JP2023076942A - 加工装置、及び加工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】液体の使用量を低減する加工装置及び加工方法を提供する。【解決手段】加工装置1は、加工部と、第1貯留部61と、第1供給部62と、を備える。加工部は、基板を保持する保持部と、保持部で保持されている基板を加工する処理部(工具駆動部)と、基板が保持部に受け渡される受渡エリアB1と基板が処理部で加工される加工エリアとB2の間で保持部を移動させる移動部(回転テーブル)と、を有する。第1貯留部は、受渡エリアから排出される液体Lを溜める。第1供給部は、第1貯留部に溜めた液体を加工エリアの対象物に供給する。【選択図】図4
Description
本開示は、加工装置、及び加工方法に関する。
特許文献1に記載の加工装置は、処理ステーションを備える。処理ステーションは、ウェハに対して研削や洗浄などを連続して行う。処理ステーションは、回転テーブルと、ウェハ洗浄ユニットと、チャック洗浄ユニットと、を有する。回転テーブル上には4つのチャックが設けられている。回転テーブルが回転することにより、4つのチャックが受渡位置および第1~第3加工位置に移動する。ウェハ洗浄ユニットは、第1~第3加工位置において研削処理中のウェハに対して水などを供給し、受渡位置において研削処理後のウェハに対して水などを供給する。チャック洗浄ユニットは、受渡位置においてチャックに対して水などを供給する。
本開示の一態様は、液体の使用量を低減する、技術を提供する。
本開示の一態様に係る加工装置は、加工部と、第1貯留部と、第1供給部と、を備える。前記加工部は、基板を保持する保持部と、前記保持部で保持されている前記基板を加工する処理部と、前記基板が前記保持部に受け渡される受渡エリアと前記基板が前記処理部で加工される加工エリアとの間で前記保持部を移動させる移動部と、を有する。前記第1貯留部は、前記受渡エリアから排出される液体を溜める。前記第1供給部は、前記第1貯留部に溜めた前記液体を前記加工エリアの対象物に供給する。
本開示の一態様によれば、液体の使用量を低減できる。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各図面において同一の又は対応する構成には同一の符号を付し、説明を省略することがある。本明細書において、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向は互いに垂直な方向である。X軸方向及びY軸方向は水平方向、Z軸方向は鉛直方向である。
先ず、図1及び図2を参照して、一実施形態に係る加工装置1について説明する。加工装置1は、基板Wを加工し、加工した基板Wを洗浄する。加工装置1は、例えば、搬入出ブロック2と、洗浄ブロック3と、加工ブロック5と、を備える。搬入出ブロック2と、洗浄ブロック3と、加工ブロック5とは、この順番で、X軸負方向側からX軸正方向側に並んでいる。
搬入出ブロック2は、カセットCが載置される載置部21を含む。カセットCは、複数枚の基板Wを収容する。基板Wは、シリコンウェハ又は化合物半導体ウェハ等の半導体基板を含む。基板Wは、半導体基板の表面に形成されるデバイス層を更に含んでもよい。デバイス層は、例えば、電子回路を含む。基板Wは、半導体基板の代わりに、ガラス基板を含んでもよい。
洗浄ブロック3は、例えば、加工後の基板Wを洗浄する洗浄部31A、31Bと、洗浄後の基板Wをエッチングするエッチング部32A、32Bと、基板Wを反転する反転部34と、基板Wを中継するトランジション部35と、を含む。また、洗浄ブロック3は、第2搬送部36と、第3搬送部37と、を含む。
上方から見たときに、第2搬送部36と第3搬送部37は、矩形状の洗浄ブロック3の対角線上に設けられる。第2搬送部36は、加工ブロック5に隣接しており、搬入出ブロック2に隣接していない。これに対し、第3搬送部37は、搬入出ブロック2に隣接しており、加工ブロック5に隣接していない。
第2搬送部36は、第2搬送部36に隣接する複数の装置間で、基板Wを搬送する。第2搬送部36は、基板Wを保持する搬送アームを有する。搬送アームは、水平方向(X軸方向およびY軸方向の両方向)および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする回転が可能である。
