。
位置決め用のマークを設けなくてもよい。
第4方向は、上述の実施形態では第2方向と同じ方向(Y方向)であるが、第2方向と異なる方向であってもよい。第5方向は、上述の実施形態では第3方向と同じ方向(X方向)であるが、第3方向と異なる方向であってもよい。例えば、高電位受容部522(図8参照)がX方向に延びるのに対し、低電位受容部532(図9参照)がY方向に延びてもよい。
第1電位が高電位、第2電位が低電位であることに限定されず、これとは逆(即ち、第1電位が低電位、第2電位が高電位)であってもよい。この場合、高電位電極52が最下層、低電位電極53が中間層に位置してよい。
圧電アクチュエータを構成する圧電層の数は、上述の実施形態では3つであるが、4つ以上であってもよい。例えば、上述の実施形態(図4等参照)において、圧電アクチュエータ22の圧電層43と流路ユニット21のプレート31との間に、別の圧電層が配置されてもよい。
本発明は、プリンタに限定されず、ファクシミリ、コピー機、複合機等にも適用可能である。また、本発明は、画像の記録以外の用途で使用される液体吐出装置(例えば、基板に導電性の液体を吐出して導電パターンを形成する液体吐出装置)にも適用可能である。さらに、本発明に係る圧電アクチュエータは、液体吐出装置以外の任意の装置に適用可能である。
22;222;322 圧電アクチュエータ
41 圧電層(第1圧電層)
42 圧電層(第2圧電層)
43 圧電層(第3圧電層)
51 駆動電極
52 高電位電極(第1電位電極)
52a 個別部(第1個別部)
521 幹部(第1幹部)
522 高電位受容部(第1電位受容部)
5221 高電位受容部(第1電位受容部,幅広受容部)
5222 高電位受容部(第1電位受容部,幅狭受容部)
523 枝部(第1枝部)
53 低電位電極(第2電位電極)
53a 個別部(第2個別部)
531 幹部(第2幹部)
532 低電位受容部(第2電位受容部)
533 枝部(第2枝部)
54a 接続電極(第1接続電極)
55a 接続電極(第2接続電極)
71 第1電極層
72 第2電極層
73 第3電極層
80 マーク

Claims (10)

  1. 第1圧電層と、前記第1圧電層に対して前記第1圧電層の厚み方向に沿った第1方向に積層された第2圧電層と、前記第1圧電層及び前記第2圧電層に対して前記第1方向に積層され、前記第1圧電層との間に前記第2圧電層を挟む第3圧電層と、前記第1方向において前記第1圧電層の前記第2圧電層と反対側の面に配置された第1電極層と、前記第1方向において前記第1圧電層と前記第2圧電層との間に配置された第2電極層と、前記第1方向において前記第2圧電層と前記第3圧電層との間に配置された第3電極層と、を備えた圧電アクチュエータであって、
    前記第1電極層は、それぞれ第1電位及び前記第1電位と異なる第2電位のいずれかが選択的に付与される複数の駆動電極を含み、
    前記第2電極層は、前記第1電位に保持される第1電位電極を含み、
    前記第3電極層は、前記第2電位に保持される第2電位電極を含み、
    前記第1電位電極は、前記第1電位を受ける第1電位受容部であって、前記圧電アクチュエータにおける前記第1方向と直交する第2方向の端部において、前記第1方向と直交しかつ前記第2方向と交差する第3方向に延びる第1電位受容部と、前記第1電位受容部に接続しかつ前記第2方向に延びる第1幹部と、前記第1幹部から分岐した複数の第1枝部と、前記複数の第1枝部のそれぞれから分岐しかつ前記複数の駆動電極のそれぞれと前記第1方向に重なる部分を有する複数の第1個別部と、を含み、
    前記第1電位受容部の幅は、前記第1幹部の幅よりも小さく、前記第1枝部の幅よりも大きいことを特徴とする、圧電アクチュエータ。
  2. 前記第1電極層は、前記第1電位に保持される第1接続電極であって、前記第1電位受容部と前記第1方向に重なりかつ前記第1電位受容部と電気的に接続された第1接続電極をさらに含み、
    前記第1接続電極の幅は、前記第1電位受容部の幅よりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  3. 前記第2電位電極は、前記第2電位を受ける第2電位受容部であって、前記圧電アクチュエータにおける前記第1方向と直交する第4方向の端部において、前記第1方向と直交しかつ前記第4方向と交差する第5方向に延びる第2電位受容部と、前記第2電位受容部に接続しかつ前記第4方向に延びる第2幹部と、前記第2幹部から分岐した複数の第2枝部と、前記複数の第2枝部のそれぞれから分岐しかつ前記複数の駆動電極のそれぞれと前記第1方向に重なる部分を有する複数の第2個別部と、を含み、
    前記第2電位受容部の幅は、前記第2幹部の幅よりも小さく、前記第2枝部の幅よりも大きいことを特徴とする、請求項1又は2に記載の圧電アクチュエータ。
  4. 前記第1電位受容部の幅は、前記第2電位受容部の幅よりも小さいことを特徴とする、請求項3に記載の圧電アクチュエータ。
  5. 前記第1電極層は、前記第2電位に保持される第2接続電極であって、前記第2電位受容部と前記第1方向に重なりかつ前記第2電位受容部と電気的に接続された第2接続電極をさらに含み、
    前記第2接続電極の幅は、前記第2電位受容部の幅よりも小さいことを特徴とする、請求項3又は4に記載の圧電アクチュエータ。
  6. 前記第1方向において前記第1圧電層と前記第2圧電層との間において、前記第1電位受容部の外側に、位置決め用のマークが形成されたことを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の圧電アクチュエータ。
  7. 前記マークは、前記第2方向において、前記第1電位受容部と、前記複数の第1枝部のうち前記第2方向に前記第1電位受容部に最も近い第1枝部との間に位置することを特徴とする、請求項6に記載の圧電アクチュエータ。
  8. 前記マークは、前記第3方向において、前記第1幹部に対して前記第1電位受容部及び前記複数の第1枝部と同じ側に位置することを特徴とする、請求項6又は7に記載の圧電アクチュエータ。
  9. 前記第1電位受容部は、前記圧電アクチュエータの前記第3方向の一端から他端に向かって延び、
    前記第1電位受容部の前記第3方向の他端と、前記マークとが、前記第2方向に重なることを特徴とする、請求項6~8のいずれか1項に記載の圧電アクチュエータ。
  10. 前記圧電アクチュエータの前記第2方向の一端と、前記複数の第1枝部のうち前記第2方向に前記一端に最も近い第1枝部との、前記第2方向の間隔は、前記圧電アクチュエータの前記第2方向の他端と、前記複数の第1枝部のうち前記第2方向に前記他端に最も近い第1枝部との、前記第2方向の間隔よりも大きく、
    前記第1電位受容部は、前記第2方向において前記圧電アクチュエータの前記一端と前記複数の第1枝部との間に配置された幅広受容部と、前記第2方向において前記圧電アクチュエータの前記他端と前記複数の第1枝部との間に配置され、前記幅広受容部よりも幅が小さい幅狭受容部と、を含むことを特徴とする、請求項1~9のいずれか1項に記載の圧電アクチュエータ。
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