第3搬送部37は、第3搬送部37に隣接する複数の装置間で、基板Wを搬送する。第3搬送部37は、基板Wを保持する搬送アームを有する。搬送アームは、水平方向(X軸方向およびY軸方向の両方向)および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする回転が可能である。
加工ブロック5は、基板Wを加工する加工部50を備える。加工部50は、例えば、基板Wを研削する。研削は、研磨を含む。加工部50は、例えば、基板Wを保持する4つの保持部52A、52B、52C、52Dと、基板Wに押し当てられる工具Dを駆動する2つの工具駆動部53A、53Bと、を含む。工具駆動部53A、53Bは、工具Dを回転させたり昇降させたりする。
加工部50は、回転中心線R1を中心に回転させられる回転テーブル51を更に含んでもよい。4つの保持部52A~52Dは、回転テーブル51と共に回転させられる。4つの保持部52A~52Dは、回転テーブル51の回転中心線R1の周りに間隔をおいて設けられ、回転中心線R1を中心に同時に回転させられる。4つの保持部52A~52Dは、各々の回転中心線R2を中心に独立に回転させられる。
2つの保持部52A、52Cは、回転テーブル51の回転中心線R1を中心に対称に配置される。各保持部52A、52Cは、第1搬送部54によって基板Wを搬入出する第1搬入出位置A3と、1つの工具駆動部53Aによって基板Wを加工する第1加工位置A1との間で移動する。2つの保持部52A、52Cは、回転テーブル51が180°回転する度に、第1搬入出位置A3と、第1加工位置A1との間で移動する。
別の2つの保持部52B、52Dは、回転テーブル51の回転中心線R1を中心に対称に配置される。各保持部52B、52Dは、第1搬送部54によって基板Wを搬入出する第2搬入出位置A0と、別の工具駆動部53Bによって基板Wを加工する第2加工位置A2との間で移動する。別の2つの保持部52B、52Dは、回転テーブル51が180°回転する度に、第2搬入出位置A0と、第2加工位置A2との間で移動する。
上方から見たときに、第1搬入出位置A3と、第2搬入出位置A0と、第1加工位置A1と、第2加工位置A2とは、この順番で、反時計回りに配置されている。この場合、上方から見たときに、保持部52Aと、保持部52Bと、保持部52Cと、保持部52Dとは、この順番で、反時計回りに90°ピッチで配置されている。
なお、第1搬入出位置A3と第2搬入出位置A0の位置が逆であって、且つ第1加工位置A1と第2加工位置A2の位置も逆であってもよい。つまり、上方から見たときに、第1搬入出位置A3と、第2搬入出位置A0と、第1加工位置A1と、第2加工位置A2とは、この順番で、時計回りに配置されてもよい。この場合、上方から見たときに、保持部52Aと、保持部52Bと、保持部52Cと、保持部52Dとは、この順番で、時計回りに90°ピッチで配置される。
但し、保持部の数は、4つには限定されない。工具駆動部の数も、2つには限定されない。また、回転テーブル51は無くてもよい。回転テーブル51の代わりに、スライドテーブルが設けられてもよい。
加工部50は、後述する筐体55の上方に、開閉カバー81を有してもよい(図2参照)。開閉カバー81は、第1搬入出位置A3の上方空間と第2加工位置A2の上方空間とを開閉可能に仕切ると共に、第2搬入出位置A0の上方空間と第1加工位置A1の上方空間とを開閉可能に仕切る。開閉カバー81は、第1搬入出位置A3の上方空間と第2加工位置A2の上方空間の境界と、第2搬入出位置A0の上方空間と第1加工位置A1の上方空間の境界とに、それぞれ独立して設けられてもよい。
加工ブロック5は、加工ブロック5の内部で基板Wを搬送する第1搬送部54を備える。第1搬送部54は、基板Wを保持する吸着パッドを含む。吸着パッドは、水平方向(X軸方向およびY軸方向の両方向)および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする回転が可能である。
加工ブロック5は、基板Wを一時的に待機させる待機部57A、57B、57C(図2参照)を含む。待機部57A、57B、57Cは、第1搬送部54と第2搬送部36との間で基板Wを中継する。待機部57A、57Bは、第2搬送部36から第1搬送部54に基板Wを中継する。待機部57Cは、第1搬送部54から第2搬送部36に基板Wを中継する。
待機部57A、57Bは、基板Wの中心位置を調節するアライメント部を兼ねている。アライメント部は、ガイドなどで基板Wの中心位置を所望の位置に合わせる。これにより、第1搬送部54が各保持部52A~52Dに基板Wを渡す際に、各保持部52A~52Dの回転中心線R2と基板Wの中心とを一致させることができる。
なお、アライメント部は、光学系などで基板Wの中心位置を検出してもよい。また、アライメント部は、光学系などで基板Wの結晶方位をも検出してもよく、具体的には基板Wの結晶方位を表すノッチをも検出してもよい。各保持部52A~52Dと共に回転する回転座標系において、基板Wの結晶方位を所望の方位に位置合わせできる。
加工ブロック5は、基板Wを反転する反転部58(図2参照)を含んでもよい。反転部58と、待機部57Cと、待機部57Bと、待機部57Aとは、この順番で上から下に積層されている。なお、積層の順番は、特に限定されない。
反転部58は、加工部50から洗浄部31Aに至る基板Wの搬送経路の途中で、基板Wを一時的に待機させる待機部を兼ねる。反転部58は、第1搬送部54から第2搬送部36に基板Wを中継する。なお、反転部58は待機部を兼ねるが、反転部58と待機部が別々に設けられてもよい。
加工装置1は、制御部9を更に備える。制御部9は、例えばコンピュータであり、CPU(Central Processing Unit)91と、メモリ等の記憶媒体92とを備える。記憶媒体92には、加工装置1において実行される各種の処理を制御するプログラムが格納される。制御部9は、記憶媒体92に記憶されたプログラムをCPU91に実行させることにより、加工装置1の動作を制御する。
次に、図3を参照して、一実施形態に係る加工方法について説明する。加工方法は、例えば、図3に示すステップS101~S110を含む。ステップS101~S110は、制御部9による制御下で実施される。なお、加工方法は、図3に示す全てのステップを含まなくてもよいし、図3に不図示のステップを含んでもよい。
先ず、第3搬送部37が、カセットCから基板Wを取り出し、トランジション部35に搬送する。続いて、第2搬送部36が、トランジション部35から基板Wを取り出し、待機部57Aに搬送する。基板Wは、互いに反対向きの第1主面と第2主面を有しており、第1主面を上に向けて搬送される。
次に、待機部57Aが、基板Wの中心位置を調節する(ステップS101)。その後、第1搬送部54が、待機部57Aから基板Wを取り出し、第1搬入出位置A3に位置する保持部(例えば保持部52C)に搬送する。基板Wは、第1主面を上に向けて、保持部52Cの上に載せられる。その際、基板Wの中心と、保持部52Cの回転中心線R2とが合わせられる。その後、回転テーブル51が180°回転させられ、保持部52Cが第1搬入出位置A3から第1加工位置A1に移動させられる。
次に、工具駆動部53Aが、工具Dを駆動し、基板Wの第1主面を研削する(ステップS102)。その後、回転テーブル51が180°回転させられ、保持部52Cが第1加工位置A1から第1搬入出位置A3に移動させられる。続いて、第1搬送部54が、第1搬入出位置A3に位置する保持部52Cから基板Wを取り出し、反転部58に搬送する。
次に、反転部58が、基板Wを反転させる(ステップS103)。基板Wが上下反転され、第1主面が下向きに、第2主面が上向きになる。その後、第2搬送部36が、反転部58から基板Wを取り出し、洗浄部31Aに搬送する。
次に、洗浄部31Aが、基板Wの第1主面を洗浄する(ステップS104)。洗浄部31Aによって加工屑等のパーティクルを除去できる。洗浄部31Aは、例えば基板Wをスクラブ洗浄する。洗浄部31Aは、基板Wの第1主面だけではなく第2主面をも洗浄してもよい。基板Wの乾燥後、第2搬送部36が洗浄部31Aから基板Wを取り出し、待機部57Bに搬送する。
次に、待機部57Bが、基板Wの中心位置を調節する(ステップS105)。その後、第1搬送部54が、待機部57Bから基板Wを取り出し、第2搬入出位置A0に位置する保持部(例えば保持部52D)に搬送する。基板Wは、第2主面を上に向けて、保持部52Dの上に載せられる。その際、基板Wの中心と、保持部52Dの回転中心線R2とが合わせられる。その後、回転テーブル51が180°回転させられ、保持部52Cが第2搬入出位置A0から第2加工位置A2に移動させられる。
次に、工具駆動部53Bが、工具Dを駆動し、基板Wの第2主面を研削する(ステップS106)。その後、回転テーブル51が180°回転させられ、保持部52Dが第2加工位置A2から第2搬入出位置A0に移動させられる。続いて、第1搬送部54が、第2搬入出位置A0に位置する保持部52Dから基板Wを取り出し、待機部57Cに搬送する。その後、第2搬送部36が、待機部57Cから基板Wを取り出し、洗浄部31Bに搬送する。
次に、洗浄部31Bが、基板Wの第2主面を洗浄する(ステップS107)。洗浄部31Bによって加工屑等のパーティクルを除去できる。洗浄部31Bは、例えば基板Wをスクラブ洗浄する。洗浄部31Bは、基板Wの第2主面だけではなく第1主面をも洗浄してもよい。基板Wの乾燥後、第3搬送部37が洗浄部31Bから基板Wを取り出し、エッチング部32Bに搬送する。
次に、エッチング部32Bが、基板Wの第2主面をエッチングする(ステップS108)。エッチング部32Bによって第2主面の加工痕を除去できる。基板Wの乾燥後、第3搬送部37が、エッチング部32Bから基板Wを取り出し、反転部34に搬送する。
次に、反転部34が、基板Wを反転させる(ステップS109)。基板Wが上下反転され、第1主面が上向きに、第2主面が下向きになる。その後、第3搬送部37が、反転部34から基板Wを取り出し、エッチング部32Aに搬送する。
次に、エッチング部32Aが、基板Wの第1主面をエッチングする(ステップS110)。エッチング部32Aによって第1主面の加工痕を除去できる。基板Wの乾燥後、第3搬送部37が、エッチング部32Aから基板Wを取り出し、カセットCに収納する。その後、今回の処理が終了する。
図3の説明では、1枚の基板Wに着目して加工方法を説明した。加工装置1は、スループットを向上すべく、複数の位置で、複数の処理を同時に実施してもよい。例えば、加工装置1は、第1加工位置A1及び第2加工位置A2の各々で、基板Wを同時に加工する。その間、加工装置1は、第1搬入出位置A3及び第2搬入出位置A0の各々で、例えば基板Wのスプレー洗浄、基板Wの板厚分布の測定、基板Wの搬出、保持部の基板吸着面(上面)の洗浄、及び基板Wの搬入などをこの順番で実施する。
その後、加工装置1は、回転テーブル51を180°回転させる。続いて、加工装置1は、第1加工位置A1及び第2加工位置A2の各々で再び基板Wを同時に加工する。その間、加工装置1は、第1搬入出位置A3及び第2搬入出位置A0の各々で、再び、基板Wのスプレー洗浄、基板Wの板厚分布の測定、基板Wの搬出、保持部の基板吸着面(上面)の洗浄、及び基板Wの搬入などをこの順番で実施する。
なお、本実施形態の加工部50は基板Wを研削する研削部であるが、本開示の技術はこれには限定されない。加工部50は、基板Wを切断する切断部、基板Wを切削する切削部などであってもよい。加工部50が研削部である場合、工具Dとして砥石などが用いられる。加工部50が切断部である場合、工具Dとしてブレードなどが用いられる。加工部50が切削部である場合、工具Dとしてエンドミルなどが用いられる。
次に、図1と図4を参照して加工装置1の要部について説明する。図1に示すように、加工部50は、受渡エリアB1と加工エリアB2の間で保持部52A~52Dを移動させる移動部を備える。移動部は、例えば回転テーブル51を有する。移動部は、回転テーブル51の代わりにスライドテーブルを有してもよい。
受渡エリアB1は、基板Wが保持部52A~52Dに受け渡されるエリアである。受渡エリアB1は、例えば、第1搬入出位置A3と、第2搬入出位置A0と、を含む。受渡エリアB1では、基板Wの洗浄、基板Wの板厚分布の測定、基板Wの搬出、保持部52A~52Dの基板吸着面(上面)の洗浄、及び基板Wの搬入などが行われる。
加工エリアB2は、基板Wが処理部で処理されるエリアである。処理部は、例えば工具駆動部53A、53Bを含む。工具駆動部53A、53Bは、基板Wに押し当てられる工具Dを駆動し、基板Wを加工する。加工エリアB2は、例えば、第1加工位置A1と、第2加工位置A2と、を含む。
図4に示すように、加工装置1の複数のエリアでは、同一の液体Lが使用される。液体Lは、例えば水である。液体Lが使用されるエリアは、例えば、加工部50の受渡エリアB1と、加工部50の加工エリアB2と、洗浄部31A、31Bである。洗浄部31A、31Bは、液体Lを吐出するノズル311を有する。ノズル311は、供給ライン771を介して液体Lの供給源772に接続されている。ノズル311の吐出する液体Lは、例えば基板Wの洗浄に使用される。
受渡エリアB1には、液体Lを吐出するノズル56が設けられる。ノズル56の吐出する液体Lは、例えば、基板Wの洗浄と、基板Wと保持部52A~52Dの分離と、保持部52A~52Dの基板吸着面(上面)の洗浄と、センサの温度調節と、筐体55の洗浄から選ばれる少なくとも1つに使用される。基板Wの搬出時に、保持部52A~52Dの基板吸着面が液体Lを噴出することで、基板Wと保持部52A~52Dを分離できる。液体Lで温調するセンサは、例えば基板Wの板厚分布を測定する測定センサである。筐体55は、回転テーブル51と保持部52A~52Dなどを収容し、液体Lの飛散を抑制する。
加工エリアB2には、液体Lを吐出するノズル59、65が設けられる。ノズル59の吐出する液体Lは、例えば、工具駆動部53A、53Bの洗浄と、筐体55の内壁面の洗浄から選ばれる少なくとも1つに使用される。ノズル65の吐出する液体Lは、例えば基板Wの加工に使用される。基板Wは、加工エリアB2で加工された後、受渡エリアB1で例えばスプレー洗浄され、その後、洗浄部31A、31Bで例えばスクラブ洗浄される。
液体Lは、各エリアで対象物に供給された後、各エリアから別々に排出される。加工エリアB2から排出される液体Lは、受渡エリアB1から排出される液体Lに比べて汚れている。受渡エリアB1から排出される液体Lは、洗浄部31A、31Bから排出される液体Lに比べて汚れている。
排出される液体Lの清浄度は、洗浄部31A、31Bのものが最も高く、受渡エリアB1のものが2番目に高く、加工エリアB2のものが最も低い。使用時に液体Lに求められる清浄度も、洗浄部31A、31Bのものが最も高く、受渡エリアB1のものが2番目に高く、加工エリアB2のものが最も低い。
加工装置1は、使用時に液体Lに求められる清浄度を考慮して、液体Lを再利用する。具体的には、例えば、加工装置1は、洗浄部31A、31Bから排出された液体Lを溜めておき、溜めた液体Lを受渡エリアB1で再利用する。また、加工装置1は、受渡エリアB1から排出された液体Lを溜めておき、溜めた液体Lを加工エリアB2で再利用する。
液体Lを再利用すれば、液体Lの使用量ひいては廃棄量(以下、単に「液体Lの使用量など」と表記する。)を低減できる。但し、液体Lの再利用によって液体Lの品質が低下してしまう。本実施形態によれば、使用時に液体Lに求められる清浄度を考慮して液体Lを再利用するので、単に液体Lの使用量などを低減できるだけではなく、液体Lの品質低下による加工品質の低下を抑制できる。
加工装置1は、受渡エリアB1から排出される液体Lを溜める第1貯留部61と、第1貯留部61に溜めた液体Lを加工エリアB2の対象物に供給する第1供給部62と、を備える。これにより、受渡エリアB1から排出された液体Lを溜めておき、溜めた液体Lを加工エリアB2で再利用できる。
第1貯留部61は、例えば第1タンク611を有する。第1タンク611は、配管66を介して受渡エリアB1における液体Lの排出口63と接続されており、受渡エリアB1から排出される液体Lを溜める。
受渡エリアB1における液体Lの排出口63と、加工エリアB2における液体Lの排出口64とは、別々に設けられる。受渡エリアB1から排出される液体Lを、加工エリアB2から排出される液体Lから分離して回収できる。
加工エリアB2における液体Lの排出口64は、配管67を介して排水設備(不図示)と接続されている。加工エリアB2から排出される液体Lは、加工装置1で再利用されることなく、加工装置1の外部の排水設備で処理された後、廃棄される。
第1貯留部61は、第1貯留部61に溜められている液体Lの温度を調節する第1温調器612を有してもよい。第1供給部62によって液体Lを供給する対象物(例えば基板W、工具Dなど)の温度を一定に維持でき、基板Wの加工品質を一定に維持できる。
第1温調器612は、冷却器を含むが、加熱器を含んでもよい。第1温調器612は、第1タンク611の内部に設けられ、液体Lに浸漬されているが、第1タンク611の外部に設けられ、第1タンク611の温度を調節することで、液体Lの温度を調節してもよい。第1温調器612は、第1供給ライン621に設けられてもよい。
第1供給部62は、例えば第1供給ライン621と、第1ポンプ622と、第1フィルター623と、を有する。第1供給ライン621は、例えば加工エリアB2に配置されるノズル56と第1タンク611を接続する。第1ポンプ622は、第1供給ライン621の途中に設けられ、第1タンク611からノズル56に液体Lを送る。第1フィルター623は、第1供給ライン621の途中で液体Lに混じるパーティクルを捕集する。
加工装置1は、洗浄部31A、31Bから排出される液体Lを溜める第2貯留部71と、第2貯留部71に溜めた液体Lを受渡エリアB1の対象物に供給する第2供給部72と、を備える。これにより、洗浄部31A、31Bから排出された液体Lを溜めておき、溜めた液体Lを受渡エリアB1で再利用できる。
第2貯留部71は、例えば第2タンク711を有する。第2タンク711は、配管69を介して洗浄部31A、31Bにおける液体Lの排出口70と接続されており、洗浄部31A、31Bから排出される液体Lを溜める。
第2貯留部71は、図示しないが、第2貯留部71に溜められている液体Lの温度を調節する第2温調器を有してもよい。第2供給部72によって液体Lを供給する対象物(例えば基板W、センサなど)の温度を一定に維持でき、基板Wの加工品質を一定に維持できる。
第2供給部72は、例えば第2供給ライン721と、第2ポンプ722と、第2フィルター723と、を有する。第2供給ライン721は、例えば受渡エリアB1に配置されるノズル59と第2タンク711を接続する。第2ポンプ722は、第2供給ライン721の途中に設けられ、第2タンク711からノズル59に液体Lを送る。第2フィルター723は、第2供給ライン721の途中で液体Lに混じるパーティクルを捕集する。
なお、受渡エリアB1では、上記の通り、基板Wの搬出時に、保持部52A~52Dの基板吸着面が液体Lを噴出し、基板Wと保持部52A~52Dを分離する。従って、第2供給ライン721は、保持部52A~52Dと第2タンク711を接続してもよい。
第1貯留部61は、第2貯留部71に接続されており第2貯留部71から余剰の液体Lを回収する。例えば、第1タンク611と第2タンク711とが隣接されており、第1タンク611は第2タンク711からオーバーフローした液体Lを回収する。余剰の液体Lを有効利用できる。
第1タンク611からオーバーフローする液体Lは、配管68を介して排水設備に送られ、排水設備で処理された後、廃棄される。
加工装置1は、第2貯留部71に溜めた液体Lを加工エリアB2の対象物に供給する第3供給部76を備えてもよい。これにより、洗浄部31A、31Bから排出された液体Lを溜めておき、溜めた液体Lを加工エリアB2で再利用できる。
第3供給部76は、例えば第3供給ライン761と、第3ポンプ762と、第3フィルター763と、を有する。第3供給ライン761は、例えば加工エリアB2に配置されるノズル56と第2タンク711を接続する。第3ポンプ762は、第3供給ライン761の途中に設けられ、第2タンク711からノズル56に液体Lを送る。第3フィルター763は、第3供給ライン761の途中で液体Lに混じるパーティクルを捕集する。
加工装置1は、第1貯留部61に対して液体Lを補給する補給部73を備える。第1貯留部61で液体Lの貯留量が不足することを、補給部73によって防止できる。受渡エリアB1から排出される液体Lの排出量が、加工エリアB2で使用される液体Lの使用量よりも少ない場合に有効である。
補給部73によって補給する液体Lの清浄度は、加工エリアB2での使用に求められる清浄度以上であればよいが、洗浄部31A、31Bでの使用に求められる清浄度以上であってもよく、洗浄部31A、31Bで実際に使用される液体Lの清浄度と同程度であってもよい。
第1貯留部61が第2貯留部71に接続されており第2貯留部71から排出される液体Lを回収する場合、補給部73は第2貯留部71に対して液体Lを補給することで第1貯留部61に対して液体Lを補給してもよい。第1貯留部61と第2貯留部71の両方で液体Lの貯留量が不足することを、1つの補給部73によって防止できる。
補給部73が第2貯留部71を介して第1貯留部61に対して液体Lを補給する場合、補給する液体Lの清浄度は、受渡エリアB1での使用に求められる清浄度以上であればよいが、洗浄部31A、31Bでの使用に求められる清浄度以上であってもよく、洗浄部31A、31Bで実際に使用される液体Lの清浄度と同程度であってもよい。
加工装置1は、第1貯留部61及び第2貯留部71とは異なる供給源から、加工エリアB2に位置する基板Wに対して液体Lを供給する第4供給部74を備えてもよい。第1貯留部61などの貯留量に関係なく、第4供給部74によって大量の液体Lを基板Wに供給できる。
第4供給部74は、第4供給ライン741を有する。第4供給ライン741は、例えばチラーなどの温調器75と、加工エリアB2に配置されるノズル65とを接続する。ノズル65は、基板Wに液体Lを供給する。基板Wに供給する大量の液体Lを、温調器75によって精度良く温調できる。
なお、第1タンク611の容積が十分に大きく、第1温調器612の温調精度が十分に高い場合、図5に示すように、ノズル65も第1供給ライン621を介して第1貯留部61に接続されてもよい。ノズル65は、第1貯留部61に貯留された液体Lを基板Wに対して供給してもよい。
なお、加工装置1は、第1貯留部61と第1供給部62を備える場合、第2貯留部71と第2供給部72と第3供給部とを備えなくてもよい。受渡エリアB1から排出された液体Lを溜めておき、溜めた液体Lを加工エリアB2で再利用すれば、単に液体Lの使用量などを低減できるだけではなく、液体Lの品質低下による加工品質の低下を抑制できる。
加工装置1は、第2供給部72と第3供給部の少なくとも1つと、第2貯留部71とを備える場合、第1貯留部61と第1供給部62を備えなくてもよい。洗浄部31A、31Bから排出された液体Lを溜めておき、溜めた液体Lを受渡エリアB1又は加工エリアB2で再利用すれば、単に液体Lの使用量などを低減できるだけではなく、液体Lの品質低下による加工品質の低下を抑制できる。
以上、本開示に係る加工装置、及び加工方法の実施形態等について説明したが、本開示は上記実施形態等に限定されない。特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更、修正、置換、付加、削除、及び組み合わせが可能である。それらについても当然に本開示の技術的範囲に属する。
1 加工装置
50 加工部
51 回転テーブル(移動部)
52A~52D 保持部
53 工具駆動部(処理部)
W 基板
50 加工部
51 回転テーブル(移動部)
52A~52D 保持部
53 工具駆動部(処理部)
W 基板
Claims (14)
- 基板を保持する保持部と、前記保持部で保持されている前記基板を加工する処理部と、前記基板が前記保持部に受け渡される受渡エリアと前記基板が前記処理部で加工される加工エリアとの間で前記保持部を移動させる移動部と、を有する、加工部と、
前記受渡エリアから排出される液体を溜める第1貯留部と、
前記第1貯留部に溜めた前記液体を前記加工エリアの対象物に供給する第1供給部と、
を備える加工装置。 - 前記受渡エリアにおける前記液体の排出口と、前記加工エリアにおける前記液体の排出口とが別々に設けられる、請求項1に記載の加工装置。
- 前記基板を前記液体で洗浄する洗浄部と、前記洗浄部から排出される前記液体を溜める第2貯留部と、前記第2貯留部に溜めた前記液体を前記受渡エリアの対象物に供給する第2供給部と、を備える、請求項1又は2に記載の加工装置。
- 前記第1貯留部は、前記第2貯留部に接続されており前記第2貯留部から余剰の前記液体を回収する、請求項3に記載の加工装置。
- 前記第1貯留部は、前記第1貯留部に溜めている前記液体の温度を調節する第1温調器を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の加工装置。
- 前記第1貯留部に対して、前記液体を補給する補給部を備える、請求項1~5のいずれか1項に記載の加工装置。
- 前記第1貯留部とは異なる供給源から、前記加工エリアに位置する前記基板に対して前記液体を供給する第4供給部を備える、請求項1~6のいずれか1項に記載の加工装置。
- 受渡エリアで基板を保持部に受け渡すことと、加工エリアで前記保持部に保持されている前記基板を加工することと、前記受渡エリアと前記加工エリアとの間で前記保持部を移動させることと、を有し、
前記受渡エリアから排出される液体を第1貯留部に溜めることと、前記第1貯留部に溜めた前記液体を前記加工エリアの対象物に供給することと、を有する、加工方法。 - 前記受渡エリアにおける前記液体の排出口と、前記加工エリアにおける前記液体の排出口とが別々に設けられる、請求項8に記載の加工方法。
- 洗浄部にて前記基板を前記液体で洗浄することと、前記洗浄部から排出される前記液体を第2貯留部に溜めることと、前記第2貯留部に溜めた前記液体を前記受渡エリアの対象物に供給することと、を有する、請求項8又は9に記載の加工方法。
- 前記第1貯留部は、前記第2貯留部に接続されており前記第2貯留部から余剰の前記液体を回収する、請求項10に記載の加工方法。
- 前記第1貯留部に溜めている前記液体の温度を調節することを有する、請求項8~11のいずれか1項に記載の加工方法。
- 前記第1貯留部に対して、前記液体を補給することを有する、請求項8~12のいずれか1項に記載の加工方法。
- 前記第1貯留部とは異なる供給源から、前記加工エリアに位置する前記基板に対して前記液体を供給することを有する、請求項8~13のいずれか1項に記載の加工方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021189990A JP2023076942A (ja) | 2021-11-24 | 2021-11-24 | 加工装置、及び加工方法 |
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JP2021189990A JP2023076942A (ja) | 2021-11-24 | 2021-11-24 | 加工装置、及び加工方法 |
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JP2023076942A true JP2023076942A (ja) | 2023-06-05 |
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JP2021189990A Pending JP2023076942A (ja) | 2021-11-24 | 2021-11-24 | 加工装置、及び加工方法 |
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JP (1) | JP2023076942A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN117532053A (zh) * | 2023-12-13 | 2024-02-09 | 江苏鑫晟发科技有限公司 | 一种用于壳体零件铣削装置 |
-
2021
- 2021-11-24 JP JP2021189990A patent/JP2023076942A/ja active Pending
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CN117532053A (zh) * | 2023-12-13 | 2024-02-09 | 江苏鑫晟发科技有限公司 | 一种用于壳体零件铣削装置 |
CN117532053B (zh) * | 2023-12-13 | 2024-05-10 | 江苏鑫晟发科技有限公司 | 一种用于壳体零件铣削装置 |
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